JP2020072061A - 電気化学セル及び電気化学セルの製造方法 - Google Patents

電気化学セル及び電気化学セルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い信頼性を有するとともに、外面の印字性に優れ、且つ、小型サイズで充分な放電容量を得ることが可能な電気化学セル及び電気化学セルの製造方法を提供する。
【解決手段】電極体2と、有底筒状の第1容器17及び第2容器18が重ね合わせられて電極体2を収容する収容部12が形成された外装体10と、収容部12に配置されて内面の一部を覆うように設けられる第2シーラントリング37と、収容部12に第2シーラントリング37を介して第2容器18と接するように配置され、電極体2と電気的に接続される外部電極端子を構成するアルミニウムプレート38とを備え、第2シーラントリング37が、第2容器18の第2底壁部31とアルミニウムプレート38との間に介在して第2容器18の第2底壁部31の内面全体を覆うとともに、外周端37aが第2容器18の第2周壁部32の一部を覆うように第2周壁部32に沿って折り曲げられてなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、電気化学セル及び電気化学セルの製造方法に関する。
非水電解質二次電池や電気二重層キャパシタ、イオンキャパシタ等の電気化学セルとしては、例えば、密封された容器状の外装体の内部に、一対の正極電極及び負極電極からなる電極体と、この電極体に含浸された非水電解質とを含む構成のものが挙げられる。このような電気化学セルは、例えば、携帯電話、PDA、携帯用ゲーム機等の各種小型電子機器に利用されており、特に、ラミネート型、円筒状、有底の矩形形状、ボタン(コイン)型のもの等が多用されている。
また、電気化学セルの一形態として、より小型で形状の自由度が高く、且つ、高容量の電池を得るために、例えば、金属薄膜と樹脂膜のラミネートフィルム(パウチ)を外装体に用い、外装体の一部に形成した貫通孔の周囲に、同軸の貫通孔を有するシーラントフィルムを介して外部接続端子を融着することで、電極端子を外部に露出させた構成のボタン型電池が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特許第6284248号公報
ここで、特許文献1に記載の電池の構成だと、図6(a)に示すように、外装体110の内部において、外部接続端子138及びシーラントフィルム137が、概略で同形状とされるとともに、シーラントフィルム137が平面視で若干大きい程度とされた状態で積層されている。しかしながら、このような構成だと、図6(b)に示すように、外部接続端子138やシーラントフィルム137の寸法のばらつき、外部接続端子138とシーラントフィルム137との融着を行う工程における各位置のばらつき等のため、外装体110と外部接続端子138との間にシーラントフィルム137が存在しない領域Nが生じるおそれがある。このような場合、上記の領域Nにおいて、外部接続端子138の外周端138aが、ラミネートフィルムからなる外装体110の内面に配置される樹脂層に接触し、この樹脂層を傷つけてしまい、電池としての信頼性が低下するおそれがある。
さらに、図7中に示すように、例えば、金属からなる外部接続端子138の外周端138a付近に、打ち抜き加工時に生じたバリBが残存していると、上記の領域Nにおいて、外装体110の内面側に配置される樹脂層を傷つけてしまい、上記同様、電池としての信頼性が低下するという問題がある。
さらに、特許文献1に記載の電池においては、外部接続端子がシーラントフィルムを介して外装体に接触する部分が、電池内のシール部として機能する。しかしながら、上記のように、製造過程において、外部接続端子やシーラントフィルムの寸法のばらつきや、外部接続端子とシーラントフィルムとを融着する際の位置のばらつきが生じると、外装体と外部接続端子との間にシーラントフィルムが存在しない領域Nが発生するため、シール部の面積が小さくなる。このため、特許文献1に記載の構成だと、信頼性に劣る電池が製造されてしまうという問題があった。
またさらに、ラミネートフィルムからなる外装体の上下の外面には、一般に、電池の品種(型番)、規格、ロット番号(QRコード(登録商標))等を印字する必要があることから、外装体の外面は概ね平坦であることが求められる。しかしながら、特許文献1に記載の電池の構成だと、図8に示すように、外部接続端子138、シーラントフィルム137及び外装体110を融着する工程において、外装体110が外部接続端子138及びシーラントフィルム137に押圧されることで、外面Sに段差が生じる場合がある。このため、電池の外面Sに必要な情報を印字することが困難になるという問題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、高い信頼性を有するとともに、外面の印字性に優れ、且つ、小型サイズで充分な放電容量を得ることが可能な電気化学セル及び電気化学セルの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意実験検討を積み重ねた。この結果、外装体内の収容部に配置されるシーラントフィルムの形状及びサイズを最適化することにより、信頼性が向上するとともに、電気化学セルの外面の平坦性を確保でき、且つ、小型サイズで充分な放電容量が得られることを見いだし、本発明を完成させた。
即ち、本発明の電気化学セルは、正極電極及び負極電極を含む電極体と、有底筒状とされた第1部材及び第2部材が重ね合わせられてなり、前記第1部材と前記第2部材とで内部を密封することで、前記電極体を収容する収容部が形成された外装体と、前記収容部に配置され、前記外装体の内面の少なくとも一部を覆うように設けられるシーラントフィルムと、前記収容部に、前記シーラントフィルムを介して前記外装体と接するように配置され、前記電極体と電気的に接続されるとともに、外部と電気的に接続可能に設けられる外部電極端子と、を備え、前記シーラントフィルムは、少なくとも、前記第2部材の底壁部と前記外部電極端子との間に介在するように設けられ、前記第2部材の底壁部の内面全体を覆うとともに、外周端が、前記第2部材の周壁部の少なくとも一部を覆うように前記周壁部に沿って折り曲げられていることを特徴とする。
