JP2020073781A - 建材の連結具、その連結構造及びその連結方法 - Google Patents

建材の連結具、その連結構造及びその連結方法 Download PDF

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Abstract

【課題】間隔をあけて配設される2個の建材の連結作業を容易に行えるようになる建材の連結具、その連結構造及びその連結方法を提供すること。【解決手段】間隔をあけて配設されるドア枠2等と壁の補助部材8及び補強部材7等との2個の建材を連結するための連結具20Aは、中心軸と、この中心軸を支持している軸受け部材と、連結部材とを有して構成されており、連結部材には、2個の建材のうち、一方の建材側の端部において、前記中心軸を挿通させた第1孔が設けられているとともに、他方の建材側の端部において、結合具を挿入するための第2孔が設けられており、連結部材の個数は2個21,22となっていて、中心軸の個数は、2個の連結部材について共通となっている1個であり、軸受け部材が前記一方の建材に結合されて、2個の連結部材が前記他方の建材に前記結合具で結合されることにより、2個の建材が連結具20Aにより連結される。【選択図】図3

Description

本発明は、間隔をあけて配設される2個の建材を連結するための建材の連結具、その連結構造及びその連結方法に係り、例えば、開き戸装置や引き戸装置等の装置側建材となっているドア枠等の開口枠を躯体に配置する際に、この開口枠と躯体側建材を連結するために用いることができるものである。
下記の特許文献1には、建物等の躯体となっている壁に、内側が開き戸で開閉される出入口となっているドア枠が開口枠として配置されることが示されている。
実開平6−10585号公報
壁にドア枠等の開口枠を配置する作業は、壁側に設けられている躯体側建材に、開き戸のための建材となっている開口枠を間隔をあけて配置するとともに、これらの躯体側建材と開口枠とを連結部材で連結することによって行われる。
本発明の目的は、間隔をあけて配設される2個の建材を連結するための作業を、作業性を向上させて容易かつ短時間で行えるようになる建材の連結部材、その連結具、その連結構造及びその連結方法を提供するところにある。
本発明に係る建材の連結部材は、間隔をあけて配設される2個の建材を連結するための建材の連結部材であって、両端部が、前記2個の建材のうちの一方の建材に前記間隔の方向と直交する前記一方の建材の厚さ方向が軸方向となって配置されている被係止部材と、前記2個の建材のうちの他方の建材とに達する連結部を有し、前記連結部の前記両端部のうち、前記他方の建材側の端部は、前記被係止部材の前記軸方向に対する傾斜角度となっているねじり角度をもって形成され、前記他方の建材側の前記端部がこの他方の建材に結合具で結合されてこの端部の前記ねじり角度が減少又は消滅することで、前記連結部の前記両端部のうち、前記一方の建材側の端部に前記軸方向に対するねじり角度が発生可能となっており、このねじり角度の発生で前記一方の建材側の前記端部が前記被係止部材に係止して前記2個の建材を連結することを特徴とするものである。
このように本発明に係る建材の連結部材によると、連結部の両端部のうち、前記他方の建材側の端部は、前記係止部材の軸方向に対する傾斜角度となっているねじり角度をもって形成されていて、他方の建材側の端部がこの他方の建材に結合具で結合されてこの端部のねじり角度が減少又は消滅することにより、連結部の前記両端部のうち、一方の建材側の端部に前記軸方向に対するねじり角度が発生し、このねじり角度の発生により、前記一方の建材側の端部がこの一方の建材に配置されている被係止部材に係止して2個の建材が連結されるため、連結部の両端部のうち、前記他方の建材側の端部をこの他方の建材に結合具で結合する作業を行うことにより、2個の建材を被係止部材の軸方向に不動にして連結する作業を自ずと実施したことになり、このため、間隔をあけて配設される2個の建材を連結するための作業を、作業性を向上させて容易かつ短時間で行える。
以上の本発明に係る建材の連結部材において、連結部の両端部のうち、前記一方の建材側の前記端部を被係止部材に係止させることは、例えば、この端部に被係止部材を挿通させるための挿通部を設けることにより実現できる。
この挿通部は、孔でもよく、凹部等の切欠部でもよい。
また、本発明に係る建材の連結部材に設ける前記連結部の個数は、1個でもよく、被係止部材の軸方向に設けられた2個でもよい。また、連結部の個数を、被係止部材の軸方向に設けられた2個とする場合には、これらの連結部を、被係止部材の軸方向の幅寸法を有する架け渡し部により結合してもよい。
このように連結部の個数を、被係止部材の軸方向に設けられた2個とし、これらの連結部を、被係止部材の軸方向の幅寸法を有する架け渡し部により結合する場合には、2個の連結部のそれぞれの両端部のうち、前記他方の建材側の端部についての前記ねじり角度の方向を同じ方向としてもよく、あるいは、互いに逆の方向としてもよい。
また、2個の連結部を、被係止部材の軸方向の幅寸法を有する架け渡し部により結合する場合には、この架け渡し部には、この架け渡し部の強度を低下させる強度低下部を設けてもよい。
これによると、2個の連結部における前記他方の建材側の端部のそれぞれをこの他方の建材に結合具で結合すると、前記ねじり角度の減少又は消滅により、架け渡し部には湾曲等の変形が生じ、これにより、2個の連結部における前記一方の建材側の端部のそれぞれに、これらの端部が被係止部材に係止するためのねじり角度が発生するため、架け渡し部に、この架け渡し部の強度を低下させる強度低下部を設けておくことにより、架け渡し部に湾曲等の変形が生じやすくなって、前記一方の建材側の端部のそれぞれを被係止部材に一層確実に係止させることができる。
この強度低下部は、長孔や丸孔等の孔でもよく、凹部等の切欠部でもよく、薄肉部等でもよい。
また、本発明に係る建材の連結部材において、架け渡し部により結合される2個の連結部のそれぞれの両端部のうち、前記他方の建材側の端部をこの他方の建材に結合するためのそれぞれの前記結合具を、互いに被係止部材の軸方向における反対側に配置されていて、前記他方の建材側の端部をこの他方の建材に結合するために被係止部材の軸方向における互いに逆の向きとなっているものとしてもよく、あるいは、これらの結合具を、被係止部材の軸方向における同じ側に配置されていて、前記他方の建材側の端部をこの他方の建材に結合するために被係止部材の軸方向における同じ向きとなっているものとするとともに、これらの結合具のうち、一方の結合具を、前記2個の連結部のうち、被係止部材の軸方向における前記同じ側とは反対側に配置されている前記連結部を、被係止部材の軸方向における前記同じ側に配置されている連結部の側へ引き寄せるための結合具としてもよい。
前記結合具を後者のものとすると、これらの結合具により、2個の連結部のそれぞれの両端部のうち、前記他方の建材側の端部をこの他方の建材に結合するための作業を、被係止部材の軸方向における同じ側から行えることになり、これにより、作業性を一層向上させることができ、また、2個の建材の連結作業を、例えば、建物の入隅部についても実施できることになる。
また、本発明に係る建材の連結部材において、前述した連結部における前記他方の建材側の端部をこの他方の建材に結合具で結合することにより、連結部における前記一方の建材側の端部にねじり角度が発生し、この端部が被係止部材に一層確実に係止するようにするためには、この被係止部材を表面に凹凸が形成されている部材とすることが好ましい。これによると、連結部における前記一方の建材側の端部が、被係止部材の表面の上記凹凸のためにこの被係止部材に一層確実に係止するようになる。
このように被係止部材を表面に凹凸が形成された部材とするためには、被係止部材を、例えば、表面に雄ねじが形成されている雄ねじ棒としてもよく、あるいは、円周方向全周に形成された凸条と凹溝とが交互に軸方向に連続して並設されている棒状部材としてもよい。
