JP2020076319A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば、アウターカムシャフトのみによって、ハウジングとベーンロータの芯出しが可能になるので、ハウジングとベーンロータの同軸性に影響を与えることのない可変動弁装置を提供する。【解決手段】外周に第1駆動カム7を有する内部中空状のアウターカムシャフト5と、該アウターカムシャフトの内部に相対回転可能に配置され、外周に第2駆動カム11を有するインナーカムシャフト6とを備え、ハウジング2のリアプレート15は、アウターカムシャフトの第1シャフト部5aが挿入嵌合する第1嵌合孔20を有し、ベーンロータ3は、ロータ17に第1シャフト部が挿入嵌合する第2嵌合孔21を有し、アウターカムシャフトで両者2,3の同軸性を確保する。【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の機関弁の作動特性を可変制御する内燃機関の可変動弁装置に関する。
従来の可変動弁装置としては、例えば以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
この可変動弁装置は、一気筒当たり2つの吸気弁を備え、外周に一方の吸気弁を駆動するインナーカムが一体的に設けられたインナーカムシャフトと、該インナーカムシャフトの外周に相対回転自在に配置され、外周に他方の吸気弁を駆動するアウターカムが一体的に設けられたアウターカムシャフトと、を有している。
インナーカムシャフトとアウターカムシャフトのそれぞれの端部には、バルブタイミング制御装置を含む油圧アクチュエータが設けられている。
この油圧アクチュエータは、固定子と、該固定子に相対回転可能な回転子とを有し、固定子にアウターカムシャフトが挿通固定されている一方、回転子にインナーカムシャフトが挿通固定されている。
油圧アクチュエータは、供給された油圧によってインナーカムシャフトとアウターカムシャフトを相対回転させて、各吸気弁の作動角と開閉タイミングを制御するようになっている。
特表2010−502884号公報
しかしながら、特許文献1に記載された可変動弁装置にあっては、前述のように、固定子と回転子がそれぞれアウターカムシャフトとインナーカムシャフトに挿通固定されている。このため、インナーカムシャフトとアウターカムシャフトの間に軸心ずれが発生した場合には、固定子と回転子との間の同軸性に影響を与えるおそれがある。この結果、各カムシャフトの回転挙動が不安定になって、吸気弁の作動特性の不安定化を招くおそれがある。
本発明は、第1回転体と第2回転体の同軸性への影響を抑制し得る可変動弁装置を提供することを目的の1つとしている。
本発明の好ましい一態様としては、アウターカムシャフトまたはインナーカムシャフトのうちの一方から延びる第1シャフト部が挿入嵌合する第1嵌合孔を有し、前記アウターカムシャフトに固定された第1回転体と、該第1回転体の内部に配置され、前記第1シャフト部が挿入嵌合する第2嵌合孔を有し、前記インナーカムシャフトに固定される第2回転体と、を備えていることを特徴としている。
本発明の好ましい一態様によれば、第1回転体と第2回転体の同軸性に対する影響を抑制することができる。
本発明に係る可変動弁装置の第1実施形態の要部を分解して示す斜視図である。 本実施形態を示す図6のA−A線断面図である。 本実施形態の可変動弁装置の右側面図である。 本実施形態の可変動弁装置のセンサターゲットを外した状態を示す斜視図である。 同実施形態におけるベーンロータを一方向へ最大に相対回転させた状態を示す作用説明図である。 同実施形態におけるベーンロータを他方向へ最大に相対回転させた状態を示す作用説明図である。 本実施形態に供されるロック機構を示す図6のB−B線断面図である。 本実施形態に供される第1、第2駆動カムを示し、Aは両駆動カムが同一回転位相の状態を示し、Bは第1駆動カムに対して第2駆動カムが回転位相を変化させた状態を示している。 本実施形態における吸気弁のリフト特性図を示し、Aは図6に示す最大一方向へ相対回転した場合のリフト特性図、Bは図5に示す最大他方向へ相対回転した場合のリフト特性図である。 本発明の可変動弁装置の第2実施形態を示す図6のA−A線断面図である。 本発明の可変動弁装置の第3実施形態を示す図6のA−A線断面図である。 本発明の可変動弁装置の第4実施形態を示す図6のA−A線断面図である。
以下、本発明に係る内燃機関の可変動弁装置の実施形態を図面に基づいて説明する。この実施形態では、ガソリン仕様の例えば4気筒内燃機関の吸気弁側に適用したものを示している。
〔第1実施形態〕
図1は本発明に係る可変動弁装置の第1実施形態の要部を分解して示す斜視図、図2は図6のA−A線断面図、図3は本実施形態の可変動弁装置の右側面図、図4は可変動弁装置のセンサターゲットを外した状態を示す斜視図、図5、図6は同実施形態におけるベーンロータを一方向、他方向へ最大に相対回転させた状態を示す作用説明図である。
内燃機関は一気筒当たり2つの吸気弁を有し、この2つの吸気弁のうち少なくとも一つの吸気弁に可変動弁装置が設けられている。つまり、この可変動弁装置は、この実施形態では機関運転状態に応じて吸気弁の作動角を可変制御するものである。ここで、作動角とは、吸気弁の開時から閉時までの開いている期間をいう。
具体的に説明すれば、可変動弁装置は、図1及び図2に示すように、内外二重のアウターカムシャフト5とインナーカムシャフト6を備えたカムシャフト1と、該カムシャフト1の回転軸方向の一端部に設けられた第1回転体であるハウジング2と、該ハウジング2の内部に相対回転自在に収容された第2回転体であるベーンロータ3と、ハウジング2とベーンロータ3を介して両カムシャフト1,3の相対回動位置を制御する油圧回路4と、を備えている。
また、カムシャフト1(アウターカムシャフト5、インナーカムシャフト6)の回転軸方向の他端部側には、図外のバルブタイミング制御装置が設けられている。このバルブタイミング制御装置は、機関の図外のクランクシャフトによってタイミングチェーンを介して回転駆動されるスプロケットと、該スプロケットに対して相対回動可能に設けられた前記カムシャフト1と、スプロケットとカムシャフト1との間に配置されて、該両者の相対回動位相を変換する位相変換機構と、該位相変換機構を作動させる油圧回路と、を備えている。なお、このバルブタイミング制御装置については、具体的な説明は省略する。
