JP2020041333A - 柱継手ブロック及び柱継手構造 - Google Patents

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【課題】製作手間がかからず、全体剛性の高い柱継手構造形成用の柱継手ブロックと、鋼管柱が溶接にて接合されている柱継手ブロック同士がボルト接合されてなる柱継手構造を提供すること。【解決手段】上下の鋼管柱60A(60B)を繋ぐ一体成形された柱継手ブロック50B(50)であって、平面視矩形で矩形の隅角部12の近傍にボルト孔13が開設されているエンドプレート10と、鋼製で中空の本体30であって、四角柱の隅角が切欠かれた切欠部33を有する外形を備え、ボルト孔13に切欠部33が位置合わせされた状態で本体30の一端がエンドプレート10に固定され、本体30の他端が鋼管柱60A(60B)に溶接接合される開先34を備えている本体30と、を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、柱継手ブロック及び柱継手構造に関する。
所定長さの複数の角形鋼管や円形鋼管等を現場にて接合して鉄骨柱を施工するに当たり、鋼管同士を溶接にて接合する接合方法が一般に用いられているが、溶接による接合は施工手間がかかり、施工の可否が天候に左右され、さらには溶接精度が熟練度に左右される等の課題を有している。そこで、鋼管同士をボルト接合することにより、これらの課題を解消することが可能になる。
上記するボルト接合によって角鋼管柱同士を接合することにより形成される柱継手構造が提案されている。具体的には、下方の角鋼管柱の上端面に接合された第1継手部と、上方の角鋼管柱の下端面に接合された第2継手部とを備え、各継手部には方形状のエンドプレートがそれぞれ設けられ、これらが互いに接し合った状態で締結部材により相互に接合される。ここで、継手部は、横断面の外形が略十字形であり、内部に略十字形の空洞部が形成されている端部鋼材部を備えている。端部鋼材部は、例えば、4枚の平板鋼材と断面L字の四本の山形鋼(L字鋼材)とにより形成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016−191258号公報
特許文献1に記載の柱継手構造では、端部鋼材部の横断面の外形が略十字形であり、その内部に略十字形の空洞部が形成されるように複数の鋼材が相互に接合されていることから、鋼材自体の板厚が薄い場合でも外形の面積を大きくして必要とされる曲げ剛性や曲げ耐力を確保することが可能になる。すなわち、横断面の外形が略十字形でその内部に略十字形の空洞部が存在しない端部鋼材部とする場合、鋼材の板厚を厚くしないと端部鋼材部の剛性を高めることができない。それに対して、特許文献1に記載の端部鋼材部は、端部鋼材部がその内部に略十字形の空洞部を有することにより、特に外側の鋼材を端部鋼材部の外周側に位置決めすることができるため、鋼材の板厚が薄い場合であっても、端部鋼材部の全体剛性を高めることが可能になる。
しかしながら、エンドプレートに対して、端部鋼材部を構成する例えば4枚の平板鋼材と断面L字の四本の山形鋼の全てを溶接にて接合し、さらに、隣接する平板鋼材と山形鋼同士を溶接にて接合する加工を工場にて行うことから、工場製作における製作手間に改善の余地がある。また、エンドプレートに対して各鋼板を溶接にて接合することから、例えばエンドプレートの端辺に近い位置に配設される平板鋼材は、溶接代を確保するべく、エンドプレートの端辺から所定距離内側にセットバックした位置に配設されることが余儀なくされ、エンドプレートの端辺に面一に平板鋼材が配設される場合と比べて端部鋼材部の全体剛性は低くならざるを得ない。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、製作手間がかからず、全体剛性の高い柱継手構造形成用の柱継手ブロックと、鋼管柱が溶接にて接合されている柱継手ブロック同士がボルト接合されてなる柱継手構造を提供することを目的としている。
前記目的を達成すべく、本発明による柱継手ブロックの一態様は、
上下の鋼管柱を繋ぐ一体成形された柱継手ブロックであって、
平面視矩形で該矩形の隅角部の近傍にボルト孔が開設されているエンドプレートと、
