JP2020052624A - プレビュー表示プログラム、加工方法及びcamシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】プレビューに要する時間が長期化しないプレビュー表示プログラム、当該プログラムによって実行される加工方法、及び当該プログラムの実行に用いるデータを作成するCAMシステムを提供する。【解決手段】加工装置を制御して、被加工物の表面に所望の図形を描画 する描画処理を実行させる前に、前記加工装置が有する可視光源を制御して、前記所望の図形の輪郭が描画される位置に対して選択的に可視光を照射することにより、前記所望の図形の輪郭をプレビュー表示する表示処理を実行させるプレビュー表示プログラム。【選択図】図7

Description

本発明は、プレビュー表示プログラム、加工方法及びCAMシステムに関する。
被加工物の表面に加工を施して図形を描画する加工装置が知られている。このような加工装置において、加工前に予め当該表面上に加工内容を表示する技術(以下、プレビュー表示)も知られている。プレビュー表示は、被加工物の表面に対して加工される図形の形状や位置を加工前に予め把握することができるために有用である。
例えば特許文献1には、被加工物の表面にマーキング加工を施す際に行うプレビュー表示として、フルライン表示又はアウトライン表示を行う加工装置が開示されている。この開示において、フルライン表示では、マーキング加工の加工経路と同一の経路に沿って可視レーザー光を被加工物の表面上に照射してマーキング加工の結果をプレビュー表示する。一方、アウトライン表示では、加工内容が描画される領域を含む矩形状の領域の輪郭に沿って、可視レーザー光を被加工物の表面上に照射してマーキング加工の結果をプレビュー表示する。
特開2017−029992号公報
しかしながら、上記フルライン表示においては、当該加工経路が長いほどプレビュー表示に要する時間が長期化するという課題がある。特に、当該加工経路が、当該図形の輪郭に沿った経路と、当該輪郭の内部を塗り潰すための経路とを含む場合にはプレビュー表示に長時間を要する。
本発明の目的は、プレビュー表示を短時間で行うことが可能なプログラム、当該プログラムによって実行される加工方法、及び当該プログラムの実行に用いるデータを作成するCAMシステムを提供することにある。
上記目的を達成するための一の発明は、加工装置を制御して、被加工物の表面に所望の図形を描画する描画処理を実行させる前に、前記加工装置が有する可視光源を制御して、前記所望の図形の輪郭が描画される位置に対して選択的に可視光を照射することにより、前記所望の図形の輪郭をプレビュー表示する表示処理を実行させるプレビュー表示プログラムである。本発明の他の特徴については、本明細書の記載により明らかにする。
本発明によれば、プレビュー表示を短時間で行うことができる。
実施形態に係る加工システム、CADシステム及びCAMシステムを示す模式図である。 実施形態に係る図形情報を説明する図である。 実施形態に係る作図画面の一例を説明する図である。 実施形態に係る加工経路を説明する図である。 実施形態に係る輪郭経路を説明する図である。 実施形態に係る加工方法を説明するフローチャートである。 実施形態に係る表示工程を説明する図である。 実施形態に係る描写工程を説明する図である。
図1は、加工システム100、CADシステム200及びCAMシステム300を示す図である。本実施形態に係る加工方法は、加工システム100により実行することができる。
==CADシステム==
CADシステム200は、図形データを作成するためのシステムである。図形データは、被加工物Sの表面に描画される所望の図形を示すデータである。所望の図形は、例えば、文字、図形、記号等、又はこれらを任意に複数組み合わせたものを含む。
CADシステム200は、ディスプレイ等の表示手段及びキーボード又はマウス等の入力手段を有している。使用者は、例えばディスプレイに表示された作図画面を介し、キーボード又はマウスを操作することによって、所望の図形を作図・編集することができる。CADシステム200は、作図画面を介して作図・編集された所望の図形に基づいて、図形データを作成する。
