JP2020057894A - 撮像素子およびその駆動方法 - Google Patents

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Hirokazu Kobayashi
寛和 小林
秀樹 池戸
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【課題】撮像画像の線型性を確保しながら、分割したPDの信号電荷の差が大きい場合に位相差検出信号の線型性を確保できる輝度範囲を拡大すること。【解決手段】撮影光学系を瞳分割して受光する複数の光電変換部と、前記複数の光電変換部のうち2つの光電変換部に共通して設けられ、前記2つのオーバーフロー電荷を保持可能なオーバーフロー保持容量とを備え、前記オーバーフロー保持容量と前記2つの光電変換部との間のポテンシャル障壁を、前記2つの光電変換部の間のポテンシャル障壁よりも低い状態で露光し、前記複数の光電変換部の信号を加算して撮像画像を生成し、前記2つの光電変換部のうち大きい信号に前記オーバーフロー保持容量の信号を加算して位相差検出信号を生成する。【選択図】図1

Description

本発明は、撮像素子およびその駆動方法に関し、特に撮影光学系の瞳を分割して受光可能な光電変換部を持つ撮像素子およびその駆動方法に関する。
近年撮像素子の分野では、高機能化に向けての進歩が著しく、像面位相差方式によるAutoFocus(以下、AF)時ピント情報取得のため、1画素を複数の光電変換部(フォトダイオード、PhotoDiode、以下PD)に分割した撮像素子も提案されている。1つのマイクロレンズ(以下、ML)に対応する1画素を水平方向について2分割したPDで構成すれば、各PDで撮影光学系の瞳を分割して受光することができる。また、2分割したPDの信号電荷を加算すれば、撮像画像の信号として使用することもできる。
このようにPDの信号電荷を加算することを前提とした場合にも適切な光電変換特性を得るため、特許文献1によれば、2分割したPD間のポテンシャル障壁の高さは、オーバーフロードレイン領域として機能するフローティングディフュージョン領域とのポテンシャル障壁よりも低い撮像装置が開示されている。
2分割したPD間のポテンシャル障壁の高さをこのように設定しておけば、入射光輝度の大きい一方のPDから漏れ出す信号電荷のほとんどが、同一画素内に存在するもう一方のPDに漏れ込むので、これらの信号電荷を加算して得る撮像画像の線型性を確保することができる。
特開2013−149743号公報
しかしながら、2分割したPD間のポテンシャル障壁が低いと撮像画像の線型性を確保できるものの、各PDが線型性を確保できる輝度範囲は狭くなってしまう。これは、2分割したPDの信号電荷の差が大きいとき特に顕著な問題となる。
例えば撮影光学系のデフォーカス量が大きくなると、2分割したPDの信号電荷の差が大きくなり、デフォーカス量の小さい場合に比べて狭い輝度範囲までしか位相差検出信号の線型性を確保できなかった。このように1度の撮影では十分に瞳分割された位相差検出信号を取得することができなかったため、例えば撮像素子の露光時間を短くして再度位相差検出信号を取得する撮影を行う必要があった。さらに、デフォーカス量が大きいほど撮影光学系のフォーカス位置を大きく修正しなくてはならないため、2分割したPDが線型性を確保できる範囲の拡大は、AFの高速化にとっても解決の望まれる問題であった。
本発明の目的は、撮像画像の線型性を確保しながら、分割したPDの信号電荷の差が大きい場合に位相差検出信号の線型性を確保できる輝度範囲を拡大することにある。
上記の目的を達成するために、本発明に係る撮像素子は、
撮影光学系を瞳分割して受光する複数の光電変換部と、前記複数の光電変換部のうち2つの光電変換部に共通して設けられ、前記2つのオーバーフロー電荷を保持可能なオーバーフロー保持容量と、を備えた撮像素子において、前記オーバーフロー保持容量と前記2つの光電変換部との間のポテンシャル障壁を、前記2つの光電変換部の間のポテンシャル障壁よりも低い状態で露光し、前記複数の光電変換部の信号を加算して撮像画像を生成し、前記2つの光電変換部のうち大きい信号に前記オーバーフロー保持容量の信号を加算して位相差検出信号を生成することを特徴とする。
