JP2020072594A - 電動アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】ロック機構の作動安定性及び耐久性を向上させた電動アクチュエータを提供する。
【解決手段】駆動用モータ5と、駆動用モータ5の回転運動を直線運動に変換する運動変換機構4と、駆動用モータ5の回転運動を運動変換機構4に伝達する伝達ギヤ8,9と、運動変換機構4側から駆動用モータ5側への逆入力による電動アクチュエータの作動を防止するロック機構6とを備える電動アクチュエータにおいて、ロック機構6は、駆動用モータ5の回転軸5aと伝達ギヤ8,9の少なくとも一方に相対的に回転しないように設けられた係合部40に対して径方向に移動することで、係合部40が有する複数の係合歯に対して係合するロック部材30を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動アクチュエータに関する。
近年、車両等の省力化、低燃費化のために電動化が進み、例えば、自動車の自動変速機やブレーキ、ステアリング等の操作を電動機の力で行うシステムが開発され、市場に投入されている。
このような用途に使用される電動アクチュエータにおいては、電動アクチュエータの停止中に操作対象となる装置側から電動アクチュエータ側へ負荷がかかると、その負荷(出力側から入力側への逆入力)によって電動アクチュエータが作動してしまうといった課題がある。そのため、従来では、このような操作対象側からの逆入力による電動アクチュエータの作動を防止するため、ロック機構を備えたものが提案されている。
例えば、下記特許文献1には、電動モータの駆動力を伝達するドライブギヤの回転を規制することで、逆入力による電動アクチュエータの作動を防止する構成が開示されている。具体的に、この電動アクチュエータは、ドライブギヤに対して軸方向に前進後退するロック部材を備えており、このロック部材が前進してその先端部がドライブギヤに設けられた複数の係合孔のうちの1つに差し込まれることで、ドライブギヤの回転が規制される。これにより、出力側から入力側へ逆入力があったとしても、電動アクチュエータの作動が防止され、操作対象を所望の操作位置で保持しておくことができる。
特開2017−184484号公報
しかしながら、上記のような、ロック部材をドライブギヤの軸方向に移動させてその先端部を係合孔に挿入する構成は、係合孔の回転方向の位相とロック部材の先端部の位置が精度良く合わないと、ロック部材の先端部が係合孔に挿入されない可能性があり、作動安定性に課題があった。そのため、係合孔とロック部材との位相合わせを行う複雑な制御が必要となる。また、大きな逆入力荷重が作用した場合、ロック部材の先端部に応力が集中するため、先端部が摩耗しやすくなるという課題もあった。
そこで、本発明は、逆入力ロック機構の作動安定性及び耐久性を向上させた電動アクチュエータを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、駆動用モータと、駆動用モータの回転運動を直線運動に変換する運動変換機構と、駆動用モータの回転運動を運動変換機構に伝達する伝達ギヤと、運動変換機構側から駆動用モータ側への逆入力による電動アクチュエータの作動を防止するロック機構とを備える電動アクチュエータにおいて、ロック機構は、駆動用モータの回転軸と伝達ギヤの少なくとも一方に相対的に回転しないように設けられた係合部に対して径方向に移動することで、係合部が有する複数の係合歯に対して係合するロック部材を備えることを特徴とする。
このように、本発明に係る電動アクチュエータにおいては、ロック部材が径方向に移動して係合部に係合するように構成されていることで、従来のようなロック部材を軸方向に移動させてドライブギヤの係合孔に挿入する構成に比べて、係合部に対するロック部材の係合が行いやすくなる。従って、ロック部材の位置と係合部の回転方向の位相とを精度良く合わせなくてもロック部材と係合部とを係合させることができ、作動安定性が向上する。また、本発明に係るロック部材は、係合部が有する複数の係合歯に対して係合するので、複数の係合箇所で逆入力荷重を受けることができる。このため、従来のようなロック部材の先端部のみで逆入力荷重を受ける構成に比べて、耐久性が向上する。
ロック機構は、駆動源として例えばロック用モータを備えることで、ロック用モータの駆動力によりロック部材を径方向に移動させることができる。
