JP2020035956A - カーボンナノチューブ電極及びこれを用いた蓄電デバイス並びにカーボンナノチューブ電極の製造方法 - Google Patents

カーボンナノチューブ電極及びこれを用いた蓄電デバイス並びにカーボンナノチューブ電極の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電極の抵抗を低減できると共に、集電体の表面に対する密着性を向上することができるカーボンナノチューブ電極及びこれを用いた蓄電デバイス並びにカーボンナノチューブ電極の製造方法を提供する。【解決手段】カーボンナノチューブ電極は、導電性を有する導電性金属で構成された集電体と、集電体の表面上に設けられたカーボンナノチューブ層と、を含む。カーボンナノチューブ層は、集電体の表面に平行に配向した複数のカーボンナノチューブを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、カーボンナノチューブ電極及びこれを用いた蓄電デバイス並びにカーボンナノチューブ電極の製造方法に関する。
カーボンナノチューブ(以下、CNTと称呼される。)は、従来のグラファイトやダイヤモンド等の材料にない特異な性質から、種々の技術分野に利用することが検討されている。例えば、CNTを、蓄電デバイスの電極材料に利用することが検討されている。
特許文献1は、集電体と、集電体の表面に一体化され多数のCNTを抄紙成型したシートからなるカーボンナノチューブ層とを備えた電気二重層キャパシタ用電極を、開示している。特許文献2は、集電体と、電気泳動法による電着により集電体の表面に一体化された多数のCNTからなるカーボンナノチューブ層とを備えた電気二重層キャパシタ用電極を、開示している。
特開2010−87302号公報 特開2009−76514号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載のカーボンナノチューブ電極は、カーボンナノチューブ層を構成する多数のCNTがランダムに配向している。CNTは、短軸方向に比べて長軸方向の電気伝導性がかなり優れていることが知られており、カーボンナノチューブ層を構成する多数のCNTがランダムに配向していると、その優れた長軸方向の電気伝導性を十分に生かしきれない。このため、特許文献1及び特許文献2に記載のカーボンナノチューブ電極では、電極の抵抗が大きくなってしまう可能性がある。
更に、特許文献1及び特許文献2に記載のカーボンナノチューブ電極は、カーボンナノチューブ層を構成する多数のCNTがランダムに配向していることにより、カーボンナノチューブ層の集電体に対する接触面が粗い形状になってしまう。このため、カーボンナノチューブ層と(平坦な)集電体の表面との接触面積が小さくなるので、カーボンナノチューブ層の集電体の表面に対する密着性が低下してしまう。
本発明は上述した課題に対処するためになされた。即ち、本発明の目的の一つは、電極の抵抗を低減できると共に、集電体の表面に対する密着性を向上することができるカーボンナノチューブ電極(以下、「本発明カーボンナノチューブ電極」と称呼される場合がある。)及びこれを用いた蓄電デバイス(以下、「本発明蓄電デバイス」と称呼される場合がある。)並びにカーボンナノチューブ電極の製造方法(以下、「本発明カーボンナノチューブ電極の製造方法」と称呼される場合がある。)を提供することにある。
上述の課題を解決するために、
本発明カーボンナノチューブ電極は、
導電性を有する導電性金属で構成された集電体と、
前記集電体の表面上に設けられたカーボンナノチューブ層と、
を含み、
前記カーボンナノチューブ層は、
前記集電体の表面に平行に配向した複数のカーボンナノチューブを含む。
本発明カーボンナノチューブ電極の一態様において、
前記複数のカーボンナノチューブは、前記カーボンナノチューブ層の面内方向のうち一つの方向に更に配向している。
