JP2020062930A - ハイブリッド車 - Google Patents

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Abstract

【課題】本明細書は、モータのコントローラに異常が生じた場合に円滑に退避走行(制限された走行モード)に移行することのできる技術を提供する。【解決手段】第1モータを制御する第1インバータと第1モータコントローラの間、および、第2モータを制御する第2インバータと第2モータコントローラの間に調停回路が接続されている。走行中に第2コントローラの異常が検知された場合、調停回路が、第2コントローラから第2インバータへの駆動指令を遮断するとともに、第2インバータへデューティ比100%の駆動信号を送信する。第2インバータへの駆動信号を100%のデューティ比とすることで、第2インバータは三相オン状態となり、第2モータは誘導起電力を発生し、その反力(反作用)で車両に制動が加わる。その結果、車両は緩やかに減速する。車速が所定の車速閾値以下に低下したら、エンジンと第1モータで走行を継続する。【選択図】図1

Description

本明細書が開示する技術は、ハイブリッド車に関する。特に、駆動力を出力することが可能なエンジンと2個のモータを備えており、一方のモータコントローラの異常が検知された場合に、制限された走行モードへ円滑に移行することのできるハイブリッド車に関する。なお、制限された走行モードは、退避走行モードと呼ばれる場合がある。
走行用にエンジンとモータを備えているハイブリッド車では、様々な異常に対応して、制限された走行モードに移行し、走行を継続できるようになっている。例えば特許文献1に開示されたハイブリッド車では、モータを制御するコントローラは、統合制御装置との間の通信に関する異常が検知された場合に、予め記憶された制御情報に基づいてモータを制御する第2制御モードを実行する。そうすることで、エンジンが停止中である場合にはモータにエンジンを始動させる。エンジンが始動すれば、モータが制御不能になってもエンジンのみで走行する退避走行へ移行することができる。
特開2014−28586号公報
特許文献1の技術では、モータを制御するコントローラ自体に異常が生じた場合、退避走行へ移行するまでモータを適切に制御することができず、円滑に退避走行へ移行することができなくなってしまう。その結果、乗員に違和感を与えてしまうおそれがある。例えば、コントローラ自体に異常が生じた場合に直ちにモータを停止してしまうと、車速が急激に変化して乗員に不快感を与えてしまう。本明細書は、モータのコントローラに異常が生じた場合に円滑に退避走行(制限された走行モード)に移行することのできる技術を提供する。
本明細書が開示するハイブリッド車は、走行用の駆動力を出力することが可能な2個のモータ(第1モータおよび第2モータ)とエンジンを備えている。ハイブリッド車は、さらに、第1コントローラと第2コントローラと調停回路を備えている。第1コントローラは、第1モータに交流を供給する第1インバータを、駆動信号を与えることで制御する。第2コントローラは、第2モータに交流を供給する第2インバータを、駆動信号を与えることで制御する。調停回路は、第1コントローラと第1インバータの間、および、第2コントローラと第2インバータの間に接続されている。このハイブリッド車では、走行中に第2コントローラの異常が検知された場合、調停回路が、第2コントローラから第2インバータへの駆動指令を遮断するとともに、第2インバータへデューティ比100%の駆動信号を送信する。そして、車速が車速閾値以下に低下したらエンジンと第1モータで走行を継続する。第2インバータへの駆動信号を100%のデューティ比とすることで、第2インバータは三相オン状態となり、第2モータは誘導起電力を発生し、その反力(反作用)で車両に制動が加わる。その結果、車両は緩やかに減速する。車速が所定の車速閾値以下に低下したら、エンジンと第1モータで走行を継続する。すなわち、退避走行に移行する。本明細書が開示するハイブリッド車では、第2コントローラの異常が検知された場合、第2コントローラからの駆動信号を遮断して強制的にデューティ比100%の駆動信号を第2インバータへ送信する調停回路を備えることで、円滑に退避走行に移行することができる。
調停回路は、第2コントローラの3つの機能、すなわち、通信機能、駆動信号の演算機能、および、駆動信号の出力機能のいずれかの機能に異常が生じた場合に、第2コントローラから第2インバータへの駆動信号を遮断し、第2インバータへデューティ比100%の駆動信号を送信する。第2コントローラの異常にもさまざまなタイプが想定される。上記した通信機能、演算機能、出力機能は、第2モータを制御不能にする異常であるため、そのような異常が発生した場合に、調停回路が第2コントローラの駆動信号を遮断することで、第2モータが不測の動きをすることを防止できる。