図形データは、図形情報を含む。図形情報は、所望の図形に含まれる図形の各々に対して設定される。図2に示すように、図形情報は、種別情報及び属性情報を含んでいる。種別情報及び属性情報は、互いに紐付けられている。種別情報は、例えば、文字列、図形、記号等の別である。
種別情報が文字列である場合、当該種別情報に紐付けられる属性情報としては、例えば、文字列ID、当該文字列が描写される位置、サイズ、向き、フォント、文字の太さ、塗り潰しの有無、文字枠の有無等を示す情報である。ここで、文字列IDとは、描画すべき文字列を特定するための識別子である。文字列IDは、描画すべき文字列と同様の文字列としてもよい。
一方、種別情報が図形である場合、当該種別情報に紐付けられた属性情報としては、例えば、図形ID、当該図形が描写される位置、サイズ、向き、塗り潰しの有無等を示す情報である。ここで、図形IDとは、描画すべき図形を特定するための識別子であって、例えば、円、三角形、星形等といった図形を特定するための識別子である。
或いは、種別情報が記号である場合、当該種別情報に紐付けられた属性情報としては、例えば、記号ID、当該記号が描写される位置、サイズ、向き、塗り潰しの有無等を示す情報である。ここで、記号IDとは、描画すべき記号を特定するための識別子であって、例えば、矢印、音楽記号、郵便記号等といった記号を特定するための識別子である。
図3は、作図画面201を介して作図・編集された図形の一例である。この例では、2つの図形(文字F1及び図形F2)が示されている。
文字F1は、アルファベット「abc」が配列された文字列であり、種別情報は「文字列」である。文字F1は、図3の作図画面201に示すように、文字枠部分F1fと、文字部分F1cとから構成されている。文字部分F1cは、文字枠部分F1fに囲まれている。この場合、文字F1の属性情報のうち、「文字ID」はabc、「向き」は横向き、「フォント」はゴシック体、「塗り潰しの有無」は無、「文字枠の有無」は有として図形情報が設定される。
図形F2は、星形の図形であり、種別情報は「図形」である。図形F2は、図3の作図画面201に示すように、その内部が斜線で塗り潰されている。このような場合、図形F2の属性情報のうち「塗り潰しの有無」は有として図形情報が設定される。このような場合、図形F2は、輪郭F2o及び輪郭F2oに囲まれる内側部分F2iを有するといえる。
CADシステム200は、作成した図形データを、CAMシステム300に出力する。
==CAMシステム==
CAMシステム300は、加工経路データと、輪郭経路データとを作成するためのシステムである。
加工経路データは、後述する加工方法の描画工程において、被加工物Sの表面を加工することにより所望の図形を描画するためのデータである。輪郭経路データは、後述する加工方法の表示工程において、加工経路データに基づく所望の図形の輪郭をプレビュー表示するためのデータである。プレビュー表示は、詳細は後述するが、被加工物Sの表面において、所望の図形の輪郭が描画される位置に対して選択的に可視光を照射することにより実行される。
尚、ここで「加工方法」としては、切削による加工方法又はレーザー照射による加工方法のいずれであってもよい。本実施形態に係る加工経路データ及び輪郭経路データは、これらの加工方法のいずれにも適用することができる。
図4は、CAMシステム300によって加工経路データを作成する方法を説明する図である。図5は、CAMシステム300によって輪郭経路データを作成する方法を説明する図である。CAMシステム300は、CADシステム200から入力された図形データに基づいて、加工経路データ及び輪郭経路データを作成する。加工経路データ及び輪郭経路データはそれぞれ、複数の点データから構成される。複数の点データの各々は、2次元(XY)の座標値を有する。2次元(XY)の座標値は、加工経路Pm上又は輪郭経路Po上の座標値である。そのため、加工経路データ及び輪郭経路データを作成するために、先ず、加工経路Pm及び輪郭経路Poを設定する。図4には、図3の例に対して設定された加工経路Pmが示されている。図5には、図3の例に対して設定された輪郭経路Poが示されている。
