JP2020041466A - ベーンポンプ - Google Patents

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Yasuhiro Yonehara
康裕 米原
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【課題】ベーンポンプの容積効率を向上する。【解決手段】ベーンポンプ100は、ロータ2のスリット2sに収装されるベーン103と、ロータ2の回転に伴ってベーン103が摺接するカムリング4と、ロータ2及びカムリング4を挟んで配置される一対のサイド部材30,40と、ロータ2、カムリング4、隣り合うベーン103、一対のサイド部材30,40によって画成されるポンプ室6と、ポンプ室6に吸い込まれる作動流体を導く吸込ポート51,52と、ポンプ室6から吐出される作動流体を導く吐出ポート31と、ベーン103に設けられる通路130と、を備え、通路130は、スリット2sからのベーン103の突出量が最大のときには、後側ポンプ室6Rと、後側ポンプ室6Rよりも圧力の高い圧力室6Fと、を連通し、スリット2sからのベーン103の突出量が最小のときには、後側ポンプ室6Rと圧力室6Fとの連通を遮断する。【選択図】図5

Description

本発明は、ベーンポンプに関する。
特許文献1には、ハウジングに嵌装されたカムリングに回転自在に設けられたロータと、ロータの複数のスリット内にて摺動自在に収容された複数のベーンと、カムリングとロータとの間において複数のベーンにより区画された複数のポンプ室と、を備えたベーンポンプが記載されている。各ポンプ室は、ロータの回転により容積が変化し、ポンプ室に作動油が給排される。
特開2001−248569号公報
近年、ベーンポンプでは、回転速度の高速化が要望されている。しかしながら、特許文献1に記載のベーンポンプでは、ベーンポンプを高速で回転させると、ポンプ室に作動流体を吸い込む過程で、吸い込んだ作動流体の一部が再びポンプ室外に排出され、ベーンポンプの容積効率が低下してしまうおそれがある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ベーンポンプの容積効率を向上することを目的とする。
本発明は、ベーンポンプであって、ロータと、ロータの外周面に開口する複数のスリットと、スリットに摺動自在に収装される複数のベーンと、ロータの回転に伴って複数のベーンの先端部が摺接する内周カム面を有するカムリングと、ロータ及びカムリングを挟んで配置される一対のサイド部材と、ロータ、カムリング、隣り合うベーン、一対のサイド部材によって画成されるポンプ室と、ポンプ室に吸い込まれる作動流体を導く吸込ポートと、ポンプ室から吐出される作動流体を導く吐出ポートと、ベーンに設けられ、ベーンの回転方向後方側の面に開口する通路と、を備え、通路は、スリットからのベーンの突出量が最大のときには、ベーンの回転方向後方側の面によって画成されるポンプ室である後側ポンプ室と、後側ポンプ室よりも圧力の高い圧力室と、を連通し、スリットからのベーンの突出量が最小のときには、後側ポンプ室と圧力室との連通を遮断することを特徴とする。
この発明では、ベーンの通路を通じて圧力室から後側ポンプ室へ作動流体が導かれることにより、後側ポンプ室が昇圧される。これにより、後側ポンプ室内における気体の体積を低減し、後側ポンプ室内における作動流体の体積を増加させることができるので、ベーンポンプの容積効率を向上することができる。
本発明は、圧力室が、後側ポンプ室に隣接する回転方向前方側のポンプ室としての前側ポンプ室であり、通路が、ベーンを貫通して設けられ、後側ポンプ室と前側ポンプ室とを連通することを特徴とする。
この発明では、後側ポンプ室に隣接する前側ポンプ室の作動流体を利用して、後側ポンプ室を昇圧することができる。
本発明は、圧力室が、スリット内においてベーンの基端部によって画成され、吐出ポートに連通する背圧室であり、通路が、ベーンの回転方向後方側の面及びベーンの基端面に開口するように設けられ、後側ポンプ室と背圧室とを連通することを特徴とする。
この発明では、スリットを径方向外方へ押し出すために設ける背圧室の作動流体を利用して、後側ポンプ室を昇圧することができる。
本発明は、吐出ポートに連通する溝状のノッチをさらに備え、通路を通じたポンプ室と圧力室との連通は、ノッチの始端から吐出ポートの始端までの区間において遮断されることを特徴とする。
この発明では、ノッチを通じて後側ポンプ室に作動流体が供給されることによる昇圧効果に加えて、通路を通じて後側ポンプ室に作動流体が供給されることによる昇圧効果により、ロータが高速で回転する際において、後側ポンプ室の気体の体積を効果的に抑制することができる。
本発明は、吸込ポートが、ポンプ室の軸方向両端側に設けられ、通路が、ベーンの幅方向中央部に設けられることを特徴とする。
この発明では、ベーンの幅方向中央部近傍の気体の体積を効果的に低減し、ポンプ室における作動流体の体積を効果的に増加させることができる。
本発明は、吸込ポートが、ポンプ室の軸方向一端側に設けられ、通路が、吸込ポートとは反対側のベーンの幅方向端部に設けられることを特徴とする。
この発明では、吸込ポートとは反対側のベーンの幅方向端部近傍の気体の体積を効果的に低減し、ポンプ室における作動流体の体積を効果的に増加させることができる。
本発明は、ロータが、径方向外側に隆起し、ベーンを回転方向前後で支持する隆起部を有し、隆起部には、通路に対応する位置に周方向に沿って切り欠かれた切り欠き部が設けられることを特徴とする。
この発明では、ベーンにおける通路の軸方向両側を隆起部で支持することにより、ベーンの変形を抑制することができる。
本発明は、通路が、ベーンの回転方向後方側の面に開口する開口面を有し、開口面のベーンの先端側の端辺が、ロータの軸方向に平行な直線状に形成されることを特徴とする。
この発明では、圧力室から通路を通じて後側ポンプ室へ供給される作動流体の流量の制御が容易である。
