JP2020054277A - トラクタ車速連動粉粒材散布機の作業支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】トラクタ車速連動粉粒材散布機において、作業を円滑に継続させるためには、作業中に作業状況などを作業者に把握させる。【解決手段】トラクタ側から送信される車速信号を受信して、車速信号に応じて粉粒材を繰り出す繰り出し部の駆動モータを制御する車速連動モードの制御部を備えたトラクタ車速連動粉粒材散布機の作業支援システムであって、制御部と通信回線で接続されている情報通信端末を備え、情報通信端末は、制御部によって制御されているトラクタ車速連動粉粒材散布機の作業状況を含む作業支援情報を表示する表示部を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、トラクタの車速に連動して粉粒材の繰り出し量を制御する粉粒材散布機における作業支援システムに関するものである。
粉粒材散布機は、肥料や土壌改良剤などの粉粒材を圃場に散布する作業機であり、一般にはトラクタに直装されるか、或いはトラクタに直装される耕耘作業機(例えば、ロータリ耕耘作業機)の前方又は後方に装着され、トラクタの後方又は前方から圃場上に粉粒材を散布するものである。粉粒材散布機は、粉粒材が収容されるホッパー部と、ホッパー部の下部に設置され粉粒材をホッパー部から繰り出す繰り出し部と、ホッパー部から繰り出された粉粒材を圃場上に導出する散布ホースを備えている。
前述した粉粒材散布機は、作業速度(トラクタの車速)が変化した場合であっても、単位面積当たりに散布される粉粒材の散布量が設定値から変化しないこと(すなわち、均一散布)が求められており、この均一散布を実現するために、作業速度が速い場合には単位時間当たりの繰り出し量を多くし、作業速度が遅い場合には単位時間当たりの繰り出し量を少なくするという、繰り出し部の駆動制御を行っている。
このような繰り出し部の駆動制御は、従来、繰り出しロールの回転数制御(繰り出しロールを回転する駆動モータの出力制御)によって行われており、下記特許文献1に記載された従来技術では、作業速度(車速)をトラクタや粉粒材散布機に設置したGPS受信機の位置情報変化から算出し、算出した作業速度(車速)に応じて繰り出し部を制御している。
特許第5802724号公報
前述した従来技術によると、トラクタを運転する作業者は、作業速度(トラクタの車速)を一定に維持することに注意を取られることなく、設定した単位面積当たりの散布量での均一散布を実現することができる。しかしながら、車速連動型の散布機において、作業速度が頻繁に変化した場合には、それに応じて単位時間当たりの繰り出し量が変化することになるので、ホッパー部に貯留されている粉粒材の残留状態がどの程度変化しているかを、作業者が正確に把握し難くなる。このため、圃場の中程での作業中に残量切れになった場合に、作業者がそれに気付かない事態が生じ易くなる問題があった。
また、前述した従来技術では、車速に連動して駆動制御されているはずの繰り出し部に何らかの不具合が生じて、作業中に所望の動作制御が行われていない事態が想定される。このような場合にも、作業者がその事態に気付かずにトラクタの走行を継続させてしまう問題があった。
このように、前述した従来の車速連動型の粉粒材散布機は、車速の変化を気にすること無く均一散布を行うことができるが、制御に任せることで、作業の進行によって逐次変化する作業状況や繰り出し部の駆動状況を作業者が把握し難くなる問題があり、車速連動制御による散布作業に「作業の見える化」を加えて、より円滑に散布作業を継続させることが求められていた。
このような課題を解決するために、本発明は、以下の構成を具備するものである。
トラクタ側から送信される車速信号を受信して、該車速信号に応じて粉粒材を繰り出す繰り出し部の駆動モータを制御する車速連動モードの制御部を備えたトラクタ車速連動粉粒材散布機の作業支援システムであって、前記制御部と通信回線で接続されている情報通信端末を備え、前記情報通信端末は、前記制御部によって制御されている前記トラクタ車速連動粉粒材散布機の作業状況を含む作業支援情報を表示する表示部を備えることを特徴とするトラクタ車速連動粉粒材散布機の作業支援システム。
