JP2020068239A - 延伸装置、及び延伸方法 - Google Patents

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誉史 福島
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Abstract

【課題】複数の表示素子や半導体素子の二次元配列が面上に固着されている伸縮性のフィルムに光を照射し、フィルムのヤング率や伸び率を変化させ、そのフィルムを面内方向に延伸して、複数の表示素子や半導体素子を所定の間隔に高精度に拡大して再配置可能な延伸装置、及び延伸方法を提供する。【解決手段】複数の表示素子や半導体素子の二次元配列が面上に固着されている伸縮性のフィルムのための延伸装置は、複数の表示素子や半導体素子の二次元配列における第1の方向と、当該第1の方向に交差する第2の方向とで異なる量の光をフィルムに照射するための光照射手段と、上記フィルムを少なくとも第1の方向及び第2の方向を含む面内方向に延伸する延伸手段とを有する。半導体素子は、例えばマイクロLED等である。【選択図】図4

Description

本発明は、延伸装置、及び延伸方法に関する。
所謂FPD(Flat Panel Display)の分野では、LCD(Liquid Crystal Display)やPD(Plasma Display)からOLED(Organic Light Emitting Device)へと発展し、次の世代としてマイクロLED(Light Emitting DeviceまたはDiode)を備えたマイクロLEDディスプレイが注目されている。
これまでにLED素子チップを回路基板に実装する技術が数多く開発されているが、特にマイクロLEDディスプレイでは、約1μm角〜200μm角の多数のマイクロLEDチップを、周辺回路とともに、短時間に高精度に、且つ高集積度で、整然としたアレイ状に実装する技術が重要となる。
例えば、シリコーン等のウエハ基板上にフォトエッチング技術により複数のLED素子を形成し、それらを分割して、個別のLED素子チップにした後、そのLED素子チップをダイボンディング、ワイヤボンディング、樹脂封止する技術が知られている。
特許文献1には、エキスパンドテープ上に粘着したLED素子ウエハを縦横に切断して複数のLED素子チップに分割したのち、分割したチップ間に十分な間隔を設けるべくエキスパンドテープをエキスパンドし、そしてエキスパンドされたテープ上の各LED素子チップを位置決め用の冶具板の開口部に挿入して各LED素子チップの角部を冶具板の開口部の隅部に当接させることにより各LED素子チップを所定の位置に整列させ、整列された各LED素子チップを回路基板上に載置して実装する技術が記載されている。
特開2011−96961号公報
Naoya Okamoto, et al.,"A Novel Pick-up and Place Process for FO-WLP Using Tape Expansion Machine Device", In: Electronic Components and Technology Conference (ECTC), 2017 IEEE 67th, IEEE, 2017, pp. 364-370
しかしながら、一般的なエキスパンダ(ウエハ拡張装置)を用いて、エキスパンドテープを単純にその周縁部を把持して外周方向に引き伸ばした場合、テープのヤング率や伸び率の異方性等の要因により、同じ力を加えてもLED素子配列(アレイ)のX方向(例えば横方向)とY方向(例えば縦方向)とでテープの延伸量に相違が生じ、LED素子チップのチップ間隔が不均一となる場合がある。
また、上述した特許文献1に記載されたLED素子の製造方法では、多素子一括実装を行っているが、エキスパンドテープ上のLED素子チップを位置決め用の治具板の開口部に挿入する場合、エキスパンドテープが面内で不均一にエキスパンドされているので、LED素子チップ間の間隔が不均一となり、LED素子チップが治具板の開口部に挿入できない、開口部端に接触してLED素子チップが破損する等の不具合が生じる虞がある。
また、非特許文献1には、エキスパンドテープの外周をX方向、Y方向に個別に延伸する装置が記載されているが、エキスパンドテープの中心部付近と端部とでは延伸量が異なるため、LED素子チップの間を均一となるように延伸することが困難である。
また、半導体ウエハに複数の表示素子や回路等の半導体素子を形成し、その半導体ウエハをダイシングして、LED素子、有機EL素子、受光素子、回路等のチップ状の複数の表示素子や半導体素子を形成し、その素子の間隔を一括で所定の間隔に高精度に拡大する技術が望まれている。
本発明の延伸装置は、少なくとも以下の構成を具備するものである。
複数の表示素子の二次元配列が面上に固着されている伸縮性のフィルムのための延伸装置であって、
前記複数の表示素子の二次元配列における第1の方向と、当該第1の方向に交差する第2の方向とで異なる量の光を前記フィルムに照射するための光照射手段と、
前記フィルムを少なくとも前記第1の方向及び前記第2の方向を含む面内方向に延伸する延伸手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明の延伸装置は、複数の表示素子又は半導体素子の二次元配列が面上に固着されている伸縮性のフィルムのための延伸装置であって、
前記フィルムの中央よりも外周側ほど、光の量が大きくなるように光を前記フィルムに照射する光照射手段と、
前記フィルムを前記複数の表示素子又は半導体素子の二次元配列における第1の方向、及び、当該第1の方向に交差する第2の方向を少なくとも含む面内方向に延伸する延伸手段と、を有する。
また、本発明の延伸装置は、複数の半導体素子の二次元配列が面上に固着されている伸縮性のフィルムのための延伸装置であって、
前記複数の半導体素子の二次元配列における第1の方向と、当該第1の方向に交差する第2の方向とで異なる量の光を前記フィルムに照射するための光照射手段と、
前記フィルムを少なくとも前記第1の方向及び前記第2の方向を含む面内方向に延伸する延伸手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明の延伸方法は、複数の表示素子の二次元配列が面上に固着されている伸縮性のフィルムのための延伸方法であって、
光照射手段により、前記複数の表示素子の二次元配列における第1の方向と、当該第1の方向に交差する第2の方向とで異なる量の光を前記フィルムに照射する工程と、
延伸手段により、前記光照射手段から光が照射された、若しくは光の照射とともに、前記フィルムを少なくとも前記第1の方向及び前記第2の方向を含む面内方向に延伸する工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明の延伸方法は、複数の半導体素子の二次元配列が面上に固着されている伸縮性のフィルムのための延伸方法であって、
光照射手段により、前記複数の半導体素子の二次元配列における第1の方向と、当該第1の方向に交差する第2の方向とで異なる量の光を前記フィルムに照射する工程と、
延伸手段により、前記光照射手段から光が照射された、若しくは光の照射とともに、前記フィルムを少なくとも前記第1の方向及び前記第2の方向を含む面内方向に延伸する工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明の延伸方法は、複数の表示素子又は半導体素子の二次元配列が面上に固着されている伸縮性のフィルムのための延伸方法であって、