本発明によれば、ベーンポンプの容積効率を向上することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るベーンポンプの断面図である。 図2は、ロータ、ベーン及びカムリングの正面図であり、ロータ、ベーン及びカムリングを組み立てた状態を示す。 図3は、ボディ側サイドプレートの正面図である。 図4は、カバー側サイドプレートの正面図である。 図5は、ロータ及びベーンの斜視図である。 図6は、貫通孔を介したベーン前後のポンプ室同士の連通が開始する位置、及び、貫通孔を介したベーン前後のポンプ室同士の連通が終了する位置(連通が遮断される位置)について説明する図である。 図7は、ベーンの貫通孔の連通状態を示す図であり、貫通孔がスリット内に位置し、ベーン前後のポンプ室同士の連通が遮断されている状態を示す。 図8は、ベーンの貫通孔の連通状態を示す図であり、貫通孔がスリット内からスリット外に移動し、ベーン前後のポンプ室同士の連通が開始する様子を示す。 図9は、ベーンの貫通孔の連通状態を示す図であり、貫通孔がスリット外からスリット内に移動し、ベーン前後のポンプ室同士の連通が終了する様子を示す。 図10は、本発明の第1実施形態の変形例に係るベーンポンプに用いられるベーンを回転方向後方側から見た斜視図である。 図11は、本発明の第1実施形態の変形例に係るベーンポンプに用いられるロータ及びベーンの一部拡大斜視図である。 図12は、本発明の第2実施形態に係るベーンポンプに用いられるベーンを回転方向後方側から見た斜視図である。 図13は、ベーンの凹部の先端側端部がスリット内からスリット外に移動し、ベーンの後側ポンプ室と背圧室との連通が開始する様子を示す図である。 図14は、本発明の第2実施形態の変形例に係るベーンポンプに用いられるベーンを回転方向後方側から見た斜視図である。 図15は、変形例1に係るベーンポンプに用いられるベーンを回転方向後方側から見た斜視図である。 図16は、変形例2に係るベーンポンプの断面図である。 図17Aは、変形例2に係るベーンポンプに用いられるベーンの一例を示すベーンの斜視図である。 図17Bは、変形例2に係るベーンポンプに用いられるベーンの他の例を示すベーンの斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るベーンポンプについて説明する。ベーンポンプは、車両に搭載される流体圧機器(例えば、パワーステアリング装置や変速機等)の流体圧供給源として用いられる。ここでは、作動流体として作動油が用いられるベーンポンプについて説明するが、作動水等の他の流体を作動流体として用いてもよい。
<第1実施形態>
図1から図9を参照して本発明の第1実施形態に係るベーンポンプ100について説明する。図1は、ベーンポンプ100の断面図である。図2は、ロータ2、ベーン103及びカムリング4の正面図であり、ロータ2、ベーン103及びカムリング4を組み立てた状態を示す。
図1及び図2に示すように、ベーンポンプ100は、ポンプ収容凹部10Aが形成されたポンプボディ10と、ポンプ収容凹部10Aの開口部を覆い、ポンプボディ10に固定されるポンプカバー20と、ポンプボディ10及びポンプカバー20に軸受11,12を介して回転自在に支持される駆動シャフト1と、駆動シャフト1に連結され回転駆動されるロータ2と、ロータ2の外周面に開口する複数のスリット2sと、ロータ2のスリット2sに摺動自在に収装される複数のベーン103と、ロータ2及びベーン103を収容するカムリング4と、を備える。
ベーンポンプ100は、例えばエンジン等の駆動装置(不図示)によって駆動され、駆動シャフト1に連結されたロータ2が、図2の矢印で示すように時計回りに回転駆動されることにより流体圧を発生させる。
以下において、ロータ2の回転軸に沿う方向を「軸方向」と称し、ロータ2の回転軸を中心とする放射方向を「径方向」と称し、ベーンポンプ100の作動時にロータ2が回転する方向を「回転方向」と称する。
図1に示すように、ベーンポンプ100は、ロータ2の軸方向一端側に設けられ、ロータ2及びカムリング4の一方の側面に当接する第1サイド部材としてのボディ側サイドプレート30と、ロータ2の軸方向他端側に設けられ、ロータ2及びカムリング4の他方の側面に当接する第2サイド部材としてのカバー側サイドプレート40と、をさらに備える。
ボディ側サイドプレート30は、ポンプ収容凹部10Aの底面とロータ2との間に設けられる。ボディ側サイドプレート30には、ロータ2の軸方向一端面が摺接するとともにカムリング4の軸方向一端面が当接する。カバー側サイドプレート40は、ロータ2とポンプカバー20との間に設けられる。カバー側サイドプレート40には、ロータ2の軸方向他端面が摺接するとともにカムリング4の軸方向他端面が当接する。
このようにして、ボディ側サイドプレート30とカバー側サイドプレート40は、ロータ2及びカムリング4の両側面に対向する状態で配置される。つまり、ボディ側サイドプレート30及びカバー側サイドプレート40は、ロータ2及びカムリング4を軸方向に挟んで配置される。
ボディ側サイドプレート30、ロータ2、カムリング4、及びカバー側サイドプレート40は、ポンプボディ10のポンプ収容凹部10Aに収容される。この状態で、ポンプボディ10にポンプカバー20が取付けられることで、ポンプ収容凹部10Aは封止される。
図2に示すように、ロータ2には、複数のスリット2sが放射状に形成される。スリット2sは、ロータ2の外周に開口部2aを有する。スリット2sの開口部2aは、ロータ2の外周から径方向外側に隆起した隆起部23に形成される。つまり、ロータ2の外周にはスリット2sの数だけ隆起部23が形成される。隆起部23は、ベーン103を回転方向前後で支持する。
ベーン103は、矩形平板状に形成される。ベーン103は、スリット2sに摺動自在に挿入され、スリット2sから突出する方向の端部である先端部3aと、先端部3aとは反対側の端部である基端部3bと、を有する。スリット2s内の底部側において、スリット2sの内周面とベーン103の基端部3bとによって背圧室5が画成される。背圧室5は後述する吐出ポート31に連通しており、背圧室5には吐出ポート31から高圧の作動流体としての作動油が導かれる。ベーン103は、背圧室5の圧力によってスリット2sから突出する方向に押圧される。なお、隣り合う背圧室5同士は、ロータ2の端面に設けられる連通溝2bによって連通している。
カムリング4は、略長円形状をした内周面である内周カム面4aと、位置決めピン8が挿通するピン孔4bと、を有する環状の部材である。内周カム面4aは、ロータ2の回転に伴って複数のベーン103の先端部3aが摺接する面である。
ロータ2が回転すると、ベーン103に遠心力が生じる。この遠心力によって、ベーン103はスリット2sから突出する方向に付勢される。つまり、ベーン103は、基端部3bを押圧する背圧室5の流体圧力と、ロータ2の回転に伴って働く遠心力と、によってスリット2sから突出する方向(径方向外方)に付勢される。ベーン103が径方向外方に付勢されると、ベーン103の先端部3aがカムリング4の内周カム面4aに摺接する。これにより、カムリング4の内部には、ロータ2の外周面、カムリング4の内周カム面4a、隣り合うベーン103、ボディ側サイドプレート30及びカバー側サイドプレート40によってポンプ室6が画成される。
内周カム面4aは、ロータ2の回転中心軸Oからの径が短い短径部141と、短径部141よりもロータ2の回転中心軸Oからの径が長い長径部143と、短径部141から長径部143に向かって徐々にロータ2の回転中心軸Oからの距離が長くなる移行部142と、を有する。
カムリング4の内周カム面4aは略長円形状であるので、ロータ2の回転に伴って内周カム面4aを摺接する各ベーン103間によって区画されるポンプ室6の容積は、拡張と収縮とを繰り返す。ポンプ室6が拡張する拡張領域(吸込領域)では作動油が吸入され、ポンプ室6が収縮する収縮領域(吐出領域)では作動油が吐出される。
