JP2020076232A - 鉄骨梁、接合構造および接合方法 - Google Patents

鉄骨梁、接合構造および接合方法 Download PDF

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Hirotaka Miyazaki
寛孝 宮崎
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Abstract

【課題】直交させて接合する他の鉄骨梁の上フランジと自らの上フランジとを調節することなく所望の高さ位置関係とすることのできる鉄骨梁を提供する。【解決手段】上フランジ(11)と下フランジ(12)とがウェブ(13)で接続された鉄骨梁(10)において、下フランジから上方向に伸びるガゼットプレート20を備え、ガゼットプレート20は、ウェブ(13)と直交しつつ上方向に伸びる板状とされてネジ穴(23)が設けられたプレート本体部21と、プレート本体部21に直交しつつ上フランジ(11)と平行にプレート本体部21の上端から片側に伸びる板状とされたガイド片部22と、を有し、プレート本体部21およびガイド片部22は、上フランジ(11)よりもウェブ(13)とは反対側の外側に突出している。【選択図】図6

Description

本開示は、ガゼットプレートが設けられた鉄骨梁、それを用いた接合構造および接合方法に関する。
従来、鉄骨梁にガゼットプレートを設け、そのガゼットプレートに他の鉄骨梁を固定することで、2つの鉄骨梁を直交させて接合することが考えられている(例えば、特許文献1参照)。
その鉄骨梁は、ガゼットプレートにネジ穴が設けられ、そのネジ穴と他の鉄骨梁のウェブに設けられたネジ穴とに通した高力ボルトを締め付けることで、他の鉄骨梁が直交されて接合される。
特開2016−14306号公報
しかしながら、上記した従来の鉄骨梁は、ガゼットプレートのネジ穴やウェブのネジ穴にクリアランスが設けられていることから、高力ボルトで締め付けただけでは他の鉄骨梁との位置関係を定めることができない。このため、従来の鉄骨梁は、例えば、自らの上フランジと、他の鉄骨梁の上フランジと、を所望の高さ位置関係とするためには、接合する際に互いの高さ位置等を調節する必要があった。
本開示は、上記の事情に鑑みて為されたもので、直交させて接合する他の鉄骨梁の上フランジと自らの上フランジとを調節することなく所望の高さ位置関係とすることのできる鉄骨梁、接合構造および接合方法を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本開示の鉄骨梁は、上フランジと下フランジとがウェブで接続された鉄骨梁において、前記下フランジから上方向に伸びるガゼットプレートを備え、前記ガゼットプレートは、前記ウェブと直交しつつ上方向に伸びる板状とされてネジ穴が設けられたプレート本体部と、前記プレート本体部に直交しつつ前記上フランジと平行に前記プレート本体部の上端から片側に伸びる板状とされたガイド片部と、を有し、前記プレート本体部および前記ガイド片部は、前記上フランジよりも前記ウェブとは反対側の外側に突出していることを特徴とする。
ここで、前記ガゼットプレートは、前記ガイド片部を前記上フランジに宛がいつつ前記上フランジと前記下フランジとを上下に架け渡して設けられている構成とすることができる。さらに、前記プレート本体部は、前記ウェブに固定され、前記ガイド片部は、前記上フランジに固定されている構成としてもよい。前記ガイド片部は、前記プレート本体部の上端が折り曲げられて形成されている構成とすることができる。前記プレート本体部は、外側の下端を切り欠く切欠部を有し、前記切欠部は、前記プレート本体部において外側から内側へ向けて前記下フランジが存在する位置まで伸びている構成とすることができる。
上記した鉄骨梁を第1鉄骨梁とし、前記第1鉄骨梁において、前記上フランジを第1上フランジとし、前記下フランジを第1下フランジとし、前記ウェブを第1ウェブとし、前記ネジ穴を第1ネジ穴として、前記第1鉄骨梁に直交させて第2鉄骨梁を接合する接合構造であって、前記第2鉄骨梁は、第2上フランジと第2下フランジとが第2ウェブで接続されて構成され、前記第1鉄骨梁と前記第2鉄骨梁とは、前記第2上フランジが前記ガイド片部に載せられつつ前記第2ウェブが前記プレート本体部に宛がわれた状態で、前記第1ネジ穴とそれに対応して前記第2ウェブに設けられた第2ネジ穴とに通された高力ボルトが締め付けられている接合構造としてもよい。