逆に、第2コントローラの異常が通信機能、演算機能、および、出力機能以外の異常である場合には、第2コントローラは、第2モータの回転数を漸減させる駆動信号を第2インバータへ出力し、車速が車速閾値以下に低下したら第2インバータへの駆動信号の出力を停止するように構成されていてもよい。第2コントローラの異常がモータ制御に関する致命的な異常でない場合は、第2モータの回転数を漸減させることで、より一層円滑に退避走行へ移行することができる。
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例のハイブリッド車の電力系のブロック図である。 動力伝達機構の構造を示す図である。 第2モータコントローラに関する監視処理のフローチャートである(1)。 第2モータコントローラに関する監視処理のフローチャートである(2)。 第2モータコントローラに関する監視処理のフローチャートである(3)。 第2モータコントローラに関する監視処理のフローチャートである(4)。
図面を参照して実施例のハイブリッド車2を説明する。図1に、ハイブリッド車2の電力系のブロック図を示す。ハイブリッド車2は、走行用の駆動力を出力することが可能なエンジン32と2個のモータ(第1モータジェネレータ30、第2モータジェネレータ31)を備えている。図中の「MG1」が第1モータジェネレータ30を表しており、「MG2」が第2モータジェネレータを表している。第1、第2モータジェネレータ30、31は、不図示のメインバッテリの電力で駆動力を出力する場合と、車両の慣性力で逆駆動されて発電する場合がある。それゆえ、「モータジェネレータ」と称している。ただし、以下では、説明を簡便にするため、第1モータジェネレータ30、第2モータジェネレータ31を、単純に、第1モータ30、第2モータ31と称することにする。また、本実施例では第1モータ30と第2モータ31の発電については説明を省略する。
第1モータ30、第2モータ31、エンジン32の出力軸は、動力分配機構35に連結されている。動力分配機構35には、車軸36も連結されている。車軸36の先は、デファレンシャルギア37を介して駆動輪38に連結されている。
動力分配機構35は、プラネタリギア9をメインとするギアセットである。図2に動力分配機構35のギアのスケルトン図を示す。プラネタリギア9は、サンギア91、キャリア92、リングギア93を有するギアセットである。サンギア91とリングギア93は、同軸に配置されているとともに、リングギア93の内側にサンギア91が配置されている。サンギア91とリングギア93の間に、複数のピニオンギア921が係合している。複数のピニオンギアは、サンギア91と同軸で回転するキャリア92に連結されている。サンギア91とキャリア92とリングギア93の回転数関係は、共線図というグラフを用いると簡単に求めることができる。プラネタリギア9の動作や共線図については、良く知られているので詳しい説明は省略する。
サンギア91には第1モータ30の出力軸が連結されており、キャリア92にはエンジン32の出力軸が連結されており、リングギア93には第2モータ31の出力軸が連結されている。なお、リングギア93は第2モータ31のロータ(すなわち出力軸)と一体になっている。リングギア93は、カウンタギア94とアイドルギア95、96を介して車軸36に係合している。
エンジン32の出力トルクは、プラネタリギア9を介して第1モータ30と車軸36に分配される。このとき、ハイブリッド車2は、第1モータ30で発電しつつ、エンジン32の駆動力の一部で走行する。第1モータ30は、エンジン32をクランキングするにも用いられる。エンジン32を停止し、第2モータ31を駆動すると、車軸36は第2モータ31の出力で回転する。さらにエンジン32を駆動すると、車両は第2モータ31とエンジン32の駆動力で走行する。さらに第1モータ30を駆動すると、車両は、第1モータ30、第2モータ31、エンジン32の駆動力で走行する。ドライバがブレーキを踏むと、第1モータ30および/または第2モータ31で発電する。
図2のスケルトン図から明らかなように、第2モータ31が主として車両駆動力に関与し、第1モータ30は主としてクランキングと発電に関与する。なお、アイドルギア95、96のかわりに、カウンタギア94の軸と車軸36の間に無段変速器を介在させてもよい。
図1に戻ってハイブリッド車2の構成の説明を続ける。ハイブリッド車2は、電気系のデバイスとして、モータ制御ECU10、統合制御ECU40、エンジン制御ECU50、ブレーキECU60、ナビECU70、第1インバータ33、第2インバータ34を備えている。「ECU」とは、Electric Control Unit(電子制御ユニット)の略であり、「コントローラ」と同義である。これらのECUは、車内に張り巡らされているネットワーク(Control Area Network:CAN4)に接続されており、相互に通信を行うことができる。モータ制御ECU10と統合制御ECU40は、CAN4とは別に、専用の通信線(専用通信線52)でも相互に通信可能に接続されている。
エンジン制御ECU50は、エンジン32を制御するECUである。エンジン制御ECU50は、エンジン回転数やアクセル開度などの情報を、CAN4を通じて他のECUへ送信する。
