以下、図面を参照して実施の形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
まず、第1の実施形態の発払装置の構成について図1を用いて説明する。図1は、第1の実施形態の発払装置の構成の一例を示す図である。
発払装置10は、公営競技における投票処理や、公営競技における的中した投票券(的中投票券)の払い戻し処理を行う装置である。発払装置10は、制御部11と、券受付部12と、媒体受付部13と、現金処理部14と、表示受付部15と、入場券処理部16と、記憶部17とを備える。
なお、発払装置10は、ホストコンピュータとネットワークを介して接続されているが、ホストコンピュータおよびネットワークの図示は省略する。以下の説明において、公営競技の一例として競馬を挙げて説明するが、それ以外の公営競技であってもよい。
制御部11は、発払装置10を制御する機能を備えるものであり、たとえば、プロセッサである。制御部11は、表示受付部15を介して受け付けた利用者からの指示や、各処理部が検知した状況に応じて発払装置10を制御する。
券受付部12は、的中投票券20を受け付け、的中投票券20に記載された情報を読み取り、読み取った情報を制御部11に送信する。制御部11は、券受付部12から受信した情報と、ホストコンピュータから取得したレース情報やオッズ情報に基づき、的中投票券20に対する払戻金を算出する。
媒体受付部13は、電子通貨記録媒体30を受け付け、電子通貨記録媒体30が備える記憶部に記憶された金額を読み取る。
電子通貨記録媒体30は、カード型の記憶媒体であり、接触型カードであってもよいし、非接触型のカードであってもよい。なお、電子通貨記録媒体30は、記憶部を備えるが図示を省略する。電子通貨記録媒体30は、的中投票券20に対する払い戻し金額を電子的に記録する。電子通貨記録媒体30は、利用者の会員登録や口座登録が不要なカードであり、発払装置10を介して的中投票券20の払戻金や現金等をチャージする(金額を集計して記憶部に記憶する)ことが可能なカードである。電子通貨記録媒体30は、投票券の購入や、競馬場への入場券の購入や、競馬場内の売店における商品の購入に利用できるカードである。
現金処理部14は、紙幣および硬貨の投入および排出を行う機能を備えている。現金処理部14は、制御部11の指示に従い、払戻金を現金で排出する。また、現金処理部14は、利用者が投入する硬貨や紙幣を受け付ける。表示受付部15は、画面を表示する機能と利用者からの操作入力を受け付ける機能とを備えており、たとえば、ディスプレイおよびタッチパネルである。
入場券処理部16は、制御部11の指示に従い、競馬場への入場券の印刷および排出を行う機能を備える。記憶部17は、発払装置10を機能させるために必要なプログラムや、投票処理や払戻処理に必要となるデータを記憶する記憶装置であり、たとえば、ハードディスクやメモリ等である。記憶部17には、たとえば、オペレーティングシステムや、発払方法を実現するためのプログラム等が記憶される。
ここで、発払装置10において払い戻しの動作について説明する。発払装置10は、券受付部12を介して利用者から挿入された的中投票券20を受け付ける。また、発払装置10は、媒体受付部13を介して利用者から挿入された電子通貨記録媒体30を受け付ける。制御部11は、券受付部12を介して的中投票券20に記載された情報を取得し、ホストコンピュータからレース情報およびオッズ情報を取得し、的中投票券20に対する払戻金を算出する。制御部11は、的中投票券20に対する払い戻し金額のうち千円未満の金額を電子通貨記録媒体30に記録するよう媒体受付部13に指示する。制御部11は、払い戻し金額のうち千円以上の金額を紙幣で払い戻すよう現金処理部14に指示する。
このようにして、発払装置10は、払い戻し金額のうち千円未満の金額を電子通貨記録媒体30に記録し、千円以上の金額を紙幣で払い戻すため、千円未満の金額を硬貨で払い戻す場合と比較して利用者が所持する硬貨の量の削減を図ることができる。
ここで、発払装置10において入場券の発券の動作について説明する。制御部11は、電子通貨記録媒体30に記録された金額と入場券とを交換するか否かを選択する画面の表示を表示受付部15に指示する。表示受付部15は、電子通貨記録媒体30に記録された金額と入場券との交換の要否を選択する画面を表示する。表示受付部15は、電子通貨記録媒体30に記録された金額と入場券とを交換する旨の入力を利用者から受け付け、制御部11にその旨を送信する。制御部11は、払い戻し金額のうち千円未満の金額と入場券の金額との差額が存在する場合、差額分の硬貨を投入する指示を表示受付部15に表示させる。利用者は、表示受付部15の表示を目視で確認し、硬貨を現金処理部14に投入する。制御部11は、現金処理部14を介して差額分の硬貨を受け付け、受け付けた硬貨の金額を電子通貨記録媒体30に記録する指示を媒体受付部13に送信する。媒体受付部13は、制御部11の指示に従い電子通貨記録媒体30に受け付けた硬貨の金額を記録する。なお、媒体受付部13は、既に電子通貨記録媒体30に金額が記録されている場合、既に記録された金額と受け付けた硬貨の金額とを合算した金額を電子通貨記録媒体30に記録する。制御部11は、電子通貨記録媒体30に記録された金額のうち千円未満の金額が入場券の金額と同額になった場合、入場券の印刷および排出を入場券処理部16に指示する。また、制御部11は、これらの処理の後に媒体受付部13から電子通貨記録媒体30を排出する。利用者は、排出された入場券と電子通貨記録媒体30とを受け取り、処理を終了する。
このように、発払装置10は、電子通貨記録媒体30に記録された金額のうち千円未満の金額と入場券の金額との差額がある場合は硬貨の投入を促す。また、制御部310は、硬貨の投入および入場券の販売を促進することにより、利用者の所持する硬貨の量の削減を図るとともに、再度の入場を促進することができる。また、制御部310は、払い戻し金額や投入された硬貨の金額を合算して電子通貨記録媒体30に記録して、金額を増額することで、利用者に再度の投票参加を促進させてリピート率向上を図り、硬貨の量の削減を図ることができる。
このように、発払装置10は、公営競技において利用者が所持する硬貨の量の削減を図ることができる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態の投票システムについて図2を用いて説明する。図2は、第2の実施形態の投票システムの構成の一例を示す図である。
