JP3497910B2 - 建設機械の領域制限掘削制御の掘削領域設定装置 - Google Patents

建設機械の領域制限掘削制御の掘削領域設定装置

Info

Publication number
JP3497910B2
JP3497910B2 JP05278795A JP5278795A JP3497910B2 JP 3497910 B2 JP3497910 B2 JP 3497910B2 JP 05278795 A JP05278795 A JP 05278795A JP 5278795 A JP5278795 A JP 5278795A JP 3497910 B2 JP3497910 B2 JP 3497910B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reference light
excavation
area
setting
vehicle body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP05278795A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08246493A (ja
Inventor
洋 渡邊
東一 平田
正和 羽賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP05278795A priority Critical patent/JP3497910B2/ja
Publication of JPH08246493A publication Critical patent/JPH08246493A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3497910B2 publication Critical patent/JP3497910B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02FDREDGING; SOIL-SHIFTING
    • E02F9/00Component parts of dredgers or soil-shifting machines, not restricted to one of the kinds covered by groups E02F3/00 - E02F7/00
    • E02F9/26Indicating devices
    • E02F9/264Sensors and their calibration for indicating the position of the work tool

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は建設機械の領域制限掘削
制御に係わり、特に、多関節型のフロント装置を備えた
油圧ショベル等の建設機械において、フロント装置の動
き得る領域を制限した領域制限掘削制御の掘削領域設定
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】建設機械の代表例として油圧ショベルが
ある。油圧ショベルは垂直方向にそれぞれ回動可能なブ
ーム、アーム及びバケットからなるフロント装置と、上
部旋回体及び下部走行体からなる車体とで構成され、フ
ロント装置のブームの基端は上部旋回体の前部に支持さ
れている。このような油圧ショベルはフロント装置の動
作範囲が広いことを特徴とする建設機械であり、そのこ
とが便利である半面、特定の掘削形状よりフロントが突
出しては困る作業などに使われる場合にはオペレータに
慎重な操作を要求することになる。このため例えば特開
平4−136324号公報に示されるようにフロント装
置の作業範囲の制限を行うことが考えられている。この
特開平4−136324号公報には、制限領域(侵入不
可領域)の設定方法として、フロント装置の先端(バケ
ットの爪先)を制限領域(侵入不可領域)に動かし、そ
の位置を記憶するか、あるいは操作パネルから制限領域
を数値で入力設定する方法が示されている。
【0003】また、油圧ショベルではブームなどのフロ
ント部材をそれぞれの手動操作レバーによって操作して
いるが、それぞれが関節部によって連結され回動運動を
行うものであるため、これらフロント部材を操作して所
定の領域、特に直線状に設定された領域を掘削すること
は非常に困難な作業であり、自動化が望まれている。そ
のような作業を自動化して行う構成とした場合、車体が
移動すると作業現場の地形の変化で油圧ショベル自身の
姿勢、高さが変化し、車体に関して設定していた領域を
車体が移動するごとに設定し直さなくてはならない。そ
こで、このような作業を容易にするための自動掘削方法
が特開平3−295933号公報に提案されている。こ
の自動掘削方法では、掘削地表面に設置したレーザ発振
器のレーザ光により車体に設置したセンサにて車体の高
さを検出し、その検出した車体高さに基づいて掘削深さ
(前者の例の制限領域に相当する)を決定して車体を停
止した状態で所定長さだけ直線掘削し、その後に車体を
所定距離走行させて停止状態で再び直線掘削する際に前
記レーザ光により車体高さ変位量を検出し、その高さ変
位量によって掘削深さを補正するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術には次のような問題がある。
【0005】まず、特開平4−136324号公報に記
載の従来技術では、車体を基準として制限領域(侵入不
可領域)を設定するので、車体が移動し作業現場の地形
の変化で油圧ショベル自身の姿勢、高さが変化すると、
それに応じて制限領域の設定深さが変化してしまう。例
えば地面が傾斜していれば、車体の移動とともに設定深
さも地面の傾斜面に沿って変化し、制限領域の設定面も
傾斜してしまう。
【0006】また、特開平3−295933号公報に記
載の従来技術では、車体の移動に伴う車体高さの変化の
補正は行えるものの、操作パネルにより掘削深さを設定
する場合、車体を基準に掘削深さを設定するので、掘削
制御でバケットの先端位置を演算するとき、車体の製作
公差、あるいは制御に使用するフロント装置の位置、姿
勢を計測する角度センサの精度、取り付け公差などが誤
差として集積し、実際に掘削した深さが設定した掘削深
さと違ってしまい、設定通りに掘削することができな
い。
【0007】また、車体の移動により車体高さが変化す
ると車体からの掘削深さが変化することから、掘削深さ
の変化量に対してもフロント装置の位置、姿勢を計測す
るセンサの誤差が影響し、車体高さが変化する前と後で
は掘削深さが変化してしまう。
【0008】更に、車体高さが変化してもレーザ光が確
実にセンサに当たりレーザ光を検出できるようにするた
めには、車体に多数のセンサを高さ方向に並べて設置す
る必要があり、センサの装備が複雑になる。
【0009】同様に、車体に備えられたセンサにより高
さを補正することから、センサの大きさの制約から補正
できる高さは限られた範囲となる。
【0010】本発明の第1の目的は、車体の移動により
車体高さが変化しても掘削領域の設定が変化することの
ない建設機械の領域制限掘削制御の掘削領域設定装置を
提供することである。
【0011】本発明の第2の目的は、車体の製作公差、
あるいは制御に使用するフロント装置の位置、姿勢を計
測するセンサの精度、取り付け公差などの誤差の影響が
少なく、設定した掘削領域との差を少なく掘削すること
ができる建設機械の領域制限掘削制御の掘削領域設定装
置を提供することである。
【0012】本発明の第3の目的は、車体の移動により
車体高さが変化しても掘削領域の設定が変化することが
なくかつフロント装置の位置、姿勢を計測するセンサの
誤差の影響による掘削深さの変化の少ない建設機械の領
域制限掘削制御の掘削領域設定装置を提供することであ
る。
【0013】本発明の第4の目的は、車体の移動を補正
するために光を用いるとき、センサの構成をシンプルに
できる建設機械の領域制限掘削制御の掘削領域設定装置
を提供することである。
【0014】本発明の第5の目的は、車体の移動を広い
範囲で補正できる建設機械の領域制限掘削制御の掘削領
域設定装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記第1〜第5の目的を
達成するために、本発明による建設機械の領域制限掘削
制御装置は次の構成を採用する。すなわち、多関節型の
フロント装置を構成する上下方向に回動可能な複数のフ
ロント部材と、前記フロント装置を支持する車体とを備
え、前記複数のフロント部材をそれぞれ駆動制御してフ
