JP2020074696A - 液冷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被加熱物の冷却効率を向上させることが可能な液冷装置の提供。【解決手段】液冷装置10は、クーラント液90Aを流通させること、および、上下方向に重ねられた複数のばんじゅう21(トレイ)における各長孔21B(貫通孔)をつらぬくつらぬき状態にすることが可能な金属管10A、10B、10C(管)と、金属管10A、10B、10Cに設けられ、クーラント液90Aを噴射させる噴射口12Aを、つらぬき状態において上下方向に重ねられた複数のばんじゅう21の間に向けた状態に有する噴霧ノズル12(ノズル)と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、加熱システムに適用されて、クーラント液をかけることにより被加熱物を冷却する液冷装置に関する。
真空包装をはじめとして酸化や汚染を防止するために気密性の包装体で食品を密封することが広く行われているが、このような包装食品においては、調理あるいは殺菌などの目的で加熱システムを用いた加熱処理を施すことがある。この場合、被加熱物である包装食品が加熱処理によって高温となるため、包装食品の出荷にあたっては、梱包あるいはチルド冷蔵に適した温度まで冷却する必要がある。この冷却には、従来、包装食品を載せたトレイを上下方向に複数重ね、各トレイ上の包装食品に冷却水などのクーラント液をかけて冷却する従来技術が採用されていた(例えば特許文献1を参照)。ここで、上記特許文献1に記載された技術では、トレイに多数の貫通孔が設けられて、残った冷却水の速やかな流下が実現されている。
特開2000−210062号公報
しかし、上記従来技術では、被加熱物である包装食品が載せられたトレイの重なりの外からクーラント液をかける。このため、上記従来技術では、トレイの中央部分などにクーラント液が到達しにくい場所ができて、この場所における被加熱物の冷却効率が悪くなるという問題があった。
本発明は、トレイに載せられた被加熱物にクーラント液をかけて冷却する際に、クーラント液が到達しにくい場所を減らすことで、被加熱物の冷却効率を向上させることを可能とするものである。
本発明は、上下方向に貫通した貫通孔を有する底の上に被加熱物が載せられた状態のトレイを上下方向に複数重ねた状態で被加熱物を加熱する加熱システムに適用されて、クーラント液をかけることにより各被加熱物を冷却する液冷装置を包含する。この液冷装置は、クーラント液を流通させること、および、上下方向に重ねられた複数のトレイにおける各貫通孔をつらぬくつらぬき状態にすることが可能な管と、この管に設けられ、かつ、クーラント液を噴射させる噴射口を、つらぬき状態において上下方向に重ねられた複数のトレイの間に向けた状態に有するノズルと、を備えている。
上記の液冷装置によれば、上下方向に重ねられたトレイに載せられた被加熱物に、このトレイの重なりの内部からクーラント液をかけることが可能となる。
1つの好ましい実施態様では、トレイが、上記底の外周に沿って立設されてクーラント液の通過を阻害する周壁と、この周壁に囲まれた内部スペースとを備えている場合に、ノズルが、つらぬき状態において内部スペースに位置される。
この場合、ノズルが噴射するクーラント液は、トレイの重なりの外からではクーラント液の到達が阻害される、トレイの周壁の内部にて噴射される。
別の好ましい実施態様では、ノズルが、つらぬき状態においてトレイの底に沿う方向に長い扁平形状のスプレーパターンを有する噴霧ノズルである。
この場合、複数のトレイの間に向けて噴射されるクーラント液において、上方あるいは下方にそれたルートに飛散されるクーラント液の割合が減少する。
別の好ましい実施態様では、噴射したクーラント液が到達する範囲が異なる複数のノズルを備えている。
この場合、複数のノズルからクーラント液が噴射されることで、このクーラント液が到達する範囲がより広くなる。
本発明の液冷装置は、トレイに載せられた被加熱物にクーラント液をかけて冷却する際に、クーラント液が到達しにくい場所を減らして、被加熱物の冷却効率を向上させることができる。
本発明の一実施形態にかかる液冷装置10が適用される加熱システム20を表した要部断面図である。 図1のII―II線断面矢視図である。 図2のIII―III線断面矢視図である。 図2のIV部拡大図である。 図3のV―V線断面矢視図である。 本発明の有用性を検証する対照実験における、実験群の実験結果を表したサーモグラフィーである。 本発明の有用性を検証する対照実験における、統制群の実験結果を表したサーモグラフィーである。 図1の液冷装置10の変形例にかかる液冷装置30と、この液冷装置30が適用される加熱システム20とを表した要部断面図である。 図8のIX―IX線断面矢視図である。