投票システム100は、発払装置300と、ホストコンピュータ200とがネットワーク250を介して接続する構成を有する。なお、投票システム100は、複数の発払装置300や複数のホストコンピュータ200を備えることができる。投票システム100は、競馬、競輪、競艇、オートレース等の公営競技の投票を処理するシステムである。以下の説明において、公営競技の一例として競馬を挙げて説明するが、その他の公営競技であってもよい。
発払装置300は、図1に示した発払装置10の一実施形態である。発払装置300は、利用者から現金と投票カードを受け付け、投票券を販売する装置である。また、発払装置300は、投票カードを投入される代わりにタッチパネル306を介して投票内容の入力を受け付けることで、投票券を販売することもできる。また、発払装置300は、投票内容やチャージ金額等の記録を照合できるICカードを利用して、キャッシュレスで投票を行うこともできる装置であってもよい。また、発払装置300は、的中投票券を受け付け、的中した金額の払い戻しを行う装置である。また、発払装置300は、利用者から現金やカードを受け付け、公営競技場の入場券を発売する装置である。なお、投票システム100において、発払装置300を一例として挙げたが、払戻専用装置であってもよい。
発払装置300は、投票カード出入口301と、硬貨出入口302と、券/レシート排出口303と、紙幣出入口304と、ディスプレイ305と、タッチパネル306と、集計カード読取部307と、的中券挿入口308とを備える。なお、発払装置300は、会員カード読取部を備えるが、記載を省略する。
投票カード出入口301は、利用者が投票したい内容を記入した投票カードの投入口である。なお、投票カード出入口301は、投票カードのマークに誤記(マークミス)がある場合に、投票カードを返却するための排出口としてもよい。
硬貨出入口302は、硬貨の投入口であり、返却する硬貨または釣銭の排出口でもある。券/レシート排出口303は、発券された投票券、入場券およびレシートの排出口である。なお、レシートは、会員カードを利用してキャッシュレスで投票を行った場合に、投票券の発行ではなく購入の控えとして発行されるものである。紙幣出入口304は、紙幣の投入口であり、返却する紙幣の排出口でもある。
ディスプレイ305は、タッチパネル306の下層に配置されており、操作案内、レース案内、投票カードの投票等の情報を表示する。タッチパネル306は、透過型のタッチパネルであり、各種の入力や投票内容の修正等の際に操作される。ディスプレイ305により表示された情報は、タッチパネル306を透過して、利用者から視認可能である。利用者は、ディスプレイ305により表示された情報を見ながら、タッチパネル306に対するタッチ操作を行うことができる。
集計カード読取部307は、挿入される集計カードを受け付け、集計カードから金額(集計カード内にチャージされた金額)を含む情報を読み取る。集計カードは、会員カードとは異なり、利用者の会員登録および口座登録が不要なカードであり、現金をチャージすることが可能なカードである。以下の説明において、集計カードは接触型カードであり、集計カード読取部307が挿入口から挿入された集計カードに記憶された情報を読み取る旨を説明する。
なお、集計カードは、非接触型のカードであってもよい。また、集計カード読取部307は、接触型カードの読み取り機能だけでなく、非接触型カードの読み取り機能を備えることができる。
的中券挿入口308は、利用者が的中した投票券(的中券)を投入する挿入口である。発払装置300は、的中券挿入口308から挿入された的中券に印刷された情報を読み取り、ホストコンピュータ200から取得した各種情報(レース情報、オッズ情報)に基づき払戻金額を算出し、払戻金額を利用者に払い戻す。
ホストコンピュータ200は、システム全体を管理する管理装置であり、発払装置300とネットワーク250を介して通信を行う。ホストコンピュータ200は、発払装置300に対し、投票券の発券や投票券の払い戻し等を管理するとともに、オッズの計算等を行う。また、ホストコンピュータ200は、発払装置300から投票カードに格納された情報を受け取り、投票に必要な処理を行う。また、ホストコンピュータ200は、発払装置300に対し、各場の出走情報やレース情報を送信する。
ネットワーク250は、たとえば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット等のネットワーク、あるいは、それらが混在するネットワークである。ネットワーク250は、有線ネットワークだけでなく、無線ネットワーク等も含む。
次に、第2の実施形態の発払装置のハードウェア構成について図3を用いて説明する。図3は、第2の実施形態の発払装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
発払装置300は、制御部310と、ディスプレイ305と、タッチパネル306と、紙幣還流ユニット321と、硬貨還流ユニット322と、券/レシート印刷ユニット323と、可搬型記録ユニット324と、投票カード読取ユニット325と、集計カード読取ユニット326と、的中券読取ユニット327とを備える。
発払装置300は、CPU(Central Processing Unit)311によって装置全体が制御されている。CPU311には、バス317を介してRAM(Random Access Memory)312と複数の周辺機器が接続されている。CPU311は、マルチプロセッサであってもよい。CPU311は、たとえば、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、またはPLD(Programmable Logic Device)であってもよい。またCPU311は、CPU、MPU、DSP、ASIC、PLDのうちの2以上の要素の組み合せであってもよい。
RAM312は、発払装置300の主記憶装置として使用される。RAM312には、CPU311に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM312には、CPU311による処理に必要な各種データが格納される。
バス317に接続されている周辺機器としては、HDD(Hard Disk Drive)313、通信インタフェース314、グラフィック処理ユニット315、入出力インタフェース316がある。
