JP2020050353A - 包装用の低吸着性樹脂フィルム - Google Patents

包装用の低吸着性樹脂フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、香気成分、特にカプロン酸エチルおよび/または酢酸イソアミルの非吸着性、非透過性に優れた包装用の樹脂フィルム、さらには、該低吸着性樹脂フィルムを用いて、包装される内容物が含有する該香気成分、特にカプロン酸エチルおよび/または酢酸イソアミルを、吸着せず、透過もせず、散逸させない、優れた保香性を備え、内容物の風味を維持に優れた包装材料、包装体を提供することを課題とする。【解決手段】カプロン酸エチルおよび/または酢酸イソアミルが吸着および透過しないための、環状オレフィン系樹脂を含む、包装用の、低吸着性樹脂フィルム。【選択図】図1

Description

本発明は、香気を有する内容物を包装するために用いられる、保香性に優れた低吸着性樹脂フィルム、および該低吸着性樹脂フィルムを用いて作製した低吸着性積層体、低吸着性包装材料、低吸着性包装体に関する。
保香性に優れた積層体を用いて作製した容器に関しては、例えば、特許文献1に、アクリロニトリル系樹脂フィルムとエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムとを積層したバリア層の両面にポリオレフィン系樹脂フィルムを積層した構成からなる積層体や、特許文献2に、第1透明樹脂フィルム層と無機酸化物の蒸着層と第2透明樹脂フィルム層からなるバリア層の両面にポリオレフィン系樹脂フィルムを積層した構成からなるもの等が開示されている。
また、特許文献3には、保香性樹脂層、ポリプロピレン層、ガスバリア層を有する積層体から作製された紙容器が、特許文献4には、ポリプロピレン樹脂とα−オレフィン共重合体を含有する層を有する紙容器が開示されている。
しかしながら、これらにおいては、バリア層の内面側に積層されるポリオレフィン系樹脂層によって、容器外部への香気成分の散逸は防止できているものの、ポリオレフィン系樹脂層自身が香気成分を吸着してしまうことは防止できておらず、ポリオレフィン系樹脂層の厚みに比例して香気成分が吸着されてしまうものであった。
実公平2−45000 実開昭63−64638 特開2000−135764号公報 特開2003−312718号公報
本発明は、上記を鑑みて鋭意検討されたものであり、香気成分、特にカプロン酸エチルおよび/または酢酸イソアミルの低吸着性、低透過性に優れることによって、優れた保香性を備え、内容物の風味を維持することに優れた包装用の低吸着性樹脂フィルム、さらには、該樹脂フィルムを用いた、積層体、包装材料、包装体、液体用紙容器を提供することを課題とする。
本発明の包装用の低吸着性樹脂フィルムは、環状オレフィン系樹脂を含むことによって、内容物の香気成分であるカプロン酸エチルおよび/または酢酸イソアミルの低吸着性および低透過性に優れ、優れた保香性を発揮するものである。
そして、本発明は、以下の点を特徴とする。
1.カプロン酸エチルおよび/または酢酸イソアミルの吸着および透過を抑えるための、環状オレフィン系樹脂を含むことを特徴とする、包装用の、低吸着性樹脂フィルム。
2.前記環状オレフィン系樹脂が、ポリノルボルネン系樹脂であることを特徴とする、上記1に記載の、低吸着性樹脂フィルム。
3.前記環状オレフィン系樹脂が、ノルボルネン系モノマーと、アルケンモノマーとの共重合体であることを特徴とする、上記1に記載の、低吸着性樹脂フィルム。
4.さらに、低密度ポリエチレンおよび/または直鎖状低密度ポリエチレンを含むことを特徴とする、記1〜3の何れかに記載の、低吸着性樹脂フィルム。
5.前記低吸着性樹脂フィルムが、環状オレフィン系樹脂層と、ポリエチレン層とを有し、
該環状オレフィン系樹脂層は、前記環状オレフィン系樹脂を含有し、
該ポリエチレン層は、前記環状オレフィン系樹脂を含有せず、前記直鎖状低密度ポリエチレンおよび/または前記低密度ポリエチレンを含有することを特徴とする、
上記4に記載の、低吸着性樹脂フィルム。
6.前記低吸着性樹脂フィルムの片面の最表面が、前記ポリエチレン層であることを特徴とする、
上記5に記載の、低吸着性樹脂フィルム。
7.前記ポリエチレン層は、前記低密度ポリエチレンからなる層と、前記直鎖状低密度ポリエチレンからなる層とを有し、
前記低吸着性樹脂フィルムの片面の最表面が、該低密度ポリエチレンからなる層であることを特徴とする、
上記5または6に記載の、低吸着性樹脂フィルム。
8.前記環状オレフィン系樹脂層は、
全樹脂成分中に、前記環状オレフィン系樹脂が、80質量%以上、97質量%以下であり、前記低密度ポリエチレンが、3質量%以上、20質量%以下である層と、
