JP2020077537A - イオン源 - Google Patents

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Abstract

【課題】断熱性を確保しつつ加熱ガスの温度分布を均一化することにより、イオン源の安全性や安定性を向上させる。【解決手段】本発明に係るイオン源は、イオンプローブを保持するプローブ保持部内にガス導入口を備え、加熱ガスの温度を上昇させる加熱部と前記ガス導入口との間は、前記イオンプローブの延伸方向に沿って延伸し互いに独立した複数の配管によって接続されている。【選択図】図4

Description

本発明は、イオン源に関する。
質量分析などに用いるエレクトロスプレー法(以下「ESI法」という)などのイオン化法においては、イオン化効率を向上させるため、キャピラリーから噴霧した試料溶液を加熱ガスにより気化することが重要である。
イオン化法を用いる一般的な質量分析計は、例えばESI法にしたがって試料溶液をイオン化するイオン源を備えている。イオン化に用いる加熱ガスは非常に高温なので、ユーザが触れる部分は加熱ガスから断熱することが望ましい。例えばイオン源をチャンバに取り付けたとき、イオン源の上流部分がチャンバ外に露出するのであれば、イオン源の上流部分を加熱ガスから断熱することが望ましい。
下記特許文献1は、上記課題に対処する構成を記載している。同文献においては、ユーザがアクセスする箇所やイオン源の筐体を断熱するために、イオン化プローブの下端位置にガス加熱部を配置し、これにより上流部を断熱している。また下端部の狭い範囲のみで効率良くガスを加熱するために、ガス入口とガス出口を対向位置とし、その間に二つに分割した円環状の加熱部を配置することにより、加熱範囲を確保している。また、加熱ガスの噴霧ノズル中心と加熱ガス流路中心を偏心させることにより、ガス流路下流のより高温なガスをノズルに供給できるようにしている。
特許第6136773号
特許文献1においては、加熱ガスの噴霧ノズル中心が加熱ガス流路中心に対して偏心しているので、ガス温度が径方向でばらつく。また、加熱ガス流路に対するガス入口が1ヶ所なので、加熱前の低温ガスの影響で入口側の温度が低下し、これも径方向のガス温度のばらつきにつながる。また、加熱ガス温度も加熱ガス流路内の位置により異なるので、これも径方向のガス温度のばらつきにつながる。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、断熱性を確保しつつ加熱ガスの温度分布を均一化することにより、イオン源の安全性や安定性を向上させることを目的とする。
本発明に係るイオン源は、イオンプローブを保持するプローブ保持部内にガス導入口を備え、加熱ガスの温度を上昇させる加熱部と前記ガス導入口との間は、前記イオンプローブの延伸方向に沿って延伸し互いに独立した複数の配管によって接続されている。
本発明に係るイオン源によれば、加熱部とガス導入口との間を配管によって離隔することにより、ユーザがアクセスする可能性があるイオン源の上流部分を加熱部から離すことができる。これによりイオン源の安全性が向上する。また複数の配管を介して加熱ガスを加熱部に対して供給することにより、加熱部における加熱ガスの分布が均一化される。これにより加熱ガスの温度分布や流量分布を均一化できるので、安定性が向上する。
従来の一般的な質量分析計の構成を示す図である。 イオン生成部105の先端部122の一般的な詳細構造を示す図である。 実施形態1に係る質量分析計1の構成図である。 イオン生成部5の詳細構造を示す図である。 ガス加熱部41をキャピラリー8の延伸方向に対して垂直な平面で切断した断面図である。 配管40とガス加熱部41の温度分布画像である。 比較例として配管40を1本のみ配置した場合におけるガス加熱部41の断面図である。 図7に示すガス加熱部41のXZ平面における温度分布図である。 比較例として配管40を2本配置した場合におけるガス加熱部41の断面図である。 図9に示すガス加熱部41のXZ平面における温度分布図である。 図5に示すガス加熱部41のXZ平面における温度分布図である。 熱交換部44の構成例を示す図である。 実施形態2におけるガス加熱部41の構成例である。 実施形態3におけるガス加熱部41の構成例である。 実施形態4におけるガス加熱部41の構成例である。 実施形態5におけるイオン生成部5の詳細構造を示す。 実施形態6におけるイオン生成部5の詳細構造を示す。 実施形態6におけるガス加熱部41の断面図である。 実施形態7におけるイオン生成部5の詳細構造を示す。 プローブ保持部内部における分岐流路の構成例を示す模式斜視図である。