鋼製で中空の本体であって、四角柱の隅角が切欠かれた切欠部を有する外形を備え、前記ボルト孔に該切欠部が位置合わせされた状態で該本体の一端が前記エンドプレートに固定され、該本体の他端が前記鋼管柱に溶接接合される開先を備えている本体と、を有することを特徴とする。
本態様によれば、エンドプレートとエンドプレートに固定される中空の本体が一体成形されることにより、例えば鋼板にて形成される本体が溶接にてエンドプレートに接合される形態と比べて、工場における製作手間を格段に低減することができる。また、本体のうち、エンドプレートに固定されない側の端部において、鋼管柱に溶接接合される開先が設けられていることにより、工場にて鋼管柱の端部と柱継手ブロックを溶接にて接合するに当たり、鋼管柱の端部に開先を加工する手間を省くことができる。本態様の柱継手ブロックでは、その全体が一体成形にて製作されることから、柱継手ブロックが製作された段階で、本体の端部には、接合される鋼管柱の断面形状に適合した無端状(正方形等の枠状、円形状)の開先が自動的に形成されることになる。
ここで、「一体成形」には、鋳造の他、熱間押出加工等が含まれる。本体は四角柱の隅角部が切欠かれた切欠部を有する形状を有しており、平面視矩形の隅角部近傍にあるエンドプレートのボルト孔と切欠部が位置合わせされていることから、エンドプレートのボルト孔にボルトを挿通してボルト固定する際に、固定用工具と本体の干渉の恐れはない。尚、鋼管柱には、角形鋼管と円形鋼管が含まれる。
柱継手構造の形成に際しては、工場等において、柱継手ブロックの開先を有する端部と鋼管柱が開先溶接にて接合される。そして、柱継手ブロックを端部に備えた鋼管柱が現場に搬送され、現場では、例えば二本の鋼管柱が建て込まれ、双方の柱継手ブロックのエンドプレート同士が当接され、対応するボルト孔にボルトが挿通されてボルト固定されることにより、溶接を不要とした鉄骨柱の現場施工が実現される。
また、本発明による柱継手ブロックの他の態様は、
上下の鋼管柱を繋ぐ一体成形された柱継手ブロックであって、
平面視矩形で、該矩形の隅角部の近傍にボルト孔が開設されている一方のエンドプレートと、
平面視矩形で、前記鋼管柱に溶接接合される開先が形成されている他方のエンドプレートと、
鋼製で中空の本体であって、四角柱の隅角が切欠かれた切欠部を有する外形を備え、前記ボルト孔に該切欠部が位置合わせされた状態で該本体の両端がそれぞれ前記エンドプレートに固定されている本体と、を有することを特徴とする。
本態様によれば、本体と、本体の両端に固定される二つのエンドプレートが一体成形されることにより、工場において製作手間をかけることなく柱継手ブロックを製作することができる。本態様は、本体の両端に二つのエンドプレートを有する柱継手ブロックであるが、鋼管柱と開先溶接にて接合される一方のエンドプレートには、接合される鋼管柱の断面形状に適合した無端状の開先が設けられている。また、他方のエンドプレートは、接合される他方の柱継手ブロックのエンドプレートと当接され、ボルト固定されるエンドプレートとなる。
また、本発明による柱継手ブロックの他の態様は、前記本体のうち、四角柱の四つの平坦部は前記エンドプレートの端面と面一であり、
前記切欠部は前記本体の中心側に膨らんだ湾曲状を呈しており、
前記本体において、前記平坦部の厚みよりも前記切欠部の厚みが薄く成形されていることを特徴とする。
本態様によれば、本体のうち、四角柱の四つの平坦部がエンドプレートの端面と面一に配設されていることにより、全体剛性の高い柱継手ブロックとなる。これは、特許文献1に記載の端部鋼材部が全ての鋼板を溶接にてエンドプレートに接合しているために鋼板を溶接代だけエンドプレートの内側にセットバックさせる必要があるのに対して、本態様の柱継手ブロックはその全体が鋳造等により一体成形されることから、溶接代分のセットバックを要しないことにより実現できる。
