以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。
[システムの概要]
まず、図1を参照して、本実施形態に係るマルチモーダル経路提供システム1の概要について説明する。
図1は、本実施形態に係るマルチモーダル経路提供システム1の構成の一例を示す概要図である。
本実施形態に係るマルチモーダル経路提供システム1は、携帯端末10と、センタサーバ20を含む。
マルチモーダル経路提供システム1(データ生成システムの一例)は、ユーザの操作に応じて、携帯端末10からセンタサーバ20に送信される、出発地及び目的地を含む経路探索要求に応じて、センタサーバ20において、出発地から目的地までのマルチモーダル経路探索を行う。そして、マルチモーダル経路提供システム1は、経路探索結果(以下、「マルチモーダル経路探索結果」)を、携帯端末10(具体的には、後述する表示装置16)を通じて、ユーザに提供する。マルチモーダル経路提供システム1を通じて、マルチモーダル経路探索結果の提供を受けるユーザは、複数であってよく、複数のユーザのそれぞれに対応する携帯端末10が複数存在する。このとき、複数のユーザは、携帯端末10の後述する経路探索アプリやセンタサーバ20が公開するマルチモーダル経路探索に関するホームページ等を通じて、ユーザ登録を行うことにより、マルチモーダル経路探索に関するサービス提供を受けることができる。また、ユーザ登録された複数のユーザを対象として、ユーザごとに、ユーザ識別情報(例えば、ユーザID(Identifier))と、当該ユーザ識別情報に対応するセンタサーバ20へのアクセス用のユーザ認証情報(例えば、パスワード)が発行される。また、ユーザ認証情報は、ユーザによって変更が可能な態様であってよい。これにより、ユーザは、具体的に、ユーザ識別情報及びユーザ認証情報を用いて、後述の経路探索アプリを利用し、マルチモーダル経路探索に関するサービス提供を受けることができる。
マルチモーダル経路探索は、複数の移動手段を利用対象とする出発地から目的地までの経路探索であり、既知の手法によって実現可能である。マルチモーダル経路探索によれば、複数の対象となる移動手段(以下、「対象移動手段」)のうちの一又は二以上を利用する一又は複数の経路候補が探索される。対象移動手段は、例えば、路線バス、鉄道、高速バス、飛行機、船等の公共交通機関を含んでよい。また、対象移動手段は、タクシー、ライドシェアリング、カーシェアリング、レンタカー、サイクルシェアリング等の相対的に乗車定員の少ない乗物を不特定の人が共用する移動手段(以下、「共用型移動手段」)を含んでよい。また、対象移動手段は、自家用の自転車(以下、単に「自転車」)、自家用の自動車(以下、単に「自動車」)等のユーザ自身或いはその親族等が所有する移動手段を含んでよい。また、対象移動手段としての"船"には、水上バス等の任意の水上の乗物が含まれてもよいし、水上バス等が"船"とは別に単体の対象移動手段として設定されてもよい。また、対象移動手段は、後述の如く、予め規定される複数の移動手段(対象移動手段の候補)の中からユーザ自身が選択可能であってもよい(図7参照)。また、出発地及び目的地は、マルチモーダル経路探索の対象エリア(以下、「探索対象エリア」)内で設定される。探索対象エリアは、例えば、複数の国に跨る領域、一つの国全体、一つの国の複数の都道府県や複数の州に跨る一地方、一の都道府県や一の州、一の地区町村等、任意に設定されてよい。
また、本実施形態に係るマルチモーダル経路提供システム1に関連する構成要素には、路線バス関連サーバ30と、鉄道関連サーバ32と、高速バス関連サーバ34と、航空関連サーバ36と、船関連サーバ38と、タクシー関連サーバ40と、ライドシェアリング関連サーバ42と、カーシェアリング関連サーバ44と、レンタカー関連サーバ46と、サイクルシェアリング関連サーバ48と、決済サーバ50と、時刻表関連サーバ52と、地図関連サーバ54と、駐車場関連サーバ56と、イベント・POI(Point of Interest)関連サーバ58が含まれる。
携帯端末10は、ユーザがマルチモーダル経路探索結果に対応する一又は複数の経路候補の提供を受けるためのユーザ端末である。携帯端末10は、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ラップトップ型のコンピュータ、携帯型(可搬型)のナビゲーション装置等を含む。
携帯端末10は、例えば、基地局を末端とする移動体通信網、通信衛星を利用する衛星通信網、インターネット網等の所定の通信ネットワーク(以下、単に、「通信ネットワーク」)を通じて、センタサーバ20と通信可能に接続され、ユーザからの操作に応じて、センタサーバ20に経路探索要求を送信する。そして、携帯端末10は、センタサーバ20から配信されるマルチモーダル経路探索結果を表示装置16に表示させることにより、ユーザに提供する。
尚、携帯端末10は、ユーザがマルチモーダル経路探索結果の提供を受けるためのユーザ端末の一例であり、マルチモーダル経路提供システム1は、携帯端末10に代えて、或いは、加えて、他のユーザ端末(例えば、デスクトップ型のコンピュータや、車両に固定されるナビゲーション装置等)を含んでもよい。
また、携帯端末10は、路線バス関連サーバ30、サイクルシェアリング関連サーバ48、駐車場関連サーバ56、及びイベント・POI関連サーバ58等と通信可能に接続される。路線バス関連サーバ30は、例えば、対象移動手段としての路線バスの運行会社、或いは、その関連会社等により運営され、路線バスの運行等に関する情報(例えば、時刻表、遅延等を含む運行状況、各車両の現在位置等)を管理する。サイクルシェアリング関連サーバ48は、例えば、対象移動手段としてのサイクルシェアリングのサービス提供会社、或いは、その関連会社等により運営され、サイクルシェアリングのサービスに関する各種情報(例えば、シェアサイクルを提供する複数のサイクルポートごとの提供可能台数や現在の空き台数等)を管理する。駐車場関連サーバ56は、予め登録される複数の駐車場ごとの施設情報(例えば、住所、駐車可能台数等)や利用状況に関する情報(例えば、各駐車場の空き台数等)を管理する。イベント・POI関連サーバ58は、経路探索対象エリア内で行われるイベントに関する情報(以下、「イベント情報」)や所定エリア内のPOI(例えば、施設や店舗等)に関する情報(以下、「POI情報」)を最新の状態で管理する。これにより、携帯端末10は、対象移動手段としての路線バス、サイクルシェアリングに関する情報、対象移動手段としてのカーシェアリング、レンタカー、自動車を利用する場合の駐車場に関する情報、ユーザの移動の動機付けとなりうるイベント及びPOIに関する情報等の各種情報を取得できる。携帯端末10と、路線バス関連サーバ30、サイクルシェアリング関連サーバ48、駐車場関連サーバ56、及びイベント・POI関連サーバ58等との間のやり取りの詳細については後述する(図5、図6、図11〜図13等参照)。
尚、携帯端末10は、鉄道関連サーバ32、高速バス関連サーバ34、航空関連サーバ36、船関連サーバ38、タクシー関連サーバ40、ライドシェアリング関連サーバ42、カーシェアリング関連サーバ44、レンタカー関連サーバ46等と通信可能に接続され、これらから各種情報を取得してもよい。例えば、携帯端末10は、これらのサーバが運営するホームページ経由で、各サーバから各種情報を取得してよい。
センタサーバ20(データ生成装置の一例)は、通信ネットワークを通じて、携帯端末10と通信可能に接続され、携帯端末10からの経路探索要求に応じて、マルチモーダル経路探索を行い、マルチモーダル経路探索結果を携帯端末10に送信(配信)する。
また、センタサーバ20は、通信ネットワークを通じて、路線バス関連サーバ30、鉄道関連サーバ32、高速バス関連サーバ34、航空関連サーバ36、船関連サーバ38、タクシー関連サーバ40、ライドシェアリング関連サーバ42、カーシェアリング関連サーバ44、レンタカー関連サーバ46、及びサイクルシェアリング関連サーバ48等と通信可能に接続される。鉄道関連サーバ32は、例えば、対象移動手段としての鉄道の運行会社、或いは、その関連会社等により運営され、鉄道の運行等に関する情報(例えば、時刻表、遅延等を含む運行状況、予約可能な各列車の空席状況等)を管理する。高速バス関連サーバ34は、対象移動手段としての高速バスの運行等に関する情報(例えば、時刻表、遅延等を含む運行状況、各車両の空席状況等)を管理する。航空関連サーバ36は、対象移動手段としての飛行機の運行会社、或いは、その関連会社等により運営され、飛行機の運行等に関する情報(例えば、時刻表、遅延等を含む運行状況、各便の空席状況等)を管理する。船関連サーバ38は、対象移動手段としての船の運行会社、或いは、その関連会社等により運営され、船の運行等に関する情報(例えば、時刻表、遅延等を含む運行状況、予約可能な各便の空席状況等)を管理する。タクシー関連サーバ40は、例えば、対象移動手段としてのタクシーのサービス提供会社、或いは、その関連会社等により運営され、タクシーのサービスに関する各種情報(例えば、各車両の位置情報や空車・賃走等の別を含む運行状況等)を管理する。ライドシェアリング関連サーバ42は、例えば、対象移動手段としてのライドシェアリングのサービス提供会社、或いは、その関連会社等により運営され、ライドシェアリングのサービスに関する各種情報(例えば、ライドシェアリングで運用される各車両の現在位置や配車可否等)を管理する。カーシェアリング関連サーバ44は、例えば、対象移動手段としてのカーリングシェアのサービス提供会社、或いは、その関連会社等により運営され、カーシェアリングのサービスに関する各種情報(例えば、シェアカーを提供する各ステーションの駐車スペース数、現在の利用可能台数、返却可能台数等)を管理する。レンタカー関連サーバ46は、例えば、対象移動手段としてのレンタカーのサービス提供会社、或いは、その関連会社等により運営され、レンタカーのサービスに関する各種情報(例えば、レンタカーを貸し出す各営業所で準備可能な車両の車種や各営業車における車種ごとの現在準備可能な台数等)を管理する。つまり、各サーバ30〜48は、マルチモーダル経路探索の対象移動手段のそれぞれに対応している。これにより、センタサーバ20は、各サーバ30〜48からマルチモーダル経路探索の対象移動手段に関連する各種情報を取得することができる。
尚、運行経路及び運行時刻を含む運行計画が予め規定されている移動手段(例えば、路線バス、鉄道、高速バス、飛行機、船等)の時刻表情報は、後述の如く、時刻表関連サーバ52から取得されてもよい。また、それぞれの種類の対象移動手段は、複数の会社によってそのサービスが提供される場合がありうる。そのため、路線バス関連サーバ30、鉄道関連サーバ32、高速バス関連サーバ34、航空関連サーバ36、船関連サーバ38、タクシー関連サーバ40、ライドシェアリング関連サーバ42、カーシェアリング関連サーバ44、レンタカー関連サーバ46、及びサイクルシェアリング関連サーバ48は、それぞれ、対応する種類の対象移動手段のサービスを提供する複数の会社ごとに設けられてよい。また、一つの会社或いは一つのグループ会社群が複数の種類の対象移動手段のサービスを手掛けている場合がありうる。そのため、路線バス関連サーバ30、鉄道関連サーバ32、高速バス関連サーバ34、航空関連サーバ36、船関連サーバ38、タクシー関連サーバ40、ライドシェアリング関連サーバ42、カーシェアリング関連サーバ44、レンタカー関連サーバ46、及びサイクルシェアリング関連サーバ48のうちの一部は、一つの会社或いは一つのグループ会社に対応する一つのサーバにより実現されてもよい。
また、センタサーバ20は、通信ネットワークを通じて、決済サーバ50と通信可能に接続される。決済サーバ50は、例えば、決済代行会社等により運営され、ユーザによる対象移動手段の利用に関する決済処理、例えば、ユーザによりセンタサーバ20に予め登録されるクレジットカード(以下、「登録クレジットカード」)に対応するカード会社との間の決済処理を代行する。例えば、決済サーバ50は、センタサーバ20からの要求に応じて、ユーザによる後述のタクシーの予約に応じて、仮の運賃でクレジットカードの与信枠を仮確保する。そして、決済サーバ50は、タクシー関連サーバ40から運賃の確定通知を受け付けたセンタサーバ20からの要求に応じて、確定運賃でクレジットカードの与信枠を再度確保し、売上を計上する。また、例えば、決済サーバ50は、センタサーバ20からの要求に応じて、ユーザによる後述の路線バス乗車券の購入要求に応じて、クレジットカードでの与信枠を確保し、売上を計上する。これにより、センタサーバ20は、ユーザによる対象移動手段の利用に関する各種決済処理を決済サーバ50に一元的に実行させることができる。
また、センタサーバ20は、時刻表関連サーバ52及び地図関連サーバ54と通信可能に接続される。時刻表関連サーバ52は、運行路線及び運行時刻を含む運行計画が予め規定されている対象移動手段の時刻表に関する情報を管理する。地図関連サーバ54は、探索対象エリア内の道路情報を含む地図情報を管理する。これにより、センタサーバ20は、時刻表関連サーバ52及び地図関連サーバ54からマルチモーダル経路探索に必要な時刻表に関する情報や地図情報を取得したり、古い時刻表に関する情報や地図情報等を更新したりすることができる。
[マルチモーダル経路提供システムの構成]
次に、図1に加えて、図2、図3を参照して、マルチモーダル経路提供システム1の構成の詳細について説明する。
図2は、携帯端末10のハードウェア構成の一例を示す図である。図3は、マルチモーダル経路提供システム1の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
尚、センタサーバ20のハードウェア構成は、携帯端末10と略同じであるため、以下の説明では、図2を参照し図示を省略する。以下、センタサーバ20の説明では、図2の符号"11"、"11A"、"12"、"13"、"14"、"15"、"16"、及び"17"を、それぞれ、"21"、"21A"、"22"、"23"、"24"、"25"、"26"、及び"27"に読み替えて説明を行う。
<携帯端末の構成>
携帯端末10は、図2に示すように、ドライブ装置11と、補助記憶装置12と、メモリ装置13と、CPU(Central Processing Unit)14と、インタフェース装置15と、表示装置16と、入力装置17を含み、それぞれがバスBで接続される。
携帯端末10の各種機能を実現するプログラムは、例えば、記録媒体11Aによって提供される。記録媒体11Aは、例えば、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SDメモリカード等の可搬型の記録媒体である。記録媒体11A及び補助記憶装置12のいずれについても、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に相当する。プログラムが記録された記録媒体11Aが、ドライブ装置11にセットされると、プログラムが記録媒体11Aからドライブ装置11を介して補助記憶装置12にインストールされる。また、プログラムは、通信ネットワークを介して他のコンピュータ(例えば、センタサーバ20)からダウンロードされ、補助記憶装置12にインストールされてもよい。