<従来のイオン源について>
図1は、従来の一般的な質量分析計の構成を示す図である。質量分析計101は主に、イオン源102と真空容器104などから構成される。真空容器104は、質量分析部103を内部に収容している。イオン源102は、主にイオン生成部105とイオン源チャンバ106などから構成される。
イオン源102が生成したイオンは、導入電極118の穴119から真空容器104の中に導入され、質量分析部103はそのイオンを分析する。質量分析部103には電源120により様々な電圧が印加される。電源120による電圧印加のタイミングや電圧値は制御部114により制御される。上側部分121については後述する。
図2は、イオン生成部105の先端部122の一般的な詳細構造を示す図である。先端部122は、エレクトロスプレー方式(ESI)と呼ばれる原理により、試料溶液のイオンを生成する。イオン生成部105は主に、キャピラリー108とガス噴霧管109と加熱ガス噴霧ノズル部110で構成される。キャピラリー108とガス噴霧管109を組み合わせた状態をイオン化プローブ107と呼ぶ。
キャピラリー108の上流から導入された試料溶液は、電源113がキャピラリー108に高電圧を印加することによってイオン化され、矢印115のように噴霧される。電源113による高電圧印加のタイミングや電圧値は制御部114により制御される。矢印115のように噴霧される成分の中には、生成したイオンの他、帯電液滴なども含まれる。帯電液滴などを気化、蒸発させることによりイオン化効率が向上するので、ガス噴霧管109により矢印116のようにガスを噴霧する方式や、さらに加熱ガス噴霧ノズル部110により矢印117のように加熱したガスを噴霧する方式などが用いられている。加熱ガスは、加熱ガス噴霧ノズル部110を構成する外筒111と内筒112の間から噴霧される。
イオン化に用いる加熱ガスは非常に高温なので、イオン生成部105の上側部分121、イオン源チャンバ106、真空容器104などは、加熱ガスから熱的に分離することにより断熱することが望ましい。これは以下の理由による。上側部分121は、試料溶液の導入コネクタ(図示せず)やイオン化プローブ107の位置調整機構(図示せず)などが配置されているのが一般的なので、ユーザが頻繁にアクセスする。一方、イオン源チャンバ106や真空容器104が加熱されると、その近傍にある電源120の温度も上昇するので、電源120の温度変動が分析結果の変動につながる。したがってこれら部材は加熱ガスから断熱することが必要である。
<実施の形態1>
図3は、本発明の実施形態1に係る質量分析計1の構成図である。質量分析計1は主に、イオン源2と真空容器4などから構成される。真空容器4は、質量分析部3などを内部に収容している。イオン源2は、主にイオン生成部5とイオン源チャンバ6などから構成される。
イオン源2が生成したイオンは、導入電極18の穴19から真空容器4の中に導入され、質量分析部3はそのイオンを分析する。真空容器4に導入されないガスや液滴などの成分が装置外に漏洩しないように、イオン源チャンバ6と真空容器4の間は、密閉状態(または密閉に近い状態)にする場合がある。さらに、この余分なガスや液滴など排気するための排気ポート23を有してもよい。また、キャピラリー8の先端の噴霧状態を観察するために、イオン源チャンバ6の一部にガラスなどの透明な部材で構成した窓24を有してもよい。質量分析部3には電源20により様々な電圧が印加される。電源20による電圧印加のタイミングや電圧値は制御部14により制御される。
質量分析部3は、イオン分析部25や検出器31などにより構成される。イオン分析部25はイオンの分離や解離を実施する。イオン分析部25としては、イオントラップ、四重極フィルター電極、コリジョンセル、飛行時間型質量分析計(TOF)、これらを組み合わせた構成、などを用いることができる。
検出器31は、イオン分析部25を通過したイオンを検出する。検出器31としては、電子増倍管やマルチチャンネルプレート(MCP)などを用いることができる。検出器31が検出したイオンは電気信号などに変換される。制御部14はその信号を用いて、イオンの質量や強度などの情報を詳細に分析する。制御部14は、ユーザから指示入力を受け付ける入出力部や、電圧等を制御するためのデータを格納するメモリ等を備える。さらに電源等の制御に必要なソフトウェア等も備える。
電源20から質量分析部3に供給する電圧としては、高周波電圧、直流電圧、交流電圧、これらを組み合わせた電圧、などを用いることができる。高い分析精度を必要とする場合は、電源20自体の温度変動を抑制することが重要となる。また、電源20と質量分析部3との間の距離が長くなると、特に高周波電圧などにおいて、その間の配線部材の影響により制御電圧の精度が低下する場合がある。そのため図3に示すように、電源20は真空容器4の近傍に配置するのが一般的である。