光照射手段により、前記フィルムの中央よりも外周側ほど、光の量が大きくなるように光を前記フィルムに照射する工程と、
延伸手段により、前記光照射手段から光が照射された、若しくは光の照射とともに、前記フィルムを前記複数の表示素子又は半導体素子の二次元配列における第1の方向、及び、当該第1の方向に交差する第2の方向を少なくとも含む面内方向に延伸する工程と、を有することを特徴とする。
本発明の延伸装置は、簡単な構成で、LED、有機EL素子等の複数の表示素子や半導体素子の二次元配列が面上に固着されている伸縮性のフィルムに光を照射することで、フィルムのヤング率や伸び率の、延伸方向による差を補正し、そのフィルムを面内方向に延伸することで、複数の表示素子や半導体素子を所定の間隔に高精度に拡大して、即ち、高精度にピッチ変換して再配置することができる。
また、本発明の延伸方法は、複数の表示素子や半導体素子が二次元配列されたフィルムに光を照射することで、フィルムのヤング率や伸び率の、延伸方向による差を補正し、そのフィルムを面内方向に延伸することで、簡単に、複数の表示素子や半導体素子を所定の間隔に高精度に拡大して、即ち、高精度にピッチ変換して再配置することができる。
LEDディスプレイの製造方法の一例を説明するための概念斜視図である。 (a)はフィルムとしてのエキスパンドテープにLEDチップを貼付した状態を示す側面概念図、(b)はピッチ変換の一例を示す側面概念図、(c)はLEDチップの仮固定を示す側面概念図、(d)はディスプレイ基板にLEDチップを実装した状態を示す側面概念図である。 比較例の延伸方法の一例を示す図、(a)は比較例のエキスパンドテープを伸張前の状態を示す図であり、(b)はエキスパンドテープを面内方向で不均一に伸張した状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る延伸方法の伸縮性のフィルムとしてのエキスパンドテープの延伸動作の一例を説明するための概念図、(a)は複数のLEDをエキスパンドテープ(ダイシングテープ)上に配置した状態の一例を示す図であり、(b)はエキスパンドテープの光照射領域に光を照射した状態の一例を示す図であり、(c)はエキスパンドテープを面内方向に伸張し、複数のLEDチップ間のピッチを均一に大きくした状態の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る延伸装置の電気的な機能ブロックの一例を示す図である。 光源からの光をエキスパンドテープの下部側(LEDチップが配置されていない面側)から照射する光照射装置(光照射手段)の一例を説明するための図、(a)は側面概念図、(b)は平面図である。 延伸部(延伸手段)の一例を説明するための側面概念図、(a)は延伸前の状態の一例を示す図、(b)は延伸時の状態の一例を示す図である。 光照射せずに延伸した時のエキスパンドテープ内の応力分布を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る延伸方法の一例を示すフローチャートである。 光源からの光をエキスパンドテープの上部側(LEDチップが配置されている面側)から照射する光照射装置の一例を説明するための図、(a)は側面概念図、(b)は平面図である。 フォトマスクを用いずに光源からレーザー光をエキスパンドテープの光照射領域へ照射する光照射装置の一例を示す図、(a)は側面概念図、(b)は平面図である。 (a)はエキスパンドテープの光照射領域の一例を示す図、(b)はエキスパンドテープの光照射領域(形状が異なる)の一例を示す図である。 (a)はUV照射なしで延伸した時、全面UV照射して延伸した時、選択的にUV照射して延伸した時のチップ間隔の変化を示す図、(b)はチップ間の計測領域を示す図、(c)はチップ間の距離を説明するための図である。 (a)は光照射を行わずにエキスパンドテープを延伸した後のチップ間距離の一例を示す図、(b)はチップ間距離を説明するための概念図である。 (a)はエキスパンドテープの全面に光照射しエキスパンドテープを延伸した後のチップ間距離の一例を示す図、(b)はチップ間距離を説明するための概念図である。 (a)は選択的に光照射しエキスパンドテープを延伸した後のチップ間距離の一例を示す図、(b)はチップ間距離を説明するための概念図である。
本発明の一実施形態に係る延伸装置は、複数の表示素子や半導体素子の二次元配列が面上に固着されている伸縮性のフィルムのための延伸装置であって、複数の表示素子や半導体素子の二次元配列における第1の方向と、当該第1の方向に交差する第2の方向とで異なる量の光をフィルムに照射するための光照射手段と、フィルムを少なくとも第1の方向及び第2の方向を含む面内方向に延伸する延伸手段とを有する。この光照射手段により照射される光は、前記第1の方向と前記第2の方向とで光の強度、照射面積、照射時間のいずれか1つ以上が異なることが好ましい。
なお、チップ状の表示素子や半導体素子が矩形状(長方形)の場合、上記第1の方向(例えばX方向)と、第2の方向(例えばY方向)は直交するが、例えば、チップ形状が平行四辺形等の場合、上記第1の方向と第2の方向は交差するが直交ではない。本発明の交差とは、直交と直交以外の交差を含むものである。
例えば、複数の表示素子や半導体素子が半導体ウエハに形成される。このウエハにはノッチやオリフラといった向きを決める目安(基準)があり、これに基づいて、ウエハをダイシングソーによりX方向及びY方向に切断して、二次元配列されたチップ状の表示素子や半導体素子が形成される。
次いで切断された素子の二次元配列は、素子分離(離間)のため、フィルム(エキスパンドテープ等)に固着される。ここで、このフィルムはその製造上の特性から面内のヤング率や伸び率が異方性を有しているが、かかるフィルムに対し、素子の二次元配列はそのX−Y方向が、フィルムのヤング率や伸び率の異方性に対して所定の関係となるよう予め方向性を定めて載置・固着される。つまり、チップ配列のX方向と、伸縮性のフィルム(エキスパンドテープ等)のX方向は、半導体プロセスでの上記ウエハとフィルムの貼付工程の時に規定される。
光照射手段は、詳細にはフィルムにおいて、二次元配列された素子の隙間に、上述したように光を照射する。フィルムの光が照射された領域ではヤング率や伸び率が変化し、フィルムのX方向やY方向の伸び量を制御することができる。
伸縮性のフィルムは、面内のX方向およびY方向にヤング率や伸び率の異方性を有する場合であっても、光照射手段により所定の光照射領域に照射することで、フィルムのヤング率や伸び率を変化させ、そのフィルムを延伸部により面内方向、詳細にはX方向及びY方向に延伸することで、複数の表示素子や半導体素子を所定の間隔に高精度に拡大して再配置することができる。
また、延伸手段によるフィルムの延伸において、延伸手段に起因する延伸のX方向とY方向の偏りがある場合であっても、光照射手段により所定の光照射領域に照射することで、フィルムのヤング率や伸び率を変化させ、そのフィルムを延伸部により面内方向、詳細にはX方向及びY方向に延伸することで、複数の表示素子や半導体素子を所定の間隔に高精度に拡大して、即ち、高精度にピッチ変換して再配置することができる。
表示素子は、例えば、チップ状の表示素子であり、詳細には、LED素子、有機EL素子などである。また、半導体素子としては、チップ状の上記表示素子や、駆動回路、スイッチ回路、各種センサ、集積回路などである。
チップのX方向と、伸縮性のフィルム(エキスパンドテープ等)のX方向は、半導体プロセスで合わせる。