補助記憶装置12は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。補助記憶装置12は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等である。
メモリ装置13は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置12からプログラムを読み出して格納する。
CPU14は、メモリ装置13に格納されたプログラムを実行し、プログラムに従って携帯端末10の各種機能を実現する。
インタフェース装置15は、例えば、通信ネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。
表示装置16は、例えば、CPU14で実行されるプログラムに従って、後述する経路探索アプリのアプリ画面等のGUI(Graphical User Interface)を表示する。表示装置16は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等である。
入力装置17は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、ボタン等を含み、携帯端末10に関する様々な操作指示をユーザに入力させるために用いられる。
携帯端末10は、図3に示すように、補助記憶装置12にインストールされる一以上のプログラム、例えば、マルチモーダル経路探索結果の提供を受けるためのアプリケーション(以下、「経路探索アプリ」)をCPU14に実行させることにより実現される機能部として、経路探索要求部101と、経路探索結果表示処理部102と、タクシー予約支援処理部103と、路線バス乗車券利用支援処理部104と、路線バス位置情報表示処理部106と、サイクルシェアリング利用支援処理部107と、駐車場情報表示処理部108を含む。また、携帯端末10は、路線バス乗車券情報記憶部105等を利用する。路線バス乗車券情報記憶部105は、例えば、補助記憶装置12等を用いて実現可能である。
経路探索要求部101は、経路探索アプリにおける経路探索に関するアプリ画面を表示させると共に、アプリ画面上におけるユーザの操作に応じて、ユーザ識別情報、ユーザ認証情報、出発地及び目的地に関する情報、出発時刻に関する情報等を含む経路探索要求をセンタサーバ20に送信する。経路探索要求には、後述の如く、経由地に関する情報が含まれてもよい(図4、図6参照)。ユーザがマルチモーダル経路探索を要求する、つまり、経路探索要求を携帯端末10からセンタサーバ20に送信させるためのアプリ画面やその操作方法等については、後述する(図4〜図7参照)。
経路探索結果表示処理部102は、センタサーバ20から返信(配信)されるマルチモーダル経路探索結果の配信データ(以下、「経路探索結果配信データ」)に基づき、表示装置16にマルチモーダル経路探索結果を表示させる。表示装置16に表示されるマルチモーダル経路探索結果の具体的な内容については、後述する(図8、図9参照)。
タクシー予約支援処理部103は、経路探索アプリの所定のアプリ画面上における所定の操作に応じて、対象移動手段としてのタクシーのユーザによる配車予約を支援する処理を実行する。具体的には、タクシー予約支援処理部103は、経路探索アプリにおける所定のアプリ画面上でのユーザの所定の操作に応じて、配車希望場所に関する情報や配車希望時刻に関する情報等を含むタクシー予約要求をセンタサーバ20に送信する。また、タクシー予約支援処理部103は、センタサーバ20から受信されるタクシー予約完了通知に基づき、タクシーの配車予約の完了を通知すると共に、その配車予約の内容をアプリ画面上に表示させてよい。ユーザがタクシーの配車予約を行うアプリ画面やその操作方法等については、後述する(図10参照)。
尚、携帯端末10は、同様に、タクシーに代えて、或いは、加えて、ユーザの操作に応じたライドシェアリングの配車予約を行ってもよい。
路線バス乗車券利用支援処理部104は、経路探索アプリの所定のアプリ画面における所定の操作に応じて、対象移動手段としての路線バスの所定の乗車券の購入及び利用を支援する。所定の乗車券は、例えば、"一日フリー乗車券"等、所定の期間内で路線バスへの乗降が可能な形態の乗車券(以下、「時限乗車券」)である。また、時限乗車券は、"6時間フリー乗車券"等、一日における路線バスの運行中のタイミングで乗車可能な期間が期限切れになりうる時限乗車券(以下、「特定時限乗車券」)を含む。また、時限乗車券は、例えば、"〇〇市内限定"、"××路線限定"等、有効な地理的な範囲等が更に限定されていてもよい。また、所定の乗車券は、"〇〇停留場〜××停留所"等、区間を限定する態様の乗車券(以下、「区間乗車券」)であってもよい。具体的には、路線バス乗車券利用支援処理部104は、経路探索アプリにおける所定のアプリ画面上でのユーザの所定の操作に応じて、路線バスの所定の乗車券の購入要求(以下、「バス乗車券購入要求」)をセンタサーバ20に送信する。また、路線バス乗車券利用支援処理部104は、センタサーバ20から受信(配信)され、路線バス乗車券情報記憶部105に記憶されるバス乗車券情報を表示装置16に表示させる。バス乗車券情報は、購入完了した路線バスの所定の乗車券に対応し、ユーザは、表示装置16に表示されるバス乗車券情報を路線バスの乗務員等に視認させることにより、路線バスを利用することができる。ユーザが路線バスの所定の乗車券を購入するアプリ画面、その操作方法、路線バス乗車券情報の具体例等については、後述する(図13参照)。
尚、路線バス乗車券利用支援処理部104は、センタサーバ20を経由せず、直接、路線バス関連サーバ30に対して、バス乗車券購入要求を送信してもよい。この場合、携帯端末10は、路線バス関連サーバ30から、直接、バス乗車券情報を取得してよい。また、携帯端末10は、路線バスに代えて、或いは、加えて、路線バスの場合と同様に、他の対象移動手段、特に、運行路線及び運行時刻を含む運行計画が予め規定される公共交通機関の搭乗券(例えば、鉄道、高速バスの乗車券、飛行機の搭乗券、船の乗船券等)の購入及び利用を支援してもよい。
路線バス乗車券情報記憶部105は、上述の如く、センタサーバ20から配信される路線バス乗車券情報を記憶(格納)する。
路線バス位置情報表示処理部106は、対象移動手段としての路線バス、具体的には、路線バスの各便の位置情報を表示装置16に表示させる。具体的には、路線バス位置情報表示処理部106は、経路探索アプリにおける所定のアプリ画面上でのユーザの所定の操作に応じて、路線バス関連サーバ30から路線バスの各便のリアルタイムの現在位置に関する情報(以下、「現在位置情報」)を取得し、表示装置16に表示させてよい。また、路線バス位置情報表示処理部106は、路線バスの各便の現在位置情報に併せて、運行計画上、つまり、時刻表通りに運行されたと仮定した場合の路線バスの予定位置に関する情報(以下、「予定位置情報」)を路線バス関連サーバ30から取得し、表示装置16に表示させてもよい。このとき、路線バス位置情報表示処理部106は、例えば、路線バス関連サーバ30により公開される、所定のWebAPI(Application Programming Interface)を通じて、路線バスの各便の現在位置情報や予定位置情報を取得してよい。これにより、ユーザは、例えば、路線バスの現在位置や現在位置と予定位置との差異(つまり、遅延状況)等を確認しながら、マルチモーダル経路探索結果の複数の経路候補の中から路線バスを利用する経路候補を選択するかどうか等を検討することができる。ユーザが路線バスの位置情報を表示装置16に表示させるためのアプリ画面やその操作方法等については、後述する(図13参照)。
尚、路線バス位置情報表示処理部106は、センタサーバ20経由で、路線バスの各便の位置情報を取得してもよい。また、携帯端末10は、路線バスの位置情報に代えて、或いは、加えて、他の対象移動手段、特に、運行路線及び運行時刻を含む運行計画が予め規定される公共交通機関の位置情報(例えば、鉄道の各列車の位置情報、高速バスの各便の位置情報等)を表示装置16に表示させるようにしてもよい。
サイクルシェアリング利用支援処理部107は、ユーザによる対象移動手段としてのサイクルシェアリングの利用を支援する。例えば、サイクルシェアリング利用支援処理部107は、経路探索アプリにおける所定のアプリ画面上でのユーザの所定の操作に応じて、サイクルシェアリングを利用するためのアプリケーション(例えば、サイクルシェアリングサービスの提供会社が配信するアプリケーション)を起動させ、表示装置16の表示内容を当該アプリケーションのアプリ画面に遷移させる。また、サイクルシェアリング利用支援処理部107は、ブラウザを起動させ、ブラウザにサイクルシェアリングを利用するためのホームページにアクセスさせてもよい。これにより、ユーザは、例えば、マルチモーダル経路探索結果の複数の経路候補の中からサイクルシェアリングを利用する経路候補を選択するに際して、サイクルシェアリングの対応するサイクルポートの空き台数を確認したり、実際に利用するための予約をしたり等することができる。ユーザがサイクルシェアリングを利用するためのアプリ画面やその操作方法等については、後述する(図12参照)。
尚、携帯端末10は、サイクルシェアリングに代えて、或いは、加えて、上述と同様の方法で、カーシェアリングの利用を支援してもよい。
駐車場情報表示処理部108は、駐車場関連サーバ56により管理される複数の駐車場に関する情報(以下、「駐車場情報」)を表示装置16に表示させる。駐車場情報には、各駐車場の施設情報(例えば、駐車場の名称、住所、駐車料金、駐車可能台数等)や空車台数に関する情報等が含まれる。例えば、駐車場情報表示処理部108は、経路探索アプリの所定のアプリ画面上におけるユーザの所定の操作に応じて、駐車場関連サーバ56から駐車場情報を取得し、表示装置16に表示させる。このとき、駐車場情報表示処理部108は、例えば、駐車場関連サーバ56により公開される、所定のWebAPIを通じて、駐車場情報を取得してよい。これにより、ユーザは、例えば、マルチモーダル経路探索結果の複数の経路候補の中から駐車場が必要な自家用の自動車やレンタカー等を利用する経路候補を選択するに際して、駐車場の空車状況等を確認することができる。ユーザが駐車場情報を閲覧するためのアプリ画面やその操作方法等については、後述する(図11参照)。
尚、駐車場情報表示処理部108は、センタサーバ20経由で、駐車場情報を取得してもよい。この場合、駐車場関連サーバ56は、センタサーバ20と通信可能に接続される。
<センタサーバの構成>
センタサーバ20は、図2に示すように、ドライブ装置21と、補助記憶装置22と、メモリ装置23と、CPU24と、インタフェース装置25と、表示装置26と、入力装置27を含み、それぞれがバスBで接続される。以下、センタサーバ20のハード構成について、携帯端末10のドライブ装置11、補助記憶装置12、メモリ装置13、CPU14、インタフェース装置15、表示装置16、及び入力装置17等と異なる部分を中心に説明する。
センタサーバ20の各種機能を実現するプログラムは、例えば、記録媒体21Aによって提供される。プログラムが記録された記録媒体21Aが、ドライブ装置21にセットされると、プログラムが記録媒体21Aからドライブ装置21を介して補助記憶装置22にインストールされる。また、プログラムは、通信ネットワークを介して他のコンピュータからダウンロードされ、補助記憶装置22にインストールされてもよい。
補助記憶装置22は、インストールされた各種プログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。
メモリ装置23は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置22からプログラムを読み出して格納する。
CPU24は、メモリ装置23に格納された各種プログラムを実行し、プログラムに従ってセンタサーバ20に係る各種機能を実現する。
インタフェース装置25は、例えば、通信ネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。
表示装置26は、例えば、CPU24で実行されるプログラムに従って、GUIを表示する。
入力装置27は、センタサーバ20に関する様々な操作指示をセンタサーバ20の作業者や管理者等に入力させるために用いられる。
センタサーバ20は、図3に示すように、補助記憶装置22にインストールされる一以上のプログラムをCPU24に実行させることにより実現される機能部として、経路探索部201と、探索結果配信部202と、タクシー予約・決済処理部203と、路線バス乗車券購入処理部204と、路線バス乗車券情報配信部205と、マクロデータ生成部206を含む。また、センタサーバ20は、経路探索結果履歴記憶部207及びマクロデータ記憶部208等を利用する。経路探索結果履歴記憶部207及びマクロデータ記憶部208は、例えば、補助記憶装置22や、センタサーバ20と通信可能に接続される外部記憶装置等を用いて実現可能である。
経路探索部201は、携帯端末10から受信される経路探索要求に応じて、複数の対象移動手段の一又は二以上を利用する、経路探索要求で指定される出発地から目的地までのマルチモーダル経路探索を行う。そして、経路探索部201は、複数の対象移動手段の一又は二以上を利用する、一又は複数の経路候補を出力する。経路探索部201により出力される複数の経路候補には、相互に、利用される一の対象移動手段或いは二以上の対象移動手段の組み合わせが異なる二以上の経路候補が含まれうる。経路探索部201によるマルチモーダル経路探索の仕様等の詳細については、後述する。
尚、経路探索部201の機能は、携帯端末10に移管されてもよい。この場合、携帯端末10は、例えば、センタサーバ20からマルチモーダル経路探索に必要なリソース情報を取得してよい。また、携帯端末10は、路線バス関連サーバ30、鉄道関連サーバ32、高速バス関連サーバ34、航空関連サーバ36、船関連サーバ38、タクシー関連サーバ40、ライドシェアリング関連サーバ42、カーシェアリング関連サーバ44、レンタカー関連サーバ46、サイクルシェアリング関連サーバ48、時刻表関連サーバ52、地図関連サーバ54等と通信可能に接続され、これらのサーバからマルチモーダル経路探索に必要なリソース情報を取得してもよい。
探索結果配信部202は、経路探索部201により出力される、一又は複数の経路候補を含むマルチモーダル経路探索結果に基づき、携帯端末10の表示装置16に当該マルチモーダル経路探索結果を表示させるための配信データ(以下、「経路探索結果配信データ」)を生成し、携帯端末10に配信する。換言すれば、探索結果配信部202は、携帯端末10の表示装置16にマルチモーダル経路探索結果を表示させる表示仕様が規定される配信データを携帯端末10に送信することにより、携帯端末10の表示装置16に経路探索部201のマルチモーダル経路探索結果を表示させる。
尚、マルチモーダル経路探索結果を携帯端末10の表示装置16に表示させる際の表示仕様は、携帯端末10、例えば、経路探索結果表示処理部102により制御されてもよい。この場合、探索結果配信部202から携帯端末10に配信される経路探索結果配信データには、表示仕様に関する情報が含まれない。また、上述の如く、経路探索部201の機能が携帯端末10に移管される場合については、当然の如く、マルチモーダル経路探索結果を携帯端末10の表示装置16に表示させる際の表示仕様は、携帯端末10により制御される。