上記した接合構造とするための接合方法であって、前記第2上フランジを前記ガイド片部に載せる工程と、前記第2上フランジが前記ガイド片部に載せられた前記第2鉄骨梁の前記第2ウェブを前記プレート本体部に宛がう工程と、前記高力ボルトを前記第1ネジ穴と前記第2ネジ穴とに通して締め付ける工程と、を含む接合方法としてもよい。
このように構成された本開示の鉄骨梁は、直交させて接合する他の鉄骨梁の上フランジと自らの上フランジとを調節することなく所望の高さ位置関係とすることができる。
ここで、前記ガゼットプレートは、前記ガイド片部を前記上フランジに宛がいつつ前記上フランジと前記下フランジとを上下に架け渡して設けられている構成であれば、自らの上フランジと等しい厚みの上フランジを有する他の鉄骨梁を、高さ位置を調整することなくガイド片部に載せるだけの簡易な作業で、双方の上フランジを段差なく配置できる。さらに、前記プレート本体部は、前記ウェブに固定され、前記ガイド片部は、前記上フランジに固定されている構成であれば、上フランジに対するガイド片部の位置を適切に設定することができ、ガイド片部に載せるだけでの上フランジと他の鉄骨梁の上フランジとの段差のない配置を確実なものにできる。
さらに、前記ガイド片部は、前記プレート本体部の上端が折り曲げられて形成されている構成であれば、簡易にガイド片部を形成できるとともに、プレート本体部に対するガイド片部の取り付け強度を容易に確保できる。前記プレート本体部は、外側の下端を切り欠く切欠部を有し、前記切欠部は、前記プレート本体部において外側から内側へ向けて前記下フランジが存在する位置まで伸びている構成であれば、ガゼットプレートを用いて接合する位置関係に他の鉄骨梁を配置した際、その鉄骨梁が多少の製造誤差を有していても、その鉄骨梁の下フランジがプレート本体部と干渉することを防止できる。
上記した鉄骨梁を第1鉄骨梁とし、前記第1鉄骨梁において、前記上フランジを第1上フランジとし、前記下フランジを第1下フランジとし、前記ウェブを第1ウェブとし、前記ネジ穴を第1ネジ穴として、前記第1鉄骨梁に直交させて第2鉄骨梁を接合する接合構造であって、前記第2鉄骨梁は、第2上フランジと第2下フランジとが第2ウェブで接続されて構成され、前記第1鉄骨梁と前記第2鉄骨梁とは、前記第2上フランジが前記ガイド片部に載せられつつ前記第2ウェブが前記プレート本体部に宛がわれた状態で、前記第1ネジ穴とそれに対応して前記第2ウェブに設けられた第2ネジ穴とに通された高力ボルトが締め付けられている接合構造であれば、高さ位置や角度を調整することなくガイド片部に載せるだけの簡易な作業を行うだけで、第1上フランジと第2上フランジとの高さ位置関係や角度関係を所望のものとして、第1鉄骨梁と第2鉄骨梁とを接合することができる。
上記した接合構造とするための接合方法であって、前記第2上フランジを前記ガイド片部に載せる工程と、前記第2上フランジが前記ガイド片部に載せられた前記第2鉄骨梁の前記第2ウェブを前記プレート本体部に宛がう工程と、前記高力ボルトを前記第1ネジ穴と前記第2ネジ穴とに通して締め付ける工程と、を含む接合方法であれば、3つの簡単な工程を行うだけで、第1上フランジと第2上フランジとの高さ位置関係や角度関係を所望のものとして、第1鉄骨梁と第2鉄骨梁とを接合した接合構造とすることができる。
本開示に係る鉄骨梁の一実施形態に係る一例としての第1鉄骨梁を用いて、そこに第2鉄骨梁を直交させて接合した接合構造を示す説明図である。 第1鉄骨梁と、そこに設けられるガゼットプレートと、分解して示す説明図である。 ガゼットプレートが取り付けられた第1鉄骨梁を示す説明図である。 ガゼットプレートが第1鉄骨梁に固定される様子を示す説明図である。 ガゼットプレートのガイド片部に第2鉄骨梁の上フランジを載せつつガゼットプレートのプレート本体部に第2鉄骨梁の第2ウェブを宛がう様子を示す説明図である。 ガゼットプレートのプレート本体部のネジ穴と第2鉄骨梁の第2ウェブのネジ穴とに高力ボルトを通して締め付ける様子を示す説明図である。 図1のI−I線に沿って得られた断面図である。