HDD313は、内蔵したディスクに対して、磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。HDD313は、発払装置300の補助記憶装置として使用される。HDD313には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、補助記憶装置としては、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置を使用することもできる。
通信インタフェース314は、ネットワーク250に接続されている。通信インタフェース314は、ネットワーク250を介して、ホストコンピュータ200等の機器との間でデータの送受信を行う。
グラフィック処理ユニット315には、ディスプレイ305が接続されている。グラフィック処理ユニット315は、CPU311からの命令に従って、画像をディスプレイ305に表示させる。ディスプレイ305としては、CRT(Cathode Ray Tube)を用いた表示装置や液晶表示装置等がある。
入出力インタフェース316には、タッチパネル306と、紙幣還流ユニット321と、硬貨還流ユニット322と、券/レシート印刷ユニット323と、可搬型記録ユニット324と、投票カード読取ユニット325、集計カード読取ユニット326、的中券読取ユニット327とが接続されている。また、入出力インタフェース316は、可搬型記録ユニット324に対する情報の書き込み及び読み出しが可能な可搬型記録媒体インタフェースと接続可能になっている。
入出力インタフェース316は、タッチパネル306、紙幣還流ユニット321、硬貨還流ユニット322、券/レシート印刷ユニット323、可搬型記録ユニット324、投票カード読取ユニット325、集計カード読取ユニット326から送られてくる信号を、バス317を介してCPU311に送信する。また、入出力インタフェース316は、CPU311から送られてくる制御信号を、バス317を介して対応するユニットへ送信する。
紙幣還流ユニット321は、紙幣の受け入れ、紙幣の真贋の鑑別、紙幣の収納、紙幣の返却、釣札の排出を行う。硬貨還流ユニット322は、硬貨の受け入れ、硬貨の真贋の鑑別、硬貨の収納、硬貨の返却、釣銭の排出を行う。券/レシート印刷ユニット323は、投票内容に基づき、投票券、入場券、レシートを印刷し発行する。
投票カード読取ユニット325は、投票カードから投票内容を読み取るユニットである。また、投票カード読取ユニット325は、投票カードの受け入れ、投票カードの排出を行う。集計カード読取ユニット326は、集計カードから残金等を含む情報を読み取るユニットである。的中券読取ユニット327は、的中券の受け入れ、的中券の読み取りを行う。
以上のようなハードウェア構成によって、第2の実施形態の処理機能を実現できる。なお、第1の実施形態に示した発払装置10も、図2に示した発払装置300と同様のハードウェアにより実現できる。なお、ホストコンピュータ200も図3に示した発払装置300の制御部310と同様の構成とできる。
発払装置300は、たとえば、読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、第二の実施形態の処理機能を実現する。発払装置300に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。たとえば、発払装置300に実行させるプログラムをHDD313に格納しておくことができる。CPU311は、HDD313内のプログラムの少なくとも一部をRAM312にロードし、プログラムを実行する。また発払装置300に実行させるプログラムを、光ディスク、メモリ装置、メモリカード等の可搬型記録ユニット324に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体に格納されたプログラムは、たとえばCPU311からの制御により、HDD313にインストールされた後、実行可能となる。またCPU311が、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
なお、上記の構成は一例であり、発払装置10,300およびホストコンピュータ200の構成部の組み合せは適宜決定される。
次に、第2の実施形態の入場券金額管理情報について図4を用いて説明する。図4は、第2の実施形態の入場券金額管理情報の一例を示す図である。
入場券金額管理情報400は、入場券の金額を管理する情報である。入場券金額管理情報400は、システム管理者等によって発払装置300のHDD313やRAM312等の記憶部に予め記憶される情報である。発払装置300は、入場券金額管理情報400に定義された情報を読み出し、金額の計算を行い、入場券の発券を行う。入場券金額管理情報400は、支払種別、金額、入場券枚数の項目を含む。支払種別の項目には、支払方法の種別(現金、集計カード、口座等)が登録される。金額の項目には、入場券の金額が登録される。入場券枚数の項目には、購入する入場券の枚数が登録される。
ここで、入場券金額管理情報400に登録されるエントリについて説明する。たとえば、入場券金額管理情報400には、支払種別が「集計カード」、金額が「90円」、入場券枚数が「1枚」という情報が登録される。これは、「集計カード」を用いて支払う場合、入場券「1枚」の金額が「90円」であることを示す。
発払装置300は、集計カードを用いた入場券1枚の購入処理を受け付けた場合、集計カードに記憶された金額から90円を減額し、入場券1枚を排出する。言い換えると、発払装置300は、集計カードのチャージ金額「90円」と入場券「1枚」とを交換する処理を実行する。
なお、入場券の金額は、支払方法によって異なる。たとえば、現金で購入する場合は1枚が100円だが、集計カードを用いて購入する場合は1枚が90円である。また、入場券の金額は、公営競技場や日にち(お客様感謝デー等)に応じて異なる。また、入場券の割引金額は、入場券の購入枚数に応じて異なる。このため、システム管理者は、発払装置300が設置される公営競技場の条件に応じて金額や入場券枚数の項目を設定する。
以下の説明において、集計カードを用いて入場券を購入した場合の入場券の金額の一例として「入場券1枚が90円」、「入場券10枚が900円」を挙げて説明するが、それ以外の金額であってもよい。