また、ロック機構が、ロック部材と係合部との係合状態を解除する方向にロック部材を付勢する付勢部材を備えることで、ロック用モータが通電状態となった場合に、ロック用モータの駆動力によりロック部材が径方向に移動して係合部に対して係合し、ロック用モータが非通電状態となった場合に、付勢部材の付勢力によってロック部材と係合部との係合が解除される構成とすることができる。
また、ロック機構が、ロック用モータの駆動力によって回転するカムを備えることにより、当該カムを回転させてロック部材を径方向に押し動かすことができる。
また、ロック機構は、カムの外周面に接触してカムを支持するカム支持部材を備えることが望ましい。このカム支持部材がカムをロック部材側から受ける力に抗して支持することで、カムの変位を防止してカムの機能を良好に発揮させることが可能である。特に、ロック部材が係合部に対して係合した際にロック部材に生じる反力をカム支持部材が受けることで、ロック部材と係合部との係合力が向上するので、逆入力時における係合部の回転(電動アクチュエータの作動)をより強固に防止することが可能となる。
また、ロック機構は、ロック部材が係合部に対して係合した状態で、ロック部材の周方向端面に対して当接することにより、ロック部材の周方向への移動を規制する周方向規制部を備えることが望ましい。このように、周方向規制部によってロック部材の周方向への移動が規制されることで、ロック部材が係合する係合部の回転方向の変位も防止できるようになる。これにより、逆入力があった場合の電動アクチュエータの作動をより確実に防止でき、操作対象の操作位置を高度に保持しておくことが可能となる。
係合歯は、先端に向かって接近する直線状の二辺を有する三角形状に形成され、係合歯の開き角度が90°以上に設定されていることが望ましい。このように、係合歯の形状と開き角度を設定することで、係合歯をインボリュート歯形に形成する場合に比べて、係合歯に対するロック部材の係合を円滑に解除できるようになる。
本発明によれば、ロック機構の作動安定性及び耐久性を向上させることができるので、その機能を長期に亘って良好に奏することができ、信頼性の高い電動アクチュエータを提供することができるようになる。
本発明の実施の一形態に係る電動アクチュエータの縦断面図である。 図1に示すロック機構及びその周辺部分を拡大して示す縦断面図である。 図2のX−X線で矢視したロック機構の横断面図であって、ロック機構の非ロック状態を示す図である。 図2のX−X線で矢視したロック機構の横断面図であって、ロック機構のロック状態を示す図である。 ロック部材及び係合部の各係合歯を拡大して示す横断面図である。
図1は、本発明の実施の一形態に係る電動アクチュエータの縦断面図である。まず、図1を参照しつつ、本実施形態に係る電動アクチュエータの全体構成及び動作について説明する。
図1に示す電動アクチュエータ1は、駆動用モータ5を有する駆動部2と、駆動用モータ5の回転運動を伝達する駆動力伝達機構3と、駆動用モータ5の回転運動を直線運動に変換する運動変換機構4と、運動変換機構4側(出力側)から駆動用モータ5側(入力側)への逆入力による電動アクチュエータ1の作動を防止するロック機構6とを主な構成としている。
駆動部2は、駆動用モータ5と、駆動用モータ5に電力供給するための導電部材としての一対のバスバー70と、駆動用モータ5やバスバー70等を収容するモータケース60とを備えている。本実施形態では、駆動用モータ5として、安価な(ブラシ付き)DCモータを用いているが、ブラシレスモータ等の他のモータを用いてもよい。なお、ここでいうモータケース60とは、駆動用モータ5自体が有するケース(ハウジング)とは別体で構成されたものであり、独自のケースを有する駆動用モータ5全体を収容する電動アクチュエータのケース(アクチュエータケース)のことである。
モータケース60は、駆動用モータ5の大部分を収容する円筒状の本体部61と、本体部61の一端部(図1における左端部)に固定された蓋状のキャップ部62とで構成されている。各バスバー70は、金属製の板部材を所定形状に曲げ加工して形成されており、それぞれ樹脂製のホルダ部71によって保持されている。また、各バスバー70は、ホルダ部71が駆動用モータ5の端部(図1おける左端部)に固定された状態で、駆動用モータ5のモータ端子(図示省略)に対して溶接により接続されている。キャップ部62には軸方向に突出する筒状のコネクタ部62aが設けられており、コネクタ部62aの内周側には各バスバー70の先端部(モータ端子に接続される側とは反対側の端部)が配置されている。このバスバー70の先端部に対し、図示しない動力電源から延びる動力線の相手側端子が接続されることで、動力電源から駆動用モータ5へ電力が供給可能な状態となる。
