JP2020069065A - 浴槽洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】菌により洗剤混合タンク内が汚染されることを防止することができる浴槽洗浄装置を提案すること。【解決手段】浴槽洗浄装置は、洗剤と水とを混合して洗剤水を生成する洗剤混合タンクと、浴槽に洗剤水または水を噴射する洗浄ノズルと、給水源と洗剤混合タンクとを接続する給水流路と、を備えている。洗剤混合タンクは、その内部の液体の給水流路への逆流を防止するオーバーフロー流路を備えている。オーバーフロー流路は、洗剤混合タンク内への菌の侵入を防ぐ菌侵入防止手段を備えている。【選択図】図5
Description
本発明は、浴槽洗浄装置に関する。
従来の自動浴槽洗浄は、洗浄力の点から、十分に汚れを落とすためには入浴当日の洗浄が推奨される。このため、いつでも手軽に洗い立ての浴槽に浸かれるような自動浴槽洗浄が求められている。しかし、このようなニーズを実現するためには、翌日の頑固な汚れを落とすための洗浄力の向上が必要である。
また、従来の自動浴槽洗浄技術においては、水道の圧力をそのまま利用する水道直圧が用いられてきた。このため、自動浴槽洗浄技術を普及させるためには、このような水圧の制約を回避する必要がある。
浴槽洗浄装置において、洗剤を水で希釈した洗剤水を生成するために、洗剤混合タンクを設けることが知られている(例えば、特許文献1)。この場合、洗剤混合タンクの上流側(上水や給湯器側)の流路に洗剤混合タンク内の洗剤水が逆流しないように逆流防止手段が必要となる。その逆流防止手段として、洗剤混合タンクにオーバーフロー流路を設けることが考えられる。
しかし、オーバーフロー流路を介して外部から菌が侵入するおそれがある。オーバーフロー流路から菌が侵入すると洗剤混合タンク内が汚染され、洗剤水も汚染されてしまう。その結果、汚染された洗剤水を浴槽内に散布することになり、浴槽の洗浄効果が得られなくなる。
本発明は上記課題に鑑み、菌により洗剤混合タンク内が汚染されることを防止することができる浴槽洗浄装置を提案することを目的とする。
第1の発明の浴槽洗浄装置は、洗剤を貯留する洗剤タンクと、前記洗剤タンクから供給される洗剤と、給水源から供給される水とを混合して洗剤水を生成する洗剤混合タンクと、浴槽に前記洗剤水または前記水を噴射する洗浄ノズルと、前記洗剤タンクと前記洗剤混合タンクとを接続する洗剤流路と、前記給水源と前記洗剤混合タンクとを接続する給水流路と、前記洗剤混合タンクと前記洗浄ノズルとを接続する洗浄流路と、を備えている。前記洗剤混合タンクは、その内部の液体の前記給水流路への逆流を防止するオーバーフロー流路を備えている。前記オーバーフロー流路は、前記洗剤混合タンク内への菌の侵入を防ぐ菌侵入防止手段を備えている。
第1の発明によれば、オーバーフロー流路により、洗剤混合タンク内の液体が給水流路に逆流することを防止できる。さらに、菌侵入防止手段により、洗剤混合タンク内への菌の侵入を防止できる。この結果、菌で汚染された液体(洗剤水または水)を浴槽内に噴射することを防止できる。
第2の発明は、第1の発明において、前記菌侵入防止手段は、前記オーバーフロー流路内に形成された封水により構成されていることを特徴とする。
第2の発明によれば、オーバーフロー流路の一部を水で塞ぐという簡易な構成により、外部からのオーバーフロー流路を通じた洗剤混合タンク内への菌の侵入を防止し、洗剤混合タンク内が汚染されることを防ぐことができる。
第3の発明は、第2の発明において、前記給水流路は、前記洗剤混合タンク内に水を供給する第1の流路と、前記オーバーフロー流路に水を供給する第2の流路と、の少なくとも2つの流路に分岐するように分岐部を備えていることを特徴とする。
第3の発明によれば、第1の流路を通じた洗剤混合タンク内への給水の有無によらず、第2の流路を通じて水をオーバーフロー流路に流入させることができる。その流入した水でオーバーフロー流路内の封水を置換し、清潔な状態に保つことができる。その結果、洗剤混合タンク内への菌の侵入を防止しつつ、オーバーフロー流路の排出性能の低下を抑制することができる。
第4の発明は、第2の発明において、前記給水流路を介して前記洗剤混合タンク内に給水する際に、所定量の水をオーバーフローさせて前記オーバーフロー流路へ供給する制御部をさらに備えたことを特徴とする。