ブレーキECU60は、ブレーキの動作を制御するECUである。ブレーキECU60は、ブレーキペダルの踏力を、CAN4を通して他のECUへ送信する。
ナビECU70は、ナビゲーション機能を司るECUである。ナビゲーションECUは、車両の現在位置における道路情報(例えば道路の勾配情報など)を、CAN4を通じて他のECUへ送信する。
統合制御ECU40は、車両全体を統括的に制御するECUである。統合制御ECU40は、車両の状態に応じて、第1モータ30、第2モータ31へのトルク指令値を算出し、算出されたトルク指令値を、専用通信線52を介してモータ制御ECU10へ送信する。統合制御ECU40は、モータ制御ECU10の各種機能が正常に動作しているか否かを監視するモータコントローラ異常部位特定機能402と、モータ制御の異常部位に応じた退避走行モードへの移行を制御する制御モード移行機能401を備えている。退避走行モードとは、異常の部位に応じた制約条件を付してエンジンやモータを制御するモードである。退避走行モードには、例えば、モータを使わずにエンジン32のみで走行する走行モードや、第1モータ30と第2モータ31のそれぞれの出力上限値を通常時よりも下げた走行モードなどがある。
第1インバータ33は、モータ制御ECU10の第1モータコントローラ11から駆動信号を受け、駆動信号に基づいて第1モータ30を駆動する三相交流を生成する。第2インバータ34は、モータ制御ECU10の第2モータコントローラ12から駆動信号を受け、駆動信号に基づいて第2モータ31を駆動する三相交流を生成する。駆動信号は、所定のデューティ比のPWM信号である。詳しくは後述するが、モータ制御ECU10は、各モータの目標出力を規定したトルク指令値を統合制御ECU40から受け、トルク指令値を駆動信号(所定のデューティ比のPWM信号)に変換する。
モータ制御ECU10は、第1モータコントローラ11と、第2モータコントローラ12と、調停回路20を備えている。第1モータコントローラ11は、第1インバータ33を制御するコントローラである。第2モータコントローラ12は、第2インバータ34を制御するコントローラである。
第1モータコントローラ11は、CAN51、および、専用通信線52を介して受信したデータと第1モータ30が備える各種センサ(不図示)から得られるデータに基づいて第1モータ30の駆動信号を生成し、第1インバータ33へ送信する。
第1モータコントローラ11は、MG間通信機能112、演算機能113、駆動信号出力機能114、センサ機能115、CAN通信機能116、HVMG間通信機能117、モータ異常検出機能118、第2モータコントローラ監視機能119を備えている。また、第1モータコントローラ11は、通信機能確認用データ110、演算機能チェック用パラメータ111を記憶している。
MG間通信機能112は、第1モータコントローラ11と第2モータコントローラ12が、モータ制御ECU10の内部で通信を行うための機能である。なお、第1モータコントローラ11と第2モータコントローラ12は、内部通信線13で相互に通信可能に接続されている。演算機能113は、統合制御ECU40から受信したトルク指令値と、各種センサの値から、第1モータ30を駆動するための駆動信号を算出する機能である。なお、先に述べたように、駆動信号は、算出されたデューティ比のPWM信号である。第1モータコントローラ11が算出した駆動信号は、駆動信号出力機能114によって、第1モータ30を駆動する第1インバータ33に供給される。
センサ機能115は、各種センサからデータを受け取るための機能である。CAN通信機能116は、CAN51を使って他のECUと通信するための機能である。HVMG間通信機能117は、専用通信線52を使って統合制御ECU40と通信するための機能である。モータ異常検出機能118は、第1モータ30で異常が生じていないか監視するための機能である。第2モータコントローラ監視機能119は、第2モータコントローラ12で異常が生じていないか監視するための機能である。通信機能確認用データ110は、CAN通信機能116とHVMG間通信機能117が正常に動作しているか否かを確認するためのダミーデータである。演算機能チェック用パラメータ111は、演算機能113が正常に動作しているか否かを確認するためのダミーデータである。
第1モータコントローラ11は、さらに、モータコントローラ異常部位特定機能1102と、制御モード移行機能1101を備えている。モータコントローラ異常部位特定機能1102は、内部通信線13を介して、第2モータコントローラ12の各種機能122−129が正常に動作するかを確認するための機能である。制御モード移行機能1101は、第2モータコントローラ12の異常部位に応じた退避走行モードへ移行するための機能である。
第2モータコントローラ12は、CAN51、および、専用通信線52を介して受信したデータと第2モータ31が備えるセンサ(不図示)から得られるデータに基づいて第2モータ31の駆動信号を生成し、第2インバータ34へ送信する。
