JP2020056525A - 超音波式噴霧器 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部環境の状態に応じて霧の噴出量を調整することができる超音波式噴霧器を提供すること。【解決手段】本発明の超音波式噴霧器は、液体が貯留される液体貯留部と、前記液体貯留部内の前記液体に超音波振動を付与する超音波振動素子とを有し、前記超音波振動素子の振動によって発生した霧を噴出する噴出部と、外部環境の状態を検出する検出部と、前記検出部の検出結果に基づいて前記超音波振動素子の作動を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、超音波式噴霧器に関する。
従来から部屋の加湿等の目的で用いられる液体噴霧器が知られている(例えば、特許文献1参照)。この液体噴霧器は、液体貯留部と、液体貯留部に設置された超音波振動素子とを有する。超音波振動素子が振動することにより、液体貯留部内の液体が霧状になり、液体貯留部外に噴霧される。これにより、室内の加湿を行うことができる。
しかしながら、特許文献1に記載の液体噴霧器は、外部環境の状態(例えば、湿度等)に応じて加湿の程度を調整することができない。すなわち、外部環境に寄らず、霧の噴出量が一定である。
また、近年では、いわゆるミストスクリーンと呼ばれる装置が知られている。このミストスクリーンは、上述した液体噴霧器と同じ原理で霧を噴出(噴出)し、この霧に映像光を投影して用いられるものである。
このようなミストスクリーンにおいても、霧の噴出量が一定であり、外部環境の状態(例えば、湿度、温度、気圧および明るさ等)によっては、霧が薄くなる。その結果、映像光を投影しても映像光が見えにくくなったりする。
特開2016−050686号公報
本発明の目的は、外部環境の状態に応じて霧の噴出量を調整することができる超音波式噴霧器を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(7)の本発明により達成される。
(1) 液体が貯留される液体貯留部と、前記液体貯留部内の前記液体に超音波振動を付与する超音波振動素子とを有し、前記超音波振動素子の振動によって発生した霧を噴出する噴出部と、
外部環境の状態を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に基づいて前記超音波振動素子の作動を制御する制御部と、を備えることを特徴とする超音波式噴霧器。
(2) 前記制御部は、前記超音波振動素子を制御することにより、前記噴出部から噴出される単位時間当たりの前記霧の量を調整する上記(1)に記載の超音波式噴霧器。
(3) 前記制御部は、前記超音波振動素子への通電量を制御する上記(2)に記載の超音波式噴霧器。
(4) 前記制御部は、前記外部環境の状態と前記通電量との関係を示す検量線が記憶された記憶部を有し、前記外部環境の状態の情報と前記検量線とに基づいて前記超音波振動素子を制御する上記(2)または(3)に記載の超音波式噴霧器。
(5) 前記検出部は、前記外部環境の湿度、温度および気圧のうちの少なくとも1つを検出する第1検出部を有す上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の超音波式噴霧器。
(6) 噴出した前記霧に映像が投影されるミストスクリーン発生装置として用いられるものである上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の超音波式噴霧器。
(7) 前記検出部は、前記外部環境の明るさを検出する第2検出部を有する上記(6)に記載の超音波式噴霧器。
本願発明によれば、外部環境の状態に応じて霧の噴出量を調整することができる超音波式噴霧器を提供することができる。
