JP2020052034A - グリースの物性測定装置及び方法 - Google Patents

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浩隆 安田
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Abstract

【課題】転がり軸受から離れた場所において、転がり軸受内の使用済みのグリースに対する物性の測定を可能とする、グリースの物性測定装置を提供する。【解決手段】グリースの物性測定装置10は、転がり軸受61内に一端が連通し、転がり軸受61から排出されるグリースを流動させる流動管11と、流動管11の他端が接続され、流動管11からのグリースを導入させる導入口23、導入口23から導入されたグリースを貯留する貯留室22、及び貯留室22からグリースを排出させる排出口24を有する貯留具12と、貯留室22内のグリースを排出口24から押し出して排出口24から排出する押出機構13と、押出機構13が貯留室22内のグリースを押し出す際の流動抵抗を測定する測定器14とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、コンベア用ローラを支持する転がり軸受や風力発電装置の主軸を支持する転がり軸受等に適用することができるグリースの物性測定装置及び方法に関する。
例えば、風力発電装置は、一般に、主軸に接続されたブレードにより風力を受けて当該主軸を回転させ、その主軸の回転を発電機に伝達して発電を行う。この風力発電装置の主軸は、転がり軸受によって回転自在に支持される。また、主軸には、ブレードにかかる風力で軸方向荷重や径方向荷重が負荷され、運転中に主軸に撓みが発生するため、転がり軸受には、主軸の撓みを吸収することが可能な自動調心ころ軸受が主に用いられている。
主軸を支持する転がり軸受は、内部に充填されたグリースによって潤滑されるが、当該グリースは使用によって劣化するため、劣化の程度に応じて交換する必要が生じる。従来、転がり軸受内のグリースは、風力発電装置の定期点検時に一部が取り出され、その硬さ(ちょう度)等から劣化の程度が人為的に調査され、その結果、劣化が進んでいると判断された場合に交換されるようになっていた。
また、風力発電装置の保守装置として、グリースを自動で供給する供給ポンプと、グリースの供給圧力を測定する圧力センサとを備え、転がり軸受内のグリースの劣化の程度に応じて変化するグリースの供給圧力を定期的に自動測定し、その供給圧力からグリースの劣化の程度を判断してグリースを交換する技術も知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−154472号公報
上記のように風力発電装置の定期点検に合わせて転がり軸受内のグリースの硬さ等を人為的に調査する方法では、定期点検の時期にしかグリースの交換を行うことができない。グリースの劣化が早い場合など、定期点検の時期とグリースを交換すべき時期とは必ずしも一致しないので、当該方法では適切な時期にグリースを交換できない可能性がある。また、当該方法は、グリースの硬さを調べるために高所にある風力発電装置のナセル内まで作業者が出向かなければならないので、作業が煩雑となる。
一方、特許文献1記載の技術は、グリースの自動供給を前提とした技術であるため、当該自動供給の設備を持たない風力発電装置には適用することができない。また、当該技術は、新しいグリースを転がり軸受内に供給するときの圧力から間接的に使用済みのグリースの劣化の程度を判断するため、その判断が新たに供給するグリースの影響を受けてしまう。また、転がり軸受の内部やハウジングの内部にグリースが存在しない空間が生じている場合、例えば、転がり軸受の回転によってグリースが転がり軸受外やハウジング外に押し出されたり、軸とハウジングとの間のシール等からグリースが漏れ出したりすることによって空間が生じた場合、その空間が新たにグリースを供給するときの圧力に影響を与える。以上より、特許文献1記載の技術は、グリースの劣化の程度を正確に判断し難い。
本発明は、転がり軸受から離れた場所において、転がり軸受内の使用済みのグリースに対する物性の測定を可能とする、グリースの物性測定装置を提供することを目的とする。
(1)本発明におけるグリースの物性測定装置は、転がり軸受内に一端が連通し、転がり軸受から排出されるグリースを流動させる流動管と、前記流動管の他端が接続され、前記流動管からのグリースを導入させる導入口、前記導入口から導入されたグリースを貯留する貯留室、及び前記貯留室からグリースを排出させる排出口を有する貯留具と、前記貯留室内のグリースを押し出して前記排出口から排出する押出機構と、前記押出機構が前記貯留室内のグリースを押し出す際の流動抵抗を測定する測定器と、を備える。
