JP2020051486A - スラスト転がり軸受構造およびスラスト転がり軸受 - Google Patents

スラスト転がり軸受構造およびスラスト転がり軸受 Download PDF

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Abstract

【課題】従来よりもころ案内を安定させることができるスラスト転がり軸受構造を提供する。【解決手段】スラスト転がり軸受構造は、環状板部17と、環状板部17の外周縁または内周縁から連続して軸方向一方へ突出する突出部と、突出部の突出縁から連続して径方向へ延び環状板部17と間隔を空けて対向する部分板部23と、環状板部17および部分板部23にそれぞれ設けられたポケット壁面17w,23wで構成されるポケットと、を有するスラスト転がり軸受用保持器14と、ポケットに保持されるころ13(転動体)と、を備え、部分板部23のポケット壁面23wは、環状板部17に近い側に配置される剪断面sと、環状板部17から遠い側に配置される破断面bを含み、環状板部17のポケット壁面17wは、部分板部23に近い側に配置される剪断面sと、部分板部23から遠い側に配置される破断面をb含み、ポケットの周方向寸法Pcはころ13の外径寸法よりも小さい。【選択図】図4

Description

本発明は、スラスト転がり軸受構造およびスラスト転がり軸受に関する。
スラスト転がり軸受に使用され、薄板を曲げて重ねて形成されるスラスト転がり軸受用保持器として従来、例えば特開2010―270782号公報(特許文献1)に記載のものが知られている。特許文献1記載の製造方法は、第1工程で絞り加工等により薄板を曲げ重ね、第2工程で抜き金型によりポケットを打ち抜き、第3工程でカシメ金型を保持器の両面に押し付けてころ止めを形成する。特許文献1の記載によれば、厚板を用いずに保持器の強度を確保できるというものである。
特開2010―270782号公報
上記従来の保持器にあっては、薄板を曲げ重ねた後に、保持器の軸方向一方から他方へ抜き金型を動かしてポケットを打ち抜き形成するため、図10に示すように各薄板においてポケット壁面の軸方向一方側が剪断面s1、s2となり、ポケット壁面の軸方向他方側が破断面b1、b2となる。
ポケット壁面はころRと当接してころRを案内するため、保持器の軸方向中央部の破断面b2がころRと当接し、ころRと当接する破断面の比率が高くなる。そうすると、軸受使用中のころ案内が不安定になる懸念がある。また破断面は潤滑油によって覆われにくいため、ころRを案内するポケット壁面に油膜ができにくくなってピーリング等の懸念がある。
本発明は、上述の実情に鑑み、ころ等の転動体に関し、軸受使用中に転動体案内を安定させる改良技術を提供することを目的とする。
この目的のため本発明によるスラスト転がり軸受構造は、環状板部と、環状板部の外周縁または内周縁から連続して軸方向一方へ突出する突出部と、突出部の突出縁から連続して径方向へ延び環状板部と間隔を空けて対向する部分板部と、環状板部および部分板部にそれぞれ設けられたポケット壁面で構成されるポケットと、を有するスラスト転がり軸受用保持器と、ポケットに保持される転動体と、を備え、部分板部のポケット壁面は、環状板部に近い側に配置される剪断面と、環状板部から遠い側に配置される破断面を含み、環状板部のポケット壁面は、部分板部に近い側に配置される剪断面と、部分板部から遠い側に配置される破断面を含み、ポケットの周方向寸法は転動体の外径寸法よりも小さい。
かかる本発明によれば、軸方向一方側に配置される部分板部のポケットが、締め代を伴って転動体を案内することから、転動体がポケットから軸方向一方側へ抜け出さない。また軸方向他方側に配置される環状板部のポケットが、締め代を伴って転動体を案内することから、転動体がポケットから軸方向他方側へ抜け出さない。したがってスラスト転がり軸受を所定箇所に組み込む前に保持器付き転動体として取り扱うことができる。さらに軸受使用中に、ポケット壁面のうち、剪断面が転動体と当接して転動体を案内するため、転動体案内を安定させることができる。ポケット壁面の剪断面には油膜が形成されるので、ピーリング等を防止することができる。本発明の突出部は、環状板部の外周縁および内周縁のうちの少なくとも一方から連続する。
本発明の一局面として突出部は、環状板部の外周縁から軸方向一方へ突出する外径側突出部と、環状板部の内周縁から軸方向一方へ突出する内径側突出部とを含み、部分板部は、外径側突出部から径方向内側へ延びる外径側板部と、内径側突出部から径方向外側へ延びる内径側板部とを含み、外径側板部および内径側板部は径方向に間隔を空けている。
本発明の好ましい局面として、環状板部および外径側板部の間隔と、環状板部および内径側板部の間隔が等しい。かかる局面によれば、外径側板部および環状板部が対をなして転動体を案内するとともに、内径側板部および環状板部が対をなして転動体を案内することから、転動体案内が益々安定する。外径側板部と内径側板部は、径方向に間隔を空けて隙間を構成する。隙間は周方向に延び、間隔を空けて複数配置されるポケット同士を連通する油路となって通油性が向上する。
