JP2020068628A - 充電制御装置、機器、充電制御方法、充電制御プログラム - Google Patents

充電制御装置、機器、充電制御方法、充電制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】日常的に二次電池の状態を監視し、二次電池への負担を軽減して二次電池の膨れを抑制することができる充電制御装置などを提供する。【解決手段】充電制御装置1は、二次電池2 の温度及び残容量を検出する検出部10、11と、検出した温度及び残容量に基づいて、所定の時間に算出値を算出する演算部21と、算出値が所定値よりも大きいときにカウント値を所定数増加させる加算部23と、カウント値の大きさに基づいて、二次電池2を充電するときの充電終止電圧値を設定する充電設定部50とを備える。【選択図】図5

Description

本発明は充電制御装置、機器、充電制御方法、充電制御プログラムに関する。
モバイル用途の通信機器などの電源として充放電により繰り返し利用可能なリチウムイオン二次電池を用いることが多い。
例えば、特許文献1には、電子機器で用いられるリチウムイオン二次電池の充電中に、その残容量及び温度を検出し、残容量及び温度と予め関連付けられている基準電圧に達するまで充電を行い、電池の膨れを抑制することが記載されている。
国際公開第2011/161865号
一般に、リチウムイオン二次電池を温度が高い状態や満充電に近い状態で長期間使用すると、内部電極と電解質との副反応によりガスが発生し、電池が膨れることがある。この膨れ現象は、電池温度が高ければ高いほど、また、電池電圧が高ければ高いほど顕著となる。
近年、機器の処理の高速化により内部発熱が大きくなり、また、機器小型化のための高密度実装が行われて、電池温度がより高くなりやすい。また、モバイルバッテリーの普及が進み、外出先でも容易に充電できる環境となって、電池が満充電(高電圧、高容量)に近い状態で使用され続けられるケースが増えている。つまり、電池が膨れる要因となる高い温度、高い電圧(高い容量)の条件での使用シーンが増え、電池の膨れが加速する懸念がある。
また、電池が膨れると、機器の電池カバーが閉まらなくなったり、膨れた状態に対してユーザが安全面で不安を抱えてしまったりすることもある。実際に、膨れた電池に対して安易にガスを抜こうとして電池外装缶に穴を開け、内部短絡が起きて発熱や発火事故につながった事例も増えてきている。
上記特許文献1には充電時の電池膨れ抑制対策については記載されているが、充電時以外の、すなわち、機器を使用しているときの電池膨れ抑制対策については何ら記載されていない。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、日常的に二次電池の状態を監視し、二次電池への負担を軽減して二次電池の膨れを抑制することができる充電制御装置、機器、充電制御方法、充電制御プログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る充電制御装置は、二次電池の温度及び残容量を検出する検出部と、検出した温度及び残容量に基づいて、所定の時間に算出値を算出する演算部と、算出値が所定値よりも大きいときにカウント値を所定数増加させる加算部と、カウント値の大きさに基づいて、二次電池を充電するときの充電終止電圧値を設定する充電設定部とを備えるものである。
また、本発明に係る充電制御方法は、二次電池の温度及び残容量を検出するステップと、検出した温度及び残容量に基づいて、所定の時間に算出値を算出するステップと、算出値が所定値よりも大きいときにカウント値を所定数増加させるステップと、カウント値の大きさに基づいて、二次電池を充電するときの充電終止電圧値を設定するステップとを有するものである。
また、本発明に係る充電制御プログラムは、コンピュータに、二次電池の温度及び残容量を検出する手順と、検出した温度及び残容量に基づいて、所定の時間に算出値を算出する手順と、算出値が所定値よりも大きいときにカウント値を所定数増加させる手順と、カウント値の大きさに基づいて、二次電池を充電するときの充電終止電圧値を設定する手順とを実行させるためのものである。
本発明により、日常的に二次電池の状態を監視し、二次電池への負担を軽減して二次電池の膨れを抑制する充電制御装置、機器、充電制御方法、充電制御プログラムを提供することができる。
リチウムイオン二次電池の膨れ特性の例を示す図である。 リチウムイオン二次電池の膨れ特性の例を示す図である。 リチウムイオン二次電池の充電終止電圧と充電容量率との関係の例を示す図である。 実施の形態の概要に係る充電制御装置100の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る充電制御装置1の概略構成を示す図である。 実施の形態1に係る充電制御方法の処理手順を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る充電制御方法の処理手順を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る充電制御方法の各種設定値を示す図である。 実施の形態1に係る充電制御方法の二次電池の温度、残容量とカウント値増分との関係を示す図である。 実施の形態1に係る充電制御方法の二次電池の温度、残容量とカウント値増分との関係を示す図である。 実施の形態1に係る充電制御方法の二次電池の温度、残容量とカウント値増分との関係を示す図である。 