本発明に係る建材の連結具は、間隔をあけて配設される2個の建材を連結するための建材の連結具であって、それぞれが前記2個の建材を連結する部材となっている第1連結部材と第2連結部材を含んで構成されており、前記第1連結部材は、両端部が、前記2個の建材のうちの一方の建材に前記間隔の方向と直交する前記一方の建材の厚さ方向が軸方向となって配置されている被係止部材と、前記2個の建材のうちの他方の建材とに達する連結部を有し、この連結部の前記両端部のうち、前記他方の建材側の端部は、前記被係止部材の前記軸方向に対する傾斜角度となっているねじり角度をもって形成され、前記他方の建材側の前記端部がこの他方の建材に結合具で結合されてこの端部の前記ねじり角度が減少又は消滅することで、前記連結部の前記両端部のうち、前記一方の建材側の端部に前記軸方向に対するねじり角度が発生可能となっており、このねじり角度の発生で前記一方の建材側の前記端部が前記被係止部材に係止して前記2個の建材を連結し、前記第1連結部材は、前記間隔の方向に対する傾き角度をなして前記2個の建材を連結するものとなっているとともに、前記第2連結部材は、前記間隔の方向に対する傾き角度が前記第1連結部材の前記傾き角度とは逆向きの傾き角度となって前記2個の建材を連結するものとなっていることを特徴とするものである。
この建材の連結具によると、第1連結部材の連結部の両端部のうち、前記他方の建材側の端部は、被係止部材の前記軸方向に対する傾斜角度となっているねじり角度をもって形成されていて、他方の建材側の端部がこの他方の建材に結合具で結合されてこの端部のねじり角度が減少又は消滅することにより、連結部の両端部のうち、前記一方の建材側の端部に前記軸方向に対するねじり角度が発生し、このねじり角度の発生により、前記一方の建材側の端部がこの一方の建材に配置されている被係止部材に係止して2個の建材が連結されるため、この建材の連結具でも、第1連結部材の連結部の両端部のうち、前記他方の建材側の端部をこの他方の建材に結合具で結合する作業を行うことにより、2個の建材を被係止部材の軸方向に不動にして連結する作業を自ずと実施できることになり、このため、間隔をあけて配設される2個の建材を連結するための作業を、作業性を向上させて容易かつ短時間で行える。
また、この建材の連結具によると、第1連結部材は、2個の建材の間隔の方向に対する傾き角度をなしてこれらの建材を連結するものとなっているとともに、第2連結部材は、2個の建材の間隔の方向に対する傾き角度が第1連結部材の前記傾き角度とは逆向きの傾き角度となってこれらの建材を連結するものとなっているため、第1連結部材と第2連結部材により2個の建材を連結した後には、これらの建材を、2個の建材の間隔の方向と直交する方向となっている上下方向等に不動にして連結できることになる。
なお、この建材の連結具において、第2連結部材における前記一方の建材側の端部には、前記被係止部材とは別の挿通部材を挿通させてもよいが、この被係止部材を、第1連結部材と第2連結部材における前記一方の建材側の端部に共通の挿通部材として挿通された部材としてもよい。
これによると、挿通部材の共通化により、部材点数の削減による構造の簡単化、コストの削減を図ることができる。
本発明に係る建材の連結構造は、間隔をあけて配設される2個の建材を連結するための建材の連結構造であって、それぞれが前記2個の建材を連結する部材となっている第1連結部材と第2連結部材とにより前記2個の建材を連結する構造であり、前記第1連結部材は、両端部が、前記2個の建材のうちの一方の建材に前記間隔の方向と直交する前記一方の建材の厚さ方向が軸方向となって配置されている被係止部材と、前記2個の建材のうちの他方の建材とに達する連結部を有し、この連結部の前記両端部のうち、前記他方の建材側の端部は、前記被係止部材の前記軸方向に対する傾斜角度となっているねじり角度をもって形成され、前記他方の建材側の前記端部がこの他方の建材に結合具で結合されてこの端部の前記ねじり角度が減少又は消滅することで、前記連結部の前記両端部のうち、前記一方の建材側の端部に前記軸方向に対するねじり角度が発生可能となっており、このねじり角度の発生で前記一方の建材側の前記端部が前記被係止部材に係止して前記2個の建材を連結し、前記第1連結部材は、前記間隔の方向に対する傾き角度をなして前記2個の建材を連結しているとともに、前記第2連結部材は、前記間隔の方向に対する傾き角度が前記第1連結部材の前記傾き角度とは逆向きの傾き角度となって前記2個の建材を連結していることを特徴とするものである。
この建材の連結構造によると、上述した建材の連結具と同様に、第1連結部材の連結部の両端部のうち、前記他方の建材側の端部は、被係止部材の前記軸方向に対する傾斜角度となっているねじり角度をもって形成されていて、他方の建材側の端部がこの他方の建材に結合具で結合されてこの端部のねじり角度が減少又は消滅することにより、連結部の前記両端部のうち、一方の建材側の端部に前記軸方向に対するねじり角度が発生し、このねじり角度の発生により、前記一方の建材側の端部がこの一方の建材に配置されている被係止部材に係止して2個の建材が連結されるため、この建材の連結構造でも、第1連結部材の連結部の両端部のうち、前記他方の建材側の端部をこの他方の建材に結合具で結合する作業を行うことにより、2個の建材を被係止部材の軸方向に不動にして連結する作業を自ずと実施できることになり、このため、間隔をあけて配設される2個の建材を連結するための作業を、作業性を向上させて容易かつ短時間で行える。
また、この建材の連結構造によると、第1連結部材は、2個の建材の間隔の方向に対する傾き角度をなしてこれらの建材を連結しているとともに、第2連結部材は、2個の建材の間隔の方向に対する傾き角度が第1連結部材の前記傾き角度とは逆向きの傾き角度となってこれらの建材を連結しているため、第1連結部材と第2連結部材により2個の建材を連結した後には、これらの建材を、2個の建材の間隔の方向と直交する方向となっている上下方向等に不動にして連結できることになる。
本発明に係る建材の連結方法は、間隔をあけて配設される2個の建材を連結するための建材の連結方法であって、それぞれが前記2個の建材を連結する部材となっている第1連結部材と第2連結部材を用いて前記2個の建材を連結する方法であり、前記第1連結部材は、両端部が、前記2個の建材のうちの一方の建材に前記間隔の方向と直交する前記一方の建材の厚さ方向が軸方向となって配置されている被係止部材と、前記2個の建材のうちの他方の建材とに達する連結部を有し、この連結部の前記両端部のうち、前記他方の建材側の端部は、前記被係止部材の前記軸方向に対する傾斜角度となっているねじり角度をもって形成され、前記他方の建材側の前記端部がこの他方の建材に結合具で結合されてこの端部のねじり角度が減少又は消滅することで、前記連結部の前記両端部のうち、前記一方の建材側の端部に前記軸方向に対するねじり角度が発生可能となっており、このねじり角度の発生で前記一方の建材側の前記端部が前記被係止部材に係止して前記2個の建材を連結し、前記第1連結部材は、前記間隔の方向に対する傾き角度をなして前記2個の建材を連結するものとなっているとともに、前記第2連結部材は、前記間隔の方向に対する傾き角度が前記第1連結部材の前記傾き角度とは逆向きの傾き角度となって前記2個の建材を連結するものとなっており、前記第1連結部材と前記第2連結部材を前記2個の建材の間に挿入するときに、前記第1連結部材と前記第2連結部材とを、前記間隔の方向と、前記2個の建材のうちの一方の建材の厚さ方向とに直交する方向に並ばせながら平行又は略平行とさせて挿入するための第1作業工程と、前記第1作業工程の後に、前記第1連結部材と前記第2連結部材についての前記間隔の方向に対する傾き角度を互いに逆向きの傾き角度とするための第2作業工程と、前記第2作業工程の後に、前記第1連結部材と前記第2連結部材により前記2個の建材を連結するための第3作業工程と、を含んでいることを特徴とするものである。