さらに、本体において、四つの平坦部の厚みよりも、湾曲状を呈している四つの切欠部の厚みが薄く成形されている。これは、全体剛性に影響を与える平坦部(平面視において、本体の中心から遠い位置にある平坦部)の厚みを相対的に厚くする一方、本体の中心側に膨らんだ湾曲状の切欠部は本体の中心に近いことから全体剛性に与える影響が極めて少ないことから、その厚みを相対的に薄くするものである。このように、全体剛性に与える影響度合いに応じて部材の厚みを部位ごとに変化させることにより、材料費を可及的に抑制しながら高剛性の柱継手ブロックを製作することができる。特に、本態様では、柱継手ブロックの全体が鋳造等による一体成形により製作されることから、本体の部位ごとに厚みを所望に変化させることができる。
また、本発明による柱継手ブロックの他の態様において、前記エンドプレートが開口を有していることを特徴とする。
本態様によれば、本体の一端にのみエンドプレートを有する形態、本体の両端にエンドプレートを有する形態のいずれの形態においても、エンドプレートの例えば中央に開口を有することにより、材料費を可及的に抑制することができる。また、本体が中空を有していることから、エンドプレートが開口を有することにより、例えば鋼管柱の内部にセメント系材料(モルタルやコンクリート)が充填される充填型のSRC柱(Steel Reinforced Concrete:鉄骨鉄筋コンクリート)の施工に際して、セメント系材料の充填性が良好になる。
また、本発明による柱継手構造の一態様は、
二つの前記柱継手ブロックの前記エンドプレート同士が当接されてボルト固定され、それぞれの前記柱継手ブロックの有する前記開先に上下の前記鋼管柱の端部がそれぞれ溶接接合されていることを特徴とする。
本態様によれば、全体剛性の高い柱継手ブロックに開先溶接にて接合された鋼管柱同士が、双方の柱継手ブロックをボルト固定することにより柱継手構造が形成されることから、高強度な継手構造にて接合された鉄骨柱を形成することができる。また、工場において一体成形により製作された柱継手ブロックが鋼管柱に開先溶接にて接合されたものを現場搬送して相互にボルト固定し、柱継手構造が形成されることから、工場製作費を含む全体工費を低減しながら柱継手構造を形成することができる。
また、本発明による柱継手構造の他の態様は、二つの前記柱継手ブロックの長さが相違しており、
相対的に長さの長い前記柱継手ブロックは、工具を使用してボルト固定が可能な長さを有し、
相対的に長さの短い前記柱継手ブロックは、ボルトの挿入が可能な長さを有していることを特徴とする。
本態様によれば、接合される二つの柱継手ブロックの長さを、接合作業時においてそれぞれに必要な長さに設定することにより、材料費が抑制された二つの柱継手ブロックの組み合わせを有する柱継手構造が形成される。
以上の説明から理解できるように、本発明の柱継手ブロック及び柱継手構造によれば、製作手間がかからず、全体剛性の高い柱継手構造形成用の柱継手ブロックと、この柱継手ブロック同士がボルト接合されてなる柱継手構造を提供することができる。
第1の実施形態に係る柱継手ブロックの一例を斜め下から見た斜視図である。 図1のII方向矢視図であって、柱継手ブロックの一例を斜め上から見た斜視図である。 図2のIII−III矢視図であって、柱継手ブロックの一例の横断面図である。 下方にある、第1の実施形態に係る柱継手ブロックと鋼管柱の組立てユニットに対して、上方にある別途の組立てユニットを接合しようとしている状況を示す縦断面図である。 上下の柱継手ブロックと鋼管柱の組立てユニットが第1の実施形態に係る柱継手ブロック同士で接合されて形成された、第1の実施形態に係る柱継手構造の一例の縦断面図である。 第1の実施形態に係る柱継手ブロックの一例を斜め上から見た斜視図である。 上下の柱継手ブロックと鋼管柱の組立てユニットが第2の実施形態に係る柱継手ブロック同士で接合されて形成された、第2の実施形態に係る柱継手構造の一例の縦断面図である。
以下、各実施形態に係る柱継手ブロックと柱継手構造について添付の図面を参照しながら説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く場合がある。
[第1の実施形態に係る柱継手ブロック]
はじめに、図1乃至図3を参照して、第1の実施形態に係る柱継手ブロックの一例について説明する。ここで、図1は、第1の実施形態に係る柱継手ブロックの一例を斜め下から見た斜視図である。また、図2は、図1のII方向矢視図であって、柱継手ブロックの一例を斜め上から見た斜視図であり、図3は、図2のIII−III矢視図であって、柱継手ブロックの一例の横断面図である。