本発明カーボンナノチューブ電極の一態様において、
前記一つの方向は、前記集電体の面内方向であって、前記集電体に流れる電流の方向のうちの少なくとも一つの方向に沿っている。
本発明カーボンナノチューブ電極の一態様において、
前記複数のカーボンナノチューブは、前記カーボンナノチューブ層の面内方向のうち複数の方向に更に配向している。
本発明カーボンナノチューブ電極の一態様において、
前記複数の方向の全部は、前記集電体の面内方向であって前記集電体に流れる電流の方向のうちの少なくとも一つの方向に沿っている。
本発明カーボンナノチューブ電極の一態様において、
前記集電体は、前記カーボンナノチューブ層が形成されていない露出部からなる端子部を含み、
前記複数のカーボンナノチューブの長軸方向の一端が、前記端子部と前記カーボンナノチューブ層との境界に、前記境界に沿う方向に並ぶように並置される。
本発明カーボンナノチューブ電極の一態様において、
前記複数のカーボンナノチューブは、ファンデルワールス力により束化したカーボンナノチューブ束になっている。
本発明カーボンナノチューブ電極の一態様において、
前記複数のカーボンナノチューブは、前記カーボンナノチューブ束が一方向に延びた長繊維状の長繊維カーボンナノチューブ束になっている。
本発明カーボンナノチューブ電極の一態様において、
複数の前記長繊維カーボンナノチューブ束が、前記カーボンナノチューブ層の厚さ方向に重ねられている。
本発明蓄電デバイスは、
カーボンナノチューブ電極を含む蓄電デバイスであって、
前記カーボンナノチューブ電極は、
導電性を有する導電性金属で構成された集電体と、
前記集電体の表面上に設けられたカーボンナノチューブ層と、
を含み、
前記カーボンナノチューブ層は、
前記集電体の前記表面に平行に配向した複数のカーボンナノチューブを含む。
本発明カーボンナノチューブ電極の製造方法は、
一方向に配向させたカーボンナノチューブの集合体を積層することによりシート状のカーボンナノチューブシートを製造するカーボンナノチューブシート製造工程と、
前記集電体に前記カーボンナノチューブを配置するカーボンナノチューブシート配置工程と、
前記集電体に配置した前記カーボンナノチューブシートを前記集電体に圧着する工程と、
を含む。
本発明カーボンナノチューブ電極の製造方法の一態様において、
1又は複数の前記カーボンナノチューブシートを用いて、前記集電体の面内方向のうち複数の方向に前記カーボンナノチューブが配向するように1又は複数の前記カーボンナノチューブシートを前記集電体に配置する工程である。
本発明カーボンナノチューブ電極の製造方法の一態様において、
前記カーボンナノチューブシート製造工程は、
CNT紡績により、前記一方向に配向させたカーボンナノチューブの集合体を製造するCNT紡績工程を含む。
本発明によれば、電極の抵抗を低減できると共に、集電体の表面に対する密着性を向上することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るカーボンナノチューブ電極の構成例を示す平面図及びSEM像である。 図2は、図1の線I−I’に沿った概略断面図及びSEM像である。 図3は、カーボンナノチューブシートの製造方法を説明するための模式図である。 図4は、カーボンナノチューブシートの製造方法を説明するための写真である。 図5は、本発明の第2実施形態に係るカーボンナノチューブ電極の構成例を示す平面図である。 図6は、コンピュータの演算によるシミュレーションによって得られた集電体の電流密度分布図である。 図7は、実施例で用いたCVD(Chemical Vapor Deposition)装置の構成を説明するための概略図である。 図8は、実施例で用いたCVD装置の石英管内の配置を説明するための概略図である。 図9は、CNTアレイ付き基板を作製するときの温度プロファイル及び圧力プロファイルを示すグラフである。 図10は、実施例1で作製したCNTアレイ付き基板の写真である。 