JP2020053889A - 演算回路、デジタルフィルタ、および通信機 - Google Patents

演算回路、デジタルフィルタ、および通信機 Download PDF

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Abstract

【課題】クロック信号の周波数を上げることが可能な帰還型の演算回路、ならびに、演算回路を有するデジタルフィルタおよび通信機を提供する。【解決手段】積分回路31は、入力データに出力を加算することで算出した積算値を出力する積算部33と、積算部33が出力する積算値を遅延させる遅延部34と、積算部33が出力する積算値に、遅延部34で遅延された積算値を加算して算出した合算値を出力する合算部35と、を備える。積算部33、遅延部34、合算部35,および微分回路32は、クロック信号に同期して動作をする。積算部33および合算部35は、クロック信号を分周した分周クロック信号に同期して動作する複数の演算器を有し、複数の演算器で並列に演算処理を行う。【選択図】図3

Description

本発明は、帰還型の演算回路、デジタルフィルタ、および通信機に関する。
通信機が有するデジタルフィルタは、クロック信号に同期してサンプリングされた入力データに対して、加算、減算、積和演算等の演算処理を行う演算回路を有する。クロック信号の周波数を上げた場合、演算回路を構成するCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の処理速度を上げる必要がある。しかしながら、処理速度には上限があるため、クロック信号の周波数を十分に上げることができない場合がある。また処理速度の速い演算器を用いると、製造コストが増大してしまう。そこで、演算処理を複数に分割し、各々の演算量を減らすことでクロック信号の周波数の上昇に対応する手法が用いられている。演算処理を複数に分割する手法として、演算処理ごとに複数の異なる回路に分割する手法、演算処理の開始時間を分けて複数の同じ回路に分割する手法、上記手法を組み合わせた手法がある。演算処理の開始時間を分けて複数の同じ回路に分割する手法として、並列に設けられた複数の演算器を有するデジタルフィルタの一例が、特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示されるデジタルフィルタは、1系統の入力を複数系統に分割出力し、転送クロックレートを下げて、複数の演算器で演算処理を行い、複数の演算器の演算結果を合算して出力する。
特開2001−36382号公報
特許文献1に開示されるデジタルフィルタでは、複数の演算器で構成されるデジタルフィルタの処理速度を速くすることが可能となるが、この場合の複数の演算器の演算は互いに独立している必要がある。つまり、1つ目の計算結果が2つ目の計算結果に影響を与えないことが条件となる。影響を与える場合には、1つ目の計算が終わるまで2つ目の計算を開始できない。このため、特許文献1に開示されるデジタルフィルタは、FIR(Finite Impulse Response:有限インパルス応答)フィルタに適用できるが、帰還型であるCIC(Cascaded Integrator-Comb)フィルタまたはIIR(Infinite Impulse Response:無限インパルス応答)フィルタには適用できない。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、クロック信号の周波数を上げることが可能な帰還型の演算回路、ならびに、演算回路を有するデジタルフィルタおよび通信機を提供することが目的である。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る演算回路は、
入力データに、出力を加算することで算出した積算値を出力する積算部と、
クロック信号に同期して動作し、前記積算値を、前記クロック信号の周期の自然数倍に一致する遅延時間だけ遅延させて出力する少なくとも1つの遅延部と、
前記積算部が出力する前記積算値に、前記少なくとも1つの遅延部が出力する前記積算値を加算することで算出した合算結果を出力する合算部と、
を備え、
前記積算部は、前記クロック信号を分周した分周クロック信号に同期して動作する複数の積算器で並列に積算処理を行った結果を合成することで、前記積算値を算出し、
前記合算部は、前記分周クロック信号に同期して動作する複数の加算器で並列に加算処理を行った結果を合成することで、前記合算結果を算出し、
前記少なくとも1つの遅延部の個数は、前記クロック信号に対する前記分周クロック信号の分周比から1を減算した値に一致し、
前記少なくとも1つの遅延部の遅延時間は互いに異なり、
最も長い前記遅延時間は、前記クロック信号の周期に、前記少なくとも1つの遅延部の個数を乗算した値に一致する。
好ましくは、前記積算部は、
前記クロック信号に同期して動作し、前記入力データを分配する分配器と、
前記分周クロック信号に同期して動作し、前記分配器で分配された前記入力データに出力を加算した演算結果を出力する前記複数の積算器と、
前記クロック信号に同期して動作し、前記複数の積算器が出力する前記演算結果を合算して算出した前記積算値を出力する合成部と、
を備える。
好ましくは、前記合算部は、
前記クロック信号に同期して動作し、前記積算値を分配する第1分配器と、
前記クロック信号に同期して動作し、前記少なくとも1つの遅延部が出力する前記積算値を分配する第2分配器と、
前記分周クロック信号に同期して動作し、前記第1分配器で分配された前記積算値に、前記第2分配器で分配された前記積算値を加算した演算結果を出力する前記複数の加算器と、
前記クロック信号に同期して動作し、前記複数の加算器が出力する前記演算結果を合算して算出した前記合算結果を出力する合成部と、
を備える。
本発明の第2の観点に係る演算回路は、
入力データに、出力に第1係数を乗算した結果を加算することで算出した積和演算結果を出力する積和演算部と、
クロック信号に同期して動作し、前記積和演算結果を、前記クロック信号の周期だけ遅延させて出力する第1遅延部と、
前記積和演算結果に第2係数を乗算することで算出した第1乗算結果を出力する第1乗算部と、
前記第1遅延部が出力する前記積和演算結果に、前記第1乗算結果を加算することで算出した合算結果を出力する合算部と、
を備え、
前記第1係数は、前記第2係数の自然数乗であり、
前記積和演算部は、前記クロック信号を分周した分周クロック信号に同期して動作する複数の積和演算器で並列に積和演算処理を行った結果を合成することで、前記積和演算結果を算出し、
前記第1乗算部は、前記分周クロック信号に同期して動作する複数の乗算器で並列に乗算処理を行った結果を合成することで、前記第1乗算結果を算出し、
前記合算部は、前記分周クロック信号に同期して動作する複数の加算器で並列に加算処理を行った結果を合成することで、前記合算結果を算出する。
好ましくは、前記積和演算結果を、前記クロック信号の周期だけ遅延させて出力する第2遅延部と、