一気筒当たり2つの吸気弁は、各傘部が図外の2つの吸気ポートのシリンダ側の各開口端を開閉するようになっている。また、各吸気弁は、それぞれの上端部に配置されたバルブリフタを介してバルブスプリングのばね力によって閉方向に付勢されている。
アウターカムシャフト5は、内部中空状に形成されて、図外のシリンダヘッドにカム軸受を介して回転自在に支持されている。このアウターカムシャフト5は、外周面所定位置にバルブリフタを介して各気筒中の一方側の吸気弁を開作動させるアウターカムである第1駆動カム7が圧入によって一体的に固定されている。
また、アウターカムシャフト5は、回転軸方向の一端部にハウジング2内に臨む第1シャフト部5aを一体に有している。
また、このアウターカムシャフト5は、第1シャフト部5a側の一端部にフランジ部8が一体的に固定されている。このフランジ部8は、金属材である鉄系金属によって円盤状に形成されて、中央に貫通形成された挿入孔8aを介してアウターカムシャフト5の外周面に焼き嵌めによって固定されている。また、フランジ部8の外周部には、後述するリアプレート15に対する固定手段としての複数(本実施形態では3本)の締結ボルト9が挿入する3つのボルト挿入孔8bが貫通形成されている。また、このフランジ部8は、外径がリアプレート15とほぼ同一に形成されていると共に、肉厚が軽量化を図るためにリアプレート15よりも薄く形成されている。
なお、フランジ部8の外周部には、リアプレート15との周方向の位置決めを行うピン8cがリアプレート15側に突出して設けられている。
インナーカムシャフト6は、基本的に中実状に形成されて、アウターカムシャフト5の内周面に回転自在に支持されている。また、インナーカムシャフト6は、回転軸方向の一端部にハウジング2内に臨む第2シャフト部6aを一体に有している。この第2シャフト部6aは、アウターカムシャフト5の第1シャフト部5aの一端部開口から僅かに突出している。
このインナーカムシャフト6は、第2シャフト部6a側の内部軸方向にカムボルト10が挿入される挿入孔が形成されている。また、該挿入孔の内部先端側には、カムボルト10の軸部10bの外周先端側に形成された雄ねじ10cが螺着する図外の雌ねじ孔が形成されている。
このインナーカムシャフト6の軸方向の所定位置には、アウターカムシャフト5の外周面に摺動しつつ同じバルブリフタを介して同じく一方側の吸気弁を開作動させるインナーカムである第2駆動カム11が固定されている。
この第2駆動カム11は、インナーカムシャフト6の回転軸中心を通る直径方向に形成された貫通孔に挿通された連結軸12によってインナーカムシャフト6に固定されている。この連結軸12は、両端部12a、12bが第2駆動カム11の内部に圧入固定されることによって、該第2駆動カム11をインナーカムシャフト6に固定するようになっている。また、連結軸12は、アウターカムシャフト5の直径方向に貫通形成された一対の挿通孔12c、12dを貫通している。この両挿通孔12c、12dは、アウターカムシャフト5の円周方向に沿ってスリット状に形成されて、連結軸12を介して第2駆動カム11を第1駆動カム7に対して所定角度範囲内で相対回転を許容するようになっている。
第1駆動カム7と第2駆動カム11は、両者間の僅かな隙間を介して隣接配置されている。また、それぞれ外周面7a、11aは、互いに卵形の同一のカムプロフィールに形成されて、一気筒中の一つの吸気弁を独立して開閉作動させるようになっている。
ハウジング2は、軸方向両端が開口した円筒状のハウジング本体13と、該ハウジング本体13の軸方向の前後端に有する各開口を閉塞するフロントプレート14と、リアプレート15と、を備えている。また、フロントプレート14とリアプレート15は、ハウジング本体13に対して複数(本実施形態では5本)ボルト16の軸力によって軸方向から一体的に結合されている。
ハウジング本体13は、例えば焼結成形法により成形された金属材によって筒状一体に形成され、図5、図6にも示すように、内周面に5つの第1〜第3シュー13a〜13eが内方へ一体に突設されている。
この各シュー13a〜13eは、それぞれが側面視ほぼ台形状に形成されて、ハウジング本体13の円周方向のほぼ180°の位置に2つ、その間の位置に1つ配置され、それぞれの先端部に軸方向に沿って形成されたシール溝内には、ほぼコ字形状のシール部材19がそれぞれ嵌着固定されている。
また、各シュー13a〜13eの径方向外周側には、前記各ボルト16が挿通する5つのボルト挿通孔13iが貫通形成されている。
第1シュー13aは、周方向一側面に平坦な第1凸面13fが形成されている。一方、第2シュー13bは、第1シュー13aの一側面と周方向で対向する一側面に同じく平坦な第2凸面13gが形成されている。この各凸面13f、13gは、ベーンロータ3が図5及び図6に示すように、反時計方向(図中左方向)あるいは時計方向(図中右方向)へ回転した際に、対向する各側面が当接する。これによって、ベーンロータ3を図中、左右方向の最大回転位置に規制するようになっている。
フロントプレート14は、金属板をプレス成形によって比較的薄肉な円板状に形成されている。また、フロントプレート14の中央には、カムボルト10の軸部10bや後述する回転検出機構のターゲット部材35が挿入される貫通孔14aが形成されている。また、外周側の円周方向等間隔位置には、各ボルト16が挿通する5つのボルト挿通孔14bが貫通形成されている。
リアプレート15は、ハウジング本体13と同じく焼結成形によって成形された金属材によって成形され、フロントプレート14によりも肉厚な円盤状に形成されている。また、リアプレート15は、中央にアウターカムシャフト5の第1シャフト部5aが挿入される第1挿通孔である第1嵌合孔20が貫通形成されている。
この第1嵌合孔20は、内径がアウターカムシャフト5の第1シャフト部5aの外径より僅かに大きく形成されて、該第1シャフト部5aが緊密かつ精度良く挿入されている。つまり、第1シャフト部5aの外周面と第1嵌合孔20の内周面とは、隙間なく圧入に近い程度に緊密に嵌合している。
またリアプレート15の外周側の円周方向等間隔位置には、各ボルト16の軸部16aの先端部に有する雄ねじ16bが螺着する5つの雌ねじ孔15bが形成されている。