図11は、実施例1で作製したカーボンナノチューブシートの作製方法を説明するための写真である。 図12は、実施例1で作製したカーボンナノチューブシートの写真である。 図13は、実施例1のカーボンナノチューブ電極の写真である。 図14は、比較例1のカーボンナノチューブ電極の写真である。 図15は、実施例1及び比較例1のカーボンナノチューブ電極の断面の一部のSEM像である。 図16は、密着性評価試験を説明するための写真である。 図17は、密着性評価結果を説明するための写真である。 図18は、体積抵抗率の測定方法を説明するための概略図である。 図19は、体積抵抗率の測定方法を説明するための概略図である。 図20は、実施例1のカーボンナノチューブ電極の一部のSEM像である。
以下、本発明の各実施形態に係るカーボンナノチューブ電極について図面を参照しながら説明する。尚、実施形態の全図において、同一または対応する部分には同一の符号を付す。
<<第1実施形態>>
本発明の第1実施形態に係るカーボンナノチューブ電極は、例えば、蓄電デバイス(例えば、リチウムイオンキャパシタ、リチウムイオン二次電池等)の電極(正極、負極)等に好適に用いることができる。
<カーボンナノチューブ電極の構成>
図1及び図2は、カーボンナノチューブ電極の構成例を示す。図1に示されるように、カーボンナノチューブ電極は、端子部10aと電極部10bとを有する。端子部10aは、カーボンナノチューブ層12(以下、「CNT層12」と称呼される。)が形成されていない集電体11が露出された露出部で構成されており、外部に電流を取り出すために設けられている。
電極部10bは、例えば、矩形状の平面形状を有する。図2に示されるように、電極部10bは、集電体11と、集電体11の一主面及び他主面のそれぞれに設けられたCNT層12とを有する。尚、図示は省略するが、電極部10bは、集電体11の一主面のみに、CNT層12を有するようにしてもよい。
(集電体)
集電体11は、導電性を有する導電性金属(導電性金属基材)で構成され、例えば、箔状の導電性金属(導電性金属箔)である。集電体11としては、例えば、蓄電デバイスの電極(集電体)に好適な銅(Cu)箔又はアルミニウム(Al)箔等を用いることが好ましい。なお、集電体11は、多孔質であってもよい。
(CNT層)
集電体11の一主面及び他主面のそれぞれに形成されたCNT層12は、集電体11の表面に対して平行、且つ、CNT層12の面内方向のうち一つの方向(一つの配向方向)に配向した複数のCNTを含む。本例において、CNTは、例えば、多層カーボンナノチューブ(以下、「多層CNT」と称呼される。)である。多層CNTは、複数のチューブ状のグラフェンシートが同心円状に配置された構造を有するカーボンナノチューブである。なお、CNTは、単層カーボンナノチューブ(以下、「単層CNT」と称呼される。)であってもよく、多層CNT及び単層CNTの両方であってもよい。単層CNTは、1層のチューブ状のグラフェンシートで構成されたカーボンナノチューブである。
CNT層12を構成するCNTは、複数のCNTが束化(バンドル化)することにより、CNT束を形成している。なお、CNT束を構成する複数のCNTの各CNT間には、ファンデルワールス力が作用しており、これにより、複数のCNTが一つの束を形成している。更に、複数のCNT束は、一方向に連結して長繊維化することにより一方向に延びた長繊維状のCNT束の集合体12a(以下、「長繊維CNT束12a」と称呼される。図2の領域R1の構造の一例を示す写真B1を参照。)を形成している。長繊維CNT束12aは複数形成され、厚さ方向に重なっている(積層されている。)。なお、長繊維CNT束12aは、一方向に延びた一つの連続したCNT束で構成されてもよい。
