JP2020055605A - 縦型製袋充填包装機、内容物入りフィルム包装袋の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、ペースト等を充填する場合には、縦型製袋充填包装機は、内容物が投入されたチューブフィルムを搾って封緘するシゴキ部材を用いる。シゴキ部材を用いることにより、袋内に空気が残らぬように内容物を満たす充満充填(満注充填)が行われる。これにより、例えば包装袋に充填された味噌が酸化して変色することを防止できる。
そこで、充填時間短縮と定量性向上のために、内容物投入用ポンプの吐出量(吐出圧力)を大きく設定する必要がある。
しかし、チューブフィルムの内部の圧力が高まるため、横シールに皺が発生してしまう。横シールの皺は、液漏れの原因となったり見栄えが悪くなったりして、商品価値を低下させてしまう。
しかし、包装袋の製造速度を上げると、これらの調整が厳しくなり、かえって定量性が悪化してしまう。例えば包装袋を1分間当たり20袋以上製造すると、充填量のバラつきが顕著になる。
前記矯正部は、前記チューブフィルムが膨張した後に始動する。
前記矯正部は、前記チューブフィルムを挟持して収縮させる。
前記フィルム支持部は、前記矯正部と前記横シール部の間に配置される。
前記フィルム搬送部は、前記内容物が投入されるときに前記チューブフィルムを微小搬送する。
前記微小搬送におけるフィルム搬送量は、前記袋体の縦方向の長さの10%である。
前記矯正部の上方において、前記チューブフィルムを横方向に亘って挟持して扱くシゴキ部を備える。
前記内容物の投入量を検出するセンサーを備え、前記センサーの検出結果に基づいて前記シゴキ部が始動する。
前記横シール部と前記カッター部は、上下方向において異なる位置に配置される。
前記横シール部と前記カッター部は、上下方向において同位置に配置される。
帯状フィルムをチューブ状に折り込む製袋ガイドと、前記帯状フィルムの側縁同士を熱シールして前記チューブフィルムを形成する縦シール部と、を備える。
前記内容物は、粘度が100mPa・s以上、500Pa・s以下の流動体である。
前記内容物は、粘度が1Pa・s以上、50Pa・s以下の流動体である。
前記内容物は、味噌、餡子、おから、すり身または酒粕である。
前記矯正工程に先立って、前記チューブフィルムを微小搬送するフィルム微小搬送工程を有する。
前記フィルム微小搬送工程におけるフィルム搬送量は、前記フィルム搬送工程におけるフィルム搬送量の2〜10%である。
前記フィルム搬送工程の開始前から終了まで、前記チューブフィルムの上部を横方向に亘って挟持して扱くシゴキ工程を有する。
前記内容物は、粘度が100mPa・s以上、500Pa・s以下の流動体であり、前記流動体の粘度に応じて、前記フィルム支持工程と前記矯正工程の始動時差が設定される。
前記内容物は、粘度が1Pa・s以上、50Pa・s以下であり、前記始動時差が0.5秒以上、2.0秒以下に設定される。
前記袋体を1分当たり20袋以上製造する。
図1は、縦型製袋充填包装機1の側面図である。図2は、縦型製袋充填包装機1の正面図である。
縦型製袋充填包装機1は、帯状のフィルムFからピロー型のフィルム包装袋(袋体)Gを形成すると同時に、このフィルム包装袋Gに内容物Xを充填する。
具体的には、内容物Xは、粘度を有する流動体やペースト(半固形物)である。内容物Xは、例えば、ゼリー状の飲料、マーガリンやショートニング、チョコレート等の食品等である。内容物Xは、飲料や食品に限らず、シャンプーやリンス等の化粧品類、塗料(インク)や接着剤等の工業製品であってもよい。
特に、内容物Xは、味噌や餡子、おから、すり身、酒粕等の粘度が高い食品である。