タクシー予約・決済処理部203は、携帯端末10から受信されるタクシー予約要求に応じて、タクシーの予約、及びタクシーの予約に対応するタクシーの利用に関する決済処理を行う。具体的には、タクシー予約・決済処理部203は、タクシー予約要求で指定される配車希望に関する内容(例えば、配車希望場所、配車希望時刻等)に基づき、タクシー関連サーバ40にタクシーの予約を依頼する。また、タクシー予約・決済処理部203は、タクシーの予約に対応する利用後、タクシー関連サーバ40から計上される確定された利用金額に基づき、タクシーの利用に関する決済処理を決済サーバ50に依頼する。
路線バス乗車券購入処理部204は、携帯端末10から受信される路線バス乗車券購入要求に応じて、予め登録されたユーザのクレジットカード情報に基づき、決済サーバ50を通じて、路線バスの所定の乗車券の購入処理を行う。
尚、路線バス乗車券購入処理部204は、路線バス関連サーバ30に対して、ユーザの路線バス乗車券購入要求を転送することにより、路線バスの所定の乗車券の購入処理を行ってもよい。この場合、路線バス関連サーバ30等を通じて、路線バスの所定の乗車券の購入に関する決済処理が行われる。
路線バス乗車券情報配信部205は、路線バス乗車券購入処理部204による路線バスの乗車券の購入処理の完了後、当該乗車券に対応する路線バス乗車券情報を発行し、携帯端末10に配信(送信)する。
尚、路線バス乗車券情報配信部205は、上述の如く、路線バス関連サーバ30で発行される路線バス乗車券情報を取得し、取得した路線バス乗車券情報を携帯端末10に配信してもよい。
マクロデータ生成部206(算出部、データ生成部の一例)は、経路探索結果履歴記憶部207に蓄積される、複数のユーザからの経路探索要求に対する経路探索部201によるマルチモーダル経路探索結果の履歴データ、つまり、過去のマルチモーダル経路探索結果のレコード群に基づき、マクロ視点でのユーザの移動に関する各種傾向等を把握するための出力データ(以下、「マクロデータ」)を生成する。マクロデータの生成方法等の詳細は、後述する(図15、図16参照)。
尚、マクロデータ生成部206は、例えば、マクロデータ生成専用のサーバ等、マルチモーダル経路探索機能を司るセンタサーバ20と通信可能に接続される他のサーバ(データ生成装置の一例)等に設けられてもよい。
経路探索結果履歴記憶部207(記憶部の一例)は、上述の如く、経路探索部201によるマルチモーダル経路探索結果を蓄積する。具体的には、経路探索結果履歴記憶部207は、経路探索部201によって、経路探索要求に対するマルチモーダル経路探索結果が出力されるたびに、マルチモーダル経路探索結果に対応するレコードを経路探索結果履歴記憶部207に記憶することにより、過去のマルチモーダル経路探索結果のレコード群、つまり、マルチモーダル経路探索結果の履歴データ(履歴情報の一例)に対応するデータベースを保持する。
尚、経路探索結果履歴記憶部207は、例えば、マルチモーダル経路探索結果の履歴データ蓄積専用のサーバや上述のマクロデータ生成専用のサーバ等、マルチモーダル経路探索機能を司るセンタサーバ20と通信可能に接続される他のサーバ等に設けられてもよい。以下、後述するマクロデータ記憶部208についても同様である。
マクロデータ記憶部208は、マクロデータ生成部206により生成されるマクロデータを記憶する。
[経路探索要求方法の詳細]
次に、図4、図5(図5A、図5B)、図6(図6A、図6B、図6C)を参照して、ユーザが携帯端末10を用いてセンタサーバ20にマルチモーダル経路探索を要求する方法の詳細について説明する。
まず、図4は、マルチモーダル経路探索を要求するユーザの操作方法の一例を説明する図である。具体的には、図4は、経路探索アプリにおける経路探索要求を携帯端末10からセンタサーバ20に送信させるためのアプリ画面の一例(アプリ画面400)を示す図である。
図4に示すように、携帯端末10の表示装置16に表示されるアプリ画面400は、ルート探索ボタン401と、出発地ボックス402と、目的地ボックス403と、経由地ボックス404と、滞在時間設定メニュー405と、出発時刻設定メニュー406と、地図表示領域407とルート探索実行ボタン408を含む。
ルート探索ボタン401は、経路探索アプリの全てのアプリ画面における下端位置に左右に亘って設定される固定表示領域に設けられるボタン群のうちの一番左側に配置される。ユーザは、経路探索アプリにおける任意のアプリ画面上で、ルート探索ボタン401を指定し且つ決定する操作(例えば、タッチパネルにおける対応する位置に対するタッチ操作等)を行うことにより、表示装置16に当該アプリ画面400を表示させることができる。
出発地ボックス402は、マルチモーダル経路探索における出発地を設定するために用いられる。ユーザは、出発地ボックス402に所望の出発地を設定することができる。例えば、出発地ボックス402には、デフォルト設定として、現在地、つまり、携帯端末10に搭載されるGPS(Global Positioning System)装置等のGNSS(Global Navigation Satellite System)装置により測位される携帯端末10の現在位置が設定されてよい(図3参照)。また、出発地ボックス402に、任意の出発地に対応する施設名やキーワードが入力されることにより、入力された施設名やキーワードに対応する目的地候補がリスト表示され、ユーザがリスト表示の中から所望の目的地を選択(設定)可能な態様であってもよい。以下、目的地ボックス403、経由地ボックス404の設定についても同様である。
目的地ボックス403は、マルチモーダル経路探索における出発地を設定するために用いられる。ユーザは、目的地ボックス403に所望の出発地を設定することができる。
経由地ボックス404は、マルチモーダル経路探索における経由地を設定するために用いられる。ユーザは、経由地ボックス404に所望の経由地を設定することができる。
尚、経由地は、設定されなくてもよい。
滞在時間設定メニュー405は、マルチモーダル経路探索における経由地での滞在時間を設定するために用いられる。例えば、ユーザは、滞在時間設定メニュー405を指定し且つ決定する操作を行うことにより、滞在時間を設定するためのドラム型の設定メニューがアプリ画面上に重畳的に表示されるため、ドラム型の設定メニューを通じて、経由地ボックス404で設定される経由地での滞在時間を設定することができる。以下、出発時刻設定メニュー406における出発時刻の設定についても同様である。図3の例では、滞在時間設定メニュー405において、滞在時間が"1時間30分"に設定されている。
尚、経由地での滞在時間は、設定されなくてもよい。
出発時刻設定メニュー406は、マルチモーダル経路探索における出発地からの出発時刻を設定するために用いられる。これにより、ユーザは、出発地ボックス402で設定される出発地からの出発時刻を設定することができる。図3の例では、出発時刻が現在時刻に対応する"いますぐ出発"に設定されている。
地図表示領域407には、出発地ボックス402、目的地ボックス403、及び経由地ボックス404に設定される出発地、目的地、及び経由地を含むエリアの地図画像が表示される。そして、地図表示領域407の地図画像には、出発地、目的地、及び経由地に対応する地図画像上の位置に目印となる画像が重畳表示される。これにより、ユーザは、地図上における出発地、目的地、及び、経由地の関係を把握することができる。
ルート探索実行ボタン408は、出発地ボックス402と、目的地ボックス403と、経由地ボックス404と、滞在時間設定メニュー405と、出発時刻設定メニュー406で設定された内容に沿って、マルチモーダル経路探索を実行させるために用いられる。具体的には、ユーザは、ルート探索実行ボタン408を指定し且つ決定する操作を行うことにより、出発地ボックス402と、目的地ボックス403と、経由地ボックス404と、滞在時間設定メニュー405と、出発時刻設定メニュー406で設定された内容を含む経路探索要求を携帯端末10からセンタサーバ20に送信させることができる。
このように、ユーザは、アプリ画面400を通じて、マルチモーダル経路探索の探索仕様を設定し、設定した探索仕様に沿って、センタサーバ20にマルチモーダル経路探索を行わせることができる。
続いて、図5A、図5Bは、マルチモーダル経路探索を要求するユーザの操作方法の他の例を説明する図である。具体的には、図5Aは、経路探索アプリにおけるイベントやPOI(スポット)に関する検索(以下、「イベント・スポット検索」)を行うためのアプリ画面の具体例(アプリ画面500)を示す図である。図5Bは、アプリ画面500の検索結果の中から選択されるイベント或いはスポットの詳細を示すアプリ画面の具体例であり、経路探索アプリにおける経路探索要求を携帯端末10からセンタサーバ20に送信させるためのアプリ画面の他の例(アプリ画面510)である。
図5Bのアプリ画面510は、携帯端末10の入力装置17に対するスクロール操作を通じて、表示装置16に表示可能な全領域を表しており、実際の表示装置16には、アプリ画面510の上下方向の一部分しか表示されない。
図5Aに示すように、携帯端末10の表示装置16に表示されるアプリ画面500は、イベント・スポット検索ボタン501と、イベント・スポット検索ボックス502と、検索カテゴリ選択ボタン群503と、検索結果表示領域504を含む。
イベント・スポット検索ボタン501は、図4のルート探索ボタン401と同様、経路探索アプリの全てのアプリ画面における固定表示領域に設けられ、当該領域のボタン群の左から二番目に配置される。ユーザは、経路探索アプリにおける任意のアプリ画面上で、イベント・スポット検索ボタン501を指定し且つ決定する操作を行うことにより、表示装置16に当該アプリ画面500を表示させることができる。
イベント・スポット検索ボックス502は、ユーザがイベント・スポット検索を携帯端末10に行わせるための自身が訪問したい場所や自身がやりたいこと等のキーワードを入力するために用いられる。
検索カテゴリ選択ボタン群503は、イベント・スポット検索ボックス502に入力されたキーワードに沿ってイベント・スポット検索が行われる際のカテゴリ条件を選択するために用いられる。図5Aの例では、"遊ぶ"、"おでかけ"、"買う"、"食べる"のそれぞれのカテゴリに対応する4つの検索カテゴリ選択ボタンが設けられている。ユーザは、イベント・スポット検索ボックス502にキーワードを入力した上で、4つの検索カテゴリ選択ボタンの何れかを指定し且つ決定する操作を行うことにより、入力されたキーワード及び操作された検索カテゴリ選択ボタンに対応するカテゴリ条件に沿ったイベント・スポット検索を携帯端末10に行わせることができる。このとき、携帯端末10は、例えば、イベント・POI関連サーバ58で公開されるイベント・POI検索用のWebAPIを通じて、イベント・スポット検索を行うことができる。
検索結果表示領域504には、イベント・スポット検索の検索結果が表示される。具体的には、検索結果表示領域504には、イベント・スポット検索でピックアップされたイベントやスポット等の概要情報(例えば、イベントやスポットのイメージ画像、イベントやスポットの名称、イベントの開催地やスポットの所在地に関する情報等)がアイコン形式等で表示されてよい。また、検索結果表示領域504の表示内容は、ユーザによる入力装置17を通じたスクロール操作により、上下方向でスクロールさせることが可能である。これにより、ユーザは、スクロール操作を行いながら、検索結果の概要、つまり、イベント・スポット検索により出力される複数のイベント及びスポットの少なくとも一方を確認することができる。以下、後述する周辺情報検索の検索結果の表示態様(図6B参照)についても同様である。ユーザは、検索結果表示領域504に表示される複数のイベント、スポットの中から一のイベント或いはスポットを指定し且つ決定する操作を行うことにより、表示装置16の表示内容を、指定されたイベント或いはスポットの詳細情報を表示するアプリ画面510に遷移させることができる。
図5Bに示すように、携帯端末10の表示装置16に表示されるアプリ画面510は、イベント・スポット詳細表示領域511と、地図表示領域512と、ルート探索実行ボタン513を含む。
イベント・スポット詳細表示領域511は、アプリ画面500の検索結果の中からユーザの操作で指定(選択)されたイベント或いはスポットの詳細情報を表示するために用いられる。
地図表示領域512は、イベント・スポット詳細表示領域511に詳細情報が表示されるイベントの開催地、或いは、スポットの所在地を含む地図画像が表示され、地図画像上に、イベントの開催地、或いは、スポットの所在地を示す目印の画像が重畳表示される。これにより、ユーザは、イベントの開催地、或いは、スポットの所在地を含む周辺の地理的な情報を把握することができる。
ルート探索実行ボタン513は、イベント・スポット詳細表示領域511に詳細情報が表示されているイベントの開催地、或いは、スポットの所在地を目的地に設定したマルチモーダル経路探索を実行させるために用いられる。例えば、ユーザによって、ルート探索実行ボタン513を指定し且つ決定する操作が行われることにより、ユーザの現在位置、つまり、携帯端末10に搭載されるGNSS装置で測位される携帯端末10の現在位置を出発地とし、イベントの開催地、或いは、スポットの所在地を目的地とし、現在時刻を出発時刻とする経路探索要求が携帯端末10からセンタサーバ20に送信される態様であってよい。また、ユーザによって、ルート探索実行ボタン513を指定し且つ決定する操作が行われることにより、表示装置16の表示内容が、目的地ボックス403に、イベントの開催地、或いは、スポットの所在地が既に設定済みのアプリ画面400に遷移する態様であってもよい。
このように、ユーザは、アプリ画面500,510を通じて、イベント・スポット検索の検索結果で見つけたイベントの開催地やスポットの所在地を目的地として設定し、マルチモーダル経路探索をセンタサーバ20に行わせることができる。
続いて、図6A〜図6Cは、マルチモーダル経路探索を要求するユーザの操作方法の更に他の例を説明する図である。具体的には、図6Aは、経路探索アプリにおけるマルチモーダル経路探索結果の経路候補の経路上の一部又は全部を含む地図画像が表示されるアプリ画面の具体例(アプリ画面600)を示す図である。図6Bは、アプリ画面600で表示される地図画像の範囲内を地理的条件とする周辺情報の検索結果が表示されるアプリ画面の具体例(アプリ画面610)を示す図である。図6Cは、アプリ画面610の周辺情報の検索結果の中から選択されるイベント等の詳細を示すアプリ画面の具体例であり、経路探索アプリにおける経路探索要求を携帯端末10からセンタサーバ20に送信させるためのアプリ画面の他の例(アプリ画面620)である。
尚、図6Aのアプリ画面600は、後述するマルチモーダル経路探索結果の経路候補の詳細表示に対応するアプリ画面810(図8B参照)上でのユーザの所定の操作に応じて、表示装置16に表示される。また、図6Cのアプリ画面620は、携帯端末10の入力装置17に対するスクロール操作を通じて、表示装置16に表示可能な全領域を表しており、実際の表示装置16には、アプリ画面620の上下方向の一部分しか表示されない。
図6Aに示すように、携帯端末10の表示装置16に表示されるアプリ画面600は、地図表示領域601と、検索カテゴリ選択ボタン群602を含む。