複数の長繊維CNT束12aは、CNT層12の厚さ方向(集電体11の表面の法線方向)に重ねられ(積層され)、集電体11の表面に対して平行な方向且つCNT層12の面内方向のうち一つの方向(上述の一つの配向方向)に配向している。本例において、複数の長繊維CNT束12aは、集電体11の表面に対して平行な方向、且つ、CNT層12の面内方向のうち一つの方向(本例において、矢印G1に示される電極部10bの長手方向に沿う方向)に配向している。この電極部10bの長手方向は、端子部10aと電極部10bとの境界から端子部10aが延びる方向(以下、「端子部平行方向」と称呼される。)に平行な方向でもある。なお、複数の長繊維CNT束12aを構成する複数のCNT束及びCNT束を構成する複数のCNTも、長繊維CNT束12aと同じ方向に配向している。
更に、複数の長繊維CNT束12aの長軸方向の一端が、端子部10aと電極部10bとの境界に、境界に沿う方向(本例において、端子部平行方向に直交する方向(以下、「端子部直交方向」)に)に並ぶように並置されていることが好ましい(図1の領域R2の構成の一例を示す写真B2を参照。)。換言すると、複数のCNT束及びCNT束を構成する複数のCNTの長軸方向の一端が、端子部10aと電極部10bとの境界に沿う方向に並ぶように並置されていることが好ましい。
これにより、端子部10aと電極部10bの集電体11との間を、集中的に流れる電流の方向に対して、電気伝導性の高いCNTの長軸が沿うように配置される。従って、端子部10aと電極部10bの集電体11との間を、集中的に流れる電流による抵抗の上昇を抑制できる。
このような構成のCNT層12は、より具体的には、例えば、集電体11に密着された、カーボンナノチューブシート(以下、「CNTシート」と称呼される。)で構成されている。
(CNTシート)
CNTシートは、一方向に配向された複数のCNTからなるシート状のカーボンナノチューブ集合体である。CNTシートは、例えば、次のように作製できる。
図3に示されるように、基板21上に垂直(法線方向)に配向して成長させた高密度の複数のCNTからなるCNTの集合体22(以下、「CNTアレイ22」と称呼される。)を用意する。このようなCNTアレイ22は周知であり、特開2009−196873号公報、特開2015−63462号公報等に開示されている。なお、CNTアレイ22を構成する複数のCNTの1本1本のCNT間にはファンデルワールス力が作用しており束化している。
そして、CNTアレイ22の一部をつまみ、矢印G2に示される基板21の主面に対して平行な方向に引き出す。これにより、複数のCNT束12a1が一方向(矢印G2に示される方向)に連続的に連結しながら基板21から引き抜かれ一方向に延びた長繊維CNT束12aを形成すると共に、複数の長繊維CNT束12aが一方向に配向した状態でシート状に束ねられることにより、シート状の長繊維CNT束12aの集合体23(以下、「CNTウェブ23」と称呼される。)が形成される(図4の写真B3を参照。)。なお、このCNTウェブの形成工程は、繊維を長い糸に加工する工程に似ているため「紡績又はCNT紡績」とも称呼されている。
更に、このCNTウェブ23を長繊維CNT束12aの配向方向と略垂直な方向に複数重ねる(積層する)ことにより、一方向に配向された複数の長繊維CNT束12aからなるCNTシートが得られる。なお、このCNTシートは、複数の長繊維CNT束12aを構成する複数のCNT束及びCNT束を構成する複数のCNTも、複数の長繊維CNT束12aの配向方向と同一の一方向に配向している。このCNTシートでは、CNTシートを構成するCNTがファンデルワールス力だけで結合されている。
<カーボンナノチューブ電極の製造方法>
上述のカーボンナノチューブ電極は、以下に説明するように作製できる。まず、上述の方法にて、CNTシートを製造する。次に、CNTシートを所定の形状(電極部10bの平面形状と同じ形状)に切り出す。次に、集電体11の一主面及び他主面のそれぞれの所定領域(電極部10b形成領域)に、切り出したCNTシートを配置し、プレス機等を用いて、CNTシートを集電体11に圧着する。これにより、上述のカーボンナノチューブ電極を作製できる。