縦型製袋充填包装機1は、内容物Xの質量(充填量、投入量)が一定になるように、フィルム包装袋Gに充填する。縦型製袋充填包装機1は、内容物の定量性に優れたフィルム包装袋Gを連続して製造する。
フィルム供給部5は後方に、製袋充填包装部6は前方に配置される。フィルム供給部5、製袋充填包装部6は、装置フレーム3の内部に配置される。装置フレーム3は、脚部4を介して床面に設置される。
製袋充填包装部6におけるフィルムFの長手方向を鉛直方向、上下方向または縦方向という。製袋充填包装部6におけるフィルムFの横方向を左右方向ともいう。
製袋充填包装部6におけるフィルムF(チューブフィルムFc、フィルム包装袋G)の厚み方向(膨らむ方向)を前後方向とも呼ぶ。前後方向と左右方向をあわせて側方とも呼ぶ。
フィルム供給部5は、フィルムFを製袋充填包装部6に向けて供給する。フィルム供給部5は、複数の従動ローラー等を備える。フィルム供給部5は、ロール状に巻かれたフィルムF(ロールフィルムFr)を軸支する。フィルム供給部5は、ロールフィルムFrからフィルムFを繰り出し、複数の従動ローラーを経由させる。フィルム供給部5は、フィルムFに弛みや蛇行がないように、一定のテンションを掛けて送り出す。
製袋充填包装部6は、フィルムFを下方向(縦方向)に送りながら、フィルム包装袋Gを形成する。製袋充填包装部6は、フィルムFからフィルム包装袋Gを切り離して、内容物Xが充填されたフィルム包装袋G(内容物入りフィルム包装袋G)を連続して製造する。
フィルムFは、製袋部7を経由して充填包装部8に送られる。製袋部7は、フィルムFをチューブ状に形成し、充填包装部8は、内容物Xが充填されたフィルム包装袋Gを製造する。
製袋部7は、フィルムFを縦方向(下方向)に送りながら、フィルムFをチューブ状に形成する。製袋部7は、製袋ガイド10、フィルム搬送部20、縦シール部30を備える。
製袋ガイド10は、フィルム供給部5から供給されたフィルムFに密着して、フィルムFをチューブ状に折り込む。また、製袋ガイド10は、搬送方向を斜め上方向から下方向に方向転換して、チューブ状のフィルムF(チューブフィルムFc)を下方向に吊り下げた状態で保持する。
セーラー部11は、ステンレス製の薄板をセーラー服の襟の様に折り込んだ部材であって、上流側が平板状、下流側が円筒状に形成される。セーラー部11の下流側は、上下方向に延びる。
パイプ部12は、ステンレス製の円筒体であって、セーラー部11の下流側(円筒状の部位)に嵌通される。パイプ部12は、上下方向に沿って配置され、セーラー部11との間に隙間が設けられる。パイプ部12は、上端側がセーラー部11よりも上方向に突出し、下端側がセーラー部11よりも下方向に延びる。
案内板13は、パイプ部12の下端側の左右側面にそれぞれ配置される。案内板13は、下方に向けて広がる一対の三角形平板または台形平板であり、パイプ部12の側面に固定される。案内板13は、その下端がパイプ部12よりも下方に位置する。
案内板13は、チューブフィルムFcを横方向に扁平化(広げる)する部材である。案内板13は、チューブフィルムFcを内部から横方向に押し広げて、扁平にする。
フィルム搬送部20は、フィルムF(チューブフィルムFc)を下向きに間欠搬送する。フィルム搬送部20は、製袋ガイド10の下方向に配置される。
フィルム搬送部20は、一対二組(四つ)の搬送ローラー21を備える。搬送ローラー21は、円形平板であり、案内板13の直下に2つ(一対)ずつ配置される。一対の搬送ローラー21は、チューブフィルムFcの左右両端を前後に挟んで配置される。
フィルム搬送部20は、搬送ローラー21を回転させて、チューブフィルムFcを下方向に搬送する。
縦シール部30は、セーラー部11の下方向において、パイプ部12の前方に配置される。縦シール部30は、セーラー部11を経てチューブ状に折り込まれたフィルムFの側縁同士を縦方向に沿って熱シール(熱溶着)する。つまり、縦シール部30は、フィルムFをチューブフィルムFcにする。
