JPH10245865A - 油圧ショベル - Google Patents

油圧ショベル

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JPH10245865A
JPH10245865A JP4910797A JP4910797A JPH10245865A JP H10245865 A JPH10245865 A JP H10245865A JP 4910797 A JP4910797 A JP 4910797A JP 4910797 A JP4910797 A JP 4910797A JP H10245865 A JPH10245865 A JP H10245865A
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JP
Japan
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excavation
bucket
area
setting
distance
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Application number
JP4910797A
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English (en)
Inventor
Sadahisa Tomita
▲禎▼久 冨田
Kazuo Fujishima
一雄 藤島
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧ショベルに関し、あらかじめ設定した地
中の傾斜面に一致するよう自動的に掘削する。 【解決手段】 掘削深さ設定手段23に、基準点Oから
地中の傾斜した掘削設定域Stまでの掘削深さLStを設
定し、基準域設定手段20に、基準点Oが含まれる地表
の傾斜した基準域Scを設定しておく。バケット位置算
出手段21は、フロントセンサ13で求められるフロン
ト6の姿勢情報に基づき、上部旋回体2に対するバケッ
ト5の位置を示す位置情報を算出する。換算手段22
は、この位置情報を換算して基準域Scからバケット5
までの距離LSnを求める。判定手段24は、この距離L
Snと上述の掘削深さLStに基づき、バケット5が掘削設
定域Stに達しているか否か判定する。バケット5が掘
削設定域Stに達している場合、指令制御部25は、バ
ケット5が掘削設定域Stを超えて掘削しないようパイ
ロット圧信号を抑制する指令制御を行う。(図3,図
4)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は油圧ショベルに係
り、特に、所定の深さに一致するよう掘削することが可
能な油圧ショベルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、油圧ショベルでは、ブーム角度セ
ンサ,アーム角度センサ,バケットシリンダストローク
センサなどのフロントセンサを用いることにより、車体
に対するバケットの位置の算出が可能である。そこで、
あらかじめ油圧ショベルのオペレータが所望の深さの掘
削設定面を設定した上で、上述のフロントセンサにより
求められるバケットの現在位置に基づき、この掘削設定
面を目標として地面を掘削する油圧ショベルが実現され
ている。そして、このような油圧ショベルを傾斜地上で
用いる場合には、水平面に対する車体の傾斜角度を求め
る傾斜角センサを備え、この傾斜角センサにより検出さ
れる現在の車体の傾斜角度に応じて、現にバケットで掘
削しつつある地面すなわち掘削面が上記掘削設定面に一
致するように自動掘削の制御を行っている。このため、
油圧ショベルが載置されている地面がどのような状態で
あっても、その影響を受けることなく上記掘削設定面を
目標とする掘削を進めることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の油圧ショベルによる自動掘削の制御は、常に水平面
に平行な掘削設定面が設定されることを前提とし、水平
面に対して意図的に傾斜させた掘削設定面が設定される
ことには配慮されていなかった。このため、油圧ショベ
ルのオペレータが、水平面に対して意図的に傾斜させた
面を目標として、手動操作で掘削を進める場合、掘削さ
れた地面の状態を適切に測定してオペレータと連絡し合
う補助作業員が必要となり、上述した自動補正の場合に
くらべると掘削の作業効率が低下してしまうという問題
があった。
【0004】また、上述した補助作業員を伴った手動操
作の掘削は、補助作業員とオペレータとがお互いに協力
し合って行うので、例えば補助作業員とオペレータとの
間の連絡が不徹底であれば、目標とする面を越えて余分
に掘削を進めてしまうこともある。したがって、必ずし
も所定の深さに一致するよう掘削できるとは限らないと
いう掘削精度上の問題があった。
【0005】本発明は上記従来技術による問題点に鑑み
てなされたもので、その目的は、補助作業員を必要とす
ることなく、水平面に対して意図的に傾斜させた所定の
深さの面に一致するよう掘削できる油圧ショベルを提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の請求項1に係る油圧ショベルは、下部走行
体及びこの下部走行体に装着された上部旋回体と、前記
上部旋回体に対し回動可能に連結され、その先端にバケ
ットを有するフロントと、前記フロントの姿勢情報を求
めるフロントセンサと、前記姿勢情報に基づき、外部か
ら供給される操作信号を制御し、駆動信号として出力す
るコントロールユニットと、前記コントロールユニット