図1及び図2に示すように、柱継手ブロック50は、中空31を有する鋼製の本体30と、本体30の両端に固定されている二つの鋼製のエンドプレート10,20とを有し、鋳造等による一体成形にてその全体が製作されている。
一方のエンドプレート10は、平面視矩形を呈し、矩形の四つの隅角部12の近傍にそれぞれボルト孔13が開設されている。また、他方のエンドプレート20は、同様に平面視矩形を呈し、鋼管柱(図4等参照)に溶接接合される開先21が形成されている。この開先21は、接合される鋼管柱の断面形状に適合した無端状(図示例は正方形枠状)を呈している。
本体30は、四角柱の隅角が切欠かれた四つの切欠部33と四つの平坦部32を有する外形を備え、エンドプレート10の有するボルト孔13に切欠部33が位置合わせされた状態でエンドプレート10にその一端が固定されている。本体30の有する切欠部33は、本体30の中心側に膨らんだ湾曲状を呈している。
図3に明りょうに示すように、四つの平坦部32はエンドプレート10の端面11と面一であり、切欠部33は上記するように本体30の中心側に膨らんだ湾曲状を呈している。そして、切欠部33の厚みt2は、平坦部32の厚みt1よりも薄く成形されている。
本体30において、四つの平坦部32はエンドプレート10の端面11と面一に配設されていることにより、全体剛性の高い柱継手ブロック50となる。仮に、本体が全て鋼板を溶接にて接合するとともにエンドプレートとも溶接にて接合される形態では、本体を形成する鋼板をエンドプレートに溶接するために溶接代だけエンドプレートの内側に本体用の鋼板をセットバックさせる必要が生じ、本体がエンドプレートの内側にセットバックされることになる。これに対して、図示例の柱継手ブロック50では、その全体が鋳造等により一体成形されることから、溶接代分のセットバックを要しないことにより、平坦部32をエンドプレート10の端面11に面一に配設することができ、平坦部32や切欠部33の厚みを過度に厚くすることなく、柱継手ブロック50の全体剛性を高めることが可能になる。
また、平坦部32の厚みt1と切欠部33の厚みt2が異なることに関し、図3に示すように、平面視において本体30の中心Oから遠い位置(平坦部32の図心までの距離s1)にある平坦部32は本体30の全体剛性に与える影響度が高い。一方、本体30の中心O側に膨らんだ湾曲状の切欠部33は、本体30の中心に近い位置(切欠部33の図心までの距離s2)にあることから、本体30の全体剛性に与える影響度が低い。そこで、全体剛性に与える影響度合いに応じて平坦部32の厚みt1と切欠部33の厚みt2を変化させることにより、材料費を可及的に抑制しながら高剛性の柱継手ブロック50を製作することができる。特に、図示例の柱継手ブロック50は、その全体が鋳造等による一体成形により製作されることから、本体30の部位ごとに厚みを所望に変化させることができる。
柱継手ブロック50は、エンドプレート10,20と、エンドプレート10,20に固定される中空31を有する本体30が一体成形されることにより、本体が鋼板を溶接することにより製作される形態と比較した場合、工場における製作手間を格段に低減することができる。また、エンドプレート20が、鋼管柱に溶接接合される開先21を有していることにより、工場にて鋼管柱の端部と柱継手ブロック50を溶接にて接合するに当たり、鋼管柱の端部に開先を加工する手間を省くことができる。図示例の柱継手ブロック50では、その全体が一体成形にて製作されることから、柱継手ブロック50が製作された段階で、エンドプレート20の表面には、接合される鋼管柱の断面形状に適合した無端状(図示例は正方形枠状)の開先21が自動的に形成される。
さらに、エンドプレート10,20がいずれも、それらの中央に開口14,22を有することにより、柱継手ブロック50の材料費を可及的に抑制することができるとともに、柱継手ブロック50の重量を低減できる。ここで、本体30は中空31を有していることから、エンドプレート10,20が開口14,22を有することにより、例えば鋼管柱の内部にセメント系材料が充填される充填型のSRC柱を施工する場合には、中空31と、開口14,22が連通することにより、セメント系材料の充填性が良好になる。