この建材の連結方法でも、上述した建材の連結具及びその連結構造と同様に、第1連結部材の連結部の両端部のうち、前記他方の建材側の端部は、被係止部材の前記軸方向に対する傾斜角度となっているねじり角度をもって形成されていて、他方の建材側の端部がこの他方の建材に結合具で結合されてこの端部のねじり角度が減少又は消滅することにより、連結部の前記両端部のうち、一方の建材側の端部に前記軸方向に対するねじり角度が発生し、このねじり角度の発生により、前記一方の建材側の端部がこの一方の建材に配置されている被係止部材に係止して2個の建材が連結されるため、この建材の連結具でも、第1連結部材の連結部の両端部のうち、前記他方の建材側の端部をこの他方の建材に結合具で結合する作業を行うことにより、2個の建材を被係止部材の軸方向に不動にして連結する作業を自ずと実施できることになり、このため、間隔をあけて配設される2個の建材を連結するための作業を、作業性を向上させて容易かつ短時間で行える。
また、この建材の連結方法によると、第1連結部材は、2個の建材の間隔の方向に対する傾き角度をなしてこれらの建材を連結するものとなっているとともに、第2連結部材は、2個の建材の間隔の方向に対する傾き角度が第1連結部材の前記傾き角度とは逆向きの傾き角度となってこれらの建材を連結するものとなっているため、第1連結部材と第2連結部材により2個の建材を連結した後には、これらの建材を、2個の建材の間隔の方向と直交する方向となっている上下方向等に不動にして連結できることになる。
さらに、この建材の連結方法によると、第1作業工程において、第1連結部材と第2連結部材を2個の建材の間に挿入するときには、第1連結部材と第2連結部材とを、2個の建材の間隔の方向と、これらの建材のうちの一方の建材の厚さ方向とに直交する方向に並ばせながら平行又は略平行とさせるため、第1作業工程において、第1連結部材と第2連結部材を2個の建材の間に挿入する際に、この挿入作業を、第1連結部材と第2連結部材の間隔が小さくても有効に実施することができる。
以上説明した本発明に係る建材の連結部材、その連結具、その連結構造及びその連結方法により連結される2個の建材は、任意の建材でよく、これらの建材の一例は、壁等の躯体側の建材と、この建材と左右方向に対向して配置される開口枠とであり、この開口枠は、開き戸装置のためのドア枠でもよく、引き戸装置のための開口枠でもよく、壁に形成される通行用開口部のための開口枠でもよく、また、2個の建材のうち、1個の建材は、通常時はドア枠から開けられている防火扉を収納するための戸袋等でもよい。また、本発明に係る建材の連結部材、その連結具、その連結構造及びその連結方法は、建物の中間柱を含む柱や、梁、横桟、面材等の2個の建材を連結するためにも用いることができ、適用する建材は任意である。
また、本発明に係る建材の連結部材、その連結具、その連結構造及びその連結方法は、建物等の構造物に新設される建材に適用できるとともに、改修される建材にも適用することができる。
本発明によると、間隔をあけて配設される2個の建材を連結するための作業を、作業性を向上させて容易かつ短時間で行えるという効果を得られる。
図1は、本発明の一実施形態に係る建材の連結具が適用されている開き戸装置の全体正面図である。 図2は、開き戸装置側の建材となっているドア枠を示す全体正面図である。 図3は、第1連結具と第2連結具により、ドア枠と、躯体側の建材となっている補強部材とを、補強部材に取り付けられている補助部材を介して連結している構造を示す全体正面図である。 図4は、図3のS4−S4線断面図である。 図5は、図3で示されている第1連結具の全体を、図3及び図4で示されている補助部材を含めて示した斜視図である。 図6は、図5の正面図である。 図7は、第1連結具及び第2連結具の構成部材となっている第1連結部材を示し、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は底面図、(D)は背面図である。 図8は、荷重が作用したときの第1連結部材を示し、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は底面図である。 図9は、第1連結具の構成部材となっている第2連結部材を示し、(A)は側面図、(B)は背面図である。 図10は、図5及び図6で示されている第1連結具の第1連結部材と第2連結部材が平行又は略平行となっているときの状態を実線で示した正面図である。 図11は、第1連結部材と第2連結部材が図10の実線で示した状態になっているときにおける第1連結具を示す側面図である。 図12は、図11のS12−S12線断面図である。 図13は、第1連結部材と第2連結部材が図5及び図6で示されているようにくの字状となっているときにおける第1連結具を示す側面図である。 図14は、図13のS14−S14線断面図である。 図15は、第1連結部材及び第2連結部材を図4の補強部材に取り付けられた補助部材に結合具で結合する以前の状態を示す図4と同様図である。 図16は、第1連結部材及び第2連結部材を二点鎖線で示した補強部材に結合具より結合したときの状態を示す図13と同様の図である。 図17は、図16のときの状態を示す図4と同様の図である。 図18は、図16及び図17の状態ときに第1連結具の第1連結部材が被係止部材となっている中心軸に係止していることを示す拡大断面図である。 図19は、第1連結部材及び第2連結部材を補強部材に取り付けられた補助部材に、中心軸の軸方向における同じ側に配置された結合具により結合したときの状態を示す図16と同様の図である。 図20は、図19のときの状態を示す図4と同様の図である。 図21は、図19及び図20で示した結合具を適用できる建物の構造を示す平断面図である。
以下に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。図1には、開き戸装置の全体正面図が示され、この開き戸装置は、開き戸1がドア枠2にヒンジ3を中心に回動自在に取り付けられて構成され、ドア枠2は、建物躯体である壁4に形成された開口部4Aの内側に配置されている。図2には、開き戸1が取り付けられる以前のドア枠2が示されている。この図2に示されているように、ドア枠2は、内側が開き戸1により開閉される出入口11となっている開口枠であり、本実施形態のドア枠2は四方枠となっているため、このドア枠2は、左右の側枠部材2A,2Bと、上枠部材2Cと、沓摺部材である下枠部材2Dとからなり、これらの枠部材2A,2B,2C,2Dは予め工場で溶接接合されて、開き装置が設置される建物等の構築物の建築現場に搬送されている。
なお、ドア枠2は、下枠部材2Dが存在しない三方枠でもよい。
図3には、図1及び図2で示されている壁4へのドア枠2の配置状態が示されており、図4は、図3のS4−S4線断面である。図1及び図2で示されている壁4は、図4に示されているように、芯部材5の表裏両面に石膏ボード等の面材6を止着することにより形成され、建物躯体となっているこの壁4に設けられた図1及び図2の開口部4Aの内側にドア枠2が配置されている。図3には、壁4の内部に多数設けられている芯部材5のうち、ドア枠2の左右の側枠部材2A,2Bと左右方向に対向する箇所において、縦方向が長さ方向となって配置されている芯部材5A,5Bと、ドア枠2の上枠部材2Cと上下方向に対向する箇所において、左右方向が長さ方向となって配置されている芯部材5Cとが示されている。
壁4の開口部4Aの内側にドア枠2を配置する作業を行う以前において、芯部材5A,5B,5Cには、図3及び図4で示す補強部材7が予め結合されており、また、これらの補強部材7ごとに補助部材8が図4の止着具9により取り付けられている。それぞれの補助部材8には、クランク形状となっている位置決め部材10が結合されており、これらの位置決め部材10を、補強部材7におけるドア枠2の厚さ方向(開き戸1及び壁4の厚さ方向)両側の面のうち、一方の面に当接させた後に、補助部材8が補強部材7に止着具9で取り付けられているため、それぞれの補助部材8は、補強部材7にドア枠2の厚さ方向における所定位置に位置決めされて取り付けられている。