真空容器4の内部は、複数の真空室26、27、28に区分されている場合もあり、各真空室は小径の穴29と30でつながっている。穴19、29、30は、イオンの通り道であり、各々の穴を有する部材に電圧を印加してもよい。その場合は、真空容器4などの筐体部との間で、絶縁物(図示せず)などを介して絶縁する必要がある。真空室の数は図3よりも多い場合も少ない場合もある。真空室26、27、28は、各々、真空ポンプ32、33、34によって排気され、各々、数百Pa程度、数Pa程度、0.1Pa以下程度に保持するのが一般的である。真空室27内には、イオンを収束させながら透過させるイオン輸送部35が配置されている。イオン輸送部35としては、多重極電極や静電レンズなどを用いることができる。イオン輸送部35は、真空室26や28などその他の真空室に配置する場合もある。イオン輸送部35には電源20から、高周波電圧、直流電圧、交流電圧、これらを組み合わせた電圧などが印加される。
図4は、イオン生成部5の詳細構造を示す図である。イオン生成部5は、エレクトロスプレー方式(ESI)と呼ばれる原理により、試料溶液のイオンを生成する。イオン生成部5は、キャピラリー8とガス噴霧管9と加熱ガス噴霧ノズル部10などから構成される。キャピラリー8とガス噴霧管9を組み合わせた部材をイオン化プローブ7と呼ぶ。試料溶液の流量条件によっては必ずしもガス噴霧管9を必要としない場合もある。
キャピラリー8の上流から導入された試料溶液は、電源13がキャピラリー8に高電圧を印加することによってイオン化し、矢印15のように噴霧される。電源13による高電圧印加のタイミングや電圧値は制御部14が制御する。キャピラリー8に印加する高電圧の値は、数kV程度(絶対値)が一般的である。正イオンを生成する場合、キャピラリー8には+数kVの電圧が印加される。負イオンを生成する場合、キャピラリー8には−数kVの電圧が印加される。一般に、キャピラリー8の内径は1mm以下に設定される。試料溶液の流量は、キャピラリー8の内径に依存するが、一般にはnL/分オーダーからmL/分オーダー程度の範囲に設定される。試料溶液は、コネクタ22に接続した配管(図示せず)を経由してキャピラリー8へ供給される。コネクタ22とキャピラリー8は、コネクタ(図示せず)などを利用して接続してもよいし、溶接、接着、圧入などによってこれらを一体化してもよい。また、バネなどの加圧手段などによる押し付け力などで接続してもよい。
ESI方式のイオン生成原理の過程においては、試料溶液の液滴が分裂を繰り返し、最終的に非常に微細な液滴になりイオン化する。イオン化の過程で充分に微細になることができなかった液滴としては、中性液滴や帯電液滴などがある。したがって矢印15のように噴霧される成分の中には、生成したイオンの他、帯電液滴なども含まれる。帯電液滴などを気化、蒸発させることによりイオン化効率が向上するので、ガス噴霧管9により矢印16のようにガスを噴霧する方式や、さらに、加熱ガス噴霧ノズル部10により矢印17のように加熱したガスを噴霧する方式などが用いられている。
加熱ガスは加熱ガス噴霧ノズル部10を構成する外筒11と内筒12の間から噴霧される。外筒11と内筒12は、2重円環状に形成されており、これにより加熱ガス噴出口は円環形状を有する。ガス噴霧管9から矢印16のように噴霧するガスの流量は0.5〜10L/min程度、加熱ガス噴霧ノズル部10により矢印17のように噴霧する加熱ガスの流量は0.5〜50L/min程度流すのが一般的であり、どちらのガスも窒素やアルゴンなどの不活性ガスを使用するのが一般的である。
加熱ガスの元となる低温状態のガスは、ガス流路分岐部36の穴37に接続した配管(図示せず)を経由して導入される。ガスはガス流路分岐部36の内部の分岐流路38(点線部)で複数に分岐され、複数の出口39に至る。ガスは、複数の出口39に各々接続された複数の配管40を通り、ガス加熱部41の入口42に至る。配管40と出口39との間、および配管40と入口42との間は、コネクタ(図示せず)などを利用して接続してもよいし、溶接、接着、圧入などによってこれら部材を一体化してもよい。また、バネなどの加圧手段などによる押し付け力などで接続してもよい。
ガス加熱部41は、加熱ブロック55、発熱部43、熱交換部44、加熱ガス噴霧ノズル部10などにより構成される。これら部材は、一体化した部品として構成することもできる。