本発明の他の局面として突出部は、環状板部の外周縁から軸方向一方へ突出する外径側突出部と、環状板部の内周縁から軸方向他方へ突出する内径側突出部を含み、部分板部は、外径側突出部から径方向内側に延びる第1部分板部と、内径側突出部から径方向外側へ延びる第2部分板部とを含み、転動体は、環状板部と非接触で、かつ、第1部分板部と第2部分板部と接触している。
かかる局面によれば転動体は、第1部分板部および第2部分板部と接触するが、環状板部と非接触にされるので、環状板部のポケット壁面の破断面を転動体から離隔させることができる。また軸方向一方側に配置される第1部分板部のポケットが、締め代を伴って転動体を案内することから、転動体がポケットから軸方向一方側へ抜け出さない。また軸方向他方側に配置される第2部分板部のポケットが、締め代を伴って転動体を案内することから、転動体がポケットから軸方向他方側へ抜け出さない。
外径側突出部および内径側突出部、第1部分板部および第2部分板部の形成工程は特に限定されないが、好ましくは環状板部から径方向に延びる内周縁部および/または外周縁部を折り曲げる絞り加工により形成されるとよい。
本発明のスラスト転がり軸受は、上述したスラスト転がり軸受構造と、スラスト転がり軸受用保持器からみて軸方向一方に配置されて転動体が転動する第1軌道盤と、スラスト転がり軸受用保持器からみて軸方向他方に配置されて転動体が転動する第2軌道盤とを具備し、第1軌道盤には、軸方向他方に突出してスラスト転がり軸受用保持器を外径側から包囲する外径側鍔部と、外径側鍔部の突出縁から内径側へ突出してスラスト転がり軸受用保持器の外周縁を抱える外径側係合突起が設けられ、第2軌道盤には、軸方向一方に突出してスラスト転がり軸受用保持器を内径側から包囲する内径側鍔部と、内径側鍔部の突出縁から外径側へ突出してスラスト転がり軸受用保持器の内周縁を抱える内径側係合突起が設けられる。かかる局面によれば、第1部分板部および第2部分板部が互い違いに配置される保持器に、軌道盤の外径側係合突起および内径側係合突起が互い違いに係合することができるので、外径側鍔部および内径側鍔部の鍔高さを低くして、スラスト転がり軸受の小型化に資する。また第1部分板部よりも内径側と、第2部分板部よりも外径側に環状段差を設けて油路にすることができるので、通油性が向上する。
転動体は特に限定されないが、例えばころである。本発明の一局面として、転動体はころであって、ころ長がころ外径寸法の1.0倍以上2.0倍以下の範囲に含まれる。かかる局面によれば、針状ころよりもころ長の短い短小ころを安定して案内することができる。
このように本発明によれば、スラスト転がり軸受使用中の転動体案内を安定させることができる。
本発明のスラスト転がり軸受が使用される自動車のトルクコンバータを示す模式的な断面図である。 本発明のスラスト転がり軸受が使用される遊星歯車機構を示す模式的な正面図である。 本発明の第1実施形態になるスラスト転がり軸受を周方向にみた状態を示す断面図である。 保持器およびころを径方向にみた状態を示す断面図である。 第1実施形態のスラスト転がり軸受用保持器を示す正面図である。 第1実施形態の製造工程を模式的に示す断面図である。 本発明の第2実施形態になるスラスト転がり軸受を周方向にみた状態を示す断面図である。 保持器およびころを径方向にみた状態を示す断面図である。 第2実施形態の製造工程を模式的に示す断面図である。 従来のスラスト転がり軸受を周方向にみた状態を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明のスラスト転がり軸受を内蔵する自動車のトルクコンバータを示す模式的な断面図である。エンジンと自動変速機との間に組む込まれるトルクコンバータ80は、インペラ81、ステータ82と、タービン83とを有している。
具体的には、エンジンの出力軸(クランクシャフト)に連結されるインペラ81と、自動変速機の入力軸に連結されるタービン83とが互いに軸方向(紙面左右方向)に対向するように配置されている。インペラ81は、コンバータカバー86と溶接してあり、両者が一体となることで、ハウジング87が形成されている。ハウジング87の内部には、作動油(ここでは、ATF:Automatic Transmission Fluid)が封入されている。作動油は、トルクコンバータ80に隣接したオイルポンプから供給される。また、ステータ82は、インペラ81とタービン83との間に配置され、一方向クラッチ84を介して非回転のステータシャフト85に支持されている。
エンジンの出力軸からトルクコンバータ80のハウジング87にトルクが入力されると、インペラ81が回転する。インペラ81が回転すると、作動油が、矢印に示すように、インペラ81、タービン83、ステータ82、インペラ81の順に還流して流れるようになる。そして、タービン83の回転が自動変速機の入力軸にトルクが増大された状態で伝達される。ステータ82は、インペラ81とタービン83との間で還流する作動油を、タービン83側からインペラ81側に指向させる機能を有する。これにより、作動油の流れ方向を変えてインペラ81に順方向の回転力を付与し、トルクを増大させる。
