以下、本発明の実施の形態に係る無線コネクタについて、図面を参照しつつ説明する。全図を通じて同一の要素には同一の符号を付す。また、本発明の実施の形態の説明及び図面では、上・下・前・後・右・左の用語を用いるが、これらは、方向を説明するために用いるのであって、本発明を限定する趣旨ではない。
本発明の各実施の形態に係る無線コネクタは、第1対象物と第2対象物とを、当該第1対象物と当該第2対象物との間で電力を伝送しつつ相対的に回転可能に接続するコネクタであり、この点は、一般的なコネクタと同様である。本発明の各実施の形態に係る無線コネクタは、電力を無線で伝送(無線電力伝送)するコネクタであり、互いに交差する2つの回転軸を中心に回転可能に、かつ、取り外し可能に接続することを特徴とする。
本発明の各実施の形態に係る無線コネクタは、第1対象物と第2対象物とのそれぞれが取り付けられるプラグとレセプタクルとを備える。プラグとレセプタクルとの各々は、例えば金属製であるが、適宜の材料で作られてよい。
第1対象物と第2対象物とは、図示していないが、プラグとレセプタクルとのそれぞれが取り付けられる物であればよい。
第1対象物と第2対象物とのそれぞれは、360度全方位を監視できる監視カメラ装置に無線コネクタを適用する場合、例えば、カメラ或いはその構成部品と、当該カメラが設置される天井、壁或いはそこに設置するための取付具である。ロボット・アーム装置に無線コネクタを適用する場合、第1対象物と第2対象物とのそれぞれは、例えば、アームの構成部品と、他のアーム或いは本体の構成部品である。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る無線コネクタ100は、図1の斜視図及び図2の前方から見た断面図に示すように、プラグ101と、レセプタクル102と、第1コイル部材151と、第2コイル部材152とを備える。
プラグ101とレセプタクル102とは、回転機構R1と接続機構C1とを備える。回転機構R1は、第1対象物と第2対象物とを第1回転軸A1を中心に相対的に回転させるための機構である。接続機構C1は、第1対象物と第2対象物とを、第2回転軸A2を中心として相対的に回転できるように接続するための機構である。接続機構C1は、取り外しができるように接続するための機構を含む。
第1回転軸A1と第2回転軸A2とは、互いに交差する第1回転軸と第2回転軸との一例であって、互いに直交している。
詳細には、プラグ101は、図1及び2に示すように、接続部103と、回転部104と、複数の移動体105とを含む。
接続部103は、レセプタクル102に対して第2回転軸A2を中心として相対的に回転できるようにレセプタクル102と接続する部材であって、第1基部106と、一対の軸部107とを含む。
第1基部106は、回転部104及び複数の移動体105が収容される部位であって、概ね円柱状の中空を含む。本実施の形態に係る第1基部106は、有底の円筒状であり、その底部には貫通孔が設けられている。
一対の軸部107の各々は、第2回転軸A2に沿って突き出た部位である。一対の軸部107は、第1基部106の外面において第1回転軸A1を介して互いに反対の位置から、レセプタクル102に向かって突き出す。
本実施の形態に係る一対の軸部107の各々は、棒状であって、固定軸部108と、可動先端部材109と、弾性部材110とを含む。
固定軸部108は、第1基部106の外面において第1回転軸A1を介して対称な位置に固定されており、第2回転軸A2に沿って延びる中空を含む部位である。本実施の形態に係る固定軸部108は、第2回転軸A2に沿って延びる棒状をなし、円柱状の中空を含む。
固定軸部108の中空は、固定軸部108の先端部に設けられた円形の開口を通じて外部に開放されている。固定軸部108の先端部は、開口の径が中空の径よりも小さくなるように内方へ突き出た部分を含む。
可動先端部材109は、軸部107の先端部を構成する部材であって、少なくとも一部が固定軸部108の中に配置されることにより第2回転軸A2に沿って移動する。可動先端部材109の一部は、固定軸部108の先端部の開口を通じて固定軸部108の中と外とを出入りする。
本実施の形態に係る可動先端部材109は、第2回転軸A2に沿って配置されるピンであり、第1基部106から遠い先端部と第1基部106に近い基端部とを含む。可動先端部材109の先端部は、球面をなす。可動先端部材109の基端部は、外方へ張り出した部分を含んでおり、固定軸部108の中に配置される。
可動先端部材109の基端部の張り出した部分と固定軸部108の先端部の突き出た部分とは、互いに係わり合って止める係止構造を構成する。これにより、可動先端部材109が固定軸部108の先端部の開口を通じて固定軸部108の外へ脱落することが防止される。
弾性部材110は、弾性を有する部材であって、第2回転軸A2に沿って可動先端部材109をレセプタクル102に向かう方向へ押す。本実施の形態に係る弾性部材110は、固定軸部108の中に配置されるバネであって、可動先端部材109の基端部をレセプタクル102に向かう方向へ押す。
このように、弾性部材110が可動先端部材109を押すことにより、可動先端部材109は、外力が加えられていない状態では固定軸部108の先端部から外へ突き出す。弾性部材110の力に抗する外力が加わると、可動先端部材109は、外に突き出していた部分の少なくとも一部が固定軸部108の中に入り込む。
なお、可動先端部材109は、先端が曲面、平面などのピンであってもよく、球体であってもよい。
また、接続部103は、可動先端部材109と弾性部材110とを固定軸部108の中に配置できるように構成されるとよい。例えば、固定軸部108は、第1基部106とは別の部材として構成され、ネジ構造などにより第1基部106に嵌め付けられるとよい。
回転部104は、複数の移動体105を介して第1基部106に接続される部材である。
本実施の形態に係る回転部104は、第1回転軸A1方向に延びる円筒状の部材である。回転部104の中空には、例えば各種の電気回路、第1対象物に接続される配線などが配置される(図示せず)。回転部104の中空の端部は開放しており、第1基部106の底部の貫通孔に接続している。
本実施の形態に係る回転部104は、一端に嵌合部111を含む。回転部104の図示しない端部には、例えば、第1取付対象が取り付けられる。嵌合部111は、回転部104の他の部分よりも、外径が小さい円筒状の部位であり、第1基部106の中に嵌められる。
複数の移動体105は、嵌合部111と第1基部106とを第1回転軸A1を中心として相互に回転させるための部材である。本実施の形態に係る複数の移動体105の各々は、嵌合部111と第1基部106との間で回転自在に保持される球体である。なお、移動体105は、例えば円柱状のコロなどであってもよい。
本実施の形態では、嵌合部111が複数の移動体105を介在させて第1基部106に緩やかに嵌め合わされている。このように、第1基部106と嵌合部111と複数の移動体105とは、ラジアル玉軸受と同様に構成され、回転機構R1を構成する。すなわち、接続部103と回転部104とは回転機構R1を介して接続されている。
なお、接続部103と回転部104とは、第1回転軸A1を中心として相互に回転可能に接続されればよい。例えば、接続部103と回転部104とは、例えば、スラスト軸受などその他の軸受けと同様の構成で接続されてもよい。
レセプタクル102は、図1及び2に示すように、プラグ101が収容される収容空間を形成する部材である。本実施の形態に係るレセプタクル102は、概ね、上端が開放した有底の円筒状であって、底部112と側壁部113とを含む。
本実施の形態に係る底部112は、平板状の部位であって、概ね中央に上下の貫通孔が設けられている。底部112の貫通孔は、回転部104を予め定められた方向に向けると、回転部104の中空と第1回転軸A1に沿って相互に対応付けられる。
側壁部113は、底部112の外縁に接続しており、底部112に対して垂直な上方へ延びる。これにより、側壁部113は、第2基部として収容空間を形成する。側壁部113は、一対の軸受け部114と、一対の着脱用溝部115と、コイル取付部153とを含む。
本実施の形態に係る一対の軸受け部114は、一対の軸部107のそれぞれの先端部が嵌まる部位であって、側壁部113に設けられた第2回転軸A2に沿う貫通孔を形成する。一対の軸受け部114は、第1回転軸A1を介して互いに反対の位置に設けられる。
本実施の形態に係る一対の軸受け部114の各々では、外力が加わらずに固定軸部108の先端部から外へ突き出た可動先端部材109の先端部が嵌まる。なお、一対の軸受け部114の各々は、軸部107の先端部が嵌まればよく、例えば側壁部113の内面に設けられた貫通していない穴であってもよい。
一対の着脱用溝部115の各々は、側壁部113の内面において上下方向に延び、側壁部113の上端と軸受け部114との間を接続する溝を形成する。
上述のように、外力が加えられていない状態の可動先端部材109は軸受け部114に嵌まる。これにより、プラグ101は、レセプタクル102に対して予め定められた範囲で第2回転軸A2を中心として回転することができる。
また、可動先端部材109が軸受け部114に嵌まった状態からプラグ101を上方へ移動させると、可動先端部材109は、その球面をなす先端部が軸受け部114から力を受けて、少なくとも一部が固定軸部108の中に入り込む。可動先端部材109が固定軸部108の中に入り込むことによって、軸受け部114との嵌合が解かれる。その後、可動先端部材109の先端部を側壁部113の内面に接触させつつ上方(取り外し方向)へ移動させることによって、プラグ101をレセプタクル102から容易に取り外すことができる。このとき、可動先端部材109の先端部を着脱用溝部115に沿わせることで、プラグ101をレセプタクル102からより容易に取り外すことができる。
すなわち、本実施の形態に係る接続機構C1は、一対の軸部107(これに、可動先端部材109、弾性部材110が含まれる。)及び一対の軸受け部114から構成される。
コイル取付部153は、第2コイル部材152が取り付けられる部位である。本実施の形態ではコイル取付部153は、側壁部113の上端に設けられており、円環帯状の水平面を形成する。ここで、円環帯状とは、2つの同心円で囲まれた一定の幅の円環を意味する。また、水平面とは、取り外し方向に対して垂直な面、すなわち本実施の形態では前後方向及び左右方向に平行な面を意味する。
詳細には、コイル取付部153は、上方から見て第1回転軸A1と第2回転軸A2との交点を中心とする2つの同心円で挟まれた面を形成しており、この2つの円の間隔は、側壁部113の厚さに応じた長さである。
第1コイル部材151と第2コイル部材152とは、無線で電力を伝送するためのコイルを含む部材であって、それぞれがプラグ101とレセプタクル102とに取り付けられる。第1コイル部材151と第2コイル部材152とは、いずれか一方が電力の送信部として機能し、他方が電力の受信部として機能する。
第1コイル部材151は、第1回転軸A1方向に延びる円筒状をなし、回転部104の外周面に設けられている。詳細には、本実施の形態に係る第1コイル部材151は、回転部104の周囲で螺旋状に巻き回された導線W101と、この導線W101を内部に収容する円筒状のケースとから構成される。導線W101は、図示しない配線を介してケースの外部へ引き出される。第1コイル部材151を構成するケースは、例えば樹脂製であり、回転部104の外周面に嵌め合わされている。
また、第1コイル部材151は、プラグ101がレセプタクル102に接続して第2回転軸A2を中心として回転した場合の回転部104の位置に関わらず、コイル取付部153によって囲まれた面内を貫く位置及び長さで回転部104の外周面に設けられる。
なお、第1コイル部材151は、回転部104の外周面に沿って巻き回されて、接着剤などで回転部104に固定された導線から構成されてもよい。また、第1コイル部材151は、円筒状に限られず、回転部104の外周面に取り付けられる筒状であればよく、第1回転軸A1方向に垂直な断面が四角形、多角形、楕円形などの適宜の形状でよい。
第2コイル部材152は、図3に示すように、上下方向に一定の厚さを有する円筒状をなし、コイル取付部153に取り付けられている。図3は、本実施の形態に係る第2コイル部材152を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
本実施の形態に係る第2コイル部材152は、上方から見て概ね円形をなすように1回以上巻き回された導線W102と、この導線W102を内部に収容する円筒状のケースとから構成される。導線W102は、図示しない配線を介してケースの外部へ引き出される。第2コイル部材152を構成するケースは、例えば、樹脂製であって、接着剤などによってコイル取付部153に取り付けられている。
本実施の形態に係る第2コイル部材152は、上述の通り、円筒状であるので、第1長さと第2長さとが等しい平らな周回形状である第2コイル部材の一例である。
ここで、第1長さとは、図3(c)に示すように、第2回転軸A2に平行な方向から見た導線W102の長さであり、概ね第2回転軸A2に平行な方向から見た第2コイル部材152の長さと等しい。第2長さとは、図3(b)に示すように、第2回転軸に沿った導線W102の長さであり、概ね第2回転軸A2に平行な方向から見た導線W102の長さと等しい。
また、周回形状とは、円形、正方形、長方形、多角形、楕円形や卵型などのオーバル形などの閉じた形状を意味し、全体的に或いは部分的に平らであってもよく湾曲していてもよく屈曲していてもよい。
なお、第2コイル部材152は、ケースを含まなくてもよく、この場合、例えば導線W102が接着剤などでコイル取付部153に直接固定されてもよい。