駆動力伝達機構3は、第1伝達ギヤとしての駆動側のドライブギヤ8と、これと噛み合う第2伝達ギヤとしての被駆動側のドリブンギヤ9とで構成されている。ドライブギヤ8及びドリブンギヤ9は、ギヤケース10内に収容されている。ドライブギヤ8は、ドリブンギヤ9よりも歯数の少ない小径のギヤであり、駆動用モータ5の回転軸5aに対してこれと一体的に回転するように取り付けられている。これに対して、ドリブンギヤ9は、ドライブギヤ8よりも歯数の多い大径のギヤであり、運動変換機構4を構成する後述のナット17に対してこれと一体的に回転するように取り付けられている。
また、ドライブギヤ8は、その軸方向の一方(図1において左側)に配置された軸受11によって回転可能に支持されている。この軸受11は、駆動用モータ5の端部に固定された筒状の軸受保持部材13内に嵌め込まれることによって保持されている。また、ドライブギヤ8の軸方向の他方側(図1において右側)は、ドライブギヤ8から軸方向に突出する回転軸5aを支持する軸受12によって間接的に支持されている。この軸受12は、ギヤケース10内に嵌め込まれることによって保持されている。本実施形態では、一方の軸受11を玉軸受とし、他方の軸受12を針状ころ軸受としているが、これらの軸受11,12として他の軸受を用いてもよい。
ドリブンギヤ9は、ナット17の外周面に設けられた複列の軸受14によってナット17と共に回転可能に支持されている。複列の軸受14は、ギヤケース10に設けられた筒状のスリーブ15内に収容され、スリーブ15の内周面とナット17の外周面とに設けられた段差部によって軸方向の移動が規制されている。複列の軸受14としては、ナット17を安定的かつ確実に支持することができるように、ラジアル荷重に加えて、両方向のアキシャル荷重を支承できる複列アンギュラ玉軸受を用いることが好ましい。
駆動用モータ5が駆動を開始し、駆動用モータ5の回転軸5aが回転すると、回転軸5aと一体的にドライブギヤ8が回転し、これに連動してドリブンギヤ9が回転する。このとき、駆動用モータ5からの回転運動は、歯数の少ないドライブギヤ8から歯数の多いドリブンギヤ9へ伝達されるので、減速されて回転トルクが増加する。なお、本実施形態とは異なり、ドライブギヤ8とドリブンギヤ9とを同じ歯数のギヤで構成し、駆動用モータ5からの回転運動を減速せずに伝達するようにしてもよい。
運動変換機構4は、回転部材としてのナット17と、直動部材としてのねじ軸18と、多数のボール19とを有するボールねじ機構である。ナット17の内周面とねじ軸18の外周面には、それぞれ螺旋状溝が形成されており、これらの螺旋状溝の間にボール19が転動可能に収容されている。また、ナット17には循環部材16が設けられており、この循環部材16によってボール19が螺旋状溝に沿って循環するように構成されている。
ねじ軸18は、ナット17の内周に挿通され、駆動用モータ5の回転軸5aと平行に配置されている。ねじ軸18の前端部(図1における左端部)には、連結孔18aが設けられており、この連結孔18aにボルト等の締結具を挿入することで、ねじ軸18と操作対象である図示しない使用機器の対応部位とが連結される。駆動用モータ5の回転運動がドライブギヤ8及びドリブンギヤ9を介してナット17に伝達されると、ナット17が回転することで、ねじ軸18が軸方向の一方(前進方向又は後退方向)へ移動する。反対に、駆動用モータ5が逆回転した場合は、ドライブギヤ8及びドリブンギヤ9を介して回転運動がナット17に伝達されて、ねじ軸18が軸方向の他方へ移動する。このように、駆動用モータ5の正逆回転によって、ねじ軸18が前進又は後退することで、ねじ軸18の前端部に連結された操作対象が操作される。
ねじ軸18の後端部(操作対象側の端部とは反対側の端部)は、ねじ軸ケース20によって覆われている。ねじ軸ケース20は、ギヤケース10に対してモータケース60が固定される側とは反対側で固定されている。
また、ねじ軸18の後端部には、ねじ軸18の回転を規制する回転規制部材としての回り止めピン21が設けられている。回り止めピン21は、ねじ軸18に対してその軸方向と直交又は交差する方向に取り付けられている。ねじ軸18の後端部から外径方向に突出する回り止めピン21の両端部には、それぞれガイドローラ22が回転可能に取り付けられている。各ガイドローラ22は、ねじ軸ケース20に設けられた軸方向に延びる一対のガイド溝20a内に挿入されている。ガイドローラ22がガイド溝20aに沿って軸方向へ移動することで、ねじ軸18は周方向に回転することなく軸方向に前進又は後退する。