図1は、本発明の超音波式噴霧器(第1実施形態)の使用状態を示す斜視図である。 図2は、図1に示す超音波式噴霧器の断面図(部分断面図)である。 図3は、図1に示す超音波式噴霧器のブロック図である。 図4は、図1に示す超音波式噴霧器が備える制御部が行う制御動作のフローチャートである。 図5は、図1に示す超音波式噴霧器が備える液体貯留部および加振部の断面図である。 図6は、図1に示す超音波式噴霧器が備える液体貯留部および加振部の断面図である。 図7は、図1に示す超音波式噴霧器を正面から見た図である。 図8は、図1に示す超音波式噴霧器を正面から見た図である。 図9は、本発明の超音波式噴霧器(第2実施形態)のブロック図である。 図10は、図9に示す制御部が行う制御動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の超音波式噴霧器を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の超音波式噴霧器(第1実施形態)の使用状態を示す斜視図である。図2は、図1に示す超音波式噴霧器の断面図(部分断面図)である。図3は、図1に示す超音波式噴霧器のブロック図である。図4は、図1に示す超音波式噴霧器が備える制御部が行う制御動作のフローチャートである。図5は、図1に示す超音波式噴霧器が備える液体貯留部および加振部の断面図である。図6は、図1に示す超音波式噴霧器が備える液体貯留部および加振部の断面図である。図7は、図1に示す超音波式噴霧器を正面から見た図である。図8は、図1に示す超音波式噴霧器を正面から見た図である。
以下では、説明の都合上、図1、図2、図5〜図8中の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。
[超音波式噴霧器]
図1に示すように、超音波式噴霧器1は、全体形状が長尺状をなし、霧Mを面上に噴出する装置である。また、超音波式噴霧器1が噴出した霧Mには、光源100からの映像光LLが投影される。すなわち、超音波式噴霧器1は、ミストスクリーンを発生させるミストスクリーン発生装置として用いられる。
この超音波式噴霧器1は、図2に示すように、霧Mを発生させて噴出する噴出部2と、送風部3と、外部環境の状態を検出する検出部4と、制御部5と、これらを収納する長尺な筐体6と、筐体6の外部に設置されたタンク7と、を備える。
以下、各部について詳細に説明する。
(噴出部2)
噴出部2は、霧噴出ユニット20を有している。霧噴出ユニット20は、筐体6の長手方向に沿って1個、または複数設けられており、これらは、同様の構成であるため、1つの霧噴出ユニット20について代表的に説明する。
図2に示すように、霧噴出ユニット20は、液体貯留部21と、超音波振動素子22と、配管23と、ファン24と、フィルター25を有している。
液体貯留部21は、筐体6の底部に設置されている。液体貯留部21は、内部で発生した霧Mを噴出する噴出口211と、給水口212とを有するタンクである。この液体貯留部21の底部には、超音波振動素子22が設けられている。
超音波振動素子22は、通電により超音波振動を発生させる機能を有する。超音波振動素子22から付与される超音波振動によって水柱L’が生じる。そして、この状態が繰り返されることにより、水柱L’から微細な液滴が多数飛散して、これが霧Mとなる。そして、霧Mは、液体貯留部21の上部側面に設置されたファン24により噴出口211に接続された配管23内を通って霧噴出口61から噴出される。配管23は、縦断面形状が三角形をなしている、すなわち、上方に行くに連れて内側の断面積が小さくなる形状をなしている。これにより、配管23内を通る霧Mの厚さ(図2中左右方向の長さ)が収束され、霧噴出口61から噴出される。
また、超音波振動素子22は、通電量を調節することにより超音波振動の強弱が可変である。これにより、水柱L’の大きさを調節することができ、霧Mの発生量を調節することができる。
また、配管23の開口には、フィルター25が設けられている。フィルター25は、多孔質体で構成されている。これにより、霧噴出口61から噴出される霧Mの粒の流れが整流され、真っ直ぐ高くまで揺らぎが少ない状態で吹き上がり、投影された映像光LLの解像度を高めることができる。なお、後述する配管32もフィルター25に接続されている。
なお、フィルター25を通過した霧Mの粒子径は、4μm以上6μm以下程度とされる。これにより、映像光LLを投影した際、鮮明な映像が得られる。
