JP2020067045A - シリンダブロック - Google Patents
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Abstract
【課題】ウォータジャケットにスペーサを取り付けることなく冷却水の流速を調整することのできるシリンダブロックを提供する。【解決手段】シリンダブロック11には、シリンダボア12を取り囲むように配置されているウォータジャケット15が形成されている。ウォータジャケット15のうちクランクケース34側の部分であるジャケット下部には、同ジャケット下部内を横切り且つ延びる方向の異なる架橋を複数有するメッシュ構造部51が設けられている。【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関のシリンダブロックに関する。
特許文献1には、ウォータジャケットにスペーサを取り付けたシリンダブロックの冷却構造が開示されている。具体的には、ウォータジャケットにスペーサを取り付けることによって、ウォータジャケットのうちシリンダブロックのデッキ面側である上部の流路断面積を、ウォータジャケットのうちクランクケース側である下部の流路断面積よりも小さくしている。このようにスペーサを取り付けたウォータジャケットによって、ウォータジャケットにおける上部の流速を増加させて、冷却効率を増大させている。
特許文献1に開示されているようなシリンダブロックの冷却構造は、その製造工程においてシリンダブロックとは別体のスペーサをウォータジャケット内に取り付ける工程が必要だった。
上記課題を解決するためのシリンダブロックは、複数のシリンダボアと、前記複数のシリンダボアを取り囲むように配置されているウォータジャケットと、を備え、前記ウォータジャケットのうちクランクケース側の部分であるジャケット下部に、同ジャケット下部内を横切り且つ延びる方向の異なる棒状の架橋を複数有するメッシュ構造部が設けられていることをその要旨とする。
上記構成では、ウォータジャケットにおけるジャケット下部がメッシュ構造部を有している。そのため、ジャケット下部では、メッシュ構造部を有していない場合と比較して、冷却水が流れる際の抵抗が大きくなっている。これによって、ウォータジャケット自体の構造によってジャケット下部における冷却水の流れを抑制してウォータジャケットのうちシリンダブロックのデッキ面側であるジャケット上部に冷却水の流れを集中させることができる。
このように上記構成によれば、ジャケット下部における冷却水の流れを抑制して、ジャケット上部に冷却水の流れを集中させることができる。すなわち、ウォータジャケットにスペーサを取り付ける場合と同様の効果を、ウォータジャケットにスペーサを取り付けることなく実現できる。
以下、シリンダブロックの一実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。
図1には、シリンダブロック11を備える内燃機関10を示している。内燃機関10は、三つの気筒を有する多気筒の内燃機関である。内燃機関10は、クランクシャフトが収容されているクランクケース34と、クランクシャフトの回転と連動して往復動可能なピストン13が収容されているシリンダブロック11と、シリンダヘッド21と、を備えている。シリンダブロック11には、気筒を形成するシリンダボア12が形成されている。シリンダブロック11は、アルミニウム合金を材料として成形されている。ピストン13は、シリンダボア12に収容されている。シリンダブロック11とシリンダヘッド21との間には、ガスケット31が配置されている。内燃機関10は、シリンダボア12とピストン13とシリンダヘッド21とによって区画されている燃焼室14を備えている。
図1には、シリンダブロック11を備える内燃機関10を示している。内燃機関10は、三つの気筒を有する多気筒の内燃機関である。内燃機関10は、クランクシャフトが収容されているクランクケース34と、クランクシャフトの回転と連動して往復動可能なピストン13が収容されているシリンダブロック11と、シリンダヘッド21と、を備えている。シリンダブロック11には、気筒を形成するシリンダボア12が形成されている。シリンダブロック11は、アルミニウム合金を材料として成形されている。ピストン13は、シリンダボア12に収容されている。シリンダブロック11とシリンダヘッド21との間には、ガスケット31が配置されている。内燃機関10は、シリンダボア12とピストン13とシリンダヘッド21とによって区画されている燃焼室14を備えている。
シリンダヘッド21には、燃焼室14に吸気を導入する吸気ポート22が形成されている。シリンダヘッド21には、燃焼室14において燃焼された混合気を排気として排出する排気ポート23が形成されている。シリンダヘッド21には、吸気ポート22と燃焼室14との連通を開閉する吸気バルブ24が設けられている。シリンダヘッド21には、燃焼室14と排気ポート23との連通を開閉する排気バルブ25が設けられている。シリンダヘッド21には、燃焼室14に電極を露出させた点火プラグ28が設けられている。また、シリンダヘッド21には、冷却水が循環する通路としてヘッド側ジャケット27が形成されている。
図1及び図2に示すように、シリンダブロック11には、三つのシリンダボア12を取り囲むように配置されているウォータジャケット15が形成されている。ウォータジャケット15は、冷却水が循環する流路を形成している。ウォータジャケット15は、シリンダブロック11におけるシリンダヘッド21側の面であるデッキ面11Aに開口している。なお、シリンダブロック11とシリンダヘッド21との間に介在しているガスケット31には、ウォータジャケット15とヘッド側ジャケット27とを部分的に連通させる連通孔が形成されている。
図1に示すように、ウォータジャケット15のうちクランクケース34側の部分であるジャケット下部には、メッシュ構造部51が設けられている。なお、ピストン13の移動方向におけるウォータジャケット15の寸法をウォータジャケット15の深さとすると、シリンダブロック11では、ウォータジャケット15における深さの中間位置よりもクランクケース34側の部分がジャケット下部である。そして、ウォータジャケット15における深さの中間位置よりもデッキ面11A側の部分がジャケット上部である。
図3には、メッシュ構造部51の一部を拡大して示している。図1及び図3に示すように、ウォータジャケット15には、ウォータジャケット15内を横切る棒状の架橋51Bが複数設けられている。メッシュ構造部51では、延びる方向の異なる架橋51Bが交差して正方形の網目51Aが形成されている。すなわち、メッシュ構造部51では、ウォータジャケット15内に複数の架橋51Bが張り巡らされ、ウォータジャケット15内が架橋51Bによって無数の網目51Aに区切られている。メッシュ構造部51は、シリンダブロック11と一体に成形されている。
ウォータジャケット15にメッシュ構造部51が設けられているシリンダブロック11は、付加製造技術によって造形することができる。付加製造技術としては、例えば、金属粉末にレーザを照射することによって金属粉末を溶融して積層することで三次元の構造体を造形する方法がある。一例としてアルミニウム合金の粉末を用いた付加製造によれば、アルミニウム合金を材料としたシリンダブロックを製造できる。こうした付加製造技術によれば、メッシュ構造部51が一体成型されたシリンダブロック11を製造することができる。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
シリンダブロック11は、ウォータジャケット15におけるジャケット下部にメッシュ構造部51が設けられている。このため、ジャケット下部では、メッシュ構造部51を有していない場合と比較して、冷却水が流れる際の抵抗が大きくなっている。これによって、ウォータジャケット15自体の構造によってジャケット下部における冷却水の流れを抑制してウォータジャケット15のうちシリンダブロック11のデッキ面11A側であるジャケット上部に冷却水の流れを集中させることができる。このように冷却水の流速をウォータジャケット15内において調整してウォータジャケット15における冷却効率をジャケット上部とジャケット下部とで異ならせている。これによって、温度が高い燃焼熱に晒される燃焼室14における上死点付近を積極的に冷却するとともに燃焼室14の下死点付近においては冷却を抑制し、冷間時のオイルの温度上昇を促進してオイル粘度を低下させることができる。
シリンダブロック11は、ウォータジャケット15におけるジャケット下部にメッシュ構造部51が設けられている。このため、ジャケット下部では、メッシュ構造部51を有していない場合と比較して、冷却水が流れる際の抵抗が大きくなっている。これによって、ウォータジャケット15自体の構造によってジャケット下部における冷却水の流れを抑制してウォータジャケット15のうちシリンダブロック11のデッキ面11A側であるジャケット上部に冷却水の流れを集中させることができる。このように冷却水の流速をウォータジャケット15内において調整してウォータジャケット15における冷却効率をジャケット上部とジャケット下部とで異ならせている。これによって、温度が高い燃焼熱に晒される燃焼室14における上死点付近を積極的に冷却するとともに燃焼室14の下死点付近においては冷却を抑制し、冷間時のオイルの温度上昇を促進してオイル粘度を低下させることができる。
以上のようにシリンダブロック11によれば、ジャケット下部における冷却水の流れを抑制して、ジャケット上部に冷却水の流れを集中させることができる。すなわち、ウォータジャケットにスペーサを取り付ける場合と同様の効果を、ウォータジャケットにスペーサを取り付けることなく実現することができる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、アルミニウム合金を材料としたシリンダブロック11を例示しているが、シリンダブロック11は他の材料によって成形されていてもよい。例えば、シリンダブロック11は他の金属材料によって成形されていてもよいし、樹脂材料によって成形されていてもよい。
・上記実施形態では、アルミニウム合金を材料としたシリンダブロック11を例示しているが、シリンダブロック11は他の材料によって成形されていてもよい。例えば、シリンダブロック11は他の金属材料によって成形されていてもよいし、樹脂材料によって成形されていてもよい。
・上記実施形態では、ウォータジャケット15における深さの中間位置よりもクランクケース34側の部分、すなわちジャケット下部にメッシュ構造部51を設けている。メッシュ構造部51をジャケット下部に設ければ、ジャケット上部に冷却水の流れを集中させることができる。そのため、メッシュ構造部51を設ける位置や範囲はジャケット下部内であれば適宜変更が可能である。
・上記実施形態では、メッシュ構造部51として正方形の網目51Aを有する構造を例示している。メッシュ構造部51としては、網目の形状が正方形に限定されるものではない。また、網目51Aの大きさや架橋51Bの太さも適宜変更することができる。ウォータジャケット15内に、ウォータジャケット15を流れる冷却水の抵抗となる複数の架橋51Bを備えたメッシュ構造部51が設けられているのであれば、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。そのため、複数の架橋51Bは必ずしも規則的に並んでいなくてもよく複数の架橋51Bが不規則に配置されていてもよい。また、架橋51Bが交差していることも必須の要件ではない。
・上記実施形態では、三気筒の内燃機関10を構成するシリンダブロックとして三つのシリンダボア12が形成されているシリンダブロック11を例示している。三気筒に限らず多気筒の内燃機関を構成するシリンダブロックに上記メッシュ構造部51を備えるウォータジャケット15を適用することもできる。
10…内燃機関、11…シリンダブロック、11A…デッキ面、12…シリンダボア、13…ピストン、14…燃焼室、15…ウォータジャケット、21…シリンダヘッド、22…吸気ポート、23…排気ポート、24…吸気バルブ、25…排気バルブ、27…ヘッド側ジャケット、28…点火プラグ、31…ガスケット、34…クランクケース、51…メッシュ構造部、51A…網目、51B…架橋。
Claims (1)
- 複数のシリンダボアと、
前記複数のシリンダボアを取り囲むように配置されているウォータジャケットと、を備え、
前記ウォータジャケットのうちクランクケース側の部分であるジャケット下部に、同ジャケット下部内を横切り且つ延びる方向の異なる棒状の架橋を複数有するメッシュ構造部が設けられている
シリンダブロック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018200732A JP2020067045A (ja) | 2018-10-25 | 2018-10-25 | シリンダブロック |
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CN114109641A (zh) * | 2021-11-10 | 2022-03-01 | 力帆科技(集团)股份有限公司 | 摩托车发动机冷却水道结构 |
WO2024078498A1 (zh) * | 2022-10-10 | 2024-04-18 | 广州汽车集团股份有限公司 | 发动机冷却系统及其控制方法和车辆 |
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- 2018-10-25 JP JP2018200732A patent/JP2020067045A/ja active Pending
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CN114109641B (zh) * | 2021-11-10 | 2024-02-27 | 力帆科技(集团)股份有限公司 | 摩托车发动机冷却水道结构 |
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