JP2020043399A - 増幅装置 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、例えば、携帯電話の送話用のマイクロフォンとして使用されるエレクトレットコンデンサマイクロフォン(ECM:Electret Condenser Microphones)用の増幅装置にあっては、従来からトランジスタ1個で入力信号を電流変換し、電源に出力信号を重畳させて伝送するという構成が採られている。
ECMマイクアンプ61は、マイクロフォントランスデューサTRの出力信号を増幅するMOSトランジスタM5−1を中心に構成されている。
ECMマイクアンプ61の外部に設けられた機器62は、安定した電源から負荷抵抗器RLを介して電源供給可能に構成されると共に、出力端子OUTは、負荷抵抗器RLの一端とECMマイクアンプ61の電源印加端子61aとの接続点とされる構成が採られている。
なお、同様の技術は、例えば、特許文献1等に開示されている。
一般的なMEMSマイクロフォンの場合、電源、グランド、及び、出力に、それぞれ配線が用いられて(3線式)、信号伝送が行われる構成が殆どである。
ECMは2線式で用いることができるが、そのサイズは比較的大きく、装置の小型化の要請にそぐわないため、3線式のMEMSマイクロフォンを、図6に示された構成を採ることで2線式の動作に変換して使用されることもある。
すなわち、図6において、イヤセット63は、増幅器A6−1を中心に構成された3線式のマイクロフォンモジュール64と、その出力側に設けられた抵抗器R6−1,R6−2及びコンデンサC6−1を有して構成されている。
このノイズ増大は、次述するような原因によるものである。
すなわち、先ず、図6の構成においては、定常的に抵抗器R6−1に流れる電流で動作点が決定される一方、音声信号に追従して抵抗器R6−1及びR6−2の並列接続部分に流れる電流が消費電流として増減される動作となる。
しかし、全体の出力電流には、通常の消費電流も含まれるため、消費電流に含まれる電流ノイズも加算される結果となる。通常、MEMSマイクは、マイクアンプ部の他に、MEMSトランスデューサに対する電圧供給を担うBIAS電圧発生部も備える構成となっており、出力ノイズと比較しても大きなノイズが生ずる。
また、上述のように、別途、BIAS電圧発生部等の外付け部品、回路が必要となることによるコストや基板面積の増加という問題もある。
このような問題に対する方策の一つとして、例えば、図7に示されたような構成を採ることが考えられる。
かかる構成によって、上述した外付け回路を設ける構成と等価な動作を確保することは可能であるが、ノイズの改善には至らない。
図8に示された回路は、図7に示された回路構成同様、終段のMOSトランジスタM8−1の前段に差動増幅器A8−1が設けられた構成を有し、電源端子から帰還を掛けて差動増幅器A8−1のゲインによりノイズ圧縮を可能としたものである。
入力信号が一方の差動入力端子に印加される差動アンプと、当該差動アンプの出力信号が制御端子に印加される出力トランジスタとを有して構成されてなる増幅装置であって、
前記差動アンプの前記一方の差動入力端子は第1の抵抗器を介して基準電圧が印加されると共に、第1のコンデンサを介して前記出力トランジスタの第1の端子に接続される一方、前記出力トランジスタの第2の端子は第2の抵抗器を介して前記差動アンプの他方の差動入力端子に接続されてなるものである。
さらに、差動アンプの一方の差動入力端子は基準電圧に固定されるため、差動アンプの他方の差動入力端子も同一の電圧となるように出力トランジスタの電流を流すことで動作点が決定する帰還回路を設けたので、電源電圧によらず出力電流の安定化を図ることができる。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、第1の回路構成例について、図1を参照しつつ説明する。
増幅装置としてのマイクロフォンモジュール51は、差動アンプ(図1においては「A1」と表記)1と、出力NMOSトランジスタ(図1においては「M1」と表記)2を主たる構成要素として構成されている。
さらに、差動アンプ1の一方の入力端子には、第2のコンデンサ(図1においては「C2」と表記)16を介して図示されないマイクロフォントランスデューサにより得られた音声信号が入力されるものとなっている。
一方、差動アンプ1の他方の入力端子(例えば、反転入力端子)は、第3のコンデンサ(図1においては「C3」と表記)17を介してグランド端子32に接続されている。
出力NMOSトランジスタ2のゲート(制御端子)には、差動アンプ1の出力端子が接続されている。
なお、差動アンプ1の電源端子(図示せず)は電源端子31に、また、差動アンプ1のグランド端子(図示せず)は、グランド端子32に、それぞれ接続されている。
また、負荷抵抗器14と電源端子31との接続点には、出力端子33が接続されて、増幅された音声信号が出力可能とされている。
なお、ここで、R1は第1の抵抗器11の抵抗値、R2は第2の抵抗器12の抵抗値、C1は第1のコンデンサ15の容量、C2は第2のコンデンサ16の容量、C3は第3のコンデンサ17の容量である。
なお、より詳細な動作について、後述する第3の回路構成例において説明する。
なお、図1に示された第1の回路構成例における構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明することとする。
先の図1に示された第1の回路構成は、差動アンプ1が反転増幅を行う構成となっているのに対して、第2の回路構成例は、非反転増幅を行う構成とした点が異なる。
なお、基本的な動作は、非反転増幅が行われる点を除けば、第1の回路構成例と同様であるので、ここでの再度の詳細な説明を省略することとする。
なお、図1、図2に示された構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明することとする。
まず、先に図1に示された第1の回路構成においては、第1乃至第3のコンデンサ15〜17を集積回路内に実装する場合、これらの容量は数pFに設定されるため、第1及び第2の抵抗器11,12は、周波数帯域に見合った高抵抗を選択しなければならない。
以下、具体的に説明する。
まず、第1の抵抗器11(図1参照)に代えて、逆並列接続された第1及び第2のダイオード(図3においては、それぞれ「D1」、「D2」と表記)3,4が、また、第2の抵抗器12(図1参照)に代えて、逆並列接続された第3及び第4のダイオード(図3においては、それぞれ「D3」、「D4」と表記)5,6が、それぞれ次述するように設けられている。
入力信号は、第2のコンデンサ16を介して一方の差動入力端子に入力されるが、通過周波数帯の信号が入力される場合、他方の差動入力端子には第3及び第4のダイオード5,6と第3のコンデンサ17で構成されるフィルタの効果により信号が減衰され、電圧が固定された状態と見ることができるので、回路全体として反転アンプとして動作する。
一般的なシングルエンドのアンプ構成で出力を2つの差動入力端子に帰還する場合、どちらか一方が正帰還となり発散してしまう。
しかし、本発明の実施の形態における回路構成にあっては、出力NMOSトランジスタ2のソースとドレインのそれぞれから帰還しているため、どちらの経路で見ても負帰還として作用するようになっている。
なお、図1、図2、又は、図3に示された構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明することとする。
この第4の回路構成例は、図2に示された第2の回路構成における第1及び第2の抵抗器11,12を第1乃至第4のダイオード3〜6に代えた点が異なるもので、他の構成部分については、第2の回路構成例と同一である。
2…出力NMOSトランジスタ
14…負荷抵抗器
51…マイクロフォンモジュール
Claims (5)
- 入力信号が一方の差動入力端子に印加される差動アンプと、当該差動アンプの出力信号が制御端子に印加される出力トランジスタとを有して構成されてなる増幅装置であって、
前記差動アンプの前記一方の差動入力端子は第1の抵抗器を介して基準電圧が印加されると共に、第1のコンデンサを介して前記出力トランジスタの第1の端子に接続される一方、前記出力トランジスタの第2の端子は第2の抵抗器を介して前記差動アンプの他方の差動入力端子に接続されてなることを特徴とする増幅装置。 - 前記一方の差動入力端子には、第2のコンデンサを介して入力信号が印加可能とされる一方、前記他方の差動入力端子は、第3のコンデンサを介してグランドに接続されてなることを特徴とする請求項1記載の増幅装置。
- 前記一方の差動入力端子は、第4のコンデンサを介してグランドに接続される一方、前記他方の差動入力端子は、第5のコンデンサを介して入力信号が印加可能とされてなることを特徴とする請求項1記載の増幅装置。
- 前記第1及び第2の抵抗器を、それぞれ逆並列接続されたダイオードに代えてなることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の増幅装置。
- 前記第1のコンデンサと前記出力トランジスタとの接続点が電源に接続されてなることを特徴とする請求項2、請求項3又は請求項4いずれか記載の増幅装置。
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