ロント部材の動作範囲を制限制御する建設機械の領域制
限掘削制御の掘削領域設定装置において、(a)前記建
設機械の外部に設置され、掘削領域に対する高さ方向の
基準位置を示す基準光を発生する第1外部基準光発生装
置と;(b)前記建設機械の外部に設置され、掘削領域
に対する水平方向の基準位置を示す基準光を発生する第
2外部基準光発生装置と;(c)前記フロント装置に備
えられ、前記第1外部基準光発生装置の出力した基準光
横切る瞬間を検出する第1検出手段と;(d)前記フ
ロント装置に備えられ、前記第2外部基準光発生装置の
出力した基準光を横切る瞬間を検出する第2検出手段
と;(e)前記フロント装置の位置と姿勢に関する状態
量を検出する第3検出手段と;(f)前記第3検出手段
の信号に基づき前記フロント装置の位置と姿勢を演算す
る第1演算手段と;(g)前記第1外部基準光発生装置
の発生する基準光と掘削領域との位置関係を設定する第
1設定手段と;(h)前記第1検出手段が前記第1外部
基準光発生装置の発生する基準光を検出したときに、前
記第1演算手段で演算した前記フロント装置の位置と姿
勢の情報に基づき前記車体の位置変化に関する補正値を
演算し、この補正値と前記第1設定手段で設定した基準
光と掘削領域との位置関係とから前記車体と掘削領域の
高さ方向の位置関係を演算する第2演算手段と;(i)
前記第2検出手段が前記第2外部基準光発生装置の発生
する基準光を検出したときに、前記第1演算手段で演算
した前記フロント装置の位置と姿勢の情報に基づき前記
車体と掘削領域の水平方向の位置関係を演算する第3演
算手段と;(j)前記第2演算手段で演算した基準光と
掘削領域との高さ方向の位置関係と、前記第3演算手段
で演算した前記車体と掘削領域の水平方向の位置関係
と、前記第1設定手段で設定した基準光と掘削領域との
位置関係とから前記車体を基準とした掘削領域を設定す
る第2設定手段と;を備える構成とする。
【0016】好ましくは、前記第1設定手段は、前記第
1外部基準光発生装置の発生する基準光から前記掘削領
域の基準点までの深さと、前記掘削領域の境界の傾斜角
度を設定する手段である。
【0017】また、好ましくは、前記第1設定手段は、
操作器により入力されたデータを基に前記基準光と設定
領域の位置関係を設定する手段である。
【0018】前記第1設定手段は、前記フロント装置を
動かしフロント装置の先端が設定領域の基準点に来たと
き、前記第1演算手段で演算した前記フロント装置の位
置と姿勢の情報に基づき前記フロント装置の先端の位置
を演算する手段と、前記フロント装置を動かし前記第1
検出手段が前記第1外部基準光発生装置の発生する基準
光を検出したとき、前記第1演算手段で演算した前記フ
ロント装置の位置と姿勢の情報に基づき前記第1検出手
段の位置を演算する手段と、前記フロント装置の先端位
置と前記第1検出手段の位置とから前記基準光と設定領
域の位置関係を演算し、記憶する手段とを含む構成とし
てもよい。
【0019】
【作用】以上のように構成した本発明においては、第1
及び第2検出手段が基準光を横切るごとに、第2演算手
段にて第1設定手段で設定した基準光と掘削領域の位置
関係を補正して車体と掘削領域の高さ方向の位置関係を
演算するとともに、第3演算手段で車体と掘削領域の水
平方向の位置関係を演算し、第2設定手段で車体を基準
とした掘削領域を設定するため、車体の移動による高さ
変化を毎回補正して掘削作業が行える。このため、車体
が移動し車体高さが変化しても掘削領域の設定は変化せ
ず、常に基準光を基準とした所定の深さ及び位置を掘削
することができる。
【0020】また、第1及び第2検出手段を実際に地面
に作用するフロント装置に設置し、これらの検出手段が
基準光を検出したときのフロント装置の位置と姿勢に基
づき車体を基準とした掘削領域を設定するので、この掘
削領域の設定に際して掘削領域設定演算と掘削制御演算
とで車体の製作公差や第1〜第3検出手段等の精度、取
付け公差などの誤差の影響が相殺されることとなる。こ
のため、掘削制御でフロント装置の位置を演算すると
き、基準光を車体に設置したセンサで検出する方法に比
較してそれらの誤差の影響が少なくなり、設定した掘削
領域との差を少なく設定通りに正確に掘削することがで
きる。
【0021】また、フロント装置の位置、姿勢を計測す
る第1検出手段の誤差の影響を受け難いので、車体が移
動して車体高さが変化することにより車体からの掘削深
さが変化しても、その掘削深さの変化量に対する第1検
出手段の誤差の影響が少なくなり、車体高さが変化する
前と後で掘削深さが変化することが防止される。
【0022】更に、第1及び第2検出手段をフロント装
置に設置し、フロント装置を操作している最中に第1及
び第2検出手段が基準光を横切ることでそれぞれ基準光
を検出するので、第1及び第2検出手段(センサ)の設
置面積が小さくても確実に基準光を捕らえることがで
き、第1及び第2検出手段をそれぞれ小型でシンプルな
構成にできる。
【0023】同様に、フロント装置を操作している最中
に第1検出手段が基準光を横切ることで基準光を検出す
るので、フロント装置の広い可動範囲を考えれば車体の
移動を広い範囲で補正できる。
【0024】また、本発明においては、第1設定手段に
て第1外部基準光発生装置の発生する基準光から掘削領
域と基準点までの深さ、掘削領域の境界の傾斜角度を設
定することにより、勾配を付けた掘削領域を設定でき
る。
【0025】更に、本発明においては、第1設定手段
を、操作器により入力されたデータを基に基準光と設定
領域の位置関係を設定する手段とすることにより、作業
の初めに第1設定手段の設定を行っておけば、作業開始
時、あるいは車体を走行して移動するごとにフロント装
置を掘削領域の境界に位置決めするための補助員が不要
となる。また、補助員の指示による設定にかかる時間を
無くすことができ、作業時間を短縮できる。
【0026】また、本発明においては、第1設定手段
を、フロント装置の先端が設定領域の境界に来たときに
演算したフロント装置の先端の位置と、第1検出手段が
外部基準光発生装置の発生する基準光を検出したときに
演算した第1検出手段の位置とから基準光と設定領域の
位置関係を演算し、記憶する構成とすることにより、ダ
イレクトティーチングにより掘削領域を設定でき、作業
状況に合わせて所望の掘削領域を正確に設定することが
できる。
【0027】
【実施例】本発明を第1実施例を図1〜図10により説
明する。図1において、本発明が適用される油圧ショベ
ルは、油圧ポンプ2と、この油圧ポンプ2からの圧油に
より駆動されるブームシリンダ3a、アームシリンダ3
b、バケットシリンダ3c、旋回モータ3d及び左右の
走行モータ3e,3fを含む複数の油圧アクチュエータ
と、これら油圧アクチュエータ3a〜3fのそれぞれに
対応して設けられた複数の操作レバー装置4a〜4f
と、油圧ポンプ2と複数の油圧アクチュエータ3a〜3
f間に接続され、油圧アクチュエータ3a〜3fに供給
される圧油の流量を制御する複数の流量制御弁5a〜5
fと、油圧ポンプ2と流量制御弁5a〜5fの間の圧力
が設定値以上になった場合に開くリリーフ弁6とを有
し、これらは油圧ショベルの被駆動部材を駆動する油圧
駆動装置を構成している。
【0028】また、油圧ショベルは、図2に示すよう
に、垂直方向にそれぞれ回動するブーム1a、アーム1
b及びバケット1cからなる多関節型のフロント装置1
Aと、上部旋回体1d及び下部走行体1eからなる車体
1Bとで構成され、フロント装置1Aのブーム1aの基
端は上部旋回体1dの前部に支持されている。ブーム1
a、アーム1b、バケット1c、上部旋回体1d及び下
部走行体1eはそれぞれブームシリンダ3a、アームシ
リンダ3b、バケットシリンダ3c、旋回モータ3d及
び左右の走行モータ3e,3fによりそれぞれ駆動され
る被駆動部材を構成し、それらの動作は上記操作レバー
装置4a〜4fにより指示される。
【0029】図1に戻り、操作レバー装置4a〜4fは
パイロット圧により対応する流量制御弁5a〜5fを駆
動する油圧パイロット方式であり、それぞれ、オペレー
タにより操作される操作レバー40と、操作レバー40
の操作量と操作方向に応じたパイロット圧を生成する1
対の減圧弁(図示せず)とより構成され、各減圧弁の一
次ポートはパイロットポンプ43に接続され、二次ポー
トはパイロットライン44a,44b;45a,45
b;46a,46b;47a,47b;48a,48
b;49a,49bを介して対応する流量制御弁の油圧
駆動部50a,50b;51a,51b;52a,52
b;53a,53b;54a,54b;55a,55b
に接続されている。