全樹脂成分中に、前記環状オレフィン系樹脂が、15質量%以上、60質量%以下であり、前記直鎖状低密度ポリエチレンが、30質量%以上、80質量%以下であり、前記低密度ポリエチレンが、3質量%以上、10質量%以下であり、積層体の最表面に積層されている層と
を有することを特徴とする、上記5〜7の何れかに記載の、低吸着性樹脂フィルム。
9.前記環状オレフィン系樹脂層の厚さが、前記低吸着性樹脂フィルムの全厚さの20%以上、50%以下であることを特徴とする、上記5〜8の何れかに記載の、低吸着性樹脂フィルム。
10.全厚さが、20μm以上、150μm以下であることを特徴とする、上記1〜9の何れかに記載の、低吸着性樹脂フィルム。
11.前記低吸着性樹脂フィルムを構成する層が、押出しまたは共押出しによって形成された層であることを特徴とする、上記1〜10の何れかに記載の、低吸着性樹脂フィルム。
12.上記1〜11の何れかに記載の低吸着性樹脂フィルムからなることを特徴とする、低吸着性シーラントフィルム。
13.少なくとも、基材層と低吸着性シーラント層とを有する低吸着性積層体であって、
該低吸着性シーラント層は、該低吸着性積層体の片面の表面層であって、上記12に記載の低吸着性シーラントフィルムからなり、積層体の最外層となる最表面層が、該前記環状オレフィン系樹脂層であることを特徴とする、低吸着性積層体。
14.さらに、バリア層を、前記基材層と前記低吸着性シーラント層との間に有し、
該バリア層は、金属箔、金属蒸着膜、酸化金属蒸着膜なる群から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする、上記13に記載の、低吸着性積層体。
15.さらに、印刷層を、前記基材層の、前記低吸着性シーラント層とは反対側の面上に有することを特徴とする、
上記13または14に記載の、低吸着性積層体。
16.前記基材層が、紙材からなる層を有することを特徴とする、上記13〜15の何れかに記載の、低吸着性積層体。
17.さらに、保護層を、前記紙材の、前記低吸着性シーラント層とは反対の面上に有することを特徴とする、上記16に記載の、低吸着性積層体。
18.上記13〜17の何れかに記載の低吸着性積層体からなることを特徴とする、低吸着性包装材料。
19.上記18に記載の低吸着性包装材料を用いて、前記低吸着性シーラント層が接内容物層になるように作製されたことを特徴とする、低吸着性包装袋。
20.上記16または17に記載の低吸着性積層体からなる低吸着性包装材料を用いて、前記低吸着性シーラント層が接内容物層になるように製函されたことを特徴とする、低吸着性液体用紙容器。
本発明によれば、香気成分、特にカプロン酸エチルおよび/または酢酸イソアミルの低吸着性および低透過性に優れ、保香性と内容物の風味の維持に優れた包装用の低吸着性樹脂フィルム、さらには、該低吸着性樹脂フィルムを用いて作製した、積層体、包装材料、包装体、液体用紙容器を得ることができる。
本発明の包装用の低吸着性樹脂フィルムの層構成について、その一例を示す概略的断面図である。 本発明の低吸着性積層体の層構成について、その一例を示す概略的断面図である。
本発明の包装用の低吸着性樹脂フィルム、該低吸着性樹脂フィルムからなる低吸着性シーラントフィルム、該低吸着性シーラントフィルムをシーラント層として含む低吸着性積層体、該低吸着性積層体から作製された、低吸着性包装材料、低吸着性包装袋、低吸着性液体用紙容器について、以下に詳しく説明する。具体例を示しながら説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<包装用の低吸着性樹脂フィルム>
本発明の包装用の低吸着性樹脂フィルムは、カプロン酸エチルおよび/または酢酸イソアミルの吸着および透過を抑えるための、環状オレフィン系樹脂を含有する樹脂フィルムである。
本発明の包装用の低吸着性樹脂フィルムは、1層構成であっても、2層以上の多層構成であってもよく、2層以上の多層構成であることが好ましい。
多層構成の場合には、各層の組成は同一であっても異なっていてもよく、環状オレフィン系樹脂を含有しない層を有していてもよく、環状オレフィン系樹脂の含有量が異なる2つ以上の層が含まれていてもよい。
さらに、低吸着性樹脂フィルムは、必要に応じて、低密度ポリエチレン(LDPE)および/または直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を含有しることができる。低密度ポリエチレンおよび/または直鎖状低密度ポリエチレンは、環状オレフィン系樹脂と混合されて含有されてもよく、環状オレフィン系樹脂を含有しないポリエチレン層として樹脂フィルム中に含まれていてもよい。
本発明の包装用の低吸着性樹脂フィルムは、例えば、その片面の最表面に、ポリエチレン層を積層した層構成が好ましい。
