JP2020047366A - 多重通信用コネクタ - Google Patents
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Abstract
Description
この多重通信用のコネクタは、コネクタハウジング内にノイズを除去するための磁性体としてフェライトが内部に配置されるようになっている。
また、特許文献1に記載された多重通信用のコネクタは、付勢アームの弾性変形または寸法交差によってフェライトの取付け位置にズレが発生し、フェライトの貫通穴に端子が接触しフェライトが摩耗することによってノイズ除去性能が低下し、結果的に、通信信頼性が低下してしまう問題がある。
また、本発明に係る多重通信用コネクタは、前記複数のフェライトが、テーパ状の前記傾斜面を前記収容部側傾斜面に当接させた状態で固定されることによって、前記複数のフェライトの前記貫通孔の中心と、該貫通孔に挿通されている前記タブ状端子の中心とが一致した状態となるので、前記複数のフェライトの前記貫通孔にタブ状端子が接触し前記フェライトが摩耗することを防ぐことができる。
このため、本発明に係る多重通信用コネクタは、小型化を可能とし、かつ、フェライトの取付け位置のズレによるノイズ除去性能の低下を防止することによって通信信頼性を確保することができる。
本発明の実施例に係る多重通信用コネクタ1は、例えば、車両に搭載された複数の電装品を通信によって制御するために配策される通信線の接続に用いられるものである。
フェライト40は、ブロック状の磁性体であり、一対の貫通孔41が形成され、かつ、外周面に収容方向奥側端面に向けて先細りとなるように傾斜面40a、40b、40c、40dが形成されたテーパ状になっている。
このフェライト40は、一対の貫通孔41に一対のバスバー50の後述する一対のタブ状端子51が挿通されるように形成されている。
各貫通孔41は、貫通孔41の中心と、貫通孔41に挿通されているタブ状端子51の中心とが一致した状態になっていれば、孔内壁面に対してタブ状端子が僅かな隙間を有して挿通されるように孔内径が設定されている。
このため、フェライト40の一対の貫通孔41の各貫通孔41の中心と、各貫通孔41に挿通されているタブ状端子51の中心とが一致した状態になっていれば、タブ状端子51が貫通孔41の孔内壁面に接触することによってフェライト40が摩耗することがない。
一対のバスバー50の各バスバー50は、板状の導電部材にプレス加工等を施すことによって成形されたものである。
各バスバー50は、複数のタブ状端子51と、複数のタブ状端子51を連結する端子連結部52と、を有する。
コネクタハウジング10は、合成樹脂等の絶縁材からなり、本体部分となるハウジング本体20と、ハウジング本体20の後部に組み付けられるリアカバー30と、を有する。
このコネクタ嵌合部21は、底壁22から嵌入空間21aに向けて一対のバスバー50の各タブ状端子51が突出されるようになっている。
なお、係合部32の周辺は薄肉部分(図3参照)になっており、係合部32が被係合部24をのり越えて係合完了位置に移動され易いように、この薄肉部分が外側に弾性的に撓み易くなっている。
なお、フェライト40の位置決め固定について、より具体的に説明すると、フェライト40の一対の貫通孔41の並び方向(図2中、矢印Zで示す方向)、および、フェライト40の一対の貫通孔41の並び方向に直交する方向(図3中、矢印Yで示す方向)でフェライト40が位置決め固定される。
まず、作業者は、一対のバスバー50をリアカバー30に取り付ける(図4(a)、図4(b)、図5(a)、図5(b)参照)。
より具体的には、作業者は、一対のバスバー50の各端子連結部52をリアカバー30の対応するそれぞれの端子固定部37に圧入して固定する。
より具体的には、作業者は、各フェライト40の先細り側の端部をフェライト収容部33の収容口に向けた状態で、リアカバー30に取り付け完了された一対のバスバー50のそれぞれのタブ状端子51を各フェライト40の一対の貫通孔41に挿通しつつ、各フェライト40をテーパ対応傾斜面部34に配置する。
このようにしてテーパ対応傾斜面部34に配置された各フェライト40は傾斜面40a、40b、40c、40dが収容部側傾斜面34a、34b、34c、34dに当接された状態でフェライト収容部33内に収容される。
各フェライト40は、このような状態でフェライト収容部33内に収容されると、一対の貫通孔41の並び方向(図2中、矢印Zで示す方向)、および、一対の貫通孔41の並び方向に直交する方向(図3中、矢印Yで示す方向)で位置決めされるため、フェライト40の一対の貫通孔41の各貫通孔41の中心と、各貫通孔41に挿通されているタブ状端子51の中心とが一致した状態になる。
より具体的には、ハウジング本体20の後部とリアカバー30の組み付け用嵌合部31とを嵌め合わせつつ、ハウジング本体20の被係合部24にリアカバー30の係合部32を係合させる。
このようにしてリアカバー30をハウジング本体20の後部に組み付ける際、ハウジング本体20の押圧面23aが複数のフェライト40をフェライト収容部33への収容方向に押圧するので、複数のフェライト40は傾斜面40a、40b、40c、40dを収容部側傾斜面34a、34b、34c、34dに当接された状態で対応するフェライト収容部33内に完全に固定される。
これにより、フェライト40の一対の貫通孔41の各貫通孔41の中心と、各貫通孔41に挿通されているタブ状端子51の中心とが一致した状態で複数のフェライト40が各フェライト収容部33内に完全に固定される。
また、本発明の実施例に係る多重通信用コネクタ1は、複数のフェライト40が、テーパ状の傾斜面40a、40b、40c、40dを収容部側傾斜面34a、34b、34c、34dに当接させた状態で固定されることによって、複数のフェライト40の貫通孔41の中心と、該貫通孔41に挿通されているタブ状端子51の中心とが一致した状態となるので、複数のフェライト40の貫通孔41にタブ状端子51が接触しフェライト40が摩耗することを防ぐことができる。
このため、本発明の実施例に係る多重通信用コネクタ1は、小型化を可能とし、かつ、フェライト40の取付け位置のズレによるノイズ除去性能の低下を防止することによって通信信頼性を確保することができる。
図6は、(a)が変形例の多重通信用コネクタ2のリアカバー30を前面側から視た図であり、(b)が端子固定部38の要部拡大図である。図7は、(a)が端子固定部38の要部拡大図であり、(b)が(a)に示した端子固定部38にバスバー50の端子連結部52が固定された状態を示した図である。図8は、端子固定部38が図7のA−A線断面図に対応し、(a)が端子固定部38の要部拡大図でありバスバー50が固定される前の状態を示した図であり、(b)が(a)に示した端子固定部38にバスバー50の端子連結部52が固定された状態を示した図である。
なお、その他の構成は実施例と同様であり、実施例と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
10 コネクタハウジング
20 ハウジング本体
21 コネクタ嵌合部
21a 嵌入空間
22 底壁
22a 貫通孔
23 押圧壁部
23a 押圧面
24 被係合部
30 リアカバー
31 組み付け用嵌合部
32 係合部
33 フェライト収容部
34 テーパ対応傾斜面部
34a、34b、34c、34d 収容部側傾斜面
35 逃げ空間部
36 奥壁の面
37、38 端子固定部
38a 連結部挿入凹部
38b リブ
40 フェライト
40a、40b、40c、40d 傾斜面
41 貫通孔
50 バスバー
51 タブ状端子
52 端子連結部
Claims (3)
- 一対の貫通孔が形成され、かつ、外周面に収容方向奥側端面に向けて先細りとなるように傾斜面が形成されたテーパ状の複数のフェライトと、
前記傾斜面に対応して入り口開口が拡大されるように内壁面に収容部側傾斜面が形成されて前記複数のフェライトがそれぞれ収容される複数のフェライト収容部と、相手コネクタとの嵌合部分となるコネクタ嵌合部に前記一対の貫通孔を通して突出される一対のタブ状端子の各タブ状端子を前記複数のフェライト収容部の並び方向で連結する端子連結部を有する一対のバスバーのそれぞれの前記端子連結部を固定する一対の端子固定部と、を有するリアカバーと、
前記コネクタ嵌合部と、前記リアカバーが後部に組み付けられた状態で前記複数のフェライト収容部に収容された前記複数のフェライトを前記複数のフェライト収容部への収容方向に押圧することによって、前記複数のフェライトの前記傾斜面を対応する前記複数のフェライト収容部の前記収容部側傾斜面に当接させた状態で固定する押圧面と、を有するハウジング本体と、
を有することを特徴とする多重通信用コネクタ。 - 前記複数のフェライト収容部は、
前記フェライトが前記押圧面によって収容方向に押圧された状態で前記フェライト収容部の奥壁の面に突き当てられることなく、前記傾斜面を前記収容部側傾斜面に当接させた状態で固定されるように機能する逃げ空間部
を有することを特徴とする請求項1に記載の多重通信用コネクタ。 - 前記端子連結部は、
板状をなし、
前記一対の端子固定部の各端子固定部は、
前記端子連結部が挿入される部分となる前記連結部挿入凹部と、
前記連結部挿入凹部の対向する内側面に設けられ、該連結部挿入凹部に挿入された前記端子連結部を挟持する少なくとも一対のリブと、
を有することを特徴とする請求項1または2に記載の多重通信用コネクタ。
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