<効果>
本発明の第1実施形態に係るカーボンナノチューブ電極によれば、複数のCNTが集電体11の表面に平行に配向している。これにより、例えばCNTが垂直方向又はランダムに配向したCNT層12の面内方向の電気伝導性に比べて、CNT層12の面内方向の電気伝導性を向上できるので、集電体11に電流が流れるときのCNT層12による抵抗の上昇を抑制できる。その結果、本発明の第1実施形態に係るカーボンナノチューブ電極は、電極の抵抗を低減することができる。
更に、本発明の第1実施形態に係るカーボンナノチューブ電極によれば、複数のCNTがCNT層12の面内方向のうち一つの方向(一つの配向方向)に更に配向している。このCNTの一つの配向方向は、集電体11の表面の面内方向であって電流が流れる方向のうちの少なくとも一つの方向に沿っており、且つ、CNTの配向方向のCNT層12の電気伝導性は高い。これにより、集電体11を電流が流れるときのCNT層12による抵抗の上昇を抑制できる。その結果、本発明の第1実施形態に係るカーボンナノチューブ電極は、電極の抵抗を更に低減することができる。
更に、本発明の第1実施形態に係るカーボンナノチューブ電極によれば、CNT層12を構成する複数のCNTが集電体11の表面に平行に配向している。これにより、CNT層12と集電体11の表面との接触面積が大きくなり、その結果、本発明の第1実施形態に係るカーボンナノチューブ電極は、CNT層12の集電体11に対する密着性を向上することができる。
<<第2実施形態>>
次に、本発明の第2実施形態に係るカーボンナノチューブ電極について図面を参照しながら説明する。第2実施形態に係るカーボンナノチューブ電極は、CNT層12を構成するCNTのCNT層12の面内方向の配向方向が、第1実施形態のCNT層12を構成するCNTのCNT層12の面内方向の配向方向と異なる点のみにおいて、第1実施形態に係るカーボンナノチューブ電極と相違する。
以下この相違点を中心として説明する。
図5は対向する正極30及び負極40の構成を示す平面図である。正極30及び負極40は、それぞれ第2実施形態に係るカーボンナノチューブ電極で構成されている。
図5に示されるように、正極30を構成した第2実施形態に係るカーボンナノチューブ電極のCNT層12を構成する複数のCNTは、集電体11の表面に対して平行、且つ、CNT層12の面内方向のうち互いに方向が異なる複数の方向(複数の配向方向。矢印P1を参照。)に配向している。
更に、CNT層12の面内方向のうちの複数の配向方向の少なくとも一つ(本例において、全部)が、集電体11の面内方向にて、複数の円弧上の電流経路を流れる電流の方向(図6の矢印P11を参照。)の少なくとも一つの方向に沿っている。なお、図6に示される電流密度分布図は、ソフトウェア(STAR−CCM+)を用いたコンピュータの演算によって、正極30及び負極40間に電位差を与えた場合のシミュレーションを行った結果である。図6では、シミュレーション結果に基づいて、正極30(集電体11)の面内方向の電流の流れる方向を矢印P11にて示している。
従って、CNT層12を構成するCNTの配向方向(矢印P1)が、集電体11の面内方向の電流の流れる方向(電流経路)(矢印P11)により多く沿うようになり、且つ、CNT層12のCNTの配向方向の電気伝導性は高い。これにより、集電体11を電流が流れるときのCNT層12による抵抗の上昇を抑制することができる。なお、図示は省略するが、負極40は正極30と同様の構成を有する。
このようなCNT層12は、より具体的には、例えば、集電体11の表面を敷き詰めるように配置され、且つ、集電体11の表面に密着された長方形状の複数のCNTシート52及び長方形のCNTシートを折り曲げた複数のCNTシート52(以下「折り曲げCNTシート52a」と称呼される。)で構成されている。