上記のトルクコンバータ80では、トルクコンバータ80の中心部、具体的にはインペラ81とステータ82との間、および、ステータ82とタービン83との間には、本発明の一実施形態に係るスラスト転がり軸受10が配置される。ステータ82は軸方向に対向する相手部材(インペラ81あるいはタービン83)からスラスト転がり軸受10を経由してステータ82に加わるアキシアル荷重を支持する一方、相手部材はスラスト転がり軸受10により回転自在とされる。
図2は、本発明のスラスト転がり軸受が使用される遊星歯車機構を示す模式的な正面図である。自動変速機に内蔵される遊星歯車機構91は、内歯を有し外周を取り囲むリングギア92と、外歯を有しリングギア92の中心に配置されるサンギア93と、外歯を有しリングギア92とサンギア93の間に配置される複数のピニオンギア94(プラネタリギアともいう)とを有する。ピニオンギア94は、リングギア92およびサンギア93と噛合する。ピニオンギア94の中心には係合穴95が形成される。ピニオンギア94は、係合穴95に設置されるピニオンシャフト(図示せず)によって回転可能に支持される。そして、各々のピニオンシャフトはキャリア(図示せず)に連結される。
上記サンギア93、キャリア、リングギア92のうち、一つを固定し、残る二つの一方から回転を遊星歯車機構91に入力し、他方から回転を出力することにより、減速または増速を行うことができる。具体的には、サンギア93を固定し、リングギア92から入力を行なうと、キャリアから低回転高トルクの動力が出力され、逆に、キャリアから動力を入力すると、リングギア92から高回転低トルクの動力が出力される。サンギア93の軸方向端面と相手部材の間には、本発明のスラスト転がり軸受(図示せず)が配置される。サンギア93は、スラスト転がり軸受により、軸方向に対向する相手部材から伝達されるアキシアル荷重を支持しつつ、回転自在とされる。
図3は、本発明の一実施形態になるスラスト転がり軸受を拡大して示す断面図である。スラスト転がり軸受10は、1対の軌道盤11,12と、これら軌道盤11,12間に介在する複数のころ13(転動体)と、ころ13を保持する保持器14とを備える。本実施形態のスラスト転がり軸受10は、スラストころ軸受である。スラスト転がり軸受10は、図1に示すように軸線O方向のアキシアル荷重を伝達しながら相対回転する2部材間に介在する。なお、以下の説明では、スラスト転がり軸受10において、スラスト転がり軸受10の中心軸(軸線O)に沿った方向を「軸方向」、中心軸(軸線O)に直交する方向を「径方向」、中心軸(軸線O)を中心とする円弧に沿った方向を「周方向」と呼ぶ。
軌道盤11,12は、スラスト転がり軸受10の軸方向に互いに向き合う平坦な軌道面11b,12bをそれぞれ有する。また軌道盤11,12は、環状に形成される。
複数のころ13は、軸線O回りに間隔を空けて配置される。各ころ13は、保持器14のポケット15に保持される。ころ13は、針状ころよりも短い、いわゆる短小ころである。ころ13の長さ寸法は、ころ13の外径寸法の1.0倍以上2.0倍以下の範囲である。言い換えると、ころ12の外径寸法(ころ直径)φcところ長lcは以下の関係を満足する。
[式1]φc≦lc≦2φc
図4は、ころ13および保持器14を、図3中、A―Aで切断し、この断面を矢の方向からみた状態を示す断面図であり、径方向内側からみた状態を表す。図5は、保持器14を軸方向にみた状態を示す正面図であり、軸方向一方からみた状態を表す。
保持器14は略平坦な環状の鋼板から形成される。図5に示すように保持器14の板厚方向(軸方向)にみて、保持器14は軸線Oを取り囲むように環状である。円板からなる保持器14は、ころ13を収容するポケット15を備える。保持器14は、環状板部16と、外径側突出部21と、内径側突出部22と、外径側板部23と、内径側板部24とを含む。これらの環状板部16と、外径側突出部21と、内径側突出部22と、外径側板部23と、内径側板部24は、互いに連続し、一部材の保持器14を構成する。
外径側突出部21および内径側突出部22は、環状板部16と同じ厚みの円筒状部分である。環状の外径側突出部21は、環状板部16の全周に亘って、環状板部16の外周縁から連続し、軸方向一方へ突出する。環状の内径側突出部22は、環状の環状板部16の全周に亘って、環状板部16の内周縁から連続し、軸方向一方へ突出する。外径側突出部21および内径側突出部22は、径方向に間隔を空けて対向する。
環状板部16、外径側板部23、および内径側板部24は、互いに同じ厚みであり、平坦な環状の円板である。外径側板部23は、外径側突出部21の突出縁から連続し、内径側へ延びる。このため環状板部16および外径側板部23は軸方向に間隔を空けて対向する。内径側板部24は、内径側突出部22の突出縁から連続し、外径側へ延びる。このため環状板部16および内径側板部24も、軸方向に間隔を空けて対向する。なお環状板部16および外径側板部23の間隔と、環状板部16および内径側板部24の間隔は等しい。