該ポリエチレン層の片面を、積層体作製時の接着面として用いることで、積層体のラミネート強度を向上することができる。
そして、他方の片面の表面層は、環状オレフィン系樹脂が含有された層であることが好ましい。
該表面層を包装体における接内容物層として用いることで、香気成分の吸着と透過が抑えられる。
また、低吸着性樹脂フィルムは、必要に応じて、アンチブロッキング性、加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗カビ性、電気的特性、強度等を改良、改質する目的で、アンチブロッキング剤、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤、顔料等のプラスチック配合剤や添加剤等を添加することができ、その添加量としては、他の性能に悪影響を与えない範囲で目的に応じて、任意に添加することができる。
これらの内、アンチブロッキング剤、滑剤等に関しては、低吸着性樹脂フィルムが多層構成の場合には、低吸着性樹脂フィルムの最表面の層にのみ添加することで、効率よく添加することができる。
さらに、低吸着性樹脂フィルム、または低吸着性樹脂フィルムを構成する各層の表面には、密着性を向上させるために、積層前に、予め、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガス若しくは窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理などの物理的な処理や、化学薬品を用いた酸化処理などの化学的な処理を施しておくこともできる。
低吸着性樹脂フィルムの全厚さは、20μm以上、150μm以下が好ましい。上記範囲よりも薄いと保香性が不十分になる虞があり、上記範囲よりも厚くても、保香性はあまり変化せず、低吸着性積層体を作製した場合の剛性のバランス等を採り難くなり易い。
そして、環状オレフィン系樹脂含有層の厚さが、低吸着性樹脂フィルムの全厚さの20%以上、50%以下であることが好ましい。上記範囲よりも薄いと保香性が不十分になる虞があり、上記範囲よりも厚くても、保香性はあまり変化せず、低吸着性積層体を作製した場合の剛性のバランス等を採り難くなり易い。
(低吸着性樹脂フィルムの作製方法)
本発明において、低吸着性樹脂フィルム及び低吸着性樹脂フィルム中の各層の製膜、積層方法は特に限定されず、公知または慣用の製膜方法、積層方法を適用することができる。
低吸着性樹脂フィルムを構成する各層を、場合により接着層を介して、他の層上に押出しまたは共押出してエクストルージョンコート法により積層することや、複数の層を押出しまたは共押出してインフレーション法によって製膜したり、キャスト法により形成することもできる。
または、予め製膜された各層のフィルムを、接着剤の、エクストルージョンコート法、ドライラミネート法、ノンソルベントラミネート法等により、接着層を介してラミネートしてもよい。
エクストルージョンコート法により積層する場合においては、まず、各層を形成する樹脂又は樹脂組成物を加熱して溶融させて、Tダイスで必要な幅方向に拡大伸張させてカーテン状に押出し、該溶融物を被積層面上へ流下させて、ゴムロールと冷却した金属ロールとで挟持することで、各層の形成と被積層面への接着と積層を同時に行うことができる。
エクストルージョンコート法により積層する場合の、各層の樹脂または樹脂組成物のメルトフローレート(MFR)は、0.2〜50g/10分であることが好ましく、0.5〜30g/10分がより好ましい。MFRが上記範囲よりも低いまたは高いと、加工適正に劣り易い。なお、MFRは、JIS K7210に準拠した手法から測定された値である。
インフレーション法を用いる場合の、各層の樹脂または樹脂組成物のメルトフローレート(MFR)は、0.2〜10g/10分であることが好ましく、0.2〜9.5g/10分がより好ましい。MFRが上記範囲よりも低いまたは高いと、加工適正に劣り易い。
[香気成分]
本発明においては、香気成分としては、特に、カプロン酸エチルおよび/または酢酸イソアミルを保香対象とする。
カプロン酸エチルと酢酸イソアミルは、焼酎や日本酒に多く含有されている香気成分である。
[環状オレフィン系樹脂]
環状オレフィン系樹脂は、香気成分の低透過性に優れ、且つ香気成分の低吸着性に優れた樹脂成分であり、本発明の低吸着性樹脂フィルムは、環状オレフィン系樹脂を含有することによって、香気成分であるカプロン酸エチルおよび/または酢酸イソアミルに低吸着性と低透過性に優れ、保香性を発揮する。
環状オレフィン系樹脂は、環状オレフィンが、環状オレフィン同士で重合、あるいは環状オレフィンがアルケンモノマー等と共重合して得られた、環状構造を有する樹脂である。ここで、環状オレフィンとアルケンモノマーのそれぞれは、単独種であっても、複数種の混合物であってもよい。