前記積和演算結果を、前記クロック信号の周期の自然数倍に一致する第2遅延時間だけ遅延させ、前記第2係数の自然数乗を乗算することで、算出される第2乗算結果を出力する少なくとも1つの第2乗算部と、
をさらに備え、
前記第2乗算部は、前記分周クロック信号に同期して動作する複数の乗算器で並列に乗算処理を行った結果を合成することで、前記第2乗算結果を算出し、
前記第1遅延部は、前記第2遅延部が出力する前記積和演算結果を、前記クロック信号の周期だけ遅延させて出力し、
前記少なくとも1つの第2乗算部で乗算される前記第2係数の自然数乗は互いに異なり、
最も大きい前記第2係数の自然数乗のべき指数は、前記少なくとも1つの第2乗算部の数に1を加算した値に一致し、
前記少なくとも1つの第2乗算部のそれぞれにおいて、前記第2係数の自然数乗のべき指数は、前記第2遅延時間を前記クロック信号の周期で除算した値に1を加算した値に一致する。
好ましくは、前記積和演算部は、
前記クロック信号に同期して動作し、前記入力データを分配する分配器と、
前記分周クロック信号に同期して動作し、前記分配器で分配された前記入力データに、出力に前記第1係数を乗算した結果を加算した演算結果を出力する前記複数の積和演算器と、
前記クロック信号に同期して動作し、前記複数の積和演算器が出力する前記演算結果を合算して算出した前記積和演算結果を出力する合成部と、
を備える。
好ましくは、前記第1乗算部は、
前記クロック信号に同期して動作し、前記積和演算部が出力する前記積和演算結果を分配する分配器と、
前記分周クロック信号に同期して動作し、前記分配器で分配された前記積和演算結果に、前記第2係数を乗算した演算結果を出力する前記複数の乗算器と、
前記クロック信号に同期して動作し、前記複数の乗算器が出力する前記演算結果を合算して算出した前記第1乗算結果を出力する合成部と、
を備える。
好ましくは、前記第2乗算部は、
前記クロック信号に同期して動作し、前記積和演算結果を前記第2遅延時間だけ遅延させる遅延処理部と、
前記クロック信号に同期して動作し、前記遅延処理部で遅延された前記積和演算結果を分配する分配器と、
前記分周クロック信号に同期して動作し、前記遅延処理部で遅延され、前記分配器で分配された前記積和演算結果に、前記第2係数の自然数乗を乗算した演算結果を出力する前記複数の乗算器と、
前記クロック信号に同期して動作し、前記複数の乗算器が出力する前記演算結果を合算して算出した前記第2乗算結果を出力する合成部と、
を備える。
本発明の第3の観点に係るデジタルフィルタは、
上記演算回路を備え、
入力信号に対して、前記演算回路による信号処理を行い、前記入力信号の周波数成分の内、通過帯域外の周波数成分を逓減して出力する。
本発明の第4の観点に係る通信機は、
クロック信号を出力するクロック生成回路と、
周囲の音声を集音し、前記クロック信号に応じてサンプリングして音声信号を生成する入力処理部と、
前記音声信号の周波数成分の内、通過帯域外の周波数成分を逓減して出力する上記デジタルフィルタと、
前記デジタルフィルタの出力に対して、可聴周波数から中間周波数への周波数変換を行う周波数変換部と、
前記周波数変換部の出力に対し、中間周波数から無線周波数への周波数変換を含む信号処理を行って、送信信号を生成する送信回路と、
前記送信信号を送信するアンテナと、
を備える。
本発明の第5の観点に係る通信機は、
クロック信号を出力するクロック生成回路と、
電波を受信してアンテナ信号を生成するアンテナと、
前記アンテナ信号に対し、無線周波数から中間周波数への変換を含む信号処理を行い、前記クロック信号に応じてサンプリングして受信信号を生成する受信回路と、
前記受信信号に対し、中間周波数から可聴周波数への周波数変換を行って音声信号を生成する周波数変換部と、
前記周波数変換部の出力の周波数成分の内、通過帯域外の周波数成分を逓減して出力する上記デジタルフィルタと、
前記デジタルフィルタの出力から音声を生成して出力する出力処理部と、
を備える。
本発明によれば、積算部は、分周クロック信号に同期して動作する複数の積算器で並列に積算処理を行った結果を合成することで、積算値を算出する。合算部が、積算部が出力する積算値に、少なくとも1つの遅延部が出力する積算値を加算することで、並列に積算処理を行った結果を合成する際に生じる遅延による積算値の誤りが解消される。また、この合算部の合算処理は、クロック信号に同期して行う必要があるが、直前の計算結果に基づく帰還型の演算処理ではない。このため、合算処理での遅延が大きくなっても、演算結果に誤りは生じない。そのため、複数の積算器で並列に積算処理を行って、遅延型の演算処理を行う積算部の処理速度を上げることが可能であり、クロック信号の周波数を上げることが可能である。
本発明の実施の形態1に係る無線機の構成を示すブロック図 LPFを構成するデジタルフィルタの構成を示すブロック図 実施の形態1に係るデジタルフィルタの構成を示すブロック図 実施の形態1に係る積算部の構成を示すブロック図 実施の形態1に係る合算部の構成を示すブロック図 デジタルフィルタを構成する演算回路におけるデータの流れを示す図 実施の形態1に係る演算回路におけるデータの流れを示す図 デジタルフィルタを構成する演算回路の入力と出力の例を示す図 実施の形態1に係る演算回路の入力と出力の例を示す図 デジタルフィルタを構成する積和演算回路の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態2に係る積和演算回路の構成を示すブロック図 実施の形態2に係る積和演算部の構成を示すブロック図 実施の形態2に係る第1乗算部の構成を示すブロック図 デジタルフィルタを構成する積和演算回路におけるデータの流れを示す図 実施の形態2に係る演算回路におけるデータの流れを示す図 デジタルフィルタを構成する積和演算回路の入力と出力の例を示す図 実施の形態2に係る演算回路の入力と出力の例を示す図 本発明の実施の形態3に係る積分回路の構成を示すブロック図 実施の形態3に係る積分回路におけるデータの流れを示す図 本発明の実施の形態4に係る積和演算回路の構成を示すブロック図 実施の形態4に係る積和演算回路におけるデータの流れを示す図
以下、本発明の実施の形態に係る演算回路、デジタルフィルタ、および通信機について図面を参照して詳細に説明する。なお図中、同一または同等の部分には同一の符号を付す。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る無線機の構成を示すブロック図である。通信機1は、送信側回路として、周囲の音声を集音し、電気信号に変換して出力するマイク2と、マイク2の出力する電気信号を、図示しないクロック生成回路が出力するクロック信号に応じてサンプリングして、A−D(Analog-to-Digital)変換、増幅、変調等の信号処理を行って、音声信号を生成する入力処理部3と、音声信号の周波数成分の内、遮断周波数より高い周波数成分を逓減させるLPF(Low Pass Filter:低域通過フィルタ)4と、LPF4の出力信号に対し、AF(Audio Frequency:可聴周波数)からIF(Intermediate Frequency:中間周波数)への周波数変換を行う周波数変換部5と、周波数変換部5の出力信号をD−A(Digital-to-Analog)変換して、増幅、IFからRF(Radio Frequency:無線周波数)への周波数変換等の信号処理を行う送信回路6とを備える。送信回路6が出力する送信信号は、送受信切替部7を介して、アンテナ8から送信される。なおRF信号を直接D−A変換できない場合、IF信号をD−A変換した後、送信回路6でIFからRFに変換すればよい。