図4においては、ガス流路分岐部36がイオン源チャンバ6に接続されているが、これらの間にネジ仕掛けやスライド機構などを用いた位置調整機構(A:図示せず)を配置することにより、イオン源チャンバ6(導入電極18の穴19)に対するイオン生成部5の位置を調整することができる。ガス噴霧管9を取付ける部材45とガス流路分岐部36の間に位置調整機構(B:図示せず)を配置することにより、ガス加熱部41に対するイオン化プローブ7の位置を調整することができる。部材45は、ガス噴霧管9やその他の部材と一体構造でもよい。ガス噴霧管9とコネクタ22の間に位置調整機構(C:図示せず)を配置することにより、キャピラリー8に対するガス噴霧管9の位置を調整することができる。位置調整機構A、B、Cには、それぞれ、XYZ軸、Z軸、Z軸の調整機能を持たせるのが一般的であるが、その限りではない(XYZ軸の定義は図4、5参照)。
ガス噴霧管9へのガスは、ガス噴霧管9の上流の穴46に接続した配管(図示せず)を経由して導入される。各ガスの導入口の穴37と46を別部材上に設け、その部材を介してガスを導入してもよい。
図5は、ガス加熱部41をキャピラリー8の延伸方向に対して垂直な平面で切断した断面図である。図5に示すように本実施形態1において、ガス加熱部41はイオン化プローブ7の周囲を囲む円環状に形成されているが、その他の形状でも構わない。発熱部43としては、円環状ヒータ、フィルム状ヒータを円環状に巻いた構造、抵抗体を巻きつけた構造など、様々なものを用いることができる。また、棒状ヒータや板状ヒータなどを周囲に複数配置するなど、径方向に対称的(または対称に近い)な構成であってもよい。ガス加熱部41は最大800℃程度まで加熱する場合がある。本実施形態1においては4本の配管40を用いた。本実施形態1のように、複数の配管40を用いてガス加熱部41(高温部分)とガス流路分岐部36(低温部分)との間を接続することにより、各々の断熱効率が高い構成が実現できる。
図6は、配管40とガス加熱部41の温度分布画像である。図6上段はサーモグラフィ画像、図6下段は温度プロットデータである。図6は、長さ50mm程度、内径0.5mm、外径1mmの4本の配管40でガス加熱部41を接続した例を示す。設定温度は200℃である。図6に示すように、配管40の部分が発熱していないことが分かる。流すガスが高流量になればさらに配管40は冷えるので、断熱性能が向上する。配管40の断面積が小さいほど断熱効率は高くなるので、本数にもよるが、配管40の外径は5mm以下程度にするのが望ましい。
複数の配管40を用いてガス加熱部41(高温部分)とガス流路分岐部36(低温部分)の間を接続することにより、各々の断熱効率が高い構成が実現できる。これにより、コネクタ22への配管取付けや位置調整などの際にユーザがアクセスする上側部分21が高温にならないので、安全性が向上する。また高い断熱性能により、イオン源チャンバ6、真空容器4を介して伝導する熱も抑制されるので、電源20の温度変動も抑制でき、分析の安定性が向上する。
図7は、比較例として配管40を1本のみ配置した場合におけるガス加熱部41の断面図である。配管40の本数以外は図5と同様である。
図8は、図7に示すガス加熱部41のXZ平面における温度分布図である。実験条件としては、ガス加熱部41の設定温度を400℃、加熱ガス流量を10L/minとし、加熱ガス噴霧ノズル部10の下流端から5mm下(Z=−5)と加熱ガス噴霧ノズル部10の中心軸(X=0)を基準位置として、温度センサを移動させながら各座標の温度を測定した。外径1mmのシース型K熱電対(クロメル−アルメル式)を温度センサとして使用した。
図9は、比較例として配管40を2本配置した場合におけるガス加熱部41の断面図である。配管40の本数以外は図5と同様である。
図10は、図9に示すガス加熱部41のXZ平面における温度分布図である。実験条件は図8と同じである。
図11は、図5に示すガス加熱部41のXZ平面における温度分布図である。実験条件は図8と同じである。図8、図10、図11を比較すると、配管40の本数が増えるにしたがって、温度分布の対称性が改善されているのが分かる。これは、配管40の本数が増えると、ガス加熱部41に導入される低温のガスが、等間隔の複数位置から導入されるので、ガス加熱部41の上部(ガスを加熱する前の初期位置)における径方向の流量分布が対称形に近づくからである。また、複数の配管40から、各々均等に熱が伝導するので、ガス加熱部41の上部における径方向の温度分布もまた対称形に近づいていることも要因である。配管40の本数は多いほど温度分布の均一性が改善するが、組み立て性などを考慮すると20本以下程度に抑えるのが現実的である。本実施形態1においては、等間隔に複数の配管40を配置したが、所望の性能が得られる構成であればその限りではない。