次に、第2の実施形態の発払装置における表示画面について図5を用いて説明する。図5は、第2の実施形態の発払装置における表示画面の一例を示す図である。
発払装置300は、ディスプレイ305に表示画面を表示する。発払装置300は、的中券の払い戻しを行う際に、利用者が所持する硬貨の量を減らすことができるよう、硬貨の排出を回避し、集計カードに集計する(チャージする)ことができるように利用者に対して指示する画面を表示する。
図5(A)は、集計選択画面501の一例である。集計選択画面501は、利用者が的中券を発払装置300に挿入した後、払戻金額を集計カードに集計するか否かを選択する画面である。発払装置300は、利用者から集計選択画面501において「はい」の選択(集計する旨の選択)を受け付けた場合、払戻金額を集計カードの記憶部に記憶することで集計(チャージ)する。また、発払装置300は、利用者から集計選択画面501において「いいえ」の選択(集計しない旨の選択)を受け付けた場合、紙幣出入口304および硬貨出入口302を介して払戻金額を現金で排出する。
なお、集計選択画面501には、「集計カードに集計しますか」というメッセージが表示されているが、「集計カードに払戻金をチャージしますか」等の同様の意味の他のメッセージであってもよい。
図5(B)は、全額確認画面502の一例である。全額確認画面502は、利用者が的中券を発払装置300に挿入した後、払戻金額の全額を集計カードに集計するか否かを選択する画面である。発払装置300は、利用者から全額確認画面502において「はい」の選択(全額を集計する旨の選択)を受け付けた場合、払戻金額の全額を集計カードの記憶部に記憶することで集計する。また、発払装置300は、利用者から全額確認画面502において「いいえ」の選択(集計金額を指定する旨の選択)を受け付けた場合、次に金額指定画面503を表示する。
なお、全額確認画面502には、「集計カードに「全額」集計しますか」というメッセージが表示されているが、「集計カードに払戻金の「全額」をチャージしますか」等の同様の意味の他のメッセージであってもよい。
図5(C)は、金額指定画面503の一例である。金額指定画面503は、利用者が的中券を発払装置300に挿入した後、払戻金額のうち集計カードに集計する金額を指定する画面である。発払装置300は、利用者から金額指定画面503において集計金額設定の領域に入力された金額と「金額確定」の選択を受け付けた場合、払戻金額のうち集計金額として設定された金額を集計カードの記憶部に記憶することで集計する。また、発払装置300は、利用者から金額指定画面503において「訂正」の選択を受け付けた場合、訂正した金額を受け付ける。なお、発払装置300は、利用者から金額指定画面503において集計金額設定の領域に入力された金額が「0円」である場合、集計カードに集計を行わないものとし、紙幣出入口304および硬貨出入口302を介して払戻金額の全額を現金で排出する。
なお、金額指定画面503においては、払戻金額のうち1000円未満の金額(百の位、十の位、一の位の金額)が事前に入力されているが、利用者が表示されたテンキーボタンを押下することによって金額を指定することも可能である。なお、金額指定画面503において、集計金額設定の領域に1000円未満の硬貨で支払となる金額が事前に入力(デフォルト入力)されるのは、利用者が受取る硬貨の量を少なくするためである。たとえば、払戻金額3260円のうち260円を集計金額として設定することにより、利用者は、紙幣(3000円)のみを現金で受取り、硬貨(260円)を集計カードに集計(チャージ)することができる。これにより、発払装置300は、払戻金額の全額を現金での返金を行う場合に比較して、利用者が所持する硬貨の量の低減を図ることができる。
なお、金額指定画面503には、「金額を指定してください」というメッセージが表示されているが、「集計カードにチャージする金額を指定してください」や「小銭のみチャージする場合は金額確定ボタンを押下してください」等の他のメッセージであってもよい。
図5(D)は、集計内容確認画面504の一例である。集計内容確認画面504は、利用者が、払戻金額のうち集計カードに集計する金額を指定した後、集計する金額を確認する画面である。集計内容確認画面504は、金額指定画面503の後に表示される画面である。
発払装置300は、利用者から集計内容確認画面504において「集計」の選択を受け付けた場合、金額指定画面503で設定された集計金額を集計カードの記憶部に記憶することで集計する。言い換えると、発払装置300は、払戻金額のうち金額指定画面503で指定された集計金額を集計カードにチャージし、残りの金額を現金で払い戻す。たとえば、発払装置300は、払戻金額が「3260円」であり、集計金額が「260円」である場合、集計カードに「260円」をチャージし、現金で「3000円」を払い戻す。
発払装置300は、利用者から集計内容確認画面504において「訂正」の選択を受け付けた場合、金額指定画面503を再表示して集計金額の訂正を受け付ける。
なお、集計内容確認画面504は、「集計」ボタン、「訂正」ボタンの他に「取消」ボタンを備え、利用者から「取消」ボタンを押下する選択(指定した金額を集計カードに集計しない旨の選択)を受け付けた場合、払戻金額の全額を現金で返金する。なお、集計内容確認画面504における「取消」ボタンの記載は省略する。
次に、第2の実施形態の発払装置における表示画面および入場券について図6を用いて説明する。図6は、第2の実施形態の発払装置における表示画面および入場券の一例を示す図である。
発払装置300は、ディスプレイ305に表示画面を表示する。発払装置300は、タッチパネル306を介して利用者から入場券の購入の指示を受け付けた場合、利用者が所持する硬貨の量を減らすことができるよう、硬貨の投入を促す指示を画面に表示する。
図6(A)は、百円投入指示画面505の一例である。百円投入指示画面505は、利用者が集計カードを用いて入場券10枚の購入を発払装置300に指示した後、ディスプレイ305に表示される画面である。発払装置300は、硬貨出入口302を介して百円硬貨を受け付けた場合、受け付けた枚数に応じて百円投入指示画面505に表示する投入指示金額を減算する。たとえば、発払装置300は、百円投入指示画面505を表示した状態において、百円硬貨1枚の投入を検知した場合、「あと600円投入して下さい」を「あと500円投入して下さい」と金額を100円減額した変更を行った画面にして表示する。