通信機1は、受信側回路として、送受信切替部7を介して、アンテナ8が電波を受信して生成したアンテナ信号を取得し、アンテナ信号に対して増幅、RFからIFへの周波数変換等の信号処理を行って、クロック信号に応じてサンプリングして受信信号を生成する受信回路9と、受信信号に対し、IFからAFへの周波数変換を行う周波数変換部10と、周波数変換部10の出力信号の周波数成分の内、遮断周波数より高い周波数成分を低減させるLPF11と、LPF11の出力信号に対し、復調、増幅、D−A変換などの信号処理を行う出力処理部12と、出力処理部12が出力する電気信号を音声に変換して出力するスピーカ13と、を備える。なおRF信号を直接A−D変換できない場合、受信回路9においてRFからIFへの周波数変換を行ってから、IF信号をA−D変換すればよい。
通信機1の各部は、コントローラ20によって制御される。コントローラ20は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)21と、RAM(Random Access Memory)23と、ROM(Read-Only Memory)24と、を備える。複雑化を避け、理解を容易にするために、コントローラ20から各部への信号線が省略されている。コントローラ20は通信機1の各部にI/O(Input/Output)22を介して接続されており、それらの処理の開始、終了、処理内容の制御を行う。ROM24は、コントローラ20が通信機1の動作を制御するための制御プログラムを格納する。コントローラ20は、制御プログラムに基づいて、通信機1の各部を制御する。
LPF4,11は、例えば、CIC(Cascaded Integrator-Comb)フィルタであるデジタルフィルタで構成される。デジタルフィルタは、入力信号、すなわち、音声信号または受信信号に対して、信号処理を行い、入力信号の周波数成分の内、通過帯域外の周波数成分を逓減して出力する。図2は、LPF4,11を構成するデジタルフィルタの構成を示すブロック図である。LPF4,11は、通過帯域外の周波数成分、すなわち、遮断周波数より高い周波数成分を逓減する。デジタルフィルタ70は、積分回路71および微分回路72を有するCICフィルタである。積分回路71および微分回路72は共に、図示しないクロック生成回路が出力するクロック信号に同期して動作する。積分回路71は、クロック周波数でサンプリングされた入力データに、直近の出力を加算する帰還型の加算処理を行う。微分回路72は、積分回路71が出力する演算結果に、クロック信号の周期の自然数倍の遅延時間だけ、積分回路71が出力する演算結果を遅延させて得たデータを減算して、出力する。
クロック周波数を上げるためには、積分回路71および微分回路72の処理速度を速くする必要がある。演算処理の高速化には限度があるので、積分回路71および微分回路72のそれぞれにおいて、クロック信号を分周して生成した、分周クロック信号に同期して動作する複数の演算器を設けて、複数の演算器で並列処理を行う手法がある。並列処理を行うことで、積分回路71および微分回路72のそれぞれの処理速度を速くすることができるが、複数の演算器の演算結果を合成する際に遅延が生じてしまう。積分回路71は、帰還型の加算処理を行うため、積分回路71の処理を単に並列処理するだけでは、遅延に起因する誤った演算結果を出力してしまう。
そこで、並列処理を行うことで帰還型の加算処理に遅延が生じた場合に出力される誤った演算結果を補償する仕組みが必要となる。この仕組みを有する実施の形態1に係るデジタルフィルタについて説明する。図3に示す実施の形態1に係るデジタルフィルタ30は、積分回路31と、微分回路32とを有する。デジタルフィルタ30は、積分回路71に代えて、帰還型の加算処理に遅延が生じた場合に出力される誤った演算結果を補償する仕組みを有する積分回路31を備える。積分回路31は、入力データに直近の出力を加算することで算出した積算値を出力する積算部33と、積算部33が出力する積算値を遅延させる遅延部34と、積算部33が出力する積算値に、遅延部34で遅延された積算値を加算して算出した合算値を出力する合算部35と、を備える。微分回路32は、合算部35が出力する合算値に、クロック信号の周期の自然数倍の遅延時間だけ、合算部35が出力する合算値を遅延させて得たデータを減算して、出力する。積算部33、遅延部34、合算部35,および微分回路32は、クロック信号に同期して動作をする。積算部33、遅延部34、合算部35,および微分回路32を構成する回路素子は、エッジトリガ型である。積算部33および合算部35は、後述するように、クロック信号を分周した分周クロック信号に同期して動作する複数の演算器を有し、複数の演算器で並列に演算処理を行う。
積算部33での並列処理について説明する。図4に示す積算部33は、入力データを分配して出力する分配器331と、入力データに、直近の出力を加算した演算結果を出力する複数の積算器332と、複数の積算器332が出力する演算結果を合成した結果である積算値を出力する合成部333と、クロック信号を分周して、分周クロック信号を出力する分周器334とを備える。分配器331は、クロック信号に同期して動作し、入力データを分割し、2つの積算器332のそれぞれに出力する。積算器332は、分周クロック信号に同期して動作し、分配器331で分配された入力データに、直近の出力を加算した演算結果を合成部333に出力する。合成部333は、クロック信号に同期して動作し、積算器332が出力する演算結果を合成した結果である積算値を出力する。処理速度の遅い積算器332で並列演算することで、積算部33の処理速度を速くすることが可能となり、クロック周波数を上げることが可能となる。積算器332は、分周クロック信号で動作するため、積算部33の処理には、分周クロック信号の周期と同じ長さの時間を要する。