環状オレフィン系樹脂は、環状オレフィンとしてノルボルネン系モノマーが用いられたポリノルボルネン系樹脂が好ましく、ノルボルネン系モノマーとアルケンモノマーとの共重合体であることがより好ましい。
ノルボルネン系モノマーは、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン(ノルボルネン)骨格を有する化合物である。
具体的には、例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン及びその誘導体、トリシクロ[4.3.0.12.5]−3−デセン及びその誘導体、トリシクロ[4.4.0.12.5]−3−ウンデセン及びその誘導体、テトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]−3−ドデセン及びその誘導体、ペンタシクロ[6.5.1.13.6.02.7.09.13]−4−ペンタデセン及びその誘導体、ペンタシクロ[7.4.0.12.5.19.12.08.13]−3−ペンタデセン及びその誘導体、ペンタシクロ[6.5.1.13.6.02.7.09.13]−4,10−ペンタデカジエン及びその誘導体、ペンタシクロ[8.4.0.12.5.19.12.08.13]−3−ヘキサデセン及びその誘導体等が挙げられるが、これらに限定されない。これらのノルボルネン系モノマーは、置換基として、エステル基、カルボキシル基、及びカルボン酸無水物基等の極性基を有していてもよい。これらの化合物は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
ノルボルネン系モノマーとしては、これらの中でも、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン(ノルボルネン)が好ましい。
アルケンモノマーとしては、α−オレフィンモノマーが好ましく、具体的には、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
アルケンモノマーとしては、これらの中でも、エチレンが好ましい。
環状オレフィン系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、特に制限は無いが、60℃以上、170℃以下が、包装材料用の原料樹脂として扱い易く、好ましい。
[環状オレフィン系樹脂層]
本発明の低吸着性樹脂フィルムにおいて、環状オレフィン系樹脂層は、香気成分の低透過性と低吸着性に優れた層である。
環状オレフィン系樹脂層は、環状オレフィン系樹脂のみからなる層であってもよく、環状オレフィン系樹脂と他の種類の熱可塑性樹脂との混合物からなる層であってもよい。他の種類の熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンが好ましい。これらの中でも、環状オレフィン系樹脂と、直鎖状低密度ポリエチレンおよび/または低密度ポリエチレンとの混合物からなる層であることがより好ましい。
環状オレフィン系樹脂層は1層からなる単層構成であっても、2層以上の多層構成であってもよく、2層以上の多層構成であることが好ましい。
また、環状オレフィン系樹脂層は、低吸着性樹脂フィルムの片側表面の最表層として積層することが好ましく、さらには、環状オレフィン系樹脂層が多層構成の場合には、相対的に環状オレフィン系樹脂の含有量が少ない環状オレフィン系樹脂含有層や、低密度ポリエチレンを含有する環状オレフィン系樹脂含有層が積層されていることが好ましい。該最表層中の環状オレフィン系樹脂の含有量は、下限値は15質量%以上が好ましく、上限は値60質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましく、40質量%以下が更に好ましい。
例えば、環状オレフィン系樹脂層は、全樹脂成分中の、環状オレフィン系樹脂の含有量が、80質量%以上、97質量%以下であり、低密度ポリエチレンの含有量が、3質量%以上、20質量%以下である環状オレフィン系樹脂層と、全樹脂成分中の、環状オレフィン系樹脂の含有量が、15質量%以上、60質量%以下であり、直鎖状低密度ポリエチレンの含有量が、30質量%以上、80質量%以下であり、低密度ポリエチレンの含有量が、3質量%以上、10質量%以下であり、積層体の最表面に積層されている環状オレフィン系樹脂層とを有することが好ましい。
上記のような層構成にすることによって、低吸着性および低透過性と、ヒートシール性のバランスに優れることができる。
[ポリエチレン層]
本発明の低吸着性樹脂フィルムは、必要に応じて、ポリエチレン層を含むことができる。