縦シール部30は、縦熱ヒーター31と案内ローラー対32を備える。
これにより、フィルムFが完全なチューブ状(チューブフィルムFc)になる。縦シールTは、背貼りシールとも呼ばれる。
充填包装部8は、チューブフィルムFcの内部(内側)に内容物Xを充填し、さらに内容物Xが充填されたフィルム包装袋Gを製造する。充填包装部8は、充填部40、横シール部80、カッター部90等を備える。充填包装部8の下方には、フィルム包装袋Gを搬出する搬送コンベヤ(不図示)が付設される。
充填部40は、チューブフィルムFcの内部に内容物Xを投入(充填)する。充填部40は、ノズル41、送液ポンプ(不図示)を備える。
ノズル41は、パイプ部12の中心軸に沿って配置される。ノズル41は、パイプ部12に挿通されて、パイプ部12の上下からそれぞれ突出する。ノズル41は、例えば内容物Xとして、例えばペースト状の味噌を下方向に吐出する。
送液ポンプは、ノズル41の上部に向けて内容物Xを輸送する。
充填部40から吐出される内容物Xの時間当たりの投入量は、一定に設定される。つまり、送液ポンプは、絶え間なく定常運転する。
ノズル41からの内容物Xの吐出量は、例えば1分当たり17000〜25500cm3であり、質量が1分当たり約20〜30kgである。
シゴキ部50は、一対の従動ローラー(シゴキローラー52)と光学センサー55を備える。シゴキローラー52は、チューブフィルムFcを挟んで前後方向にそれぞれ配置される。
シゴキ部50は、内容物Xが投入されたチューブフィルムFcを前後方向から挟持して横方向にわたって封緘する。つまり、チューブフィルムFcを搾って内容物Xを上下に分断し、チューブフィルムFc同士を密着させる。シゴキ部50は、フィルム搬送部20がチューブフィルムFcを下方向に搬送するときに、チューブフィルムFcを挟持し続ける。つまり、シゴキ部50は、チューブフィルムFcを相対的に上方に向かって扱く。
これにより、シゴキ部50は、チューブフィルムFcの下端側(底部)に、内容物Xが充満充填された袋状の部位(フィルム包装袋G)を形成する。
光学センサー55は、例えば赤外線センサーであって、チューブフィルムFcに充填された内容物Xの有無を検出する。つまり、光学センサー55は、内容物Xがノズル41の先端よりも上方側まで充填されたか否かを検出する。
シゴキ部50は、光学センサー55の検出結果に基づいて、一対のシゴキローラー52を作動させる。つまり、シゴキ部50は、光学センサー55が内容物Xを検出すると、一対のシゴキローラー52をチューブフィルムFcに向かって移動させる。
矯正部60は、前後方向を向いて横方向に延在する一対の平板(矯正板61)を備える。矯正板61は、チューブフィルムFcを挟んで前後方向にそれぞれ配置される。
矯正部60は、内容物Xが投入されたチューブフィルムFcを前後方向から押圧する。矯正部60は、内容物Xが投入されて前後方向に膨らんだチューブフィルムFcを挟持して、チューブフィルムFcを所定の厚みに戻す(収縮させる)。つまり、チューブフィルムFcの形状を矯正する。
これにより、矯正部60は、チューブフィルムFc(フィルム包装袋G)に充填される内容物Xの量を一定にする。
フィルム支持部70は、上下方向を向いて横方向に延在する一対の平板(シャッター板71)を備える。シャッター板71は、チューブフィルムFcを挟んで前後方向にそれぞれ配置される。
フィルム支持部70は、内容物Xを投入するときに、チューブフィルムFcの下端(横シールYの直上)を前後方向から挟持する。そして、一対のシャッター板71は、チューブフィルムFcを下方向から支持する。
