以下、本発明の実施形態を説明する。本発明の実施形態に係る情報処理装置は、音取得部と、画像取得部と、位置取得部と、記憶部と、を備えている。音取得部は、移動体の外部の音を取得する。画像取得部は、移動体の外部の画像を取得する。位置取得部は、移動体の位置を取得する。記憶部は、外部の音に予め定められた要注意音が含まれており、且つ、当該要注意音の発生源が外部の画像に含まれていない場合に、位置取得部で取得された位置又は当該位置を含む領域に関する注意情報を記憶する。
上記の注意情報に対応する位置又は領域では、要注意音は取得されるが、その発生源の画像を捉えることができないことから、その近傍に、要注意音の発生源が隠れる死角が存在している可能性が高い。本実施形態の情報処理装置によれば、このような位置又は領域に関する注意情報が記憶部に記憶される。これにより、例えば記憶部に記憶されている注意情報に対応する位置又は領域を走行する移動体の運転者に、死角について注意を促す等といった運用が可能となる。このように、本実施形態の情報処理装置によれば、死角に対する注意喚起を効果的に補助することができる。
発生源を画像に捉えられない要注意音が外部の音に含まれている場合、その外部の音が響いてくる方向に死角が存在する可能性が高い。本実施形態によれば、このような方向を死角が存在する方向として利用することが可能となるので、死角に対する注意喚起を一層効果的に補助することができる。
上述したように、要注意音が響いてくる方向には死角が存在する可能性が高い。本実施形態によれば、この方向を死角が存在する方向と見做して具体的な注意喚起を行うことができる。
また、本実施形態の情報処理装置は、移動体の挙動及び当該移動体の運転者の挙動のうち少なくとも一方に関する運転情報を取得する運転情報取得部、を備えている。そして、記憶部は、外部の音に予め定められた要注意音が含まれており、且つ、当該要注意音の発生源が外部の画像に含まれていない場合であっても、運転情報取得部で取得された運転情報が所定の条件を満たしている場合には、注意情報の記憶を省略する。
本実施形態によれば、上記の所定の条件を適宜に設定することで、注意情報の記憶についての処理負担を抑えることができる。所定の条件としては、例えば移動体が減速している、あるいは運転者が死角の方向を向いている等というように、運転者が死角に注意していることを示す条件を採用することができる。
また、本実施形態では、記憶部で記憶されている注意情報に対応した位置又は領域において、要注意音の発生源が外部の画像に含まれる状況が所定回数繰り返された場合に、記憶部は、当該注意情報を記憶内容から消去する。
注意情報に対応した位置又は領域において、要注意音の発生源が外部の画像に含まれる状況が繰り返される場合、例えば周辺の建物や道路に対する工事によって死角が解消された可能性が高い。本実施形態によれば、このような場合には注意情報が消去されるので、記憶部における記憶情報量を抑えることができる。
また、本実施形態の情報処理装置は、移動体が記憶部で記憶されている注意情報に対応した位置又は領域を走行する可能性がある場合に、移動体の運転者に事前通知する通知部を備えている。
また、本発明の実施形態に係る情報処理方法は、音取得工程と、画像取得工程と、位置取得工程と、記憶工程と、を備えている。音取得工程は、移動体の外部の音を取得する工程である。画像取得工程は、移動体の外部の画像を取得する工程である。位置取得工程は、移動体の位置を取得する工程である。記憶工程は、外部の音に予め定められた要注意音が含まれており、且つ、当該要注意音の発生源が外部の画像に含まれていない場合に、位置取得工程で取得された位置又は当該位置を含む領域に関する注意情報を記憶する工程である。
本実施形態の情報処理方法によれば、近傍に死角が存在している可能性が高い位置又は領域に関する注意情報が記憶部に記憶される。これにより、例えば記憶部に記憶されている注意情報に対応する位置又は領域を走行する移動体の運転者に、死角について注意を促す等といった運用が可能となる。このように、本実施形態の情報処理方法によれば、死角に対する注意喚起を効果的に補助することができる。
本実施形態に係る情報処理プログラムによれば、上述した情報処理方法を、コンピュータにより実行させることで、死角に対する注意喚起を効果的に補助することができる。
本実施形態の記憶媒体によれば、記憶されている情報処理プログラムにより、上述した情報処理方法をコンピュータで実行させることができる。これにより、死角に対する注意喚起を効果的に補助することができる。
以下、死角に対する注意喚起を効果的に補助するという課題を解決するための実施例について図を参照して具体的に説明する。まず、第1実施例について説明する。
図1は、移動体に搭載された、第1実施例に係る情報処理装置を示す模式的なブロック図である。
図1に示されている移動体1は乗用車である。この移動体1に搭載された情報処理装置100は、この移動体1の運転者が死角に注意すべき位置や領域に関するデータを記憶部170のメモリ172に記憶するとともに、その記憶内容に基づいて死角に対する注意喚起を行う装置である。
本実施例では、情報処理装置100の構成要素は、その一部を除いて、移動体1に搭載されたナビゲーション装置に構築されている。また、記憶部170のメモリ172は、ナビゲーション装置が備える記憶媒体の一部が利用されている。
情報処理装置100の各構成要素について説明する前に、まず、記憶部170のメモリ172に記憶されるデータのデータ構造について説明する。
図2は、図1に示されている記憶部のメモリに記憶されるデータのデータ構造を示す模式図であり、図3は、図2に示されているデータ構造をテーブル形式で示す図である。
図2及び図3に示されているデータ構造173は、次のような個別注意情報173bを含んだデータ構造となっている。個別注意情報173bは、道路ネットワーク173aにおいて、移動体1の運転者が死角に注意すべき位置又は領域に関する情報となっている。道路ネットワーク173a上の位置とは、道路ネットワーク173aを構成するノード173cや、道路ネットワーク173aを構成する道路リンク173d上のポイント173eのことである。また、道路ネットワーク173a上の領域とは、道路ネットワーク173aを構成する道路リンク173dのことである。
また、各個別注意情報173bには、死角に注意すべき位置又は領域、移動体1の種類としての車種、死角に注意すべき運転者個人、死角に隠れている可能性の高い注意対象、死角の方向、及び、死角の解消を示唆する状況が生じた状況回数、が含まれている。ここで、死角の解消とは、個別注意情報173bにおける位置又は領域の周辺での建物や道路に対する工事等によって死角が解消されることを意味している。また、ここでは特定しないが、車種は、用途種類である普通乗用車、小型貨物車、軽四輪乗用車等といった名称であってもよく、ボディタイプであるセダン、スポーツ、ステーションワゴン等といった名称であってもよい。
図2及び図3の例では、5つの個別注意情報173bが例示されている。第1の個別注意情報173b−1では、死角に注意すべき位置又は領域が道路リンクL1となっている。更に、第1の個別注意情報173b−1には、車種Ca、死角に注意すべき運転者Da、注意対象としての「子供」及び「自転車」、死角の方向D11、及び状況回数としての「0」が情報として含まれている。第2の個別注意情報173b−2では、死角に注意すべき位置又は領域が道路リンクL2であり、車種Ca、運転者Db、注意対象としての「自転車」、死角の方向D12、及び状況回数としての「0」が情報として含まれている。第3の個別注意情報173b−3では、死角に注意すべき位置又は領域が道路リンクL3上のポイントP1であり、車種Ca、運転者Db、注意対象としての「自転車」、死角の方向D13、及び状況回数としての「0」が情報として含まれている。第4の個別注意情報173b−4では、死角に注意すべき位置又は領域がノードN1であり、車種Ca、運転者Da、注意対象としての「子供」、死角の方向D14、及び状況回数としての「1」が情報として含まれている。第5の個別注意情報173b−5では、死角に注意すべき位置又は領域がノードN2であり、車種Ca、運転者Da、注意対象としての「スケートボード」、死角の方向D15、及び状況回数としての「4」が情報として含まれている。
本実施例では、このようなデータ構造173を有するデータが、図1に示されている記憶部170のメモリ172に記憶されている。このメモリ172は、上述したように、移動体1に搭載されたナビゲーション装置が備える記憶媒体の一部となっている。尚、上記のデータを記憶するものはこのような記憶媒体に限るものではなく、ナビゲーション装置とは別体に設けられた記憶媒体や、書込み/読み出しが可能な記憶装置であってもよい。あるいは、公知の可搬型記憶媒体であってもよい。可搬型記憶媒体にデータを記憶しておく場合、上記の記憶部170は、可搬型記憶媒体の設置と取外しが可能なリーダ/ライタ装置となる。
そして、図1に示されている情報処理装置100では、記憶部170のメモリ172に記憶するデータの作成や、その作成されたデータに基づいた注意喚起が行われる。
情報処理装置100は、音取得部110、画像取得部120、位置取得部130、運転情報取得部140、車種記憶部150、個人特定部160、記憶部170、及び通知部180、を備えている。
音取得部110は、移動体1の各所に設置された複数のマイクを有し、これらのマイクを通して移動体1の外部の音を取得する。また、音取得部110は、取得された外部の音が、どの位置のマイクで取得されたかを特定することで、外部の音が響いてくる方向をも取得するものとなっている。
画像取得部120は、移動体1の前方側に配置されたカメラを有し、このカメラを介して移動体1の外部の画像を取得する。
位置取得部130は、GNSS(Global Navigation Satellite System:全球測位衛星システム)等の測位システムを用いて移動体1の位置を把握する。ここで、本実施例では、記憶部170のメモリ172には、上述したデータとは別に、図2に示されているような道路ネットワーク173aが記憶されている。位置取得部130は、測位システムで把握した位置をこの道路ネットワーク173aと照らし合わせることで、道路ネットワーク173aに対応した移動体1の位置(ノード173cやポイント173e)又は領域(道路リンク173d)を取得する。