さらに、リアプレート15の外周部の所定位置には、後述するロック機構28のロック凹部であるロック穴31aを形成するロック穴構成部31が圧入される固定用穴15cが設けられている。ロック穴31aは、後述するように、ベーンロータ3の最大反時計方向の位置でロック機構28のロック部材であるロックピン30が係合するようになっている。
また、リアプレート15の外周部のフランジ部8側の外面には、3つの締結ボルト9が螺着する3つの雌ねじ穴15eが形成されている。
なお、リアプレート15の外周部所定位置には、ハウジング本体13の第1シュー13aの外周面に形成された位置決め溝13hに係入してハウジング本体13との位置決めを行う位置決め用のピン15dが突出して設けられている。さらに、リアプレート15は、ピン15dと反対側の外側面にフランジ部8の位置決め用ピン8cが係入して位置決めされる位置決め用の孔(図示せず)が形成されている。
ベーンロータ3は、焼結成形により成形された金属材によって一体に形成され、図1、図5に示すように、中央側のロータ17と、該ロータ17の外周から放射方向へ突設された複数(本実施形態では5枚の)第1〜第5ベーン18a〜18eとから構成されている。
ロータ17は、全体がほぼ円筒状に形成されていると共に、外径が大小の段差径状に形成されて、中央にカムボルト10の軸部10bが挿入される通路構成孔17aが貫通形成されている。また、ロータ17は、カムボルト10の頭部10a側の外側面中央位置に、ターゲット部材35が嵌入する円形状の嵌入溝17bが形成されている。
通路構成孔17aは、内径がカムボルト10の軸部10bの外径よりも大きく形成されて、油圧回路4の一部を構成している。
また、ロータ17は、回転軸方向のリアプレート15側の内側面中央に、第2挿入孔である凹状の第2嵌合孔21が形成されている。
この第2嵌合孔21は、円柱状に形成されて、アウターカムシャフト5の第1シャフト部5aとインナーカムシャフト6の第2シャフト部6aがそれぞれ回転軸方向から挿入可能になっている。
第2嵌合孔21は、内径が第1シャフト部5aの外径よりも僅かに大きく形成されて、内周面に第1シャフト部5aの外周面が回転軸方向から緊密状態で嵌入するようになっている。したがって、第1シャフト部5aは、第2嵌合孔21内において径方向のガタの発生が抑制されている。第2嵌合孔21の内径は、第1嵌合孔20の内径より若干小さく設定されている。
なお、アウターカムシャフト5は、第1シャフト部5aが第2嵌合孔21に嵌合されているものの、該アウターカムシャフト5とベーンロータ3とは互いに相対回転可能になっている。つまり、第1シャフト部5aの外周面と第2嵌合孔21の内周面は、微小隙間をもって摺動可能になっている。
また、第2嵌合孔21は、底面21aに通路構成孔17aの軸方向の一端が開口形成されて、該通路構成孔17aと連通状態になっている。第2嵌合孔21の底面21aには、組み付け後にインナーカムシャフト6の先端面が薄肉円環状のスペーサ22を介して軸方向から当接している。
また、ロータ17は、カムボルト10の軸力によって回転検出機構のターゲット部材35を介してインナーカムシャフト6の他端部と回転軸方向から結合されている。また、スペーサ22は、インナーカムシャフト6の第2シャフト部6a先端面とロータ17の第2嵌合孔21の底面21aとの間に、カムボルト10の軸力によって挟持状態に固定されている。
回転位置検出機構は、複数の突起状ターゲットから回転位置を検出する検出器と、該検出器に近接配置されたターゲット部材35と、から構成されている。ターゲット部材35は、図1〜図3に示すように、鉄系金属材によって一体に形成され、円筒状の基部35aと、該基部35aの外周からフランジ35bを介して一体に設けられた複数(本実施形態では3つ)のターゲット突起35cと、から構成されている。
基部35aは、内部軸方向にカムボルト10の挿通孔35dが貫通形成されていると共に、前端部が貫通孔14aを介してロータ17の嵌入溝17bにカムボルト10の軸力によって圧接している。各ターゲット突起35cは、細長い矩形状に形成されて先端面が検出器の検出部に径方向から近接するように配置されている。
そして、ベーンロータ3(インナーカムシャフト6)の回転に伴って各ターゲット突起35cの位置を検出した検出器が、ベーンロータ3を介してインナーカムシャフト6の回転位置を検出する。この回転位置情報を後述するコントロールユニット41に出力するようになっている。
なお、ロータ17は、前述のように、アウターカムシャフト5の第1シャフト部5aが第2嵌合孔21に嵌合されているものの、該アウターカムシャフト5とは結合されず互いに自由な相対回転が確保されている。
ロータ17の外周面に一体に設けられた第1〜第5ベーン18a〜18eは、ハウジング本体13の各シュー13a〜13eの間に配置されている。これによって、第1〜第5ベーン18a〜18eと第1〜第5シュー13a〜13eとの間に、それぞれ5つの作動室である第1作動油室23と第2作動油室24が形成されている。
一つの第1ベーン18aは、周方向の幅厚さが他の第2ベーン18b〜18eよりも大きく形成されている。しかし、他の第2〜第5ベーン18b〜18eは、周方向の幅厚さがほぼ同じ大きさに設定されている。
また、ロータ17の内部には、図2及び図5、図6に示すように、第2嵌合孔21の底面21a側に形成された油室21bを介して各第1作動油室23に連通する油路である5つの第1油孔25が放射方向に沿って貫通形成されている。さらに、ロータ17内の前記通路構成孔17aと各第2作動油室24とを連通する油路である5つの第2油孔26が放射方向に沿って形成されている。
各ベーン18a〜18eの先端部に形成された嵌着溝には、ハウジング本体13の内周面に摺接して各第1、第2作動油室23,24をシールするシール部材27がそれぞれ嵌着固定されている。
また、ベーンロータ3は、前述したように、時計方向あるいは反時計方向へ相対回転した際に、第1ベーン18aが第1凸面13fか、あるいは第2凸面13gに当接する。つまり、第1ベーン18aの図中、時計方向側(第2作動油室24側)の一側面が第2凸面13gに当接し、第1ベーン18aの反時計方向側(第1作動油室23側)の他側面が第1凸面13fに当接して、それぞれの最大相対回転が規制されるようになっている。