本実施の形態では、第1コイル部材151は、上述の位置及び長さで回転部104の外周面に設けられており、第2コイル部材152は、コイル取付部153に取り付けられている。そのため、第2コイル部材152は、プラグ101とレセプタクル102とを接続した状態において、第1コイル部材151の周囲を囲むように配置されることになる。
なお、第2コイル部材152は、プラグ101とレセプタクル102とを接続した状態において、第1コイル部材151の周囲を囲むように配置されていればよい。例えば、第1コイル部材151を本実施の形態よりも第2回転軸A2に近い位置に設けて、第2コイル部材152が側壁部113の内壁に沿って設けられてもよい。
これまで、本発明の実施の形態1に係る無線コネクタ100の構成について説明した。ここから、本実施の形態に係る無線コネクタ100の動作について説明する。
無線コネクタ100において、プラグ101をレセプタクル102から取り外す方法は、上述した通りである。ここでは、プラグ101をレセプタクル102に取り付ける方法について説明する。
一対の可動先端部材109を押すことによって固定軸部108の中に入り込ませる。この状態で、図4の正面から見た断面図に示すように、接続部103を側壁部113の中に配置し、プラグ101を下方へ押し下げる。このとき、一対の可動先端部材109のそれぞれを一対の着脱用溝部115に嵌めて着脱用溝部115に沿って下方(取り外し方向とは反対の接続方向)へ移動させることで、プラグ101を容易に押し下げて軸受け部114に位置付けることができる。一対の可動先端部材109は、それぞれが一対の軸受け部114に到達すると、弾性部材110によって外へ押し出されて、軸受け部114に嵌まる。これにより、プラグ101がレセプタクル102に接続される。
なお、可動先端部材109及び弾性部材110は、一対の軸部107の少なくとも1つに設けられればよく、これによっても、本実施の形態で説明した方法と同様の方法で、プラグ101をレセプタクル102から容易に着脱することができる。また、着脱用溝部115が設けられることでプラグ101とレセプタクル102との着脱が容易になるが、プラグ101とレセプタクル102とが着脱できればよく、着脱用溝部115が設けられていなくてもよい。
以上、本発明の実施の形態1について説明した。
本実施の形態によれば、無線コネクタ100は、回転機構R1と接続機構C1とを備える。これにより、第1対象物と第2対象物とを2軸で相対的に回転でき、かつ、容易に着脱できるように接続することが可能になる。
本実施の形態では、第2コイル部材152が、プラグ101とレセプタクル102とを接続した状態において、筒状の第1コイル部材151の周囲を囲むように配置されている。
これにより、レセプタクル102に対する第2回転軸A2を中心としたプラグ101の回転を阻害することなく、第1コイル部材151及び第2コイル部材152を設けることができる。また、第2回転軸A2を中心として回転したプラグ101の位置に関わらず、第1コイル部材151及び第2コイル部材152の間を比較的安定した結合係数で電磁気的に結合させることができる。結合係数が安定しているので、回転したプラグ101の位置に応じて電磁波の強さを調整するための電気回路などを設ける必要がなくなる。
従って、コンパクトかつ簡易な構成で、第1対象物と第2対象物とを2軸で相対的に回転させつつ、第1対象物と第2対象物との間で電力を伝送することが可能になる。
なお、回転機構R1と接続機構C1を構成するプラグ101の構成要素が、レセプタクル102に設けられてもよい。この場合、回転機構R1と接続機構C1を構成するレセプタクル102の構成要素は、プラグ101に設けられるとよい。これによっても、実施の形態1と同様の効果を奏する。この変形例は、以下の実施の形態などにも適用することができる。
(変形例1)
実施の形態1では、第2コイル部材152が上下方向に厚さを有する円筒状である例を説明した。しかし、第2コイル部材は、これに沿って導線が周回形状に沿って巻き回されていればよい。
例えば第2コイル部材252は、図5に示すように、上方から見て楕円形をなす筒状であってもよい。図5は、変形例1に係る第2コイル部材252を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。本変形例に係る第2コイル部材252は、図5に示すように、第1長さが第2長さよりも長い平らな周回形状である第2コイル部材の一例である。
詳細には、第2コイル部材252は、楕円形の周回形状をなすように1回以上巻き回された導線W202と、この導線W202を内部に収容する円筒状のケースとから構成される。導線W202は、図示しない配線を介してケースの外部へ引き出される。第2コイル部材252を構成するケースは、例えば、樹脂製である。
第2コイル部材252は、例えば、接着剤などによって、レセプタクルの側壁部に設けられるコイル取付部に取り付けられればよい。第2コイル部材252が取り付けられる側壁部は、例えば、第2コイル部材252に対応する楕円形が上下に延びた筒状であってもよい。これにより、プラグ101とレセプタクルとを接続した状態において、第1コイル部材151の周囲を囲むように第2コイル部材252を配置することができる。
本変形例によっても、実施の形態1と同様の効果を奏する。
また、第2コイル部材252の第1長さが第2長さよりも長い。これにより、第2回転軸A2に沿ったレセプタクルの長さを長くせずに、第2回転軸A2を中心としたプラグ101の回転範囲を大きくすることができる。従って、コンパクトで、第2回転軸A2を中心とした回転範囲が大きい無線コネクタを提供することが可能になる。
(変形例2)
本変形例では、第2コイル部材が、上方から見て長方形をなす筒状である例について説明する。
本変形例に係る無線コネクタ300は、斜視図である図6に示すように、実施の形態1と同様のプラグ101及び第1コイル部材151と、実施の形態1とは異なるレセプタクル302及び第2コイル部材352とを備える。
本変形例に係るレセプタクル302は、概ね、上端が開放した有底の筒状であって、外形が直方体をなす。詳細には、レセプタクル302は、底部312と側壁部313とを含む。
本実施の形態に係る底部312は、実施の形態1に係る円形の底部112とは異なり、長方形の平板状の部位である。この点を除いて、底部312は、実施の形態1に係る底部112と同様に構成されるとよい。
側壁部313は、底部312の外縁に接続しており、底部312に対して垂直な上方へ延びる。これにより、側壁部313は、第2基部として、直方体の収容空間を形成する。側壁部313は、実施の形態1と同様の一対の軸受け部114及び一対の着脱用溝部115と、実施の形態1とは異なるコイル取付部353とを含む。
コイル取付部353は、第2コイル部材352が取り付けられる部位である。本実施の形態ではコイル取付部353は、側壁部313の上端に設けられており、矩形帯状の水平面を形成する。ここで、矩形帯状とは、重心が共通の相似な長方形で囲まれた一定の幅の長方形を意味する。
詳細には、コイル取付部353は、上方から見て第1回転軸A1と第2回転軸A2との交点を重心とする2つの相似な長方形で挟まれた面を形成しており、この2つの長方形の間隔は、側壁部313の厚さに応じた長さである。
第2コイル部材352は、実施の形態1に係る第2コイル部材152とは形状が異なっており、この点を除いて、実施の形態1に係る第2コイル部材152と同様に構成されるとよい。
詳細には、第2コイル部材352は、図7に示すように、上下方向に厚さを有する筒状であって、上方から見て矩形帯状をなす。図7は、本変形例に係る第2コイル部材352を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
本実施の形態に係る第2コイル部材352は、上方から見て概ね長方形をなすように1回以上巻き回された導線W302と、この導線W302を内部に収容する筒状のケースとから構成される。導線W302は、図示しない配線を介してケースの外部へ引き出される。第2コイル部材352を構成するケースは、上方から見て矩形帯状である。第2コイル部材352を構成するケースは、例えば、樹脂製であって、接着剤などによってコイル取付部353に取り付けられている。
本変形例に係る第2コイル部材352は、第1長さが第2長さよりも長い平らな周回形状である第2コイル部材の一例である。
なお、第2コイル部材352は、ケースを含まなくてもよく、この場合、例えば導線W302が接着剤などでコイル取付部153に直接固定されてもよい。
本実施の形態では、第1コイル部材151は、実施の形態1で説明した位置及び長さで回転部104の外周面に設けられており、第2コイル部材352は、コイル取付部353に取り付けられている。そのため、本変形例においても、第2コイル部材352は、プラグ101とレセプタクル102とを接続した状態において、第1コイル部材151の周囲を囲むように配置されることになる。
なお、第2コイル部材352は、プラグ101とレセプタクル302とを接続した状態において、第1コイル部材151の周囲を囲むように配置されていればよい。例えば、第1コイル部材151を本変形例よりも第2回転軸A2に近い位置に設けて、第2コイル部材352が側壁部313の内壁に沿って設けられてもよい。
本変形例によっても、変形例1と同様の効果を奏する。
(変形例3)
本変形例では、変形例2に係るレセプタクル302の収容空間が円柱状である例について説明する。
本変形例に係る無線コネクタ400は、斜視図である図8に示すように、実施の形態1と同様のプラグ101及び第1コイル部材151と、変形例2と同様の第2コイル部材352と、レセプタクル402とを備える。
本変形例に係るレセプタクル402は、外形が概ね直方体であって、円柱状の収容空間が形成されている。レセプタクル402は、実施の形態1と同様の底部112と、側壁部413とを含む。
側壁部413は、底部112の外縁に接続しており、底部112に対して垂直な上方へ延びる。これにより、側壁部313は、第2基部として、円柱状の収容空間を形成する。側壁部413は、図8を参照すると分かるように、厚さ(水平面における長さ)が一定ではない点が変形例2に係る側壁部313とは異なる。
側壁部413は、実施の形態1と同様の一対の軸受け部114及び一対の着脱用溝部115と、変形例2と同様のコイル取付部353とを含む。
本変形例によっても、変形例1と同様の効果を奏する。
(変形例4)
第2コイル部材の形状は、上述の通り、上方から見て周回形状であればよく、その例として、これまで円形、楕円形又は長方形の例について図を参照して説明した。本変形例では、上方から見て直線状の部分と曲線状の部分とを接続した周回形状をなす例について説明する。
本変形例に係る第2コイル部材552は、図9に示すように、前後に配置された半円帯状部554_Cと、互いに平行に前後に延びる左右の直線帯状部554_Lとを含む筒状をなす。図9は、変形例4に係る第2コイル部材552を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
詳細には、前方及び後方の半円帯状部554_Cは、上方から見て、それぞれ前方及び後方へ突き出した半円の帯状をなす部分である。左方の直線帯状部554_Lは、上方から見て、前後の半円帯状部554_Cの左端部を接続する前後に真っ直ぐな帯状の部分である。右方の直線帯状部554_Lは、上方から見て、前後の半円帯状部554_Cの右端部を接続する前後に真っ直ぐな帯状の部分である。
第2コイル部材552は、上述の直線と半円とを組み合わせた周回形状をなすように1回以上巻き回された導線W502と、この導線W502を内部に収容する円筒状のケースとから構成される。導線W502は、図示しない配線を介してケースの外部へ引き出される。第2コイル部材552を構成するケースは、例えば、樹脂製である。
本変形例に係る第2コイル部材552は、第1長さが第2長さよりも長い平らな周回形状である第2コイル部材の一例である。
第2コイル部材552は、例えば、接着剤などによって、レセプタクルの側壁部に設けられるコイル取付部に取り付けられればよい。第2コイル部材552が取り付けられる側壁部は、例えば、第2コイル部材552に対応する形状、すなわち、半円帯状の部分と直線帯状の部分とを接続した形状で上下に延びた筒状であってもよい。これにより、プラグ101とレセプタクルとを接続した状態において、第1コイル部材151の周囲を囲むように第2コイル部材552を配置することができる。
本変形例によっても、変形例1と同様の効果を奏する。
(実施の形態2)
実施の形態1及び変形例1〜4では、第2コイル部材が、平らな周回形状である例を説明した。しかし、第2コイル部材は、第2回転軸A2を包囲する方向に湾曲又は屈曲した部分を含んでもよい。本実施の形態では、第2コイル部材が、第2回転軸A2を包囲する方向に湾曲した例であって、特に第2回転軸A2に平行な方向から見て、円弧状に湾曲した部分を含む例について説明する。なお、第2コイル部材は、円周状に湾曲していてもよい。
本実施の形態に係る無線コネクタ600は、斜視図である図10及び前方から見た断面図である図11に示すように、実施の形態1と同様のプラグ101及び第1コイル部材151を備える。また、無線コネクタ600は、実施の形態1とは異なるレセプタクル602及び第2コイル部材652とを備える。
本実施の形態に係るレセプタクル602は、概ね、上端が開放した有底の円筒状であって、実施の形態1と同様の底部112と、実施の形態1とは異なる側壁部613とを含む。
側壁部613は、底部112の外縁に接続しており、底部112に対して垂直な上方へ延びる。これにより、側壁部613は、第2基部として、円柱状の収容空間を形成する。側壁部613は、実施の形態1と同様の一対の軸受け部114及び一対の着脱用溝部115と、実施の形態1とは異なるコイル取付部653とを含む。