合算部35での並列処理について説明する。図5に示す合算部35は、積算部33が出力する積算値を分割して出力する分配器351と、遅延部34が出力する、遅延された積算値を分配して出力する分配器352と、分配器351の出力に、分配器352の出力を加算した演算結果を出力する複数の加算器353と、複数の加算器353が出力する演算結果を合成する合成部354と、クロック信号を分周して、分周クロック信号を出力する分周器355と、を備える。分配器351,352は、クロック信号に同期して動作する。分配器351は、積算部33が出力する積算値を分割し、2つの加算器353のそれぞれに出力する。分配器352は、遅延部34が出力する、遅延された積算値を分割し、2つの加算器353のそれぞれに出力する。加算器353は、分周クロック信号に同期して動作し、分配器351の出力に、分配器352の出力を加算した演算結果を合成部354に出力する。合成部354は、クロック信号に同期して動作し、加算器353が出力する演算結果を合算した結果である合算値を出力する。処理速度が遅い加算器353で並列演算することで、合算部35の全体の処理速度を速くし、クロック周波数を上げることが可能となる。加算器353は、分周クロック信号で動作するため、合算部35の処理には、分周クロック信号の周期と同じ長さの時間を要する。
上述したように、積算部33は、入力データに、直近の積算値を加算する。積算部33の処理には、分周クロック信号の周期と同じ長さの時間を要するため、直近の積算値は、分周クロック信号の周期と同じ長さの時間だけ前の積算値である。そのため、積算部33が出力する積算値は、積分回路71が出力する積算値とは異なる。そこで、積分回路31は、合算部35において、積算部33が出力する積算値に、遅延部34で遅延された積算値を加算することで、積算部33が出力する積算値に含まれる誤りを補償する。
上記構成を有する積分回路31が、複数の演算器で並列処理を行うことで、処理速度を速め、並列処理を行うことによって生じる演算結果の誤りを補償することについて、分周器334,355での分周比が2である場合を例にして説明する。図6に、デジタルフィルタ70を構成する積分回路71におけるデータの流れを示す。積分回路71は、加算器73と、遅延素子74とで表される。図6の各部は、クロック信号に応じて動作する理想的な演算素子である。遅延素子74の遅延時間は、クロック信号の周期に一致する。加算器73に入力される入力データをrとし、加算器73が出力する積算値をsとし、遅延素子74の出力をtとする。なおnを、0以上の整数とする。データrが入力されるタイミングは、クロック信号の周期に一致する。加算器73は、入力データrに、遅延素子74が出力するtを加算し、積算値sを出力する。すなわち、t=sn−1であり、s=r+sn−1である。積分回路71の入力rと出力tについての伝達関数は、下記(1)式で表される。
t/r=Z−1/(1−Z−1) (1)
図7に、デジタルフィルタ30を構成する積分回路31におけるデータの流れを示す。図7の各部は、クロック信号に応じて動作する理想的な演算素子である。積算部33は、加算器335と、遅延素子336とで表される。遅延素子336は、積算部33での積算処理に要する時間を表す。分周器334の分周比が2であるため、遅延素子336の遅延時間は、クロック信号の周期の2倍に一致する。合算部35は、加算器356と遅延素子357とで表される。遅延素子357は、合算部35での合算処理に要する時間を表す。分周器355の分周比が2であるため、遅延素子357の遅延時間は、クロック信号の周期の2倍に一致する。加算器335に入力される入力データをxとし、加算器335が出力する積算値をyとし、遅延素子336が出力する積算値をy’とする。データxが入力されるタイミングは、クロック信号の周期に一致する。加算器335は、入力データxに、遅延素子336が出力するy’を加算し、積算値yを出力する。すなわち、y’=yn−2であり、y=x+y’である。積算部33の入力xと出力y’についての伝達関数は、下記(2)式で表される。
y’/x=Z−2/(1−Z−2) (2)
上述したように、遅延部34は、クロック信号に同期して動作するため、遅延部34における遅延時間は、クロック信号の周期に一致する。加算器356が出力する合算値をwとする。加算器356は、積算部33が出力する積算値y’に、遅延部34が出力するy’n−1を加算し、合算値wを出力する。すなわち、w=y’n−1+y’である。遅延素子357が出力する、遅延された合算値をw’とする。すなわち、w’=wn−2である。遅延部34と合算部35の全体での入力y’と出力w’についての伝達関数は、下記(3)式で表される。
w’/y’=Z−2(1+Z−1) (3)
上記(2)、(3)式より、積分回路31の入力xと出力w’についての伝達関数は、下記(4)式で表される。下記(4)式は、上記(1)式にZ−3を乗算したものである。したがって、積分回路71の出力を遅延させた結果が、積分回路31の出力として得られる。すなわち、積算部33での演算結果の処理の遅延に起因する誤りが補償されている。
w’/x=Z−2/(1−Z−2)・Z−2(1+Z−1
=Z−4/(1−Z−1
(4)
データrからデータrが積分回路71に入力された場合、加算器73が出力する積算値sから積算値s、および、積分回路71が出力するデータtからデータtは、図8に示す通りである。データxからデータxが積分回路31に入力されると、加算器335が出力するデータyからデータy、遅延素子336が出力するデータy’からデータy’、加算器356が出力するデータwからデータw、および、遅延素子357が出力するデータw’からデータw’は、図9に示す通りである。
積分回路31が出力する演算結果w’は、積分回路71が出力するデータyを、クロック信号の周期の3倍の時間だけ、遅らせたデータに一致する。なおLPF4,11はIFで動作するため、クロック信号の周期の3倍の時間は、十分に短く、スピーカ13での再生時にユーザが認識できる程度の遅延が生じることはない。
以上説明したとおり、実施の形態1に係る積分回路31によれば、並列に演算処理が行われ、正しい演算結果が得られる。処理速度が同じ回路素子で並列に演算処理をすることで、その回路素子単体で演算処理をする場合よりも、クロック周波数を上げることができる。その結果、積分回路31、積分回路31を有するデジタルフィルタ30、デジタルフィルタ30で構成されるLPF4,11、およびLPF4,11を備える通信機1における処理速度を速くすることが可能である。また、処理速度の速い回路素子を用いる代わりに、処理速度の遅い安価な回路素子で並列に演算処理を行うことで、所望のクロック周波数を実現することが可能である。
(実施の形態2)
LPF4,11は、積分回路と微分回路とを有するCICフィルタに限られず、積和演算回路を含むIIR(Infinite Impulse Response:無限インパルス応答)フィルタで構成されてもよい。図10は、IIRフィルタを構成する積和演算回路81の構成を示すブロック図である。積和演算回路81は、入力データに、乗算回路83の出力を加算した演算結果を出力する加算回路82と、加算回路82の出力に係数を乗算して加算回路82に出力する乗算回路83とを備える。加算回路82および乗算回路83は、クロック信号に同期して動作する。クロック信号の周波数を上げるためには、積和演算回路81が有する加算回路82および乗算回路83の処理速度を上げる必要がある。処理速度を速くするために、積和演算回路81および加算回路82のそれぞれにおいて、クロック信号を分周した分周クロック信号に同期して動作する複数の演算器を設けて、複数の演算器で並列処理を行う手法がある。並列処理を行うことで、加算回路82および乗算回路83のそれぞれの処理速度を速くすることができるが、複数の演算器の演算結果を合成する際に遅延が生じてしまう。加算回路82は、帰還型の加算処理を行うため、加算処理に遅延が生じると、誤った演算結果を出力してしまう。