第4の発明によれば、給水源からの水の給水時にオーバーフロー流路内にも水を流入させることができる。その流入した水でオーバーフロー流路内の封水を置換し、清潔な状態に保つことができる。その結果、洗剤混合タンク内への菌の侵入を防止しつつ、オーバーフロー流路の排出性能の低下を抑制することができる。
第5の発明は、第4の発明において、前記給水流路に設けられ、前記給水流路を開閉する給水弁と、前記洗浄流路に設けられ、前記洗浄ノズルに前記洗剤混合タンク内の水または洗剤水を供給するポンプと、をさらに備え、前記制御部は、前記給水流路を介して前記洗剤混合タンク内に給水する際に、前記給水弁および前記ポンプを制御することで所定量の水をオーバーフローさせて前記オーバーフロー流路へ供給することを特徴とする。
第5の発明によれば、制御部は、給水流路を介して洗剤混合タンク内に給水する際に、給水弁およびポンプを制御することで所定量の水をオーバーフローさせてオーバーフロー流路へ供給する。その供給された水でオーバーフロー流路内の封水を置換し、清潔な状態に保つことができる。その結果、洗剤混合タンク内への菌の侵入を防止しつつ、オーバーフロー流路の排出性能の低下を抑制することができる。
第6の発明は、第4の発明において、前記給水流路に設けられ、前記給水流路を開閉する給水弁と、前記洗浄流路に設けられ、前記洗浄流路を開閉する供給弁と、をさらに備え、前記制御部は、前記給水流路を介して前記洗剤混合タンク内に給水する際に、前記給水弁および前記供給弁を制御することで所定量の水をオーバーフローさせて前記オーバーフロー流路へ供給することを特徴とする。
第6の発明によれば、制御部は、給水流路を介して洗剤混合タンク内に給水する際に、給水弁および供給弁を制御することで所定量の水をオーバーフローさせてオーバーフロー流路へ供給する。その供給された水でオーバーフロー流路内の封水を置換し、清潔な状態に保つことができる。その結果、洗剤混合タンク内への菌の侵入を防止しつつ、オーバーフロー流路の排出性能の低下を抑制することができる。
第1の発明によれば、オーバーフロー流路により、洗剤混合タンク内の液体が給水流路に逆流することを防止できる。さらに、菌侵入防止手段により、洗剤混合タンク内への菌の侵入を防止できる。この結果、菌で汚染された液体(洗剤水または水)を浴槽内に噴射することを防止できる。
第2の発明は、第1の発明において、前記菌侵入防止手段は、前記オーバーフロー流路内に形成された封水により構成されていることを特徴とする。
第2の発明によれば、オーバーフロー流路の一部を水で塞ぐという簡易な構成により、外部からのオーバーフロー流路を通じた洗剤混合タンク内への菌の侵入を防止し、洗剤混合タンク内が汚染されることを防ぐことができる。
第3の発明は、第2の発明において、前記給水流路は、前記洗剤混合タンク内に水を供給する第1の流路と、前記オーバーフロー流路に水を供給する第2の流路と、の少なくとも2つの流路に分岐するように分岐部を備えていることを特徴とする。
第3の発明によれば、第1の流路を通じた洗剤混合タンク内への給水の有無によらず、第2の流路を通じて水をオーバーフロー流路に流入させることができる。その流入した水でオーバーフロー流路内の封水を置換し、清潔な状態に保つことができる。その結果、洗剤混合タンク内への菌の侵入を防止しつつ、オーバーフロー流路の排出性能の低下を抑制することができる。
第4の発明は、第2の発明において、前記給水流路を介して前記洗剤混合タンク内に給水する際に、所定量の水をオーバーフローさせて前記オーバーフロー流路へ供給する制御部をさらに備えたことを特徴とする。
第4の発明によれば、給水源からの水の給水時にオーバーフロー流路内にも水を流入させることができる。その流入した水でオーバーフロー流路内の封水を置換し、清潔な状態に保つことができる。その結果、洗剤混合タンク内への菌の侵入を防止しつつ、オーバーフロー流路の排出性能の低下を抑制することができる。
第5の発明は、第4の発明において、前記給水流路に設けられ、前記給水流路を開閉する給水弁と、前記洗浄流路に設けられ、前記洗浄ノズルに前記洗剤混合タンク内の水または洗剤水を供給するポンプと、をさらに備え、前記制御部は、前記給水流路を介して前記洗剤混合タンク内に給水する際に、前記給水弁および前記ポンプを制御することで所定量の水をオーバーフローさせて前記オーバーフロー流路へ供給することを特徴とする。