図12は、熱交換部44の構成例を示す図である。図8、図10、図11に示す実験においては、図12に示す構成例を用いた。熱交換部44内にはセラミック製ボール48(外径1.5mm)が充填されている。実際には図12に示すように、ガス加熱部41内部の円環状の空洞47の中に、セラミック製ボール48をほぼ満杯に充填した。充填されたセラミック製ボール48により、流路コンダクタンスが低下するので、さらに流れが径方向に均一になる効果も得られている。一方、加熱された無数のセラミック製ボール48により、熱伝達の表面積がトータルで多くなるので、ガスの加熱効率も向上できる。このような効率の良い熱交換部44を用いることにより、イオン化プローブ7の下流側先端部付近の狭い範囲においてもガス加熱部41を実現できるので、配管40による断熱距離を大きくすることができる。
セラミック製ボール48の外径は、1.5mm以外でもよいが、装置の無駄な大型化や効果的な充填量などの兼ね合いから、外径2mm以下程度にすることが望ましい。使用温度に対して充分な耐熱があればセラミック以外の金属材料などでもよい。充填物の形状はボールのような球体以外の形状(例えば多面体や円柱形状など)でもよい。
<実施の形態1:まとめ>
本実施形態1に係るイオン源2は、イオン化プローブ7の延伸方向に沿って延伸する複数の配管40を介して、穴37からガス加熱部41に対して加熱ガスを供給する。これにより、ガス加熱部41と上側部分21との間の距離を離すことができるので、上側部分21をガス加熱部から断熱する効果を高めることができる。したがってユーザにとっての安全性を高めることができる。
本実施形態1に係るイオン源2において、配管40と入口42は、イオン化プローブ7の外周において等間隔で配置されている。これにより加熱ガスの温度分布や流量分布が均一化できるので、イオン源2の安定性や再現性を向上させることができる。
特許文献1記載の技術においては、加熱ガス流路のガス出口から出た加熱ガスが、内側の噴霧ガス管に直接当たるように構成されている。これにより、試料溶液用のキャピラリーが熱くなり、溶液が突沸するおそれがある。試料溶液の突沸はイオン化効率低下(感度低下)を招くので、キャピラリーとの断熱は重要な課題である。これに対して本実施形態1に係るイオン源2は、加熱ガスをいったん熱交換部44に対して供給し、熱交換部44を介して加熱ガスを昇温するので、特許文献1のように加熱ガスをキャピラリーやガス噴霧管へ直接噴霧しない。したがって、試料溶液が突沸する可能性が低いので、感度低下を抑制できる。
<実施の形態2>
図13は、本発明の実施形態2におけるガス加熱部41の構成例である。ガス加熱部41以外は実施形態1と同じであるので、実施形態1との相違点のみ説明する。本実施形態2における熱交換部44は、無数の気孔49を有する多孔質リング50によって構成されている。多孔質リング50としては、スポンジ状の多孔質や無数の球状体(またはその他の形状体)が一体に固められた物質を使うことができる。したがって、気孔49の形状は図13で示したような球状以外でもよい。多孔質リング50の素材としては、使用温度に対して充分な耐熱があれば、セラミックや金属など様々なものを用いることができる。本実施形態2においても、実施形態1と同様の効果が得られる。本実施形態2で使用する多孔質素材は、流路コンダクタンスが低下しすぎないように、50%以上の気孔率のものが望ましい。
実施形態1においては、熱交換部44内にセラミック製ボール48を充填する工程が必要なので、イオン源2の組み立て性があまりよくない。これに対して本実施形態2において、多孔質リング50は一体化されている部材なので、ガス加熱部41に設けた空隙に多孔質リング50を挿入すれば組み立てが完了する。したがって、実施形態1よりも組み立て性を向上できる利点がある。
<実施の形態3>
図14は、本発明の実施形態3におけるガス加熱部41の構成例である。ガス加熱部41以外は実施形態1と同じであるので、実施形態1との相違点のみ説明する。本実施形態3における熱交換部44は、微小流路51を有するリング52によって構成されている。微小流路51により、実施形態1と同様に狭い範囲において高効率な熱交換が可能となる。図14のように微小流路51が多段階に複数回にわたって折り曲がる構造にすることにより、ガスへの熱伝達面積を大きくすることができる。図14においてはZ軸方向に微小流路51を積層しているが、径方向や斜め方向に向かって積層してもよい。