筐体6の霧噴出口61は、長尺状をなしており、各配管23から噴出された霧Mは、面状に噴出される。
また、図3に示すように、超音波振動素子22およびファン24は、後述する制御部5と電気的に接続されており、制御部5によってその作動が制御される。
(送風部3)
送風部3は、複数(図示の構成では、10個)の送風ユニット30を有している。各送風ユニットは、噴出部2を介して両側に配置されており、かつ、5個ずつ、筐体6の長手方向に沿って配置されている。各送風ユニット30は、同様の構成であるため、1つの送風ユニット30について代表的に説明する。
送風ユニット30は、ファン31と、配管32とを有している。
ファン31は、筐体6の側部に設置されており、プロペラが回転することにより筐体6の外部から内部に空気を吸引することができる。また、図3に示すように、ファン31は、後述する制御部5と電気的に接続されており、制御部5によってその作動が制御される。
配管32は、ファン31と接続されている。ファン31によって吸引された空気は、配管32内を通って、その後、配管32の開口上に設置されたフィルター25で吸引された空気の流れが整流されて、筐体6の上部に設けられた空気噴出口62から噴出される。空気噴出口62は、長尺状をなしており、霧噴出口61を介して一対配置されている。
このような構成により、面状に噴出された霧Mが、空気Aの気流によって、厚さ方向(図2中左右方向)に広がるのを規制することができる。また、得られるミストスクリーンの主面(投影面)を可及的に平坦にすることができ、投影された映像光LLの解像度を高めることができる。
(検出部4)
検出部4は、筐体6の側部に設置されている。この検出部4は、温度センサー41(第1検出部)と、湿度センサー42(第1検出部)と、気圧センサー43(第1検出部)とを有している。
図3に示すように、温度センサー41は、筐体6の外部の温度を検出し、その情報(検出結果)を電気信号に変換して制御部5に送信する。湿度センサー42は、筐体6の外部の湿度を検出し、その情報(検出結果)を電気信号に変換して制御部5に送信する。気圧センサー43は、筐体6の外部の気圧を検出し、その情報(検出結果)を電気信号に変換して制御部5に送信する。
このように、検出部4は、外部環境の湿度、温度および気圧のうちの少なくとも1つ(本実施形態では、全部)を検出する。これにより、後述するように、制御部5は、これらの検出結果に基づいて霧Mの噴出量(単位時間当たりの噴出量)を調節することができる。
(制御部)
制御部5は、制御部5は、CPU(Central Processing Unit)51と、記憶部52とを有している。
CPU51は、各種モジュールや、各種プログラム等を実行する。
記憶部52は、例えば不揮発性半導体メモリーの一種であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等で構成されている。
また、記憶部52には、CPU51が実行する各種モジュールや、各種プログラムや、後述する検量線等が記憶されている。また、記憶部52には、検出部4の検出結果が一時的に記憶される。
(タンク)
タンク7は、筐体6の外部に設置されており、内部に液体Lを貯留している。また、タンク7は、配管71によって筐体6内の液体貯留部21が有する給水口212と接続されている。これにより、液体貯留部21内に液体Lを供給することができる。
液体Lとしては、特に限定されないが、例えば、水(真水、水道水等)や、水にその他の成分が含まれた液体であってもよい。当該成分としては、例えば、消臭、殺菌、滅菌、消毒機能を有する成分(例えば、次亜塩素酸水)や、香り成分や、着色剤(染料、顔料等)等が挙げられる。
また、図示はしないが、配管71には、給水ポンプが設置されているのが好ましい。
また、図示はしないが、液体貯留部21内には、液体Lの残量を検出する残量センサーが設けられているのが好ましい。また、この残量センサーの検出結果に基づいて給水ポンプを制御するのが好ましい。
このような超音波式噴霧器1では、筐体6の外側には、図示しない電源スイッチ等の各種スイッチが設けられている。電源スイッチを使用者が操作することにより、超音波式噴霧器1の電源のON/OFFを決定する。