実施の形態1に係る充電制御方法の二次電池の温度、残容量とカウント値増分との関係を示す図である。 実施の形態1に係るカウント値と充電終止電圧値と電池の膨れ量との関係を示す図である。 実施の形態1に係る充電制御方法の処理手順を示す別のフローチャートである。 実施の形態1に係る充電制御方法の処理手順を示す別のフローチャートである。 実施の形態1に係る充電制御方法の処理手順を示す別のフローチャートである。 実施の形態1に係る充電制御方法の処理手順を示す別のフローチャートである。 実施の形態2に係る充電制御方法の処理手順を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る充電制御方法の初期設定での二次電池2の温度、残容量とカウント値増分との関係を示す図である。 実施の形態3に係る充電制御方法の処理手順を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る充電制御方法の初期設定での二次電池の温度、残容量とカウント値増分との関係を示す図である。 実施の形態4に係る充電制御方法の処理手順を示すフローチャートである。 実施の形態4に係る充電制御方法の初期設定での二次電池2の温度、残容量とカウント値増分との関係を示す図である。
(実施の形態の概要)
各実施の形態を説明する前に、実施の形態の概要について簡単に説明する。
図1、図2は、リチウムイオン二次電池の膨れ特性の例を示す図である。
図1は、リチウムイオン二次電池を高温環境下(例えば、60℃)で長期間放置したときの各充電電圧に対する膨れ特性を示し、横軸は放置期間を、縦軸は膨れ量を示す。
同じ温度で長期間放置したときに、充電電圧が高ければ、それだけリチウムイオン二次電池が膨れやすくなることが分かる。
図2は、リチウムイオン二次電池を高電圧環境下(例えば、4.35V)で長期間放置したときの各温度に対する膨れ特性を示し、やはり、横軸は放置期間を、縦軸は膨れ量を示す。同じ電圧で長期間放置したときに、温度が高ければ、それだけリチウムイオン二次電池が膨れやすくなることが分かる。
図3は、リチウムイオン二次電池の充電終止電圧と充電容量率との関係の例を示す図である。横軸は充電終止電圧を、縦軸は充電容量率を示す。充電終止電圧が低ければ、それだけ電池の充電容量率も下がることが分かる。つまり、充電終止電圧を下げることによるリチウムイオン二次電池の膨れの抑制効果は大きいが、電池容量も減少して使用時間が減少する恐れがある。
ただし、通常使用時の充放電繰り返し行為でも容量劣化は発生するため、長期使用後のある程度の容量劣化はユーザにとって違和感が少なく、膨れによって電池カバーが外れてユーザに与える不安などを考慮すると、容量劣化よりも膨れ抑制を優先すべきである。
そこで、実施の形態の概要に係る充電制御装置は、二次電池の膨れを抑制しつつ、二次電池の容量率を少しでも大きくするために、次のような構成を備える。
図4は、実施の形態の概要に係る充電制御装置100の構成を示すブロック図である。
充電制御装置100は、スマートフォンなどの各種機器そのもの又は各種機器に備えられた装置であって、検出部101、演算部102、加算部103、充電設定部104などを有する。
検出部101は、充電の対象である二次電池の状態を示す値、具体的には温度、残容量などを常時検出する。
演算部102は、例えば、毎秒、毎分又は任意に設定した時刻などの所定の時間に、検出部101が検出した二次電池の状態を示す値を用いて演算を行い算出値を算出する。
加算部103は、演算部102が算出値を算出する度に、当該算出値に対応する所定の数値、例えば、0、1、2などをカウント値に加算する。
充電設定部104は、カウント値の大きさに基づいて、二次電池を充電するときの充電終止電圧値(以下、「充電電圧値」ということもある。)を設定する。具体的には、充電設定部104は、カウント値が大きくなるに従って充電終止電圧値が小さくなるようにその値を変更して設定する。
なお、本明細書において、「充電終止電圧値」とは充電を終了させる電圧値であって、過充電を防止するために予め定める電圧設定値である。
このように、充電制御装置100は日常的に二次電池の状態を監視して、充電終止電圧値を適切に設定して二次電池への負担を軽減し、二次電池の膨れを抑制することができる。
以下、図面を参照して各実施の形態に係る充電制御装置及び充電制御方法について説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態1に係る充電制御装置及び充電制御方法は、二次電池を電源供給源とする電子機器において、二次電池の膨れに特に影響する電池温度(℃)及び電池残容量(%)を検出し、これらの値を必要に応じて補正した上で所定の時間間隔で乗算し、乗算値が所定値よりも大きいときにカウント値を1又は2増加させ、記録するカウント値が所定値よりも大きいときに二次電池を充電するときの充電終止電圧値を低下させて設定することで、二次電池への負担を軽減し、二次電池の膨れを抑制するものである。
図5は、本実施の形態1に係る充電制御装置1の概略構成を示す図である。
充電制御装置1は、例えば、スマートフォンなどの電子機器であって、温度検出部10、残容量検出部11、制御部20、クロック部30、カウント値記録部40、充電条件設定部50、充放電制御部60、電源回路部70、負荷部80、表示部90などを備え、二次電池2を電源供給源として用いて動作する。二次電池2は、例えば、充放電が可能なリチウムイオン電池である。