発払装置300は、百円投入指示画面505を表示した状態においてタッチパネル306を介して「取消」の選択を受け付けた場合、硬貨投入指示を中止し、画面で指示した金額に到達しない状態で集計カードを排出する。
なお、百円投入指示画面505は、集計カードのチャージ金額900円と入場券10枚とを交換する前提で、百の位の金額が900円に達するように百円硬貨の投入を促す一例であり、チャージ金額や入場券金額に応じて硬貨の投入指示を変更できる。たとえば、百円投入指示画面505は、入場券の金額が千円未満かつ百円以上であり、百円単位の金額であるため、利用者に対して百円硬貨を投入する指示を表示するが、入場券の金額に応じて表示を変更できる。たとえば、入場券の金額が50円単位であり、発払装置300が50円硬貨の受け付けが可能である場合、発払装置300は、利用者に対して50円硬貨の投入を指示する画面を表示してもよい。なお、以下の説明においても同様とする。
図6(B)は、十円投入指示画面506の一例である。十円投入指示画面506は、利用者が集計カードを用いて入場券1枚の購入を発払装置300に指示した後、ディスプレイ305に表示される画面である。発払装置300は、硬貨出入口302を介して十円硬貨を受け付けた場合、受け付けた枚数に応じて十円投入指示画面506に表示する投入指示金額を減算する。たとえば、発払装置300は、十円投入指示画面506を表示した状態において、十円硬貨1枚の投入を検知した場合、「あと70円投入して下さい」を「あと60円投入して下さい」と金額を10円減額した変更を行った画面を表示する。
発払装置300は、十円投入指示画面506を表示した状態においてタッチパネル306を介して「取消」の選択を受け付けた場合、硬貨投入指示を中止し、画面で指示した金額に到達しない状態で集計カードを排出する。
なお、十円投入指示画面506は、集計カードのチャージ金額90円と入場券1枚とを交換する前提で、十の位の金額が90円に達するように十円硬貨の投入を促す一例であり、チャージ金額や入場券金額に応じて硬貨の投入指示を変更できる。なお、以下の説明においても同様とする。
図6(C)は、交換内容確認画面507の一例である。交換内容確認画面507は、利用者が硬貨を投入した後、交換する入場券の枚数と投入した金額を確認する画面である。交換内容確認画面507は、百円投入指示画面505または十円投入指示画面506が表示された後、ディスプレイ305に表示される画面である。
発払装置300は、利用者から交換内容確認画面507において「交換」の選択を受け付けた場合、表示された交換内容(投入金額と入場券枚数)を記憶部に記憶し、入場券を印刷して排出し、集計カードのチャージ金額から交換金額を減算する。また、発払装置300は、利用者から交換内容確認画面507において「取消」の選択を受け付けた場合、集計カードのチャージ金額と入場券との交換を行わず集計カードを排出する。
図6(D)は、入場券印刷例508の一例である。入場券印刷例508は、発払装置300が印刷および排出する入場券の一例である。発払装置300は、入場券に、場名、有効期限、入場券金額等を印刷するが、これらは一例であり、その他の情報を印刷してもよい。
次に、第2の実施形態の払戻金集計処理について図7および図8を用いて説明する。図7は、第2の実施形態の払戻金集計処理のフローチャートの一例を示す図である(その1)。図8は、第2の実施形態の払戻金集計処理のフローチャートの一例を示す図である(その2)。
払戻金集計処理は、発払装置300が、利用者から的中した投票券(的中券)を受け付け、的中金額やタッチパネル306からの入力に基づき払い戻しや集計カードの集計を行う処理である。
発払装置300の制御部310は、利用者から的中券の挿入を受け付け、払戻金集計処理を制御する。なお、発払装置300は、ホストコンピュータ200から払戻金額の計算に必要なレース情報やオッズ情報を取得するが、説明を省略する。
[ステップS11]制御部310は、的中券挿入口308に挿入された的中券を受け付け、的中券読取ユニット327で的中券を読み取る。また、制御部310は、的中券に記載された情報とホストコンピュータ200から取得した情報に基づき、挿入された的中券に対する払戻金額を算出する。
[ステップS12]制御部310は、払戻金額の百と十の位が「0」であるか否かを判定する。制御部310は、払戻金額の百と十の位が「0」でない場合、ステップS13にすすむ。制御部310は、払戻金額の百と十の位が「0」である場合、ステップS20にすすむ。
[ステップS13]制御部310は、ディスプレイ305に集計選択画面501を表示する。制御部310は、集計選択画面501を表示することにより、払戻金額を集計カードに集計するか否かの選択を利用者に促す。
[ステップS14]制御部310は、タッチパネル306を介して集計カードに集計するか否かの選択を受け付け、集計する旨の選択を受け付けた場合はステップS15にすすみ、集計しない旨の選択を受け付けた場合はステップS20にすすむ。
[ステップS15]制御部310は、集計カード読取部307を介して集計カードを受け付け、集計カード読取ユニット326で集計カードに記憶された金額を読み取る。
[ステップS16]制御部310は、ディスプレイ305に全額確認画面502を表示する。制御部310は、全額確認画面502を表示することにより、払戻金額のうち全額を集計カードに集計するか否かの選択を利用者に促す。
[ステップS17]制御部310は、タッチパネル306を介して払戻金額のうち全額を集計カードに集計する旨の選択を受け付けた場合はステップS19にすすみ、集計金額を指定する旨の選択を受け付けた場合はステップS18にすすむ。
[ステップS18]制御部310は、ディスプレイ305に金額指定画面503を表示し、集計金額の指定を受け付ける。制御部310は、金額指定画面503を表示することにより、払戻金額のうち集計カードに集計する金額の指定を利用者に促す。
[ステップS19]制御部310は、ディスプレイ305に集計内容確認画面504を表示する。制御部310は、集計内容確認画面504を表示することにより、集計内容の確認を利用者に促す。
[ステップS20]制御部310は、通常の払戻処理を行う。言い換えると、制御部310は、払戻金を集計カードに集計せず、紙幣還流ユニット321および硬貨還流ユニット322を介して紙幣出入口304および硬貨出入口302から払戻金を現金で排出することで払戻処理を行う。制御部310は、通常の払戻処理を行い、ステップS37にすすむ。