本発明によれば、上記のように、シーラントフィルムが、第2部材の底壁部の内面全体を覆うとともに、外周端が、第2部材の周壁部の内面の少なくとも一部を覆うように周壁部に沿って折り曲げられた構成を採用することで、例えば、外部接続端子やシーラントフィルムの寸法のばらつき、外部接続端子とシーラントフィルムとを融着する際の位置のばらつき等が存在する場合でも、外部接続端子が外装体の内面と接触することがない。これにより、外部電極端子が外装体の内面側を傷つけるのを防止できるので、電気化学セルとしての信頼性が向上する。また、外部接続端子と外装体との間にシーラントフィルムが確実に存在するので、安定したシール部構造が得られ、電気化学セルとしての信頼性がより向上する。さらに、外部接続端子、シーラントフィルム及び外装体を融着する工程において、外部接続端子及びシーラントフィルムによる押圧で外装体の外面側に段差が生じるのを防止でき、平坦性が確保されるので、電気化学セルの外面への印字性が向上し、優れた印字品質が得られる。
また、上記構成の電気化学セルにおいて、前記シーラントフィルムは、前記第2部材の前記底壁部及び前記周壁部の内面全体を覆うように設けられていてもよい。
本発明によれば、シーラントフィルムが、第2部材の底壁部及び周壁部の全面を覆っていることで、外部電極端子が、外装体の内面側の層を傷つけるのをより確実に防止できるので、電気化学セルとしての信頼性がさらに向上する。
また、上記構成の電気化学セルにおいて、前記外装体は、少なくとも前記第2部材がラミネート部材からなる構成を採用してもよい。
本発明によれば、ラミネート部材からなる第2部材の内面側に配置される樹脂からなる層が、外部電極端子によって傷つけられるのを防止できるので、電気化学セルとしての信頼性が顕著に向上する。
また、上記構成の電気化学セルにおいて、前記第2部材及び該第2部材の内面を覆う前記シーラントフィルムに、前記外部電極端子を外部に露出させる貫通孔が、それぞれ同軸に設けられていることが好ましい。
本発明によれば、シーラントフィルムの位置ずれ等が生じることなく、第2部材及びシーラントフィルムに同軸で設けられた貫通孔により、外部電極端子と外部との電気的接続を確実に維持できる。
また、上記構成の電気化学セルにおいて、前記収容部の外周側に、前記第1部材及び前記第2部材が融着された状態で、前記収容部の外周に沿って折り曲げられた封止部を備えることが好ましい。
本発明によれば、収容部の外周に沿って折り曲げられた封止部を備えることで、収容部の密封性がより高められるので、小型サイズで充分な放電容量を得ることが可能になる。
また、上記構成の電気化学セルにおいて、さらに、前記第1部材の底壁部と前記電極体との間に外部電極端子が設けられ、該外部電極端子が、前記シーラントフィルムを介して前記第1部材の底壁部と接していてもよい。
本発明によれば、上述した第2部材の底壁部及び外部電極端子の場合と同様、外部接続端子と外装体との間にシーラントフィルムが確実に存在することで、安定したシール部構造が得られ、電気化学セルとしての信頼性がより向上する。
本発明の電気化学セルの製造方法は、少なくとも、有底筒状とされた第1部材及び第2部材からなる外装体の収容部に、正極電極及び負極電極を含む電極体、該電極体と電気的に接続される外部電極端子、及びシーラントフィルムを配置する組付工程と、前記収容部の外周側を封止して密封する封止工程と、を含み、前記組付工程は、前記第2部材の内面側において、前記シーラントフィルムを、少なくとも前記第2部材の底壁部と前記外部電極端子との間に介在するように配置し、且つ、前記第2部材の底壁部の内面全体を覆うとともに、外周端を、前記第2部材の周壁部の少なくとも一部を覆うように前記周壁部に沿って折り曲げて配置することを特徴とする。
本発明によれば、特に、上記の組付工程を備えた方法を採用することで、外部接続端子やシーラントフィルムの寸法のばらつき、外部接続端子とシーラントフィルムとを融着する際の位置のばらつき等が存在する場合でも、外部接続端子と外装体の内面とを接触させることなく、各部材を組み付けることができる。これにより、外部電極端子が外装体の内面側を傷つけるのを防止できるので、信頼性の高い電気化学セルを製造できる。また、外部接続端子と外装体との間にシーラントフィルムが確実に存在した状態で各部材を組み付けることができるので、安定したシール部構造が得られ、信頼性がより向上した電気化学セルを製造できる。さらに、外部接続端子、シーラントフィルム及び外装体を融着する際、外部接続端子及びシーラントフィルムによる押圧で外装体の外面側に段差が生じるのを防止でき、平坦性を確保できるので、印字性に優れた電気化学セルを製造できる。
本発明の電気化学セルによれば、上記構成により、外部接続端子が外装体の内面と接触することがないので、外部電極端子が外装体の内面側を傷つけるのを防止でき、また、安定したシール部構造が得られることから、電気化学セルとしての信頼性が向上する。また、外部接続端子及びシーラントフィルムによる押圧で外装体の外面側に段差が生じるのを防止でき、平坦性が確保されるので、電気化学セルの外面への印字性が向上し、優れた印字品質が得られる。従って、高い信頼性を有するとともに、外面の印字性に優れ、且つ、小型サイズで充分な放電容量が得られる電気化学セルが実現できる。
また、本発明の電気化学セルの製造方法によれば、外部接続端子と外装体の内面とを接触させることなく、各部材を組み付けることができるので、外部電極端子が外装体の内面側を傷つけるのを防止でき、また、安定したシール部構造が得られるので、信頼性の高い電気化学セルを製造できる。また、外部接続端子及びシーラントフィルムによる押圧で外装体の外面側に段差が生じるのを防止でき、平坦性を確保できるので、印字性に優れた電気化学セルを製造できる。従って、高い信頼性を有するとともに、外面の印字性に優れ、且つ、小型サイズで充分な放電容量が得られる電気化学セルを製造することが可能になる。