運転情報取得部140は、移動体1の挙動及び運転者の挙動の両方に関する運転情報を取得する。移動体1の挙動については、ハンドルやブレーキ等といった運転に係る諸装置の操作情報を取得し、運転者の挙動については、移動体1に搭載されたアイトラッカーで運転者の視線に関する情報を取得している。
尚、運転情報の取得は、上述の取得手法に限るものではなく、移動体1の挙動や運転者の挙動に関する情報を取得するものであれば、具体的な手法を問うものではない。また、本実施例とは異なり、移動体1の挙動及び運転者の挙動のうちの一方のみに関する運転情報を取得することとしてもよい。
車種記憶部150は、移動体1の車種を記憶するメモリである。
個人特定部160は、移動体1の運転者個人を特定する。具体的な特定手法としては、ここでは特定しないが、例えば運転者が名前等をキー入力する手法や、指紋認証によって特定する手法や、運転者が所有するスマートホン等から個人認証情報を読み取る手法等が挙げられる。
記憶部170は、図2及び図3に示されている個別注意情報173bを随時に生成してメモリ172に記憶、蓄積することでデータ構造173を有するデータを作成する。記憶部170は、メモリ172とともに、個別注意情報173bを生成してデータを作成する情報生成部171を備えている。
情報生成部171は、個別注意情報173bを生成するに当たり、次のような判定を行う。まず、音取得部110で取得された外部の音に予め定められた要注意音が含まれているか否かを判定する。メモリ172には、上記のデータとは別に、ここでの判定に用いるための情報テーブルが記憶されている。
図4は、図1に示されている情報生成部において要注意音に関する判定に用いられる情報テーブルを示す図である。
この図4に示されている情報テーブル174は、運転者が注意を払うべき音として予め定められた要注意音の名称と、その要注意音の抽出条件と、を互いに対応付けたテーブルである。図4の例では、要注意音の名称として、「子供の声」、「自転車の音」、及び「スケートボードの音」が挙げられている。そして、各要注意音の抽出条件が、各要注意音に特有の周波数範囲と音のレベル範囲とで規定されている。
尚、要注意音は、上述した「子供の声」、「自転車の音」、及び「スケートボードの音」に限るものではなく、適宜に設定し得る。また、抽出条件も、周波数範囲と音のレベル範囲とに限るものではなく、要注意音の抽出の条件足り得るものであれば具体的な条件内容を問うものではない。
図1に示されている情報生成部171は、まず、音取得部110で取得された外部の音に対する周波数解析を行い、その解析結果に基づいて、情報テーブル174に規定されている抽出条件を満たす要注意音が含まれているか否かを判定する。
ここで、上述したように、音取得部110では、移動体の各所に配置された複数のマイクで外部の音を取得している。各マイクで取得された外部の音は、どの位置のマイクで取得されたかが特定されることで、その外部の音が響いてくる方向とともに取得されることとなっている。
情報生成部171は、音取得部110において複数のマイクそれぞれで取得される外部の音について上述した要注意音の判定を行う。これにより、情報生成部171は、要注意音が含まれていると判定した時には、その要注意音を含む外部の音の方向によって、その要注意音の方向も把握することとなる。
外部の音に要注意音が含まれていた場合、情報生成部171は、画像取得部120で取得された外部の画像に、上記の情報テーブル174において要注意音の名称に記載された「子供」や「自転車」等といった要注意音の発生源が含まれているか否かを判定する。この判定は、ここでの説明は割愛するが、公知の画像解析の手法を用いて行われる。
このとき、情報生成部171は、上述したように要注意音の方向を把握する。情報生成部171は、要注意音の発生源が含まれているか否かを判定する際には、外部の画像において、要注意音の方向と一致するエリアにその発生源の像が存在しているか否かを判定することとなる。
そして、外部の音に要注意音が含まれており、且つ、要注意音の発生源が外部の画像に含まれていない場合に、情報生成部171は、図2及び図3に示されている個別注意情報173bを生成する。
ここで、外部の音に要注意音が含まれており、且つ、要注意音の発生源が外部の画像に含まれていない場合とは、この要注意音が取得されたときの移動体1の近傍に死角が存在し、要注意音の発生源がその死角に隠れていることを意味する。道路脇の建物や壁等によって視覚的に隠された路地等が、ここにいう死角に相当する。
上記の個別注意情報173bは、このような死角が近傍に存在する位置として、要注意音が取得されたときに位置取得部130で取得された道路ネットワーク173a上の移動体1の位置又は領域を含んでいる。また、上記のような路地等が死角となるか否かは、移動体1の高さや、運転者の体格によって異なる場合がある。そこで、個別注意情報173bには、車種記憶部150に記憶されている移動体1の車種、及び、個人特定部160で特定された運転者の個人名称が含まれている。更に、個別注意情報173bには、要注意音の判定時に判明した要注意音の発生源が、死角に隠れている可能性の高い注意対象として含まれる。また、要注意音の判定時に判明した要注意音の方向が、移動体1から見て死角が存在する方向として含まれる。
ここで、上記のような死角は、上述したように建物や道路に対する工事等によって解消される場合がある。一旦は個別注意情報173bとして記憶された死角が解消されると、その個別注意情報173bに対応した位置や領域では、要注意音の発生源が外部の画像に含まれる状況が繰り返されることとなる。このような状態となると、その個別注意情報173bは、死角の情報としての意味を失うこととなるので、本実施例では、このような個別注意情報173bが情報生成部171によって削除されることとなっている。
個別注意情報173bには、削除するか否かの判定根拠とするために、要注意音の発生源が外部の画像に含まれる状況が生ずる度に情報生成部171によってカウントアップされる状況回数が含まれている。この状況回数が規定回数に達すると個別注意情報173bの削除が行われる。
情報生成部171は、外部の音に要注意音が含まれており、且つ、要注意音の発生源が外部の画像に含まれていない場合に、上述した種々の情報を集めて個別注意情報173bを生成してメモリ172に記憶する。
ここで、本実施例では、情報生成部171による個別注意情報173bの生成、記憶の処理に、運転情報取得部140で取得される運転情報に基づいた次のような例外が設けられている。即ち、外部の音に要注意音が含まれており、且つ、要注意音の発生源が外部の画像に含まれていない場合であっても、運転情報が以下の条件を満たす場合には、情報生成部171は、個別注意情報173bの生成、記憶の処理を省略することとなっている。
この省略の条件とは、運転情報が、上記の死角の存在を運転者が認識して注意を払った運転を行っていることを示しているという条件である。死角に注意を払った運転としは、要注意音の取得時に移動体1が減速している、あるいは運転者が、要注意音の方向として把握される死角の方向を向いている等といった運転が挙げられる。
情報生成部171がこのような個別注意情報173bの生成とメモリ172への記憶とを繰り返すことで、図2及び図3に示されているデータ構造173を有するデータが作成される。
そして、図1に示されている通知部180が、メモリ172に記憶されているデータを用いて運転者に対する注意喚起を行う。通知部180は、移動体1がメモリ172内のデータにおける個別注意情報173bに対応した位置又は領域を走行する可能性がある場合に、移動体1の運転者に事前通知する。通知部180は、まず、メモリ172から、個人特定部160で特定された運転者の個人名称に対応する個別注意情報173bを取得する。そして、位置取得部130で取得された位置又は領域、及び移動体1の進行方向から、個別注意情報173bに対応した死角に注意すべき位置又は領域を走行する可能性があるか否かを判定する。そして、この可能性がある場合に、通知部180は、移動体1が死角に注意すべき位置又は領域に至る前に運転者に通知する。
本実施例では、個別注意情報173bに基づいて、死角に注意すべき位置又は領域、死角の方向、及び、死角に隠れている可能性が高い注意対象について通知される。ここでは特定しないが、通知の手法としては、ナビゲーション装置の表示画面でのメッセージ画像やメッセージ文章の表示、メッセージ音声の発生、インジケータの点灯表示等が一例として挙げられる。
次に、図1に示されている情報処理装置100で実行される情報処理方法について説明する。まず、個別注意情報173bを生成して記憶する注意情報記憶処理について説明する。
図5は、注意情報記憶処理における処理の流れを示すフローチャートである。
このフローチャートが表す注意情報記憶処理は、情報処理装置100の構成要素の一部が構築されているナビゲーション装置に電源が投入されるとスタートする。処理がスタートすると、まず、個人特定部160による個人特定工程が実行される(ステップS101)。その後、音取得部110による音取得工程(ステップS102)、及び画像取得部120による画像取得工程(ステップS103)が実行されて、移動体1の外部の音と画像とが取得される。更に、位置取得部130による位置取得工程(ステップS104)、及び運転情報取得部140による運転情報取得工程(ステップS105)が実行されて、移動体1の位置又は領域と、移動体1の挙動及び運転者の挙動の両方に関する運転情報と、が取得される。
次に、記憶部170における情報生成部171が、音取得工程(ステップS102)で取得された外部の音に、図4の情報テーブル174で規定された要注意音が含まれているか否かを判定する(ステップS106)。上述したように、この判定の際には、要注意音が響いてくる方向が把握される。
外部の音に要注意音が含まれている場合(ステップS106のYes判定)、情報生成部171は、画像取得工程(ステップS103)で取得された外部の画像に、外部の音に含まれている要注意音の発生源が含まれているか否かを判定する(ステップS107)。外部の画像に要注意音の発生源が含まれていない場合(ステップS107のNo判定)、情報生成部171は、運転情報取得工程(ステップS105)で取得された運転情報が次の条件を満足しているか否かを判定する(ステップS108)。ここでの条件は、運転情報が、上記の死角の存在を運転者が認識して注意を払った運転を行っていることを示しているという条件である。