から出力された前記駆動信号に応じて前記フロントの駆
動制御を行う駆動制御部とを備えた油圧ショベルにおい
て、前記コントロールユニットに、前記下部走行体が載
置された接地域の所定の基準点から所定の掘削設定域ま
での掘削深さをあらかじめ設定しておく掘削深さ設定手
段と、前記基準点が含まれる所定の基準域をあらかじめ
設定しておく基準域設定手段と、前記フロントセンサで
求められる前記姿勢情報に基づき、前記上部旋回体に対
する前記バケットの位置を示す位置情報を算出するバケ
ット位置算出手段と、前記位置情報を換算して前記基準
域から前記バケットまでの距離を求める換算手段と、前
記換算手段により得られた前記距離及び前記掘削深さ設
定手段に設定された前記掘削深さに基づき、前記バケッ
トが前記掘削設定域に達しているか否か判定する判定手
段と、前記バケットが前記掘削設定域に達していないと
き、供給された前記操作信号に相応する駆動信号を前記
駆動制御部に与える指令制御を行い、前記バケットが前
記掘削設定域に達しているとき、前記バケットが前記掘
削設定域を超えて掘削しないよう抑制した駆動信号を前
記駆動制御部に与える指令制御を行う指令制御部とを設
ける構成としたものである。
【0007】すなわち、この油圧ショベルでは、コント
ロールユニットの掘削深さ設定手段に下部走行体が載置
された接地域の所定の基準点から所定の掘削設定域まで
の掘削深さをあらかじめ設定するとともに、コントロー
ルユニットの基準域設定手段に基準点が含まれる所定の
基準域をあらかじめ設定しておく。コントロールユニッ
トのバケット位置算出手段は、フロントセンサで求めら
れる姿勢情報に基づいて上部旋回体に対するバケットの
位置を示す位置情報を算出し、コントロールユニットの
換算手段は、この位置情報を換算して基準域からバケッ
トまでの距離を求める。コントロールユニットの判定手
段は、換算手段により得られた距離及び掘削深さ設定手
段に設定された掘削深さに基づき、バケットが掘削設定
域に達しているか否か判定する。この判定の結果、バケ
ットが掘削設定域に達していないとき、コントロールユ
ニットの指令制御部は、供給された操作信号に相応する
駆動信号を駆動制御部に与える指令制御を行う。このた
め、この駆動信号に応じて駆動制御部が行うフロントの
駆動制御により、先端にバケットを有するフロントは、
外部から供給される操作信号の通りに駆動する。これに
対して、バケットが掘削設定域に達しているとき、コン
トロールユニットの指令制御部は、バケットが掘削設定
域を超えて掘削しないよう強制的に抑制した駆動信号を
駆動制御部に与える指令制御を行う。このため、この駆
動信号に応じて駆動制御部が行うフロントの駆動制御に
より、先端にバケットを有するフロントは、外部から供
給される操作信号の通りではなく、バケットが掘削設定
域を超えて掘削しないように駆動する。
【0008】したがって、基準域設定手段にあらかじめ
設定しておいた基準域と平行な所定の掘削深さの掘削設
定域に一致するよう確実に掘削でき、水平域に対して意
図的に傾斜させた面を基準域とすれば、掘削された地面
の状態を適切に測定してオペレータと連絡し合う補助作
業員を必要とすることなく、この基準域に平行な所定の
深さの面に一致するよう掘削することができる。
【0009】また、本発明の請求項2に係る油圧ショベ
ルは、上記請求項1に係る発明において、前記基準域設
定手段に、前記基準点が含まれる鉛直線に直交する水平
域及び前記基準点が含まれる前記接地域のいずれか一方
を前記基準域として設定する基準域指示手段を設ける構
成としたものである。すなわち、この基準域指示手段に
よって、上述した基準域を水平域及び接地域のいずれか
一方に簡単に切り替え設定することができる。
【0010】また、本発明の請求項3に係る油圧ショベ
ルは、上記請求項1及び2のいずれかに係る発明におい
て、前記上部旋回体の前記水平域に対する傾斜角を求め
る傾斜角センサを設ける構成とし、前記換算手段は、前
記傾斜角センサにより得られる前記傾斜角に基づき、常
に鉛直線と所定の相対角度をなす前記基準域から前記バ
ケットまでの距離を求めるものである。すなわち、掘削
にともなって上部旋回体がどのように傾いても、そのと
きの上部旋回体の水平域に対する傾斜角に基づき、常に
鉛直線と所定の相対角度をなす基準域からバケットまで
の距離が換算手段によって求められるので、下部走行体
の移動による上部旋回体の傾きの変化に影響されること
なく、基準域と平行な掘削設定域に対して一致するよう
掘削することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の油圧ショベルの実
施の形態を図面を用いて詳細に説明する。
【0012】図1は、本発明の油圧ショベルの一実施形
態の基本構造を示す図である。同図中、1は油圧ショベ
ルの下部走行体、2は下部走行体1に旋回機構を介して
装着された上部旋回体、2aはオペレータが油圧ショベ
ルの運転を行うため上部旋回体2に設けられる運転室で
ある。3は上部旋回体2に回動可能に連結されたブー
ム、4はこのブーム3の先端部に回動可能に連結された
アーム、5はこのアーム4の先端部に回動可能に連結さ
れたバケットであって、これらのブーム3,アーム4,
バケット5によってフロント6が構成されている。7は
ブーム3を駆動するブームシリンダ、8はアーム4を駆
動するアームシリンダ、9はバケットを駆動するバケッ
トシリンダであって、これらのブームシリンダ7,アー
ムシリンダ8,バケットシリンダ9は、運転室2a内に
配置された後述する図2中の操作レバーに対してオペレ
ータが行った操作量に応じて出力されるパイロット圧信
号などの操作信号にしたがって動作する。10は上部旋
回体2とブーム3との接続部近傍に設けられ、上部旋回