[第1の実施形態に係る柱継手構造]
次に、図4及び図5を参照して、第1の実施形態に係る柱継手構造の一例について説明する。ここで、図4は、下方にある、第1の実施形態に係る柱継手ブロックと鋼管柱の組立てユニットに対して、上方にある別途の組立てユニットを接合しようとしている状況を示す縦断面図である。また、図5は、上下の柱継手ブロックと鋼管柱の組立てユニットが第1の実施形態に係る柱継手ブロック同士で接合されて形成された、第1の実施形態に係る柱継手構造の一例の縦断面図である。
図4に示すように、柱継手構造を形成する二つの柱継手ブロック50,50Aは、それらの長さt3、t4が相違している。相対的に長い柱継手ブロック50は、現場において、シャーレンチ等の工具(図示せず)を使用してボルト固定施工が可能な長さを有している。一方、相対的に短い柱継手ブロック50Aは、作業員の手指に把持されたボルトの挿入が可能な長さを有している。このように、接合される二つの柱継手ブロック50,50Aの長さを、接合作業時においてそれぞれに必要な長さに設定することにより、材料費が抑制された二つの柱継手ブロックの組み合わせを有する柱継手構造が形成される。
工場において、柱継手ブロック50のエンドプレート20の有する開先21に対して、鋼管柱60Aの端部が当接され、開先溶接による溶接部Yを介して接合されることにより、上方ユニット70が製作される。同様に、工場において、柱継手ブロック50Aのエンドプレート20の有する開先21に対して、鋼管柱60Bの端部が当接され、開先溶接による溶接部Yを介して接合されることにより、下方ユニット80が製作される。ここで、鋼管柱60A,60Bには、例えば、JIS G 3466(一般構造用角形鋼管)に基づくJIS製品である、STKR400やSTKR490が適用できる。また、その他、建築構造用冷間成形角形鋼管である、BCR(Box Column Roll 建築構造用冷間ロール成形角形鋼管、登録商標)やBCP(Box Column Press建築構造用冷間プレス成形角形鋼管、登録商標)が適用できる。
施工現場に上方ユニット70と下方ユニット80が搬送され、施工現場では、まず下方ユニット80が建て込まれ、図4において矢印で示すようにその上方から上方ユニット70が建て込まれ、双方の柱継手ブロック50,50Aのエンドプレート10同士が当接され、対応するボルト孔13が位置決めされる。そして、図5に示すように、長さの短い柱継手ブロック50Aの本体30Aの側方から、連通したボルト孔13に対して作業員がハイテンションボルト等のボルト91を挿通する。その後、長さの長い柱継手ブロック50の本体30の側方において、ナット92をシャーレンチ(図示せず)にてボルト固定することにより(ボルト固定部90の形成)、溶接を不要とした鉄骨柱の現場施工が実現され、柱継手構造100が形成される。尚、上方ユニット70と下方ユニット80の上下関係が逆であってもよく、この場合は、長さの長い柱継手ブロック50が下方に位置しており、下方位置においてシャーレンチによるボルト固定が行われる。
[第2の実施形態に係る柱継手ブロック及び柱継手構造]
次に、図6及び図7を参照して、第2の実施形態に係る柱継手構造と柱継手構造の一例について説明する。ここで、図6は、第1の実施形態に係る柱継手ブロックの一例を斜め上から見た斜視図である。また、図7は、上下の柱継手ブロックと鋼管柱の組立てユニットが第2の実施形態に係る柱継手ブロック同士で接合されて形成された、第2の実施形態に係る柱継手構造の一例の縦断面図である。
図6に示す柱継手ブロック50Bは、柱継手ブロック50,50Aと異なり、本体30の一方にのみエンドプレート10を有し、柱継手ブロック50等の有するエンドプレート20を備えていない。
本体30において、エンドプレート10に固定される側と反対側の他端には、接合される鋼管柱の断面形状に適合した無端状(図示例は正方形枠状)の開先34が設けられている。柱継手ブロック50Bもその全体が一体成形にて製作されることから、柱継手ブロック50Bが製作された段階で、本体30の端面において開先34が自動的に形成される。