ポリエチレン層は、環状オレフィン系樹脂を含有せず、ポリエチレンを含有する層である。ここで、ポリエチレンは、直鎖状低密度ポリエチレンおよび/または低密度ポリエチレンであることが好ましい。
ポリエチレン層は、低吸着性樹脂フィルム中に、組成の異なる2層以上が存在してもよく、例えば、低密度ポリエチレンからなる層と、直鎖状低密度ポリエチレンからなる層とが積層されていることが好ましい。
ポリエチレン層は、低吸着性樹脂フィルムの片面の最表面に積層されていることが好ましく、さらには、低密度ポリエチレンからなる層が低吸着性樹脂フィルムの片面の最表面に積層されていることがより好ましい。上記の層構成により、低吸着性樹脂フィルムがシーラントフィルムとして用いられて、積層体のシーラント層を形成する際に、このポリエチレン層を接着面として積層することによって、優れたラミネート強度を発揮することができる。
<低吸着性シーラントフィルム>
本発明の低吸着性シーラントフィルムは、本発明の低吸着性樹脂フィルムから作製されたシーラントフィルムであり、必要に応じて、本発明の低吸着性樹脂フィルムに種々の機能を有する層を積層して作製することもできる。
<低吸着性積層体>
本発明の低吸着性積層体は、基材層と低吸着性シーラント層とを有する積層体であり、
低吸着性シーラント層は低吸着性積層体の片面の表面層である。
本発明の低吸着性積層体は、さらに、必要に応じて、バリア層を、基材層と低吸着性シーラント層との間に有することがでる。
また、必要に応じて、印刷層を、基材層の、低吸着性シーラント層とは反対側の面上に有することもできる。
(基材層)
本発明の低吸着性積層体の基材層には、低吸着性積層体の用途に応じて任意のフィルムまたはシートを使用することができる。例えば、液体内容物を密封包装するパウチや箱型容器に適用する場合は、引っ張り強度、屈曲強度、衝撃強度等の機械的強度に優れるとともに、印刷適性に優れることが好ましい。
基材層には、例えば、二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム等の二軸延伸ポリエステルフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム等を好適に使用できるほか、紙材等も使用することができる。これらは単独で使用してもよく、また、複数を組み合わせて使用してもよい。
さらに、基材層表面、または基材層を構成する各層間には、接着性を向上させるために、接着剤層を設けたり、各層の表面に、必要に応じて、予め、所望の表面処理層を設けたりすることができる。
例えば、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガスまたは窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理、化学薬品等を用いたる酸化処理等の前処理を任意に施して、コロナ処理層、オゾン処理層、プラズマ処理層、酸化処理層等を形成して設けることができる。
或いは、表面に、プライマーコート剤層、アンダーコート剤層、アンカーコート剤層、接着剤層、蒸着アンカーコート剤層等の各種コート剤層を任意に形成して、表面処理層とすることもできる。
基材層が紙材からなる層を含む場合には、さらに、該紙材の前記低吸着性シーラント層とは反対の面上に、保護層を有することが好ましい。該保護層は、内容物が湿潤性内容物で有る場合に、基材層の耐水性を向上させるものであり、ポリエチレン系樹脂を含むことが好ましい。
(印刷層)
印刷層の印刷内容には特に制限は無い。例えば、文字、単色ベタ、明暗色彩模様、凹凸模様、凹凸による回折光沢を呈するものが挙げられる。
また、印刷機器による印刷によって形成されたものであってもよく、筆記具によって描かれたものであってもよく、または、絵柄や文字を有するフィルムまたはシートを積層したものであってもよい。
印刷層の厚みは、印刷内容や低吸着性積層体の用途に応じて、当業者が適宜に決定することができるが、好ましくは5〜500μm、より好ましくは10〜300μmである。
印刷層の表面には、密着性を向上する為に、必要に応じて、各種の表面処理を施すこともできる。
(バリア層)
本発明の低吸着性積層体中で、バリア層は、基材層と低吸着性シーラント層との間に積層されている層であり、ガスバリア性と保香性を奏する層である。
本発明において、バリア層は、金属箔、金属蒸着膜、酸化金属蒸着膜なる群から選ばれる1種または2種以上を用いることができる。
上記のようなバリア層を含むことによって、積層体のガスバリア性を向上させることができ、内容物の酸化や香味成分の散逸を防ぐ効果が高まり、内容物の風味を維持する効果を高めることができる。
(低吸着性シーラント層)