図1は、本発明に係る電気化学セルの第1実施形態であるボタン型のリチウムイオン二次電池を模式的に説明する図であり、電池全体を示す斜視図である。 図2は、本発明に係る電気化学セルの第1実施形態であるボタン型のリチウムイオン二次電池を模式的に説明する図であり、図1に示すボタン型電池の断面図である。 図3は、本発明に係る電気化学セルの第1実施形態であるボタン型のリチウムイオン二次電池を模式的に説明する図であり、図2中に示すボタン型電池の要部を拡大して示す断面図である。 図4は、本発明に係る電気化学セルの第2実施形態である平面視長円形状(角丸長方形状)のリチウムイオン二次電池を模式的に説明する斜視図である。 図5は、本発明に係る電気化学セルの第3実施形態である平面視矩形状のリチウムイオン二次電池を模式的に説明する斜視図である。 図6(a),(b)は、従来の構成の電気化学セルであるボタン型電池を示す部分断面図である。 図7は、従来の構成の電気化学セルであるボタン型電池を示す部分断面図である。 図8は、従来の構成の電気化学セルであるボタン型電池を示す部分断面図である。
以下、本発明に係る電気化学セル及び電気化学セルの製造方法の実施形態を挙げ、その構成について図1〜5を参照しながら詳述する。なお、以下に説明する各実施形態においては、電気化学セルの実施形態として、非水電解質二次電池の一種であるリチウムイオン二次電池を例に挙げて説明する。本発明で説明するリチウムイオン二次電池とは、具体的には、密封された容器状の外装体の内部に、一対の正極電極及び負極電極からなる電極体と、この電極体に含浸された非水電解質とを含む構成の電池である。
本実施形態のリチウムイオン二次電池は、正極電極と負極電極の一方から他方へリチウムイオンが移動することで、電荷を蓄積(充電)したり電荷を放出(放電)したりすることができるものである。
<第1実施形態>
[電気化学セルの構成]
図1〜3は、本発明に係る電気化学セルの第1実施形態であるリチウムイオン二次電池(以下、単に電池と略称する場合がある)1について説明する図であり、図1は電池1の全体を示す斜視図、図2は断面図、図3は要部拡大断面図である。図1〜3に示すように、本実施形態の電池1は、所謂ボタン(コイン)型の電池である。この電池1は、電極体2と、電極体2に含浸される電解質溶液(図示せず)と、電極体2が収容された外装体10とを備えている。
また、電池1は、外装体10によって確保された収容部12の内部に、電極体2、負極側の外部電極端子を構成する銅プレート25及びニッケルプレート26、正極側の外部電極端子を構成するアルミニウムプレート38及びニッケルプレート39、第1シーラントリング(シーラントフィルム)24及び第2シーラントリング(シーラントフィルム)37が収容されている。
そして、本実施形態の電池1は、第2シーラントリング37が、外装体10を構成する第2容器(第2部材)18の第2底壁部31とアルミニウムプレート38との間に介在するように設けられ、第2容器18の第2底壁部31の内面全体を覆うとともに、外周端37aが、第2容器18の第2周壁部32の一部を覆うように第2周壁部32に沿って折り曲げられてなる構成とされている。
電極体2は、負極電極3及び正極電極4を備えている。図2中に示すように、負極電極3は、つづら折り形状に折り畳まれている。また、正極電極4も、負極電極3と交互に積層されるように、負極電極3と交差する方向でつづら折り形状に折り畳まれている。即ち、電極体2は、負極電極3と正極電極4とが交互に積層するように折り畳まれた積層タイプの電極体である。
本実施形態の電池1においては、電極体2を構成する負極電極3としては、特に限定されないが、例えば、チタン酸リチウム(LiTi12)からなる負極活物質と、グラファイトからなる導電助剤と、バインダとを含むものを用いることができる。
また、正極電極4としても、特に限定されないが、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)からなる正極活物質と、導電助剤と、バインダとを含むものを用いることができる。
さらに、これら負極電極3及び正極電極4に含浸される図視略の電解質としても、特に限定されないが、例えば、支持塩を有機溶媒等の非水溶媒に溶解させた電解液を用いることができ、その組成としても、電解液に求められる耐熱性や粘度等を勘案しながら適宜採用できる。
外装体10は、電極体2が収容される収容部12と、収容部12の外周12aに沿って折り曲げられた封止部15とを有する。封止部15は、絞り成形によって収容部12の外周12aに沿って折り曲げられている。
また、外装体10は、有底筒状の第1容器(第1部材)17と、有底筒状の第2容器(第2部材)18とを備えている。第1容器17及び第2容器18は、それぞれの中心軸が同軸となるように配置されている。以下の説明においては、第1容器17及び第2容器18の中心軸を中心軸Oとし、中心軸Oに沿う方向を軸方向といい、中心軸Oに直交する方向を径方向という。なお、中心軸Oは収容部12の中心軸となる。
第1容器17は、例えば、ラミネート部材によって形成された容器状部材である。詳細な図示は省略するが、第1容器17を構成するラミネート部材は、例えば、金属シートと、第1容器17における内面側に配置される樹脂製の融着層と、外側面を構成する樹脂製の保護層とが積層されたものである。
金属シートは、例えば、アルミニウムやステンレス材料等を用いて形成される。
融着層は、例えば、ポリオレフィンのポリエチレンやポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を用いて形成される。ポリオレフィンとしては、例えば、高圧法低密度ポリエチレンや低圧法高密度ポリエチレン、インフレーションポリプロピレンフィルム、無延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム、直鎖状短鎖分岐ポリエチレン等の材質が挙げられる。
保護層は、上述のポリオレフィンや、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ナイロン等を用いて形成される。
融着層及び保護層は、それぞれ、金属シートとの間に接合層を介して、熱融着又は接着剤によって接合される。