コイル取付部653は、第2コイル部材652が取り付けられる部位である。本実施の形態ではコイル取付部653は、側壁部613の上端に設けられており、上方から見て円形帯状をなす湾曲面を形成する。
詳細には、コイル取付部653は、上方から見て第1回転軸A1と第2回転軸A2との交点を中心とする2つの同心円で挟まれた面を形成しており、この2つの円の間隔は、側壁部613の厚さに応じた長さである。また、コイル取付部653は、左右方向から見て上方へ突き出した円弧と、前後方向から見て下方へ突き出した円弧とを接続した曲面を形成する。
第2コイル部材652は、図12に示すように、上下方向に一定の厚さを有して湾曲した円筒状をなし、コイル取付部153に取り付けられている。図12は、本実施の形態に係る第2コイル部材652を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
本実施の形態に係る第2コイル部材652は、概ね湾曲した円形の周回形状をなすように1回以上巻き回された導線W602と、この導線W602を内部に収容する円筒状のケースとから構成される。導線W602は、図示しない配線を介してケースの外部へ引き出される。第2コイル部材652を構成するケースは、例えば、樹脂製であって、接着剤などによってコイル取付部653に取り付けられている。
詳細には、第2コイル部材652は、左右方向から見て上方へ突き出した円弧と、前後方向から見て下方へ突き出した円弧とを接続するように湾曲した形状をなす。本実施の形態に係る第2コイル部材652は、図12(b)及び(c)に示すように、第1長さが第2長さよりも長い周回形状である第2コイル部材の一例である。
また、本実施の形態に係る第2コイル部材652は、第2回転軸A2方向(左右方向)から見て、上に突き出した円弧状の部分を含む。そのため、第2コイル部材652は、第2回転軸A2を包囲する方向に湾曲した部分を含む第2コイル部材の一例でもあり、特に第2回転軸A2に平行な方向から見て円弧状の部分を含む第2コイル部材の一例でもある。
ここで、第2回転軸A2を包囲する方向に湾曲するとは、長手方向における両端が第2コイル部材652の周回形状に接する仮想的な接平面よりも第2回転軸A2の近くに位置するように湾曲していることを意味する。長手方向とは、第1長さを形成する方向であり、本実施の形態では前後方向である。
本実施の形態では、第1コイル部材151は、実施の形態1と同様の位置及び長さで回転部104の外周面に設けられており、第2コイル部材652は、コイル取付部653に取り付けられている。そのため、第2コイル部材652は、プラグ101とレセプタクル602とを接続した状態において、第1コイル部材151の周囲を囲むように配置されることになる。
これまで、本発明の実施の形態2に係る無線コネクタ600の構成について説明した。ここから、本実施の形態に係る無線コネクタ600の動作について説明する。
無線コネクタ600において、プラグ101は、実施の形態1と同様に、可動先端部材109の先端部を着脱用溝部115に沿って上方へ移動させることによって、レセプタクル602から容易に取り外すことができる。
また、プラグ101をレセプタクル602に取り付ける方法も、実施の形態1に係る無線コネクタ100と概ね同様である。
すなわち、一対の可動先端部材109を押すことによって固定軸部108の中に入り込ませた状態で、正面から見た断面図である図13に示すように、接続部103を側壁部613の中に配置し、プラグ101を下方へ押し下げる。一対の可動先端部材109のそれぞれを一対の着脱用溝部115に嵌めて着脱用溝部115に沿って、可動先端部材109のそれぞれが軸受け部114に嵌まるまで下方へ移動させる。これにより、プラグ101がレセプタクル602に接続される。
以上、本発明の実施の形態2について説明した。
本実施の形態によっても、実施の形態1と同様の効果を奏する。
本実施の形態では、第2コイル部材652は、左右方向から見て上方へ突き出して湾曲した部分を含む。これにより、プラグ101が第2回転軸A2を中心に回転した場合であっても、第1コイル部材151及び第2コイル部材652の間の距離の変化を少なくすることができる。そのため、第2回転軸A2を中心とした回転に伴う第1コイル部材151及び第2コイル部材652の間の電磁気的な結合の強さ(結合係数)の変化をより小さくすることが可能になる。
本実施の形態では、第2コイル部材652は、前後方向から見て下方へ突き出した円弧状の部分を含む。これにより、第2コイル部材652の第1長さが第2長さよりも長くなる。その結果、レセプタクルの前後方向の長さを長くせずに、第2回転軸を中心としたプラグ101の回転範囲を大きくすることができる。従って、より一層コンパクトで、第2回転軸を中心とした回転範囲が大きい無線コネクタ600を提供することが可能になる。
(変形例5)
実施の形態2では、第2コイル部材652が湾曲した円筒状である例を説明した。しかし、第2コイル部材は、湾曲した楕円形が上下方向に延びた筒状であってもよい。
本変形例に係る第2コイル部材752は、図14に示すように、上方から見て楕円形をなす筒状であり、第2回転軸A2を包囲する方向に湾曲した部分を含む。図14は、変形例5に係る第2コイル部材752を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
本変形例に係る第2コイル部材752は、上方から見て概ね円形の湾曲した周回形状をなすように1回以上巻き回された導線W702と、この導線W702を内部に収容する円筒状のケースとから構成される。導線W702は、図示しない配線を介してケースの外部へ引き出される。第2コイル部材752を構成するケースは、例えば、樹脂製であって、接着剤などによってコイル取付部に取り付けられている。
詳細には、第2コイル部材752は、左右方向から見て上方へ突き出した楕円の一部と、前後方向から見て下方へ突き出した円弧とを接続するように湾曲した形状をなす。このような第2コイル部材752は、図14に示すように、第1長さが第2長さよりも長い湾曲した周回形状である第2コイル部材の一例である。
また、本変形例に係る第2コイル部材752は、第2回転軸A2方向(左右方向)から見て、上に突き出した円弧状の部分を含む。そのため、第2コイル部材752は、第2回転軸A2を包囲する方向に湾曲した部分を含む第2コイル部材の一例でもあり、特に第2回転軸A2に平行な方向から見て円弧状の部分を含む第2コイル部材の一例でもある。
第2コイル部材752は、例えば、レセプタクルの側壁部に設けられるコイル取付部に取り付けられればよい。第2コイル部材752が取り付けられる側壁部は、例えば、第2コイル部材752に対応する楕円形が上下に延びた筒状であり、上端が第2コイル部材752に対応する形状に湾曲しているとよい。これにより、プラグ101とレセプタクルとを接続した状態において、第1コイル部材151の周囲を囲むように第2コイル部材752を配置することができる。
本変形例によっても、実施の形態2と同様の効果を奏する。
(変形例6)
本変形例では、第2コイル部材が、湾曲した長方形が上下方向に延びた筒状である例について説明する。
本変形例に係る無線コネクタ800は、斜視図である図15及び前方から見た断面図である図16に示すように、実施の形態1と同様のプラグ101及び第1コイル部材151を備える。また、無線コネクタ800は、レセプタクル802及び第2コイル部材852を備える。
本変形例に係るレセプタクル802は、概ね、上端が開放した有底の筒状であって、変形例2と同様の底部312と、側壁部813とを含む。本変形例に係る側壁部813は、実施の形態1と同様の一対の軸受け部114及び一対の着脱用溝部115と、実施の形態1とは異なるコイル取付部853とを含む。
コイル取付部853は、第2コイル部材852が取り付けられる部位である。本実施の形態ではコイル取付部853は、側壁部813の上端に設けられており、矩形帯状の湾曲面を形成する。
詳細には、コイル取付部853は、上方から見て第1回転軸A1と第2回転軸A2との交点を重心とする2つの相似な長方形で挟まれた面を形成しており、この2つの長方形の間隔は、側壁部813の厚さに応じた長さである。また、コイル取付部853は、左右方向から見て上方へ突き出した半円と、前後方向から見て左右に伸びる直線とを接続した曲面を形成する。
第2コイル部材852は、実施の形態2に係る第2コイル部材652とは形状が異なっており、この点を除いて、実施の形態2に係る第2コイル部材652と同様に構成されるとよい。
本変形例に係る第2コイル部材852は、図17に示すように、上方から見て長方形をなす筒状であり、第2回転軸A2を包囲する方向に湾曲した部分を含む。図17は、変形例6に係る第2コイル部材852を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
本実施の形態に係る第2コイル部材852は、概ね湾曲した長方形の周回形状をなすようにコイル取付部853に沿って1回以上巻き回された導線W802と、この導線W802を内部に収容する円筒状のケースとから構成される。導線W802は、図示しない配線を介してケースの外部へ引き出される。第2コイル部材852を構成するケースは、例えば、樹脂製であって、接着剤などによってコイル取付部853に取り付けられている。
詳細には、第2コイル部材852は、左右方向から見て上方へ突き出した半円をなす部分と、前後方向から見て直線をなす部分とを接続した形状をなす。このような第2コイル部材852は、図17に示すように、第1長さが第2長さよりも長い湾曲した周回形状である第2コイル部材の一例である。
また、本実施の形態に係る第2コイル部材852は、第2回転軸A2方向(左右方向)から見て、上に突き出した半円の部分を含む。そのため、第2コイル部材852は、第2回転軸A2を包囲する方向に湾曲した部分を含む第2コイル部材の一例でもあり、特に第2回転軸A2に平行な方向から見て円弧状の部分を含む第2コイル部材の一例でもある。
本変形例によっても、実施の形態1と同様の効果を奏する。
本変形例では、第2コイル部材852は、左右方向から見て上方へ突き出して湾曲した部分を含む。これにより、プラグ101が第2回転軸A2を中心に回転した場合であっても、第1コイル部材151及び第2コイル部材852の間の距離の変化を少なくすることができる。そのため、第2回転軸A2を中心とした回転に伴う第1コイル部材151及び第2コイル部材852の間の電磁気的な結合の強さ(結合係数)の変化をより小さくすることが可能になる。
また、第2コイル部材852の第1長さが第2長さよりも長い。これにより、第2回転軸A2に沿ったレセプタクルの長さを長くせずに、第2回転軸A2を中心としたプラグ101の回転範囲を大きくすることができる。従って、コンパクトで、第2回転軸A2を中心とした回転範囲が大きい無線コネクタを提供することが可能になる。
(変形例7)
本変形例では、変形例6に係るレセプタクル802の収容空間が円柱状である例について説明する。
本変形例に係る無線コネクタ900は、斜視図である図18に示すように、実施の形態1と同様のプラグ101及び第1コイル部材151と、変形例6と同様の第2コイル部材852と、レセプタクル902とを備える。
本変形例に係るレセプタクル902は、上端が開放した有底の筒状であって、円柱状の収容空間が形成されている。レセプタクル902は、実施の形態1と同様の底部112と、側壁部913とを含む。
側壁部913は、底部112の外縁に接続しており、底部112に対して垂直な上方へ延びる。これにより、側壁部913は、第2基部として、円柱状の収容空間を形成する。側壁部913は、図18を参照すると分かるように、厚さ(水平面における長さ)が一定ではない点が変形例6に係る側壁部813とは異なる。
側壁部913は、実施の形態1と同様の一対の軸受け部114及び一対の着脱用溝部115と、変形例6と同様のコイル取付部853とを含む。
本変形例によっても、変形例6と同様の効果を奏する。
(変形例8)
本変形例では、変形例6に係る第2コイル部材852と同様に湾曲した長方形が上下方向に延びた筒状であって、第2コイル部材852の前後の直線部分も湾曲させた第2コイル部材の例について説明する。
本変形例に係る無線コネクタ1000は、斜視図である図19及び前方から見た断面図である図20に示すように、実施の形態1と同様のプラグ101及び第1コイル部材151を備える。また、無線コネクタ1000は、レセプタクル1002及び第2コイル部材1052を備える。
本変形例に係るレセプタクル1002は、概ね、上端が開放した有底の筒状であって、変形例2と同様の底部312と、側壁部1013とを含む。本変形例に係る側壁部1013は、実施の形態1と同様の一対の軸受け部114及び一対の着脱用溝部115と、実施の形態1とは異なるコイル取付部1053とを含む。
コイル取付部1053は、第2コイル部材1052が取り付けられる部位である。本実施の形態ではコイル取付部1053は、側壁部1013の上端に設けられており、矩形帯状の湾曲面を形成する。
詳細には、コイル取付部1053は、上方から見て第1回転軸A1と第2回転軸A2との交点を重心とする2つの相似な長方形で挟まれた面を形成しており、この2つの長方形の間隔は、側壁部1013の厚さに応じた長さである。また、コイル取付部1053は、左右方向から見て上方へ突き出した半円と、前後方向から見て下方へ突き出した半円とを接続した曲面を形成する。
第2コイル部材1052は、変形例6に係る第2コイル部材852とは形状が異なっており、この点を除いて、変形例6に係る第2コイル部材852と同様に構成されるとよい。
本変形例に係る第2コイル部材1052は、図21に示すように、上方から見て長方形をなす筒状であり、第2回転軸A2を包囲する方向に湾曲した部分を含む。図21は、変形例8に係る第2コイル部材1052を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
