JP2020076278A - 足場設計装置および足場設計方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の目的は、法面の施工効率を向上するための適切な足場を設計することができる足場設計装置および足場設計方法を提供することにある。
図1は、作業車両100および作業機130の姿勢の例を示す図である。
以下の説明においては、三次元の現場座標系(Xg、Yg、Zg)および三次元の車体座標系(Xm、Ym、Zm)を規定して、これらに基づいて位置関係を説明する。
車体座標系は、作業車両100の旋回体120に規定された代表点Oを基準として前後に伸びるXm軸、左右に伸びるYm軸、上下に伸びるZm軸から構成される座標系である。旋回体120の代表点Oを基準として前方を+Xm方向、後方を−Xm方向、左方を+Ym方向、右方を−Ym方向、上方向を+Zm方向、下方向を−Zm方向とよぶ。
現場座標系と車体座標系とは、現場座標系における作業車両100の位置および傾きを特定することで、互いに変換することができる。
《作業車両100の構成》
図2は、第1の実施形態に係る作業車両100の構成を示す概略図である。
作業車両100は、施工現場にて稼働し、土砂などの施工対象を施工する。第1の実施形態に係る作業車両100は、油圧ショベルである。
作業車両100は、走行体110、旋回体120、作業機130および運転室140を備える。
走行体110は、作業車両100を走行可能に支持する。走行体110は、例えば左右2対の無限軌道である。旋回体120は、走行体110に旋回中心回りに旋回可能に支持される。作業機130は、油圧により駆動する。作業機130は、旋回体120の前部に上下方向に駆動可能に支持される。運転室140は、オペレータが搭乗し、作業車両100の操作を行うためのスペースである。運転室140は、旋回体120の前部に設けられる。
旋回体120は、位置方位検出器121および傾斜検出器122を備える。
作業機130は、ブーム131、アーム132、バケット133、ブームシリンダ134、アームシリンダ135、およびバケットシリンダ136を備える。
アーム132は、ブーム131とバケット133とを連結する。アーム132の基端部は、ブーム131の先端部にアームピンP2を介して取り付けられる。
バケット133は、土砂などを掘削するための刃と掘削した土砂を収容するための収容部とを備える。バケット133の基端部は、アーム132の先端部にバケットピンP3を介して取り付けられる。
アームシリンダ135は、アーム132を駆動するための油圧シリンダである。アームシリンダ135の基端部は、ブーム131に取り付けられる。アームシリンダ135の先端部は、アーム132に取り付けられる。アームシリンダ135には、アームシリンダ135のストローク量を検出するアームストロークセンサ138が設けられる。
バケットシリンダ136は、バケット133を駆動するための油圧シリンダである。バケットシリンダ136の基端部は、アーム132に取り付けられる。バケットシリンダ136の先端部は、バケット133に接続されるリンク部材に取り付けられる。バケットシリンダ136には、バケットシリンダ136のストローク量を検出するバケットストロークセンサ139が設けられる。
図3は、第1の実施形態に係る運転室140の内部の構成を示す図である。
運転室140内には、運転席141、第1操作装置142および第2操作装置143が設けられる。
フットペダル1423は、運転席141の前方の床面に配置される。走行レバー1424は、フットペダル1423に軸支され、走行レバー1424の傾斜とフットペダル1423の押し下げが連動するように構成される。フットペダル1423および走行レバー1424は、走行体110の走行制御に用いられる。
作業車両100は、作業車両100を制御するための制御装置150を備える。
制御装置150は、施工現場において設定された設計面にバケット133が侵入しないようにバケット133が施工対象に接近する方向の動作を制限する。制御装置150が設計面に基づいてバケット133の動作を制限することを介入制御ともいう。
同様に、制御装置150は、バケット133の刃先と設計面との距離に応じて、設計面にバケット133が侵入しないように、アームシリンダ135やバケットシリンダ136の動作も制限し、設計面へのバケット133の刃先の侵入を自動的に防止する。
制御装置150は、プロセッサ210、メインメモリ230、ストレージ250、インタフェース270を備えるコンピュータである。
稜線選択部214は、対象法面のうち足場の設計の基準となる稜線の選択を受け付ける。なお、本実施形態において「稜線」とは、法面の法肩および法尻をいう。すなわち、稜線選択部214は、対象法面の法肩および法尻のいずれを足場の設計の基準に用いるかを示す情報の入力を受け付ける。
傾き決定部215は、選択された稜線に基づいて、足場のロール角を決定する。足場のロール角とは、作業車両100が対象法面と正対するように足場の上に位置するときの作業車両100のロール角に等しい。具体的には、傾き決定部215は、選択された稜線の傾きを、足場のロール角に決定する。
ここで、図1を参照しながらバケット133の刃先の位置の特定方法について説明する。車体座標系におけるバケット133の刃先の位置は、ブーム長さL1、アーム長さL2、バケット長さL3、ブーム角α、アーム角β、バケット角γ、および車体座標系におけるブームピンP1の位置、および現場座標系における代表点Oの位置に基づいて特定することができる。
アーム長L2は、アームピンP2からバケットピンP3までの既知の距離である。
バケット長L3は、バケットピンP3からバケット133の刃先までの既知の距離である。
アーム角βは、ブームピンP1からアームピンP2へ伸びる半直線と、アームピンP2からバケットピンP3へ伸びる半直線とがなす角によって表される。
バケット角γは、アームピンP2からバケットピンP3へ伸びる半直線と、バケットピンP3からバケット133の刃先へ伸びる半直線とがなす角によって表される。