以上の構成を有する物性測定装置では、転がり軸受内のグリースが流動管を介して貯留具の貯留室内に貯留される。貯留室内のグリースは、押出機構によって押し出されて排出口から排出され、このときのグリースの流動抵抗が測定器により測定される。測定器で測定される流動抵抗は、グリースの物性の一つである硬さ(ちょう度)に相関するので、当該流動抵抗からグリースの硬さを求めることができる。また、グリースの硬さは劣化により変化するので、当該硬さからグリースの劣化の程度を判断し、適切な時期にグリースを交換することができる。また、転がり軸受内のグリースは流動管を介して貯留具の貯留室に導入されるので、転がり軸受から離れた場所でグリースの物性を測定することができる。
(2) 好ましくは、前記押出機構は、前記貯留室内のグリースを押し出す方向である第1の方向とその逆の第2の方向とに往復移動可能に設けられたピストンと、前記ピストンを往復移動させる駆動部とを備える。
このような構成によって、貯留室内のグリースをピストンで押し出して排出口から排出させ、その後、元の位置にピストンを戻すことができる。
(3) 好ましくは、前記測定器が、前記ピストンと前記駆動部との間に設けられ、前記駆動部からピストンに付与される圧力を検出する圧力センサを含む。
貯留室から排出されるグリースの流動抵抗が大きいと駆動部からピストンに付与される圧力が大きくなり、当該流動抵抗が小さいと駆動部からピストンに付与される圧力が小さくなるので、当該圧力センサによって検出される圧力からグリースの流動抵抗を測定することができる。
(4) 好ましくは、前記押出機構が、前記ピストンと前記駆動部とを連結する連結具をさらに備え、前記連結具は、前記第1の方向へのピストンの移動で前記駆動部と前記ピストンとの双方に前記圧力センサを接触させ、前記第2の方向へのピストンの移動で前記駆動部と前記ピストンのいずれか一方から前記圧力センサを離反させる。
この構成によれば、ピストンを第1の方向へ移動させてグリースを押し出すときの圧力のみを圧力センサによって検出することができる。
(5) 好ましくは、前記駆動部が、押圧面を有する押圧部材を備え、前記ピストンが、前記押圧面に対向しかつ前記押圧面から荷重を受ける荷重受け面を有する荷重受け部材を備え、前記圧力センサが、前記押圧面と前記荷重受け面との間に配置され、前記圧力センサに面接触する弾性材が、前記押圧面と前記荷重受け面との少なくとも一方に設けられている。
この構成によれば、押圧面と荷重受け面とが互いに平行に配置されていない場合であっても、弾性材が弾性変形することで、圧力センサの全面に、押圧面若しくは荷重受け面、又はこれらに設けられた弾性材を接触させ、正確に圧力を測定することができる。
(6) 好ましくは、前記ピストンが、前記貯留室内のグリースに接触してグリースを力を付与するピストンヘッドを備え、前記ピストンヘッドと前記貯留室の内面との間に、グリースの通過を許容する隙間が形成されている。
例えば、貯留具の排出口に排出管が接続されるような場合、既に排出口から排出されたグリースが排出管内に溜まり、新たに貯留室から排出されるグリースの抵抗になることがある。このような場合、貯留室からグリースを押し出す際の圧力センサの値が過度に高まり、圧力センサを用いて正確に流動抵抗を測定することができなくなるおそれがある。上記構成のように、貯留室の内周面とピストンヘッドとの間に、グリースの通過を許容する隙間が形成されていると、貯留室内のグリースは隙間を通ってピストンの移動方向とは反対側へグリースが流れるため、排出管に溜まったグリースの影響を受けにくくなり、グリースの流動抵抗を可及的に正確に測定することができる。
(7) 好ましくは、物性測定装置が、前記流動管から前記導入口へ向かうグリースの流れを許容し、その逆方向のグリースの流れを阻止する逆止弁をさらに備える。
このような構成によって、押出機構で貯留室内のグリースを押し出すとき、導入口から流動管へグリースが逆流するのを防止することができる。
(8) 好ましくは、前記転がり軸受が、内輪と、前記内輪の径方向外側に配置された外輪と、前記内輪と前記外輪との間に配置された複数の転動体とを備え、前記内輪と前記外輪との間の環状空間が、軸方向の両側から蓋体により塞がれており、前記流動管の一端が、一方の前記蓋体に接続され、前記環状空間にグリースを供給するための供給管の一端が、他方の前記蓋体に接続され、一方の前記蓋体に対する前記流動管の接続箇所と、他方の前記蓋体に対する前記供給管の接続箇所とは、前記転がり軸受の周方向に180°位相が異なる。
この構成によれば、供給管から転がり軸受内に新たに供給されるグリースによって、転がり軸受内に既に充填されているグリースを押し出し、流動管から排出することができる。一方の蓋体に対する流動管の接続箇所と他方の蓋体に対する供給管の接続箇所とが180°位相が異なっているので、転がり軸受に既に充填されているグリースを可及的に多く排出し、転がり軸受内に残留するのを抑制することができる。
(9) 本発明におけるグリースの物性測定方法は、転がり軸受内のグリースを流動管を介して貯留室内に導入する工程、前記貯留室内のグリースを押し出して貯留室から排出する工程、及び、前記貯留室からグリースを押し出す際の流動抵抗を測定する工程、を含む。