以下に、図面を用いて、本発明の一実施形態にかかる液冷装置10について説明する。この液冷装置10は、図2ないし図4に示すように、パウチ袋に入れられた食品(具体的には例えば味付け油揚げ)を被加熱物90として、この被加熱物90を加熱して殺菌する加熱システム20(図2参照)に適用される。
ここで、被加熱物90は、方形平板状の底21Aの外周に沿って周壁21Cが立設された金属製のトレイであるばんじゅう21に載せられた状態で加熱される。このばんじゅう21は、複数を上下方向に積み重ねることができるようになっている。なお、本実施形態においては、ばんじゅう21の底21Aは、長辺が960[mm]で短辺が630[mm]の長方形状を呈する。また、ばんじゅう21は、その周壁21Cの高さが一律に40[mm]とされることで、全体として直方体の箱形状を呈する。
加熱システム20は、図1および図2に示すように、ばんじゅう21を上下方向に複数重ねた状態で収納することが可能な処理槽22を備えている。この処理槽22の中には、上下方向に重ねられたばんじゅう21が載せられる架台22Aと、処理槽22の側壁および天井から突出される複数のノズル22Bと、処理槽22内に開口されたスチーム配管(図示せず)とが設けられている。
ここで、スチーム配管は、被加熱物90(図2参照)を加熱殺菌できる熱エネルギーを有したスチーム(図示せず)を噴射し、このスチームを処理槽22内に充満させることができるようになっている。また、各ノズル22Bは、加熱されたばんじゅう21および被加熱物90を冷却可能なクーラント液90Aを噴射できるようになっている。本実施形態においては、各ノズル22Bは、クーラント液90Aとして冷却水が供給されて、この冷却水を上下方向に重ねられたばんじゅう21に向けて噴射することで、これらのばんじゅう21および被加熱物90を冷却する。
ばんじゅう21は、図3および図4に示すように、周壁21Cに囲まれた内部スペース21Dに複数の被加熱物90を並べて入れることができるようになっている。また、ばんじゅう21は、その底21Aおよび周壁21Cが、それぞれ貫通孔である抜き孔21E(図3参照)および抜き孔21F(図4参照)を多数有するパンチングメタルにより形成されている。これにより、ばんじゅう21は、内部スペース21Dの底21Aの上に載せられた各被加熱物90に加熱システム20からのスチームが到達するようにされている。
また、ばんじゅう21の底21Aには、この底21Aを2つに仕切る長尺帯状の貫通孔である長孔21Bが、上記パンチングメタルの抜き孔21Eとは別に設けられている。この長孔21Bは、ばんじゅう21が上下方向に複数重ねられた状態で、上下方向(図4で見て上下方向)に貫通されるように設けられている。また、ばんじゅう21は、複数を上下方向に積み重ねる際に、各底21Aを互いに平行にし、かつ、各長孔21Bの位置および向きを揃えた状態で上下方向に積み重ねることができるようになっている。なお、本実施形態において、長孔21Bは、底21Aの長方形状において互いに対向する短辺の間に、この長方形状の中心を通ってその長手方向(図3では左右方向)に延びるように設けられることで、底21Aを2つの合同な長方形状に仕切る。
液冷装置10は、図2に示すように、加熱システム20においてクーラント液90Aが流通される配管20Aに着脱可能に接続される金属製のコネクター11と、このコネクター11に溶接された3本の金属管10A、10B、10Cとを備えている。
コネクター11は、ばんじゅう21の長孔21Bに対応したサイズの長尺管の側面に、配管20Aへの接続口となる水栓ソケット11Aと、長尺管の重量およびこの長尺管にかかる荷重を支持する2セットの脚部11Bとを設けた構成となっている。これらの脚部11Bは、ばんじゅう21の長孔21Bの縁部上に載せられた載置状態となることで、コネクター11の長尺管を、ばんじゅう21の長孔21Bの上にかぶさる位置に停止させることを実現させる。
また、3本の金属管10A、10B、10Cは、コネクター11の長尺管における各端部および中央部から、脚部11Bと同じ側(図2で見て下側)に向かって直線状に延びだされている。したがって、3本の金属管10A、10B、10Cは、複数のばんじゅう21が各長孔21Bの位置および向きを揃えて上下方向に積み重ねられた積み重ね状態において、これらの長孔21Bをつらぬくつらぬき状態にすることが可能な管となる。