つまり図3に示すように、保持器14の外径側板部23は、環状板部16の外径側部分と対向するよう配置される。保持器14の内径側板部24は、環状板部16の内径側部分と対向するよう配置される。そして外径側板部23と内径側板部24は、径方向に離隔しており、互いに重ならない。
外径側板部23と内径側板部24は、径方向に離隔する。外径側板部23および内径側板部24は、特に区別しない場合、部分板部とも称される。保持器14の軸方向寸法、すなわち部分板部の軸方向一方面から環状板部16の軸方向他方面までの距離は、ころ13の外径寸法よりも小さいことは勿論である。
図5に示すようにポケット15は、保持器14の周方向に間隔を空けて複数配置される。各ポケット15は、4隅を丸く形成した四角孔であり、互いに向き合う2辺が平行にされる。
環状板部16は、柱部17と、外径側リング部18と、内径側リング部19を含む平坦な板部である。柱部17は、保持器14の周方向に隣り合うポケット15,15間で、保持器14の径方向に延びる。外径側リング部18は環状板部16の外径側部分である。内径側リング部19は環状板部16の内径側部分である。ポケット15よりも外径側には外径側リング部18、ポケット15よりも内径側には内径側リング部19がそれぞれ設けられ、柱部17で一体に結合される。柱部17は、ポケット15に臨むポケット壁面(以下、単に壁面17wという)を有する。外径側板部23は、ポケット15に臨むポケット壁面(以下、単に壁面23wという)を有する。内径側板部24は、ポケット15に臨むポケット壁面(以下、単に壁面24wという)を有する。
外径側板部23のポケット15と、内径側板部24のポケット15は、切欠き形状である。これらの切欠き形状のポケット15が周方向に間隔を空けて設けられることから、外径側板部23および内径側板部24は櫛歯状に形成される。
外径側板部23と内径側板部24の間の隙間は、保持器14の周方向に延び、ポケット15,15同士を連通する。かかる隙間にはスラスト転がり軸受10の運転中に潤滑油が流れ、各ポケット15に潤滑油を供給する。また外径側板部23および内径側板部24は共に、環状板部16からみて軸方向一方側に配置される。
図4に示すように、周方向に対向する壁面23w,23wの距離は、ポケット15の周方向寸法Pcを規定する。周方向寸法Pcは、ころ13の外径寸法(直径)Drよりも小さい(Pc<Dr)。壁面17w,17w間の距離であるポケット15の周方向寸法、および壁面24w,24w間の距離であるポケット15の周方向寸法も同様である。このため軸方向一方の部分板部と軸方向他方の環状板部16の間に配置されるころ13からみて、ポケット15は締め代Fを伴う。締め代Fは以下の関係を満足する。
[式2]F=Dr/2―Pc/2
これによりころ13の一端部は、締め代Fを伴うポケット15によって軸方向移動を規制され、軸方向両側の外径側板部23および環状板部16間に抜け止めされる。同様に、ころ13の他端部も、締め代Fを伴うポケット15によって軸方向移動を規制され、軸方向両側の内径側板部24および環状板部16間に抜け止めされる。ゆえに、ころ13はポケット15から抜け止めされる。
次に、第1実施形態の保持器14の製造方法につき説明する。図6は、第1実施形態の製造工程を模式的に示す断面図であり、保持器の元になる円板素材を表す。
[素材準備工程]
まず平坦な1枚の円板素材114を準備する。この円板素材114は、軸方向に関し板厚一定の鋼板である。この円板素材114は、径方向に関し、外周縁から内周縁に向かって外径側板部23と、外径側突出部21と、環状板部16と、内径側突出部22と、内径側板部24を含む。この準備素材工程と次のポケット形成工程において、環状板部16は円板素材114の径方向中央領域である。また、外径側突出部21および外径側板部23は、環状板部16から連続して外径側へ延設される外径側領域である。また、内径側突出部22および内径側板部24は、環状板部16から連続して内径側へ延設される内径側領域である。
[ポケット形成工程]
図6は円板素材114を示す縦断面図である。円板素材114は、軸方向一方に配置されるポンチ201,202,203と向き合い、軸方向他方からダイス204,205で支持される。ポンチ201と、ダイス204と、ポンチ202と、ダイス205と、ポンチ203は、この順序で外径側から内径側へ径方向に配列される。ポンチ201,202,203はダイス204,205と隣り合うまで軸方向一方から他方に動いて、円板素材114を打ち抜き、円板素材114にポケット要素を形成する。具体的にはポンチ201が円板素材114の外周縁を打ち抜いて切り欠き形状のポケット要素15cを形成し、ポンチ202が円板素材114の径方向中央部を打ち抜いて貫通孔状のポケット要素15bを形成し、ポンチ203が円板素材114の内周縁を打ち抜いて切り欠き形状のポケット要素15dを形成する。図6に示す打ち抜き工程では、全てのポンチ201,202,203が同じ方向に円板素材114を打ち抜く。ポケット要素15b,15c,15dは、ポケット15を構成する。