なお、ここでは、電子機器そのものを充電制御装置1として説明するが、充電制御装置1は電子機器の一部を構成するものであっても良い。
温度検出部10は、サーミスタなどを基板上に実装したもので、二次電池2の温度を測定し、測定値を制御部20に出力する。
残容量検出部11は、例えば、クーロンカウンタ、ガスゲージICなどで、二次電池2に入出力された電荷量を測定して二次電池2の残容量を算出し、制御部20に出力する。また、残容量検出部11は、算出した残容量情報を、例えば、「65%」のように表示部90に表示する。
温度検出部10及び残容量検出部11は、上記の検出部101に対応する。
制御部20は、充電制御装置1全体を制御するとともに、二次電池2の温度及び残容量に基づいて所定の時間間隔で算出値を算出し、算出値に基づいてカウント値を維持又は増加させて、カウント値が所定値よりも大きくなったときに、充電終止電圧値を低下させる旨の指示を充電条件設定部50に出力する。
このために、制御部20は、演算部21、補正値記憶部22、カウント値加算部23、カウント値判定部24などを備える。
演算部21は、入力する二次電池2の温度及び残容量を、補正値記憶部22に記憶した補正値を用いてそれぞれ補正した上で毎秒乗算し、乗算値をカウント値加算部23に出力する。演算部21は、上記の演算部102に対応する。
補正値記憶部22は、演算部21で用いる上記の補正値を記憶する。
カウント値加算部23は、毎秒入力する乗算値と所定値とを比較して、乗算値が所定値よりも大きいときに、カウント値記録部40に記録するカウント値を1又は2増加させる。カウント値加算部23は、上記の加算部103に対応する。
カウント値判定部24は、カウント値記録部40に記録されたカウント値を常時監視し、カウント値が所定値よりも大きくなったときに、充電条件を変更する旨の指示を充電条件設定部50に出力する。
なお、制御部20は、クロック部30が出力するクロック信号に基づいて動作する。制御部20などの動作の詳細については、後述する。
クロック部30は、上記のクロック信号を生成して制御部20に出力する。
カウント値記録部40は、RAM、ROMなどを有してカウント値を記録する。
充電条件設定部50は、カウント値判定部24からの充電条件変更の指示に従い、充電終止電圧値をカウント値の大きさに応じて段階的に低下させる。充電条件設定部50は、上記の充電設定部104に対応する。
充放電制御部60は、外部電源3が充電制御装置1に接続されたときに、充電条件設定部50が設定した条件で二次電池2を充電する。また、充放電制御部60は、負荷部80を含む充電制御装置1の各部が動作したときに、二次電池2を放電させる。
電源回路部70は、二次電池2からの給電に基づいて、負荷部80を含む各部の仕様に従った電圧源を生成し、各部に電源供給する。
負荷部80は、例えば、電源から供給された電源電圧により動作する回路などである。
表示部90は、電池残容量、操作メニューなどを表示する。
なお、制御部20が実現する各構成要素は、例えば、コンピュータである制御部20が備える演算装置(図示せず)の制御によって、プログラムを実行させることにより実現できる。
より具体的には、制御部20は、記憶部(図示せず)に格納されたプログラムを主記憶装置(図示せず)にロードし、演算装置の制御によってプログラムを実行して実現する。また、各構成要素は、プログラムによるソフトウェアで実現することに限ることなく、ハードウェア、ファームウェア及びソフトウェアのうちのいずれかの組み合わせなどにより実現しても良い。
上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、制御部20に供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。
非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。
また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によって制御部20に供給されても良い。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバなどの有線通信路、または無線通信路を介して、プログラムを制御部20に供給できる。
次に、本実施の形態1に係る充電制御装置1の動作、すなわち、充電制御方法について説明する。
図6、図7は、本実施の形態1に係る充電制御方法の処理手順を示すフローチャートである。図6のA、Bはそれぞれ図7のA、Bに接続する。
充電制御装置1が動作を開始すると、温度検出部10、残容量検出部11が二次電池2の温度、残容量をそれぞれ検出してその結果を演算部21に出力する(ステップS10、ステップS12)。
ここでは、温度情報は℃値で出力される。充電制御装置1がスマートフォンである場合には、二次電池2の温度は待ち受け状態で30℃程度、鞄に入れた状態、通話通信状態などで50℃超となることもある。また、残容量情報は%値で出力される。ここでは、満充電のときの残容量を100%(最大値)とし、機器の起動が不能となるときの残容量を0%(最小値)としている。
次に、演算部21は、補正値記憶部22に記憶した補正値を参照して、入力した温度、残容量をそれぞれ補正する(ステップS15、ステップS17)。
図8は、本実施の形態1に係る充電制御方法の各種設定値を示す図である。温度補正値、残容量補正値などの各種の設定値について、初期設定及び後述する段階(A〜C)毎にまとめて表にしている。