第1容器17は、第1底壁部(底壁部)21及び第1周壁部(周壁部)22を有する。第1底壁部21には、中心軸Oと同軸に形成された第1貫通孔23が設けられている。
第1底壁部21の内面には、第1シーラントリング24を介して、負極側の外部電極端子を構成する銅プレート25が熱融着されている。第1シーラントリング24は、ポリオレフィンのポリエチレンやポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を用いて形成された、シーラントフィルムをリング状に加工したものであり、中心軸Oと同軸に形成された貫通孔24bが設けられている。
銅プレート25の内面側は、電極体2の負極電極3に電気的に接続されている。また、銅プレート25の外面側には、平面視で概略中央部に、負極側の外部電極端子を構成するニッケルプレート26が溶接されている。ニッケルプレート26は、上記の貫通孔24b及び第1貫通孔23を貫通して外部に露出され、電池1における負極側の外部電極端子として機能する。即ち、電池1における負極側の外部電極端子は、銅プレート25及びニッケルプレート26からなる貫通電極として構成される。なお、例えば、銅プレート25をニッケル製とした場合には、ニッケルプレート26を省略することも可能であり、負極側の外部電極端子(貫通電極)を単体で構成できる。
第2容器18は、第1容器17と同様に、例えば、ラミネート部材によって形成された容器状部材である。第2容器18を構成するラミネート部材は、第1容器17と同様、金属シート18bと、第2容器18内面側に配置される樹脂製の融着層18aと、外側面を構成する樹脂製の保護層18cとが積層されたものである。
金属シート18bは、第1容器17における金属シートと同じ金属材料を用いて形成される。
融着層18aは、第1容器17における融着層と同じ熱可塑性樹脂を用いて形成される。
保護層18cは、第1容器17における保護層と同じ熱可塑性樹脂を用いて形成される。
第2容器18は、第2底壁部(底壁部)31、第2周壁部(周壁部)32、及び折曲部33を有する。
第2周壁部32は、収容部12の外周12aを形成する。
第2底壁部31には、中心軸Oと同軸に形成された第2貫通孔35が設けられている。
第2底壁部31の内面には、第2シーラントリング37を介して、正極側の外部電極端子を構成するアルミニウムプレート38が熱融着されている。第2シーラントリング37は、第1シーラントリング24と同様に、熱可塑性樹脂によってリング状に形成されており、中心軸Oと同軸に形成された貫通孔37bが設けられている。
アルミニウムプレート38の内面側は、電極体2の正極電極4に電気的に接続されている。また、アルミニウムプレート38の外面側には、平面視で概略中央部に、正極側の外部電極端子を構成するニッケルプレート39が溶接されている。ニッケルプレート39は、上記の貫通孔37b及び第2貫通孔35を貫通して外部に露出され、電池1における正極側の外部負極端子として機能する。即ち、電池1における正極側の外部電極端子は、アルミニウムプレート38及びニッケルプレート39からなる貫通電極として構成される。なお、例えば、アルミニウムプレート38をステンレス製とした場合には、ニッケルプレート39を省略することも可能であり、正極側の外部電極端子(貫通電極)を単体で構成できる。
本実施形態においては、第1容器17及び第2容器18をラミネート部材とし、第1容器17及び第2容器18に貫通電極を設けることにより、外装体10よりも外部側に端子部等を突出させる必要が無いので、電池1を小型に構成できる。
第2周壁部32は、第2底壁部31の外周31aから第1容器17の第1底壁部21に向けて筒状に折り曲げられている。折曲部33は、第2周壁部32のうち、第1底壁部21側の端部32aから第2周壁部32に沿って第2底壁部31側へ円筒状に折り曲げられている。また、折曲部33は、第2周壁部32に対して径方向外側に間隔をおいて配置されている。図2に示す例では、折曲部33及び第2周壁部32は、断面U字状に形成されている。
第2周壁部32は、第1周壁部22の内側で、且つ、折曲部33の内側に配置されている。また、折曲部33は、第1周壁部22の内側に配置されている。そして、折曲部33の融着層18aと第1周壁部22の融着層とは熱融着されている。
折曲部33の融着層18aと第1周壁部22の融着層とが熱融着されることにより、封止部15が形成される。即ち、収容部12の外周が封止部15で封止されることにより、第1容器17及び第2容器18が重ね合わされて外装体10が形成される。
折曲部33の融着層18aと第1周壁部22の融着層とを熱融着する手段としては、例えば、ヒータやレーザー等の熱源を用いる熱融着が挙げられる。また、折曲部33の融着層18aと第1周壁部22との融着層とは、熱融着の他、例えば、超音波溶接等を用いて融着することが可能である。
封止部15は、収容部12の外側に円筒状に形成され、且つ、収容部12の外周12aに沿って折り曲げられている。収容部12の外周12aは、第2周壁部32によって形成される。また、封止部15は、平面視で円形に形成され、湾曲した曲部を有する。
封止部15を収容部12の外周12aに沿って折り曲げることにより、封止部15を収容部12の外周12aに近づけることができる。この場合、封止部15は、収容部12の中心軸Oに対して直交する方向への張出が小さく抑えられる。これにより、特に、小形の電池1において、体積当たりの容量を高めることが可能になる。
また、封止部15は、例えば、絞り成形等の方法によって収容部12の外周12aに沿って折り曲げられる。これにより、封止部15は、第1容器17及び第2容器18の他の部位に比べて薄肉に形成されるので、収容部12の中心軸Oに対して直交する方向への封止部15の張出が一層小さく抑えられる。
また、第1容器17及び第2容器18との間の融着層を薄肉に形成した場合には、第1容器17及び第2容器18の金属シート間の隙間を小さく抑制できるので、密封性が高められ、封止部15から外装体10の内部に水が浸入するのをより効果的に抑制できる。これにより、小型サイズで充分な放電容量を得ることが可能になる。