【0030】以上のような油圧ショベルに本実施例によ
る掘削領域設定装置を含む領域制限掘削制御装置が搭載
されている。この制御装置は、予め作業に応じてフロン
ト装置の所定部位、例えばバケット1cの先端が動き得
る掘削領域の設定を指示する設定器7と、ブーム1a、
アーム1b及びバケット1cのそれぞれの回動支点に設
けられ、フロント装置1Aの位置と姿勢に関する状態量
としてそれぞれの回動角を検出する角度計8a,8b,
8cと、車体1Bの前後方向の傾斜角θを検出する傾斜
計8dと、ブーム用及びアーム用の操作レバー装置4
a,4bのパイロットライン44a,44b;45a,
45bに設けられ、操作レバー装置4a,4bからのパ
イロット圧を検出する圧力検出器60a,60b;61
a,61bと、油圧ショベルの外部に設置され掘削領域
に対する高さ方向の基準位置を示す基準光としてレーザ
光を発生する基準光発生器80(図2参照)と、油圧シ
ョベルの外部に設置され掘削領域に対する水平方向の基
準位置を示す基準光としてレーザ光を発生する基準光発
生器81(図2参照)と、フロント装置1aのアーム1
bに取り付けられ、基準光発生器80の出力した基準光
を検出する基準光検出器70と、フロント装置1aのア
ーム1bに取り付けられ、基準光発生器81の出力した
基準光を検出する基準光検出器71と、設定器7の設定
信号、角度計8a,8b,8c及び傾斜計8dの検出信
号、圧力検出器60a,60b;61a,61bの検出
信号、及び基準光検出器70,71の検出信号を入力
し、バケット1cの先端が動き得る掘削領域を設定する
と共に、領域を制限した掘削制御を行うための電気信号
を出力する制御ユニット9と、前記電気信号により駆動
される比例電磁弁10a,10b,11a,11bと、
シャトル弁12とで構成されている。シャトル弁12は
パイロットライン44aに設置され、パイロットライン
44a内のパイロット圧と比例電磁弁10aから出力さ
れる制御圧の高圧側を選択し、流量制御弁5aの油圧駆
動部50aに導く。比例電磁弁10b,11a,11b
はそれぞれパイロットライン44b,45a,45bに
設置され、それぞれの電気信号に応じてパイロットライ
ン内のパイロット圧を減圧して出力する。
【0031】以上の構成において、本実施例の掘削領域
設定装置は、設定器7、基準光発生器80,81、基準
光検出器70,71、角度計8a,8b,8c及び傾斜
計8dと、制御ユニット9の下記する機能により構成さ
れている。
【0032】設定器7は、図3に示すように、掘削領域
の深さ、角度を入力するためのアップボタン7a及びダ
ウンボタン7b、深さ、角度のいずれを入力するかを選
択する選択ボタン7c,7d、入力した深さ、角度を表
示する表示装置7e及び入力した深さ、角度を設定信号
として制御ユニット9に出力し設定する領域設定スイッ
チ7fとで構成されている。なお、設定器7のボタン類
は適当な操作レバーのグリップ上に設けてもよい。ま
た、ICカードによる方法、バーコードによる方法、無
線通信による方法等、他の方法を用いてもよい。
【0033】基準光発生器80は高さ方向の基準となる
基準光を発生するもので、図2に示すように掘削領域に
対して水平な方向にレーザ光を出すように地面に設置さ
れる。基準光発生器81は前後方向(水平方向)の基準
となる基準光を発生するもので、図2に示すように掘削
領域に対して垂直な方向にレーザ光を出すように地面に
設置される。基準光発生器80の発するレーザ光(基準
光)は一条のスポット光でもよいし、図示のように扇形
あるいは円形の光でもよい。基準光発生器81の発する
レーザ光(基準光)は図示のように扇形あるいは円形の
光がよく、特に、油圧ショベルから掘削領域の基準点ま
での距離を設定する位置で油圧ショベルの高さ方向に光
を広げるものがよい。
【0034】基準光検出器70は油圧ショベルのアーム
1bの背部に取り付けられ、基準光検出器71は油圧シ
ョベルのアーム1bの側部に取り付けられ、それぞれフ
ロント装置1Aを操作している最中に基準光発生器8
0,81の発生する基準光を検出し、アーム1bが基準
光を横切る瞬間を捕らえる構成としてある。基準光検出
器70,71はともに作業に支障ない程度にできるだけ
アーム1bの先端近くに設置され、実際に土に作用する
バケット1cの先端の近いところで基準光を検出する。
【0035】制御ユニット9は、上記の設定器7の設定
信号と、基準光検出器70,71、角度計8a,8b,
8c及び傾斜計8dの検出信号を用いて掘削領域を設定
する。この制御ユニット9による掘削領域設定方法を図
4及び図5を用いて説明する。なお、掘削領域は掘削領
域と制限領域の境界(以下、単に掘削領域の境界とい
う)を設定することにより設定され、本実施例はこの掘
削領域の境界として勾配を持つ斜面を設定するものであ
る。
【0036】掘削領域の設定に際しては、まず、図4に
示すように、油圧ショベル本体の外部に基準光1が水平
な方向に出るように基準光発生器80を設定する。ま
た、図5に示すように、設定したい掘削領域の境界上に
位置する基準点P(図4参照;以下、単に掘削領域の基
準点Pという)の延長上に基準光が垂直な方向に出るよ
うに基準光発生器81を設置する。
【0037】次に、操作器7を用いて、基準光発生器8
0の発生する基準光1から設定したい掘削領域の上記基
準点Pまでの深さhrと、掘削領域の境界の傾斜角度θ
rを入力し、この深さhrと角度θrとにより基準光発
生器80の発生する基準光と掘削領域の位置関係を設定
する。すなわち、基準光を基準とした掘削領域を設定す
る。この設定はオペレータにより行われる。
【0038】次に、掘削作業に移行する。掘削作業にお
いては、角度計8a,8b,8c及び傾斜計8dの信号
に基づき制御ユニット9内でフロント装置1Aの位置と
姿勢が演算されており、フロント装置1Aのアーム1b
が基準光発生器80の発生する基準光1を横切った瞬間
を基準光検出器70にて捕らえ、基準光検出器70が基
準光1を検出した時のフロント装置1Aの位置と姿勢の
情報に基づき車体中心Oから基準光までの高さhfを演
算する。そして、この高さhfを補正値として、先に設
定した深さhrから車体中心Oに対する掘削領域の基準
点Pの深さhsを演算する。すなわち、油圧ショベルの
車体1Bを基準とした掘削領域の基準点Pの深さを演算
する。
【0039】また同様に、図5に示すように、フロント
装置1Aのアーム1bが基準光発生器81の発生する基
準光2を横切った瞬間を基準光検出器71にて捕らえ、
基準光検出器71が基準光2を検出した時のフロント装
置1Aの位置と姿勢の情報に基づき車体中心Oから基準
光2(基準点P)までの距離hrxを演算する。
【0040】上記のようにして求めた掘削領域の基準点
Pの深さhs及び距離hrxと、設定器7を用いて設定
した角度θrとにより車体1Bを基準とした掘削領域を
設定する。
【0041】以上は、アーム1bがそれぞれの基準光
1,2を横切るごとに行われ、油圧ショベルが走行して
位置を変えてもその場所で新たな掘削領域の設定が行わ
れる。
【0042】制御ユニット9は以上の処理を行うもので
あり、それを要約して示すと図6のようである。図6に
おいて、制御ユニット9は第1設定手段100、第1演
算手段120、第2演算手段140、第3演算手段、第
2設定手段160の各機能を有している。第1設定手段
100は、設定器7により入力した掘削領域の基準点P
の深さhr、角度θrにより基準光1と掘削領域の位置
関係を設定する。第1演算手段120は、角度計8a,
8b,8c及び傾斜計8dの信号に基づきフロント装置
1Aの位置と姿勢を演算する。第2演算手段140は、
基準光検出器70が基準光1を検出した時のフロント装
置1Aの位置と姿勢の情報に基づき車体中心Oから基準
光1までの高さhfを補正値として演算し、この補正値
と第1設定手段100で設定した基準光1と掘削領域と
の位置関係とから車体中心Oから掘削領域の基準点Pま
での深さhsを演算する。第3演算手段150は、基準
光検出器71が基準光2を検出した時のフロント装置1
Aの位置と姿勢の情報に基づき車体中心Oから基準光2
(基準点P)までの距離hrxを演算する。第2設定手
段160は、第2演算手段で求めた基準点Pの深さhs
と、第3演算手段で求めた基準点Pまでの距離hrx
と、先に設定した基準点Pの角度θrとにより車体を基
準とした掘削領域を設定する。この車体1Bを基準とし
た掘削領域の設定が終了するとブロック180に示すよ
うに領域制限掘削制御に移行する。
【0043】上記第1設定手段100における基準光1
と掘削領域との位置関係を設定する機能の詳細を図7に
処理フローで示す。図中、破線で囲んだ部分は油圧ショ
ベルのオペレータが行わなくてはならない操作を示す。