以上において、芯部材5、補強部材7及び補助部材8は、建物躯体となっている壁4側の部材となっているため、これらの芯部材5、補強部材7及び補助部材8は、躯体側建材である。これに対して開き戸1及びドア枠2は、壁4に設置される開き戸装置側の部材であるため、これらの開き戸1及びドア枠2は、開き戸装置側建材となっている。
図3には、壁4の開口部4Aの内側にドア枠2を配置する作業を行った後に、ドア枠2を連結具20により補強部材7に補助部材8を介して連結している状態が示されている。このようにドア枠2を補強部材7に補助部材8を介して連結するための連結具20は、ドア枠2の左右の側枠部材2A,2Bと上枠部材2Cのそれぞれについて、複数個設けられている。この連結具20には、第1連結部材21と第2連結部材22とが用いられて構成された複数個の第1連結具20Aと、第1連結部材21は用いられているが、第2連結部材22は用いられていない2個の第2連結具20Bとがある。複数個の第1連結具20Aのそれぞれは、同一形状及び同一構造のものとなっているため、図5及び図6には、図3で示されている複数個の第1連結具20Aのうち、図4で示されているドア枠2の側枠部材2Aに配置されていて、この側枠部材2Aと、前述の芯部材5Aに結合された補強部材7に取り付けられている補助部材8とを連結している第1連結具20Aが代表例として示されており、これらの図5及び図6では、側枠部材2Aは省略されている。
なお、図3で2個示されている第2連結具20Bも、それぞれ同一形状及び同一構造のものとなっていて、これらの第2連結具20Bは、図3に示されているように、左右の側枠部材2A,2Bに複数個が上下方向に配置されている第1連結具20Aよりも下側に配置されている。
図5には、第1連結具20Aの斜視図が補助部材8を含めて示され、図6は、図5の正面図である。第1連結具20Aは、図4にも示されているように、ハット形状に形成された軸受け部材23と、ドア枠2の厚さ方向が軸方向Nとなっていて、この軸方向Nの両端部が抜け止め部24Aとなって抜け止めされながら軸受け部材23に支持されている中心軸24と、前述の第1連結部材21と、第2連結部材22とにより構成されている。図4に示されているように、第1及び第2連結部材21,22のそれぞれにおける両端部となっている壁4の端部とドア枠2側の端部とのうち、ドア枠2側の端部に、中心軸24が第1及び第2連結部材21,22に共通の挿通部材となって挿通している。また、中心軸24を中心に回動自在となっている第1連結部材21における壁4側の端部は、ドリルねじによる結合具25により補助部材8に結合され、また、中心軸24を中心に回動自在となっている第2連結部材22における壁4側の端部は、ドリルねじによる結合具34により補助部材8に結合されている。
図7には第1連結部材21が示され、図7(A)(B)(C)(D)は、この第1連結部材21の平面図、側面図、底面図、背面図である。金属板の打ち抜き及び折り曲げ品である第1連結部材21には、中心軸24の軸方向Nに離れている2個の連結部26が互いに対向して設けられ、これらの連結部26における中心軸24の軸方向Nと直交する側の第1連結部材21全体の厚さ方向の端部同士の間には、架け渡し部27が架け渡されているため、2個の連結部26は、中心軸24の軸方向Nを幅寸法とする架け渡し部27により結合されている。また、それぞれの連結部26は、中心軸24の軸方向Nと直交しかつ第1連結部材21全体の厚さ方向とも直交する方向の長さ寸法を有し、この長さ寸法は、長さ方向の両端部26A,26Bが、ドア枠2と、壁4の躯体となっている補助部材8とに達する寸法となっている。
また、それぞれの連結部26の長さ方向の両端部26A,26Bのうち、補助部材8側の端部26Aには、図7(A)(C)に示されているように、中心軸24の軸方向Nに対して第1連結部材21の外側への傾斜角度となっているねじり角度αが設けられ、このねじり角度αは、2個の連結部26について互いに逆の向きのねじり角度となっており、また、ドア枠2側の端部26Bには、図7(A)(C)に示されているように、このようなねじり角度は設けられていない。そして、補助部材8側の端部26Aとドア枠2側の端部26Bとの間は、ねじり角度αを少しずつ消滅するための中間部26Cとなっている。ドア枠2側の端部26Bには、中心軸24を挿通させるための挿通部として大径の第1孔28が設けられているとともに、補助部材8側の端部26Aには、図4で示した結合具25を挿入するための小径の第2孔29が設けられている。また、それぞれの連結部26には、上述のねじり角度αが存在している補助部材8側の端部26Aの範囲において、図19及び図20で後述するタッピングビスとなっている結合具50,51を挿入するための第3孔30も設けられている。
さらに、架け渡し部27には長孔31が設けられ、連結部26の長さ方向に長くなっているこの長孔31は、架け渡し部27の強度を低下させるためにこの架け渡し部27に形成された強度低下部となっている。
以上のように第1連結部材21は、2個の連結部26と、これらの連結部26に架け渡された架け渡し部27とにより形成された全体形状が略コの字状のものとなっているが、2個の連結部26におけるそれぞれの補助部材8側の端部26Aでの形状は、上述したねじり角度αのために、第1連結部材21の外側へ開いた、これを言い換えると、中心軸24の軸方向Nの外側へ開いたハの字状となっている。
図8には、図4の結合具25により連結部26の補助部材8側の端部26Aを補助部材8に結合するために、それぞれの補助部材8側の端部26Aに、中心軸24の軸方向Nにおける互いに逆の向きの荷重Wが作用したときを示している。このような荷重Wがそれぞれの補助部材8側の端部26Aに作用すると、これらの補助部材8側の端部26Aの図7で示したねじり角度αは減少又は消滅するとともに、架け渡し部27には、荷重Wの影響により、この架け渡し部27の厚さ方向(第1連結部材21全体の厚さ方向)のうち、第1連結部材21の外側へ突出する方向への湾曲等の変形が生じ、また、補助部材8側の端部26Aに中間部26Cを介して接続されているそれぞれのドア枠2側の端部26Bには、荷重Wの影響により、中心軸24の軸方向Nに対して第1連結部材21の内側への傾斜角度となったねじり角度βが生じ、このねじり角度βは、これらのドア枠2側の端部26Bについて、互いに逆の方向へのねじり角度となる。
これにより、第1連結部材21の全体では、2個の連結部26におけるそれぞれのドア枠2側の端部26Bの形状が、ねじり角度βのために、第1連結部材21の外側へ閉じた逆ハの字状となる。
なお、架け渡し部27には、この架け渡し部27の強度を低下させるための強度低下部となっている長孔31が設けられているため、荷重Wにより架け渡し部27は大きく上述したように湾曲等の変形を行いやすくなっており、このため、補助部材8側の端部26Aのねじり角度αの減少又は消滅と、ドア枠2側の端部26Bにおけるねじり角度βの発生も、一層確実に生ずるようになっている。
図9には、第2連結部材22が示され、図9(A)(B)は、この第2連結部材22の側面図、背面図である。第1連結部材21と同様に、金属板の打ち抜き及び折り曲げ品である第2連結部材22にも、中心軸24の軸方向Nに離れている2個の連結部35が互いに対向して設けられ、これらの連結部35における中心軸24の軸方向Nと直交する側の第2連結部材22全体の厚さ方向の端部同士の間には、架け渡し部36が架け渡されているため、2個の連結部35は、中心軸24の軸方向Nを幅寸法とする架け渡し部36により結合されている。また、それぞれの連結部35は、中心軸24の軸方向Nと直交しかつ第2連結部材22全体の厚さ方向とも直交する方向の長さ寸法を有し、この長さ寸法は、長さ方向の両端部35A,35Bが、ドア枠2と、壁4の躯体となっている補助部材8とに達する寸法となっている。