温度補正値、残容量補正値は初期設定ではそれぞれ−3、0となっており、演算部21は、入力した温度については3を減算し、入力した残容量についてはそのまま用いる。
なお、温度補正値については、温度監視デバイスの検出温度と実際の二次電池温度とが一致するとは限らないことから、これらの相関を事前に検証して設定している。また、二次電池温度は、二次電池の使用時間が長くなってカウント値が大きくなり、後述する段階が進んでも変化するものではないため、温度補正値は初期設定を含めて各段階で一定としている。
また、残容量補正値については、後述する段階が進むにつれて−3、−6、−10とその絶対値が大きくなるようにしている。
これは、段階が進むにつれて充電終止電圧を低く設定するために充電中や充電完了時(満充電時)の電池電圧が低くなり、その一方で、満充電時の残容量を常に100%となるように補正するため、各段階での残容量100%のときの電池電圧が異なることに起因する。
図3に示すように、電池電圧と電池容量率とはほぼ比例関係にあって、段階が進んだ状態では、見かけ上同じ残容量(%)でも実際の電池電圧は全体的に低くなる。このため、上記のように、段階が進むほど絶対値が大きな補正値を加算して残容量を調整する。これにより、電池膨らみに影響のない残容量範囲では不用意にカウント値に加算することを避けることができる。
次に、演算部21は、クロック部が出力するクロック信号に同期して、補正した温度(℃)及び残容量(%)を毎秒乗算し、算出値をカウント値加算部23に出力する(ステップS20)。
次に、カウント値加算部23は、毎秒入力する算出値と、各しきい値(図8参照)とを比較し(ステップS30)、算出値がしきい値4000以下のときはカウント値記録部40に記録するカウント値を増加させることなく(ステップS40)、ステップS10、ステップS20に戻る。
また、カウント値加算部23は、入力値がしきい値4000よりも大きいとき、しきい値4500よりも大きいときはカウント値記録部40に記録するカウント値を1又は2増加させて(ステップS42、ステップS44)、カウント値記録部40に毎秒記録する(ステップS50)。
図9、図10、図11、図12は、本実施の形態1に係る充電制御方法の二次電池の温度、残容量とカウント値増分との関係を示す図である。図9は、初期設定での温度、残容量とカウント値増分との関係を、図10〜図12は、後述する各段階での温度、残容量とカウント値増分との関係を示す。また、各図において、横軸は二次電池の検出した温度を、縦軸は二次電池の検出した残容量を示す。
温度又は残容量が大きいほど、カウント値に加算する値を大きくしている。また、温度、残容量ともに乗算前に補正しているため、各段階のしきい値を変更することはしていない。ただし、乗算前に温度及び残容量を補正をしない場合には、しきい値を各段階で変更しても良い。
上記のしきい値4000は、例えば、電池温度50℃、電池残量率80%の状態、又は、電池温度40℃、電池残量率100%の状態を想定している。また、しきい値4500は、例えば、電池温度50℃、電池残量率90%の状態、又は、電池温度45℃、電池残量率100%の状態を想定している。
これらのしきい値は、電池が上記の状態で長期間に使用された場合に膨れに影響する温度及び残容量に基づいて設定しており、使用する電池によって温度又は残容量による膨れ耐性が異なるため、しきい値は膨れ影響度を加味して任意に設定すれば良い。
また、加算値についても、ここでは1又は2の2種類としたが、更に種類を増やしても良いし、電池膨れ特性を考慮して非連続的な値としても良い。
なお、カウント値記録部40に記録するカウント値は、後述する電池抜き取り操作によるリセットがあった場合以外は増加し続ける。例えば、二次電池2を充電した場合でもカウント値はリセットされない。
次に、カウント値判定部24は、カウント値記録部40に記録するカウント値と各しきい値(図8参照)とを比較し(ステップS60)、カウント値がしきい値X以下のときは、充電終止電圧値を初期設定値の4.35Vのままとして(ステップS80)、ステップS10、ステップS20に戻る。
また、カウント値判定部24は、充電制御装置1、すなわち、電子機器の長時間使用を経て、カウント値がしきい値Xよりも大きくなったときはA段階へと進む。
そして、充電終止電圧値が4.30Vであるかを判定し(ステップS70)、充電終止電圧値が4.30Vであるとき(ステップS70のYes)は、充電終止電圧値を4.30Vのままとして(ステップS82)、ステップS10、ステップS20に戻る。
また、充電終止電圧値が4.30Vでないとき(ステップS70のNo)は、二次電池2の充電状態及び電池電圧を確認し(ステップS71、ステップS72)、二次電池2が充電中ではなく(ステップS71のNo)、かつ、電池電圧が4.10V以下(ステップS72のNo)のときに、充電終止電圧値を4.30Vに変更するように充電条件設定部50に指示して(ステップS82)、ステップS10、ステップS20に戻る。
また、カウント値判定部24は、二次電池が充電中のとき(ステップS71のYes)、又は、電池電圧が4.10Vよりも大きいとき(ステップS72のYes)は、充電終止電圧値を初期設定の4.35Vのままとして(ステップS80)、ステップS10、ステップS20に戻る。
なお、カウント値判定部24がステップS71、ステップS72で二次電池2の充電状態及び電池電圧を確認するのは、充電終止電圧値を変更するときに、その指示から実際の適用までの間に電池電圧が変動したり(特に、電池電圧が高くなったり)、その時の電池電圧値が充電終止電圧値よりも高かったりして、電圧矛盾による誤動作が発生することを防ぐためである。