【0044】まず、オペレータは地表から設定したい掘
削領域の基準点Pまでの深さhdと境界の傾斜角度θr
とを設計施工図面等により決め、それらの深さと角度を
設定器7のボタン7a〜7dを用いて入力し、表示装置
7eで確認した後、領域設定スイッチ7fを押す。制御
ユニット9では、処理101にて領域設定スイッチ7f
が押されたかどうかを判定し、押されていない場合は処
理101を続行し、押されると処理102へ移る。処理
102では、基準光1から設定したい掘削領域の基準点
Pまでの深さhrを次の(1)式で演算する。
【0045】 hr=hd+ho …(1) 上記(1)式において、hoは基準光発生器80の高さ
(地表から基準光1までの高さ)であり、この値hoは
既知であり、予め制御ユニット9に記憶しておく。そし
て、処理103に移り、深さhrと先に入力した角度θ
rを記憶する。なお、基準光発生器80の高さhoをオ
ペレータが覚えておき、この高さhoを含めた高さhr
を設定器7を用いてオペレータが直接入力してもよい。
また、設定器7に基準光発生器80の高さhoを入力す
るためのボタンを設け、オペレータの操作でこの高さh
oの設定を変えれるようにしてもよい。
【0046】第2演算手段140、第3演算手段150
及び第2設定手段160における車体を基準とした掘削
領域を設定する機能の詳細を図8に処理フローで示す。
【0047】オペレータが操作レバー40(図1参照)
を操作してフロント装置1Aを動かすとき、まず、処理
141において基準光検出器70が基準光1を横切った
かどうかを判定する。横切っていない場合は、処理15
1に移り、基準光検出器71が基準光2を横切ったかど
うかを判定する。ここでも横切っていない場合は、掘削
領域の設定を変えずに次の領域制限掘削制御の処理へ飛
ぶ。処理141において基準光検出器70が基準光1を
横切ったと判定されると処理142へ行く。
【0048】処理142ではフロント装置1Aに備えら
れた角度計8a,8b及び傾斜計8dによりブーム1
a、アーム1bの角度α,β及び車体1Bの傾斜角θを
読み込む。次に処理143においてブーム、アームの角
度α,β及び傾斜角θを用いて基準光1を検出したとき
の車体中心Oから基準光検出器70までの高さhfを演
算する。
【0049】演算はまず次の(2)式により車体中心O
からブームとアームの接合点(アーム角度計8bの設置
点)の高さhbを求める。
【0050】 hb=L1×cos(α−θ) …(2) 上記(2)式においてL1はブーム1aと車体1Bの接
合点(ブーム角度計8aの設置点)とブームとアームの
接合点との距離であり、この値は既知であり、予め制御
ユニット9に記憶しておく。
【0051】次にブームとアームの接合点から基準光検
出器70までの高さhflを(3)式により求める。
【0052】 hfl=Lf×cos((α−θ)+(β−θf))…(3) 上記(3)式においてLfはブームとアームの接合点か
ら基準光検出器70の設置点までの距離であり、θfは
ブームとアームの接合点とアームとバケットの接合点
(バケット角度計8cの設置点)とを結ぶ直線に対する
基準光検出器70の取り付け角度であり、これらの値は
それぞれ既知であり、予め制御ユニット9に記憶してお
く。
【0053】次に高さhbとhflから式(4)により
車体中心Oから基準光検出器70までの高さhfを演算
する。
【0054】 hf=hb+hfl …(4) 次は、処理144に移り、設定器7で設定した基準光1
から掘削領域の基準点Pまでの深さhrを読み込む。
【0055】次に、処理145において、先程演算した
車体中心Oから基準光検出器70までの高さhfを補正
値として、この値hfと設定器7で設定した基準光1か
ら掘削領域の基準点Pまでの深さhrとから、式(5)
により車体中心Oから掘削領域の基準点Pまでの深さh
sを演算する。
【0056】 hs=hr+hf …(5) 一方、処理151において基準光検出器71が基準光2
を横切ったと判定されると処理152へ行く。
【0057】処理152ではフロント装置1Aに備えら
れた角度計8a,8b及び傾斜計8dによりブーム1
a、アーム1bの角度α,β及び車体1Bの傾斜角θを
読み込む。次に処理153においてブーム、アームの角
度α,β及び傾斜角θを用いて基準光1を検出したとき
の車体中心Oから基準光2(基準点P)までの距離hr
xを演算する。
【0058】最後に、処理161において処理145で
演算した掘削領域の基準点Pの深さhsと、処理152
で演算した基準点Pまでの距離hrxと、設定器7を用
いて設定した角度θrを記憶し、車体を基準とした掘削
領域を設定する。
【0059】以上において、処理141〜145は図6
に示す第2演算手段140に相当し、処理151〜15
3が図6に示す第3演算手段150に相当し、処理16
1が図6に示す第2設定手段160に相当する。
【0060】以上を終了すると、次の領域制限掘削制御
の演算へ処理が移る。
【0061】次に、上記の掘削領域設定機能を含む制御
ユニット9の全体制御機能を図9により説明する。図9
において、制御ユニット9は、第1掘削領域設定部9
a、フロント姿勢演算部9b、目標シリンダ速度演算部
9c、目標先端速度ベクトル演算部9d、方向変換制御
部9e、補正後目標シリンダ速度演算部9f、復元制御
演算部9g、補正後目標シリンダ速度演算部9h、目標
シリンダ速度選択部9i、目標パイロット圧演算部9
j、バルブ指令演算部9k、第1位置関係演算部9m、
第2位置関係演算部9p及び第2掘削領域設定部9nの
各機能を有している。
【0062】第1掘削領域設定部9aは図6の第1設定
手段100に相当するもので、図7に示す処理フローの
処理101〜103により基準光から掘削領域の基準点
Pまでの深さhrと角度θrにより基準光と掘削領域と
の位置関係を設定する。
【0063】フロント姿勢演算部9bは図5の第1演算
手段120に相当するもので、制御ユニット9に記憶し
たフロント装置1A及び車体1Bの各部寸法と、角度計
8a,8b,8cで検出した回動角α、β、γ及び傾斜
計で検出した傾斜角θを用いて設定及び制御に必要なフ
ロント装置1Aの位置及び姿勢を演算する。
【0064】第1位置関係演算部9mは図6の第2演算
手段140に相当するもので、図7に示す処理フローの
処理141〜145により車体中心Oから掘削領域の基
準点Pまでの深さhsを演算する。
【0065】第2位置関係演算部9pは図6の第3演算
手段150に相当するもので、図7に示す処理フローの
処理151〜153により車体中心Oから基準光2(基
準点P)までの距離hrxを演算する。
【0066】第2掘削領域設定部9nは図6の第2設定
手段160に相当するもので、図7に示す処理フローの
処理161により上記の深さhs及び距離hrxと、第
1掘削領域設定部9aに設定した角度θrとにより油圧
ショベルの車体1Bを基準とした掘削領域を設定する。
【0067】フロント姿勢演算部9bにおいて、フロン
ト装置1Aの位置と姿勢はブーム1aの回動支点を原点
としたXY座標系で演算される。このXY座標系は本体
1Bに固定した直交座標系であり、垂直面内にあるもの
とする。例えば、フロント装置1Aのバケット1cの先
端位置は、ブーム1aの回動支点とアーム1bの回動支
点との距離をL1、アーム1bの回動支点とバケット1
cの回動支点との距離をL2、バケット1cの回動支点
とバケット1cの先端との距離をL3とすれば、XY座
標系により下記の式より求まる。
【0068】 X=L1sinα+L2sin(α+β)+L3sin(α+β+γ) Y=L1cosα+L2cos(α+β)+L3cos(α+β+γ) ただし、図4に示すように車体1Bが傾いたときは、バ
ケットと先端と地面との相対位置関係が変化するので、
掘削領域の設定が正しく行えなくなる。そこで本実施例
では、車体1Bの傾斜角θを傾斜計8dで検出し、フロ
ント姿勢演算部9bでその傾斜角θの値を入力し、XY
座標系を角度θ回転させたXbYb座標系でバケット先
端の位置を計算している。これにより、車体1Bが傾い
ていても正しい領域設定が行える。なお、車体が傾いた
ときには車体の傾きを修正してから作業するとか、車体
が傾斜しないような作業現場で用いる場合には、必ずし
も傾斜計は必要としない。
【0069】第1掘削領域設定部9a、補正値演算部9
m及び第2掘削領域設定部9nでは、深さhr,hs、
高さhf等をXbYb座標系の値に変換して処理する。
【0070】目標シリンダ速度演算部9cでは操作レバ
ー装置4a,4bの操作信号として圧力検出器60a,
60b;61a,61bの検出信号を入力する。その操
作信号(パイロット圧)から流量制御弁5a,5bの目