また、それぞれの連結部35の長さ方向の両端部35A,35Bのうち、補助部材8側の端部35Aは、ドア枠2側の端部35Bに対して第2連結部材22の内側へ少し屈曲しており、これらの端部35A,35Bのうち、ドア枠2側の端部35Bには、中心軸24を挿通させるための挿通部として大径の第1孔37が設けられているとともに、補助部材8側の端部35Aには、図4で示した結合具34を挿入するための挿通部として小径の第2孔38が設けられている。また、それぞれの連結部35には、図19及び図20で後述するように、タッピングビスとなっている結合具50,51を挿入するための第3孔39も設けられている。
さらに、架け渡し部36における連結部35の長さ方向の両端部のうち、ドア枠2側の端部36Bには、中心軸24側へ、これを言い換えると、第1連結部材21側へ突出する突片部40が形成されている。架け渡し部36の端部36Bには、この突片部40の近接箇所において、切欠部41が設けられ、本実施形態では、この切欠部41は、突片部40の両側において、端部36Bに2個設けられている。なお、本実施形態の突片部40は、図9(B)に示されているように、架け渡し部36から第2連結部材22の厚さ方向の内側に少し屈曲して形成されている。
このようにして第2連結部材22に形成されている突片部40は、この突片部40に第2連結部材22全体の厚さ方向への荷重が作用したときには、この厚さ方向に折り曲げ可能となっており、この折れ曲げは、切欠部41が、突片部40の両側において、架け渡し部36の端部36Bに2個設けられていて、これらの切欠部41が、架け渡し部27における突片部40の基端部分の強度を低下させるための強度低下部となっていることにより、上記荷重が小さくても突片部40を容易に折り曲げることができるようになっている。
以上説明した第1連結部材21と、第2連結部材22と、軸受け部材23と、中心軸24とからなる第1連結具20Aは、この第1連結具20Aの正面図を示している図10と、第1連結具20Aの側面図を示している図11とに示された構造に、図3で示したドア枠2を製造する工場において組み立てられる。この組み立ては、第1連結部材21の連結部26に設けられた第1孔28と、第2連結部材22の連結部35に設けられた第1孔37とに、中心軸24を共通の挿通部材として挿通するとともに、この中心軸24をハット形状となっている軸受け部材23にも挿通し、中心軸24の両端部を軸受け部材23からの抜け止め部24Aとする加工等によって行われる。
なお、本実施形態に係る中心軸24は、表面にねじ山とねじ溝による凹凸が軸方向に交互に多数形成されている雄ねじ棒である。
図11のS12−S12線断面図である図12には、上述のように第1連結部材21と第2連結部材22と軸受け部材23と中心軸24とにより組み立てられた第1連結具20Aの断面図が示されている。工場で組み立てられた第1連結具20Aでは、第2連結部材22に形成されている突片部40は、第1連結部材21に設けられている架け渡し部27の裏面27Aに当接している。このため、中心軸24が共通の挿通部材となっている第1連結部材21と第2連結部材22は、中心軸24で連結されたものとなっているとともに、これらの第1連結部材21と第2連結部材22は、中心軸24の軸方向Nと直交する方向に並んで平行又は略平行となっている。
このため、突片部40は、第1連結部材21と第2連結部材22を、中心軸24の軸方向Nと直交する方向に並ばせて平行又は略平行とさせるための平行手段45を構成するものとなっている。また、第1連結具20Aが、後述するように、図3で示されているドア枠2と、壁側の建材となっている補助部材8との間のすき間に挿入されるときには、この平行手段45の平行機能により、第1連結部材21と第2連結部材22を、2個の建材となっているドア枠2と補助部材8との間隔の方向と、これらのドア枠2と補助部材8のうち、ドア枠2の厚さ方向(図1及び図2で示した壁4の厚さ方向でもある。)とに直交する方向(ドア枠2の側枠部材2A,2Bに配置される第1連結具20Aでは上下方向、ドア枠2の上枠部材2Cに配置される第1連結具20Aでは左右方向)に並ばせながら平行又は略平行とさせることができるようになっている。
以上の第1連結具20Aは、ドア枠2を製造した工場において、図4から分かるように、ドア枠2の左右の側枠部材2A,2B及び上枠部材2Cに軸受け部材23が溶接等で結合されることにより、ドア枠2に取り付けられる。また、図3で示した第2連結具20Bは、第1連結部材21と軸受け部材23と中心軸24とからなり、したがって、第2連結具20Bは、第1連結具20Aから第2連結部材22を取り除いたものと同じ構造になっている。このようなこの第2連結具20Bも、ドア枠2の左右の側枠部材2A,2Bに軸受け部材23が溶接等で結合されることにより、工場でドア枠2に取り付けられる。
第1連結具20Aと第2連結具20Bが工場で取り付けられたドア枠2は、図1の開き戸装置が施工設置される作業現場に運ばれ、この後に、図2の壁4の図4で示した面材6が芯部材5に取り付けられる以前において、ドア枠2の左右の側枠部材2A,2Bと、図2の壁4を構成するために図3の芯部材5A,5Bに結合された補強部材7に取り付けられている補助部材8との間の左右方向の間隔に、第1連結具20A及び第2連結具20Bを挿入するとともに、ドア枠2の上枠部材2Cと、図3の芯部材5Cに結合された補強部材7に取り付けられている補助部材8との間の上下方向の間隔に、第1連結具20Aを挿入し、これにより、ドア枠2及び第1及び第2連結具20A,20Bを図1及び図2に示されている壁4の開口部4Aの内側に配置する。なお、補強部材7に補助部材8を取り付ける作業は、以上のようにしてドア枠2及び第1及び第2連結具20A,20Bを壁4の開口部4Aの内側に配置するための作業を行う直前において行われる。
本実施形態では、以上のようにドア枠2及び第1及び第2連結具20A,20Bを壁4の開口部4Aの内側に配置する作業を行う際において、第1連結具20Aの第1連結部材21と第2連結部材22が中心軸24を中心に回動自在となっていても、ドア枠2の側枠部材2A,2Bと、芯部材5A,5Bに結合された補強部材7に取り付けられている補助部材8との間の左右方向の間隔に挿入される第1連結具20Aについては、上述した平行手段45の平行機能により、第1連結部材21と第2連結部材22とを、側枠部材2A,2Bと補強部材7との間隔である左右方向と、ドア枠2の厚さ方向とに直交する方向となっている上下方向に並ばせながら平行又は略平行とさせることができ、また、ドア枠2の上枠部材2Cと、芯部材5Cに結合された補強部材7に取り付けられている補助部材8との間の上下方向の間隔に挿入される第1連結具20Aについては、平行手段45の平行機能により、第1連結部材21と第2連結部材22とを、上枠部材2Cと補強部材7との間隔である上下方向と、ドア枠2の厚さ方向とに直交する方向となっている左右方向に並ばせながら平行又は略平行とさせることができる。
このため、上述したように第1連結具20Aの第1連結部材21と第2連結部材22が中心軸24を中心に回動自在となっていて、側枠部材2A,2Bと補強部材7との左右方向の間隔や、上枠部材2Cと補強部材7との上下方向の間隔が小さくなっていても、これらの間隔に第1連結具20Aを有効に挿入することができ、この挿入作業時には、第2連結具20Bにおける第1連結部材21だけを、この第2連結具20Bの中心軸24を中心にして上向きに立てた状態にしてこの挿入作業を実施すればよいため、少ない作業者により作業性を向上させて容易かつ短時間で終了することができる。
上述したようにして複数個の第1連結具20Aを側枠部材2A,2Bと補強部材7との左右方向の間隔、及び上枠部材2Cと補強部材7との上下方向の間隔に挿入した後に、作業者は、それぞれ第1連結具20Aにおける第1連結部材21と第2連結部材22のうち、少なくとも一方の連結部材を他方の連結部材に対して中心軸24を中心に側枠部材2A,2B側、上枠部材2C側に回動させる作業を行う。この回動作業は、例えば、第1連結部材21の図7で示した第2孔29や第3孔30、第2連結部材22の図9で示した第2孔38や第3孔39に工具等を挿入することにより実施できる。