また、カウント値判定部24は、カウント値がより大きくなってしきい値Yよりも大きくなったときはB段階へと進む。
そして、A段階と同様に、充電終止電圧値が4.25Vであるかを判定し(ステップS73)、充電終止電圧値が4.25Vであるとき(ステップS73のYes)は、充電終止電圧値を4.25Vのままとして(ステップS84)、ステップS10、ステップS20に戻る。
また、充電終止電圧値が4.25Vでないとき(ステップS73のNo)は、二次電池2の充電状態及び電池電圧を確認し(ステップS74、ステップS75)、二次電池2が充電中ではなく(ステップS74のNo)、かつ、電池電圧が4.05V以下(ステップS75のNo)のときに、充電終止電圧値を4.25Vに変更するように充電条件設定部50に指示して(ステップS84)、ステップS10、ステップS20に戻り、また、二次電池が充電中のとき(ステップS74のYes)、又は、電池電圧が4.05Vよりも大きいとき(ステップS75のYes)は、充電終止電圧値を初期設定の4.30Vのままとして(ステップS82)、ステップS10、ステップS20に戻る。
また、カウント値判定部24は、カウント値が更に大きくなってしきい値Zよりも大きくなったときはC段階へと進む。
そして、A、B段階と同様に、充電終止電圧値が4.20Vであるかを判定し(ステップS76)、充電終止電圧値が4.20Vであるとき(ステップS76のYes)は、充電終止電圧値を4.20Vのままとして(ステップS86)、ステップS10、ステップS20に戻る。
また、充電終止電圧値が4.20Vでないとき(ステップS76のNo)は、二次電池2の充電状態及び電池電圧を確認し(ステップS77、ステップS78)、二次電池2が充電中ではなく(ステップS77のNo)、かつ、電池電圧が4.00V以下(ステップS78のNo)のときに、充電終止電圧値を4.20Vに変更するように充電条件設定部50に指示して(ステップS86)、ステップS10、ステップS20に戻り、また、二次電池が充電中のとき(ステップS77のYes)、又は、電池電圧が4.00Vよりも大きいとき(ステップS78のYes)は、充電終止電圧値を初期設定の4.25Vのままとして(ステップS84)、ステップS10、ステップS20に戻る。
図13は、本実施の形態1に係るカウント値と充電終止電圧値と電池の膨れ量との関係を示す図である。横軸はカウント値を、縦軸は充電終止電圧値又は膨れ量を示す。また、破線は関連技術に係る設定及び膨れ量を示し、実線は、本実施の形態1に係る設定及び膨れ量を示す。
関連技術では、使用状態に拘わらず充電終止電圧値を一定としていたため、(仮にカウント値を記録していたら、カウント値に比例して)膨れ量も直線的に増加していたが、本実施の形態1では、上記のようにカウント値に応じて充電終止電圧値を4.35Vから4.30V、4.25V、4.20Vへと段階的に低減させているので、段階が進むに従って膨れ量の増加量が小さくなり、二次電池を長期使用してもその膨れを抑制できている。
また、一般に、機器の使用期間が増えてくると電池内部に析出物が発生しやすくなり、内部短絡による熱暴走での発火リスクが高くなる。これに対し、本実施の形態1のように、段階が進んだときに電池電圧を低減することで、電池の容量密度を下げて、仮に内部短絡が発生した場合でも熱暴走を防止することができる。
図14は、本実施の形態1に係る充電制御方法の処理手順を示す別のフローチャートである。二次電池2を充電するときの処理手順を示している。
充電制御装置1、すなわち、電子機器を外部電源3に接続して充電を開始すると、充放電制御部60は、充電終止電圧をカウント値を応じて、例えば、4.20Vと設定し(ステップS110)、二次電池2を充電する(ステップS120)。
そして、残容量検出部11が二次電池2の残容量として4.20Vを検出したときに、充放電制御部60は充電を完了する(ステップS130)。
次に、残容量検出部11は、充電完了した状態を満充電として、この状態での残容量が100%になるように残容量値の補正を行い、表示部90を介して表示する(ステップS140)。
実際の機器では、充電終了電圧を更に0.05V低くして、例えば、4.15V程度とすることが多く、使用できる電池容量も更に5%程度減少してしまうが、満充電状態で上記のように残容量値を「100%」に補正することでユーザが感じる違和感は少ない。
図15は、本実施の形態1に係る充電制御方法の処理手順を示す別のフローチャートである。二次電池2を電子機器から取り外すときの処理手順を示している。
ユーザが二次電池2を電子機器から抜き取る操作を行う(ステップS310)と、制御部20及びカウント値記録部40への電源供給が途絶えるため、これまでのカウント値は初期値の「0」へとリセットされる(ステップS320)。
ただし、電池の膨れは、電池を抜き取る行為を行わず、同一の電池を長期間使用し続けるようなユーザで発生しやすいと考えられ、電池抜き取り操作によるカウント値のリセットの影響は小さいと考えられる。
図16は、本実施の形態1に係る充電制御方法の処理手順を示す別のフローチャートである。電子機器を再起動するときの処理手順を示している。
ユーザが表示部90に表示されたメニュー上で「再起動」を選択すると(ステップS410)、カウント値記録部40は、カウント値記録部40内部のRAMに記憶しているカウント値をいったんカウント値記録部40内部のROMに記憶させる(ステップS420)。