このような特徴を有するトラクタ車速連動粉粒材散布機の作業支援システムによると、車速連動制御が行われている散布作業において、「作業の見える化」を実現することができる。これによって作業者は、車速連動制御による均一散布を、より円滑に継続させることが可能になり、トラクタ車速連動粉粒材散布機の作業性をより高めることができる。
トラクタ車速連動粉粒材散布機の作業支援システムのシステム構成の概要を示した説明図である。 トラクタに装着された散布機の構成を示した説明図である。 トラクタに装着された散布機の構成を示した説明図である。 繰り出し部の構成を示した説明図である。 制御部の機能を示した説明図である。 調量工程を説明する説明図である((a)が下枠を取り外す工程、(b)が繰り出された粉粒材を容器に回収する工程、(c)が容器に回収した粉粒材の重量を秤で計測する工程)。 調量線(比例関係式)を説明する説明図である。 制御部における車速連動モードを説明する説明図である。 制御部における車速連動解除モードを説明する説明図である。 情報通信端末の表示例(車速連動モード時)を示した説明図である。 情報通信端末の表示例(車速連動解除モード時)を示した説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の説明で、異なる図における同一符号は同一機能の部位を示しており、各図における重複説明は適宜省略する。
本発明の実施形態に係るトラクタ車速連動粉粒材散布機の作業支援システムは、図1に示す情報通信端末100によって実現することができる。情報通信端末100は、トラクタ車速連動粉粒材散布機(以下、単に散布機という)1の制御部(コントローラ)10及びトラクタのECU(engine control unit:エンジンコントロールユニット)20と通信回線で接続されている。
制御部10は、トラクタ側(トラクタのECU20)から通信回線を経由して車速信号を受信し、この車速信号によって散布機1における粉粒材の繰り出し部を駆動制御するものであり、これによってトラクタ車速連動型の散布機1が実現されている。ここでの通信回線は、CAN通信やBluetoothなどの規格化された有線又は無線通信回線を採用することができ、より具体的には、AG−PORT(農業機械の通信制御共通化プロトコル)通信を採用することができる。
散布機1は、図2及び図3に示すように、トラクタTに装着することで、トラクタTを進行させながら圃場面などに粉粒材を散布するものである。この散布機1は、図示のように、トラクタT後部に直装されるロータリ耕耘作業機Rの上に装着することができるが、これに限らず、トラクタT後部の3点リンクに直装してもよいし、トラクタTの前部などに装着してもよい。以下、図2及び図3に示すように、ロータリ耕耘作業機Rの上に装着されている散布機1を前提にして説明する。
図2及び図3に示した散布機1は、周知の構成を備えており、例えば、粉粒材を収容するホッパー部2と、収容された粉粒材をホッパー部2の底部から下方に繰り出す繰り出し部3と、繰り出し部3から繰り出される粉粒材を圃場面近くに導出する散布ホース4を備えている。散布機1は、枠体5を介してロータリ耕耘作業機R上に装着されており、ロータリ耕耘作業機Rの横幅(ロータリ巾)Lの方向に複数台並列配置することで、粉粒材をロータリ巾L内で均等に散布できるようにしている。図3に示した例では、2台の散布機1をロータリ巾Lの方向に並列配置しており、1台の散布機1のホッパー部2に2つの漏斗部2aを設けて、各漏斗部2aに設けた繰り出し部3に2本の散布ホース4を接続している。
繰り出し部3は、図3及び図4に示すように、漏斗部2aの底部開口2b付近に配備される繰り出しローラ3aと、繰り出しローラ3aを回転駆動する駆動モータ3bを備えている。前述した制御部10によって駆動モータ3bの出力を制御することで、繰り出しローラ3aの回転数が制御され、繰り出しローラ3aの回転数に応じて、ホッパー部2に貯留されている粉粒材Mの繰り出し量が制御される。図3に示す例では、連結軸3cで接続された一対の繰り出しローラ3aが一つの駆動モータ3bで駆動されている。
繰り出し部3にはシャッタ6が設けられており、シャッタ6をスライドさせることで底部開口2bが開放される。また、繰り出し部3において散布ホース4が接続されている下枠3dは、シャッタ6が取り付けられている上枠3eに対して着脱自在に取り付けられている。後述する調量工程を行う際には、この下枠3dが取り外される。