運転情報がこの条件を満たしていない場合(ステップS108のNo判定)、情報生成部171は、位置取得工程(ステップS104)で取得された位置又は領域を含む各種取得情報に基づいて個別注意情報173bを生成する(ステップS109)。そして、情報生成部171が、生成した個別注意情報173bをメモリ172に記憶させると(ステップS110)、処理がステップS102に戻って以降の処理が繰り返される。
運転情報が上記の条件を満たしている場合(ステップS108のYes判定)、運転者はここでの死角を既に認識しているので、個別注意情報173bの生成(ステップS109)と記憶(ステップS110)とが省略されて処理がステップS102に戻る。
また、外部の音に要注意音が含まれていない場合(ステップS106のNo判定)は、注意すべき死角が近傍に存在しないことから処理がステップS102に戻る。
外部の画像に要注意音の発生源が含まれている場合(ステップS107のYes判定)、情報生成部171は、外部の画像におけるその発生源の位置が、ステップS106の判定時に把握された要注意音の方向と一致するか否かを判定する(ステップS111)。
発生源の位置が要注意音の方向と一致しない場合(ステップS111のNo判定)、ステップS106の判定で存在が確認された要注意音の発生源は、外部の画像には捉えられていないこととなるので、処理は、ステップS108の判定へと移行する。
発生源の位置が要注意音の方向と一致する場合(ステップS111のYes判定)、ステップS106の判定で存在が確認された要注意音の発生源が死角に隠れていないことを意味する。この場合、移動体1の現在位置の近傍に始めから死角が存在しないか、かつて存在した死角が工事等によって解消されたか、の2通りのパターンがあり得る。そこで、何れのパターンであるかを判断するために、ここでは、情報生成部171は、位置取得工程(ステップS104)で取得された位置又は領域が、既に個別注意情報173bとしてメモリ172に記憶されているか否かを判定する(ステップS112)。
個別注意情報173bとして記憶されてはいない場合(ステップS112のNo判定)、始めから死角が存在しないこと意味するので、処理がステップS102に戻って以降の処理が繰り返される。
他方、個別注意情報173bとして記憶されている場合(ステップS112のYes判定)、かつての死角が解消された状況が生じていること意味する。この場合、情報生成部171は、この個別注意情報173bにおける状況回数を「1」カウントアップする(ステップS113)。次いで、情報生成部171は、カウントアップ後の状況回数が規定回数に達したか否かを判定する(ステップS114)。
状況回数が規定回数に達した場合(ステップS114のYes判定)、メモリ172内のデータに死角の解消を反映させるため、情報生成部171は、解消された死角に該当する個別注意情報173bをメモリ172から削除する(ステップS115)。ステップS115での個別注意情報173bの削除後、処理がステップS102に戻って以降の処理が繰り返される。
状況回数が規定回数に達していない場合(ステップS114のNo判定)には、個別注意情報173bの削除には時期尚早であるとして、処理がステップS102に戻って以降の処理が繰り返される。
図5のフローチャートが表す注意情報記憶処理は、ナビゲーション装置の電源がオフされるまで実行され続ける。
この注意情報記憶処理によってメモリ172の内部に個別注意情報173bが適切に蓄積されて、図2や図3に示されているデータ構造173のデータが作成されることとなる。このようにして作成されたデータが、図1の情報処理装置100で運転者への注意喚起に用いられる。
以下、情報処理装置100で実行される情報処理方法のうちの注意喚起処理について説明する。
図6は、注意喚起処理における処理の流れを示すフローチャートである。
このフローチャートが表す注意喚起処理は、情報処理装置100の構成要素の一部が構築されているナビゲーション装置に電源が投入されるとスタートし、図5のフローチャートが表す注意情報記憶処理と並行して実行される。
処理がスタートすると、まず、個人特定部160による個人特定工程が実行される(ステップS121)。尚、本実施例では、並行して実行される注意情報記憶処理における個人特定工程(ステップS101)が、注意喚起処理における個人特定工程(ステップS121)を兼ねている。
次に、図1に示されている通知部180によって、個人特定工程(ステップS121)で特定された運転者の個人名称に対応する個別注意情報173bをメモリ172から取得する情報取得工程が実行される(ステップS122)。
更に、位置取得部130による位置取得工程(ステップS123)が実行されるが、この位置取得工程(ステップS123)についても、注意情報記憶処理における位置取得工程(ステップS104)が兼ねている。
次いで、通知部180は、位置取得工程(ステップS123)で取得された移動体1の位置又は領域や進行方向に基づいて次の判定を行う(ステップS124)。即ち、通知部180は、情報取得工程(ステップS122)で取得された個別注意情報173bに対応した位置又は領域を移動体1が走行する可能性があるか否かを判定する。
個別注意情報173bに対応した位置又は領域を移動体1が走行する可能性がある場合(ステップS124のYes判定)、移動体1がその位置又は領域に達する前の事前段階に、通知部180による通知工程が実行される(ステップS125)。通知工程(ステップS125)では、個別注意情報173bに基づいて、死角に注意すべき位置又は領域、死角の方向、及び、死角に隠れている可能性が高い注意対象について通知される。
通知工程(ステップS125)の終了後、処理がステップS123に戻って以降の処理が繰り返される。また、個別注意情報173bに対応した位置又は領域を移動体1が走行する可能性がない場合(ステップS124のNo判定)も、処理がステップS123に戻って以降の処理が繰り返される。
図6のフローチャートが表す注意喚起処理も、図5のフローチャートが表す注意情報記憶処理とともに、ナビゲーション装置の電源がオフされるまで実行され続ける。
本実施例では、図5の注意情報記憶処理及び図6の注意喚起処理を含む情報処理方法をコンピュータにより実行させる情報処理プログラムが、ナビゲーション装置の記憶媒体や、ナビゲーション装置とは別体の車載コンピュータ装置の記憶媒体に記憶されている。また、この情報処理プログラムを記憶する記憶媒体は、これらの装置の記憶媒体に限らず、公知の可搬記憶媒体や、ネットワークを介してこれらの装置に接続されるサーバに設置された記憶媒体であってもよい。
以上に説明した第1実施例の情報処理装置100、情報処理方法、情報処理プログラム、及び記憶媒体によれば、次のような効果を得ることができる。
上記の個別注意情報173bに対応する位置又は領域では、要注意音は取得されるが、その発生源の画像を捉えることができないことから、その近傍に、要注意音の発生源が隠れる死角が存在している可能性が高い。本実施例の情報処理装置100によれば、このような位置又は領域に関する個別注意情報173bが記憶部170のメモリ172に記憶される。これにより、例えばメモリ172に記憶されている個別注意情報173bに対応する位置又は領域を走行する移動体1の運転者に、死角について注意を促す等といった運用が可能となる。このように、本実施例の情報処理装置100によれば、死角に対する注意喚起を効果的に補助することができる。
ここで、本実施例の情報処理装置100では、音取得部110が、外部の音を取得するマイクの位置を把握することで、当該外部の音を、その音が響いてくる方向とともに取得する。
発生源を画像に捉えられない要注意音が外部の音に含まれている場合、その外部の音が響いてくる方向に死角が存在する可能性が高い。本実施例によれば、このような方向を死角が存在する方向として利用することが可能となるので、死角に対する注意喚起を一層効果的に補助することができる。
また、本実施例の情報処理装置100は、移動体1の挙動及び当該移動体の運転者の挙動の両方に関する運転情報を取得する運転情報取得部140、を備えている。そして、記憶部170の情報生成部171は、外部の音に予め定められた要注意音が含まれており、且つ、当該要注意音の発生源が外部の画像に含まれていない場合であっても、次のような場合には、個別注意情報173bの記憶を省略する。即ち、情報生成部171は、運転情報取得部140で取得された運転情報が、運転者が死角に注意を払っていることを示しているという条件を満たしている場合には、個別注意情報173bの記憶を省略する。
本実施例によれば、個別注意情報173bの記憶についての処理負担を抑えることができる。上記の条件としては、上述したように、移動体1が減速している、あるいは運転者が死角の方向を向いている等というように、運転者が死角に注意していることを示す条件を採用することができる。
また、本実施例では、メモリ172で記憶されている個別注意情報173bに対応した位置又は領域において、要注意音の発生源が外部の画像に含まれる状況が所定回数繰り返された場合、情報生成部171は、当該個別注意情報173bを記憶内容から消去する。
個別注意情報173bに対応した位置又は領域において、要注意音の発生源が外部の画像に含まれる状況が繰り返される場合、例えば周辺の建物や道路に対する工事によって死角が解消された可能性が高い。本実施例によれば、このような場合には個別注意情報173bが消去されるので、メモリ172における記憶情報量を抑えることができる。
また、本実施例の情報処理装置100は、移動体1がメモリ172に記憶されている個別注意情報173bに対応した位置又は領域を走行する可能性がある場合に、移動体1の運転者に事前通知する通知部180を備えている。これにより、死角の存在が移動体1の運転者に事前通知されるので、死角に対する注意喚起を一層効果的に補助することができる。
また、図2及び図3に示されている本実施例のデータ構造173や、このデータ構造173を有するデータを記憶した記憶媒体や記憶装置によれば、次のような効果を得ることができる。
本実施例のデータ構造173は、特定の移動体1の運転者に対応した個別のデータ構造となっている。そして、このデータ構造173のデータを、特定の移動体1の位置と、上記の個別注意情報173bにおける位置又は領域との比較に供することで、次のような運用を行うことができる。即ち、特定の移動体1の運転者に注意を促すための個別注意情報173bにおける位置又は領域を、その移動体1が走行する際に、その移動体1の運転者に死角に対する注意を促す等といった運用を行うことができる。このように、本実施例のデータ構造173によれば、死角に対する注意喚起を効果的に補助することができる。
ここで、本実施例のデータ構造173では、個別注意情報173bが、外部の音に含まれる、予め定められた要注意音の発生源も表す情報となっている。これにより、個別注意情報173bが表す位置又は領域において注意すべき死角に、個別注意情報173bが表す発生源が隠れている可能性が高い等といった具体的な注意喚起を行うことができる。
また、本実施例では、個別注意情報173bが、要注意音が響いてくる方向も表す情報となっている。
上述したように、要注意音が響いてくる方向には死角が存在する可能性が高い。本実施例によれば、この方向を死角が存在する方向と見做して具体的な注意喚起を行うことができる。
また、本実施例では、個別注意情報173bにおける位置又は領域が、道路ネットワーク173aに対応している。
本実施例によれば、死角について注意を促す位置又は領域が、移動体1が移動する道路ネットワーク173aに対応した位置又は領域となっているので、死角に対する注意喚起について、移動体1の移動にマッチした一層効果的な補助を行うことができる。
また、本実施例では、個別注意情報173bにおける位置又は領域が、道路ネットワーク173aにおいて道路を構成する道路リンク173d又はノード173cとなっている。これにより、死角に対する注意喚起について、移動体1の移動にマッチした詳細な補助を行うことができる。
また、本実施例では、個別注意情報173bが、上記の位置又は領域と、要注意音の発生源と、を表す情報となっている。これにより、個別注意情報173bが表す位置又は領域の近傍の死角に、個別注意情報173bが表す発生源が隠れている可能性が高い等といった具体的な注意喚起を行うことができる。
また、本実施例では、個別注意情報173bは、移動体1の運転者個人も表す情報となっている。これにより、運転者の体格等によって見え方が異なる場合がある死角について、運転者個人ごとにきめ細かい注意喚起を行うことができる。
また、本実施例では、個別注意情報173bは、移動体1の種類としての車種も表す情報となっている。これにより、移動体1の高さ等によって見え方が異なる場合がある死角について、移動体1の車種ごとにきめ細かい注意喚起を行うことができる。
次に、第2実施例について説明する。
上述した第1実施例では、死角についての判定や記憶が、移動体1の搭載装置で全て行われていたのに対し、以下に説明する第2実施例では、処理の一部が移動体の搭載装置で行われ、他の一部が移動体と無線接続されるサーバの装置で行われる。
図7は、第2実施例における移動体とサーバとを示す模式図であり、図8は、図7に示されている移動体及びサーバそれぞれにおける情報処理装置を示す模式的なブロック図である。
本実施例では、図7に示されているように、各々が乗用車である複数台の移動体2が、1台のサーバ3に無線接続されている。運転者が注意すべき死角に関するデータは、サーバ3に設けられたメモリ301に記憶される。このメモリ301には、運転者が注意すべき死角に関するデータが、図2及び図3に示されているデータ構造173と類似のデータ構造で記憶される。
各移動体2に搭載された移動体情報処理装置200では、図2及び図3に示されているデータ構造173における個別注意情報173bと類似の個別注意情報の生成が行われる。移動体情報処理装置200では、移動体2の外部の音の取得、外部の画像の取得、移動体2の位置の取得、及び運転情報の取得が行われる。これらの取得情報に基づいて個別注意情報が生成され、無線を介してサーバ3に送られる。
サーバ3では、データ作成装置300が、各移動体2から送られてきた個別注意情報に基づいて、統計的に運転者が死角に注意すべき位置又は領域、即ち、不特定多数の運転者が死角に注意すべき位置又は領域に関するデータを作成する。作成されたデータはメモリ301に記憶される。
このメモリ301内のデータが各移動体2にサーバ3から無線を介して提供され、各移動体2では、このデータに基づいて、死角に対する運転者への注意喚起が行われる。
移動体情報処理装置200及びデータ作成装置300それぞれの各構成要素について説明する前に、まず、サーバ3のメモリ301に記憶されるデータのデータ構造について説明する。
図9は、図7及び図8に示されているサーバのメモリに記憶されるデータのデータ構造を示す模式図であり、図10は、図9に示されているデータ構造をテーブル形式で示す図である。
図9及び図10に示されている第2実施例のデータ構造302は、図2及び図3に示されている第1実施例のデータ構造173が移動体1の運転者に対する個人向けのデータ構造であったのに対し、不特定多数の運転者に向けたデータ構造となっている。
本実施例のデータ構造302は、次のような統計的注意情報302bを含んだデータ構造となっている。統計的注意情報302bは、道路ネットワーク302aにおいて、不特定多数の移動体2の運転者が統計的に死角に注意すべき位置又は領域に関する情報となっている。道路ネットワーク302a上の位置は、第1実施例と同様に、道路ネットワーク302aを構成するノード302cや、道路ネットワーク302aを構成する道路リンク302d上のポイント302eのことである。また、道路ネットワーク302a上の領域とは、道路ネットワーク302aを構成する道路リンク302dのことである。
他方、各統計的注意情報302bは、第1実施例とは異なり不特定多数の運転者に向けた情報であるので、死角に注意すべき運転者個人を示す個人名称を含んでいない。統計的注意情報302bは、死角に注意すべき位置又は領域、移動体1の種類としての車種、死角に隠れている可能性の高い注意対象、死角の方向、及び、死角の解消を示唆する状況が生じた状況回数、が含まれている。
ここで、第1実施例におけるデータ構造173では、特定の移動体1の運転者が対象であったため、図2及び図3の例では、個別注意情報173bに含まれる車種は1種類の車種「Ca」のみとなっていた。これに対し、本実施例におけるデータ構造302は、繰り返しになるが不特定多数の移動体2の運転者を対象としているため、車種についても種々含まれることとなっている。
図9及び図10の例では、5つの統計的注意情報302bが例示されている。第1の統計的注意情報302b−1では、死角に注意すべき位置又は領域が道路リンクL1となっている。更に、第1の統計的注意情報302b−1には、2種類の車種Cb,Cc、注意対象としての「子供」及び「自転車」、死角の方向D21、及び状況回数としての「0」が情報として含まれている。第2の統計的注意情報302b−2では、死角に注意すべき位置又は領域が道路リンクL2であり、3種類の車種Ca,Cb,Cc、注意対象としての「自転車」、死角の方向D22、及び状況回数としての「0」が情報として含まれている。第3の統計的注意情報302b−3では、死角に注意すべき位置又は領域が道路リンクL3上のポイントP1であり、2種類の車種Cb,Cc、注意対象としての「自転車」、死角の方向D23、及び状況回数としての「0」が情報として含まれている。第4の統計的注意情報302b−4では、死角に注意すべき位置又は領域がノードN1であり、3種類の車種Ca,Cb,Cc、注意対象としての「子供」、死角の方向D24、及び状況回数としての「1」が情報として含まれている。第5の統計的注意情報302b−5では、死角に注意すべき位置又は領域がノードN2であり、1種類の車種Cc、注意対象としての「スケートボード」、死角の方向D25、及び状況回数としての「4」が情報として含まれている。
本実施例では、このようなデータ構造302を有するデータが、図8に示されているデータ作成装置300のメモリ301に記憶されている。このメモリ301は、データ作成装置300が備える記憶媒体の一部となっている。尚、上記のデータを記憶するものはこのような記憶媒体に限るものではなく、データ作成装置300とは別体に設けられた記憶媒体や、書込み/読み出しが可能な記憶装置であってもよい。あるいは、公知の可搬型記憶媒体であってもよい。
そして、図8に示されている各移動体2の移動体情報処理装置200では、図9及び図10に示されているデータ構造302における統計的注意情報302bの源泉となる個別注意情報の作成とサーバ3への出力が行われる。データ作成装置300では、各移動体2の移動体情報処理装置200からの個別注意情報に基づいて統計的注意情報302bの生成と、その統計的注意情報302bの蓄積によるデータの作成が行われる。各移動体2の移動体情報処理装置200では、データ作成装置300で作製されたデータに基づいて、死角に対する運転者への注意喚起が行われる。
各移動体2の移動体情報処理装置200は、音取得部210、画像取得部220、位置取得部230、運転情報取得部240、車種記憶部250、情報出力部260、通知部270、及び第1通信部280を備えている。
音取得部210、画像取得部220、運転情報取得部240、及び車種記憶部250は、図1に示されている第1実施例の音取得部110、画像取得部120、運転情報取得部140、及び車種記憶部150と同等である。
本実施例の位置取得部230は、第1実施例の位置取得部130がGNSS等の測位システムで把握した位置に基づいて道路ネットワーク173aに対応した位置又は領域を取得するのに対し、測位システムでの測位結果を移動体2の位置として取得する。
情報出力部260は、図9及び図10に示されている統計的注意情報302bの源泉となる個別注意情報を随時に生成して情報収集サーバとしてのサーバ3に出力するものであり、生成部261及び出力部262を備えている。
生成部261は、次のような判定を行って個別注意情報を生成する。まず、音取得部210で取得された外部の音に予め定められた要注意音が含まれているか否かを判定する。生成部261は、ここでの判定に用いるため、図4に示されている要注意音の情報テーブル174と同等な情報テーブルを記憶している。
生成部261は、音取得部210で取得された外部の音に、情報テーブルに規定されている抽出条件を満たす要注意音が含まれているか否かを判定する。
また、生成部261は、音取得部210において複数のマイクそれぞれで取得される外部の音について要注意音の判定を行う。そして、生成部261は、要注意音が含まれていると判定した時には、その要注意音を含む外部の音がどの位置のマイクで取得されたかを把握することで、その要注意音の方向も把握する。
外部の音に要注意音が含まれていた場合、生成部261は、画像取得部120で取得された外部の画像に、「子供」や「自転車」等といった要注意音の発生源が含まれているか否かを判定する。このとき、生成部261は、外部の画像において、上記のように把握した要注意音の方向と一致するエリアにその発生源の像が存在しているか否かを判定することとなる。また、この要注意音の方向は、第1実施例と同様に、死角の方向としても利用される。
そして、外部の音に要注意音が含まれており、且つ、要注意音の発生源が外部の画像に含まれていない場合に、生成部261は個別注意情報を生成する。
ここで生成される個別注意情報は、図2及び図3に示されている第1実施例における個別注意情報173bと略同等な情報である。ただし、第2実施例では、個別注意情報は、位置取得部230で取得される測位システムでの測位結果が表す位置そのものを情報として含んだものとなっている。
また、この個別注意情報は、図9及び図10に示されている統計的注意情報302bの源泉となるものであり、この統計的注意情報302bには運転者の個人名称は含まれないため、本実施例の個別注意情報にも運転者の個人名称は含まれない。
また、本実施例では、死角が解消したか否かの判定や、解消した死角に対応する統計的注意情報302bの削除がサーバ3において行なわれる。このため、本実施例の個別注意情報には、図2及び図3に示されている第1実施例の個別注意情報173bには含まれていた状況回数は含まれない。
本実施例では、統計的注意情報302bに対応する位置又は領域において、要注意音の発生源が外部の画像に含まれるという死角の解消を示唆する状況が生じた場合には、生成部261が次のような処理を行う。この場合、生成部261は、サーバ3に対し、当該統計的注意情報302bにおける状況回数のカウントアップを、第1通信部280を介して要請する。サーバ3では、各移動体2から送られてくるこのような要請を受けて状況回数のカウントアップが行われ、状況回数が規定数に達した統計的注意情報302bが削除されることとなる。
このように、本実施例の個別注意情報は、第1実施例の個別注意情報173bから、運転者の個人名称と状況回数を除き、死角に注意すべき位置として、道路ネットワークの位置又は領域に替えて測位システムでの測位結果を含んだものとなっている。即ち、本実施例の個別注意情報は、死角に注意すべき位置としての測位結果、移動体2の車種、死角に隠れている可能性の高い注意対象、及び死角の方向、を含む情報となっている。
生成部261は、外部の音に要注意音が含まれており、且つ、要注意音の発生源が外部の画像に含まれていない場合に、上述した個別注意情報を生成する。
ここで、本実施例では、生成部261による個別注意情報の生成に、運転情報取得部240で取得される運転情報に基づいた次のような例外が設けられている。即ち、外部の音に要注意音が含まれており、且つ、要注意音の発生源が外部の画像に含まれていない場合であっても、運転情報が以下の条件を満たす場合には、生成部261は、個別注意情報の生成を省略することとなっている。
この省略の条件とは、運転情報が、上記の死角の存在を運転者が認識して注意を払った運転を行っていることを示しているという条件である。死角に注意を払った運転としは、要注意音の取得時に移動体1が減速している、あるいは運転者が、要注意音の方向として把握される死角の方向を向いている等といった運転が挙げられる。
このような例外を除いて生成部261によって生成された個別注意情報を、情報出力部260における出力部262が、第1通信部280を介してサーバ3に送る。
サーバ3では、このようにして複数の移動体2それぞれから送られてくる個別注意情報を収集して図9及び図10に示されているデータ構造302のデータが作成され、メモリ301に記憶される。
そして、各移動体2の移動体情報処理装置200では、通知部270が、サーバ3のメモリ301に記憶されているデータを用いて運転者に対する注意喚起を行う。通知部270は、このデータの統計的注意情報302bに対応した位置又は領域を移動体2が走行する可能性がある場合に、移動体2の運転者に事前通知する。通知部270は、まず、サーバ3から、メモリ301に記憶されているデータを、第1通信部280を介して取得する。そして、位置取得部230で取得された位置又は領域、及び移動体2の進行方向から、データの統計的注意情報302bに対応した死角に注意すべき位置又は領域を走行する可能性があるか否かを判定する。そして、この可能性がある場合に、通知部270は、移動体2が死角に注意すべき位置又は領域に至る前に運転者に通知する。
第1通信部280は、サーバ3との間で無線通信を行う。
サーバ3に設けられたデータ作成装置300は、メモリ301、情報収集部310、データ作成部320、提供部330、及び第2通信部340、を備えている。
情報収集部310は、複数の移動体2から送られてくる個別注意情報を、第2通信部340を介して収集する。
データ作成部320は、情報収集部310で収集された個別注意情報に対して統計処理を行い、統計的に運転者が死角に注意すべき位置又は領域に関する統計的注意情報302bを有する、図9及び図10に示されているデータ構造302のデータを作成する。
図11は、図8に示されているデータ作成部で行われる個別注意情報に対する統計処理を示す模式図である。
図11には、第1〜第11の個別注意情報263a−1,263a−2,・・・263a−11が収集され、統計処理によって、第1の統計的注意情報302b−1と第3の統計的注意情報302b−3が生成される例が示されている。
第1の個別注意情報263a−1は、道路リンクL4上にある、測位結果としての死角に注意すべき位置G1に、死角に隠れている可能性が高い注意対象として「子供」が対応付けられた情報である。尚、図11では図示が省略されているが、第1の個別注意情報263a−1には、この他に、移動体2の車種や死角の方向を含んでいる。第2の個別注意情報263a−2は、道路リンクL4上の位置G2に「自転車」、車種及び死角の方向が対応付けられた情報である。道路リンクL4上の2つの位置G1,G2は、互いに所定程度以上に離れて分散している。
第3の個別注意情報263a−3は、道路リンクL1上の位置G3に「子供」、車種及び死角の方向が対応付けられた情報であり、第4の個別注意情報263a−4は、道路リンクL1上の位置G4に「子供」、車種及び死角の方向が対応付けられた情報である。第5の個別注意情報263a−5は、道路リンクL1上の位置G5に「自転車」、車種及び死角の方向が対応付けられた情報であり、第6の個別注意情報263a−6は、道路リンクL1上の位置G6に「自転車」、車種及び死角の方向が対応付けられた情報である。第7の個別注意情報263a−7は、道路リンクL1上の位置G7に「自転車」、車種及び死角の方向が対応付けられた情報であり、第8の個別注意情報263a−8は、道路リンクL1上の位置G8に「子供」、車種及び死角の方向が対応付けられた情報である。道路リンクL1上の6つの位置G3〜G8は、互いに所定程度以上に離れて分散している。
第9の個別注意情報263a−9は、道路リンクL3上の位置G9に「自転車」、車種及び死角の方向が対応付けられた情報である。第10の個別注意情報263a−10は、道路リンクL3上の位置G10に「自転車」、車種及び死角の方向が対応付けられた情報である。第11の個別注意情報263a−11は、道路リンクL3上の位置G11に「自転車」、車種及び死角の方向が対応付けられた情報である。道路リンクL3上の3つの位置G9〜G11は、道路リンクL3上のポイントP3近傍の所定範囲内に集中している。
本実施例では、個別注意情報263aに対する統計処理において、まず、ノード302c近傍の所定範囲内、道路リンク302d上、道路リンク302d上のポイント302e近傍の所定範囲内、のそれぞれについて個別注意情報263aの個数が集計される。そして、3つ以上の個別注意情報263aが存在する部位に、各個別注意情報263aにおける注意対象、車種、及び死角の方向が対応付けられて統計的注意情報302bが生成される。このとき、死角の方向については、3つ以上の個別注意情報263aの相互間で微妙に異なる死角の方向についてベクトル合成等の計算処理が行われて求められる。統計的注意情報302bには、この計算結果の方向が死角の方向として対応付けられる。
図11の例では、6つの個別注意情報263aが存在する道路リンクL1に、注意対象としての「子供」及び「自転車」、車種Cb,Cc、及び死角の方向D21が対応付けられて第1の統計的注意情報302b−1が生成される。また、この生成段階では、第1の統計的注意情報302b−1には、死角の解消を示唆する状況が生じた回数として状況回数「0」が加えられる。
3つの個別注意情報263aが近傍に集中して存在する道路リンクL3上のポイントP3に「自転車」、車種Cb,Cc、死角の方向D23、及び状況回数「0」が対応付けられて第3の統計的注意情報302b−3が生成される。
各統計的注意情報302bにおける状況回数は、統計的注意情報302bの生成後に、各移動体2からの要請を受けて図8のデータ作成部320によってカウントアップされることとなる。
尚、統計処理は、上述したように閾値数以上の個別注意情報263aが存在する部位を求める処理に限るものではなく、運転者が死角に注意すべき事態が統計的に頻発する部位を求める処理であれば、具体的な処理内容を問うものではない。また、閾値数以上の個別注意情報263aが存在する部位を求める処理を採用する場合でも、閾値を上記のように3つに限るものはなく、閾値については任意に設定し得る。
図8に示されているデータ作成部320は、情報収集部310での個別注意情報263aの収集数が所定数に達する度に、上述した統計処理を行って統計的注意情報302bの生成を行う。データ作成部320は、生成した統計的注意情報302bを逐次にメモリ301に記憶させる。このようにしてメモリ301に統計的注意情報302bを蓄積することで、データ作成部320は、図9及び図10に示されているデータ構造302のデータを作成する。
また、図8に示されている提供部330は、データ作成部320が作成したデータを、移動体2の移動体情報処理装置200における通知部270の求めに応じてメモリ301から読み出して要請元の移動体2に第2通信部340を介して提供する。
尚、本実施例では、通知部270の求めに応じて要請元の移動体2にデータを提供する提供部330を例示したが、提供の手法としては、移動体からの求めに応じるのではなく、提供部が、一定の期間毎に移動体へとデータを提供することとしてもよい。この場合、移動体側では、提供されるデータを移動体側の記憶部に保管しておき、適宜に読み出して利用することとなる。
また、本実施例では、データの提供先の移動体2が上述した個別注意情報263aの送り元となっている形態を例示したが、データの提供先はこのような移動体に限るものではない。データの提供先は、サーバ3から上記のデータを無線で受け取る機能を有し、このデータを何らかの情報処理に利用する移動体であればどのような移動体であってもよい。
図8に示されている第2通信部340は、各移動体2との間で無線通信を行う。
次に、図8に示されている移動体情報処理装置200及びデータ作成装置300のそれぞれで実行される情報処理方法について説明する。まず、移動体情報処理装置200で実行される情報処理方法のうち、個別注意情報263aを作成してサーバ3に出力する注意情報出力処理について説明する。
図12は、注意情報出力処理における処理の流れを示すフローチャートである。
このフローチャートが表す注意情報出力処理は、移動体情報処理装置200の構成要素の一部が構築されているナビゲーション装置に電源が投入されるとスタートする。処理がスタートすると、音取得部210による音取得工程(ステップS201)、及び画像取得部220による画像取得工程(ステップS202)が実行されて、移動体2の外部の音と画像とが取得される。更に、位置取得部230による位置取得工程(ステップS203)、及び運転情報取得部240による運転情報取得工程(ステップS204)が実行されて、移動体2の位置と、移動体2の挙動及び運転者の挙動の両方に関する運転情報と、が取得される。
次に、情報出力部260における生成部261が、音取得工程(ステップS201)で取得された外部の音に、図4の情報テーブル174と同等な情報テーブルで規定された要注意音が含まれているか否かを判定する(ステップS205)。上述したように、この判定の際には、要注意音が響いてくる方向が把握される。
外部の音に要注意音が含まれている場合(ステップS205のYes判定)、生成部261は、画像取得工程(ステップS202)で取得された外部の画像に、外部の音に含まれている要注意音の発生源が含まれているか否かを判定する(ステップS206)。外部の画像に要注意音の発生源が含まれていない場合(ステップS206のNo判定)、生成部261は、運転情報取得工程(ステップS204)で取得された運転情報が次の条件を満足しているか否かを判定する(ステップS207)。ここでの条件は、運転情報が、上記の死角の存在を運転者が認識して注意を払った運転を行っていることを示しているという条件である。
運転情報がこの条件を満たしていない場合(ステップS207のNo判定)、生成部261は、位置取得工程(ステップS203)で取得された位置を含む各種取得情報に基づいて個別注意情報263aを生成する(ステップS208)。また、この個別注意情報263aには、車種記憶部250に記憶されている車種も加えられる。そして、生成部261が生成した個別注意情報263aを、出力部262がサーバ3に第1通信部280を介して出力する情報出力工程が実行される(ステップS209)。この情報出力工程(ステップS209)の後、処理がステップS201に戻って以降の処理が繰り返される。
運転情報が上記の条件を満たしている場合(ステップS207のYes判定)、運転者はここでの死角を既に認識しているので、個別注意情報263aの生成(ステップS208)と出力(ステップS209)とが省略されて処理がステップS201に戻る。
また、外部の音に要注意音が含まれていない場合(ステップS205のNo判定)は、注意すべき死角が近傍に存在しないことから処理がステップS201に戻る。
外部の画像に要注意音の発生源が含まれている場合(ステップS206のYes判定)、生成部261は、外部の画像におけるその発生源の位置が、ステップS205の判定時に把握された要注意音の方向と一致するか否かを判定する(ステップS210)。
発生源の位置が要注意音の方向と一致しない場合(ステップS210のNo判定)、ステップS206の判定で存在が確認された要注意音の発生源は、外部の画像には捉えられていないこととなるので、処理は、ステップS207の判定へと移行する。
発生源の位置が要注意音の方向と一致する場合(ステップS210のYes判定)、ステップS205の判定で存在が確認された要注意音の発生源が死角に隠れていないことを意味する。この場合、移動体2の現在位置の近傍に始めから死角が存在しないか、かつて存在した死角が工事等によって解消されたか、の2通りのパターンがあり得る。そこで、何れのパターンであるかを判断するために、ここでは、生成部261は、次のような判定を行う(ステップS211)。
即ち、生成部261は、位置取得工程(ステップS203)で測位システムの測位結果として取得された移動体2の位置に対応する統計的注意情報302bが、既にメモリ301に記憶されているか否かを、サーバ3への問い合わせを介して判定する。
このような統計的注意情報302bが記憶されてはいない場合(ステップS211のNo判定)、始めから死角が存在しないこと意味するので、処理がステップS201に戻って以降の処理が繰り返される。
他方、統計的注意情報302bが記憶されている場合(ステップS211のYes判定)、かつての死角が解消された状況が生じていること意味する。この場合、生成部261は、この統計的注意情報302bにおける状況回数を「1」カウントアップすることをサーバ3に要請する(ステップS212)。この要請後、処理がステップS201に戻って以降の処理が繰り返される。
図12のフローチャートが表す注意情報出力処理は、ナビゲーション装置の電源がオフされるまで実行され続ける。
この注意情報出力処理によって、図9及び図10に示されているデータ構造302を有するデータの源泉となる個別注意情報263aがサーバ3に適切に出力されて、サーバ3のデータ作成装置300においてデータ構造302のデータが作成されることとなる。
以下、データ作成装置300で実行される情報処理方法であるデータ作成処理について説明する。
図13は、データ作成処理における処理の流れを示すフローチャートである。
このフローチャートが表すデータ作成処理は、データ作成装置300の構成要素が構築されているサーバ3に電源が投入されるとスタートする。処理がスタートすると、情報収集部310による個別注意情報収集工程が実行される(ステップS221)。また、情報収集部310は、何れかの移動体2から、メモリ301内のデータにおける統計的注意情報302bに対する状況回数のカウントアップ要請が出されていないか判定する(ステップS222)。
カウントアップ要請が出されていない場合(ステップS222のNo判定)、データ作成部320が、個別注意情報収集工程(ステップS221)で取得された個別注意情報263aに対し、図11を参照して説明した統計処理を行う(ステップS223)。この統計処理により統計的注意情報302bが作成され、データ作成部320は、作成した統計的注意情報302bをメモリ301に記憶させる(ステップS224)。統計的注意情報302bの記憶の後、処理がステップS221に戻って以降の処理が繰り返される。
他方、カウントアップ要請が出されていた場合(ステップS222のYes判定)、データ作成部320は、メモリ301内のデータにおいてこの要請に対応する統計的注意情報302bの状況回数を「1」カウントアップする(ステップS225)。次いで、データ作成部320は、カウントアップ後の状況回数が規定回数に達したか否かを判定する(ステップS226)。
状況回数が規定回数に達した場合(ステップS226のYes判定)、メモリ301内のデータに死角の解消を反映させるため、データ作成部320は、カウントアップ要請対象の統計的注意情報302bをメモリ301から削除する(ステップS227)。ステップS207での統計的注意情報302bの削除後、処理がステップS221に戻って以降の処理が繰り返される。
状況回数が規定回数に達していない場合(ステップS226のNo判定)には、統計的注意情報302bの削除には時期尚早であるとして、処理がステップS221に戻って以降の処理が繰り返される。
図13のフローチャートが表すデータ作成処理は、サーバ3の電源がオフされるまで実行され続ける。
このデータ作成処理によってメモリ301の内部に統計的注意情報302bが適切に蓄積されて、図9や図10に示されているデータ構造302のデータが作成されることとなる。このようにして作成されたデータが、図8の移動体情報処理装置200で運転者への注意喚起に用いられる。
以下、移動体情報処理装置200で実行される情報処理方法のうちの注意喚起処理について説明する。
図14は、注意喚起処理における処理の流れを示すフローチャートである。
このフローチャートが表す注意喚起処理は、ナビゲーション装置に電源が投入されるとスタートし、図12のフローチャートが表す注意情報出力処理と並行して実行される。
処理がスタートすると、まず、図1に示されている通知部270が車種記憶部250から移動体2の車種を取得する車種取得工程が実行される(ステップS231)。
次に、通知部270によって、車種取得工程(ステップS231)で取得された車種に対応する統計的注意情報302bをメモリ301から取得する情報取得工程が実行される(ステップS232)。
更に、位置取得部230による位置取得工程(ステップS233)が実行されるが、この位置取得工程(ステップS233)については、注意情報出力処理における位置取得工程(ステップS203)が兼ねている。
次いで、通知部270は、位置取得工程(ステップS233)で取得された移動体2の位置や進行方向に基づいて次の判定を行う(ステップS234)。即ち、通知部270は、情報取得工程(ステップS232)で取得された統計的注意情報302bに対応した位置又は領域を移動体2が走行する可能性があるか否かを判定する。
統計的注意情報302bに対応した位置又は領域を移動体2が走行する可能性がある場合(ステップS234のYes判定)、移動体2がその位置又は領域に達する前の事前段階に、通知部270による通知工程が実行される(ステップS235)。通知工程(ステップS235)では、統計的注意情報302bに基づいて、死角に注意すべき位置又は領域、死角の方向、及び、死角に隠れている可能性が高い注意対象について通知される。
通知工程(ステップS235)の終了後、処理がステップS233に戻って以降の処理が繰り返される。また、統計的注意情報302bに対応した位置又は領域を移動体2が走行する可能性がない場合(ステップS234のNo判定)も、処理がステップS233に戻って以降の処理が繰り返される。
図14のフローチャートが表す注意喚起処理も、図12のフローチャートが表す注意情報出力処理とともに、ナビゲーション装置の電源がオフされるまで実行され続ける。
本実施例では、図12の注意情報出力処理及び図14の注意喚起処理を含む情報処理方法をコンピュータにより実行させる情報処理プログラムが、ナビゲーション装置の記憶媒体や、別体の車載コンピュータ装置の記憶媒体に記憶されている。また、この情報処理プログラムを記憶する記憶媒体は、これらの装置の記憶媒体に限らず、公知の可搬記憶媒体や、ネットワークを介してこれらの装置に接続されるサーバに設置された記憶媒体であってもよい。
以上に説明した第2実施例における各種情報処理装置、各種情報処理方法、各種情報処理プログラム、各種記憶媒体、及び図9及び図10のデータ構造302、データ構造302のデータを記憶した記憶媒体や記憶装置によれば次のような効果を得ることができる。
まず、図8に示されている移動体情報処理装置200、図12に示されている注意情報出力処理で実行される情報処理方法、情報処理プログラム、及び記憶媒体による効果について説明する。
上記の個別注意情報263aに対応する位置では、要注意音は取得されるが、その発生源の画像を捉えることができないことから、その近傍に、要注意音の発生源が隠れる死角が存在している可能性が高い。本実施例によれば、このような位置に関する個別注意情報263aがサーバ3に出力される。これにより、サーバ3で個別注意情報263aの収集等の処理を行い、各移動体2の運転者に、サーバ3での処理結果に基づいて死角に対する注意を促す等といった運用が可能となる。このように、本実施例によれば、死角に対する注意喚起を効果的に補助することができる。
ここで、本実施例では、音取得部210が、外部の音を、当該外部の音が響いてくる方向とともに取得する。
発生源を画像に捉えられない要注意音が外部の音に含まれている場合、その外部の音が響いてくる方向に死角が存在する可能性が高い。本実施例によれば、このような方向を死角が存在する方向として個別注意情報263aに含めることが可能となるので、死角に対する注意喚起を一層効果的に補助することができる。
また、本実施例では、個別注意情報263aが、移動体2の位置と、要注意音の発生源と、を表す情報となっている。これにより、サーバ3に、個別注意情報263aが表す位置の近傍の死角に、個別注意情報263aが表す発生源が隠れている可能性が高い等といった具体的な状況把握を行わせることができる。
また、本実施例では、個別注意情報263aが、要注意音が響いてくる方向も表す情報となっている。
上述したように、要注意音が響いてくる方向には死角が存在する可能性が高い。本実施例によれば、サーバ3に、この方向を死角が存在する方向として具体的な状況把握を行わせることができる。
また、本実施例の移動体情報処理装置200は、移動体2の挙動及び運転者の挙動の両方に関する運転情報を運転情報取得部240、を備えている。そして、情報出力部260は、外部の音に要注意音が含まれており、且つ、発生源が外部の画像に含まれていない場合であっても、運転情報が所定の条件を満たしている場合には、個別注意情報263aの出力を省略する。本実施例では、所定の条件として、運転者が死角に注意していることを示す条件が採用されている。
本実施例によれば、個別注意情報263aの生成と出力についての処理負担を抑えることができる。
また、本実施例では、個別注意情報263aは、移動体2の種類として車種も表す情報となっている。
本実施例によれば、サーバ3に、移動体2の高さ等によって見え方が異なる場合がある死角について、車種ごとにきめ細かい状況把握を行わせることができる。
次に、図8に示されているデータ作成装置300、図13に示されているデータ作成処理で実行される情報処理方法、情報処理プログラム、及び記憶媒体による効果について説明する。
本実施例によれば、統計的に運転者が死角に注意すべき位置又は領域、即ち不特定多数の運転者にとっての死角が近傍に存在する可能性の高い位置又は領域に関するデータが作成される。これにより、作成されたデータに対応する位置又は領域を走行する不特定多数の移動体2の運転者に、死角について注意を促す等といった運用が可能となる。このように、本実施例によれば、死角に対する注意喚起を効果的に補助するためのデータを作成することができる。
ここで、本実施例では、データ作成部320が、情報収集部310で収集された個別注意情報263aに対して統計処理を行うものとなっている。
本実施例によれば、各移動体2で生成された個別注意情報263aが十分に生かされて、死角に対する確度の高い注意喚起を補助するためのデータを作成することができる。
また、本実施例のデータ作成装置は、データ作成部320が作成したデータを所定の移動体2に提供する提供部330を備えている。
本実施例によれば、作成されたデータが移動体2に提供されるので、死角に対する注意喚起を一層効果的に補助することができる。
次に、図9及び図10に示されているデータ構造302、このデータ構造302のデータを記憶する記憶媒体、及び記憶装置による効果について説明する。
本実施例のデータ構造302は、不特定多数の移動体2の運転者に対応したデータ構造となっている。そして、このデータ構造のデータを、特定の移動体2の位置と、統計的注意情報302bにおける位置又は領域との比較に供することで、次のような運用を行うことができる。即ち、不特定多数の移動体2の運転者に注意を促すための統計的注意情報302bにおける位置又は領域を特定の移動体2が走行する際に、その移動体2の運転者に死角に対する注意を促す等といった運用を行うことができる。このように、本実施例のデータ構造302によれば、死角に対する注意喚起を効果的に補助することができる。
ここで、本実施例では、統計的注意情報302bが、外部の音に含まれる要注意音の発生源も表す情報となっている。これにより、統計的注意情報302bが表す位置又は領域において注意すべき死角に、統計的注意情報302bが表す発生源が隠れている可能性が高い等といった具体的な注意喚起を行うことができる。
また、本実施例では、統計的注意情報302bは、外部の音に含まれる要注意音の方向も表す情報となっている。これにより、要注意音が響いてくる方向を死角が存在する方向と見做して具体的な注意喚起を行うことができる。
また、本実施例では、統計的注意情報302bにおける位置又は領域が、道路ネットワーク302aに対応している。これにより、死角に対する注意喚起について、移動体2の移動にマッチした一層効果的な補助を行うことができる。
また、本実施例では、統計的注意情報302bにおける位置又は領域が、道路ネットワーク302aにおいて道路を構成する道路リンク302d又はノード302cとなっている。これにより、死角に対する注意喚起について、移動体2の移動にマッチした詳細な補助を行うことができる。
また、本実施例では、統計的注意情報302bが、当該統計的注意情報302bによって注意を促すべき移動体2の種類も示している。これにより、移動体の高さ等によって見え方が異なる場合がある死角に対する注意喚起について、移動体の種類ごとにきめ細かく補助することができる。
次に、第3実施例について説明する。
第3実施例は、上述した第2実施例の変形例となっている。この第3実施例は、移動体処理装置ではなくサーバのデータ作成装置で個別注意情報263aの生成を行う点が、上述した第2実施例とは異なっている。以下では、第3実施例について、第2実施例との相違点に注目して説明を行う。他方、移動体情報処理装置で実行される注意喚起処理、及び、サーバで作成されるデータのデータ構造302、については第2実施例と同一であるので説明を割愛する。
図15は、第3実施例における移動体とサーバそれぞれにおける装置構成を示す模式的なブロック図である。尚、この図15では、図8に示されている第2実施例における構成要素と同等な構成要素が、図8と同じ符号が付されて示されており、以下では、それら同等な構成要素の重複説明を省略する。
第3実施例では、移動体情報処理装置400の情報出力部410が、第2実施例の情報出力部260とは異なり、次のような処理を行うものとなっている。本実施例の情報出力部410は、音取得部210で取得された移動体4の外部の音、画像取得部220で取得された外部の画像、位置取得部230で取得された移動体4の位置、運転情報取得部240で取得された運転情報、に関する総合情報410aを出力する。また、情報出力部410は、車種記憶部250に記憶されている移動体4の車種も総合情報410aに含めて出力する。この出力は、第1通信部280を介し、サーバ5に向けて一定間隔で繰り返し行われる。通知部270は、上述した第2実施例における注意喚起処理を行う。
サーバ5のデータ作成装置500では、情報収集部510が、各移動体4から送られてくる総合情報410aを収集する。
そして、本実施例では、このサーバ5のデータ作成装置500に、図11に示されている個別注意情報263aを生成する情報生成部520が設けられている。情報生成部520は、第2実施例では、移動体2の移動体情報処理装置200が備えていた生成部261と同等な処理を行う。
本実施例では、複数の移動体4それぞれから一定間隔で総合情報410aが送られてくる度に、情報生成部520において各移動体4についての個別注意情報263aが繰り返し生成される。
そして、第2実施例と同等なデータ作成部320が、情報生成部520での個別注意情報263aの生成数が所定数に達する度に、上述した統計処理を行って統計的注意情報302bの生成を行う。この統計的注意情報302bがメモリ301に蓄積されることで図9及び図10に示されているデータ構造302のデータが作成される。
次に、移動体情報処理装置400において実行される情報処理方法について説明する。
図16は、情報出力処理における処理の流れを示すフローチャートである。
図16のフローチャートが表す情報出力処理の処理は、サーバ5のメモリ301に記憶させるデータを作成するための情報取得を行ってサーバ5に出力する処理である。この情報出力処理は、移動体4のナビゲーション装置に電源が投入されるとスタートする。
処理がスタートすると、音取得部210による音取得工程(ステップS301)が実行される。更に、画像取得部220による画像取得工程(ステップS302)、位置取得部230による位置取得工程(ステップS303)、及び運転情報取得部240による運転情報取得工程(ステップS304)が実行される。本実施例におけるこれらの工程は、図12に示されている第2実施例の音取得工程(ステップS201)、画像取得工程(ステップS202)、位置取得工程(ステップS203)、及び運転情報取得工程(ステップS204)と同等な工程である。
そして、本実施例では、これらの工程に続いて、情報出力部410による情報出力工程が実行される(ステップS305)。情報出力工程(ステップS305)では、ステップS301〜ステップS304で取得された外部の音、外部の画像、移動体4の位置、運転情報に、車種記憶部250の車種を加えた総合情報410aがサーバ5に出力される。
情報出力工程(ステップS305)の終了後は、処理がステップS301に戻って、以降の処理が繰り返される。
図16のフローチャートが表す情報出力処理は、ナビゲーション装置の電源がオフされるまで実行され続ける。
この図16のフローチャートの情報出力処理をコンピュータにより実行させる情報処理プログラムが、ナビゲーション装置の記憶媒体や、ナビゲーション装置とは別体の車載コンピュータ装置の記憶媒体に記憶されている。また、この情報処理プログラムを記憶する記憶媒体は、これらの装置の記憶媒体に限らず、公知の可搬記憶媒体や、ネットワークを介してこれらの装置に接続されるサーバに設置された記憶媒体であってもよい。
次に、サーバ5のデータ作成装置500において実行されるデータ作成処理について説明する。
図17は、データ作成処理における処理の流れを示すフローチャートである。
図15のフローチャートが表すデータ作成処理は、複数の移動体4から総合情報410aを収集し、図9及び図10のデータ構造302aのデータを作成してメモリ301に記憶する処理であり、サーバ5に電源が投入されるとスタートする。
処理がスタートすると、情報収集部510による情報収集工程が実行される(ステップS321)。情報収集工程(ステップS321)では、情報収集部510によって各移動体4から総合情報410aが収集される。
次に、情報収集工程(ステップS321)で収集された総合情報410aにおける外部の音に要注意音が含まれているか否かが情報生成部520によって判定される(ステップS322)。ここでの判定に図4に示されている要注意音の情報テーブル174と同様の情報テーブルが用いられる。このステップS322では、要注意音の方向も把握される。
外部の音に要注意音が含まれている場合(ステップS322のYes判定)、情報生成部520は、総合情報410aにおける外部の画像に、外部の音に含まれている要注意音の発生源が含まれているか否かを判定する(ステップS323)。外部の画像に要注意音の発生源が含まれていない場合(ステップS323のNo判定)、情報生成部520は、総合情報410aにおける運転情報が次の条件を満足しているか否かを判定する(ステップS324)。ここでの条件は、運転情報が、上記の死角の存在を運転者が認識して注意を払った運転を行っていることを示しているという条件である。
運転情報がこの条件を満たしていない場合(ステップS324のNo判定)、情報生成部520は、総合情報410aにおける移動体4の位置を含む各種取得情報に基づいて個別注意情報263aを生成する(ステップS325)。そして、情報生成部520が生成した個別注意情報263aに対して、データ作成部320が、図11を参照して説明した統計処理を行う(ステップS326)。この統計処理により統計的注意情報302bが作成され、データ作成部320は、作成した統計的注意情報302bをメモリ301に記憶させる(ステップS327)。統計的注意情報302bの記憶の後、処理がステップS321に戻って以降の処理が繰り返される。
運転情報が上記の条件を満たしている場合(ステップS324のYes判定)、ステップS325〜ステップS327の処理が省略されて処理がステップS321に戻る。
また、外部の音に要注意音が含まれていない場合(ステップS322のNo判定)も処理がステップS321に戻る。
外部の画像に要注意音の発生源が含まれている場合(ステップS323のYes判定)、情報生成部520は、外部の画像におけるその発生源の位置が、ステップS322の判定時に把握された要注意音の方向と一致するか否かを判定する(ステップS328)。
発生源の位置が要注意音の方向と一致しない場合(ステップS328のNo判定)、ステップS322の判定で存在が確認された要注意音の発生源は、外部の画像には捉えられていないこととなるので、処理は、ステップS324の判定へと移行する。
発生源の位置が要注意音の方向と一致する場合(ステップS328のYes判定)、ステップS322の判定で存在が確認された要注意音の発生源が死角に隠れていないことを意味する。この場合、情報生成部520は、総合情報410aにおける移動体4の位置に対応する統計的注意情報302bが、既にメモリ301に記憶されているか否かを判定する(ステップS329)。
このような統計的注意情報302bが記憶されてはいない場合(ステップS329のNo判定)、始めから死角が存在しないこと意味するので、処理がステップS321に戻って以降の処理が繰り返される。
他方、統計的注意情報302bが記憶されている場合(ステップS329のYes判定)、かつての死角が解消された状況が生じていること意味する。この場合、データ作成部320が、この統計的注意情報302bにおける状況回数を「1」カウントアップする(ステップS340)。
次いで、データ作成部320は、カウントアップ後の状況回数が規定回数に達したか否かを判定する(ステップS341)。
状況回数が規定回数に達した場合(ステップS341のYes判定)、メモリ301内のデータに死角の解消を反映させるため、データ作成部320は、カウントアップ対象の統計的注意情報302bをメモリ301から削除する(ステップS342)。ステップS342での統計的注意情報302bの削除後、処理がステップS321に戻って以降の処理が繰り返される。
状況回数が規定回数に達していない場合(ステップS342のNo判定)には、統計的注意情報302bの削除には時期尚早であるとして、処理がステップS321に戻って以降の処理が繰り返される。
図17のフローチャートが表すデータ作成処理は、サーバの電源がオフされるまで実行され続ける。
このデータ作成処理によってメモリ301の内部に統計的注意情報302bが適切に蓄積されて、図9や図10に示されているデータ構造302のデータが作成されることとなる。このようにして作成されたデータが、図15の移動体情報処理装置400で運転者への注意喚起に用いられる。移動体情報処理装置400で実行される注意喚起処理は、図14のフローチャートに示されている第2実施例での注意喚起処理と同じであるので重複説明を割愛する。
以上に説明した第3実施例において第2実施例との差異を有する以下の点による効果について説明する。まず、図15に示されている移動体情報処理装置400、図16に示されている情報出力処理の情報処理方法、情報処理プログラム、及び記憶媒体による効果について説明する。
本実例の移動体情報処理装置400、情報出力処理の情報処理方法、情報処理プログラム、及び記憶媒体によれば、統計的に運転者が死角に注意すべき位置又は領域を求める処理の源泉となる各種情報がサーバ5に出力される。これにより、サーバ5でこのような処理を実行させ、各移動体4の運転者に、サーバでの処理結果に基づいて死角に対する注意を促すといった運用が可能となる。このように、本実施例によれば、死角に対する注意喚起を効果的に補助することができる。
次に、図15に示されているデータ作成装置500、図17に示されているデータ作成処理の情報処理方法、情報処理プログラム、及び記憶媒体による効果について説明する。
本実例のデータ作成装置500、データ作成処理の情報処理方法、情報処理プログラム、及び記憶媒体によれば、統計的に運転者が死角に注意すべき位置又は領域に関するデータが作成される。これにより、作成されたデータに対応する位置又は領域を走行する不特定多数の移動体4の運転者に、死角について注意を促す等といった運用が可能となる。このように、本実施形例によれば、死角に対する注意喚起を効果的に補助するためのデータを作成することができる。
ここで、本実施例のデータ作成装置500は、情報収集部510で収集した情報に基づいて各移動体4の運転者にとって死角に注意すべき位置に関する個別注意情報263aを生成する情報生成部520を備えている。そして、データ作成部320が、情報生成部520で生成された個別注意情報263aに対して統計処理を行うものとなっている。
本実施例によれば、情報の供給元の移動体4について、個別に死角に注意すべき位置に関する個別注意情報263aが生成された上で統計処理が行われる。これにより、移動体4ごとの情報が十分に生かされて、死角に対する確度の高い注意喚起を補助するためのデータを作成することができる。
尚、本発明は、以上に説明した実施例に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、上述した第1〜第3実施例では、乗用車としての移動体1,2,4が例示されている。しかしながら、移動体は、乗用車に限るものではなく、二輪車や、トラックやバス等の大型車両等であってもよく、移動体の具体的な種類を問うものではない。
また、上述した第1〜第3実施例では、移動体の情報処理装置の一例として、移動体1,2,4に搭載されたナビゲーション装置に構築された構成要素を備える情報処理装置100及び移動体情報処理装置200,400が例示されている。しかしながら、移動体の情報処理装置は、これらに限るものではなく、ナビゲーション装置とは別体に設けられたコンピュータに構成要素が構築されるもの等であってもよい。