第5の発明によれば、制御部は、給水流路を介して洗剤混合タンク内に給水する際に、給水弁およびポンプを制御することで所定量の水をオーバーフローさせてオーバーフロー流路へ供給する。その供給された水でオーバーフロー流路内の封水を置換し、清潔な状態に保つことができる。その結果、洗剤混合タンク内への菌の侵入を防止しつつ、オーバーフロー流路の排出性能の低下を抑制することができる。
第6の発明は、第4の発明において、前記給水流路に設けられ、前記給水流路を開閉する給水弁と、前記洗浄流路に設けられ、前記洗浄流路を開閉する供給弁と、をさらに備え、前記制御部は、前記給水流路を介して前記洗剤混合タンク内に給水する際に、前記給水弁および前記供給弁を制御することで所定量の水をオーバーフローさせて前記オーバーフロー流路へ供給することを特徴とする。
第6の発明によれば、制御部は、給水流路を介して洗剤混合タンク内に給水する際に、給水弁および供給弁を制御することで所定量の水をオーバーフローさせてオーバーフロー流路へ供給する。その供給された水でオーバーフロー流路内の封水を置換し、清潔な状態に保つことができる。その結果、洗剤混合タンク内への菌の侵入を防止しつつ、オーバーフロー流路の排出性能の低下を抑制することができる。
本発明の浴槽洗浄装置によれば、洗剤混合タンク内の洗剤水が給水流路等に逆流することを防止するとともに、菌により洗剤混合タンク内が汚染されることを防止することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態の1つについて説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1は、実施形態の浴槽洗浄装置200のシステム図である。
実施形態の浴槽洗浄装置200は、洗剤タンク13と、洗剤混合タンク30と、洗浄ノズル25と、制御部20とを有する。浴槽洗浄装置200は、浴槽100に設置される。
洗剤タンク13は、例えば浴槽100のリムの上面に設けられた洗剤投入口11と接続されており、洗剤投入口11から投入された液体の洗剤を貯留する。洗剤タンク13内には、例えばフロートスイッチなどの水位検知手段12が設けられる。
洗剤混合タンク30は、洗剤タンク13及び給水源WSの下流に設けられる。洗剤混合タンク30は、洗剤タンク13から供給される洗剤と、給水源WSから供給される水とを混合して洗剤水を生成する。なお、本願明細書において「水」という場合には、冷水のみならず、加熱されたお湯も含むものとする。つまり、給水源WSは、例えば、給湯器であってもよい。洗浄ノズル25から洗剤水を噴射する際には洗剤混合タンク30は洗剤水を貯留し、洗浄ノズル25から水を噴射する際には洗剤混合タンク30は水を貯留する。
洗剤流路15が、洗剤タンク13と洗剤混合タンク30とを接続している。洗剤流路15の途中には、例えば、開閉弁14と、流量調整部16と、ポンプ17とが設けられている。
開閉弁14は、例えば電磁弁であり、制御部20の制御に基づいて洗剤流路15を開閉する。流量調整部16は、例えば、開閉弁14の下流に設けられる。流量調整部16は、例えば、オリフィスである。流量調整部16は、洗剤流路15を流れる洗剤の流量を調整する。流量調整部16は、必要に応じて設けられ、省略可能である。
ポンプ17は、例えば、開閉弁14及び流量調整部16の下流に設けられる。開閉弁14が開かれ、ポンプ17が駆動されると、洗剤タンク13内の洗剤が洗剤流路15を流れて洗剤混合タンク30内に供給される。
給水流路24が、給水源WSと洗剤混合タンク30とを接続している。給水流路24の途中には、例えば、給水弁22と、流量調整部23とが設けられている。
給水弁22は、例えば電磁弁であり、制御部20の制御に基づいて給水流路24を開閉する。給水弁22は、洗剤混合タンク30への水の供給を制御する。給水弁22を開くことで、水が給水源WSから洗剤混合タンク30に供給される。給水弁22を閉じることで、給水源WSから洗剤混合タンク30への水の供給が停止される。