図14は、この回動作業が実施された後における第1連結具20Aの側面図を示している図13のS14−S14線断面図である。この図14に示されているように、上述の回動作業が行われると、第2連結部材22に設けられていて、第1連結部材21の架け渡し部27の裏面27Aに当接していた突片部40は、作業者による回動作業による荷重により、第2連結部材22の架け渡し部36との接続箇所から折れ曲がり、これにより、平行手段45の平行機能が消滅する。このため、複数個の第1連結具20Aのうち、側枠部材2A,2Bと補強部材7との間隔に挿入された第1連結具20Aについては、第1連結部材21と第2連結部材22とを、図10の二点鎖線で示されている第1連結部材21と第2連結部材22から分かるように、側枠部材2A,2Bと補強部材7との間隔の方向である左右方向Mに対する傾き角度θ1,θ2が互いに逆の向きの角度となるように中心軸24を中心に回動させることにより、これらの第1及び第2連結部材21,22における2個の連結部26,35の図7及び図9で示した補助部材8側の端部26A同士の間及び端部35A同士の間に補助部材8に挿入することができる(図15を参照)。また、上枠部材2Cと補助部材8との間隔に挿入された第1連結具20Aについては、第1連結部材21と第2連結部材22とを、上枠部材2Cと補強部材7との間隔の方向である上下方向に対する傾き角度が互いに逆の向きの角度となるように中心軸24を中心に回動させて、これらの第1及び第2連結部材21,22における2個の連結部26,35の補助部材8側の端部26A同士の間及び端部35A同士の間に補助部材8に挿入することができる。
このため、それぞれの第1連結具20Aにおいて、第1連結部材21は、側枠部材2A,2Bと補助部材8との間隔の方向や、上枠部材2Cと補助部材8との間隔の方向に対する傾き角度をなすものとなるとともに、第2連結部材22は、側枠部材2A,2Bと補助部材8との間隔の方向や、上枠部材2Cと補助部材8との間隔の方向に対する傾き角度が、第1連結部材の傾き角度とは逆向きの傾き角度をなすものとなる。
なお、これらの第1連結具20Aにおいて、前述したように、第2連結部材22には、この第2連結部材22に設けられている突片部40の両側において、強度低下部となっている切欠部41が2個形成されているため、突片部40を、第2連結部材22の架け渡し部36との接続箇所から折り曲げるための上述の回動作業の荷重が小さくても、作業者は、突片部40をより確実に折り曲げることができる。
また、本実施形態では、第1連結具20Aの構成部材となっている中心軸24は、この第1連結具20Aの第1連結部材21と第2連結部材22とを回動自在とするために、これらの第1連結部材21と第2連結部材22とに共通して挿通された挿通部材となっているため、これらの第1連結部材21と第2連結部材22を回動自在とする中心軸を、これらの第1連結部材21と第2連結部材22に個別に設けた場合と比較すると、第1連結具20Aを構成する部材点数の削減を図ることができ、これにより、構造の簡単化及び製造コストの安価化を達成できる。
図15には、上述したように第1連結具20Aの第1及び第2連結部材21,22における2個の連結部26,35の補助部材8側の端部26A同士の間及び端部35A同士の間に補助部材8が挿入された状態が示されている。
前述した作業を行った後に、作業者は、第1連結具20Aにおける第1連結部材21のそれぞれの補助部材8側の端部を、図4及び図13で示されている2個の結合具25を、第1連結部材21の連結部26に設けられた図7の第2孔29に挿入して補助部材8にねじ込むことにより、図16及び図17に示されているように補助部材8に結合し、また、第2連結部材22のそれぞれの補助部材8側の端部も、図4及び図13で示されている2個の結合具34を、第2連結部材22の連結部35に設けられた図9の第2孔38に挿入して補助部材8にねじ込むことにより、図16及び図17に示されているように補助部材8に結合する。
また、作業者は、図3に示されているように、ドア枠2の左右の側枠部材2A,2Bの最下部に配置されている2個の第2連結具20Bのそれぞれにおいて、第1連結部材21を中心軸24を中心に回動させて、この第1連結部材21についての前述した左右方向Mに対する傾き角度を、第1連結具20Aの第1連結部材21についての傾き角度θ1と同じ又は略同じにして、この第1連結部材21の補助部材8側の端部を、図4及び図13で示した2個の結合具25と同様の結合具により、補助部材8に結合する。
なお、これらの第2連結具20Bを、第1連結部材21が用いられていて、第2連結部材22が用いられていないものとしている理由は、第1連結部材21の下側に配置される第2連結部材22を省略することにより、第2連結具20Bを左右の側枠部材2A,2Bの最下部の箇所に第2連結具20Bを有効に配置できるようにするためである。
前述した結合具25,34による結合作業を行うと、ドア枠2はそれぞれの補助部材8に、複数個の第1連結具20Aでは、第1連結部材21の2個の連結部26と、第2連結部材22の2個の連結部35とを介して、また、2個の第2連結具20Bでは、第1連結部材21の2個の連結部35とを介して、それぞれ連結されたことになる。そして、この連結作業は、側枠部材2A,2Bと補強部材7との間隔に挿入された第1連結具20Aについては、第1連結部材21と第2連結部材22とを、側枠部材2A,2Bと補強部材7との間隔の方向である左右方向Mに対する傾き角度θ1、θ2を互いに逆の向きの角度とさせた姿勢にして行っているため、ドア枠2は、補助部材8に対して上下方向に不動状態となって連結されていることになる。また、上記連結作業は、上枠部材2Cと補助部材8との間隔に挿入された第1連結具20Aについては、第1連結部材21と第2連結部材22とを、上枠部材2Cと補強部材7との間隔の方向である上下方向に対する傾き角度を互いに逆の向きの角度とさせた姿勢にして行っているため、ドア枠2が、補助部材8に対して左右方向にも不動状態となって連結されていることになる。
また、図16及び図17に示されているように、第1連結具20Aにおける第1連結部材21のそれぞれの補助部材8側の端部を、図4及び図13で示されている2個の結合具25を、第1連結部材21のそれぞれの連結部26に設けられた図7の第2孔29に挿入することにより、補助部材8に結合したときには、図8で説明したように、それぞれの連結部26の補助部材8側の端部26Aには、結合具25からの荷重Wが作用する。このため、これらの補助部材8側の端部26Aに存在していたねじり角度αが、荷重Wのために減少又は消滅するとともに、補助部材8側の端部26Aとは反対側の端部であるドア枠2側の端部26Bには、前述したようにねじり角度βが生ずることになる。
図18には、このようなねじり角度βが第1連結部材21のそれぞれの連結部26のドア枠2側の端部26Bに生ずることを示したこの端部26Bの拡大断面図である。この図18に示されているように、それぞれの第1連結部材21の連結部26のドア枠2側の端部26Bにねじり角度βが生ずると、このねじり角度βは、中心軸24の軸方向Nに対して傾斜した角度となるため、この中心軸24を挿通させるためにドア枠2側に端部26Bに設けられた挿通部となっている孔28も、中心軸24の軸方向Nに対して傾斜することになる。このため、孔28の角部28Aは、中心軸24の表面に係止することになり、これを言い換えると、中心軸24は、孔28の角部28Aが係止する被係止部材となり、この被係止部材への孔28の係止により、第1連結部材21が構成部材となっている第1連結具20Aは、中心軸24の軸方向Nであるドア枠2の厚さ方向に不動状態となる。このため、ドア枠2は、躯体側建材となっている補助部材8に対してドア枠2の厚さ方向に不動状態となって連結されることになる。
特に、本実施形態の被係止部材となっている中心軸24は、前述したように、表面にねじ山とねじ溝による凹凸が軸方向に交互に多数形成されている雄ねじ棒であるため、孔28の角部28Aは、中心軸24の表面に一層確実に係止することになり、これにより、ドア枠2を、補助部材8に対してドア枠2の厚さ方向に一層確実に不動状態となって連結することができる。