以上の構成を有する物性測定方法では、転がり軸受内のグリースが流動管を介して貯留室内に貯留され、貯留室内のグリースが、押出機構によって排出口から押し出され、グリースを押し出す際の流動抵抗が測定される。この流動抵抗は、グリースの物性の一つである硬さ(ちょう度)に相関するので、当該流動抵抗からグリースの硬さを求めることができる。また、グリースの硬さは劣化により変化するので、測定される流動抵抗からグリースの劣化の程度を判断し、適切な時期にグリースを交換することが可能となる。また、転がり軸受内のグリースは流動管を介して貯留室に導入されるので、転がり軸受から離れた位置に配置されていてもグリースの物性を求めることができる。
本発明のグリースの物性測定装置は、転がり軸受から離れた場所において、転がり軸受内の使用済みのグリースの物性を直接的に検出することができる。
第1の実施形態に係るグリースの物性測定装置を示す概略的な側面図(一部断面図)である。 物性測定装置の貯留具を示す断面図である。 物性測定装置の駆動部とピストンとの連結部分を示す斜視図である。 物性測定装置の駆動部とピストンとの連結部分を示す側面図である。 駆動部とピストンとの連結部分における作用を説明するための側面図である。 物性測定装置の作用を説明するための断面図である。 物性測定装置の貯留具の変形例を示す断面図である。 第2の実施形態に係るグリースの物性測定装置を示す概略的な側面図(一部断面図)である。 (a)は、貯留室を拡大して示す断面説明図、(b)は、(a)のC−C矢視図である。 (a)は、駆動部とピストンと圧力センサを示す断面図、(b)及び(c)は、変形例に係る駆動部とピストンと圧力センサを示す断面図である。 変形例に係るピストンヘッドを示す図9のC−C矢視図である。 変形例に係る転がり軸受の断面図である。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係るグリースの物性測定装置を示す概略的な側面図(一部断面図)である。
本実施形態の物性測定装置10は、転がり軸受61の内部に充填されたグリースの物性を測定する装置である。本実施形態において測定の対象となる転がり軸受61は、例えば風力発電装置の主軸70を回転自在に支持する転がり軸受である。一般に、この転がり軸受61には、ラジアル荷重及びアキシアル荷重を負荷可能でかつ主軸70の撓みを吸収可能な自動調心ころ軸受が採用される。転がり軸受61は、軸受ハウジング67に収容されている。
[転がり軸受61の構成]
転がり軸受61は、外輪62と、内輪63と、転動体64と、保持器65とを有している。外輪62は円環状に形成されている。外輪62の内周には、凹球面状の軌道面62aが形成されている。外輪62の軸方向中央部には、グリースの注入孔62bが形成されている。グリースは、軸受ハウジング67に形成された給脂口(図示省略)から軸受ハウジング67内に供給され、さらに注入孔62bから転がり軸受61内に充填される。
内輪63は円環状に形成されている。内輪63の外周には、軸方向の中央側が凸となるように複列の曲面状の軌道面63aが形成されている。内輪63の外周の軸方向両端部には、一対の鍔部63bが設けられている。内輪63の内周面には主軸70が圧入され、内輪63が主軸70に一体回転可能に固定される。
転動体64は、外輪62の軌道面62aと内輪63の軌道面63aとの間に転動自在に複列に配置された球面ころにより構成されている。転動体64は、一対の鍔部63bによって軸方向外側への移動が制限され、転がり軸受61外への脱落が防止されている。
転がり軸受61は、外輪62の軌道面62a上で転動体64が軸方向へ移動することによって主軸70の撓み等による変形を吸収することができる。
軸受ハウジング67は、ハウジング本体68と、蓋体69とを備えている。
ハウジング本体68には、外輪62を嵌合させるための装着孔68aが形成されている。外輪62の外周面は、装着孔68aに嵌合されている。
蓋体69は、ハウジング本体68の装着孔68aと主軸70との間の環状の空間を軸方向両側から覆っている。言い換えると、蓋体69は、転がり軸受61の外輪62と内輪63との間の環状空間を軸方向両側から塞いでいる。蓋体69は、中央に主軸70を通すための開口69aが形成された円板形状に形成されている。蓋体69は、ハウジング本体68の軸方向側面にボルト等によって固定されている。転がり軸受61側に位置する蓋体69の一側面には、外輪62側へ向けて突出し、ハウジング本体68の装着孔68aに嵌合される環状の突条部69bが設けられている。
転がり軸受61の外輪62と内輪63との間の環状空間にはグリースが充填される。また、グリースは、蓋体69によって外部への漏洩が阻止されている。そして、蓋体69には、転がり軸受61に充填されたグリースを外部に排出するための排出孔69cが形成されている。この排出孔69cは、転がり軸受61に充填されたグリースを物性測定装置10に供給するために利用される。
[物性測定装置10の構成]
物性測定装置10は、流動管11と、貯留具12と、押出機構13と、測定器14とを備えている。
(流動管11)