図7は図6のB−B線断面図であって、ロック機構28を明示している。
ロック機構28は、図2及び図7に示すように、ベーンロータ3の1ベーン18aに形成された摺動用孔29と、該摺動用孔29内に摺動自在に収容されて、リアプレート15側に対して進退可能に設けられたロックピン30と、リアプレート15に形成された固定用穴15cに固定されたロック穴構成部31と、該ロック穴構成部31に形成されて、ロックピン30の先端部が係合してベーンロータ3をロックするロック穴31aと、機関運転状態に応じてロックピン30の先端部をロック穴31aに係合、あるいは係合を解除する係脱機構と、から構成されている。
摺動用孔29は、内径が比較的大径なほぼ均一径に形成されて、軸方向に貫通形成されている。
ロックピン30は、後端部が摺動用孔29に対応してほぼ均一な外径に形成されて、先端部30aがロック穴31aの内径よりもやや小さな段差小径状に形成されている。また、このロックピン30は、後端部と先端部30aとの間に段差状の2つの第1、第2受圧面30b、30cがそれぞれ形成されている。また、摺動用孔29の先端孔縁に切欠形成された油溝と第1、第2受圧面30b、30cとの間に環状の2つの第1,第2受圧室34a、34bが形成されている。
ロック穴31aは、有底円柱状に形成されて、リアプレート15の内周面の円周方向へ所定間隔をもって形成されて、ベーンロータ3が、図6に示す最大左方向へ相対回転した際に、ロックピン30が軸方向から係合する位置に形成されている。
ロック機構28の係脱機構は、ロックピン30を進出方向(ロック穴31a方向)へ付勢するコイルスプリング32と、第1、第2受圧室34a、34bとロック穴31aに油圧を供給してロックピン30をロック穴31aから後退させてロックを解除する2つの第1、第2解除用油路33a、33bと、から構成されている。
第1解除用油路33aは、図5に示すように、ロータ17の内部に形成されていると共に、一つの第1油孔25から分岐形成されて、一つの第1作動油室23と第1受圧室34aを連通している。他方の第2解除用油路33bは、図6に示すように、第1ベーン18aの内側部に形成されて、一つの第2作動油室24と第2受圧室34bとを連通している。
なお、摺動用孔29は、ロータ17の第1ベーン18a側の外側面に形成された矩形状の呼吸溝29aとフロントプレート14の貫通孔14aを介して外部に連通している。これによって、ロックピン30の常時安定した摺動性を確保するようになっている。
油圧回路4は、各第1作動油室23と各第2作動油室24に対して油圧を選択的に供給あるいは排出するものである。具体的には、図2に示すように、各第1作動油室23に連通する第1油通路36と、各第2作動油室24に連通する第2油通路37と、該各油通路36,37に電磁切換弁38を介して油圧を選択的に供給するオイルポンプ39と、電磁切換弁38を介して各油通路36,37に選択的に連通するドレン通路40と、を備えている。
第1油通路36は、主としてアウターカムシャフト5の内周面とインナーカムシャフト6の外周面との間に形成されている。この第1油通路36は、一端部が電磁切換弁38の給排ポートに接続され、他端部が油室21bと各第1油孔25を介して各第1作動油室23に連通している。
第2油通路37は、主としてカムボルト10の外周面とインナーカムシャフト6の内周面との間に形成されている。また、この第2油通路37は、一端部が電磁切換弁38の給排ポートに接続され、他端部が通路構成孔17aと各第2油孔26を介して各第2作動油室24に連通している。
電磁切換弁38は、4ポート2位置弁であって、コントロールユニット(ECU)41から図外の電磁コイルへの制御電流(パルス電流)の通電量の変化によって内部に設けられた図外のスプール弁が軸方向に移動する。これによって、各油通路36,37に対してオイルポンプ39の吐出通路39aとドレン通路40とを選択的に切り換え制御するようになっている。つまり、コントロールユニット41から通電されると、吐出通路39aと第1油通路36とを連通すると同時に、ドレン通路40と第2油通路37とを連通する。一方、通電が遮断されると、吐出通路39aと第2油通路37とを連通すると同時に、ドレン通路40と第1油通路36とを連通するようになっている。
なお、スプール弁は、コントロールユニット41からの通電量に応じて進退移動して、各油通路36,37に連通する給排ポートの開口面積を連続的に可変するようになっている。
コントロールユニット41は、内部のコンピュータが図外のクランク角センサやエアーフローメータ、水温センサ、スロットルバルブ開度センサなどの各種センサ類からの情報信号を入力して現在の機関運転状態を検出している。かかる機関運転状態や回転位置検出機構によって検出されたインナーカムシャフト6の回転位置情報に基づいて電磁切換弁38の電磁コイルに制御電流(パルス電流)を出力するようになっている。
〔本実施形態の作用〕
図8は本実施形態に供される第1、第2駆動カム7,11を示し、Aは両駆動カム7,11が同一回転位相の状態を示し、Bは第1駆動カム7に対して第2駆動カム11が回転位相を変化させた状態を示している。
図9は本実施形態における吸気弁のリフト特性図を示し、Aは図6に示す最大一方向へ相対回転した場合のリフト特性図、Bは図5に示す最大他方向へ相対回転した場合のリフト特性図である。
例えば、機関始動時は、ロック機構28のコイルスプリング32のばね力によって、予めロックピン30の先端部30aがロック穴31a内に係合している。このため、ベーンロータ3は、ハウジング2との相対関係で、始動に最適な例えば進角側の相対回転位置にロックされている。
よって、2つの駆動カム7、11は、矢印で示す回転方向に対して、図8Aに示すように、アウターカムシャフト5とインナーカムシャフト6を介して同一の回転位相になっている。したがって、一つの吸気弁は、開閉時期特性が図9Aで示すように、初期の遅角側の位相に保持されている。
このため、この状態からイグニッションスイッチをオン操作して機関を始動すると、スムーズなクランキングによって良好な始動性が得られる。