流量調整部23は、例えば、給水弁22の下流に設けられる。流量調整部23は、例えば定流量弁であり、給水流路24を流れる水の流量を調整する。
浴槽100の底面101には、排水口102および洗浄ノズル25が設けられている。洗浄ノズル25は、浴槽100の内壁面に向けて、液体(洗剤水または水)を噴射する。例えば、洗浄ノズル25は、モータ26によって水平方向に回転可能となっている。
洗浄流路21が、洗剤混合タンク30と洗浄ノズル25とを接続している。洗浄流路21の途中には、例えば、ポンプ18と、供給弁19とが設けられている。
ポンプ18は、洗剤混合タンク30の下流に設けられ、洗剤混合タンク30内の液体(洗剤水または水)を吸い込み、洗浄流路21に吐出する。洗浄流路21に吐出された液体は、洗浄ノズル25から浴槽100内に噴射される。
供給弁19は、例えばポンプ18の下流に設けられる。供給弁19は、逆止弁または電磁弁であり、浴槽100に貯留された浴槽水や、浴槽100内に噴射された液体(洗剤水または水)の、洗浄ノズル25および洗浄流路21を通じた洗剤混合タンク30への逆流を阻止する。
制御部20は、開閉弁14、給水弁22、ポンプ17、およびポンプ18と電気的に接続され、それらを制御する。また、制御部20は、洗剤混合タンク30内に設けられた後述する水位検知手段60の検知結果(検知信号)の入力を受ける。この検知結果(検知信号)に基づいて、制御部20は、開閉弁14、給水弁22、ポンプ17、およびポンプ18を制御することができる。また、供給弁19が電磁弁である場合には、供給弁19は、制御部20と電気的に接続され、制御部20によって制御される。
次に、洗剤混合タンク30について説明する。
図2は、洗剤混合タンク30の上側から見た斜視図である。
図3は、洗剤混合タンク30の下側から見た斜視図である。
図4は、洗剤混合タンク30の蓋を外した状態の斜視図である。
図5は、洗剤混合タンク30の断面図である。
図3は、洗剤混合タンク30の下側から見た斜視図である。
図4は、洗剤混合タンク30の蓋を外した状態の斜視図である。
図5は、洗剤混合タンク30の断面図である。
洗剤混合タンク30は、ケース31と蓋32とを有する。図2および図5に示すように、蓋32には、洗剤流路15と接続される洗剤供給部34と、給水流路24と接続される給水部35とが設けられている。ケース31の底部には、図2および図3に示すように、洗浄流路21と接続される液体流出部36が設けられている。
図5に示すように、洗剤混合タンク30は、第1の空間40と第2の空間50とを有する。第1の空間40は、第2の空間50の上方に位置する。第1の空間40は、洗剤供給部34と第2の空間50との間、および給水部35と第2の空間50との間に位置する。第2の空間50は、第1の空間40の下方に位置し、第1の空間40に連続している。
洗剤混合タンク30の高さ方向(または深さ方向)をZ方向とする。Z方向は、洗剤混合タンク30が設置された状態における鉛直方向に対応する。Z方向に直交し、且つ互いに直交する2方向をX方向およびY方向とする。
第1の空間40は、水平な底部41を有する。第2の空間50は、底部52と、側壁53と、傾斜面51とを有する。第1の空間40の底部41と、第2の空間50の傾斜面51との間には段差が形成され、第2の空間50の傾斜面51は、側壁53を介して、第1の空間40の底部41と連続している。
1対の傾斜面51が第2の空間50の底部52をX方向に挟んで位置し、それぞれの傾斜面51はケース31のX方向の両端から底部52に向かって下方傾斜している。すなわち、傾斜面51は、第2の空間50内において上方から下方に向かって下方傾斜している。
第1の空間40の水平断面積の最大値は、第2の空間50の水平断面積の最大値よりも大きい。第2の空間50の全体の容積は、第1の空間40の全体の容積よりも小さい。
液体流出部36は、第2の空間50の底部52に直接通じている。したがって、洗剤混合タンク30内に供給された液体はすべて第2の空間50の底部52を介して洗浄流路21に流出する。
洗剤混合タンク30内には、洗剤混合タンク30内の液体の水位を検知する水位検知手段60が設けられている。水位検知手段60は、例えば磁石を内蔵したフロート62と、ステム61内に設けられたリードスイッチとの組み合わせにより水位を検知する。洗剤混合タンク30内の水位の変化に伴ってフロート62がステム61に沿って上下動してフロート62の位置が変化することで、洗剤混合タンク30内の水位が検知される。