また、ねじ軸18において、ナット17よりも前端部側には、電動アクチュエータ1内に異物が侵入するのを防止するブーツ23と、ブーツ23を保護するためのブーツカバー25とが設けられている。ブーツ23は、小径端部23aと大径端部23bとこれらを繋いで軸方向に伸縮する蛇腹部23cとで構成されている。小径端部23aはねじ軸18の外周面に固定され、大径端部23bはブーツカバー25に取り付けられた筒状のブーツ装着部材24の外周面に固定されている。ブーツカバー25は、ブーツ23の外側を覆うように配置され、モータケース60の本体部61と一体成型されている。
また、ねじ軸18の外周面には、ねじ軸18の軸方向位置を検出するためのセンサターゲットとなる磁石27が設けられている。一方、モータケース60の外周には、図示しないストロークセンサが設けられている。ねじ軸18が前進又は後退すると、これに伴って移動する磁石27の磁場(例えば磁束密度の向き及び強さ)の変化をストロークセンサが検出することにより、磁石27の軸方向位置、ひいてはねじ軸18の軸方向位置が検出される。
続いて、図2〜図4に基づき、本発明の特徴部分であるロック機構6の構成について説明する。
図2は、図1に示すロック機構6及びその周辺部分を拡大して示す縦断面図、図3及び図4は、図2のX−X線で矢視したロック機構6の横断面図であって、図3は、ロック機構6の非ロック状態を示す図であり、図4は、ロック機構6のロック状態を示す図である。
図2及び図3に示すように、ロック機構6は、ロック部材30と、ロック部材30を押し動かすカム31と、カム31を回転駆動させるロック用モータ32(図2参照)と、ロック部材30を付勢する一対の付勢部材33(図3参照)と、付勢部材33を支持する付勢支持部材34と、カム31を支持するカム支持部材35とを備えている。
図3に示すように、ロック部材30は、円弧状の部材で構成されており、内周面に複数の係合歯30aが周方向へ並ぶように設けられている。ロック部材30の内径側には、ドライブギヤ8と一体に設けられると共に駆動用モータ5の回転軸5aに固定された係合部40が配置されており、ロック部材30は、この係合部40に対して径方向に移動可能(接近離間可能)に構成されている。なお、係合部40は、駆動用モータ5の回転軸5a又はドライブギヤ8の少なくとも一方に対して相対的に回転しないように設けられていれば、ドライブギヤ8と別体であってもよい。また、係合部40の外周面全体には、ロック部材30の係合歯30aと同様に複数の係合歯40aが周方向へ並ぶように設けられている。ロック部材30の係合歯30aが係合部40の係合歯40aに対して係合することで、図4に示すロック状態となる。
図2に示すように、係合部40の外周面には、段差部41とリング状のストッパ部材42とが設けられている。この段差部41及びストッパ部材42は、ロック部材30の軸方向の一方側と他方側とに設けられており、係合部40に対するロック部材30の軸方向移動を規制する軸方向規制部として機能する。これにより、ロック部材30は、係合部40の係合歯40aに対して向かい合った状態で保持されている。
カム31は、ロック用モータ32の回転軸32aに固定され、回転軸32aと一体に回転するように構成されている。また、図3に示すように、カム31は、その回転中心(回転軸32aの中心)に対して偏心するように配置された円弧状のカム面31aと、カム面31aに連続する平坦面31bとを有している。一方、ロック部材30の外周面には、カム面31aが接触するカム作用面30bと、カム31の平坦面31bと協働してカム31の回転を規制する平坦なカムストッパ面30cとが設けられている。
図2に示すように、ロック用モータ32は、ねじ軸ケース20に設けられた筒状のモータ収容部51内に収容されている。また、モータ収容部51には、その一端の開口部を封止するためのキャップ部材52が装着されている。本実施形態では、ロック用モータ32として、駆動用モータ5よりも小型の(ブラシ付き)DCモータを用いているが、ブラシレスモータ等の他のモータを用いてもよい。
図3に示すように、一対の付勢部材33は、円弧状(C字状)に形成された付勢支持部材34の周方向両端部34b,34cに設けられている。本実施形態では、付勢支持部材34の周方向両端部34b,34cに凹部34aが設けられており、各凹部34aに付勢部材33が装着されている。各付勢部材33は、ロック部材30の周方向両端面30d,30eを押すことで、ロック部材30を係合部40から離間する方向に付勢している。本実施形態では、付勢部材33として、板ばねを用いているが、コイルスプリング等の他のばね部材、あるいはゴム等の弾性体を用いてもよい。