制御部10による繰り出し量の制御について具体的に説明する。図5に示すように、制御部10には、調量手段10A、車速連動モード10B、車速連動解除モード10Cの3つの機能が設けられている。
調量手段10Aは、繰り出し部3を作業前に実際に作動させて単位時間当たりの繰り出し量(kg/min)を計測することで、駆動モータ3bの出力と単位時間当たり繰り出し量(kg/min)の比例関係式(調量線)を設定する手段である。
車速連動モード10Bは、実際の散布作業において、調量手段10Aで設定された調量線に基づいて、ECU20から送信される車速信号に応じて駆動モータ3bを制御することで、設定された散布量(10アール当たり散布量)での均一散布を実行する動作モードである。車速連動モード10Bが選択されている場合には、作業者はトラクタの車速変動を気にすること無く設定された散布量での均一散布を行うことができる。
車速連動解除モード10Cは、実際の散布作業において、調量手段10Aで設定された調量線に基づいて、入力された設定車速に対して、設定された散布量(10アール当たり散布量)での均一散布を実行するための駆動モータ3bの出力設定(「目盛り値」の設定)を行う動作モードである。車速連動解除モード10Cが選択されている場合には、作業者は、設定入力した設定車速に合わせてトラクタを定速運転する必要があるが、この定速運転が実現されれば、設定された散布量での均一散布を行うことができる。
調量手段10Aについて具体的に説明する。繰り出し部3における粉粒材Mの単位時間当たりの繰り出し量(kg/min)は、繰り出しローラ3aの回転数が同じであったとしても、粉粒材Mの種類や散布作業当日の天候(主に影響するのは湿度)などによって異なる値になる。この点が、粉粒材散布機特有の問題点になっている。この問題を解消するために、制御部10においては、散布作業直前に繰り出し部3を実際に一定時間動作させて、単位時間当たりの繰り出し量を実測(秤で計測)することで、駆動モータ3bの出力と単位時間当たりの繰り出し量の関係を事前設定する。これが調量手段10Aの機能である。
調量手段10Aは、「調量1」の選択入力で、駆動モータ3bを設定時間(例えば、30秒)だけ低速回転出力(例えば、最大出力の20%)で駆動し、「調量2」の選択入力で、駆動モータ3bを設定時間(例えば、30秒)だけ高速回転出力(例えば、最大出力の90%)で駆動する。
調量手段10Aを実行する調量工程では、先ず、図6(a)に示すように、繰り出し部3の下枠3dを取り外す。次に、図6(b)に示すように、繰り出し部3にバケツなどの容器Cを配置して(図示の例では、繰り出し部3のシャッタ6に容器Cの取っ手を引っ掛けている。)、「調量1」を実行し、繰り出し部3から繰り出された粉粒材Mを容器Cに回収する。その後、図6(c)に示すように、容器Cに回収した粉粒材Mの重量を秤Dで計測することで、「調量1」での単位時間当たり繰り出し量M1を求める。次に、「調量2」を同様に実行して、「調量2」での単位時間当たり繰り出し量M2を求める。
調量手段10Aで求められる単位時間当たり繰り出し量M1,M2(kg/min)は、調量手段10Aで設定されている動作時間が30秒である場合には、「調量1」において秤Dで計測された重量がW1kgであり、「調量2」において秤Dで計測された重量がW2kgであって、ロータリ巾L内の繰り出し部3の並列数がn個であるとすると、M1=2×W1×n、M2=2×W2×nで求めることができる。
調量手段10Aは、調量工程で求めた単位時間当たり繰り出し量M1,M2を制御部10に入力することで、図7に示すように、駆動モータ3bの出力(X%)と単位時間当たりの繰り出し量(Mkg/min)との関係を、比例関係式(調量線:M=a・X+b)にて設定する。
次に、制御部10おける車速連動モード10Bについて説明する。車速連動モード10Bでは、トラクタのECU20から制御部10に入力される車速信号によって、駆動モータ3bの出力が制御される。均一散布を行うためには、車速が速くなるに連れて駆動モータ3bの出力を高めて、単位時間当たりの繰り出し量を大きくする制御がなされる。
車速連動モード10Bが設定された制御部10では、図8に示すように、前述した「調量1」,「調量2」の単位時間当たり繰り出し量M1,M2(kg)と、ロータリ巾L(m)と、10アール当たり散布量S(kg)からなる散布条件が設定入力されることで、随時入力される車速信号に応じて駆動モータ3bの出力が制御される。