その後、機関運転状態が所定の運転域に移行すると、電磁切換弁38にコントロールユニット41から制御電流が出力されて、まず、吐出通路39aと第1油通路36を連通させる。したがって、オイルポンプ39から吐出された作動油は、第1油通路36から油室21b及び各第1油孔25を介して各第1作動油室23に供給される。これにより、各作動油室23内の油圧が上昇する。
同時に、第2油通路37とドレン通路40を連通させる。このため、各第2作動油室24内の油圧がオイルパン42に排出されて内部が低圧になる。
各第1作動油室23内の油圧が上昇すると、該各第1作動油室23から第1解除用油路33aを通って第1受圧室34aに供給される。これにより、ロックピン30は、第1受圧面30bに作用する高油圧によってコイルスプリング32のばね力に抗して後退移動する。したがって、ロックピン30の先端部30aが、ロック穴31aから抜け出てハウジング2に対するベーンロータ3のロックが解除される。よって、ベーンロータ3は、自由な相対回転が許容される。
そして、ベーンロータ3は、各第1作動油室23の高圧化に伴って、ハウジング2に対して図6に示す位置から時計方向へ相対回転する。この相対回転によって第1ベーン18aの他側面が第2凸面13gに当接して時計方向の最大回転位置が規制される(図5参照)。これに伴い、インナーカムシャフト6が、アウターカムシャフト5に対して時計方向へ相対回転する。
したがって、図8Bに示すように、アウターカムシャフト5側の第1駆動カム7は、遅角側の回転位置に保持されている。しかし、インナーカムシャフト6側の第2駆動カム11は、矢印で示す回転方向に対して、さらに遅角側(時計方向)の回転位置に相対回転し、第2駆動カム11は、第1駆動カム7に対して遅角側へ開いた状態になる(開角状態)。
よって、一つの吸気弁は、その開閉時期特性が図9Bに示すように閉時期がさらに遅角側になる特性となる。この結果、2つの駆動カム7,11によって、初期位相時のバルブリフタを押している時間よりも長く時間押すことになる。つまり、一つの吸気弁の開いている時間(作動角)が長くなって、燃焼室への吸入空気量が連続的に増加することになる。これにより、例えば、機関高回転時や急加速時における出力トルクを向上させることが可能になる。
また、機関運転状態がさらに変化すると、コントロールユニット41から電磁切換弁38への大きな通電量に応じてスプール弁がさらに移動する。このため、第1油通路36とドレン通路40を連通させると共に、第2油通路37と吐出通路39aを連通させる。これにより、各第1作動油室23が低圧となる一方、各第2作動油室24が高圧となる。
したがって、ベーンロータ3は、ハウジング2に対して図5の回転位置から反時計方向へ相対回転する。インナーカムシャフト6は、同じくアウターカムシャフト6に対して反時計方向へ相対回転して、一つの吸気弁の作動角が小さくなるように制御する。この結果、吸入空気量が減少することになり、例えば、機関低回転域での燃費向上を図ることができる。
なお、第1駆動カム7と第2駆動カム11の相対回転変位、つまり第2駆動カム11の拡開、縮閉の変位は、コントロールユニット41と電磁切換弁38とによって連続的に行われようになっている。
そして、本実施形態では、前記各構成部品を組み付けるに際して、図1に示すように、インナーカムシャフト6は、第2シャフト部6aが第2嵌合孔21に嵌入された状態でカムボルト10によってロータ17に回転軸方向から締め付け固定される。
一方、アウターカムシャフト5は、フランジ部8を介して各締結ボルト9によってリアプレート15(ハウジング2)に締め付け固定される。また、このアウターカムシャフト5は、第1シャフト部5aがリアプレート15の第1嵌合孔20とロータ17の第2嵌合孔21にそれぞれ回転軸方向から嵌合する。
つまり、アウターカムシャフト5は、ハウジング2のリアプレート15に第1嵌合孔20を介して緊密に嵌合していると共に、ベーンロータ3のロータ17の第2嵌合孔21に相対回転可能な状態で緊密に嵌合している。
換言すれば、この実施形態では、単一のアウターカムシャフト5によって、ハウジング2とベーンロータ3の両方の同軸性を取るようになっている。
したがって、ハウジング2とベーンロータ3の精度の高い同軸性を得ることができる。このため、たとえ、アウターカムシャフト5とインナーカムシャフト6の両軸心の間にガタが発生したとしても、ハウジング2とベーンロータ3の同軸性に対する影響を十分に抑制することができる。
また、アウターカムシャフト5は、フランジ部8を介してリアプレート15(ハウジング2)に結合されていることから、ハウジング2との一体化が図れる。これによって、ハウジング2とベーンロータ3との同軸性への影響がさらに少なくなる。
また、本実施形態では、アウターカムシャフト5を利用した簡単な構造でハウジング2とベーンロータ3の同軸性を精度良く確保できるので、製造作業が容易になると共に、コストの低減化が図れる。
さらに、第2嵌合孔21内に油室21bを油路として構成したことから、別個に油路を形成する必要がなくなる。よって、この点でも製造作業が容易になり、コストの低減化が図れる。また、第2嵌合孔21を油路の一部として利用することによって、装置の小型化が図れる。
また、第1駆動カム7に対する第2駆動カム11の相対回転位置の変化、つまり、図8A,Bに示す第2駆動カム11の拡開、縮閉の変化は連続的に行われるようになっている。
このため、図9A、Bに示す一つの吸気弁の開期間の変化も連続的に制御される。一つの吸気弁の作動角(開期間)を機関運転状態の変化に応じて自由に変化させることができるので、燃費や出力などの機関性能の向上が図れる。
〔第2実施形態〕
図10は第2実施形態を示し、基本構成は第1実施形態のもと同じであるが、異なるところは、アウターカムシャフト5の第1シャフト部5aの先端部5bが段差小径状に形成されている。一方、ロータ17は、第2嵌合孔21の内径が第1シャフト部5aの先端部5bの外径に合わせて小径に形成されている。
ハウジング2、ベーンロータ3、リアプレート15などの他の構成や、インナーカムシャフト6が第2嵌合孔21に挿入されつつカムボルト10によってロータ17に結合されていることなどは第1実施形態と同じである。