また、本実施形態では、第1及び第2連結部材21,22が前述した結合具25,34により結合される補助部材8は、図4で示した位置決め部材10により、補強部材7にドア枠2の厚さ方向における所定位置に位置決めされて取り付けられているため、孔28の角部28Aが中心軸24の表面に係止することにより、ドア枠2は、このドア枠2の厚さ方向の所定位置に位置決めされて配置されることになる。
また、本実施形態では、上述したように第1連結部材21の2個の連結部26のそれぞれの補助部材8側の端部26Aに、図4の結合具25による図8の荷重Wが作用したときには、第1連結部材21に設けられている架け渡し部27に、図8で説明したように、この架け渡し部27の厚さ方向のうち、第1連結部材21の外側へ突出する方向への湾曲等の変形が生じるとともに、第1連結部材21のそれぞれのドア枠2側の端部26Bにねじり角度βが生ずることになる。本実施形態では、架け渡し部27には、架け渡し部27の強度を低下させるための強度低下部となっている長孔31が設けられているため、荷重Wにより、架け渡し部27の湾曲等の変形は一層確実に生じることになり、これにより、ドア枠2側の端部26Bのねじり角度βも一層確実に生じることになる。
以上説明した実施形態では、第1連結具20Aの第1及び第2連結部材21,22の2個の連結部26,35における補助部材8側の端部26A,35Aを補助部材8に結合すするためのそれぞれ2個ずつとなっている結合具25,34は、図16及び図17に示されているように、互いに中心軸24の軸方向Nにおける反対側に配置されていて、これらの補助部材8側の端部26A,35Aを補助部材8に結合するために、中心軸24の軸方向Nにおける互いに逆の向きとなっていた。
図19及び図20で示した実施形態では、第1連結具20Aの第1連結部材21の2個の連結部26における補助部材8側の端部26Aを補助部材8に結合するために、上述の1個の結合具25と、別の1個の結合具50とが用いられている。これらの結合具25,50は、中心軸24の軸方向Nにおける同じ側に配置されて、この軸方向Nにおける同じ向きとなっているとともに、これらの結合具25,50のうち、結合具50は、図19に示されているように、2個の連結部26D,26Eのうち、中心軸24の軸方向Nにおける結合具25,50が配置されている上記同じ側とは反対側に配置されている連結部26Dを、上記同じ側に配置されている連結部26Eの側へ引き寄せるための結合具となっている。また、第2連結部材22の2個の連結部35における補助部材8側の端部35Aを補助部材8に結合するために、上述の1個の結合具34と、別の1個の結合具51とが用いられており、これらの結合具34,51も、中心軸24の軸方向Nにおける同じ側に配置されて、この軸方向Nにおける同じ向きとなっているとともに、これらの結合具34,51のうち、結合具51は、2個の連結部35のうち、中心軸24の軸方向Nにおける結合具34,51が配置されている上記同じ側とは反対側に配置されている連結部35Dを、上記同じ側に配置されている連結部35Eの側へ引き寄せるための結合具となっている。
これらの結合具50,51は、図19に示されているように、頭部50A,51Aと、これらの頭部50A,51Aから前方へ延びる小径軸部50B,51Bと、これらの小径軸部50B,51Bから前方へ延びる大径雄ねじ部50C,51Cとからなるタッピングビスである。図7及び図9に示されている第1及び第2連結部材21,22に設けられている第3孔30,39の直径は、大径雄ねじ部50C,51Cの直径よりも小さく、かつ小径軸部50B,51Bの直径よりも大きくなっている。
このため、工具により結合具50,51を回転させながら、第1及び第2連結部材21,22におけるそれぞれの2個の連結部26D,26E,35D,35Eのうち、中心軸24の軸方向Nにおける結合具25,34,50,51が配置される側と同じ側の連結部26E,35Eの第3孔30,39に結合具50,51を挿入させて前進させると、これらの第3孔30,39の内面に大径雄ねじ部50C,51Cによる雌ねじが刻設される。さらに、工具により結合具50,51を回転させながら前進させると、中心軸24の軸方向Nにおける結合具25,34,50,51が配置されている側とは反対側の連結部26D,35Dの第3孔30,39にも大径雄ねじ部50C,51Cによる雌ねじが刻設されることになり、そして、このときには、結合具25,34,50,51が配置されている側と同じ側の連結部26E,35Eの第3孔30,39に、結合具50,51の小径軸部50B,51Bが達していて、これらの第3孔30,39では小径軸部50B,51Bが空回転するため、結合具25,34,50,51が配置されている側とは反対側の連結部26D,35Dは、大径雄ねじ部50C、51Cにより、結合具25,34,50,51が配置されている側と同じ側の連結部26E,35Eの側へ引き寄せられることになる。
このため、第1及び第2連結部材21,22のそれぞれ2個の連結部26,35における補助部材8側の端部26A,35Aのうち、結合具25,34,50,51が配置されている側とは反対側の端部26A,35Aは補助部材8に強く押圧される。これにより、これらの端部26A,35Aが補助部材8に結合されたと同様の状態になる。
この実施形態によると、第1連結具20Aの第1及び第2連結部材21,22のそれぞれ2個の連結部26,35における補助部材8側の端部26A,35Aを補助部材8に結合するための全部の結合具25,34,50,51を、中心軸24の軸方向Nにおける同じ側に配置することができるため、これらの結合具25,34,50,51を工具で回転させて前進させるための作業も、中心軸24の軸方向Nにおける同じ側に居る作業者により行うことができ、このため、この作業の作業性が向上して、作業の容易化、短時間化を達成することができる。
なお、図19及び図20の実施形態においては、第2連結具20Bの第1連結部材21の2個の連結部26における補助部材8側の端部26Aを補助部材8に結合するためにも、結合具25,50と同様の結合具が用いられる。
本実施形態では、第1及び第2連結具20A,20Bにおける第1連結部材21の2個の連結部26D,26Eのそれぞれに第3孔30が設けられ、また、第1連結具20Aにおける第2連結部材22の2個の連結部35D,35Eのそれぞれに第3孔39が設けられているため、結合具25,34,50,51を、図19の図示例とは異なり、第1連結部材21の連結部26Dの側、第2連結部材22の連結部35Dの側に配置することも実施することができて、結合具25,34,50,51を配置する側を開き戸装置のそれぞれの設置現場の状態に応じて任意に選択でき、また、図3で示したドア枠2の左右の側枠部材2A,2Bと上枠部材2Cに配置される第1及び第2連結具20A,20Bについて、結合具25,34,50,51をドア枠2の厚さ方向の同じ側に配置して、このドア枠2を壁4の補助部材8に連結する作業を行える。
図21には、図19及び図20で説明したように、全部の結合具25,34,50,51を中心軸24の軸方向Nにおける同じ側に配置することが有効となる建物等の構造が平断面として示されている。この構造は、通常時はドア枠62の内側の出入口60を開いている防火戸61がヒンジ63を中心に、ドア枠62と、閉じたときの防火戸61を収納するための戸袋65との間において開閉自在となっているものであり、戸袋65は、大きな厚さ寸法を有する背後の壁64に連結されている。戸袋65を背後の壁64に連結するために、第1及び第2連結具20A,20Bと、図19及び図20で示した結合具25,34,50,51とが用いられ、これにより、戸袋65の厚さ方向における一方の面が壁64により覆われている構造となっていても、戸袋65を背後の壁64に連結する作業を、これらの第1及び第2連結具20A,20Bと結合具25,34,50,51とにより有効に実施することができる。
本発明は、間隔をあけて配設される2個の建材、例えば、開き戸装置や引き戸装置等の装置側建材となっているドア枠等の開口枠と、壁等の躯体側の建材とを連結するために利用することができる。