地図表示領域601は、マルチモーダル経路探索結果に含まれる一の経路候補の経路上の一部又は全部を含む範囲の地図画像を表示するために用いられる。図6Aの例では、地図表示領域601に、経路候補の経路上の乗換駅("△△△駅")を含む範囲の地図画像が表示されている。
検索カテゴリ選択ボタン群602は、地図表示領域601の下端部に重畳表示され、地図表示領域601に表示される地図画像の範囲内を地理的な条件とする周辺情報の検索(以下、「周辺情報検索」)を行う際のカテゴリ条件を選択するために用いられる。図6Aの例では、"遊ぶ"、"おでかけ"、"買う"、"食べる"、"駐車場"、"ポート"、"バス停"、及び"レンタカー"のそれぞれのカテゴリに対応する8つの検索カテゴリ選択ボタンが設けられている。"ポート"、は、サイクルシェアリングのサイクルポートを意味する。ユーザは、8つの検索カテゴリ選択ボタンの何れかを指定し且つ決定する操作を行うことにより、地図画像の範囲内に対応する地理的な条件、及び操作された検索カテゴリ選択ボタンに対応するカテゴリ条件に沿った周辺情報検索を携帯端末10に行わせることができる。このとき、携帯端末10は、例えば、路線バス関連サーバ30、レンタカー関連サーバ46、サイクルシェアリング関連サーバ48、及び駐車場関連サーバ56で公開される、路線バスの停留所、レンタカーの営業所、サイクルシェアリングのサイクルポート、及び駐車場の検索用のWebAPIを通じて、周辺情報検索を行うことができる。これにより、携帯端末10の表示装置16に表示される表示内容は、アプリ画面600からアプリ画面610に遷移する。
図6Bに示すように、携帯端末10の表示装置16に表示されるアプリ画面610は、地図表示領域611と、検索結果表示領域612を含む。
地図表示領域611は、周辺情報検索の検索結果に対応する施設等を含む範囲の地図画像を表示するために用いられる。地図表示領域611の地図画像には、周辺情報検索の検索結果として出力されるイベントの開催地や施設の所在地を示す目印画像611Aが重畳表示される。
検索結果表示領域612は、周辺情報検索の検索結果を表示するために用いられる。具体的には、検索結果表示領域612には、周辺情報検索でピックアップされたイベントや施設等の概要情報がリスト形式等で表示されてよい。ユーザは、検索結果表示領域612に表示される複数のイベントや施設等の中から一のイベントや施設等を指定し且つ決定する操作を行うことにより、表示装置16の表示内容を、指定されたイベントや施設等の詳細情報を表示するアプリ画面620に遷移させることができる。
図6Cに示すように、携帯端末10の表示装置16に表示されるアプリ画面620は、周辺情報詳細表示領域621と、地図表示領域622と、目的地設定ボタン623と、経由地設定ボタン624を含む。
周辺情報詳細表示領域621は、アプリ画面610の検索結果の中からユーザの操作で指定(選択)されたイベントや施設等の詳細情報を表示するために用いられる。
地図表示領域622は、周辺情報詳細表示領域621に詳細情報が表示されるイベントの開催地や施設等の所在地を含む地図画像が表示され、地図画像上に、イベントの開催地や施設等の所在地を示す目印画像622Aが重畳表示される。これにより、ユーザは、イベントの開催地、或いは、スポットの所在地を含む周辺の地理的な情報を把握することができる。
目的地設定ボタン623及び経由地設定ボタン624は、それぞれ、周辺情報詳細表示領域621に詳細情報が表示されているイベントの開催地や施設等の所在地を目的地及び経由地に設定し、再度、マルチモーダル経路探索を実行させるために用いられる。例えば、ユーザによって、目的地設定ボタン623或いは経由地設定ボタン624を指定し且つ決定する操作が行われることにより、他の検索条件は、元のマルチモーダル経路探索のままで、目的地或いは経由地の条件だけをイベントの開催地や施設等の所在地に変更する形の経路探索要求が携帯端末10からセンタサーバ20に送信される態様であってよい。また、ユーザによって、目的地設定ボタン623を指定し且つ決定する操作が行われることにより、表示装置16の表示内容が、目的地ボックス403或いは経由地ボックス404に、イベントの開催地や施設等の所在地が既に設定済みで、且つ、その他条件は、元のマルチモーダル経路探索に設定済みのアプリ画面400に遷移する態様であってもよい。
このように、ユーザは、アプリ画面600〜620を通じて、マルチモーダル経路探索結果の経路候補上における周辺情報検索の検索結果で見つけたイベントの開催地や施設等の所在地を目的地や経由地として設定し、マルチモーダル経路探索を行わせることができる。
[マルチモーダル経路探索方法の詳細]
次に、図7を参照して、センタサーバ20(経路探索部201)によるマルチモーダル経路探索の詳細について説明する。以下、マルチモーダル経路探索方法のうちの本実施形態に特徴的な部分を中心に説明する。
図7は、経路探索アプリにおける対象移動手段として設定可能な複数の移動手段の中から対象移動手段を設定するアプリ画面の一例(アプリ画面700)を示す図である。
経路探索部201は、経路探索要求に対応する出発地及び目的地を含む探索条件(例えば、図4のアプリ画面400で設定される条件)に基づき、複数の対象移動手段のうちの一又は二以上を利用するマルチモーダル経路探索を行い、一又は複数の経路候補を出力する。このとき、対象移動手段は、上述の如く、複数の移動手段の中からユーザが選択可能であってもよく、ユーザは、例えば、図7のアプリ画面700を通じて、対象移動手段を選択することができる。つまり、ユーザは、経路探索部201によるマルチモーダル経路探索における前提条件を変更することができる。
例えば、図7に示すように、アプリ画面700には、対象移動手段の候補となる複数の移動手段("徒歩"、"電車"、"路線バス"、"船・水上バス"、"特急・新幹線"、"高速バス"、"飛行機"、"タクシー"、"サイクルシェア"、"自転車"、"自動車"、"レンタカー"、"カーシェア")が上下方向に並べて表示されている。
これらの対象移動手段の候補のうち、"徒歩"及び"電車"は、対象移動手段として固定されている。つまり、本例では、経路探索部201は、少なくとも"電車"及び"徒歩"を含む対象移動手段のうちの一又は二つの組み合わせを利用するマルチモーダル経路探索を行う。そして、残りの対象移動手段の候補("路線バス"、"船・水上バス"、"特急・新幹線"、"高速バス"、"飛行機"、"タクシー"、"サイクルシェア"、"自転車"、"自動車"、"レンタカー"、"カーシェア")については、アプリ画面700における対象移動手段の候補の名称の横に設置されるスライドスイッチに対するユーザの操作によって、対象移動手段としての設定/非設定(ON/OFF)が切り替えられる。
ユーザは、アプリ画面700上で、対象移動手段の候補ごとの設定/非設定の操作を行った後、アプリ画面700の上端右隅に配置される"完了"のボタンを指定し且つ決定する操作を行うことにより、アプリ画面700上の設定内容を携帯端末10からセンタサーバ20に送信させ、経路探索部201の経路探索の前提条件(以下、「経路探索前提条件」)として反映させることができる。
このように、経路探索部201は、携帯端末10から受信される経路探索要求で設定される検索条件やアプリ画面700等を通じてセンタサーバ20に反映される経路探索前提条件に基づき、マルチモーダル経路探索を行うことができる。
尚、本例(図7)では、鉄道は、対象移動手段の候補として、"電車"と"特急・新幹線"に分けられているが、一つに統合されてもよい。また、本例では、船及び水上バスは、統合され、一つの対象移動手段として扱われるが、船及び水上バスのそれぞれが個別の対象移動手段の候補として取り扱われてもよい。
また、経路探索部201は、共用型移動手段の利用を含む候補経路を探索する場合、出発地から目的地までの移動経路上での利用部分を限定してよい。具体的には、経路探索部201は、共用型移動手段が出発地又は出発地からの利用、及び、目的地又は目的地周辺に到達するための利用の少なくとも一方に限定されるように、共用型移動手段の利用を含む出発地から目的地までの経路探索を行ってよい。このとき、出発地周辺及び目的地周辺とは、それぞれ、出発地及び目的地から所定距離(例えば、2キロメートル)以内の範囲を示す。
共用型移動手段は、経路探索における利用選択の自由度が相対的に高い。例えば、自家用の自動車や自転車での移動を前提とする経路探索の場合、駐車場所や駐輪場所を確保する必要が生じるため、基本的に、出発地から目的地まで一貫して自動車や自転車で移動する経路探索を行う場合が多い。一方、共用型移動手段では、乗物へのアクセスポイント(例えば、レンタカーの営業所、カーシェアリングのステーション、サイクルシェアリングのサイクルポート等)が様々な場所に設定される場合や、好きな場所で乗降ができる場合(例えば、タクシーやライドシェア等)が多く、出発地と目的地との間の一部だけ利用するような利用形態も比較的容易に実現可能である。また、共用型移動手段では、乗車定員が相対的に多いバスや電車等のように、移動経路が予め規定されていないため、移動自由度も高くなる。よって、マルチモーダル経路探索における経路探索対象の移動手段に共用型の移動手段が含まれると、現実的な時間内で経路探索を完了できない可能性がある。
これに対して、上述の如く、出発地から目的地までの経路上で共用型移動手段を利用対象とする部分が限定されるようにマルチモーダル経路探索が行われる場合、公共交通機関等の他の移動手段を含めた組み合わせのパターンの増大を抑制できる。また、共用型移動手段の起点及び終点の何れか一方が出発地或いは出発地周辺、又は、目的地或いは目的地周辺に限定されるため、起点及び終点の双方に自由度がある形態よりも移動経路の自由度も低くすることができる。よって、センタサーバ20(経路探索部201)は、公共交通機関等の他の移動手段を含めた組み合わせのパターンの増大を抑制し、現実的な時間内でのマルチモーダル経路探索を行うことができる。
具体的には、対象移動手段としての共用型移動手段には、上述の如く、レンタカー、カーシェアリング、サイクルシェアリング、ライドシェアリング、及びタクシー等のうちの少なくとも一つが含まれてよい。
これにより、センタサーバ20(経路探索部201)は、具体的な共用型移動手段としてのレンタカー、カーシェアリング、サイクルシェアリング、ライドシェアリング、タクシー等を含むマルチモーダル経路探索を現実的な時間内で完了させることができる。
より具体的には、経路探索部201は、共用型移動手段がレンタカーの場合、出発地周辺のレンタカーの営業所からの利用、及び目的地周辺の営業所までの利用の少なくとも一方に限定されるように、レンタカーの利用を含む出発地から目的地までのマルチモーダル経路探索を行ってよい。また、経路探索部201は、共用型移動手段がカーシェアリングの場合、出発地周辺のカーシェアリングステーションからの利用、及び、目的地周辺のカーシェアリングステーションまでの利用の少なくとも一方に限定されるように、カーシェアリングの利用を含む出発地から目的地までのマルチモーダル経路探索を行ってよい。また、経路探索部201は、共用型移動手段がサイクルシェアリングの場合、出発地周辺のサイクルポートからの利用、及び、目的地周辺のサイクルポートまでの利用の少なくとも一方に限定されるように、サイクルシェアリングの利用を含む出発地から目的地までのマルチモーダル経路探索を行ってよい。つまり、経路探索部201は、レンタカー、カーシェアリング、及びサイクルシェアリングが、出発地周辺の対応する乗物へのアクセスポイントからの利用、及び、目的地周辺の対応する乗物へのアクセスポイントまでの利用の少なくとも一方に限定されるように、共用型移動手段の利用を含む出発地から目的地までのマルチモーダル経路探索を行ってよい。
これにより、センタサーバ20(経路探索部201)は、レンタカー、カーシェアリング、サイクルシェアリング等のように、アクセスポイントでの乗降が必要であるという共用型移動手段の特性に合わせて、共用型移動手段の利用を含むマルチモーダル経路探索を行うことができる。
また、経路探索部201は、ライドシェアリング及びタクシーが出発地からの利用、及び、目的地までの利用の少なくとも一方に限定されるように、共用型移動手段の利用を含む出発地から目的地までのマルチモーダル経路探索を行ってもよい。
これにより、センタサーバ20(経路探索部201)は、ライドシェアリングやタクシー等のように、乗降場所が自由であるという共用型移動手段の特性に合わせて、共用型移動手段を含むマルチモーダル経路探索を行うことができる。
また、対象移動手段ごとに、マルチモーダル経路探索における利用距離の上限(以下、「探索用上限距離」が設定されてよい。例えば、タクシーについて、探索用上限距離(例えば、100キロメートル等)が設定されてよい。タクシーは、距離が長くなりすぎると、ユーザが現実的に支払ってもよいと考える運賃を超えてしまい、経路候補として提示しても意味がなくなる可能性があるからである。また、サイクルシェアリングや徒歩について、探索用上限距離(例えば、10キロメートル等)が設定されてもよい。サイクルシェアリングや徒歩は、ユーザ自身の体力との兼ね合いがあり、利用距離が長くなりすぎると、経路候補として提示しても意味がなくなる可能性があるからである。
[経路探索結果の表示方法の詳細]
次に、図8(図8A、図8B)、図9を参照して、経路探索結果の携帯端末10への表示方法の詳細について説明する。
図8A、図8Bは、マルチモーダル経路探索結果の表示画面の一例を示す図である。具体的には、図8Aは、マルチモーダル経路探索結果の複数の経路候補を一覧表示する表示画面の一例(アプリ画面800)を示す図である。図8Bは、マルチモーダル経路探索結果の複数の経路候補のうちの一の経路候補の詳細内容を表示するアプリ画面の一例(アプリ画面810)を示す図である。図9は、経路候補に対応づけてその名称が表示される対象移動手段の決定方法の一例を説明する図である。
尚、図8A、図8Bのアプリ画面800,810は、携帯端末10の入力装置17に対するスクロール操作を通じて、表示装置16に表示可能な全領域を表しており、実際の表示装置16には、アプリ画面800,810の上下方向の一部分しか表示されない。そのため、ユーザは、携帯端末10の入力装置17を通じて、上下方向にスクロール操作を行うことにより、アプリ画面800,810の全領域を閲覧することができる。以下、後述する図10A、図12A、図13Aのアプリ画面1000,1200,1300についても同様である。
図8Aに示すように、携帯端末10の表示装置16に表示されるアプリ画面800は、上から順に並べて設定される、複数の経路候補に対応する経路候補表示領域801〜808を含む。
一番上に設定される経路候補表示領域801には、最初に、出発地から出発地周辺のサイクルシェアリングのサイクルポートまで徒歩で移動し、続いて、出発地周辺のサイクルシェアリングのサイクルポートから鉄道の乗車駅("□□線××駅")の周辺のサイクルシェアリングのサイクルポートまでシェアサイクルで移動し、続いて、乗車駅から所定の降車駅まで鉄道を二路線乗り継いで移動し、最後に、降車駅から目的地まで徒歩で移動する経路候補が表示されている(後述の第4表示領域801D参照)。
上から2番目に設定される経路候補表示領域802には、最初に、出発地から鉄道の乗車駅("○○線△△駅")までタクシーで移動し、続いて、乗車駅から所定の降車駅まで鉄道を三路線乗り継いで移動し、最後に、降車駅から目的地まで徒歩で移動する経路候補が表示されている(後述の第4表示領域802D参照)。
