JP2020051466A - ブッシュ - Google Patents

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一高 大津
Kazutaka Otsu
一高 大津
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Abstract

【課題】内側部材と外筒部材とが弾性体を介して相対回転するときの、当該相対回転の回転中心軸を、ブッシュの中心軸に対して偏心させた、新規のブッシュを提供する。【解決手段】ブッシュ1Aにおいて、内側部材10と外筒部材20とを連結している弾性体30は、ハの字状に延在している2つの脚部31を有している。脚部31には、当該脚部31よりも剛性の高い芯部材40が配設されており、内側部材10には、芯部材40と内側部材10との間に介在する脚部31の一部31aを介して芯部材40を受ける、内側部材側受け部11が設けられている。【選択図】図3

Description

本発明は、ブッシュに関する。
従来のブッシュとしては、内側部材(内筒体)と外筒部材(外筒体)とを連結する弾性体(ゴム弾性体)の2つの脚部のそれぞれに、当該脚部を横切るように中間板を介在させたエンジンマウントがある(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の発明によれば、主荷重に対する変位ストロークを大きく確保しつつ、当該主荷重に対する変位量を線形的に変化させることができる。
特開平7−293619号公報
一方、車両用サスペンションでは、サスペンションジオメトリ等を変更することなく、車両のロール軸を偏芯させることが求められる場合が想定される。そこで、本願発明者は、サスペンションに用いるブッシュにおいて、内側部材と外筒部材とが弾性体を介して相対回転するときの、当該相対回転の回転中心軸を偏心させることで、車両のロール軸を偏芯させることに想起するに至った。
しかしながら、上述した従来のブッシュは、前記内側部材と前記外筒部材とが弾性体を介して相対回転することに着目するものではなかった。
本発明の目的は、内側部材と外筒部材とが弾性体を介して相対回転するときの、当該相対回転の回転中心軸を、ブッシュの中心軸に対して偏心させた、新規のブッシュを提供することである。
本発明に係るブッシュは、内側部材と、外筒部材と、前記内側部材と前記外筒部材とを連結している弾性体とを備え、当該弾性体は、前記外筒部材を基点に前記内側部材に向かうに従って互いに接近するように、ハの字状に延在している2つの脚部を有している、ブッシュであって、前記脚部には、当該脚部よりも剛性の高い芯部材が配設されており、前記内側部材には、前記芯部材から前記脚部の延在方向に延びる延長線上に、前記芯部材と前記内側部材との間に介在する前記脚部の一部を介して前記芯部材を受ける、内側部材側受け部が設けられている。本発明に係るブッシュによれば、内側部材と外筒部材とが弾性体を介して相対回転するときの、当該相対回転の回転中心軸を、ブッシュの中心軸に対して偏心させた、新規のブッシュとなる。
本発明に係るブッシュにおいて、前記内側部材側受け部は、前記内側部材から突出する突出部であるものとすることができる。この場合、前記相対回転の回転中心軸を、ブッシュの中心軸に対して偏心させる際の設定に、より自由度を持たせることができる。
本発明に係るブッシュにおいて、前記芯部材は、内側部材側端部を有し、当該内側部材側端部の形状は、ブッシュ中心軸方向視において、先端に向かって凸の曲線で形作られた形状であることが好ましい。この場合、内側部材と外筒部材とを2つの弾性体を介してスムーズに相対回転させることができる。
本発明に係るブッシュにおいて、前記芯部材は、外筒部材側端部を有し、当該外筒部材側端部の形状は、ブッシュ中心軸方向視において、先端に向かって凸の曲線で形作られた形状であることが好ましい。この場合、内側部材と外筒部材とを2つの弾性体を介してスムーズに相対回転させることができる。
本発明に係るブッシュにおいて、前記芯部材は、ブッシュ中心軸方向視において、前記脚部の延在方向に直線状に延在していることが好ましい。この場合、前記相対回転の回転中心軸の位置を容易に設定することができる。