1 開き戸
2 開き戸装置側の建材であるドア枠
2A,2B ドア枠の側枠部材
2C ドア枠の上枠部材
4 躯体である壁
7 躯体側建材である補強部材
8 躯体側建材である補助部材
20,20A 連結具
21 第1連結部材
22 第2連結部材
23 軸受け部材
24 中心軸
25,34 結合具
28,37 中心軸を挿通させるための第1孔
29,38 結合具を挿入するための第2孔
図1は、本発明の一実施形態に係る建材の連結具が適用されている開き戸装置の全体正面図である。 図2は、開き戸装置側の建材となっているドア枠を示す全体正面図である。 図3は、第1連結具と第2連結具により、ドア枠と、躯体側の建材となっている補強部材とを、補強部材に取り付けられている補助部材を介して連結している構造を示す全体正面図である。 図4は、図3のS4−S4線断面図である。 図5は、図3で示されている第1連結具の全体を、図3及び図4で示されている補助部材を含めて示した斜視図である。 図6は、図5の正面図である。 図7は、第1連結具及び第2連結具の構成部材となっている第1連結部材を示し、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は底面図、(D)は背面図である。 図8は、荷重が作用したときの第1連結部材を示し、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は底面図である。 図9は、第1連結具の構成部材となっている第2連結部材を示し、(A)は側面図、(B)は背面図である。 図10は、図5及び図6で示されている第1連結具の第1連結部材と第2連結部材が平行又は略平行となっているときの状態を実線で示した正面図である。 図11は、第1連結部材と第2連結部材が図10の実線で示した状態になっているときにおける第1連結具を示す側面図である。 図12は、図11のS12−S12線断面図である。 図13は、第1連結部材と第2連結部材が図5及び図6で示されているようにくの字状となっているときにおける第1連結具を示す側面図である。 図14は、図13のS14−S14線断面図である。 図15は、第1連結部材及び第2連結部材を図4の補強部材に取り付けられた補助部材に結合具で結合する以前の状態を示す図4と同様図である。 図16は、第1連結部材及び第2連結部材を二点鎖線で示した補強部材に結合具より結合したときの状態を示す図13と同様の図である。 図17は、図16のときの状態を示す図4と同様の図である。 図18は、図16及び図17の状態ときに第1連結具の第1連結部材が被係止部材となっている中心軸に係止していることを示す拡大断面図である。 図19は、第1連結部材及び第2連結部材を補強部材に取り付けられた補助部材に、中心軸の軸方向における同じ側に配置された結合具により結合したときの状態を示す図16と同様の図である。 図20は、図19のときの状態を示す図4と同様の図である。 図21は、図19及び図20で示した結合具を適用できる建物の構造を示す平断面図である。
これにより、第1連結部材21の全体では、2個の連結部26におけるそれぞれのドア枠2側の端部26Bの形状が、ねじり角度βのために、第1連結部材21の内側へ閉じた逆ハの字状となる。
上述したようにして複数個の第1連結具20Aを側枠部材2A,2Bと補強部材7との左右方向の間隔、及び上枠部材2Cと補強部材7との上下方向の間隔に挿入した後に、作業者は、それぞれ第1連結具20Aにおける第1連結部材21と第2連結部材22のうち、少なくとも一方の連結部材を他方の連結部材に対して中心軸24を中心に側枠部材2A,2B側上枠部材2C側とは反対側に回動させる作業を行う。この回動作業は、例えば、第1連結部材21の図7で示した第2孔29や第3孔30、第2連結部材22の図9で示した第2孔38や第3孔39に工具等を挿入することにより実施できる。

Claims (7)

  1. 間隔をあけて配設される2個の建材を連結するために、中心軸と、この中心軸を支持している軸受け部材と、連結部材とを有して構成された建材の連結具であって、
    前記連結部材には、前記2個の建材のうち、一方の建材側の端部において、前記中心軸を挿通させた第1孔が設けられているとともに、他方の建材側の端部において、結合具を挿入するための第2孔が設けられており、前記連結部材の個数は2個であって、前記中心軸の個数は、前記2個の連結部材について共通となっている1個であり、
    前記2個の建材を連結するために、前記軸受け部材が前記一方の建材に結合されて、前記2個の連結部材が前記他方の建材に前記結合具で結合されることを特徴とする建材の連結具。
  2. 請求項1に記載の建材の連結具において、前記軸受け部材は、前記一方の建材の厚さ方向両側の部分と、これらの部分における前記一方の建材の厚さ方向内側の端部から前記一方の建材の内部方向に延出した2個の延出部と、これらの延出部の先端同士を接続している接続部とを有し、前記2個の延出部に前記中心軸が架け渡されることにより、前記軸受け部材に前記中心軸が支持されているとともに、前記一方の建材の厚さ方向両側の前記部分が前記一方の建材に結合されることにより、前記軸受け部材が前記一方の建材に結合されることを特徴とする建材の連結具。
  3. 請求項1又は2に記載の建材の連結具において、前記結合具は、ドリルねじであることを特徴とする建材の連結具。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の建材の連結具において、前記一方の建材は、内部が出入口となっている開口枠を形成する部材であり、前記他方の建材は、前記開口枠の外側に配置される躯体側建材であることを特徴とする建材の連結具。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の建材の連結具において、前記2個の連結部材が前記他方の建材に前記結合具で結合されるときには、これらの連結部材は、前記2個の建材の間隔方向に対する傾き角度が互いに逆の向きの角度となった姿勢になっていることを特徴とする建材の連結具。
  6. 間隔をあけて配設される2個の建材を、これらの建材の間に配置された連結具により連結するための建材の連結構造であって、
    前記連結具は、中心軸と、この中心軸を支持している軸受け部材と、連結部材とを有して構成され、前記連結部材には、前記2個の建材のうち、一方の建材側の端部において、前記中心軸を挿通させた第1孔が設けられているとともに、他方の建材側の端部において、結合具を挿入するための第2孔が設けられており、前記連結部材の個数は2個であって、前記中心軸の個数は、前記2個の連結部材について共通となっている1個であり、
    前記2個の建材が、前記軸受け部材が前記一方の建材に結合されて、前記2個の連結部材が前記他方の建材に前記結合具で結合されることによって連結されていることを特徴とする建材の連結構造。
  7. 間隔をあけて配設される2個の建材を連結具により連結するための建材の連結方法であって、
    前記連結具は、中心軸と、この中心軸を支持している軸受け部材と、連結部材とを有して構成され、前記連結部材には、前記2個の建材のうち、一方の建材側の端部において、前記中心軸を挿通させた第1孔が設けられているとともに、他方の建材側の端部において、結合具を挿入するための第2孔が設けられており、前記連結部材の個数は2個であって、前記中心軸の個数は、前記2個の連結部材について共通となっている1個であり、
    前記一方の建材に前記軸受け部材を結合することにより、前記連結具を前記一方の建材に取り付けるための作業工程と、
    前記2個の連結部材を前記他方の建材に前記結合具で結合することにより、前記2個の建材を前記連結具により連結するための作業工程と、
    を含んでいることを特徴とする建材の連結方法。
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