また、カム31は、ロック部材30に接触する側とは反対側で、半円状に形成されたカム支持部材35の内周面に対して接触している。このように、カム31がカム支持部材35の内周面に対して接触していることで、カム31はロック部材30側から受ける力に抗して支持されている。
図2に示すように、付勢支持部材34及びカム支持部材35は、ギヤケース10内に設けられている。本実施形態では、付勢支持部材34及びカム支持部材35が、ギヤケース10とは別体で構成されているが、これらをギヤケース10と一体で構成してもよい。また、本実施形態では、電動アクチュエータ1のケースが、本体部61とキャップ部62とから成るモータケース60と、ギヤケース10と、ねじ軸ケース20と、ブーツカバー25とで構成されているが、ケースの構造はこれに限らない。ケースの形状や分割構造は、電動アクチュエータの内部構造の仕様変更や組付け性などに応じて適宜変更可能である。従って、付勢支持部材34及びカム支持部材35は、ギヤケース10以外のケースと一体に構成されていてもよい。また、付勢支持部材34及びカム支持部材35はいずれも周方向に長く(C字状又は半円状に)形成されているが、付勢部材33又はカム31を支持できれば図3に示す付勢支持部材34及びカム支持部材35よりも短くても構わない。
次に、ロック機構6の動作について説明する。
まず、図3に示す非ロック状態では、ロック用モータ32への通電は行われておらず、ロック用モータ32の回転力はカム31に対して付与されていない。従って、ロック部材30は、カム31から駆動力を受けず、付勢部材33の付勢力によって係合部40から離間した状態で保持されている。このように、非ロック状態では、ロック部材30が係合部40から離間しているため、係合部40はロック部材30によって拘束されていない。よって、係合部40は図3における時計回り及び反時計回りに自由に回転することができる状態であり、この状態で電動アクチュエータ1は駆動用モータ5を駆動力させて操作対象を操作することが可能である。また、非ロック状態では、カム31が、その平坦面31bとカムストッパ面30cとの接触により回転規制され、所定の回転位相で保持されている。
斯かる非ロック状態から、ロック用モータ32に通電が行われると、図4に示すように、カム31が回転してロック部材30を押し動かす。なお、このとき駆動用モータ5の駆動は停止しており、電動アクチュエータ1による操作は行わない状態となっている。図4に示すように、カム31が図の時計回りに回転することで、付勢部材33の付勢力に抗してカム面31aがロック部材30のカム作用面30bを押す。これにより、ロック部材30が係合部40に対して接近する方向(内径方向)に押し動かされ、ロック部材30の複数の係合歯30aがこれと対向する係合部40の複数の係合歯40aに対して係合する。また、これと同時に、ロック部材30の周方向両端面30d,30eが付勢支持部材34の両端部34b,34cに対して当接する。これにより、ロック部材30の周方向の両側への移動が規制され、ロック部材30が係合する係合部40の回転方向の変位も規制される。このように、ロック部材30が係合部40に対して係合し、さらに、ロック部材30の周方向移動が規制されることで、係合部40の回転が規制された状態(ロック状態)となる。この状態では、駆動用モータ5の回転軸5a及びドライブギヤ8の回転も規制されるため、操作対象側から電動アクチュエータ1へ逆入力があったとしても、電動アクチュエータ1の作動は防止され、操作対象は所定の操作位置で保持される。
また、ロック状態から再び非ロック状態にするには、ロック用モータ32への通電を遮断する。これにより、カム31によるロック部材30を押す力がなくなることで、ロック部材30は付勢部材33の付勢力によって係合部40から離れる方向(外径方向)に押し動かされる。そして、ロック部材30と係合部40との係合が解除され、係合部40が自由に回転できる状態(非ロック状態)となる。また、ロック部材30が係合部40から離れる方向に押し動かされるのに伴って、カム31は図4における反時計回りに回転し、カム31の平坦面31bとロック部材30のカムストッパ面30cとの接触によって回転が規制された状態に保持される。