[ステップS21]制御部310は、タッチパネル306を介して設定した金額を集計カードに集計するか否かの選択を受け付ける。具体的には、制御部310は、ディスプレイ305に表示した集計内容確認画面504において、タッチパネル306を介して「集計」または「取消」のいずれかの選択を受け付ける。制御部310は、設定した金額を集計カードに集計しない旨の選択(「取消」の選択)を受け付けた場合、ステップS22にすすむ。制御部310は、設定した金額を集計カードに集計する旨の選択(「集計」の選択)を受け付けた場合、ステップS23にすすむ。
なお、設定した金額(設定金額)とは、ステップS17で全額を集計する旨の選択を受け付けた場合は払戻金額の全額であり、ステップS18で集計金額の指定を受け付けた場合は、払戻金額のうち指定した集計金額である。
[ステップS22]制御部310は、通常の払戻処理を行う。本処理は、ステップS20と同様のため説明を省略する。制御部310は、通常の払戻処理を行い、ステップS37にすすむ。
[ステップS23]制御部310は、設定した金額と集計カードに記憶されていた金額とを合算した金額を集計カードの記憶部に記憶する。言い換えると、制御部310は、ステップS17で払戻金額の全額を集計する旨の選択を受け付けた場合、払戻金額の全額とステップS15において集計カードから読み取った金額とを合算した金額を集計カードのチャージ金額とする。また、制御部310は、ステップS18で集計金額を受け付けた場合、ステップS18で受け付けた集計金額とステップS15において集計カードから読み取った金額とを合算した金額を集計カードのチャージ金額(集計カード内金額)とする。
[ステップS24]制御部310は、ディスプレイ305に集計カードを用いて入場券を発券するか否かを問い合わせる画面を表示し、タッチパネル306を介して入場券を発券するか否かの選択を受け付ける。制御部310は、入場券を発券する選択を受け付けた場合はステップS25にすすみ、入場券を発券しない選択を受け付けた場合はステップS26にすすむ。
[ステップS25]制御部310は、集計カードに記憶した金額の百と十の位に「9」が含まれるか否かを判定する。制御部310は、記憶した金額の百と十の位に「9」が含まれる場合はステップS27にすすみ、含まれない場合はステップS28にすすむ。
なお、ステップS25において、記憶した金額の百と十の位に「9」が含まれるか否かを判定する理由は、入場券の金額が「10枚で900円」、「1枚で90円」であるためである。言い換えると、本ステップは、集計カードに記憶した金額(集計カード内金額)と入場券の金額との差額があるか否かを判定する処理である。本ステップで判定する数字および位は、入場券金額管理情報400に登録された金額に応じて変更することが可能である。
[ステップS26]制御部310は、「払戻金額−設定金額」で算出される金額の現金の払戻処理を行う。言い換えると、制御部310は、紙幣還流ユニット321および硬貨還流ユニット322を介して紙幣出入口304および硬貨出入口302から払戻金額と設定金額との差額を現金で排出することで「払戻金額から設定金額を引いた金額」の払戻処理を行う。制御部310は「払戻金額−設定金額」で算出される金額の払戻処理を行い、ステップS37にすすむ。
[ステップS27]制御部310は、同額硬貨入場券交換処理を実行する。同額硬貨入場券交換処理は、発払装置300が利用者に対し、集計カードに記憶された金額のうち「900円」または「90円」について同額の入場券との交換を確認する処理である。同額硬貨入場券交換処理は、後で図9を用いて説明する。
[ステップS28]制御部310は、ディスプレイ305に硬貨を投入するか否かを表示し、硬貨の投入を受け付けない場合はステップS29にすすみ、硬貨の投入を受け付けた場合はステップS30にすすむ。
[ステップS29]制御部310は、集計カードに記憶された金額と入場券との交換が確定したか否かを判定する。制御部310は、入場券の交換が確定した場合はステップS31にすすみ、入場券の交換が確定していない場合はステップS36にすすむ。
[ステップS30]制御部310は、硬貨出入口302に投入された硬貨を受け付け、硬貨還流ユニット322で投入された硬貨の金額を読み取り、集計カードに記憶された集計カード内金額に合算して記憶する。
[ステップS31]制御部310は、投入された硬貨の金額が入場券の金額以上(たとえば、90円以上)であるか否かを判定する。制御部310は、投入された硬貨の金額が入場券の金額以上である場合はステップS32にすすみ、そうでない場合はステップS25にもどる。
なお、制御部310は、硬貨が複数回投入され、ステップS30が複数回実行された場合、ステップS31における投入された硬貨の金額は、ステップS30で受け付けた複数枚の硬貨の合計金額であるものとする。
[ステップS32]制御部310は、ディスプレイ305に集計カード内金額を表示するとともに入場券との交換を行うか否かを表示し、タッチパネル306を介して利用者から集計カード内金額と入場券と交換するか否かの指示を受け付ける。
本ステップは、集計カードに記憶した金額(集計カード内金額)と入場券の金額との差額があり、硬貨の投入を受け付けた場合、投入された硬貨の金額を集計カード内金額に合算し、集計カード内金額と入場券との交換を促す処理である。
制御部310は、利用者から入場券との交換指示を受け付けた場合、入場券の交換枚数を記憶しステップS25にもどる。制御部310は、利用者から入場券との交換指示を受け付けない場合、入場券の交換枚数を記憶せずステップS25にもどる。
[ステップS33]制御部310は、ディスプレイ305に確定した入場券の発券を実行するか否かを表示し、タッチパネル306を介して利用者から確定した入場券の発券を実行するか否かの指示を受け付ける。制御部310は、利用者から入場券の発券を実行する旨の指示を受け付けた場合はステップS34にすすみ、入場券の発券を実行しない旨の指示を受け付けた場合はステップS36にすすむ。
[ステップS34]制御部310は、「払戻金額−設定金額−交換金額+投入後未交換金額」で算出される金額の現金の払戻処理を行う。具体的には、制御部310は、払戻金額から設定金額および交換金額を減算し、投入後未交換金額を加算した金額を現金で払い戻す。