[光源]
光源100は、超音波式噴霧器1が噴出した霧M、すなわち、ミストスクリーンに映像光LLを照射する。本明細書における「映像光」とは、静止画および動画の双方を含む。
また、図示の構成では、超音波式噴霧器1と光源100とは、同一平面上(例えば、床)に設置されているが、これに限定されず、例えば、光源は、超音波式噴霧器1の上方に設置されていてもよい。
ここで、水蒸気を含む空気がある温度を下回った場合、凝結が始まる温度がある。この温度を露点温度という。この露点温度は、外部環境(温度、湿度および気圧)に依存し、変化する。
同じ量の霧Mを噴出しても、露点温度が比較的低い場合、霧Mが濃く見えるが、露点温度が比較的高い場合、霧Mが薄く見える。このため、霧Mに映像光LLを照射した場合、露点温度が比較的低い場合には、映像光LLが見えやすいが、露点温度が比較的高い場合には、映像光LLが見えにくくなる。
従来の超音波式噴霧器では、霧の噴出量(単位時間当たりの噴出量)が一定であるため、外部環境に依存して霧が見えにくくなることがあったが、本発明では、このような不具合を防止するのに有効な構成となっている。以下、制御部5の制御動作について説明する。
次に、制御部5の制御動作について、図4に示すフローチャートおよび図5〜図8を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、制御部5が各超音波振動素子22に対して行う制御は同じであるため、以下、1つの超音波振動素子22に行う制御について代表的に説明する。
まず、ステップS101に示すように、外部環境の状態、すなわち、温度、湿度および気圧を検出する。
次に、ステップS102では、ステップS101での検出結果に基づいて、霧Mの噴出量(単位時間当たりの噴出量)を決定する。具体的には、検出した温度T、湿度Sおよび気圧Pの情報から露点温度Fを算出し、算出した露点温度Fの値に基づいて噴出量を決定する。なお、露点温度Fの算出は、公知の算出方法を用いることができる。
また、噴出量は、露点温度Fと、超音波振動素子22への通電量との関係を示す検量線に基づいて算出される。この検量線(第1検量線)は、記憶部52に記憶されており、予め実験的に求められたものとすることができる。
次に、ステップS102にて決定した通電量で超音波振動素子22を駆動し、霧Mの噴出を開始する(ステップS103)。
なお、超音波振動素子22の通電量の大小で水柱L’の高さを調節することができ、水柱L’から生じる霧Mの量を調節することができる。例えば、図5に示す状態における通電量を大きくすることにより、図6に示すように、水柱L’が大きくなり、その結果、生じる霧Mの量を多くすることができる。
これにより、例えば、図5に示す状態では、図7に示すように、霧M(ミストスクリーン)が比較的薄く、投影された映像光LLが見えにくいが、図6に示す状態とすることにより、図8に示すように、霧M(ミストスクリーン)が濃くなり、投影された映像光LLの視認性が上がる。
このように、本発明では、外部環境の状態、すなわち、温度、湿度および気圧に応じて通電量を決定するため、外部環境の状態によらず、投影された映像光LLを見えやすくすることができる。
そして、超音波式噴霧器1では、噴霧中も、温度、湿度および気圧を検出する(ステップS104)。
次いで、ステップS104で検出した温度T、湿度Sおよび気圧Pの情報から現時点での露点温度Fを算出し、露点温度Fが閾値F0を下回ったか否かを判断する(ステップS105)。F>F0であった場合には、現状の噴出量を維持して噴霧を継続する(ステップS106)。
F≦F0であった場合、噴出量の調節が必要で有ると判断し、適切な噴出量を算出する(ステップS107)。噴出量の算出は、ステップS102と同様に、算出した露点温度Fと、超音波振動素子22への通電量との検量線(第1検量線)に基づいて行われる。
次いで、ステップS107で決定した通電量で超音波振動素子22を駆動し、霧Mの噴出量を変更する(ステップS108)。
そして、ステップS109において、終了するか否かを判断する。本ステップにおける判断は、前述した電源スイッチがOFFになったか否かに基づいて行われる。