本変形例に係る第2コイル部材1052は、概ね湾曲した長方形の周回形状をなすように1回以上巻き回された導線W1002と、この導線W1002を内部に収容する円筒状のケースとから構成される。導線W1002は、図示しない配線を介してケースの外部へ引き出される。第2コイル部材1052を構成するケースは、例えば、樹脂製であって、接着剤などによってコイル取付部1053に取り付けられている。
詳細には、第2コイル部材1052は、左右方向から見て上方へ突き出した半円をなす部分と、前後方向から見て下方へ突き出した半円をなす部分とを接続した形状をなす。このような第2コイル部材1052は、図21に示すように、第1長さが第2長さよりも長い湾曲した周回形状である第2コイル部材の一例である。
また、本実施の形態に係る第2コイル部材1052は、第2回転軸A2方向(左右方向)から見て、上に突き出した半円の部分を含む。そのため、第2コイル部材1052は、第2回転軸A2を包囲する方向に湾曲した部分を含む第2コイル部材の一例でもあり、特に第2回転軸A2に平行な方向から見て円弧状の部分を含む第2コイル部材の一例でもある。
本変形例によっても、変形例6と同様の効果を奏する。
(実施の形態3)
実施の形態1では、プラグ101が一対の軸部107を備え、レセプタクル102が一対の軸受け部114を備える例を説明した。本実施の形態では、プラグが一対の軸受け部を備え、レセプタクルが一対の軸部を備える例を説明する。
本発明の実施の形態3に係る無線コネクタ1100は、図22の斜視図及び図23の前方から見た断面図に示すように、プラグ1101と、レセプタクル1102と、実施の形態1と同様の第1コイル部材151及び第2コイル部材152とを備える。
プラグ1101とレセプタクル1102とは、実施の形態1と同様の回転機構R1及び接続機構C1を備える。
詳細には、プラグ1101は、図22及び23に示すように、実施の形態1とは異なる接続部1103と、実施の形態1と同様の回転部104及び複数の移動体105とを含む。
接続部1103は、実施の形態1と同様に、レセプタクル1102に対して第2回転軸A2を中心として相対的に回転できるように、レセプタクル1102に接続する部材である。本実施の形態に係る接続部1103は、実施の形態1と同様の第1基部106と、一対の軸受け部1114とを含む。
一対の軸受け部1114の各々は、後述する一対の軸部1107のそれぞれの先端部が嵌まる部位であって、第1基部106の外面において第1回転軸A1を介して互いに反対の位置に凹みを形成する。
本実施の形態では、第1基部106の底部外面に第1コイルC1が取り付けられている。
接続部1103と回転部104とのそれぞれは、実施の形態1と同様の第1基部106と嵌合部111とを含み、これらの間に複数の移動体105が介在する。従って、本実施の形態においても、接続部1103と回転部104とは、第1基部106と嵌合部111と複数の移動体105とから構成される回転機構R1を介して接続されている。
レセプタクル1102は、図22及び23に示すように、プラグ1101が収容される収容空間を形成する部材である。本実施の形態に係るレセプタクル1102は、実施の形態1と同様の底部112と、側壁部1113と、一対の軸部1107とを含む。
側壁部1113は、実施の形態1と同様に、底部112の外縁に接続し、底部112に対して垂直な上方へ延びることによって、収容空間を形成している。本実施の形態に係る側壁部1113は、実施の形態1と同様のコイル取付部153を含む。
一対の軸部1107は、実施の形態1と同様に、第2回転軸A2に沿って延びる棒状の部位である。本実施の形態に係る一対の軸部1107は、側壁部1113の内面において第1回転軸A1を介して互いに反対の位置から、プラグ1101に向かって突き出している。
本実施の形態に係る一対の軸部1107の各々は、固定軸部1108と、可動先端部材1109と、弾性部材1110とを含む。
固定軸部1108は、側壁部1113の内面において第1回転軸A1を介して対称な位置に固定されており、第2回転軸A2に沿って延びる中空を含む部位であり、実施の形態1に係る固定軸部108と概ね同様に構成される。本実施の形態に係る固定軸部1108では、内部の中空が側壁部1113にまで延びている。
可動先端部材1109は、固定軸部1108の先端部を構成しており、実施の形態1に係る可動先端部材109と概ね同様に構成される。また、弾性部材1110は、プラグ1101に向かう方向へ可動先端部材1109を押す部材であり、実施の形態1に係る弾性部材110と概ね同様に構成される。
本実施の形態においても、弾性部材1110が可動先端部材1109を押すことにより、可動先端部材1109は、外力が加えられていない状態では固定軸部1108の先端部から外へ突き出す。弾性部材1110の力に抗する外力が加わると、可動先端部材1109は、外に突き出していた部分の少なくとも一部が固定軸部1108の中に入り込む。
そのため、外力が加えられていない状態で固定軸部1108の先端部から外へ突き出した可動先端部材1109は、軸受け部1114に嵌まる。また、プラグ1101を上方へ移動させると、可動先端部材1109は、その球面をなす先端部が軸受け部1114から力を受けて、固定軸部1108の中に入り込む。可動先端部材1109が固定軸部1108の中に入り込むことによって、軸受け部1114との嵌合が解かれる。その後、可動先端部材1109を接続部1103に接触させつつ上方へ移動させることによって、プラグ1101をレセプタクル1102から容易に取り外すことができる。
すなわち、本実施の形態においても接続機構C1は、実施の形態1と同様に、一対の軸部1107(これに、可動先端部材1109、弾性部材1110が含まれる。)及び一対の軸受け部1114から構成される。
これまで、本発明の実施の形態3に係る無線コネクタ1100の構成について説明した。ここから、本実施の形態に係る無線コネクタ1100の動作について説明する。
無線コネクタ1100において、プラグ1101をレセプタクル1102から取り外す方法は、上述した通りである。ここでは、プラグ1101をレセプタクル1102に取り付ける方法について説明する。
一対の可動先端部材1109を押すことによって固定軸部1108の中に入り込ませる。この状態で、図24の正面から見た断面図に示すように、一対の可動先端部材1109の間に接続部1103を配置する。そして、プラグ1101をさらに下方へ押し下げることで、一対の軸受け部1114のそれぞれが一対の可動先端部材1109に到達する。このとき、一対の可動先端部材1109は、弾性部材1110によって固定軸部1108の外へ押し出されて、軸受け部1114に嵌まる。これにより、プラグ1101がレセプタクル1102に接続される。
以上、本発明の実施の形態3について説明した。
本実施の形態によれば、無線コネクタ1100は、回転機構R1と接続機構C1とを備える。これにより、第1対象物と第2対象物とを2軸で相対的に回転でき、かつ、容易に着脱できるように接続することが可能になる。
また本実施の形態では、実施の形態1と同様に、第2コイル部材152が、プラグ1101とレセプタクル1102とを接続した状態において、筒状の第1コイル部材151の周囲を囲むように配置されている。従って、コンパクトかつ簡易な構成で、第1対象物と第2対象物とを2軸で相対的に回転させつつ、第1対象物と第2対象物との間で電力を伝送することが可能になる。
(実施の形態4)
実施の形態1及び3では、接続機構C1が、一対の軸部107,1107(可動先端部材109,1109、弾性部材110,1110)及び軸受け部114,1114から構成され、回転機構R1が、第1基部106と嵌合部111と複数の移動体105とから構成される例を説明した。本実施の形態では、接続機構C1と回転機構R1との全体が、可動先端部材、弾性部材及び軸受け部から構成される例を説明する。
本発明の実施の形態4に係る無線コネクタ1200は、図25の斜視図及び図26の前方から見た断面図に示すように、プラグ1201とレセプタクル1202と、実施の形態1と同様の第1コイル部材151と、第2コイル部材152とを備える。
プラグ1201とレセプタクル1202とは、実施の形態1と同様の接続機構C1及び回転機構R1を備える。
詳細には、プラグ1201は、図25及び26に示すように、接続部1203と、回転部1204とを含む。
接続部1203は、レセプタクル1202に対して第1回転軸A1と第2回転軸A2との各々を中心として相対的に回転できるように、レセプタクル1202と接続する部材である。本実施の形態に係る接続部1203は、実施の形態1と同様の第1基部106と、一対の軸部1207とを含む。
一対の軸部1207の各々は、実施の形態1と同様に、第2回転軸A2に沿って突き出た部位である。一対の軸部1207は、第1基部106の外面において第1回転軸A1を介して互いに反対の位置から、レセプタクル1202に向かって突き出す。
本実施の形態に係る一対の軸部1207の各々は、棒状であって、実施の形態1と同様の固定軸部108及び弾性部材110と、可動先端部材1209と、保持部材1216とを含む。
可動先端部材1209は、実施の形態1と同様に、軸部107の先端部を構成する部材であって、少なくとも一部が固定軸部108の中に配置されることにより第2回転軸A2に沿って移動する。従って、可動先端部材1209の一部は、固定軸部108の先端部の開口を通じて固定軸部108の中と外とを出入りする。
本実施の形態に係る可動先端部材1209は、固定軸部108の先端部にて回転自在に保持された球体である。可動先端部材1209は、実施の形態1と同様に、固定軸部108の先端部の突き出た部分と互いに係わり合って止める係止構造を構成する。これにより、可動先端部材1209が固定軸部108の先端部の開口を通じて固定軸部108の外へ脱落することが防止される。
保持部材1216は、固定軸部108の中で可動先端部材309と弾性部材110との間に配置される部分球面状の部材である。保持部材1216は、凹面が可動先端部材1209と球面で接触するように配置され、その反対の凸面が弾性部材110に接触して押される。これにより、可動先端部材1209が弾性部材110で押されつつ円滑に回転できる。
本実施の形態においても、可動先端部材1209は、弾性部材110によって押されるので、実施の形態1と同様に、外力が加えられていない状態では固定軸部108の先端部から外へ突き出す。弾性部材110の力に抗する外力が加わると、可動先端部材1209は、外に突き出していた部分の少なくとも一部が固定軸部108の中に入り込む。
回転部1204は、第1基部106に接続される部材であって、実施の形態1に係る回転部104と概ね同様に構成される。ただし、回転部1204は、移動体105が介在せずに第1基部106に接続される。本実施の形態に係る回転部1204は、第1基部106の中空に嵌められる円柱状の嵌合部1211を含む。嵌合部1211は、実施の形態1とは異なり、締まり嵌めなどによって嵌合部1211が第1基部106に対して回転しないように接続される。
レセプタクル1202は、実施の形態1と同様に、プラグ1201が収容される収容空間を形成する部材である。本実施の形態に係るレセプタクル1202は、図7及び8に示すように、概ね上端が開放した有底の円筒状であって、実施の形態1と同様の底部112と側壁部313とを含む。
側壁部1213は、実施の形態1と同様に、底部112の外縁に接続しており、底部112に対して垂直な上方へ延びる。本実施の形態に係る側壁部1213は、実施の形態1と同様のコイル取付部153を含む。また、本実施の形態に係る側壁部1213は、第1回転軸A1を中心とする円柱状の中空を形成する内周面を含み、この内周面に軸受け部1214が設けられている。
軸受け部1214は、実施の形態1と同様に、一対の軸部1207のそれぞれの先端部が嵌まる部位である。本実施の形態に係る軸受け部1214は、側壁部1213の内周面に、周方向の溝、すなわち第1回転軸A1を中心とする円環状の溝を形成する。
軸受け部1214には、外力が加わらずに固定軸部108の先端部から外へ突き出た可動先端部材1209の先端部が嵌まる。これにより、プラグ1201は、レセプタクル1202に対して予め定められた範囲で第2回転軸A2を中心として回転することができる。
また、可動先端部材1209が軸受け部1214に嵌まった状態からプラグ1201を上方へ移動させると、可動先端部材1209は、その球面が軸受け部1214から力を受けて、固定軸部108の中に入り込む。可動先端部材1209が固定軸部108の中に入り込むことによって、軸受け部1214との嵌合が解かれる。これにより、可動先端部材1209を側壁部1213の内周面に接触させつつ上方へ移動させることによって、プラグ1201をレセプタクル1202から容易に取り外すことができる。
すなわち、本実施の形態においても、接続機構C1は、実施の形態1と同様に、一対の軸部1207(これに、可動先端部材1209、弾性部材110が含まれる。)及び一対の軸受け部1214から構成される。
これに加えて、本実施の形態では、可動先端部材1209は球体である。また、固定軸部108の先端から突き出た可動先端部材1209が嵌まる軸受け部314は円環状の溝を形成している。従って、本実施の形態では、回転機構R1は、可動先端部材1209及び軸受け部1214から構成される。
このように、本実施の形態では、回転機構R1及び接続機構C1を統合した機構が、可動先端部材1209及び弾性部材110を含む一対の軸部1207と、一対の軸受け部1214とから構成される。
これまで、本発明の実施の形態4に係る無線コネクタ1200の構成について説明した。ここから、本実施の形態に係る無線コネクタ1200の動作について説明する。
無線コネクタ1200において、プラグ1201をレセプタクル1202から取り外す方法は、上述した通りである。ここでは、プラグ1201をレセプタクル1202に取り付ける方法について説明する。