リング52の素材としては、使用温度に対して充分な耐熱があれば、セラミックや金属など様々なものを用いることができる。リング52の製法としては、複数の部材を積層して構築する方法、積層部材を各々接着・溶接・その他の接合方法により一体化する方法、などを用いることができる。微小流路51の折り曲げ部は、流路同士の空間全体がつながるような流路でもよいし、部分的に複数の穴などでつながるような構成でもよい。本実施形態3においても、実施形態1と同様の効果が得られる。
本実施形態3において、微小流路51は適当な素材を穴あけ加工することによって形成することができるので、表面積や形状などを比較的任意に形成することができる。したがって、加熱ガス流路のコンダクタンスや熱伝達面積を自由に設計することができる利点がある。
熱交換部44としては、実施形態1から3で示した構成の他、耐熱性がある綿状物質の充填や、メッシュ状またはハニカム状の物質の積層構造など、熱伝達面積が大きく、かつ、熱交換部44の出口付近における流量を径方向において均一に分布する(または均一に近い状態)ことができる構成であれば、その他構成を採用することもできる。
<実施の形態4>
図15は、本発明の実施形態4におけるガス加熱部41の構成例である。ガス加熱部41以外は実施形態1と同じであるので、実施形態1との相違点のみ説明する。本実施形態4における加熱ガス噴霧ノズル部10は、微小流路53を有する。微小流路53は折り曲がるような形状に形成されているので、熱交換部44から出たガスを加熱ガス噴霧ノズル部10の先端から噴霧するまでの間に、流量分布をさらに均一化することができる。
加熱ガス噴霧ノズル部10の構成は、図15で示した構成の他、実施形態1や2で説明した球状体や多孔質材、綿状物質、メッシュ状またはハニカム状の物質の積層構造など、加熱ガス噴霧ノズル部10の出口付近におけるガス流量の径方向分布が均一(または均一い近い状態)にできるような構成であればよい。
本実施形態4においては、加熱ガス噴射口が微小流路53を有することにより、加熱ガスのコンダクタンスを調整することができる。加熱ガスの熱分布を均一化するためには、ある程度緩やかに加熱ガスを噴射することが望ましい。微小流路53が加熱ガスのコンダクタンスを調整することにより、熱分布の均一性を向上させることができる。したがって安定性や再現性が向上する利点がある。
<実施の形態5>
図16は、本発明の実施形態5におけるイオン生成部5の詳細構造を示す。イオン生成部5以外は実施形態1と同じであるので、実施形態1との相違点のみ説明する。図16において、加熱ブロック55は、熱交換部44の出口部分に複数の穴54を有する。図16においては、複数の穴54がある部材は加熱ブロック55と一体化しているが、別部材として構成してもよい。複数の穴54を有する部材は、メッシュ状やハニカム状の部材などでもよい。
実施形態1のようにセラミック製ボール48を熱交換部44内に充填する場合、熱交換部44を封止しつつ加熱ガス流路を形成することが望ましい。本実施形態5によれば、熱交換部44の下方を封止してセラミック製ボール48の落下を防止しつつ、穴54により加熱ガス流路を確保できる。セラミック製ボール48の脱落を防止するためには、穴54の大きさは、セラミック製ボール48の粒径よりも小さくする必要がある。メッシュ状やハニカム状などの部材の場合であれば、開口部の大きさをセラミック製ボール48の粒径よりも小さくする必要がある。穴54を等間隔に配置することにより、加熱ガス流量を径方向において均一の分布させることができるが、所望の性能が得られるのであれば、その限りではない。
<実施の形態6>
図17は、本発明の実施形態6におけるイオン生成部5の詳細構造を示す。イオン生成部5以外は実施形態1と同じであるので、実施形態1との相違点のみ説明する。本実施形態6におけるイオン生成部5は、イオン化プローブ7と加熱ガス噴霧ノズル部10の中心軸を合わせる芯出し機構56を有する。イオン化プローブ7や加熱ガス噴霧ノズル部10の下流側の先端は、固定側(ガス流路分岐部36)から遠く離されており、さらに、異なる部材で吊り下げられている構成であるので、部品単品の精度を高めても両者の中心軸が合うように組み立てることは困難である。本実施形態6においてはこの課題を解決するために、芯出し機構56により両者の中心軸を合わせることとした。
図18は、本実施形態6におけるガス加熱部41の断面図である。芯出し機構56は押しネジであり、ガス加熱部41の周方向に沿って複数配置されている。加熱ブロック55にねじ込んだ芯出し機構56をイオン化プローブ7に対して押し付けることにより、両者の相対位置が変わり、両者の中心軸を合わせることができる。他方でイオン化プローブ7自体は細いので、押し付けにより変形する可能性がある。そこで本実施形態6においてはイオン化プローブ7と芯出し機構56の間に筒57を有し、筒57を芯出し機構56で押付けることとした。筒57はガス流路分岐部36と接続されているので、実施形態1で示したような位置調整機構B(図示せず)により、イオン化プローブ7とガス加熱部41のZ軸方向の相対位置を調整できる。他方で筒57が無ければ、芯出し機構56がイオン化プローブ7を押し付けるとき、芯出し機構56の先端との摩擦により、イオン化プローブ7のZ軸方向の移動が困難になる。