先ず、種別情報が「文字列」である文字F1に係る加工経路Pmを設定する方法について説明する。前述のように、この例では、文字F1の属性情報の1つである「塗り潰しの有無」には、「無」が設定されている。この場合、図4に示すように、加工経路Pmは、各々の文字を構成する曲線に沿って設けられる。従って、文字列「abc」のうち、「a」の部分については、2つの閉じた加工経路Pm1及び加工経路Pm2が設定される。加工経路Pm1は、加工経路Pm2の外側に設定され、加工経路Pm2を囲む。また、「b」の部分については、2つの閉じた加工経路Pm3及び加工経路Pm4が設定される。加工経路Pm3は、加工経路Pm4の外側に設定され、加工経路Pm4を囲む。また、「c」の部分については、1つの閉じた加工経路Pm5が設定される。これらに加え、文字枠に沿って1つの閉じた加工経路Pm6が設定される。
次いで、文字F1に係る輪郭経路Poを設定する方法について説明する。尚、「種別情報」が文字列の場合、輪郭経路Poを設定する方法は一つに限られない。以下では、当該方法の第1の例及び第2の例について説明する。本実施形態においては、当該方法の第2の例を適用した態様を示す。
先ず、第1の例について説明する。この場合、輪郭経路Poは、上記で設定された全ての加工経路Pm1〜Pm6のうち、最外郭の加工経路Pmのみを抽出した経路とする。この場合、輪郭経路Poは、加工経路Pmのうち、文字枠に沿った部分である加工経路Pm6と同一の経路となる。
次いで、第2の例について説明する。本実施形態のように、属性情報の「文字枠の有無」が有である場合、輪郭経路Poは、次のように設定されてもよい。図5に示すように、輪郭経路Poは、図形F1から文字枠部分F1fを除いた部分に係る加工経路Pmのうち、最外郭の加工経路Pmのみを抽出した経路とする。つまり、この例では、輪郭経路Poは、加工経路Pm1、加工経路Pm3及び加工経路Pm5から構成される経路となる。
このように輪郭経路Poを設定することは、プレビュー表示において、図形F1の文字枠部分F1fの内部の文字部分F1cの配置を高精度で確認したい場合に有益である。
次いで、種別情報が「図形」である図形F2に対する加工経路Pmを設定する方法について説明する。前述のように、この例では、図形F2の属性情報の1つである「塗り潰しの有無」には、「有」が設定されている。そのため、図4に示すように、加工経路Pmとして、多重に設けられた複数の閉じた加工経路Pmとする。複数の閉じた加工経路Pmのうち、最外郭の経路は、図形F2の輪郭に沿って設けられている。複数の閉じた加工経路Pmは、隣接する加工経路Pmと一定の間隔を置いて設けられている。
次いで、図形F2に対する輪郭経路データを作成する方法について説明する。輪郭経路Poは、図5に示すように、上記で設定された加工経路Pmのうち、最外郭の経路(つまり、図形F2の輪郭に沿った経路)のみを抽出した経路とする。
以上の方法によって図形に対する加工経路データ及び輪郭経路データを作成することができる。CAMシステム300は、上記の方法で作成した加工経路データ及び輪郭経路データを、加工システム100に出力する。
尚、上記の加工経路データ及び輪郭経路データを作成する方法は一例であり、これに限られるものではない。他の例として、加工経路Pmを、図形の輪郭及び内部に渦巻き状に設定してもよい。この場合、加工経路Pmは、図形の輪郭及び内部において、一方向に旋回するにつれ、当該図形の中心に近づくように設定される。この場合、輪郭経路Poは、渦巻き状の加工経路Pmのうち、図形の輪郭に沿った部分のみを抽出したものとすればよい。
==加工システム==
加工システム100は、被加工物Sの表面を加工ツールTによって切削することにより、当該表面に所望の図形を描画する。加工システム100は、加工装置1、コンピューター2及び操作パネル3を有する。但し、コンピューター2の果たす機能を加工装置1で実現することによって、加工システム100が加工装置1及び操作パネル3で構成されてもよい。
加工装置1は、把持部10、可視光源20、保持部30、駆動機構40及び操作パネル3を有する。把持部10は、切削加工に用いる加工ツールTを把持する。可視光源20は、後述するプレビュー表示において可視光を被加工物Sの表面に照射する。可視光源20としては、例えばレーザーポインタを用いることができる。保持部30は、被加工物Sを保持する。駆動機構40は、保持部30及び把持部10、又は保持部30及び可視光源20のそれぞれの位置を3次元的に相対移動させる。
尚、本実施形態においては、加工装置1として、切削加工による加工装置1を用いて説明するが、レーザー照射による加工装置であっても本実施形態に係る加工経路データ及び輪郭経路データを用いた加工方法を実行することができる。