上から3番目に設定される経路候補表示領域803には、最初に、出発地から鉄道の乗車駅("〇〇線××駅")まで徒歩で移動し、続いて、乗車駅から三路線鉄道を乗り継いで移動し、最後に、降車駅から目的地まで徒歩で移動する経路候補が表示されている(後述の第4表示領域803D参照)。
上から4番目に設定される経路候補表示領域804には、最初に、出発地から出発地周辺の路線バスの停留所("○○線△△停留所")まで徒歩で移動し、この停留所から鉄道の乗車駅まで路線バスで移動し、続いて、乗車駅から所定の降車駅まで鉄道を三路線乗り継いで移動し、最後に、降車駅から目的地まで徒歩で移動する経路候補が表示されている(後述の第4表示領域804D参照)。
上から5番目に設定される経路候補表示領域805には、最初に、出発地から出発地周辺のレンタカーの営業所まで徒歩で移動し、レンタカーの営業所から目的地周辺のレンタカーの営業所までレンタカーで移動し、最後に、目的地周辺のレンタカーの営業所から目的地まで徒歩で移動する経路候補が表示されている(後述の第4表示領域805D参照)。
上から6番目に設定される経路候補表示領域806には、最初に、出発地から出発地周辺のカーシェアリングステーションまで徒歩で移動し、出発地周辺のカーシェアリングステーションから目的地周辺のカーシェアリングステーションまでシェアカーで移動し、最後に、目的地周辺のカーシェアリングステーションから目的地まで徒歩で移動する経路候補が表示されている(後述の第4表示領域806D参照)。
下から2番目に設定される経路候補表示領域807には、出発地から目的地まで自動車で移動する経路候補が表示されている(後述の第4表示領域807D参照)。
一番下に設定される経路候補表示領域808には、出発地から目的地まで自転車で移動する経路候補が表示されている(後述の第4表示領域808D参照)。
経路候補表示領域801〜806に対応する6つの経路候補は、例えば、到着が早い順、料金が安い順、或いは、乗り換えが少ない順等、複数の対象移動手段に依らず設定される共通の条件(以下、「共通条件」)に応じて、ソーティングされ、上から順に表示される。図8Aの例では、目的地への到着が早い順に、6つの経路候補が上から順にソート表示される。
一方、経路候補表示領域807,808に対応する2つの経路候補は、上述の共通条件に関わらず、それぞれの経路候補で利用される対象移動手段に固有で規定される条件(以下、「固有条件」)に応じて、8つの経路候補の中での表示順序が、他の6つの経路候補よりも後(本例では、下)に固定される。マルチモーダル経路探索を利用するユーザが自家用の自動車や自転車の経路探索結果を優先的に選択する可能性は相対的に低いと考えられるからである。より具体的には、この点を考慮すれば、自家用の自動車や自転車だけを利用する経路候補を、他の経路候補に対する比較対象としてユーザに提供すれば足りるからである。つまり、探索結果配信部202は、複数の経路候補のうち、自動車或いは自転車だけを利用する特定の経路候補の表示順序を、当該特定の経路候補以外の他の経路候補の表示順序よりも後に固定する態様の経路探索結果配信データを生成し、携帯端末10に配信してよい。
尚、自動車だけを利用する経路候補と自転車だけを利用する経路候補の間の表示順序は、図8Aのように、自動車だけを利用する経路候補が先で自転車が後でもよいし、自転車だけを利用する経路候補が先で自動車だけを利用する経路候補が後でもよい。また、自動車だけを利用する経路候補と自転車だけを利用する経路候補との間の表示順序は、上述の共通条件(例えば、到着が早い順や料金が安い順等)に応じて決定されてもよい。
また、自動車や自転車以外の特定の対象移動手段に固有で規定される固有条件に応じて、当該特定の対象移動手段を利用する特定の経路候補の表示仕様が決定されてもよい。
例えば、探索結果配信部202は、タクシーを利用する特定の経路候補について、当該特定の経路候補におけるタクシーの利用距離が相対的に短い場合、当該特定の経路候補を経路探索結果として携帯端末10の表示装置16に表示させる。このとき、複数の経路候補の中での当該特定の経路候補の表示順序は、共通条件に基づき決定されてよい。つまり、特定の経路候補の表示仕様は、固有条件が優先的に適用された上で、更に、共通条件が適用されることにより決定されてよい。以下、他の特定の経路候補についても同様である。一方、探索結果配信部202は、タクシーの利用距離が相対的に長い場合、当該特定の経路候補を経路探索結果として携帯端末10の表示装置16に表示させないようにしてよい。具体的には、探索結果配信部202は、当該特定の経路候補におけるタクシーの利用距離が所定の閾値(以下、「第1の閾値」)(例えば、15キロメートル)未満である場合、当該特定の経路候補を携帯端末10の表示装置16に経路探索結果として表示させる一方、当該特定の経路候補におけるタクシーの利用距離が第1の閾値以上である場合、当該特定の経路候補を経路探索結果として携帯端末10の表示装置16に表示させないようにしてもよい。タクシーの利用距離がある程度長くなると、料金等の兼ね合いからユーザに当該特定の経路候補が選択される可能性が大きく低下する可能性があるからである。このとき、当該特定の経路候補は、タクシーと他の移動手段とを組み合わせて利用する経路候補であってもよいし、タクシーだけを利用する経路候補であってもよい。また、タクシーの場合と同様、ライドシェアリングを利用する特定の経路候補について、同様の固定条件(ライドシェアリングの利用距離が第1の閾値以上であるか否か)に応じて、携帯端末10の表示装置16への経路探索結果としての表示の有無が決定されてもよい。つまり、探索結果配信部202は、タクシー及びライドシェアリングの少なくとも一方を利用する特定の経路候補におけるタクシー及びライドシェアリングの利用距離が第1の閾値未満である場合、当該特定の経路候補を携帯端末10の表示装置16に表示させる一方、当該特定の経路候補におけるタクシー及びライドシェアリングの少なくとも一方の利用距離が第1の閾値以上である場合、当該特定の経路候補を経路探索結果として携帯端末10の表示装置16に表示させないようにしてよい。また、探索結果配信部202は、タクシー及びライドシェアリングの少なくとも一方を利用する特定の経路候補におけるタクシー及びライドシェアリングの少なくとも一方の利用距離が相対的に長い場合、当該特定の経路候補を表示させない代わりに、その表示順序を共通条件で決定される順序よりも後にするようにしてもよい。
また、例えば、探索結果配信部202は、徒歩を利用する特定の経路候補について、当該特定の経路候補における徒歩の利用距離が相対的に短い、具体的には、所定閾値(以下、「第2の閾値」)(例えば、1.2キロメートル)未満である場合、当該特定の経路候補を経路探索結果として携帯端末10の表示装置16に表示させる。一方、探索結果配信部202は、当該特定の経路候補における徒歩の利用距離が相対的に長い、つまり、第2の閾値以上である場合、当該特定の経路候補を経路探索結果として携帯端末10の表示装置16に表示させないようにしてもよい。徒歩を利用する経路候補の場合、その利用距離が相対的に長くなると、体力の消耗や所要時間等との兼ね合いで、ユーザにより選択される可能性が大きく低下しうるからである。また、探索結果配信部202は、徒歩を利用する経路候補における徒歩の利用距離が相対的に長い場合、当該経路候補を表示させない代わりに、その表示順序を共通条件で決定される順序よりも後にするようにしてもよい。
また、例えば、探索結果配信部202は、鉄道、バス、飛行機、船等の運行路線及び運行時刻を含む運行計画が予め規定される対象移動手段(公共交通機関)を利用する特定の経路候補において、同じ種類の公共交通機関或いは相互に異なる公共交通機関の乗り換えの間隔が相対的に短い場合、具体的には、所定閾値(以下、「第3の閾値」)未満である場合、当該特定の経路候補を経路探索結果として携帯端末10の表示装置16に表示させる。一方、探索結果配信部202は、公共交通機関の乗り換え間隔が相対的に長い、つまり、第3の閾値以上である場合、当該特定の経路候補を経路探索結果として携帯端末10の表示装置16に表示させないようにしてもよい。乗り換え間隔が相対的に長くなると、ユーザの利便性が著しく低下し、ユーザにより選択される可能性が低くなりうるからである。また、探索結果配信部202は、公共交通機関を利用する経路候補における公共交通機関の乗り換え間隔が相対的に長い場合、当該経路候補を表示させない代わりに、その表示順序を共通条件で決定される順序よりも後にするようにしてもよい。
このように、探索結果配信部202は、複数の対象移動手段のうちの特定の対象移動手段に対して規定される固有条件に応じて決定される、複数の経路候補の中での表示順序及び表示の有無の少なくとも一方を含む表示仕様に基づき、前記複数の経路候補のうちの特定の移動手段を利用する特定の経路候補を携帯端末10の表示装置16に表示させる。
これにより、ユーザが複数の経路候補の中から一の経路候補を選択する際の基準は、各経路候補で利用される対象移動手段ごとに異なりうるところ、センタサーバ20は、特定の対象移動手段を利用する特定の経路候補の表示仕様に、特定の対象移動手段の固有条件を反映させることができる。よって、例えば、ユーザが特定の対象移動手段を含む特定の経路候補を選択する際の基準に沿う形で、特定の対象移動手段の固有条件が設定されることにより、センタサーバ20は、複数の経路候補の中から一の経路候補を選択する際のユーザの利便性を向上させることができる。
また、探索結果配信部202は、複数の経路候補に対して規定される共通条件に応じて決定される、複数の経路候補の中での表示順序を含む表示仕様に基づき、複数の経路候補のうちの特定の経路候補以外の経路候補を携帯端末10の表示装置16に表示させると共に、固有条件に応じて決定される、複数の経路候補の中での表示順序及び表示の有無を含む表示仕様に基づき、特定の経路候補を携帯端末10の表示装置16に表示させてよい。
これにより、センタサーバ20は、複数の経路候補を、例えば、所要時間の短い順等の共通条件に沿って表示させる前提の中で、特定の対象移動手段を利用する特定の経路候補については、固有条件に沿って、表示させることができる。
また、探索結果配信部202は、共通条件、及び共通条件より優先的に適用される固有条件に応じて決定される、複数の経路候補の中での表示順序及び表示の有無を含む表示仕様に基づき、特定の経路候補を携帯端末10の表示装置16に表示させてよい。
これにより、センタサーバ20は、特定の対象移動手段を利用する特定の経路候補について、優先的に固有条件を適用した上で、更に、共通条件を適用可能な状況下では、共通条件を適用し、共通条件に沿ってユーザ端末(携帯端末10)に表示させることができる。
また、図8Aに示すように、経路候補表示領域801〜808は、それぞれ、第1表示領域801A〜808Aと、第2表示領域801B〜808Bと、第3表示領域801C〜808Cと、第4表示領域801D〜808Dと、第5表示領域801E〜808Eとを含む。
第1表示領域801A〜808Aは、それぞれ、経路候補表示領域801〜808の上端部(最上段)に左右に亘って配置される。第1表示領域801A〜808Aには、それぞれの対応する経路候補で利用される対象移動手段のうちの一の移動手段の名称(略称や愛称等を含む)が表示される。利用される対象移動手段が一つの経路候補に対応する第1表示領域807A,808Aには、当然の如く、唯一利用される一つの対象移動手段の名称が表示される。また、利用される対象移動手段が二以上である経路候補に対応する第1表示領域801A〜806Aには、対応する経路候補で利用される二以上の対象移動手段のうちの一の対象移動手段の名称が表示される。つまり、探索結果配信部202は、携帯端末10の表示装置16に表示される、経路探索部201による二以上の対象移動手段を利用する経路候補に対応づけて、当該二以上の対象移動手段のうちの一の対象移動手段の名称を表示装置16に表示させる。
複数の経路候補の中に二以上の対象移動手段を利用する経路候補が含まれる場合、複数の経路候補を単純に並べて表示するだけでは、それぞれの経路候補がどのような対象移動手段で移動する経路を表しているかをユーザに直感的に把握させるのが難しくなる可能性がある。また、経路候補で利用される全ての対象移動手段の名称を表示することも可能であるが、経路候補に含まれる個々の移動手段の名称が長くなると、反って、表示が煩雑となり、ユーザに直感的な把握を促すことが難しくなる可能性がある。また、経路候補で利用される二以上の対象移動手段の組み合わせに新たな名称を付けて表示することも可能であるが、ネーミングの態様によっては、新たな名称から経路候補で利用される対象移動手段を想像しにくくなり、結果として、ユーザに直感的な把握を促すことが難しくなる可能性がある。
これに対して、経路候補で利用される二以上の移動手段の名称のうちの一の移動手段の名称だけが表示されるため、ユーザは、当該対象移動手段を直感的に把握できる。そして、ユーザは、当該対象移動手段を足掛かりに、経路候補で利用される他の対象移動手段についても、携帯端末10の表示装置16に表示される経路探索結果の内容等からある程度直感的に把握することができる。よって、センタサーバ20は、二以上の対象移動手段が利用される経路候補における個々の対象移動手段のユーザによる把握を促すことができる。
例えば、図9に示すように、複数の対象移動手段に対して、予め優先順位が規定されてよい。そして、二以上の対象移動手段が利用される経路候補について、二以上の対象移動手段のうちの当該優先順位が最も高い対象移動手段の名称が、当該経路候補に対応付けられて携帯端末10の表示装置16に表示されてよい。
これにより、ユーザが経路候補を特徴付ける対象と感じる可能性が高い対象移動手段が予め高い優先順位に設定されることで、センタサーバ20は、当該経路候補に含まれる個々の対象移動手段のユーザによる把握をより適切に促すことができる。
具体的には、カーシェアリング、サイクルシェアリング、ライドシェアリング、及びレンタカーの優先順位は、飛行機、船、高速バス、特急・新幹線、バス、電車等の公共交通機関の優先順位より高く設定されている。
これにより、センタサーバ20は、公共交通機関とレンタカー、カーシェアリング、サイクルシェアリング、ライドシェアリング等とを利用する経路候補に対応付けて、当該経路候補を特徴付ける対象移動手段として、レンタカー、カーシェアリング、サイクルシェアリング、ライドシェアリング等の名称を携帯端末10の表示装置16に表示させることができる。例えば、公共交通機関等の一般的な対象移動手段よりも、レンタカー、カーシェアリング、サイクルシェアリング、ライドシェアリング等をユーザに提示した方がユーザの印象に残りやすい効果も想定されうる。よって、センタサーバ20は、具体的に、公共交通機関とレンタカー、カーシェアリング、サイクルシェアリング等とを利用する経路候補における個々の移動手段のユーザによる把握を促すことができる。
また、自動車、自転車、及び徒歩の優先順位は、他の対象移動手段の優先順位よりも低く設定される。
これにより、センタサーバ20は、自動車、自転車、徒歩等と、他の対象移動手段とを利用する移動経路に対応付けて、当該経路候補を特徴づける対象移動手段として、他の対象移動手段の名称を携帯端末10の表示装置16に表示させることができる。