そして、電子機器が再起動する(ステップS430)と、カウント値記録部40は、ROMに記憶させておいたカウント値をRAMに復元する(ステップS440)。
表示機能を持つモバイル通信機器などには、誤動作時のデバックのために、メニュー上の操作又はハードスイッチの操作で再起動に移行できることが多い。ただし、機器の再起動を行うと、カウント値記録部40内部のRAMに記憶するカウント値は消失してしまう。
そこで、上記処理手順のように、カウント値をいったんROMに退避させることにより、再起動実行後でも直前のカウント値を引き継ぐことができる。
図17は、本実施の形態1に係る充電制御方法の処理手順を示す別のフローチャートである。電子機器をスリープ状態にしたり、電源をオフにしたりするときの手順を示している。
ユーザが表示部90に表示されたメニュー上で「スリープ(休止)」又は「シャットダウン(電源OFF)」を選択すると(ステップS510)、カウント値記録部40は、カウント値記録部40内部のRAMに記憶しているカウント値をそのまま保持し(ステップS520)、その後、制御部20はスリープ又はシャットダウン動作を実行する(ステップS530)。
この動作は、図16に示す再起動操作のときとは異なり、カウント値記録部40のカウント値情報を消失させずに保持するため、電子機器がスリープから復帰したり、起動したりしたときに、以前のカウント値を引き継ぐことができる。
このように、図16、図17に示す再起動、スリープ、シャットダウンの動作では、図15に示す電池抜き取り動作とは異なり、カウント値を保持又は復元することが可能となって、二次電池2の膨れを抑制することができる。
なお、本実施の形態1に係る充電制御装置1又は充電制御方法では、種々の変更が可能である。
例えば、本実施の形態1では、充電終止電圧値について、初期設定からC段階まで0.05Vずつ低減させるようにしたが、これらの段階数、低減幅などは、使用する二次電池2の膨れ特性に応じて設定すれば良く、例えば、段階数を5にまで増やし、低減幅をそれぞれ0.03Vとすれば、ユーザの電池劣化に対する違和感をより軽減することができる。
また、段階を変更するときのカウント値のしきい値X、Y、Zについても、機器保証の耐用年数、客先契約の中で想定される使用期間などを参考に膨れに影響が出ないように、設定すれば良い。
このように、設定値、しきい値などを調整することで、一般的な使い方をするユーザについては各段階への移行を遅くし、逆に、膨れが発生しやすいような使い方をするユーザについては、電池容量の劣化を抑制するよりも、膨れを抑制するような設定をすることができる。
また、充電を制御する対象の二次電池は、リチウムイオン電池以外であっても良い。
また、本実施の形態1に係る充電制御装置1をその一部の構成を分離した充電制御システムなどとして構成しても良い。例えば、表示部90を充電制御装置1から分離して、充電制御装置と表示装置とを備える充電制御システムなどと構成することもできる。
また、本実施の形態1に係る電子機器は、スマートフォン以外であっても良く、例えば、ウエラブル端末機、モバイルルータ、タブレット機、音楽プレーヤなどであっても良い。
また、本実施の形態1に係る機器は、電子機器以外であっても良く、例えば、電気機器、輸送機器、工作機器などであっても良い。
以上、説明したように、本実施の形態1に係る充電制御装置1は、二次電池2の温度及び残容量を検出する検出部10、11と、検出した温度及び残容量に基づいて、所定の時間に算出値を算出する演算部21と、算出値が所定値よりも大きいときにカウント値を所定数増加させる加算部23と、カウント値の大きさに基づいて、二次電池2を充電するときの充電終止電圧値を設定する充電設定部50とを備えるものである。
また、本実施の形態1に係る充電制御装置1は、演算部21が、検出した温度及び残容量を乗算して算出値を算出することが好ましい。
また、本実施の形態1に係る充電制御装置1は、演算部21が、検出した温度又は残容量を補正した上で、算出値を算出することが好ましい。
また、本実施の形態1に係る充電制御装置1は、充電設定部50が、二次電池2の電圧値が設定した充電終止電圧値よりも低く、かつ、二次電池2が充電中でないときに、充電終止電圧値を設定することが好ましい。
また、本実施の形態1に係る充電制御装置1は、充電設定部50が、カウント値が大きくなるに従って、充電終止電圧値が段階的に小さくなるように充電終止電圧値を設定することが好ましい。
また、本実施の形態1に係る機器は、上記の充電制御装置1を備えることが好ましい。
また、本実施の形態1に係る充電制御方法は、二次電池2の温度及び残容量を検出するステップS10、S12と、検出した温度及び残容量に基づいて、所定の時間に算出値を算出するステップS20と、算出値が所定値よりも大きいときにカウント値を所定数増加させるステップS30〜S50と、カウント値の大きさに基づいて、二次電池2を充電するときの充電終止電圧値を設定するステップS60〜S86とを有するものである。
また、本実施の形態1に係る充電制御プログラムは、コンピュータに、二次電池2の温度及び残容量を検出する手順S10、S12と、検出した温度及び残容量に基づいて、所定の時間に算出値を算出する手順S20と、算出値が所定値よりも大きいときにカウント値を所定数増加させる手順S30〜S50と、カウント値の大きさに基づいて、二次電池2を充電するときの充電終止電圧値を設定する手順S60〜S86とを実行させるためのものである。
(実施の形態2)