ところで、コネクター11は、配管20Aから流入されるクーラント液90Aを3つに分流させて、3本の金属管10A、10B、10Cに流入させるようになっている。これらの金属管10A、10B、10Cは、それぞれが複数の噴霧ノズル12を備えて、流入されたクーラント液90Aを噴霧ノズル12の噴射口12Aから噴射させて(図3参照)排出するようになっている。なお、各金属管10A、10B、10Cに設けられた噴霧ノズル12は、その配設場所を除いて同じ構成を有するノズルである。
コネクター11の長尺管における一方側(図2で見て左側)の端部から延びだされる金属管10Aにおいて、各噴霧ノズル12は、コネクター11の長尺管における他方側に噴射口12Aを向けた状態で、上下の列をなして配される。また、コネクター11の長尺管における他方側(図2で見て右側)の端部から延びだされる金属管10Cにおいて、各噴霧ノズル12は、上記一方側に噴射口12Aを向けた状態で、上下の列をなして配される。また、コネクター11の長尺管における中央部から延びだされる金属管10Bにおいて、各噴霧ノズル12は、その一部が上記一方側を向き、残りが上記他方側を向いた状態で、上下の列をなして配される。
これにより、各噴霧ノズル12は、噴射したクーラント液90Aが到達する範囲が異なるようにされる。本実施形態においては、複数の噴霧ノズル12のうち上記一方側を向く噴霧ノズル12は、ばんじゅう21の上下方向の重なりにおいて上から奇数番目となるばんじゅう21の内部スペース21Dにクーラント液90Aを到達させるように位置される。また、複数の噴霧ノズル12のうち上記他方側を向く噴霧ノズル12は、ばんじゅう21の上下方向の重なりにおいて上から偶数番目となるばんじゅう21の内部スペース21Dにクーラント液90Aを到達させるように位置される。
また、液冷装置10は、その脚部11Bが上記載置状態となり、その金属管10A、10B、10Cが上記つらぬき状態となるようにセットされたセット状態において、各噴霧ノズル12の噴射口12Aを複数のばんじゅう21の間に向けた状態にする。より詳しくは、各噴霧ノズル12の噴射口12Aは、図4に示すように、上記セット状態において2枚のばんじゅう21に上下から挟まれる内部スペース21Dにおいて、下側のばんじゅう21の底21Aよりも上側のばんじゅう21の底21Aにより近くなる位置に位置される。
そして、各噴霧ノズル12は、図3ないし図5に示すように、クーラント液90Aを、上記つらぬき状態とされたばんじゅう21の底21Aに沿う方向(図5で見て左右方向)に長い扁平形状のスプレーパターン12Bで噴射するようになっている。本実施形態においては、各噴霧ノズル12は、その噴射口12Aの上側に位置されるばんじゅう21の底21Aと平行な向きでクーラント液90Aを噴射する。
続いて、上述した各構成を有する液冷装置10の使用方法の一例について説明する。この使用方法にて液冷装置10を使用する場合、液冷装置10の使用者(以下、単に「使用者」とも称する。)は、まず、それぞれに被加熱物90が入れられた複数のばんじゅう21と液冷装置10とを用意して、これらを上記セット状態となるように組み上げる。
ついで、使用者は、上記セット状態とされた複数のばんじゅう21を液冷装置10と一緒に加熱システム20の処理槽22内に搬入して架台22Aに載せる。続いて、使用者は、加熱システム20の配管20Aに液冷装置10の水栓ソケット11Aを接続させることで、この液冷装置10を加熱システム20に適用された状態にする。
そして、使用者は、加熱システム20のスチーム配管からスチームを噴射させ、この状態を維持したまま所定の加熱時間だけ待機する。このとき、スチーム配管から噴射されたスチームは、処理槽22内に充満してばんじゅう21および被加熱物90を加熱し、この被加熱物90の殺菌を実現させる。
上記加熱時間の待機が終わると、使用者は、ノズル22Bからのスチームの噴射を停止させ、このノズル22Bからのクーラント液90A(具体的には例えば冷却水)の噴射を開始させる。さらに、使用者は、配管20Aから液冷装置10のコネクター11にクーラント液90Aを流入させ、このクーラント液90Aを噴霧ノズル12から噴射させる。そして、使用者は、この状態を維持したまま所定の冷却時間だけ待機する。
このとき、噴霧ノズル12から噴射されたクーラント液90Aは、ばんじゅう21の内部スペース21Dにて被加熱物90にかかることでこの被加熱物90を冷却し、ばんじゅう21の底21Aの抜き孔21Eを通って外部に流出される。また、ノズル22Bから噴射されたクーラント液90Aは、ばんじゅう21の周壁21Cに当たる。この周壁21Cはクーラント液90Aの通過を阻害するため、クーラント液90Aはばんじゅう21の周壁21Cを冷却しながらこの周壁21C上を流下される。ただし、ノズル22Bから噴射されたクーラント液90Aの一部は、周壁21Cの抜き孔21Fを通過してばんじゅう21の内部スペース21Dに到達し、被加熱物90およびばんじゅう21を冷却しながらその底21Aの抜き孔21Eを通ってばんじゅう21の重なりの外に流出される。
上記冷却時間の待機が終わると、使用者は、配管20Aおよびノズル22Bへのクーラント液90Aの流入をストップさせることで、噴霧ノズル12およびノズル22Bからのクーラント液90Aの噴射をストップさせる。そして、使用者は、上記冷却時間の間に冷却された複数のばんじゅう21を液冷装置10と一緒に加熱システム20の処理槽22から取り出し、これらを解体して被加熱物90を取り出す。
上述した各構成を有する液冷装置10によれば、噴霧ノズル12が噴射するクーラント液90Aは、ばんじゅう21の重なりの外からではクーラント液90Aの到達が阻害される、ばんじゅう21の周壁21Cの内部にある内部スペース21Dにて噴射される。したがって、液冷装置10によれば、上下方向に重ねられたばんじゅう21に載せられた被加熱物90に、ばんじゅう21の重なりの内部からクーラント液をかけることが可能となる。
また、液冷装置10によれば、クーラント液90Aを、上記つらぬき状態とされたばんじゅう21の底21Aに沿う方向(図5で見て左右方向)に長い扁平形状のスプレーパターン12Bで噴射する。したがって、液冷装置10によれば、複数のばんじゅう21の間に向けて噴射されるクーラント液90Aにおいて、上方あるいは下方にそれたルートに飛散されるクーラント液90Aの割合が減少する。
また、液冷装置10によれば、複数の噴霧ノズル12からクーラント液90Aが噴射されることで、このクーラント液90Aが到達する範囲がより広くなる。
すなわち、液冷装置10によれば、ばんじゅう21に載せられた被加熱物90にクーラント液90Aをかけて冷却する際に、クーラント液90Aが到達しにくい場所を減らして被加熱物90の冷却効率の悪化を回避し、もって被加熱物90の冷却効率を向上させることができる。
なお、本発明者は、本発明の液冷装置の有効性を、図2に示す加熱システム20および液冷装置10を用いた対照実験によって確認している。以下、この対照実験について説明する。
本発明者は、まず、加熱システム20および液冷装置10を、上述した液冷装置10の使用方法の一例にしたがって使用することで被加熱物の加熱および冷却を行い、これを実験群とした。ついで、本発明者は、実験群と同じ加熱システム20および液冷装置10を用い、加熱システム20のノズル22Bのみを用いて被加熱物90を冷却する点を除いて上記実験群と同等な方法により被加熱物90の加熱および冷却を行い、これを対照群とした。そして、本発明者は、実験群および対照群のそれぞれについて解体直後のばんじゅう21に入った被加熱物90のサーモグラフィーを撮影し、これらのサーモグラフィーを比較することで、本発明の有効性を確認した。
ここで、実験群および対照群のそれぞれにおいては、味付け油揚げをパウチ袋に入れた食品を被加熱物90とし、この被加熱物90およびばんじゅう21を95[℃]の恒温状態となるように加熱した。また、実験群においては、加熱システム20の処理槽22に設けられたノズル22B、および、液冷装置10の噴霧ノズル12の両方からクーラント液90Aを噴射することで、加熱された被加熱物90およびばんじゅう21を20分間冷却した。また、対照群においては、加熱システム20の処理槽22に設けられたノズル22Bのみからクーラント液90Aを噴射することで、加熱された被加熱物90およびばんじゅう21を20分間冷却した。
上記対照実験の実験結果は、図6および図7に示す。ここで、図6には実験群における被加熱物90のサーモグラフィーが示され、図7には対照群における被加熱物90のサーモグラフィーが示されている。また、図6および図7において、35[℃]以上の高温域91は白色で、25[℃]以下の低温域92は灰色で示されている。
上記対照実験によれば、実験群における被加熱物90は、一部に35[℃]以上の高温域91が残ったものの、概ね25[℃]以下の低温域92にまで冷却された(図6参照)。これに対し、対照群における被加熱物90は、そのほぼすべてが35[℃]以上の高温域91であり、25[℃]以下の低温域92はほとんど存在しなかった(図7参照)。ここから、本発明の液冷装置を適用すると、被加熱物の冷却効率が向上されることが言える。
本発明は、上述した一実施形態で説明した外観、構成に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、以下のような各種の形態を実施することができる。