体2とブーム3がなす相対角度を検出するブーム角度セ
ンサ、11はブーム3とアーム4との接続部近傍に設け
られ、ブーム3とアーム4がなす相対角度を検出するア
ーム角度センサ、12はバケットシリンダ9の伸縮部近
傍に設けられ、バケットシリンダ9の長さを検出するバ
ケットシリンダストロークセンサであって、これらのブ
ーム角度センサ10,アーム角度センサ11,バケット
シリンダストロークセンサ12により、フロント6の姿
勢を示す姿勢情報を求めるフロントセンサ13が構成さ
れる。
【0013】図2は、図1の油圧ショベルの駆動制御を
行う油圧系統を示す図である。同図中、7aはブーム3
の動きを指示する図1中の運転室2aに備えられたブー
ム用パイロットバルブ、8aはアーム4の動きを指示す
る図1中の運転室2aに備えられたアーム用パイロット
バルブであって、これらのパイロットバルブは操作レバ
ーを有する。15は後述する基準域の設定を切り替える
ために図1中の運転室2aに備えられた基準域指示手段
である例えば切替スイッチ、16は掘削の目標とする後
述の設定域までの掘削深さの具体的な値を指示する図1
中の運転室2aに備えられた指示手段である例えばモニ
タボックス、17は後述するように各パイロットバルブ
7a,8aからの一次側パイロット圧信号P7a1〜P8b1
制御するための処理を行う例えばマイクロコンピュータ
からなるコントロールユニット、18はコントロールユ
ニット17からの駆動信号に応じて作動して一次側パイ
ロット圧信号P7a1〜P8b1を制御し、これを二次側パイロ
ット圧信号P7a2〜P8b2として出力する電磁比例弁である
ソレノイドバルブユニット、19はソレノイドバルブユ
ニット18から出力される二次側パイロット圧信号P7a2
〜P8b2に応じてフロント6を駆動させる圧油の流れを制
御するコントロールバルブである。本実施形態では、ソ
レノイドバルブユニット18及びコントロールバルブ1
9により駆動制御部が形成される。なお、図2では、ブ
ーム用パイロットバルブ7a及びアーム用パイロットバ
ルブ8aのみを記載してあるが、実際には、操作レバー
に連動してバケット5の動きを指示するバケット用パイ
ロットバルブなども運転室2aに設けてある。
【0014】図3は、図1及び図2の油圧ショベルによ
る掘削作業を示す図である。同図中、Oは油圧ショベル
の下部走行体1が載置されている接地域の基準点、Vc
はこの基準点Oを含む鉛直線、Hcは基準点Oを含んで
鉛直線Vcに直交する水平面、Scは基準点Oを含む地
表の傾斜面、θは水平面Hcと傾斜面Scとのなす角度
である。Htは水平面Hcに対し一定の深さに掘削する
とき目標にする水平面Hcと平行な地中の仮想的な面、
Stは傾斜面Scに対し一定の深さに掘削するとき目標
にする傾斜面Scと平行な地中の仮想的な面である。本
実施形態の場合、水平面Hc及び傾斜面Scのいずれか
一方を上述した基準域として設定可能であり、水平面H
cが基準域とされたとき面Htが目標の掘削設定域とさ
れ、傾斜面Scが基準域とされたとき面Stが目標の掘
削設定域とされるものとする。
【0015】そして、Snは傾斜面Scが基準域とされ
たとき現にバケット5で掘削しつつある地表の面すなわ
ち掘削面、Hnは水平面Hcが基準域とされたとき現に
バケット5で掘削しつつある掘削面であって、LHtは水
平面Hcと面Htとの間の距離、LHnは水平面Hcと掘
削面Hnとの間の距離、LStは傾斜面Scと面Stとの
間の距離、LSnは傾斜面Scと掘削面Snとの間の距離
である。
【0016】図4は、図1及び図2の油圧ショベルの主
要部分の接続関係を示す図である。
【0017】同図中のコントロールユニット17におい
て、20は水平面Hc及び傾斜面Scのいずれか一方を
上述した基準域としてあらかじめ設定しておく基準域設
定手段、21はフロントセンサ13で求められるフロン
ト6の姿勢情報に基づいて現在のバケット5の位置を示
す位置情報を算出するバケット位置算出手段、22はこ
の位置情報を換算して基準域からバケット5までの距離
を求める換算手段、23は上述した基準点Oから掘削設
定域までの掘削深さをあらかじめ設定しておく掘削深さ
設定手段、24は換算手段22によって得られた基準域
からバケット5までの距離と掘削深さ設定手段23に設
定された掘削深さとに基づいてバケット5が掘削設定域
に達しているか否かを判定する判定手段、25は判定手
段24の結果に基づいてソレノイドバルブユニット18
に対する駆動信号について指令制御を行う指令制御部で
ある。この指令制御部25は、バケット5が掘削設定域
に達していないとき、供給された操作信号、すなわち一
次側パイロット圧信号P7a1〜P8b1をそのまま二次側パイ
ロット圧信号P7a2〜P8b2としてコントロールバルブ19
に与えるように指令制御を行い、バケット5が掘削設定
域に達しているとき、バケット5が掘削設定域を超えて
掘削しないよう抑制した二次側パイロット圧信号P7a2
P8b2をコントロールバルブ19に与えるように指令制御
を行う。
【0018】まずはじめに、傾斜面Scに載置された状
態にある本実施形態の油圧ショベルにより、図3に示す
水平面Hcと平行な地中の仮想的な掘削設定域Htを目
標として掘削を進める場合について説明する。
【0019】この場合、油圧ショベルの運転室2aにい
るオペレータは、掘削を開始する前に、あらかじめ図2
及び図4に示す掘削深さ指示手段16を操作して、基準
点Oから掘削の目標である図3の水平な掘削設定域Ht
までの掘削深さを掘削深さ設定手段23に設定するとと
もに、基準域指示手段15を操作することにより、図3
の基準点Oを含む水平面Hcを基準域として基準域設定
手段20に設定しておく。そして、図2に示したブーム