以下に、本開示に係る鉄骨梁の一例としての実施例1の第1鉄骨梁10と、そこに第2鉄骨梁30を直交させて接合した接合構造と、その接合方法と、について、図1から図7を用いて説明する。
実施例1の第1鉄骨梁10は、図1に示すように、第2鉄骨梁30が直交されて接合させること、すなわちそのような接合構造を構成することを可能とする。この第1鉄骨梁10および第2鉄骨梁30は、実施例1では、互いに等しい寸法の所謂H型鋼材とされている。なお、第1鉄骨梁10および第2鉄骨梁30は、後述するように上フランジ(11、31)と下フランジ(12、32)とがウェブ(13、33)で接続された構成であれば、例えばいずれか一方または双方が所謂C型鋼材でもよく、他の構成でもよく、実施例1の構成に限定されない。また、第1鉄骨梁10および第2鉄骨梁30は、後述するように接合した接合構造とすることを可能とすれば、互いに異なる寸法でもよく、実施例1の構成に限定されない。
第1鉄骨梁10は、図2に示すように、板状とされて平行に位置された第1上フランジ11と第1下フランジ12とが、それらと直交する板状とされた第1ウェブ13で上下に接続されて構成されている。以下では、第1鉄骨梁10が伸びる方向を長尺方向とし、第1上フランジ11と第1下フランジ12とが並ぶ方向すなわち第1ウェブ13により接続される方向を上下方向とし、長尺方向および上下方向に直交する方向を幅方向とする。そして、上下方向は、第1上フランジ11が位置する側を上側とし、幅方向は、第1ウェブ13側を内側とし第1ウェブ13から離間する側(開放された側)を外側とする。
実施例1の第1鉄骨梁10は、幅方向において第1上フランジ11および第1下フランジ12の中間位置を、上下方向に架け渡して第1ウェブ13が設けられており、所謂H型鋼材とされている。なお、第1鉄骨梁10は、上記したように第1上フランジ11および第1下フランジ12の幅方向における端位置を、上下方向に架け渡して第1ウェブ13が設けた所謂C型鋼材としてもよい。この第1鉄骨梁10には、ガゼットプレート20が固定されている。
ガゼットプレート20は、第1上フランジ11と第1下フランジ12とを上下方向に架け渡しつつ長尺方向に直交する板状とされる。ガゼットプレート20は、長尺方向に直交するプレート本体部21と、その上端に設けられたガイド片部22と、を有する。プレート本体部21は、上下方向で第1上フランジ11と第1下フランジ12とに接する寸法であり、幅方向の内側で第1ウェブ13に接しつつ外側で第1上フランジ11や第1下フランジ12よりも突出する寸法とされている(図3等参照)。
プレート本体部21は、幅方向の外側の端部において上下で対を為して第1ネジ穴23が設けられ、幅方向の外側の下端に切欠部24が設けられ、幅方向の内側の上下の端部に面取部25が設けられている。各第1ネジ穴23は、後述する高力ボルト41(図6等参照)を通すことを可能としており、その高力ボルト41の締め付けによる固定を可能とする。この第1ネジ穴23は、後述するように締め付けによる固定を可能とするものであれば、設ける位置および数は適宜設定すればよく、実施例1の構成に限定されない。切欠部24は、プレート本体部21の外側の下端を切り欠いて形成され、外側から内側へ向けて第1下フランジ12が存在する位置まで伸びるものとされている(図3等参照)。各面取部25は、プレート本体部21における上下の端部が切り欠かれて形成されている。
ガイド片部22は、幅方向で上側の面取部25が設けられた箇所を除くプレート本体部21の上端と等しい長さとされ、プレート本体部21の上端から長尺方向のいずれか一方に伸びて、すなわちプレート本体部21の上端から片側に伸びて形成されている。このため、ガイド片部22は、プレート本体部21の上端において、第1上フランジ11と平行に伸びるものとされて、上下方向に直交する平坦な面を形成する。実施例1のガイド片部22は、プレート本体部21を形成する板状部材の上端が折り曲げられて形成されている。