そこで、並列処理を行うことで帰還型の加算処理に遅延が生じた場合に出力される誤った演算結果を補償する仕組みが必要となる。この仕組みを有する実施の形態2に係る積和演算回路について説明する。図11に示す実施の形態2に係る積和演算回路41は、入力データに直近の出力に第1係数を乗算した結果を加算することで算出した積和演算結果を出力する積和演算部42と、積和演算部42が出力する積和演算結果を遅延させる第1遅延部43と、積和演算部42が出力する積和演算結果に第2係数を乗算することで算出した第1乗算結果を出力する第1乗算部44と、第1遅延部43が出力する積和演算結果に、第1乗算結果を加算することで算出した合算結果を出力する合算部45と、を備える。積和演算部42、第1遅延部43、第1乗算部44、および合算部45は、クロック信号に同期して動作をする。積和演算部42、第1乗算部44、および合算部45は、後述するように、クロック信号を分周した分周クロック信号に同期して動作する複数の演算器を有し、複数の演算器で並列に演算処理を行う。
積和演算部42での並列処理について説明する。図12に示す積和演算部42は、入力データを分割して出力する分配器421と、分割された入力データに、直近の出力に第1係数a1を乗算した結果を加算した演算結果を出力する複数の積和演算器422と、積和演算処理を行う複数の積和演算器422が出力する演算結果を合成した結果である積算演算結果を出力する合成部425と、クロック信号を分周して、分周クロック信号を出力する分周器426とを備える。分配器421は、クロック信号に同期して動作し、入力データを分割し、2つの積和演算器422のそれぞれに出力する。積和演算器422は、加算器423と、乗算器424とを備える。加算器423は、分周クロック信号に同期して動作し、分配器421で分割された入力データに、乗算器424の出力を加算した演算結果を乗算器424に出力する。乗算器424は、分周クロック信号に同期して動作し、加算器423の出力に第1係数a1を乗算した演算結果を加算器423に出力する。合成部425は、クロック信号に同期して動作し、積和演算器422が出力する演算結果を合成した結果である積和演算結果を出力する。処理速度が遅い加算器423および乗算器424で並列演算することで、積和演算部42の全体の処理速度を速くし、クロック周波数を上げることが可能となる。加算器423、および乗算器424は、分周クロック信号で動作するため、積和演算部42の処理には、分周クロック信号の周期と同じ長さの時間を要する。
第1乗算部44での並列処理について説明する。図13に示す第1乗算部44は、積和演算部42が出力する積和演算結果を分割して出力する分配器441と、分配器441の出力に、第2係数a2を乗算した演算結果を出力する複数の乗算器442と、複数の乗算器442が出力する演算結果を合成する合成部443と、クロック信号を分周して、分周クロック信号を出力する分周器444と、を備える。分配器441は、クロック信号に同期して動作する。分配器441は、積和演算部42が出力する積和演算結果を分割し、2つの乗算器442のそれぞれに出力する。乗算器442は、分周クロック信号に同期して動作し、分配器441の出力に、第2係数a2を乗算した演算結果を合成部443に出力する。なお第1係数a1が第2係数a2の二乗となるように、第1係数a1および第2係数a2が定められる。合成部443は、クロック信号に同期して動作し、乗算器442が出力する演算結果を合成した結果である第1乗算結果を出力する。処理速度が遅い乗算器442で並列演算することで、第1乗算部44の全体の処理速度を速くし、クロック周波数を上げることが可能となる。乗算器442は、分周クロック信号で動作するため、第1乗算部44の処理には、分周クロック信号の周期と同じ長さの時間を要する。
合算部45の構成は、図5に示す合算部35と同様である。合算部45は、第1遅延部43でクロック信号の周期に一致する遅延時間だけ遅延された積和演算結果に、第1乗算部44が出力する第1乗算結果を合算することで算出する合算値を出力する。
上述したように、積和演算部42の処理には、分周クロック信号の周期と同じ長さの時間を要する。すなわち、積和演算部42では遅延が生じるため、積和演算部42が出力する積和演算結果は、積和演算回路81が出力する演算結果とは異なる。そこで、積和演算回路41は、合算部45において、第1遅延部43で遅延された積和演算結果に、第1乗算部44が出力する第1乗算結果を加算することで、積和演算部42が出力する積和演算結果に含まれる誤りを補償する。
上記構成を有する積和演算回路41が、複数の演算器で並列処理を行うことで、処理速度を速め、並列処理を行うことによって生じる演算結果の誤りを補償することについて、分周器426,444での分周比が2である場合を例にして説明する。図14に、IIRフィルタを構成する積和演算回路81におけるデータの流れを示す。積和演算回路81は、加算器84と、遅延素子85と、乗算器86とで表される。図14の各部は、クロック信号に応じて動作する理想的な演算素子である。遅延素子85の遅延時間は、クロック信号の周期に一致する。加算器84に入力される入力データをrとし、加算器84が出力する積算値をsとし、遅延素子85の出力をtとする。加算器84は、入力データrに、遅延素子85が出力するtに係数a0を乗算した結果を加算し、データsを出力する。すなわち、t=sn−1であり、s=r+a0・sn−1である。積和演算回路81の入力rと出力tについての伝達関数は、下記(5)式で表される。なお下記(5)式において、乗算器86における係数a0の乗算をGで表す。
t/r=Z−1/(1−GZ−1) (5)
図15に、IIRフィルタを構成する積和演算回路41におけるデータの流れを示す。図15の各部は、クロック信号に応じて動作する理想的な演算素子である。積和演算部42は、加算器427と、遅延素子428と、乗算器429とで表される。第1乗算部44は、乗算器445と、遅延素子446とで表される。合算部45は、加算器451と遅延素子452とで表される。遅延素子428,446,452の遅延時間は、クロック信号の周期の2倍に一致する。加算器427に入力される入力データをxとし、加算器427が出力するデータをyとし、積和演算部42が出力する積和演算結果をy’とする。加算器427は、入力データxに、遅延素子428が出力するy’に第1係数a1を乗算した結果を加算し、データyを出力する。すなわち、y’=yn−2であり、y=x+a1・yn−2である。積和演算部42の入力xと出力y’についての伝達関数は、下記(6)式で表される。なお第1係数a1は、積和演算回路81における係数a0に一致する後述の第2係数a2の二乗であり、下記(6)式において、第1係数a1の乗算をGで表す。