また、携帯端末10の表示装置16に表示される、二以上の対象移動手段が利用される経路候補に対応付けられる態様で、当該経路候補の中で最も利用距離が長い、又は、最も利用時間が長い対象移動手段の名称が表示されてもよい。
例えば、経路探索結果の中で最も移動距離が長い、或いは、最も利用時間が長い移動手段は、ユーザにとって、複数の経路候補の中から実際に利用する経路候補を選択するための最も重要な関心事項の一つと考えられる。よって、センタサーバ20は、具体的に、経路候補に含まれる個々の移動手段のユーザによる把握を促すことができる。
また、携帯端末10の表示装置16に表示される、二以上の対象移動手段が利用される経路候補に対応付けられる態様で、当該経路候補の中で最初に利用される徒歩以外の対象移動手段の名称が表示されてもよい。
例えば、経路候補の中で最初に利用される徒歩以外の移動手段は、ユーザにとって、複数の経路候補の中から実際に利用する経路候補を選択するための最も重要な関心事項の一つと考えられる。よって、センタサーバ20は、具体的に、経路候補に含まれる個々の移動手段のユーザによる把握を促すことができる。
図8Aに戻り、第2表示領域801B〜808Bは、それぞれ、経路候補表示領域801〜808における第1表示領域801A〜808Aの下に左右に亘って配置される。第2表示領域801B〜808Bには、それぞれの対応する経路候補における出発時刻及び到着時刻と、所要時間とが表示される。
第3表示領域801C〜808Cは、それぞれ、経路候補表示領域801〜808における上下方向の中央部に左右に亘って配置される。第3表示領域801C〜808Cのうちの第3表示領域801C〜804Cには、それぞれの対応する経路候補において最初に利用される公共交通機関の乗り場(例えば、鉄道の駅、路線バスや高速バスの停留所、飛行機の空港、船の港等)の名称(略称や愛称を含む)及び出発時刻が表示される。
これにより、センタサーバ20は、ある経路候補で最初に利用される対象移動手段が公共交通機関以外であっても、最初に利用される公共交通機関の乗り場やその出発時刻を通知できる。よって、センタサーバ20は、ユーザの利便性を向上させることができる。
尚、第3表示領域801C〜808Cのうちの対応する経路候補で公共交通機関が利用されない第3表示領域805C〜808Cは、空欄とされる。
第4表示領域801D〜808Dは、それぞれ、経路候補表示領域801〜808における第3表示領域の下に左右に亘って配置される。第4表示領域801D〜808Dには、それぞれの対応する経路候補で利用される対象移動手段に対応するアイコンが乗り換え順に表示される。
第5表示領域801E〜808Eは、それぞれ、経路候補表示領域801〜808における下端部(最下段)に左右に亘って配置される。第5表示領域801E〜808Eには、対象移動手段の乗り換え回数(同じ対象移動手段同士及び異なる対象移動手段同士の双方を含む)と、所要料金が表示される。
ユーザは、アプリ画面800上で、経路候補表示領域801〜808の何れかを指定(選択)し且つ決定する操作を行うことにより、表示装置16の表示内容を、アプリ画面800から指定(選択)された経路候補表示領域801〜808の何れかに対応する経路候補の詳細画面、つまり、図8Bのアプリ画面810に遷移させることができる。
図8Bに示すように、アプリ画面810は、経路候補詳細表示領域811と、経路案内開始ボタン812とを含む。
経路候補詳細表示領域811には、アプリ画面800で選択された一の経路候補の詳細内容が表示される。具体的には、経路候補詳細表示領域811には、経路候補で利用される対象移動手段及びそれぞれの出発時刻及び到着時刻が上から順に表示されると共に、複数の対象移動手段のうちの同じ対象移動手段の間、或いは、異なる対象移動手段の間の乗換場所等が表示される。
経路案内開始ボタン812は、経路候補詳細表示領域811の上に配置され、ユーザが経路候補詳細表示領域811に表示される経路候補に基づく経路案内を開始させるために用いられる。ユーザは、経路案内開始ボタン812を指定し且つ決定する操作を行うことにより、携帯端末10による経路案内を開始させことができる。このとき、携帯端末10は、例えば、携帯端末10に内蔵されるGNSS装置及びRTC(Real Time Clock)等の計時手段による位置情報及び時刻情報と、経路候補で順次利用される各対象移動手段の出発場所及び到着場所と、その出発時刻及び到着時刻等とを比較しながら、表示装置16への所定の情報画像の表示や音声による経路案内を行ってよい。
[タクシーの利用方法]
次に、図10(図10A、図10B)を参照して、経路探索アプリのアプリ画面上でのユーザの操作に基づくタクシーの利用方法について説明する。
図10A、図10Bは、マルチモーダル経路探索結果に基づくタクシーの利用方法の一例を説明する図である。具体的には、図10Aは、マルチモーダル経路探索結果の複数の経路候補のうちのタクシーが利用される一の経路候補の詳細内容を表示するアプリ画面の一例(アプリ画面1000)を示す図である。図10Bは、ユーザがタクシーを予約するためのアプリ画面の一例(アプリ画面1010)を示す図である。
図10Aに示すように、アプリ画面1000は、図8Bのアプリ画面810の場合と同様、経路候補詳細表示領域1001を含む。
経路候補詳細表示領域1001には、タクシーの利用部分を含む経路候補の詳細内容が表示され、タクシーの利用部分には、タクシー予約ボタン1002が配置される。ユーザは、タクシー予約ボタン1002を指定し且つ決定する操作を行うことにより、携帯端末10の表示装置16の表示内容を、アプリ画面1000からタクシーを予約するためのアプリ画面1010に遷移させることができる。
図10Bに示すように、アプリ画面1010は、地図画像表示領域1011と、予約操作案内領域1012と、乗車場所決定ボタン1013を含む。
地図画像表示領域1011には、アプリ画面1000に表示されていた経路候補におけるタクシーの出発場所付近の地図画像が表示される。
予約操作案内領域1012は、地図画像表示領域1011の下端部に重畳して配置される。予約操作案内領域1012には、地図画像表示領域1011の地図画像上でタクシーの乗車場所を決定するように促す操作案内の文字情報が表示される。
乗車場所決定ボタン1013は、操作案内の文字情報と重ならない、予約操作案内領域1012の右端部に配置され、ユーザが乗車場所を決定する(確定させる)ために用いられる。
ユーザは、携帯端末10の入力装置17を通じて、地図画像上で、希望するタクシーの乗車場所を指定すると共に、乗車場所決定ボタン1013を指定し且つ決定する操作を行うことにより、乗車場所を確定させ、例えば、経路候補で規定されるタクシーの出発時刻に対応するタクシー予約要求を携帯端末10からセンタサーバ20に送信させることができる。
このように、ユーザは、例えば、携帯端末10でブラウザや専用のアプリ等を起動させて、タクシー会社に予約を行う必要が無く、マルチモーダル経路探索結果の経路候補の表示に関連するアプリ画面1000,1010上で、タクシーの予約を完了させることができる。よって、ユーザの利便性を向上させることができる。
尚、対象移動手段としてのライドシェアリング、レンタカー、カーシェアリング、サイクルシェアリング等についても、タクシーの場合と同様の態様で、マルチモーダル経路探索結果の経路候補の表示に関するアプリ画面上での操作に応じて、利用予約が可能であってもよい。
[駐車場情報の閲覧方法]
次に、図11(図11A、図11B)を参照して、経路探索アプリのアプリ画面上でのユーザの操作に基づく駐車場情報の閲覧方法について説明する。
図11A、図11Bは、マルチモーダル経路探索結果に基づく駐車場情報の閲覧方法の一例を説明する図である。具体的には、図11Aは、マルチモーダル経路探索結果の複数の経路候補のうちの自動車が利用される一の経路候補の詳細内容を表示するアプリ画面の一例(アプリ画面1100)を示す図である。図11Bは、駐車場情報を表示するアプリ画面の一例(アプリ画面1110)を示す図である。
尚、アプリ画面1100には、自動車と、他の対象移動手段とが組み合わせられて利用される経路候補が表示されてもよい。
図11Aに示すように、アプリ画面1100は、図8Bのアプリ画面810の場合と同様、経路候補詳細表示領域1101を含む。
経路候補詳細表示領域1101には、自動車の利用部分を含む経路候補の詳細内容が表示され、自動車の利用部分には、駐車場情報閲覧ボタン1102が配置される。ユーザは、駐車場情報閲覧ボタン1102を指定し且つ決定する操作を行うことにより、携帯端末10の表示装置16の表示内容を、アプリ画面1100から駐車場情報を閲覧するためのアプリ画面1110に遷移させることができる。
図11Bに示すように、アプリ画面1110は、地図画像表示領域1111と、駐車場概要情報表示領域1112と、詳細表示ボタン1113を含む。
地図画像表示領域1111には、アプリ画面1100に表示されていた経路候補における自動車の到着場所付近の地図画像が表示されると共に、地図画像上に、駐車場の位置を示す目印画像1111Aが重畳表示される。
駐車場概要情報表示領域1112は、地図画像表示領域1111の下端部に重畳して配置される。駐車場概要情報表示領域1112には、地図画像上に目印画像1111Aで示される駐車場の中から選択された一の駐車場の概要情報(例えば、駐車場の施設名称、利用可能時間帯、最大駐車可能台数、料金等)が表示される。
ユーザは、携帯端末10の入力装置17を通じて、地図画像上で、一の目印画像1111Aを指定(選択)し且つ決定する操作を行うことにより、駐車場概要情報表示領域1112に、選択した目印画像1111Aに対応する駐車場の概要情報を表示させることができる。
詳細表示ボタン1113は、駐車場概要情報表示領域1112に概要情報が表示される駐車場の詳細情報を携帯端末10の表示装置16に表示させるために用いられる。これにより、ユーザは、詳細表示ボタン1113を指定し且つ決定する操作を行い、駐車場の詳細情報を閲覧することができる。
このように、ユーザは、例えば、携帯端末10でブラウザや専用のアプリ等を自ら起動させて、駐車場情報に自らアクセスする必要が無く、マルチモーダル経路探索結果における自動車を利用する経路候補の表示に関連するアプリ画面1100,1110上での操作によって、駐車場情報を閲覧することができる。よって、ユーザの利便性を向上させることができる。
尚、駐車場情報閲覧ボタン1102は、同様に、レンタカーやカーシェアリングを利用する経路候補の詳細内容を表示するアプリ画面のレンタカーやカーシェアリングの利用部分に表示されてもよい。これにより、ユーザは、マルチモーダル経路探索結果におけるレンタカーやカーシェアリングを利用する経路候補の表示に関連するアプリ画面上での操作によって、駐車場情報を閲覧することができる。よって、ユーザの利便性を向上させることができる。
[サイクルシェアリングの利用方法]
次に、図12(図12A、図12B)を参照して、経路探索アプリのアプリ画面上でのユーザの操作に基づくサイクルシェアリングの利用方法について説明する。
図12A,図12Bは、マルチモーダル経路探索結果に基づくサイクルシェアリングの利用方法の一例を説明する図である。具体的には、図12Aは、マルチモーダル経路探索結果の複数の経路候補のうちのサイクルシェアリングが利用される一の経路候補の詳細内容を表示するアプリ画面の一例(アプリ画面1200)を示す図である。図12Bは、ユーザがサイクルシェアリングを利用するためのアプリ画面の一例(アプリ画面1210)を示す図である。
図12Aに示すように、アプリ画面1200は、図8Bのアプリ画面810の場合と同様、経路候補詳細表示領域1201を含む。
経路候補詳細表示領域1201には、サイクルシェアリングの利用部分を含む経路候補の詳細内容が表示され、サイクルシェアリングの利用部分には、空車確認ボタン1202が配置される。ユーザは、空車確認ボタン1202を指定し且つ決定する操作を行うことにより、携帯端末10の表示装置16の表示内容を、アプリ画面1200からサイクルシェアリングのサイクルポートの空車状況に関する情報(以下、「空車情報」)を確認するためのアプリ画面1210に遷移させることができる。
図12Bに示すように、アプリ画面1210は、地図画像表示領域1211と、サイクルポート情報表示領域1212と、利用ボタン1213を含む。
地図画像表示領域1211には、アプリ画面1200に表示されていた経路候補におけるサイクルシェアリングの出発場所付近の地図画像が表示されると共に、地図画像上に、サイクルポートの位置を示す目印画像1211Aが重畳表示される。
サイクルポート情報表示領域1212は、地図画像表示領域1211の下端部に重畳して配置される。サイクルポート情報表示領域1212には、地図画像上に目印画像1211Aで示されるサイクルポートの中から選択された一のサイクルポートの情報(以下、「サイクルポート情報」)(例えば、サイクルポートの名称、利用可能時間帯、最寄の施設、空き台数等の空車情報等)が表示される。
ユーザは、携帯端末10の入力装置17を通じて、地図画像上で、一の目印画像1211Aを指定(選択)し且つ決定する操作を行うことにより、サイクルポート情報表示領域1212に、選択した目印画像1211Aに対応するサイクルポート情報を表示させることができる。
利用ボタン1213は、サイクルポート情報表示領域1212にサイクルポート情報が表示されるサイクルポートのシェアサイクルを実際に利用するために用いられる。具体的には、ユーザによって、利用ボタン1213が指定され且つ決定される操作が行われると、携帯端末10は、補助記憶装置12にインストールされるサイクルシェアリングを利用するためのアプリケーション(以下、「サイクルシェアアプリ」)を起動させたり、ブラウザを起動させると共に、サイクルシェアリングのホームページにアクセスしたりする。そして、携帯端末10は、ユーザが利用を希望するサイクルポートに関する情報をサイクルシェアアプリ等に引き継がせる。これにより、ユーザは、サイクルシェアリングアプリやサイクルシェリングのホームページ上での操作を通じて、サイクルシェアリングを利用することができる。
このように、ユーザは、例えば、携帯端末10でブラウザや専用のアプリ等を自ら起動させて、サイクルシェアリングに関する情報にアクセスする必要が無い。よって、マルチモーダル経路提供システム1(携帯端末10の経路探索アプリ)は、マルチモーダル経路探索結果におけるサイクルシェアリングを利用する経路の表示に関連するアプリ画面1200,1210上での操作に応じて、ユーザによるサイクルシェアリングの利用を支援することができる。
尚、マルチモーダル経路提供システム1(携帯端末10の経路探索アプリ)は、タクシー、ライドシェアリング、レンタカー、カーシェアリング等についても、サイクルシェアリングの場合と同様の方法で、マルチモーダル経路探索結果の経路候補の表示に関するアプリ画面上での操作に応じて、その利用支援を行ってもよい。
[路線バス位置情報の閲覧方法及び路線バス乗車券の購入・利用方法]
次に、図13(図13A、図13B)を参照して、経路探索アプリのアプリ画面上でのユーザの操作に基づく路線バス位置情報の閲覧方法及び路線バス乗車券の購入・利用方法について説明する。