標吐出流量(ブームシリンダ3a及びアームシリンダ3
bの目標速度)を計算する。
【0071】目標先端速度ベクトル演算部9dでは、フ
ロント姿勢演算部9bで求めたバケットの先端位置及び
目標シリンダ速度演算部9cで求めた目標シリンダ速度
と、制御ユニット9に記憶してある先のL1,L2,L3
等の各部寸法とからバケット1cの先端の目標速度ベク
トルVcを求める。このとき、目標速度ベクトルVcは
図4に示すXaYa座標系の値として求める。このXa
Ya座標系は、図4に示す掘削領域の基準点Pに原点を
持ち、掘削領域の境界上にXa軸を持つ直交座標系であ
り、上記の深さhs、距離hrxだけXbYb座標系を
Xb方向及びYb方向に平行移動し、割譲機の角度θr
だけ回転移動することにより容易に求まる。ここで、X
aYa座標系での目標速度ベクトルVcのXa座標成分
Vcxは目標速度ベクトルVcの設定領域の境界に平行
な方向のベクトル成分となり、Ya座標成分Vcyは目
標速度ベクトルVcの設定領域の境界に垂直な方向のベ
クトル成分となる。
【0072】方向変換制御部9eでは、バケット1cの
先端が設定領域内でその境界近傍にあり、目標速度ベク
トルVcが設定領域の境界に接近する方向の成分を持つ
場合、垂直なベクトル成分を設定領域の境界に近づくに
つれて減じるように補正する。換言すれば、垂直方向の
ベクトル成分Vcyにそれよりも小さい設定領域から離
れる方向のベクトル(逆方向ベクトル)を加える。
【0073】以上のように目標速度ベクトルVcの垂直
方向のベクトル成分Vcyを補正することにより、距離
Yaが小さくなるにしたがって垂直方向のベクトル成分
Vcyの減少量が大きくなるようベクトル成分Vcyが
減じられ、目標速度ベクトルVcは目標速度ベクトルV
caに補正される。ここで、設定領域の境界から距離Y
a1の範囲は方向変換領域または減速領域と呼ぶことが
できる。
【0074】バケット1cの先端が上記のような補正後
の目標速度ベクトルVcaの通りに方向変換制御された
ときの軌跡の一例を図10に示す。目標速度ベクトルV
cが斜め下方に一定であるときには、その平行成分Vc
xは一定となり、垂直成分Vcyはバケット1cの先端
が設定領域の境界に近づくにしたがって(距離Yaが小
さくなるにしたがって)小さくなる。補正後の目標速度
ベクトルVcaはその合成であるので、軌跡は図示のご
とく設定領域の境界に近づくにつれて平行となる曲線状
となる。
【0075】補正後目標シリンダ速度演算部9fでは、
方向変換制御部9eで求めた補正後の目標速度ベクトル
からブームシリンダ3a及びアームシリンダ3bの目標
シリンダ速度を演算する。これは目標先端速度ベクトル
演算部9dでの演算の逆演算である。
【0076】復元制御部9gでは、バケット1cの先端
が設定領域の外に出たとき、設定領域の境界からの距離
に関係して、バケット先端が設定領域に戻るように目標
速度ベクトルを補正する。換言すれば、垂直方向のベク
トル成分Vcyにそれよりも大きな設定領域に接近する
方向のベクトル(逆方向ベクトル)を加える。このよう
に目標速度ベクトルVcの垂直方向のベクトル成分Vc
yを補正することにより、距離Yaが小さくなるにした
がって垂直方向のベクトル成分Vcyが小さくなるよ
う、目標速度ベクトルVcは目標速度ベクトルVcaに
補正される。
【0077】バケット1cの先端が上記のような補正後
の目標速度ベクトルVcaの通りに復元制御されたとき
の軌跡の一例を図11に示す。目標速度ベクトルVcが
斜め下方に一定であるときには、その平行成分Vchは
一定となり、また復元ベクトル−KYaは距離Yaに比
例するので垂直成分はバケット1cの先端が設定領域の
境界に近づくにしたがって(距離Yaが小さくなるにし
たがって)小さくなる。補正後の目標速度ベクトルVc
aはその合成であるので、軌跡は図11のように設定領
域の境界に近づくにつれて平行となる曲線状となる。
【0078】このように復元制御部9gではバケット1
cの先端が設定領域に戻るように制御されるため、設定
領域外に復元領域が得られることになる。また、この復
元制御でも、バケット1cの先端の設定領域の境界に接
近する方向の動きが減速されることにより、結果として
バケット1cの先端の移動方向が設定領域の境界に沿っ
た方向に変換され、この意味でこの復元制御も方向変換
制御ということができる。
【0079】補正後目標シリンダ速度演算部9hでは、
復元制御部9gで求めた補正後の目標速度ベクトルから
ブームシリンダ3a及びアームシリンダ3bの目標シリ
ンダ速度を演算する。これは目標先端速度ベクトル演算
部9dでの演算の逆演算である。
【0080】ここで、復元制御を行う場合は、その復元
制御に必要なブームシリンダ及びアームシリンダの動作
方向を選択し、その動作方向における目標シリンダ速度
を演算する。ただし、復元制御ではブーム1aを上げる
ことでバケット先端を設定領域に戻すため、ブーム1の
上げ方向が必ず含まれる。その組み合わせも制御ソフト
で決まる。
【0081】目標シリンダ速度選択部9iでは目標シリ
ンダ速度演算部9fで得た方向変換制御による目標シリ
ンダ速度と目標シリンダ速度演算部9hで得た復元制御
による目標シリンダ速度の値の大きい方(最大値)を選
択し、出力用の目標シリンダ速度とする。
【0082】目標パイロット圧演算部9jでは、目標パ
イロット圧としてパイロットライン44a,44b;4
5a,45bの目標パイロット圧を計算する。
【0083】バルブ指令演算部9kでは、目標パイロッ
ト圧演算部9jで計算した目標パイロット圧に応じた指
令値を演算し、対応する電気信号が比例電磁弁10a,
10b,11a,11bに出力される。
【0084】以上のように構成した本実施例において
は、基準光検出器70,71が基準光1,2を横切るご
とに、基準光1と掘削領域の位置関係を補正して車体1
Bと掘削領域の高さ方向の位置関係を演算するととも
に、車体と掘削領域の水平方向の位置関係を演算し、車
体を基準とした掘削領域を設定するため、車体の移動に
よる高さ変化を毎回補正して掘削作業が行える。このた
め、車体が移動し車体高さが変化しても掘削領域の設定
は変化せず、常に基準光1,2を基準とした所定の深さ
及び位置を掘削することができる。
【0085】また、基準光検出器70,71を実際に地
面に作用する部材であるバケットを備えたフロント装置
1Aのバケット先端に近いところに設置し、これらの基
準光検出器70,71が基準光1,2を検出したときの
フロント装置1Aの位置と姿勢に基づき車体1Bを基準
とした掘削領域を設定するので、この掘削領域の設定に
際して掘削領域設定演算と掘削制御演算とで車体1Bの
製作公差や、基準光検出器70,71、角度センサ8a
〜8c等の精度、取付け公差の誤差の影響が相殺される
ことになる。このため、掘削制御でバケット1cの先端
位置を演算するとき、基準光1,2を車体1Bに設置し
たセンサで検出する方法に比較して、上記の公差や精度
の誤差の影響が少なくなり、設定した掘削領域との差を
少なく設定通りに正確に掘削することができる。
【0086】今、このことを更に説明する。特開平3−
295933号公報に記載の従来技術では、前述したよ
うに基準光による車体高さの補正は行える。掘削を行う
ときには車体高さを補正し、車体中心から設定された深
さhsにバケット先端を動かすように制御する。このと
き、制御装置は制御装置に設定されているブーム、アー
ム、バケットの寸法L1,L2,L3及び角度センサか
ら検出された各フロント部材の角度α,β,γを用いバ
ケット先端がhsの位置になるように制御演算を行う。
しかし、実際のフロント部材には製作誤差があり、例え
ばブームはL1+εL1、アームはL2+εL2、バケット
はL3+εL3の寸法になっている。また、センサから検
出した角度α,β,γは真の角度α′,β′,γ′に対
してセンサ取り付け誤差、センサ自身の検出誤差等によ
りεα,εβ,εγの誤差を含んている。そのため、制
御装置が、 hs(L1,L2,L3,α(hs),β(hs),γ(hs)) にバケット先端を制御しようとしても、実際には hs′(L1′,L′,L3′,α′(hs),β′(hs),γ′(hs)) =hs′(L1+εL1,L2+εL2,L3+εL3,α(hs)+εα, β(hs)+εβ,γ(hs)+εγ) …(6) の位置になってしまう。
【0087】ここで、L1,L2,L3:設計値 α,β,γ:検出値 L1′L2′L3′,α′,β′,γ′:実際値 εL1,εL2,εL3,εα,εβ,εγ:誤差 また、L1′=L1+εL1 L2′=L2+εL2 L3′=L3+εL3 α=α′+εα β=β′+εβ γ=γ′+εγ ただし、α(hs),β(hs),γ(hs),α′(hs),β′(h