コンピューター2には、CAMシステム300によって作成された加工経路データ及び輪郭経路データが入力される。コンピューター2は、加工経路データ及び輪郭経路データに基づいて、加工装置1を制御し、表示工程及び描画工程を実行させる。
表示工程においては、コンピューター2が、予めCAMシステム300によって作成された輪郭経路データに基づいて、駆動機構40を制御し、保持部30に対して可視光源20を3次元的に相対移動させる。これにより、被加工物Sの表面上の、所望の図形の輪郭が描画される位置に対して選択的に可視光が照射されることにより、所望の図形の輪郭のプレビュー表示が実行される。
操作パネル3は、加工装置1に対して各種の操作入力を行うためのものである。操作パネル3には、ディスプレイD、複数のボタンが設けられている。図1の例では8個のボタンBを示している。尚、ボタンBの数はこれに限られるものではない。また、これらのボタンBのうちの幾つかのボタンBの代わりに、例えばジョグダイアルが設けられてもよい。表示工程において、使用者は、操作パネル3を介して、可視光源20の動作速度を調整することが可能である。更に、表示工程において、使用者は、操作パネル3を介して、可視光源20の動作を、一時停止、続行又は終了させることが可能である。ここで、可視光源20の動作とは、保持部30に対する可視光源20の相対的な動作又は可視光の出力等を意味する。つまり、使用者は、可視光源20が輪郭経路Poに沿って走査する速度を調整することが可能であり、その走査を一時停止、続行又は終了させることが可能である。また、可視光の出力をパルス出力とする場合、使用者は、そのパルス周波数を調整したり、点灯又は消灯を切り替えたりすることができる。
例えば、使用者が一のボタンBを押下すると、加工装置1は、可視光源20の走査を開始させて表示工程を開始させる。また、表示工程において、使用者がボタンBを押下すると、加工装置1は、可視光源20の走査を一時停止させ、使用者が再度当該一のボタンBを押下すると、加工装置1は、可視光源20の走査を続行させる。また、表示工程において、使用者がボタンBを押下すると、加工装置1は、可視光源20の走査速度を減速させ、使用者がボタンBを押下すると、加工装置1は、可視光源20の走査速度を加速させる。また、表示工程において、使用者がボタンBを押下すると、加工装置1は、可視光源20の走査を終了させて表示工程を終了させる。
描画工程においては、コンピューター2は、予めCAMシステム300によって作成された加工経路データに基づいて、駆動機構40を制御し、保持部30に対して把持部10を3次元的に相対移動させる。これにより、保持部30上の被加工物Sの表面が、把持部10に把持された加工ツールTにより切削され、当該表面に所望の図形が描画される。
==加工方法==
加工方法は、加工システム100によって実行される。また、加工方法は、専用のプレビュー表示プログラム及び描画プログラムが加工システム100を制御することによって実行される。これらのプログラムは、加工システム100に予めインストールされている。以下では、輪郭経路データ及び加工経路データは、CAMシステム300によって作成され、既に加工システム100に入力されているものとして説明する。
本実施形態に係る加工方法は、表示工程と、描画工程とを含んでいる。表示工程は、所望の図形の輪郭をプレビュー表示する工程である。表示工程は、プレビュー表示プログラムが加工システム100を制御することによって実行される。表示工程は、描画工程の前に実行される工程である。描画工程は、加工装置1を用いて、被加工物Sの表面を加工することにより所望の図形を描画する工程である。描画工程は、描画プログラムが加工システム100を制御することによって実行される。
図6〜図8を参照して、本実施形態に係る加工方法の具体例について説明する。図6は、本実施形態に係る加工方法を説明するフローチャートである。先ず、使用者は、被加工物Sを選択し、加工装置1の保持部30にセットする(材料のセット。ステップ10)。その後、表示工程において、コンピューター2は、プレビュー表示を実行する。