本発明に係るブッシュにおいて、前記外筒部材には、前記芯部材から前記脚部の延在方向に延びる延長線上に、前記芯部材と前記外筒部材との間に介在する前記脚部の一部を介して前記芯部材を受ける、外筒部材側受け部が設けられていることが好ましい。この場合、前記相対回転の回転中心軸を、安定的に位置決めすることができる。
本発明に係るブッシュにおいて、前記外筒部材側受け部は、前記外筒部材から突出する突出部であることが好ましい。この場合、外筒部材の全体の厚みを増大させることなく、芯部材を外筒部材側で受けることができる。
本発明によれば、内側部材と外筒部材とが弾性体を介して相対回転するときの、当該相対回転の回転中心軸を、ブッシュの中心軸に対して偏心させた、新規のブッシュを提供することができる。
本発明の一実施形態に係るブッシュを適用可能な車両用サスペンションを概略的に示すスケルトン図である。 図1の車両用サスペンションの一部を構成するロアアームを概略的に示す平面図である。 本発明の一実施形態に係るブッシュを概略的に示す断面図である。 図3のブッシュの具体的な動作を概略的に示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係るブッシュを概略的に示す断面図である。
以下、図面を参照して、本発明のいくつかの実施形態に係るブッシュについて説明をする。
図1は、本発明の一実施形態に係るブッシュ1Aを適用可能な車両用サスペンション100を概略的に示すスケルトン図である。図1において、車両用サスペンション100は、車軸方向に沿って車両前後方向から示している。図1では、図面の左右方向は、車両左右方向である。また、図1では、図面の上下方向は、車両上下方向である。
図1の例では、車両用サスペンション100は、ダブルウィッシュボーン式サスペンションである。この例では、車両用サスペンション100は、ロアアーム110と、アッパーアーム120とを備えている。符号130は、車両左右方向に配置されたタイヤである。ロアアーム110と、アッパーアーム120とは、車両上下方向に間隔を置いて配置されている。ロアアーム110と、アッパーアーム120とは、ホイール保持部材(図示省略)に装着されている。前記ホイール保持部材は、例えば、タイヤ130が装着されたホイール(図示省略。)を回転可能に保持している。
図2は、ロアアーム110を概略的に示す平面図である。図2では、図面の上下方向は、車両前後方向である。また、図2では、図面の左右方向は、車両左右方向である。
図2の例では、ロアアーム110は、ロアアームブッシュB1、コンプライアンスブッシュB2及びナックルブッシュB3を備えている。本実施形態に係るブッシュ1Aは、ロアアームブッシュB1として構成されている。ブッシュ1Aは、車体140をロアアーム110に連結している。ブッシュ1Aは、車体140に対してロアアーム110を車両上下方向に回転させることができる。
図3は、ブッシュ1Aを概略的に示す断面図である。図3では、ブッシュ1Aは、後述するブッシュ1Aの中心軸O1に対して直交する面を断面としている。ブッシュ1Aは、当該ブッシュ1Aの中心軸O1に沿って延在している。
本実施形態に係るブッシュ1Aは、内側部材10と、外筒部材20と、内側部材10と外筒部材20とを連結している弾性体30とを備えている。内側部材10は、当該内側部材10の中心軸O10に沿って延在している。また、外筒部材20も、当該外筒部材20の中心軸O20に沿って延在している。本実施形態では、内側部材10の中心軸O10及び外筒部材20の中心軸O20は、同一軸で構成されている。本実施形態では、前記同一軸がブッシュ1Aの中心軸O1である。即ち、本実施形態では、ブッシュ1Aの中心軸O1は、内側部材10の中心軸O10であり、かつ、外筒部材20の中心軸O20でもある。
本実施形態に係るブッシュ1Aは、当該ブッシュ1Aの中心軸O1が車両前後方向に対して平行となるように、ロアアーム110に装着されている。
本実施形態に係るブッシュ1Aでは、内側部材10は、車体140に固定されている。本実施形態では、内側部材10は、外筒部材20と同様の筒状部材(内筒部材)である。図2に示す車両用サスペンション100では、車体140には、シャフト141が設けられている。この例では、ブッシュ1Aは、内側部材10の内側にシャフト141を嵌合させることにより、車体140に固定されている。ただし、内側部材10は、内筒部材に限定されるものではなく、様々な形状の部材で構成することができる。