CNTシート52は、第1実施形態で説明したCNTシートを長方形状に切り出した長方形状のCNTシートである。長方形状のCNTシート52では、矢印P1に示される一方向に長繊維CNT束(CNT束及びCNT)が配向されている。折り曲げCNTシート52aは、長方形状に切り出したCNTシートの両端を折り曲げることにより作製された略U字状の平面形状を有するCNTシートである。
折り曲げCNTシート52aでは、矢印P1に示すように略U字状に長繊維CNT束(CNT束及びCNT)が配向されている。これらの長方形状のCNTシート52及び折り曲げCNTシート52aが、図6の集電体11の電流密度分布(電流経路)に対応するように、集電体11の表面に密着されている。集電体11の表面に密着されたこれらのCNTシート52及び折り曲げCNTシート52aにより、CNT層12が構成される。
<カーボンナノチューブ電極の製造方法>
上述のカーボンナノチューブ電極は、以下に説明するように作製できる。まず、第1実施形態で説明した方法によりCNTシートを製造する。次に、CNTシートを長方形状に切り出すことにより、長方形状のCNTシート52を作製する。更に、長方形状のCNTシート52の両端を折り曲げることにより、折り曲げCNTシート52aを作製する。
次に、複数の長方形状のCNTシート52及び折り曲げCNTシートを、図6に示される電流密度分布(電流経路)に対応するように、集電体11の表面に配置し、集電体11の表面をCNTシート52及び折り曲げCNTシート52aで敷き詰める。その後、プレス機等を用いて敷き詰めたCNTシート52及び折り曲げCNTシート52aを集電体11の表面に圧着する。これにより、上述のカーボンナノチューブ電極を作製できる。
<効果>
本発明の第2実施形態に係るカーボンナノチューブ電極によれば、CNT層12を構成する複数のCNTがCNT層12の面内方向のうち複数の方向(複数の配向方向)に配向している。更に、CNTの複数の配向方向の少なくとも一つ(本例において、全部)が、集電体11の面内方向であって、集電体11に流れる電流の方向のうちの少なくとも一つの方向に沿っている。これにより、集電体11を電流が流れるときのCNT層12による抵抗の上昇を更に抑制でき、その結果、本発明の第2実施形態に係るカーボンナノチューブ電極は、電極の抵抗を更に低減することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されない。
<実施例1>
(CVD装置)
まず、実施例1のCNT電極の作製に用いたCVD装置の構成について説明する。図7はこのCVD装置の構成を示す。図7に示されるように、CVD装置は、石英管(反応管)61と、電気炉62と、ガス供給部63と、圧力調整バルブ64と、排気部65と、制御部66と、を備える。
石英管61は、内部でCVD反応を生じさせる反応管であり、その両端(一端及び多端)が電気炉62内から外部につきでるように、電気炉62内に配置されている。石英管61の一端には、ガス供給部63が接続され、石英管61の他端には、圧力調整バルブ64及び排気部65が接続されている。
電気炉62は、ヒータ62aと、温度検出部(本実施例において、熱電対(図示省略))とを備える。ヒータ62aは、電気炉62内の石英管61を加熱できるように、石英管61の周囲に配設されている。温度検出部は、石英管61(石英管61内)の温度を検出するために、電気炉62内の石英管61の近傍に配設されている。
ガス供給部63は、石英管61内にガスを供給する。圧力調整バルブ64は、ガス供給部63から供給されるガスの圧力を調整する。排気部65は、石英管61内にガスを供給する前に、石英管61内を真空排気するために設けられている。本実施例において、排気部65は、ロータリーポンプである。
制御部66は、ヒータ62a及び温度検出部に接続されている。制御部66は、温度検出部の検出値に基づき、石英管61の温度(石英管61の内部の温度)が所望の温度になるように、ヒータ62aの通電を制御する。