本発明の撮像素子および駆動方法によれば、撮像画像の線型性を確保しながら、分割したPDの信号電荷の差が大きい場合に位相差検出信号の線型性を確保できる輝度範囲を拡大することができる。
本発明の実施形態に係る撮像素子および撮像素子の画素の構成を表すブロック図 本発明の実施形態に係る撮像素子の画素のポテンシャル構造を表す断面図 本発明第1の実施例に係る撮像素子の駆動方法を表すタイミングチャート図 本発明第1の実施例に係る撮像素子の信号処理部の構成を表すブロック図 本発明第1の実施例に係る撮像素子の光電変換特性を表す特性図 本発明第2の実施例に係る撮像素子の駆動方法を表すタイミングチャート図
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明の実施形態に係る固体撮像素子の構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る固体撮像素子の構成を表すブロック図の1例である。
図1において、MLはマイクロレンズの外径を表す。このマイクロレンズで囲まれた2つの光電変換部PDAおよびPDBが位相差検出のため分割された光電変換部(フォトダイオード、PhotoDiode、以下PD)であり、それらの信号の和によって撮像画像の1画素を生成することもできる。
図1ではこれらの画素が2行2列の4画素配列しているが、実用上は数千万画素に及ぶものが多くなっている。以下1画素に含まれるトランジスタ等の構成要素およびその制御信号を左上の画素にのみ明示して他の画素も同等とする。前記制御信号に関しては水平方向に共通の信号として与えられ、1行単位で信号を読み出して行く。
したがって、後述の比較器やカウンタ等の構成要素は列数分だけ配列されていて、行方向に時間をシフトして信号を入力して行くこととなる。このような時間シフトは不図示の垂直シフトレジスタ等と呼ばれる回路によって実現するのが一般的である。
前述2つのPDの電荷はそれぞれ転送トランジスタ11および12により共通のオーバーフロー保持容量(Over Flow Capacitor、以下OFC)に転送することができる。OFCに転送された電荷はさらに、転送トランジスタ16によりフローティングディフュージョン領域FDに転送することができる。また、FDをそのゲートに入力する増幅トランジスタ14は、選択トランジスタ15および、垂直線VLに接続された所定の電流源Iとソースフォロワ回路を構成し、FD電位を垂直線VLに伝達することができる。一方、FDはリセットトランジスタ13を介して電源電位VDDにリセットすることも可能である。
各トランジスタの制御信号について説明する。転送トランジスタ11および12のゲートには制御線POFCAおよびPOFCBを入力する。転送トランジスタ16のゲートにはPTXを入力する。リセットトランジスタ13のゲートにはPRSを入力する。また、選択トランジスタPSELのゲートにはPSELを入力する。それぞれの駆動方法は後述タイミングチャートを用いて説明する。
COMPは、前記垂直線VLの電位と、時間に対し一定の傾きを伴って電位が変化するRAMP信号とを比較して、その大小関係に応じてRAMP信号>VLのときHi、RAMP信号<VLのときLoを出力する比較器である。CNTは、当該比較器の出力をEnable信号として動作するカウンタである。このカウンタCNTはカウンタリセット制御線CRSによって初期化することができ、またカウンタ停止制御線CSTOPによってカウントを維持したまま一時停止することができる。したがって、例えばカウンタEnable信号Hiのときカウンタをリセットした上で、RAMP信号の発生と同時にカウンタリセットを解除すればRAMP信号がVL電位を上回った時にEnable信号がLoに変わるのでカウンタCNTが停止する。すなわち停止したカウンタCNTの値はVL電位に比例するので所定のAD変換を行うことができる。また、このカウンタCNTはUp/Downカウント制御線により必要に応じてアップカウントとダウンカウントを切り換えることができる。なお、RAMPはそのリセット制御線RAMPRSによって初期電位にリセットし、またリセットリセット制御線の解除によってEnable状態となる。
A、B、Cはそれぞれ停止したカウンタCNTの値を一時記憶するためのラッチ回路である。AはPDAの信号、BはPDBの信号、CはOFCの信号に用いるラッチ回路であり、それぞれのラッチ回路への転送はLATA、LATB、LATCによって制御する。