用パイロットバルブ7a及びアーム用パイロットバルブ
8aの操作レバーを適切に操作してブーム3及びアーム
4の駆動を指示することにより、地面の掘削を開始す
る。
【0020】図2に示すように、オペレータによるブー
ム用パイロットバルブ7a及びアーム用パイロットバル
ブ8aの操作で生じた一次側パイロット圧信号P7a1〜P
8b1は、ソレノイドバルブユニット18に供給される。
また、掘削を行っている間、ブーム角度センサ10は上
部旋回体2とブーム3がなす相対角度を、アーム角度セ
ンサ11はブーム3とアーム4がなす相対角度を、バケ
ットシリンダストロークセンサ12はバケットシリンダ
9の長さを、それぞれ常に検出している。これらのフロ
ントセンサ13で得られるフロント6の姿勢情報(電気
信号)は、図2及び図4に示すように、いずれもコント
ロールユニット17に入力される。
【0021】上述したように、図3の水平面Hcを基準
域として基準域設定手段20に設定してあるとき、この
水平面Hcの設定情報とフロントセンサ13で得られる
フロント6の姿勢情報がバケット位置算出手段21に与
えられる。バケット位置算出手段21は、与えられたフ
ロント6の姿勢情報に基づき、基準点Oに対するバケッ
ト5の位置、例えば先端部の位置を示す位置情報を算出
し、水平面Hcの設定情報とともに換算手段22に与え
る。
【0022】換算手段22は、与えられた位置情報を、
基準域すなわち水平面Hcの設定情報にしたがって換算
して、水平面Hcからバケット5の先端部が位置する掘
削面Hnまでの距離、すなわち図3に示す距離LHnを求
める。判定手段24は、掘削深さ設定手段23に設定し
てある掘削深さ、すなわち水平面Hcと掘削設定域であ
る面Htとの間の距離LHtと上述した距離LHnとの比較
判定を行う。そして、距離LHt>距離LHnのとき、すな
わちバケット5の先端部が水平面Hcと平行な掘削設定
域Htに達していないとき、指令制御部25は、ソレノ
イドバルブユニット18に対し、ブーム用パイロットバ
ルブ7a及びアーム用パイロットバルブ8aから供給さ
れた一次側パイロット圧信号P7a1〜P8b1をそのまま二次
側パイロット圧信号P7a2〜P8b2としてコントロールバル
ブ19に与える指令制御を行う。コントロールバルブ1
9は、この二次側パイロット圧信号P7a2〜P8b2に応じて
フロント6の駆動制御を行うので、バケット5の先端部
が掘削設定域Htに達していなければ、そのままオペレ
ータの操作に応じた掘削動作が継続される。
【0023】一方、距離LHt≦距離LHnのとき、すなわ
ちバケット5の先端部が水平面Hcと平行な掘削設定域
Htに達しているとき、指令制御部25は、ソレノイド
バルブユニット18に対し、バケット5が掘削設定域H
tを超えて掘削しないよう抑制した二次側パイロット圧
信号P7a2〜P8b2をコントロールバルブ19に与える指令
制御を行う。コントロールバルブ19は、オペレータの
操作にかかわらず、この抑制された二次側パイロット圧
信号P7a2〜P8b2に応じて強制的にフロント6の駆動制御
を行うので、バケット5の先端部が掘削設定域Htに達
していれば、掘削設定域Htを超えて地面の掘削を進め
る動作は抑止され、掘削設定域Htに沿った掘削動作の
みが継続される。
【0024】次に、傾斜面Scに載置された状態にある
本実施形態の油圧ショベルにより、図3に示す傾斜面S
cと平行な地中の仮想的な掘削設定域Stを目標として
掘削を進める場合について説明する。
【0025】この場合、油圧ショベルの運転室2aにい
るオペレータは、掘削を開始する前に、あらかじめ図2
及び図4に示す掘削深さ指示手段16を操作して、基準
点Oから掘削の目標である図3の傾斜した掘削設定域S
tまでの掘削深さを掘削深さ設定手段23に設定すると
ともに、基準域指示手段15を操作することにより、図
3の基準点Oを含む傾斜面Scを基準域として基準域設
定手段20に設定しておく。そして、図2に示したブー
ム用パイロットバルブ7a及びアーム用パイロットバル
ブ8aの操作レバーを適切に操作してブーム3及びアー
ム4の駆動を指示することにより、地面の掘削を開始す
る。
【0026】図2に示すように、オペレータによるブー
ム用パイロットバルブ7a及びアーム用パイロットバル
ブ8aの操作で生じた一次側パイロット圧信号P7a1〜P
8b1は、ソレノイドバルブユニット18に供給される。
また、掘削を行っている間、ブーム角度センサ10は上
部旋回体2とブーム3がなす相対角度を、アーム角度セ
ンサ11はブーム3とアーム4がなす相対角度を、バケ
ットシリンダストロークセンサ12はバケットシリンダ
9の長さを、それぞれ常に検出している。これらのフロ
ントセンサ13で得られるフロント6の姿勢情報(電気
信号)は、図2及び図4に示すように、いずれもコント
ロールユニット17に入力される。
【0027】上述したように、図3の傾斜面Scを基準
域として基準域設定手段20に設定してあるとき、この
傾斜面Scの設定情報とフロントセンサ13で得られる
フロント6の姿勢情報がバケット位置算出手段21に与
えられる。バケット位置算出手段21は、与えられたフ
ロント6の姿勢情報に基づき、基準点Oに対するバケッ
ト5の位置、例えば先端部の位置を示す位置情報を算出
し、傾斜面Scの設定情報とともに換算手段22に与え
る。
【0028】換算手段22は、与えられた位置情報を、
基準域すなわち傾斜面Scの設定情報にしたがって換算
して、傾斜面Scからバケット5の先端部が位置する掘
削面Snまでの距離、すなわち図3に示す距離LSnを求
める。判定手段24は、掘削深さ設定手段23に設定し
てある掘削深さ、すなわち傾斜面Scと掘削設定域であ
る面Stとの間の距離LStと上述した距離LSnとの比較