図2に示すように、本実施形態に係るベーンポンプ100は、ベーン103が1回目の往復動をする第一の吸込領域42a、第一の吐出領域42bと、ベーン103が2回目の往復動をする第二の吸込領域42c、第二の吐出領域42dとを有する。ポンプ室6は、ロータ2が1回転する間に、第一の吸込領域42aにて拡張し、第一の吐出領域42bにて収縮し、第二の吸込領域42cにて拡張し、第二の吐出領域42dにて収縮する。ベーンポンプ100は、2つの吸込領域42a,42c及び2つの吐出領域42b,42dを有するが、これに限らず、1つまたは3つ以上の吸込領域及び1つまたは3つ以上の吐出領域を有する構成としてもよい。
図1に示すように、ポンプボディ10のポンプ収容凹部10Aの底面側には、ポンプボディ10とボディ側サイドプレート30によって環状の高圧室14が画成される。高圧室14は、吐出通路62を介してベーンポンプ100の外部の流体圧機器70(例えば、パワーステアリング装置、変速機等)に接続される。
ポンプカバー20には低圧室21が形成され、ポンプ収容凹部10Aの内周面には低圧室21と連通する迂回通路13が形成される。迂回通路13は、カムリング4を挟んで対向する位置に二か所設けられる。低圧室21は、吸込通路61を介してタンク60に接続される。
図1及び図2に示すように、カムリング4には、その外周面から内周カム面4aに亘って貫通する切り欠き部4c,4dが設けられる。切り欠き部4cは、ボディ側サイドプレート30に接する側面に開口し、切り欠き部4dは、カバー側サイドプレート40に接する側面に開口する。
図3は、カムリング4側から見たボディ側サイドプレート30の正面図である。図3に示すように、ボディ側サイドプレート30は、ベーン103の側面が摺動する摺動面30aと、第一及び第二の吐出領域42b,42dのそれぞれに対応するように形成される吐出ポート31と、駆動シャフト1が挿通する貫通孔32と、第一及び第二の吸込領域42a,42cのそれぞれに対応するように形成される窪み部33と、位置決めピン8が挿通するピン孔39と、を有する板状部材である。
吐出ポート31は、貫通孔32を挟んで対向する位置に二か所設けられる。吐出ポート31は、貫通孔32を中心とした円弧状に形成される。吐出ポート31は、ボディ側サイドプレート30を貫通し、ポンプボディ10に形成された高圧室14に連通する。吐出ポート31は、ポンプ室6から吐出される作動油を高圧室14に導く。高圧室14に流入した作動油は、吐出通路62を通じてベーンポンプ100の外部の流体圧機器70に供給される(図1参照)。
窪み部33は、貫通孔32を挟んで対向する位置に二か所設けられる。窪み部33は、ポンプ収容凹部10Aの迂回通路13に対応する位置に形成される。窪み部33は径方向外側に開口する凹形状となるように形成される。窪み部33の外周端はボディ側サイドプレート30の外周面まで達している。
図1に示すように、ボディ側サイドプレート30をカムリング4に組み付けた状態では、ボディ側サイドプレート30の窪み部33がカムリング4の切り欠き部4cに臨む。迂回通路13内の作動油は、窪み部33と切り欠き部4cとによって形成されるポートを通じてポンプ室6に導かれる。つまり、ベーンポンプ100では、ボディ側サイドプレート30の窪み部33とカムリング4の切り欠き部4cとによって、吸込ポートとしての第1サイドポート51が形成される。第1サイドポート51は、低圧室21からポンプ室6に吸い込まれる作動油を導く。
図3に示すように、ボディ側サイドプレート30の摺動面30aには、溝状の外側ノッチ37及び内側ノッチ36が形成される。外側ノッチ37及び内側ノッチ36は、吐出ポート31における、ロータ2の回転に伴ってポンプ室6が連通し始める連通開始側の端部(以下、始端部31eとも記す)に設けられ、吐出ポート31に連通する。吐出ポート31の始端部31eは円弧状に形成される。外側ノッチ37及び内側ノッチ36は、ロータ2の回転方向に向かって開口面積が徐々に大きくなるように形成される。外側ノッチ37は、内側ノッチ36より外周側に配置され、かつ内側ノッチ36よりもロータ2の回転方向の長さが短くなるように形成される。
外側ノッチ37及び内側ノッチ36は、ロータ2の外周面とカムリング4の内周カム面4aとの間に配置される(図2参照)。外側ノッチ37及び内側ノッチ36が形成されることにより、ポンプ室6が直接吐出ポート31に開口する前の段階で、外側ノッチ37及び内側ノッチ36を通じてポンプ室6に作動油が供給されることにより、ポンプ室6が昇圧されるので、高圧室14の急激な圧力変動が防止される。
ボディ側サイドプレート30の摺動面30aには、貫通孔32を挟んで対向するように形成される一対の背圧溝34と、貫通孔32を挟んで対向するように形成される一対の背圧溝35と、を有する。一対の背圧溝35は、一対の背圧溝34に対して貫通孔32を中心として略90°ずれた位置に設けられる。背圧溝34は、第一及び第二の吸込領域42a,42cのそれぞれに設けられ、背圧溝35は、第一及び第二の吐出領域42b,42dのそれぞれに設けられる。
背圧溝34,35は、摺動面30aに開口する溝状に形成される。背圧溝34,35は、貫通孔32を中心とした円弧状に形成され、背圧溝34,35と重なる複数の背圧室5と連通する。背圧溝34は、ボディ側サイドプレート30を貫通して形成される連通孔38と連通する。これにより、背圧溝34は、連通孔38を介して高圧室14と連通する(図1参照)。なお、各背圧室5は連通溝2bによって連通しているので(図2参照)、背圧溝35は背圧室5、連通溝2bを介して背圧溝34と連通する。つまり、背圧溝35は、背圧室5、連通溝2b、背圧溝34を介して高圧室14と連通する。
図4は、ポンプカバー20側から見たカバー側サイドプレート40の正面図である。図4に示すように、カバー側サイドプレート40は、ベーン103の側面が摺動する摺動面40a(図2参照)と、駆動シャフト1が挿通する貫通孔42と、第一及び第二の吸込領域42a,42cのそれぞれに対応するように形成される窪み部43と、位置決めピン8が挿通するピン孔49と、を有する板状部材である。カバー側サイドプレート40は、位置決めピン8によってカムリング4及びボディ側サイドプレート30に対して位置決めされる。
窪み部43は、貫通孔42を挟んで対向する位置に二か所設けられる。窪み部43は、ポンプ収容凹部10Aの迂回通路13に対応する位置に形成される。窪み部43は、径方向外側に開口する凹形状となるように形成される。窪み部43の外周端は、カバー側サイドプレート40の外周面まで達している。
図1に示すように、カバー側サイドプレート40をカムリング4に組み付けた状態では、カバー側サイドプレート40の窪み部43がカムリング4の切り欠き部4dに臨む。迂回通路13及び低圧室21内の作動油は、窪み部43と切り欠き部4dとによって形成されるポートを通じてポンプ室6に導かれる。つまり、ベーンポンプ100では、カバー側サイドプレート40の窪み部43とカムリング4の切り欠き部4dとによって、吸込ポートとしての第2サイドポート52が形成される。第2サイドポート52は、低圧室21からポンプ室6に吸い込まれる作動油を導く。
第1サイドポート51及び第2サイドポート52は、各吸込領域42a,42cに位置し、一対の吐出ポート31は、各吐出領域42b,42dに位置する。また、吸込ポートとしての第1サイドポート51及び第2サイドポート52は、ポンプ室6の軸方向両端側に設けられる。このため、ポンプ室6には、軸方向両側から作動油が導入される。
ベーンポンプ100の動作について説明する。
エンジン等の駆動装置(不図示)の動力によって駆動シャフト1が回転駆動されると、ロータ2が図2に矢印で示す方向に回転する。ロータ2の回転に伴って、第一及び第二の吸込領域42a,42cに位置するポンプ室6が拡張する。これにより、タンク60内の作動油が、図1に示すように、吸込通路61、低圧室21、第1サイドポート51及び第2サイドポート52を通ってポンプ室6に吸い込まれる。また、ロータ2の回転に伴って、第一及び第二の吐出領域42b,42dに位置するポンプ室6が収縮する。これにより、ポンプ室6内の作動油が、吐出ポート31(図2参照)を通って高圧室14に吐出される。高圧室14に吐出された作動油は、吐出通路62を通じて外部の流体圧機器70へと供給される。本実施形態に係るベーンポンプ100では、ロータ2が1回転する間に、各ポンプ室6が作動油の吸込、吐出を2度繰り返す。
高圧室14に吐出された作動油の一部は、連通孔38及び背圧溝34,35を通じて背圧室5に供給され、ベーン103の基端部3bを内周カム面4aに向かって押圧する。したがって、ベーン103は、基端部3bを押圧する背圧室5の流体圧力と、ロータ2の回転に伴って働く遠心力と、によってスリット2sから突出する方向に付勢される。これにより、ベーン103の先端部3aがカムリング4の内周カム面4aに摺接しながら回転するので、ポンプ室6内の作動油は、ベーン103の先端部3aとカムリング4の内周カム面4aとの間から漏れることなく吐出ポート31から吐出される。
ところで、ベーンポンプ100のロータ2を高速で回転させると、ポンプ室6に作動油を吸い込む過程で、吸い込んだ作動油の一部が再びポンプ室6外に排出され、ベーン103の回転方向後方側の負圧領域に空気等の気体(気泡)が生じることによって、ベーンポンプ100の容積効率が低下してしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、ポンプ室6内の負圧領域を低減し、気体(気泡)の体積を低減するために、ベーン103の回転方向前方側のポンプ室6の高圧の作動油をベーン103の回転方向後方側のポンプ室6に供給する通路として、回転方向(ロータ2の周方向)に沿ってベーン103を貫通する貫通孔130を設けた(図5参照)。以下、ベーン103の貫通孔130の構成について詳細に説明する。
図5は、ロータ2及びベーン103の斜視図である。図5に示すように、貫通孔130は、ベーン103の厚み方向に沿って延在する(図6から図9も参照)。本実施形態では、貫通孔130の断面形状は、円形状である。貫通孔130は、ベーン103の幅方向中央部(すなわち軸方向中央部)において、ベーン103を貫通して設けられる。貫通孔130は、ベーン103の回転方向後方側の面、及び、ベーン103の回転方向前方側の面に開口し、ベーン103の回転方向後方側のポンプ室6と、ベーン103の回転方向前方側のポンプ室6とを連通する通路である。
隆起部23には、貫通孔130に対応する位置に周方向に沿って切り欠かれた切り欠き部23cが設けられる。つまり、切り欠き部23cは、隆起部23の幅方向中央部(すなわち軸方向中央部)に設けられる。切り欠き部23cは、隆起部23の先端側から基端側に向かって窪む凹部であり、回転方向前後に貫通するように形成される。なお、切り欠き部23cは、隆起部23を切り欠いた形状の部位のことを指し、切削加工、鋳造、鍛造等の種々の加工方法により形成することができる。
貫通孔130及び切り欠き部23cは、スリット2sからのベーン103の突出量が最大のときに、切り欠き部23cに貫通孔130が位置するように形成される。このため、スリット2sからのベーン103の突出量が最大のときには、ベーン103の回転方向後方側のポンプ室6と、ベーン103の回転方向前方側のポンプ室6とが、貫通孔130を介して連通する。このとき、貫通孔130の軸方向両側におけるベーン103の回転方向前後の面は、隆起部23によって支持される。
隆起部23は、切り欠き部23cによって軸方向に分割された形状となっており、隆起部23の軸方向一端側が一対の第1分割支持部123Aとされ、軸方向他端側が一対の第2分割支持部123Bとされる。一対の第1分割支持部123Aは、ベーン103の軸方向一端側(幅方向一端側)を回転方向前後で支持する。一対の第2分割支持部123Bは、ベーン103の軸方向他端側(幅方向他端側)を回転方向前後で支持する。このように、ベーン103における貫通孔130の軸方向両側を隆起部23で支持することにより、ベーン103の変形を抑制することができる。
図6は、貫通孔130を介したベーン103前後のポンプ室6同士の連通が開始する位置、及び、貫通孔130を介したベーン103前後のポンプ室6同士の連通が終了する位置(連通が遮断される位置)について説明する図である。
図6に示すように、ベーン103の先端部3aが短径部141に接しているときには、ベーン103の貫通孔130は、スリット2s内に位置している。つまり、スリット2sからのベーン103の突出量(スリット2sの開口部2aからベーン103の先端面までの長さ)が最小のときには、貫通孔130の開口端全体がスリット2s内に位置してるので、ベーン103前後のポンプ室6同士の連通は遮断されている。
ロータ2の回転に伴って、ベーン103の突出量が増加し、突出量が所定値以上になると、貫通孔130が切り欠き部23cに位置し、当該ベーン103の前後のポンプ室6同士が連通する。つまり、ベーン103の突出量がロータ2の回転に伴って増加する吸込領域42a,42cにおいて、ベーン103前後のポンプ室6同士が貫通孔130を介して連通し始める。
さらに本実施形態では、回転方向に沿って見たときに、第1サイドポート51の終端(点P0)からノッチ36の始端(点P1)までの区間A1において、ベーン103前後のポンプ室6同士が貫通孔130を介して連通し始める。第1サイドポート51の終端(点P0)とは、第1サイドポート51において、ロータ2の回転に伴ってポンプ室6との連通が終了する位置である。ノッチ36の始端(点P1)とは、ノッチ36において、ロータ2の回転に伴ってポンプ室6との連通が開始する位置である。
このように、貫通孔130によって前後のポンプ室6同士の連通が開始する位置は、吸込領域42a,42cと区間A1とが重なる区間において設定される。
ベーン103の突出量は、遷移領域42e,42fにおいて最大となる。前後のポンプ室6に臨む貫通孔130の開口端の面積は、スリット2sからのベーン103の突出量が最大となったときに、最大となる。
ロータ2の回転に伴って、ベーン103の突出量が減少し、突出量が所定値未満になると、貫通孔130がスリット2s内に位置し、ベーン103前後のポンプ室6同士の連通が遮断される。つまり、ベーン103の突出量がロータ2の回転に伴って減少する吐出領域42b,42dにおいて、貫通孔130を介したベーン103前後のポンプ室6同士の連通が終了する。
さらに本実施形態では、回転方向に沿って見たときに、ノッチ36の始端(点P1)から吐出ポート31の始端(点P2)までの区間A2において、貫通孔130を介したベーン103前後のポンプ室6同士の連通が終了する。吐出ポート31の始端(点P2)とは、吐出ポート31において、ロータ2の回転に伴ってポンプ室6との連通が開始する位置である。つまり、貫通孔130を介した回転方向後方側のポンプ室6と回転方向前方側のポンプ室6との連通は、区間A2において遮断される。
このように、貫通孔130を介したベーン103前後のポンプ室6同士の連通が終了する位置(連通が遮断される位置)は、吐出領域42b,42dと区間A2とが重なる区間において設定される。
図7から図9を参照して、所定のベーン103に着目し、ベーン103の動作及び貫通孔130を介したベーン103前後のポンプ室6の連通状態について説明する。図7から図9は、ベーン103の貫通孔130の連通状態を示す図であり、図6の一部を拡大して示す。図7は、貫通孔130がスリット2s内に位置し、ベーン103前後のポンプ室6同士の連通が遮断されている状態を示す。図8は、貫通孔130がスリット2s内からスリット2s外に移動し、ベーン103前後のポンプ室6同士の連通が開始する様子を示す。図9は、貫通孔130がスリット2s外からスリット2s内に移動し、ベーン103前後のポンプ室6同士の連通が終了する様子を示す。
なお、図7から図9において、説明の対象となるベーン103を太い実線で示し、当該ベーン103の回転方向後方側の面によって画成されるポンプ室6を後側ポンプ室6Rと記し、当該ベーン103の回転方向前方側の面によって画成されるポンプ室6、すなわち後側ポンプ室6Rに隣接する回転方向前方側のポンプ室6を前側ポンプ室6Fと記す。
ベーンポンプ100は、ロータ2の回転に伴い、ベーン103は径方向外方への移動と径方向内方への移動とを繰り返し行うので、スリット2sからのベーン103の突出量も増減を繰り返す。図7に示すように、ベーン103が短径部141に位置し、スリット2sからのベーン103の突出量が最小のときには、貫通孔130がスリット2s内に収容されるので、貫通孔130を介した後側ポンプ室6Rと前側ポンプ室6Fとの連通は遮断されている。
図7に示す状態からベーン103が回転方向に前進すると、図8に示すように、貫通孔130は、隆起部23の切り欠き部23cに位置し、後側ポンプ室6Rと前側ポンプ室6Fとを連通する。貫通孔130がポンプ室6に臨む開口面積は、ベーン103の突出量の増加に伴い増加する。
遷移領域42e,42f及び吐出領域42b,42dにおいてベーン103が移動する際、前側ポンプ室6Fの容積は後側ポンプ室6Rの容積よりも小さくなるので、前側ポンプ室6Fは、後側ポンプ室6Rの圧力よりも高くなる。つまり、前側ポンプ室6Fは、後側ポンプ室6Rよりも圧力の高い圧力室を構成する。これにより、前側ポンプ室6Fの高圧の作動油が、後側ポンプ室6Rに供給され、後側ポンプ室6Rが昇圧される。
スリット2sからのベーン103の突出量が最大となったとき、後側ポンプ室6Rと前側ポンプ室6Fとを連通する貫通孔130の開口面積は、最大となる。ベーン103の回転に伴って、ベーン103の突出量が減少すると、それに応じて貫通孔130の開口面積も減少する。
図8に示す状態からベーン103が回転方向に前進すると、図9に示すように、貫通孔130は、スリット2s内に収容され、後側ポンプ室6Rと前側ポンプ室6Fとの連通が遮断される。
このように、本実施形態では、ベーン103のスリット2sからの突出量が所定値以上になると、前側ポンプ室6Fの高圧の作動油が後側ポンプ室6Rに供給されることにより、後側ポンプ室6Rが昇圧される。つまり、後側ポンプ室6Rに隣接する前側ポンプ室6Fの作動油を利用して、後側ポンプ室6Rを昇圧することができる。これにより、後側ポンプ室6R内における負圧領域を低減し、後側ポンプ室6R内における気体の体積を低減し、後側ポンプ室6R内における作動油の体積を増加させることができるので、ベーンポンプ100の容積効率を向上することができる。また、ポンプ室6内における気体の体積を低減することができるので、ベーンポンプ100の吐出圧の脈動も低減する。
なお、本実施形態では、ノッチ36が形成される区間A2において、ノッチ36の先端部にベーン103が位置しているときには、貫通孔130を介して後側ポンプ室6Rと前側ポンプ室6Fとが連通し、その後、ノッチ36の基端側にベーン103が位置すると、貫通孔130がスリット2s内に移動して、貫通孔130を介した後側ポンプ室6Rと前側ポンプ室6Fとの連通が遮断される。これにより、ノッチ36を通じて後側ポンプ室6Rに作動油が供給されることによる昇圧効果に加えて、貫通孔130を通じて後側ポンプ室6Rに作動油が供給されることによる昇圧効果により、ロータ2が高速で回転する際において、後側ポンプ室6Rの気体の体積を効果的に抑制することができる。
なお、本実施形態では、吸込ポートである第1サイドポート51及び第2サイドポート52が、ポンプ室6の軸方向両端側に設けられる。このため、ロータ2が高速で回転する場合において、ポンプ室6の軸方向中央部に作動油が十分に行き渡らないおそれがある。このため、ポンプ室6における軸方向中央部の圧力は、軸方向端部の圧力に比べて低くなりやすく、気体の体積も増加しやすい。そこで、本実施形態では、上述のとおり、ベーン103の幅方向中央部に貫通孔130を設けている。このため、ベーン103の幅方向中央部近傍の気体の体積を効果的に低減し、ポンプ室6内における作動油の体積を効果的に増加させることができる。
また、ベーン103の回転方向前方側の面及び回転方向後方側の面に貫通孔130の開口端を設けることにより、ベーン103が往復動する際の、ベーン103とスリット2sとの摺動摩擦を低減することができる。さらに、隆起部23に切り欠き部23cを設けることにより、隆起部23に形成されるスリット2sとベーン103との摺動摩擦を低減することができる。これにより、ベーン103を適切に内周カム面4aに押し付けることができる。つまり、内周カム面4aからベーン103が離間することを効果的に防止することができる。また、スリット2s内を移動するベーン103の摺動抵抗を低減できるので、背圧室5の圧力を低く設定することもできる。
上述した実施形態によれば、次の作用効果を奏する。
ベーン103の貫通孔130を通じて前側ポンプ室6Fから後側ポンプ室6Rへ作動油を導くことにより、後側ポンプ室6Rを昇圧することができる。これにより、後側ポンプ室6R内における気体の体積を低減し、後側ポンプ室6R内における作動油の体積を増加させることができるので、ベーンポンプ100の容積効率を向上することができる。
<第1実施形態の変形例>
上記第1実施形態では、貫通孔130の断面形状が円形状である例について説明したが、貫通孔130の断面形状は、多角形形状であってもよい。例えば、図10に示すように、ベーン103Bに設けられる貫通孔130Bの断面形状は、四角形形状であってもよい。本変形例では、貫通孔130Bの内面は、ロータ2の軸方向に平行な先端側内面131a及び基端側内面131bと、先端側内面131a及び基端側内面131bに直交する一対の側面131cと、により構成される。
貫通孔130Bは、ベーン103Bの回転方向後方側の面に開口する開口面である後側開口面132Rと、ベーン103Bの回転方向前方側の面に開口する開口面である前側開口面132Fと、を有する。本変形例では、後側開口面132Rのベーン103Bの先端側の端辺は、ロータ2の軸方向に平行な直線状に形成される。
したがって、図11に示すように、ベーン103B前後のポンプ室6に臨む貫通孔130Bの開口面は矩形状となり、ベーン103Bの突出量の増加に応じて開口面の面積が増加する。上記第1実施形態では、貫通孔130(図5参照)の開口面が円形状であったので、ベーン103の突出量の増加に対する開口面の面積の増加の変化率が変化する。
これに対して、本変形例では、ベーン103の突出量の増加に対する貫通孔130Bの開口面の面積の増加の変化率は一定である。このため、本変形例によれば、前側ポンプ室6Fから貫通孔130Bを通じて後側ポンプ室6Rへ供給される作動油の流量の制御が容易である。
<第2実施形態>
図12及び図13を参照して、本発明の第2実施形態に係るベーンポンプについて説明する。図12は、回転方向後方側から見たベーン203の斜視図である。図13は、ベーン203の凹部230の先端側端部がスリット2s内からスリット2s外に移動し、ベーン203の後側ポンプ室6Rと背圧室5との連通が開始する様子を示す図である。以下では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明し、図中、上記第1実施形態で説明した構成と同一の構成または相当する構成には同一の符号を付して説明を省略する。
上記第1実施形態では、後側ポンプ室6Rを昇圧するために、後側ポンプ室6Rよりも圧力の高い圧力室としての前側ポンプ室6Fの作動油を後側ポンプ室6Rに供給する構成であった。これに対して、第2実施形態では、後側ポンプ室6Rを昇圧するために、後側ポンプ室6Rよりも圧力の高い圧力室としての背圧室5の作動油を後側ポンプ室6Rに供給する構成である。以下、詳細に説明する。
図12に示すように、ベーン203は、略中央部から基端部3bに亘って延在する凹部230が設けられる。凹部230は、ベーン203の回転方向後方側の面及びベーン203の基端側の端面である基端面203dに開口するように設けられる。凹部230は、ベーン203の回転方向後方側の面に平行な底面230aと、底面230aから立ち上がる一対の側面230bと、一対の側面230bの端部同士を接続する先端側内面230cと、を有する。先端側内面230cは、半円弧状に形成される。
図13に示すように、ベーン203のスリット2sからの突出量が所定値以上になると、先端側内面230cがスリット2s外に位置し、後側ポンプ室6Rと背圧室5とが凹部230を介して連通する。
後側ポンプ室6Rに臨む凹部230の開口面の面積は、スリット2sからのベーン203の突出量が最大となったときに、最大となる。ベーン203のスリット2sからの突出量が所定値未満になると、先端側内面230cがスリット2内に位置し、凹部230を介した後側ポンプ室6Rと背圧室5との連通が遮断される。つまり、スリット2sからのベーン103の突出量が最小のときには、先端側内面230cはスリット2s内に位置し、凹部230を介した後側ポンプ室6Rと背圧室5との連通が遮断される。
凹部230によって後側ポンプ室6Rと背圧室5との連通が開始する位置は、吸込領域42a,42cと区間A1とが重なる区間において設定される。また、凹部230によって後側ポンプ室6Rと背圧室5との連通が終了する位置は、吐出領域42b,42dと区間A2(図6参照)とが重なる区間において設定される。
このような第2実施形態によれば、ベーン203の凹部230を通じて背圧室5から後側ポンプ室6Rへ作動油が導かれることにより、後側ポンプ室6Rが昇圧される。したがって、第2実施形態によれば、第1実施形態と同様、後側ポンプ室6R内における気体の体積を低減し、後側ポンプ室6R内における作動油の体積を増加させることができるので、ベーンポンプ100の容積効率を向上することができる。
第2実施形態では、スリット2sを径方向外方へ押し出すために設ける背圧室5の作動油を利用して、後側ポンプ室6Rを昇圧することができる。前側ポンプ室6Fの作動油を後側ポンプ室6Rに導く必要がないので、第1実施形態よりも多くの作動油をポンプ室6に保持することができる。
<第2実施形態の変形例>
上記第2実施形態では、凹部230の先端側内面230cが半円弧状であった。これに対して、本変形例に係るベーン203Bでは、図14に示すように、凹部230Bの先端側内面230cが直線状である。つまり、凹部230Bにおけるベーン203の回転方向後方側の開口面におけるベーン203の先端側の端辺は、ロータ2の軸方向に平行な直線状に形成される。
このような変形例によれば、上記第1実施形態の変形例と同様、ベーン203Bの突出量の増加に対する凹部230Bの開口面の面積の増加の変化率が一定である。このため、本変形例によれば、背圧室5から凹部230Bを通じて後側ポンプ室6Rへ供給される作動油の流量の制御が容易である。
次のような変形例も本発明の範囲内であり、変形例に示す構成と上述の実施形態で説明した構成を組み合わせたり、以下の異なる変形例で説明する構成同士を組み合わせたりすることも可能である。
<変形例1>
上記第1実施形態では、後側ポンプ室6Rと前側ポンプ室6Fとを連通する通路としての貫通孔130がベーン103に設けられる例について説明し、上記第2実施形態では、後側ポンプ室6Rと背圧室5とを連通する通路としての凹部230がベーン203に設けられる例について説明したが、本発明はこれらに限定されない。図15に示すように、後側ポンプ室6Rと前側ポンプ室6Fとを連通するとともに、後側ポンプ室6Rと背圧室5とを連通する通路としての凹部330をベーン303に設けてもよい。
凹部330は、ベーン303の基端部3bから先端部3a側に窪むように形成される。凹部330は、ベーン303の回転方向後方側の面及び回転方向前方側の面、及びベーン303の基端側の端面である基端面303dに開口するように設けられる。このような変形例によれば、ベーン303の凹部330を通じて前側ポンプ室6F及び背圧室5から後側ポンプ室6Rへ作動油が導かれることにより、後側ポンプ室6Rが昇圧される。これにより、後側ポンプ室6R内における気体の体積を低減し、後側ポンプ室6R内における作動油の体積を増加させることができるので、ベーンポンプ100の容積効率を向上することができる。
<変形例2>
上記実施形態では、ベーン103,203の幅方向中央部に、高圧の作動油を後側ポンプ室6Rに導く通路(貫通孔130,凹部230)を設ける例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図16に示すように、上記実施形態の第1サイドポート51(図1参照)が省略され、ポンプ室6の軸方向片側のみに吸込ポート53(上記実施形態の第2サイドポート52に相当)が設けられる場合、ポンプ室6における吸込ポート53とは反対側の軸方向端部には、作動油が十分に行き渡らないおそれがある。このため、ポンプ室6における吸込ポート53とは反対側の軸方向端部の圧力は、中央部の圧力に比べて低くなりやすく、気体の体積も増加しやすい。
このように、吸込ポート53が、ポンプ室6の軸方向一端側に設けられる場合、図17A及び図17Bに示すように、吸込ポート53とは反対側のベーン103C,203Cの幅方向端部に、通路としての貫通孔130C(図17A参照)、あるいは、通路としての凹部230C(図17B参照)を設けることが好ましい。
これにより、吸込ポート53とは反対側のベーン103C,203Cの幅方向端部から後側ポンプ室6Rに作動油が供給され、吸込ポート53とは反対側のベーン103C,203Cの幅方向端部近傍における圧力を効果的に高めることができる。その結果、吸込ポート53とは反対側のベーン103C,203Cの幅方向端部近傍の気体の体積を効果的に低減し、ポンプ室6における作動油の体積を効果的に増加させることができる。したがって、本変形例によれば、ベーン103,203の幅方向中央部に通路(貫通孔130、凹部230)を設ける場合(図5、図12参照)に比べて、より効果的に、ベーンポンプ100の容積効率を向上することができる。
<変形例3>
上記実施形態では、通路(貫通孔130、凹部230)がベーン103,203に一つ形成される例について説明したが、本発明はこれに限定されない。複数の通路(貫通孔130、凹部230)をベーン103,203に形成してもよい。
以上のように構成された本発明の実施形態の構成、作用、および効果をまとめて説明する。
ベーンポンプ100は、回転駆動されるロータ2と、ロータ2の外周面に開口する複数のスリット2sと、スリット2sに摺動自在に収装される複数のベーン103,103B,103C,203,203B,203C,303と、ロータ2の回転に伴って複数のベーン103,103B,103C,203,203B,203C,303の先端部3aが摺接する内周カム面4aを有するカムリング4と、ロータ2及びカムリング4を挟んで配置される一対のサイド部材(ボディ側サイドプレート30、カバー側サイドプレート40)と、ロータ2、カムリング4、隣り合うベーン103,103B,103C,203,203B,203C,303、一対のサイド部材(ボディ側サイドプレート30、カバー側サイドプレート40)によって画成されるポンプ室6と、ポンプ室6に吸い込まれる作動流体を導く吸込ポート(第1サイドポート51、第2サイドポート52、吸込ポート53)と、ポンプ室6から吐出される作動流体を導く吐出ポート31と、ベーン103,103B,103C,203,203B,203C,303に設けられ、ベーン103,103B,103C,203,203B,203C,303の回転方向後方側の面に開口する通路(貫通孔130,130B,130C、凹部230,230B,230C,330)と、を備え、通路(貫通孔130,130B,130C、凹部230,230B,230C,330)は、スリット2sからのベーン103,103B,103C,203,203B,203C,303の突出量が最大のときには、ベーン103,103B,103C,203,203B,203C,303の回転方向後方側の面によって画成されるポンプ室6である後側ポンプ室6Rと、後側ポンプ室6Rよりも圧力の高い圧力室(前側ポンプ室6F、背圧室5)と、を連通し、スリット2sからのベーン103,103B,103C,203,203B,203C,303の突出量が最小のときには、後側ポンプ室6Rと圧力室(前側ポンプ室6F、背圧室5)との連通を遮断する。
この構成では、ベーン103,103B,103C,203,203B,203C,303の通路(貫通孔130,130B,130C、凹部230,230B,230C,330)を通じて圧力室(前側ポンプ室6F、背圧室5)から後側ポンプ室6Rへ作動流体が導かれることにより、後側ポンプ室6Rが昇圧される。これにより、後側ポンプ室6R内における気体の体積を低減し、後側ポンプ室6R内における作動流体の体積を増加させることができるので、ベーンポンプ100の容積効率を向上することができる。
ベーンポンプ100は、圧力室が、後側ポンプ室6Rに隣接する回転方向前方側のポンプ室6としての前側ポンプ室6Fであり、通路が、ベーン103,103B,103C,303を貫通して設けられ、後側ポンプ室6Rと前側ポンプ室6Fとを連通する。
この構成では、後側ポンプ室6Rに隣接する前側ポンプ室6Fの作動流体を利用して、後側ポンプ室6Rを昇圧することができる。
ベーンポンプ100は、圧力室が、スリット2s内においてベーン203,203B,203C,303の基端部3bによって画成され、吐出ポート31に連通する背圧室5であり、通路が、ベーン203,203B,203C,303の回転方向後方側の面及びベーン203,203B,203C,303の基端面203d,303dに開口するように設けられ、後側ポンプ室6Rと背圧室5とを連通する。
この構成では、スリット2sを径方向外方へ押し出すために設ける背圧室5の作動流体を利用して、後側ポンプ室6Rを昇圧することができる。
ベーンポンプ100は、吐出ポート31に連通する溝状のノッチ36をさらに備え、通路を通じたポンプ室6と圧力室(前側ポンプ室6F、背圧室5)との連通は、ノッチ36の始端(点P1)から吐出ポート31の始端(点P2)までの区間A2において遮断される。
この構成では、ノッチ36を通じて後側ポンプ室6Rに作動流体が供給されることによる昇圧効果に加えて、(貫通孔130,130B,130C、凹部230,230B,230C,330)を通じて後側ポンプ室6Rに作動流体が供給されることによる昇圧効果により、ロータ2が高速で回転する際において、ポンプ室6での気体の体積を効果的に抑制することができる。
ベーンポンプ100は、吸込ポート(第1サイドポート51、第2サイドポート52)が、ポンプ室6の軸方向両端側に設けられ、通路(貫通孔130,130B、凹部230,230B,330)が、ベーン103,103B,203,203B,303の幅方向中央部に設けられる。
この構成では、ベーン103,103B,203,203B,303の幅方向中央部近傍の気体の体積を効果的に低減し、ポンプ室6における作動流体の体積を効果的に増加させることができる。
ベーンポンプ100は、吸込ポート53が、ポンプ室6の軸方向一端側に設けられ、通路(貫通孔130C、凹部230C)が、吸込ポート53とは反対側のベーン103C,203Cの幅方向端部に設けられる。
この構成では、吸込ポート53とは反対側のベーン103C,203Cの幅方向端部近傍の気体の体積を効果的に低減し、ポンプ室6における作動流体の体積を効果的に増加させることができる。
ベーンポンプ100は、ロータ2が、径方向外側に隆起し、ベーンを回転方向前後で支持する隆起部23を有し、隆起部23には、通路(貫通孔130,130B,130C、凹部230,230B,230C,330)に対応する位置に周方向に沿って切り欠かれた切り欠き部23cが設けられる。
この構成では、ベーン103,103B,103C,203,203B,203C,303における通路(貫通孔130,130B,130C、凹部230,230B,230C,330)の軸方向両側を隆起部23で支持することにより、ベーン103,103B,103C,203,203B,203C,303の変形を抑制することができる。
ベーンポンプ100は、通路が、ベーン103B,103C,203B,203C,303の回転方向後方側の面に開口する開口面(後側開口面132R)を有し、開口面(後側開口面132R)のベーン103B,103C,203B,203C,303の先端側の端辺が、ロータ2の軸方向に平行な直線状に形成される。
この構成では、圧力室(前側ポンプ室6F、背圧室5)から通路(貫通孔130B,130C、凹部230B,230C,330)を通じて後側ポンプ室6Rへ供給される作動流体の流量の制御が容易である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
2・・・ロータ、2s・・・スリット、3a・・・先端部、3b・・・基端部、4・・・カムリング、4a・・・内周カム面、5・・・背圧室、6・・・ポンプ室、6F・・・前側ポンプ室、6R・・・後側ポンプ室、23・・・隆起部、23c・・・切り欠き部、30・・・ボディ側サイドプレート(サイド部材)、31・・・吐出ポート、36・・・ノッチ、40・・・カバー側サイドプレート(サイド部材)、51・・・第1サイドポート(吸込ポート)、52・・・第2サイドポート(吸込ポート)、53・・・吸込ポート、100・・・ベーンポンプ、103,103B,103C,203,203B,203C,303・・・ベーン、203d,303d・・・基端面、130,130B,130C・・・貫通孔(通路)、132R・・・後側開口面(開口面)、230,230B,230C,330・・・凹部(通路)

Claims (8)

  1. 回転駆動されるロータと、
    前記ロータの外周面に開口する複数のスリットと、
    前記スリットに摺動自在に収装される複数のベーンと、
    前記ロータの回転に伴って前記複数のベーンの先端部が摺接する内周カム面を有するカムリングと、
    前記ロータ及び前記カムリングを挟んで配置される一対のサイド部材と、
    前記ロータ、前記カムリング、隣り合う前記ベーン、前記一対のサイド部材によって画成されるポンプ室と、
    前記ポンプ室に吸い込まれる作動流体を導く吸込ポートと、
    前記ポンプ室から吐出される作動流体を導く吐出ポートと、
    前記ベーンに設けられ、前記ベーンの回転方向後方側の面に開口する通路と、を備え、
    前記通路は、前記スリットからの前記ベーンの突出量が最大のときには、前記ベーンの回転方向後方側の面によって画成される前記ポンプ室である後側ポンプ室と、前記後側ポンプ室よりも圧力の高い圧力室と、を連通し、前記スリットからの前記ベーンの突出量が最小のときには、前記後側ポンプ室と前記圧力室との連通を遮断する
    ことを特徴とするベーンポンプ。
  2. 請求項1に記載のベーンポンプにおいて、
    前記圧力室は、前記後側ポンプ室に隣接する回転方向前方側の前記ポンプ室としての前側ポンプ室であり、
    前記通路は、前記ベーンを貫通して設けられ、前記後側ポンプ室と前記前側ポンプ室とを連通する
    ことを特徴とするベーンポンプ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のベーンポンプにおいて、
    前記圧力室は、前記スリット内において前記ベーンの基端部によって画成され、前記吐出ポートに連通する背圧室であり、
    前記通路は、前記ベーンの回転方向後方側の面及び前記ベーンの基端面に開口するように設けられ、前記後側ポンプ室と前記背圧室とを連通する
    ことを特徴とするベーンポンプ。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のベーンポンプにおいて、
    前記吐出ポートに連通する溝状のノッチをさらに備え、
    前記通路を通じた前記ポンプ室と前記圧力室との連通は、前記ノッチの始端から前記吐出ポートの始端までの区間において遮断される
    ことを特徴とするベーンポンプ。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のベーンポンプにおいて、
    前記吸込ポートは、前記ポンプ室の軸方向両端側に設けられ、
    前記通路は、前記ベーンの幅方向中央部に設けられる
    ことを特徴とするベーンポンプ。
  6. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のベーンポンプにおいて、
    前記吸込ポートは、前記ポンプ室の軸方向一端側に設けられ、
    前記通路は、前記吸込ポートとは反対側の前記ベーンの幅方向端部に設けられる
    ことを特徴とするベーンポンプ。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載のベーンポンプにおいて、
    前記ロータは、径方向外側に隆起し、前記ベーンを回転方向前後で支持する隆起部を有し、
    前記隆起部には、前記通路に対応する位置に周方向に沿って切り欠かれた切り欠き部が設けられる
    ことを特徴とするベーンポンプ。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載のベーンポンプにおいて、
    前記通路は、前記ベーンの回転方向後方側の面に開口する開口面を有し、
    前記開口面の前記ベーンの先端側の端辺は、前記ロータの軸方向に平行な直線状に形成される
    ことを特徴とするベーンポンプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20220112807A1 (en) * 2020-10-09 2022-04-14 Jtekt Corporation Vane pump
WO2022137658A1 (ja) * 2020-12-25 2022-06-30 日立Astemo株式会社 可変容量形ポンプ

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