また、本実施形態に係るブッシュ1Aでは、外筒部材20は、ロアアーム110に固定されている。車両用サスペンション100では、ロアアーム110には、車両前後方向に延在する装着孔が形成されている。この例では、ブッシュ1Aは、外筒部材20をロアアーム110の前記装着孔に嵌合させることにより、ロアアーム110に固定されている。
更に、図3に示すように、本実施形態に係るブッシュ1Aでは、弾性体30は、外筒部材20を基点に内側部材10に向かうに従って互いに接近するように、ハの字状に延在している2つの脚部31を有している。本実施形態では、脚部31は、図3に示すように、内側部材10と外筒部材20との間を直線L31に沿って延在している。
また、本実施形態に係るブッシュ1Aでは、弾性体30は、内側部材10を被覆する被覆部32を有している。更に、本実施形態では、弾性体30は、ストッパ部33及びストッパ部34を有している。本実施形態では、脚部31の内側部材側端部は、被覆部32に繋がっており、また、脚部31の外筒部材側端部は、ストッパ部33及びストッパ部34に繋がっている。本実施形態では、脚部31及び被覆部32とストッパ部33との間には、クリアランスS1が形成されている。また、本実施形態では、脚部31及び被覆部32とストッパ部34との間には、クリアランスS2が形成されている。本実施形態では、弾性体30を構成する弾性材料は、ゴムに代表されるゴム材料である。
また、図3に示すように、本実施形態に係るブッシュ1Aにおいて、当該ブッシュ1Aが占める領域は、ブッシュ中心軸方向視で、ブッシュ1Aの中心線O1を通る境界線L1によって、2つの脚部31が配置される脚部側領域A1と、当該2つの脚部31が存在しない脚部不存在領域A2とに分けられている。この例では、ブッシュ1Aは、脚部側領域A1が車両下側に位置するように、言い換えれば、脚部不存在領域A2が車両上側に位置するように、車両用サスペンション100内に配置されている。この例では、弾性体30のストッパ部33は、被覆部32を介して内側部材10と接触することにより、内側部材10と外筒部材20とが互いに車両上側で接近することが制限する。また、弾性体30のストッパ部34は、被覆部32を介して内側部材10と接触することにより、内側部材10と外筒部材20とが互いに車両下側で接近することが制限する。
また、本実施形態に係るブッシュ1Aでは、2つの脚部31は、図3に示すように、ブッシュ中心軸方向視で、線対称の位置に配置されている。本実施形態では、前記線対称の対称軸(以下、「対称線」ともいう。)L2は、図3に示すように、ブッシュ中心軸方向視で、境界線L1に対して直交すると共にブッシュ1の中心線O1を通る軸(線)である。
脚部31には、当該脚部31よりも剛性の高い芯部材40が配設されている。本実施形態では、芯部材40は、脚部31に埋設されている。詳細には、芯部材40は、脚部31に内蔵させている。これにより、本実施形態では、芯部材40の外表面全体は、弾性材料によって被覆されている。ただし、芯部材40は、当該芯部材40の一部が脚部31の外表面に露出するように埋設されていてもよい。芯部材40を構成する材料としては、例えば、ゴム材料よりも剛性の高い樹脂が挙げられる。
本実施形態に係るブッシュ1Aでは、芯部材40は、内側部材側端部41を有している。図3に示すように、内側部材側端部41の形状は、ブッシュ中心軸方向視において、先端に向かって凸の曲線で形作られた形状である。本実施形態では、前記凸の曲線は、曲率半径r1で構成されている。好適には、内側部材側端部41の形状は、先端に向かって先細りした曲面形状である。
また、本実施形態に係るブッシュ1Aでは、芯部材40は、外筒部材側端部42を有している。図3に示すように、外筒部材側端部42の形状は、ブッシュ中心軸方向視において、先端に向かって凸の曲線で形作られた形状である。本実施形態では、前記凸の曲線は、曲率半径r2で構成されている。好適には、外筒部材側端部42の形状は、先端に向かって先細りした曲面形状である。