例えば、具体的には、延伸装置は、複数のLEDチップが所定の隙間をあけて配列した状態で、その複数のLEDチップが貼付された、面内方向の伸び率又はヤング率が不均一なフィルム(エキスパンドテープ等)と、フィルムにおけるLEDチップ間の領域のうち、フィルムの厚み方向(例えばZ方向)に直交する面内の第1の方向に沿ったLEDチップ間の領域と、フィルムの面内の第1の方向に交差する第2の方向に沿ったLEDチップ間の領域とで異なる量の光を照射する光照射手段と、フィルムを面内方向に延伸する延伸部とを有する。
以下、図面を参照しながら本発明の一実施形態を説明する。本発明の実施形態は図示の内容を含むが、これのみに限定されるものではない。尚、以後の各図の説明で、既に説明した部位と共通する部分は同一符号を付して重複説明を一部省略する。
また、図面は、模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なる場合がある。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
又、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための方法等を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
また、以下、本発明に係る延伸装置及び延伸方法を、LEDディスプレイの製造方法に関して適用した一例を説明するが、この実施形態に限られるものではない。
図1はLEDディスプレイの製造方法の一例を説明するための概念斜視図である。図2(a)はフィルムとしてのエキスパンドテープ2に表示素子又は半導体素子としてのLEDチップ1を貼付した状態を示す側面概念図、図2(b)はピッチ変換の一例を示す側面概念図、図2(c)はLEDチップ1の仮固定を示す側面概念図、図2(d)はディスプレイ基板にLEDチップを実装した状態を示す側面概念図である。
図1、図2に示す例では、RGBのマイクロLEDなどのLEDチップ1を一括でディスプレイ基板に実装する。詳細には、先ず、円形状の半導体ウエハに赤色発光(R)のLED、別の半導体ウエハに緑色発光(G)のLED、また別の半導体ウエハに青色発光(B)のLEDをそれぞれ形成する。
次に、半導体ウエハをそれぞれフィルムとしてのエキスパンドテープ2(ダイシングテープ)に貼付し、半導体ウエハを縦横に切断して、複数のLEDチップ1(1R、1G、1B)を形成する(図1、図2(a)参照)。図2(a)に示す例では、LEDチップ1は、上面から上方に向かって発光方向となっており、下面側に電極12が形成されており、LEDチップ1の電極12側がエキスパンドテープ2に貼付されている。
次に、図1の点線により囲まれた部分、及び図2(b)に示すように、エキスパンドテープ2を外周側に延伸して、LEDチップ1のピッチ変換を行い、チップ間隔を所定間隔となるように拡大する。詳細には、延伸前のLEDチップ1のチップ間隔が数μm〜約50μmであり、延伸後、チップ間隔を例えば、約1.5倍〜約8倍程度に拡大する。
次に、延伸したエキスパンドテープ2を延伸した状態で、LEDチップ1を仮固定用支持基板4に仮固定し(転写)、エキスパンドテープ2からLEDチップ1を剥離する。なお、LEDチップ1の電極12は仮固定用支持基板4に当接していない(図2(c)参照)。
次に、図2(d)に示すように、LEDチップ1の電極12を、ディスプレイ基板5の配線(不図示)に接続させて、LEDチップ1をディスプレイ基板5に実装し、仮固定用支持基板4からLEDチップを離間させる。そして、LEDチップ1が規定間隔に配置されたLEDディスプレイが作製される。
図3は比較例の延伸方法の一例を示す図である。図4は本発明の一実施形態に係る延伸方法のエキスパンドテープの延伸動作の一例を説明するための概念図である。なお、図3、図4では、左右方向がX方向に対応し、上下方向がY方向に対応し、前後方向がZ方向に対応している。
まず、比較例として、円形状のエキスパンドテープ2(ダイシングテープ)に、複数のLED素子が形成されたウエハを接着し、ウエハを縦横(X方向、Y方向)に切断して、図3(a)に示すように、複数のLEDチップ1を形成する。
次に、図3(b)に示すように、チップ間を所定の間隔に拡大するために、延伸装置(エキスパンダ)により、エキスパンドテープ2の中心P0を基準に、エキスパンドテープ2の外周を径方向外側に引っ張る。しかし、エキスパンドテープ2を単純に外周から径方向外側へ引き伸ばした場合、エキスパンドテープ2の面内方向の伸び率やヤング率が不均一であり、X方向(例えば横方向)とY方向(例えば縦方向)とでテープの延伸量の異方性が生じ、LEDチップ1のチップ間隔が不均一となる場合がある(光照射なしでエキスパンドした状態)。図3(b)に示した例では、エキスパンドテープを延伸後(エキスパンド後)、X方向の延伸量が、Y方向の延伸量よりも大きくなっており、X方向に沿ったLEDチップ間の間隔が、Y方向に沿ったLEDチップ間の間隔よりも大きくなっている。
本発明では、フィルム(エキスパンドテープ2等)において、二次元配列された表示素子(LEDチップ1等)や半導体素子の隙間の所定領域に光を照射する。光が照射された領域ではヤング率や伸び率が変化し、フィルムのX方向やY方向のヤング率や伸び量を制御することができる。
詳細には、先ず図4(a)に示すように、例えば、フィルムとしての平面視円形状のエキスパンドテープ2(ダイシングテープ)に、複数のLED素子が形成されたウエハを接着する。ウエハとフィルムの貼付時に、ウエハに形成されているノッチやオリフラといった向きを決める目安(基準)に基づいて、ウエハのX方向とフィルムのX方向を合わせる。ダイシングソーによりウエハを縦横(X方向、Y方向)に切断して、図4(a)に示すように、複数のLEDチップ1の二次元配列を形成する。LEDチップ1は、例えば、マイクロLEDであり、1辺の長さが約1μm角〜200μm角の矩形状に形成されている。なお、LEDチップ1の大きさは、この実施形態に限られるものではなく、例えば、約0.2mm角〜約10mm角の大きさであってもよい。
そして、図4(b)に示すように、エキスパンドテープ2におけるLEDチップ間の領域のうち、エキスパンドテープ2の厚み方向(Z方向)に直交する面内の第1の方向(X方向)に沿ったLEDチップ間の領域A1Xと、エキスパンドテープ2の面内の第1の方向(X方向)に交差(本実施形態では直交)する第2の方向(Y方向)に沿ったLEDチップ間の領域A1Yとで異なる照射面積の光を照射する。
エキスパンドテープ2は、例えば、UV(紫外線)等の所定の波長の光が照射された領域が硬化するように形成されている。詳細には、エキスパンドテープにおける複数のLEDチップの間の領域に、光源により選択的に光を照射することにより、エキスパンドテープのヤング率や伸び率を変化させ、エキスパンドテープの第1の方向(X方向)や第2の方向(Y方向)の延伸力を制御することができる。延伸部によりエキスパンドテープをエキスパンド(延伸)した場合、複数のLEDチップの間を所定の間隔となるように均一に広げて再配置することができる。
LEDピッチ変換後のマイクロLEDの配置誤差は、電極サイズの30%以下であることが好ましい。例えば、50μm角のマイクロLEDであれば電極サイズは15μm程度なので、許容される誤差は約5μm以下となる。図4に示したピッチ変換では、チップのピッチ変換後のマイクロLEDの配置誤差を、許容誤差範囲内とすることができる。