s),γ′(hs)はフロント装置がhs検出の姿勢をとった
ときの角度の検出値と実際値。
【0088】例えば、目標のブーム角が30°とする
と、制御装置は検出値α(hs)=30°になるようにフロ
ント装置を制御する。このとき、検出値αと実際の角度
α′にεα=0.5°の誤差が合った場合には、実際に
はα′=30.5°の位置に制御されてしまう。
【0089】一方、本実施例ではフロント装置(アー
ム)に基準光検出器70を設けているので、基準光1を
検出器70が横切ったときの検出器70の位置hfは制
御ユニット9の内部では、 hf(L1,Lfα(hf),β(hf),θf) で演算された位置と認識される。その時の実際の検出器
70は、 hf′(L1′,Lf′,α′(hf),β′(hf),θf′) =hf′(L1+εL1,Lf+εLf,α(hf)+εα,β(hf)+εβ, θf+εθf) の位置にある。このときのバケット先端の位置は、 (L1′,L2′,L3′,α′(hf),β′(hf),γ′(hf)) =(L1+εL1,L2+εLf,L3+εL3,α(hf)+εα(hf), β(hf)+εβ(hf),γ(hf)+εγ(hf)) …(7) の位置になっている。
【0090】ここで、εθf:b検出器70の取り付け
誤差 α(hf),β(hf),γ(hf):フロント装置がhf検出の姿
勢をとったときの角度の検出値 α′(hf),β′(hf),γ′(hf):フロント装置がhf検
出の姿勢をとったときの角度の検出値 このとき、基準光検出器70は真の基準光1の位置にあ
るので、制御ユニット9は誤差を含んだ形で真の基準光
1の位置を検出したことになる。このhfを領域制限制
御に用いれば、制御ユニット9内の検出位置hfと実際
の位置hf′の誤差はhfを検出したときと同じ誤差を
含んでいるので、実際には相殺されて真のhf′の位置
に一致する。
【0091】例えば、基準光1を検出したときに実際の
ブーム角α′=30°であったとし、センサ8aによる
検出値にεα=0.5°の誤差があるとすると、α=2
9.5°で検出される。この検出値α=29.5°を用
いれば、実際にはα′=30°の位置、つまり基準光1
の真の位置と一致するので、誤差は相殺される。
【0092】次に、領域制限制御を行うときにこのhf
を用いて補正されたhsを目標にバケット先端位置を制
御すると、少なくともhfに内在されている誤差は先に
述べたように実際の基準光位置から考えると相殺され、
残りはhfを検出したときの姿勢からバケット先端をh
sに移動するまでのセンサの誤差によるものになる。こ
のとき実際には、バケット先端は、 hs′(L1′,L2′,L3′,α′,β′(hs),γ′(hs)) =hs′(L1+εL1,L2+εLf,L3+εL3,α(hs)+εα(hs), β(hs)+εβ(hs),γ(hs)+εγ(hs)) …(8) にある。
【0093】ここで、α(hs),β(hs),γ(hs):フロン
ト装置がhsの制御姿勢をとったときの角度の検出値 α′(hs),β′(hs),γ′(hs):フロント装置がhsの
制御姿勢をとったときの角度の検出値 このとき、本実施例では(7)式に従いhf検出時の位
置は基準光1の真の位置であるので、従来技術と異な
り、hf検出時からhsへ姿勢を制御したときの偏差α
(hs)−α(hf),β(hs)−β(hf),γ(hs)−γ(hf)に係わ
る誤差、 Δεα=εα(hs)−εα(hf) …(9) Δεβ=εβ(hs)−εβ(hf) …(10) Δεγ=εγ(hs)−εγ(hf) …(11) が実際に領域制限制御を行ったときの誤差に係わり、軽
微なものとなる。また、本実施例では、基準光検出器7
0をフロント装置に備えて、基準光検出時と掘削時の姿
勢変化を極力少なくすることができ、その場合は(9)
〜(11)式に係わる誤差は更に少なくすることができ
る。
【0094】なお、後述するダイレクトティーチングに
よる場合は、hrを設定する場合の誤差も設定時に取り
込み、制御時に操作できることからより正確な掘削の制
御ができる。
【0095】また、本実施例では、フロント装置1Aの
位置と姿勢を検出する角度センサ8a〜8cの誤差の影
響を受け難いので、車体が移動して車体高さが変化する
ことにより車体からの掘削深さが変化しても、その掘削
深さの変化量に対する角度センサ8a〜8cの誤差の影
響が少なくなり、車体高さが変化する前と後で掘削深さ
が変化することが防止される。
【0096】更に、特開平3−295933号公報に記
載の従来技術では、車体に備えられた基準光検出器が基
準光を検出できる広い範囲にあることが必要である。本
実施例では、基準光検出器70,71をフロント装置1
Aに設置し、フロント装置1Aを操作している最中に基
準光検出器70,71が基準光1,2を横切ることでそ
れぞれ基準光1,2を検出するので、基準光検出器7
0,71の設置面積が小さくても確実に基準光1,2を
捕らえることができ、基準光検出器70,71をそれぞ
れ小型でシンプルな構成にできる。
【0097】同様に、フロント装置1Aを操作している
最中に基準光検出器70,71が基準光1,2を横切る
ことで基準光1,2を検出するので、フロント装置1A
の広い可動範囲を考えれば車体の移動を広い範囲で補正
できる。
【0098】また、特開平3−295933号公報に記
載の従来技術では、上記のように車体に備えられた基準
光検出器が基準光を検出できる範囲にあることが必要で
あり、基準光検出器の大きさを考えれば大きな制約とな
る。本実施例では、基準光検出器70,71はフロント
装置1A、特にアームに備えられるので、フロント装置
の広い可動範囲を考えれば基準光発生器80,81の設
置場所は大きな制約を受ない。このことは、例えば図1
2に示すように、車体1Bと同じ高さの地面に適当な基
準光発生器の設置場所がない場合に、溝Gの中に基準光
発生器80,81を設置することができるなどのメリッ
トがある。また、このことにより先の誤差の問題から基
準光検出時の姿勢と掘削時の姿勢との間の変化を少なく
するように基準光発生器80,81を設置することがで
き、掘削の精度を向上することができる。
【0099】更に、本実施例によれば、作業の初めに基
準光発生器80,81を設置し、設定器7を用いて設定
を行っておけば、作業開始時、あるいは油圧ショベル本
体を走行して移動するごとにバケット1cの先端を掘削
領域の境界に位置決めするための補助員が不要となる。
また、補助員の指示による設定にかかる時間を無くすこ
とができ、作業時間を短縮できる。
【0100】また、基準光発生器80,81は車体の外
部に設置され、一度設置されればその位置を変える必要
がなく、車体が移動しても掘削領域の基準として継続的
に使用できる。
【0101】本発明の第2の実施例を図13〜図15に
より説明する。本実施例は第1の実施例の第1設定手段
100(図5参照)における基準光と掘削領域の位置関
係の設定をダイレクトティーチングで行うものである。
【0102】すなわち、第1の実施例では、第1設定手
段100において基準光から掘削領域の基準点Pまでの
深さhrを設定器7のアップボタン7a及びダウンボタ
ン7c(図3参照)等を使用して設定した。本実施例で
は、オペレータの操作レバーの操作でバケット1cの先
端を図13に二点鎖線で示すように設定したい基準点P
に動かして、その場所をダイレクトティーチングするこ
とにより基準点Pの深さhrを設定する。
【0103】図14に掘削領域のダイレクトティーチン
グによる設定方法の処理フローを示す。図中、破線で囲
んだ部分の操作,は油圧ショベルのオペレータが行
わなくてはならない動作を示す。
【0104】まず、オペレータは図14のに示すよう
に、操作レバーを操作してバケット1cの先端を掘削領
域の基準点Pに来るようにフロント装置1Aを動かす。
バケット1cの先端が基準点Pに来ると、オペレータは
設定器7を用いて角度θrを入力した後、領域設定スイ
ッチ7f(図3参照)を押す。
【0105】制御ユニット9(図1参照)では、処理1
90において領域設定スイッチ7fが押されたかどうか
を判定し、押されていない場合は処理190を継続す
る。領域設定スイッチ7fが押されると処理191へ移
る。
【0106】処理191ではその時のフロント装置1A
の姿勢から、車体中心Oからバケット1cの先端までの
深さhsを演算する。
【0107】次に、オペレータは図14のに示すよう
に、再び操作レバーを操作して基準光検出器70が基準
光1を横切り基準光1を検出できるようにフロント装置
1Aを動かす。
【0108】制御ユニットはその間に処理192におい
て基準光検出器70が基準光1を検出したかどうかの判