以上のように、本実施形態に係るロック機構6においては、ロック部材30を、従来のような軸方向に移動させてドライブギヤの係合孔に挿入する構成ではなく、径方向に移動させる構成としていることで、係合部40に対するロック部材30の係合が行いやすくなる。従って、ロック部材30と係合部40との係合歯30a,40a同士を精度良く位置合わせなくても互いに係合させることができるようになり、作動安定性が向上する。なお、本実施形態では、ロック部材30が係合部40に対して係合することにより、ロック用モータ32の回転が機械的に停止するので、ロック部材30の移動量を確認するためにロック用モータ32の回転量などを検知するセンサは不要である。
また、本実施形態に係るロック機構6では、従来のようなロック部材の先端部のみで逆入力荷重を受ける構成に比べて、複数の係合歯30a,40a同士を係合させて(複数の係合箇所で)逆入力荷重を受けることができるので、係合箇所が1箇所である場合の応力集中を回避することができる。これにより、逆入力によるロック部材30の摩耗を抑制することができ、逆入力荷重に対する耐久性を向上させることができる。
さらに、本実施形態に係るロック機構6においては、ロック状態にする際、上述のように付勢支持部材34の周方向両端部34b,34cが、ロック部材30の周方向両端面30d,30eに当接することで、ロック部材30の周方向移動を規制する周方向規制部として機能する。このように、付勢支持部材34がロック状態となったロック部材30の周方向移動を規制する周方向規制部として機能することで、逆入力があった場合の係合部40の回転方向の変位を確実に防止することが可能である。従って、本実施形態においては、逆入力による電動アクチュエータ1の作動を確実に防止でき、操作対象の操作位置を高度に保持しておくことが可能である。
また、本実施形態に係るロック機構6のように、ロック部材30側から受ける力に抗してカム31を支持するカム支持部材35を備えることで、ロック用モータ32の回転軸32aに対する曲げ負荷を軽減することができ、回転軸32aの変形を防止することができる。なお、回転軸32aに対する曲げ負荷が許容できる範囲内の負荷である場合は、カム支持部材35を省略しても構わない。また、カム支持部材35が設けられていることで、ロック部材30側から受ける力によってカム31が変位するのを防止でき、ロック部材30を押し動かすカム31の機能を良好に発揮することができる。ここで、ロック部材30側から受ける力には、付勢部材33による付勢力のほかに、ロック部材30が係合部40に係合した際に係合部40から受ける反力がある。特に、ロック部材30が係合部40から受ける反力に抗してカム31がカム支持部材35によって支持されることで、ロック部材30と係合部40との係合力が向上するので、逆入力時における係合部40の回転をより強固に防止することが可能となる。
本実施形態では、ロック部材30と係合部40との各係合歯30a,40aの形状を、先端に向かって接近する直線状の二辺を有する三角形状としているが、各係合歯30a,40aの開き角度α,β(図5参照)は、90°以上に設定されていることが望ましい。このように、各係合歯30a,40aの形状と開き角度α,βを設定することで、これらをインボリュート歯形に形成する場合に比べて、係合歯30a,40a同士の歯離れがよくなり、係合状態を円滑に解除することが可能となる。なお、各係合歯30a,40aの形状は、本実施形態に限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
以上、本発明に係る電動アクチュエータの実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に何ら限定されるものではない。
上述の実施形態では、ロック用モータ32が通電状態となった場合に、カム31によってロック部材30が径方向に押し動かされて係合部40に対して係合し、ロック用モータ32が非通電状態となった場合に、付勢部材33の付勢力によってロック部材30と係合部40との係合が解除されるようにしているが、これとは反対に作動する構成としてもよい。すなわち、ロック用モータ32が非通電状態となった場合に、付勢部材33の付勢力によってロック部材30が係合部40に対して係合し、ロック用モータ32が通電状態となった場合に、カム31によってロック部材30を押し動かしてロック部材30と係合部40との係合を解除するようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、カム31がカム支持部材35に対して常時接触するようにしているが、カム31の外周面の径を回転方向に渡って変化させ、カム31がカム支持部材35に対して接触しないタイミングがあってもよい。例えば、ロック部材30を押し動かす際、最初はカム31がカム支持部材35に対して非接触状態で回転し、ロック部材30が係合部40に対して係合するとき又はその前にカム31がカム支持部材35に対して接触するようにしてもよい。このように、カム31の回転が開始された際、カム31がカム支持部材35に対して接触しないようにすることで、カム支持部材35に対するカム31の摺動抵抗を回避することができる。また、カム31がカム支持部材35に対して常時接触している構成においても、カム31の摺動抵抗を軽減する観点から、ロック部材30が係合部40に対して係合しているときを除いて、カム31はカム支持部材35に対してできるだけ小さい圧力で接触していることが望ましい。