ポケット要素15cのポケット壁面、ポケット要素15bのポケット壁面、およびポケット要素15dのポケット壁面はいずれも、軸方向一方側で、ポンチ201〜203の先端刃によって切り裂かれ、相対的に滑らかな剪断面sとされる。また、これらのポケット壁面はいずれも、ポンチ201〜203の先端刃が当たらない軸方向他方側で円板素材114の材料が引きちぎられることにより、相対的に粗な破断面bとされる。図中、破断面bと剪断面sの境界を破線で表す。
ポンチ201,202,203の打ち抜き方向に関し、剪断面sの寸法(面積)は破断面bの寸法(面積)よりも大きくされる。剪断面sと破断面bの割合は、円板素材114の材質およびポンチ201〜203が円板素材114を打ち抜く際の移動速度等にも因るが例えば、剪断面sがポケット壁面の70〜90%を占め、破断面が残りの30〜10%を占める。剪断面sには破断面bよりも油膜が形成されやすい。
[第1折り曲げ工程]
1枚の鋼製の円板素材114は、外径側突出部21および内径側突出部22を軸方向に略90°折り曲げられる。つまり外径側突出部21および内径側突出部22は、この第1折り曲げ工程によって、環状板部16から軸方向に立ち上がる。この第1折り曲げ工程では、外径側突出部21および内径側突出部22の板厚が不均一にならないよう、絞り加工あるいは拡径加工等によって徐々に折り曲げられる。このため第1折り曲げ工程は、0°から所定角度αまで折り曲げるサブ工程と、所定角度αから90°まで折り曲げるサブ工程というように、2回あるいは3回以上の複数回に分けて実行されてもよい(0°<α<90°)。
なお上述したポケット打ち抜き加工により剪断面sよりも軸方向一方側には抜きダレgが形成される。抜きダレgによるころ13への攻撃性は低いが、例えば折り曲げ前に抜きダレgに対し面押し加工を施すことで、ころ13の案内をより安定させることができる。
[第2折り曲げ工程]
上述した第1折り曲げ工程に続く第2折り曲げ工程では、外径側板部23を内径側へ倒すようにさらに折り曲げ、外径側板部23の先端縁を径方向内側に指向させる。かくして外径側板部23は180°曲げ返され、環状板部16の外径側リング部18と対向する。ポケット要素15cの径方向位置および周方向位置は、ポケット要素15bの径方向位置および周方向位置と重なり、ポケット15(図3)を構成する。また第2折り曲げ工程では、内径側板部24を外径側へ倒すようにさらに折り曲げ、内径側板部24の先端縁を径方向外側に指向させる。かくして内径側板部24は180°曲げ返され、環状板部16の内径側リング部19と対向する。ポケット要素15dの径方向位置および周方向位置とポケット要素15bの径方向位置および周方向位置が重なり、ポケット15(図3)を構成する。この第2折り曲げ工程において、本実施形態では、外径側板部23および内径側板部24は環状板部16と接触しないように折り曲げられる。ポケット要素15cの軸方向位置は、ポケット要素15dの軸方向位置と重なる。
この第2折り曲げ工程では、外径側板部23および内径側板部24の板厚が不均一にならないよう、絞り加工あるいは拡径加工等によって徐々に折り曲げられる。このため第2折り曲げ工程は、90°から所定角度βまで折り曲げるサブ工程と、所定角度βから180°まで折り曲げるサブ工程というように、2回あるいは3回以上の複数回に分けて実行されてもよい(90°<β<180°)。
上述した工程を順次経て、保持器14が作製される。
第1実施形態によれば、ポケット15の軸方向両端に破断面bを配置し、剪断面sをポケット15の軸方向内側に集約することから、ころ13を案内するころ案内面の断面比率を、剪断面sが多くなるよう調整することができる。したがって、ころ13を安定して案内することができる。また、ポケットの軸方向内側に剪断面sを配置するため、ころ案内面に油膜を形成し易くすることができる。したがってピーリングを防止することができる。
また第1実施形態によれば、部分板部と環状板部が間隔を空けて対向することから、当該間隔をころ13の外径寸法に適合させることができる。したがって薄板を曲げ重ねて作製される保持器であっても、ころ直径の自由度が大きくなる。
また第1実施形態によれば、外径側板部23および環状板部16が対をなしてころ13を案内するとともに、内径側板部24および環状板部16が対をなしてころ13を案内することから、ころ案内が益々安定する。
また第1実施形態によれば、外径側板部23と内径側板部24が径方向に離隔して隙間Nを構成する。隙間Nは周方向に延び、間隔を空けて複数配置されるポケット15,15同士を連通する油路となるので、通油性が向上する。
近年では、自動車の燃費向上のために、変速機が軽量化する傾向にある。軽量化を目的とした変速機の小型化が進むと、スラスト転がり軸受の径方向スペースの要求が厳しくなる。このように、自動車に用いられるスラスト転がり軸受では、径方向に小型化した低断面仕様の軸受が求められている。第1実施形態のころ13は、針状ころよりも短い、いわゆる短小ころであり、ころ13の長さ寸法は、ころ13の外径寸法の1.0倍以上2.0倍以下の範囲である。これにより、上記径方向の低断面仕様の要求に応えることができる。