更に、本実施形態に係るブッシュ1Aでは、芯部材40は、ブッシュ中心軸方向視において、脚部31の延在方向に直線状に延在している直線状部材である。図3に示すように、本実施形態では、芯部材40は、直線L31に沿って延在している。本実施形態では、芯部材40は、内側部材側端部41と外筒部材側端部42とを繋ぐ胴部43を有している。胴部43は、直線L31に沿って延在している。即ち、本実施形態では、図3に示すように、芯部材40は、ブッシュ中心軸方向視において、当該芯部材40の胴部43が直線状に構成された楕円形断面の部材である。本実施形態では、直線L31は、芯部材40の胴部43の幅方向中心を通る直線、又は、芯部材40の両端部41,42の幅方向中心を通る直線である。
加えて、本実施形態に係るブッシュ1Aでは、内側部材10には、芯部材40から脚部31の延在方向に延びる延長線上に、芯部材40と内側部材10との間に介在する脚部31の一部31aを介して芯部材40を受ける、2つの内側部材側受け部11が設けられている。詳細には、内側部材側受け部11は、芯部材40から脚部31の延在方向に延びる直線L31の延長線上のうち、内側部材10に指向する延長線上の位置に配置されている。また、内側部材側受け部11は、受け面11fを有している。本実施形態では、内側部材側受け部11の受け面11fは、脚部31の一部31aを介して、芯部材40の内側部材側端部41を受けている。
内側部材側受け部11の受け面11fは、内側部材11の外周面に設けた凹面として構成することもできる。その一方、本実施形態に係るブッシュ1Aでは、図3の二点鎖線に示すように、内側部材10を定義すると、内側部材側受け部11は、内側部材10から突出する突出部として構成されている。本実施形態では、内側部材側受け部11の受け面11fは、図3に示すように、ブッシュ中心線方向視で、ブッシュ中心線O1を通って対称線L2に対して直交する線、即ち、境界線L1で形作られている。
本実施形態に係るブッシュ1Aでは、ハの字状に延在している2つの脚部31を有し、脚部31には、当該脚部31よりも剛性の高い芯部材40が配設されている。加えて、本実施形態では、内側部材10には、芯部材40と内側部材10との間に介在する脚部31の一部31aを介して芯部材40を受ける、2つの内側部材側受け部11が設けられている。
図4は、本実施形態に係るブッシュ1Aの具体的な動作を概略的に示す断面図である。図4に示すように、ブッシュ1Aによれば、内側部材10及び外筒部材20の少なくともいずれか一方に荷重が入力されることで、2つの脚部31が伸縮するとき、一方の脚部31の伸縮及び挙動は、当該一方の脚部31に配設された芯部材40の内側部材側端部41が一方の内側部材側受け部11によって、当該一方の脚部31の一部31aを介して受けられていることで制限される一方、他方の脚部31の伸縮及び挙動は、当該他方の脚部31に配設された芯部材40の内側部材側端部41が他方の内側部材側受け部11によって、当該他方の脚部31の一部31aを介して受けられていることで制限される。このため、図4に示すように、内側部材10と外筒部材20とが2つの脚部31を介して相対回転するときの、当該相対回転の回転中心軸O2の位置は、ブッシュ1の中心軸O1の位置とは異なる位置となる。
このように、本実施形態に係るブッシュ1Aによれば、内側部材10と外筒部材20とが弾性体30を介して相対回転するときの、当該相対回転の回転中心軸O2を、ブッシュ1Aの中心軸O1に対して偏心させた、新規のブッシュとなる。
また、本実施形態に係るブッシュ1Aにおいて、内側部材側受け部11は、内側部材10から突出する突出部である。この場合、芯部材40の内側部材側端部41を、より広い範囲で、内側部材10側で受けることができる。このため、内側部材10と外筒部材20とが弾性体30を介して相対回転するときの、当該相対回転の回転中心軸O2を、ブッシュ1の中心軸O1に対して偏心させる際の設定に、より自由度を持たせることができる。
特に、本実施形態に係るブッシュ1Aにおいて、芯部材40は、内側部材側端部41を有し、当該内側部材側端部41の形状は、図3に示すように、ブッシュ中心軸方向視において、先端に向かって凸の曲線で形作られた形状である。この場合、2つの脚部31が伸縮するときに、内側部材側受け部11に対して芯部材40をスムーズに可動させることができる。これにより、内側部材10と外筒部材20とを2つの脚部31を介してスムーズに相対回転させることができる。