図7に示すように、長さの異なる二つの柱継手ブロック50B,50Cがそれぞれ、工場において鋼管柱60A,60Bと溶接接合されて製作された上方ユニット70A、下方ユニット80Aが施工現場に搬送され、施工現場において双方がボルト接合される。工場では、柱継手ブロック50Bの端面の有する開先34に対して、鋼管柱60Aの端部が当接され、開先溶接による溶接部Yを介して接合されることにより、上方ユニット70Aが製作される。同様に、工場において、柱継手ブロック50Cの端面の有する開先34に対して、鋼管柱60Bの端部が当接され、開先溶接による溶接部Yを介して接合されることにより、下方ユニット80Aが製作される。
図7に示すように、柱継手ブロック50B,50Cの有する相互に当接したエンドプレート10のボルト孔13にハイテンションボルト等のボルト91が挿通され、ナット92が締めつけられることにより(ボルト固定部90の形成)、柱継手構造100Aが形成される。
上記実施形態に挙げた構成等に対し、その他の構成要素が組み合わされるなどした他の実施形態であってもよく、また、本発明はここで示した構成に何等限定されるものではない。この点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
10:エンドプレート、11:端面、12:隅角部、13:ボルト孔、14:開口、20:エンドプレート、21:開先、22:開口、30:本体、31,31A:中空、32:平坦部、33:切欠部、34:開先、50,50A,50B,50C:柱継手ブロック、60A,60B:鋼管柱、70,70A:上方ユニット、80,80A:下方ユニット、90:ボルト固定部、91:ボルト、92:ナット、100,100A:柱継手構造、Y:溶接部(開先溶接部)

Claims (6)

  1. 上下の鋼管柱を繋ぐ一体成形された柱継手ブロックであって、
    平面視矩形で該矩形の隅角部の近傍にボルト孔が開設されているエンドプレートと、
    鋼製で中空の本体であって、四角柱の隅角が切欠かれた切欠部を有する外形を備え、前記ボルト孔に該切欠部が位置合わせされた状態で該本体の一端が前記エンドプレートに固定され、該本体の他端が前記鋼管柱に溶接接合される開先を備えている本体と、を有することを特徴とする、柱継手ブロック。
  2. 上下の鋼管柱を繋ぐ一体成形された柱継手ブロックであって、
    平面視矩形で、該矩形の隅角部の近傍にボルト孔が開設されている一方のエンドプレートと、
    平面視矩形で、前記鋼管柱に溶接接合される開先が形成されている他方のエンドプレートと、
    鋼製で中空の本体であって、四角柱の隅角が切欠かれた切欠部を有する外形を備え、前記ボルト孔に該切欠部が位置合わせされた状態で該本体の両端がそれぞれ前記エンドプレートに固定されている本体と、を有することを特徴とする、柱継手ブロック。
  3. 前記本体のうち、四角柱の四つの平坦部は前記エンドプレートの端面と面一であり、
    前記切欠部は前記本体の中心側に膨らんだ湾曲状を呈しており、
    前記本体において、前記平坦部の厚みよりも前記切欠部の厚みが薄く成形されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の柱継手ブロック。
  4. 前記エンドプレートが開口を有していることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の柱継手ブロック。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の二つの柱継手ブロックの前記エンドプレート同士が当接されてボルト固定され、それぞれの前記柱継手ブロックの有する前記開先に上下の前記鋼管柱の端部がそれぞれ溶接接合されていることを特徴とする、柱継手構造。
  6. 二つの前記柱継手ブロックの長さが相違しており、
    相対的に長さの長い前記柱継手ブロックは、工具を使用してボルト固定が可能な長さを有し、
    相対的に長さの短い前記柱継手ブロックは、ボルトの挿入が可能な長さを有していることを特徴とする、請求項5に記載の柱継手構造。
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