流動管11は、グリースを流動させることができる管である。流動管11の一端は、軸受ハウジング67の蓋体69に形成された排出孔69cに接続されている。したがって、流動管11の一端は、転がり軸受61内に連通されている。流動管11は、転がり軸受61内から排出孔69cを介して排出されるグリースを流動させることができる。流動管11には逆止弁16が設けられている。この逆止弁16によって転がり軸受61から排出される方向のグリースの流動が許容され、その逆方向のグリースの流れが阻止されている。
(貯留具12)
図2は物性測定装置10の貯留具12を示す断面図である。
貯留具12は、グリースの物性を測定するために内部にグリースを貯留させるものである。貯留具12は、金属又は硬質樹脂等により形成された略直方体形状の本体部21を備える。本体部21には、貯留室22、導入口23、排出口24、ピストン支持部25が設けられている。
貯留室22は、グリースを貯留させる空間であり、本体部21の内部に形成されている。貯留室22は、本体部21の長手方向に沿って形成された円筒形状の孔により構成されている。貯留室22内には、後述する押出機構13のピストンヘッド41aが貯留室22の長さ方向(筒軸心方向)に沿って移動自在に収容されている。また、貯留室22の長さ方向の一端側(図2において右側)には、絞り部(オリフィス)22aが形成されている。絞り部22aは、貯留室22の横断面積を急激に縮小させるものである。
導入口23は、本体部21の外部から貯留室22内にグリースを導入するための開口である。導入口23は、本体部21の一側面21aと、貯留室22の長さ方向の他端側(図2において左側)の周面とにわたって形成された円筒形状の孔である。導入口23の中心線(筒軸心)O2は、貯留室22の中心線(筒軸心)O1と直交した関係にある。導入口23には、継手26が取り付けられ、継手26には流動管11の他端が接続されている。したがって、流動管11を流れるグリースは、導入口23から貯留室22内に導入される。
排出口24は、貯留室22内に貯留されたグリースを本体部21外へ排出するための開口である。排出口24は、本体部21の長さ方向の一端面21bと、貯留室22の長さ方向の一端部との間に形成された円筒形状の孔である。排出口24の中心線(筒軸心)は、貯留室22の中心線O1と一致し、排出口24と貯留室22とは一直線上に形成されている。この排出口24には、継手27を介して排出管28が接続されている。
ピストン支持部25は、後述する押出機構13のピストンロッド41bを支持するものである。ピストン支持部25は、取付孔30と、シール部材31と、支持リング32と、スペーサ33と、固定部材34とを有している。
取付孔30は、本体部21の長さ方向の他端面21cと貯留室22の長さ方向の他端部との間に形成された円筒形状の孔である。取付孔30の中心線と貯留室22の中心線O1とは一致し、両者は一直線上に配置されている。取付孔30の内径は、貯留室22の内径よりも大きい。したがって、取付孔30と貯留室22の境界には、両者の内径差による段差面30aが形成されている。
取付孔30には、段差面30a側から順に、シール部材31、支持リング32、スペーサ33が収容されている。シール部材31は、ゴム等の弾性材料により形成されている。シール部材31は、外径が取付孔30の内径と略同じかやや小さい円環状(リング状)に形成されている。シール部材31の内径は、押出機構13のピストンロッド41bの外径よりもやや大きい寸法に形成されている。シール部材31は、押出機構13のピストンヘッド41aが密着することによって、貯留室22と取付孔30との間の空気の流通を阻止する。
支持リング32は、金属又は合成樹脂により形成されている。支持リング32は、外形が取付孔30の内径と略同じかやや小さい円環状(リング状)に形成されている。支持リング32の内径は、押出機構13のピストンロッド41bの外径よりもやや大きい寸法に形成されている。この支持リング32は、ピストンロッド41bを摺動自在に支持している。
スペーサ33は、固定部材34と支持リング32との間隔を保持している。スペーサ33は、取付孔30の内径よりもやや小さい外径を有する円筒状に形成されている。
固定部材34は、取付孔30に収容されたシール部材31、支持リング32、及びスペーサ33を取付孔30内で固定している。固定部材34は、略円筒形状に形成され、その外周面の一部に雄ネジ34aが形成されている。固定部材34の雄ネジ34aは、取付孔30の内周面の一部に形成された雌ネジ30bに締結されている。
(押出機構13)
図1に示すように、押出機構13は、ピストン41と、駆動部42と、連結具43とを備えている。図2に示すように、ピストン41は、ピストンヘッド41aとピストンロッド41bとを有する。
ピストンヘッド41aは、円柱形状に形成され、貯留室22に摺動自在に収容されている。ピストンヘッド41aの外径は、貯留室22の内径よりもわずかに小さい。したがって、両者の間にほとんど隙間が無い状態で、ピストンヘッド41aが貯留室22内を摺動可能である。ピストンロッド41bは、円柱形状の棒体により構成されている。ピストンロッド41bは、支持リング32の中心孔32aに摺動自在に挿入されている。ピストンロッド41bの長さ方向の一端部にピストンヘッド41aが固定されている。ピストンロッド41bは、ピストンヘッド41aの外径よりも小さい外径を有する。