本発明の低吸着性積層体中の低吸着性シーラント層は、低吸着性積層体の片面の表面層であり、本発明の低吸着性シーラントフィルムからなる層であり、積層体の最外層となる最表面は、環状オレフィン系樹脂を含む層である。
低吸着性シーラント層は、カプロン酸エチルおよび/または酢酸イソアミルの低吸着性および低透過性と、ヒートシール性を有している。
本発明における低吸着性シーラント層の全てが低吸着性シーラントフィルムのみから形成される場合には、上記の低吸着性シーラントフィルムの層構成が、そのまま低吸着性シーラント層の構成に適用される。
低吸着性シーラント層は、1層または2層以上からなる層で構成されていてもよい。
低吸着性シーラント層が2層以上の多層構成の場合には、本発明の低吸着性シーラントフィルムから形成された層以外の、溶融(共)押出コーティングされて積層された層や、接着剤を介して積層されたフィルムからなる層を含んでいてもよい。
本発明の低吸着性積層体において、低吸着性シーラント層側の最表面となる環状オレフィン系樹脂を含む層は、本発明の低吸着性シーラントフィルム中の環状オレフィン系樹脂層であってよく、さらに、環状オレフィン系樹脂層が多層構成の場合には、高いヒートシール性を得る為に、環状オレフィン系樹脂の含有率が相対的に低い層であることが好ましく、該環状オレフィン系樹脂と低密度ポリエチレンとを混合して含有する層であることがより好ましい。
また、低吸着性シーラント層の他方の基材層側の表面層は、優れたラミネート強度を得る為に、ポリエチレン層であることが好ましい。
さらにまた、低吸着性シーラント層は、本発明の低吸着性積層体中に、接着剤層を介して積層されていることが好ましい。
(接着剤層)
本発明では、接着剤層によって、各層間を接着することができる。
接着剤層は、一般的な公知の、ドライラミネート用接着剤、EC(エクストルージョンコート)用接着剤、ノンソルベントラミネート用接着剤、任意のアンカーコート剤等を用いて形成することができる。
接着剤は、熱硬化型、紫外線硬化型、電子線硬化型等であってよく、水性型、溶液型、エマルジョン型、分散型等のいずれの形態でもよく、また、その性状は、フィルム/シート状、粉末状、固形状等のいずれの形態でもよく、更に、接着機構については、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型等のいずれの形態でもよい。
<低吸着性包装材料>
本発明の低吸着性包装材料は、本発明の低吸着性積層体を用いて作製された包装材料である。
<低吸着性包装袋>
本発明の低吸着性包装袋は、本発明の低吸着性包装材料を用いて、低吸着性シーラント層が接内容物層になるように作製された包装袋である。
例えば、本発明の低吸着性包装材料を使用し、これを二つ折にするか、又は低吸着性包装材料2枚を用意し、その低吸着性シーラント層の面を対向させて重ね合わせ、さらにその周辺端部を、例えば、側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型、平底シール型、角底シール型、ガゼット型等のヒートシール形態によりヒートシールして、種々の形態の包装袋を製造することができる。
上記において、ヒートシールの方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知の方法で行うことができる。
<低吸着性液体用紙容器>
本発明の低吸着性液体用紙容器は、基材層に紙材を有する本発明の低吸着性包装材料を用いて、低吸着性シーラント層が接内容物層になるように製函された、液体用紙容器である。
実施例では、下記原材料を用いた。
COC1:ポリプラスチックス(株)社製環状オレフィン系樹脂、TOPAS(R)8007F−600、ノルボルネン由来繰り返し単位の含有量65質量%、ガラス転移温度78℃。
LLDPE1:宇部丸善ポリエチレン(株)社製LLDPE、ユメリット(R)0520F、MFR2g/10分、密度0.904g/cm
LLDPE2:(株)プライムポリマー社製LLDPE、ウルトゼックス(R)1520L、MFR2.3g/10分、密度0.914g/cm)。
LLDPEフィルム3:三井化学東セロ(株)社製LLDPEフィルム、TUX−MCS。厚さ40μm。
LDPE1:サンテックM6525。
LDPE2:日本ポリエチレン(株)社製LDPE、ノバテック(R)LC522、MFR4.0g/10分、密度0.923g/cm
PETフィルム1:東洋紡(株)社製2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、E−5100;厚さ12μm。
アルミニウム箔1:日本製箔(株)社製A1N30H−O。厚さ7μm。
接着剤1:ロックペイント(株)社製ロックボンドJ/アドロック。配合質量比RU77T/H−7=10/1。