ここで、調量1と調量2によって求められた単位時間当たり繰り出し量M1,M2の入力で設定された調量線をM=a・X+b(M:ロータリ巾L内の単位時間当たり総繰り出し量(kg/min),X:駆動モータ出力(%),a,b:M1,M2によって定まる定数)として、入力される車速信号によって求められる車速V(m/s)と駆動モータ出力X(%)の関係は以下のようになる。
(1)車速V(m/s)での1分間当たりの散布面積(作業面積);
60×V×L(m2/min)
(2)10アール(1000m2)当たりの作業時間;
1000/(60×V×L)(min)
(3)1分間当たりの散布量;
60×V×L×S/1000(kg/min)
そうすると、M=60×V×L×S/1000=aX+bの関係になるので、X=(60×V×L×S/1000−b)/a(%)となる。
次に、図9において、制御部10おける車速連動解除モード10Cについて説明する。車速連動解除モード10Cは、何らかの要因で車速信号が制御部10に送信されなくなった場合に設定されるモードであり、このモードでは、作業者が制御部10に設定車速Vsを入力して、作業者がトラクタTをその設定車速Vsで定速運転することを前提にして、駆動モータ3bの駆動出力設定値(「目盛り値」)を一定値Xsに設定する。この際、駆動モータ3bの駆動出力設定値を求める散布条件(「調量1」,「調量2」の単位時間当たり繰り出し量M1,M2(kg)と、ロータリ巾L(m)と、10アール当たり散布量S(kg))は、車速連動モード10Bにおける散布条件がメモリに記憶されているか、或いは新たに設定入力される。
車速連動解除モード10Cにおいて、設定車速Vs(m/s)に対して設定される駆動モータ3bの駆動出力設定値Xsは、前述したX=(60×V×L×S/1000−b)/a(%)において、XをXsにし、VをVsにして、Xs=(60×Vs×L×S/1000−b)/a(%)となる。
次に、情報通信端末100について説明する。情報通信端末100は、制御部10によって制御されている散布機1の作業状況を含む作業支援情報を、表示部101に表示する。情報通信端末100は、制御部10と通信回線で接続された情報処理端末(コンピュータ端末)であり、ディスプレイ装置からなる表示部101を備えている。この情報通信端末100は、図1に示すように、表示部101に表示される情報を作業中の作業者に提供するために、トラクタTの操縦席の近くに設置される。
情報通信端末100は、通信機能を有するコンピュータ端末によって構成することができ、所謂、タブレット端末やスマートフォン或いはノート型PCなどに所定のプログラム(アプリケーション)を組み込む(ダウンロードする)ことで構成することができる。
情報通信端末100の表示部101は、制御部10において車速連動モード10Bが選択されている場合には、図10に示すような作業支援情報が表示される。また、表示部101は、制御部10において車速連動解除モードが選択されている場合には、図11に示すような設定車速の入力画面と表示画面になる。
情報通信端末100の表示部101に表示される作業支援情報は、図10に示すように、各種の情報が一画面に表示される。表示部101に表示される作業支援情報は、散布作業中に散布機1の動作状態が適正か否かを、作業者が判断することができる情報であり、このような作業支援情報を視認しながら作業を行うことで、作業者は散布作業を円滑に継続させることができるようになる。
表示部101に表示される作業支援情報の一つは残量情報である。残量情報は、入力された粉粒材の投入量から作業中に繰り出された粉粒材の繰り出し量の積算値を差し引いた残りの量に関する情報である。作業者は、この残量情報を見ることで、散布機1のホッパー部2に残っている粉粒材Mの量を視覚的に認識することできる。
作業中に繰り出された粉粒材の繰り出し量積算値は、「調量1」と「調量2」で設定された調量線(M=a・X+b)を用いて、駆動モータ出力X(%)の時間変化、或いは、トラクタのECU20から送信される車速信号によって求められる車速V(m/s)の時間変化によって求めることができる。
すなわち、作業開始時刻T0から現在時刻Tに至るまでに繰り出された粉粒材の積算繰り出し量Mtは、駆動モータ出力X(%)の時間変化をX(t)とし、ロータリ巾L内の単位時間当たり繰り出し量の時間変化をM(t)(kg/min)とすると、下記式(a)で求めることができる。
Figure 2020054277
この際、ホッパー部2内の粉粒材の残量Mp(kg)は、初期の投入量をM0(kg)とすると、Mp=M0−Mtとなる。ここでの特徴は、残量Mpを「調量1」と「調量2」によって設定された調量線(M=a・X+b)を用いて求めている点にある。このように調量線を基にして残量を求めることで、異なる種類の粉粒材を散布する場合や散布作業当日の天候等に影響を受けること無く、また、散布機1に重量センサを備える重量変動検知装置を設けること無く、精度の高い残量Mpを求めることができる。
図10に示した例では、前述のように求めた残量Mpを示す残量情報として、「散布可能距離」101aと「肥料メーター」101bを示している。「散布可能距離」101aは、現在の残量Mpに対して、現在の車速V(m/s)を一定で継続した場合に散布することができる距離であり、残量Mpを単位時間(1分間)当たりの散布量;60×V×L×S/1000(kg/min)で除して求めた残り作業時間;1000×Mp/(60×V×L×S)(min)を車速V(m/s)で進行する距離に換算した値;1000×Mp/(L×S)(m)である。これは、言い換えると、現在の残量Mpを10アール当たり散布量Sで均等散布する際に、ロータリ巾(作業幅)Lで散布可能な距離ということになる。
「肥料メーター」101bは、満貯留量(「max」)に対する残量Mpの割合をメーター表示したものである。ここでは、表示ロッド101cの数で満貯留量に対する残量Mpの割合を示しており、Ms(kg)が満貯留量であるとするとMp/Msを求め、その値に応じて表示ロッド101cの点灯数を設定している(例えば、Mp/M0が1/6未満の場合は点灯数1、Mp/M0が5/6より大の場合には点灯数6)。満貯留量Msは、散布機1毎に初期設定入力され、「max 140kg」のように表示される。
表示部101に表示される作業支援情報の他の例は、散布機1の繰り出し部3を車速連動制御することができる「上限車速」101d及び「下限車速」101eと、現在の車速信号によって求められる車速101fとの関係を示す動作確認情報である。「上限車速」101dと「下限車速」101eは、個々の散布機1における繰り出し部3の処理能力によって予め設定されている値である。これらは、散布機1毎に初期設定されているか、或いは散布作業に先だって予め初期入力しておく。
図10に示した例では、「上限車速」101d及び「下限車速」101eと現在の車速信号によって求められる車速101fとの関係を、速度メータのようなスケール画像で示している。ここでは、スケール画像の一端側に「上限車速」101dを表示し他端側に「下限車速」101eを表示して、スケール画像の中の点灯表示101gの位置を現在車速に応じて変化させている。この例では、スケール画像の中で「上限車速」101dと「下限車速」101eに近い領域を赤色や黄色などで色表示することで、「上限車速」101d及び「下限車速」101eと現在車速101fとの関係が視覚的に認識し易くなる。これによると、作業者は、現在の車速が「上限車速」と「下限車速」の間に適正に入っていることを確認しながら、散布作業を進行させることができる。
表示部101に表示される作業支援情報の他の例は、車速信号によって繰り出し部3の駆動制御が実行されていることの動作確認情報である。図10に示した例では、表示部101に、「散布中」101hを表示しており、車速信号によって繰り出し部3の駆動モータ3bが駆動制御されている状態では、「散布中」101hが表示され、駆動モータ3bが停止している状態では、「散布停止」(図示省略)を表示する。このような画像表示は、駆動モータ3bの駆動パルス信号などを情報通信端末100が受信して、画像表示状態を制御することで実現することができる。
このような動作確認情報を表示部101に表示すると、作業者は情報通信端末100の表示部101を見るだけで、繰り出し部3が正常に動作しているか否かを確認することができる。これによって、繰り出し部3が止まっている状態を見逃してトラクタを進行し続けてしまう作業ミスを未然に防ぐことができる。
その他、制御部10において車速連動モード10Bが選択されている場合の表示例としては、ホッパー部2の満貯留量を設定する「設定」101k、制御部10に設定入力されてメモリに記憶されている散布条件の設定値(10アール当たり散布量S、ロータリ巾L、調量1のM1、調量2のM2)101mなどである。