ステム61は、フロート62を貫通して、第2の空間50の底部52からZ方向に沿って上方に延びている。ステム61の上端は蓋32に支持され、下端は第2の空間50の底部52に支持されている。ステム61の上端部にはストッパ63が設けられている。ストッパ63は第1の空間40に位置する。
フロート62は、第2の空間50の底部52と、第1の空間40に位置するストッパ63との間を、ステム61に沿って上下動することができる。このフロート62の上下動によって、第2の空間50のみに貯留された状態の液体の水位、および第2の空間50を満たしその上の第1の空間40にも貯留された液体の水位を検知することができる。
ケース31の側壁にはオーバーフロー流路33が設けられている。オーバーフロー流路33は第1の空間40に通じている。給水部35は、オーバーフロー流路33の上端から所定距離(例えば25mm)以上離れた上方に位置する。
オーバーフロー流路33は、外部から洗剤混合タンク30内への菌の侵入を防ぐ菌侵入手段を有する。例えば、菌侵入防止手段は、オーバーフロー流路33内に形成された封水SWにより構成されている。
オーバーフロー流路33の一部に例えばS字型に曲げられた封水部33aが設けられ、その封水部33aに封水SWが溜まることで、オーバーフロー流路33を通じた外部と洗剤混合タンク30の内部との間の空気の流通が遮断されている。
本実施形態の浴槽洗浄装置200は、例えば、予備洗浄、本洗浄、すすぎの3つの動作モードを実行可能である。
まず、図6(a)〜図7を参照して、予備洗浄について説明する。
図6(a)は、空の状態の洗剤混合タンク30内に水Wの給水が開始された状態を表す。給水弁22を開くことで、給水源WSから給水流路24を通じて洗剤混合タンク30内に水Wの給水が開始される。
洗剤混合タンク30内に水Wが貯留されていき、その水Wの水位の上昇に伴ってフロート62が上昇する。図6(b)に示すように、予め設定された第1の水位L1に対応するフロート62の上端位置(第1位置)が検知されると、給水弁22が閉じられ、洗剤混合タンク30内への給水が一旦停止される。
給水の一旦停止後、ポンプ18が駆動され、洗剤混合タンク30内に貯留された水Wは、液体流出部36および洗浄流路21を流れて、洗浄ノズル25から浴槽100内に噴射する。浴槽100の例えば内壁面が、洗浄ノズル25から噴射する水によって洗浄される(予備洗浄)。この洗浄ノズル25からの水の噴射に伴って、洗剤混合タンク30内の水Wの水位が第1の水位L1から低下していく。
この水位低下によりフロート62の上端位置の検知状態が解除される。この検知解除から、設定秒数経過後に、再び給水弁22が開かれ、図7に示すように、洗剤混合タンク30内への水の供給が再開される。水を洗剤混合タンク30内へ供給しつつ、洗浄ノズル25からの水の噴射も続けられる。例えば、洗剤混合タンク30内への給水量が洗浄ノズル25からの水の噴射量よりも多くなるように制御されつつ、浴槽100に対する予備洗浄が続けられる。
そして、第1の水位L1に対応するフロート62の上端位置が検知されると、給水弁22が閉じられ、洗剤混合タンク30内への給水が一旦停止される。この後、水位低下によりフロート62の上端位置の検知状態が解除されると、再び給水弁22が開かれ、洗剤混合タンク30内への水の供給が再開される。このような制御が、所定量の水を浴槽100内に噴射するまで繰り返される。
所定量の水による予備洗浄が終了し、フロート62の下端位置が検知されると、その検知から設定秒数経過後にポンプ18が停止され、洗剤混合タンク30内を空にする。
この予備洗浄の後、洗剤水を使った本洗浄が実行される。図8(a)〜図10を参照して、本洗浄について説明する。
図8(a)は、空の状態の洗剤混合タンク30内に洗剤Cの供給が開始された状態を表す。開閉弁14を開き、且つポンプ17を駆動させることで、洗剤タンク13から洗剤流路15を通じて洗剤混合タンク30内に洗剤Cの供給が開始される。