図13A、図13Bは、マルチモーダル経路探索結果に基づく路線バス位置情報の閲覧方法及び路線バス乗車券の購入・利用方法の一例を説明する図である。具体的には、図13Aは、マルチモーダル経路探索結果の複数の経路候補のうちの路線バスが利用される一の経路候補の詳細内容を表示するアプリ画面の一例(アプリ画面1300)を示す図である。図13Bは、携帯端末10の表示装置16に表示される路線バス乗車券情報の一例(路線バス6時間フリー乗車券画像情報1310)を示す図である。
図13Aに示すように、アプリ画面1300は、図8Bのアプリ画面810の場合と同様、経路候補詳細表示領域1301を含む。
経路候補詳細表示領域1301には、路線バスの利用部分を含む経路候補の詳細内容が表示され、路線バスの利用部分には、路線バス位置情報閲覧ボタン1302及び路線バス乗車券購入ボタン1303が配置される。
ユーザは、路線バス位置情報閲覧ボタン1302を指定し且つ決定する操作を行うことにより、携帯端末10の表示装置16の表示内容を、アプリ画面1300から経路候補で利用される便の路線バス位置情報を表示させるアプリ画面(路線バス位置情報画面)に遷移させることができる。
路線バス位置情報画面には、例えば、アプリ画面1300に表示されていた経路候補で利用される便の路線バスの路線経路を含む範囲の地図画像が表示される。そして、地図画像上には、路線に対応する路線経路と、経路候補上での路線バスの乗車停留所と、路線バスの現在位置情報及び予定位置情報とが重畳表示されてよい。また、地図画像上には、路線バスの遅延状況に関する情報(例えば、"予定通りの運行中"や"予定より××分遅れています"等の文字情報)が路線バスの現在位置情報に対応付けられる態様で重畳表示されてもよい。これにより、ユーザは、例えば、携帯端末10でブラウザ等を起動させて、自ら路線バス位置情報にアクセスする必要が無く、マルチモーダル経路探索結果における路線バスを利用する経路候補の表示に関連するアプリ画面1300上での操作によって、路線バス位置情報を閲覧することができる。また、ユーザは、路線バスの現在位置情報、予定位置情報、遅延状況に関する情報等を確認することにより、経路候補で提示される出発時刻通りに路線バスが到着するのか、遅れているのか等を把握し、経路候補の選択等の判断に用いることができる。
また、ユーザは、路線バス乗車券購入ボタン1303を指定し且つ決定する操作を行うことにより、携帯端末10の表示装置16の表示内容を、アプリ画面1300から路線バスの所定の乗車券、具体的には、路線バスの6時間フリー乗車券を購入するためのアプリ画面(路線バス乗車券購入画面)に遷移させることができる。路線バスの6時間フリー乗車券は、例えば、所定の地理的範囲(例えば、特定の市町村内)で、6時間の間で、路線バスを自由の降車可能な特定時限乗車券である。これにより、ユーザは、携帯端末10の入力装置17を通じて、路線バス乗車券購入画面上で、所定の操作を行うことにより、携帯端末10からセンタサーバ20にバス乗車券購入要求を送信させ、6時間フリー乗車券を購入することができる。そして、ユーザは、経路探索アプリの所定のアプリ画面上での所定の操作に応じて、センタサーバ20から携帯端末10に配信され路線バス乗車券情報記憶部105に格納される6時間フリー乗車券に対応する路線バス乗車券情報(路線バス6時間フリー乗車券画像情報1310)を携帯端末10の表示装置16に表示させ、路線バスの乗務員に閲覧させる等し、路線バスを利用することができる。
図13Bに示すように、表示装置16に表示される路線バス6時間フリー乗車券画像情報1310には、有効期限情報1311と、残時間情報1312と、現在時刻情報1313とが重畳表示される。
有効期限情報1311は、特定時限乗車券としての路線バスの6時間フリー乗車券の有効期限を表している。
残時間情報1312は、6時間フリー乗車券の有効期限(期限切れ)までの残り時間を表している。残時間情報1312は、カウントダウン形式で動的に表示されると共に、期限切れになると、期限切れであることを示す情報に切り替わる。これにより、携帯端末10の表示装置16に表示されるアプリ画面には、路線バス乗車券情報の他、期限切れまでの残り時間が動的に表示されるため、アプリ画面のキャプチャー画像等による特定時限乗車券に対応する路線バス乗車券情報の不正利用を抑制することができる。
現在時刻情報1313は、現在時刻を表しており、カウントアップ形式で動的に表示される。これにより、携帯端末10の表示装置16に表示されるアプリ画面には、路線バス乗車券情報の他、現在時刻が動的に表示されるため、アプリ画面のキャプチャー画像等による特定時限乗車券に対応する路線バス乗車券情報の不正利用を抑制することができる。
このように、ユーザは、携帯端末10上で、経路探索アプリから離れることなく、路線バスの所定の乗車券(例えば、6時間フリー乗車券)の購入及び利用を行うことができる。よって、ユーザの利便性を向上させることができる。
尚、携帯端末10は、経路探索アプリのアプリ画面上以外でのユーザの操作に応じて、路線バスの所定の乗車券の購入に関する処理を行ったり、路線バス乗車券情報を表示装置16に表示させる処理を行ったりしてもよい。例えば、携帯端末10は、例えば、路線バス関連サーバ30から提供されるアプリケーション(以下、「路線バスアプリ」)が起動され、路線バスアプリの所定のアプリ画面での所定の操作に応じて、路線バス関連サーバ30に対して、バス乗車券購入要求を送信する。そして、携帯端末10は、路線バスアプリの所定のアプリ画面での所定の操作に応じて、路線バス関連サーバ30から配信された路線バス乗車券情報を表示装置16に表示させてよい。また、例えば、携帯端末10は、ブラウザを通じてアクセスされる、路線バス関連サーバ30等が運営する路線バスに関するホームページ(以下、「路線バスページ」)上でのユーザの所定の操作に応じて、路線バスページ上での路線バスの所定の乗車券の購入に関する処理を行う。そして、携帯端末10は、ブラウザを通じてアクセスされる路線バスページ上での所定の操作に応じて、路線バス関連サーバ30からウェブリソースとして送信される路線バス乗車券情報をブラウザに表示させてよい。この場合、ユーザは、携帯端末10にインストールされるブラウザを通じて、路線バスページにアクセスし、路線バス関連サーバ30の制御の下で、携帯端末10のブラウザを通じて、路線バスの所定の乗車券を購入したり、購入した乗車券に対応する路線バス乗車券情報をブラウザ上に表示させたりすることができる。また、携帯端末10は、運行経路及び運行時刻を含む運行計画が予め規定されている所定の交通機関(例えば、電車、高速バス、船、飛行機等の公共交通機関)についても、路線バスの場合と同様の方法で、ユーザによる乗車券の購入及び利用を実現させてもよい。
[路線バス乗車券情報表示処理]
次に、図14(図14A,図14B)を参照して、携帯端末10(路線バス乗車券利用支援処理部104)による特定時限乗車券に対応する路線バス乗車券情報の携帯端末10の表示装置16への表示に関する処理(以下、「路線バス乗車券情報表示処理」)を説明する。
図14A及び図14Bは、携帯端末10(路線バス乗車券利用支援処理部104)による路線バス乗車券情報表示処理の一例を概略的に示すフローチャートである。図14Aのフローチャートは、例えば、携帯端末10の経路探索アプリが起動され、且つ、路線バスの特定時限乗車券情報(例えば、図13Bの路線バス6時間フリー乗車券画像情報1310)が非表示の状態で、所定の制御周期ごとに実行される。また、図14Bのフローチャートは、例えば、携帯端末10の経路探索アプリが起動され、且つ、路線バスの特定時限乗車券情報が表示されている状態で、所定の制御周期ごとに実行される。
まず、図14Aに示すように、ステップS102にて、路線バス乗車券利用支援処理部104は、入力装置17を通じて、路線バスの特定時限乗車券に対応する路線バス乗車券情報を表示させるための操作が行われたか否かを判定する。路線バス乗車券利用支援処理部104は、当該操作が行われた場合、ステップS104に進み、当該操作が行われなかった場合、今回の処理を終了する。
ステップS104にて、路線バス乗車券利用支援処理部104は、路線バスの特定時限乗車券が期限切れであるか否かを判定する。路線バス乗車券利用支援処理部104は、路線バスの特定時限乗車券が期限切れである場合、ステップS106に進み、期限切れでない場合、ステップS108に進む。
ステップS106にて、路線バス乗車券利用支援処理部104は、路線バスの特定時限乗車券の期限切れ後、所定時間T1が経過したか否かを判定する。路線バス乗車券利用支援処理部104は、路線バスの特定時限乗車券の期限切れ後、所定時間T1が経過していない場合、ステップS108に進み、所定時間T1が経過している場合、今回の処理を終了する。
ステップS108にて、路線バス乗車券利用支援処理部104は、特定時限乗車券に対応する路線バス乗車券情報を表示装置16に表示させて、今回の処理を終了する。
続いて、図14Bに示すように、ステップS202にて、路線バス乗車券利用支援処理部104は、表示装置16に特定時限乗車券に対応する路線バス乗車券情報が表示中であるか否かを判定する。路線バス乗車券利用支援処理部104は、表示装置16に特定時限乗車券に対応する路線バス乗車券情報が表示中である場合、ステップS204に進み、表示中でない場合、今回の処理を終了する。
ステップS204にて、路線バス乗車券利用支援処理部104は、入力装置17を通じて、路線バス乗車券情報の表示を終了させる操作が行われたか否かを判定する。路線バス乗車券利用支援処理部104は、当該操作が行われていない場合、ステップS206に進み、当該操作が行われた場合、ステップS210に進む。
ステップS206にて、路線バス乗車券利用支援処理部104は、路線バスの特定時限乗車券が期限切れであるか否かを判定する。路線バス乗車券利用支援処理部104は、路線バスの特定時限乗車券が期限切れである場合、ステップS208に進み、期限切れでない場合、今回の処理を終了する。
ステップS208にて、路線バス乗車券利用支援処理部104は、路線バスの特定時限乗車券の期限切れ後、所定時間T1が経過したか否かを判定する。路線バス乗車券利用支援処理部104は、路線バスの特定時限乗車券の期限切れ後、所定時間T1が経過している場合、ステップS210に進み、所定時間T1が経過していない場合、今回の処理を終了する。
ステップS210にて、路線バス乗車券利用支援処理部104は、路線バスの特定時限乗車券に対応する路線バス乗車券情報の表示装置16への表示を停止(終了)させて、今回の処理を終了する。
このように、本例では、路線バス乗車券利用支援処理部104は、特定時限乗車券の期限切れ後、所定時間T1が経過するまで、特定時限乗車券に対応する路線バス乗車券情報を表示装置16に表示させることを許可すると共に、所定時間T1の経過後、当該路線バス乗車券情報を表示装置16に表示させることを禁止する。
具体的には、路線バス乗車券利用支援処理部104は、特定時限乗車券の期限切れ後、所定時間T1が経過していない場合、ユーザの所定の操作に応じて、特定時限乗車券に対応する路線バス乗車券情報を表示装置16に表示させると共に、表示装置16に表示されている当該路線バス乗車券情報の表示を継続させる。一方、路線バス乗車券利用支援処理部104は、特定時限乗車券の期限切れ後、所定時間T1が経過した場合、ユーザの所定の操作があっても、当該路線バス乗車券情報を表示装置16に表示させず、且つ、表示装置16に表示されている当該路線バス乗車券情報の表示を停止させる。
これにより、携帯端末10は、特定時限乗車券の期限切れ後に、対応する路線バス乗車券情報を表示できないようにすることを前提としつつ、特定時限乗車券の期限切れ後において、路線バス乗車券情報を表示装置16に表示できなくなるまでの猶予期間を与えることができる。そのため、例えば、目的の路線バスの停留所等への到着が遅れ、特定時限乗車券の期限が切れてしまった場合でも、ユーザは、特定時限乗車券の購入者であることを証明することができ、乗務員等に対して、遅延等を理由に追加料金なしでの降車を交渉することなどができる。よって、携帯端末10は、ユーザの携帯端末10に発行される特定時限乗車券の不正利用を抑制しつつ、時限乗車券の利用時におけるユーザの利便性を向上させることができる。
また、所定時間T1は、例えば、30分等、予め規定される一定時間であってよい。
また、所定時間T1は、例えば、ユーザが現に乗車している路線バスの実際の運行状況や予測される運行状況等に応じて、可変されてもよい。具体的には、所定時間T1は、特定時限乗車券の期限切れのタイミングで、ユーザが路線バスのある便に乗車している場合、運行計画に対する当該便の実際の遅延時間、又は、予測される遅延時間が長くなるほど、長くなるように規定されてよい。
これにより、携帯端末10は、ユーザが現に乗車している乗物(路線バスのある便)の実際の遅延状況や予測される遅延状況に合わせて、特定乗車券の期限切れ後において、乗車券情報を表示装置16に表示できなくなるまでの猶予期間を与えることができる。よって、携帯端末10は、より適切に、時限乗車券の不正利用の抑制と時限乗車券の利用時におけるユーザの利便性の向上とを両立させることができる。
このとき、携帯端末10は、直接、或いは、センタサーバ20を経由して、路線バス関連サーバ30にアクセスし、路線バスの遅延状況に関する情報や路線バス位置情報等を取得できる。そして、携帯端末10は、自身に搭載されるGNSS装置の測位履歴情報と、路線バスの現在位置情報と、を比較することで、ユーザが乗車中の便を特定し、ユーザが現に乗車している路線バスの便の遅延状況を把握することができる。また、携帯端末10は、マルチモーダル経路探索の複数の経路候補の中からユーザが選択した一の経路候補(例えば、経路案内が実行された経路候補や、ユーザが繰り返し詳細内容を表示させている経路候補等)に基づき、ユーザが乗車中の路線バスを特定してもよい。また、携帯端末10と路線バスとの双方に搭載される通信機器との間で、所定の近距離通信(例えば、WiFiやブルートゥース(共に、登録商標))等によるペアリングが行われ、ペアリング情報が路線バス関連サーバ30を経由して、携帯端末10に送信されることで、携帯端末10は、ユーザが乗車中の路線バスの便を特定してもよい。また、携帯端末10は、路線バス関連サーバ30から取得されうる、過去の路線バスの該当する便の運行状況に関する履歴情報に基づき、遅延時間を予測してよい。
また、路線バス乗車券利用支援処理部104は、上述の如く、特定時限乗車券が期限切れでない場合、カウントダウン形式の特定時限乗車券の期限切れまでの残り時間を、対応する路線バス乗車券情報と一緒に表示装置16に表示させると共に、特定時限乗車券の期限切れの場合、カウントダウン形式の残り時間の代わりに、特定時限乗車券が期限切れであることを示す情報を、対応する路線バス乗車券情報と一緒に表示させてよい。
これにより、携帯端末10の画面には、路線バス乗車券情報の他、期限切れまでの残り時間が動的に表示されるため、路線バスの乗務員等の所定の者は、期限切れの時限乗車券に対応する路線バス乗車券情報であるか否かを容易に把握することができる。よって、例えば、路線バスの遅延が発生していないにもかかわらず、期限切れの乗車券情報が表示される携帯端末10の画面を乗務員等に見せて、路線バス等から降車するような不正を抑制することができる。