芯出し機構56の先端を図17、図18に示すように球形状にすることにより、筒57との接触面積を最小限に抑えられるので、ガス加熱部41から筒57への熱伝導を最小限に抑えられる。また、図18のように芯出し機構56を周方向に沿って等間隔に配置することにより、筒57への熱移動量が径方向で均一化するので、熱分布を均一化する効果も発揮できる。ただし所望の性能が得られるのであれば、その限りではない。
断熱効果を高めるためには、配管40は外径が細いものが好ましい。そうすると、細い配管40は容易に変形するので、変形により芯出し時の移動量を吸収することができ、芯出し動作にとっても好都合である。
本実施形態6に係るイオン源2は、芯出し機構56により、イオン化プローブ7とガス加熱部41それぞれの中心位置を合わせることができる。これにより、装置間の性能差を最低限に抑えることに加えて、部品単体の位置決め精度を必要最低限に抑えることができる。
<実施の形態7>
図19は、本発明の実施形態7におけるイオン生成部5の詳細構造を示す。イオン生成部5以外は実施形態1と同じであるので、実施形態1との相違点のみ説明する。本実施形態7におけるイオン生成部5は、ガス加熱部41と、ガス流路分岐部36やイオン源チャンバ6などの周辺筐体との間に、熱シールド部材58を有する。熱シールド部材58により、ガス加熱部41から周辺筐体への熱輻射を最小限に抑えることができる。
本実施形態7によれば、さらなる安全性の向上が実現できる上、電源類の温度変動も抑えることができるので、分析の安定性も向上する。
<本発明の変形例について>
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
図20は、プローブ保持部内部における分岐流路の構成例を示す模式斜視図である。ガス加熱部41における熱分布を均一化するためには、ガス導入口から入口42に至る加熱ガス流路の長さは、各配管40について均等であることが望ましい。そこで穴37から配管40までにおいて、分岐流路38の長さが同一となるようにすることが望ましい。例えば図20に示すように配管40が4本である場合、まず分岐流路38を同じ長さの流路に2分岐し、各分岐路をさらに同じ長さの流路に2分岐し、分岐の終点に配管40の入口を設ければよい。分岐流路38の構成は、配管40の本数に応じて、穴37から配管40までの流路長が等しくなるように適宜構成すればよい。
1…質量分析計
2…イオン源
3…質量分析部
4…真空容器
5…イオン生成部
6…イオン源チャンバ
7…イオン化プローブ
8…キャピラリー
9…ガス噴霧管
10…加熱ガス噴霧ノズル部
11…外筒
12…内筒
13…電源
14…制御部
15〜17…矢印
18…導入電極
19…穴
20…電源
21…上側部分
22…コネクタ
23…排気ポート
24…窓
25…イオン分析部
26〜28…真空室
29〜30…穴
31…検出器
32〜34…真空ポンプ
35…イオン輸送部
36…ガス流路分岐部
37…穴
38…分岐流路
39…出口
40…配管
41…ガス加熱部
42…入口
43…発熱部
44…熱交換部
45…部材
46…穴
47…空洞
48…セラミック製ボール
49…気孔
50…多孔質リング
51…微小流路
52…リング
53…微小流路
54…穴
55…加熱ブロック
56…芯出し機構(押しネジ)
57…筒
58…熱シールド部材

Claims (14)

  1. 試料をイオン化するイオン源であって、
    前記試料を含む溶液が通過するプローブ、
    前記プローブから噴射された物質を加熱する加熱ガスを噴射する加熱ガス噴射口、
    前記加熱ガス噴射口が前記加熱ガスを噴射する前に前記加熱ガスの温度を上昇させる加熱部、
    前記イオン源に対して前記加熱ガスを供給するガス導入口、
    を備え、
    前記加熱部は、前記ガス導入口から前記イオン源に対して供給された前記加熱ガスを受け取る第1および第2加熱部ガス入口を備え、
    前記ガス導入口と前記第1加熱部ガス入口との間は、前記プローブが延伸する方向に沿って延伸する第1配管によって接続されており、
    前記ガス導入口と前記第2加熱部ガス入口との間は、前記プローブが延伸する方向に沿って延伸する第2配管によって接続されており、