図5に示すように、本発明の一実施形態に係る延伸装置300は、チップ状の表示素子又は半導体素子としての複数のLEDチップ1が貼付されている伸縮性のフィルムとしてのエキスパンドテープ2、光照射装置30(光照射手段)、延伸部32(延伸手段)、制御装置33(コンピュータ)等を有する。図5に示す例では、光照射装置30にエキスパンドテープ2が設置されている。また、延伸装置300は、エキスパンドテープを光照射装置30から延伸部32へ搬送する搬送部34(搬送装置)を有していてもよい。また、延伸装置300は、光照射装置30によりエキスパンドテープに光を照射した後、延伸部32にてエキスパンドテープを延伸してもよいし、光照射装置30によりエキスパンドテープに光を照射しながら、延伸部32によりエキスパンドテープを延伸してもよい。搬送部34は、必要に応じて適宜設けられる。
また、LEDディスプレイの製造装置としては、必要に応じて、エキスパンドテープに半導体ウエハを貼付する装置、シリコンなどの半導体ウエハにLED素子を生成するLED製造装置、半導体ウエハをダイシングソーにより半導体ウエハを切断して、エキスパンドテープ上に所定間隔に配置された複数の反動愛LEDチップ等の半導体チップを形成するダイシング装置、フォトマスクを生成するマスク生成装置、フォトマスクと、LEDチップが配置されたエキスパンドテープとの位置合わせを行う位置合わせ装置、回路基板にLEDチップを実装する装置、LEDチップをモールディングする装置、などを有してもよい。
光照射装置30は、エキスパンドテープ2の所定領域に光を照射する。詳細には、光照射装置30は光源31などを有する。
フィルムとしてのエキスパンドテープ2には、例えば図6に示すように、複数のLEDチップ1が二次元配列されている。図6(a)に示すように、エキスパンドテープ2は、基材21、光反応性粘着層22を有する。図6(a)に示す例では、基材21の上面側に光反応性粘着層22が形成されており、光反応性粘着層22にLEDチップ1が配置される。
基材21は、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂等の延伸自在な樹脂材料などにより形成されている。基材21の厚みは、約100μm〜150μm程度である。
光反応性粘着層22は、所定の厚み、例えば約5μm〜15μm程度であり、UV硬化性材料などの光硬化性材料が含有されている。光硬化性材料は、紫外線などの所定の波長の光が照射された場合に硬化する。つまり、エキスパンドテープ2は、光照射された領域のヤング率や伸び率が変化する、詳細には光照射前と比較してヤング率が大きくなり、伸び率が低下する。
光反応性粘着層22の形成材料として、例えば、アクリル系粘着剤などを採用することができる。エキスパンドテープ2のアクリル系粘着剤(アクリルポリマー前駆体)に含まれるアクリレートモノマーは、UV照射により、光重合してポリマーになる。
UV照射によってUV硬化性樹脂に含まれる光重合開始剤はラジカルになり、アクリレートモノマーのラジカル重合を促進する。これによって、アクリレートモノマーがポリマーへと変化する。ポリマーはモノマー同士が共有結合によって強固に結合した高分子なので、モノマーを含む前駆体に比べてポリマーのヤング率は増加する。つまり、エキスパンドテープ2の光硬化性を利用することによりピッチ変換制御が可能である。
なお、光反応性粘着層22は、粘着層と光反応性層とが別々に形成されていてもよい。
また、エキスパンドテープ2の基材21側に光照射される場合、基材21は光源31からの光に対して透光性を有することが好ましく、この場合、光源31からの光が基材21を透過して光反応性粘着層22に照射され、光反応性粘着層22が硬化する。
光源31は、所定の波長の光をエキスパンドテープ2に照射する。詳細には、複数の表示素子の二次元配列における第1の方向(例えばX方向)と、当該第1の方向に交差する第2の方向(例えばY方向)とで異なる量の光をエキスパンドテープ2(フィルム)に照射する。具体的には、エキスパンドテープ2におけるLEDチップ間の領域のうち、エキスパンドテープの厚み方向に直交する面内の第1の方向(例えばX方向)に沿ったLEDチップ間の領域A1Xと、エキスパンドテープの面内の第1の方向に直交する第2の方向(例えばY方向)に沿ったLEDチップ間の領域A1Yとで異なる量の光を照射する。
この光源31は、発光部311を有し、必要に応じてフォトマスク312を有する。
発光部311は、所定の波長の光を所定の出力密度で照射する。発光部311から照射される光は、エキスパンドテープ2の光反応性粘着層22の材料に応じて規定される。具体的には、発光部311は、例えば波長365nmのUV(紫外線)などを発光する。なお、発光部311は、可視光を発光してもよい。
フォトマスク312は、図6(a)、図6(b)に示すように、エキスパンドテープ2の光照射領域2Lrに対応する位置に透光部312hが形成されている。図6に示した例では、フォトマスク312は、透光性の材料からなる基材3121と、遮光性の材料からなる遮光部3112とを有し、遮光部3112に透光部312hが形成されている。
光源31は、フォトマスク312の透光部312hを介して、エキスパンドテープ2の光照射領域2Lrに光を照射することで、簡単な構成で、エキスパンドテープ2の光照射領域が硬化して、エキスパンドテープ2のヤング率や伸び率を変化させ、面内方向に均一に延伸可能となる。
また、光照射装置30には、例えば、マスク位置調整部313として撮像部等が設けられていてもよい。この撮像部は、フォトマスク312やエキスパンドテープ2等を撮像し、フォトマスク312の位置決めをするために用いられ、制御装置33は撮像部等のマスク位置調整部313からの信号に基づいて、フォトマスク312やエキスパンドテープ2の相対位置を調整するXYステージ(不図示)を駆動制御して、フォトマスク312の位置を調整する。
延伸部32は、光源31により光照射されたエキスパンドテープ2を少なくとも第1の方向(X軸方向)及びこれに交差する第2の方向(Y軸方向)を含む面内方向に延伸する。
延伸部32(エキスパンダ)の一例を図7を参照しながら説明する。
延伸部32は、例えば、図7(a)に示すように、中央に平面視円形状の凹部が形成された断面U字形状の本体部321、フィルムとしてのエキスパンドテープ2の外周部を本体部321に固定するためのリング状の固定部材322と、本体部321の中央部に設けられ、ピストンにより上下動自在なステージ323とを有する。本実施形態ではステージ323は平面視円形状に形成されている。
図7(a)に示すように、複数のLEDチップ1が配置されたエキスパンドテープ2が、延伸部32の本体部321に設置され、リング状の固定部材322により本体部321固定される。
延伸時、図7(b)に示すように、ピストン駆動部(不図示)によりステージ323が、エキスパンドテープ2の下側から上方へ押し上げることにより、エキスパンドテープ2の外周がエキスパンドテープ2の中心から径方向外側に延伸される。そして、LEDチップ間の間隔が拡大する。
また、ステージ323に加熱部(不図示)を設け、ステージ323の温度を室温から50℃程度の温度範囲内に適宜設定することで、例えば、温度を上げて延伸速度を向上させたり、伸び率を大きくしてもよい。
なお、エキスパンドテープ2に光照射せずに、延伸部32によりエキスパンドテープ2を延伸した場合、エキスパンドテープ内における横方向(TD:Transverse Direction)応力と縦方向(MD:Machine Direction)応力は、図8に示すようにコンピュータ演算により算出される。エキスパンドテープ2の中心から外周側部にかけて応力が減少しているほか、TD応力とMD応力の差も増加していることがわかる。