そして、各構成部品の組付時において、アウターカムシャフト5は、第1シャフト部5aの基部側がリアプレート15の第1嵌合孔20に回転軸方向から嵌入している。これによって、第1シャフト部5aの基部の外周面が、第1嵌合孔20の内周面に緊密に嵌合している。また、第1シャフト部5aの先端部5bが、第2嵌合孔21に回転軸方向から嵌入して、先端部65bの外周面が第2嵌合孔21の内周面に緊密に嵌合している。
したがって、アウターカムシャフト5のみによって、ハウジング2とベーンロータ3との間の同軸性を確保することができる。このため、たとえ、アウターカムシャフト5とインナーカムシャフト6の両軸心の間にガタが発生したとしても、ハウジング2とベーンロータ3の同軸性に対する影響を十分に抑制することができる。
また、この実施形態では、アウターカムシャフト5の先端部5bの小径化に伴ってベーンロータ3の第2嵌合孔21の内径も小さく形成できる。この分、ベーンロータ3のロータ17の外径を小さくできるので、装置全体の径方向の大きさを小径にでき、この結果、装置のコンパクト化が図れる。他は、第1実施形態と同様な作用効果が得られる。
〔第3実施形態〕
図11は第3実施形態を示し、基本構成は第1実施形態と同じであるが、リアプレート15の第1嵌合孔20の内周面でかつベーンロータ3側の内周面の一部に円環状の第3嵌合孔43が形成されている。一方、ロータ17は、回転軸方向のリアプレート15側の端部外周面に第3嵌合孔43に軸方向から嵌合する円環状の筒状部44が一体に設けられている。
この筒状部44と第3嵌合孔43とは、相対回転可能な状態で緊密に嵌合している。
また、アウターカムシャフト5の第1シャフト部5aは、第2嵌合孔21に回転軸方向から緊密に嵌合していることは第1実施形態と同じである。但し、第1シャフト部5aは、第2嵌合孔21内において相対回転可能な状態で嵌合している。
なお、リアプレート15の第1嵌合孔20と、該第1嵌合孔20に挿入されるアウターカムシャフト5の第1シャフト部5aは、必ずしも緊密に嵌合している必要はなく、僅かな隙間をもって嵌合していても良い。
したがって、この実施形態によれば、各構成部品に組み付け時において、アウターカムシャフト5の第1シャフト部5aがロータ17の第2嵌合孔21に回転軸方向から緊密に嵌合する。と同時に、第3嵌合孔43には、筒状部44が回転軸方向から緊密に嵌合する。
このため、アウターカムシャフト5とベーンロータ3は同軸上に配置され、ベーンロータ3とリアプレート15も同軸上に配置される。
よって、ベーンロータ3とアウターカムシャフト5を介してハウジング2とベーンロータ3の同軸性を得ることができる。
このため、たとえ、アウターカムシャフト5とインナーカムシャフト6の両軸心の間にガタが発生したとしても、ハウジング2とベーンロータ3の同軸性に対する影響を十分に抑制することができる。
他は第1実施形態と同じ作用効果が得られる。
〔第4実施形態〕
図12は第4実施形態を示し、インナーカムシャフト6によってハウジング2とベーンロータ3との同軸性を確保するようにしたものである。
すなわち、アウターカムシャフト5は、第1シャフト部5aの軸方向の長さが他の実施形態のものよりも短く形成されて、インナーカムシャフト6の第2シャフト部6aが第1シャフト部5aの先端開口からフロントプレート14方向へ大きく露出している。
第2シャフト部6aは、外径が他の実施形態のものよりも僅かに大きく形成されて、基部6bがリアプレート15の第1嵌合孔20に挿入嵌合していると共に、先端部6cが第2嵌合孔21に嵌合している。
第2シャフト部6aは、基部6bから先端部6cまでの外径がほぼ均一に設定されている。
第1嵌合孔20は、その内径が他の実施形態のものよりも小さく形成されて、第2シャフト部6aの基部6bが相対回転可能な状態で緊密に挿入嵌合されている。
第2嵌合孔21は、その内径も他の実施形態のものよりも小さく形成されて、第2シャフト部6aの先端部6cが圧入に近い状態で緊密に嵌合されている。
なお、リアプレート15の第1嵌合孔20の外側開口の孔縁には、アウターカムシャフト5の第1シャフト部5aの先端を吸収する円環状に逃げ溝15aが形成されている。
したがって、この実施形態では、各構成部品の組み付ける際に、インナーカムシャフト6の第2シャフト部6aの基部6b側が第1嵌合孔20に挿入嵌合されると共に、先端部6c側が第2嵌合孔21に嵌合される。このため、インナーカムシャフト6のみによってハウジング2とベーンロータ3の同軸性を確保することができる。
このため、たとえ、アウターカムシャフト5とインナーカムシャフト6の両軸心の間にガタが発生したとしても、ハウジング2とベーンロータ3の同軸性に対する影響を十分に抑制することができる。
また、この実施形態では、第1嵌合孔20と第2嵌合孔21のそれぞれの内径を、インナーカムシャフト6の第2シャフト部6aの外径に合わせて小さくすることができる。このため、ハウジング2とベーンロータ3のそれぞれ外径を小さくすることが可能になる。
この結果、装置全体の外径を小さくすることが可能になり、エンジンルーム内でのレイアウトの自由度と搭載性が向上する。
本発明は、各実施形態の構成に限定されるものではなく、前記各実施形態では、一つの吸気弁に対して2つの駆動カム7、11を用いているが、一気筒当たり2つの排気弁に対して適用して、第1駆動カム7と第2駆動カム11によって別々に開閉作動させると共に、開角状態に制御することも可能である。
さらに、本発明は、第2回転体は、ベーンロータに限定されるものではなく、ベーンロータに代わる例えば複数のギア歯車など用いることも可能である。
さらに、ロック機構のロック解除などを油圧以外の例えば電気モータなどの電気的な手段によって行うことも可能である。
さらに、各実施形態では、可変動弁装置として油圧アクチュエータについて説明したが、この油圧アクチュエータを従来技術のようなバルブタイミング制御装置(VTC)や、さらには他の駆動機器にもちいることも可能である。
さらに、回転位置検出機構は、その構成が各実施形態のものに限定されるものではなく、例えばターゲット部材35の構造をさらに変更することも可能である。
以上説明した実施形態に基づく可変動弁装置としては、例えば、以下に述べる態様のものが考えられる。
その一つの態様において、外周にアウターカムを有する内部中空状のアウターカムシャフトと、該アウターカムシャフトの内部に相対回転可能に配置され、外周にインナーカムを有するインナーカムシャフトとを備えた内燃機関の可変動弁装置において、