実施の形態1に係る充電制御装置1及び充電制御方法では、温度(℃)と容量(%)とを乗算して算出値を算出したが、本実施の形態2に係る充電制御装置及び充電制御方法では、温度(℃)と容量(%)とを加算して算出値を算出する。
本実施の形態2に係る充電制御装置の概略構成は、図5に示す実施の形態1に係るものと同様で良く、ここでは、図示及び説明を省略する。また、以下の説明では、本実施の形態2に係る充電制御装置の各構成の符号として実施の形態1に係るものと同じものを用いる。
図18は、本実施の形態2に係る充電制御方法の処理手順を示すフローチャートである。ステップS610〜ステップS617の処理及びステップS630〜ステップS650の処理は図6に示すステップS10〜ステップS17の処理及びステップS30〜ステップS50の処理と同様で良く、ここでは、説明を省略する。また、ステップS650よりも後の処理も、図7に示すステップS60〜ステップS86の処理と同様で良く、ここでは、図示及び説明を省略する。
演算部21は、ステップS615、ステップS617で補正した温度及び残容量を加算して算出値を算出して、カウント値加算部23に出力する(ステップS620)。
図19は、本実施の形態2に係る充電制御方法の初期設定での二次電池2の温度、残容量とカウント値増分との関係を示す図である。横軸は二次電池2の検出した温度を、縦軸は二次電池2の検出した残容量を示す。
ここでも、温度又は残容量が大きいほど、カウント値に加算する値を大きくしている。
このように、本実施の形態2に係る充電制御装置1及び充電制御方法は、実施の形態1に係るものと同様に二次電池2の膨れを抑制することができる。
以上、説明したように、本実施の形態2に係る充電制御装置1は、演算部21が、検出した温度及び残容量を加算して算出値を算出するものである。
(実施の形態3)
実施の形態1、2に係る充電制御装置1及び充電制御方法では、温度(℃)と容量(%)とを乗算又は加算して算出値を算出したが、本実施の形態3に係る充電制御装置及び充電制御方法では、温度(℃)及び容量(%)をそのまま算出値として算出する。
本実施の形態3に係る充電制御装置の概略構成も、図5に示す実施の形態1に係るものと同様で良く、ここでは、図示及び説明を省略する。また、以下の説明では、本実施の形態3に係る充電制御装置の各構成の符号として実施の形態1に係るものと同じものを用いる。
図20は、本実施の形態3に係る充電制御方法の処理手順を示すフローチャートである。ステップS710〜ステップS717の処理は図6に示すステップS10〜ステップS17の処理と同様で良く、ここでは、説明を省略する。また、ステップS750よりも後の処理も、図7に示すステップS60〜ステップS86の処理と同様で良く、ここでは、図示及び説明を省略する。
カウント値加算部23は、ステップS715、ステップS717で演算部21が補正した温度及び残容量について、まず、補正した温度が60度以上であるかを判定し(ステップS730)、この条件を満たすとき(ステップS730のYes)は、カウント値記録部40に記録するカウント値を2増加させて(ステップS740)、カウント値記録部40に改めて記録する(ステップS750)。
また、カウント値加算部23は、補正した温度が60度未満であるとき(ステップS730のNo)は、補正した温度が50度以上で、かつ、補正した残容量が80%以上であるかを判定し(ステップS732)、この条件を満たすとき(ステップS732のYes)は、カウント値記録部40に記録するカウント値を1増加させて(ステップS742)、カウント値記録部40に改めて記録する(ステップS750)。
また、カウント値加算部23は、補正した温度が50度未満、又は、補正した残容量が80%未満であるとき(ステップS732のNo)は、補正した温度が45度以上で、かつ、補正した残容量が90%以上であるかを判定し(ステップS734)、この条件を満たすとき(ステップS734のYes)は、カウント値記録部40に記録するカウント値をやはり1増加させて(ステップS742)、カウント値記録部40に改めて記録する(ステップS750)。
また、カウント値加算部23は、補正した温度が45度未満、又は、補正した残容量が90%未満であるとき(ステップS734のNo)は、カウント値記録部40に記録するカウント値を増加させることなく(ステップS744)、ステップS710、ステップS720に戻る。
図21は、本実施の形態3に係る充電制御方法の初期設定での二次電池の温度、残容量とカウント値増分との関係を示す図である。横軸は二次電池の検出した温度を、縦軸は二次電池の検出した残容量を示す。
ここでも、温度又は残容量が大きいほど、カウント値に加算する値を大きくしている。
このように、本実施の形態3に係る充電制御装置1及び充電制御方法は、実施の形態1、2に係るものと同様に二次電池2の膨れを抑制することができる。
なお、本実施の形態3に係る充電制御装置1及び充電制御方法では、補正した温度又は、補正した残容量の一方を用いて、カウント値記録部40に記録するカウント値の増加を判断しても良い。
以上、説明したように、本実施の形態3に係る充電制御装置1は、演算部21が、検出した温度又は残容量をそのまま算出値として算出するものである。
(実施の形態4)
実施の形態1〜3に係る充電制御装置1及び充電制御方法では、検出した温度(℃)に補正値を加算した上で算出値を算出したが、本実施の形態4に係る充電制御装置及び充電制御方法では、補正した温度に更に補正係数を乗算した上で算出値を算出して、高温時の温度の重みを大きくする。