なお、ブーム相対角α、アーム相対角β、バケット相対角γの検出は、ストロークセンサによって行うものに限られず、角度センサによって行ってもよいことは言うまでもない。
図5は、第1の実施形態に係る足場の設計方法を示すフローチャートである。
オペレータは、施工現場における足場の形成にあたり、まず足場設計面を表す足場データを生成する。オペレータは、第1操作装置142を操作し、バケット133の刃先を足場を形成したい位置に移動させる。例えば、オペレータは、対象法面から一定距離だけ離れた位置にバケット133の刃先を移動させる。なお、足場を成形したい位置が地表より下方にある場合は、足場を成形したい位置の直上の位置にバケット133の刃先を移動させる。
対象法面の選択画面には、設計地形データD1から描画された設計地形画像G1と、当該設計地形上に配置された作業車両100の三次元モデルから描画された作業車両画像G2とが含まれる。作業車両画像G2のバケットは、バケット位置特定部212が特定した刃先の位置に基づいて描画される。
稜線の選択画面には、設計地形画像G1と、作業車両画像G2と、選択された対象法面を示す対象法面画像G3と、選択された稜線を示す稜線画像G4と、対象法面の上側の稜線すなわち法肩の選択のための上ボタンG5と、対象法面の下側の稜線すなわち法尻の選択のための下ボタンG6と、選択を確定するための決定ボタンG7とが含まれる。
設計条件の入力画面には、設計地形画像G1と、作業車両画像G2と、選択された対象法面を示す対象法面画像G3と、設計条件の入力ウィンドウG8と、足場設計面のプレビュー画像G9とが含まれる。入力ウィンドウG8は、高さのオフセット、足場の広さ、足場のピッチ角、足場の形状の入力フォームおよび決定ボタンを含む。足場の広さは、例えば足場の形状の内接円の直径として入力されてよい。足場設計面の形状は、例えば円、正方形、正六角形、および正八角形などが挙げられる。
図9は、第1の実施形態における介入制御処理を示すフローチャートである。
オペレータは、第2操作装置143を操作し、制御装置150に介入制御処理の実行を指示する。例えば、オペレータは、第2操作装置143の画面に表示された整地アシスト開始ボタンを押下する。
設計面選択部218は、設計地形データD1および足場データD2のうち介入制御に用いる地形データの選択を受け付ける(ステップS32)。すなわち設計面選択部218は、設計地形データD1に含まれる設計面および足場設計面のうち介入制御に用いる設計面の選択を受け付ける。例えばオペレータが設計地形データD1の選択ボタンG10または足場データD2の選択ボタンG11を押下することで、設計面選択部218は、選択された地形データを特定することができる。
他方、選択された地形データが足場データD2である場合(ステップS33:YES)、表示制御部222は、ストレージ250の足場データD2から足場設計面を読み出す(ステップS37)。
制御線決定部220は、バケット133の刃先と設計面選択部218が読み出した設計面とに基づいて制御線を決定する(ステップS41)。
このように、第1の実施形態によれば、制御装置150は、対象法面の選択を受け付け、対象法面の稜線に対して平行となる足場設計面を生成する。当該足場設計面に基づいて形成された足場に作業車両100が位置すると、作業車両100のバケット133の刃先と対象法面の稜線とが平行になる。これにより、バケット133の刃先が稜線に片当たりすることを防ぎ、効率よく法面の掘削を行うことができる。
例えば、上述した実施形態では、制御装置150が足場設計面を生成するが、これに限られない。例えば、他の実施形態においては、第2操作装置143が足場設計面の生成機能を有していてもよい。また他の実施形態においては、設計者が操作する設計端末において足場設計面を生成し、当該足場設計面を示す足場データD2を制御装置150に記憶させてもよい。つまり、他の実施形態においては、足場設計装置が他の装置によって実現されてもよく、また足場設計装置が複数の機器によって構成されてもよい。
Claims (7)
- 作業車両の足場を形成するための足場設計面を生成する足場設計装置であって、
設計地形の三次元形状を示す設計地形データから施工対象の法面である対象法面を選択する法面選択部と、
前記対象法面の稜線に対して平行となる前記足場設計面を生成する足場設計部と、
を備える足場設計装置。 - 前記作業車両の作業機の位置を特定する作業機位置特定部を備え、
前記足場設計部は、一のタイミングで特定された前記作業機の位置に基づいて前記足場設計面を生成する
請求項1に記載の足場設計装置。 - 特定された前記作業機の位置に対する前記足場設計面の高さのオフセットの値の入力を受け付けるオフセット入力部を備え、
前記足場設計面は、特定された前記作業機の位置より前記オフセットの値だけ移動した点を通り、かつ前記稜線に対して平行となる面である
請求項2に記載の足場設計装置。 - 前記対象法面の上下の2つの稜線のうち、1つの稜線の選択を受け付ける稜線選択部を備え、
前記足場設計面は、選択された前記稜線に対して平行となる面である
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の足場設計装置。 - 前記足場設計面または前記設計地形データの1つの面と前記作業車両の作業機との距離に基づいて、前記作業機の制御指令を出力する制御部
を備える請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の足場設計装置。 - 前記足場設計面および前記設計地形データの面のうち1つの設計面の選択を受け付ける設計面選択部を備え、
前記制御部は、選択された前記設計面に基づいて前記制御指令を出力する
請求項5に記載の足場設計装置。 - 作業車両の足場を形成するための足場設計面を生成する足場設計方法であって、
現場座標系における設計地形の三次元形状を示す設計地形データから施工対象の法面である対象法面を選択するステップと、
前記対象法面の稜線に対して平行となる前記足場設計面を生成するステップと、
を備える足場設計方法。
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