y’/x=Z−2/(1−G−2) (6)
乗算器445が出力するデータをvとし、第1乗算部44が出力する第1乗算結果をv’とする。乗算器445は、積和演算部42が出力する積和演算結果y’に、第2係数a2を乗算し、データvを出力する。すなわち、v=a2・y’である。なお第1係数a1と第2係数a2は、a1=a2の関係を満たす。
第1遅延部43の出力と第1乗算部44の出力を加算する加算器451が出力する合算値をwとする。上述したように、第1遅延部43は、クロック信号に同期して動作するため、第1遅延部43における遅延時間は、クロック信号の周期に一致する。加算器451は、第1遅延部43が出力するy’n−1に、第1乗算部44が出力する第1乗算結果v’を加算し、合算値wを出力する。すなわち、w=y’n−1+v’である。遅延素子452が出力する、遅延された合算値をw’とする。すなわち、w’=wn−2である。第1遅延部43、第1乗算部44、および合算部45の全体での入力y’と出力w’についての伝達関数は、下記(7)式で表される。
w’/y’=Z−2(Z−1+GZ−2) (7)
上記(6)、(7)式より、積和演算回路41の入力xと出力w’についての伝達関数は、下記(8)式で表される。下記(8)式は、上記(5)式にZ−2を乗算したものである。したがって、積和演算回路81の出力を遅延させた結果が、積和演算回路41の出力として得られる。すなわち、積和演算部42での演算結果の処理の遅延に起因する誤りが補償されている。
w’/x=Z−2/(1−G−2)・Z−2(Z−1+GZ−2
=Z−5/(1−GZ−1
(8)
データrからデータrが積和演算回路81に入力された場合、加算器84が出力するデータsからデータs、および、積和演算回路81が出力するデータtからデータtは、図16に示す通りである。データxからデータxが積和演算回路41に入力されると、加算器427が出力するデータyからデータy、遅延素子428が出力するデータy’からデータy’、乗算器445が出力するデータvからデータv、遅延素子446が出力するデータv’からデータv’、加算器451が出力するデータwからデータw、および、遅延素子452が出力するデータw’からデータw’は、図17に示す通りである。積和演算回路41が出力する演算結果w’は、積和演算回路81が出力するデータyを、クロック信号の周期の4倍の時間だけ、遅らせたデータに一致する。
以上説明したとおり、実施の形態2に係る積和演算回路41によれば、並列に演算処理が行われ、正しい演算結果が得られる。処理速度が同じ回路素子で並列に演算処理をすることで、その回路素子単体で演算処理をする場合よりも、クロック周波数を上げることができる。その結果、積和演算回路41、積和演算回路41を有するIIRフィルタ、IIRフィルタで構成されるLPF4,11、およびLPF4,11を備える通信機1における処理速度を速くすることが可能である。また、処理速度の速い回路素子を用いる代わりに、処理速度の遅い安価な回路素子で並列に演算処理を行うことで、所望のクロック周波数を実現することが可能である。
(実施の形態3)
実施の形態1における分周比は2であったが、分周比は3以上でもよい。図3に示す積分回路31の変形例について説明する。分周比が3以上の場合、積分回路では、分周比から1を減算した値に一致する個数の遅延部を設ければよい。なお遅延部の遅延時間は互いに異なり、最も長い遅延時間は、クロック信号の周期に遅延部の個数を乗算した値に一致する。例えば、分周比が3である場合、図18に示すように、積分回路51は、積分回路31の構成に加え、積算部33が出力する積算値を遅延させて出力する遅延部36を備える。換言すれば、積分回路51は、2つの遅延部34,36を備える。なお遅延部36の遅延時間は、クロック信号の周期の2倍に相当する。遅延部34,36および合算部35の処理によって、並列に演算処理した結果を合成する際に生じる遅延に起因する演算結果の誤りが補償され、正しい演算結果が得られる。
図19に積分回路51におけるデータの流れを示す。図19の各部は、クロック信号に応じて動作する理想的な演算素子である。分周比が3であるため、遅延素子336,357の遅延時間は、クロック信号の周期の3倍に一致する。積算部33の入力xと出力y’についての伝達関数は、下記(9)式で表される。遅延部34,36と合算部35の全体での入力y’と出力w’についての伝達関数は、下記(10)式で表される。
y’/x=Z−3/(1−Z−3) (9)
w’/y’=Z−3(1+Z−1+Z−2) (10)
上記(9)、(10)式より、積分回路51の入力xと出力w’についての伝達関数は、下記(11)式で表される。下記(11)式は、上記(1)式にZ−5を乗算したものである。したがって、積分回路71の出力を遅延させた結果が、積分回路51の出力として得られる。
w’/x=Z−3/(1−Z−3)・Z−3(1+Z−1+Z−2
=Z−3/(1−Z−1)(1+Z−1+Z−2)・Z−3(1+Z−1+Z−2
=Z−6/(1−Z−1
(11)
以上説明したとおり、本実施の形態3に係る積分回路51によれば、並列に演算処理が行われ、正しい演算結果が得られる。処理速度が同じ回路素子で並列に演算処理をすることで、その回路素子単体で演算処理をする場合よりも、クロック周波数を上げることができる。分周比を大きくすることで、クロック周波数をより高くすることができる。その結果、積分回路51、積分回路51を有するデジタルフィルタ、デジタルフィルタで構成されるLPF4,11、およびLPF4,11を備える通信機1における処理速度を速くすることが可能である。また、処理速度の速い回路素子を用いる代わりに、処理速度の遅い安価な回路素子で並列に演算処理を行うことで、所望のクロック周波数を実現することが可能である。
(実施の形態4)
実施の形態2における分周比は2であったが、分周比は3以上でもよい。図11に示す積和演算回路41の変形例について説明する。図20に示す実施の形態4に係る積和演算回路61は、積和演算回路41の構成に加えて、第2遅延部46と、第2乗算部47とを備える。分周比が3である場合を例にして積和演算回路61について説明する。第2遅延部46は、積和演算部42が出力する積和演算結果をクロック信号の周期だけ遅延させて、出力する。第1遅延部43は、クロック信号に同期して動作し、第2遅延部46の出力をクロック信号の周期だけ遅延させて合算部45に出力する。第1乗算部44は、実施の形態2と同様に、分周クロックに同期して動作する複数の乗算器442で並列に乗算処理を行う。詳細には、第1乗算部44は、積和演算結果に第2係数a2を乗算した結果を合算部45に出力する。