(1)液冷装置の構成は、図2に示す液冷装置10の構成に限定されず、適宜変更することができるものである。ここで、図8および図9に示す変形例にかかる液冷装置30は、環状に繋げられた管30Aに複数の噴霧ノズル32を設けた構成とされている。また、各噴霧ノズル32は、上下方向にも広がりを有する錐体形状のスプレーパターンでクーラント液90Aを噴射することで、この噴霧ノズル32の上下に位置されたばんじゅう21を一緒に冷却することを実現させる。また、液冷装置は、ばんじゅう21の底21Aをなすパンチングメタルの抜き孔21E(図3参照)に柔軟な管をつらぬかせて、この管に設けられた全面散水型ノズルからクーラント液を噴射するものであってもよい。
(2)図2に示す液冷装置10は、その噴霧ノズル12が同じ構成を有するため、各金属管10A、10B、10Cにおけるクーラント液90Aの噴射量がほぼ一様となるものである。しかしながら、液冷装置は、クーラント液の噴射量が異なる複数種類の噴霧ノズルを備えて、ばんじゅう内において熱がこもりやすい場所にクーラント液を集中的に噴射することで、その冷却効率を向上させたものであってもよい。また、液冷装置は、被加熱物を加熱するスチームをばんじゅうの内部スペースにおいて噴射するノズルを備えることで、ばんじゅう内の被加熱物を加熱する向上させる追加機能を実現させることができるものであってもよい。
(3)被加熱物が載せられるトレイであるばんじゅうの構成は、上述したばんじゅう21(図3参照)の構成に限定されない。すなわち、例えばばんじゅうの底において液冷装置の管がつらぬかれる長孔の向きおよび長さを任意に変更することができる。また、液冷装置の管がばんじゅうの底をなすパンチングメタルの抜き孔をつらぬくことができるものである場合は、底に長孔が設けられていないばんじゅうを採用することもできる。
(4)被加熱物が載せられるトレイは、被加熱物を入れた状態で上下方向に積み重ねることができるばんじゅうに限定されない。すなわち、例えばトレイを上下方向に隙間をあけて重ねることを可能とするトレイラックが加熱システムの処理槽に設けられている場合には、このトレイラックにセットすることが可能な任意の形状のトレイを使用することができる。
(5)クーラント液は冷却水である必要はない。すなわち、例えば洗剤や消毒液など、任意の種類の薬液をクーラント液として使用することができる。
10 液冷装置
10A 金属管(管)
10B 金属管(管)
10C 金属管(管)
11 コネクター
11A 水栓ソケット
11B 脚部
12 噴霧ノズル(ノズル)
12A 噴射口
12B スプレーパターン
20 加熱システム
20A 配管
21 ばんじゅう(トレイ)
21A 底
21B 長孔(貫通孔)
21C 周壁
21D 内部スペース
21E 抜き孔
21F 抜き孔
22 処理槽
22A 架台
22B ノズル
30 液冷装置
30A 管
32 噴霧ノズル
90 被加熱物
90A クーラント液
91 高温域
92 低温域

Claims (4)

  1. 上下方向に貫通した貫通孔を有する底の上に被加熱物が載せられた状態のトレイを上下方向に複数重ねた状態で前記被加熱物を加熱する加熱システムに適用されて、クーラント液をかけることにより前記各被加熱物を冷却する液冷装置において、
    前記クーラント液を流通させること、および、上下方向に重ねられた複数の前記トレイにおける前記各貫通孔をつらぬくつらぬき状態にすることが可能な管と、
    前記管に設けられ、かつ、前記クーラント液を噴射させる噴射口を、前記つらぬき状態において上下方向に重ねられた複数の前記トレイの間に向けた状態に有するノズルと、
    を備えている、
    液冷装置。
  2. 請求項1に記載された液冷装置であって、
    前記トレイが、前記底の外周に沿って立設されて前記クーラント液の通過を阻害する周壁と、当該周壁に囲まれた内部スペースとを備えている場合に、
    前記ノズルが、前記つらぬき状態において前記内部スペースに位置される、
    液冷装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載された液冷装置であって、
    前記ノズルが、前記つらぬき状態において前記トレイの前記底に沿う方向に長い扁平形状のスプレーパターンを有する噴霧ノズルである、
    液冷装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1項に記載された液冷装置であって、
    噴射した前記クーラント液が到達する範囲が異なる複数の前記ノズルを備えている、
    液冷装置。
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