第2モータコントローラ12は、第1モータコントローラ11が備える各種機能112−119と同様の機能、すなわち、MG間通信機能122、演算機能123、駆動信号の出力機能124、センサ機能125、CAN通信機能126、HVMG間通信機能127、モータ異常検出機能128、第1モータコントローラ監視機能129を備えている。また、第2モータコントローラ12は、第1モータコントローラ11が備える通信機能確認用データ110および演算機能チェック用パラメータ111と同等のパラメータ、すなわち、通信機能確認用データ120および演算機能チェック用パラメータ121も備えている。
調停回路20は、第1モータコントローラ11と第1インバータ33の間、および、第2モータコントローラ12と第2インバータ34の間に接続されている。別言すれば、調停回路20には、第1モータコントローラ11と第2モータコントローラ12のそれぞれから駆動信号が入力され、調停回路20から第1インバータ33、第2インバータ34のそれぞれへ駆動信号が出力される。通常時(異常が検知されていない状態)では、調停回路20は受信した駆動信号を変更せず、そのまま第1インバータ33と第2インバータ34へ出力する。
調停回路20は、第1インバータ33および第2インバータ34への駆動信号の調停、および、モータ制御ECU10の電源を司る回路である。駆動信号の調停は、退避走行時に使用される機能である。例えば、第1モータコントローラ11で異常が発生したことを第2モータコントローラ12の第1モータコントローラ監視機能129が検出すると、第2モータコントローラ12から第1インバータ33のシャットダウン指令が調停回路20に送信される。このとき、第1モータコントローラ11が仮に駆動信号を出力していた場合、調停回路20では、第1モータコントローラ11から第1インバータ33への駆動信号を遮断し、第2モータコントローラ12から第1インバータ33への指令を優先し、第1インバータ33をシャットダウンするように第1インバータ33へシャットダウンさせる駆動信号を送る。なお、シャットダウンさせる駆動信号とは、デューティ比0%のPWM信号である。
調停回路20は、限定された特定の機能だけを実行できればよいので、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)で実現されることが好ましい。なぜなら、ASICはプログラムを実行するプロセッサを含まないので、異常を生じる可能性がプロセッサと比較して小さいからである。
第1インバータ33は、2個のスイッチング素子の直列接続が3組並列に接続された回路構成を有している。それぞれのスイッチング素子は、調停回路20を通じて第1モータコントローラ11から送られる駆動信号によって動作する。第1インバータ33の構成はよく知られているので詳しい説明は省略する。第2インバータ34は、第1インバータ33と同じ回路構成を有している。第2インバータ34のそれぞれのスイッチング素子は、調停回路20を通じて第2モータコントローラ12から送られる駆動信号によって動作する。ただし、先に述べたように、異常が検知された場合、調停回路20は、第1モータコントローラ11から第1インバータ33への駆動信号を遮断し第2モータコントローラ12からの駆動指令を第1インバータ33へ送信する場合や、第2モータコントローラ12から第2インバータ34への駆動信号を遮断し第1モータコントローラ11からの駆動指令を第2インバータ34へ送信する場合がある。
前述したように、第2モータ31は主として車両駆動力に寄与する。第2モータ31の駆動に支障をきたすと、ドライバビリティが低下し、乗員に不快感を与えるおそれがある。ハイブリッド車2は、異常を検知してから退避走行へ移行するまでの間に乗員に不快感を与えないように、通常走行から退避走行へ円滑に移行するような制御を実施する。以下、第2モータ31の駆動に関する機能の監視処理を説明する。
図3−図6に、第2モータ31の駆動に関係する機能に対する監視処理のフローチャートを示す。監視処理は、複数のコントローラ(第1モータコントローラ11や統合制御ECU40など)によって実行される。図3のフローチャートでは、個々の処理を実行するコントローラも記述してある。なお、図3−図6において、「第1MC」、「第2MC」は、それぞれ、第1モータコントローラ11、第2モータコントローラ12を意味する。また、「統合ECU」は、統合制御ECU40を意味する。また、A/Bは、アンサーバック(Answer Back)を意味する。アンサーバックとは、通信の受信側がデータを受信したことを送信側へ伝える信号である。実施例におけるコントローラ間の通信の場合、送信側が送信する信号には、受信側が所定の回答をアンサーバックとして返す指令(アンサーバック要求)を含み得る。アンサーバック要求を含む信号を受信した受信側は、アンサーバック要求に含まれる指令に応じた回答(データ)を、アンサーバック信号として送信側へ返す。