また、本実施形態に係るブッシュ1Aにおいて、芯部材40は、外筒部材側端部42を有し、当該外筒部材側端部42の形状は、図3に示すように、ブッシュ中心軸方向視において、先端に向かって凸の曲線で形作られた形状である。この場合、2つの脚部31が伸縮するときに、外筒部材20に対して芯部材40をスムーズに可動させることができる。これにより、内側部材10と外筒部材20とを2つの脚部31を介してスムーズに相対回転させることができる。
本実施形態に係るブッシュ1Aにおいて、芯部材40は、脚部31の延在方向に直線状に延在している直線状部材である。この場合、図3に示すように、前記相対回転の回転中心軸O2の位置は、2つの芯部材40から内側部材10に向かって延びる2つの直線L31の延長線の交点となる。このため、本実施形態のように、芯部材40を脚部31の延在方向に直線状に延びた直線状部材とすれば、前記相対回転の回転中心軸O2の位置を容易に設定することができる。
なお、本実施形態に係るブッシュ1Aでは、2つの芯部材40は、形状及び寸法が同一の部材である。また、本実施形態では、2つの芯部材40は、図3に示すように、ブッシュ中心軸方向視で、対称線L2を基準に線対称の位置に配置されている。本実施形態では、内側部材10と外筒部材20とが2つの脚部31を介して相対回転するときの、当該相対回転の回転中心軸O2は、ブッシュ中心軸方向視で、脚部不存在領域A2の位置であって、対称線L2上の位置となる。
図5は、本発明の他の実施形態に係るブッシュ1Bを概略的に示す断面図である。なお、ブッシュ1Aと実質的に同一の部分は、同一符号を用いて、その説明を省略する。
本実施形態に係るブッシュ1Aでは、外筒部材20には、芯部材40から脚部31の延在方向に延びる延長線上に、芯部材40と外筒部材20との間に介在する脚部31の一部31bを介して芯部材40を受ける、2つの外筒部材側受け部21が設けられている。詳細には、外周部材側受け部21は、芯部材40から脚部31の延在方向に延びる直線L31の延長線上のうち、外筒部材20に指向する延長線上の位置に配置されている。また、外筒部材側受け部21は、受け面21fを有している。本実施形態では、外筒部材側受け部21の受け面21fは、脚部31の一部31bを介して、芯部材40の外筒部材側端部42を受けている。
外筒部材側受け部21の受け面21fは、外筒部材12の内周面に設けた凹面として構成することもできる。これに対し、本実施形態に係るブッシュ1Aでは、外筒部材側受け部21は、外筒部材20から突出する突出部として構成されている。本実施形態では、外筒部材側受け部21は、外筒部材20の内周面から突出している。更に、本実施形態では、外筒部材側受け部21の受け面21fは、図5に示すように、ブッシュ中心線方向視で、芯部材40の外筒部材側端部42の形状に併せて形作られている。即ち、本実施形態では、外筒部材側受け部21の受け面21fは、径方向外側(外筒部材20側)に向かって凹の曲線で形作られた形状である。本実施形態では、前記凹の曲線は、曲率半径r2で構成されている。好適には、外筒部材側受け部21の受け面21fの形状は、径方向外側に向かって先細りした曲面形状である。
前述したように、ブッシュ1Bによれば、内側部材10及び外筒部材20の少なくともいずれか一方に荷重が入力されることで、2つの脚部31が伸縮するとき、一方の脚部31の伸縮及び挙動は、当該一方の脚部31に配設された芯部材40の内側部材側端部41に加え、当該芯部材40の外筒部材側端部42が外筒部材側受け部12によって、当該一方の脚部31の一部31bを介して受けられていることで制限される一方、他方の脚部31の伸縮及び挙動は、当該他方の脚部31に配設された芯部材40の内側部材側端部41に加え、当該芯部材40の外筒部材側端部42が他方の外筒部材側受け部12によって、当該他方の脚部31の一部31bを介して受けられていることで制限される。このため、ブッシュ1Bによれば、芯部材40の外筒部材側端部42も併せて、当該芯部材40の内側部材側端部41及び外筒部材側端部42の両端部を確実に受けることができる。
このように、本実施形態に係るブッシュ1Bの場合、芯部材40の外筒部材側端部42も併せて、当該芯部材40の内側部材側端部41及び外筒部材側端部42の両端部を確実に受けることができるため、前記相対回転の回転中心軸O2を、安定的に位置決めすることができる。