収容部12は、第1容器17と第2容器18とが重ね合されることにより、密封空間として形成される。具体的には、収容部12は、第1底壁部21、第2底壁部31、及び第2周壁部32により形成されている。
本実施形態の電池1においては、上述したように、第1シーラントリング24及び第2シーラントリング37が、収容部12に配置され、収容部12の内面の少なくとも一部を覆うように設けられるシーラントフィルムからなる。
即ち、第1シーラントリング24は、図2中に示すように、第1容器17の第1底壁部21の内面の一部を覆うように設けられ、平面視略円形状(リング状)に構成されており、外部電極端子を構成する銅プレート25が、第1シーラントリング24を介して第1底壁部21に接している。
一方、第2シーラントリング37は、図3中に示すように、第2容器18における第2底壁部31の内面全体を覆い、さらに、第2周壁部32における第2底壁部31の近傍の一部を覆うように構成されている。即ち、第2シーラントリング37は、第2容器18を平面視した形状とほぼ同様の平面視形状を有しており、第2容器18の内径とほぼ同等あるいは若干小さめの外径寸法を有している。また、第2シーラントリング37は、外周端37aが、第2周壁部32に沿って折り曲げられ、この部分が第2周壁部32における第2底壁部31寄りの位置を覆うように構成されている。さらに、第2シーラントリング37は、第1シーラントリング24と同様、平面視略円形状(リング状)に構成されており、外部電極端子を構成するアルミニウムプレート38が、第2シーラントリング37を介して第2底壁部31(及び第2周壁部32の一部)に接している。
本実施形態の電池1においては、上記のように、第2シーラントリング37が、第2底壁部31の内面を覆うとともに、外周端37aが第2周壁部32の内面の一部を覆っていることで、仮に、アルミニウムプレート38や第2シーラントリング37の寸法のばらつき、アルミニウムプレート38と第2シーラントリング37とを融着する際の位置のばらつき等が生じている場合でも、アルミニウムプレート38が第2容器18と直に接触することがない。これにより、アルミニウムプレート38が第2容器18の内面側を傷つけるのを防止できるので、電池(電気化学セル)としての信頼性が向上する。
また、仮に、アルミニウムプレート38の外周部に、打ち抜き加工時に発生したバリ等が残留している場合であっても(図7の従来図を参照)、第2容器18の内面側に配置される樹脂製の融着層18aを突き破ったりすることがないので、電池1の信頼性がより高められる。
また、アルミニウムプレート38と第2容器18の第2底壁部31との間に第2シーラントリング37が確実に存在するので、安定したシール部構造が得られ、電池1の信頼性がさらに向上する。
さらに、アルミニウムプレート38、第2シーラントリング37及び第2容器18の第2底壁部31を融着する工程において、アルミニウムプレート38及び第2シーラントリング37による押圧で、第2容器18の外面に段差が生じるのを防止でき、電池1の表面における平坦性が確保される。これにより、電池1の外面への印字性が向上し、優れた印字品質が得られる。
なお、図3等においては、第2シーラントリング37の外周端37aが、第2容器18の第2周壁部32における内面の一部を覆っている例を示しているが、本実施形態の電池1においては、このような構成には限定されない。例えば、第2シーラントリング37が、第2容器18の第2底壁部31の内面全体を覆うとともに、外周端37aが、第2周壁部32における内面全体を覆うように設けられていてもよく、その被覆範囲は適宜設定することができる。
上記のように、第2シーラントリング37が、第2容器18の第2底壁部31及び第2周壁部32の内面全体を覆っていることで、アルミニウムプレート38が第2容器18の内面側に配置される樹脂からなる融着層18aを傷つけるのをより確実に防止できるので、電池1としての信頼性がさらに向上する。
また、本実施形態の電池1においては、第2容器18の第2底壁部31に第2貫通孔35が設けられ、第2シーラントリング37にも第2貫通孔35と同軸に形成された貫通孔37bが設けられていることで、外部電極端子を構成するニッケルプレート39を外部に露出させている。このような構成を採用することで、第2シーラントリング37の位置ずれ等が生じることなく、ニッケルプレート39と外部との電気的接続を確実に維持できる。
さらに、本実施形態では、負極側の外部電極端子を構成する銅プレート25が、第1シーラントリング24を介して第1容器17の第1底壁部21と接している構成を採用することで、銅プレート25と第1底壁部21との間に第1シーラントリング24が確実に存在する状態となる。このような構成を採用することで、上述した第2容器18の第2底壁部31及びアルミニウムプレート38の場合と同様、負極側における安定したシール部構造が得られ、電池1としての信頼性がさらに向上する。
また、本実施形態においては、例えば、図2中に示した第1容器17及び第2容器18の形状及び重ね合わせ形態を変更したうえで、上記の正極側の場合と同様、第1シーラントリング24が、第1底壁部21の内面全体を覆うとともに、外周端が、第1容器17の第1周壁部22の少なくとも一部を覆うように、この第1周壁部22に沿って折り曲げられた構成を採用することも可能である。このような構成を採用することで、負極側において、さらに安定したシール部構造が得られ、電池1としての信頼性がより一層向上する。
なお、本実施形態においては、第1容器17及び第2容器18の両方をラミネート部材から構成した例を説明しているが、例えば、第2容器18のみをラミネート部材から構成し、第1容器17をステンレス材料等の金属から構成してもよい。この場合、ラミネート部材からなる第2容器18にのみ貫通電極を設け、金属からなる第1容器17を、正極側の外部電極端子として構成することができる。
[電気化学セルの製造方法]
次に、本発明の電気化学セルの一実施形態であるリチウムイオン二次電池1を製造する方法について、上記同様、図1〜図3を参照しながら説明する。
本実施形態の電池1の製造方法は、少なくとも、以下の(1),(2)に示すような組付工程及び封止工程を備える。