プレビュー表示は、加工装置1が有する可視光源20を用いて、被加工物Sの表面における所望の図形の輪郭が描画される位置に対して選択的に可視光を照射することにより実行される。つまり、プレビュー表示において、被加工物Sの表面における所望の図形の輪郭が描画される位置に対してのみ、可視光が照射される。
表示工程においては、コンピューター2が、予めCAMシステム300によって作成された輪郭経路データに基づいて、駆動機構40を制御し、保持部30に対して可視光源20を3次元的に相対移動させる(輪郭経路Poに沿って可視光を照射。ステップ11)。これにより、保持部30上の被加工物Sの表面上の、所望の図形の輪郭が描画される位置に対して選択的に可視光が照射される。
図7は、本実施形態に係る表示工程を説明する図である。この図において、被加工物S上に輪郭経路Poが破線で示されている。この図において、輪郭経路Poに沿って移動する可視光の照射位置が白丸で示されている。
全ての輪郭経路Poに亘って可視光の照射が完了すると(ステップ13:Y)、コンピューター2は、プレビュー表示を終了させ、表示工程は終了する。
プレビュー表示の間、使用者は、輪郭経路Poに沿って移動する可視光の照射位置を目視によって観察する。これにより、使用者は、加工結果をプレビューすることができる。特に、使用者は、所望の図形が被加工物Sの表面の所望の位置に描画されるか否かを確認することができる。
尚、使用者が、操作パネル3を介してコンピューター2に可視光源20の動作を終了させる指示を行うと、コンピューター2は、プレビュー表示を終了させ、表示工程は終了する(ステップ12:Y)。
表示工程が終了し、プレビュー表示された所望の図形の輪郭から、加工結果に問題がないと使用者が判断すると、描画工程に移る。描画工程においては、コンピューター2が予めCAMシステム300によって作成された加工経路データに基づいて、駆動機構40を制御し、保持部30に対して把持部10を3次元的に相対移動させる。これにより、保持部30上の被加工物Sの表面が、把持部10に把持された加工ツールTにより切削され、当該表面に所望の図形が描画される(加工ツールTで切削。ステップ14)。
図8は、本実施形態に係る描画工程を説明する図である。この図において、被加工物S上に加工経路Pmが示されている。加工経路Pmのうち、加工ツールTによって加工済の部分が実線で示され、未加工の部分は破線で示されている。
全ての加工経路Pmに亘って加工が施されると、コンピューター2は、描画工程を終了させる。以上の工程により、本実施形態に係る加工方法による加工が終了する。
以上の通り、本実施形態に係るプレビュー表示プログラムは、加工装置1を制御して、被加工物Sの表面に所望の図形を描画する描画処理を実行させる前に、加工装置1が有する可視光源を制御して、所望の図形の輪郭が描画される位置に対して選択的に可視光を照射することにより、所望の図形の輪郭をプレビュー表示する表示処理を実行させる。
このようなプレビュー表示プログラムを加工装置1に実行させることにより、加工装置1は、所望の図形の全ての部分についてプレビュー表示をする必要がないため、プレビュー表示に要する時間が長期化することがない。すなわち、本実施形態に係るプレビュー表示プログラムを利用することにより、プレビュー表示を短時間で行うことができる。また、このとき、所望の図形の輪郭が描画される位置に対して選択的に可視光を照射するため、所望の図形の描写される位置、大きさ、範囲等についてプレビュー表示の精度が低下することがない。
また、本実施形態に係るプレビュー表示プログラムにおいて、所望の図形は、輪郭及び輪郭に囲まれる内側部分を有する。つまり、加工装置1は、内側部分に係る加工結果についてはプレビュー表示をする必要がないため、プレビュー表示のための時間が短縮される。
また、本実施形態に係るプレビュー表示プログラムにおいて、可視光源20の動作速度を調整することが可能である。つまり、高精度でプレビュー表示をすることが必要な部分においては当該動作速度を低速化し、それ以外の部分については当該動作速度を高速化することができる。これによって、プレビュー表示の高精度化及び高効率化を実現することができる。
また、本実施形態に係るプレビュー表示プログラムにおいて、可視光源20の動作を、一時停止、続行又は終了させることが可能である。つまり、入念にプレビュー表示をすることが必要な部分においては、一時停止又は続行を繰り返しながらプレビュー表示をすることができる。また、プレビュー表示の途中に、プレビュー表示をこれ以上続ける必要はないと使用者が判断した場合には、その時点でプレビュー表示を終了することができる。これらによって、プレビュー表示の高精度化及び高効率化を実現することができる。