判定を行う。そして、距離LSt>距離LSnのとき、すな
わちバケット5の先端部が傾斜面Scと平行な掘削設定
域Stに達していないとき、指令制御部25は、ソレノ
イドバルブユニット18に対し、ブーム用パイロットバ
ルブ7a及びアーム用パイロットバルブ8aから供給さ
れた一次側パイロット圧信号P7a1〜P8b1をそのまま二次
側パイロット圧信号P7a2〜P8b2としてコントロールバル
ブ19に与える指令制御を行う。コントロールバルブ1
9は、この二次側パイロット圧信号P7a2〜P8b2に応じて
フロント6の駆動制御を行うので、バケット5の先端部
が掘削設定域Stに達していなければ、そのままオペレ
ータの操作に応じた掘削動作が継続される。
【0029】一方、距離LSt≦距離LSnのとき、すなわ
ちバケット5の先端部が傾斜面Scと平行な掘削設定域
Stに達しているとき、指令制御部25は、ソレノイド
バルブユニット18に対し、バケット5が掘削設定域S
tを超えて掘削しないよう抑制した二次側パイロット圧
信号P7a2〜P8b2をコントロールバルブ19に与える指令
制御を行う。コントロールバルブ19は、オペレータの
操作にかかわらず、この抑制された二次側パイロット圧
信号P7a2〜P8b2に応じて強制的にフロント6の駆動制御
を行うので、バケット5の先端部が掘削設定域Stに達
していれば、掘削設定域Stを超えて地面の掘削を進め
る動作は抑止され、掘削設定域Stに沿った掘削動作の
みが継続される。
【0030】このように、本実施形態によれば、フロン
トセンサ13で求められる姿勢情報と基準域設定手段2
0にあらかじめ設定された基準域の設定情報とに基づ
き、この基準域からバケット5までの距離が、バケット
位置算出手段21及び換算手段22によって求められ
る。そして、この距離が、掘削深さ設定手段23にあら
かじめ設定された掘削深さに達しているか否か、判定手
段24により比較判定される。この比較判定の結果、基
準域からバケット5までの距離が設定された掘削深さに
達しているとき、指令制御部25は、バケット5が掘削
設定域を超えて掘削しないよう抑制した二次側パイロッ
ト圧信号P7a2〜P8b2をコントロールバルブ19に与える
指令制御を行う。
【0031】したがって、鉛直線Vcに直交する水平面
Hcをこの基準域の設定情報として基準域設定手段20
にあらかじめ設定し、距離LHtを掘削深さとして掘削深
さ設定手段23にあらかじめ設定しておけば、基準域す
なわち水平面Hcからバケット5までの距離LHnが掘削
深さすなわち距離LHtに達して以後、コントロールバル
ブ19に与えられる二次側パイロット圧信号P7a2〜P8b2
は、バケット5が掘削設定域すなわち面Htを超えて掘
削しないよう指令制御部25によって自動的に抑制され
るため、従来と同様、水平面Hcと平行な掘削深さLHt
の仮想的な面Htに一致するよう掘削することができ
る。
【0032】そしてさらに、地表の傾斜面Scをこの基
準域の設定情報として基準域設定手段20にあらかじめ
設定し、距離LStを掘削深さとして掘削深さ設定手段2
3にあらかじめ設定しておけば、基準域すなわち地表の
傾斜面Scからバケット5までの距離LSnが、掘削深さ
すなわち距離LStに達して以後、コントロールバルブ1
9に与えられる二次側パイロット圧信号P7a2〜P8b2は、
バケット5が掘削設定域すなわち面Stを超えて掘削し
ないよう指令制御部25によって自動的に抑制されるた
め、掘削された地面の状態を適切に測定してオペレータ
と連絡し合う補助作業員を必要とすることなく、地表の
傾斜面Scと平行な掘削深さLStの仮想的な面Stに一
致するよう掘削することができ、従来より掘削の作業効
率を向上させるとともに、常に一定の掘削精度を得るこ
とができる。
【0033】次に、本発明の油圧ショベルの他の実施形
態について説明する。
【0034】図5は、本発明の油圧ショベルの他の実施
形態の駆動制御を行う油圧系統を示す図であり、図6
は、この油圧ショベルの主要部分の接続関係を示す図で
あり、図7は、この油圧ショベルによる掘削作業を示す
図である。これらの図5〜図7において、14は下部走
行体1と上部旋回体2との接続部近傍に設けられ、水平
面に対する前後及び左右方向の上部旋回体2の傾斜角度
を検出する傾斜角センサであり、この傾斜角センサ14
以外の部分については、図1〜図4に示す最初の実施形
態と構成・符号を同一にしてある。
【0035】傾斜面Scに載置された状態にある本実施
形態の油圧ショベルにより、図7に示す掘削設定域Ht
を目標として掘削を進める場合、地面の掘削を開始する
以前に、最初の実施形態と同様、掘削設定域Htまでの
掘削深さを掘削深さ設定手段23に設定し、水平面Hc
を基準域として基準域設定手段20に設定する。このと
き、基準域設定手段20は、水平面Hcを基準域とする
と同時に、傾斜角センサ14により検出されていた上部
旋回体2の水平面Hcに対するその時点の傾斜角θ(=
θS)を記憶する。
【0036】図5に示すように、最初の実施形態と同
様、一次側パイロット圧信号P7a1〜P8 b1は、ソレノイド
バルブユニット18に供給される。また、掘削を行って
いる間、フロントセンサ13で得られるフロント6の姿
勢情報(電気信号)に加えて、本実施形態に固有の傾斜
角センサ14により検出される上部旋回体2の水平面H
cに対する現時点の傾斜角θ(=θN)が、コントロール
ユニット17に入力される。
【0037】上述したように、図7の水平面Hcを基準
域として基準域設定手段20に設定してあるとき、この
水平面Hcの設定情報,その設定時点の傾斜角θ(=θ
S),現時点の傾斜角θ(=θN),フロントセンサ13で
得られるフロント6の姿勢情報が、すべてバケット位置