ステップS2では、第1モータコントローラ11による第2モータコントローラ12の異常判定が行われる。この異常判定は、第1モータコントローラ11が有する第2モータコントローラ監視機能119によって実施される。第2モータコントローラ12で異常が検知されなければ(ステップS3:NO)、異常監視処理は終了する。第2モータコントローラ12で異常が発生していることが検知されると(ステップS3:YES)、第1モータコントローラ11は、異常発生を統合制御ECU40へ通知する。統合制御ECUは、第2モータコントローラ12での異常が、第2モータコントローラ12の通信機能(HVMG間通信機能127)、演算機能123、あるいは、出力機能124(図1参照)のいずれかで発生したかを判定する(ステップS4、S6、S8)。統合制御ECU40と第2モータコントローラ12の間の通信は、専用通信線52(図1参照)を用いて行われる。
ステップS4では、統合制御ECU40が、第2モータコントローラ12の通信機能をチェックするためのデータ(通信機能確認用データ)を第2モータコントローラ12へ送る。統合制御ECUが送る通信機能確認用データには、アンサーバック要求が含まれており、通信機能確認用データを受信した第2モータコントローラ12は、アンサーバック要求に含まれている指令に基づいた回答データをアンサーバック信号として統合制御ECU40へ送る。
統合制御ECU40は、アンサーバック信号に含まれているデータ(回答データ)が間違っている場合、あるいは、所定時間が経過してもアンサーバック信号が送られてこない場合、第2モータコントローラ12と統合制御ECU40の間の通信機能に異常が生じていると判断する(ステップS5:NO)。この場合、続いて第1モータコントローラ11による第2モータコントローラ12の異常チェック処理に移行する(ステップS5:NO、図6/ステップS31)。第1モータコントローラ11によるチェックについては後述する。
アンサーバック信号に含まれているデータ(回答データ)が正しければ、統合制御ECU40は、第2モータコントローラ12の通信機能(HVMG間通信機能127)は正常であると判断する。この場合は、統合制御ECU40は、次に、第2モータコントローラ12の演算機能123をチェックする(ステップS5:YES、S6)。
ステップS6では、統合制御ECU40は、第2モータコントローラ12に対して、演算機能123が正常化否かをチェックするためのデータと、チェック用トルク指令値を送信する。このときの信号には、アンサーバック要求も含まれている。ここでのアンサーバック要求には、チェック用のトルク指令値を用いた演算の結果をアンサーバック信号として送る指令が含まれている。
第2モータコントローラ12には、チェック用のトルク指令値を用いた演算が可能なように、予め、センサから受け取るべきデータのダミーデータが、演算機能チェック用パラメータ121(図1参照)として記憶されている。第2モータコントローラ12では、受信したトルク指令値と、演算機能チェック用パラメータ121を使って駆動信号を算出する。ここでは、第2モータコントローラ12は、アンサーバック信号として、演算結果の駆動信号を統合制御ECU40へ送る。
統合制御ECUで40では、第2モータコントローラ12が行うべき演算と同じ演算を実施する。すなわち、統合制御ECU40にも、演算機能チェック用パラメータ121が記憶されており、送信したトルク指令値と演算機能チェック用パラメータ121を用いて駆動信号を算出する。
統合制御ECU40は、アンサーバック信号として受信した駆動信号と、自身が演算した駆動信号を照合する(ステップS7)。両者が一致していない場合、統合制御ECU40は、第2モータコントローラ12の演算機能で異常が生じていると判断する。この場合、第1モータコントローラ11と統合制御ECU40の両方から調停回路20へ、第2モータコントローラ12で異常が生じていることを示す信号を送信する(ステップS7:NO、図4のステップS21)。ステップS21において第1モータコントローラ11と統合制御ECU40の両方から信号を送るのは、第1モータコントローラ11と統合制御ECU40の両方からの信号が一致していれば、両者が正常であることが確実になるからである。
第2モータコントローラ12で異常が生じている旨の信号を受信した調停回路20は、第2モータコントローラ12から第2インバータ34への駆動信号を遮断し、第2インバータ34へ、デューティ比100%のPWM信号(駆動信号)を送信する(ステップS22)。デューティ比100%の駆動信号を受けた第2インバータ34は、全てのスイッチング素子をオン状態に保持する。その結果、第2インバータ34は三相オン状態となり、第2モータ31は、走行中の車両の慣性力で逆駆動される。逆駆動された第2モータ31は、誘導起電力を発生し、その反力として第2モータ31は逆駆動に対して制動力を発生する。その結果、ハイブリッド車2は、緩やかに減速する。