第2乗算部47は、クロック信号の周期の自然数倍に一致する第2遅延時間だけ遅延させる処理を行う遅延処理部48と、第2係数の自然数乗を乗算する乗算処理部49と、を備える。遅延処理部48は、クロック信号に同期して動作し、積和演算結果を第2遅延時間だけ遅延させて乗算処理部49に出力する。乗算処理部49は、遅延処理部48で第2遅延時間だけ遅延された積和演算結果に、第2係数の自然数乗を乗算して算出した第2乗算結果を、合算部45に出力する。乗算処理部49の構成は、第1乗算部44と同様であり、分周クロックに同期して動作する複数の乗算器が並列に乗算処理を行う。第2係数の自然数乗のべき指数は、第2乗算部47の個数に1を加算した値に一致する。すなわち、乗算処理部49は、遅延処理部48で第2遅延時間だけ遅延された積和演算結果に、第2係数の二乗を乗算する。第2遅延時間をクロック信号の周期で除算した値から1を減算した値は、第2係数の自然数乗のべき指数に一致する。すなわち、第2遅延時間は、クロック信号の周期の2倍に一致する。
合算部45は、第1遅延部43の出力に、第1乗算部44が出力する第1乗算結果と、第2乗算部47が出力する第2乗算結果を加算して算出した合算値を出力する。第1遅延部43、第1乗算部44、第2乗算部47、および合算部45の処理によって、並列に演算処理した結果を合成する際に生じる遅延に起因する演算結果の誤りが補償され、正しい演算結果が得られる。
図21に積和演算回路61におけるデータの流れを示す。図21の各部は、クロック信号に応じて動作する理想的な演算素子である。乗算処理部49は、乗算器491と遅延素子492とで表される。乗算器491における第2係数の自然数乗のべき指数k=2である。分周比が3であるため、遅延素子428,446,452,492の遅延時間は、クロック信号の周期の3倍に一致する。積和演算部42の入力xと出力y’についての伝達関数は、下記(12)式で表される。なお第1係数a1は、第2係数a2の三乗であり、下記(12)式において、第1係数a1の乗算をGで表す。第2遅延部46、第1遅延部43、第1乗算部44、第2乗算部47、および合算部45の全体での入力y’と出力w’についての伝達関数は、下記(13)式で表される。
y’/x=Z−3/(1−G−3) (12)
w’/y’=Z−3(Z−2+GZ−3+Z−1・G−3) (13)
上記(12)、(13)式より、積和演算回路61の入力xと出力w’についての伝達関数は、下記(14)式で表される。下記(14)式は、上記(5)式にZ−7を乗算したものである。したがって、積和演算回路81の出力を遅延させた結果が、積和演算回路41の出力として得られる。
w’/x=Z−3/(1−G−3)・Z−5(1+GZ−1+G−2
=Z−8/(1−GZ−1)(1+GZ−1+G−2)・(1+GZ−1+G−2
=Z−8/(1−GZ−1
(14)
以上説明したとおり、本実施の形態4に係る積和演算回路61によれば、並列に演算処理が行われ、正しい演算結果が得られる。処理速度が同じ回路素子で並列に演算処理をすることで、その回路素子単体で演算処理をする場合よりも、クロック周波数を上げることができる。分周比を大きくすることで、クロック周波数をより高くすることができる。その結果、積和演算回路61、積和演算回路61を有するIIRフィルタ、IIRフィルタで構成されるLPF4,11、およびLPF4,11を備える通信機1における処理速度を速くすることが可能である。また、処理速度の速い回路素子を用いる代わりに、処理速度の遅い安価な回路素子で並列に演算処理を行うことで、所望のクロック周波数を実現することが可能である。
本発明は、上述の実施の形態に限られない。積算部33では、演算処理を複数の同じ回路での演算処理に分割しているが、演算処理を高速化する方法として、演算処理を異なる回路での演算処理に分割する方法を採用してもよい。
積分回路31,51および積和演算回路41,61を有するデジタルフィルタは、通信機1のLPF4,11に限られず、任意の帰還型のフィルタを構成することができる。分周比が4であれば、図18の構成に加えて、積算部33が出力する積算値を、クロック信号の周期の3倍に一致する遅延時間だけ遅延させて合算部35に出力する遅延部をさらに設ければよい。上述したように、分周比に応じた個数の遅延部を設けることで、積算部33での並列演算処理によって生じる遅延に起因する演算結果の誤りを補償することができる。また図20の構成に加えて、積和演算部42が出力する積和演算結果を、クロック信号の周期の2倍に一致する第2遅延時間だけ遅延させて、第2係数の三乗を乗算することで算出した第2乗算結果を出力する第2乗算部をさらに備えればよい。
第2乗算部47における遅延処理部48と乗算処理部49との順序は逆でもよい。すなわち、乗算処理部49が積和演算結果に第2係数の自然数乗を乗算した結果を、遅延処理部48で第2遅延時間だけ遅延してもよい。遅延素子357,452における遅延時間は、上述の例に限られず、任意である。すなわち、合算部35,45での合算処理に要する時間は任意である。合算部35,45での合算処理に要する時間が変化すると、合算部35,45が値を出力するタイミングは変化するが、合算部35,45が出力する値に誤りは生じない。
1 通信機
2 マイク
3 入力処理部
4,11 LPF
5,10 周波数変換部
6 送信回路
7 送受信切替部
8 アンテナ
9 受信回路
12 出力処理部
13 スピーカ
20 コントローラ
21 CPU
22 I/O
23 RAM
24 ROM
30,70 デジタルフィルタ
31,51,71 積分回路
32,72 微分回路
33 積算部
34,36 遅延部
35,45 合算部
41,61,81 積和演算回路
42 積和演算部
43 第1遅延部
44 第1乗算部
46 第2遅延部
47 第2乗算部
48 遅延処理部
49 乗算処理部
73,84,335,353,356,
411,423,427,451 加算器
74,85,336,357,428,
446,452,492 遅延素子
82 加算回路
83 乗算回路
86,424,429,442,
445,491 乗算器
331,351,352,
421,426,441 分配器
332 積算器
333,354,425,443 合成部
334,355,426,444 分周器
422 積和演算器

Claims (11)

  1. 入力データに、出力を加算することで算出した積算値を出力する積算部と、
    クロック信号に同期して動作し、前記積算値を、前記クロック信号の周期の自然数倍に一致する遅延時間だけ遅延させて出力する少なくとも1つの遅延部と、
    前記積算部が出力する前記積算値に、前記少なくとも1つの遅延部が出力する前記積算値を加算することで算出した合算結果を出力する合算部と、
    を備え、
    前記積算部は、前記クロック信号を分周した分周クロック信号に同期して動作する複数の積算器で並列に積算処理を行った結果を合成することで、前記積算値を算出し、
    前記合算部は、前記分周クロック信号に同期して動作する複数の加算器で並列に加算処理を行った結果を合成することで、前記合算結果を算出し、
    前記少なくとも1つの遅延部の個数は、前記クロック信号に対する前記分周クロック信号の分周比から1を減算した値に一致し、
    前記少なくとも1つの遅延部の遅延時間は互いに異なり、
    最も長い前記遅延時間は、前記クロック信号の周期に、前記少なくとも1つの遅延部の個数を乗算した値に一致する、