また、ピストン41は、図3に示すように、ピストンロッド41bの長さ方向の他端部に設けられた荷重受け部材41cをさらに有する。この荷重受け部材41cは、円板状に形成され、駆動部42からの荷重をうける。
図1及び図2に示すように、駆動部42は、ピストン41を駆動し、ピストン41のピストンヘッド41aを貯留室22内で往復移動させる。駆動部42は、駆動アクチュエータ45と、押圧部材46とを備えている。駆動アクチュエータ45は、伸縮自在なシリンダ、例えばボールねじ機構を内蔵した公知の電動シリンダや、油圧等の流体圧を利用した流体圧シリンダ等により構成されている。駆動アクチュエータ45は、シリンダ本体45aと、シリンダ本体45a内に長さ方向に移動自在に設けられたピストン部材45bとを有している。
図3は、物性測定装置10の駆動部42とピストン41との連結部を示す斜視図、図4は、同側面図である。
押圧部材46は、ピストン部材45bの先端に取り付けられている。具体的には、ピストン部材45bの先端には、2つのナット47が並べて締結され、より先端側のナット47に押圧部材46が取り付けられている。押圧部材46は円板状に形成されている。押圧部材46の一側面(押圧面)46aと、荷重受け部材41cの一側面(荷重受け面)41c1とは対向して配置されている。
連結具43は、駆動部42とピストン41とを連結するものである。具体的に、連結具43は、取付板43aと、連結板43bと、係止板43cとを有している。各板は、いずれも矩形状に形成されている。また、連結具43は、略コの字状に形成されており、取付板43aと係止板43cとが互いに対向して配置され、取付板43aと係止板43cとが連結板43bによって連結されている。
取付板43aは、駆動アクチュエータ45のピストン部材45bの先端部に取り付けられている。具体的に取付板43aは、ピストン部材45bの先端部において2つのナット47の間に取り付けられ、固定されている。
係止板43cには、切り欠き溝43c1が形成され、この切り欠き溝43c1にピストン41のピストンロッド41bが挿入されている。
駆動部42の駆動アクチュエータ45を伸長させると、押圧部材46が、ピストン41の荷重受け部材41cを図4の矢印A方向(第1の方向)に押圧する。これにより、貯留具12の貯留室22内では、ピストン41のピストンヘッド41aが貯留室22の一端部(図2の左端部)から他端部(図2の右端部)まで移動する。貯留室22内にグリースが貯留されている場合、このピストンヘッド41aの移動によって貯留室22内のグリースが排出口24から排出される。
逆に、駆動アクチュエータ45を収縮させると、連結具43を介してピストン41が図4の矢印B方向(第2の方向)に引っ張られる。具体的には、荷重受け部材41cが連結具43の係止板43cに係止し、ピストン41が矢印B方向に引っ張られる。これにより、貯留室22内では、ピストンヘッド41aが貯留室22の他端部から一端部まで移動する。以上の動作により、ピストン41のピストンヘッド41aが、貯留室22内で往復移動する。
測定器14は、貯留室22内のグリースを押し出して排出する際のグリースの流動抵抗を測定するものである。具体的に、測定器14は、駆動部42の駆動アクチュエータ45からピストン41に付与される圧力を検出し、その圧力からグリースの流動抵抗を測定するものとなっている。測定器14は、圧力センサ(感圧センサ)48と、検出回路49(図1参照)とを備える。
圧力センサ48は、押圧部材46の押圧面46aと荷重受け部材41cの荷重受け面41c1との間に配置され、両面46a,41c1に接触可能である。この圧力センサ48は、圧力が付与されると電気抵抗値が変化するセンサである。また、圧力センサ48は、押圧面46aと荷重受け面41c1とのいずれか一方に取り付けられる。本実施形態の圧力センサ48は、押圧面46aに取り付けられている。なお、押圧面46aと荷重受け面41c1とは平行に配置されている。
検出回路49は、圧力センサ48にかかる電圧値を検出信号として出力する電気回路である。この電圧値は、圧力センサ48の抵抗値の変化によって変動するため、当該電圧値から圧力センサ48に付与される圧力を換算することができる。また、貯留室22内のグリースの硬さ(ちょう度)が大きい場合、グリースの流動抵抗も高くなるので、駆動アクチュエータ45からピストン41に付与される圧力が大きくなり、当該硬さが小さい場合、駆動アクチュエータ45からピストン41に付与される圧力が小さくなる。したがって、圧力センサ48に付与される圧力からグリースの流動抵抗を求めることができる。
図5(a)に示すように、押圧部材46がピストン41の荷重受け部材41cを押圧しているときは、押圧部材46の押圧面46aと荷重受け部材41cの荷重受け面41c1との間に圧力センサ48が挟まれた状態になる。そのため、押圧部材46から荷重受け部材41cに付与される圧力を圧力センサ48によって測定することができる。このとき、荷重受け部材41cと連結具43の係止板43cとの間には隙間tが生じている。
