以下、添付図面を参照しながら本発明をその例示的な実施形態を通して説明する。
本明細書において、AがBより高いとは、Aと半導体層の主面との間の距離がBと該主面との間の距離より大きいことを意味し、AがBより低いとは、Aと該主面との間の距離がBと該主面との間の距離より小さいことを意味する。本明細書において、Aの下端は、前記主面に対して垂直な方向におけるAの2つの端のうち前記半導体層の側の端を意味し、Aの上端は、前記主面に対して垂直な方向におけるAの2つの端のうち該下端との反対側の端を意味する。本明細書において、Aの下面は、前記主面に対して垂直な方向と交差(または直交)するAの2つの面のうち前記半導体層の側の面を意味し、Aの上面は、前記主面に対して垂直な方向と交差(または直交)するAの2つの面のうち該下面との反対側の面を意味する。
図1は、本発明の第1実施形態の光電変換装置100の構成を示す平面図である。光電変換装置100は、受光画素領域101、遮光画素領域(OB画素領域)102、周辺回路領域103を含む。受光画素領域101は、複数の光電変換部(第1光電変換部)が複数の行および複数の列を構成するように配置された領域である。換言すると、受光画素領域101は、複数の画素(第1画素)が複数の行および複数の列を構成するように配置された領域である。受光画素領域101の各列の第1光電変換部(第1画素)の信号は、列信号線を通して出力される。遮光画素領域102は、遮光された複数の光電変換部(第2光電変換部)が複数の行および複数の列を構成するように配置された領域である。換言すると、遮光画素領域102は、遮光された複数の画素(第2画素)が配置された領域である。遮光された複数の画素は、オプティカルブラックレベルを提供するために使用され、オプティカルブラック(OB)画素と呼ばれうる。受光画素領域101と遮光画素領域102との間には、画素構造を含む緩衝領域が含まれてもよい。受光画素領域101の画素および遮光画素領域102の画素は、光電変換部の他に、光電変換部で発生した電荷に応じた信号を画素外に出力するための回路素子を含む。
周辺回路領域103は、例えば、行選択回路と、読出回路と、列選択回路とを含みうる。受光画素領域101に配置された複数の光電変換部と遮光画素領域102に配置された複数の光電変換部は、その全体で、複数の行および複数の列からなる光電変換アレイを構成するように配置されうる。行選択回路は、光電変換アレイにおける行を選択し、選択した行の光電変換部を駆動する。行選択回路によって選択された行の光電変換部の信号は、列信号線を通して読出回路に出力される。読出回路は、各列信号線に出力された信号を読み出し、列選択回路は、複数の列信号線から読出回路によって読み出された複数の信号を順に選択し出力する。
図2は、図1の光電変換装置100のA−A線における模式的な断面図である。以下では、N型およびP型を相互に区別するために第1導電型および第2導電型という用語を用いる。第1導電型がN型である場合、第2導電型はP型であり、第1導電型がP型である場合、第2導電型はN型である。光電変換装置100は、半導体層110を備えうる。半導体層110は、例えば、第1導電型(例えばN型)の半導体領域であり、例えば、エピタキシャル成長法で形成されうる。半導体層110には、第1導電型の半導体領域(一部のみ図示)および第2導電型の半導体領域(一部のみ図示)が配置されうる。半導体層110は、主面111を有する。主面111は、例えば、半導体層110と半導体層110の上に積層された絶縁膜(不図示)との界面でありうる。主面111を通って半導体層110に光が入射する。図2において、主として光が入射する方向が矢印Lで示されている。
半導体層110は、受光画素領域101の複数の光電変換部(第1光電変換部)112aおよび遮光画素領域102の複数の光電変換部(第2光電変換部)112bを有しうる。光電変換部112a、112bは、フォトダイオードの一部を構成する第1導電型の半導体領域でありうる。光電変換によって発生した電荷が光電変換部112a、112bによって収集されうる。光電変換部112a、112bの上には、第2導電型の半導体領域113が配置されうる。半導体領域113は、半導体層110の主面111に接するように配されうる。半導体領域113は、第2導電型における多数キャリアと同一符号を有する電荷を有する領域であってもよい。
半導体層110は、フローティングディフュージョン(以下、FD)114を含みうる。FD114は、第1導電型の半導体領域である。光電変換部112a、112bで発生した電荷はFD114に転送され、電圧に変換される。FD114は、不図示の増幅部の入力ノードに電気的に接続されうる。増幅部は、1又は複数の画素ごとに設けられうる。半導体層110の上には、ゲート絶縁膜を介してゲート電極115が配置されうる。光電変換部112a、112bとFD114との間の領域の上に配されたゲート電極115は、光電変換部112からFD114への電荷の転送を制御する転送ゲート電極である。
半導体層110およびゲート電極115を覆うように保護膜120が配置されうる。半導体層110または保護膜120の上には、絶縁膜121が配置されうる。絶縁膜121は、例えば、酸化シリコンで構成されうる。絶縁膜121の屈折率は、例えば、1.40〜1.60の範囲内である。半導体層110の主面111の上には、第1配線層123、第2配線層124、第3配線層133が配置されうる。第1配線層123、第2配線層124、第3配線層133は、半導体層110の主面111を基準として、互いに異なる高さに配置される。一例において、第1配線層123および第2配線層124の導電材料は銅であり、第3配線層133の導電材料はアルミニウムでありうる。一例において、第3配線層133は、パッドおよび周辺回路領域103の配線層を構成しうる。導電材料は、導電性を有する材料であればよく、銅またはアルミニウム以外の材料であってもよい。第1配線層123と第2配線層124とは、不図示のプラグによって電気的に接続されうる。第2配線層124と第3配線層133とは、不図示のプラグによって電気的に接続されうる。プラグによって電気的に接続される部分を除いて、第1配線層123の導電部材と第2配線層124の導電部材とは絶縁膜121によって互いに絶縁され、第2配線層124の導電部材と第3配線層133の導電部材とは絶縁膜121によって互いに絶縁される。絶縁膜121は、層間絶縁膜として機能しうる。配線層の数は3層に限定されるものではない。
光電変換装置100は、受光画素領域101の複数の第1光電変換部112aにそれぞれ入射する光の光路に配置された複数の導波路130と、複数の導波路130を相互に連結するように広がった連結部131とを備えうる。複数の導波路130および連結部131は、互いに同じ材料で構成されうる。一例において、複数の導波路130および連結部131は、窒化シリコンで構成されうる。複数の導波路130を構成する部材の屈折率は、絶縁膜121の屈折率よりも高い。複数の導波路130を構成する部材の屈折率は、1.60以上であることが好ましく、1.80〜2.40の範囲であることがより好ましい。導波路130は、遮光画素領域102の複数の第2光電変換部112aのそれぞれの上にも配置されうる。同様に、連結部131は、遮光画素領域102における複数の導波路130を相互に連結するように広がりうる。受光画素領域101の連結部131と遮光画素領域102の連結部131とは相互に連結されるように広がりうる。図2の例では、周辺回路領域103に連結部131が配置されていないが、周辺回路領域103にも連結部131が配置されてもよい。