交換金額とは、入場券と交換した金額である。具体的には、交換金額は、ステップS27の同額硬貨入場券交換処理において入場券と交換する金額として確定した金額と、ステップS32において入場券と交換する金額として確定した金額の合計金額である。
投入後未交換金額とは、ステップS28で投入された硬貨の金額のうち入場券と未交換の金額である。たとえば、制御部310は、ステップS28で100円硬貨が投入され、ステップS30で100円が集計カード内金額に合算して記憶され、ステップS32で入場券1枚と集計カード内金額90円との交換を確定させた場合、投入後未交換金額は10円として求める。
[ステップS35]制御部310は、交換が確定した入場券の枚数分の入場券を券/レシート印刷ユニット323で印刷し、印刷した入場券を券/レシート排出口303から発券する。
[ステップS36]制御部310は、「払戻金額−設定金額+投入後未交換金額」で算出される金額の現金の払戻処理を行う。具体的には、制御部310は、払戻金額から設定金額を減算し、投入後未交換金額を加算した金額を現金で払い戻す。
[ステップS37]制御部310は、集計カードを集計カード読取部307から排出して返却し、払戻金集計処理を終了する。
次に、第2の実施形態の同額硬貨入場券交換処理について図9を用いて説明する。図9は、第2の実施形態の同額硬貨入場券交換処理のフローチャートの一例を示す図である。
同額硬貨入場券交換処理は、発払装置300が利用者に対し、集計カードに記憶された金額のうち「900円」または「90円」について同額の入場券との交換を確認する処理である。投票画面受付処理は、払戻金集計処理のステップS27で発払装置300の制御部310が実行する処理である。
[ステップS41]制御部310は、集計カードに記憶した金額(集計カード内金額)の「9」が含まれる位が十の位、百の位、十および百の位のいずれかであるかを判定する。制御部310は、集計カード内金額の「9」が含まれる位が、十の位である場合はステップS42にすすみ、百の位である場合はステップS44にすすみ、十および百の位である場合はステップS46にすすむ。
[ステップS42]制御部310は、ディスプレイ305に集計カード内金額の90円と入場券1枚とを交換するか否かを表示し、タッチパネル306を介して利用者から交換するか否かの選択を受け付ける。制御部310は、交換する旨の選択を受け付けた場合はステップS43にすすみ、交換しない旨の選択を受け付けた場合は同額硬貨入場券交換処理を終了する。
[ステップS43]制御部310は、集計カード内金額のうち90円と入場券1枚とを交換する旨を確定し、HDD313やRAM312等の記憶部に記憶し、同額硬貨入場券交換処理を終了する。
[ステップS44]制御部310は、ディスプレイ305に集計カード内金額の900円と入場券10枚とを交換するか否かを表示し、タッチパネル306を介して利用者から交換するか否かの選択を受け付ける。制御部310は、交換する旨の選択を受け付けた場合はステップS45にすすみ、交換しない旨の選択を受け付けた場合は同額硬貨入場券交換処理を終了する。
[ステップS45]制御部310は、集計カード内金額のうち900円と入場券10枚とを交換する旨を確定し、HDD313やRAM312等の記憶部に記憶し、同額硬貨入場券交換処理を終了する。
[ステップS46]制御部310は、ディスプレイ305に集計カード内金額の90円と入場券1枚とを交換するか否かを表示し、タッチパネル306を介して利用者から交換するか否かの選択を受け付ける。制御部310は、交換する旨の選択を受け付けた場合はステップS47にすすみ、交換しない旨の選択を受け付けた場合はステップS48にすすむ。
[ステップS47]制御部310は、集計カード内金額のうち90円と入場券1枚とを交換する旨を確定し、HDD313やRAM312等の記憶部に記憶する。
[ステップS48]制御部310は、ディスプレイ305に集計カード内金額の900円と入場券10枚とを交換するか否かを表示し、タッチパネル306を介して利用者から交換するか否かの選択を受け付ける。制御部310は、交換する旨の選択を受け付けた場合はステップS49にすすみ、交換しない旨の選択を受け付けた場合は同額硬貨入場券交換処理を終了する。
[ステップS49]制御部310は、集計カード内金額のうち900円と入場券10枚とを交換する旨を確定し、HDD313やRAM312等の記憶部に記憶し、同額硬貨入場券交換処理を終了する。
このように、制御部310は、集計カード内金額のうち千円未満の金額と入場券の金額との差額がある場合は硬貨の投入を促し、差額が無い場合は同額と入場券との交換を促す。制御部310は、利用者に対して発払装置300に硬貨の投入を促すことで、利用者が所持する硬貨の量を削減するよう図ることができる。また、制御部310は、入場券の販売を促進することにより、利用者の再度の入場を促進することができる。また、制御部310は、集計カード内金額に払い戻し金額や投入された硬貨の金額を合算することにより、集計カード内金額を増額することで、利用者に対し再度の投票参加を促進させ、利用者のリピート率向上を図ることができる。
次に、第2の実施形態の入場券交換処理について図10を用いて説明する。図10は、第2の実施形態の入場券交換処理のフローチャートの一例を示す図である。
入場券交換処理は、発払装置300が、利用者から集計カードを受け付け、条件に応じて硬貨の投入を受け付け、入場券の発券を行う処理である。発払装置300の制御部310は、集計カード読取部307を介して利用者から集計カードの挿入を受け付け、入場券交換処理を制御する。
[ステップS51]制御部310は、集計カードに記憶された集計カード内金額を読み取り、ディスプレイ305に集計カード内金額と入場券とを交換するか否かを表示し、タッチパネル306を介して利用者から交換するか否かの選択を受け付ける。
制御部310は、集計カード内金額と入場券とを交換する旨の選択を受け付けた場合はステップS52にすすみ、そうでない場合はステップS66にすすむ。
[ステップS52]制御部310は、集計カード内金額が900円以上か否かを判定する。制御部310は、集計カード内金額が900円以上である場合はステップS53にすすみ、そうでない場合はステップS55にすすむ。
[ステップS53]制御部310は、ディスプレイ305に集計カード内金額900円と入場券10枚とを交換するか否かを表示し、タッチパネル306を介して利用者から交換するか否かの選択を受け付ける。