また、図5(b)に示すように、駆動アクチュエータ45が連結具43を介してピストン41を引っ張っているときは、押圧部材46に取り付けられた測定器14から荷重受け部材41cが隙間tをあけて離反する。そのため、測定器14には荷重が付与されず、圧力は検出されない。したがって、連結具43は、貯留室22内のグリースを排出するときのみ圧力センサ48によって圧力を検出することができるように構成されている。
なお、押圧部材46の押圧面46aと荷重受け部材41cの荷重受け面41c1とが平行に配置されていないと、圧力センサ48に均等に圧力が付与されず、適切な測定が阻害される可能性があるため、押圧部材46又は荷重受け部材41cの少なくとも一方は、ゴム等の弾性材を介して駆動アクチュエータ45又はピストンロッド41bに取り付けられることが好ましい。このような構成によって、押圧面46aと荷重受け面41c1との間に生じる傾きを弾性的に吸収することができる。また、球継手等を介して機構的に傾きを吸収することも可能である。なお、これらの構成は、後述する第2の実施形態においても説明する。
[物性測定装置10の作用]
以下、物性測定装置10の作用について説明する。図6は、物性測定装置10の作用を説明するための断面図である。
図6(a)に示すように、まず、貯留具12の貯留室22内に、転がり軸受61内のグリースが導入され、貯留される。具体的には、貯留具12の排出口24に接続された排出管28にポンプ等の吸引装置(図示省略)が接続され、この吸引装置により貯留室22内が負圧とされることによって、転がり軸受61内のグリースが流動管11を介して貯留室22内に吸引される。このとき、ピストン41のピストンヘッド41aは、駆動アクチュエータ45によって矢印B方向へ引っ張られ、ピストン支持部25におけるシール部材31に密着している。そのため、貯留室22とピストン支持部25の取付孔30との間の空気の漏洩を防止することができる。
次いで、図6(b)(c)に示すように、駆動アクチュエータ45が作動することによって、貯留室22内のグリースがピストン41に押し出され排出口24から排出される。このとき、流動管11には、逆止弁16(図1参照)が設けられているので、図6(b)に示す位置にピストンヘッド41aが移動するまでの間、グリースが流動管11を介して転がり軸受61側へ逆流することが防止される。
また、貯留室22の排出口24側の端部には絞り部22aが設けられているので、貯留室22内のグリースを押し出す際のグリースの流動抵抗が高められる。そのため、駆動アクチュエータ45からピストン41に付与される圧力を圧力センサ48によって確実に検出することができる。
本実施形態では、転がり軸受61内のグリースが流動管11を介して貯留具12に送られるので、転がり軸受61から離れた位置でグリースの物性を測定することが可能となる。そして、物性の測定結果に基づいてグリースの劣化の程度を判断し、適切な時期にグリースを交換することができる。さらに、本実施形態の物性測定装置10は、転がり軸受61内で使用された劣化したグリースの物性を直接測定することができる。
[物性測定装置の貯留具12の変形例]
図7は、物性測定装置10の貯留具12の変形例を示す断面図である。
図7(a)に示す貯留具12は、ピストン支持部25に2つの支持リング32とスペーサ33とが設けられており、ピストン41が2つの支持リング32によって2点支持されている。そのため、ピストン41がより安定して支持され、貯留室22内におけるピストン41の往復動作がより安定して行われる。
図7(b)に示す貯留具12は、スペーサが省略され、シール部材31と固定部材34との間全体に支持リング32が設けられ、当該支持リング32が中心線O1に沿って延長されている。そのため、ピストン41がより広範囲で安定して支持され、貯留室22内におけるピストン41の往復動作がより安定して行われる。
[第2の実施形態]
図8は、第2の実施形態に係るグリースの物性測定装置を示す概略的な側面図(一部断面図)である。図9(a)は、貯留室22を拡大して示す断面説明図、図9(b)は、(a)のC−C矢視図である。
本実施形態においては、押出機構13のピストン41と駆動部42との構成が、第1の実施形態とは異なっている。
図9に示すように、本実施形態のピストン41は、貯留室22の内径d2よりも小さい外径d1を有するピストンヘッド41aを有している。そのため、貯留室22の内面とピストンヘッド41aの外周面との間には、全周にわたって隙間Tが形成されている。
前述したような第1の実施形態における貯留具12(図2参照)の場合、グリースの物性測定を開始する際に排出管28内にグリースが残存していると、その残存するグリースが抵抗となり圧力センサ48で検出される圧力に影響を与える。例えば、排出管28内のグリースが多い場合は、貯留室22内のグリースを排出口24から押し出す際の流動抵抗が大きくなり、圧力センサ48で検出される圧力も大きくなる。逆に、排出管28内のグリースが少ない場合は、貯留室22内のグリースを排出口24から押し出す際の流動抵抗が小さくなり、圧力センサ48で検出される圧力も小さくなる。したがって、圧力センサ48で検出される圧力にバラツキが生じ、同じ硬さのグリースであっても流動抵抗の測定結果が異なってしまう可能性がある。