定を継続する。ここで、基準光1を検出すると処理19
3へ移る。
【0109】処理193では、その時のフロント装置1
Aの姿勢から、車体中心Oから基準光検出器70までの
高さhfoを演算する。
【0110】次に処理194において、基準光1から掘
削領域の基準点Pまでの深さhrを、 hr=hs−hfo …(12) の演算により求める。
【0111】最後に、処理195において、上記のよう
にして求めた深さhrと設定器7を用いて入力した角度
θrとを記憶し、設定を完了する。
【0112】以上のように基準光1を基準とした掘削領
域の基準点Pの深さhrと角度θrの設定が完了する
と、掘削制御を開始する。本実施例の第1設定手段以外
の構成は第1の実施例と同じであり、掘削作業に際して
は図6に示す第1演算手段120、第2演算手段14
0、第3演算手段150及び第2設定手段160によ
り、図15に示すように処理195で設定したhrを使
用し、基準光1を検出するごとに補正値hfを求めて深
さhsを更新し、車体を基準とした掘削領域を設定しつ
つ領域制限掘削制御を行う。
【0113】本実施例によればダイレクトティーチング
により掘削領域を設定するので、作業状況に合わせて所
望の掘削領域を正確に設定することができる。
【0114】
【発明の効果】本発明によれば、車体が移動し作業現場
の地形の変化で油圧ショベルの高さが変化しても、常に
基準光を基準とした所定の深さ及び位置を掘削すること
ができる。
【0115】また、掘削時に、基準光を車体に設置した
センサで検出する方法に比較して、車体の製作公差やセ
ンサ等の精度、取付け公差の誤差の影響を受難く、設定
した掘削領域との差を少なく設定通りに正確に掘削する
ことができる。
【0116】また、センサの誤差の影響を受け難いの
で、車体の移動により車体からの掘削深さが変化して
も、車体高さが変化する前と後で掘削深さが変化するこ
とが防止できる。
【0117】更に、第1及び第2検出手段の設置面積が
小さくても確実に基準光を捕らえることができるので、
第1及び第2検出手段を小型でシンプルな構成にでき
る。
【0118】また、第1検出手段を設置したフロント装
置の広い可動範囲を考えれば車体の移動を広い範囲で補
正できる。
【0119】また、本発明によれば、勾配を付けた掘削
領域を設定して領域制限掘削制御により上下水道管の埋
設用の溝掘りのような作業が容易になる。
【0120】また、本発明によれば、操作器を用いて作
業の初めに第1設定手段の設定を行っておけば、作業開
始時、あるいは車体を走行して移動するごとにフロント
装置を掘削領域の境界に位置決めするための補助員が不
要となる。また、補助員の指示による設定にかかる時間
を無くすことができ、作業時間を短縮できる。
【0121】更に、本発明によれば、ダイレクトティー
チングにより第1設定手段の設定を行うので、作業状況
に合わせて所望の掘削領域を正確に設定することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による掘削領域設定装置
を備えた建設機械の領域制限掘削制御装置を油圧駆動装
置と共に示す図である。
【図2】本発明が適用された油圧ショベルの外観とその
周囲の設定領域の形状を示す図である。
【図3】設定器の外観を示す図である。
【図4】第1の実施例の掘削領域設定装置により掘削領
域を設定する際の水平方向の基準光との関係を示す図で
ある。
【図5】第1の実施例の掘削領域設定装置により掘削領
域を設定する際の高さ方向の基準光との関係を示す図で
ある。
【図6】第1の実施例の掘削領域設定装置の構成を示す
図である。。
【図7】第1の実施例の掘削領域設定装置における第1
設定手段の処理フローを示す図である。
【図8】第1の実施例の掘削領域設定装置における第2
演算手段、第3演算手段及び第2設定手段の処理フロー
を示す図である。
【図9】制御ユニットの全体の制御機能を示す機能ブロ
ック図である。
【図10】領域制限掘削制御においてバケットの先端が
演算通りに方向変換制御されたときの軌跡の一例を示す
図である。
【図11】領域制限掘削制御においてバケットの先端が
演算通りに復元制御されたときの軌跡の一例を示す図で
ある。
【図12】車体と同じ高さに適当な基準光発生器の設置
場所がない場合に、溝の中に基準光発生器を設置した状
態を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施例の掘削領域設定装置に
より掘削領域を設定する際の基準光との関係を示す図で
ある。
【図14】第2の実施例の掘削領域設定装置における第
1設定手段の処理フローを示す図である。
【図15】第2の実施例の掘削領域設定装置による掘削
領域を設定したときの最初の設定時とその後の移動時の
関係を示す図である。
【符号の説明】
1A フロント装置 1B 車体 1a ブーム 1b アーム 1c バケット 1d 上部旋回体 1e 下部走行体 2 油圧ポンプ 3a〜3f 油圧アクチュエータ 4a〜4f;204a〜204f 操作レバー装置 5a〜5f 流量制御弁 6 リリーフ弁 7 設定器 8a,8b,8c 角度計(第2検出手段) 8d 傾斜計(第2検出手段) 9 制御ユニット 9a 第1掘削領域設定部(第1設定手段) 9b フロント姿勢演算部(第1演算手段) 9c 目標シリンダ速度演算部 9d 目標先端速度ベクトル演算部 9e 方向変換制御部 9f 補正後目標シリンダ速度演算部 9g 復元制御部 9h 補正後目標シリンダ速度演算部 9i 目標シリンダ速度選択部 9j 目標パイロット圧演算部 9k バルブ指令演算部 9m 第1位置関係演算部(第2演算手段) 9n 第2掘削領域設定部(第2設定手段) 9p 第2位置関係演算部(第3演算手段) 10a 比例電磁弁 10b,11a,11b 比例電磁弁 12 シャトル弁 44a,44b〜49a,49b パイロットライン 60a,60b,61a,61b 圧力検出器 70 基準光検出器(第1検出手段) 71 基準光検出器(第2検出手段) 80 基準光発生器(第1外部基準光発生装置) 81 基準光発生器(第2外部基準光発生装置) 100 第1設定手段 120 第1演算手段 140 第2演算手段 150 第3演算手段 160 第2設定手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−161525(JP,A) 特開 平5−107064(JP,A) 特開 平4−136324(JP,A) 実開 平5−77343(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02F 3/43 E02F 9/26

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多関節型のフロント装置を構成する上下
    方向に回動可能な複数のフロント部材と、前記フロント
    装置を支持する車体とを備え、前記複数のフロント部材
    をそれぞれ駆動制御してフロント部材の動作範囲を制限
    制御する建設機械の領域制限掘削制御の掘削領域設定装
    置において、 (a)前記建設機械の外部に設置され、掘削領域に対す
    る高さ方向の基準位置を示す基準光を発生する第1外部
    基準光発生装置と; (b)前記建設機械の外部に設置され、掘削領域に対す
    る水平方向の基準位置を示す基準光を発生する第2外部
    基準光発生装置と; (c)前記フロント装置に備えられ、前記第1外部基準
    光発生装置の出力した基準光を横切る瞬間を検出する第
    1検出手段と; (d)前記フロント装置に備えられ、前記第2外部基準
    光発生装置の出力した基準光を横切る瞬間を検出する第
    2検出手段と; (e)前記フロント装置の位置と姿勢に関する状態量を
    検出する第3検出手段と; (f)前記第3検出手段の信号に基づき前記フロント装
    置の位置と姿勢を演算する第1演算手段と; (g)前記第1外部基準光発生装置の発生する基準光と
    掘削領域との位置関係を設定する第1設定手段と; (h)前記第1検出手段が前記第1外部基準光発生装置
    の発生する基準光を検出したときに、前記第1演算手段
    で演算した前記フロント装置の位置と姿勢の情報に基づ
    き前記車体の位置変化に関する補正値を演算し、この補
    正値と前記第1設定手段で設定した基準光と掘削領域と
    の位置関係とから前記車体と掘削領域の高さ方向の位置
    関係を演算する第2演算手段と; (i)前記第2検出手段が前記第2外部基準光発生装置
    の発生する基準光を検出したときに、前記第1演算手段