次に本発明の第2実施形態を説明する。図7は本発明の第2実施形態になるスラスト転がり軸受を周方向にみた状態を示す断面図である。図8は、第2実施形態の保持器31を、図7中、B―Bで切断し、この断面を矢の方向からみた状態を示す断面図であり、径方向外側からみた状態を表す。図9は第2実施形態の製造工程を模式的に示す縦断面図であり、保持器の元になる円板素材114を表す。第2実施形態につき、前述した実施形態と共通する構成については同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成について以下に説明する。
図7に示すように第2実施形態のスラスト転がり軸受20は、ころ13と、保持器31と、軌道盤51,52とを備える。
保持器31は、環状板部32と、外径側突出部33と、内径側突出部34と、第1部分板部35と、第2部分板部36と、ポケット37を有する。図3の第1実施形態と異なる点として、図7の第2実施形態では、外径側突出部33および内径側突出部34が互い違いに配置され、第1部分板部35および第2部分板部36が互い違いに配置される。
外径側突出部33は環状板部32の外周縁から連続して軸方向一方へ突出する。第1部分板部35は、外径側突出部33の突出縁から連続して径方向内側へ延び環状板部32と間隔を空けて対向する。外径側突出部33および第1部分板部35は、厚み一定の円板の外径側領域を90°ずつ折り曲げて形成される。
内径側突出部34は環状板部32の内周縁から連続して軸方向他方へ突出する。第2部分板部36は、内径側突出部34の突出縁から連続して径方向外側へ延び環状板部32と間隔を空けて対向する。内径側突出部34および第2部分板部36は、厚み一定の円板の内径側領域を90°ずつ折り曲げて形成される。
第1部分板部35と、環状板部32と、第2部分板部36は、この順序で平行に配列され、互いに間隔を有する。保持器31の軸方向寸法、すなわち第1部分板部35の軸方向一方面から第2部分板部36の軸方向他方面までの距離は、ころ13の外径寸法よりも小さいことは勿論である。第1部分板部35の径方向位置は、第2部分板部36の径方向位置と重なる。
図8に示すように環状板部32と、第1部分板部35と、第2部分板部36には、ポケットが形成される。ポケット37は、保持器31の周方向に間隔を空けて複数配置される。各ポケット37は、4隅を丸く形成した四角孔であり、互いに向き合う2辺が平行にされる。
環状板部32は、前述した環状板部16と同様、柱部と、外径側リング部と、内径側リング部を含む平坦な板部である。第1部分板部35は、環状の平坦な板部であって、環状板部32の板幅よりも小さく、環状板部32の外径寄りに配置される。図7に示すように第1部分板部35の内周縁は環状板部32に対し環状段差D1を構成する。
第2部分板部36は、環状の平坦な板部であって、環状板部32の板幅よりも小さく、環状板部32の内径寄りに配置される。第2部分板部36の外周縁は環状板部32に対し環状段差D2を構成する。第1部分板部35および第2部分板部36の縁には切欠き形状のポケットが周方向に間隔を空けて設けられることから、第1部分板部35および第2部分板部36は櫛歯状に形成される。環状板部32、外径側突出部33、内径側突出部34、第1部分板部35、第2部分板部36は、等しい板厚を有する。
軌道盤51,52は、スラスト転がり軸受20の軸方向に互いに向き合う平坦な軌道面51b,52bと、各軌道面から立ち上がる外径側鍔部51cおよび内径側鍔部52cをそれぞれ有する。また軌道盤51,52は、環状に形成される。軌道盤51,52を特に区別する場合、第1軌道盤51および第2軌道盤52ともいう。
軌道盤51は、保持器31の第1部分板部35と対向する。鍔部51cは、軌道盤51の外周縁に設けられ、保持器31を外径側から包囲する。軌道盤52は、保持器31の第2部分板部36と対向する。内径側鍔部52cは、軌道盤52の内周縁に設けられ、保持器31を内径側から包囲する。
ころ13は一対の軌道盤51,52に挟まれて、軌道面51b,52b上を周方向に転走する。
スラスト転がり軸受20の外周縁に設けられる外径側鍔部51cは、軌道盤52よりも大きな径寸法を有する。このため軌道盤52と外径側鍔部51cの間には周方向に開いた環状隙間が形成される。かかる環状隙間は、スラスト転がり軸受20の外部にある潤滑油をスラスト転がり軸受20の内部に導くことができる。
軌道面51bから突出する外径側鍔部51cの軸方向高さ(鍔高さ)は、ころ13の直径よりも小さく、軌道盤52に達しない。このため、外径側鍔部51cの軸方向高さを低くできる。軌道面52bから突出する内径側鍔部52cの軸方向高さ(鍔高さ)は、ころ13の直径よりも小さく、軌道盤51に達しない。このため、内径側鍔部52cの軸方向高さを低くできる。つまりスラスト転がり軸受20は軸方向に小型化される。
内径側鍔部52cと軌道盤51の間には軸方向に開いた環状隙間が形成される。かかる環状隙間は、スラスト転がり軸受20外部から潤滑油を、スラスト転がり軸受20の内部に導く。また保持器31の環状段差D1は、軌道盤51と内径側鍔部52cの環状隙間から潤滑油を各ポケット37に供給する。