本実施形態では、ピストンヘッド41aと貯留室22の内周面との間に隙間Tが形成されているので、駆動アクチュエータ45の作動によりピストンヘッド41aが貯留室22内のグリースGを矢印A方向に押すと、グリースGは、一部が絞り部22aを通過して排出されるが、他の一部は隙間Tを通って貯留室22内を矢印α方向へ流れる。したがって、圧力センサ48は、隙間Tを通過するグリースGの流動抵抗による圧力をも検出し、その圧力は、排出管28に残存するグリースの量の影響をほとんど受けない。したがって、排出管28内にグリースが残存していたとしても、圧力センサ48で検出される圧力とグリースの硬さとの相関性を高めることができ、より正確なする圧力を圧力センサ48により検出することが可能となる。
ピストンヘッド41aの外周面と貯留室22の内周面との隙間Tの大きさ(隙間Tの面積)は、絞り部22aとの関係で設定することができる。例えば、排出管28内にグリースが残存していない状態で、絞り部22aを通過するグリースの流動抵抗よりも隙間Tを通過するグリースの流動抵抗の方が大きくなるように設定することができる。
なお、ピストンヘッド41aと貯留室22との間に隙間Tが形成されていると、ピストンヘッド41aが径方向に振れたりガタつきやすくなるという不都合が生じる。そのため、本実施形態では、支持リング32とともに係止板43cによってピストンロッド41bを2点支持し、ピストンヘッド41aの安定性を高めている。
図10は、駆動部42とピストン41と圧力センサ48を示す断面図である。
図10(a)に示すように、押圧部材46の押圧面46aには圧力センサ48が取り付けられている。この押圧面46aに対向するピストン41の荷重受け面41c1には、ゴム等の弾性材75が設けられている。この弾性材75は、平板状に形成されている。弾性材75は、圧力センサ48と同じか圧力センサよりも広い面積を有している。
そのため、例えば、押圧面46aと荷重受け面41c1とが平行に配置されておらず、両者の間に多少の相対的な傾きがある場合に、押圧面46a上の圧力センサ48に荷重受け面41c1が接触すると、弾性材75が弾性変形することによって圧力センサ48の全面に弾性材75が接触する。これにより、圧力センサ48の全面に均等に荷重を付与することができ、圧力を正確に検出することができる。
図10(b)に示す変形例では、押圧面46a上に弾性材75を介して圧力センサ48が取り付けられ、荷重受け面41c1にも弾性材75が取り付けられている。図10(c)に示す変形例では、荷重受け面41c1に圧力センサ48が取り付けられ、押圧面46aには弾性材75が取り付けられている。いずれの変形例においても圧力センサ48の全面に均等に荷重を付与することができる。
図8に示すように、本実施形態の駆動部42には、球継手72が設けられている。この球継手72は、駆動部42におけるピストン部材45bの先端と、押圧部材46との間に設けられている。この球継手72により、押圧部材46の押圧面46aの向きを調整することができる。そのため、例えば、押圧面46aと、ピストン41の荷重受け部材41cの荷重受け面41c1とが平行に配置されておらず、両者の間に多少の相対的な傾きがある場合に、押圧面46a上の圧力センサ48に荷重受け面41c1が面接触するように押圧面46aの傾きが矯正される。したがって、圧力センサ48の全面に均等に荷重を付与することができる。
なお、以上の球継手72と図10に示す弾性材75とは、略同様の作用をなすため、いずれか一方を省略してもよい。
[ピストンヘッド41aの変形例]
図11は、変形例に係るピストンヘッド41aを示す図9のC−C矢視図である。
図11(a)のピストンヘッド41aは、貯留室22の内径d2よりもわずかに小さい外径d1を有し、貯留室22の内周面との間にほとんど隙間がない状態で貯留室22内に摺動可能に収容されているが、ピストンヘッド41aの外周部分の1又は複数個所(図示例では2カ所)41a1が切除され、貯留室22の内周面との間には隙間Tが形成されている。そのため、貯留室22内のグリースは、隙間Tを通過することができる。また、ピストンヘッド41aは、その外周面が貯留室22の内周面によって支持されるため、径方向の振れやがたつきが抑制される。
図11(b)のピストンヘッド41aも、貯留室22の内径d2よりもわずかに小さい外径d1を有し、貯留室22の内周面との間にほとんど隙間がない状態で貯留室22内に摺動可能に収容されているが、ピストンヘッド41aの外周部分の1又は複数個所(図示例では4カ所)に円弧状の凹部41a2が形成され、この凹部41a2によって貯留室22の内周面との間に隙間Tが形成されている。そのため、貯留室22内のグリースは、隙間Tを通過することができる。また、ピストンヘッド41aは、その外周面が貯留室22の内周面によって支持されるため、径方向の振れやがたつきが抑制される。
[転がり軸受61の変形例]
図12は、変形例に係る転がり軸受61の断面図である。