(1)組付工程:
有底筒状とされた第1容器17及び第2容器18からなる外装体10の収容部12に、正極電極4及び負極電極3を含む電極体2、この電極体2と電気的に接続される外部電極端子を構成する銅プレート25、ニッケルプレート26、アルミニウムプレート38及びニッケルプレート39、第1シーラントリング24及び第2シーラントリング37を配置する。この際、少なくとも、第2シーラントリング37を、第2容器18の第2底壁部31とアルミニウムプレート38との間に介在するように配置し、且つ、第2底壁部31の内面全体を覆うとともに、外周端37aを、第2容器18の第2周壁部32の一部を覆うように該第2周壁部32に沿って折り曲げて配置する。
(2)封止工程2:
収容部12の外周12a側を封止して封止部15を形成し、外装体10を密封することで電池1を得る。
(1)組付工程
まず、組付工程においては、略円板状とされた図視略の第1容器素材の内面側に、第1シーラントリング24を介して銅プレート25を熱融着するとともに、第1貫通孔(図2の第1貫通孔23を参照)から露出する位置に対応するように、銅プレート25にニッケルプレート26を溶接する。これにより、銅プレート25及びニッケルプレート26からなる負極側の外部電極端子を形成する。なお、組付工程においては、例えば、銅プレート25をニッケル製とした場合には、ニッケルプレート26を省略することも可能である。
また、上記と同様にして、凹部の周囲にフランジ部が形成された図視略の第2容器素材の前記凹部内に、第2シーラントリング37を介してアルミニウムプレート38を熱融着するとともに、第2貫通孔(図2の第2貫通孔35を参照)から露出する位置に対応するように、アルミニウムプレート38にニッケルプレート39を溶接する。これにより、アルミニウムプレート38及びニッケルプレート39からなる正極側の外部電極端子を形成する。なお、組付工程においては、例えば、アルミニウムプレート38をステンレス製とした場合には、ニッケルプレート39を省略することも可能である。
この際、本実施形態では、図3中に示すように、第2シーラントリング37を、第2容器18の第2底壁部31とアルミニウムプレート38との間に介在するように配置し、第2底壁部31の内面全体を覆う。これととともに、外周端37aを、第2容器18の第2周壁部32の一部を覆うように該第2周壁部32に沿って折り曲げて配置する。
次いで、図視略の第2容器素材の凹部内に電極体2を収容し、電極体2の正極電極4とアルミニウムプレート38との間、及び、負極電極3と銅プレート25との間を電気的に接続する。
(2)封止工程
次に、封止工程においては、まず、内部に各部材が収容された第2容器素材に第1容器素材を重ね合わせた後、第2容器素材のフランジ部と第1容器素材の平板部とを熱融着して封止し、環状の熱融着部を形成して一体化する。
次いで、一体化された第1容器素材及び第2容器素材を、図視略の成形型内に配置し、環状の熱融着部の外周縁を曲げ加工することで、熱融着部の一部を持ち上げ、円筒状に絞り成形し、図1及び図2に示すような封止部15を形成する。
そして、絞り成形した封止部15から余剰の外周縁を切断し、本実施形態の電池1を得る。
本実施形態の電池1の製造方法によれば、上記のような組付工程を備えた方法を採用することで、仮に、アルミニウムプレート38や第2シーラントリング37の寸法のばらつき、アルミニウムプレート38と第2シーラントリング37とを融着する際の位置のばらつき等が生じている場合でも、アルミニウムプレート38が第2容器18と直に接触することなく、各部材を組み付けることができる。
これにより、アルミニウムプレート38が外装体10を構成する第2容器18の内面側を傷つけるのを防止できるので、信頼性の高い電池1を製造できる。
また、アルミニウムプレート38と第2容器18との間に第2シーラントリング37が確実に存在した状態で各部材を組み付けることができるので、安定したシール部構造が得られ、信頼性がより向上した電池1を製造できる。
さらに、アルミニウムプレート38、第2シーラントリング37及び第2容器18の第2底壁部31を融着する際、アルミニウムプレート38及び第2シーラントリング37による押圧で、第2容器18の外面に段差が生じるのを防止でき、電池1の表面における平坦性を確保できる。これにより、外面への各種情報の印字性に優れた電池1を製造できる。
<第2実施形態>
次に、本発明に係る電気化学セルの第2実施形態であるリチウムイオン二次電池50について、主に図4を参照しながら説明する。なお、以下に記す電池50の説明においては、第1実施形態で説明した電池1と同様の構成については、同じ符号を用いて説明するとともに、その詳細な説明を省略する。
図4は、本実施形態の電池50を模式的に説明するための斜視図である。
図4に示すように、電池50は、平面視長円形状(角丸長方形状)とされている点を除き、基本的な構成は第1実施形態の電池1と同様である。
電池50は、第1容器57及び第2容器58からなる外装体56が平面視長円形状に構成されている。これに伴い、図4中では図示を省略しているが、外装体56内の収容部に収容されるシーラントリング(シーラントフィルム)の外形状も平面視長円形状に構成される。さらに、これら外装体56及びシーラントリングの平面視形状が長円形状であることに対応して、収容部に収容される電極体2(図2を参照)も、例えば、長尺形状のつづら折りとすることができ、同様に、外部電極端子についても、その平面視形状やサイズを適宜変更できる。
第2実施形態の電池50によれば、第1実施形態の電池1と同様、高い信頼性を有するとともに、外面の印字性に優れ、且つ、小型サイズで充分な放電容量を得ることが可能となる。また、電池50によれば、収容部に収容される電極体2を大型化できるので、放電容量を効果的に高めることも可能になる。さらに、電池50によれば、その平面視形状に合わせた用途において好適な使用、設置が可能になる。
<第3実施形態>
次に、本発明に係る電気化学セルの第3実施形態であるリチウムイオン二次電池60について、図5を参照しながら説明する。なお、以下に記す電池60の説明においても、第1実施形態で説明した電池1と同様の構成については、一部、図1〜3中に示した符号と同じ符号を付して説明するとともに、その詳細な説明を省略する。
図5は、本実施形態の電池60を模式的に説明するための斜視図である。
図5に示すように、電池60は、平面視で矩形状とされている点を除き、基本的な構成は第1実施形態の電池1と同様である。
電池60は、第1容器67及び第2容器68からなる外装体66が平面視で矩形状に構成されている。これに伴い、図5中では図示を省略しているが、外装体66内の収容部に収容されるシーラントリング(シーラントフィルム)の外形状も平面視で矩形状に構成される。さらに、これら外装体66及びシーラントリングの平面視形状が矩形状であることに対応して、収容部に収容される電極体2(図2を参照)や外部電極端子についても、その平面視形状やサイズを適宜変更できる。
第3実施形態の電池60によれば、第1実施形態の電池1と同様、高い信頼性を有するとともに、外面の印字性に優れ、且つ、小型サイズで充分な放電容量を得ることが可能となる。
<その他の形態>
本発明に係る電気化学セルにおいては、上記各実施形態に示したリチウムイオン二次電池の構成に限定されるものではなく、さらに、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記の実施形態においては、負極電極3と正極電極4とが互い違いに積層するように折り畳まれた積層タイプの電極体2を収容部12に収容した例について説明したが、これに限定されるものではない。本発明において用いられる電極体としては、例えば、捲回タイプやペレットタイプのものも挙げることができ、何ら制限無く採用することが可能である。
ここで、捲回タイプの電極体とは、負極電極3と正極電極4とが共に捲回されたものである。また、ペレットタイプの電極体とは、セパレータの両側に負極電極3と正極電極4とを備えたものである。セパレータとしては、例えば、大きなイオン透過度を有するとともに耐熱性に優れ、かつ、所定の機械的強度を有する絶縁膜が用いられ、例えば、ポリプロピレン樹脂のような多孔性高分子材料からなるものが挙げられる。
<作用効果>
以上説明したように、本発明に係る電気化学セルの実施形態であるリチウムイオン二次電池1によれば、上記構成を採用することにより、例えば、外部接続端子を構成するアルミニウムプレート38や第2シーラントリング37の寸法のばらつき、アルミニウムプレート38と第2シーラントリング37とを融着する際の位置のばらつき等が存在する場合でも、アルミニウムプレート38が外装体10を構成する第2容器18の内面と接触することがない。これにより、アルミニウムプレート38が第2容器18の内面側を傷つけるのを防止できるので、電池(電気化学セル)としての信頼性が向上する。また、アルミニウムプレート38と第2容器18との間に第2シーラントリング37が確実に存在するので、安定したシール部構造が得られ、電池としての信頼性がより高められる。さらに、アルミニウムプレート38、第2シーラントリング37及び第2容器18を融着する工程において、アルミニウムプレート38及び第2シーラントリング37による押圧で、第2容器18の外面側に段差が生じるのを防止でき、平坦性が確保されるので、電池1の外面への印字性が向上し、優れた印字品質が得られる。
従って、高い信頼性を有するとともに、表面の印字性に優れ、且つ、小型サイズで充分な放電容量が得られる電池1が実現できる。
また、本発明に係る電気化学セルの実施形態であるリチウムイオン二次電池1の製造方法によれば、上記の組付工程を備えた方法を採用することで、アルミニウムプレート38や第2シーラントリング37の寸法のばらつき、アルミニウムプレート38と第2シーラントリング37とを融着する際の位置のばらつき等が存在する場合でも、アルミニウムプレート38と第2容器18の内面とを接触させることなく、各部材を組み付けることができる。これにより、アルミニウムプレート38が第2容器18の内面側を傷つけるのを防止できるので、信頼性の高い電池1を製造できる。また、アルミニウムプレート38と第2容器18との間に第2シーラントリング37が確実に存在した状態で各部材を組み付けることができるので、安定したシール部構造が得られ、信頼性がより向上した電池1を製造できる。さらに、アルミニウムプレート38、第2シーラントリング37及び第2容器18を融着する際、アルミニウムプレート38及び第2シーラントリング37による押圧で、第2容器18の外面側に段差が生じるのを防止でき、平坦性を確保できるので、印字性に優れた電池1を製造できる。
従って、高い信頼性を有するとともに、表面の印字性に優れ、且つ、小型サイズで充分な放電容量が得られる電池1を製造することが可能になる。
本発明の電気化学セルによれば、上記構成を採用することで、高い信頼性を有するとともに、外面の印字性に優れ、且つ、小型サイズで充分な放電容量を得ることが可能になる。従って、本発明を、例えば、アラーム等の各種機能を備えたウォッチや、各種小型電子機器等の分野において用いられる電気化学セルに適用することで、各種機器類の性能向上にも貢献できるものである。
1,50,60…リチウムイオン二次電池(電池:電気化学セル)
2………電極体
3………負極電極
4………正極電極
10……外装体
17……第1容器(第1部材)
21…第1底壁部(底壁部)
22…第2周壁部(周壁部)
23…第1貫通孔(貫通孔)
18……第2容器(第2部材)
31…第2底壁部(底壁部)
32…第2周壁部(周壁部)
35…第2貫通孔(貫通孔)
12……収容部
12a…外周
15…封止部
25…銅プレート(外部電極端子:負極電極側)
26…ニッケルプレート(外部電極端子:負極電極側)
38…アルミニウムプレート(外部電極端子:正極電極側)
39…ニッケルプレート(外部電極端子:正極電極側)
24…第1シーラントリング(シーラントフィルム:第1容器側)
24b…貫通孔
37…第2シーラントリング(シーラントフィルム:第2容器側)
37a…外周端
37b…貫通孔
O…中心軸