一対の可動先端部材1209を側壁部1213の内面上端に当てて、さらに下方へプラグ1201を押すと、一対の可動先端部材1209は、その球面が側壁部1213から力を受けて、固定軸部108の中に入り込む。この状態で、図27の正面から見た断面図に示すように、プラグ1201をさらに下方へ押し下げることで、一対の可動先端部材1209のそれぞれを一対の軸受け部1214に位置付けることができる。このとき、可動先端部材1209は弾性部材110によって固定軸部108の外へ押し出され、軸受け部1214に嵌まる。これにより、プラグ1201がレセプタクル1202に接続される。
以上、本発明の実施の形態4について説明した。
本実施の形態によれば、無線コネクタ1200は、回転機構R1と接続機構C1とを備える。これにより、第1対象物と第2対象物とを2軸で相対的に回転でき、かつ、容易に着脱できるように接続することが可能になる。
また本実施の形態では、実施の形態1と同様に、第2コイル部材152が、プラグ1201とレセプタクル1202とを接続した状態において、筒状の第1コイル部材151の周囲を囲むように配置されている。従って、コンパクトかつ簡易な構成で、第1対象物と第2対象物とを2軸で相対的に回転させつつ、第1対象物と第2対象物との間で電力を伝送することが可能になる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、突出部の先端に球面を設けた突出部と、突出部の球面が接触して移動できるように受ける受け台部とにより、互いに直交する2つの回転軸A1,A2を中心に回転可能に、かつ、取り外し可能に接続する無線コネクタの例について説明する。
本発明の実施の形態5に係る無線コネクタ1300は、図28の斜視図及び図29の前方から見た断面図に示すように、プラグ1301と、レセプタクル1302と、接続部材1317と、実施の形態1と同様の第1コイル部材151と、第2コイル部材152とを備える。
プラグ1301とレセプタクル1302と接続部材1317とは、回転接続機構RC2を備える。回転接続機構RC2は、第1回転軸A1及び第2回転軸A2の各々を中心に相対的に回転可能に、かつ、取り外しができるように、第1対象物と第2対象物とを接続するための機構である。
詳細には、プラグ1301は、図28及び29に示すように、回転軸部1318と、先端部1319とを含む。
回転軸部1318は、前後左右の任意の方向へ傾く棒状の部位である。
先端部1319は、回転軸部1318の一端に接続する部位であって、回転軸部1318よりも側方へ張り出している。本実施の形態に係る先端部1319は、回転軸部1318の一端が接続した球体状の部位である。
なお、先端部1319は、その先端に部分球面を形成すればよく、例えば球体を一平面で切断した形状であってもよい。この場合、例えば、その平面の中心に回転軸部1318が接続するとよい。
レセプタクル1302は、図28及び29に示すように、先端部1319の部分球面に沿って回転できるようにプラグ1301を保持する部材である。本実施の形態に係るレセプタクル1302は、上方が開放した有底円筒状の部材であって、第2基部としての底部112と、側壁部1313と、受け台部1320とを含む。
底部112は、実施の形態1と同様に構成されてよい。側壁部1313は、軸受け部114及び着脱用溝部115が設けられていない点を除いて、実施の形態1に係る側壁部113と同様に構成されてよい。
受け台部1320は、底部112から上方へ突き出た部位である。本実施の形態に係る受け台部1320は、概ね円柱状である。
受け台部1320は、上端部(先端部)に設けられた凹みを有する。先端部1319は、受け台部1320の凹みに嵌まるように配置されており、先端部1319の部分球面と受け台部1320の凹みとを接触させつつ移動する。これにより、先端部1319は、その部分球面に沿って受け台部1320に対して移動することになるので、第1回転軸A1及び第2回転軸A2を中心とした回転が可能になる。
本実施の形態では、受け台部1320に設けられた凹みは球面状である。受け台部1320の凹みと先端部1319の部分球面との曲率は概ね同じであることが望ましく、これによって、先端部1319は、円滑にかつ安定して、受け台部1320に対して回転することができる。
また、本実施の形態に係る受け台部1320は、外周面部に設けられた雄ネジを構成する突起と、上下に貫通した孔とを含む。受け台部1320の孔は、底部112に設けられた貫通孔に接続している。
なお、受け台部1320は、先端部1319がその部分球面に沿って移動するように先端部1319と接触できればよく、例えば上端が平らな円筒状であってもよい。
接続部材1317は、プラグ1301とレセプタクル1302とを取り外し可能に接続する部材である。詳細には、接続部材1317は、先端部1319が受け台部1320に接触して先端部1319の部分球面に沿って移動するように、プラグ1301とレセプタクル1302とを取外し可能に接続する。
本実施の形態に係る接続部材1317は、受け台部1320との間に先端部419を保持する部材である。接続部材1317は、概ね、受け台部1320の外周面部に取り外し可能に嵌合する円筒状の部位と、この部位に接続して次第に細くなるように湾曲した部位とを含む。
接続部材1317の円筒状の部位の内面には、受け台部1320の外周面部に設けられた突起に対応する溝が設けられており、この溝は雌ネジを構成する。これにより、接続部材1317は、ネジ構造によって受け台部1320の外周面部に取り外し可能に嵌合している。
接続部材1317の湾曲した部位は、内面が先端部1319と接触する球面を形成している。また、湾曲した部分の上端には開口OPが形成されている。開口OPは、回転軸部1318が貫通する孔であって、先端部1319よりも小さい。
このような接続部材1317により、受け台部1320との間に保持された先端部1319が開口OPを通じて抜け出ることを防ぎつつ、受け台部1320の上端部に接触するように先端部1319を上方から抑えることができる。
なお、無線コネクタ1300は、例えば、先端部1319と受け台部1320との接触を確実に維持するために、先端部1319と接続部材1317との間に介在して先端部1319を受け台部1320に向けて押す弾性部材をさらに含んでもよい。
本実施の形態では、先端部1319は、上述の通り、受け台部1320と接触することによって、先端部1319の部分球面に沿って移動することができる。
また、受け台部1320と接続部材1317とはネジ構造で嵌合しているので、例えば接続部材1317を受け台部1320に対して回転させることで、接続部材1317を受け台部1320から取り外すことができる。これにより、プラグ1301をレセプタクル1302から容易に取り外すことができる。従って、本実施の形態に係る回転接続機構RC2は、先端部1319と受け台部1320と接続部材1317とから構成される。
これまで、本発明の実施の形態5に係る無線コネクタ1300の構成について説明した。ここから、本実施の形態に係る無線コネクタ1300の動作について説明する。
無線コネクタ1300において、プラグ1301をレセプタクル1302から取り外す方法は、上述した通りである。ここでは、プラグ1301をレセプタクル1302に取り付ける方法について説明する。
図30の正面から見た断面図に示すように、先端部1319を受け台部1320の凹みに嵌めて、接続部材1317を受け台部1320の外周面部に嵌め込む。そして、接続部材1317を受け台部1320に押し付けつつ回転させることによって、接続部材1317を受け台部1320とはネジ構造により嵌合する。これにより、プラグ1301がレセプタクル1302に接続される。
以上、本発明の実施の形態5について説明した。
本実施の形態によれば、無線コネクタ1300は、回転接続機構RC2を備える。これにより、第1対象物と第2対象物とを2軸で相対的に回転でき、かつ、容易に着脱できるように接続することが可能になる。
また本実施の形態では、実施の形態1と同様に、第2コイル部材152が、プラグ1301とレセプタクル1302とを接続した状態において、筒状の第1コイル部材151の周囲を囲むように配置されている。従って、コンパクトかつ簡易な構成で、第1対象物と第2対象物とを2軸で相対的に回転させつつ、第1対象物と第2対象物との間で電力を伝送することが可能になる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、レセプタクルが、互いに直交する2つの回転軸A1,A2を中心に回転させる機構を備え、そのレセプタクルにプラグが取り外し可能に接続される例を説明する。
本発明の実施の形態6に係る無線コネクタ1400は、図31の斜視図及び図32の前方から見た断面図に示すように、プラグ1401と、レセプタクル1402と、実施の形態1と同様の第1コイル部材151及び第2コイル部材152とを備える。
プラグ1401とレセプタクル1402とは、接続機構C3と回転機構R3とを備える。接続機構C3は、第1対象物と第2対象物とを、第1回転軸A1を中心として相対的に回転できるように接続するための機構である。接続機構C3は、取り外しができるように接続するための機構を含む。回転機構R3は、第1対象物と第2対象物とを第2回転軸A2を中心に相対的に回転させるための機構である。
詳細には、プラグ1401は、図31及び32に示すように、回転部1404と、第1嵌合部1421とを含む。
回転部1404は、第1回転軸A1を中心に延びる概ね棒状の部材である。回転部1404は、棒状部1422と、ツバ部1423とを含む。
棒状部1422は、第1回転軸A1を中心に延びる断面が丸い棒状の部位である。棒状部1422には、第1回転軸A1に沿って貫通する孔が設けられている。
ツバ部1423は、棒状部1422の外周面から外方へ向けて張り出した部位である。ツバ部1423は、レセプタクル1402へ向けて突き出す第1回転防止部1424を含む。
第1嵌合部1421は、棒状部1422の周囲に配置される部材であって、棒状部1422に沿って移動する。第1嵌合部1421は、第1円筒部1425と、蓋部1426とを含む。
第1円筒部1425は、内面においてレセプタクル1402に近い端部から予め定められた範囲に雌ネジが設けられている。本実施の形態では、円筒部1425の外周面に、第1コイル部材151が取り付けられている。
蓋部1426は、レセプタクル1402から遠い円筒部1425の端部の一部を塞いでおり、棒状部1422と緩やかに嵌る程度の円形の貫通孔を含む。蓋部1426は、ツバ部1423よりも、レセプタクル1402から遠い位置に配置されている。これによって、蓋部1426は、ツバ部1423と接触して、ツバ部1423をレセプタクル1402の方へ押すことができる。
レセプタクル1402は、図31及び32に示すように、第1基部1406と、複数の移動体1405と、第2嵌合部1427と、一対の軸部1407と、側壁部1413を含む第2円筒部1428とを含む。
第1基部1406は、棒状部1422が内部に嵌まる円筒状の部位である。
複数の移動体1405は、第1基部1406と第2嵌合部1427とを第1回転軸A1を中心として相互に回転させるための部材である。本実施の形態に係る複数の移動体1405の各々は、第1基部1406と第2嵌合部1427との間で回転自在に保持される球体である。なお、移動体1405は、例えば円柱状のコロなどであってもよい。
第2嵌合部1427は、一端部が複数の移動体1405を介して第1基部1406の一端部に対応付けて配置される円筒状の部材である。第2嵌合部1427は、他端部がツバ部1423と接触している。第2嵌合部1427は、外周面部1429と、第2回転防止部1430とを含む。
外周面部1429は、第2嵌合部1427の外周面を形成し、雄ネジが設けられている。外周面部1429の雌ネジは、第1円筒部1425の内面に設けられた雌ネジと、ネジ構造で嵌り合う。
第2回転防止部1430は、第2嵌合部1427の他端部に設けられており、第1回転防止部1424が嵌まる穴を形成する。第1回転防止部1424と第2回転防止部1430とが嵌合することで、ツバ部1423と第2嵌合部1427とは、互いに第1回転軸方向A1を中心に回転できなくなる。
このように、第2嵌合部1427と第1嵌合部1421とが、ツバ部1423を挟んでネジ構造で嵌り合っており、第2嵌合部1427とツバ部1423とは、互いに第1回転軸方向A1を中心に回転できないように固定されている。これにより、プラグ1401は、第2嵌合部1427と一体的に移動することになる。従って、プラグ1401は、第2嵌合部1427とともに、第1回転軸A1を中心として第1基部1406に対して回転する。
一対の軸部1407の各々は、第2回転軸A2に沿って突き出た部位である。一対の軸部1407は、第1基部1406の外面において第1回転軸A1を介して互いに反対の位置から、側壁部1413に向かって突き出す棒状の部位である。
第2円筒部1428は、一端が開放した中空を含む部材であって、この中空には、少なくとも第1基部1406が収容される。本実施の形態に係る第2円筒部1428は、概ね、上端が開放した有底の円筒状であって、底部1412と、側壁部1413とを含む
本実施の形態に係る底部1412は、平板状の部位であって、概ね中央に貫通孔が設けられている。底部1412の貫通孔は、棒状部1422を予め定められた方向に向けると、棒状部1422の貫通孔と第1回転軸A1に沿って相互に対応付けられる。
側壁部1413は、底部1412の外縁に接続しており、底部1412に対して垂直な上方へ延びる。これにより、側壁部1413は、第2基部として、第1基部1406などが収容される空間である収容空間を形成する。本実施の形態に係る側壁部1413は、実施の形態1と同様のコイル取付部153を含む。また、側壁部1413は、一対の軸部1407のそれぞれの先端部が嵌まる一対の軸受け部1414を含む。