洗剤混合タンク30内に洗剤Cが貯留されていき、その洗剤Cの水位の上昇に伴ってフロート62が上昇する。洗剤Cは、第2の空間50内のみに貯留し、第1の空間40には貯留されないようにする。したがって、図8(b)に示すように、予め設定された第2の水位L2に対応するフロート62の下端位置(第2位置)が検知されると、開閉弁14が閉じられ、且つポンプ17が停止され、洗剤混合タンク30内への洗剤Cの供給が停止される。洗剤Cは、第2の空間50内における所定の水位L2に貯留される。
この後、給水弁22を開くことで、図9(a)に示すように、洗剤混合タンク30内に水Wの給水が開始される。洗剤混合タンク30内で水Wと洗剤Cとが混合され、図9(b)に示すように、洗剤水CWが生成される。一定量の洗剤Cに対して水Wの供給が続けられ、洗剤混合タンク30内における洗剤水CWの水位が上昇していく。
洗剤水CWの水位上昇に伴ってフロート62が上昇する。そして、第1の水位L1に対応するフロート62の上端位置が検知されると、給水弁22が閉じられ、洗剤混合タンク30内への水Wの供給が停止される。洗剤混合タンク30内に、所定量の洗剤水CWが貯留される。
この後、ポンプ18が駆動され、洗剤混合タンク30内に貯留された洗剤水CWは、液体流出部36および洗浄流路21を流れて、洗浄ノズル25から浴槽100内に噴射する。浴槽100の例えば内壁面が、洗浄ノズル25から噴射する洗剤水によって洗浄される(本洗浄)。
この洗浄ノズル25からの洗剤水の噴射に伴って、図10に示すように、洗剤混合タンク30内の洗剤水CWの水位が第1の水位L1から低下していく。本洗浄開始から例えば所定時間後に、一旦洗浄ノズル25からの洗剤水CWの噴射を停止する。この噴射が停止している間に、浴槽100の内壁面に洗剤水を広げ、また汚れに洗剤水を浸透させることができる。時間制御ではなく、水位検知手段60による水位検知によって洗剤水の噴射停止タイミングを決定してもよい。
そして、再び洗浄ノズル25からの洗剤水の噴射を開始する。そのまま、洗剤混合タンク30内に残っている洗剤水を使い切ってもよいし、再び噴射を一旦停止して、洗剤水を浴槽100の内壁面や汚れに浸透させる時間を確保してもよい。第1の水位L1まで貯留された所定量の洗剤水を、噴射と噴射停止とを複数回繰り返しながら使い切って本洗浄を行うことができる。または、上記所定量の洗剤水を、噴射を一旦停止することなく連続して噴射し続けて使い切ってもよい。
所定量の洗剤水による本洗浄が終了し、フロート62の下端位置が検知されると、その検知から設定秒数経過後にポンプ18が停止され、洗剤混合タンク30内を空にする。
この本洗浄の後、上記予備洗浄と同じ制御により、洗浄ノズル25から水が浴槽100内に噴射され、すすぎモードが実行される。このすすぎモードにより、浴槽100内に噴射された洗剤水が汚れとともに水によって洗い流される。
なお、洗浄ノズル25から浴槽100内に噴射された洗剤水を洗剤混合タンク30内に回収し、その回収した洗剤水を洗浄ノズル25から浴槽100内に再噴射するような構成であってもよい。
なお、洗浄ノズル25から浴槽100内に噴射された洗剤水を洗剤混合タンク30内に回収し、その回収した洗剤水を洗浄ノズル25から浴槽100内に再噴射するような構成であってもよい。
前述した第1の水位L1は例えば満水位に対応し、貯留された液体(水または洗剤水)の水位が第1の水位L1を越えると、液体はオーバーフロー流路33に流入する。これにより、洗剤混合タンク30内の液体が洗剤流路15や給水流路24に逆流することを防止できる。
オーバーフロー流路33における封水部33aの下流側の流路は、例えば浴槽と防水パンとの間の空間内、または浴槽とバスエプロンとの間の空間内を下方に向けて延び、オーバーフロー流路33の下端開口はその空間に通じている。そのような空間は浴室の使用時に高温多湿になり、カビ等の菌が発生しやすい。その菌がオーバーフロー流路33を通じて洗剤混合タンク30内に侵入すると、洗剤混合タンク30内が汚染され、洗剤水も汚染されてしまう。その結果、汚染された洗剤水を浴槽内に散布することになり、浴槽の洗浄効果が得られなくなる。
本実施形態によれば、封水SWにより、オーバーフロー流路33を通じた外部と洗剤混合タンク30の内部との間の空気流通が遮断されることで、菌の洗剤混合タンク30内への侵入を防止できる。この結果、菌で汚染された液体(洗剤水または水)を浴槽内に噴射することを防止できる。