外径側鍔部51cと軌道盤52の間には軸方向に開いた環状隙間が形成される。かかる環状隙間を通路として、スラスト転がり軸受20内部の潤滑油がスラスト転がり軸受20外部へ流れる。また保持器31の環状段差D2を通路として、各ポケット37内部の潤滑油が各ポケット37外部へ流れる。
周方向に連なる外径側鍔部51cの先端縁には、係合突起51dが形成される。係合突起51dは、周方向に間隔をあけて複数設けられ、外径側鍔部51cよりも内径側へ突出する。各係合突起51dは環状段差D2に進入している。複数の係合突起51dを通過する円の直径は、保持器31の外径よりも小さい。このため係合突起51dは保持器31に係合し、保持器31は軌道盤51から分離し難くされる。
周方向に連なる内径側鍔部52cの先端縁には、係合突起52dが形成される。係合突起52dは、周方向に間隔をあけて複数設けられ、内径側鍔部52cよりも外径側へ突出する。各係合突起52dは環状段差D1に進入している。複数の係合突起52dを通過する円の直径は、保持器31の内径よりも大きい。このため係合突起52dは保持器31に係合し、保持器31は軌道盤52から分離し難くされる。
このようにスラスト転がり軸受20では、軌道盤51,52および保持器31が分離しないように組み立てられている。このため保持器31の各ポケット15に配置されるころ13も、スラスト転がり軸受20から不用意に脱落することがない。
保持器31の軸方向一方に配置される第1部分板部35は、ポケット37に臨むポケット壁面(以下、単に壁面35wという)を有する。保持器31の軸方向他方に配置される第2部分板部36は、ポケット37に臨むポケット壁面(以下、単に壁面36wという)を有する。
図8に示すように、互いに対向する壁面36w,36wの距離は、ポケット37の周方向寸法Pcを規定する。周方向寸法Pcは、ころ13の外径寸法(直径)Drよりも小さい(Pc<Dr)。互いに対向する壁面35w,35w間の距離であるポケット37の周方向寸法も同様である。このため軸方向一方の第1部分板部35と軸方向他方の第2部分板部36の間に配置されるころ13からみて、ポケット37は締め代Fを伴う。
保持器31の軸方向中央部に配置される環状板部32のポケットは、ポケット壁面(以下、単に壁面32wという)によって区画される。互いに対向する壁面32w,32w間の距離であるポケットの周方向寸法は、ころ13の外径寸法Drよりも大きい。各壁面32wは、上述した壁面35w,36wよりも後退するよう配置される。これにより軸受使用中、ころ13は壁面35w,36wから常時離隔される。
次に、第2実施形態の保持器31の製造方法につき概略説明する。ここでは前述した第1実施形態の保持器14の製造方法と異なる点のみ説明する。
図9に示すようにポンチ201は、円板素材114からみてポンチ202,203と反対側に設置される。ポケット形成工程でポンチ201は、円板素材114を軸方向一方から打ち抜いてポケット要素37cを打ち抜き形成する。これに対しポンチ202,203は、円板素材114を軸方向他方から打ち抜いてポケット要素37b,37dを打ち抜き形成する。ポケット要素37b,37c,37dはポケット37を構成する。ポケット要素37cは壁面35wを有する。ポケット要素37bは壁面32wを有する。ポケット要素37dは壁面36wを有する。
なお図示しない変形例として、ポンチ202は軸方向一方に設置されてもよい。図9中、図示しないダイスは各ポンチからみて軸方向反対側に配置され、各ポンチと重ならない位置で円板素材114を支持する。
このポケット形成工程により壁面35wの軸方向一方に剪断面sが形成され、壁面35wの軸方向他方に破断面bが形成される。反対に壁面32w,36wの軸方向一方に破断面bが形成され、壁面32w,36wの軸方向他方に軸方向他方に剪断面sが形成される。
後の折り曲げ工程で、外径側突出部33および第1部分板部35は軸方向一方へ折り曲げられ、内径側突出部34および第2部分板部36は軸方向他方へ折り曲げられる。これにより壁面35w、36wの剪断面sは、環状板部32に近い側に配置され、壁面35w、36wの破断面bは、環状板部32から遠い側に配置される。
上記の方法により作成された第2実施形態に係る保持器では、ころ13は、環状板部32と非接触で、かつ、第1部分板部35と第2部分板部36と接触している。
第2実施形態によれば、軸方向一方側に配置される第1部分板部35のポケット37が、締め代を伴ってころ13を案内することから、ころ13がポケット37から軸方向一方側へ抜け出さないようにすることができる。また軸方向他方側に配置される第2部分板部36のポケット37が、締め代を伴ってころ13を案内することから、ころ13がポケットから軸方向他方側へ抜け出さないようにすることができる。さらにポケット37の壁面35w,36wのうち、破断面bがポケット37の軸方向両端に配置され、剪断面sがポケット15の軸方向内側に集約されてころ13と当接し、ころ13を案内するため、ころ案内を安定させることができる。また壁面35w,36wの剪断面sには油膜が形成されるので、ピーリング等を防止することができる。また本実施形態によれば、環状板部のポケット壁面が転動体から離れていることから、環状板部のポケット壁面の破断面が転動体案内に影響しない。