水平走査信号HSRによってA、BおよびCを列順次に選択する。
信号処理部DSPによって、OFCの信号CをAもしくはBに加算して位相差検出信号を生成したり、A、B、Cを加算して撮像画像を生成したりする。
撮像信号もしくはS−Nに基づく位相差検出用信号をLow Voltage Differential Signal(以下、LVDS)などの高速シリアル信号フォーマットで出力する。
次に、本発明の実施形態に係る撮像素子の画素のポテンシャル構造について説明する。図2は、本発明の実施形態に係る撮像素子の画素のポテンシャル構造を表す断面図である。PDAとOFCの間のポテンシャル障壁およびPDBとOFCの間のポテンシャル障壁は、PDAとPDBの間のポテンシャル障壁よりも低い点が第1の特徴である。とりわけこのポテンシャル障壁の高さ関係を維持するように転送トランジスタ11および12のゲート電圧を制御して露光することにより、PDAとPDBの信号電荷に差が生じて一方のPDから漏れ出す場合に、もう一方のPDに漏れ込むより前にOFCに漏れ込む。
また、PDAとPDBの間のポテンシャル障壁がFDへのポテンシャル障壁よりも低いことにより、それらの信号とOFCの信号とを加算したとき得られる撮像画像の線型性を確保することができる。
本実施例では、図1および図2の構成による撮像素子の具体的な駆動方法を説明するとともに、本発明の目的である、撮像画像の線型性の確保と位相差検出信号の線型性を確保できる輝度範囲拡大の両立に関して詳細に説明する。
図3は、図1記載の撮像素子の駆動方法を表すタイミングチャートの1例である。
tはt0を1水平同期期間の原点、t29までを1水平同期期間の周期とする時刻を表す。また、各制御線の変曲点に対しt1〜t29の符号を付して、以下の説明で使用する。
まず、時刻t0において選択トランジスタ15の制御線PSELとリセットトランジスタ13の制御線PRSが立ち上がり当行の選択とFDのリセットを開始する。時刻t1においてPRSを立ち下げFDのリセットを解除する。FDのリセットを解除すると垂直線VLの電位が下がるので、例えばRAMP信号原点の設定によってはRAMP信号>VLの関係が成立しCOMP出力は時刻t1からHiとなっている。
時刻t2において、カウンタリセット制御線CRSとRAMPリセット制御線RAMPRSが立ち下がりRAMP信号をEnable状態とするとともにカウンタCNTがカウントを開始する。時刻t3においてRAMP信号<VLとなりCOMP出力がLoに反転する。これを以ってカウンタCNTはカウントEnable状態が終わるので前記反転時のカウンタ値−Nが記憶される。これはFDリセットレベルのAD変換が行われたことに相当する。Nにマイナス符号が付くのは、カウンタCNTのUp/Down制御線がDownとなっておりダウンカウントしたためである。
時刻t4において、カウンタ停止制御線CSTOPを立ち上げ、カウンタCNTを停止しておく。また、RAMPリセット制御線RAMPRSを立ち上げ、RAMP信号を初期電位にリセットしておく。これに並行して、OFCの信号電荷をFDに転送すべく転送トランジスタ16の制御線PTXを立ち上げる。
時刻t5においてPTXを立ち下げてOFCの信号電荷の転送を終了する。これに並行して、カウンタCNTのUp/Down制御線を立ち上げUpとなりアップカウント設定にしておく。
続いて時刻t6においてCSTOPを立ち下げることによりOFC信号のAD変換を開始する。時刻t7においてRAMP信号<VLとなりCOMP出力が反転しOFCのAD変換を終了する。−Nからカウントしているのでリセットノイズを除去したOFCのカウント値Cを得られている。時刻t8においてRAMPが下限の電位に到達してOFCのAD変換を終了する。時刻t8から時刻t9においてLATCをHiとしてこのときのカウンタ値Cをラッチ回路Cに転送しておき、PDA信号のAD変換に備える。