また、本実施形態に係るブッシュ1Bにおいて、外筒部材側受け部12は、外筒部材20から突出する突出部である。この場合、外筒部材20の全体の厚みを増大させることなく、芯部材40を外筒部材20側で受けることができる。
ところで、本実施形態に係るブッシュ1Aは、図1に示されるような、車両用サスペンション100に適用可能な、車両用サスペンションのロアアームブッシュである。
車両が旋回する際に横Gが生じると、車両にローリング及びピッチングが生じることで、当該車両の姿勢に変化が生じる。前記ローリング及び前記ピッチングの大きさを決定するにあたっては、車両の重心OGの位置とロール軸ORの位置との関係が重要となっている。
ロール軸ORの位置は、サスペンションの形式により異なるが、図1に示すように、ロアアーム110及びアッパーアーム120の配置によって設定される。車両用サスペンションにおいて、ロール軸ORの位置は、予め狙いとする位置になるように構成されている。例えば、図1を参照して説明すると、ロール軸ORの位置は、ロアアーム110及びアッパーアーム120の各アームの可動部位(B1(B2)、B3、B5、B6)を、ボールジョイント、ブッシュ等であらかじめ、狙いの位置になるように固定することで実現される。
車両全体のロール特性は、おもに車両の重心OGの位置とロール軸ORの位置との関係で決定されるが、弾性体等のばね要素、スタビライザーバー等の、サスペンションを構成する各要素に起因する、ロール剛性によっても影響される。開発費や生産の効率化により、同一プラットフォームで多様なボディー形状を生産するようなケースでは、車両の重心OGの位置は、ボディサイズ(車両の大きさ)、車高、車種(例えば、セダン、SUVといったカテゴリ)によって、変化させている。また、ラグジュアリ仕様、スポーツ仕様といった、車両のコンセプトによっても、目標とする車両のロール特性を変化させるようなケースも考えられる。
一方、同一のプラットフォームにおいて、サスペンションジオメトリ(サスペンションを構成する要素の幾何学的な形状及び位置関係)を共通化させる場合、従来の車両用サスペンションでは、ばね要素の特性とスタビライザーバー等のダンパーの特性とを調整することによって、車両のロール剛性を調整していた。
しかしながら、ばね要素及びダンパーの特性は、乗り心地と操縦安定性とを両立するものではなく、互いに背反する関係があり、これらを高次元でバランスさせることには限界がある。このため、ばね要素及びダンパーの特性を調整することに代えて、サスペンションジオメトリを調整することによって、車両のロールセンター(ロール軸OR)を変更することが必要になる。
ところが、前述のように、部品共通化した車両用サスペンションの場合、サスペンションジオメトリを変更することが困難となる。
そこで、図1の車両用サスペンション100では、ロアアームブッシュB1として、上述した実施形態に係るブッシュ1Aを採用することが好ましい。
図1の例では、ブッシュ1Aは、図3に示すように、脚部側領域A1が車両下側に位置するように、言い換えれば、脚部不存在領域A2が車両上側に位置するように配置されている。この場合、内側部材10と外筒部材20とが弾性体30を介して相対回転するときの、当該相対回転の回転中心軸O2の位置は、ブッシュ1Aの中心軸O1に対して車両上方の位置に偏心する。これにより、図1の車両用サスペンション100において、ロアアームブッシュB1としてブッシュ1Aを採用したときのロール軸OR2の車両上下方向の位置は、見かけ上、弾性体30の脚部31に芯部材40を有しない従来のロール軸OR1の車両上下方向の位置よりも、車両上方の高い位置に配置されることになる。
このように、図1の車両用サスペンション100において、ロアアームブッシュB1として、本実施形態に係るブッシュ1Aを採用すれば、車体又はサブフレーム等の共通部品を変更することなく、各サスペンションにおける、サスペンションブッシュの位置を共通としながら、ブッシュ1の中心軸O1とは異なる位置に仮想的な回転中心軸O2を形成することで、車両のロール軸ORを、ロール軸OR1からロール軸OR2に変更することが可能となる。
従って、本実施形態に係るブッシュ1Aを車両用サスペンション100のロアアームブッシュB1とする場合、サスペンションの構成要素(例えば、弾性体、スタビライザー)、サスペンションジオメトリ等を変更することなく、車両のロール軸ORの高さを変更することができる。このことは、他の実施形態に係るブッシュ1Bを車両用サスペンション100のロアアームブッシュB1とする場合も同様である。