アンチブロッキング剤マスターバッチ:住友化学(株)社製、EMB−21。MFR4g/10分、合成ゼオライト含有。合成ゼオライト/LLDPEの質量比は、10/90。
[環状オレフィン系樹脂層用の樹脂組成物の調製]
(樹脂組成物1の調製)
下記原料を混合、混練して、樹脂組成物1を得た。
COC1 95質量部
LDPE1 5質量部
(樹脂組成物2の調製)
下記原料を混合、混練して、樹脂組成物2を得た。
環状オレフィン系樹脂/直鎖状低密度ポリエチレン/低密度ポリエチレンの質量比は、40/45+9/5=40/54/5。
COC1 40質量部
LLDPE1 45質量部
LDPE1 5質量部
アンチブロッキング剤マスターバッチ 10質量部
(樹脂組成物3の調製)
下記原料を混合し、充分に混練して、樹脂組成物3を得た。
環状オレフィン系樹脂/直鎖状低密度ポリエチレン/低密度ポリエチレンの質量比は、
15/50+27/5=15/77/5。
COC1 15質量部
LDPE1 5質量部
LLDPE1 50質量部
アンチブロッキング剤マスターバッチ 30質量部
Figure 2020050353
<低吸着性樹脂フィルムの作製と評価>
[実施例1]
作製する低吸着性樹脂フィルムの層構成は、下記の通り。なお、「/」はその左右の層が積層一体化されていることを示す。
ポリエチレン層1、2を構成する樹脂としてLDPE2、ポリエチレン層3を構成する樹脂としてLLDPE2、環状オレフィン系樹脂層1を構成する樹脂としてCOC1、環状オレフィン系樹脂層2を構成する樹脂として上記で得た樹脂組成物1を選択し、インフレーション法を用いた5層共押出製膜法により、低吸着性樹脂フィルム1(厚さ40μm)を作製し、各種評価を実施した。
ポリエチレン層1(7.5μm)/ポリエチレン層2(7.5μm)/ポリエチレン層3(10μm)/環状オレフィン系樹脂層1(7.5μm)/環状オレフィン系樹脂層2(7.5μm)
[実施例2〜4]
環状オレフィン系樹脂層1の厚みと環状オレフィン系樹脂層2の樹脂組成物の種類と厚みを、表1の記載に従って変更した以外は、実施例1と同様に操作して、低吸着性樹脂フィルム2〜4を作製した。
Figure 2020050353
<低吸着性包装材料の作製と評価>
[実施例5]
作製する低吸着性包装材料の層構成は、下記の通り。
基材として、PETフィルム1とアルミニウム箔1とを接着剤1を用いて貼り合せたものを用意し、アルミニウム箔面と上記実施例1で得た低吸着性樹脂フィルムのポリエチレン層側の面とを対向させて、接着剤1を介して貼り合わせて、低吸着性包装材料を得た。そして、各種評価を実施した。詳細は表3に示す。
PETフィルム1(12μm)/接着剤1(3g/m)/アルミ箔1(7μm)/接着剤1(3g/m)/低吸着性樹脂フィルム1(40μm)
[実施例6〜8、比較例1]
低吸着性樹脂フィルム1を、表2の記載に従って、実施例2〜4の低吸着性樹脂フィルム2〜4、またはLLDPEフィルム3に変更した以外は、実施例5と同様に操作して、包装材料を得て、同様に評価した。
Figure 2020050353
<評価方法>
[共押出インフレーション製膜性]
製膜されたフィルム中の、層間剥離、切れ、厚みムラ、フィッシュアイの発生有無を目視により検出し、問題が無ければ良好とした。
[香気成分の残存率]
先ず、試験に用いる日本酒と焼酎の香気成分であるカプロン酸エチルと酢酸イソアミルの含有率をヘッドスペースガスクロマトグラフィー(HS−GS)を用いて測定した。
次に、得られた包装材料を用いて10cm×10cmのパウチを作製し、該パウチ内に日本酒または焼酎を充填して25℃、1週間保存したのちに、該パウチ内の日本酒または焼酎に含有されるカプロン酸エチルと酢酸イソアミルの含有率を、同様に測定して、各香気成分の保存前に対する残存率を算出した。
[評価結果まとめ]
実施例1〜4の低吸着性樹脂フィルムは、良好な製膜性を示した。
そして、得られた実施例1〜4の低吸着性樹脂フィルムをシーラントフィルムとして用いて作製された実施例5〜8の包装材料は高い香気成分の残存率を示したが、汎用のLLDPEフィルムをシーラントフィルムとして用いて作製された比較例1の包装材料は劣った香気成分の残存率を示した。
1 低吸着性樹脂フィルム
2 ポリエチレン層
2a ポリエチレン層(LDPE)
2b ポリエチレン層(LLDPE)
3 環状オレフィン系樹脂含有層
3a 環状オレフィン系樹脂含有層(高環状オレフィン系樹脂含有率)
3b 環状オレフィン系樹脂含有層(低環状オレフィン系樹脂含有率)
4 低吸着性積層体
5 基材層
6 接着剤層
7 バリア層
8 低吸着性シーラント層

Claims (20)