時刻t9から時刻t18におけるPDA信号のAD変換および時刻t18から時刻t27におけるPDB信号のAD変換は、時刻t0から時刻t9におけるOFC信号のAD変換とほぼ同様である。ただし、PDA信号およびPDB信号のAD変換は、OFCからFDへの転送トランジスタ16を開いたまま、OFCとFDを一つの浮遊拡散容量とみなして実行する。これは、本発明の撮像素子におけるオーバーフロー保持容量OFCは、PDAもしくはPDBから漏れ出した電荷を蓄積するのであって、それを加算して撮像画像を生成するにしても位相差検出信号を生成するにしても、光入射輝度の大きなところで使用する信号なので、OFCの電荷を完全転送できないような不完全空乏半導体領域を用いてもS/N比に大きな影響を生じないと考えられるためである。ところが、そのような不完全空乏半導体領域を経由してFDに転送するPDAおよびPDB信号は入射光輝度の小さなところでも使用し得る信号なので、OFCからのノイズ混入をできるだけ防止したい。そのため、OFCとFDとを一つの浮遊拡散容量とみなし、すなわち時刻t9から時刻t10にてPTXをHiのままFDリセットすることで、OFCの電荷もリセットした状態からの差分信号として、PDAおよびPDBのAD変換値AおよびBを求められるようになっている。なお、上記説明したことから、OFCはFDと別に設けず、FDをOFCと見立てて図2のようなポテンシャル障壁の高さ関係で露光しても、本発明の撮像素子を構成し得る。
ただし、OFCが不完全空乏半導体領域であることからOFCとFDを一つの浮遊拡散領域とみなしてAD変換を実行すると、大きくなった容量の分低下したゲインでAおよびBが得られる。そこで、OFC信号のAD変換値Cと加算して撮像画像や位相差検出信号を生成する場合、RAMPの傾きを小さくしてゲインを上昇したり、後述信号処理部DSPにてゲイン補正を行ったりするとよい。
時刻t9から時刻t18におけるPDA信号のAD変換は、時刻t16にてPDA信号電荷に伴う比較器COMPの反転が起こり、時刻t18から時刻t27におけるPDB信号のAD変換は、時刻t25にてPDB信号電荷に伴う比較器COMPの反転が起こる。すなわち説明に使用している当該画素のA、B、Cの大小関係はA>C>Bであるものとする。
また、時刻t17から時刻t18にてLATAを立ち上げてPDA信号のAD変換値Aをラッチ回路Aに記録し、時刻t26から時刻t27にてLATBを立ち上げてPDB信号のAD変換値Bをラッチ回路Bに記録する。
時刻t27から時刻t29にて水平走査信号HSRを発生して、ラッチ回路A、ラッチ回路Bおよびラッチ回路Cに記録されているAD変換値A、B、Cを列順次に信号処理部DSPに転送する。また、時刻t28から時刻t29にてPSELを立ち下げ次行への垂直走査に備える。
続いて、こうして得られたAD変換値A、B、Cの処理方法について説明する。図4は、AD変換値A、B、Cを処理する信号処理部DSPの構成を表すブロック図である。
A、B、Cを入力し、A+CとB+Cとを生成する加算回路を備えている。A+Cを生成した加算回路の出力は、さらに備えた加算回路に入力されてBと加算して撮像画像A+B+Cを出力する。
一方、生成したA+CとB+Cは、選択回路2によっていずれかが位相差検出信号の第1の候補として出力される。選択回路2は、AとBを入力してその大小関係によって1もしくは0の信号を生成するAB比較器の値で選択動作が行われる。例えばA>Bのとき選択回路2の出力はA+Cとなり、A<Bのとき選択回路2の出力はB+Cとなる。他方、選択回路1によってAとBのいずれかが位相差検出信号の第1の候補の一部として出力される。選択回路1は、前記AB比較器の値により、A>BのときBを出力し、A<BのときAを出力する選択動作を行う。以上により位相差検出信号の第1の候補は、A>BのときA+CおよびB、A<BのときAおよびB+Cとなる。これにより、OFCに漏れ込んだ信号Cを漏れ出したPDの信号に加算して位相差検出信号の第1の候補を生成することができる。
しかしながら、例えば撮影光学系のデフォーカス量の小さい被写体を構成する画素は、AとBの大小関係が大きく異なることはない。そのような画素に備えて、OFCに漏れ出た電荷のAD変換値Cを半分の比率で分配し、A+C×1/2およびB+C×1/2として位相差検出信号の第2の候補を算出する。
選択回路3により、位相差検出信号の第1の候補と第2の候補とを、飽和比較器の出力値に応じて選択する。すなわちDSPより出力される位相差検出信号は、AとPD飽和(後述)とを比較してかつBとPD飽和とを比較してともに1となった場合は第2の候補となり、どちらかがPD飽和よりも低い場合は第1の候補となる。