算出手段21に与えられる。バケット位置算出手段21
は、与えられたフロント6の姿勢情報に基づき、基準点
Oに対するバケット5の位置、例えば先端部の位置を示
す位置情報を算出し、水平面Hcの設定情報及び上部旋
回体2の傾斜角θ(=θSN)とともに換算手段22に
与える。
【0038】換算手段22は、与えられた位置情報を、
基準域すなわち水平面Hcの設定情報にしたがって換算
して、水平面Hcからバケット5の先端部が位置する掘
削面Hnまでの距離、すなわち図7に示す距離LHnを求
める。このとき、θS及びθNが異なっていれば、例えば
下部走行体1の移動のために基準域を設定した後で傾斜
角θが変動しているので、この変動の影響を加味して距
離LHnを求める。判定手段24は、掘削深さ設定手段2
3に設定してある掘削深さ、すなわち水平面Hcと掘削
設定域である面Htとの間の距離LHtと上述した距離L
Hnとの比較判定を行う。そして、距離LHt>距離LHn
とき、すなわちバケット5の先端部が水平面Hcと平行
な掘削設定域Htに達していないとき、指令制御部25
は、ソレノイドバルブユニット18に対し、ブーム用パ
イロットバルブ7a及びアーム用パイロットバルブ8a
から供給された一次側パイロット圧信号P7a1〜P8b1をそ
のまま二次側パイロット圧信号P7a2〜P8b2としてコント
ロールバルブ19に与える指令制御を行う。コントロー
ルバルブ19は、この二次側パイロット圧信号P7a2〜P
8b2に応じてフロント6の駆動制御を行うので、バケッ
ト5の先端部が掘削設定域Htに達していなければ、そ
のままオペレータの操作に応じた掘削動作が継続され
る。
【0039】一方、距離LHt≦距離LHnのとき、すなわ
ちバケット5の先端部が水平面Hcと平行な掘削設定域
Htに達しているとき、指令制御部25は、ソレノイド
バルブユニット18に対し、バケット5が掘削設定域H
tを超えて掘削しないよう抑制した二次側パイロット圧
信号P7a2〜P8b2をコントロールバルブ19に与える指令
制御を行う。コントロールバルブ19は、この二次側パ
イロット圧信号P7a2〜P8b2に応じてフロント6の駆動制
御を行うので、バケット5の先端部が掘削設定域Htに
達していれば、掘削設定域Htを超えて地面の掘削を進
める動作は抑止され、掘削設定域Htに沿った掘削動作
のみが継続される。
【0040】これに対して、傾斜面Scに載置された状
態にある本実施形態の油圧ショベルにより、図7に示す
掘削設定域Stを目標として掘削を進める場合、地面の
掘削を開始する以前に、最初の実施形態と同様、掘削設
定域Stまでの掘削深さを掘削深さ設定手段23に設定
し、傾斜面Scを基準域として基準域設定手段20に設
定する。このとき、基準域設定手段20は、傾斜面Sc
を基準域とすると同時に、傾斜角センサ14により検出
されていた上部旋回体2の水平面Hcに対するその時点
の傾斜角θ(=θS)を記憶する。
【0041】図5に示すように、最初の実施形態と同
様、一次側パイロット圧信号P7a1〜P8 b1は、ソレノイド
バルブユニット18に供給される。また、掘削を行って
いる間、フロントセンサ13で得られるフロント6の姿
勢情報(電気信号)に加えて、本実施形態に固有の傾斜
角センサ14により検出される上部旋回体2の水平面H
cに対する現時点の傾斜角θ(=θN)が、コントロール
ユニット17に入力される。
【0042】上述したように、図7の傾斜面Scを基準
域として基準域設定手段20に設定してあるとき、この
傾斜面Scの設定情報,その設定時点の傾斜角θ(=θ
S),現時点の傾斜角θ(=θN),フロントセンサ13で
得られるフロント6の姿勢情報が、すべてバケット位置
算出手段21に与えられる。バケット位置算出手段21
は、与えられたフロント6の姿勢情報に基づき、基準点
Oに対するバケット5の位置、例えば先端部の位置を示
す位置情報を算出し、傾斜面Scの設定情報及び上部旋
回体2の傾斜角θ(=θSN)とともに換算手段22に
与える。
【0043】換算手段22は、与えられた位置情報を、
基準域すなわち傾斜面Scの設定情報にしたがって換算
して、傾斜面Scからバケット5の先端部が位置する掘
削面Snまでの距離、すなわち図7に示す距離LSnを求
める。このとき、θS及びθNが異なっていれば、例えば
下部走行体1の移動のために基準域を設定した後で傾斜
角θが変動しているので、この変動の影響を加味して距
離LSnを求める。判定手段24は、掘削深さ設定手段2
3に設定してある掘削深さ、すなわち傾斜面Scと掘削
設定域である面Stとの間の距離LStと上述した距離L
Snとの比較判定を行う。そして、距離LSt>距離LSn
とき、すなわちバケット5の先端部が傾斜面Scと平行
な掘削設定域Stに達していないとき、指令制御部25
は、ソレノイドバルブユニット18に対し、ブーム用パ
イロットバルブ7a及びアーム用パイロットバルブ8a
から供給された一次側パイロット圧信号P7a1〜P8b1をそ
のまま二次側パイロット圧信号P7a2〜P8b2としてコント
ロールバルブ19に与える指令制御を行う。コントロー
ルバルブ19は、この二次側パイロット圧信号P7a2〜P
8b2に応じてフロント6の駆動制御を行うので、バケッ
ト5の先端部が掘削設定域Stに達していなければ、そ
のままオペレータの操作に応じた掘削動作が継続され
る。
【0044】一方、距離LSt≦距離LSnのとき、すなわ
ちバケット5の先端部が傾斜面Scと平行な掘削設定域
Stに達しているとき、指令制御部25は、ソレノイド
バルブユニット18に対し、バケット5が掘削設定域S
tを超えて掘削しないよう抑制した二次側パイロット圧
信号P7a2〜P8b2をコントロールバルブ19に与える指令
制御を行う。コントロールバルブ19は、この二次側パ