    前記第1配管と前記第2配管は、互いに流路が独立した配管として構成されている
    ことを特徴とするイオン源。
  2. 前記加熱部は、前記プローブの外側面のうち前記プローブの延伸方向に沿った一部の領域を囲むように配置されており、
    前記第1配管と前記第2配管は、前記ガス導入口と前記加熱部との間の空間において前記プローブの延伸方向に沿って延伸するように配置されている
    ことを特徴とする請求項1記載のイオン源。
  3. 前記加熱部は、熱を生じさせる発熱部と、前記発熱部から生じた熱を前記加熱ガスに対して伝搬することにより前記加熱ガスの温度を上昇させる熱交換部と、を備え、
    前記第1配管と前記第2配管は、前記熱交換部に対して前記加熱ガスを供給するように配置されており、
    前記加熱ガス噴射口は、前記熱交換部を通過した前記加熱ガスを前記プローブの噴射口の周辺空間に対して噴射するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載のイオン源。
  4. 前記イオン源はさらに、前記プローブを保持するプローブ保持部を備え、
    前記プローブ保持部はさらに、
    前記ガス導入口に対して供給された前記加熱ガスを前記第1配管に対して伝搬する第1分岐路、
    前記ガス導入口に対して供給された前記加熱ガスを前記第2配管に対して伝搬する第2分岐路、
    を備えることを特徴とする請求項1記載のイオン源。
  5. 前記第1分岐路と前記第2分岐路は、前記ガス導入口から前記第1分岐路を経由して前記第1配管に至る前記加熱ガスの流路長と、前記ガス導入口から前記第2分岐路を経由して前記第2配管に至る前記加熱ガスの流路長が、互いに等しくなるように構成されている
    ことを特徴とする請求項4記載のイオン源。
  6. 前記加熱部は、前記プローブが延伸する方向に沿った一部の領域を囲む円筒形状を有しており、
    前記第1加熱部ガス入口と前記第2加熱部ガス入口は、前記プローブが延伸する方向に対して垂直な平面上において、前記プローブの周囲に等間隔に配置されている
    ことを特徴とする請求項1記載のイオン源。
  7. 前記加熱ガス噴射口は、前記プローブの周辺を囲む円環状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載のイオン源。
  8. 前記加熱部は、熱を生じさせる発熱部と、前記発熱部から生じた熱を前記加熱ガスに対して伝搬することにより前記加熱ガスの温度を上昇させる熱交換部と、を備え、
    前記熱交換部は、球体の充填物によって構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載のイオン源。
  9. 前記加熱部は、熱を生じさせる発熱部と、前記発熱部から生じた熱を前記加熱ガスに対して伝搬することにより前記加熱ガスの温度を上昇させる熱交換部と、を備え、
    前記熱交換部は、多孔質材料によって構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載のイオン源。
  10. 前記加熱部は、熱を生じさせる発熱部と、前記発熱部から生じた熱を前記加熱ガスに対して伝搬することにより前記加熱ガスの温度を上昇させる熱交換部と、を備え、
    前記熱交換部は、前記加熱ガスを通過させる屈折した流路を有する
    ことを特徴とする請求項1記載のイオン源。
  11. 前記加熱部と前記加熱ガス噴射口との間は、前記加熱ガスを通過させる屈折した流路によって接続されている
    ことを特徴とする請求項1記載のイオン源。
  12. 前記加熱部は、熱を生じさせる発熱部と、前記発熱部から生じた熱を前記加熱ガスに対して伝搬することにより前記加熱ガスの温度を上昇させる熱交換部と、を備え、
    前記熱交換部と前記加熱ガス噴射口との間は、複数の出口路によって接続されており、
    各前記出口路は、前記プローブの周囲に同心円状かつ等間隔に配置されている
    ことを特徴とする請求項1記載のイオン源。
  13. 前記熱交換部と前記加熱ガス噴射口との間は、複数の出口路によって接続されており、
    各前記出口路の開口径は、前記球体の直径よりも小さい
    ことを特徴とする請求項8記載のイオン源。
  14. 前記イオン源はさらに、前記プローブの中心位置に対して前記加熱ガス噴射口の中心位置を調節するための芯出し機構部を備える
    ことを特徴とする請求項1記載のイオン源。
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