また第2実施形態によれば、第1部分板部35および第2部分板部36が互い違いに配置される保持器31に、軌道盤51,52の外径側係合突起51dおよび内径側係合突起52dが互い違いに係合することができるので、外径側鍔部51cおよび内径側鍔部52cの鍔高さを低くして、スラスト転がり軸受20の小型化に資する。また第1部分板部35よりも内径側と、第2部分板部36よりも外径側に環状段差D1,D2を設けて油路にすることができるので、通油性が向上する。
以上、図面を参照して本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、本発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。例えば上述した1の実施形態から一部の構成を抜き出し、上述した他の実施形態から他の一部の構成を抜き出し、これら抜き出された構成を組み合わせてもよい。
10 スラスト転がり軸受、 11,12 軌道盤 13 ころ、
14 保持器、 15 ポケット、 15b,15c,15d ポケット要素
17w,23w,24w ポケット壁面、 16 環状板部、
20 スラスト転がり軸受、 21 外径側突出部、
22 内径側突出部、 23 外径側板部(部分板部)、
24 内径側板部(部分板部)、 31 保持器、 32 環状板部、
33 外径側突出部、 34 内径側突出部、
35 第1部分板部(部分板部)、 36 第2部分板部(部分板部)、
37 ポケット、 37b,37c,37d ポケット要素、
32w,35w,36w ポケット壁面、 51 第1軌道盤、
52 第2軌道盤、 51c 外径側鍔部、 51d 外径側係合突起、
52c 内径側鍔部、 52d 内径側係合突起、 114 円板素材、
D1,D2 環状段差、 Dr ころ外径寸法、 F 締め代、
O 軸線、 b 破断面、 s 剪断面。

Claims (6)

  1. 環状板部と、前記環状板部の外周縁または内周縁から連続して軸方向一方へ突出する突出部と、前記突出部の突出縁から連続して径方向へ延び前記環状板部と間隔を空けて対向する部分板部と、前記環状板部および前記部分板部にそれぞれ設けられたポケット壁面で構成されるポケットと、を有するスラスト転がり軸受用保持器と、
    前記ポケットに保持される転動体と、を備え、
    前記部分板部の前記ポケット壁面は、前記環状板部に近い側に配置される剪断面と、前記環状板部から遠い側に配置される破断面を含み、
    前記環状板部の前記ポケット壁面は、前記部分板部に近い側に配置される剪断面と、前記部分板部から遠い側に配置される破断面を含み、
    前記ポケットの周方向寸法は前記転動体の外径寸法よりも小さい、スラスト転がり軸受構造。
  2. 前記突出部は、前記環状板部の前記外周縁から軸方向一方へ突出する外径側突出部と、前記環状板部の前記内周縁から軸方向一方へ突出する内径側突出部とを含み、
    前記部分板部は、前記外径側突出部から径方向内側へ延びる外径側板部と、前記内径側突出部から径方向外側へ延びる内径側板部とを含み、
    前記外径側板部および前記内径側板部は径方向に間隔を空けている、請求項1に記載のスラスト転がり軸受構造。
  3. 前記環状板部および前記外径側板部の間隔と、前記環状板部および前記内径側板部の間隔が等しい、請求項2に記載のスラスト転がり軸受構造。
  4. 前記突出部は、前記環状板部の前記外周縁から軸方向一方へ突出する外径側突出部と、前記環状板部の前記内周縁から軸方向他方へ突出する内径側突出部を含み、
    前記部分板部は、前記外径側突出部から径方向内側に延びる第1部分板部と、前記内径側突出部から径方向外側へ延びる第2部分板部とを含み、
    前記転動体は、前記環状板部と非接触で、かつ、前記第1部分板部と前記第2部分板部と接触している、請求項1に記載のスラスト転がり軸受構造。
  5. 前記転動体は、ころであって、
    前記ころのころ長がころ外径寸法の1.0倍以上2.0倍以下の範囲に含まれる、請求項1〜4のいずれか1項に記載のスラスト転がり軸受構造。
  6. 請求項4に記載のスラスト転がり軸受構造と、
    前記スラスト転がり軸受用保持器からみて軸方向一方に配置されて前記転動体が転動する第1軌道盤と、
    前記スラスト転がり軸受用保持器からみて軸方向他方に配置されて前記転動体が転動する第2軌道盤とを具備し、
    前記第1軌道盤には、軸方向他方に突出して前記スラスト転がり軸受用保持器を外径側から包囲する外径側鍔部と、前記外径側鍔部の突出縁から内径側へ突出して前記スラスト転がり軸受用保持器の外周縁を抱える外径側係合突起が設けられ、
    前記第2軌道盤には、軸方向一方に突出して前記スラスト転がり軸受用保持器を内径側から包囲する内径側鍔部と、前記内径側鍔部の突出縁から外径側へ突出して前記スラスト転がり軸受用保持器の内周縁を抱える内径側係合突起が設けられる、スラスト転がり軸受。
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