本実施の形態に係る一対の軸受け部1414は、収容空間を形成する内面において、第1回転軸A1を介して互いに反対の位置に設けられる。本実施の形態に係る一対の軸受け部1414の各々は、貫通孔を形成している。なお、一対の軸受け部1414の各々は、軸部1407の先端部が嵌まればよく、例えば内面に設けられた貫通していない穴であってもよい。
なお、軸部1407の先端部を軸受け部1414に嵌めるために、軸部1407は第1基部1406にネジ構造で取り付けられていてもよい。或いは、側壁部1413は、軸受け部1414を通る平面で分割された2つの部材を接合又は接着することで設けられてもよい。
このように、一対の軸部1407の先端が、それぞれ、一対の軸受け部1414に嵌まる。これにより、プラグ1401は、レセプタクル1402に対して第2回転軸A2を中心として予め定められた範囲で回転することができる。
従って、本実施の形態に係る回転機構R3は、一対の軸部1407と一対の軸受け部1414とから構成されている。
また、本実施の形態では、第1嵌合部1421と第2嵌合部1427とがネジ構造で嵌り合っている。そのため、第2嵌合部1427に対して第1嵌合部1421を回転させることで、ネジ構造での嵌り合いを解くことができる。これにより、プラグ1401をレセプタクル1402から容易に取り外すことができる。
さらに、第1基部1406と第2嵌合部1427と複数の移動体1405とは、ラジアル玉軸受と同様に構成される。これにより、第2嵌合部1427は、レセプタクル1402の残部に対して第1回転軸A1を中心として回転することができる。そのため、第1基部1406と第2嵌合部1427と複数の移動体1405とが軸受機構BMを構成している。本実施の形態に係る軸受機構BMは、レセプタクル1402の残部に対して第1回転軸A1を中心として第2嵌合部1427を回転させるための機構である。
従って、本実施の形態に係る接続機構C3は、第1嵌合部1421と軸受機構BM(これに、第1基部1406と第2嵌合部1427と複数の移動体1405が含まれる。)とから構成されている。なお、第1基部1406と第2嵌合部1427とは、第1回転軸A1を中心として相互に回転可能に接続されればよく、スラスト軸受などその他の軸受けと同様の構成などで接続されてもよい。
これまで、本発明の実施の形態6に係る無線コネクタ1400の構成について説明した。ここから、本実施の形態に係る無線コネクタ1400の動作について説明する。
無線コネクタ1400において、プラグ1401をレセプタクル1402から取り外す方法は、上述した通りである。ここでは、プラグ1401をレセプタクル1402に取り付ける方法について説明する。
第2嵌合部1427及び第1基部1406の中に棒状部1422を嵌め込み、第1回転防止部1424と第2回転防止部1430とを嵌合させてツバ部1423を第2嵌合部1427の他端部に接触させる。そして、図33の正面から見た断面図に示すように、第1円筒部1425の中にツバ部1423と第2嵌合部1427の他端部近傍を収容させる。その後、棒状部1422と第1嵌合部1421とをレセプタクル1402の方へ押しつつ、第1嵌合部1421のみを第2嵌合部1427に対して回転させる。これにより、プラグ1401がレセプタクル1402に接続される。
以上、本発明の実施の形態6について説明した。
本実施の形態によれば、無線コネクタ1400は、接続機構C3と回転機構R3とを備える。これにより、第1対象物と第2対象物とを2軸で相対的に回転でき、かつ、容易に着脱できるように接続することが可能になる。
また本実施の形態では、実施の形態1と同様に、第2コイル部材152が、プラグ1401とレセプタクル1402とを接続した状態において、筒状の第1コイル部材151の周囲を囲むように配置されている。従って、コンパクトかつ簡易な構成で、第1対象物と第2対象物とを2軸で相対的に回転させつつ、第1対象物と第2対象物との間で電力を伝送することが可能になる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、プラグをその先端からレセプタクルに嵌め込んで、第1回転軸A1に沿った挿入方向に押し付けるだけで、第1回転軸A1を中心として回転可能に接続できる接続機構を採用する例を説明する。
本発明の実施の形態7に係る無線コネクタ1500は、図34の斜視図及び図35の前方から見た断面図に示すように、プラグ1501と、レセプタクル1502と、実施の形態1と同様の第1コイル部材151と、第2コイル部材152とを備える。
プラグ1501とレセプタクル1502とは、接続機構C4と回転機構R4とを備える。接続機構C4は、第1対象物と第2対象物とを、第1回転軸A1を中心として相対的に回転できるように接続するための機構である。接続機構C4は、取り外しができるように接続するための機構を含む。回転機構R4は、第1対象物と第2対象物とを第2回転軸A2を中心に相対的に回転させるための機構である。
プラグ1501とレセプタクル1502との詳細な構成について、理解を容易にするため、本実施の形態ではレセプタクル1502から説明する。
レセプタクル1502は、図34及び35に示すように、第1基部1506と、第1嵌合部1521と、複数の球体1531と、実施の形態6と同様の一対の軸部1407及び第2円筒部1428とを含む。
第1基部1506は、第1回転軸A1を中心とする円筒状の部位である。
第1嵌合部1521は、その基端が第1基部1506に接続した円筒状の部位である。第1嵌合部1521の内面は、段差を介して第1基部1506よりも大きな径の円柱状の中空を形成する。第1嵌合部1521の外面は、基端から先端に向かう途中で径が小さくなっている。そのため、第1嵌合部1521は、先端から予め定められた範囲は、薄肉になっている。
第1嵌合部1521は、薄肉の部分に、周方向に沿って複数の保持孔1532が設けられている。本実施の形態では、保持孔1532は4つ設けられている。
球体1531は、保持孔1532の各々に回転自在に保持される。球体1531の直径は、保持孔1532が設けられた第1嵌合部1521の厚さよりも大きい。従って、保持孔1532は、第1嵌合部1521の内周面と外周面との少なくとも一方から内方又は外方へ突き出すことになる。
ここで、内方とは、第1回転軸A1に垂直な断面において当該軸A1に向かう方向である。外方とは、第1回転軸A1に垂直な断面において当該第1回転軸A1から離れる方向である。
一対の軸部1407の各々は、第1基部1406に代えて第1基部1506に設けられている。この点を除いて、本実施の形態においても、一対の軸部1407は実施の形態6と同様に構成される。また、第2円筒部1428は、本実施の形態においても実施の形態6と同様に構成される。従って、本実施の形態に係る回転機構R4は、実施の形態6に係る回転機構R3と同様に、一対の軸部1407と一対の軸受け部1414とから構成されている。
プラグ1501は、図34及び35に示すように、棒状部1522と、弾性部材1510と、ロック状態とアンロック状態とを切り替えるスライド部材1533とを含む。ロック状態は、第1嵌合部1521に対する第1回転軸A1に沿った棒状部1522の移動が抑止された状態である。アンロック状態は、第1嵌合部1521に対する第1回転軸A1に沿った棒状部1522の移動が許容される状態である。
棒状部1522は、概ね棒状の部材であって、第1軸方向A1に沿った貫通孔が設けられている。そのため、棒状部1522を予め定められた方向に向けると、棒状部1522の貫通孔は、底部1412の貫通孔と第1回転軸A1に沿って相互に対応付けられる。
棒状部1522は、基端から先端に向かって、基端部1534と、弾性部材取付部1535と、ツバ部1523と、第2嵌合部1527と、先端部1519とを含む。棒状部1522の基端から先端へ向かう方向は、上述の挿入方向であり、例えば図35では下方である。
基端部1534は、上述した他の部位よりも、外周面の径が最も大きく太い部位である。図34及び35において、基端部1534は、その一部が図示されており、適宜の長さで設けられてよい。本実施の形態では、基端部1534の外周面に、第1コイル部材151が取り付けられている。
弾性部材取付部1535は、弾性部材1510が取り付けられる部位であって、第1回転軸A1の方向に長さを有する周方向の溝が設けられた部位である。
ツバ部1523は、外周面から外方へ突き出た部位であって、弾性部材取付部1535の下端を形成する。弾性部材取付部1535の下端は、第1回転軸A1に沿った弾性部材取付部1535の両端のうち、挿入方向に位置する端部である。
第2嵌合部1527は、弾性部材取付部1535と概ね同じ太さであり、第1回転軸A1を軸として第1嵌合部1521の中に嵌まる円柱状の部位である。第2嵌合部1527は、外周面部1536と、溝部1537とを含む。
外周面部1536は、溝部1537を除いた第2嵌合部1527の外周面を形成する部分である。外周面部1536は、複数の球体1531の内方に位置している場合、複数の球体1531に内方から接触し、複数の球体1531を第1嵌合部1521の外周面よりも外方へ突き出させる。
詳細には、外周面部1536は、プラグ1501をレセプタクル1502に接続する際に、複数の球体1531の内方を通過する。このとき、外周面部1536は、複数の球体1531に内方から接触して、複数の球体1531を第1嵌合部1521の外周面よりも外方へ突き出させる。
溝部1537は、第2嵌合部1527の外周面に、その周方向に設けられた円環状の溝を形成する。溝部1537は、図34及び35に示すように、ロック状態において複数の球体1531が嵌まる。
先端部1519は、棒状部1522の先端を形成する部位であり、段差を介して第2嵌合部1527に接続している。先端部1519は、第1回転軸A1を軸とした第2嵌合部1527よりも細い円柱状であり、ロック状態において第1回転軸A1を軸として第1基部1506の中に嵌まる。
弾性部材1510は、弾性を有する部材であって、棒状部1522に対してスライド部材1533を挿入方向へ押す。本実施の形態に係る弾性部材1510は、弾性部材取付部1535に巻き回されたつるまきバネである。
スライド部材1533は、第2嵌合部1527の周囲に配置されて第1回転軸A1に沿ってスライド移動することによって接続状態と解除状態とを切り替える中空の部材である。本実施の形態に係るスライド部材1533は、概ね一定の径の外周面を形成する円筒状の部材であって、被覆部1538と、被押圧部1539と、ロック制御部1540とを含む。
被覆部1538は、ロック状態において弾性部材1510の周囲を覆う部位である。
被押圧部1539は、被覆部1538よりも先端に設けられており、内周面から内方へ周方向に連続して突き出した突起である。被押圧部1539は、弾性部材取付部1535の中に配置され、弾性部材1510の先端と接触する。
ここで、弾性部材取付部1535に配置された弾性部材1510は、その基端が弾性部材取付部1535に接触する。そして、上述の通り、被押圧部1539が弾性部材1510の先端と接触する。そのため、被押圧部1539は、弾性部材1510によって、第2嵌合部1527を含む棒状部1522に対して挿入方向へ押される。
ロック制御部1540は、内面部に、第1内周面部1541と、第2内周面部1542と、ガイド部1543とを含む。
第1内周面部1541は、ロック制御部1540の先端から第1回転軸A1を中心として延びる周面を形成する部位である。第1内周面部1541は、外周面部1536が接触することで外方へ突き出た複数の球体1531の周囲を第1回転軸方向A1に沿って移動できる大きさの径を有する。ここで、径とは、第1回転軸A1に垂直な断面における直径である。
すなわち、第1内周面部1541の径は、第1回転軸A1に垂直な断面において外周面部1536に接触して突き出た複数の球体1531に外接する円の径よりも大きい。
第2内周面部1542は、第1内周面部1541に対して挿入方向とは反対の方向(すなわち、基端側)に設けられた第1回転軸A1を中心として延びる周面を形成する部位である。第2内周面部1542は、第1内周面部よりも小さい径を有しており、ロック状態において複数の球体1531の周囲に位置付けられて溝部1537に嵌まった複数の球体1531と外方から接触する。
すなわち、第2内周面部642の径は、第1回転軸A1に垂直な断面において溝部1537に嵌まった複数の球体1531に外接する円の径と同じか或いはそれよりも僅かに大きい程度である。
これにより、第2内周面部1542が複数の球体1531の周囲に位置していると、複数の球体1531は、溝部1537から抜け出ることができず、溝部1537に嵌まった状態が維持される。そのため、第2内周面部1542が複数の球体1531の周囲に位置した状態では、プラグ1501はレセプタクル1502から外れないようにロックされる(ロック状態)。
ガイド部1543は、第1内周面部1541と、第2内周面部1542とを接続する面を形成する部位である。本実施の形態に係るガイド部1543は、第1内周面部1541から第2内周面部1542に向かって、次第に径が小さくなるように第1回転軸A1に対して傾斜している。
本実施の形態では、ロック状態では、複数の球体1531は円環状の溝部1537に嵌まっている。複数の球体1531は回転自在に保持されているので、第2嵌合部1527は、第1回転軸Aを中心として第1嵌合部1521に対して回転することができる。すなわち、ロック状態において、プラグ1501とレセプタクル1502とは第1回転軸Aを中心として相互に回転することができる。
また、接続状態における位置からスライド部材1533を棒状部1522に対して弾性部材1510の力に抗して引く。これにより、図36の正面から見た断面図に示すように、第1内周面部1541が複数の球体1531の周囲に位置付けられ、第2内周面部1542は、複数の球体1531と非接触となる。