本実施の形態4に係る充電制御装置の概略構成は、図5に示す実施の形態1に係るものと同様で良く、ここでは、図示及び説明を省略する。また、以下の説明では、本実施の形態4に係る充電制御装置の各構成の符号として実施の形態1に係るものと同じものを用いる。
図22は、本実施の形態4に係る充電制御方法の処理手順を示すフローチャートである。ステップS810〜ステップS817の処理及びステップS820〜ステップS850の処理は図6に示すステップS10〜ステップS17の処理及びステップS20〜ステップS50の処理と同様で良く、ここでは、説明を省略する。また、ステップS850よりも後の処理も、図7に示すステップS60〜ステップS86の処理と同様で良く、ここでは、図示及び説明を省略する。
演算部21は、ステップS815、ステップS817で温度及び残容量を補正した後に、補正した温度に対して更に補正係数を乗算し(ステップS819)、補正し補正係数を乗算した温度と補正した残容量とを乗算して算出値を算出する(ステップS820)。
図23は、本実施の形態4に係る充電制御方法の初期設定での二次電池2の温度、残容量とカウント値増分との関係を示す図である。横軸は二次電池2の検出した温度を、縦軸は二次電池2の検出した残容量を示す。
ここでも、温度又は残容量が大きいほど、カウント値に加算する値を大きくしている。
通常、電池容量(%)に比べて温度(℃)の方が膨れに対してより影響を与え(図1、2参照)、特に、電池温度が高温になるほど電池の膨れが加速する傾向にある。このため、本実施の形態4では、検出し補正した温度値について、温度範囲毎に更にこれを補正する。ここでは、50℃超で温度値を1.1倍にし、60℃超では温度値を1.4倍にする。これにより、膨れに対してより影響する温度範囲について、膨れ対策をすることができる。
このように、本実施の形態4に係る充電制御装置1及び充電制御方法は、実施の形態1〜3に係るものと同様に二次電池2の膨れを抑制することができる。
以上、説明したように、本実施の形態4に係る充電制御装置1は、演算部21が、検出した温度を補正するときに、検出した温度に補正値を加算し、更に、検出した温度が大きいほど大きな補正係数を乗算するものである。
1、100 充電制御装置
2 二次電池
3 外部電源
10 温度検出部
11 残容量検出部
20 制御部
21、102 演算部
22 補正値記憶部
23、103 カウント値加算部(加算部)
24 カウント値判定部
30 クロック部
40 カウント値記録部
50、104 充電条件設定部(充電設定部)
60 充放電制御部
70 電源回路部
80 負荷部
90 表示部
101 検出部

Claims (10)

  1. 二次電池の温度及び残容量を検出する検出部と、
    前記検出した温度及び残容量に基づいて、所定の時間に算出値を算出する演算部と、
    前記算出値が所定値よりも大きいときにカウント値を所定数増加させる加算部と、
    前記カウント値の大きさに基づいて、前記二次電池を充電するときの充電終止電圧値を設定する充電設定部と
    を備える充電制御装置。
  2. 前記演算部は、前記検出した温度及び残容量を乗算又は加算して前記算出値を算出する
    請求項1記載の充電制御装置。
  3. 前記演算部は、前記検出した温度又は残容量をそのまま前記算出値として算出する
    請求項1記載の充電制御装置。
  4. 前記演算部は、前記検出した温度又は残容量を補正した上で、前記算出値を算出する
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の充電制御装置。
  5. 前記演算部は、前記検出した温度を補正するときに、前記検出した温度に補正値を加算し、更に、前記検出した温度が大きいほど大きな補正係数を乗算する
    請求項4記載の充電制御装置。
  6. 前記充電設定部は、前記二次電池の電圧値が前記設定する充電終止電圧値よりも低く、かつ、前記二次電池を充電中でないときに、前記充電終止電圧値を設定する
    請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の充電制御装置。
  7. 前記充電設定部は、前記カウント値が大きくなるに従って、前記充電終止電圧値が段階的に小さくなるように前記充電終止電圧値を設定する
    請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の充電制御装置。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の充電制御装置を備えた
    機器。
  9. 二次電池の温度及び残容量を検出するステップと、
    前記検出した温度及び残容量に基づいて、所定の時間に算出値を算出するステップと、
    前記算出値が所定値よりも大きいときにカウント値を所定数増加させるステップと、
    前記カウント値の大きさに基づいて、前記二次電池を充電するときの充電終止電圧値を設定するステップと
    を有する充電制御方法。
  10. コンピュータに、
    二次電池の温度及び残容量を検出する手順と、
    前記検出した温度及び残容量に基づいて、所定の時間に算出値を算出する手順と、
    前記算出値が所定値よりも大きいときにカウント値を所定数増加させる手順と、
    前記カウント値の大きさに基づいて、前記二次電池を充電するときの充電終止電圧値を設定する手順と
    を実行させるための充電制御プログラム。
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