なお、撮像画像の線型性は、OFCとFDの間のポテンシャル障壁がPDAとPDBの間のポテンシャル障壁よりも高いことから従来技術相当に確保することができている。
こうして得られた撮像画像と位相差検出信号を、シリアル変換してLVDSなどの高速シリアル伝送フォーマットで出力する。撮像画像と位相差検出信号を別のLVDS端子から出力してもよい。
本実施例の最後に、位相差検出信号が線型性を確保する輝度範囲について説明する。図5は、本実施例に係る撮像素子の光電変換特性を表す特性図である。
(a)は従来相当の光電変換特性、(b)は本発明の撮像素子の光電変換特性である。(a)と(b)の比較により、AとBの大小関係が大きくA>Bの場合、例えばデフォーカス量の大きい被写体を構成する画素の場合の効果を示す。
(a)において、位相差検出信号の飽和点、飽和1はPDAとPDBの間のポテンシャル障壁の高さで決まるものであり、対応する入射光輝度範囲である輝度範囲1までしか位相差検出信号の線型性を確保することができなかった。輝度範囲1を超えると、PDAとPDBの信号を加算した信号がPDBに蓄積されていくので、撮像画像と等しい光電変換特性を持つ輝度範囲が存在する。PDとFDの間のポテンシャル障壁の高さで決まる輝度範囲3まで撮像画像は線型性を持つ。
本実施例では、PDAおよびPDBの面積のうちともに一定割合をOFCに割り当てた。さらに、PDAとOFCおよびPDBとOFCの間のポテンシャル障壁はPDAとPDBの間のポテンシャル障壁よりも低いので、PDAおよびPDBの飽和点は飽和1よりも低いPD飽和となる。しかしながら、OFCに漏れ出した電荷はPDA、PDBのうち飽和している画素で発生した電荷なのでAとBの大小関係を元にAもしくはBに加算して漏れ出す前の信号に復元する位相差検出信号の第1の候補を選択することで、実質飽和点は飽和3となる。OFCはPDAとPDBから割り当てた一定割合の2倍まで保持できることから、前記飽和点3に対応する輝度範囲2>輝度範囲1である。以上より、位相差検出信号の線型性を確保できる範囲を、輝度範囲2まで拡大することができる。輝度範囲2を超えるとPDAとPDBで発生した信号電荷がPDBに蓄積されていくので、撮像画像と等しい光電変換特性を持つ輝度範囲が存在する点は(a)と変わらない。
撮影光学系のフォーカス位置を大きく修正しなくてはならないデフォーカス量の大きい場合は、特に位相差検出信号取得の高速化が望まれているため、線型性を確保できる輝度範囲が広いと、撮像素子の露光時間を変えて再度位相差検出信号を得る撮影を行う必要がないなどの多大な効果がある。以上のように、撮像画像の線型性を確保しながら、位相差検出信号の線型性を確保できる輝度範囲を拡大することができた。
本実施例では、完全空乏化可能な半導体領域を用いたOFCの駆動方法について説明する。
実施例1では、OFCは、PDから飽和した信号電荷を一時的に保持するのみなので、不完全空乏半導体領域を用いても構わないとした。
完全空乏化可能な半導体領域を用いた場合、図3のタイミングチャートに代えて、以下説明する図6のタイミングチャートで撮像素子を駆動することで、ノイズやAD変換ゲインに影響を与えることなく、本発明の効果を得ることができる。
図6は、本実施例の撮像素子の駆動方法を表すタイミングチャートである。
図4との違いは、時刻t9から時刻t10および時刻t18から時刻t19PRSと同期してPTXをHiとして、FDとOFCをリセットする。かつ、時刻t11および時刻t20より開始するAD変換までにPTXはLoとなり、FD容量のみで読み出しを行っていく点である。これによりゲインの低下が起こらない。また、時刻t10および時刻t19でPTXをLoとしてFDとの接続を止めても、完全空乏化可能な半導体領域を用いたOFCからはわずかの暗電流以外にノイズ発生要因が少ないため、このような駆動方法を採用することができる。
図4とのいま一つの違いは、時刻t13から時刻t14および時刻t22から時刻t23においてそれぞれPOFCAおよびPOFCBと同期してPTXをHiとしている点である。これは、実施例1と同様に、PDAおよびPDBの信号電荷を、OFCを介してFDに転送しているからである。
