JP2020059785A - ポリアミド酸およびこれを含むワニス、ならびにポリイミドフィルムの製造方法 - Google Patents

ポリアミド酸およびこれを含むワニス、ならびにポリイミドフィルムの製造方法 Download PDF

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真喜 岡崎
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【課題】比較的低温で成膜可能であり、着色が少なく、透明性が高く、かつ耐薬品性が高いポリイミドフィルム、およびこれを得るためのポリアミド酸やワニスの提供を目的とする。【解決手段】4,4’−オキシジフタル酸無水物を含むポリイミドフィルムと、脂環式ジアミンおよびアルキレンジアミンを含み、かつ前記脂環式ジアミンと前記アルキレンジアミンとのモル比が7/3以上9/1以下であるアミン成分およびテトラカルボン酸二無水物成分の重合物であるポリイミドを含み、特定の要件を満たす。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリアミド酸およびこれを含むワニス、ならびにこれらから得られるポリイミドフィルムの製造方法に関する。
従来、無色透明なコーティング樹脂やバインダー樹脂としてはエポキシ系樹脂やアクリル系樹脂が良く知られている。しかしながら、これらの樹脂は、耐熱性、耐薬品性の点に問題がある。一方、ポリイミドは、耐熱性や耐薬品性、機械特性、電気特性等が優れている。しかしながら、従来のポリイミドは、成膜温度が300℃近傍であり、このようなポリイミドを塗布し、成膜しようとすると、被塗布物(例えば基材等)が成膜温度に耐えきれないという問題があった。
近年、比較的低温で成膜できるポリイミドを磁性体のコーティング膜、無機物や金属粒子などのバインダーとして適用することが検討されている。中でも無色透明性なポリイミドは、意匠性や顔料による着色が容易などの点などから様々な分野への応用が期待されている。
一方、これまでに様々なポリイミドが提案されている。例えば、特許文献1では、特定の脂環式ジアミンおよび芳香族テトラカルボン酸二無水物から得られる、熱可塑性のポリイミドが提案されている。また、特許文献2では、特定の脂環式酸二無水物および芳香族ジアミンから得られるポリイミドワニスが提案されている。
特許第5365762号公報 国際公開第2008/004615号
上述したように一般的なポリイミドは、高いガラス転移温度を有する。したがって、このようなポリイミドを塗布して成膜する場合、高い温度まで加熱しなければならず、被塗布物(例えば基材等)に影響を及ぼしやすいという課題があった。そこで、ポリイミドのガラス転移温度を下げ、成膜温度を下げることが検討されている。
しかしながら、ポリイミドのガラス転移温度を下げると、分解開始温度が低下したり、耐薬品性が低下したり、さらには得られるフィルムの透明性が低下しやすかった。また、上述の特許文献2のポリイミドワニスは、比較的低温(220℃)で乾燥させてフィルムを製造することが可能である。しかしながら、当該ワニスには、N−メチル−2−ピロリドン(以下、「NMP」とも称する)やN,N−ジメチルアセトアミド等がポリイミドワニスの溶媒として使用されている。そのため、得られるフィルムの、これらの溶媒に対する耐性が乏しい、という課題があった。つまり、比較的低温で成膜可能であり、着色が少なく、透明性が高く、接着性を有し、かつ耐薬品性が高いポリイミドフィルムは、得られていないのが実状であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、比較的低温で成膜可能であり、着色が少なく、透明性が高く、かつ耐薬品性が高いポリイミドフィルム、およびこれを得るためのポリアミド酸やワニスを提供することを目的とする。また、ポリイミドフィルムの製造方法を提供することも目的とする。
即ち、本発明は、以下のポリイミドフィルムを提供する。
[1]4,4’−オキシジフタル酸無水物を含むテトラカルボン酸二無水物成分と、脂環式ジアミンおよびアルキレンジアミンを含み、かつ前記脂環式ジアミンと前記アルキレンジアミンとのモル比が7/3以上9/1以下であるジアミン成分と、の重合物であるポリイミドを含み、以下の(i)〜(v)を全て満たす、ポリイミドフィルム。
(i)ガラス転移温度が180℃以上220℃以下である
(ii)分解開始温度が380℃以上である
(iii)波長400nmの光の透過率が80%以上である
(iv)L表色系におけるb値が5以下である
(v)25℃のN−メチル−2−ピロリドンに24時間浸漬したとき、{(浸漬後の質量−初期質量)/初期質量}×100で特定される質量変化率が5%以下である
[2]前記脂環式ジアミンが、1,4−ジアミノメチルシクロヘキサンを含み、前記アルキレンジアミンが、1,6−ヘキサメチレンジアミンを含む、[1]に記載のポリイミドフィルム。
[3]前記テトラカルボン酸二無水物成分が、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物をさらに含む、[1]または[2]に記載のポリイミドフィルム。
本発明は、以下のポリアミド酸も提供する。
[4]4,4’−オキシジフタル酸無水物を含むテトラカルボン酸二無水物成分と、脂環式ジアミンおよびアルキレンジアミンを含み、かつ前記脂環式ジアミンと前記アルキレンジアミンとのモル比が7/3以上9/1以下であるジアミン成分と、の重合物であるポリアミド酸であって、固有粘度(η)が0.65dL/g以上である、ポリアミド酸。
[5]前記脂環式ジアミンが、1,4−ジアミノメチルシクロヘキサンを含み、前記アルキレンジアミンが、1,6−ヘキサメチレンジアミンを含む、[4]に記載のポリアミド酸。
[6]前記テトラカルボン酸二無水物成分が、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物をさらに含む、[4]または[5]に記載のポリアミド酸。
さらに、本発明はポリアミド酸ワニスや、ポリイミド等も提供する。
[7]上記[4]〜[6]のいずれかに記載のポリアミド酸および溶媒を含む、ポリアミド酸ワニス。
[8]上記[4]〜[6]のいずれかに記載のポリアミド酸のイミド化物である、ポリイミド。
また、本発明は、以下のポリイミド積層体の製造方法やポリイミドフィルムの製造方法等も提供する。
[9]基材およびポリイミド層が積層されたポリイミド積層体の製造方法であって、[7]に記載のポリアミド酸ワニスを基材上に塗布する工程と、前記ポリアミド酸ワニスの塗膜を、不活性ガス雰囲気下で加熱する工程と、を含むポリイミド積層体の製造方法。