ガゼットプレート20は、図3、図4に示すように、ガイド片部22が第1上フランジ11(その下面)に宛がわれるとともに、プレート本体部21の内側が第1ウェブ13に宛がわれ、かつプレート本体部21の下端が第1下フランジ12(その上面)に宛がわれて、第1鉄骨梁10に配置される。このとき、プレート本体部21は、内側の上下の端部に面取部25が設けられているので、内側における両面取部25の間を全面に亘り第1ウェブ13に宛がうことができる。そして、実施例1のガゼットプレート20は、プレート本体部21の内側における両面取部25の間が全面に亘り第1ウェブ13に溶接されて溶接個所26が形成されるとともに、ガイド片部22の一部が第1上フランジ11に溶接されて溶接個所26が形成されることで、第1鉄骨梁10に固定される(図4参照)。
ガゼットプレート20は、この状態において、プレート本体部21における第1ネジ穴23が設けられた箇所と、ガイド片部22の一部と、を、第1鉄骨梁10における第1上フランジ11および第1下フランジ12よりも幅方向の外側に突出させている。なお、ガゼットプレート20は、第1ネジ穴23およびガイド片部22の一部を第1鉄骨梁10の外側に突出させていれば、第1鉄骨梁10に対する固定の位置や方法は適宜選択すればよく、実施例1の構成に限定されない。
このガゼットプレート20が設けられた第1鉄骨梁10には、図1、図5等に示すように、第2鉄骨梁30が接合される。その第2鉄骨梁30は、板状とされて平行に位置された第2上フランジ31と第2下フランジ32とが、それらと直交する板状とされた第2ウェブ33で上下に接続されて構成されている。実施例1の第2鉄骨梁30は、第1鉄骨梁10と同様の所謂H型鋼材とされている。なお、第2鉄骨梁30は、第1鉄骨梁10と同様に所謂C型鋼材としてもよい。
その第2ウェブ33には、端部において上下で対を為して第2ネジ穴34が設けられている。各第2ネジ穴34は、後述する高力ボルト41(図6等参照)を通すことを可能としており、その高力ボルト41の締め付けによる固定を可能とする。この第2ネジ穴34は、後述するようにガゼットプレート20のプレート本体部21への固定を可能とするものであれば、設ける位置および数は適宜設定すればよく、実施例1の構成に限定されない。
次に、この第1鉄骨梁10に第2鉄骨梁30を接合する接合方法について、図1、図5から図7を用いて説明する。先ず、図5に示すように、第1鉄骨梁10に対して第2鉄骨梁30を直交する位置関係に位置させ、第2鉄骨梁30の第2上フランジ31を、ガゼットプレート20のガイド片部22に載せる工程を行う。これにより、第2鉄骨梁30の第2上フランジ31は、第1鉄骨梁10の第1上フランジ11と同じ高さに位置され、それぞれの上面を段差のないものにできる。このとき、第2鉄骨梁30は、ガゼットプレート20においてプレート本体部21の上端からガイド片部22が伸びる側とは反対側に第2ウェブ33を位置させるものとしている。
次に、その状態の第2鉄骨梁30の第2ウェブ33をガゼットプレート20のプレート本体部21に宛がう工程を行う。このとき、第2鉄骨梁30は、ガイド片部22が伸びる側とは反対側に第2ウェブ33を位置させているので、第2ウェブ33がガイド片部22に干渉してプレート本体部21に宛がえなくなることが防止されている。この工程では、第2ウェブ33の各第2ネジ穴34が、プレート本体部21の各第1ネジ穴23に対向される。これにより、第1上フランジ11と第2上フランジ31とが段差ない状態を維持しつつ、第1上フランジ11と第2上フランジ31とを直交させることができる(図6参照)。
次に、図6に示すように、その状態で、各第1ネジ穴23と各第2ネジ穴34とに高力ボルト41を通し、その高力ボルト41にナット42を用いて締め付ける工程を行う。これにより、第1上フランジ11と第2上フランジ31とを段差なく直交させた状態で、第1鉄骨梁10と第2鉄骨梁30とを接合した接合状態とすることができる(図1、図7参照)。