この状態では、複数の球体1531が、嵌っていた溝部1537から抜け出ることができるため、第2嵌合部1527は、第1嵌合部1521に対して第1回転軸Aに沿って移動することができるようになる(アンロック状態)。そのため、棒状部1522を第1嵌合部1521から第1回転軸A1に沿って引き抜くことができるので、プラグ1501をレセプタクル1502から容易に取り外すことができる。
従って、本実施の形態に係る接続機構C4は、第1嵌合部1521と、複数の球体1531と、第2嵌合部1527と、スライド部材1533と、弾性部材1510とから構成される。
これまで、本発明の実施の形態7に係る無線コネクタ1500の構成について説明した。ここから、本実施の形態に係る無線コネクタ1500の動作について説明する。
無線コネクタ1500において、プラグ1501をレセプタクル1502から取り外す方法は、上述した通りである。ここでは、正面から見た断面図である図37〜39を参照して、プラグ1501をレセプタクル1502に取り付ける方法について説明する。
先端部1519を第1嵌合部1521の中を通過させて、先端部1519と第2嵌合部1527とのそれぞれを第1基部1506と第1嵌合部1521との中に嵌め込むように、棒状部1522を挿入方向へ前進させる。これにより、図19に示すように、先端部1519と第2嵌合部1527とのそれぞれの一部が、第1基部1506と第1嵌合部1521との中に嵌まる。このとき、外周面部1536は、複数の球体1531に内方から接触する。そのため、複数の球体1531は、第1嵌合部1521の外周面よりも外方に突き出している。
さらに棒状部1522を挿入方向へ前進させると、第1嵌合部1521の外周面よりも外方に突き出した複数の球体1531は、図38に示すように、ガイド部1543に接触する。このとき、複数の球体1531は、外周面部1536と接触しているため、第1嵌合部1521の外周よりも外方に突き出した状態が維持される。そのため、棒状部1522を挿入方向へ押すと、スライド部材1533は、図39に示すように、弾性部材1510の力に抗して、挿入方向とは反対の方向へ移動する。
さらに棒状部1522を挿入方向へ押すと、やがて、溝部1537が複数の球体1531の内方に位置付けられる。このとき、スライド部材1533は弾性部材1510によって挿入方向へ押されているため、ガイド部1543は、挿入方向に移動して複数の球体1531を溝部1537に嵌め込む。
詳細には、溝部1537が複数の球体1531の内方に位置付けられると、複数の球体1531は、外周面部1536と非接触となるので、内方へ移動することができるようになる。弾性部材1510によって押されたガイド部1543は、複数の球体1531と接触することで、その傾斜に沿って複数の球体1531を溝部1537へ案内しながら、棒状部1522に対して挿入方向に移動する。その結果、複数の球体1531は溝部1537に嵌め込まれる。
スライド部材1533は弾性部材1510に押されているので、さらに挿入方向に移動し、第2内周面部1542が複数の球体1531の周囲に位置付けられる。これにより、ロック状態となって、プラグ1501がレセプタクル1502に接続される。
以上、本発明の実施の形態7について説明した。
本実施の形態によれば、無線コネクタ1500は、接続機構C4と回転機構R4とを備える。これにより、第1対象物と第2対象物とを2軸で相対的に回転でき、かつ、容易に着脱できるように接続することが可能になる。
また本実施の形態では、実施の形態1と同様に、第2コイル部材152が、プラグ1501とレセプタクル1502とを接続した状態において、筒状の第1コイル部材151の周囲を囲むように配置されている。従って、コンパクトかつ簡易な構成で、第1対象物と第2対象物とを2軸で相対的に回転させつつ、第1対象物と第2対象物との間で電力を伝送することが可能になる。
(実施の形態8)
これまでの実施の形態及び変形例では、第2コイル部材が、プラグとレセプタクルとを接続した状態において、第1コイル部材の周囲を囲むように配置されている例を説明した。ここから、第2コイル部材が、プラグとレセプタクルとを接続した状態(以下、「接続状態」ともいう。)において、第1コイル部材と並ぶように第1コイル部材に対して第2回転軸A2に沿った一方向に配置されている例について説明する。
本実施の形態に係る無線コネクタ1600は、斜視図である図40に示すように、実施の形態1と同様のプラグ101及び第1コイル部材151と、実施の形態1とは異なるレセプタクル1602及び第2コイル部材1652とを備える。
レセプタクル1602は、変形例2に係るレセプタクル302と同様の形状をしており、変形例2と同様の底部312と、変形例2とは異なる側壁部1613とを含む。本実施の形態に係る側壁部1613は前方及び後方の壁部の高さが、左方及び右方の壁部の高さよりも低くなっている。また、本実施の形態に係る側壁部1613は、右方の側壁部が左方の側壁部よりも厚く、右方の側壁部にコイル取付部1653を有する。
コイル取付部1653は、第2コイル部材1652を取り付けるための概ね直方体の窪みを、側壁部1613の右方壁部の上端に形成する。なお、コイル取付部1653は、例えば窪んでいない平らな面を形成してもよく、また側壁部1613の内壁に設けられていてもよい。これらの点を除いて、側壁部1613は、変形例2に係る側壁部313と同様に構成されるとよい。
第2コイル部材1652は、図41に示すように、変形例2に係る第2コイル部材352と同様の形状をしており、左右の幅が第2コイル部材352よりも小さい。この点を除いて、第2コイル部材1652は、変形例2に係る第2コイル部材352と同様に構成されるとよい。図41は、本実施の形態に係る第2コイル部材1652を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
詳細には、本実施の形態に係る第2コイル部材1652は、概ね湾曲した長方形の周回形状をなすように1回以上巻き回された導線W1602と、この導線W1602を内部に収容する円筒状のケースとから構成される。導線W1602は、図示しない配線を介してケースの外部へ引き出される。第2コイル部材1652を構成するケースは、例えば、樹脂製であって、接着剤などによってコイル取付部1653に嵌め込んで取り付けられている。
これにより、第2コイル部材1652は、プラグ101とレセプタクル1602とを接続した状態において、第1コイル部材151と並ぶように第1コイル部材151に対して右方に配置される。
なお、第2回転軸A2を中心とするプラグ101の回転角度は、適宜定められてよいが、例えば第2コイル部材1652を第2回転軸A2に沿って左方へ延長した面と交差する範囲であってもよい。第2コイル部材152は、プラグ101がレセプタクル102に接続して第2回転軸A2を中心として回転した場合の回転部104の位置に関わらず、コイル取付部1653を第2回転軸A2に沿って一方向へ延長した面を貫くことができる。その結果、第2回転軸A2を中心とするプラグ101の回転角度に関わらず、安定した第1コイル部材151と第2コイル部材1652と電磁気的な結合を図ることが可能になる。
本実施の形態によっても、変形例1と同様の効果を奏する。
(変形例9)
本変形例では、実施の形態8に係るレセプタクル1602の収容空間が円柱状である例について説明する。
本変形例に係る無線コネクタ1700は、斜視図である図42に示すように、実施の形態1と同様のプラグ101及び第1コイル部材151と、実施の形態8と同様の第2コイル部材1652と、レセプタクル1702とを備える。
本変形例に係るレセプタクル1702は、外形が概ね直方体であって、円柱状の収容空間が形成されている。レセプタクル1702は、実施の形態1と同様の底部112と、側壁部1713とを含む。
側壁部1713は、底部112の外縁に接続しており、底部112に対して垂直な上方へ延びる。これにより、側壁部1713は、第2基部として、円柱状の収容空間を形成する。側壁部1713は、図42を参照すると分かるように、厚さ(水平面における長さ)が一定ではない点が実施の形態8に係る側壁部1613とは異なる。
側壁部1713は、実施の形態1と同様の一対の軸受け部114及び一対の着脱用溝部115と、実施の形態8と同様のコイル取付部1653とを含む。
本変形例によっても、変形例1と同様の効果を奏する。
(変形例10)
第2コイル部材は、接続状態において、第1コイル部材と並ぶように第1コイル部材に対して第2回転軸A2に沿った一方向に配置される場合であっても、周回形状であればよく、これに沿って導線が周回形状に沿って巻き回されていればよい。本変形例では、上方から見て直線状の部分と曲線状の部分とを接続した周回形状をなす例について説明する。
本変形例に係る第2コイル部材1852は、図43に示すように、前後に配置された半円帯状部1854_Cと、互いに平行に前後に延びる左右の直線帯状部1854_Lとを含む筒状をなす。図18は、変形例10に係る第2コイル部材1852を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
詳細には、第2コイル部材1852は、上方から見て概ね長方形の湾曲した周回形状をなすように1回以上巻き回された導線W1802と、この導線W1802を内部に収容する円筒状のケースとから構成される。導線W1802は、図示しない配線を介してケースの外部へ引き出される。
すなわち、第2コイル部材1852は、変形例4に係る第2コイル部材552と左右の幅が小さくなっており、この点を除いて第2コイル部材552と同様に構成されるとよい。
第2コイル部材1852は、例えば、レセプタクルの側壁部に設けられるコイル取付部に取り付けられればよい。第2コイル部材1852が取り付けられる側壁部は、例えば、第2コイル部材1852に対応する形状であってもよい。これにより、プラグ101とレセプタクルとを接続した状態において、第2コイル部材152は、第1コイル部材151と並ぶように第1コイル部材151に対して右方に配置することができる。
本変形例によっても、変形例1と同様の効果を奏する。
(実施の形態9)
実施の形態8及び変形例9〜10では、第2コイル部材が、第1コイル部材151と並ぶように配置される場合において平らな周回形状である例を説明した。しかし、この場合であっても第2コイル部材は、第2回転軸A2を包囲する方向に湾曲又は屈曲した部分を含んでもよい。本実施の形態では、第2コイル部材が、第2回転軸A2を包囲する方向に湾曲した例であって、特に第2回転軸A2に平行な方向から見て、円弧状に湾曲した部分を含む例について説明する。
本実施の形態に係る無線コネクタ1900は、斜視図である図44に示すように、実施の形態1と同様のプラグ101及び第1コイル部材151を備える。また、無線コネクタ1900は、レセプタクル1902及び第2コイル部材1952を備える。
本変形例に係るレセプタクル1902は、概ね、上端が開放した有底の筒状であって、変形例2と同様の底部312と、側壁部1913とを含む。本変形例に係る側壁部1913は、変形例6に係るレセプタクル802と同様の形状をしており、変形例2と同様の底部312と、側壁部1913とを含む。本実施の形態に係る側壁部1913は前方及び後方の壁部の高さが、左方及び右方の壁部の高さよりも低くなっている。また、本実施の形態に係る側壁部1913は、右方の側壁が変形例6に係る側壁部813よりも厚く、右方の側壁にコイル取付部1953を有する。
コイル取付部1953は、第2コイル部材1952を取り付けるための概ね半円状に湾曲した窪みを、側壁部1913の右方壁部の上端に形成する。なお、コイル取付部1953は、例えば窪んでいない半円状の湾曲面を形成してもよく、また側壁部1913の内壁に設けられていてもよい。
これらの点を除いて、側壁部1913は、変形例6に係る側壁部813と同様に構成されるとよい。
第2コイル部材1952は、図45に示すように、変形例6に係る第2コイル部材852と同様の形状をしており、左右の幅が第2コイル部材852よりも小さい。この点を除いて、第2コイル部材1952は、変形例6に係る第2コイル部材852と同様に構成されるとよい。図45は、本実施の形態に係る第2コイル部材1952を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
詳細には、本実施の形態に係る第2コイル部材1952は、概ね湾曲した長方形の周回形状をなすように1回以上巻き回された導線W1902と、この導線W1902を内部に収容する円筒状のケースとから構成される。導線W1902は、図示しない配線を介してケースの外部へ引き出される。第2コイル部材1952を構成するケースは、例えば、樹脂製であって、接着剤などによってコイル取付部1953に嵌め込んで取り付けられている。
これにより、第2コイル部材1952は、プラグ101とレセプタクル1902とを接続した状態において、第1コイル部材151と並ぶように第1コイル部材151に対して右方に配置される。
本実施の形態によっても、変形例6と同様の効果を奏する。
(変形例11)
本変形例では、実施の形態9に係るレセプタクル1902の収容空間が円柱状である例について説明する。
本変形例に係る無線コネクタ2000は、斜視図である図46に示すように、実施の形態1と同様のプラグ101及び第1コイル部材151と、実施の形態9と同様の第2コイル部材1952と、レセプタクル2002とを備える。
本変形例に係るレセプタクル2002は、外形が概ね直方体であって、円柱状の収容空間が形成されている。レセプタクル2002は、実施の形態1と同様の底部112と、側壁部2013とを含む。