本発明の一実施形態では、エキスパンドテープ2の所定の領域に選択的に光照射することにより、延伸時に、エキスパンドテープ2の中央部付近の伸び率と、外周側の伸び率を同じとすることができる。
図5に示す、制御装置33は、光照射装置30、延伸部32、搬送部34などを統括的に制御する。制御装置33は、詳細には、制御部331(CPU)、記憶部332、インタフェース333(I/F)、入力部334、出力部335、及び通信部336等を有する。この制御装置33の各構成要素はデータ通信線などにより通信可能に接続されている。
制御部331(CPU)は、制御装置33の各構成要素を統括的に制御する。
記憶部332は、例えば、エキスパンドテープ2への光の照射領域や照射面積に関する光照射情報を記憶している。制御部331が記憶部332から読み出した光照射情報に基づいて、エキスパンドテープ2の照射領域へ所定の照射面積となるように光を照射するように、光源31の発光部311を制御してもよい。
インタフェース333(I/F)は、光照射装置30、延伸部32、搬送部34に対する入出力インタフェースである。
入力部334は、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス等の操作入力装置であり、操作者の操作入力に応じた信号を制御部331に出力する。
出力部335は、表示装置などであり、制御部331により制御され、所定の表示を行う。
通信部336は、制御部331の制御により、有線式又は無線式の通信路を介して外部のコンピュータと通信を行う。
図9のフローチャートを参照しながら、本発明の一実施形態に係るLEDディスプレイの製造方法の一例を説明する。
ステップS1において、複数の表示素子又は半導体素子(LEDチップ1等)が所定の隙間をあけて二次元配列した状態で、フィルムとしてのエキスパンドテープ2の面上に固着されている。エキスパンドテープ2はX方向とY方向とでヤング率や伸び率が異なっていてもよい。
ステップS2において、光照射手段としての光源31により、複数の表示素子又は半導体素子(LEDチップ1等)の二次元配列における第1の方向(X方向)と、当該第1の方向に交差する第2の方向(Y方向)とで異なる量の光をフィルムとしてのエキスパンドテープ2に照射する。詳細には、エキスパンドテープ2におけるLEDチップ間の領域のうち、エキスパンドテープ2の厚み方向に直交する面内の第1の方向に沿ったLEDチップ間の領域と、エキスパンドテープ2の面内の第1の方向に直交する第2の方向に沿ったLEDチップ間の領域とで異なる照射面積の光を光源31が照射する。
ステップS3において、延伸手段としての延伸部32が光源31により光照射されたエキスパンドテープ2の外周を径方向外側に向かって面内方向に延伸する。詳細には第1の方向(X方向)および第2の方向(Y方向)を含む面内方向、又は面内全方向に延伸する。複数のLEDチップ間の間隔は所定の間隔に高精度に拡大、即ち、高精度にピッチ変換される。
ステップS4において、所定の間隔に配置されたチップ状の複数の表示素子又は半導体素子を回路基板等に実装する。
上述した光照射装置によるエキスパンドテープ2への光照射は、図6に示した実施形態に限られるものではない。例えば、図10(a)、図10(b)に示すように、複数のLEDチップ1がエキスパンドテープ2の光反応性粘着層22上に配置された状態で、フォトマスク312をエキスパンドテープ2の上方に配置し、さらに上方から光源31の発光部311により光を照射してもよい。
光源31の発光部311からの光は、フォトマスク312の透光部312hを介して、エキスパンドテープ2の所定の光照射領域に照射することで、簡単な構成で、エキスパンドテープ2の光照射領域が硬化して、エキスパンドテープ2のヤング率や伸び率を変化させ、面内方向に均一に延伸可能となる。
また、例えば、図11に示したように、光照射装置は、フォトマスクを用いることなく、光源31からレーザー光をエキスパンドテープ2の所定の光照射領域2Lrへ照射してもよい。
詳細には、図11に示すように、光源31は、レーザー光を射出する発光部311と、発光部311からのレーザー光を、エキスパンドテープ2の光照射領域2Lrに照射する照射光学系314とを有してもよい。照射光学系314は、例えば、ガルバノミラーやビームスプリッタなどの光学装置を有してもよい。
また、制御部331は、照射光学系314を駆動する光学駆動部(不図示)を駆動制御することにより、発光部311からのレーザー光を、エキスパンドテープ2の光照射領域に照射してもよい。
なお、エキスパンドテープ2をXYステージ(不図示)に設置し、発光部311からのレーザー光をエキスパンドテープ2の規定の領域に照射するように、制御部331がXYステージを駆動制御してもよい。
すなわち、簡単な構成で、エキスパンドテープ2の発光部311からのレーザー光を所定の光照射領域2Lrに照射することができる。
また、エキスパンドテープ2への光照射領域2Lrは、図3、図6、図10に示す実施形態に限られるものではなく、例えば、図12(a)に示すように、X方向に沿ったLEDチップ1間の領域A1Xに、複数の光照射領域2Lrを設定し、Y方向に沿ったLEDチップ1間の領域A1Yに1つの光照射領域2Lrを設定し、光源31から光を光照射領域2Lrへ照射してもよい。光照射領域2Lrの形状は、例えば、矩形状であってもよいし、円形状であってもよいし、図12(b)に示すように、楕円形状であってもよい。
図12(b)に示した例では、LEDチップ1が横長の矩形状に形成されており、領域A1X,領域A1Yに、所定の形状の光照射領域2Lrを設定し、光源31から光を光照射領域2Lrへ照射する。
すなわち、エキスパンドテープの面内のヤング率や伸び率に応じて、適宜任意の形状の光照射領域2Lrを設定し、光源31から光を光照射領域2Lrへ照射することで、エキスパンドテープ2を均一に延伸することができる。
本願発明者は、面内のヤング率や伸び率の異方性を有するエキスパンドテープに対して、実際に光照射を行った後、エキスパンドテープを拡張することで、エキスパンドテープのヤング率や伸び率を制御して、X方向、Y方向に沿ったチップ間を所定間隔に高精度に拡大、即ち、高精度にピッチ変換できることを確認した。
<第1の実験>
詳細には、エキスパンドテープとしては、PVC(ポリ塩化ビニル)からなる厚み約140μmの基材上に、アクリル系粘着剤からなる厚み約10μmの光反応性粘着層が形成されたものを採用した。エキスパンドテープのヤング率は、Y方向に対応する縦方向(MD)が86MPaであり、X方向に対応する横方向(TD)が103MPaである。
厚さ675μm、直径6インチのシリコンウエハを準備し、エキスパンドテープにシリコンウエハを貼付し、ダイシングソーにより縦横(X方向及びY方向)にウエハを切断し、3mm角のシリコンチップをエキスパンドテープ上に形成した。
テープ延伸率後、デジタル顕微鏡を用いて、隣接チップ間のチップ距離をX方向およびY方向に沿って測定した。
図13は複数の3mm角のシリコンチップが配置されたエキスパンドテープに対する実験結果を示す図である。詳細には図13(a)はUV照射なしで延伸した時、エキスパンドテープの全面にUV照射して延伸した時、選択的にUV照射して延伸した時のチップ間隔の変化を示す図、図13(b)はチップ間の計測領域を示す図、図13(c)はチップ間の距離を説明するための図である。