即ち、本発明の電気化学セルは、正極電極及び負極電極を含む電極体と、有底筒状とされた第1部材及び第2部材が重ね合わせられてなり、前記第1部材と前記第2部材とで内部を密封することで、前記電極体を収容する収容部が形成された外装体と、前記収容部に配置され、前記外装体の内面の少なくとも一部を覆うように設けられるシーラントフィルムと、前記収容部に、前記シーラントフィルムを介して前記外装体と接するように配置され、前記電極体と電気的に接続されるとともに、外部と電気的に接続可能に設けられる外部電極端子と、を備え、前記シーラントフィルムは、少なくとも、前記第2部材の底壁部と前記外部電極端子との間に介在するように設けられ、前記第2部材の底壁部の内面全体を覆うとともに、外周端が、前記第2部材の周壁部に沿って折り曲げられており、該周壁部に沿って折り曲げられた部分が、前記第2部材の周壁部の少なくとも前記底壁部寄りの位置を覆うように配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、上記のように、シーラントフィルムが、第2部材の底壁部の内面全体を覆うとともに、外周端が、第2部材の周壁部に沿って折り曲げられており、この部分が、第2部材の周壁部の少なくとも底壁部寄りの位置を覆うように配置された構成を採用することで、例えば、外部接続端子やシーラントフィルムの寸法のばらつき、外部接続端子とシーラントフィルムとを融着する際の位置のばらつき等が存在する場合でも、外部接続端子が外装体の内面と接触することがない。これにより、外部電極端子が外装体の内面側を傷つけるのを防止できるので、電気化学セルとしての信頼性が向上する。また、外部接続端子と外装体との間にシーラントフィルムが確実に存在するので、安定したシール部構造が得られ、電気化学セルとしての信頼性がより向上する。さらに、外部接続端子、シーラントフィルム及び外装体を融着する工程において、外部接続端子及びシーラントフィルムによる押圧で外装体の外面側に段差が生じるのを防止でき、平坦性が確保されるので、電気化学セルの外面への印字性が向上し、優れた印字品質が得られる。
また、上記構成の電気化学セルにおいて、前記シーラントフィルムは、前記第2部材の前記底壁部の内面全体を覆うともに、前記外周端における前記第2部材の周壁部に沿って折り曲げられた部分が、前記周壁部の内面全体を覆うように設けられていてもよい。
本発明の電気化学セルの製造方法は、少なくとも、有底筒状とされた第1部材及び第2部材からなる外装体の収容部に、正極電極及び負極電極を含む電極体、該電極体と電気的に接続される外部電極端子、及びシーラントフィルムを配置する組付工程と、前記収容部の外周側を封止して密封する封止工程と、を含み、前記組付工程は、前記第2部材の内面側において、前記シーラントフィルムを、少なくとも前記第2部材の底壁部と前記外部電極端子との間に介在するように配置し、且つ、前記第2部材の底壁部の内面全体を覆うとともに、外周端を、前記第2部材の周壁部に沿って折り曲げ、該周壁部に沿って折り曲げた部分を、前記第2部材の周壁部の少なくとも前記底壁部寄りの位置を覆うように配置することを特徴とする。

Claims (7)

  1. 正極電極及び負極電極を含む電極体と、
    有底筒状とされた第1部材及び第2部材が重ね合わせられてなり、前記第1部材と前記第2部材とで内部を密封することで、前記電極体を収容する収容部が形成された外装体と、
    前記収容部に配置され、前記外装体の内面の少なくとも一部を覆うように設けられるシーラントフィルムと、
    前記収容部に、前記シーラントフィルムを介して前記外装体と接するように配置され、前記電極体と電気的に接続されるとともに、外部と電気的に接続可能に設けられる外部電極端子と、を備え、
    前記シーラントフィルムは、少なくとも、前記第2部材の底壁部と前記外部電極端子との間に介在するように設けられ、前記第2部材の底壁部の内面全体を覆うとともに、外周端が、前記第2部材の周壁部の少なくとも一部を覆うように前記周壁部に沿って折り曲げられている、ことを特徴とする電気化学セル。
  2. 前記シーラントフィルムは、前記第2部材の前記底壁部及び前記周壁部の内面全体を覆うように設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の電気化学セル。
  3. 前記外装体は、少なくとも前記第2部材がラミネート部材からなる、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気化学セル。
  4. 前記第2部材及び該第2部材の内面を覆う前記シーラントフィルムに、前記外部電極端子を外部に露出させる貫通孔が、それぞれ同軸に設けられている、ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の電気化学セル。
  5. 前記収容部の外周側に、前記第1部材及び前記第2部材が融着された状態で、前記収容部の外周に沿って折り曲げられた封止部を備える、ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の電気化学セル。
  6. さらに、前記第1部材の底壁部と前記電極体との間に外部電極端子が設けられ、該外部電極端子が、前記シーラントフィルムを介して前記第1部材の底壁部と接している、ことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の電気化学セル。
  7. 少なくとも、
    有底筒状とされた第1部材及び第2部材からなる外装体の収容部に、正極電極及び負極電極を含む電極体、該電極体と電気的に接続される外部電極端子、及びシーラントフィルムを配置する組付工程と、
    前記収容部の外周側を封止して密封する封止工程と、を含み、
    前記組付工程は、前記第2部材の内面側において、前記シーラントフィルムを、少なくとも前記第2部材の底壁部と前記外部電極端子との間に介在するように配置し、且つ、前記第2部材の底壁部の内面全体を覆うとともに、外周端を、前記第2部材の周壁部の少なくとも一部を覆うように前記周壁部に沿って折り曲げて配置する、ことを特徴とする電気化学セルの製造方法。
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