    演算回路。
  2. 前記積算部は、
    前記クロック信号に同期して動作し、前記入力データを分配する分配器と、
    前記分周クロック信号に同期して動作し、前記分配器で分配された前記入力データに出力を加算した演算結果を出力する前記複数の積算器と、
    前記クロック信号に同期して動作し、前記複数の積算器が出力する前記演算結果を合算して算出した前記積算値を出力する合成部と、
    を備える請求項1に記載の演算回路。
  3. 前記合算部は、
    前記クロック信号に同期して動作し、前記積算値を分配する第1分配器と、
    前記クロック信号に同期して動作し、前記少なくとも1つの遅延部が出力する前記積算値を分配する第2分配器と、
    前記分周クロック信号に同期して動作し、前記第1分配器で分配された前記積算値に、前記第2分配器で分配された前記積算値を加算した演算結果を出力する前記複数の加算器と、
    前記クロック信号に同期して動作し、前記複数の加算器が出力する前記演算結果を合算して算出した前記合算結果を出力する合成部と、
    を備える請求項1または2に記載の演算回路。
  4. 入力データに、出力に第1係数を乗算した結果を加算することで算出した積和演算結果を出力する積和演算部と、
    クロック信号に同期して動作し、前記積和演算結果を、前記クロック信号の周期だけ遅延させて出力する第1遅延部と、
    前記積和演算結果に第2係数を乗算することで算出した第1乗算結果を出力する第1乗算部と、
    前記第1遅延部が出力する前記積和演算結果に、前記第1乗算結果を加算することで算出した合算結果を出力する合算部と、
    を備え、
    前記第1係数は、前記第2係数の自然数乗であり、
    前記積和演算部は、前記クロック信号を分周した分周クロック信号に同期して動作する複数の積和演算器で並列に積和演算処理を行った結果を合成することで、前記積和演算結果を算出し、
    前記第1乗算部は、前記分周クロック信号に同期して動作する複数の乗算器で並列に乗算処理を行った結果を合成することで、前記第1乗算結果を算出し、
    前記合算部は、前記分周クロック信号に同期して動作する複数の加算器で並列に加算処理を行った結果を合成することで、前記合算結果を算出する、
    演算回路。
  5. 前記積和演算結果を、前記クロック信号の周期だけ遅延させて出力する第2遅延部と、
    前記積和演算結果を、前記クロック信号の周期の自然数倍に一致する第2遅延時間だけ遅延させ、前記第2係数の自然数乗を乗算することで、算出される第2乗算結果を出力する少なくとも1つの第2乗算部と、
    をさらに備え、
    前記第2乗算部は、前記分周クロック信号に同期して動作する複数の乗算器で並列に乗算処理を行った結果を合成することで、前記第2乗算結果を算出し、
    前記第1遅延部は、前記第2遅延部が出力する前記積和演算結果を、前記クロック信号の周期だけ遅延させて出力し、
    前記少なくとも1つの第2乗算部で乗算される前記第2係数の自然数乗は互いに異なり、
    最も大きい前記第2係数の自然数乗のべき指数は、前記少なくとも1つの第2乗算部の数に1を加算した値に一致し、
    前記少なくとも1つの第2乗算部のそれぞれにおいて、前記第2係数の自然数乗のべき指数は、前記第2遅延時間を前記クロック信号の周期で除算した値に1を加算した値に一致する、
    請求項4に記載の演算回路。
  6. 前記積和演算部は、
    前記クロック信号に同期して動作し、前記入力データを分配する分配器と、
    前記分周クロック信号に同期して動作し、前記分配器で分配された前記入力データに、出力に前記第1係数を乗算した結果を加算した演算結果を出力する前記複数の積和演算器と、
    前記クロック信号に同期して動作し、前記複数の積和演算器が出力する前記演算結果を合算して算出した前記積和演算結果を出力する合成部と、
    を備える請求項4または5に記載の演算回路。
  7. 前記第1乗算部は、
    前記クロック信号に同期して動作し、前記積和演算部が出力する前記積和演算結果を分配する分配器と、
    前記分周クロック信号に同期して動作し、前記分配器で分配された前記積和演算結果に、前記第2係数を乗算した演算結果を出力する前記複数の乗算器と、
    前記クロック信号に同期して動作し、前記複数の乗算器が出力する前記演算結果を合算して算出した前記第1乗算結果を出力する合成部と、
    を備える請求項4から6のいずれか1項に記載の演算回路。
  8. 前記第2乗算部は、
    前記クロック信号に同期して動作し、前記積和演算結果を前記第2遅延時間だけ遅延させる遅延処理部と、
    前記クロック信号に同期して動作し、前記遅延処理部で遅延された前記積和演算結果を分配する分配器と、
    前記分周クロック信号に同期して動作し、前記遅延処理部で遅延され、前記分配器で分配された前記積和演算結果に、前記第2係数の自然数乗を乗算した演算結果を出力する前記複数の乗算器と、
    前記クロック信号に同期して動作し、前記複数の乗算器が出力する前記演算結果を合算して算出した前記第2乗算結果を出力する合成部と、
    を備える請求項5に記載の演算回路。
  9. 請求項1から8のいずれかに1項に記載の演算回路を備え、
    入力信号に対して、前記演算回路による信号処理を行い、前記入力信号の周波数成分の内、通過帯域外の周波数成分を逓減して出力する、
    デジタルフィルタ。
  10. クロック信号を出力するクロック生成回路と、
    周囲の音声を集音し、前記クロック信号に応じてサンプリングして音声信号を生成する入力処理部と、
    前記音声信号の周波数成分の内、通過帯域外の周波数成分を逓減して出力する請求項9に記載のデジタルフィルタと、
    前記デジタルフィルタの出力に対して、可聴周波数から中間周波数への周波数変換を行う周波数変換部と、
    前記周波数変換部の出力に対し、中間周波数から無線周波数への周波数変換を含む信号処理を行って、送信信号を生成する送信回路と、
    前記送信信号を送信するアンテナと、
    を備える通信機。
  11. クロック信号を出力するクロック生成回路と、
    電波を受信してアンテナ信号を生成するアンテナと、
    前記アンテナ信号に対し、無線周波数から中間周波数への変換を含む信号処理を行い、前記クロック信号に応じてサンプリングして受信信号を生成する受信回路と、
    前記受信信号に対し、中間周波数から可聴周波数への周波数変換を行って音声信号を生成する周波数変換部と、
    前記周波数変換部の出力の周波数成分の内、通過帯域外の周波数成分を逓減して出力する請求項9に記載のデジタルフィルタと、
    前記デジタルフィルタの出力から音声を生成して出力する出力処理部と、
    を備える通信機。
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