[10]基材およびポリイミド層が積層されたポリイミド積層体の製造方法であって、[7]に記載のポリアミド酸ワニスを基材上に塗布する工程と、前記ポリアミド酸ワニスの塗膜を、空気雰囲気下で加熱する工程と、を含むポリイミド積層体の製造方法。
[11]前記ポリアミド酸ワニスの塗膜を加熱する工程が、220℃以下の加熱により、前記塗膜中の残存溶媒量を1質量%以下にする工程である、[9]または[10]に記載のポリイミド積層体の製造方法。
[12]上記[9]〜[11]のいずれかに記載のポリイミド積層体の製造方法で得られるポリイミド積層体から、基材を剥離する工程を含む、ポリイミドフィルムの製造方法。
本発明のポリイミドフィルムは、各種部材上に比較的低温(例えば220℃程度の温度)で成膜することが可能であり、また比較的低温で、当該ポリイミドフィルムを他の部材に対して熱圧着したりすることが可能である。また、着色が少なく、透明性が高く、さらには耐薬品性が高い。したがって、各種部材へのコーティング材や無機物や金属粒子のバインダーに適用可能である。
1.ポリイミドフィルムについて
(1)ポリイミドフィルムの物性
前述のように、従来、比較的低温で成膜可能であり、着色が少なく、透明性が高く、かつ耐薬品性が高いポリイミドフィルムは得られていないのが実状であった。これに対し、本発明のポリイミドフィルムは、以下の要件(i)〜(v)を全て満たす。そのため、当該ポリイミドフィルムは、各種部材に、比較的低温で熱圧着したりすることが可能であり、透明性が優れ、さらには耐薬品性にも優れる。したがって、各種部材の保護層、バインダー等として非常に有用である。
(i)ガラス転移温度が180℃以上220℃以下である
(ii)分解開始温度が380℃以上である
(iii)波長400nmの光の透過率が80%以上である
(iv)L表色系におけるb値が5以下である
(v)25℃のN−メチル−2−ピロリドンに24時間浸漬したとき、{(浸漬後の質量−初期質量)/初期質量}×100で特定される質量変化率が5%以下である
以下、各要件について詳しく説明する。
(i)ガラス転移温度
本発明のポリイミドフィルのガラス転移温度(Tg)は180℃以上220℃以下であり、185〜210℃であることがより好ましく、188〜200℃であることがさらに好ましい。ポリイミドフィルムのガラス転移温度が180℃以上であると、ポリイミドフィルムを各種用途に適用した際の耐熱性が十分になりやすい。一方で、ポリイミドフィルムのガラス転移温度が220℃以下であると、例えば250℃以下の温度でポリイミドフィルムを各種部材に熱圧着等することが可能となる。また、ポリイミドフィルムのガラス転移温度が220℃以下であると、ポリイミドフィルムの作製時の加熱温度が220℃以下であっても、ポリイミドフィルム中から溶媒が十分に抜けやすい。したがって、ポリイミドフィルムの作製を低温で行うことが可能となるだけでなく、ポリイミドフィルム中に溶媒が残存し難く、可視光透過性が良好になりやすい。上記ガラス転移温度は、熱機械分析装置(TMA)にて測定される。
ポリイミドフィルムのガラス転移温度は、ポリイミドを調製するためのジアミン成分またはテトラカルボン酸二無水物成分の構造等によって調整される。例えば、ジアミン成分が脂環式ジアミンを多く含む場合には、ガラス転移温度が高まりやすく、アルキレンジアミンを多く含む場合には低くなりやすい。また、テトラカルボン酸二無水物成分が、4,4’−オキシジフタル酸無水物を多く含む場合にも、ガラス転移温度が低くなりやすい。そこで、ポリイミドを調製する際のジアミン成分およびテトラカルボン酸二無水物成分を後述するように、適切に調整することが重要である。
(ii)分解開始温度
ポリイミドフィルムの分解開始温度は、380℃以上であり、400℃以上であることがより好ましい。ポリイミドフィルムの分解開始温度が380℃以上であると、ポリイミドフィルムを各種素子等に貼付することも可能になり、その際の熱によって、ポリイミドフィルムが分解し難くなる。
ポリイミドフィルムの分解開始温度は、熱機械分析装置(TMA)にて測定される。本発明では、5mgのポリイミドフィルムを昇温させたとき、質量が1%減少したときの温度を分解開始温度とする。
(iii)波長400nmの光の透過率
本発明のポリイミドフィルムは、波長400nmの光の透過率が80%以上であり、好ましくは82%以上であり、さらに好ましくは85%以上である。ポリイミドフィルムの波長400nmの光の透過率が80%以上であると、ポリイミドフィルムの黄色みが抑制され、透明性が要求される用途、例えば表示素子の接着層等にも適用することが可能となる。
ポリイミドフィルムの波長400nmの光の透過率は、UV−可視スペクトル測定で特定される。なお、上記透過率を測定する際のポリイミドフィルムの厚さは特に制限されず、実際に作製したポリイミドフィルム(すなわち、使用時の厚さとしたときのポリイミドフィルム)の透過率を測定する。
(iv)L表色系におけるb
本発明のポリイミドフィルムは、L表色系におけるb値が5以下である。b値は、3.5以下であることが好ましく、2.0以下であることがより好ましい。L表色系におけるb値は、ポリイミドフィルムの黄色みを表し、値が小さいほど黄色みが少ないことを示す。そして、b値が5以下であると、ポリイミドフィルムを各種ディスプレイの接着層等に用いた際、接着層が視認され難くなる。
値は、ポリイミドフィルムについて、測色計(例えば、スガ試験機製 三刺激値直読式測色計(Colour Cute i CC−i型))を使用し、透過モードで測定したときの値とする。また、上記b値を測定する際のポリイミドフィルムの厚さは特に制限されず、実際に作製したポリイミドフィルム(すなわち、使用時の厚さとしたときのポリイミドフィルム)のb値を測定する。
値は、例えばポリイミドフィルムを作製するためのポリアミド酸の固有粘度(η)を0.70dL/g以上とすると、b値が小さくなる。また、ポリイミドフィルム作製時の雰囲気を窒素雰囲気とすることで、ポリイミドの酸化が抑制され、b値が低くなりやすい。
(v)耐薬品性
本発明のポリイミドフィルムは、25℃のN−メチル−2−ピロリドンに24時間浸漬したとき、{(浸漬後の質量−初期質量)/初期質量}×100で特定される質量変化率が5%以下である。質量変化率は、3%以下であることがより好ましく、1%以下であることがさらに好ましい。N−メチル−2−ピロリドンに浸漬後のポリイミドフィルムの質量変化率が当該範囲である場合、ポリイミドフィルムを電子材料や自動車向け部材等の用途に用いることが可能となる。
なお、ポリイミドフィルムは、N−メチル−2−ピロリドンだけでなく、他のアミド系非プロトン性極性溶媒(例えばN,N−ジメチルアセトアミド等)や、アルカリ水溶液(例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液や水酸化カリウム(KOH)水溶液等)、酸性水溶液(例えばリン酸水溶液、酢酸水溶液、硝酸水溶液やシュウ酸水溶液等)に浸漬した場合にも、質量変化率が5%以下であることが好ましい。
ポリイミドフィルムの耐薬品性は、ポリイミドを調製するためのジアミン成分またはテトラカルボン酸二無水物成分の構造等によって調整される。例えば、ジアミン成分が脂環式ジアミンを多く含む場合には、耐薬品性が高まりやすくなる。
(vi)厚さ
本発明のポリイミドフィルムの厚さは特に制限されず、ポリイミドフィルムの用途等に応じて適宜選択される。例えば、ポリイミドフィルムを接着シートに用いる場合には、厚さを5〜10μm程度とすることができる。一方、各種部材の保護層に用いる場合には、10〜25μm程度とすることができる。
(2)ポリイミドについて
上述の物性を有するポリイミドフィルムは、特定のジアミン成分と特定のテトラカルボン酸二無水物との重合物からなる特定のポリイミドを含む。なお、ポリイミドフィルムは、本発明の目的および効果を損なわない範囲において、特定のポリイミド以外の成分を含んでいてもよい。ただし、特定のポリイミドの量は、ポリイミドフィルムの総量に対して、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、実質的に全てが特定のポリイミドからなることがさらに好ましい。
以下、特定のポリイミドについて詳しく説明する。
(ジアミン成分)
特定のポリイミドを調製するためのジアミン成分は、少なくとも脂環式ジアミンおよびアルキレンジアミンを含む。ジアミン成分の総量に対する脂環式ジアミンおよびアルキレンジアミンの合計量は、80モル%以上であることが好ましく、90モル%以上であることがさらに好ましく、全てが脂環式ジアミンおよびアルキレンジアミンであることが好ましい。
脂環式ジアミンとアルキレンジアミンとのモル比は7/3以上9/1以下であり、7.5/2.5以上8.5/1.5以下であることがより好ましい。脂環式ジアミンとアルキレンジアミンとのモル比が7/3以上となると、ポリイミドフィルムの耐薬品性が高まりやすくなる。一方、脂環式ジアミンとアルキレンジアミンとのモル比が9/1以下であると、ポリイミドのガラス転移温度が所望の範囲に収まりやすくなる。
上記脂環式ジアミンは、脂環式構造とアミンを2つ有する化合物であればよく、脂環式構造には、置換基等が結合していてもよい。脂環式ジアミンの例には、1,4−ジアミノメチルシクロヘキサン(1,4−BAC)、1,3−ジアミノメチルシクロヘキサン(1,3−BAC)、ノルボルナンジアミン(NBDA)、シクロヘキサンジアミン(DACH)、イソホロンジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)等が含まれる。特定のポリイミドには、脂環式ジアミンが1種のみが含まれていてもよく、2種以上含まれていてもよい。
上記の中でも脂環式ジアミンは、1,4−ジアミノメチルシクロヘキサンが好ましい。なお、1,4−ジアミノメチルシクロヘキサンは、シス体およびトランス体からなる幾何異性体が存在し、いずれであってもよい。ただし、トランス体とシス体の含有比(トランス体+シス体=100%)が、トランス体60%以上100%以下、シス体0%以上40%以下であることが特に好ましい。シス体およびトランス体の含有割合は、H−NMRにより特定することができる。
一方、アルキレンジアミンは、アルキレン基とアミンを2つ有する化合物であればよく、アルキレン基には置換基が結合していてもよい。アルキレン基の炭素数は2〜12であることが好ましい。また、アルキレン基は直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよいが、ポリイミドフィルムのガラス転移温度が所望の範囲に収まりやすいとの観点から、直鎖状であることが好ましい。アルキレンジアミンの具体例には、1,6−ヘキサメチレンジアミン(HMDA)や、1,7−へプタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,12−ジアミノドデカン等が含まれる。特定のポリイミドには、アルキレンジアミンが1種のみ含まれていてもよく、2種以上含まれていてもよい。
なお、ジアミン成分は、本発明の目的および効果を損なわない範囲において、上述の脂環式ジアミンおよびアルキレンジアミン以外の成分を含んでいてもよい。他のジアミンの例には、公知の各種ジアミンが含まれ、具体的には、芳香環を有するジアミンや、スピロビインダン環を有するジアミン、シロキサンジアミン類、エチレングリコールジアミン類、アルキレンジアミン、脂環族ジアミン等が含まれる。
(テトラカルボン酸二無水物成分)
特定のポリイミドを調製するためのテトラカルボン酸二無水物成分は、4,4’−オキシジフタル酸無水物(ODPA)を含む。テトラカルボン酸二無水物成分の総量に対する、4,4’−オキシジフタル酸無水物(ODPA)の量は、70モル%以上であることが好ましい。4,4’−オキシジフタル酸無水物(ODPA)を70モル%以上含むと、ポリイミドフィルムのガラス転移温度が所望の範囲に収まりやすくなる。
テトラカルボン酸二無水物は、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)をさらに含んでもよい。テトラカルボン酸二無水物が、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を含むと、ポリアミド酸重合時に副生成物(塩)が生じ難く、ジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物とを重合しやすくなる。また、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)は比較的安価であり、ポリイミドフィルムのコストを低減することが可能となる。ビフェニルテトラカルボン酸二無水物は、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物であってもよく、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物であってもよい。
ただし、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)は、テトラカルボン酸二無水物の総量に対して30モル%以下であることが好ましく、15〜25モル%であることがより好ましい。ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)の割合が過剰になると、ポリイミドフィルムのガラス転移温度が高まりやすくなる。
なお、テトラカルボン酸二無水物成分は、本発明の目的および効果を損なわない範囲において、4,4’−オキシジフタル酸無水物およびビフェニルテトラカルボン酸二無水物以外のテトラカルボン酸二無水物を含んでいてもよい。
他のテトラカルボン酸二無水物の例には、公知のテトラカルボン酸二無水物が含まれ、具体的には、置換されていてもよい芳香族テトラカルボン酸二無水物や脂環族テトラカルボン酸二無水物等が含まれる。
また、特定のポリイミドは、上記テトラカルボン酸二無水物成分の代わりに、三無水物や四無水物を一部含んでいてもよい。酸三無水物類の例には、ヘキサカルボン酸三無水物が含まれ、酸四無水物類の例には、オクタカルボン酸四無水物類が含まれる。
(3)ポリイミドフィルムの製造方法について
本発明のポリイミドフィルムが含む特定のポリイミドは、上述のジアミン成分およびテトラカルボン酸二無水物成分を、公知の方法で重合することにより得られる。当該ポリイミドは、ランダム重合体であってもよく、ブロック共重合体であってもよい。
本発明のポリイミドフィルムは、1)上述のジアミン成分およびテトラカルボン酸二無水物成分を重合してポリアミド酸を調製し、2)当該ポリアミド酸を含むポリアミド酸ワニスを基材に塗布して塗膜を形成し、3)当該塗膜中のポリアミド酸をイミド化(閉環)することで得られる。
なお、ポリイミドをブロック共重合体とする場合、1)ポリアミド酸オリゴマーおよびポリイミドオリゴマーを反応させてブロックポリアミド酸イミドを調製し、2)当該ブロックポリアミド酸イミドを含むブロックポリアミド酸イミドワニスを基材に塗布して塗膜を形成し、3)当該塗膜中のブロックポリアミド酸イミドをイミド化(閉環)することで得られる。
(ポリアミド酸もしくはブロックポリアミド酸イミドの調製)
調製するポリイミドがランダム重合体である場合、上述のテトラカルボン酸二無水物成分およびジアミン成分を混合し、これらを重合させてポリアミド酸を得る。ここで、ポリアミド酸調製時のジアミン成分の合計モル量xと、テトラカルボン酸二無水物成分の合計モル量yとの比(y/x)は、0.970〜1.100であることが好ましく、より好ましくは0.990〜1.010であり、さらに好ましくは0.995〜1.005である。ポリアミド酸調製時のジアミン成分量とテトラカルボン酸二無水物成分量とを上記範囲とすることで、得られるポリアミド酸の固有粘度を所望の範囲としやすくなる。
ジアミン成分およびテトラカルボン酸二無水物成分の重合方法は特に制限されず、公知の方法とすることができる。例えば、撹拌機および窒素導入管を備える容器を用意し、窒素置換した容器内に溶媒を投入する。そして、最終的なポリアミド酸の固形分濃度が50質量%以下となるようにジアミン成分を加え、温度調整して攪拌する。当該溶液に、テトラカルボン酸二無水物を所定の量加える。そして、温度を調整しながら、1〜50時間程度攪拌する。
ここで、ポリアミド酸調製時に使用する溶媒は、上述のジアミン成分およびテトラカルボン酸二無水物成分を溶解可能であれば特に制限されない。例えば、非プロトン性極性溶媒および/または水溶性アルコール系溶媒等とすることができる。
非プロトン性極性溶媒の例には、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルフォスフォラアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等;エーテル系化合物である、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−(メトキシメトキシ)エトキシエタノール、2−イソプロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等が含まれる。
水溶性アルコール系溶媒の例には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、tert−ブチルアルコール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、ジアセトンアルコール等が含まれる。
ポリアミド酸調製時に使用する溶媒は、上記成分を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。上記の中でも、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、もしくはこれらの混合液が好ましい。
一方、調製するポリイミドがブロック重合体である場合、特定のジアミン成分およびテトラカルボン酸二無水物成分を重合して、アミン末端のポリアミド酸オリゴマーと、酸無水物末端のポリイミドオリゴマーと、を予め調製する。そして、アミン末端のポリアミド酸オリゴマー溶液に、酸無水物末端のポリイミドオリゴマー溶液を加えて攪拌し、これらを重合させて、ブロックポリアミド酸イミドを得る。
ここで、上述の(i)〜(v)の物性を満たすポリイミドを得るためには、ポリアミド酸またはブロックポリアミド酸イミドの固有粘度(η)を0.65dL/g以上とすることが好ましい。固有粘度(η)は、0.65dL/g以上2.0dL/g以下とすることが好ましく、0.70dL/g以上1.3dL/g以下とすることがより好ましい。前述のように、ポリアミド酸またはブロックポリアミド酸イミドの固有粘度(η)は、ポリアミド酸もしくはブロックポリアミド酸イミド調製時のジアミン成分量とテトラカルボン酸二無水物成分量とのモル比によって調整することができる。また前述のように、固有粘度(η)は、ポリアミド酸の濃度を0.5g/dLとしたとき、25℃でウベローデ粘度管にて測定される値である。ポリアミド酸またはブロックポリアミド酸イミドの固有粘度(η)が0.65dL/g以上であると特に、得られるポリイミドフィルムの波長400nmの光の透過率を所望の範囲とすることが可能となる。
(ワニスの塗布)
前述のポリアミド酸(もしくはブロックポリアミド酸イミド)と溶媒とを含むポリアミド酸ワニス(もしくは、ブロックポリアミド酸イミドワニス、以下これらをまとめて単に「ワニス」とも称する)を、各種基材の表面に塗布して塗膜を形成する。ワニスが含む溶媒は、前述のポリアミド酸の調製に用いる溶媒と同一であってもよく、異なってもよい。ワニスは、溶媒を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
ポリアミド酸(もしくはブロックポリアミド酸イミド)の量は、ワニスの総量に対して1〜50質量%であることが好ましく、10〜45質量%であることがより好ましい。ポリアミド酸(もしくはブロックポリアミド酸イミド)の量が50質量%を超えると、ワニスの粘度が過剰に高くなり、基材に塗布し難くなる場合がある。一方、ポリアミド酸(もしくはブロックポリアミド酸イミド)の濃度が1質量%未満であると、ワニスの粘度が過剰に低く、ワニスを所望の厚さに塗布できない場合がある。また、溶媒の乾燥に時間がかかり、ポリイミドフィルムの製造効率が悪くなる。
また、ワニスの粘度は、500〜100,000mPa・sであることが好ましく、3,000〜60,000mPa・sであることがより好ましく、4,500〜20,000mPa・sであることがさらに好ましい。粘度が当該範囲であると、ワニスを塗布しやすくなり、所望の厚さのポリイミドフィルムが得られやすくなる。なお、上記粘度は、E型粘度計にて25℃で測定される。
ワニスを塗布する基材は、耐溶媒性および耐熱性を有するものであれば特に制限されない。基材は、得られるポリイミド層の剥離性が良好であるものが好ましく、ガラス、金属または耐熱性ポリマーフィルム等からなるフレキシブル基材であることが好ましい。金属からなるフレキシブル基材の例には、銅、アルミニウム、ステンレス、鉄、銀、パラジウム、ニッケル、クロム、モリブデン、タングステン、ジルコニウム、金、コバルト、チタン、タンタル、亜鉛、鉛、錫、シリコン、ビスマス、インジウム、またはこれらの合金からなる金属箔が含まれる。金属箔表面には、離型剤がコーティングされていてもよい。
一方、耐熱性ポリマーフィルムからなるフレキシブル基材の例には、ポリイミドフィルム、アラミドフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルエーテルスルホンフィルム等が含まれる。耐熱性ポリマーフィルムからなるフレキシブル基材は、離型剤や耐電防止剤を含んでいてもよく、表面に離型剤や帯電防止剤がコーティングされていてもよい。得られるポリイミドフィルムの剥離性が良好であり、かつ耐熱性および耐溶媒性が高いことから、基材はポリイミドフィルムであることが好ましい。
基材の形状は、製造するポリイミドフィルムの形状に合わせて適宜選択され、単葉シート状であってもよく、長尺状であってもよい。基材の厚さは、5〜150μmであることが好ましく、より好ましくは10〜70μmである。基材の厚さが5μm未満であると、ワニスの塗布中に、基材に皺が発生したり、基材が裂けたりする場合がある。
ワニスの基材への塗布方法は、一定の厚さで塗布可能な方法であれば、特に制限されない。塗布装置の例には、ダイコータ、コンマコータ、ロールコータ、グラビアコータ、カーテンコータ、スプレーコータ、リップコータ等が含まれる。形成する塗膜の厚さは、所望のポリイミドフィルムの厚さに応じて適宜選択される。
(ポリアミド酸(もしくはブロックポリアミド酸イミド)のイミド化)
続いて、ポリアミド酸(もしくはブロックポリアミド酸イミド)を含むワニスの塗膜を加熱し、ポリアミド酸(もしくはブロックポリアミド酸イミド)をイミド化(閉環)させる。具体的には、上述のワニスの塗膜を、150℃以下の温度から200℃超まで温度を上昇させながら加熱してポリアミド酸(もしくはブロックポリアミド酸イミド)をイミド化させる。またこのとき、塗膜中の溶媒を除去する。そして所定の温度まで昇温させた後、220℃以下で一定時間加熱する。
一般的に、ポリアミド酸がイミド化する温度は150〜220℃である。そのため、塗膜の温度を急激に220℃以上まで上昇させると、塗膜から溶媒が揮発する前に、塗膜表面のポリアミド酸がイミド化する。その結果、塗膜内に残った溶媒が気泡を生じさせたり、塗膜表面に凹凸を生じたさせたりする。したがって、150〜220℃の温度領域では、塗膜の温度を徐々に上昇させることが好ましい。具体的には150〜220℃の温度領域における昇温速度を0.25〜50℃/分とすることが好ましく、1〜40℃/分とすることがより好ましく、2〜30℃/分とすることがさらに好ましい。
昇温は、連続的でも段階的(逐次的)でもよいが、連続的とすることが、得られるポリイミドフィルムの外観不良抑制の面から好ましい。また、上述の全温度範囲において、昇温速度を一定としてもよく、途中で変化させてもよい。
単葉状の塗膜を昇温しながら加熱する方法の例には、オーブン内温度を昇温させる方法がある。この場合、昇温速度は、オーブンの設定によって調整する。また、長尺状の塗膜を昇温しながら加熱する場合、例えば塗膜を加熱するための加熱炉を、基材の搬送(移動)方向に沿って複数配置し;加熱炉の温度を、加熱炉ごとに変化させる。例えば、基材の移動方向に沿って、それぞれの加熱炉の温度を高めればよい。この場合、昇温速度は、基材の搬送速度で調整する。
前述のように、昇温後、220℃以下の温度で、一定時間加熱し、ポリイミドフィルム中の残存溶媒量を1質量%以下にすることが好ましい。一般的なポリイミドは、フィルム中の残存溶媒量を低減するために、280℃以上に加熱する必要がある。しかしながら、本発明のポリイミドは、上述のように、ガラス転移温度が180〜220℃である。したがって、220℃以下での加熱によっても、残存溶媒量を1質量%以下とすることが可能である。なお、フィルム中の溶媒量は、0.5質量%以下とすることがより好ましい。残存溶媒量は、島津製作所社製ガスクロマトグラフィーGC−1700用熱分解装置により測定することができる。また、加熱時間は、通常0.5〜2時間程度である。
前述の塗膜を、220℃以下で加熱する際の加熱方法は特に制限されず、例えば、一定温度に調整したオーブン等で加熱してもよい。また、長尺状の塗膜は、一定に温度を保持した加熱炉等で加熱してもよい。
ここで、一般的なポリイミドは、200℃で加熱しても十分な脱溶媒、イミド化が進行しない。しかしながら、本発明のポリイミドはTgが200℃近傍であることから200℃程度の加熱で十分であり、着色も少ない。
一方で、加熱雰囲気を不活性ガス雰囲気とすると、ポリイミドフィルムの着色がさらに低減され、上述のb値がより低いポリイミドフィルムが得られる。このときの不活性ガスの種類は特に制限されず、アルゴンガスや窒素ガス等とすることができる。またこの場合、酸素濃度は、5体積%以下とすることが好ましく、3体積%以下とすることがより好ましく、1体積%以下とすることがさらに好ましい。雰囲気中の酸素濃度は、市販の酸素濃度計(例えば、ジルコニア式酸素濃度計)により測定される。
ポリアミド酸のイミド化(閉環)後、基材を剥離することで、ポリイミドフィルムが得られる。ポリイミドフィルムを基材から剥離する際には、剥離帯電によりポリイミドフィルムに異物が吸着する可能性がある。したがって、(i)基材に帯電防止剤をコーティングしたり、(ii)ポリアミド酸の塗布装置やポリイミドフィルムの剥離装置に静電気除去部材(例えば除電バー、除電糸、イオン送風型静電気除去装置等)を設置したりすることが好ましい。
(4)ポリイミドフィルムの用途
前述のように、本発明のポリイミドフィルムは、比較的低温で成膜が可能であり、例えば220℃程度で熱圧着が可能である。また、着色が少なく、透明性が高く、さらには耐薬品性が高い。したがって、保護膜や各種バインダー等として好適である。
2.その他
上述のポリアミド酸ワニス、もしくはブロックポリアミド酸イミドワニスを、各種材料等と混合して、コーティング膜を形成するためのコーティング液を調製してもよい。例えば、コーティング液を所望の基材上に塗布した後、ポリアミド酸をイミド化させることで、各種コーティング膜が得られる。このとき、ポリイミドは、各種材料と基材とを結着するためのバインダとして機能する。
上述のように、上述のポリアミド酸もしくはブロックポリアミド酸イミドをイミド化したポリイミドは、ガラス転移温度が比較的低い。したがって、コーティング膜を作製する際に、220℃程度で硬化させることが可能であり、基材に影響を及ぼし難い。またさらに、上述のポリイミドは、透明性が高く、耐熱成が高いこと等から、種々の用途に適用可能である。
なお、コーティング液が含む、各種材料の例には、磁性体、無機粒子、金属粒子、顔料、染料等、本発明の目的を損なわないものであれば特に制限されない。
また、コーティング膜の作製する際のコーティング液の塗布方法や加熱方法等は、上述のワニスの塗布方法や加熱方法と同様とすることができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。しかしながら、本発明の範囲はこれによって何ら制限を受けない。
1.テトラカルボン酸二無水物およびジアミン成分
実施例および比較例で用いたテトラカルボン酸二無水物およびジアミン成分の略称は、それぞれ以下の通りである。
[テトラカルボン酸二無水物成分]
ODPA:4,4’−オキシジフタル酸無水物
s−BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
PMDA:ピロメリット酸無水物
[ジアミン成分]
1,4−BAC:1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン
HMDA:1,6−ヘキサメチレンジアミン
(合成例1)
温度計、コンデンサー、窒素導入管および攪拌羽を備えたフラスコに、1,4−BAC:26.17g(0.184モル)、HMDA:5.35g(0.046モル)、およびN−メチル−2−ピロリドン(NMP)582.9g(18質量%相当)を加えて、窒素雰囲気下において攪拌し、均一な溶液とした。その後、15℃に冷却し、ここにODPA:71.35g(0.23モル)を粉体で装入し、そのまま攪拌した。およそ1時間後徐々に発熱があり、粘度の上昇がみられた。昇温させて、内温60〜70℃で1時間反応させたところ、均一な溶液となった。その後、室温まで冷却し、一晩室温にて熟成させて淡黄色の粘稠なワニスを得た。得られたポリアミド酸ワニスの固有粘度(η)(ポリマー濃度0.5g/dL、NMP、25℃にてウベローデ粘度管にて測定)は0.94dL/gであり、E型粘度計による25℃における粘度は14,000mPa・sであった。
(合成例2)
合成例1と同様の反応装置に、1,4−BAC:22.90g(0.161モル)、HMDA:8.02g(0.069モル)、およびN−メチル−2−ピロリドン(NMP)465.9g(18質量%相当)を加えて、窒素雰囲気下において攪拌し、均一な溶液とした。その後、15℃に冷却し、ここにODPA:71.35g(0.23モル)を粉体で装入し、そのまま攪拌した。およそ1時間後徐々に発熱があり、粘度の上昇がみられた。昇温させて、内温60〜70℃で1時間反応させたところ、均一な溶液となった。その後、室温まで冷却し、一晩室温にて熟成させて淡黄色の粘稠なワニスを得た。得られたポリアミド酸ワニスの固有粘度(η)(ポリマー濃度0.5g/dL、NMP、25℃にてウベローデ粘度管にて測定)は1.01dL/gであり、E型粘度計による25℃における粘度は16,000mPa・sであった。
(合成例3)
合成例1と同様の反応装置に、1,4−BAC:24.89g(0.175モル)、1,6−HMDA:8.72g(0.075モル)、およびN−メチル−2−ピロリドン(NMP)501.0g(18質量%相当)を加えて、窒素雰囲気下において攪拌し、均一な溶液とした。その後、15℃に冷却し、ここにs−BPDA:14.64g(0.050モル)およびODPA:63.73g(0.199モル)を粉体で装入し、そのまま攪拌した。およそ1時間後徐々に発熱があり、粘度の上昇がみられた。昇温させて、内温60〜70℃で1時間反応させたところ、均一な溶液となった。その後、室温まで冷却し、一晩室温にて熟成させて淡黄色の粘稠なワニスを得た。得られたポリアミド酸ワニスの固有粘度(η)(ポリマー濃度0.5g/dL、NMP、25℃にてウベローデ粘度管にて測定)は1.00dL/gであり、E型粘度計による25℃における粘度は16,000mPa・sであった。
(合成例4)
合成例1と同様の反応装置に1,4−BAC:19.63g(0.138モル)、HMDA:10.69g(0.092モル)およびN−メチル−2−ピロリドン(NMP)463.2g(18質量%相当)を加えて、窒素雰囲気下において攪拌し、均一な溶液とした。その後、15℃に冷却し、ここにODPA:71.35g(0.23モル)を粉体で装入し、そのまま攪拌した。およそ1時間後徐々に発熱があり、粘度の上昇がみられた。昇温させて、内温60〜70℃で1時間反応させたところ、均一な溶液となった。その後、室温まで冷却し、一晩室温にて熟成させて淡黄色の粘稠なワニスを得た。得られたポリアミド酸ワニスの固有粘度(η)(ポリマー濃度0.5g/dL、NMP、25℃にてウベローデ粘度管にて測定)は0.85dL/gであり、E型粘度計による25℃における粘度は7,800mPa・sであった。
(合成例5)
合成例1と同様の反応装置に1,4−BAC:11.38g(0.08モル)、HMDA:2.32g(0.02モル)およびN−メチル−2−ピロリジノン(NMP) 196.68 g(18質量%相当)を加えて、窒素雰囲気下において攪拌し、均一な溶液とした。その後、15℃に冷却し、ここにODPA:29.47g(0.095モル)を粉体で装入し、そのまま攪拌した。およそ1時間後徐々に発熱があり、粘度の上昇がみられた。昇温させて、内温60〜70℃で1時間反応させたところ、均一な溶液となった。その後、室温まで冷却し、一晩室温にて熟成させて淡黄色の粘稠なワニスを得た。得られたポリアミド酸ワニスの固有粘度(η)(ポリマー濃度0.5g/dL、NMP、25℃にてウベローデ粘度管にて測定)は0.51dL/gであり、E型粘度計による25℃における粘度は1,310mPa・sであった。
(合成例6)
合成例1と同様の反応装置に1,4−BAC:9.96g(0.07モル)、HMDA:3.49g(0.03モル)およびN−メチル−2−ピロリジノン(NMP)194.11g(18質量%相当)を加えて、窒素雰囲気下において攪拌し、均一な溶液とした。その後、15℃へ冷却し、ここにODPA:23.58g(0.076モル)およびs−BPDA:5.59g(0.019モル)を粉体で装入し、そのまま攪拌した。およそ1時間後徐々に発熱があり、粘度の上昇がみられた。昇温させて、内温60〜70℃で1時間反応させたところ、均一な溶液となった。その後、室温まで冷却し、一晩室温にて熟成させて淡黄色の粘稠なワニスを得た。得られたポリアミド酸ワニスの固有粘度(η)(ポリマー濃度0.5g/dL、NMP、25℃にてウベローデ粘度管にて測定)は0.55dL/gであり、E型粘度計による25℃における粘度は1,700mPa・sであった。
(合成例7)
合成例1と同様の反応装置に1,4−BAC:28.44g(0.200モル)およびN−メチル−2−ピロリドン(NMP)494.7g(15質量%相当)を加えて、窒素雰囲気下において攪拌し、均一な溶液とした。そして、15℃に冷却し、ここにs−BPDA:58.84g(0.200モル)を粉体で装入し、そのまま攪拌した。昇温させて、内温60〜70℃で1時間反応させたところ、均一な溶液となった。その後、室温まで冷却し、一晩室温にて熟成させて淡黄色の粘稠なワニスを得た。得られたポリアミド酸ワニスの固有粘度(η)(ポリマー濃度0.5g/dL、NMP、25℃にてウベローデ粘度管にて測定)は1.23dL/gであり、E型粘度計による25℃における粘度は26,950mPa・sであった。
(合成例8)
合成例1と同様の反応装置に1,4−BAC:4.55g(0.032モル)、HMDA:0.93g(0.008モル)、およびN−メチル−2−ピロリドン(NMP)64.7g(18質量%相当)を加えて、窒素雰囲気下において攪拌し、均一な溶液とした。その後、15℃に冷却し、ここにPMDA:8.72g(0.040モル)を粉体で装入し、そのまま攪拌した。およそ1時間後徐々に発熱があった。昇温させて、内温60〜70℃で1時間反応させたが、均一な溶液とはならなかった。その後、室温まで冷却し、一晩室温にて熟成させたが、均一な溶液にはならなかった。また、粘度の上昇は見られなかった。
(実施例1)
合成例1で調製したポリアミド酸ワニスを、ガラス基板上にドクターブレードで塗工し、ポリアミド酸ワニスの塗膜を形成した。基板及びポリアミド酸ワニスの塗膜からなる積層体をイナートオーブンに入れた。その後、イナートオーブン内の酸素濃度を0.1体積%以下に制御し、オーブン内の雰囲気を50℃から220℃まで85分かけて昇温(昇温速度:2℃/分)させて、さらに220℃で2時間保持した。加熱終了後、さらにイナート下において自然冷却した。その後、サンプルを蒸留水に浸漬させて、基板からポリイミドフィルムを剥離させた。得られたポリイミドフィルムの厚さ、各種物性を表1に示す。
(実施例2、3、および比較例1〜3)
ポリアミド酸ワニスを、表1に示されるポリアミド酸ワニスにそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様にポリイミドフィルムを作製した。得られたポリイミドフィルムの厚さ、各種物性を表1に示す。
(比較例4)
合成例7で調製したポリアミド酸ワニスを用いて、オーブン内の雰囲気を280℃まで昇温し、さらに220℃で2時間保持する代わりに280℃で2時間保持した以外は、実施例1と同様にポリイミドフィルムを作製した。得られたポリイミドフィルムの厚さ、各種物性を表1に示す。
(実施例4)
合成例1で調製したポリアミド酸ワニスを、ガラス基板上にドクターブレードで塗工し、ポリアミド酸ワニスの塗膜を形成した。基板及びポリアミド酸ワニスの塗膜からなる積層体を空気雰囲気下のオーブンに入れた。その後、オーブン内の雰囲気を50℃から220℃まで85分かけて昇温(昇温速度:2℃/分)させて、さらに220℃で2時間保持した。加熱終了後、さらにイナート下において自然冷却した。その後、サンプルを蒸留水に浸漬させて、基板からポリイミドフィルムを剥離させた。得られたポリイミドフィルムの厚さ、各種物性を表1に示す。
(実施例5および6)
ポリアミド酸ワニスを、表1に示されるポリアミド酸ワニスにそれぞれ変更した以外は実施例4と同様にポリイミドフィルムを作製した。得られたポリイミドフィルムの厚さ、各種物性を表1に示す。
[評価]
実施例及び比較例で作製したポリイミドフィルムについて、以下の方法で評価した。なお、表1には合成例8を比較例5として示すが、この場合、重合が進行しなかったため、評価は行えなかった。
1)ガラス転移温度(Tg)の測定
実施例及び比較例で作製したポリイミドフィルムを幅4mm、長さ20mmに裁断した。当該サンプルについて、島津製作所社製 熱分析装置(TMA−50)でガラス転移温度(Tg)を測定した。
2)分解開始温度(Td1)の測定
実施例及び比較例で作製したポリイミドフィルムを5mg秤り、当該サンプルについて、島津製作所社製 熱分析装置(TGA−60)で10℃/分昇温により分解開始温度を測定した。分解開始温度は、空気雰囲気下、質量が1%減少した時の温度とした。
3)光線透過率測定
実施例及び比較例で作製したポリイミドフィルムについて、島津製作所製Multi spec−1500を使用し、波長300〜800nm領域のUV−可視スペクトル測定を行い、波長400nmの光の透過率を得た。
4)b値測定
実施例及び比較例で作製したポリイミドフィルムについて、スガ試験機製 三刺激値直読式測色計(Colour Cute i CC−i型)を使用し、ポリイミドフィルムの黄味の指標となるb値を透過モードで測定した。
5)耐薬品性の評価
フィルムサンプルを20x20mm角に切り出し、重量を測定した。フィルム全体が浸るように25℃のN−メチル−2−ピロリドンを投入し、24時間後の重量変化を観察した。下記式で表される質量変化率が5%以内のものを〇、初期重量からの変化率が5%超のものを×とした。
質量変化率={(浸漬後の質量−初期質量)/初期質量}×100
6)熱圧着
ガラス基板の間に実施例および比較例で作製したポリイミドフィルムを挟み、250℃で熱圧着した。そして、ガラス基板に接着したものを〇、接着しなかったものを×と評価した。
Figure 2020059785
表1に示されるように、脂環式ジアミンおよびアルキレンジアミンを含むジアミン成分と、4,4’−オキシジフタル酸無水物を含むテトラカルボン酸二無水物成分とを適切な量比で重合して得られるポリイミドを含むポリイミドフィルムは、(i)ガラス転移温度が180℃以上220℃以下であり、(ii)分解開始温度が380℃以上であり、(iii)波長400nmの光の透過率が80%以上であり、(iv)L表色系におけるb値が5以下であり、(v)25℃のN−メチル−2−ピロリドンに24時間浸漬したとき、{(浸漬後の質量−初期質量)/初期質量}×100で特定される質量変化率が5%以下であった(実施例1〜6)。そして、これらのポリイミドは、250℃で熱圧着することが可能であった。
また、一般的なポリイミドは、空気雰囲気下でイミド化すると、ポリイミドが着色したり、光の透過性が大幅に低下したりしやすい。これに対し、上述のポリイミドは、空気雰囲気下でイミド化したとしても、過度に光の透過率が低下せず、さらには着色し難かった(実施例4〜6)。
ただし、脂環式ジアミンおよびアルキレンジアミンを含むジアミン成分と、4,4’−オキシジフタル酸無水物を含むテトラカルボン酸二無水物成分とを重合しても、ジアミン成分中の脂環式ジアミンの量が多くなると、耐薬品性が低下した(比較例1)。また、実施例1や実施例3と同様の組成としても、ポリアミド酸の固有粘度が低い場合、すなわち重合が十分でない場合には、光の透過率が低下した(比較例2および3)。
さらに、ジアミン成分が、アルキレンジアミンを含まない場合には、ポリイミドのガラス転移温度が高くなり、250℃で熱圧着させることが難しかった(比較例4)。また、4,4’−オキシジフタル酸無水物(OPDA)をピロメリット酸無水物(PMDA)に変更した場合には、ポリイミドフィルムを得ることができなかった(比較例5)。
本発明のポリイミドフィルムは、比較的低温で成膜可能であり、例えば250℃程度での熱圧着が可能である。また、着色が少なく、透明性が高く、さらには耐薬品性が高い。したがって、各種表示素子の接着層や、保護層等に適用可能である。

Claims (12)

  1. 4,4’−オキシジフタル酸無水物を含むテトラカルボン酸二無水物成分と、
    脂環式ジアミンおよびアルキレンジアミンを含み、かつ前記脂環式ジアミンと前記アルキレンジアミンとのモル比が7/3以上9/1以下であるジアミン成分と、
    の重合物であるポリイミドを含み、以下の(i)〜(v)を全て満たす、ポリイミドフィルム。
    (i)ガラス転移温度が180℃以上220℃以下である
    (ii)分解開始温度が380℃以上である
    (iii)波長400nmの光の透過率が80%以上である
    (iv)L表色系におけるb値が5以下である
    (v)25℃のN−メチル−2−ピロリドンに24時間浸漬したとき、{(浸漬後の質量−初期質量)/初期質量}×100で特定される質量変化率が5%以下である
  2. 前記脂環式ジアミンが、1,4−ジアミノメチルシクロヘキサンを含み、
    前記アルキレンジアミンが、1,6−ヘキサメチレンジアミンを含む、
    請求項1に記載のポリイミドフィルム。
  3. 前記テトラカルボン酸二無水物成分が、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物をさらに含む、
    請求項1または2に記載のポリイミドフィルム。
  4. 4,4’−オキシジフタル酸無水物を含むテトラカルボン酸二無水物成分と、
    脂環式ジアミンおよびアルキレンジアミンを含み、かつ前記脂環式ジアミンと前記アルキレンジアミンとのモル比が7/3以上9/1以下であるジアミン成分と、
    の重合物であるポリアミド酸であって、
    固有粘度(η)が0.65dL/g以上である、
    ポリアミド酸。
  5. 前記脂環式ジアミンが、1,4−ジアミノメチルシクロヘキサンを含み、
    前記アルキレンジアミンが、1,6−ヘキサメチレンジアミンを含む、
    請求項4に記載のポリアミド酸。
  6. 前記テトラカルボン酸二無水物成分が、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物をさらに含む、
    請求項4または5に記載のポリアミド酸。
  7. 請求項4〜6のいずれか一項に記載のポリアミド酸および溶媒を含む、
    ポリアミド酸ワニス。
  8. 請求項4〜6のいずれか一項に記載のポリアミド酸のイミド化物である、
    ポリイミド。
  9. 基材およびポリイミド層が積層されたポリイミド積層体の製造方法であって、
    請求項7に記載のポリアミド酸ワニスを基材上に塗布する工程と、
    前記ポリアミド酸ワニスの塗膜を、不活性ガス雰囲気下で加熱する工程と、
    を含むポリイミド積層体の製造方法。
  10. 基材およびポリイミド層が積層されたポリイミド積層体の製造方法であって、
    請求項7に記載のポリアミド酸ワニスを基材上に塗布する工程と、
    前記ポリアミド酸ワニスの塗膜を、空気雰囲気下で加熱する工程と、
    を含むポリイミド積層体の製造方法。
  11. 前記ポリアミド酸ワニスの塗膜を加熱する工程が、220℃以下の加熱により、前記塗膜中の残存溶媒量を1質量%以下にする工程である、
    請求項9または10に記載のポリイミド積層体の製造方法。
  12. 請求項9〜11のいずれか一項に記載のポリイミド積層体の製造方法で得られるポリイミド積層体から、基材を剥離する工程を含む、
    ポリイミドフィルムの製造方法。
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