以上、完全空乏化可能な半導体領域を用いたOFC構成およびその駆動方法によって、ノイズの影響を小さくしながら、実施例1と同様にAF時ピント情報取得にかかる位相差検出信号の入射光輝度範囲を拡大することができる。
なお、完全空乏化可能な半導体領域を用いたOFCは、全画素一括の電子シャッターに用いてもよい。
これまでの実施例では、一貫して撮影光学系の瞳を2分割して受光するPDを備えた撮像素子を例にとって説明してきたが、N分割して受光するN個のPDを備えた撮像素子についても同様に適用することができる。
また、信号処理部DSPなどは、本発明の撮像部に積層して一体化した半導体基板に形成してもよい。
VDD 撮像素子の電源の一つ、ML 撮像素子の単位マイクロレンズ、
PD 撮像素子の単位マイクロレンズに含まれるPD、
FD 撮像素子のフローティングディフュージョン部、
OFC 撮像素子のオーバーフロー保持容量、
11,12 撮像素子の転送トランジスタ、
13 撮像素子のリセットトランジスタ、
14 撮像素子の増幅トランジスタ、15 撮像素子の選択トランジスタ、
16 撮像素子の転送トランジスタ、VL 撮像素子の垂直線、
RAMP 撮像素子のランプ信号およびその発生回路、
RAMPRS 撮像素子のランプ信号のリセット制御線、
COMP 撮像素子の比較器、CNT 撮像素子のカウンタ、
CRS 撮像素子のカウンタリセット制御線、
CSTOP 撮像素子のカウンタ停止制御線、
Up/Down 撮像素子のカウンタのアップダウンカウント制御線、
A,B,C 撮像素子のラッチ回路、
LAT 撮像素子のラッチ転送制御線、
HSR 撮像素子の水平走査信号およびその発生回路

Claims (7)

  1. 撮影光学系を瞳分割して受光する複数の光電変換部と、
    前記複数の光電変換部のうち2つの光電変換部に共通して設けられ、前記2つのオーバーフロー電荷を保持可能なオーバーフロー保持容量と、
    を備えた撮像素子において、
    前記オーバーフロー保持容量と前記2つの光電変換部との間のポテンシャル障壁を、
    前記2つの光電変換部の間のポテンシャル障壁よりも低い状態で露光し、
    前記複数の光電変換部の信号を加算して撮像画像を生成し、
    前記2つの光電変換部のうち大きい信号に前記オーバーフロー保持容量の信号を加算して位相差検出信号を生成することを特徴とする撮像素子。
  2. 前記画素は、前記オーバーフロー保持容量をゲートに接続して構成するソースフォロワ回路を備えることを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  3. 前記画素は、浮遊拡散領域をさらに備え、
    ゲートに前記浮遊拡散領域を接続して構成するソースフォロワ回路を備えることを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  4. 前記オーバーフロー保持容量は完全空乏化可能な半導体領域であることを特徴とする請求項3に記載の撮像素子。
  5. 共通のマイクロレンズ下に、前記2つの光電変換部が存在する瞳分割構造を有することを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  6. 共通のマイクロレンズ下に、前記2つの光電変換部が存在する瞳分割構造を有することを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  7. 撮影光学系を瞳分割して受光する複数の光電変換部と、前記複数の光電変換部のうち2つの光電変換部に共通して設けられ、前記2つのオーバーフロー電荷を保持可能なオーバーフロー保持容量と、を備えた撮像素子の駆動方法であって、
    前記オーバーフロー保持容量と前記2つの光電変換部との間のポテンシャル障壁を、
    前記2つの光電変換部の間のポテンシャル障壁よりも低い状態で露光し、
    前記複数の光電変換部の信号を加算して撮像画像を生成し、
    前記2つの光電変換部のうち大きい信号に前記オーバーフロー保持容量の信号を加算して位相差検出信号を生成することを特徴とする撮像素子の駆動方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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