このように、第1鉄骨梁10は、接合のためのガゼットプレート20の上端にガイド片部22を設けているので、第2鉄骨梁30の第2上フランジ31をガイド片部22に載せることで、第1上フランジ11に対する第2上フランジ31の位置関係を定めることができる。そのガイド片部22は、プレート本体部21の上端でプレート本体部21に直交しつつ第1上フランジ11と平行に伸びる板状とされている。このため、第1鉄骨梁10は、第2上フランジ31すなわち第2鉄骨梁30をガイド片部22に傾かせることなく安定して載せることができ、高力ボルト41に対する各第1ネジ穴23および各第2ネジ穴34のクリアランスに起因してガゼットプレート20に対する第2ウェブ33の位置関係が変化することを防止できる。すなわち、第1鉄骨梁10は、第1上フランジ11に対する第2上フランジ31の高さ位置や角度(姿勢)の調整を行わなくても、第1上フランジ11に対して第2上フランジ31が倒れた角度関係となったり、第1上フランジ11に対する第2上フランジ31の高さ位置が意図しないものとなったりすることを防止できる。これにより、第1鉄骨梁10は、第2上フランジ31をガイド片部22に載せる作業や高力ボルト41を締め付ける作業を容易なものにできるとともに、第1上フランジ11に対する第2上フランジ31の高さ位置や角度を定めることができる。特に、実施例1では、第1上フランジ11と等しい寸法の第2上フランジ31を接合しているので、第1上フランジ11および第2上フランジ31の上面を同一平面上に位置させることができ、簡易な作業で段差が生じることを防止できる。ここで、第1鉄骨梁10は、プレート本体部21(ガゼットプレート20)が第1下フランジ12から上方向に伸びるものとされているので、ガイド片部22に載せられて接合された第2鉄骨梁30の荷重を各溶接個所26と第1下フランジ12とで分散して受けることができる。特に、第1鉄骨梁10は、ガイド片部22が第1上フランジ11に宛がわれているので、第2鉄骨梁30への荷重により端部に取り付けられたガゼットプレート20に曲げモーメントが生じても、第1上フランジ11でも受けることができる。
また、第1鉄骨梁10は、ガゼットプレート20において、プレート本体部21の上端から長尺方向のいずれか一方に伸ばして、すなわちプレート本体部21の上端から片側に伸ばしてガイド片部22を設けている。これにより、第1鉄骨梁10は、ガイド片部22が伸びる側とは反対側に第2ウェブ33を位置させないと、ガイド片部22との干渉により第2ウェブ33をプレート本体部21に宛がえなくなる。このため、第1鉄骨梁10は、ガゼットプレート20に対して左右のいずれの側に第2ウェブ33を位置させるのかを明確にすることができ、図面等の確認を必要とすることなく第2鉄骨梁30の配置位置の間違えが生じることを防止できる。
本開示に係る鉄骨梁の一実施例の第1鉄骨梁10は、以下の各作用効果を得ることができる。
第1鉄骨梁10は、ガゼットプレート20が、第1ウェブ13と直交しつつ第1下フランジ12から上方向に伸びる板状のプレート本体部21と、プレート本体部21に直交しつつ第1上フランジ11と平行にプレート本体部21の上端から片側に伸びる板状のガイド片部22と、を有する。このため、第1鉄骨梁10は、第2鉄骨梁30を接合する際、その第2上フランジ31を板状のガイド片部22に載せることで、安定した状態で第1上フランジ11に対する第2上フランジ31の高さ位置や角度を定めることができる。これにより、第1鉄骨梁10は、高さ位置を調整することなくガイド片部22に載せる簡易な作業を行うだけで、第1上フランジ11と第2上フランジ31との高さ位置関係や角度関係を所望のものにでき、その状態で第2鉄骨梁30の接合を可能にできる。
また、第1鉄骨梁10は、プレート本体部21の上端から片側に伸ばしてガイド片部22を設けてガゼットプレート20を構成している。これにより、第1鉄骨梁10は、図面等の確認を必要とすることなく第2鉄骨梁30の配置位置の間違えが生じることを防止でき、第2鉄骨梁30の接合作業をより容易なものにできる。
さらに、第1鉄骨梁10は、ガゼットプレート20を、ガイド片部22を第1上フランジ11に宛がいつつ第1上フランジ11と第1下フランジ12とを上下に架け渡して設けている。このため、第1鉄骨梁10は、第1上フランジ11と等しい厚みとされた第2上フランジ31を有する第2鉄骨梁30を接合させると、高さ位置を調整することなくガイド片部22に載せるだけの簡易な作業で、第1上フランジ11と第2上フランジ31とを段差なく配置できる。