光照射としては、UV照射装置を用いて、波長365nmのUV(紫外線)を460mJ/cm2照射した。
選択的光照射としては、図6に示したエキスパンドテープの下方からフォトマスクを介して光を照射する光照射装置を採用した。全面照射としては、フォトマスクを設けずに光照射を行った。
テープ延伸条件としては、ステージ温度は50℃で、リフトアップの高さは20mmである。
また、チップ間の計測領域は図13(b)に示すように、エキスパンドテープ2のY方向に沿った縦3列(点線により囲まれた領域)のチップ間について計測し、詳細には、図13(c)に示すように、X方向に沿ったチップ間の距離、Y方向に沿ったチップ間の距離を顕微鏡で測定した。
なお、最初のチップ間の距離は45μmであった。
実験の結果を図13(a)に示す。白色の記号は、UV照射なしのテープ延伸後のチップ間の距離を示している。黒色の記号は、3mm角のチップの下の領域を含む、エキスパンドテープの全領域へのUV照射によるテープ延伸後のチップ間の距離を示している。グレーの記号は、図6に示した光照射領域2Lrに、選択的にUV照射し、テープ延伸後のチップ間距離を示している。丸印および菱形印の記号は、延伸後のX方向のチップ間の距離と、Y方向のチップ間の距離を示している。
UV照射なしの場合(白色の記号)、X方向に沿ったチップ間の距離が、Y方向に沿ったチップ間の距離よりも大きいことを示している。これは、エキスパンドテープ2の異方性伸び特性に起因する。
エキスパンドテープの下面の全領域にUV照射した場合(黒色の記号)では、UVアシッドラジカル重合によるアクリル接着剤層の硬化反応により、エキスパンドテープの伸び量を大幅に減少させることがわかる。
選択的UV照射の場合(グレーの記号)では、グレーの丸印で示すように、X方向に沿ったチップ間の距離は、Y方向に沿ったチップ間の距離よりも小さい。すなわち、選択的UV照射プロセスによってテープの伸び量を制御できることを示している。
つまり、フォトマスクの透光部を最適な位置に形成することにより、UV照射領域を最適することができ、X方向、Y方向に沿ったチップ間距離を所定間隔に容易に均一に拡大、即ち、高精度にピッチ変換することができる。
<第2の実験>
次に、厚さ500μm、直径4インチのシリコンウエハを準備し、ウエハを厚さ10μmまで薄化し、エキスパンドテープにシリコンウエハを貼付し、ダイシングソーにより縦横(X方向及びY方向)にウエハを切断し、50μm角のシリコンチップをエキスパンドテープ上に形成した。このサイズのチップを用いた第2の実験は、マイクロLEDを想定したものである。
選択的光照射としては、図10に示したエキスパンドテープの上方からフォトマスクを介して光を照射する光照射装置を採用した。全面照射としては、フォトマスクを設けずに光照射を行った。
他の実験条件は、第1の実験と同様であるので説明を省略する。
図14(a)は光照射を行わずにエキスパンドテープを延伸した後のチップ間距離の一例を示す図、図14(b)はチップ間距離を説明するための概念図である。
図15(a)はエキスパンドテープの全面に光照射しエキスパンドテープを延伸した後のチップ間距離の一例を示す図、図15(b)はチップ間距離を説明するための概念図である。
図16(a)は選択的に光照射しエキスパンドテープを延伸した後のチップ間距離の一例を示す図、図16(b)はチップ間距離を説明するための概念図である。
図14、図15、図16に示す、白丸はX方向に沿ったチップ間の距離を示し、黒丸はY方向に沿ったチップ間の距離を示している。
図16に示したように選択的に光照射した場合では、図14に示した光照射を行わない場合と図15に示したエキスパンドテープの全面に光照射した場合と比較して、X方向に沿ったチップ間の距離とY方向に沿ったチップ間の距離が略一致している部分がある。
詳細には、フォトマスクの透光部とチップの間の光照射領域とは、位置合わせの精度が高い領域(マスクアライメントエラーのない領域)と、精度が低い領域(マスクアライメントエラーのない領域)があり、図16に示すように、マスクアライメントエラーのない領域では、X方向に沿ったチップ間の距離とY方向に沿ったチップ間の距離を略一致させることができる。
すなわち、本発明に係る選択的UV照射により、マイクロLEDのチップ間の間隔を高精度に制御することができる。
特に、マイクロLEDの2つの電極のサイズが2〜13μm程度で、マイクロLEDのピッチ(チップ間の距離)が10μm未満の場合、本発明に係る選択的UV照射による技術は非常に有用である。
以上、説明したように、本発明の一実施形態に係る延伸装置300は、複数の表示素子(LEDチップ1等)や半導体素子の二次元配列が面上に固着されている伸縮性のフィルム(エキスパンドテープ2等)を延伸する。この延伸装置300は、複数の表示素子(LEDチップ1等)や半導体素子の二次元配列における第1の方向(例えばX方向)と、当該第1の方向に交差(直交を含む。以下、同様。)する第2の方向(例えばY方向)とで異なる量の光をフィルム(エキスパンドテープ2等)に照射するための光照射手段(光源31)と、上記フィルム(エキスパンドテープ2等)を少なくとも第1の方向及び第2の方向を含む面内方向に延伸する延伸手段(延伸部32等)とを有する。
本発明の一実施形態に係る延伸方向は、複数の表示素子や半導体素子の二次元配列が面上に固着されている伸縮性のフィルムのための延伸方法であり、この延伸方法は、光照射手段(光源31)により、複数の表示素子(LEDチップ1等)や半導体素子の二次元配列における第1の方向と、当該第1の方向に交差する第2の方向とで異なる量の光をフィルム(エキスパンドテープ2等)に照射する工程(S2)と、延伸手段(延伸部32等)により、光照射手段(光源31)から光が照射された、若しくは光の照射とともに、上記フィルム(エキスパンドテープ2等)を少なくとも第1の方向及び第2の方向を含む面内方向に延伸する工程(S3)とを有する。
光照射手段(光源31)は、詳細にはフィルム(エキスパンドテープ2等)において、二次元配列された表示素子(LEDチップ1等)や半導体素子の隙間に、上述したように光を照射する。光が照射された領域ではヤング率や伸び率が変化し、フィルムのX方向やY方向のヤング率や伸び量を制御することができる。
伸縮性のフィルムは、面内のX方向およびY方向にヤング率や伸び率の異方性を有する場合であっても、光照射手段により所定の光照射領域に照射することで、フィルムのヤング率や伸び率を変化させ、そのフィルムを延伸部により少なくともX方向及びY方向を含む面内方向に延伸することで、複数の表示素子や半導体素子を所定の間隔に高精度に拡大して、即ち、高精度にピッチ変換して再配置することができる。
また、延伸手段によるフィルムの延伸において、延伸手段に起因する延伸のX方向とY方向の偏りがある場合であっても、光照射手段により所定の光照射領域に照射することで、フィルムのヤング率や伸び率を変化させ、そのフィルムを延伸部により少なくともX方向及びY方向を含む面内方向に延伸することで、複数の表示素子や半導体素子を所定の間隔に高精度に拡大して、即ち、高精度にピッチ変換して再配置することができる。
また、例えば、表示素子としては、1辺の長さが約1μm〜200μmの略直方体形状に形成されたマイクロLED(マイクロLEDチップ)等であり、再配置された複数のLEDチップを回路基板等に実装することにより、高精度に高精細なLEDディスプレイを、簡単な構成で製造することができる。
また、上記光照射手段(光源31)により照射される光は、第1の方向と第2の方向とで光の強度、照射面積、照射時間のいずれか1つ以上が異なることが好ましい。この光の量は、例えば、光の強度と照射面積と照射時間の積に比例するものである。