なお、上述の例では、脚部側領域A1が車両下側に位置するように、ブッシュ1A又は1Bを配置した場合、車両のロール軸OR2は、従来のロール軸OR1よりも車両上方に移動させることができる。この場合、上述した例のように、車両の重心OGが車両上方の比較的高い位置にあるとき、車両のロール軸OR2の位置を、車両の重心OGに向かって接近するように調整することができる。この場合、車両の挙動に追従することで、当該車両のローリングを大きくすることができる。これに対し、脚部側領域A1が車両上側に位置するように、ブッシュ1A又は1Bを配置した場合、車両のロール軸OR2は、従来のロール軸OR1よりも車両下方に移動させることができる。この場合、この例とは逆に、車両の重心OGが車両下方の比較的低い位置にあるときも、車両のロール軸OR2の位置を、車両の重心OGに向かって接近するように調整することができる。
上述したところは、本発明のいくつかの実施形態を開示したにすぎず、特許請求の範囲に従えば、様々な変更が可能となる。例えば、上述した各実施形態に採用された様々な構成は、互いに組み合わせて使用することができる。また、上述した各実施形態に採用された様々な構成は、相互に適宜、置き換えることができる。
1A:ブッシュ(一実施形態), 1B:ブッシュ(他の実施形態), 10:内側部材, 11:内側部材側受け部, 11f:受け面, 20:外周部材, 21:外筒部材側受け部, 12f:受け面, 30:弾性体, 31:脚部, 31a:脚部の一部, 32:被覆部, 33:ストッパ, 34:ストッパ, 40:芯部材, 41:内側部材側端部, 42:外筒部材側端部, 43:胴部, 100:車両用サスペンション, 110:ロアアーム, 120:アッパーアーム, 130:タイヤ, B1:ロアアームブッシュ, B2:コンプライアンスブッシュ, B3:ナックルブッシュ, L1:境界線, L2:対称線, L31:脚部の延在方向に延びる直線, O1:ブッシュの中心軸, O2:相対回転の回転軸, OG:車両の重心, OR1:(従来の)ロール軸, OR2:(本実施形態に係る)ロール軸

Claims (7)

  1. 内側部材と、外筒部材と、前記内側部材と前記外筒部材とを連結している弾性体とを備え、当該弾性体は、前記外筒部材を基点に前記内側部材に向かうに従って互いに接近するように、ハの字状に延在している2つの脚部を有している、ブッシュであって、
    前記脚部には、当該脚部よりも剛性の高い芯部材が配設されており、
    前記内側部材には、前記芯部材から前記脚部の延在方向に延びる延長線上に、前記芯部材と前記内側部材との間に介在する前記脚部の一部を介して前記芯部材を受ける、内側部材側受け部が設けられている、ブッシュ。
  2. 前記内側部材側受け部は、前記内側部材から突出する突出部である、請求項1に記載のブッシュ。
  3. 前記芯部材は、内側部材側端部を有し、当該内側部材側端部の形状は、ブッシュ中心軸方向視において、先端に向かって凸の曲線で形作られた形状である、請求項1又は2に記載のブッシュ。
  4. 前記芯部材は、外筒部材側端部を有し、当該外筒部材側端部の形状は、ブッシュ中心軸方向視において、先端に向かって凸の曲線で形作られた形状である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のブッシュ。
  5. 前記芯部材は、ブッシュ中心軸方向視において、前記脚部の延在方向に直線状に延在している、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のブッシュ。
  6. 前記外筒部材には、前記芯部材から前記脚部の延在方向に延びる延長線上に、前記芯部材と前記外筒部材との間に介在する前記脚部の一部を介して前記芯部材を受ける、外筒部材側受け部が設けられている、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のブッシュ。
  7. 前記外筒部材側受け部は、前記外筒部材から突出する突出部である、請求項6に記載のブッシュ。
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