第1鉄骨梁10は、プレート本体部21を第1ウェブ13に固定し、ガイド片部22を第1上フランジ11(その下面)に固定して、ガゼットプレート20を設けている。このため、第1鉄骨梁10は、第1上フランジ11に対するガイド片部22の位置を適切に設定することができ、ガイド片部22に載せるだけでの第1上フランジ11と第2上フランジ31との段差のない配置を確実なものにできる。また、第1鉄骨梁10は、ガイド片部22に載せられて接合された第2鉄骨梁30の荷重を、各溶接個所26と第1下フランジ12とで分散して受けることができるとともに、第2鉄骨梁30を介してガゼットプレート20に生じる曲げモーメントを第1上フランジ11でも受けることができる。
第1鉄骨梁10は、ガゼットプレート20において、プレート本体部21の上端を折り曲げてガイド片部22を形成している。このため、第1鉄骨梁10は、簡易にガイド片部22を形成できるとともに、プレート本体部21に対するガイド片部22の取り付け強度を容易に確保できる。
第1鉄骨梁10は、プレート本体部21の下端を切り欠いて、プレート本体部21における外側から内側へ向けて第1下フランジ12が存在する位置まで伸びて切欠部24を設けている。このため、第1鉄骨梁10は、幅方向の外側から第2上フランジ31や第2下フランジ32を第1上フランジ11や第1下フランジ12に付き当てて配置した際、第2鉄骨梁30が多少の製造誤差を有していても、その第2下フランジ32がプレート本体部21と干渉することを防止できる。これにより、第1鉄骨梁10は、第1上フランジ11と第2上フランジ31との高さ位置関係を所望のものとしつつ、その状態で第2鉄骨梁30を直交させつつ接触させて接合できる。
接合構造は、第2上フランジ31がガイド片部22に載せられつつ第2ウェブ33がプレート本体部21に宛がわれた状態で、プレート本体部21の第1ネジ穴23と第2ウェブ33の第2ネジ穴34とに通された高力ボルト41が締め付けられて、第1鉄骨梁10と第2鉄骨梁30とを接合している。このため、接合構造は、高さ位置や角度を調整することなくガイド片部22に載せるだけの簡易な作業を行うだけで、第1上フランジ11と第2上フランジ31との高さ位置関係や角度関係を所望のものとして、第1鉄骨梁10と第2鉄骨梁30とを接合することができる。
接合方法は、第2上フランジ31をガイド片部22に載せる工程と、第2上フランジ31がガイド片部22に載せられた第2鉄骨梁30の第2ウェブ33をプレート本体部21に宛がう工程と、プレート本体部21の第1ネジ穴23と第2ウェブ33の第2ネジ穴34とに通した高力ボルト41を締め付ける工程と、を行うことで上記の接合構造とする。このため、接合方法は、3つの簡単な工程を行うだけで、第1上フランジ11と第2上フランジ31との高さ位置関係や角度関係を所望のものとして、第1鉄骨梁10と第2鉄骨梁30とを接合した接合構造とすることができる。
したがって、本開示に係る鉄骨梁としての実施例1の第1鉄骨梁10は、直交させて接合する第2鉄骨梁30の第2上フランジ31と第1上フランジ11とを調節することなく所望の高さ位置関係とすることができる。
以上、本開示の鉄骨梁を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施例1では、第1上フランジ11と第2上フランジ31とを上下に架け渡してガゼットプレート20を第1鉄骨梁10に設けている。しかしながら、ガゼットプレート20は、第2上フランジ31から上方向に伸びて設けられていれば、先端すなわちガイド片部22が第1上フランジ11に接してなくてもよく、実施例1の構成に限定されない。このような構成の場合、第1鉄骨梁10は、自らの第1上フランジ11よりも大きな厚みとされた第2上フランジ31を有する第2鉄骨梁30を接合するとき、第1上フランジ11と第2上フランジ31との厚みの差分に応じてガイド片部22の高さ位置(ガゼットプレート20の高さ)を設定することで、第1上フランジ11と第2上フランジ31とを所望の高さ位置関係とすることができる。