すなわち、光照射手段(光源31)が上述した複数の表示素子(LEDチップ1等)の二次元配列における第1の方向(例えばX方向)と第2の方向(例えばY方向)とで光の強度、照射面積、照射時間のいずれか1つ以上が異なるように、フィルム(エキスパンドテープ2等)の所定の光照射領域に光を照射することにより、簡単に、第1方向と第2の方向とで光の量が異なるようにすることができる。
また、制御装置33の記憶部332は、予め、フィルム(エキスパンドテープ2等)へ照射される光の量に関する光照射情報を記憶し、制御部331が記憶部332から読み出した光照射情報に基づいて、フィルムの照射領域へ所定の光の量となるように光を照射するように、光源31の発光部311を制御してもよい。
例えば、制御装置33の制御部331は、光照射せずにフィルムを延伸した後、又は所定領域に光照射しフィルムを延伸した結果、フィルムの第1の方向、及び第2の方向への伸び率を計測し、計測結果に基づいて、次に延伸するフィルム(光照射せずに延伸したフィルムと同種)を第1の方向及び第2の方向に均一に延伸できるように、記憶部332に記憶されている、フィルムへ照射する光の量に関する光照射情報を、補正する処理を行ってもよい。
また、例えば、フィルムの面内の伸び率やヤング率に関するフィルム情報(テープ情報)を制御装置33(コンピュータ)の記憶部に332に記憶しておき、制御装置33の制御部331がフィルム情報に基づいて、各フィルムへ光を照射する領域や光の照射量を算出し、制御部331が光源31を制御して、算出された照射領域へ算出された光の照射量となるように所定の領域に光を照射してもよい。
また、本発明の一実施形態に係る延伸装置300の光照射手段(光源31)により照射される光は、複数の表示素子の二次元配列における第1の方向と第2の方向とで異なる照射形状である。
すなわち、例えば、フィルム(エキスパンドテープ2等)の上記領域A1X、領域A1Yへの光の照射面積が異なり、光の照射形状が例えば円形状、楕円形状、矩形状など異なるようにすることで、容易に、フィルムのヤング率や伸び率を変化させ、フィルムを延伸することで、複数の表示素子(LEDチップ1等)を所定の間隔に高精度に拡大して、即ち、高精度にピッチ変換して再配置することが可能な延伸装置を提供することができる。
また、本発明の一実施形態に係る延伸装置300に用いられるフィルム(エキスパンドテープ2等)は、基材21と、基材21の一方の面に形成され、光照射手段(光源31)からの光照射により硬化する光反応性粘着層22とを有する。光反応性粘着層22が形成された面側にLEDチップ1が配置されている。
光反応性粘着層22は、例えば、アクリル系粘着剤などの光硬化性材料を含有しており、所定の波長の光が照射された場合に光重合反応などにより硬化する。
すなわち、所定の波長の光が照射された場合、フィルムの光照射領域が硬化することで、フィルムのヤング率や伸び率が変化し、詳細には、光照射前と比較して、ヤングが大きくなり、又は伸び率が低下する。つまり、面内で不均一なヤング率や伸び率を有するフィルムに対して、フィルムを延伸して、複数の表示素子(LEDチップ1等)を所定の間隔に高精度に拡大して、即ち、高精度にピッチ変換して再配置することができる。
また、本発明の一実施形態に係る延伸装置300の光照射手段(光源31)は、フィルム(エキスパンドテープ2等)の光照射領域に対応する位置に透光部312hを備えたフォトマスク312と、フォトマスク312の透光部312hを介して、フィルムの光照射領域に光を照射する発光部311とを有する。フォトマスク312は、遮光性の材料から形成されている。
すなわち、発光部311からの光が、フォトマスク312の透光部312hを介して、フィルムの所定の光照射領域に照射されるので、簡単な構成で、エキスパンドテープ2の光照射領域が硬化して、エキスパンドテープ2のヤング率や伸び率を変化させることができる。
また、本発明の一実施形態に係る延伸装置300の光照射手段(光源31)は、レーザー光を射出する発光部311と、発光部311からのレーザー光を、フィルム(エキスパンドテープ2等)の光照射領域に照射する照射光学系314とを有してもよい。照射光学系314は、例えば、ガルバノミラーやビームスプリッタなどの光学装置を有してもよい。
また、本発明の一実施形態に係る延伸装置300の光照射手段(光源31)は、フィルム(エキスパンドテープ2等)の中央よりも外周側ほど、光の量が大きくなるように光を照射することが好ましい。
すなわち、延伸部32によりフィルムの外周を径方向外側に向かって延伸した際、フィルムよりも外周側ほど伸び率が大きい場合、フィルムの中央よりも外周側ほど、光の量が大きくなるように光を照射することで、フィルムの中央から外周側に亘って伸び率を均一とすることができる。
また、本発明の一実施形態に係る延伸装置300の光照射手段(光源31)は、フィルム(エキスパンドテープ2等)の複数の表示素子(又は半導体素子等)が貼付されている一方の面側、又は他方の面側に光を照射する。
光源31が、フィルムの複数の表示素子(又は半導体素子等)が貼付されている一方の面側に光を照射する場合、フィルム(エキスパンドテープ2等)の基材21が光照射手段(光源31)からの光に対して非透光性であっても、光反応性粘着層22に光を直接照射することで容易に硬化することができる。
また、光照射手段(光源31)が、フィルムの複数の表示素子(又は半導体素子等)が貼付されている一方の面側に対して反対側の他方の面側に光を照射する場合、フィルムの基材21が光照射手段(光源31)からの光に対して透光性であることが好ましく、基材21を介して光反応性粘着層22に光を照射することで容易に硬化することができる。
なお、延伸装置300の光照射手段(光源31)は、表示素子(又は半導体素子)の二次元配列の第1の方向と第2の方向とで異なる量の光をフィルム(エキスパンドテープ2等)に照射して、フィルムに孔部を形成してもよい。
フィルムの所定の領域に光を照射して孔部を形成することで、フィルムの面内方向の伸び率を制御することができる。
すなわち、フィルムの外周を少なくとも第1の方向及び第2の方向を含む面内方向に延伸して、複数の表示素子や半導体素子を所定の間隔に拡大できるように、光照射手段がフィルムの所定の領域に光を照射して孔部を形成することで、容易に、複数の表示素子や半導体素子を所定の間隔に拡大することができる。
つまり、本発明の一実施形態に係る延伸装置は、複数の表示素子又は半導体素子の二次元配列が面上に固着されている伸縮性のフィルム(エキスパンドテープ2等)のための延伸装置300であって、フィルムの中央よりも外周側ほど、光の量が大きくなるように光を前記フィルムに照射する光照射手段(光源31)と、上記フィルムを複数の表示素子又は半導体素子の二次元配列における第1の方向、及び当該第1の方向に交差する第2の方向を含む面内方向に延伸する延伸手段(延伸部32)とを有してもよい。
また、本発明の一実施形態に係る延伸方法は、複数の表示素子又は半導体素子の二次元配列が面上に固着されている伸縮性のフィルムのための延伸方法であって、光照射手段(光源31)により、フィルム(エキスパンドテープ2等)の中央よりも外周側ほど、光の量が大きくなるように光を前記フィルムに照射する工程と、延伸手段(延伸部32等)により、光照射手段(光源31)から光が照射された、若しくは光の照射とともに、フィルムを複数の表示素子又は半導体素子の二次元配列における第1の方向、及び、当該第1の方向に交差する第2の方向を含む面内方向に延伸する工程とを有してもよい。