    で演算した前記フロント装置の位置と姿勢の情報に基づ
    き前記車体と掘削領域の水平方向の位置関係を演算する
    第3演算手段と; (j)前記第2演算手段で演算した基準光と掘削領域と
    の高さ方向の位置関係と、前記第3演算手段で演算した
    前記車体と掘削領域の水平方向の位置関係と、前記第1
    設定手段で設定した基準光と掘削領域との位置関係とか
    ら前記車体を基準とした掘削領域を設定する第2設定手
    段と; を備えることを特徴とする建設機械の領域制限掘削制御
    の掘削領域設定装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の建設機械の領域制限掘削制
    御の掘削領域設定装置において、前記第1設定手段は、
    前記第1外部基準光発生装置の発生する基準光から前記
    掘削領域の基準点までの深さと、前記掘削領域の境界の
    傾斜角度を設定する手段であることを特徴とする建設機
    械の領域制限掘削制御の掘削領域設定装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の建設機械の領域制限掘削制
    御の掘削領域設定装置において、前記第1設定手段は、
    操作器により入力されたデータを基に前記基準光と設定
    領域の位置関係を設定する手段であることを特徴とする
    建設機械の領域制限掘削制御の掘削領域設定装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の建設機械の領域制限掘削制
    御の掘削領域設定装置において、前記第1設定手段は、
    前記フロント装置を動かしフロント装置の先端が設定領
    域の基準点に来たとき、前記第1演算手段で演算した前
    記フロント装置の位置と姿勢の情報に基づき前記フロン
    ト装置の先端の位置を演算する手段と、前記フロント装
    置を動かし前記第1検出手段が前記第1外部基準光発生
    装置の発生する基準光を検出したとき、前記第1演算手
    段で演算した前記フロント装置の位置と姿勢の情報に基
    づき前記第1検出手段の位置を演算する手段と、前記フ
    ロント装置の先端位置と前記第1検出手段の位置とから
    前記基準光と設定領域の位置関係を演算し、記憶する手
    段とを含むことを特徴とする建設機械の領域制限掘削制
    御の掘削領域設定装置。
JP05278795A 1995-03-13 1995-03-13 建設機械の領域制限掘削制御の掘削領域設定装置 Expired - Fee Related JP3497910B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05278795A JP3497910B2 (ja) 1995-03-13 1995-03-13 建設機械の領域制限掘削制御の掘削領域設定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05278795A JP3497910B2 (ja) 1995-03-13 1995-03-13 建設機械の領域制限掘削制御の掘削領域設定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08246493A JPH08246493A (ja) 1996-09-24
JP3497910B2 true JP3497910B2 (ja) 2004-02-16

Family

ID=12924555

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05278795A Expired - Fee Related JP3497910B2 (ja) 1995-03-13 1995-03-13 建設機械の領域制限掘削制御の掘削領域設定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3497910B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100353566B1 (ko) * 1997-02-13 2003-01-06 히다치 겡키 가부시키 가이샤 유압셔블의경사면굴삭제어장치,목표경사면설정장치및경사면굴삭형성방법
EP1186720A4 (en) * 1999-10-01 2008-11-19 Hitachi Construction Machinery DEVICE FOR SETTING A TARGET TRUCK AREA FOR A EARTH MOVEMENT MACHINE, RECORDING CARRIER THEREFOR AND DISPLAY UNIT
JP4545818B2 (ja) * 2008-12-25 2010-09-15 尚正 新田 掘削支援装置および掘削支援方法
JP7182536B2 (ja) * 2019-10-31 2022-12-02 日立建機株式会社 建設機械
KR102637524B1 (ko) * 2020-03-24 2024-02-19 히다찌 겐끼 가부시키가이샤 작업 기계

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08246493A (ja) 1996-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100353566B1 (ko) 유압셔블의경사면굴삭제어장치,목표경사면설정장치및경사면굴삭형성방법
US5960378A (en) Excavation area setting system for area limiting excavation control in construction machines
JP3609164B2 (ja) 建設機械の領域制限掘削制御の掘削領域設定装置
US11377815B2 (en) Construction machine
JP4024042B2 (ja) 掘削機械の目標掘削面設定装置、その記録媒体及び表示装置
WO1995030059A1 (fr) Dispositif de commande d'excavation a limitation de surface de travail pour engin de terrassement
JPWO2018051511A1 (ja) 作業機械
JPH09291560A (ja) 建設機械の軌跡制御装置
JP2001098585A (ja) 建設機械の掘削作業ガイダンス装置および掘削制御装置
CN111032962B (zh) 工程机械
KR19990081852A (ko) 건설 기계의 제어 장치
CN111794298B (zh) 用于控制挖掘机的多个连杆的移动的系统
JP3497910B2 (ja) 建設機械の領域制限掘削制御の掘削領域設定装置
JPH108490A (ja) 建設機械のフロント制御装置及び領域設定方法
JP3522878B2 (ja) 建設機械の領域制限掘削制御の掘削領域設定装置
JP7314429B2 (ja) 作業機械
JP3682352B2 (ja) 建設機械のフロント制御装置
JP3713358B2 (ja) 建設機械のフロント制御装置
JP2000355957A (ja) 油圧ショベルの領域制限掘削制御装置
JPH0776453B2 (ja) 作業機の軌跡制御装置
CN115387413B (zh) 挖掘机智能辅助施工基准修正方法、系统及挖掘机
JPH07317097A (ja) 直線掘削作業装置
CN116234960A (zh) 挖掘位置决定系统、挖掘控制系统及工程机械
JPH10259618A (ja) 建設機械の制御装置
JP2000328606A (ja) 建設機械の作業機制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071128

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081128

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081128

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091128

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101128

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees