JP2020049820A - リサイクル炭素繊維含有複合体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】安価に製造でき、かつバージン炭素繊維を用いた場合と同等の機械的強度を示すリサイクル炭素繊維含有複合体の製造方法を提供する。【解決手段】リサイクル炭素繊維含有複合体の製造方法であって、樹脂及びエラストマーの少なくともいずれかである高分子材料と、リサイクル用に回収された炭素繊維強化プラスチックを熱分解することにより得られ、前記炭素繊維強化プラスチックのマトリックス成分が炭化した残留炭素が付着しているリサイクル炭素繊維とを、せん断流動場及び伸長場を付与しながら溶融混練する、リサイクル炭素繊維含有複合体の製造方法。【選択図】図5
Description
本発明は、リサイクル炭素繊維含有複合体の製造方法に関し、詳細には、リサイクル炭素繊維を原料に用いて炭素繊維複合体を製造する技術に関する。
自動車の燃費向上や、電動化に伴う航続距離拡大のニーズから、自動車部品の軽量化の要求が高まっている。かかる要求を実現する軽量素材として、近年、炭素繊維複合材料が注目されており、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)として知られている。CFRPには、長繊維を用いた製品と短繊維を用いた製品とがある。これらのうち、長繊維を用いた製品は、既に航空機部材や高圧タンク等に実用化されており、また自動車分野への適用も始まっている。一方、短繊維を用いた製品は、射出成形による複雑な形状の部品を大量生産できる利点があるものの、炭素繊維が高価であるため材料コストが高くなるという欠点により普及が進んでいないのが実情である。
炭素繊維のコスト低減を図る手段として、使用済みのCFRP製品やCFRP製品の生産工程で出る端材等といった廃材から回収したリサイクル炭素繊維を活用することが行われている(例えば、特許文献1や特許文献2参照)。炭素繊維複合材料の廃材は、従来、焼却処理や埋め立て処理等がなされていたが、これら廃材を回収し再利用することにより環境負荷の低減にも繋がる。
炭素繊維が本来有している特性(機械的強度の補強性能や耐熱性、耐久性等)をリサイクル炭素繊維が十分に発揮するようにするには、バージン炭素繊維により近い状態で回収することが望ましいと考えられる。しかしながら、バージン炭素繊維により近い状態で回収されたリサイクル炭素繊維は、髪の毛のように軟質でふんわりと軽く、炭素繊維同士が相互に絡み合っている。そのため、マトリックス成分とリサイクル炭素繊維とを混練してリサイクル品を製造する場合に、混練装置に対してリサイクル炭素繊維を定量投入することが困難である。また、リサイクル炭素繊維同士が絡み合っているため、原料を混練してもリサイクル炭素繊維をマトリックス成分中に均質に分散できず、得られる成形品の機械的強度が十分でないことが懸念される。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、安価に製造でき、かつバージン炭素繊維を用いた場合と同等又はそれ以上の機械的強度を示すリサイクル炭素繊維含有複合体及びその製造方法を提供することを主たる目的とする。
第1の構成は、リサイクル炭素繊維含有複合体の製造方法に関し、樹脂及びエラストマーの少なくともいずれかである高分子材料と、リサイクル用に回収された炭素繊維強化プラスチックを熱分解することにより得られ、前記炭素繊維強化プラスチックのマトリックス成分が炭化した残留炭素が付着しているリサイクル炭素繊維とを、せん断流動場及び伸長場を付与しながら溶融混練することを特徴とする。
上記構成では、炭素繊維強化プラスチックから炭素繊維を回収して新たな炭素繊維強化プラスチック製品としてリサイクル品を製造する場合に、炭素繊維として、炭素繊維強化プラスチックのマトリックス成分に由来する残留炭素が炭素繊維表面に付着している比較的硬質のリサイクル炭素繊維を用いる。このため、リサイクル炭素繊維の取り扱い性が良好であり、原料を混練装置に供給する際にリサイクル炭素繊維を混練装置に定量投入できる。つまり、混練装置に対する原料の供給安定性に優れている。また、リサイクル炭素繊維には、炭素繊維に残留炭素が付着したままであるため、炭素繊維強化プラスチックから炭素繊維を回収するための処理にかかる費用を抑えることができる。これにより、リサイクル品の製造コストの低減を図ることができる。
また、比較的硬質のリサイクル炭素繊維を、せん断流動場及び伸長場を付与しながら高分子材料と共に溶融混練することによって、リサイクル炭素繊維を十分に開繊することができるとともに、リサイクル炭素繊維に付着している残留炭素をナノレベルの粒子としてマトリクス中に均一に分散させることができる。これにより、得られるリサイクル品では、粒子状炭素がフィラーとしての役割を果たし、また炭素繊維については十分に開繊されてマトリックス中に均一に分散されることにより、リサイクル品の機械的強度を十分に高くすることができる。よって、上記製造方法によれば、安価に製造でき、かつバージン炭素繊維を用いた場合と同等又はそれ以上の機械的強度を示すリサイクル品を得ることができる。
第2の構成は、上記第1の構成において、予め定めた分量の前記リサイクル炭素繊維と前記高分子材料とを原料供給部から供給する工程と、前記原料供給部から供給された前記リサイクル炭素繊維と前記高分子材料とを、せん断流動場及び伸長場を付与しながら溶融混練する工程と、を含むことを特徴とする。残留炭素が付着したままのリサイクル炭素繊維は硬質であり、供給安定性が良好である。よって、上記構成によれば、原料供給部から供給した量に相当するリサイクル炭素繊維を成形品中に導入することができる。
第3の構成は、上記第1又は第2の構成において、前記リサイクル炭素繊維は、単繊維が多数凝集した炭素繊維集合体であることを特徴とする。炭素繊維集合体を用いることにより、炭素繊維の取扱い性をより優れたものにできるとともに、残留炭素が十分に付着していることからリサイクル品の機械的強度を高める上で好適である。また、上記炭素繊維集合体は、バージン炭素繊維により近い状態で回収された軟質かつふんわりとしたリサイクル炭素繊維に比べて低コストであり、リサイクル品をより安価に製造できる。
第4の構成は、上記第1〜第3のいずれかの構成において、前記リサイクル炭素繊維は、前記炭素繊維強化プラスチックを200〜800℃で乾留することにより得られる一回加熱品であることを特徴とする。この場合、リサイクル炭素繊維は、残留炭素による炭素皮膜により覆われた炭素繊維集合体であり、取扱い性に優れている。また、材料コストを抑えることができ、リサイクル品をより安価に製造できる点でも好適である。
第5の構成は、上記第1〜第4のいずれかの構成において、前記高分子材料と、前記リサイクル炭素繊維と、ナノフィラーとを溶融混練することを特徴とする。この構成によれば、ナノフィラーを更に配合してせん断流動場及び伸長場を付与しながら溶融混練することにより、リサイクル品の機械的強度をより高めることができる。
第6の構成は、樹脂及びエラストマーの少なくともいずれかである高分子材料からなるマトリックス中にリサイクル炭素繊維を含有するリサイクル炭素繊維含有複合体であって、前記リサイクル炭素繊維は、長さ3mm以下の短繊維であり、前記マトリックス中に無配向に分散されており、炭素繊維強化プラスチックのマトリックス成分の炭化による生成物である炭素が、粒子の状態で前記マトリックス中に分散されていることを特徴とする。この構成によれば、粒子状炭素がマトリックス中に分散されていることにより、バージン炭素繊維を用いた場合と同様又はそれ以上の機械的強度を示すリサイクル品を得ることができる。
以下、実施の形態に関連する事項について詳細に説明する。本実施形態のリサイクル炭素繊維含有複合体は、[A]高分子材料と[B]リサイクル炭素繊維とを溶融混練する工程を含む方法により製造される。なお、本明細書において、「〜」を用いて記載された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味である。
<[A]高分子材料>
[A]高分子材料は、樹脂及びエラストマーの少なくともいずれかである。[A]高分子材料は、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂のいずれであってもよい。
[A]高分子材料は、樹脂及びエラストマーの少なくともいずれかである。[A]高分子材料は、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂のいずれであってもよい。
[A]高分子材料の具体例としては、熱可塑性樹脂として、例えばポリエステル、ポリオレフィン(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、エチレン−αオレフィン系樹脂等)、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、(メタ)アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリレート−スチレン−アクリロニトリル共重合体(ASA樹脂)、ポリカーボネート、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアミド、ポリアセタール等を;
熱硬化性樹脂として、例えばエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、熱硬化性ポリイミド等を;
熱可塑性エラストマーとして、例えば共役ジエン系熱可塑性エラストマー(例えば、SBS、SIS、SEP、SEBS、SEPS、SEEPS、SIBS、RBR、CEBC等)、スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPEE)、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、ポリアミド系熱可塑性エラストマー(TPAE)等を;
熱硬化性エラストマーとして、例えばイソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、ニトリルゴム(NBR)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、アクリルゴム(ACM)、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等を、それぞれ挙げることができる。[A]高分子材料としては、これらの一種を単独で又は二種以上を組み合わせて使用することができる。
熱硬化性樹脂として、例えばエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、熱硬化性ポリイミド等を;
熱可塑性エラストマーとして、例えば共役ジエン系熱可塑性エラストマー(例えば、SBS、SIS、SEP、SEBS、SEPS、SEEPS、SIBS、RBR、CEBC等)、スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPEE)、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、ポリアミド系熱可塑性エラストマー(TPAE)等を;
熱硬化性エラストマーとして、例えばイソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、ニトリルゴム(NBR)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、アクリルゴム(ACM)、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等を、それぞれ挙げることができる。[A]高分子材料としては、これらの一種を単独で又は二種以上を組み合わせて使用することができる。
[A]高分子材料は、リサイクル炭素繊維含有複合体(リサイクル品)を用いる目的に応じて適宜選択することができるが、これらのうち、比較的低い温度で成形が可能な点や、再度のリサイクルが可能な点で、熱可塑性樹脂及び熱可塑性エラストマーの少なくともいずれかであることが好ましく、熱可塑性樹脂がより好ましい。なお、本明細書において「CFRP」は、熱硬化性高分子材料によりマトリックス成分が形成されている物品と、熱可塑性高分子材料によりマトリックス成分が形成されている物品とを含む意味である。
<[B]リサイクル炭素繊維>
[B]リサイクル炭素繊維は、リサイクル用に回収された炭素繊維強化プラスチック(以下、「リサイクル用CFRP」ともいう。)を熱分解することによって得られた炭素繊維であり、有機物の炭化による残留物が繊維表面に付着している。
[B]リサイクル炭素繊維は、リサイクル用に回収された炭素繊維強化プラスチック(以下、「リサイクル用CFRP」ともいう。)を熱分解することによって得られた炭素繊維であり、有機物の炭化による残留物が繊維表面に付着している。
リサイクル用CFRPは、母材(マトリックス成分)として高分子材料が用いられており、かつ強化材として炭素繊維が用いられた材料により形成されているものであればよく、特に限定されない。リサイクル用CFRPの具体例としては、バージン炭素繊維を用いて製造され、製品としての機能を終えた廃棄物や、製品の生産工程で出る端材等の廃材を使用することができる。こうした廃材は従来、埋め立てや焼却等によって処分されていたところ、リサイクル炭素繊維を用いて製品を製造することにより廃材を有効に活用でき、エネルギの有効利用や環境負荷の低減等に資する点で好ましい。
リサイクル用CFRPに含有される炭素繊維は特に限定されず、PAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維が挙げられる。また、リサイクル用CFRP中の炭素繊維は、短繊維及び長繊維のいずれでもよい。これらのうち長繊維を用いた炭素繊維強化プラスチックは既に航空機部材や高圧タンク等において実用化されており、また自動車部品への適用も進められているため、長繊維を含有する炭素繊維強化プラスチックの方が入手しやすいといえる。なお、本明細書において「短繊維」は、繊維長が3mm以下である炭素繊維をいい、「長繊維」は、繊維長が3mmより長い炭素繊維をいう。
リサイクル用CFRPを構成するマトリックス成分としては、[A]高分子材料の具体例として例示した熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性エラストマー及び熱硬化性エラストマーが挙げられる。これらのうち、十分な量の残留炭素が表面に付着した炭素繊維を得ることができる点で、熱硬化性樹脂であることが好ましい。なお、マトリックス成分は、1種の高分子材料のみから構成されていてもよく、2種以上の高分子材料から構成されていてもよい。
[B]リサイクル炭素繊維は、リサイクル用CFRPのマトリックス成分に由来する残留炭素が炭素繊維の表面に付着しており、硬くごわごわした質感である。ここで、リサイクル用CFRPのマトリックス成分が十分に除去され、バージン炭素繊維により近い状態のリサイクル炭素繊維は、髪の毛のようにふんわりと軽く、また単繊維同士が相互に絡み合っている。そのため、混練装置に炭素繊維を供給する場合に予め定めた分量を混練装置内に供給することが困難であり、混練装置に対する原料の供給安定性に劣る。また、炭素繊維同士が絡み合っているため分散性に劣り、炭素繊維がマトリックス成分中に均一に分散したリサイクル品を製造できないことが懸念される。
軟質かつ軽質のリサイクル炭素繊維を用いる場合、バージン炭素繊維のように炭素繊維に樹脂を含浸させてシート状に成形し、このシート状の成形体(プリプレグ)を用いてリサイクル品を製造することも考えられる。しかしながら、この場合には手間もコストもかかってしまう。これに対し、本製造方法で使用する[B]リサイクル炭素繊維は、残留炭素が付着した状態であるため硬質であり、原料の供給安定性に優れている。このため、そのままの状態で使用しても混練装置内に定量投入でき、取り扱い性が良好である。[B]リサイクル炭素繊維は、供給安定性により優れている点で、単繊維が多数凝集した炭素繊維集合体であることが好ましい。より具体的には、[B]リサイクル炭素繊維は、残留炭素がバインダとなって繊維束を形成した炭素繊維集合体であることが特に好ましい。[B]リサイクル炭素繊維は、取り扱いやすさの点で、各々の炭素繊維が炭素皮膜で覆われ、パリパリとした硬い質感を有しているとよい。炭素繊維集合体の形状は特に限定されず、例えば短冊状、板状等が挙げられる。
[B]リサイクル炭素繊維が炭素繊維集合体である場合、その繊維方向は特に限定されず、ランダム配向でもよいし、規則的な配向(例えば一軸配向、二軸配向等)でもよい。溶融混練する際に[B]リサイクル炭素繊維の開繊がより進行しやすい点で、規則的な繊維配向を有していることが好ましく、一軸配向であることがより好ましい。
こうした[B]リサイクル炭素繊維は、炭素繊維強化プラスチックを200〜800℃、より好ましくは300〜600℃で乾留することにより得ることができる。乾留は、バッチ式の炭化乾留炉を用い、好ましくは400℃以上の加熱温度に設定して無酸素状態で加熱(蒸し焼き)することによって行うことが好ましい。乾留に供する炭素繊維強化プラスチックは、乾留前に粉砕してもよいが、炭化乾留炉に収容可能であれば、切断や粉砕せずにそのまま用いてもよい。乾留時間は、原料となる炭素繊維強化プラスチックの種類及び大きさに応じて適宜設定されるが、通常3〜24時間であり、好ましくは4〜12時間である。乾留は、過熱水蒸気を炭化乾溜炉内に供給しながら行ってもよい。
[B]リサイクル炭素繊維としては、上記乾留の操作により得られる1回加熱品を用いることが特に好ましい。1回加熱品を更に加熱した2回加熱品は、例えば、焼成炉(連続式炉)を用い、酸素雰囲気下、200〜800℃で1回加熱品を加熱することにより得ることができる。しかしながら、2回加熱品は柔らかくしなやかであるため、そのままの状態で混練装置に供給した場合、使い勝手が十分でない。これに対し、1回加熱品は硬質であるため取扱いやすく、また安価であるというメリットがある。
[B]リサイクル炭素繊維における残留炭素の量(質量%)は、加熱処理前のリサイクル用CFRP中のマトリックス成分の合計量に対して、8〜30質量%であることが好ましい。残留炭素が8質量%以上であると、リサイクル炭素繊維の取扱い性がより良好であるとともに、リサイクル品の強度を十分に確保できる点で好ましい。また、[B]リサイクル炭素繊維中の残留炭素が、マトリックス成分に対して30質量%以下であると、残留炭素が過剰量であることに起因する製品強度の低下を好適に抑制できる点で好ましい。このような観点から、[B]リサイクル炭素繊維中の残留炭素の量は、より好ましくは10〜20質量%、更に好ましくは11.5〜15質量%である。
[B]リサイクル炭素繊維としては、市販品を使用することができる。市販品としては、例えば、カーボンファイバーリサイクル工業社製の一次加熱品等が挙げられる。
<その他の成分>
本実施形態のリサイクル炭素繊維含有複合体は、原料として[A]高分子材料及び[B]リサイクル炭素繊維のみを用いて製造されてもよいが、[A]高分子材料及び[B]リサイクル炭素繊維以外の成分(以下、「その他の成分」という。)を更に用いて製造されてもよい。
本実施形態のリサイクル炭素繊維含有複合体は、原料として[A]高分子材料及び[B]リサイクル炭素繊維のみを用いて製造されてもよいが、[A]高分子材料及び[B]リサイクル炭素繊維以外の成分(以下、「その他の成分」という。)を更に用いて製造されてもよい。
その他の成分としては、例えばカーボンナノチューブ、粘土、シリカ粒子等のナノフィラーが挙げられる。これらのうち、リサイクル品に優れた機械的強度及び耐熱性を付与できる点で、層状構造を有するナノフィラーを好ましく使用でき、層状ケイ酸塩をより好ましく使用できる。層状ケイ酸塩としては、マイカ、雲母、タルク、カオリン、モンモリロナイト等が挙げられ、好ましくは合成マイカである。
ナノフィラーの配合割合(二種以上配合する場合にはそれらの合計量)は、原料の合計量に対して、1〜30質量%とすることが好ましく、2〜20質量%とすることがより好ましい。
<リサイクル炭素繊維含有複合体の製造>
本実施形態のリサイクル炭素繊維含有複合体は、[A]高分子材料及び[B]リサイクル炭素繊維、並びに必要に応じて配合されるその他の成分を、せん断流動場及び伸長場を付与しながら溶融混練する高せん断加工処理を行うことにより製造される。本実施形態では、原料を原料供給部から供給して予備的に溶融混練する第1混練工程と、当該第1混練工程により得られた混練物を、せん断流動場及び伸長場を付与しながら溶融混練する第2混練工程と、を含む方法により製造される。
本実施形態のリサイクル炭素繊維含有複合体は、[A]高分子材料及び[B]リサイクル炭素繊維、並びに必要に応じて配合されるその他の成分を、せん断流動場及び伸長場を付与しながら溶融混練する高せん断加工処理を行うことにより製造される。本実施形態では、原料を原料供給部から供給して予備的に溶融混練する第1混練工程と、当該第1混練工程により得られた混練物を、せん断流動場及び伸長場を付与しながら溶融混練する第2混練工程と、を含む方法により製造される。
第1混練工程では、予め定めた分量の[A]高分子材料及び[B]リサイクル炭素繊維を原料供給部から供給し、供給された原料を予備的に混練する。原料中の[A]高分子材料及び[B]リサイクル炭素繊維の配合割合は、[A]高分子材料と[B]リサイクル炭素繊維との合計量に対し、[B]リサイクル炭素繊維を10〜60質量%とすることが好ましい。[B]リサイクル炭素繊維の配合割合を10質量%以上とすることにより、リサイクル品の強度を十分に高くできる点で好ましい。また、[B]リサイクル炭素繊維の配合割合を60質量%以下とすることにより、加工性をより良好にできる点で好ましい。当該配合割合は、より好ましくは15〜55質量%であり、更に好ましくは20〜50質量%である。
原料を調製するのにあたり、[B]リサイクル炭素繊維としては市販品をそのまま用いてもよく、あるいはサイズが大きい場合には、例えば2mm〜1cm程度の小片に切断して用いてもよい。[B]リサイクル炭素繊維は、繊維表面に残留炭素が付着した状態のまま用いられる。
リサイクル炭素繊維含有複合体は、原料に対してせん断流動場及び伸長場を付与しながら溶融混練することが可能な既知の混練装置を用いて製造できる。混練装置は、原料を予備的に混練して溶融する第1混練部と、第1混練部による予備混練により得られた混練物をせん断流動場及び伸長場を付与しながら溶融混練する第2混練部と、を備える。この実施形態では、第1混練部及び第2混練部は別々の混練機により構成されており、第1混練部は汎用の二軸混練機により構成され、第2混練部は高せん断加工機により構成されている。
第1混練部では、[A]高分子材料と[B]リサイクル炭素繊維が原料供給部(ホッパー)から投入され、その投入された原料を溶融混練することによりペレット(以下、「一次ペレット」ともいう。)を製造する。なお、第1混練部による予備混練時の温度等の各条件は、[A]高分子材料の種類等に応じて適宜設定することができる。第2混練部では、第1混練部にて製造された一次ペレットを原料として用い、せん断流動場及び伸長場を付与しながら一次ペレットを溶融混練する。
高せん断加工機の一例を図1に示す。図1には、バッチ式の高せん断加工機10を示している。高せん断加工機10は単軸押出機であり、バレル11と、バレル11に回転可能に挿通されたスクリュ12とを備える。バレル11は、円筒状のシリンダ部13を有し、シリンダ部13にシャフト14を介してスクリュ12が設置されている。
バレル11には、シリンダ部13の内周面とスクリュ12との間の間隙である溶融混練部15に原料を供給する供給口としてのホッパー16が設けられている。また、バレル11にはヒータ17が設けられている。ヒータ17は、バレル11の温度が原料の混練に最適な値となるようにバレル11の温度を調整する。
スクリュ12は内部帰還型スクリュであり、スクリュ本体の内部に、軸方向に延びる内部孔18を有している。内部孔18は、その前端部が前方に向かって開放される開口部19となっている。内部孔18の後端部には、外周方向に向かって延びる通路部21が接続されており、内部孔18の中空部と溶融混練部15とを連通している。内部孔18の内径は1〜5mmであり、好ましくは2〜3mmである。スクリュ12の長さと直径との比L/Dは1.78程度である。シリンダ部13内においてスクリュ12の前方には、シリンダ部13の前端部の内面とスクリュ12との間に空間部22が設けられており、空間部22に開口部19が面している。空間部22は溶融混練部15に連通されており、軸方向の長さ(ギャップ)を所定範囲内(例えば0.5〜5mmの範囲内)で調節可能になっている。
高せん断加工機10を用いて成形品を製造する場合、まず、ホッパー16から原料が投入される。本実施形態では、第1混練部にて製造された一次ペレットが投入される。ホッパー16に供給された原料は溶融され、スクリュ12の回転に伴い溶融混練部15を通って先端側の空間部22に送られ、続いて内部孔18を通ってスクリュ12の後端部に戻される。スクリュ12の後端部に戻された原料は通路部21を通ってスクリュ12の外部に出て、スクリュ12の回転に伴い、スクリュ12の後端部から溶融混練部15を通ってスクリュ先端部の空間部22に再び送られる。高せん断加工機10では、シリンダ部13内に供給された原料を、スクリュ12の後端部から先端部に送った後、スクリュ12の内部孔18を通ってスクリュ12の後端部に戻すといった循環処理が繰り返され、原料が溶融混練される。
この循環処理において、原料がスクリュ12の後端部から先端部に送られる際には、回転するスクリュ12とシリンダ部13の内周面との間の速度差によって生じるせん断作用が原料に付与される。また、原料がスクリュ12の先端部の空間部22から内部孔18の内部に送られる際には、原料には、広い所から狭い所を通過する際に生じる伸長作用が付与される。これにより、高せん断加工機10においてシリンダ部13内の原料はせん断流動と伸長流動とが繰り返された状態となり、その状態で溶融混練物が生成される。
混練に際しては、せん断流動場を十分に発生させながら溶融混練を行う観点から、スクリュ12の回転速度は、好ましくは200〜3000rpmであり、せん断速度は、好ましくは300〜4500sec−1である。混練温度は、[A]高分子材料の融点に応じて適宜設定されるが、200〜500℃の温度範囲内の値とすることができる。混練時間は、好ましくは15秒〜15分、より好ましくは30秒〜10分である。空間部22の軸方向の長さ(ギャップ)及び内部孔18の内径によってせん断流動場及び伸長流動場の強さが調整される。
得られた溶融混練物は、空間部22から成形部23へ送られ、所望の形状に成形される。成形の方法は特に限定されず、例えば射出成形、押出成形、圧縮成形等とすることができる。成形部23では、最終製品に対応する形状の金型を配置し、直接成形によりリサイクル炭素繊維含有複合体としての最終製品(押出成形品、射出成形品等)を得てもよい。あるいは、成形部23では、溶融混練物を一旦、ペレット状、パウダー状、繊維状、ストランド状又はブロック状等の2次加工用材料に成形し、その後、2次加工用材料を用いて更に、射出成形、押出成形、圧縮成形、レーザ加工等の各種加工処理を実施することにより最終製品を得てもよい。この場合、2次加工用材料及び最終製品は共に「リサイクル炭素繊維含有複合体」に相当する。
原料として[A]高分子材料及び[B]リサイクル炭素繊維を用い、高せん断加工処理によりせん断流動場と伸長流動場とを繰り返し付与しながら溶融混練することにより、[B]リサイクル炭素繊維における炭素繊維成分を十分に開繊でき、マトリックス中に短繊維が無配向に分散した高分子−炭素繊維複合体を得ることができる。また、高せん断加工により、[B]リサイクル炭素繊維を構成する残留炭素が炭素繊維から剥がれ、その剥がれた残留炭素がナノレベルの粒子状となり溶融混練物中に均一に分散される。これにより、リサイクル品において残留炭素がフィラーとして機能し、またリサイクル炭素繊維が一本一本開繊してリサイクル炭素繊維とマトリックス成分との密着性が向上することにより、製品の機械的強度を高めることができる。また、フィラーを別途供給せずに十分な強度を確保できる。
なお、上記では、第2混練部として、内部帰還型スクリュを搭載したバッチ式の高せん断加工機10を用いる場合を一例に挙げて説明したが、溶融混練物にせん断作用及び伸長作用を繰り返し付与する機能を有するスクリュを備える装置であればよい。例えば、溶融された原料にせん断作用を付与する部分と伸長作用を付与する部分とが軸方向に沿って交互に設けられたスクリュを搭載する連続式の高せん断加工機を用いてリサイクル炭素繊維含有複合体を製造してもよい。また、第1混練部と第2混練部とを直結し、第1混練部により得られた溶融混練物をペレット化せずにそのまま第2混練部に導入し、その導入された溶融混練物に対し、第2混練部においてせん断作用及び伸長作用を付与しながら溶融混練する構成としてもよい。また、第2混練部としては、一軸型に代えて、原料に対しせん断作用及び伸長作用を付与可能な二軸型の高せん断加工機を用いる構成としてもよい。
せん断流動場及び伸長場を付与して溶融混練を行う高せん断加工機又は混練装置の市販品又は試作品としては、例えば、東芝機械社製の連続式高せん断加工機、井元製作所社製の高せん断成形加工機「HSE3000」及び全自動連続式高せん断成形加工機、ニイガタマシンテクノ社製の混練機「NHSS2−28」等が挙げられる。これらの装置を用いて、[A]高分子材料及び[B]リサイクル炭素繊維を含む原料を高せん断加工処理することにより、[B]リサイクル炭素繊維を構成する炭素繊維が短繊維としてランダム配向し、かつ残留炭素が粒子状となってマトリックス成分中に均一に分散したリサイクル炭素繊維含有複合体を得ることができる。
上記製造方法により得られるリサイクル炭素繊維含有複合体は、短繊維状のリサイクル炭素繊維がマトリックス中に無配向に分散しており、かつ、リサイクル用CFRPのマトリックス成分の炭化により得られる残留炭素が粒子の状態でマトリックス中に分散している。この複合体は、引張強度や引張弾性率等の機械的強度に優れている。このため、上記製造方法により得られたリサイクル炭素繊維含有複合体は種々の用途に適用することができる。具体的には、例えば自動車、船舶及び鉄道車両等の移動体の部品;ラケット、ゴルフシャフト、釣り竿、スティック等のスポーツ用部品;機体、主翼、尾翼等の航空宇宙用部材;ドライブシャフト、板バネ、フライホイール、ローラ、ケーブル、補修補強材等の産業機械部品;屋根材、壁材等の建築材料;筐体等の情報端末機器用部品等の材料や、あるいはペレット、シート、フィルム、繊維、ストランド等の中間品又は原料等に適用することができる。
短繊維ペレットは、射出成形による複雑な形状の部品を大量生産するための材料として有用である。特に上記製造方法によれば、一般的に高価であると言われている炭素繊維を含有するペレットを安価に製造でき、製品の材料コストを抑えることができるとともに、バージン炭素繊維を用いた場合と同等又はそれ以上の機械的強度を有する製品を得ることができる点で優れている。
以下、実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
1.リサイクル炭素繊維含有複合体の作製
(1)評価用成形体1の作製
リサイクル炭素繊維(カーボンファイバーリサイクル工業社製の一次加熱品)を約3mm幅に切断した。この切断したリサイクル炭素繊維を原料全体の40質量%、及びポリフェニレンサルファイド(PPS)を原料全体の60質量%を通常の2軸混練機にて混合しペレット化した。得られたペレット(これを「一次ペレット」とする。)を、図1に示す高せん断加工機(HSPテクノロジー社保有、ギャップ=2mm、スクリュ内径=2.5φ)のホッパーに投入した。スクリュ温度320℃で樹脂の可塑化を行った後、スクリュ回転速度600rpm、せん断速度440sec−1で60秒間混練し、溶融混練物を得た。得られた溶融混練物を成形し、約3〜5mmのペレット(これを「二次ペレット」とする。)とした。続いて、二次ペレットを原料として320℃に設定した熱プレス機を用いて圧縮成形し、室温下で徐冷することによって80mm×80mm×0.2mmのフィルム状の成形体(これを「評価用成形体1」とする。)を作製した。
1.リサイクル炭素繊維含有複合体の作製
(1)評価用成形体1の作製
リサイクル炭素繊維(カーボンファイバーリサイクル工業社製の一次加熱品)を約3mm幅に切断した。この切断したリサイクル炭素繊維を原料全体の40質量%、及びポリフェニレンサルファイド(PPS)を原料全体の60質量%を通常の2軸混練機にて混合しペレット化した。得られたペレット(これを「一次ペレット」とする。)を、図1に示す高せん断加工機(HSPテクノロジー社保有、ギャップ=2mm、スクリュ内径=2.5φ)のホッパーに投入した。スクリュ温度320℃で樹脂の可塑化を行った後、スクリュ回転速度600rpm、せん断速度440sec−1で60秒間混練し、溶融混練物を得た。得られた溶融混練物を成形し、約3〜5mmのペレット(これを「二次ペレット」とする。)とした。続いて、二次ペレットを原料として320℃に設定した熱プレス機を用いて圧縮成形し、室温下で徐冷することによって80mm×80mm×0.2mmのフィルム状の成形体(これを「評価用成形体1」とする。)を作製した。
図2及び図3に、原料として使用したリサイクル炭素繊維のSEM写真を示す。図2にはリサイクル炭素繊維の表面写真(100倍)を示し、図3にはリサイクル炭素繊維の断面写真(2000倍)を示している。使用したリサイクル炭素繊維は一軸配向しており、また1本1本のリサイクル炭素繊維(符号A)の表面は残留炭素(符号B)により被覆され、多数の単繊維が凝集した状態であった。
(2)評価用成形体2の作製
上記(1)で得られた二次ペレットに、リサイクル炭素繊維の含有割合が1質量%となるようにPPSを加えて二次ペレット中のリサイクル炭素繊維を切断しないように希釈混合し、厚さ0.1mmのフィルム状の成形体(これを「評価用成形体2」とする。)を作製した。
上記(1)で得られた二次ペレットに、リサイクル炭素繊維の含有割合が1質量%となるようにPPSを加えて二次ペレット中のリサイクル炭素繊維を切断しないように希釈混合し、厚さ0.1mmのフィルム状の成形体(これを「評価用成形体2」とする。)を作製した。
2.成形体の評価
(1)顕微鏡による観察
評価用成形体2の表面を裏面から光を照射した状態で顕微鏡(30倍)により観察した。その結果を図4に示す。図4から分かるように、評価用成形体2に含有されるリサイクル炭素繊維(符号A)の方向はランダムで、繊維長さが概ね0.05〜0.4mmの短繊維が1本1本分離した状態でマトリックス(符号C)中の全体に亘って均一に分布していた。また、マトリックス中には、原料に用いたリサイクル炭素繊維の表面に付着していた残留炭素(符号B)が粒子の状態で均一に分布していた。
(1)顕微鏡による観察
評価用成形体2の表面を裏面から光を照射した状態で顕微鏡(30倍)により観察した。その結果を図4に示す。図4から分かるように、評価用成形体2に含有されるリサイクル炭素繊維(符号A)の方向はランダムで、繊維長さが概ね0.05〜0.4mmの短繊維が1本1本分離した状態でマトリックス(符号C)中の全体に亘って均一に分布していた。また、マトリックス中には、原料に用いたリサイクル炭素繊維の表面に付着していた残留炭素(符号B)が粒子の状態で均一に分布していた。
(2)引張試験
評価用成形体1を用い、ASTM D638に準拠した方法に従って引張試験を行い、引張強度(MPa)及び引張弾性率(MPa)を測定した。応力−ひずみ曲線は、A&D社製引張試験機(テンシロンRTG−1310)を用いて引張モードで測定した。測定は、20℃、相対湿度50%の雰囲気下で、クロスヘッド速度10mm/分で行った。それらの結果を図5に示した。なお、図5中、横軸は、高せん断加工処理の有無を表し、高せん断加工処理を行った場合を「あり」、高せん断加工処理を行わず通常の2軸混練のみを行った場合を「なし」と示している。縦軸は、(a)については引張強度(MPa)、(b)については引張弾性率(MPa)の測定結果をそれぞれ示している。
評価用成形体1を用い、ASTM D638に準拠した方法に従って引張試験を行い、引張強度(MPa)及び引張弾性率(MPa)を測定した。応力−ひずみ曲線は、A&D社製引張試験機(テンシロンRTG−1310)を用いて引張モードで測定した。測定は、20℃、相対湿度50%の雰囲気下で、クロスヘッド速度10mm/分で行った。それらの結果を図5に示した。なお、図5中、横軸は、高せん断加工処理の有無を表し、高せん断加工処理を行った場合を「あり」、高せん断加工処理を行わず通常の2軸混練のみを行った場合を「なし」と示している。縦軸は、(a)については引張強度(MPa)、(b)については引張弾性率(MPa)の測定結果をそれぞれ示している。
[実施例2]
高せん断加工時に、層状ケイ酸塩(合成雲母、片倉コープアグリ社製ミクロマイカMK−100)を、リサイクル炭素繊維とポリフェニレンサルファイドとの合計量の5質量%更に配合した点、スクリュ回転速度を500rpmに変更した点、及び混練時間を90秒に変更した点以外は実施例1と同様の操作を行い、評価用成形体1を得た。また、得られた評価用成形体1を用いて、実施例1と同様にして引張試験を行った。それらの結果を図5に示した。
[比較例1]
リサイクル炭素繊維(カーボンファイバーリサイクル工業社製の一次加熱品)を約3mm幅に切断した。この切断したリサイクル炭素繊維を原料全体の40質量%、及びポリフェニレンサルファイド(PPS)を原料全体の60質量%を通常の2軸混練機にて混合しペレット化した。得られたペレットを高せん断加工せずに、ペレットを原料として320℃に設定した熱プレス機を用いて圧縮成形し、室温下で徐冷することによって80mm×80mm×0.3mmの評価用成形体1を作製した。また、得られた評価用成形体1を用いて、実施例1と同様にして引張試験を行った。それらの結果を図5に示した。
[比較例2]
評価用成形体1として、バージン炭素繊維(vCF)とポリフェニレンサルファイド(PPS)とからなる市販のペレット(ポリプラスチックス社製、PPS:vCF=70:30(質量比))を用いて、実施例1と同様にして引張試験を行った。それらの結果を図5に示した。
高せん断加工時に、層状ケイ酸塩(合成雲母、片倉コープアグリ社製ミクロマイカMK−100)を、リサイクル炭素繊維とポリフェニレンサルファイドとの合計量の5質量%更に配合した点、スクリュ回転速度を500rpmに変更した点、及び混練時間を90秒に変更した点以外は実施例1と同様の操作を行い、評価用成形体1を得た。また、得られた評価用成形体1を用いて、実施例1と同様にして引張試験を行った。それらの結果を図5に示した。
[比較例1]
リサイクル炭素繊維(カーボンファイバーリサイクル工業社製の一次加熱品)を約3mm幅に切断した。この切断したリサイクル炭素繊維を原料全体の40質量%、及びポリフェニレンサルファイド(PPS)を原料全体の60質量%を通常の2軸混練機にて混合しペレット化した。得られたペレットを高せん断加工せずに、ペレットを原料として320℃に設定した熱プレス機を用いて圧縮成形し、室温下で徐冷することによって80mm×80mm×0.3mmの評価用成形体1を作製した。また、得られた評価用成形体1を用いて、実施例1と同様にして引張試験を行った。それらの結果を図5に示した。
[比較例2]
評価用成形体1として、バージン炭素繊維(vCF)とポリフェニレンサルファイド(PPS)とからなる市販のペレット(ポリプラスチックス社製、PPS:vCF=70:30(質量比))を用いて、実施例1と同様にして引張試験を行った。それらの結果を図5に示した。
図5の結果から、原料として[A]高分子材料と[B]リサイクル炭素繊維を用い、これらを高せん断加工処理により溶融混練することにより、高せん断加工処理を行わなかった成形品(比較例1)及びバージン炭素繊維を用いた成形品(比較例2)よりも引張強度及び引張弾性率が高いリサイクル品が得られた。また、ナノフィラーを更に配合することにより、引張強度については同等である一方で引張弾性率がより高い成形品を得ることができた。
10…高せん断加工機、11…バレル、12…スクリュ、13…シリンダ部、15…溶融混練部、16…ホッパー、18…内部孔、22…空間部、A…リサイクル炭素繊維、B…残留炭素、C…マトリックス。
Claims (6)
- 樹脂及びエラストマーの少なくともいずれかである高分子材料と、リサイクル用に回収された炭素繊維強化プラスチックを熱分解することにより得られ、前記炭素繊維強化プラスチックのマトリックス成分が炭化した残留炭素が付着しているリサイクル炭素繊維とを、せん断流動場及び伸長場を付与しながら溶融混練する、リサイクル炭素繊維含有複合体の製造方法。
- 予め定めた分量の前記リサイクル炭素繊維と前記高分子材料とを原料供給部から供給する工程と、
前記原料供給部から供給された前記リサイクル炭素繊維と前記高分子材料とを、せん断流動場及び伸長場を付与しながら溶融混練する工程と、
を含む、請求項1に記載のリサイクル炭素繊維含有複合体の製造方法。 - 前記リサイクル炭素繊維は、単繊維が多数凝集した炭素繊維集合体である、請求項1又は2に記載のリサイクル炭素繊維含有複合体の製造方法。
- 前記リサイクル炭素繊維は、前記炭素繊維強化プラスチックを200〜800℃で乾留することにより得られる1回加熱品である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のリサイクル炭素繊維含有複合体の製造方法。
- 前記高分子材料と、前記リサイクル炭素繊維と、ナノフィラーとを溶融混練する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のリサイクル炭素繊維含有複合体の製造方法。
- 樹脂及びエラストマーの少なくともいずれかである高分子材料からなるマトリックス中にリサイクル炭素繊維を含有するリサイクル炭素繊維含有複合体であって、
前記リサイクル炭素繊維は、長さ3mm以下の短繊維であり、前記マトリックス中に無配向に分散されており、
炭素繊維強化プラスチックのマトリックス成分の炭化による生成物である炭素が、粒子の状態で前記マトリックス中に分散されている、リサイクル炭素繊維含有複合体。
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