尚、運行経路及び運行時刻を含む運行計画が予め規定されている路線バス以外の所定の交通機関(例えば、電車、高速バス、船、飛行機等の公共交通機関等)について、同様の特定時限乗車券が携帯端末10に発行(配信)される場合、路線バスの場合と同様の形態で、特定時限乗車券に対応する乗車券情報の表示に関する処理が行われてよい。これにより、路線バス以外の所定の交通機関の場合についても、路線バスの場合と同様の効果を奏する。また、例えば、携帯端末10における路線バスアプリのアプリ画面上やブラウザの路線バスページ上での路線バス乗車券情報の表示内容は、センタサーバ20により制御されうる。そのため、この場合、当該路線バス乗車券情報表示処理は、センタサーバ20側で実行されてもよい。
[マクロデータの生成方法]
次に、図15(図15A、図15B)、図16(図16A〜図16D)を参照して、マルチモーダル経路探索結果の履歴データに基づくマクロデータの生成方法について、説明する。
まず、図15A、図15Bは、経路探索結果履歴記憶部207に蓄積されるマルチモーダル経路探索結果の履歴データ、つまり、過去のマルチモーダル経路探索結果のレコード群の一例を示す図である。
図15A、図15Bに示すように、マルチモーダル経路探索結果の各レコードは、経路探索要求に対応するユーザID、出発地、経由地、目的地、イベント・スポット検索に基づくイベント情報或いはスポット情報を経由した経路探索要求であるか否か(図中の"イベントスポット情報経由")、出力(提案)された経路候補に関する情報、選択された経路候補(以下、「選択経路」)に関する情報、利用・事前確認の有無に関する情報等のデータで構成される。
出力された経路候補に関する情報は、マルチモーダル経路探索結果として出力された経路候補の中に各対象移動手段を利用する経路候補が含まれていたか否かを表す。
また、出力された経路候補に関する情報は、各対象移動手段を利用する利便性が相対的に高い経路候補が含まれていたか否かを示す情報(図中の"利便性高")と、利便性に関する条件に依らず、各対象移動手段を利用する経路候補が含まれていたか否かに関する情報(図中の"利便性条件なし")を含む。
利便性が相対的に高いか否かを判定する条件には、例えば、乗り換え待ち時間が相対的に短い(具体的には、所定閾値より短い)こと、徒歩の利用時間が相対的に短い(具体的には、所定閾値より短い)こと、所要料金が相対的に低い(具体的には、所定閾値より低いこと)等が含まれうる。
選択経路に関する情報は、経路候補の中からユーザにより選択された一の経路候補の中に各対象移動手段が利用されていたか否かを表す。
尚、マルチモーダル経路探索結果の複数の経路候補からユーザにより選択された経路候補は、例えば、上述の経路案内が実行された経路候補や、マルチモーダル経路探索結果の複数の経路候補の中で詳細情報の表示回数や表示時間が所定閾値以上であった経路候補であってよい。
利用・事前確認に関する情報は、マルチモーダル経路探索結果に基づく各種支援サービス(例えば、上述の路線バス位置情報の閲覧、路線バスの所定の乗車券の購入、タクシーの予約、サイクルシェアリングの利用支援、駐車場情報の閲覧等)の利用の有無を表す。
マクロデータ生成部206は、経路探索結果履歴記憶部207の当該レコード群に基づき、マクロデータを生成する。
続いて、図16A〜図16Dは、マクロデータを説明する図である。具体的には、図16A、図16Bは、マクロデータを概念的に説明する図であり、図16C、図16Dは、マクロデータの一例を示す図である。
具体的には、図16A、図16B中の"(1)経路探索「どう行こう」"に対応する各対象移動手段の棒グラフは、ある条件を満足する経路探索要求の総数(以下、「経路探索要求総数」)を模式的に表している。また、図16A、図16B中の"(2)経路探索「こう行けます」"に対応する各対象移動手段の棒グラフは、経路探索要求総数の中で、各対象移動手段がマルチモーダル経路探索結果の経路候補に利用された数(以下、「経路候補利用数」)を模式的に表している。また、図16A、図16B中の"(3)詳細表示「これで行こう」"に対応する各対象移動手段の棒グラフは、経路探索要求総数の中で、各移動対象手段が選択経路に利用された数(以下、「選択経路利用数」)を模式的に表している。また、図16A、図16B中の"(4)案内開始"に対応する各対象移動手段の棒グラフは、経路探索要求総数の中で、各移動対象移動手段の利用を含む選択経路での経路案内が行われた回数(以下、「経路案内回数」)を模式的に表している。また、図16A、図16B中の"(5)予約・事前確認等"に対応する各対象移動手段の棒グラフは、経路探索要求総数の中で、マルチモーダル経路探索結果に基づく各種支援サービス(例えば、上述の路線バス位置情報の閲覧、路線バスの所定の乗車券の購入、タクシーの予約、サイクルシェアリングの利用支援、駐車場情報の閲覧等)の利用数(以下、「予約・事前確認利用数」)を表している。また、図16A、図16B中の"(6)利用(決済)「移動できた」"に対応する各対象移動手段の棒グラフは、経路探索要求総数の中で、各対象移動手段を利用して実際に移動した回数(以下、「移動回数」)を表している。また、図16A、図16Bの中の"(7)複数利用「また使おう」"に対応する各対象移動手段の棒グラフは、経路探索要求総数の中で、各移動対象移動手段を利用して複数回移動したユーザ数(以下、「複数回移動ユーザ数」)を表している。
尚、図16A、図16Bの棒グラフのうちの点線で表示される棒グラフは、その算出のために、マルチモーダル経路提供システム1の外部からデータ取得が必要とされる。
例えば、図16Aに示すように、経路探索要求群に対する、提示された経路候補の中で各対象移動手段が利用されていた割合(つまり、経路探索要求総数に対する各対象移動手段の経路候補利用数の比率)は、各対象移動手段が、ユーザの移動ニーズに対して、どの程度の貢献できるポテンシャルがあるのか(図中の対象移動手段の"供給率")を表していると捉えられる。よって、マクロデータ生成部206は、例えば、複数の出発地エリアと目的地エリアの組み合わせに区切って、当該対象移動手段の供給率を算出し、算出結果を含むマクロデータ生成してよい(図16C参照)。これにより、センタサーバ20の管理者や作業者等(以下、「管理者等」)は、各出発地エリア及び目的地エリアの組み合わせごとに、対象移動手段ごとの供給率を把握することができる。例えば、探索対象エリアに含まれる、分析対象のエリア(以下、分析対象エリア)が所定距離(例えば、500メートル)ごとの格子状に区画され、区画された格子状の各エリア(以下、「区画エリア」)が出発地エリア及び目的地エリアとして設定されることにより、複数の出発地エリア及び目的地エリアの組み合わせが規定されてよい。
また、同様に、経路探索要求群に対する、選択経路の中で各対象移動手段が利用されていた割合(つまり、経路探索要求総数に対する各対象移動手段の選択経路利用数の比率)は、各対象移動手段が、ユーザの移動ニーズに対して、どの程度の需要を持っているのか(図中の対象移動手段の"需要率")を表していると捉えられる。よって、マクロデータ生成部206は、複数の出発地エリアと目的地エリアの組み合わせに区切って、当該対象移動手段の需要率を算出し、算出結果を含むマクロデータを生成してよい(図16D参照)。これにより、センタサーバ20の管理者等は、各出発地エリア及び目的地エリアの組み合わせごとに、対象移動手段ごとの需要率を把握することができる。
また、経路探索要求群のうちの路線バスを含む経路候補がユーザにより選択された経路探索要求に対する、路線バス位置情報の閲覧サービスの利用された割合(つまり、路線バスの選択経路利用数に対する路線バス位置情報の閲覧サービスの予約・事前確認利用数の比率)は、路線バス位置情報の閲覧サービスの利用率を表していると捉えられる。よって、マクロデータ生成部206は、経路探索要求群のうちの路線バスを含む経路候補がユーザにより選択された経路探索要求に対する、路線バス位置情報の閲覧サービスの利用された割合を算出し、算出結果を含むマクロデータを生成してよい。これにより、センタサーバ20の管理者等は、路線バス位置情報の閲覧サービスの利用率を把握することができる。
また、経路探索要求群のうちの路線バスを含む経路候補がユーザにより選択された経路探索要求に対する、路線バス乗車券の購入サービスが利用された割合(つまり、路線バスの選択経路利用数に対する路線バス乗車券の購入サービスの予約・事前確認利用数の比率)や実数は、経路探索アプリ経由での路線バス乗車券の利用率や売上を表していると捉えられる。よって、マクロデータ生成部206は、経路探索要求群のうちの路線バスを含む経路候補がユーザにより選択された経路探索要求に対する、路線バス乗車券の購入サービスが利用された割合や実数を算出し、算出結果を含むマクロデータを生成してよい。これにより、センタサーバ20の管理者等は、経路探索アプリ経由での路線バス乗車券の利用率や売上を把握することができる。
また、経路探索要求群のうちのタクシーを含む経路候補がユーザにより選択された経路探索要求に対する、タクシーの予約サービスが利用された割合(つまり、タクシーの選択経路利用数に対するタクシーの予約サービスの予約・事前確認利用数の比率)は、タクシーの予約サービスがユーザをタクシーの利用に導いた送客率を表していると捉えられる。よって、マクロデータ生成部206は、タクシーを含む経路候補がユーザにより選択された経路探索要求に対する、タクシーの予約サービスが利用された割合を算出し、算出結果を含むマクロデータを生成してよい。これにより、センタサーバ20の管理者等は、タクシーの予約サービスがユーザをタクシーの予約に導いた送客率を把握することができる。
また、経路探索要求群のうちのサイクルシェアリングの利用を含む経路候補がユーザにより選択された経路探索要求に対する、サイクルシェアリングの利用支援サービスが利用された割合(つまり、サイクルシェアリングの選択経路利用数に対するサイクルシェアリングの利用支援サービスの予約・事前確認利用数の比率)は、サイクルシェアリングの利用支援サービスがユーザをサイクルシェアリングの利用に導いた送客率を表していると捉えられる。よって、マクロデータ生成部206は、経路探索要求群のうちのサイクルシェアリングの利用を含む経路候補がユーザにより選択された経路探索要求に対する、サイクルシェアリングの利用支援サービスが利用された割合を算出し、算出結果を含むマクロデータを生成してよい。これにより、センタサーバ20の管理者等は、当該マクロデータに基づき、ユーザをサイクルシェアリングの利用に導いた送客率を把握することができる。
また、経路探索要求群のうちの自動車の利用を含む経路候補がユーザにより選択された経路探索要求に対する、駐車場情報の閲覧サービスが利用された割合(つまり、自動車の選択経路利用数に対する駐車場情報の閲覧サービスの予約・事前確認利用数の比率)は、駐車場情報の閲覧サービスがユーザを駐車場の利用に導いた送客率を表していると捉えられる。よって、マクロデータ生成部206は、経路探索要求群のうちの自動車の利用を含む経路候補がユーザにより選択された経路探索要求に対する、駐車場情報の閲覧サービスが利用された割合を算出し、算出結果を含むマクロデータを生成してよい。これにより、センタサーバ20の管理者等は、駐車場情報の閲覧サービスがユーザを駐車場の利用に導いた送客率を把握することができる。
また、例えば、図16Bに示すように、ある対象移動手段(図中では、路線バス)を含む候補経路を選択したユーザの属性分類が行われることにより、当該対象移動手段を含む候補経路を選択したユーザがどのような属性分類の人であるのかを把握することができる。
具体的には、マクロデータ生成部206は、性別及び年代別の割合、日本在住とインバウンドとの別、所定の市内在住と市外在住の別等の居住エリア別の割合、自動車保有の有無別の割合、定期券保有の有無別の割合等を算出し、算出結果を含むマクロデータを生成してよい。このとき、マクロデータ生成部206は、対象移動手段の供給率や需要率の場合と同様、複数の出発地エリアと目的地エリアの組み合わせに区切って、これらの割合を算出してよい。これにより、センタサーバ20の管理者等は、各出発地エリア及び目的地エリアの組み合わせごとに、対象移動手段ごとの属性分類(属性比率)を把握することができる。
尚、複数のユーザごとの属性情報(例えば、性別、年齢、居住地、自動車の所有の有無、定期券の保有の有無等)は、例えば、ユーザ識別情報(例えば、ユーザID)と紐付けられる態様で、補助記憶装置22や、センタサーバ20と通信可能に接続される外部記憶装置等に格納される態様でよい。これにより、マクロデータ生成部206は、各ユーザの属性情報を参照し、上述のマクロデータを生成することができる。
このように、マクロデータ生成部206は、マルチモーダル経路探索結果の履歴データに基づき、出発地エリア及び目的地エリアの複数の組み合わせのそれぞれを対象として、複数の対象移動手段ごとに、出発地エリア及び目的地エリアの組み合わせに対応する経路探索要求群に対して、経路探索結果で提案される経路候補に利用された第1の割合(つまり、供給率)、及び、経路探索結果の中からユーザに選択された経路候補(つまり、選択経路)に利用された第2の割合(つまり、需要率)の少なくとも一方を算出する。そして、マクロデータ生成部206は、複数の出発地エリア及び目的地エリアの組み合わせのそれぞれを対象として、出発地エリア及び目的地エリアと、複数の対象移動手段ごとの第1の割合(供給率)及び第2の割合(需要率)の少なくとも一方とを対応付けたマクロデータを生成する。
これにより、センタサーバ20は、出発地エリアから目的地エリアまでの複数のユーザの移動ニーズに対して、各対象移動手段がその移動ニーズをどの程度サポートできたのかに相当するマクロデータを生成できる。また、センタサーバ20は、出発地エリアから目的地エリアまでの複数のユーザの移動ニーズに対して、ユーザはどのような移動手段を選択する傾向にあるのかに相当するマクロデータを生成できる。よって、センタサーバ20は、複数のユーザからの要求に対応するマルチモーダル経路探索結果の履歴データからマクロ視点でのユーザの移動に関する各種傾向等を把握するための出力データ(マクロデータ)を生成することができる。
また、マクロデータ生成部206は、複数の出発地エリア及び目的地エリアの組み合わせのそれぞれを対象として、出発地エリア及び目的地エリアと、複数の対象移動手段ごとに、出発地エリア及び目的地エリアの組み合わせに対応する経路探索要求群に対する経路探索結果の中から当該対象移動手段の利用を含む経路候補を選択したユーザの属性に関する情報とを対応付けたマクロデータを生成してよい。
これにより、センタサーバ20は、目的地エリアから出発地エリアまでの複数の移動ニーズに対して、どのような属性のユーザがどのような対象移動手段を選択するのかに相当するマクロデータを生成することができる。
また、ユーザの属性に関する情報には、出発地エリア及び目的地エリアの組み合わせに対応する経路探索要求群に対する経路探索結果の中から当該対象移動手段の利用を含む経路候補を選択したユーザの性別及び年代別、居住エリア別、自動車保有の有無別、並びに、当該対象移動手段の出発地エリア及び目的地エリアの間の定期券保有の有無別の少なくとも一つの割合に関する情報が含まれてよい。
これにより、センタサーバ20は、ユーザの具体的な属性分類別に、目的地エリアから出発地エリアまでの複数の移動ニーズに対して、どのような属性のユーザがどのような移動手段を選択するのかに相当するデータを生成することができる。
以上、本発明を実施するための形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・改良が可能である。