前記アウターカムシャフトまたはインナーカムシャフトのうちの一方から延びる第1シャフト部が嵌合する第1嵌合孔を有し、前記アウターカムシャフトに固定された第1回転体と、
該第1回転体の内部に配置され、前記第1シャフト部が嵌合する第2嵌合孔を有し、前記インナーカムシャフトに固定される第2回転体と、を備えている。
これによれば、インナーカムシャフトまたはアウターカムシャフトの一方で第1回転体と第2回転体の両方の同軸を取ることができる。
さらに好ましくは、前記第1シャフト部は、前記アウターカムシャフトの回転軸方向の一端部から延びており、前記第1シャフトの外周面と前記第2嵌合孔の内周面との間は、相対回転可能になっている。
したがって、アウターカムシャフトによってインナーカムシャフトとの同軸を取ることができる。
さらに好ましくは、前記第2回転体は、前記インナーカムシャフトの回転軸方向の一端部から延びて前記第2嵌合孔に挿通する第2シャフト部に固定され、前記第1シャフト部と第2嵌合孔との間の前記第2シャフト部の回転軸を中心とする径方向の隙間は、前記第2シャフト部と第2嵌合孔との間の前記第2シャフト部の回転軸を中心とする径方向の隙間よりも小さく形成されている。
さらに好ましくは、前記第2嵌合孔に、前記第1回転体の内部に有する作動室を複数に分けられた第1作動室または第2作動室に連通する第1油路の端部が開口形成されている。
したがって、第2嵌合孔を油路して使用できるので、装置のコンパクト化が図れる。
さらに好ましくは、前記アウターカムシャフトとインナーカムシャフトの間に、前記第1作動室または第2作動室に連通する第2油路が形成されている。
さらに好ましくは、前記インナーカムシャフトの内周に、前記第1油路または第2油路が形成されている。
さらに好ましくは、前記アウターカムシャフトに前記第1回転体に固定されるフランジ部が固定されている。
したがって、フランジ部を利用してアウターカムシャフトを第1回転体に固定するので同軸度に影響が少ない。
さらに好ましくは、アウターカムシャフトは、回転軸方向の端部に前記第1シャフト部を有し、アウターカムシャフト本体の外径よりも前記第1シャフト部の外径が段差小径状に形成されていると共に、
該小径な第1シャフト部が前記ベーンロータの第2嵌合孔に軸方向から嵌合した。
したがって、第2嵌合孔の内径を小さくできるので、作動室の形成スペースが大きく取ることが可能になる。
さらに好ましくは、前記第1回転体は、前記第1嵌合孔の内周に段差小径状の第3嵌合孔が形成されている一方、前記第2回転体は、前記第2嵌合孔側の軸方向端部に前記第3嵌合孔に軸方向から嵌合する筒状部が設けられている。
さらに好ましくは、前記インナーカムシャフトの回転軸方向の前記第2嵌合孔側の端部に、前記第1回転体の第1嵌合孔と第2回転体の第2嵌合孔のそれぞれに挿入嵌合する第2シャフト部が設けられている。
別の好ましい態様としては、内部中空状のアウターカムシャフトと該アウターカムシャフトの内部に挿入配置されたインナーカムシャフトとを相対回転させて、機関弁の作動特性を変化させる内燃機関の可変動弁装置であって、内部に作動室を有し、前記アウターカムシャフトまたはインナーカムシャフトの一方によって芯出しされ、前記アウターカムシャフトに固定される円筒状のハウジングと、前記ハウジングの内部に配置され、前記作動室を複数に分けるベーンを有し、前記アウターカムシャフトとインナーカムシャフトのうち前記ハウジングを芯出しする前記いずれかのカムシャフトによって芯出しされ、前記インナーカムシャフトに固定されるベーンロータと、を備えている。
したがって、アウターカムシャフトとインナーカムシャフトのいずれか一方で第1回転体と第2回転体の両方の同軸を得るから、前記両カムシャフト間のガタの影響が抑制される。
さらに好ましくは、前記ハウジングは、前記アウターカムシャフトが挿入される第1挿入孔を有し、前記ベーンロータは、前記アウターカムシャフトが挿入される第2挿入孔を有し、前記第2挿入孔の内周面と前記アウターカムシャフトの外周面との間の前記アウターカムシャフトの回転軸径方向の第1クリアランスが、前記第2挿入孔の内周面と前記インナーカムシャフトの外周面との間の径方向の第2クリアランスよりも小さく形成されている。
さらに好ましくは、前記ベーンロータは、内部に前記第2挿入孔と作動室とを連通する連通孔が形成されている。
さらに好ましくは、前記第2挿入孔は、内部に前記連通孔と連通する油路を有する。
さらに好ましくは、前記インナーカムシャフトは、先端部が前記ハウジングの第1挿入孔に緊密に挿入されると共に、前記ベーンロータの第2挿入孔に緊密に挿入して、前記ハウジングとベーンロータの同軸を得るようになっている。
1…カムシャフト、 2…ハウジング(第1回転体)、 3…ベーンロータ(第2回転体)、 4…油圧回路、 5…アウターカムシャフト、 5a…第1シャフト部、 6…インナーカムシャフト、 6a…第2シャフト部、6b…基部、 6c先端部、 7…第1駆動カム(アウターカム)、 8…フランジ部、 8a…挿入孔、 10…カムボルト、11…第2駆動カム(インナーカム)、 13a〜13e…第1〜第5シュー、 14…フロントプレート、 15…リアプレート、 17…ロータ、 18a〜18e…第1ベーン〜第5ベーン、 20…第1嵌合孔、 21…第2嵌合孔、 21a…底面、 23…第1作動油室、 24…第2作動油室、 25…第1油孔、 26…第2油孔、 28…ロック機構、 38…電磁切換弁、 39…オイルポンプ、 39a…吐出通路、 40…ドレン通路、 41…コントロールユニット

Claims (15)

  1. 外周にアウターカムを有する中空状のアウターカムシャフトと、該アウターカムシャフトの内部に相対回転可能に配置され、外周にインナーカムを有するインナーカムシャフトとを備えた内燃機関の可変動弁装置において、
    前記アウターカムシャフトまたは前記インナーカムシャフトのうちの一方から延びる第1シャフト部が嵌合する第1嵌合孔を有し、前記アウターカムシャフトに固定される第1回転体と、
    該第1回転体の内部に配置され、前記第1シャフト部が嵌合する第2嵌合孔を有し、前記インナーカムシャフトに固定される第2回転体と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置であって、