また、フィルムに貼付される表示素子は、例えば、チップ状の表示素子であり、詳細には、LED素子、有機EL素子などであり、また、半導体素子としては、チップ状の上記表示素子や、駆動回路、スイッチ回路、各種センサ、集積回路などであり、またはそれら2つ以上の組み合わせであってもよい。
また、延伸装置300は、複数のLEDチップ1が所定の隙間をあけて配列した状態で、その複数のLEDチップ1が貼付された、面内方向の伸び率又はヤング率が不均一なエキスパンドテープ2と、エキスパンドテープ2におけるLEDチップ間の領域のうち、エキスパンドテープ2の厚み方向(例えばZ方向)に直交する面内の第1の方向(例えばX方向)に沿ったLEDチップ間の領域A1Xと、エキスパンドテープの面内の第1の方向に交差する第2の方向(例えばY方向)に沿ったLEDチップ間の領域A1Yとで異なる照射面積の光を照射する光源31と、光源31により光照射されたエキスパンドテープ2を面内方向に延伸する延伸部32(エキスパンダ(ウエハ延伸装置))を有する。なお、光源31は、領域A1X、領域A1Yの何れか一方にのみ光を照射してもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
また、上述の各実施形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
例えば、フィルムの延伸方法は、上述した実施形態に限られるものではなく、例えば、フィルムの外周を、上記第1の方向、第2の方向で異なる力で延伸することで、複数の表示素子や半導体素子の間隔を所定の間隔となるように拡大してもよい。例えば、平面視楕円形状や平面視矩形状などのステージをフィルムの下方から上方へ押し上げることにより、フィルムの外周を上記第1の方向、第2の方向で異なる力で延伸することができ、複数の表示素子や半導体素子を所定の間隔に高精度に拡大して再配置することができる。
1…LEDチップ(表示素子などの半導体素子)
2…エキスパンドテープ(伸縮性のフィルム)
21…基材(延伸自在な部材)
22…光反応性粘着層
30…光照射装置
31…光源(光照射手段)
32…延伸部(エキスパンダなどの延伸手段)
33…制御装置(制御部)
300…延伸装置
311…発光部
312…フォトマスク

Claims (14)

  1. 複数の表示素子の二次元配列が面上に固着されている伸縮性のフィルムのための延伸装置であって、
    前記複数の表示素子の二次元配列における第1の方向と、当該第1の方向に交差する第2の方向とで異なる量の光を前記フィルムに照射するための光照射手段と、
    前記フィルムを少なくとも前記第1の方向及び前記第2の方向を含む面内方向に延伸する延伸手段と、
    を有することを特徴とする延伸装置。
  2. 前記光照射手段により照射される光は、前記第1の方向と前記第2の方向とで光の強度、照射面積、照射時間のいずれか1つ以上が異なることを特徴とする請求項1に記載の延伸装置。
  3. 前記光照射手段により照射される光は、前記第1の方向と前記第2の方向とで照射形状が異なることを特徴とする請求項2に記載の延伸装置。
  4. 前記複数の表示素子は、マイクロLEDであることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の延伸装置。
  5. 前記光照射手段は、前記フィルムの光照射領域に対応する位置に透光部を備えたフォトマスクを有し、前記フォトマスクの前記透光部を介して、前記フィルムの光照射領域に光を照射することを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の延伸装置。
  6. 前記光照射手段は、レーザー光を射出する発光部と、
    前記発光部からのレーザー光を、前記フィルムの光照射領域に照射する照射光学系と、を有することを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の延伸装置。
  7. 前記光照射手段は、前記フィルムの中央よりも外周側ほど、光の量が大きくなるように光を照射することを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の延伸装置。
  8. 前記光照射手段は、前記フィルムの前記複数の表示素子が固着されている一方の面側、又は他方の面側から光を照射することを特徴とする請求項1から請求項7の何れかに記載の延伸装置。
  9. 前記光照射手段は、前記第1の方向と、前記第2の方向とで異なる量の光を前記フィルムに照射して、前記フィルムに孔部を形成することを特徴とする請求項1に記載の延伸装置。
  10. 複数の半導体素子の二次元配列が面上に固着されている伸縮性のフィルムのための延伸装置であって、
    前記複数の半導体素子の二次元配列における第1の方向と、当該第1の方向に交差する第2の方向とで異なる量の光を前記フィルムに照射するための光照射手段と、
    前記フィルムを少なくとも前記第1の方向及び前記第2の方向を含む面内方向に延伸する延伸手段と、
    を有することを特徴とする延伸装置。
  11. 複数の表示素子又は半導体素子の二次元配列が面上に固着されている伸縮性のフィルムのための延伸装置であって、
    前記フィルムの中央よりも外周側ほど、光の量が大きくなるように光を前記フィルムに照射する光照射手段と、
    前記フィルムを前記複数の表示素子又は半導体素子の二次元配列における第1の方向、及び、当該第1の方向に交差する第2の方向を少なくとも含む面内方向に延伸する延伸手段と、
    を有することを特徴とする延伸装置。
  12. 複数の表示素子の二次元配列が面上に固着されている伸縮性のフィルムのための延伸方法であって、
    光照射手段により、前記複数の表示素子の二次元配列における第1の方向と、当該第1の方向に交差する第2の方向とで異なる量の光を前記フィルムに照射する工程と、
    延伸手段により、前記光照射手段から光が照射された、若しくは光の照射とともに、前記フィルムを少なくとも前記第1の方向及び前記第2の方向を含む面内方向に延伸する工程と、
    を有することを特徴とする延伸方法。
  13. 複数の半導体素子の二次元配列が面上に固着されている伸縮性のフィルムのための延伸方法であって、
    光照射手段により、前記複数の半導体素子の二次元配列における第1の方向と、当該第1の方向に交差する第2の方向とで異なる量の光を前記フィルムに照射する工程と、
    延伸手段により、前記光照射手段から光が照射された、若しくは光の照射とともに、前記フィルムを少なくとも前記第1の方向及び前記第2の方向を含む面内方向に延伸する工程と、
    を有することを特徴とする延伸方法。
  14. 複数の表示素子又は半導体素子の二次元配列が面上に固着されている伸縮性のフィルムのための延伸方法であって、
    光照射手段により、前記フィルムの中央よりも外周側ほど、光の量が大きくなるように光を前記フィルムに照射する工程と、
    延伸手段により、前記光照射手段から光が照射された、若しくは光の照射とともに、前記フィルムを前記複数の表示素子又は半導体素子の二次元配列における第1の方向、及び、当該第1の方向に交差する第2の方向を少なくとも含む面内方向に延伸する工程と、
    を有することを特徴とする延伸方法。
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