JP2020041417A - 吐水装置 - Google Patents
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Abstract
Description
この態様によると、各分割部材を分解したとき、吐出口から貯溜室の範囲にかけて、吐出通路の内壁面を外部空間に露出させることができる。一般に、中空断面を有する部位を成型するうえでは、単一部品により一体成形するよりも、複数部品により別々に成形して、その内壁面が外部空間に露出するようにした方が成形難度が低くなり、その内壁面の寸法精度を確保し易くなる。よって、吐出通路の内壁面の面粗さを抑え易くなり、その面粗さに起因する吐水流の形状の乱れを抑え易くなる。
この態様によると、貯溜室内の水の水圧を低くして、その流速も低くし易くなり、貯溜室内で流速が均一となるように効果的に整流できる。
この態様によると、吐出通路の間隔を狭めるような荷重が吐水部材に加わる場合でも、この間隔を保持できるため、吐水流の形状の乱れを抑え易くなる。
この態様によると、間隔保持部により水流が分断されても、分断された水流が吐出口に到達する前に早期に合流し易くなり、水流の分断に起因する吐水流の形状の乱れを抑え易くなる。
この態様によると、吐出通路内の水が合わせ面間を通して外部に漏洩するのを規制できる。
この態様によると、シール部材を溝部内に非接着で載せた状態のまま上側分割部材を下側分割部材に組み付け可能となり、組み付け時の作業性が良好になる。
この態様によると、各分割部材の組み付け時にこれらを容易に位置決めでき、その組み付け時の作業性が良好になる。
この態様によると、吐水部材の中間部では固定具の間隔を広くしてその数を抑えつつ、その両端部では固定具の間隔を狭くして曲げモーメントに効果的に抵抗でき、各分割部材が結合した状態を安定して維持できる。
この態様によると、金属鋳造品のような鋳肌面が吐出通路の内壁面に生じず、金属鋳造品とするより大きく面粗さを抑えられる。
吐水装置10は浴槽装置200に用いられる。浴槽装置200は、吐水装置10の他に、浴槽210を備える。浴槽210のリム部215には設置面217が設けられる。吐水装置10は、設置面217に設置される装置本体11を備える。装置本体11は横長扁平に形成され、膜状の横長な吐水流Wが吐出口13から前方に吐き出される。
給水系220は、吐水装置10の上流側に設けられる給水ポンプ221を備える。吐水装置10は、装置本体11の他に、導水部15を備える。給水ポンプ221は、導水部15に吐出側導管223を介して接続され、給水源となる浴槽210に吸引側導管225を介して接続される。給水ポンプ221は、その駆動により、吸引側導管225を通して浴槽210内の浴槽水211を吸引し、吐出側導管223を通して導水部15に水を圧送する。吐水装置10は導水部15に水が圧送されると装置本体11から吐水流Wを吐き出す。
装置本体11の前部には、横長なスリット状の吐出口13が設けられる。導水部15は、吐出口13の横幅方向に間隔を空けて装置本体11から下方に突き出るように複数設けられる。なお、以下の説明では、吐出口13の横幅方向を方向X、これに直交する水平方向を前後方向Y、鉛直方向を上下方向Zという。方向Xは後述する吐出通路33の横幅方向とも一致する。
導水部15は、設置面217に形成される貫通孔229に挿通される。導水部15には下流側に給水するための導水路17が内部に形成され、その先端部には吐出側導管223が接続される。導水部15の設置面217と反対側に突き出た部位にはナット等の固定部材231がねじ込み等により取り付けられる。装置本体11は、固定部材231との間で浴槽210を挟み込むことにより浴槽210に固定される。なお、固定部材231と浴槽210の間にはOリング等のシールリング233が介装される。
吐出通路33の横幅方向X、前後方向Yの寸法を通路幅、奥行寸法とすると、吐出通路33は、平面視において、通路幅より奥行寸法が小さくなるように形成される。また、吐出通路33は、その横断面(図示しない)が通路高さより通路幅が大きくなるように横長に形成される。吐出通路33の横幅方向X両側の側壁面33aは、貯溜室37の奥側から吐出口13側に近づくにつれて、吐出通路33の通路幅が広がるように形成される。
吐水部材19は、第1分割部材としての下側分割部材51と、第2分割部材としての上側分割部材53を組み付けて構成される。各分割部材51、53は樹脂成形品であり、吐水部材19の周壁部49を境界として上下に分割した形状を有する。
各分割部材51、53は、それらの境界部にて上下方向Zに対向する合わせ面55を有する。合わせ面55は、周壁部49と同様に、吐出通路33を三方から囲むように設けられる。各分割部材51、53は、互いの合わせ面55を突き合わせた状態で組み付けられる。
間隔保持部69は、下側分割部材51の下壁面71から立ち上がり、その上面が上側分割部材53の上壁面73に接触する。これにより、間隔保持部69は、吐出通路33の上下に対向する上壁面73と下壁面71の間隔を保持する。
位置決め凹部75は、下側分割部材51の合わせ面55に開口する有底孔として形成される。位置決め凸部77は、位置決め凹部75に対応する位置にて上側分割部材53に設けられ、その合わせ面55から突き出るボスとして形成される。
吐水部材19では、図4に示すように、予め定められた流量の水が給水ポンプ221(図2参照)から圧送され、その水が導水路17を通して流入口35から貯溜室37内に流入し、貯溜室37内に一時的に貯溜水として溜められる。貯溜室37内に貯溜水が溜められた状態で流入口35から水が送り込まれることにより、貯溜室37内の貯溜水が加圧され、その水圧により絞り流路39を通して貯溜水が吐出口13に送り出され、吐出口13から吐水流Wが吐き出される。
吐水部材19は、吐出口13、貯溜室37及び絞り流路39のそれぞれが上側分割部材53と下側分割部材51の両方により画定される。よって、各分割部材51、53を分解したとき、吐出口13から貯溜室37の範囲にかけて、吐出通路33の内壁面71、73、33bを外部空間235に露出させることができる。一般に、中空断面を有する部位を成形するうえでは、単一部品により一体成形するよりも、複数部品により別々に成形して、その内壁面が外部空間に露出するようにした方が、成形難度が低くなり、その内壁面の寸法精度を確保し易い。よって、本実施形態に係る吐水部材19によれば、吐出通路33の内壁面71、73、33bの面粗さを抑え易くなり、その面粗さに起因する吐水流Wの形状の乱れを抑え易くなる。特に、各分割部材51、53は樹脂成形品であるため、金属鋳造品のような鋳肌面が吐出通路33の内壁面71、73、33bに生じず、その面粗さを大きく抑えられる。
請求項1
吐出通路が内部に形成される吐水部材を備え、
前記吐出通路は、水を吐き出すための吐出口と、上流側から流入する水を溜めるための貯溜室と、前記貯溜室内の水を前記吐出口に送り出すための絞り流路とにより形成され、
前記吐水部材は、第1分割部材と第2分割部材を組み付けて構成され、
前記吐出口、前記貯溜室及び前記絞り流路のそれぞれが前記第1分割部材と前記第2分割部材の両方により画定されることを特徴とする吐水装置。
請求項2
前記貯溜室は、前記吐出通路の対向する一対の壁面のそれぞれが、前記絞り流路の入口より互いに離れる方向に広がるように形成されることを特徴とする請求項1に記載の吐水装置。
請求項3
前記吐水部材は、前記吐出通路内に配置され、前記吐出通路の対向する一対の壁面の間隔を保持する間隔保持部を更に有することを特徴とする請求項1または2に記載の吐水装置。
請求項4
前記間隔保持部は、前記貯溜室内に配置されることを特徴とする請求項3に記載の吐水装置。
請求項5
前記第1分割部材及び前記第2分割部材は、互いに突き合わせられる複数の合わせ面と、前記複数の合わせ面間に介装され、該複数の合わせ面の間をシールするシール部材と、を有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の吐水装置。
請求項6
前記第1分割部材及び前記第2分割部材は、前記吐水部材を上下に分割した形状を有する上側分割部材及び下側分割部材であり、
前記複数の合わせ面は、上下方向に対向して設けられ、
前記シール部材は、下側分割部材の合わせ面に形成される溝部内に配置されることを特徴とする請求項5に記載の吐水装置。
請求項7
前記吐水部材は、前記第1分割部材と前記第2分割部材を組み付けるときに、該第1分割部材と該第2分割部材とを位置決めする位置決め構造を有することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の吐水装置。
請求項8
前記吐水部材は、前記吐出通路の横幅方向両側と、前記吐出口とは反対側の奥側との三方から該吐出通路を囲む周壁部を有し、
前記第1分割部材及び前記第2分割部材は、前記周壁部の内周壁面に沿うように間隔を空けて配置される複数の固定具により結合され、
前記複数の固定具は、前記吐水部材の横幅方向両端部での間隔より中間部での間隔が狭くなるように配置されることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の吐水装置。
請求項9
前記第1分割部材と前記第2分割部材は樹脂成形品であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の吐水装置。
請求項10
前記吐出口は横長なスリット状に形成され、
前記吐出通路は前記吐出口の延びる方向に横長に形成されることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の吐水装置。
請求項11
請求項1〜10のいずれかに記載の吐水装置と、
前記吐水装置が設置される浴槽と、を備えることを特徴とする浴槽装置。
Claims (1)
- 吐出通路が内部に形成される吐水部材を備え、
前記吐出通路は、水を吐き出すための吐出口と、上流側から流入する水を溜めるための貯溜室と、前記貯溜室内の水を前記吐出口に送り出すための絞り流路とにより形成され、
前記吐水部材は、第1分割部材と第2分割部材を組み付けて構成され、
前記吐出口、前記貯溜室及び前記絞り流路のそれぞれが前記第1分割部材と前記第2分割部材の両方により画定されることを特徴とする吐水装置。
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