転がり軸受61は、前述したように、外輪62と、内輪63と、転動体64と、保持器65とを有している。軸受ハウジング67は、ハウジング本体68と蓋体69とを備えている。図12に示す変形例では、転がり軸受61の内部には、供給管77を介してグリースが供給される。この供給管77の一端は、流動管11が接続された一方の蓋体69とは異なる他方の蓋体69に接続されている。具体的に、他方の蓋体69には、供給孔69dが形成され、この供給孔69dに供給管77の一端が接続されている。供給管71の他端は、グリースの供給装置78に接続される。
一方の蓋体69に形成された排出孔69cと、他方の蓋体69に形成された供給孔69dとは、180°位相が異なる位置に形成されている。そのため、供給管77からグリースを供給することによって、すでに充填されているグリースをできるだけ多く転がり軸受61から排出し、転がり軸受61内に残存してしまうのを抑制することができる。
本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内において種々の変更が可能である。
本発明は、風力発電装置の主軸を支持する転がり軸受に限らず、あらゆる用途で用いられる転がり軸受で使用されるグリースの物性を測定することができる。また、上記実施形態で説明した自動調心ころ軸受に限らず、あらゆる転がり軸受で使用されるグリースの物性を測定することができる。
また、物性測定装置により測定されるグリースの物性は、グリースの流動抵抗に相関があるものであれば、硬さに限らず他の物性であってもよい。
10:物性測定装置、11:流動管、12:貯留具、13:押出機構、14:測定器、16:逆止弁、22:貯留室、23:導入口、24:排出口、41:ピストン、42:駆動部、43:連結具、48:圧力センサ、61:転がり軸受

Claims (9)

  1. 転がり軸受内に一端が連通し、転がり軸受から排出されるグリースを流動させる流動管と、
    前記流動管の他端が接続され、前記流動管からのグリースを導入させる導入口、前記導入口から導入されたグリースを貯留する貯留室、及び前記貯留室からグリースを排出させる排出口を有する貯留具と、
    前記貯留室内のグリースを押し出して前記排出口から排出する押出機構と、
    前記押出機構が前記貯留室内のグリースを押し出す際の流動抵抗を測定する測定器と、を備える、グリースの物性測定装置。
  2. 前記押出機構は、前記貯留室内のグリースを押し出す方向である第1の方向とその逆の第2の方向とに往復移動可能に設けられたピストンと、前記ピストンを往復移動させる駆動部とを備える、請求項1に記載のグリースの物性測定装置。
  3. 前記測定器が、前記ピストンと前記駆動部との間に設けられ、前記駆動部からピストンに付与される圧力を検出する圧力センサを含む、請求項2に記載のグリースの物性測定装置。
  4. 前記押出機構が、前記ピストンと前記駆動部とを連結する連結具をさらに備え、
    前記連結具は、前記第1の方向へのピストンの移動で前記駆動部と前記ピストンとの双方に前記圧力センサを接触させ、前記第2の方向へのピストンの移動で前記駆動部と前記ピストンのいずれか一方から前記圧力センサを離反させる、請求項3に記載のグリースの物性測定装置。
  5. 前記駆動部が、押圧面を有する押圧部材を備え、
    前記ピストンが、前記押圧面に対向しかつ前記押圧面から荷重を受ける荷重受け面を有する荷重受け部材を備え、
    前記圧力センサが、前記押圧面と前記荷重受け面との間に配置され、
    前記圧力センサに面接触する弾性材が、前記押圧面と前記荷重受け面との少なくとも一方に設けられている、請求項3又は4に記載のグリースの物性測定装置。
  6. 前記ピストンが、前記貯留室内のグリースに接触してグリースに力を付与するピストンヘッドを備え、前記ピストンヘッドと前記貯留室の内面との間に、グリースの通過を許容する隙間が形成されている、請求項2〜5のいずれか1項に記載のグリースの物性測定装置。
  7. 前記流動管から前記導入口へ向かうグリースの流れを許容し、その逆方向のグリースの流れを阻止する逆止弁をさらに備える、請求項1〜6のいずれか1項に記載のグリースの物性測定装置。
  8. 前記転がり軸受が、内輪と、前記内輪の径方向外側に配置された外輪と、前記内輪と前記外輪との間に配置された複数の転動体とを備え、前記内輪と前記外輪との間の環状空間が、軸方向の両側から蓋体により塞がれており、
    前記流動管の一端が、一方の前記蓋体に接続され、前記環状空間にグリースを供給するための供給管の一端が、他方の前記蓋体に接続され、
    一方の前記蓋体に対する前記流動管の接続箇所と、他方の前記蓋体に対する前記供給管の接続箇所とは、前記転がり軸受の周方向に180°位相が異なる、請求項1〜7のいずれか1項に記載のグリースの物性測定装置。
  9. 転がり軸受内のグリースを流動管を介して貯留室内に導入する工程、
    前記貯留室内のグリースを押し出して貯留室から排出する工程、及び、
    前記貯留室からグリースを押し出す際の流動抵抗を測定する工程、を含む、グリースの物性測定方法。
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