ステップS109で電源スイッチがOFFになっていない、すなわち、終了指示がないと判断した場合、再度、ステップS104に戻り、以下のステップを順次繰り返す。
このように、超音波式噴霧器1は、液体Lが貯留される液体貯留部21と、液体貯留部21内の液体Lに超音波振動を付与する超音波振動素子22とを有し、超音波振動素子22の振動によって発生した霧を噴出する噴出部2と、外部環境の状態を検出する検出部4と、検出部4の検出結果に基づいて超音波振動素子22の作動を制御する制御部5と、を備える。
これにより、外部環境の状態に応じて霧Mの噴出量を調節することができる。特に、超音波式噴霧器1がミストスクリーン発生装置として用いられるため、外部環境の状態に応じてミストスクリーンの濃さを調節することができる。よって、外部環境の状態に関わらず、映像光LLを鮮明に投影することができる。
また、制御部5は、超音波振動素子22を制御することにより、噴出部2から噴出される単位時間当たりの霧Mの量を調整する。これにより、超音波振動素子22を制御するという簡単な制御で霧Mの噴出量を調節することができる。
また、制御部5は、超音波振動素子22への通電量を制御する。これにより、超音波振動素子22への通電量を制御するという簡単な制御で霧Mの噴出量を調節することができる。
また、制御部5は、外部環境の状態と通電量との関係を示す検量線が記憶された記憶部52を有し、外部環境の状態の情報と検量線とに基づいて超音波振動素子22を制御する。これにより、複雑な演算を省略することができ、簡単な制御によって霧Mの噴出量を調節することができる。
なお、本発明の超音波式噴霧器1は、本実施形態では、ミストスクリーン発生装置に適用した場合について説明したが、本発明ではこれに限定されず、例えば、超音波加湿器にも適用することができる。
<第2実施形態>
図9は、本発明の超音波式噴霧器(第2実施形態)のブロック図である。図10は、図9に示す制御部が行う制御動作を示すフローチャートである。
以下、これらの図を参照して本発明の超音波式噴霧器の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、検出部の構成および制御部の制御動作が異なること以外は前記実施形態と同様である。
図9に示すように、検出部4は、外部環境の明るさ(例えば、照度)を検出する照度センサー44(第2検出部)を有している。照度センサー44は、筐体6の外部に設けられており、筐体6の外部の照度を検出し、その情報(検出結果)を電気信号に変換して制御部5に送信する。これにより、後述するように、制御部5は、外部環境の明るさに応じて霧Mの噴出量を調節することができる。
次に、制御部5の制御動作について、図10に示すフローチャートを参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、制御部5が各超音波振動素子22に対して行う制御は同じであるため、以下、1つの超音波振動素子22に行う制御について代表的に説明する。
まず、ステップS201に示すように、外部環境の状態、すなわち、照度を検出する。
次に、ステップS202では、ステップS201での検出結果に基づいて、霧Mの噴出量(単位時間当たりの噴出量)を決定する。具体的には、検出した照度と超音波振動素子22への通電量との関係を示す検量線に基づいて算出される。この検量線(第2検量線)は、記憶部52に記憶されており、予め実験的に求められたものとすることができる。
次に、ステップS202にて決定した通電量で超音波振動素子22を駆動し、霧Mの噴出を開始する(ステップS203)。
外部環境が明るくなると、ミストスクリーンが薄く見えてしまう傾向を示す。このため、投影された映像光LLが見えにくくなる。これに対し、本実施形態では、外部環境が比較的明るい場合、霧Mの噴出量を比較的多くすることができ、ミストスクリーンを比較的濃くすることができる。よって、外部環境が明るくても映像光LLを鮮明に見えやすくすることができる。
そして、超音波式噴霧器1では、噴霧中も、照度を検出する(ステップS204)。
次いで、ステップS204で検出した照度Xが閾値X0を上回ったか否かを判断する(ステップS205)。X<X0であった場合には、現状の噴出量を維持して噴霧を継続する(ステップS206)。
X≧X0であった場合、噴出量の調節が必要で有ると判断し、適切な噴出量を算出する(ステップS207)。噴出量の算出は、ステップS202と同様に、照度Xと、超音波振動素子22への通電量との検量線(第2検量線)に基づいて行われる。
次いで、ステップS207で決定した通電量で超音波振動素子22を駆動し、霧Mの噴出量を変更する(ステップS208)。
そして、ステップS209において、終了するか否かを判断する。本ステップにおける判断は、前述した電源スイッチがOFFになったか否かに基づいて行われる。
ステップS209で電源スイッチがOFFになっていない、すなわち、終了指示がないと判断した場合、再度、ステップS204に戻り、以下のステップを順次繰り返す。
以上、本発明の超音波式噴霧器を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、超音波式噴霧器を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明の超音波式噴霧器は、各実施形態の構成を組み合わせたものであってもよい。
また、前記各実施形態では、外部環境から露点温度を算出し、その算出した露点温度を霧の噴出量の調節に用いる場合について説明したが本発明ではこれに限定されず、例えば、湿度、気温、気圧および照度ごとに検量線または閾値を設定し、霧の噴出量の調節に用いてもよい。また、湿度、気温、気圧および照度のうちの少なくとも1つを検出する構成であってもよい。
また、前記各実施形態では、各超音波振動素子への通電量を制御する構成であったが、本発明ではこれに限定されず、例えば、各超音波振動素子への通電のON/OFFで制御するいわゆるPWM(Pulse Width Modulation)制御を行う構成であってもよい。あるいは、駆動する超音波振動素子の数によって制御してもよい。
1 超音波式噴霧器
100 光源
2 噴出部
20 霧噴出ユニット
21 液体貯留部
211 噴出口
212 給水口
22 超音波振動素子
23 配管
24 ファン
25 フィルター
3 送風部
30 送風ユニット
31 ファン
32 配管
4 検出部
41 温度センサー
42 湿度センサー
43 気圧センサー
44 照度センサー
5 制御部
51 CPU
52 記憶部
6 筐体
61 霧噴出口
62 空気噴出口
7 タンク
71 配管
A 空気
L 液体
L’ 水柱
LL 映像光
M 霧

Claims (7)

  1. 液体が貯留される液体貯留部と、前記液体貯留部内の前記液体に超音波振動を付与する超音波振動素子とを有し、前記超音波振動素子の振動によって発生した霧を噴出する噴出部と、
    外部環境の状態を検出する検出部と、
    前記検出部の検出結果に基づいて前記超音波振動素子の作動を制御する制御部と、を備えることを特徴とする超音波式噴霧器。
  2. 前記制御部は、前記超音波振動素子を制御することにより、前記噴出部から噴出される単位時間当たりの前記霧の量を調整する請求項1に記載の超音波式噴霧器。
  3. 前記制御部は、前記超音波振動素子への通電量を制御する請求項2に記載の超音波式噴霧器。
  4. 前記制御部は、前記外部環境の状態と前記通電量との関係を示す検量線が記憶された記憶部を有し、前記外部環境の状態の情報と前記検量線とに基づいて前記超音波振動素子を制御する請求項2または3に記載の超音波式噴霧器。
  5. 前記検出部は、前記外部環境の湿度、温度および気圧のうちの少なくとも1つを検出する第1検出部を有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の超音波式噴霧器。
  6. 噴出した前記霧に映像が投影されるミストスクリーン発生装置として用いられるものである請求項1ないし5のいずれか1項に記載の超音波式噴霧器。
  7. 前記検出部は、前記外部環境の明るさを検出する第2検出部を有する請求項6に記載の超音波式噴霧器。
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