    前記第1シャフト部は、前記アウターカムシャフトの回転軸方向の一端部から延びており、
    前記第1シャフトの外周面と前記第2嵌合孔の内周面との間は、相対回転可能になっていることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関の可変動弁装置であって、
    前記第2回転体は、前記インナーカムシャフトの回転軸方向の一端部から延びて前記第2嵌合孔に挿通する第2シャフト部に固定され、
    前記第1シャフト部と第2嵌合孔との間の前記第2シャフト部の回転軸を中心とする径方向の隙間は、前記第2シャフト部と第2嵌合孔との間の前記第2シャフト部の回転軸を中心とする径方向の隙間よりも小さく形成されていることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  4. 請求項2に記載の内燃機関の可変動弁装置であって、
    前記第2嵌合孔に、前記第1回転体の内部に有する作動室を複数に分けられた第1作動室または第2作動室に連通する第1油路の端部が開口形成されていることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  5. 請求項4に記載の内燃機関の可変動弁装置であって、
    前記アウターカムシャフトとインナーカムシャフトの間に、前記第1作動室または第2作動室に連通する第2油路が形成されていることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  6. 請求項5に記載の内燃機関の可変動弁装置であって、
    前記インナーカムシャフトの内周に、前記第1油路または第2油路が形成されていることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  7. 請求項4に記載の内燃機関の可変動弁装置であって、
    前記アウターカムシャフトに前記第1回転体に固定されるフランジ部が固定されていることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  8. 請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置であって、
    アウターカムシャフトは、回転軸方向の端部に前記第1シャフト部を有し、アウターカムシャフト本体の外径よりも前記第1シャフト部の外径が段差小径状に形成されていると共に、
    該小径な第1シャフト部が前記ベーンロータの第2嵌合孔に軸方向から嵌合したことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  9. 請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置であって、
    前記第1回転体は、前記第1嵌合孔の内周に段差小径状の第3嵌合孔が形成されている一方、
    前記第2回転体は、前記第2嵌合孔側の軸方向端部に前記第3嵌合孔に軸方向から嵌合する筒状部が設けられていることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  10. 請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置であって、
    前記インナーカムシャフトの回転軸方向の前記第2嵌合孔側の端部に、前記第1回転体の第1嵌合孔と第2回転体の第2嵌合孔のそれぞれに挿入嵌合する第2シャフト部が設けられていることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  11. 内部中空状のアウターカムシャフトと該アウターカムシャフトの内部に配置されたインナーカムシャフトとを相対回転させて、機関弁の作動特性を変化させる内燃機関の可変動弁装置であって、
    内部に作動室を有し、前記アウターカムシャフトまたはインナーカムシャフトの一方によって芯出しされ、前記アウターカムシャフトに固定される円筒状のハウジングと、
    前記ハウジングの内部に配置され、前記作動室を複数に分けるベーンを有し、前記アウターカムシャフトとインナーカムシャフトのうち前記ハウジングを芯出しする前記いずれかのカムシャフトによって芯出しされ、前記インナーカムシャフトに固定されるベーンロータと、
    を備えた内燃機関の可変動弁装置。
  12. 請求項11に記載の内燃機関の可変動弁装置であって、
    前記ハウジングは、前記アウターカムシャフトが挿入される第1挿入孔を有し、
    前記ベーンロータは、前記アウターカムシャフトが挿入される第2挿入孔を有し、
    前記第2挿入孔の内周面と前記アウターカムシャフトの外周面との間の前記アウターカムシャフトの回転軸径方向の第1クリアランスが、前記第2挿入孔の内周面と前記インナーカムシャフトの外周面との間の径方向の第2クリアランスよりも小さく形成されていることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  13. 請求項12に記載の内燃機関の可変動弁装置であって、
    前記ベーンロータは、内部に前記第2挿入孔と作動室とを連通する連通孔が形成されていることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  14. 請求項13に記載の内燃機関の可変動弁装置であって、
    前記第2挿入孔は、内部に前記連通孔と連通する油路を有することを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  15. 請求項12に記載の内燃機関の可変動弁装置であって、
    前記インナーカムシャフトは、先端部が前記ハウジングの第1挿入孔に緊密に挿入されると共に、前記ベーンロータの第2挿入孔に緊密に挿入して、前記ハウジングとベーンロータの同軸を得ることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
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