制御部310は、集計カード内金額900円と入場券10枚とを交換する旨の選択を受け付けた場合はステップS54にすすみ、そうでない場合はステップS58にすすむ。
[ステップS54]制御部310は、集計カード内金額900円と入場券10枚との交換を確定し、その旨を記憶部に記憶する。
[ステップS55]制御部310は、ディスプレイ305に集計カード内金額が900円になるよう百円硬貨を投入するか否かを表示し、タッチパネル306を介して利用者から百円硬貨を投入するか否かの選択を受け付ける。
制御部310は、百円硬貨を投入する旨の選択を受け付けた場合はステップS56にすすみ、そうでない場合はステップS58にすすむ。
[ステップS56]制御部310は、ディスプレイ305に百円投入指示画面505を表示する。制御部310は、百円投入指示画面505を表示することにより、利用者に百円硬貨の投入を促す。
[ステップS57]制御部310は、硬貨出入口302に投入された百円硬貨を受け付け、硬貨還流ユニット322で投入された硬貨の金額を読み取り、集計カードに記憶された集計カード内金額に合算して記憶する。
[ステップS58]制御部310は、集計カード内金額が90円以上か否かを判定する。制御部310は、集計カード内金額が90円以上である場合はステップS59にすすみ、そうでない場合はステップS61にすすむ。
[ステップS59]制御部310は、ディスプレイ305に集計カード内金額90円と入場券1枚とを交換するか否かを表示し、タッチパネル306を介して利用者から交換するか否かの選択を受け付ける。
制御部310は、集計カード内金額90円と入場券1枚とを交換する旨の選択を受け付けた場合はステップS60にすすみ、そうでない場合はステップS64にすすむ。
[ステップS60]制御部310は、集計カード内金額90円と入場券1枚との交換を確定し、その旨を記憶部に記憶する。
[ステップS61]制御部310は、ディスプレイ305に集計カード内金額が90円になるよう十円硬貨を投入するか否かを表示し、タッチパネル306を介して利用者から十円硬貨を投入するか否かの選択を受け付ける。
制御部310は、十円硬貨を投入する旨の選択を受け付けた場合はステップS62にすすみ、そうでない場合はステップS64にすすむ。
[ステップS62]制御部310は、ディスプレイ305に十円投入指示画面506を表示する。制御部310は、十円投入指示画面506を表示することにより、利用者に十円硬貨の投入を促す。
[ステップS63]制御部310は、硬貨出入口302に投入された十円硬貨を受け付け、硬貨還流ユニット322で投入された硬貨の金額を読み取り、集計カードに記憶された集計カード内金額に合算して記憶する。
[ステップS64]制御部310は、ディスプレイ305に確定した入場券の発券を実行するか否かを表示し、タッチパネル306を介して利用者から確定した入場券の発券を実行するか否かの指示を受け付ける。制御部310は、利用者から入場券の発券を実行する旨の指示を受け付けた場合はステップS65にすすみ、入場券の発券を実行しない旨の指示を受け付けた場合はステップS66にすすむ。
[ステップS65]制御部310は、交換が確定した入場券の枚数分の入場券を券/レシート印刷ユニット323で印刷し、印刷した入場券を券/レシート排出口303から発券する。
[ステップS66]制御部310は、集計カードを集計カード読取部307から排出して返却し、入場券交換処理を終了する。
このように、制御部310は、集計カード内金額のうち千円未満の金額と入場券の金額との差額がある場合は硬貨の投入を促し、差額が無い場合は入場券との交換を促す。制御部310は、入場券の金額が百円未満である場合、集計カード内金額の百円未満の金額と入場券との差額分の十円硬貨を投入する指示をディスプレイ305に表示させ、利用者に十円硬貨の投入を促す。制御部310は、入場券の金額が千円未満かつ百円以上かつ百円単位の金額である場合、集計カード内金額の千円未満かつ百円以上の金額と入場券との差額分の百円硬貨を投入する指示をディスプレイ305に表示させ、利用者に百円硬貨の投入を促す。制御部310は、硬貨を発払装置300に投入することを利用者に促すことで、利用者が所持する硬貨の量を削減するよう図ることができる。また、制御部310は、入場券の販売を促進することにより、利用者の再度の入場を促進することができる。また、制御部310は、投入された硬貨の金額を集計カード内金額に合算することにより、集計カード内金額を増額することで、利用者に対し再度の投票参加を促進させ、利用者のリピート率向上を図ることができる。
こうして、発払装置300は、公営競技において利用者が所持する硬貨の量の削減を図ることができる。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、発払装置10,300が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等がある。磁気記憶装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ等がある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disc - Read Only Memory)/RW(ReWritable)等がある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)等がある。
プログラムを流通させる場合には、たとえば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、たとえば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP、ASIC、PLD等の電子回路で実現することもできる。
なお、本実施の形態で説明した発払装置は一例であり、有人・無人の現金による発券機/発払機や会員カード等を用いてキャッシュレスで投票が可能なキャッシュレス端末等も含まれる。投票カードを用いて投票が可能な装置全般を含む。また、その他の発売機・発券機にも応用が可能である。
また、上述の実施の形態は、実施の形態の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることができる。
さらに、上述の実施の形態は、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではない。