図1を参照して、本発明の実施形態に係る情報処理システムについて説明する。図1は、本実施形態に係る情報処理システムの一例を示す。
本実施形態に係る情報処理システムは、管理装置10、企業端末装置12、端末装置14及び顧客端末装置16を含む。なお、複数の企業端末装置12及び複数の顧客端末装置16が情報処理システムに含まれてもよい。各装置は、他の装置と通信する機能を有する。企業端末装置12、端末装置14及び顧客端末装置16は、インターネット又は他のネットワーク等の通信経路を介して管理装置10と通信する。
管理装置10は、企業情報、顧客情報及びアンケート情報等を管理し、企業端末装置12や顧客端末装置16に情報を提供する装置である。
企業端末装置12、端末装置14及び顧客端末装置16は、例えば、PC(パーソナルコンピュータ)、スマートフォン又は携帯電話等の装置である。
情報処理装置の一例としての企業端末装置12は、企業の担当者(例えば営業担当者)によって使用される端末装置である。端末装置14は、企業にて使用される端末装置である。なお、端末装置14として企業端末装置12が用いられてもよい。顧客端末装置16は、顧客によって使用される端末装置である。企業端末装置12及び顧客端末装置16のそれぞれは、自装置の位置情報を取得する機能(例えばGPS(Global Positioning System)機能等)を有する。
なお、顧客端末装置16が第1端末装置の一例に相当し、企業端末装置12が第2端末装置の一例に相当し、顧客端末装置16を利用する顧客(ユーザ)が第1ユーザの一例に相当し、企業端末装置12を利用する担当者(ユーザ)が第2ユーザの一例に相当する。
本実施形態では、一例として、企業によって作成されたアンケート項目を示す情報が管理装置10に登録される。また、アンケート項目に対する顧客の回答を示す情報(回答情報)が管理装置10に登録される。また、アンケートの回答を示す情報を含む顧客情報等が、管理装置10から企業端末装置12に送られて、企業端末装置12に表示される。
以下、管理装置10の構成について詳しく説明する。
情報管理部18は、情報の登録、更新、削除又は閲覧等の処理の要求を受け付け、顧客情報管理DB(データベース)20や企業情報管理DB(データベース)22に格納されている情報の更新、送信先への情報の送信等を行うように構成されている。なお、情報管理部18は、通信インターフェース部として機能し、他の装置から送られてきた情報を受信し、他の装置へ情報を送信する機能を有する。
顧客情報管理DB20は、顧客情報を格納する格納領域である。顧客情報は、例えば、顧客を識別するための識別情報、及び、顧客の属性を示す属性情報等を含む。属性情報は、顧客の氏名、生年月日、性別、年齢、住所、電子メールアドレス及び電場番号等のような当該顧客個人固有の情報(いわゆる個人情報)と、企業が作成したアンケートに対して当該顧客が回答した内容を示す情報(アンケート回答情報)とを含む。
企業情報管理DB22は、企業情報及び担当者情報を格納する格納領域である。企業情報は、例えば、企業を識別するための識別情報等を含む、担当者情報は、当該企業に所属する従業員(例えば営業担当者等の社員)を識別するための識別情報等を含む。
顧客情報管理DB20及び企業情報管理DB22の具体的な実現方法は特に限定されるものではない。各格納領域は、例えば、記憶装置(ハードディスク、メモリ等)に設定された論理パーティション又は論理ドライブであってもよい。また、管理装置10に複数の記憶装置(物理ドライブ)が設けられ、それら個々の物理ドライブがそれぞれ別々の格納領域として定義されてもよい。また、これら例示した各種の格納領域が組み合わされて利用されてもよい。
発行部24は、アクセスコードを発行するように構成されている。アクセスコードは、一例として、企業情報、当該企業が作成したアンケートへアクセスするためのアクセス情報、担当者情報、及び、企業端末装置12を識別するための企業端末情報等を含む。アクセス情報は、例えば、アンケートが掲載されたWebページ等の情報へアクセスするためのアドレス情報(例えばURL等)である。
位置情報管理部26は、端末装置の位置情報を取得するように構成されている。例えば、位置情報管理部26は、企業端末装置12及び顧客端末装置16のそれぞれの位置情報を取得する。
秘匿処理部28は、顧客を特定することができる情報を顧客情報から削除するように構成されている。
アクセス権管理DB(データベース)30は、顧客情報に対する企業毎のアクセス権又は担当者毎のアクセス権を示す情報を格納する格納領域である。
以下、企業端末装置12の構成について詳しく説明する。
通信部12aは通信インターフェースであり、他の装置と通信する機能を有する。その通信は、無線通信であってもよいし、有線通信であってもよい。UI部12bはユーザインターフェース部であり、例えば表示部と操作部とを含む。表示部は、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示装置である。操作部は、キーボード等の入力装置である。表示部と操作部とを兼ね備えたユーザインターフェース部(例えばタッチパネル等)がUI部12bとして用いられてもよい。記憶部12cは、各種の情報を記憶する記憶装置(例えばハードディスクドライブやメモリ等)である。制御部12dは、企業端末装置12の各部を制御するように構成されている。例えば、制御部12dは、通信部12aによる通信の制御、UI部12b(表示部)への各種情報の表示制御、UI部12b(操作部)を介して入力された情報の受付制御、記憶部12cへの情報の書き込み制御、記憶部12cからの情報の読み込み制御、等を行う。なお、制御部12dは、制御手段の一例に相当する。
なお、端末装置14及び顧客端末装置16も、企業端末装置12と同様に、通信部12a、UI部12b、記憶部12c及び制御部12dを有する。なお、各端末装置間にて構成や機能の差異があってもよい。
以下、本実施形態に係る情報処理システムの処理について詳しく説明する。
図2及び図3を参照して、企業情報管理DB22に格納されている情報について説明する。
図2は、企業情報管理テーブルの一例を示す。企業情報管理テーブルのデータは、企業情報管理DB22に格納されている。企業情報管理テーブルにおいては、一例として、企業IDと、企業名を示す情報と、社員IDと、アンケート項目を示す情報と、顧客IDと、顧客端末情報とが互いに対応付けられている。企業IDは、アンケート項目を管理装置10に登録した企業を識別するための識別情報の一例である。企業名は、当該企業の名称である。社員IDは、当該企業に属する従業員(社員)を識別するための識別情報の一例である。アンケート項目は、当該企業によって作成されて管理装置10に登録される。顧客IDは、当該企業が作成したアンケート項目に回答した顧客を識別するための識別情報の一例である。顧客端末情報は、当該顧客が使用する顧客端末装置16を識別するための識別情報(例えばIPアドレスやMACアドレス等の情報が用いられてもよい)である。
後述するように、企業によってアンケート項目が作成されて管理装置10に対して登録指示が与えられると、当該企業のID、企業名、当該企業の属する従業員のID、及び、当該アンケート項目が企業情報管理テーブルに登録される。1つのアンケート項目が登録されてもよいし、複数のアンケート項目が登録されてもよい。当該企業に属する従業員として、1人の従業員が登録されてもよいし、複数の従業員が登録されてもよい。また、後述するように、顧客が顧客端末装置16を用いてアンケートに回答した場合、当該顧客のID、及び、当該顧客端末装置16を識別するための顧客端末情報が、当該アンケートを作成して登録した企業に紐付けられて企業情報管理テーブルに登録される。
また、複数の企業間で共通するアンケート項目(同じアンケート項目)が、企業情報管理テーブルに登録されてもよい。共通するアンケート項目に対して顧客によって回答が入力された場合、その入力された回答情報は、企業間で流用される。
図3は、担当者情報管理テーブルの一例を示す。担当者情報管理テーブルのデータは、企業情報管理DB22に格納されている。担当者情報管理テーブルにおいては、一例として、識別子と、担当者(従業員)の名前を示す情報と、社員IDと、所属企業IDと、顧客IDと、企業端末情報と、パスワードとが互いに対応付けられている。所属企業IDは、当該担当者が所属する企業のIDである。顧客IDは、当該担当者が提示したアクセスコードを用いてアンケートにアクセスした顧客を識別するための識別情報の一例である。企業端末情報は、当該担当者が使用する企業端末装置12を識別するための識別情報(例えばIPアドレスやMACアドレス等の情報が用いられてもよい)である。パスワードは、管理装置10にログインするための認証情報(例えばログイン情報)である。
図4を参照して、顧客情報管理DB20に格納されている情報いついて説明する。図4は、顧客情報管理テーブルの一例を示す。顧客情報管理テーブルのデータは、顧客情報管理DB20に格納されている。顧客情報管理テーブルにおいては、一例として、顧客IDと、顧客名を示す情報と、接点企業IDと、接点社員IDと、アンケート回答情報と、顧客端末情報と、最終変更日時を示す情報とが互いに対応付けられている。顧客IDは、顧客を識別するための識別情報の一例である。接点企業IDは、当該顧客が回答したアンケートを作成した企業を識別するための識別情報である。接点社員IDは、当該顧客が回答したアンケートにアクセスするための情報を当該顧客に提供した従業員(社員)を識別するための識別情報である。アンケート回答情報は、企業が作成したアンケートに対して当該顧客が回答した内容を示す情報である。また、アンケート回答情報は、当該アンケート回答情報が入力されたアンケート項目を示す情報を含む。顧客端末情報は、当該顧客が使用する顧客端末装置16を識別するための情報である。最終変更日時は、当該顧客についての顧客情報が変更された最終日時である。後述するように、顧客がアンケートに回答した場合、当該顧客の顧客情報が顧客情報管理テーブルに登録される。
図5を参照して、アクセス権管理DB30に格納されている情報について説明する。図5は、アクセス権管理テーブルの一例を示す。アクセス権管理テーブルのデータは、アクセス権管理DB30に格納されている。アクセス権管理テーブルにおいては、一例として、アクセス権制御IDと、顧客IDと、アクセス権の内容を示す情報と、変更日時を示す情報とが互いに対応付けられている。顧客IDは、アクセス権を設定した顧客を識別するための識別情報の一例である。アクセス権は、顧客情報にアクセスするための権限である。担当者毎に異なるアクセス権が設定されてもよいし、企業毎に異なるアクセス権が設定されてもよい。アクセス権として、例えば、全企業へ顧客情報を公開や、特定の企業へ顧客情報を公開等の権限が定められている。変更日時は、アクセス権が変更された日時である。
以下、図6を参照して、アンケートの登録処理について説明する。図6は、当該登録処理を示すフローチャートを示す。
まず、企業の登録担当者は、端末装置14を用いて、アンケート項目、担当者(従業員、社員)、及び、当該担当者に紐付く企業端末装置12を識別するための企業端末情報の登録指示を与える(ステップS01)。アンケート項目を示す情報、担当者情報、企業情報、及び、企業端末情報は、端末装置14から管理装置10に送信される。
次に、情報管理部18は、企業の端末装置14から送られてきた情報を企業情報管理DB22に登録する(ステップS02)。例えば、情報管理部18は、企業ID、企業名、社員ID及びアンケート項目を、図2に示されている企業情報管理テーブルに登録し、担当者(社員)の名前、社員ID、所属企業ID及び企業端末情報を、図3に示されている担当者情報管理テーブルに登録する。なお、各IDは、情報管理部18によって作成されてもよいし、企業の端末装置14にて作成されてもよい。
次に、発行部24は、企業情報、当該企業が作成したアンケートへアクセスするためのアクセス情報(例えばURL等のアドレス情報)、担当者情報、及び、当該担当者に紐付く企業端末情報を企業情報管理DB22から取得し、それらの情報を含むアクセスコードを作成する(ステップS03)。また、発行部24は、管理装置10にログインするためのパスワードを示すログイン情報を作成する(ステップS03)。情報管理部18は、ログイン情報(パスワード)を、当該担当者に紐付けて企業情報管理DB22(担当者情報管理テーブル)に登録する。複数の担当者が企業情報管理DB22に登録されている場合、発行部24は、担当者毎のアクセスコードとログイン情報を作成する。
なお、当該アクセス情報は、発行部24によって作成されてもよいし、企業の端末装置14によって作成されてもよい。例えば、発行部24は、予め作成されたアクセス情報群の中から使用されていないアクセス情報を、当該アンケートへアクセスするためのアクセス情報として選択してもよいし、企業の登録担当者が端末装置14を用いてアドレス情報を作成してもよい。
情報管理部18は、各担当者のアクセスコードとログイン情報を企業の端末装置14に送信する。
企業の登録担当者は、担当者毎に、アクセスコードを含む名刺を作成する(ステップS04)。なお、アクセスコードとログイン情報は、各担当者の企業端末装置12に送信され、その後、アクセスコードを含む名刺が作成されてもよい。
ここで、図7を参照して、作成された名刺について説明する。図7は、アクセスコードを含む名刺の一例を示す。名刺32には、企業名、担当者名及びアクセスコード34等が記載されている。アクセスコード34は、当該企業情報、当該企業が作成したアンケートが掲載されたWebページへアクセスするためのアドレス情報(例えばURL等)、当該担当者情報、及び、当該担当者に紐付く企業端末情報がコード化された情報である。名刺32は、担当者毎に作成される。つまり、担当者毎に異なるアクセスコード34が記載された名刺32が作成される。
以下、図8を参照して、顧客の初回登録処理について説明する。図8は、当該初回登録処理を示すフローチャートを示す。
顧客は、企業の担当者(例えば営業担当者)からアクセスコード付きの名刺(例えば図7に示されている名刺32)を受け取る(ステップS10)。例えば、顧客が企業の店舗に訪問した場合や、担当者が顧客を訪問した場合等に、顧客が名刺を受け取ることが想定される。
次に、顧客は、顧客端末装置16を用いて、名刺32に記載されているアクセスコード34を読み取る(ステップS11)。例えば、顧客端末装置16はカメラを有し、当該カメラによってアクセスコード34が撮影される。例えば、顧客端末装置16には、デコードを行うためのプログラムがインストールされており、顧客端末装置16はデコード機能を有する。顧客端末装置16は、撮影されたアクセスコード34に対してデコード処理を適用することで、アクセスコード34から、企業情報、当該企業が作成したアンケートへアクセスするためのアクセス情報(例えばURL等のアドレス情報)、担当者情報、及び、当該担当者に紐付く企業端末情報を読み取る。
顧客端末装置16が、当該アクセス情報が示すアドレス(例えばURL)にアクセスすると、顧客端末装置16の表示部に、当該顧客端末装置16の顧客端末情報を管理装置10に送信する旨を表す了承画面が表示される(ステップS12)。
了承画面には、顧客端末情報の送信を了承するための了承ボタンが表示されている。顧客が、当該了承ボタンを押した場合(例えばクリックした場合)、顧客端末装置16は、顧客端末情報、及び、アクセスコード34から読み取られた情報(企業情報、担当者情報、及び、企業端末情報)を管理装置10に送信する(ステップS13)。なお、管理装置10のアドレスを示す情報は、コード化されてアクセスコード34に含まれていてもよいし、了承ボタンに紐付けられていてもよい。顧客端末装置16は、当該アドレスを用いて顧客端末情報を管理装置10に送信する。
顧客が了承ボタンを押さない場合、顧客端末情報等は管理装置10へ送信されない。例えば、予め定められた時間内に了承ボタンが押されない場合、処理が終了し、了承画面が非表示になる。
情報管理部18は、顧客端末装置16から顧客端末情報を受けると、当該顧客が管理装置10に既に登録されているか否かを判断する(ステップS14)。具体的には、情報管理部18は、当該顧客端末情報が顧客情報管理DB20(具体的には図4に示されている顧客情報管理テーブル)に既に登録されているか否かを判断する。
当該顧客端末情報が顧客情報管理DB20に既に登録されている場合(ステップS14,Yes)、処理は登録済み処理へ移行する。登録済み処理については後で説明する。当該顧客端末情報が顧客情報管理DB20に既に登録されている場合として、例えば、当該顧客が別の企業のアンケートに回答したことがある場合等が考えられる。
当該顧客端末情報が顧客情報管理DB20に登録されていない場合(ステップS14,No)、アンケート入力画面が顧客端末装置16に表示される(ステップS15)。つまり、当該顧客が、管理装置10が提供するアンケート(企業が作成したアンケート)に回答したことがない場合、アンケート入力画面が顧客端末装置16に表示される。
詳しく説明すると、まず、情報管理部18は、顧客端末装置16から送られてきた企業情報に基づいて、当該顧客端末装置16によって読み取られたアクセスコード34が記載された名刺32の企業(例えばXX不動産)を特定する。次に、情報管理部18は、当該企業(XX不動産)に紐付けられているアンケート項目を企業情報管理DB22(企業情報管理テーブル)から取得し、当該アンケート項目を含むアンケート入力画面の情報を作成する。そして、情報管理部18は、当該アンケート入力画面の情報を顧客端末装置16に送信する。これによって、顧客端末装置16の表示部には、名刺32に記載されている企業(XX不動産)によって作成されたアンケート項目を含むアンケート入力画面が表示される。
ここで、図9を参照して、アンケート入力画面について説明する。図9は、アンケート入力画面の一例を示す。アンケート入力画面36には、名刺32に記載されている企業(XX不動産)が作成したアンケート項目が表示されている。例えば、氏名、生年月日、住所、年収及び住居の希望のそれぞれの入力欄が、アンケート項目としてアンケート入力画面36に表示されている。その他、性別、電話番号、電子メールアドレス等の入力欄が、アンケート項目としてアンケート入力画面36に表示されてもよい。
顧客は、顧客端末装置16を用いて、各アンケート項目に対して回答を入力する(ステップS16)。
顧客が、アンケート入力画面36上にて完了ボタンを押した場合、顧客端末装置16は、顧客によって入力されたアンケートの回答を示す回答情報を管理装置10に送信する。
情報管理部18は、顧客端末装置16から送られてきたアンケートの回答情報を顧客情報管理DB20(顧客情報管理テーブル)に登録する(ステップS17)。このように、アンケートの回答情報は、当該アンケートを作成した企業の装置に格納されずに、管理装置10に格納される。
より詳しく説明すると、情報管理部18は、当該顧客IDと、当該顧客名と、顧客端末装置16から送られてきた企業情報が示す企業(XX不動産)のIDである接点企業IDと、顧客端末装置16から送られてきた担当者情報が示す担当者のIDである接点社員IDと、アンケート回答情報(回答情報が入力されたアンケート項目を示す情報を含む)と、顧客端末情報と、最終変更日時を示す情報とを互いに対応付けて、顧客情報管理DB20(顧客情報管理テーブル)に登録する。接点企業は、当該顧客が回答したアンケートを作成した企業(XX不動産)である。接点社員は、当該顧客に名刺32を渡した担当者である。つまり、顧客と、当該顧客に名刺32を渡した担当者と、当該名刺32に記載されている企業と、当該企業が作成したアンケートに対する回答とが互いに対応付けられて登録される。
また、情報管理部18は、接点企業ID(企業ID)と、当該企業名と、当該接点社員ID(社員ID)と、当該顧客IDと、当該顧客端末情報とを互いに対応付けて、企業情報管理DB22(企業情報管理テーブル)に登録する。また、情報管理部18は、接点社員の名前と、接点社員ID(社員ID)と、所属企業IDと、顧客IDと、企業端末情報と、パスワードとを互いに対応付けて企業情報管理DB22(担当者情報管理テーブル)に登録する。つまり、企業(XX不動産)と、顧客に名刺32を渡した担当者と、当該企業が作成したアンケートを回答した顧客とが互いに対応付けられて登録される。
以下、図10を参照して、企業の担当者が、顧客情報を閲覧するための処理(閲覧処理)について説明する。図10は、当該閲覧処理を示すフローチャートを示す。
担当者は、自身の企業端末装置12を用いて管理装置10にアクセスする(ステップS20)。例えば、担当者が企業端末装置12を用いて管理装置10へのアクセスを要求した場合、企業端末装置12は、当該担当者の担当者情報(例えば社員ID)、及び、当該担当者に紐付けられたログイン情報(パスワード)を、管理装置10へ送信し、管理装置10へのログインを要求する。当該担当者に紐付くログイン情報が企業情報管理DB22(担当者情報管理テーブル)に登録されている場合、ログインは成功し、ステップS21以降の処理が実行される。当該担当者に紐付くログイン情報が企業情報管理DB22に登録されていない場合、ログインは失敗し、ステップS21以降の処理は行われず、処理は終了する。
ログインが成功した場合、情報管理部18は、閲覧モードを選択するためのモード選択画面の情報を作成し、当該モード選択画面の情報を企業端末装置12に送信する。企業端末装置12の表示部には、当該モード選択画面が表示される。
ここで、閲覧モードについて説明する。閲覧モードとして、一例として、接見時内容確認モード、登録済み内容確認モード、及び、秘匿情報内容確認モードが定められている。接見時内容確認モードは、企業端末装置12との間の距離が予め定められた閾値以内となる顧客端末装置16を特定し、当該顧客端末装置16に紐付く顧客のアンケート回答情報を表示するモードである。登録済み内容確認モードは、当該担当者及び当該企業に常に公開されている顧客情報を表示するモードである。秘匿情報内容確認モードは、顧客個人を特定できる情報が除外された顧客情報を表示するモードである。
以下、続きの処理について説明する。
担当者は、企業端末装置12に表示されているモード選択画面上にて閲覧モードを選択する(ステップS21)。企業端末装置12は、担当者によって選択された閲覧モードを示す情報を管理装置10に送信する。情報管理部18は、担当者によって選択された閲覧モードを確認する。
担当者によって接見時内容確認モードが選択された場合(ステップS22,Yes)、情報管理部18は、企業情報管理DBから、管理装置10へアクセスした当該担当者に紐付けられた企業端末情報と、当該担当者に紐付けられた顧客の顧客端末情報を取得する(ステップS23)。詳しく説明すると、情報管理部18は、担当者情報管理テーブル(図3参照)から、当該担当者(社員ID)に紐付けられている企業端末情報を取得し、企業情報管理テーブル(図2参照)から、当該担当者(社員ID)に紐付けられている顧客の顧客端末情報を取得する。そして、情報管理部18は、それらの情報を位置情報管理部26に出力する。
位置情報管理部26は、当該企業端末情報が示す企業端末装置12から当該企業端末装置12の位置情報を取得し、当該顧客端末情報が示す顧客端末装置16から当該顧客端末装置16の位置情報を取得する。例えば、位置情報管理部26は、当該企業端末装置12及び当該顧客端末装置16に対して、位置情報の取得要求を示す情報を送信し、その取得要求に応じて、当該企業端末装置12及び当該顧客端末装置16のそれぞれから位置情報を取得する。当該担当者に複数の顧客端末情報が紐付けられている場合、位置情報管理部26は、当該複数の顧客端末装置16のそれぞれから位置情報を取得する。
次に、位置情報管理部26は、企業端末装置12及び顧客端末装置16のそれぞれの位置情報に基づいて、企業端末装置12と各顧客端末装置16との間の位置関係を特定する。そして、位置情報管理部26は、企業端末装置12との間の距離が閾値以下となる顧客端末装置16を特定し、当該顧客端末装置16の顧客端末情報を情報管理部18に出力する(ステップS24)。なお、閾値は、予め定められた値であり、管理者や担当者等によって変更されてもよい。
情報管理部18は、顧客情報管理DB20(顧客情報管理テーブル)から、当該顧客端末情報に紐付けられているアンケート回答情報群を取得し、企業情報管理DB22(企業情報管理テーブル)から、当該担当者が所属する企業に紐付けられているアンケート項目群を示す情報を取得する。そして、情報管理部18は、当該アンケート回答情報群と当該アンケート項目群とにおいて互いに一致するアンケート項目に対するアンケート回答情報を、企業端末装置12に送信する(ステップS25)。つまり、情報管理部18は、当該アンケート項目群の中で当該顧客がアンケートを回答している1又は複数のアンケート項目を特定し、当該1又は複数のアンケート項目に対応するアンケート回答情報を企業端末装置12に送信する。
企業端末装置12には、情報管理部18から送られてきたアンケート回答情報が表示され、担当者は、アンケートに対する回答を確認する(ステップS26)。
上記のように、接見時内容確認モードにおいては、企業端末装置12との間の距離が閾値以下となる顧客端末装置16に紐付く顧客の顧客情報が、企業端末装置12に表示され、企業端末装置12との間の距離が閾値を超える顧客端末装置16に紐付く顧客の顧客情報は、企業端末装置12に表示されない。こうすることで、企業端末装置12と顧客端末装置16との間の距離に関わらず顧客の個人情報やアンケート回答情報等の顧客情報が企業端末装置12に提供される場合と比べて、顧客情報の不必要な提供が抑制される。例えば、企業端末装置12と顧客端末装置16との間の距離が閾値を超える場合、顧客情報の表示要求が企業端末装置12から管理装置10に与えられた場合であっても、顧客情報は企業端末装置12に表示されない。
なお、企業端末装置12と顧客端末装置16との間の距離が閾値を超える場合、情報管理部18は、当該顧客端末装置16に紐付く顧客の顧客情報の表示要求を当該企業端末装置12から受け付けなくてもよい。この場合も、当該顧客情報は当該企業端末装置12に表示されない。
例えば、担当者が顧客を訪問して顧客に会っている状況や、担当者が所属する企業の店舗に顧客が訪問して担当者に会っている状況等が、企業端末装置12と顧客端末装置16との間の距離が閾値以下となる状況であると推測される。このような状況では、担当者と顧客とは互いに相手に対して興味を有していると推測される。このような状況下で、顧客の顧客情報が企業端末装置12に提供されるので、顧客が関わりを持つと想定される相手(担当者)に対して顧客情報が提供され、また、担当者が関わりを持つと想定される相手(顧客)から顧客情報の提供を受けることができる。
上記のステップS23のように、当該担当者に紐付けられている顧客の顧客端末情報が取得され、当該担当者に紐付けられている顧客の顧客情報が、当該担当者の企業端末装置12に表示され、当該担当者に紐付けられていない顧客の顧客情報は、当該担当者の企業端末装置12に表示されない。つまり、顧客端末装置16に紐付く顧客が、企業端末装置12に紐付く担当者に紐付けられて登録されている場合において、当該顧客端末装置16と当該企業端末装置12との間の距離が閾値以下になった場合、顧客情報が当該企業端末装置12に表示されるが、当該顧客が当該担当者に紐付けられて登録されていない場合には、距離が閾値以下になったときでも、顧客情報は当該企業端末装置12に表示されない。このように、顧客に紐付けられていない担当者の企業端末装置12には当該顧客の顧客情報が表示されないので、顧客端末装置16との間の距離が閾値以下となるあらゆる企業端末装置12に顧客情報を提供する場合と比べて、顧客情報が不必要に提供されることが抑制される。
担当者によって登録済み内容確認モードが選択された場合(ステップS22,No、ステップS27,Yes)、情報管理部18は、アクセス権管理DB30(図5に示されているアクセス権管理テーブル)を参照することで、当該担当者及び当該企業に対して常に顧客情報を公開している顧客を特定する(ステップS28)。
次に、情報管理部18は、顧客情報管理DB20(顧客情報管理テーブル)から、当該顧客に紐付けられているアンケート回答情報群を取得し、企業情報管理DB22(企業情報管理テーブル)から、当該担当者が所属する企業に紐付けられているアンケート項目群を示す情報を取得する。そして、情報管理部18は、当該アンケート回答情報群と当該アンケート項目群とにおいて互いに一致するアンケート項目に対するアンケート回答情報を、企業端末装置12に送信する(ステップS29)。企業端末装置12には、情報管理部18から送られてきたアンケート回答情報が表示され、担当者は、アンケートに対する回答を確認する(ステップS26)。
担当者によって秘匿情報内容確認モードが選択された場合(ステップS22,No、ステップS27,No)、処理は、秘匿情報閲覧処理に移行する。
以下、図11を参照して、登録済み処理について説明する。図11は、当該登録済み処理を示すフローチャートを示す。登録済み処理は、上記のステップS14の「Yes」以降の処理である。
情報管理部18は、アクセスコード34から読み取られた企業情報が示す企業が、顧客が過去にアクセスしたアンケートを作成した企業か否かを確認する(ステップS30)。詳しく説明すると、情報管理部18は、顧客情報管理DB20(顧客情報管理テーブル)において、アクセスコード34の読み取り処理を実行した顧客の顧客端末情報に、当該アクセスコード34から読み取られた企業情報(接点企業ID)が紐付けられているか否かを確認する。顧客情報管理DB20に、当該顧客端末情報に紐付く企業情報が登録されている場合、当該企業情報が示す企業は、当該顧客が過去にアクセスしたアンケートを作成した企業に該当する。
当該企業が、当該顧客が過去にアクセスしたアンケートを作成した企業に該当する場合(ステップS30,Yes)、情報管理部18は、当該顧客に名刺32を渡した担当者が、過去に当該顧客に対応した担当者であるか否かを確認する(ステップS31)。詳しく説明すると、情報管理部18は、顧客情報管理DB20(顧客情報管理テーブル)において、当該顧客の顧客端末情報に、アクセスコード34から読み取られた担当者情報(接点社員ID)が紐付けられているか否かを確認する。顧客情報管理DB20に、当該顧客端末情報に紐付く担当者情報が登録されている場合、当該担当者情報が示す担当者は、当該顧客に過去に対応した担当者に該当する。当該顧客に過去に対応した担当者とは、当該顧客に当該担当者の名刺を過去に渡したことのある担当者であって、当該顧客がアンケートに回答する際に利用したアクセスコードが記載されている名刺に紐付く担当者である。
当該担当者が、過去に当該顧客に対応した担当者である場合(ステップS31,Yes)、処理は入力内容管理処理へ移行する。つまり、過去に顧客端末装置16によって読み取られたアクセスコードが、当該顧客端末装置16によって再度読み取られた場合、処理は入力内容確認処理へ移行する。入力内容確認処理は、既に入力済みのアンケート回答情報の確認、及び、アクセス権の設定を行うための処理である。
当該企業が、当該顧客が過去にアクセスしたアンケートを作成した企業に該当しない場合(ステップS30,No)、処理は処理Aに移行する。処理Aは、当該企業とは別の企業の利用時の処理である。当該企業が、当該顧客が過去にアクセスしたアンケートを作成した企業に該当しないということは、当該企業は、当該顧客が過去に利用した企業とは別の企業に該当することを意味する。この場合、別の企業の利用時の処理Aが実行される。
当該担当者が、過去に当該顧客に対応した担当者ではない場合(ステップS31,No)、処理は処理Bに移行する。処理Bは、同一企業において過去に対応した担当者とは別の担当者が対応したときの処理である。当該担当者が、過去に当該顧客に対応した担当者ではないということは、当該担当者は、過去に当該顧客に対応した担当者とは別の担当者に該当することを意味する。当該顧客は、同一企業のアンケートに対して複数回アクセスしていることになる。この場合、別の担当者の対応時の処理Bが実行される。
以下、図12を参照して、処理Aについて説明する。図12は、処理Aを示すフローチャートを示す。
情報管理部18は、顧客情報管理DB20(顧客情報管理テーブル)から、当該顧客の顧客端末情報に紐付けられているアンケート回答情報群(別企業が作成したアンケートに対する回答を示す情報)を取得する(ステップS40)。
次に、アンケート入力画面が顧客端末装置16に表示される(ステップS41)。詳しく説明すると、まず、情報管理部18は、顧客端末装置16から送られてきた企業情報に基づいて、当該顧客端末装置16によって読み取られたアクセスコード34が記載された名刺32の企業を特定する。次に、情報管理部18は、当該企業に紐付けられているアンケート項目郡を企業情報管理DB22(企業情報管理テーブル)から取得し、当該アンケート項目群を含むアンケート入力画面の情報を作成する。また、情報管理部18は、当該アンケート回答情報群と当該アンケート項目群とにおいて互いに一致する1又は複数のアンケート項目を特定し、当該アンケート入力画面中の当該1又は複数のアンケート項目に、当該アンケート回答情報を入力する。つまり、情報管理部18は、当該アンケート項目群の中で当該顧客がアンケートを既に回答している1又は複数のアンケート項目を特定し、当該1又は複数のアンケート項目に対応するアンケート回答情報を、当該アンケート入力画面中の当該1又は複数のアンケート項目に入力する。このように、情報管理部18は、別企業に関して当該顧客によって既に入力されたアンケート回答情報が表示された状態のアンケート入力画面の情報を作成する。情報管理部18は、当該アンケート入力画面の情報を顧客端末装置16に送信する。これによって、顧客端末装置16の表示部には、当該アンケート入力画面が表示される。過去の時点で既に入力されたアンケート回答情報は、記入済みとなっている。
ここで、図13を参照して、アンケート入力画面について説明する。図13は、アンケート入力画面の一例を示す。アンケート入力画面38には、名刺32に記載されている企業が作成したアンケート項目が表示されている。また、別の企業が作成したアンケート項目であって当該企業が作成したアンケート項目と同一のアンケート項目に、顧客が既に回答を入力している場合、当該アンケート項目には、別の企業に関して入力された回答が表示される。例えば、氏名、生年月日及び住所に関して、別の企業が作成したアンケートにて当該顧客が回答を入力しており、その入力された情報が、氏名、生年月日及び住所のそれぞれの欄に表示されている。
顧客が、アンケート入力画面38に既に入力されている情報を変更する場合(ステップS42,Yes)、顧客は、その情報を変更し(ステップS43)、更に、空欄のアンケート項目に情報を入力する(ステップS44)。
一方、顧客が、アンケート入力画面38に既に入力されている情報を変更しない場合(ステップS42,No)、顧客は、空欄のアンケート項目に情報を入力する(ステップS44)。
顧客が、アンケート入力画面に表示されている完了ボタンを押すと(ステップS45)、顧客端末装置16は、顧客によって入力されたアンケートの回答を示す回答情報を管理装置10に送信する。
情報管理部18は、顧客端末装置16から送られてきたアンケートの回答情報を顧客情報管理DB20(顧客情報管理テーブル)に登録する(ステップS46)。
より詳しく説明すると、情報管理部18は、当該顧客IDと、当該顧客名と、顧客端末装置16から送られてきた企業情報が示す企業のIDである接点企業IDと、顧客端末装置16から送られてきた担当者情報が示す担当者のIDである接点社員IDと、アンケート回答情報と、顧客端末情報とを互いに対応付けて、顧客情報管理DB20(顧客情報管理テーブル)に登録する。つまり、顧客と、当該顧客に名刺32を渡した担当者と、当該名刺32に記載されている企業と、当該企業が作成したアンケートに対する回答とが互いに対応付けられて登録される。
また、情報管理部18は、接点企業ID(企業ID)と、当該企業名と、当該接点社員ID(社員ID)と、当該顧客IDと、当該顧客端末情報とを互いに対応付けて、企業情報管理DB22(企業情報管理テーブル)に登録する。また、情報管理部18は、接点社員の名前と、接点社員ID(社員ID)と、所属企業IDと、顧客IDと、企業端末情報と、パスワードとを互いに対応付けて企業情報管理DB22(担当者情報管理テーブル)に登録する。つまり、企業と、顧客に名刺32を渡した担当者と、当該企業が作成したアンケートを回答した顧客とが互いに対応付けられて登録される。
以下、図14を参照して、処理Bについて説明する。図14は、処理Bを示すフローチャートを示す。
情報管理部18は、顧客情報管理DB20(顧客情報管理テーブル)から、名刺32から読み取られた企業の企業情報と当該顧客の顧客端末情報とに紐付けられているアンケート回答情報群を取得する(ステップS50)。
次に、アンケート入力画面が顧客端末装置16に表示される(ステップS51)。詳しく説明すると、まず、情報管理部18は、顧客端末装置16から送られてきた企業情報に基づいて、当該顧客端末装置16によって読み取られたアクセスコード34が記載された名刺32の企業を特定する。次に、情報管理部18は、当該企業に紐付けられているアンケート項目郡を企業情報管理DB22(企業情報管理テーブル)から取得し、当該アンケート項目群を含むアンケート入力画面の情報を作成する。そして、情報管理部18は、当該アンケート入力画面中の各アンケート項目に、上記のアンケート回答情報群に含まれる各アンケート回答情報を入力する。このように、情報管理部18は、当該顧客によって既に入力されたアンケート回答情報が表示された状態のアンケート入力画面の情報を作成する。情報管理部18は、当該アンケート入力画面の情報を顧客端末装置16に送信する。これによって、顧客端末装置16の表示部には、当該アンケート入力画面が表示される。過去の時点で既に入力されたアンケート回答情報は、記入済みとなっている。
顧客が、アンケート入力画面38に既に入力されている情報を変更する場合(ステップS52,Yes)、顧客は、その情報を変更する(ステップS53)。処理は、ステップS54に移行する。当該顧客は、当該企業のアンケートに過去の時点で既に回答しているため、アンケート項目群の中で未記入の項目はないと考えられる。しかし、新たなアンケート項目が追加されて、それについて未記入であれば、この時点で、顧客は当該アンケート項目に回答を入力してもよい。
顧客が、アンケート入力画面38に既に入力されている情報を変更しない場合(ステップS52,No)、処理はステップS54に移行する。
顧客が、アンケート入力画面に表示されている完了ボタンを押すと(ステップS54)、顧客端末装置16は、顧客によって入力されたアンケートの回答を示す回答情報を管理装置10に送信する。
情報管理部18は、顧客端末装置16から送られてきたアンケートの回答情報を顧客情報管理DB20(顧客情報管理テーブル)に登録する(ステップS55)。
より詳しく説明すると、情報管理部18は、当該顧客IDと、当該顧客名と、顧客端末装置16から送られてきた企業情報が示す企業のIDである接点企業IDと、顧客端末装置16から送られてきた担当者情報が示す担当者のIDである接点社員IDと、アンケート回答情報と、顧客端末情報とを互いに対応付けて、顧客情報管理DB20(顧客情報管理テーブル)に登録する。つまり、顧客と、当該顧客に名刺32を渡した担当者と、当該名刺32に記載されている企業と、当該企業が作成したアンケートに対する回答とが互いに対応付けられて登録される。
また、情報管理部18は、接点企業ID(企業ID)と、当該企業名と、当該接点社員ID(社員ID)と、当該顧客IDと、当該顧客端末情報とを互いに対応付けて、企業情報管理DB22(企業情報管理テーブル)に登録する。また、情報管理部18は、接点社員の名前と、接点社員ID(社員ID)と、所属企業IDと、顧客IDと、企業端末情報と、パスワードとを互いに対応付けて企業情報管理DB22(担当者情報管理テーブル)に登録する。つまり、企業と、顧客に名刺32を渡した担当者と、当該企業が作成したアンケートを回答した顧客とが互いに対応付けられて登録される。
以下、図15を参照して、入力内容管理処理について説明する。図15は、当該入力内容管理処理を示すフローチャートを示す。
情報管理部18は、顧客情報管理DB20(顧客情報管理テーブル)から、名刺32から読み取られた企業の企業情報と当該顧客の顧客端末情報とに紐付けられているアンケート回答情報群を取得する(ステップS60)。
次に、アンケート入力画面が顧客端末装置16に表示される(ステップS61)。入力内容管理処理においては、情報管理部18は、アクセス権設定画面を含むアンケート入力画面の情報を作成する。それ以外の情報は、上記のステップS51における処理と同じ処理によって作成される。従って、顧客によって過去の時点で既に入力されている回答情報は、アンケート入力画面に表示される。
ここで、図16を参照して、アンケート入力画面について説明する。図16は、アンケート入力画面の一例を示す。アンケート入力画面40には、名刺32に記載されている企業が作成したアンケート項目が表示されている。顧客が過去の時点で既に入力した回答情報は、各アンケート項目に入力されている。また、アンケート入力画面40は、公開範囲の項目を含む。公開範囲は、顧客情報へ企業担当者がアクセスするための権限(アクセス権限)の種類に相当する。顧客は、公開範囲を定めることで自身の顧客情報に対するアクセス権限を設定することができる。
例えば、顧客がアンケート入力画面40上で公開範囲の項目を押した場合(例えばクリックした場合)、アンケート入力画面40上にアクセス権設定画面が表示される。例えば、プルダウン方式によってアクセス権設定画面が表示される。
図17には、そのアクセス権設定画面の一例が示されている。アクセス権設定画面42は、アクセス権の種類を示す情報が表示されている。例えば、「接見時のみ公開」というアクセス権は、企業端末装置12と顧客端末装置16との間の距離が閾値以下となる場合に、当該顧客の顧客情報が企業端末装置12に提供される権限である。「担当者に対して常に公開」というアクセス権は、顧客が過去に読み込んだことのあるアクセスコードが記載された名刺に紐付く担当者の企業端末装置12に、常に当該顧客の顧客情報が提供される権限である。「企業に対して常に公開」というアクセス権限は、顧客が過去に読み込んだことのあるアクセスコードが記載された名刺に紐付く企業の各担当者の企業端末装置12に、常に当該顧客の顧客情報が提供される権限である。「公開しない」というアクセス権は、顧客情報が企業端末装置12に提供されない権限である。これらのアクセス権の種類は一例に過ぎず、他のアクセス権が設定されてもよい。例えば、同一企業内の部門毎にアクセス権が設定されてもよいし、業種毎にアクセス権が設定されてもよい。
以下、ステップS62以降の処理について説明する。顧客が、アンケート入力画面40に既に入力されている情報を変更する場合(ステップS62,Yes)、顧客は、その情報を変更する(ステップS63)。処理は、ステップS64に移行する。当該顧客は、当該企業のアンケートに過去の時点で既に回答しているため、アンケート項目群の中で未記入の項目はないと考えられる。しかし、新たなアンケート項目が追加されて、それについて未記入であれば、この時点で、顧客は当該アンケート項目に回答を入力してもよい。
顧客が、アンケート入力画面40に既に入力されている情報を変更しない場合(ステップS62,No)、処理はステップS64に移行する。
顧客は、アンケート入力画面40上にてアクセス権を設定することができる(ステップS64)。例えば、顧客が「接見時のみ公開」というアクセス権を選択した場合、当該顧客の顧客端末装置16との間の距離が閾値以下となる企業端末装置12を利用する担当者のみに、当該顧客の顧客情報へアクセスする権限が与えられ、当該企業端末装置12に顧客情報が提供される。なお、デフォルトの状態では、「接見時のみ公開」というアクセス権が設定されていてもよい。もちろん、デフォルトのアクセス権自体も顧客や管理者等によって変更されてもよい。
顧客が、アンケート入力画面40に表示されている完了ボタンを押すと(ステップS65)、顧客端末装置16は、顧客によって入力されたアンケートの回答を示す回答情報、及び、顧客によって設定されたアクセス権(公開範囲)を示す情報を、管理装置10に送信する。
情報管理部18は、顧客端末装置16から送られてきたアンケートの回答情報を顧客情報管理DB20(顧客情報管理テーブル)に登録し、アクセス権を示す情報をアクセス権管理DB30(アクセス権管理テーブル)に登録する(ステップS66)。
より詳しく説明すると、情報管理部18は、当該顧客IDと、当該顧客名と、顧客端末装置16から送られてきた企業情報が示す企業のIDである接点企業IDと、顧客端末装置16から送られてきた担当者情報が示す担当者のIDである接点社員IDと、アンケート回答情報と、顧客端末情報とを互いに対応付けて、顧客情報管理DB20(顧客情報管理テーブル)に登録する。つまり、顧客と、当該顧客に名刺32を渡した担当者と、当該名刺32に記載されている企業と、当該企業が作成したアンケートに対する回答とが互いに対応付けられて登録される。
また、情報管理部18は、当該顧客IDとアクセス権を示す情報とを互いに対応付けて、アクセス権管理DB30(アクセス権管理テーブル)に登録する。つまり、当該顧客の顧客情報が公開される範囲(当該顧客情報へのアクセスが許可されるユーザの範囲)が設定される。
また、情報管理部18は、接点企業ID(企業ID)と、当該企業名と、当該接点社員ID(社員ID)と、当該顧客IDと、当該顧客端末情報とを互いに対応付けて、企業情報管理DB22(企業情報管理テーブル)に登録する。また、情報管理部18は、接点社員の名前と、接点社員ID(社員ID)と、所属企業IDと、顧客IDと、企業端末情報と、パスワードとを互いに対応付けて企業情報管理DB22(担当者情報管理テーブル)に登録する。つまり、企業と、顧客に名刺32を渡した担当者と、当該企業が作成したアンケートを回答した顧客とが互いに対応付けられて登録される。
以下、図18を参照して、秘匿情報閲覧処理について説明する。図18は、当該秘匿情報閲覧処理を示すフローチャートを示す。
情報管理部18は、企業情報管理DB22(企業情報管理テーブル)から、当該担当者(社員)が属する企業に紐付けられたアンケート項目群を示す情報を取得する(ステップS70)。
情報管理部18は、当該企業に対する回答の有無に関わらず、顧客情報管理DB20(顧客情報管理テーブル)から、当該アンケート項目群に対して回答している顧客の顧客情報を取得する(ステップS71)。つまり、情報管理部18は、当該企業に対する回答がない場合であっても、他の企業に対して当該アンケート項目群の回答がある場合、当該回答を行った顧客の顧客情報を取得する。情報管理部18は、取得した顧客情報を秘匿処理部28に出力する。
秘匿処理部28は、情報管理部18から送られてきた各顧客情報から、顧客個人を特定できる情報を削除する(ステップS72)。例えば、秘匿処理部28は、顧客の氏名、生年月日、性別、年齢、住所、電子メールアドレス及び電話番号等のような当該顧客個人固有の情報(いわゆる個人情報)を、各顧客情報から削除する。秘匿処理部28は、顧客個人を特定できる情報が削除された後の各顧客情報を情報管理部18に出力する。
情報管理部18は、顧客個人を特定できる情報が削除された後の各顧客情報を含むアンケート入力画面の情報を作成し、当該アンケート入力画面の情報を企業端末装置12に送信する(ステップS73)。
企業端末装置12の表示部には、当該アンケート入力画面が表示される(ステップS74)。当該アンケート入力画面には、各顧客によるアンケートの回答情報が表示されるが、顧客個人固有の情報は表示されない。担当者は、当該アンケート入力画面に表示されている各回答情報を確認することになる。
顧客個人を特定する情報を表示せずに、該顧客が回答した回答情報を表示することで、顧客個人が担当者に特定されない状態で、回答情報を担当者に提供することができる。
上記の管理装置10及び各端末装置のそれぞれは、一例としてハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される。具体的には、管理装置10及び各端末装置のそれぞれは、図示しないCPU等の1又は複数のプロセッサを備えている。当該1又は複数のプロセッサが、図示しない記憶装置に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、管理装置10及び各端末装置のそれぞれの各部の機能が実現される。上記プログラムは、CD又はDVD等の記録媒体を経由して、又は、ネットワーク等の通信経路を経由して、記憶装置に記憶される。別の例として、管理装置10及び各端末装置のそれぞれの各部は、例えばプロセッサ、電子回路又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア資源により実現されてもよい。その実現においてメモリ等のデバイスが利用されてもよい。更に別の例として、管理装置10及び各端末装置のそれぞれの各部は、DSP(Digital Signal Processor)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって実現されてもよい。