側壁部2013は、底部112の外縁に接続しており、底部112に対して垂直な上方へ延びる。これにより、側壁部2013は、第2基部として、円柱状の収容空間を形成する。側壁部2013は、図46を参照すると分かるように、厚さ(水平面における長さ)が一定ではない点が実施の形態9に係る側壁部1913とは異なる。
側壁部2013は、実施の形態1と同様の一対の軸受け部114及び一対の着脱用溝部115と、実施の形態9と同様のコイル取付部1953とを含む。
本変形例によっても、変形例6と同様の効果を奏する。
(変形例12)
本変形例では、実施の形態9に係る第2コイル部材1952と同様に湾曲した長方形が上下方向に延びた筒状であって、第2コイル部材1952の前後の直線部分も湾曲した第2コイル部材の例について説明する。
本変形例に係る第2コイル部材2152は、図47に示すように、上方から見て長方形をなす筒状であり、第2回転軸A2を包囲する方向に湾曲した部分を含む。図47は、変形例12に係る第2コイル部材2152を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
詳細には、第2コイル部材2152は、概ね湾曲した長方形の周回形状をなすように1回以上巻き回された導線W2102と、この導線W2102を内部に収容する円筒状のケースとから構成される。導線W2102は、図示しない配線を介してケースの外部へ引き出される。
すなわち、第2コイル部材2152は、変形例8に係る第2コイル部材1052と左右の幅が小さくなっており、この点を除いて、変形例8に係る第2コイル部材1052と同様に構成されるとよい。
第2コイル部材2152は、例えば、レセプタクルの側壁部に設けられるコイル取付部に取り付けられればよい。第2コイル部材2152が取り付けられる側壁部は、例えば、第2コイル部材2152に対応する形状であってもよい。これにより、プラグ101とレセプタクルとを接続した状態において、第2コイル部材2152は、第1コイル部材151と並ぶように第1コイル部材151に対して右方に配置することができる。
本変形例によっても、変形例6と同様の効果を奏する。
(実施の形態10)
実施の形態8〜9及び変形例9〜12では、接続状態において第1コイル部材と並ぶように配置される第2コイル部材を、回転機構R1と接続機構C1が実施の形態1と同様に構成される無線コネクタに適用する例を説明した。本実施の形態では、接続状態において第1コイル部材と並ぶように配置される第2コイル部材が、回転機構R1と接続機構C1が実施の形態3と同様に構成される無線コネクタに適用する例を説明する。
なお、本実施の形態では、第2コイル部材として、実施の形態8と同様の第2コイル部材1652を適用する例を説明するが、実施の形態9及び変形例10〜12に例示した第2コイル部材1852,1952,2052,2152などが適用されてもよい。
本発明の実施の形態10に係る無線コネクタ2200は、図48の斜視図に示すように、実施の形態3と同様のプラグ1101と、レセプタクル2202と、実施の形態1と同様の第1コイル部材151と、実施の形態8と同様の第2コイル部材1652とを備える。
レセプタクル2202は、プラグ1101が収容される収容空間を形成する部材である。レセプタクル2202は、変形例2と同様の底部312と、側壁部2213と、実施の形態3と同様の一対の軸部1107とを含む。
側壁部2213は、一対の軸受け部114及び一対の着脱用溝部115が設けられていない点を除いて、実施の形態8に係る側壁部1613と同様に構成されるとよい。すなわち、側壁部2213は、実施の形態8と同様のコイル取付部1653を含む。
本実施の形態に係るプラグ1101とレセプタクル2202とによっても、実施の形態3に係る1101とレセプタクル1102と同様に、第1回転軸A1及び第2回転軸A2での回転を可能にしつつ、着脱することができる。
また、実施の形態8と同様の第2コイル部材1652をコイル取付部1653に取り付けることによって、第2コイル部材1652は、接続状態において、第1コイル部材151と並ぶように第1コイル部材151に対して右方に配置される。
本実施の形態によっても、変形例1と同様の効果を奏する。
(実施の形態11)
本実施の形態では、接続状態において第1コイル部材と並ぶように配置される第2コイル部材が、回転機構R1と接続機構C1が実施の形態4と同様に構成される無線コネクタに適用する例を説明する。
なお、本実施の形態では、第2コイル部材として、実施の形態8と同様の第2コイル部材1652を適用する例を説明するが、実施の形態9及び変形例10〜12に例示した第2コイル部材1852,1952,2052,2152などが適用されてもよい。
本発明の実施の形態11に係る無線コネクタ2300は、図49の斜視図に示すように、実施の形態4と同様のプラグ1201と、レセプタクル2302と、実施の形態1と同様の第1コイル部材151と、実施の形態8と同様の第2コイル部材1652とを備える。
レセプタクル2302は、プラグ1201が収容される収容空間を形成する部材である。レセプタクル2302は、実施の形態1と同様の底部112と、側壁部2313とを含む。
側壁部2313は、底部112の外縁に接続しており、底部112に対して垂直な上方へ延びる。これにより、側壁部2313は、第2基部として、円柱状の収容空間を形成する。側壁部2313は、図49を参照すると分かるように、厚さ(水平面における長さ)が一定ではない。
本実施の形態に係る側壁部2313は、第1回転軸A1を中心とする円柱状の中空を形成する内周面を含み、この内周面に実施の形態4と同様の軸受け部1214が設けられている。また、側壁部2313は、実施の形態8と同様のコイル取付部1653を含む。
本実施の形態に係るプラグ1201とレセプタクル2302とによっても、実施の形態4に係る1201とレセプタクル1202と同様に、第1回転軸A1及び第2回転軸A2での回転を可能にしつつ、着脱することができる。
また、実施の形態8と同様の第2コイル部材1652をコイル取付部1653に取り付けることによって、第2コイル部材1652は、接続状態において、第1コイル部材151と並ぶように第1コイル部材151に対して右方に配置される。
本実施の形態によっても、変形例1と同様の効果を奏する。
(実施の形態12)
本実施の形態では、接続状態において第1コイル部材と並ぶように配置される第2コイル部材が、回転接続機構RC2が実施の形態5と同様に構成される無線コネクタに適用する例を説明する。
なお、本実施の形態では、第2コイル部材として、実施の形態8と同様の第2コイル部材1652を適用する例を説明するが、実施の形態9及び変形例10〜12に例示した第2コイル部材1852,1952,2052,2152などが適用されてもよい。
本発明の実施の形態12に係る無線コネクタ2400は、図50の斜視図に示すように、実施の形態5と同様のプラグ1301と、レセプタクル2402と、実施の形態5と同様の接続部材1317と、実施の形態1と同様の第1コイル部材151と、実施の形態8と同様の第2コイル部材1652とを備える。
レセプタクル2402は、先端部1319の部分球面に沿って回転できるようにプラグ1301を保持する部材である。本実施の形態に係るレセプタクル2402は、上方が開放した有底筒状の部材であって、レセプタクル2402は、第2基部としての底部312と、実施の形態10と同様の側壁部2213と、実施の形態5と同様の受け台部1320とを含む。
本実施の形態に係るプラグ1301とレセプタクル2402とによっても、実施の形態3に係る1301とレセプタクル1302と同様に、第1回転軸A1及び第2回転軸A2での回転を可能にしつつ、着脱することができる。
また、実施の形態8と同様の第2コイル部材1652をコイル取付部1653に取り付けることによって、第2コイル部材1652は、接続状態において、第1コイル部材151と並ぶように第1コイル部材151に対して右方に配置される。
本実施の形態によっても、変形例1と同様の効果を奏する。
(実施の形態13)
本実施の形態では、接続状態において第1コイル部材と並ぶように配置される第2コイル部材が、接続機構C3と回転機構R3とが実施の形態6と同様に構成される無線コネクタに適用する例を説明する。
なお、本実施の形態では、第2コイル部材として、実施の形態8と同様の第2コイル部材1652を適用する例を説明するが、実施の形態9及び変形例10〜12に例示した第2コイル部材1852,1952,2052,2152などが適用されてもよい。
本発明の実施の形態13に係る無線コネクタ2500は、図51の斜視図に示すように、実施の形態6と同様のプラグ1401と、レセプタクル2502と、実施の形態1と同様の第1コイル部材151と、実施の形態8と同様の第2コイル部材1652とを備える。
レセプタクル2502は、実施の形態6と同様の第1基部1406、複数の移動体1405、第2嵌合部1427及び一対の軸部1407を含む。さらに、レセプタクル2502は、変形例2と同様の底部312と、側壁部2513とを含む。
側壁部2513は、底部312の外縁に接続しており、底部312に対して垂直な上方へ延びる。これにより、側壁部2513は、第2基部として、第1基部1406などが収容される空間である収容空間を形成する。
実施の形態に係る側壁部2513は、実施の形態8に係る側壁部1613と同様に、前方及び後方の壁部の高さが、左方及び右方の壁部の高さよりも低くなっている。また、側壁部2513は、右方の側壁が変形例2に係る側壁部313よりも厚く、右方の側壁部が左方の側壁部よりも厚く、右方の側壁部に実施の形態8と同様のコイル取付部1653を有する。
側壁部2513は、一対の軸部1407のそれぞれの先端部が嵌まる実施の形態6と同様の一対の軸受け部1414を含む。本実施の形態において軸受け部1414は、側壁部2513のうちの左方の側壁部と右方の側壁部とに、第2回転軸A2に沿って設けられている。
本実施の形態に係るプラグ1401とレセプタクル2502とによっても、実施の形態6に係る1401とレセプタクル1402と同様に、第1回転軸A1及び第2回転軸A2での回転を可能にしつつ、着脱することができる。
また、実施の形態8と同様の第2コイル部材1652をコイル取付部1653に取り付けることによって、第2コイル部材1652は、接続状態において、第1コイル部材151と並ぶように第1コイル部材151に対して右方に配置される。
本実施の形態によっても、変形例1と同様の効果を奏する。
(実施の形態14)
本実施の形態では、接続状態において第1コイル部材と並ぶように配置される第2コイル部材が、接続機構C4と回転機構R4とが実施の形態7と同様に構成される無線コネクタに適用する例を説明する。
なお、本実施の形態では、第2コイル部材として、実施の形態8と同様の第2コイル部材1652を適用する例を説明するが、実施の形態9及び変形例10〜12に例示した第2コイル部材1852,1952,2052,2152などが適用されてもよい。
本発明の実施の形態14に係る無線コネクタ2600は、図52の斜視図に示すように、実施の形態7と同様のプラグ1501と、レセプタクル2602と、実施の形態1と同様の第1コイル部材151と、実施の形態8と同様の第2コイル部材1652とを備える。
レセプタクル2602は、実施の形態7と同様の第1基部1506、第1嵌合部1521及び複数の球体1531を含む。また、レセプタクル2602は、実施の形態6と同様の一対の軸部1407と、変形例2と同様の底部312と、実施の形態13と同様の側壁部2513とを含む。
本実施の形態に係るプラグ1501とレセプタクル2602とによっても、実施の形態7に係る1501とレセプタクル1502と同様に、第1回転軸A1及び第2回転軸A2での回転を可能にしつつ、着脱することができる。
また、実施の形態8と同様の第2コイル部材1652をコイル取付部1653に取り付けることによって、第2コイル部材1652は、接続状態において、第1コイル部材151と並ぶように第1コイル部材151に対して右方に配置される。
本実施の形態によっても、変形例1と同様の効果を奏する。
以上、本発明の実施の形態及び変形例について説明したが、本発明は、これらに限られるものではない。例えば、本発明のプラグとレセプタクルとの各々は円筒状でなくてもよく、これまで説明した実施の形態及び変形例の一部又は全部を適宜組み合わせた形態、その形態に適宜変更を加えた形態をも含む。
一対の可動先端部材1209を側壁部1213の内面上端に当てて、さらに下方へプラグ1201を押すと、一対の可動先端部材1209は、その球面が側壁部1213から力を受けて、固定軸部108の中に入り込む。この状態で、図27の正面から見た断面図に示すように、プラグ1201をさらに下方へ押し下げることで、一対の可動先端部材1209のそれぞれを軸受け部1214に位置付けることができる。このとき、可動先端部材1209は弾性部材110によって固定軸部108の外へ押し出され、軸受け部1214に嵌まる。これにより、プラグ1201がレセプタクル1202に接続される。
図30の正面から見た断面図に示すように、先端部1319を受け台部1320の凹みに嵌めて、接続部材1317を受け台部1320の外周面部に嵌め込む。そして、接続部材1317を受け台部1320に押し付けつつ回転させることによって、接続部材1317は受け台部1320とはネジ構造により嵌合する。これにより、プラグ1301がレセプタクル1302に接続される。
先端部1519を第1嵌合部1521の中を通過させて、先端部1519と第2嵌合部1527とのそれぞれを第1基部1506と第1嵌合部1521との中に嵌め込むように、棒状部1522を挿入方向へ前進させる。これにより、図37に示すように、先端部1519と第2嵌合部1527とのそれぞれの一部が、第1基部1506と第1嵌合部1521との中に嵌まる。このとき、外周面部1536は、複数の球体1531に内方から接触する。そのため、複数の球体1531は、第1嵌合部1521の外周面よりも外方に突き出している。