フィルム支持部70は、内容物Xが投入されてチューブフィルムFcが前後方向に膨らむ前に、チューブフィルムFcの下端を挟持する。これにより、フィルム支持部70は、横シールYにおける皺の発生を防止する。
横シール部80は、ノズル41の下端の下方向に配置される。横シール部80は、チューブフィルムFcを横方向にわたって熱シール(熱溶着)して横シールYを形成する。
横シール部80は、横熱ヒーター81、シワ除去部86を備える。
横熱ヒーター81は、一対のヒーターバー82によりチューブフィルムFcに横シールYを形成する。これにより、チューブフィルムFcの下端にフィルム包装袋Gが形成される。
シワ除去部86は、横熱ヒーター81がチューブフィルムFcを熱シールする前に、チューブフィルムFcの左右両端をそれぞれ把持し、各々横方向外側へ移動しながらチューブフィルムFcを扁平に広げる。
横熱ヒーター81がチューブフィルムFcを熱シールするときに、一対二組のクランプバー87がチューブフィルムFcの左右両端を把持しているので、横シールYに皺が発生しづらくなる。
カッター部90は、横シール部80の下方向に配置される。カッター部90は、チューブフィルムFcに形成された横シールYを横方向に亘って切断する。これにより、チューブフィルムFcからフィルム包装袋Gを切り落とす。
次に、縦型製袋充填包装機1を用いて、内容物入りフィルム包装袋Gを製造する工程について説明する。
図3〜図5は、内容物入りフィルム包装袋Gの製造方法を示す工程図である。
図3(a)は内容物充填工程S1およびフィルム支持工程S2、(b)はフィルム微小搬送工程S3を示す。図3(a)は横シール工程S7および袋体切離工程S8も示す。
図4(a)は矯正工程S4、(b)はシゴキ工程S5を示す。
図5(a)は、シゴキ工程S5、(b)はフィルム搬送工程S6を示す。
図6は、内容物入りフィルム包装袋Gの製造方法のタイミングチャートである。図6において、ハッチング部分は各構成要素の作動時間を示す。
内容物充填工程S1は、充填部40がチューブフィルムFcの内部に内容物Xを投入する工程である。
充填部40は、ノズル41から内容物Xを吐出して、チューブフィルムFcの内部に供給する。内容物Xの時間当たりの投入量は一定に設定される。
この内容物充填工程S1は、内容物入りフィルム包装袋Gを製造する工程において、絶え間なく継続される。
横シール工程S7、袋体切離工程S8および縦シール工程S9については、後述する。
フィルム支持工程S2は、横シール部80の直上において、フィルム支持部70がチューブフィルムFcを支持する工程である。
フィルム支持部70は、一対のシャッター板71により、チューブフィルムFcの底部(横シールYの直上)を横方向にわたって挟持する。一対のシャッター板71は、内容物Xが投入されてチューブフィルムFcが前後方向に膨らむ前に、チューブフィルムFcの底部を挟持する。
これにより、チューブフィルムFcの底部の膨張が一対のシャッター板71よりも下方に伝達されなくなる。したがって、フィルム支持部70は、横シールYにおける皺の発生を防止する。
フィルム微小搬送工程S3は、フィルム支持部70がチューブフィルムFcを挟持した後に、フィルム搬送部20がチューブフィルムFcを微小に搬送する工程である。
フィルム搬送部20は、搬送ローラー21を回転させて、チューブフィルムFcを下方に搬送する。フィルム搬送部20によるチューブフィルムFcの搬送量(フィルム搬送量)は、フィルム包装袋G1の縦方向の長さの2〜10%程度である。例えば、フィルム包装袋G1の縦方向の長さは約240mm、チューブフィルムFcの搬送量は約10mmである。
矯正工程S4は、矯正部60がチューブフィルムFcを前後方向から挟持する工程である。