イロット圧信号P7a2〜P8b2に応じてフロント6の駆動制
御を行うので、バケット5の先端部が掘削設定域Stに
達していれば、掘削設定域Stを超えて地面の掘削を進
める動作は抑止され、掘削設定域Stに沿った掘削動作
のみが継続される。
【0045】このように、本実施形態によれば、フロン
トセンサ13で求められる姿勢情報と基準域設定手段2
0にあらかじめ設定された基準域の設定情報とに基づ
き、この基準域からバケット5までの距離が、バケット
位置算出手段21及び換算手段22によって求められ
る。このとき、下部走行体1が移動したことで基準域設
定時点の傾斜角θ(=θS)と現時点の傾斜角θ(=θN)
とが異なっていれば、この影響を加味して基準域からバ
ケット5までの距離が求められる。そして、この距離
が、掘削深さ設定手段23にあらかじめ設定された掘削
深さに達しているか否か、判定手段24により比較判定
される。この比較判定の結果、基準域からバケット5ま
での距離が設定された掘削深さに達しているとき、指令
制御部25は、バケット5が掘削設定域を超えて掘削し
ないよう抑制した二次側パイロット圧信号P7a2〜P8b2
コントロールバルブ19に与える指令制御を行う。
【0046】したがって、鉛直線Vcに直交する水平面
Hcをこの基準域の設定情報として基準域設定手段20
にあらかじめ設定し、距離LHtを掘削深さとして掘削深
さ設定手段23にあらかじめ設定しておけば、最初の実
施形態と同様、水平面Hcと平行な掘削深さLHtの仮想
的な面Htに一致するよう掘削することができる。ま
た、本実施形態では特に、掘削中に下部走行体1を移動
させたことによって油圧ショベルの傾きが変化していて
も、この変動の影響を全く受けずに水平面Hcと平行な
掘削深さLHtの仮想的な面Htに一致するよう掘削する
ことができる。
【0047】そしてさらに、地表の傾斜面Scをこの基
準域の設定情報として基準域設定手段20にあらかじめ
設定し、距離LStを掘削深さとして掘削深さ設定手段2
3にあらかじめ設定しておけば、最初の実施形態と同
様、掘削された地面の状態を適切に測定してオペレータ
と連絡し合う補助作業員を必要とすることなく、地表の
傾斜面Scと平行な掘削深さLStの仮想的な面Stに一
致するよう掘削することができ、従来より掘削の作業効
率を向上させるとともに、常に一定の掘削精度を得るこ
とができる。また、本実施形態では特に、掘削中に下部
走行体1を移動させたことによって油圧ショベルの傾き
が変化していても、この変動の影響を全く受けずに傾斜
面Scと平行な掘削深さLStの仮想的な面Stに一致す
るよう掘削することができる。
【0048】なお、上述した実施形態はいずれも基準域
指示手段15を設けることで、水平面Hcと平行な面H
t及び地表の傾斜面Scと平行な面Stのどちらか一方
を掘削設定域として設定するようにして、水平な掘削設
定域Ht及び傾斜させた掘削設定域Stのいずれかに一
致するよう掘削する際の油圧ショベルの操作性の向上を
図り、この油圧ショベルを用いる掘削の作業効率をさら
に向上させている場合について説明したが、本発明はこ
れのみに限られるものではなく、例えば、水平面に対す
る前後左右方向のオフセット傾斜角で基準域を表すこと
とし、所望のオフセット傾斜角を基準域設定手段20に
設定し得るようにすれば、傾斜面Sc及び水平面Hcの
どちらとも平行でない仮想的な掘削設定域に一致するよ
う掘削することもできる。
【0049】また、上述した本実施形態は、操作信号を
パイロット圧信号とした場合を例示したが、これ以外に
も、例えば操作信号を電気信号として、この電気信号を
与えることにより、駆動制御部すなわちコントロールバ
ルブ19を動作させるようにすることも可能である。ま
た、基準域及び掘削設定域として面による設定を例示し
たが、面ではなく線分による設定としてもよい。
【0050】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明の油
圧ショベルの請求項1に係る発明によれば、フロントセ
ンサで求められる姿勢情報と基準域設定手段にあらかじ
め設定された基準域の設定情報とに基づき、この基準域
からバケットまでの距離が、バケット位置算出手段及び
換算手段によって求められる。そして、この距離が、掘
削深さ設定手段にあらかじめ設定された掘削深さに達し
ているか否か、判定手段により比較判定される。この比
較判定の結果、基準域からバケットまでの距離が設定さ
れた掘削深さに達しているとき、指令制御部は、バケッ
トが掘削設定域を超えて掘削しないよう抑制したパイロ
ット圧信号をコントロールバルブに与える指令制御を行
う。
【0051】したがって、鉛直線に直交する水平面をこ
の基準域の設定情報として基準域設定手段にあらかじめ
設定し、この基準域から掘削設定域までの距離を掘削深
さとして掘削深さ設定手段にあらかじめ設定しておけ
ば、水平面からバケットまでの距離が掘削深さに達して
以後、コントロールバルブに与えられるパイロット圧信
号は、バケットが掘削設定域を超えて掘削しないよう指
令制御部によって自動的に抑制されるため、従来と同
様、水平面と平行な掘削深さの仮想的な掘削設定域に一
致するよう掘削することができる。
【0052】そしてさらに、地表の傾斜面をこの基準域
の設定情報として基準域設定手段にあらかじめ設定し、
この基準域から掘削設定域までの距離を掘削深さとして
掘削深さ設定手段にあらかじめ設定しておけば、地表の
傾斜面からバケットまでの距離が掘削深さに達して以
後、コントロールバルブに与えられるパイロット圧信号
は、バケットが掘削設定域を超えて掘削しないよう指令
制御部によって自動的に抑制されるため、掘削された地
面の状態を適切に測定してオペレータと連絡し合う補助