オーバーフロー流路33の一部を水で塞ぐという簡易な構成により、外部からのオーバーフロー流路33を通じた洗剤混合タンク30内への菌の侵入を防止し、洗剤混合タンク30内が汚染されることを防ぐことができる。
オーバーフロー流路33は通常時において水が流通する流路ではない。そのため、封水SWとして滞留する水自体が時間の経過とともに汚濁するおそれがある。このため、オーバーフロー流路33内に封水SWを形成することで外部からの菌の侵入を防止したとしても、その封水SWが水で置換されないと、封水SWが汚れてオーバーフロー流路33を閉塞してしまいオーバーフロー流路33の排出性能が低下してしまう。その結果、洗剤混合タンク30内の洗剤水が洗剤流路15や給水流路24に逆流してしまうことが懸念される。
本実施形態によれば、給水流路24は、図5に模式的に示すように、洗剤混合タンク30内に水を供給する第1の流路24aと、オーバーフロー流路33に水を供給する第2の流路24bの2つの流路に分岐するように分岐部を備えている。
分岐部は、洗剤混合タンク30内に設けられてもよいし、洗剤混合タンク30外に設けられてもよい。すなわち、洗剤混合タンク30内に第2の流路24bを設けてもよいし、洗剤混合タンク30外に第2の流路24bを設けてもよい。
図11は、図5に示す洗剤混合タンク30における封水SWの置換動作を模式的に表す断面図である。
この例によれば、第2の空間50および第1の空間40には水を貯留せずに、第2の流路24bを通じて水をオーバーフロー流路33に流入させることができる。その流入した水でオーバーフロー流路33内の封水SWを置換し、清潔な状態に保つことができる。その結果、洗剤混合タンク30内への菌の侵入を防止しつつ、オーバーフロー流路33の排出性能の低下を抑制することができる。
図12は、実施形態の洗剤混合タンク30における封水SWの置換動作の他の例を模式的に表す断面図である。
この例では、第2の空間50さらにその上方の第1の空間40内に水を溜める際に、所定量(望ましくは封水SWのすべてを置換できる量)の水を、第1の空間40からオーバーフローさせてオーバーフロー流路33へ供給する。
図1に示す制御部20は、給水流路24を介して洗剤混合タンク30内に給水する際に、給水弁22およびポンプ18を制御することで所定量の水をオーバーフローさせてオーバーフロー流路33へ供給する。
例えば、制御部20は、給水流路24からの給水量を一定にしつつ、その給水量が洗浄ノズル25への供給量よりも多くなるように、給水弁22およびポンプ18を制御して、水の水位を満水位L1よりも高くして、水をオーバーフロー流路33にオーバーフローさせる。
または、制御部20は、例えば電磁弁である供給弁19を閉じ、給水弁22を開く制御を行って、水の水位を満水位L1よりも高くして、水をオーバーフロー流路33にオーバーフローさせる。
図12に示す例によれば、給水源WSからの水の給水時にオーバーフロー流路33内にも水を流入させることができる。その流入した水でオーバーフロー流路33内の封水SWを置換し、清潔な状態に保つことができる。その結果、洗剤混合タンク30内への菌の侵入を防止しつつ、オーバーフロー流路33の排出性能の低下を抑制することができる。
図13は、実施形態の洗剤混合タンク30における封水SWの置換動作のさらに他の例を模式的に表す断面図である。
図13に示す例では、給水流路24に給水調整弁71が設けられ、洗浄流路21に供給調整弁72が設けられている。給水調整弁71は給水流路24の開度を調整可能であり、供給調整弁72は洗浄流路21の開度を調整可能である。
制御部20は、給水流路24を介して洗剤混合タンク30内に給水する際に、例えば給水流路24の開度が洗浄流路21の開度よりも大きくなるように、給水調整弁71および供給調整弁72を制御することで、所定量の水をオーバーフローさせてオーバーフロー流路33へ供給する。
図13に示す例においても、給水源WSからの水の給水時にオーバーフロー流路33内にも水を流入させることができる。その流入した水でオーバーフロー流路33内の封水SWを置換し、清潔な状態に保つことができる。その結果、洗剤混合タンク30内への菌の侵入を防止しつつ、オーバーフロー流路33の排出性能の低下を抑制することができる。