また、実施例1では、ガゼットプレート20において、プレート本体部21の上端を折り曲げてガイド片部22を形成している。しかしながら、ガイド片部22は、プレート本体部21に直交しつつ第1上フランジ11と平行にプレート本体部21の上端から片側に伸びる板状とされたものであれば、プレート本体部21とは別体の構成として固定するものでもよく、他の構成でもよく、実施例1の構成に限定されない。
さらに、実施例1では、プレート本体部21の第1ウェブ13への固定やガイド片部22の第1上フランジ11への固定を溶接によるものとしているが、ガゼットプレート20を上記した配置で第1鉄骨梁10に固定するものであればよく、固定の方法は適宜選択すればよい。
10 第1鉄骨梁 11 第1上フランジ 12 第1下フランジ 13 第1ウェブ 20 ガゼットプレート 21 プレート本体部 22 ガイド片部 23 第1ネジ穴 24 切欠部 30 第2鉄骨梁 31 第2上フランジ 32 第2下フランジ 33 第2ウェブ 34 第2ネジ穴 41 高力ボルト

Claims (7)

  1. 上フランジと下フランジとがウェブで接続された鉄骨梁において、
    前記下フランジから上方向に伸びるガゼットプレートを備え、
    前記ガゼットプレートは、前記ウェブと直交しつつ上方向に伸びる板状とされてネジ穴が設けられたプレート本体部と、前記プレート本体部に直交しつつ前記上フランジと平行に前記プレート本体部の上端から片側に伸びる板状とされたガイド片部と、を有し、
    前記プレート本体部および前記ガイド片部は、前記上フランジよりも前記ウェブとは反対側の外側に突出していることを特徴とする鉄骨梁。
  2. 前記ガゼットプレートは、前記ガイド片部を前記上フランジに宛がいつつ前記上フランジと前記下フランジとを上下に架け渡して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の鉄骨梁。
  3. 前記プレート本体部は、前記ウェブに固定され、
    前記ガイド片部は、前記上フランジに固定されていることを特徴とする請求項2に記載の鉄骨梁。
  4. 前記ガイド片部は、前記プレート本体部の上端が折り曲げられて形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の鉄骨梁。
  5. 前記プレート本体部は、外側の下端を切り欠く切欠部を有し、
    前記切欠部は、前記プレート本体部において外側から内側へ向けて前記下フランジが存在する位置まで伸びていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の鉄骨梁。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の鉄骨梁を第1鉄骨梁とし、
    前記第1鉄骨梁において、前記上フランジを第1上フランジとし、前記下フランジを第1下フランジとし、前記ウェブを第1ウェブとし、前記ネジ穴を第1ネジ穴として、
    前記第1鉄骨梁に直交させて第2鉄骨梁を接合する接合構造であって、
    前記第2鉄骨梁は、第2上フランジと第2下フランジとが第2ウェブで接続されて構成され、
    前記第1鉄骨梁と前記第2鉄骨梁とは、前記第2上フランジが前記ガイド片部に載せられつつ前記第2ウェブが前記プレート本体部に宛がわれた状態で、前記第1ネジ穴とそれに対応して前記第2ウェブに設けられた第2ネジ穴とに通された高力ボルトが締め付けられていることを特徴とする接合構造。
  7. 請求項6に記載の接合構造とするための接合方法であって、
    前記第2上フランジを前記ガイド片部に載せる工程と、
    前記第2上フランジが前記ガイド片部に載せられた前記第2鉄骨梁の前記第2ウェブを前記プレート本体部に宛がう工程と、
    前記高力ボルトを前記第1ネジ穴と前記第2ネジ穴とに通して締め付ける工程と、を含むことを特徴とする接合方法。
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