矯正部60は、チューブフィルムFcに内容物Xが十分に充填されると、一対の矯正板61によりフィルム包装袋G1を前後方向から押圧する。これにより、チューブフィルムFcの底部に充填された内容物Xが押し上げられる。そして、チューブフィルムFcの厚みがフィルム包装袋G1の出荷時の厚みと同一になる。つまり、矯正部60は、内容物Xが充填されて膨張したチューブフィルムFc(フィルム包装袋G1)を一定の厚みに矯正する。
例えば、フィルム支持工程S2と矯正工程S4の始動時差は、内容物Xの粘度に応じて、0.5秒以上、2.0秒以下に設定される。つまり、フィルム支持部70が始動してから、0.5秒〜2.0秒後に、矯正部60が始動する。
しかし、ペースト状の内容物Xは流れが悪いため、チューブフィルムFcの底部に行き渡りづらい。このため、従来の方式では、内容物Xの定量性が損なわれたり充填時間が長くなったりする。
これに対して、本方式では、チューブフィルムFcを厚み方向に膨張させた後に、矯正板61で押圧して一定の厚みに矯正する。つまり、チューブフィルムFcが膨らまないように規制して成形するのではなく、一旦膨張したチューブフィルムFcを矯正して所定の厚みに形成する。
このため、チューブフィルムFcの底部に内容物Xが確実に行き渡る。したがって、内容物Xの定量性を確保でき、充填時間の損失もない。
一方、フィルム支持工程S2は継続する。つまり、チューブフィルムFcは、シャッター板71のみに支持(載置)され続ける。
シゴキ工程S5は、シゴキ部50が、内容物Xが投入されたチューブフィルムFcを扱く工程である。
シゴキ工程S5は、チューブフィルムFcに充填された内容物Xがノズル41の先端をよりも上方向に到達すると、開始される。光学センサー55が内容物Xを検出すると、一対のシゴキローラー52がチューブフィルムFcを前後方向から搾り始める。
シゴキ部50は、一対のシゴキローラー52を密着させてシゴキローラー52を挟持して、内容物Xを上下方向に分断する。これにより、チューブフィルムFcが封緘されて、シゴキローラー52の直下に、内容物Xが充填された袋体(上端が未封止のフィルム包装袋G0)が出現する。
フィルム搬送工程S6は、シゴキローラー52でチューブフィルムFcを封緘した状態で、フィルム搬送部20がチューブフィルムFcを搬送する工程である。
フィルム搬送部20は、4つの搬送ローラー21を回転させて、チューブフィルムFcを下方に搬送する。フィルム搬送部20によるチューブフィルムFcの搬送量(フィルム搬送量)は、フィルム包装袋G1の縦方向の長さ(約240mm)と同一である。
このため、チューブフィルムFcにおいて、チューブフィルムFc同士が密着する(封緘された)領域が下方向に延びる。内容物Xがペースト状であり、シゴキローラー52よりも下方側において内容物Xが充満充填されているので、チューブフィルムFc同士は密着し続ける。
したがって、チューブフィルムFcに出現した袋体(フィルム包装袋G0)が横シール部80とカッター部90の間に移動する。同時に、チューブフィルムFcの下端に吊り下げられたフィルム包装袋G1が、カッター部90の直下に移動する。つまり、フィルム包装袋G0がフィルム包装袋G1の位置に移動し、フィルム包装袋G1がフィルム包装袋Gの位置に移動する。
そして、フィルム搬送工程S6が終了したら、最初の工程に戻る。すなわち、フィルム支持工程S2、横シール工程S7、袋体切離工程S8および縦シール工程S9を行う。フィルム支持工程S2は、前述の通りである。
横シール工程S7は、横シール部80がチューブフィルムFcに横シールYを形成する工程である。
まず、横シール部80は、クランプバー87により、チューブフィルムFcの左右両端を把持する。これにより、フィルムFが横方向に伸縮しづらくなる。
次に、横シール部80は、ヒーターバー82により、チューブフィルムFcを横方向にわたって熱シールして横シールYを形成する。
一対のシャッター板71が横シールYの直上を挟持しているので、フィルム包装袋G0の内容物Xの重さやチューブフィルムFcの膨張に影響されずに、横シールYが良好に形成される。また、一対のクランプバー87が横シールYの直下を挟持しているので、フィルム包装袋G1の内容物Xの重さに影響されずに、横シールYが良好に形成される。
横シールYが形成されると、チューブフィルムFcが密閉されて、その下方側がフィルム包装袋G1になる。フィルム包装袋G1は、チューブフィルムFcの下端に吊り下げられる。
袋体切離工程S8は、カッター部90がチューブフィルムFc(フィルム包装袋G1)からフィルム包装袋Gを切り落とす工程である。
カッター部90は、カッターバー91により、フィルム包装袋G1の下方側の横シールYを横方向にわたって挟持する。そして、カッターバー91に内蔵されたカッター(不図示)で横シールYを上下方向に二分割するように切断する。これにより、チューブフィルムFc(フィルム包装袋G1)の下端から、フィルム包装袋Gが切り離される。
縦シール工程S9は、縦シール部30がチューブ状に折り込まれたフィルムFに縦シールTを形成する工程である。
縦シール工程S9は、フィルムFが停止しているときに行われる。つまり、縦シール工程S9は、フィルム搬送工程S6とは異なるときに行われる。縦シール工程S9は、例えば横シール工程S7と同時に行われる。
縦シール部30は、一対のヒーターバーの間に挿入されたフィルムFの側縁同士を熱シールする。そして、フィルム搬送部20がチューブフィルムFcを下方に搬送することにより、縦シールTが隙間なく連続して形成される。
縦型製袋充填包装機1は、内容物入りフィルム包装袋Gを製造する工程を繰り返す。これにより、縦型製袋充填包装機1は、複数の内容物入りフィルム包装袋Gを連続して製造する。縦型製袋充填包装機1は、内容物入りフィルム包装袋Gを、例えば1分当たり20袋以上製造する。具体的には、20袋から30袋を製造する。
図7〜図9は、本発明の第二実施形態に係る縦型製袋充填包装機2および内容物入りフィルム包装袋Gの製造方法を示す図である。
図7(a)は内容物充填工程S1およびフィルム支持工程S2、(b)はフィルム微小搬送工程S3を示す。
図8(a)は矯正工程S4、(b)はシゴキ工程S5を示す。
図9(a)は、シゴキ工程S5およびフィルム搬送工程S6、(b)は横シールおよび袋体切離工程S17を示す。
以下では、第一実施形態とは異なる構成や方法(工程)について主に説明する。
横シール部100は、一対のヒーターバー112と一対のクランプバー(不図示)を備える。
後方側のヒーターバー112はカッター(不図示)を有し、前方側のヒーターバー112にはカッター受溝(不図示)が設けられる。
内容物入りフィルム包装袋Gを製造する工程は、内容物充填工程S1、フィルム支持工程S2、フィルム微小搬送工程S3、矯正工程S4、シゴキ工程S5、フィルム搬送工程S6、横シールおよび袋体切離工程S17の順に、繰り返し行われる。また、縦シール工程S9が横シールおよび袋体切離工程S17と同時に行われる。
フィルム搬送工程S6を経ると、チューブフィルムFcに出現した袋体(フィルム包装袋G0)が横シール部100の直下に移動する。つまり、フィルム包装袋G0がフィルム包装袋G1の位置に移動する。
そして、フィルム搬送工程S6が終了したら、最初の工程に戻る。すなわち、フィルム支持工程S2、横シールおよび袋体切離工程S17を行う。
横シールおよび袋体切離工程S17は、横シール部100がチューブフィルムFcに横シールYを形成し、さらに横シールYを切断して、チューブフィルムFcからフィルム包装袋Gを切り落とす工程である。
まず、横シール部100は、クランプバー87により、チューブフィルムFcの左右両端を把持する。これにより、フィルムFが横方向に伸縮しづらくなる。
次に、横シール部100は、ヒーターバー112により、チューブフィルムFcを横方向にわたって熱シールして横シールYを形成する。
一対のシャッター板71が横シールYの直上を挟持しているので、フィルム包装袋G0の内容物Xの重さやチューブフィルムFcの膨張に影響されずに、横シールYが良好に形成される。また、一対のクランプバー87が横シールYの直下を挟持しているので、フィルム包装袋Gの内容物Xの重さに影響されずに、横シールYが良好に形成される。
横シールYが形成されると、チューブフィルムFcが密閉されて、その下方側がフィルム包装袋Gになる。フィルム包装袋Gは、チューブフィルムFcの下端に吊り下げられる。
最後に、ヒーターバー112に内蔵されたカッター(不図示)で横シールYを上下方向に二分割するように切断する。これにより、チューブフィルムFc(フィルム包装袋G1)の下端から、フィルム包装袋Gが切り離される。
フィルム支持部70がチューブフィルムFcの下端を支持するので、内容物XをチューブフィルムFcに充填するときに、横シールYの皺の発生を防止できる。
また、チューブフィルムFcに内容物Xが行き渡るときに、矯正部60がチューブフィルムFcから離間しているので、内容物Xの流れが阻害されない。このため、内容物Xの流動性が低下することなく、充填時間を短縮できる。
そして、チューブフィルムFcが膨張した後に、矯正部60がチューブフィルムFcの厚みを矯正するので、内容物Xの定量性を向上できる。
したがって、縦型製袋充填包装機1,2は、粘性を有する内容物Xをフィルム包装袋Gに充満充填するときに、定量性向上と充填時間短縮を図ることができる。よって、内容物Xの定量性に優れたフィルム包装袋Gを効率的に製造できる。
さらに、カッター部90によるカット予定位置に内容物Xが残りにくいように、横シール部80が横シールYを形成する。これにより、フィルム包装袋Gの上下両端(カット位置)に残る夾雑物(内容物X)を最小限に抑えることができる。
インフレーションフィルムを用いる場合は、製袋ガイド10に代えて、方向転換用ローラー等を用いる。
矯正部60は、平板形の矯正板(矯正体)を備える場合に限らない。矯正体の形状は、内容物入りフィルム包装袋Gの出荷形状に合わせて、適宜変更可能である。矯正体は、例えば、半円形や半球形等であってもよい。
10 製袋ガイド
20 フィルム搬送部
30 縦シール部
40 充填部
50 シゴキ部
52 シゴキローラー
55 光学センサー
60 矯正部
61 矯正板
70 フィルム支持部
71 シャッター板
80 横シール部
82 ヒーターバー
87 クランプバー
90 カッター部
91 カッターバー
100 横シール部(カッター部)
112 ヒーターバー
F フィルム
Fc チューブフィルム
G,G0,G1 物入りフィルム包装袋(袋体)
T 縦シール
Y 横シール
X 内容物
Claims (23)
- 下方向に延びるチューブフィルムの内側に内容物を投入する充填部と、
前記内容物が投入されるときに前記チューブフィルムを横方向に亘って挟持するフィルム支持部と、
前記チューブフィルムを側方から挟持して前記チューブフィルムの膨張を矯正する矯正部と、
前記チューブフィルムを下方向に搬送するフィルム搬送部と、
前記チューブフィルムを幅方向に亘って熱シールして袋体にする横シール部と、
前記袋体を前記チューブフィルムから切り離すカッター部と、
を備える縦型製袋充填包装機。 - 前記矯正部は、前記フィルム支持部に後れて始動する請求項1に記載の縦型製袋充填包装機。
- 前記矯正部は、前記チューブフィルムが膨張した後に始動する請求項2に記載の縦型製袋充填包装機。
- 前記矯正部は、前記チューブフィルムを挟持して収縮させる請求項3に記載の縦型製袋充填包装機。
- 前記フィルム支持部は、前記矯正部と前記横シール部の間に配置される請求項1から4のうちいずれか一項に記載の縦型製袋充填包装機。
- 前記フィルム搬送部は、前記内容物が投入されるときに前記チューブフィルムを微小搬送する請求項1から5のうちいずれか一項に記載の縦型製袋充填包装機。
- 前記微小搬送におけるフィルム搬送量は、前記袋体の縦方向の長さの2〜10%である請求項6に記載の縦型製袋充填包装機。
- 前記矯正部の上方において、前記チューブフィルムを横方向に亘って挟持して扱くシゴキ部を備える請求項1から7のうちいずれか一項に記載の縦型製袋充填包装機。
- 前記内容物の投入量を検出するセンサーを備え、
前記センサーの検出結果に基づいて前記シゴキ部が始動する請求項8に記載の縦型製袋充填包装機。 - 前記横シール部と前記カッター部は、上下方向において異なる位置に配置される請求項1から9のうちいずれか一項に記載の縦型製袋充填包装機。
- 前記横シール部と前記カッター部は、上下方向において同位置に配置される請求項1から9のうちいずれか一項に記載の縦型製袋充填包装機。
- 帯状フィルムをチューブ状に折り込む製袋ガイドと、
前記帯状フィルムの側縁同士を熱シールして前記チューブフィルムを形成する縦シール部と、
を備える請求項1から11のうちいずれか一項に記載の縦型製袋充填包装機。 - 前記内容物は、粘度が100mPa・s以上、500Pa・s以下の流動体である請求項1から12のうちいずれか一項に記載の縦型製袋充填包装機。
- 前記内容物は、粘度が1Pa・s以上、50Pa・s以下の流動体である請求項13に記載の縦型製袋充填包装機。
- 前記内容物は、味噌、餡子、おから、すり身または酒粕である請求項14に記載の縦型製袋充填包装機。
- 下方向に延びるチューブフィルムの内側に内容物を投入する充填工程と、
前記チューブフィルムを横方向に亘って挟持するフィルム支持工程と、
前記チューブフィルムを側方から挟持して前記チューブフィルムの膨張を矯正する矯正工程と、
前記チューブフィルムを下方向に搬送するフィルム搬送工程と、
前記チューブフィルムを幅方向に熱シールして袋体にする横シール工程と、
前記袋体を前記チューブフィルムから切り離す切離工程と、
を有する内容物入りフィルム包装袋の製造方法。 - 前記矯正工程は、前記チューブフィルムが膨張した後に、所定の厚みに収縮させる請求項16に記載の内容物入りフィルム包装袋の製造方法。
- 前記矯正工程に先立って、前記チューブフィルムを微小搬送するフィルム微小搬送工程を有する請求項16または17に記載の内容物入りフィルム包装袋の製造方法。
- 前記フィルム微小搬送工程におけるフィルム搬送量は、前記フィルム搬送工程におけるフィルム搬送量の2〜10%である請求項18に記載の内容物入りフィルム包装袋の製造方法。
- 前記フィルム搬送工程の開始前から終了まで、前記チューブフィルムの上部を横方向に亘って挟持して扱くシゴキ工程を有する請求項16から19のうちいずれか一項に記載の内容物入りフィルム包装袋の製造方法。
- 前記内容物は、粘度が100mPa・s以上、500Pa・s以下の流動体であり、
前記流動体の粘度に応じて、前記フィルム支持工程と前記矯正工程の始動時差が設定される請求項16から20のうちいずれか一項に記載の内容物入りフィルム包装袋の製造方法。 - 前記内容物は、粘度が1Pa・s以上、50Pa・s以下であり、
前記始動時差が0.5秒以上、2.0秒以下に設定される請求項21に記載の内容物入りフィルム包装袋の製造方法。 - 前記袋体を1分当たり20袋以上製造する請求項16から22のうちいずれか一項に記載の内容物入りフィルム包装袋の製造方法。
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