また、給水流路24の流路径を洗浄流路21の流路径よりも大きくすることで、給水流路24から洗剤混合タンク30内への水の給水量が、洗剤混合タンク30から洗浄流路21への水の供給量よりも多くなるようにして、水の水位を満水位L1よりも高くして、水をオーバーフロー流路33にオーバーフローさせることもできる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、それらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
100…浴槽、200…浴槽洗浄装置、13…洗剤タンク、15…洗剤流路、19…供給弁、20…制御部、21…洗浄流路、22…給水弁、24…給水流路、24a…第1の流路、24b…第2の流路、25…洗浄ノズル、30…洗剤混合タンク、33…オーバーフロー流路、33a…封水部、40…第1の空間、50…第2の空間、60…水位検知手段、62…フロート、71…給水調整弁、72…供給調整弁
Claims (6)
- 洗剤を貯留する洗剤タンクと、
前記洗剤タンクから供給される洗剤と、給水源から供給される水とを混合して洗剤水を生成する洗剤混合タンクと、
浴槽に前記洗剤水または前記水を噴射する洗浄ノズルと、
前記洗剤タンクと前記洗剤混合タンクとを接続する洗剤流路と、
前記給水源と前記洗剤混合タンクとを接続する給水流路と、
前記洗剤混合タンクと前記洗浄ノズルとを接続する洗浄流路と、
を備え、
前記洗剤混合タンクは、その内部の液体の前記給水流路への逆流を防止するオーバーフロー流路を備え、
前記オーバーフロー流路は、前記洗剤混合タンク内への菌の侵入を防ぐ菌侵入防止手段を備えている浴槽洗浄装置。 - 前記菌侵入防止手段は、前記オーバーフロー流路内に形成された封水により構成されている請求項1記載の浴槽洗浄装置。
- 前記給水流路は、前記洗剤混合タンク内に水を供給する第1の流路と、前記オーバーフロー流路に水を供給する第2の流路と、の少なくとも2つの流路に分岐するように分岐部を備えている請求項2記載の浴槽洗浄装置。
- 前記給水流路を介して前記洗剤混合タンク内に給水する際に、所定量の水をオーバーフローさせて前記オーバーフロー流路へ供給する制御部をさらに備えた請求項2記載の浴槽洗浄装置。
- 前記給水流路に設けられ、前記給水流路を開閉する給水弁と、
前記洗浄流路に設けられ、前記洗浄ノズルに前記洗剤混合タンク内の水または洗剤水を供給するポンプと、
をさらに備え、
前記制御部は、前記給水流路を介して前記洗剤混合タンク内に給水する際に、前記給水弁および前記ポンプを制御することで所定量の水をオーバーフローさせて前記オーバーフロー流路へ供給する請求項4記載の浴槽洗浄装置。 - 前記給水流路に設けられ、前記給水流路を開閉する給水弁と、
前記洗浄流路に設けられ、前記洗浄流路を開閉する供給弁と、
をさらに備え、
前記制御部は、前記給水流路を介して前記洗剤混合タンク内に給水する際に、前記給水弁および前記供給弁を制御することで所定量の水をオーバーフローさせて前記オーバーフロー流路へ供給する請求項4記載の浴槽洗浄装置。
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JP2018204795A JP2020069065A (ja) | 2018-10-31 | 2018-10-31 | 浴槽洗浄装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11495714B2 (en) | 2018-06-12 | 2022-11-08 | Ostendo Technologies, Inc. | Device and method for III-V light emitting micropixel array device having hydrogen diffusion barrier layer |
-
2018
- 2018-10-31 JP JP2018204795A patent/JP2020069065A/ja active Pending
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