本実施形態に係る加工方法は、描画工程の前に、加工装置1が有する可視光源20を用いて、所望の図形の輪郭が描画される位置に対して選択的に可視光を照射することにより、所望の図形の輪郭をプレビュー表示する表示工程を含む。
つまり、加工装置1は、所望の図形の全ての部分についてプレビュー表示をする必要がないため、プレビュー表示に要する時間が長期化することがない。このとき、所望の図形の輪郭が描画される位置に対して選択的に可視光を照射するため、所望の図形の描写される位置、大きさ、範囲等についてプレビュー表示の精度が低下することがない。
また、上述の通り、本実施形態に係るCAMシステム300は、被加工物Sの表面を加工することにより所望の図形を描画するための加工経路データと、所望の図形の輪郭が描画される位置に対して選択的に可視光を照射することにより、加工経路データに基づく加工の結果をプレビュー表示するための輪郭経路データとを作成する。
つまり、加工システム100による加工において、プレビュー表示の際に輪郭経路データを用いることによって、所望の図形の全ての部分についてプレビュー表示をする必要がないため、プレビュー表示に要する時間が長期化することがない。このとき、所望の図形の輪郭が描画される位置に対して選択的に可視光を照射するため、所望の図形の描写される位置、大きさ、範囲等についてプレビュー表示の精度が低下することがない。
==その他==
上記実施形態の加工プログラムが記憶された非一時的なコンピューター可読媒体(non-transitory computer readable medium with an executable program thereon)を用いて、コンピューターにプログラムを供給することも可能である。なお、非一時的なコンピューターの可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、CD−ROM(Read Only Memory)等がある。
上記実施形態は、発明の例として提示したものであり、発明の範囲を限定するものではない。上記の構成は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1:加工装置
2:コンピューター
3:操作パネル
10:把持部
20:可視光源
30:保持部
40:駆動機構
100:加工システム
200:CADシステム
201:作図画面
300:CAMシステム

Claims (6)

  1. 加工装置を制御して、被加工物の表面に所望の図形を描画する描画処理を実行させる前に、
    前記加工装置が有する可視光源を制御して、前記所望の図形の輪郭が描画される位置に対して選択的に可視光を照射することにより、前記所望の図形の輪郭をプレビュー表示する表示処理を実行させるプレビュー表示プログラム。
  2. 前記所望の図形は、前記輪郭及び前記輪郭に囲まれる内側部分を有することを特徴とする請求項1に記載のプレビュー表示プログラム。
  3. 前記可視光源の動作速度を調整することが可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の加工プログラム。
  4. 前記可視光源の動作を、一時停止、続行又は終了させることが可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の加工プログラム。
  5. 描画工程の前に、
    前記加工装置が有する前記可視光源を用いて、前記所望の図形の輪郭が描画される位置に対して選択的に可視光を照射することにより、前記所望の図形の輪郭をプレビュー表示する表示工程を含む加工方法。
  6. 被加工物の表面を加工することにより所望の図形を描画するための加工経路データと、
    前記所望の図形の輪郭が描画される位置に対して選択的に可視光を照射することにより、前記加工経路データに基づく加工の結果をプレビュー表示するための輪郭経路データとを作成するCAMシステム。
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