絶縁膜121、複数の導波路130および連結部131の上には、受光画素領域101および遮光画素領域102にわたって広がるように絶縁膜132が配置されうる。他の観点において、絶縁膜132は、受光画素領域101および遮光画素領域102にわたって広がるように半導体層110の主面111の上に配置される。絶縁膜132は、例えば、酸化シリコンで構成されうる。絶縁膜132の上には、遮光画素領域102の複数の第2光電変換部112aを覆うように遮光膜134が配置されうる。遮光膜134は、例えば、金属材料で構成されうる。遮光膜134は、遮光画素領域102の複数の第2光電変換部112aに対する光の入射を遮断する目的で配置される。遮光膜134の下面は、遮光画素領域102に設けられた複数の光電変換部112bに対向するように半導体層110の主面111に沿っている。一例において、第3配線層133と遮光膜134とは、同一の層に配置され、同一の材料で構成されうるが、第3配線層133と遮光膜134とは、互いに異なる層に配置されてもよいし、互いに異なる材料で構成されてもよい。
半導体層110の主面111の上には、更に透光膜(絶縁体)140が配置されうる。透光膜140は、絶縁膜132、遮光膜134および第3配線層133を覆うように配置されうる。透光膜140は、受光画素領域101の複数の第1光電変換部112aに入射する光の光路にそれぞれ配置された複数の層内レンズ141を含みうる。層内レンズ141を有する透光膜140の上面および下面の少なくも一方は凸レンズ形状を有しうる。本例では、透光膜140の上面が凸レンズ形状を有し、透光膜140の下面は平坦である。ただし、層内レンズ141を設けない場合、透光膜140の上面および下面が平坦あってもよい。透光膜140は、遮光画素領域102においては、遮光膜134を覆うように配置されうる。遮光画素領域102に層内レンズ141が配置されると、遮光膜134の上の構造物の高さが高くなるので、遮光画素領域102には層内レンズ141が配置されないことが好ましい。透光膜140における少なくとも層内レンズ141の上には、層内レンズ141を覆うように平坦化用の絶縁膜(絶縁膜142)が配置されうる。絶縁膜142は、層内レンズ141と接触してもよいし、層内レンズ141と絶縁膜142との間には層内レンズ141に接触しつつ層内レンズ141を覆うように設けられた反射射防止コーティングが配されてもよい。
透光膜140は、シリコンおよび窒素を含む化合物で構成されたシリコン化合物膜であり、透光膜140は、窒素を含むシリコン化合物膜という点で、他の樹脂膜や酸化シリコン膜などの透光膜とは区別されうる。透光膜140は、各々がシリコンおよび窒素を含む化合物で構成された、複数のシリコン化合物層からなる複層構造を有することができる。透光膜140に含まれうるシリコン化合物層は、例えば、窒化シリコン層、酸窒化シリコン層、炭窒化シリコン層である。
層内レンズ141は、例えば窒化シリコン層で構成されるが、透光膜140に含まれる他の酸窒化シリコン層よりも窒素濃度が高い酸窒化シリコン層で構成されてもよい。層内レンズ141を構成する層を層内レンズ層と呼ぶことができる。上述の反射防止コーティングが、例えば酸窒化シリコン層などのシリコンおよび窒素を含む化合物で構成される場合、反射防止コーティングは、透光膜140の一部でありうる。上述した反射防止コーティングとしては、透光膜140の上に配される反射防止膜を用いることができる。
透光膜140の上の反射防止膜あるいは絶縁膜は、シリコンおよび酸素を含む化合物で構成されうる。一例において、層内レンズ141は、窒化シリコンで構成され、反射防止コーティングは酸化シリコンで構成されうる。他の例において、層内レンズ141は、酸窒化シリコンで構成され、反射防止コーティングは、酸化シリコンで構成されうる。他の例において、層内レンズ141は、窒化シリコンで構成され、反射防止コーティングは、酸窒化シリコンで構成されうる。一例において、絶縁膜142は酸化シリコンで構成され、他の例において絶縁膜142は樹脂で構成される。
受光画素領域101における半導体層110の上には、複数の第1光電変換部112aにそれぞれ入射する光の光路を取り囲むように配置された遮光部143が配置されうる。遮光部143は、金属材料、例えばタングステンで構成されうる。透光膜(絶縁体)140の上には、絶縁膜142が配置され、遮光部143は、絶縁膜142に設けられた溝に配置されうる。絶縁膜142の上には、カラーフィルター層145が配置され、カラーフィルター層145の上には、マイクロレンズ150が配置されうる。遮光部143は、行方向および列方向に隣接する画素間で光が侵入しないように、格子状(例えば、矩形格子状)に配置されうる。
光電変換装置100においては、受光画素領域101のマイクロレンズ150に対して入射した斜め光線L’が遮光画素領域102の第2光電変換部112bに入射することを抑制することが重要である。これは、遮光画素領域102の第2光電変換部112bに光が入射すると、オプティカルブラックレベルを正しく検出することができないからである。そこで、遮光部143の上端は、遮光膜134の上面より高く、遮光部143の下端は、遮光膜134の上面より低いことが好ましい。あるいは、遮光部143の上端は、遮光膜134の上面より高く、遮光部143の下端は、遮光膜134の上面より低く、かつ、遮光膜134の下面より高いことが好ましい。
遮光部143は、遮光部143の下端から遮光部143の上端まで連続した構造を有することが好ましい。換言すると、遮光部143は、遮光部143の下端と遮光部143の上端との間には、光を透過する材料で構成された部分を含まないことが好ましい。遮光膜134は、遮光膜134の下面から遮光膜134の上面まで連続した構造を有することが好ましい。換言すると、遮光膜134は、遮光膜134の下面と遮光膜134の上面との間には、光を透過する材料で構成された部分を含まないことが好ましい。遮光部143の厚さは、遮光膜134の厚さより大きいことが好ましい。半導体層110の主面111に直交し複数の第1光電変換部112aの一部を切断する断面(図2の断面図)において、主面111に平行な方向における遮光部143の幅は、0.5μm以下であることが好ましい。これは、画素密度の向上に有利である。
受光画素領域101における透光膜140の最も薄い部分の上面は、遮光膜134の上面より低いことが好ましい。これは、遮光画素領域102の第2光電変換部112bへの光の入射を抑制するために有利である。受光画素領域101における複数の層内レンズ141の最上端(頂点)は、遮光膜134の上面より低いことが好ましい。これは、マイクロレンズ150が配置される高さを低くし、遮光画素領域102の第2光電変換部112bへの光の入射を抑制するために有利である。後述するように、受光画素領域101における透光膜140の最も薄い部分は、平坦な上面を有し、遮光部143の下端が該平坦な上面より低くてもよい。このような構成も、遮光画素領域102の第2光電変換部112bへの光の入射を抑制するために有利である。
以下、図3、図4、図5、図6を参照しながら第1実施形態の光電変換装置100の製造方法を説明する。工程S101では、第1導電型の半導体層110に光電変換部112a、112b、半導体領域113、FD114等の半導体領域を形成し、主面111の上にゲート電極115、保護膜120、エッチストップ膜122、絶縁膜121a等が形成される。具体的には、工程S101では、半導体層110の中に光電変換部112a、112bが形成され、次いで、半導体層110の主面111の上にゲート絶縁膜(不図示)およびゲート電極115が形成される。次いで、半導体層110の中に半導体領域113およびFD114が形成される。次いで、半導体層110の主面111の上に、ゲート電極115を覆うように保護膜120が形成される。一例において、保護膜120は、窒化シリコンで構成されうる。他の例において、保護膜120は、窒化シリコン膜および酸化シリコン膜を含む複数の絶縁層で構成されうる。保護膜120は、後の工程で光電変換部112a、112bに与えられるダメージを低減する機能を有しうる。保護膜120は、反射防止機能を有してもよい。次いで、保護膜120の上に、絶縁膜121の一部となる絶縁膜121aの一部が形成され、その上に光電変換部112a、112bを覆うようにエッチストップ膜122が形成され、その上に絶縁膜121aの他の一部が形成されうる。その後、絶縁膜121aの表面がCMP等の平坦化プロセスによって平坦化されうる。エッチストップ膜122は、窒化シリコン膜で構成されうる。保護膜120およびエッチストップ膜122は、任意的な構成要素であり、形成されなくてもよい。
次いで、工程S102では、第1配線層123、第2配線層124および絶縁膜121が形成される。例えば、絶縁膜121aの上に絶縁膜121bが形成され、絶縁膜121bのうち第1配線層123の導電部材が配されるべき領域がエッチングにより除去されうる。次いで、受光画素領域101、遮光画素領域102および周辺回路領域103の全域にわたって絶縁膜121bを覆うように第1配線層123の導電部材を形成するための金属膜が形成され、絶縁膜121bが露出するように該金属膜がCMP等によって除去される。これにより、第1配線層123における配線パターンを構成する導電部材が形成される。なお、第1配線層123の導電部材の一部は、半導体層110の所定の半導体領域とプラグによって電気的に接続される。
次いで、受光画素領域101、遮光画素領域102および周辺回路領域103の全域にわたって絶縁膜121bの上に絶縁膜121c、絶縁膜121dが形成される。次いで、絶縁膜121dのうち第2配線層124の導電部材が配されるべき領域がエッチングにより除去される。更に、絶縁体124cのうち、第1配線層123の導電部材と第2配線層124の導電部材とを電気的に接続するプラグが配されるべき領域がエッチングにより除去される。次いで、受光画素領域101、遮光画素領域102および周辺回路領域103の全域にわたって、第2配線層及びプラグの材料となる金属膜が形成される。
次いで、CMP等によって絶縁膜121dが露出するまで金属膜が除去される。このような手順によって、第2配線層124の導電部材、および、プラグが形成される。ここで、絶縁膜121c、絶縁膜121dを形成した後に、先に、第1配線層123の導電部材と第2配線層124の導電部材とを電気的に接続するプラグが配されるべき領域に対応した部分がエッチングにより除去されてもよい。
次いで、受光画素領域101、遮光画素領域102および周辺回路領域103の全域にわたって絶縁膜121eが形成され、必要に応じて絶縁膜121eの表面がCMP等によって平坦化されうる。絶縁膜121a、121b、121c、121d、121eによって絶縁膜121が構成される。絶縁膜121には、必要に応じて、エッチストップ膜、金属の拡散防止膜、あるいは、それらの両方の機能を備える膜が配されてもよい。具体的には、絶縁膜121が酸化シリコンで構成される場合、窒化シリコン膜または炭素含有酸化シリコン膜がエッチストップ膜および金属の拡散防止膜として構成されうる。第1配線層123および第2配線層124はダマシン法以外の方法で形成されてもよい。
工程S103では、受光画素領域101および遮光画素領域102における絶縁膜121に、導波路130を形成するための複数の開口125が形成される。複数の開口125は、フォトリソグラフィ工程によってエッチングマスクを形成し、該エッチングマスクの開口を通して絶縁膜121をエッチングすることによって形成されうる。エッチストップ膜122を形成した場合には、エッチストップ膜122が露出するまで絶縁膜121のエッチングがなされうる。エッチストップ膜122は、絶縁膜121をエッチングするためのエッチング条件におけるエッチングレートが、絶縁膜121のエッチングレートよりも小さいことが好ましい。絶縁膜121が酸化シリコン膜である場合は、エッチストップ膜122は、窒化シリコン膜または酸窒化シリコン膜でありうる。また、互いに条件が異なる複数回のエッチングによって、エッチストップ膜122が露出するまで絶縁膜121がエッチングされてもよい。
次いで、工程S104では、複数の導波路130および連結部131が形成される。具体的には、まず、複数の開口125に導波路130および連結部131を構成する材料が充填されるとともに絶縁膜121の上面が該材料で覆われるように該導波路形成材料の堆積が行われる。該堆積は、例えば、CVD法、スパッタ法、又は、ポリイミド系高分子に代表される有機材料の塗布によって行うことができる。次いで、エッチバック法やCMP法による平坦化により複数の導波路130および連結部131が形成されうる。次いで、周辺回路領域103における導波路形成材料が除去されうる。工程S103において、エッチストップ膜122が露出するまで絶縁膜121がエッチングされた場合には、導波路130は、エッチストップ膜122と接するように形成される。
上記の例では、周辺回路領域103における絶縁膜121上の導波路形成材料を除去しているが、該導波路形成材料を除去されなくてもよい。同一の材料を複数回堆積することによって、複数の導波路130および連結部131が形成されてもよい。さらには、互いに異なる複数の材料を順次に堆積させることによって複数の導波路130および連結部131が形成されてもよい。例えば、窒化シリコン膜を最初に堆積させ、次に埋め込み性能が高い有機材料を堆積させることによって、複数の導波路130および連結部131が形成されてもよい。
導波路130および連結部131の材料は、絶縁膜121の屈折率よりも高い材料であることが好ましい。絶縁膜121が酸化シリコン膜である場合は、複数の導波路130および連結部131の材料は、窒化シリコンであることが好ましい。窒化シリコン膜は、屈折率が約2.0であり、周囲の酸化シリコン膜の屈折率は約1.4である。そのため、スネルの法則に基づいて、導波路130と絶縁膜121との界面に入る光が反射する。これによって、導波路130の内部に光を閉じ込めることができる。
次いで、工程S105では、連結部131および絶縁膜121を覆うように、換言すると、受光画素領域101、遮光画素領域102および周辺回路領域103の全域にわたって、絶縁膜132が形成される。絶縁膜132の上面は、必要に応じて、CMP等の平坦化プロセスによって平坦化されうる。絶縁膜132の表面の平坦化は、後に形成される第3配線層133および遮光膜134の加工精度の向上に有利である。
次いで、工程S106では、第3配線層133および遮光膜134が形成される。具体的には、工程S106では、絶縁膜132の上に金属膜が形成され、該金属膜の上にフォトリソグラフィ工程によってエッチングマスクが形成され、該エッチングマスクの開口を通して該金属膜がエッチングされることによって形成されうる。第3配線層133および遮光膜134は、例えば、アルミニウムで構成されうる。なお、第3配線層133は、不図示のプラグにより第2配線層124と電気的に接続されうる。
次いで、工程S107では、複数の層内レンズ141を含む透光膜140が形成される。まず、絶縁膜132、遮光膜134および第3配線層133を覆うように、透光膜140を構成する材料膜が形成される。材料膜(即ち、透光膜140)は、酸化シリコン膜、または酸窒化シリコンで構成されうる。換言すると、材料膜(即ち、透光膜140)は、シリコンおよび窒素を含む化合物で構成されうる。層内レンズ141の上には、酸化シリコン膜または酸窒化シリコン膜等で構成される反射防止膜が配置されうる。反射防止膜は、シリコンおよび酸素を含む化合物で構成されうる。次いで、材料膜の上にエッチマスクパターンが形成され、必要に応じて、該エッチマスクパターンが加工されうる。例えば、該エッチングマスクパターンを加熱することによって、下地の材料膜に転写すべき曲面を形成することができる。次いで、エッチングマスクを介して材料膜を部分的にエッチングすることによって、曲面が材料膜に転写され、これによって複数の層内レンズ141が形成されうる。層内レンズ141の上面は、上に向かって凸形状をなし、また、層内レンズ141は、対応する導波路130の位置に整合するように構成されうる。受光画素領域101における複数の層内レンズ141の最上端は、遮光膜134の上端より低いことが好ましい。
次いで、工程S108では、透光膜140あるいは反射防止膜の上には、絶縁膜142および遮光部143が形成される。まず、透光膜140あるいは反射防止膜の上に絶縁膜142が形成され、絶縁膜142の上面がCMP等の平坦化プロセスによって平坦化されうる。絶縁膜142は、例えば、酸化シリコンによって構成されうる。絶縁膜142は、例えば、酸化シリコンで構成されうる。次いで、絶縁膜142の上にフォトリソグラフィ工程によってエッチングマスクが形成され、該エッチングマスクの開口を通して絶縁膜142がエッチングされ、絶縁膜142のうち遮光部143を形成すべき領域に溝が形成されうる。次いで、絶縁膜142に形成せれた溝に遮光材料あるいは金属材料が充填され、次いで、CMP等の平坦化プロセスによって絶縁膜142の上面が露出するように遮光材料が除去される。これにより遮光部143が形成される。遮光部143は、例えば、タングステンで構成されうる。
半導体層110の主面111に直交し複数の第1光電変換部112aの一部を切断する断面(図5の断面図)において、主面111に平行な方向における遮光部143の幅は、0.5μm以下であることが好ましい。これは、画素密度の向上に有利である。遮光画素領域102の複数の光電変換部112bを覆うように配置される遮光膜134を厚くすると、その上の絶縁膜142を平坦化することが難しくなる。一方、遮光部143は、絶縁膜142に溝を形成しその溝に金属材料を充填して形成されるので、厚く形成することが容易である。遮光膜134より遮光部143を厚くすることによって、斜め方向から受光画素領域101に入射する光が遮光画素領域102の光電変換部112bに入射することを抑制することができる。
次いで、工程S109では、絶縁膜142の上にカラーフィルター層145が形成され、次いで、カラーフィルター層145の上にマイクロレンズ150が形成される。
以下、図7を参照しながら本発明の第2実施形態の光電変換装置100の構成を説明する。第2実施形態として言及しない事項は、第1実施形態に従いうる。第2実施形態の光電変換装置100は、裏面照射型CMOSセンサとして構成されている。半導体層200の主面201の上に配置された構造体(例えば、マイクロレンズ242)を介して複数の光電変換部204aに光が入射する。
光電変換装置100は、受光画素領域202および遮光画素領域203を有する。半導体層200の2つの面、即ち第1面S1および第2面S2のうち第1面S1の下には、ゲート電極および配線層を含む配線構造250が配置される。半導体層200の第2面S2の上には、反射防止膜210が配置されうる。反射防止膜210は、例えば、酸化アルミニウム、酸化ハフニウムまたは酸化タンタルで構成されうる。反射防止膜210の上には、絶縁膜211が設けられうる。絶縁膜211は、例えば、酸化シリコンで構成されうる。なお、本明細書において、「上」、「下」という表現は相対的な表現であり、したがって、「上」と「下」とを入れ替えて読むこともできる。
遮光画素領域203には、複数の第2光電変換部204bが配置される。遮光画素領域203には、遮光膜220が配置されうる。遮光膜220は、例えば、アルミニウムまたはタングステン等の金属材料で構成されうる。遮光膜220と半導体層200の第2面S2との距離が近いほど、遮光画素領域203の光電変換部204bに対する光の入射を抑制することができるので、遮光膜220と半導体層200の第2面S2との距離が近いことが望ましい。
絶縁膜211の上には、透光膜(絶縁体)222が配置されうる。透光膜222は、絶縁膜211および遮光膜220を覆うように配置されうる。透光膜222は、受光画素領域202の複数の第1光電変換部204aに入射する光の光路にそれぞれ配置された複数の層内レンズ221を含みうる。透光膜222は、遮光画素領域203においては、遮光膜220を覆うように配置されうる。
透光膜222における少なくとも層内レンズ221の上には、層内レンズ221と接触しつつ層内レンズ221を覆うように反射防止膜あるいは絶縁膜が配置されうる。透光膜222は、シリコンおよび窒素を含む化合物で構成され、反射防止膜あるいは絶縁膜は、シリコンおよび酸素を含む化合物で構成されうる。一例において、透光膜222は、窒化シリコンで構成され、反射防止膜あるいは絶縁膜は、酸化シリコンで構成されうる。他の例において、透光膜222は、酸窒化シリコンで構成され、反射防止膜あるいは絶縁膜は、酸化シリコンで構成されうる。
受光画素領域202における半導体層200の上には、複数の第1光電変換部204aにそれぞれ入射する光の光路を取り囲むように配置された遮光部231が配置されうる。遮光部231は、金属材料、例えばタングステンで構成されうる。透光膜(絶縁体)221の上には、絶縁膜230が配置され、遮光部231は、絶縁膜230に設けられた溝に配置されうる。絶縁膜230の上には、カラーフィルター層241が配置され、カラーフィルター層241の上には、マイクロレンズ242が配置されうる。遮光部231は、行方向および列方向に隣接する画素間で光が侵入しないように、格子状(例えば、矩形格子状)に配置されうる。
遮光部231の上端は、遮光膜220の上面より高く、遮光部231の下端は、遮光膜220の上面より低いことが好ましい。あるいは、遮光部231の上端は、遮光膜220の上面より高く、遮光部231の下端は、遮光膜220の上面より低く遮光膜220の下面より高いことが好ましい。
遮光部231は、遮光部231の下端から遮光部231の上端まで連続した構造を有することが好ましい。換言すると、遮光部231は、遮光部231の下端と遮光部231の上端との間には、光を透過する材料で構成された部分を含まないことが好ましい。遮光膜220は、遮光膜220の下面から遮光膜220の上面まで連続した構造を有することが好ましい。換言すると、遮光膜220は、遮光膜220の下面と遮光膜220の上面との間には、光を透過する材料で構成された部分を含まないことが好ましい。遮光部231の厚さは、遮光膜220の厚さより大きいことが好ましい。半導体層200の第2面S2に直交し複数の第1光電変換部204aの一部を切断する断面(図7の断面図)において、主面201に平行な方向における遮光部231の幅は、0.5μm以下であることが好ましい。これは、画素密度の向上に有利である。
受光画素領域202における透光膜222の最も薄い部分の上面は、遮光膜220の上面より低いことが好ましい。これは、遮光画素領域203の第2光電変換部204bへの光の入射を抑制するために有利である。受光画素領域202における複数の層内レンズ221の最上端は、遮光膜220の上面より低いことが好ましい。これは、マイクロレンズ242が配置される高さを低くし、遮光画素領域203の第2光電変換部204bbへの光の入射を抑制するために有利である。後述するように、受光画素領域202における透光膜222の最も薄い部分は、平坦な上面を有し、遮光部231の下端が該平坦な上面より低くてもよい。このような構成も、遮光画素領域203の第2光電変換部204bへの光の入射を抑制するために有利である。
図8(a)は、第1および第2実施形態の光電変換装置100の遮光部143、231の構成例を示す平面図である。該平面図は、半導体層110の主面111、半導体層200の第2面S2に平行な面における構造を示している。図8(a)に例示されるように、第1および第2実施形態の光電変換装置100の遮光部143、231は、格子状(例えば、矩形格子状)に配置されうる。
図8(b)は、第1および第2実施形態の光電変換装置100の遮光部143、231の他の構成例を示す平面図である。該平面図は、半導体層110の主面111、半導体層200の第2面S2に平行な面における構造を示している。図8(b)に例示されるように、第1および第2実施形態の光電変換装置100の遮光部143、231は、互いに電気的に絶縁された複数の部分を有しうる。また、図8(b)に例示されるように、複数の第1光電変換部に入射する光の光路の各々は、複数の部分のうち4つの部分によって囲まれうる。
図9には、第1および第2実施形態の光電変換装置100の遮光部143、231および遮光膜134、220に固定電位を与える構成が例示されている。なお、図9では、記載の簡略化のために、第1実施形態に従う符号のみが示されている。以下では、第1実施形態に従う符号を用いて説明するが、ここでの説明は、第2実施形態にも適用されうる。
例えば、遮光部143は、遮光画素領域102における透光膜140に設けられた開口OPを通して遮光膜134に電気的に接続されうる。遮光膜134は、例えば、導電パターン190に電気的に接続され、導電パターン190を介して固定電位(例えば、電源電位、接地電位)が与えられうる。これによって、遮光部143および遮光膜134に固定電位が与えられうる。一例において、遮光膜134は、第4配線層に配置され、第3配線層に配置された導電パターン190に対してプラグを介して電気的に接続されうる。ただし、遮光膜134および導電パターンは、他の配線層に配置されてもよい。遮光部143および遮光膜134の電位が不定であると、その影響を受けて、光電変換部112a、112bから読み出される信号が変動しうる。よって、遮光部143、231および遮光膜134の電位を固定することが好ましい。遮光部143および遮光膜134に固定電位を与えることで、その電圧の抵抗が下がり、磁気ノイズなどのノイズを低減することができるため、有利である。
図10には、第1および第2実施形態の光電変換装置100の遮光部143、231の構成が例示されている。なお、図10では、記載の簡略化のために、第1実施形態に従う符号のみが示されている。以下では、第1実施形態に従う符号を用いて説明するが、ここでの説明は、第2実施形態にも適用されうる。
図10に例示されるように、第1および第2実施形態の光電変換装置100の遮光部143は、互いに電気的に絶縁された複数の部分143−1、143−2、143−3・・・を有しうる。また、該複数の部分143−1、143−2、143−3・・・の各々は、1つの列に対応し、かつ、分割されることなく連続している。ここで、図10における列方向は、各列の光電変換部の信号が出力される列信号線が延びている方向であり、行方向は、列方向に直交する方向(行選択回路によって駆動される信号線が延びている方向)である。
このような構成は、横スミアの低減に有利である。これを説明するために、複数の部分143−1、143−2、143−3が相互に電気的に接続された格子構造を有し、電位が固定されていない場合を考える。この場合、ある行のある列のFDの電位が大きく変動すると、その影響で遮光部の電位が変動し、このような遮光部の電位の変動が同一行の他の列のFDの電位を変動させうる。これが横スミアを生じさせうる。上記のように、遮光部143がそれぞれ個々の列に対応する複数の部分143−1、143−2、143−3に分割されている場合、遮光部を経由して伝達される同一行のFD(画素)の間における相互の影響が低減されうる。
以下、図11を参照しながら本発明の第3実施形態の光電変換装置100について説明する。第3実施形態として言及しない事項は、第1又は第2実施形態に従いうる。また、第3実施形態で説明する遮光部とその下に配置された反射防止膜あるいは絶縁膜との位置関係は、第1又は第2実施形態に提供されうる。
光電変換装置100は、受光画素領域に配置された複数の光電変換部302を有する半導体層301と、半導体層301の主面PSの上に配置された配線層303および絶縁膜304とを備えうる。配線層303は、絶縁膜304の中に配置されている。光電変換装置100は、更に、絶縁膜304の上に配置された絶縁体310と、絶縁体310の上に配置された絶縁膜306と、光電変換部302に入射する光の光路LPを取り囲むように配置された遮光部320とを備えうる。絶縁体310は、光路LPに配置された層内レンズ311を含む透光膜であってもよい。あるいは、絶縁体310は、その全体が平坦であってもよいし、下地のパターンに起因する凹凸を有してもよい。絶縁体310は第1、2の実施形態における透光膜140、222と互換性がある。
絶縁体310は、平坦な上面313を有する平坦部312を含みうる。遮光部320の下端321は、平坦な上面313より低く、遮光部320の下部322の側面は、平坦部312によって囲まれうる。絶縁体310が複数の層内レンズ311を含む場合、平坦部312は、複数の層内レンズ311の間に配置されうる。一例において、遮光部320の下端の幅は、遮光部320の上端の幅より小さい。このような構造は、例えば、絶縁膜306にエッチングによって溝を形成し、その溝に遮光材料を充填して遮光部320を構成することによって実現されうる。
以下、図12、図13、図14、図15、図16、図17を参照しながら本発明の第4実施形態の光電変換装置100について説明する。第4実施形態として言及しない事項は、第1乃至第3実施形態のいずれか又は組み合わせに従いうる。また、第4実施形態で説明する遮光部とその下に配置された反射防止膜あるいは絶縁膜との位置関係は、第1又は第2実施形態に適用されうる。
図12には、第4実施形態の光電変換装置100の一部分の構成を示す平面図であり、図1の受光画素領域101に配置された一部分(4画素)に相当する部分を示している。図13は、図12のC−C線における光電変換装置100の断面図である。光電変換装置100は、複数の受光画素を有する受光画素領域を有する。図13には示されていないが、第4実施形態の光電変換装置100は、第1乃至第3実施形態の光電変換装置100と同様の遮光画素領域および周辺回路領域を備えうる。受光画素領域に配置された各受光画素は、光が入射する光電変換部を含み、遮光画素領域に配置された各遮光画素は、遮光された光電変換部を含む。
光電変換装置100は、受光画素領域に配置された複数の光電変換部402を有する半導体層401と、半導体層401の主面PSの上に配置された配線層403、404、405および絶縁膜406とを備えうる。配線層403、404、405は、絶縁膜406の中に配置されている。光電変換装置100は、更に、絶縁膜406より高い屈折率を有する反射防止膜407と、反射防止膜407の上面に接するように配置され反射防止膜407よりも高い屈折率を有する透光膜410を備えうる。光電変換装置100は、更に、透光膜410の上面と接するように配置され透光膜410よりも低い屈折率を有する反射防止膜409を備えうる。反射防止膜407、透光膜410および反射防止膜409で構成される積層膜は、パッシベーション膜として機能しうる。透光膜410を設ける代わりに、平坦な膜、あるいは、下地のパターンに起因する凹凸を有する膜を設けてもよい。透光膜410は第1、2、3の実施形態における透光膜140、222、絶縁体310と互換性がある。
半導体層401の上には、複数の光電変換部402にそれぞれ入射する光の光路を取り囲むように配置された遮光部420が配置されうる。遮光部420は、金属材料、例えばタングステンで構成されうる。透光膜(絶縁体)410の上には、絶縁膜430が配置されうる。絶縁膜430の上面は、平坦化されうる。遮光部420は、絶縁膜430に設けられた溝に配置されうる。絶縁膜430の上には、カラーフィルター層431が配置され、カラーフィルター層431の上には、マイクロレンズ432が配置されうる。遮光部420は、行方向および列方向に隣接する画素間で光が侵入しないように、格子状(例えば、矩形格子状)に配置されうる。遮光部420は第1、2の実施形態における遮光部143、遮光部320と互換性がある。
透光膜(絶縁体)410は、平坦な上面413を有する平坦部412を含みうる。遮光部420の下端421は、平坦な上面413より低く、遮光部420の下部422の側面は、平坦部412によって囲まれうる。平坦部412は、複数の層内レンズ411の間に配置されうる。一例において、遮光部420の下端の幅は、遮光部420の上端の幅より小さい。このような構造は、例えば、絶縁膜430にエッチングによって溝を形成し、その溝に遮光材料を充填して遮光部420を構成することによって実現されうる。遮光部420は、透光膜(絶縁体)410に接触しつつ透光膜410を覆う反射防止膜(絶縁膜)408を貫通するように配置されうる。
遮光部420の下端421を平坦な上面413より低くすることによって、画素に入射した光がその画素の外に漏れ出すことを低減することができる。これは、受光画素領域に入射した光が遮光画素領域の光電変換部に入射することを低減し、また、画素から画素への光の侵入を低減しうる。
外部から水分等が侵入することを抑制するパッシベーション機能を透光膜140に持たせるためには、遮光部420の下端421と反射防止膜407の上面との間における透光膜140の厚さt5(図27参照)は、100nm以上であることが好ましい。厚さt5が薄いと、遮光部420の下端421と反射防止膜407の上面との間における透光膜140を水素原子が透過し、水素原子が失われうる。水素原子が失われると、シンタリング効果が低下して暗電流が増加しうる。水素原子の透過を抑制する観点では、遮光部420の下端421と反射防止膜407の上面との間における透光膜140の厚さt5は、200nm以上であることが好ましく、300nm以上であることが更に好ましい。一方、厚さt5が厚すぎると、隣接する画素間で光が漏れる可能性が高まり、これは混色が発生する可能性を高めうる。よって、光の漏れ(混色)の抑制の観点では、厚さt5は、800nm以下とすることが好ましく、500nm以下、更には400nm以下にすることがより好ましい。以上より、厚さt5は、100nm<t5<400nmとすることが好ましい。
以下、図13〜図17を参照しながら本発明の第4実施形態の光電変換装置100の製造方法を説明する。工程S201では、半導体層401の受光画素領域に複数の光電変換部402が形成されうる。この際に、遮光画素領域にも複数の光電変換部が形成されうる。また、図示されていないが、半導体層401には、フローティングディフュージョン(電荷電圧変換部)、および、光電変換部の電荷をフローティングディフュージョンに転送する転送トランジスタ等のトランジスタが形成されうる。トランジスタ等の素子間の電気的な分離部は、例えば、第2導電型の半導体領域および/または絶縁体(例えば、STI(Shallow Trench Isolation))によって構成されうる。複数の光電変換部402を有する半導体層501の上には絶縁膜406および配線層403、404、405が形成されうる。配線層403、404、405は、金属材料、例えば、銅またはアルミニウムで構成されうる。絶縁膜406のうち最上層の配線層505を覆う部分は、CMP等の平坦化プロセスによって平坦化されうる。
絶縁膜406の上面の上には、該上面に接するように、反射防止膜(絶縁膜)407が形成されうる。また、反射防止膜407に接するように透光膜410が形成されうる。透光膜410は、高屈折率材料を堆積し、フォトリソグラフィとドライエッチングによって該高屈折率材料を加工することによって形成されうる。具体的には、高屈折率材料の上に、レンズ形状の表面を有するフォトレジスト膜を形成し、フォトレジスト膜を介して高屈折率材料をエッチングすることによって、フォトレジスト膜のレンズ形状の表面が高屈折率材料に転写される。これによって、層内レンズ411を有する透光膜410が形成されうる。
次いで、透光膜410に接触するように透光膜410の上に、反射防止膜(絶縁膜)408が形成されうる。透光膜410は、シリコンおよび窒素を含む化合物で構成され、反射防止膜408は、シリコンおよび酸素を含む化合物で構成されうる。一例において、透光膜410は、窒化シリコンで構成され、反射防止膜408は、酸化シリコンで構成されうる。他の例において、透光膜410は、酸窒化シリコンで構成され、反射防止膜408は、酸化シリコンで構成されうる。次いで、反射防止膜408を覆うように絶縁膜430が形成されうる。
次いで、工程S202では、反射防止膜408の上にBARC膜450とフォトレジスト膜451とが順に形成され、絶縁膜430および反射防止膜408を貫通して透光膜410に有底の開口が形成されるように溝452が形成されうる。ここで、フォトレジスト膜513がフォトリソグラフィ工程によってパターニングされた後、フォトレジスト膜513の開口を通して、2段階のドライエッチングプロセスが実行されうる。第1段階のドライエッチングでは、BARC膜450がエッチングされ、第2段階のドライエッチングでは、絶縁膜430および反射防止膜408、更には透光膜410の一部分がエッチングされうる。
第1段階のドライエッチングは、例えば、エッチング時間が固定されたレシピであり、BARC膜450のみがエッチングされうる。第2段階のドライエッチングは、例えば、酸化シリコンのエッチレートが400〜600nm/min、酸窒化シリコンのエッチレートが150〜350nm/min、窒化シリコンのエッチレートが50〜250nm/minというエッチング条件でありうる。
次いで、工程S203では、ドライエッチングによって形成された溝452にタングステンなどの金属が充填させ、これにより遮光部420が形成される。遮光部420の上部は、CMP等の平坦化プロセスにより平坦化された後、縁膜430および遮光部420の上に、絶縁膜430と同じ材料からなる膜がキャップ膜として形成されうる。次いで、図13に示されるように、キャップ膜の上にカラーフィルター層431が形成され、更に、カラーフィルター層431の上にはマイクロレンズ432が形成される。
図17は、図12のD−D線における光電変換装置100の断面図である。この例では、遮光部420が矩形格子状の構造を有するので、各格子要素の対角方向(角部部分)において、層内レンズ411と遮光部420との距離が大きい。そのために、点線の矢印で示されるように、画素に入射した光がその画素の外に漏れ出す可能性がある。
図18、図19には、図17に示さるような光の漏れ出しを低減するための改良例が示されている。図18は、本発明の第5実施形態の光電変換装置100の一部分の構成を示す平面図であり、図1の受光画素領域101に配置された一部分(4画素)に相当する部分を示している。図19は、図18のE−E線における光電変換装置100の断面図である。第5実施形態として言及しない事項は、第4実施形態に従いうる。第5実施形態では、遮光部420は、層内レンズ411の外形形状(例えば、円形)に沿った開口(例えば、円形)を有し、層内レンズ411と遮光部420との距離が一定になっている。このような構造は、画素に入射した光がその画素の外に漏れ出す可能性を低減するために有利である。これは、受光画素領域に入射した光が遮光画素領域の光電変換部に入射することを低減し、また、画素から画素への光の侵入を低減しうる。
図20は、本発明の第6実施形態の光電変換装置100の一部分の構成を示す断面図である。第6実施形態は、第4又は第5実施形態の変形例を提供する。第6実施形態の光電変換装置100は、光電変換部402と層内レンズ411との間に導波路480を備えている。
以下、図22を参照しながら本発明の第7実施形態の光電変換装置100の構成を説明する。第7実施形態として言及しない事項は、第1乃至第6実施形態のいずれか又は組み合わせに従いうる。図22は、本発明の第7実施形態の光電変換装置100の一部分の構成を示す断面図である。シリコンおよび窒素を含む化合物で構成されたシリコン化合物膜である透光膜140は、受光画素領域101から遮光画素領域102および/または周辺回路領域103に延在した延在部146を有する。受光画素領域101の外に位置する、遮光画素領域102および/または周辺回路領域103を非受光画素領域と総称することができる。延在部146は遮光膜134や第3配線層133を覆う。第7実施形態では、透光膜140のうち受光画素領域101に位置する部分の厚さt1よりも、透光膜140のうち遮光画素領域102および/または周辺回路領域103に延在した透光膜140の延在部146の厚さt2が厚い。換言すれば、透光膜140は受光画素領域101において、透光膜140のうち受光画素領域101から受光画素領域101の外の領域(非受光画素領域、遮光画素領域102および/または周辺回路領域103)に延在した延在部146よりも、薄い部分を有する。透光膜140のうち受光画素領域101において厚さt2よりも小さい厚さt1を示す部分は、透光膜140のうち、複数の層内レンズ141の間に位置する平坦部でありうるし、遮光部143と半導体層111との間に位置する部分でありうる。第3実施形態のように、複数の層内レンズ141の間に位置する平坦部が遮光部143と半導体層111との間に位置する部分よりも厚い場合、延在部146の厚さt2は、遮光部143と半導体層111との間に位置する部分よりも厚くなりうる。この場合、延在部146の厚さt2は、平坦部よりも厚いことが好ましい。遮光画素領域102の遮光膜134は、アルミニウムを主成分とする材料で構成されうる。遮光膜134にはアルミニウムの他にアルミニウムよりも微量の銅を含むアルミニウム合金を用いることができる。アルミニウムは水素を吸蔵し、熱を受けると水素を放出する性質を持つため、遮光膜134および第3配線層133を持つ遮光画素領域102および周辺回路領域103では、受光画素領域101よりも、素子外方への水素の離脱が多くなりうる。また、遮光膜134と第3配線層133との間の隙間や、第3配線層133の複数の配線パターンの間の隙間からも、素子外方への水素の離脱が多くなりうる。一方、透光膜140を構成する、窒素を含むシリコン化合物は、配線層間に配される絶縁膜121等から供給される水素の透過を制限する性質を持つ。この性質を利用して、受光画素領域101の周辺に配された遮光画素領域102、周辺回路領域103に厚い延在部146を配置することで、遮光画素領域102および周辺回路領域103における素子外方への水素の脱離を抑制することができる。厚い延在部146は遮光膜134および/または第3配線層133の上に位置することが好ましいし、遮光膜134と第3配線層133との間の隙間や、第3配線層133の複数の配線パターンの間の隙間に位置することも好ましい。これにより、受光画素領域101のうち遮光画素領域102に近い周辺領域部の暗電流の増加を抑制することができる。また、層内レンズ141が形成されない遮光画素領域102および周辺回路領域103では面積当たりの透光膜の体積が小さいので、遮光膜134、第3配線層133がない箇所においても延在部146が厚いことが好ましい。さらに、透光膜140は厚いほうが外方への水素の脱離を抑制できるので、厚さを一様にしておくことが望ましく、層内レンズの上方の構造物の加工の観点からも段差がないことが望ましい。また、遮光画素領域102および周辺回路領域103の遮光膜134、第3配線層133が存在しない箇所においても、水素の外方脱離抑制の観点からt2と同等かそれ以上の厚さの透光膜を形成することが望ましい。
延在部146の厚さt2は、素子外方への水素の脱離を抑制する観点から厚いほうがよく、300nm以上が望ましい。透光膜140の厚さt1は、0.1〜0.5um、延在部146の厚さt2は、0.5〜2.5umであることが好ましく、0.5〜1.5umであることが更に好ましい。他の観点において、延在部146の厚さt2は、透光膜140の厚さt1より大きいことが好ましく、例えば、透光膜140の厚さt1の5倍以上であることが好ましい。
また、層内レンズ141の厚さt3(層内レンズ141の頂点を含む部分の厚さ)は、厚さt2と同じか、厚さt2より小さくてもよいが、厚さt1よりも厚いことが好ましい。t3とt2との差は、t1とt2の差よりも小さいこと(即ち|t3−t2|<|t3−t1|)が好ましい。厚さt3を厚さt2よりも大きくすることで層内レンズ141のパワー(集光力)を高めることができる。層内レンズ141は、例えば、レジストのパターニングと、レジストのリフローによる曲面の形成、およびリフローされたレジストを用いたレンズ材料膜のエッチバックによる加工を通して形成されうる。エッチバックの際にはリフローされたレジストが除去される。層内レンズ141の形成に用いられるレジストを遮光画素領域102、周辺回路領域103にも残すことによって、エッチバック時にレンズ材料膜のエッチング量を減少させ、遮光画素領域および周辺回路領域に十分な厚さt2を有する延在部146を残すことができる。
リフローによって層内レンズ141の形成用のレジストパターンは、曲面を持つために中央部の厚さが大きくなるのに対し、遮光画素領域102および周辺回路領域103のレジストパターンは、ベタ膜であるためにリフローによる膜厚変化は小さい。その結果、遮光画素領域102および周辺回路領域103のレジストパターンは、層内レンズ141の形成用のレジストパターンよりも薄くなる。このような厚さの関係を有するレジストにエッチバックを施すと、レンズ材料膜のエッチング量は、受光画素領域101よりも遮光画素領域102および周辺回路領域103で大きくなる。その結果、t2はt3よりも若干小さくなりうる。
以下、図23を参照しながら本発明の第8実施形態の光電変換装置100の構成を説明する。第8実施形態として言及しない事項は、第1乃至第7実施形態のいずれか又は組み合わせ、特に第2実施形態に従いうる。図23は、本発明の第8実施形態の光電変換装置100の一部分の構成を示す断面図である。シリコンおよび窒素を含む化合物で構成されたシリコン化合物膜である透光膜222は、受光画素領域202から遮光画素領域203および/または周辺回路領域(不図示)に延在した延在部512を有する。延在部512は遮光膜134や周辺回路領域の配線層(不図示)を覆う。第8実施形態は、第7実施形態の構成、即ち、受光画素領域101の透光膜140の厚さt1よりも遮光画素領域102および周辺回路領域103の透光膜140の延在部146の厚さt2が厚い構成を、第2実施形態の光電変換装置100に適用したものである。第8実施形態の光電変換装置100では、図23に示されるように、受光画素領域202の透光膜222の厚さt1よりも遮光画素領域203および周辺回路領域(不図示)の透光膜222の延在部512の厚さt2が厚い。
第8実施形態の光電変換装置100は、工程S107において層内レンズ211を形成するときに、遮光画素領域および周辺回路領域にレジストが残るようにマスクパターンを第2実施形態から変更することで製造されうる。
以下、図24、図25、図26を参照しながら本発明の第9実施形態の光電変換装置100の構成を説明する。第9実施形態として言及しない事項は、第1乃至第8実施形態のいずれか又は組み合わせに従いうる。図24は、本発明の第9実施形態の光電変換装置100の一部分の構成を示す断面図である(図25、図26のE−E線の断面図)。図25は、図24のZ−Z線における横断面の一例であり、図26は、図24のZ−Z線における横断面の他の一例である。
シリコンおよび窒素を含む化合物で構成されたシリコン化合物膜である透光膜410は、平坦な上面413を有する平坦部412を含みうる。平坦部412は、厚さt5を有する。遮光部420の下端421は、平坦部412の上面413より低く、遮光部420の下部422の側面は、平坦部412によって囲まれうる。平坦部412は、複数の層内レンズ411の間に配置されうる。一例において、遮光部420の下端の幅は、遮光部420の上端の幅より小さい。このような構造は、例えば、絶縁膜430にエッチングによって溝を形成し、その溝に遮光材料を充填して遮光部420を構成することによって実現されうる。遮光部420は、透光膜(絶縁体)410に接触しつつ透光膜410を覆う反射防止膜408を貫通するように配置されうる。
平坦部412と層内レンズ411との間には、凹部415が配置される。層内レンズ411の厚さ(層内レンズ411の頂点を含む部分の厚さ)は、t3である。凹部415の厚さは、t1である。遮光部420の下端421は、平坦部412の上面413より低く、遮光部420の下部422の側面は、平坦部412によって囲まれうる。換言すると、遮光部420の下端421は、平坦部412に突き刺さるように配置されている。遮光部420の下端421と反射防止膜407との間において、透光膜410は厚さt4を有する。t1、t3、t4、t5は、t1<t4<t5<t3を満たすことが好ましい。
遮光性を向上させる観点から遮光部420の下端421と反射防止膜407との間における透光膜410の厚さt4を薄くすると、素子外への水素の外方脱離が誘発されうる。また、t1=t4とし、透光膜410の全体を厚くすることでも水素の脱離を抑制できるが、透光膜410に入射した光が透光膜140内を伝って隣接画素へ漏れ、混色を増加させる。さらに、光路上の透光膜140の厚さが厚くなるために光路長が長くなり、光効率が低下する。これを回避するため層内レンズ411と層内レンズ411との間に配置された平坦部412の厚さだけを厚くすることが好ましい。平坦部412は、全ての層内レンズ411に対して設けられる必要はなく、水素の外方脱離の影響が大きい領域、即ち受光画素領域のうち外周部分にのみ平坦部412が配置されてもよい。また、厚さt4は、例えば、200nmから500nmまでの範囲内であることが、遮光、水素脱離抑制、層内レンズのパワー(集光力)確保の観点で望ましい。
遮光部420の下端421と反射防止膜407との間における透光膜410の厚さt4は、遮光の観点では薄いことが望ましいが、遮光部420の下端421と反射防止膜407との間における透光膜410の厚さt4が薄いと、素子外への水素の脱離が進行する。そこで、厚さt4は、100nm以上であることが好ましい。素子外への水素の脱離を効果的に抑制するためには、厚さt4は、200nmから800nmまでの範囲内であることが好ましい。しかし、透光膜410に入射した光が透光膜140内を伝って隣接画素へ漏れて混色を引き起こすことを抑制するために、厚さt4は、500nm以下であることが好ましい。t1、t5、t4は、t1<t4<t5を満たすことが好ましい。なお、導波路480は、任意的な構成要素である。
以下、図21を参照しながら本発明の1つの実施形態の機器800について説明する。機器800は、上述した光電変換装置を備える。機器800における光電変換装置は、撮影に限らず、焦点検出、測距、測光などのための光電変換を行うことができる。機器の概念には、光電変換あるいは撮影を主目的とする装置のみならず、光電変換あるいは撮影機能を補助的に備える機器も含まれる。機器800の例としては、カメラやパーソナルコンピュータ、携帯端末などの電子機器、自動車や船舶、飛行機などの輸送機器、内視鏡や放射線診断装置などの医療機器、エネルギー線を用いた分析機器などである。機器は、上記の実施形態として例示された本発明に係る光電変換装置と、該光電変換装置から出力される信号(画像)を処理する処理部とを含む。該処理部は、該光電変換装置から出力される信号を処理するプロセッサを含みうる。
機器800は、例えば、光学系810、光電変換装置100、信号処理部(処理部)830、記録・通信部840、タイミング制御部850、システムコントローラ860および再生・表示部870を含む。光学系810、被写体の像を光電変換装置100の画素アレイに形成する。光電変換装置100は、タイミング制御部850からの信号に従って撮像動作を行って画像を出力する。光電変換装置100から出力された画像は、信号処理部830に提供される。
信号処理部830は、信号処理部830は、光電変換装置100から提供される信号を処理して記録・通信部840に提供する。記録・通信部840は、画像を再生・表示部870に送り、再生・表示部870に画像を再生し表示させる。記録・通信部840はまた、信号処理部830はまた、不図示の記録媒体に画像を記録する。
タイミング制御部850は、システムコントローラ860による制御に基づいて光電変換装置100および信号処理部830の駆動タイミングを制御する。システムコントローラ860は、機器800の動作を統括的に制御するものであり、光学系810、タイミング制御部850、記録・通信部840および再生・表示部870の駆動を制御する。システムコントローラ860は、例えば、不図示の記憶装置を備え、ここに撮像システムの動作を制御するのに必要なプログラムなどが記録される。また、システムコントローラ860は、例えば、ユーザによる操作に応じてモードを設定する。
以上、説明した実施形態は、技術思想を逸脱しない範囲において適宜変更が可能であり、例えば複数の実施形態同士を組み合わせたり、或る実施形態を別の実施形態で置き換えたり、或る実施形態の一部の事項を削除してもよい。なお、本明細書の開示内容は、本明細書に記載したことのみならず、本明細書および本明細書に添付した図面から把握可能な全ての事項を含む。また本明細書の開示内容は、本明細書に記載した概念の補集合を含んでいる。すなわち、本明細書に例えば「AはBよりも大きい」旨の記載があれば、「AはBよりも大きくない」旨の記載を省略しても、本明細書は「AはBよりも大きくない」旨を開示していると云える。なぜなら、「AはBよりも大きい」旨を記載している場合には、「AはBよりも大きくない」場合を考慮していることが前提だからである。