また、上述の実施形態とは異なり、ドライブギヤ8の(ドリブンギヤ9と噛み合う)駆動力伝達用の歯を、ロック部材30が係合する係合歯40a(係合部40)として利用することも可能である。また、係合部40を、ドライブギヤ8ではなく、ドリブンギヤ9に対して相対的に回転しないように一体又は別体で設け、この係合部40に対してロック部材30を係合可能に構成してもよい。
また、上述の実施形態では、ロック部材30の駆動源として、回転軸が駆動用モータ5の回転軸5aと平行に配置されたロック用モータ32を用い、ロック用モータ32の回転運動をカム31によってロック部材30の径方向運動に変換しているが、電動アクチュエータ1を構成する部品のレイアウトなどに応じて、他の駆動源やリンク機構等を適宜採用し得ることは勿論のことである。
また、本発明に係る構成は、上述の実施形態に係る電動アクチュエータ1に限らず、遊星歯車減速機等を備えるものなど、他の電動アクチュエータにも適用可能である。
1 電動アクチュエータ
2 駆動部
3 駆動力伝達機構
4 運動変換機構
5 駆動用モータ
6 ロック機構
8 ドライブギヤ(第1伝達ギヤ)
9 ドリブンギヤ(第2伝達ギヤ)
30 ロック部材
30a 係合歯
30d 周方向端面
30e 周方向端面
31 カム
32 ロック用モータ
33 付勢部材
34 付勢支持部材
34b 周方向端部(周方向規制部)
34c 周方向端部(周方向規制部)
35 カム支持部材
40 係合部
40a 係合歯
α 開き角度
β 開き角度

Claims (7)

  1. 駆動用モータと、前記駆動用モータの回転運動を直線運動に変換する運動変換機構と、前記駆動用モータの回転運動を前記運動変換機構に伝達する伝達ギヤと、前記運動変換機構側から前記駆動用モータ側への逆入力による電動アクチュエータの作動を防止するロック機構とを備える電動アクチュエータにおいて、
    前記ロック機構は、前記駆動用モータの回転軸と前記伝達ギヤの少なくとも一方に相対的に回転しないように設けられた係合部に対して径方向に移動することで、前記係合部が有する複数の係合歯に対して係合するロック部材を備えることを特徴とする電動アクチュエータ。
  2. 前記ロック機構は、前記ロック部材を径方向に移動させるための駆動力を付与するロック用モータを備える請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  3. 前記ロック機構は、前記ロック部材と前記係合部との係合状態を解除する方向に前記ロック部材を付勢する付勢部材を備え、
    前記ロック用モータが通電状態となった場合に、前記ロック用モータの駆動力により前記ロック部材が径方向に移動して前記係合部に対して係合し、
    前記ロック用モータが非通電状態となった場合に、前記付勢部材の付勢力によって前記ロック部材と前記係合部との係合が解除される請求項2に記載の電動アクチュエータ。
  4. 前記ロック機構は、前記ロック用モータの駆動力によって回転することにより前記ロック部材を径方向に押し動かすカムを備える請求項2又は3に記載の電動アクチュエータ。
  5. 前記ロック機構は、前記カムの外周面に接触し、前記ロック部材側から受ける力に抗して前記カムを支持するカム支持部材を備える請求項4に記載の電動アクチュエータ。
  6. 前記ロック機構は、前記ロック部材が前記係合部に対して係合した状態で、前記ロック部材の周方向端面に対して当接することにより、前記ロック部材の周方向への移動を規制する周方向規制部を備える請求項1から5のいずれか1項に記載の電動アクチュエータ。
  7. 前記係合歯は、先端に向かって接近する直線状の二辺を有する三角形状に形成され、前記係合歯の開き角度が90°以上に設定されている請求項1から6のいずれか1項に記載の電動アクチュエータ。
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