第1モータコントローラ11は、第2モータの回転数(すなわち車速)を監視し、回転数が所定の回転数閾値以下となったら、監視処理を終了する(ステップS23、S24:YES)。別言すれば、第1モータコントローラ11は、車速が車速閾値以下となったら、監視処理を終了する。ステップS24で監視処理が終了したら、ハイブリッド車2は退避走行へ以降する。第2モータコントローラ12の演算機能123での異常によって第2インバータ34(第2モータ31)が使えなくなるので、ここでの退避走行は、第1モータ30とエンジン32を使った走行となる。
図3のステップS7の判断がYESの場合の説明に戻る。ステップS7の判断がYESの場合、すなわち、アンサーバック信号として受信した駆動信号と、自身が演算した駆動信号が一致していた場合、統合制御ECU40は、第2モータコントローラ12の演算機能が正常であると判断する。その場合、統合制御ECU40は、次に、第2モータコントローラ12の出力機能124をチェックする(ステップS7:YES、S8)。
ステップS8では、統合制御ECU40は、第2モータコントローラ12へ、出力機能をチェックするためのデータを送信する。統合制御ECU40は、第2モータコントローラ12で異常が発生する前の第2モータ31の回転数よりも低くなるようなトルク指令値を生成し、第2モータコントローラ12へ送る。このとき、例えば、ナビECU70から道路情報を取得してトルク指令値を決めてもよい。例えば、現在下り坂を走行している場合には、より小さいトルク指令値を定めるとよい。
次に、第1モータコントローラ11が、第2モータの回転数を監視する(ステップS9)。第2モータ31の回転数が適度に低くなったら、統合制御ECU40は、第2モータコントローラ12の出力機能124が正常であると判断する(ステップS10:YES)。一方、第2モータ31の回転数が大きくなったり、低くなりすぎたり、あるいは、タイムアウト時間を経過しても変化がない場合には、統合制御ECU40は、第2モータコントローラ12の出力機能124、あるいは、センサ機能125で異常が発生したと判断する(ステップS10:NO)。その場合は、図4のステップS21に移行する。図4のステップS21からS24までの処理は前述したとおりである。すなわち、第1モータコントローラ11と統合制御ECU40の両方から調停回路20へ第2モータコントローラ12での異常発生を通知し、調停回路20が第2インバータ34へデューティ比100%のPWM信号(駆動信号)を送り、第2インバータ34を三相オン状態に保持する。そうすることで、第2モータ31は徐々に減速する。すなわち、車速が徐々に低下する。その結果、スムーズに退避走行に移行することができる。
第2モータ31の回転数が正しい場合、図5のステップS11の処理に移る。なお、第2モータ31の回転数は、第1モータ30の回転数とエンジン32の回転数を共線図に当てはめることで得られる。すなわち、第2モータ31の回転数は、第2モータコントローラ12を使うことなく、第1モータコントローラ11とエンジン制御ECU50が取得できるセンサデータから得ることができる。
また、第2モータ31に関するセンサおよび出力機能が異常状態である場合、第2モータ31の回転数が急上昇するようなデューティ比を出力することも想定し得る。しかしながら、そのような急激な回転数変化を起こさせるデューティ比を含む駆動信号に対してはブロックするようなフィルタを調停回路20に備えることで、安全性が確保された状態で第2モータ31に関するセンサと出力機能のチェックが行える。
上述したように、ナビECU70から道路勾配を得ることで、統合制御ECU40は、ステップS8の処理において適切なトルク指令値を生成することができる。例えば、登り坂を走行中にトルク指令値を小さくしすぎてしまうと、車速が想定以上に下がってしまう。あるいは、下り坂では小さい値のトルク指令値であるにもかかわらずに第2モータ31の回転数が高くなってしまうおそれがある。統合制御ECU40は、ナビECU70から得る勾配情報に基づいて適切なトルク指令値を生成することができる。
第2モータコントローラ12で異常が生じているため、第2モータ31に関わるセンサの異常チェックに関しては第2モータコントローラ12を介しては正しく判定できない。そこで、ステップS7の分岐判断がYESの場合に演算機能123は正しいと判定されているため、仮に第2モータ31に関わるセンサで異常が生じていた場合には、第2モータコントローラ12で算出される駆動信号に影響が出るとともに、結果的に第2モータ31の回転数にも影響が及ぶため、上記した出力機能チェック処理で、センサの異常の有無も検知できる。
ステップS10の判断がYESとなるときは、第2モータコントローラ12の通信機能(HVMG間通信機能127)、演算機能123、出力機能124のいずれもが正常である場合である。この場合、第2モータコントローラ12で発生した異常は(ステップS3:YES)は、通信機能、演算機能、出力機能以外の機能ということになる。その場合、第2モータコントローラ12において、第2インバータ34の制御(第2モータ31の制御)に関する機能は利用可能ということになる。そこで、ステップS11では、統合制御ECU40は、第2モータ31の回転数が回転数閾値以下になるまで、経時的に徐々に低くなっていくトルク指令値を第2モータコントローラ12へ送る。第2モータコントローラ12は、受信したトルク指令値に基づいて駆動信号を生成し、第2インバータ34へ送る。そして、第2モータ31の回転数(すなわち車速)が回転数閾値以下となったら、第2モータコントローラの監視処理は終了し、退避走行へ移る(ステップS12:YES)。別言すれば、車速が車速閾値以下となったら退避走行へ移る。
ステップS4、S6、S8は、統合制御ECU40による、通信機能(HVMG間通信機能127)と演算機能123と出力機能124のチェックであった。ステップS5の判断がNOとなるとき、すなわち、統合制御ECU40と第2モータコントローラ12の間の通信機能(HVMG間通信機能127)で異常が生じている場合には、第1モータコントローラ11による第2モータコントローラ12のチェックに移行する(ステップS5:NO、図6のステップS32)。
ステップS32では、第1モータコントローラ11が、第2モータコントローラ12に対して、内部通信線13(図1参照)を使った通信機能(MG間通信機能122)が正常か否かをチェックする。チェックの内容は、ステップS4の場合と同様であり、第1モータコントローラ11は、自身が有している通信機能確認用データ110を、内部通信線13を経由して第2モータコントローラ12へ送信する。送信されるデータには、アンサーバック要求が含まれている。第1モータコントローラ11は、アンサーバック信号の内容を確認して、MG間通信機能122が正常か否かを判定する(ステップS33)。
第2モータコントローラ12のアンサーバック信号が正しくない場合(ステップS33:NO)、図4のステップS21の処理に移行する。ステップS21からS24までの処理は既に説明した通りである。すなわち、調停回路20が、第2モータコントローラ12から第2インバータ34への駆動信号を遮断し、デューティ比100%のPWM信号(駆動信号)を第2インバータ34へ送信する。第2インバータ34は三相オン状態となり、第2モータ31は誘導起電力を発生する。誘導起電力を発生することの反力により第2モータ31の回転に制動力が加わり、車両は緩やかに減速する。そうして、円滑に退避モードへ移行することができる。
通信機能確認用データ110の送信に対するアンサーバック信号が正しい場合、第1モータコントローラ11は、第2モータコントローラ12の演算機能123をチェックする(ステップS33:YES、S34)。ステップS34では、第1モータコントローラ11は、内部通信線13を介して演算機能チェック用通信を行う。演算機能チェック用通信では、第1モータコントローラ11は、自身が記憶している演算機能チェック用パラメータ111を第2モータコントローラ12へ送る。このときの送信データにも、アンサーバック要求が付加されている。第1モータコントローラ11は、演算機能チェック用通信に対して第2モータコントローラ12から送られてくるアンサーバック信号が正しくない場合は、図4のステップS21の処理へ移行する(ステップS35:NO、S21)。ステップS21以降の処理によって円滑に退避走行へ移行することができる。ステップS21以降の処理については既に説明した通りである。
アンサーバック信号が正しい場合、第1モータコントローラ11は、第2モータコントローラ12の出力機能124をチェックする(ステップS36)。ここでの処理内容は、ステップS8の処理内容と同じである。ステップS8の処理は統合制御ECU40が実行するのに対して、ステップS36の処理は第1モータコントローラ11が行う点が相違するのみである。その後のステップS37、S38の処理は、ステップS9、S10の処理と処理内容は同じであり、実行する主体が相違するのみである。それゆえ、ステップS36、S37、S38の説明は省略する。
ステップS38の判断がNOの場合は、第2モータコントローラ12の出力機能124に異常が生じている場合である。その場合は、図4のステップS21の処理へ以降し、円滑に退避走行へ以降する。
ステップS38の判断がYESの場合は、出力機能124が正常であることを意味する。その場合、ステップS2、S3で検知された第2モータコントローラ12の異常は、通信機能、演算機能、出力機能のいずれでもないことになる。すなわち、第2モータコントローラ12の異常は、第2インバータ34(第2モータ31)の制御に関わらない異常であると判明する。その場合は、第2モータコントローラ12は第2インバータ34を制御可能と判断し、統合制御ECU40が、退避走行モードへ移る前のトルク指令値を第2モータコントローラ12へ送信する(ステップS39)。ここでのトルク指令値は、回転数が徐々に低下するようなトルク指令値である。その結果、車速が緩やかに低下する。そして、第2モータ31の回転数が所定の回転数閾値以下となったら、すなわち、車速が車速閾値以下となったら、退避走行へ移行する(ステップS40:YES)。
ステップS39、S40の処理は、ステップS11、S12の処理と同じである。ステップS11(S39)で出力されるトルク指令値は、例えば、第2モータコントローラ12の異常が検知されたときの回転数から回転数閾値までの間を3次関数補完で変化するように定められる。そのようなトルク指令値を与えることで、異常発生から退避走行に移行するまでの車速変化が滑らかになる。異常発生から退避走行に移行する期間において乗員に不快感を与えることが避けられる。
実施例のハイブリッド車2において、第2モータコントローラ12の異常が検知されてから退避走行に移行するまでの処理を簡略にまとめると以下の通りである。第2モータコントローラ12の異常は、通信機能/演算機能/出力機能のいずれかであるか否かを判定する。通信機能/演算機能/出力機能のいずれでもない場合は、統合制御ECU40から第2モータコントローラ12へ、車速が車速閾値まで緩やかに低下するようなトルク指令値を与える。車速が車速閾値以下まで下がったら、退避走行へ移行する。ここでの退避走行は、第2モータ31を使わず、第1モータ30とエンジン32のみで走行するモードである。
第2モータコントローラ12の異常が通信機能/演算機能/出力機能のいずれかであった場合には、調停回路20が第2モータコントローラ12から第2インバータ34への駆動信号を遮断するとともに、デューティ比100%の駆動信号を第2インバータ34へ送信する。そうすると、第2モータ31によって制動が加わり、車速が緩やかに低下する。車速が車速閾値以下まで下がったら、退避走行へ移行する。ここでの退避走行も、第2モータ31を使わず、第1モータ30とエンジン32のみで走行するモードである。
以上のとおり、実施例のハイブリッド車2では、主として車両駆動力に関与する第2モータ31(第2インバータ34)を制御する第2モータコントローラ12に異常が発生した場合、緩やかに車速を下げ、円滑に退避走行に移行することができる。
実施例のハイブリッド車2は、走行用の駆動力を出力することができる2個のモータ(第1モータ30、第2モータ31)とエンジン32を備えている。エンジン32は、プラネタリギア9のキャリア92に連結されており、第1モータ30はプラネタリギア9のサンギア91に連結されており、第2モータ31はプラネタリギア9のリングギア93に接続されている。リングギア93は、車軸36と係合している。この構成によると、第2モータ31は主に駆動力に関与する。第1モータ30も駆動力に関与し得るが、主にはエンジン32のクランキングと発電に関与する。第1モータ30の駆動力は、エンジン32が車軸36に駆動力を伝える際にサンギア91に加わる反力を支えることに使われる。すなわち、第1モータ30の出力トルクは、間接的に走行用の駆動力として使われる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:ハイブリッド車
9:プラネタリギア
10:モータ制御ECU
11:第1モータコントローラ
12:第2モータコントローラ
13:内部通信線
20:調停回路
30:第1モータ(第1モータジェネレータ)
31:第2モータ(第2モータジェネレータ)
32:エンジン
33:第1インバータ
34:第2インバータ
35:動力分配機構
40:統合制御ECU
50:エンジン制御ECU
52:専用通信線
60:ブレーキECU
70:ナビECU

Claims (3)

  1. 走行用の駆動力を出力することが可能な第1モータと第2モータとエンジンを備えているハイブリッド車であり、
    前記第1モータに交流を供給する第1インバータに駆動信号を送信する第1コントローラと、
    前記第2モータに交流を供給する第2インバータに駆動信号を送信する第2コントローラと、
    前記第1コントローラと前記第1インバータの間、および、前記第2コントローラと前記第2インバータの間に接続されている調停回路と、
    を備えており、
    走行中に前記第2コントローラの異常が検知された場合、前記調停回路は、前記第2コントローラから前記第2インバータへの駆動信号を遮断するとともに前記第2インバータへデューティ比100%の駆動信号を送信し、
    車速が車速閾値以下に低下したら前記エンジンと前記第1モータで走行を継続する、ハイブリッド車。
  2. 前記調停回路は、前記第2コントローラの通信機能、駆動信号の演算機能、および、前記駆動信号の出力機能のいずれかの機能に異常が生じた場合に、前記第2コントローラから前記第2インバータへの駆動信号を遮断するとともに前記第2インバータへデューティ比100%の駆動信号を送信する、請求項1に記載のハイブリッド車。
  3. 前記第2コントローラの異常が前記通信機能、前記演算機能、および、前記出力機能以外の異常である場合、前記第2コントローラは、前記第2モータの回転数を漸減させる駆動信号を前記第2インバータへ出力し、車速が前記車速閾値以下に低下したら前記第2インバータへの駆動信号の出力を停止する、請求項2に記載のハイブリッド車。
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