作業員を必要とすることなく、地表の傾斜面と平行な掘
削深さの仮想的な掘削設定域に一致するよう掘削するこ
とができ、従来より掘削の作業効率を向上させるととも
に、常に一定の掘削精度を得ることができる。
【0053】また、特に請求項2に係る発明によれば、
基準域指示手段を操作することで、上述した基準域を水
平面及び地表の傾斜面のいずれか一方に簡単に切り替え
設定することができるため、水平面及び地表の傾斜面の
いずれかと平行な掘削深さの仮想的な掘削設定域に一致
するよう掘削する際の油圧ショベルの操作性の向上を図
り、この油圧ショベルを用いる掘削の作業効率をさらに
向上させることができる。
【0054】また、特に請求項3に係る発明によれば、
掘削中に下部走行体を移動させたことによって油圧ショ
ベルの傾きが変化していても、この変動の影響を全く受
けずに基準域と平行な地中の仮想的な掘削設定域に一致
するよう掘削することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の油圧ショベルの一実施形態の基本構造
を示す図である。
【図2】図1の油圧ショベルの駆動制御を行う油圧系統
を示す図である。
【図3】図1及び図2の油圧ショベルによる掘削作業を
示す図である。
【図4】図1及び図2の油圧ショベルの主要部分の接続
関係を示す図である。
【図5】本発明の油圧ショベルの他の実施形態の駆動制
御を行う油圧系統を示す図である。
【図6】図5の油圧ショベルの主要部分の接続関係を示
す図である。
【図7】図5及び図6の油圧ショベルによる掘削作業を
示す図である。
【符号の説明】
1 下部走行体 2 上部旋回体 6 フロント 7 ブームシリンダ 8 アームシリンダ 9 バケットシリンダ 10 ブーム角度センサ 11 アーム感度センサ 12 バケットシリンダストロークセンサ 13 フロントセンサ 14 傾斜角センサ 15 基準域指示手段 16 掘削深さ指示手段 17 コントロールユニット 18 ソレノイドバルブユニット 19 コントロールバルブ 20 基準域設定手段 21 バケット位置算出手段 22 換算手段 23 掘削深さ設定手段 24 判定手段 25 指令制御部 O 油圧ショベルの下部走行体1が載置された接地面の
基準位置 Vc 基準位置Oにおける鉛直線 Hc 鉛直線Vcに直交する水平面 Ht 水平面Hcと平行な地中の仮想的な設定面 Sc 基準位置Oにおける地表の傾斜面 St 傾斜面Scと平行な地中の仮想的な設定面 LHn 水平面Hcから掘削面Hnまでの距離 LHt 水平面Hcから面Htまでの距離 LSn 傾斜面Scから掘削面Snまでの距離 LSt 傾斜面Scから面Stまでの距離

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部走行体及びこの下部走行体に装着さ
    れた上部旋回体と、 前記上部旋回体に対し回動可能に連結され、その先端に
    バケットを有するフロントと、 前記フロントの姿勢情報を求めるフロントセンサと、 前記姿勢情報に基づき、外部から供給される操作信号を
    制御し、駆動信号として出力するコントロールユニット
    と、 前記コントロールユニットから出力された前記駆動信号
    に応じて前記フロントの駆動制御を行う駆動制御部とを
    備えた油圧ショベルにおいて、 前記コントロールユニットに、 前記下部走行体が載置された接地域の所定の基準点から
    所定の掘削設定域までの掘削深さをあらかじめ設定して
    おく掘削深さ設定手段と、 前記基準点が含まれる所定の基準域をあらかじめ設定し
    ておく基準域設定手段と、 前記フロントセンサで求められる前記姿勢情報に基づ
    き、前記上部旋回体に対する前記バケットの位置を示す
    位置情報を算出するバケット位置算出手段と、 前記位置情報を換算して前記基準域から前記バケットま
    での距離を求める換算手段と、 前記換算手段により得られた前記距離及び前記掘削深さ
    設定手段に設定された前記掘削深さに基づき、前記バケ
    ットが前記掘削設定域に達しているか否か判定する判定
    手段と、 前記バケットが前記掘削設定域に達していないとき、供
    給された前記操作信号に相応する駆動信号を前記駆動制
    御部に与える指令制御を行い、前記バケットが前記掘削
    設定域に達しているとき、前記バケットが前記掘削設定
    域を超えて掘削しないよう抑制した駆動信号を前記駆動
    制御部に与える指令制御を行う指令制御部とを設けたこ
    とを特徴とする油圧ショベル。
  2. 【請求項2】 前記基準域設定手段に、前記基準点が含
    まれる鉛直線に直交する水平域及び前記基準点が含まれ
    る前記接地域のいずれか一方を前記基準域として設定す
    る基準域指示手段を設けたことを特徴とする請求項1記
    載の油圧ショベル。
  3. 【請求項3】 前記上部旋回体の前記水平域に対する傾
    斜角を求める傾斜角センサを設け、 前記換算手段は、前記傾斜角センサにより得られる前記
    傾斜角に基づき、常に鉛直線と所定の相対角度をなす前
    記基準域から前記バケットまでの距離を求めることを特
    徴とする請求項1または2記載の油圧ショベル。
  4. 【請求項4】 前記駆動制御部はコントロールバルブで
    あり、前記操作信号は所定のパイロットバルブに対する
    操作に応じたパイロット圧信号であることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか一項記載の油圧ショベル。
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