制御部10において車速連動解除モードが選択されている場合には、表示部101は、図11に示すような表示入力画面になる。この表示入力画面では、設定車速101nを入力することで、駆動モータ3bの駆動出力設定値(「目盛り値」)101pを自動算出して表示する。更には、制御部10に設定されている調量線から得られる単位時間当たり繰り出し量M(kg/min)101sを引用したコメント101rを表示する。このような情報を表示することで、車速連動モード10Bが解除された場合にも、円滑に散布作業を継続させることができる。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。また、上述の各実施の形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの技術を流用して組み合わせることが可能である。
1:散布機(トラクタ車速連動粉粒材散布機),
2:ホッパー部,2a:漏斗部,2b:底部開口,
3:繰り出し部,3a:繰り出しローラ,3b:駆動モータ,
3c:連結軸,3d:下枠,3e:上枠,
4:散布ホース,5:枠体,6:シャッタ,
10:制御部,
20:ECU(エンジンコントロールユニット),
100:情報通信端末(タブレット端末など),101:表示部,
T:トラクタ,R:ロータリ耕耘作業機,
M:粉粒材

Claims (9)

  1. トラクタ側から送信される車速信号を受信して、該車速信号に応じて粉粒材を繰り出す繰り出し部の駆動モータを制御する車速連動モードの制御部を備えたトラクタ車速連動粉粒材散布機の作業支援システムであって、
    前記制御部と通信回線で接続されている情報通信端末を備え、
    前記情報通信端末は、
    前記制御部によって制御されている前記トラクタ車速連動粉粒材散布機の作業状況を含む作業支援情報を表示する表示部を備えることを特徴とするトラクタ車速連動粉粒材散布機の作業支援システム。
  2. 前記作業支援情報は、入力された粉粒材の投入量から作業中に繰り出された粉粒材の繰り出し量の積算値を差し引いた残量情報を含むことを特徴とする請求項1に記載されたトラクタ車速連動粉粒材散布機の作業支援システム。
  3. 前記繰り出し量は、前記繰り出し部を作業前に作動させて単位時間当たりの繰り出し量を計測することで設定された前記駆動モータの出力と単位時間当たり繰り出し量との比例関係式と設定された散布条件を基に、前記車速信号に応じて求められることを特徴とする請求項2に記載されたトラクタ車速連動粉粒材散布機の作業支援システム。
  4. 前記残量情報は、設定された散布条件での散布可能距離であることを特徴とする請求項2又は3に記載されたトラクタ車速連動粉粒材散布機の作業支援システム。
  5. 前記残量情報は、満貯留量に対する残量割合であることを特徴とする請求項2又は3に記載されたトラクタ車速連動粉粒材散布機の作業支援システム。
  6. 前記作業支援情報は、前記車速信号によって前記繰り出し部の駆動モータが制御されていることの動作確認情報であることを特徴とする請求項1に記載されたトラクタ車速連動粉粒材散布機の作業支援システム。
  7. 前記作業支援情報は、前記繰り出し部を車速連動制御することができる上限車速及び下限車速と、現在の前記車速信号によって求められる車速との関係を示す動作確認情報であることを特徴とする請求項1に記載されたトラクタ車速連動粉粒材散布機の作業支援システム。
  8. 前記情報通信端末は、
    前記車速連動モードの制御が解除されている場合に、
    入力された設定車速を表示すると共に、前記車速連動モードにて設定されている散布条件と前記設定車速から算出される前記繰り出し部の駆動出力設定値を表示することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載されたトラクタ車速連動粉粒材散布機の作業支援システム。
  9. 前記駆動出力設定値は、前記繰り出し部を作業前に作動させて単位時間当たりの繰り出し量を計測することで設定された前記駆動モータの出力と単位時間当たり繰り出し量との比例関係式に基づいて設定されることを特徴とする請求項8に記載されたトラクタ車速連動粉粒材散布機の作業支援システム。
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