  1. カプロン酸エチルおよび/または酢酸イソアミルの吸着および透過を抑えるための、環状オレフィン系樹脂を含むことを特徴とする、包装用の、低吸着性樹脂フィルム。
  2. 前記環状オレフィン系樹脂が、ポリノルボルネン系樹脂であることを特徴とする、請求項1に記載の、低吸着性樹脂フィルム。
  3. 前記環状オレフィン系樹脂が、ノルボルネン系モノマーと、アルケンモノマーとの共重合体であることを特徴とする、請求項1に記載の、低吸着性樹脂フィルム。
  4. さらに、低密度ポリエチレンおよび/または直鎖状低密度ポリエチレンを含むことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の、低吸着性樹脂フィルム。
  5. 前記低吸着性樹脂フィルムが、環状オレフィン系樹脂層と、ポリエチレン層とを有し、
    該環状オレフィン系樹脂層は、前記環状オレフィン系樹脂を含有し、
    該ポリエチレン層は、前記環状オレフィン系樹脂を含有せず、前記直鎖状低密度ポリエチレンおよび/または前記低密度ポリエチレンを含有することを特徴とする、
    請求項4に記載の、低吸着性樹脂フィルム。
  6. 前記低吸着性樹脂フィルムの片面の最表面が、前記ポリエチレン層であることを特徴とする、
    請求項5に記載の、低吸着性樹脂フィルム。
  7. 前記ポリエチレン層は、前記低密度ポリエチレンからなる層と、前記直鎖状低密度ポリエチレンからなる層とを有し、
    前記低吸着性樹脂フィルムの片面の最表面が、該低密度ポリエチレンからなる層であることを特徴とする、
    請求項5または6に記載の、低吸着性樹脂フィルム。
  8. 前記環状オレフィン系樹脂層は、
    全樹脂成分中に、前記環状オレフィン系樹脂が、80質量%以上、97質量%以下であり、前記低密度ポリエチレンが、3質量%以上、20質量%以下である層と、
    全樹脂成分中に、前記環状オレフィン系樹脂が、15質量%以上、60質量%以下であり、前記直鎖状低密度ポリエチレンが、30質量%以上、80質量%以下であり、前記低密度ポリエチレンが、3質量%以上、10質量%以下であり、積層体の最表面に積層されている層と
    を有することを特徴とする、
    請求項5〜7の何れか1項に記載の、低吸着性樹脂フィルム。
  9. 前記環状オレフィン系樹脂層の厚さが、前記低吸着性樹脂フィルムの全厚さの20%以上、50%以下であることを特徴とする、請求項5〜8の何れか1項に記載の、低吸着性樹脂フィルム。
  10. 全厚さが、20μm以上、150μm以下であることを特徴とする、請求項1〜9の何れか1項に記載の、低吸着性樹脂フィルム。
  11. 前記低吸着性樹脂フィルムを構成する層が、押出しまたは共押出しによって形成された層であることを特徴とする、請求項1〜10の何れか1項に記載の、低吸着性樹脂フィルム。
  12. 請求項1〜11の何れか1項に記載の低吸着性樹脂フィルムからなることを特徴とする、低吸着性シーラントフィルム。
  13. 少なくとも、基材層と低吸着性シーラント層とを有する低吸着性積層体であって、
    該低吸着性シーラント層は、該低吸着性積層体の片面の表面層であって、請求項12に記載の低吸着性シーラントフィルムからなり、積層体の最外層となる最表面層が、該前記環状オレフィン系樹脂層であることを特徴とする、低吸着性積層体。
  14. さらに、バリア層を、前記基材層と前記低吸着性シーラント層との間に有し、
    該バリア層は、金属箔、金属蒸着膜、酸化金属蒸着膜なる群から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする、請求項13に記載の、低吸着性積層体。
  15. さらに、印刷層を、前記基材層の、前記低吸着性シーラント層とは反対側の面上に有することを特徴とする、請求項13または14に記載の、低吸着性積層体。
  16. 前記基材層が、紙材からなる層を有することを特徴とする、請求項13〜15の何れか1項に記載の、低吸着性積層体。
  17. さらに、保護層を、前記紙材の、前記低吸着性シーラント層とは反対の面上に有することを特徴とする、請求項16に記載の、低吸着性積層体。
  18. 請求項13〜17の何れか1項に記載の低吸着性積層体からなることを特徴とする、低吸着性包装材料。
  19. 請求項18に記載の低吸着性包装材料を用いて、前記低吸着性シーラント層が接内容物層になるように作製されたことを特徴とする、低吸着性包装袋。
  20. 請求項16または17に記載の低吸着性積層体からなる低吸着性包装材料を用いて、前記低吸着性シーラント層が接内容物層になるように製函されたことを特徴とする、低吸着性液体用紙容器。
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