更に、制御部66は、ガス供給部63、圧力調整バルブ64及び排気部65に接続されている。制御部66は、石英管61内を流通するガス流量及び石英管61内の圧力が所望の大きさになるように、ガス供給部63、圧力調整バルブ64及び排気部65の作動を制御する。
(CNT作製工程)
CNT作製工程では、まずこのCVD装置を用いて、基板上にCNT層を形成した。
基板としては、表面酸化処理を行ったシリコン基板(Si基板(市販品)、基板サイズ:10mm×10mm)を用いた。
図8に示すように、Si基板(上記シリコン基板)70及び触媒用粉末71(塩化鉄(FeCl)粒子の粉体)をSi基板70上に触媒用粉末71を載置した状態で、CVD装置の石英管61内の所定位置(図8に示す位置)に、配置した。
図9にCNT作製工程における圧力プロファイル(線a1)及び温度プロファイル(線b1)を示す。具体的には、最初に、石英管61内の圧力が所定の真空度(10Torr以下)になるまで真空引きを行なった。次に、ヒータ62aによる加熱により石英管61の温度が820℃(CNT合成(成長)に適した温度)になるまで一定の昇温速度で温度を上昇させた。これにより、触媒用粉末71を昇華させた。
その後、温度が820℃に達した時に、アセチレンガス(Cガス)を、200sccmのガス流量で、石英管61内に流入させ、それと同時に圧力調整器(圧力調整バルブ64の開度の調整)により、石英管61内の圧力を10Torrに調整した。
その後、石英管61内の圧力を10Torrに保ちつつ、アセチレンガスの流入を10分間継続した。これにより、昇華させた触媒用粉末71とアセチレンガスとが気相反応して、Si基板70上にCNTが成長し、図10に示されるように、Si基板70上に基板の面に対して垂直に配向したCNTアレイ22が形成される。
その後、アセチレンガスの供給を停止し、降温させるとともに石英管61内のガス排気を行なった。その後、石英管61の温度が室温程度になるまで冷却(放置冷却)した。そして、石英管61内の真空度を大気圧に戻し、ワーク(CNTアレイ付き基板80)を回収した。
(CNTシート形成工程)
作製したCNTアレイ付き基板80を用いて、以下に説明するように、CNTシートを作製した。
(CNTの引き出し(CNT紡績))
まず、図11の写真B4に示されるように、CNTアレイ付き基板80のCNTアレイ22の側面の一部をピンセットでつまんで水平方向にひっぱることにより、CNTウェブ23を引き出し、巻取装置90の回転部(回転軸)に巻き付けた下敷き(支持体)としての円筒状の紙91に引っ掛けた。
(シート化)
次に、巻取装置90を1m/分の巻取速度で動作させ(回転させ)ることにより、CNTウェブ23を円筒状の紙91に巻き付けた。これにより、CNTウェブ23が複数積層された状態で、紙91に巻き付けられる。
次に、図11の写真B5に示されるように、CNTアレイ付き基板80のCNTアレイ22がなくなった(Si基板70の一主面上のCNTアレイ22が全てSi基板70から剥離された)時点で、紙91に巻き付けられた、CNTウェブ23が複数積層された積層体93を紙91ごと回収した。
次に、円筒状の積層体93を紙91ごと軸方向に沿って切って、積層体93を展開した。これにより、図12に示されるCNTシートを作製した。
(電極作製工程)
図13の写真B6に示されるように、所定の平面形状に切り出されたアルミニウム箔(集電体)を用意した。アルミニウム箔の形状寸法は、厚さ30μm、端子部の大きさ:縦10mm×横15mm(150mm)、電極部形成領域の大きさ:縦45mm×横35mm(面積:1575mm)である。次に、CNTシートをアルミニウム箔の矩形の平面形状の電極部形成領域と同じ平面形状に切り出した。なお、CNTシートの切り出しは、アルミニウム箔上に圧着させるCNTの配向方向を考慮して行なった。
次に、切り出したCNTシートをアルミニウム箔の電極部形成領域に重ねた状態で、ハンドプレス機(((株)東洋精機製作所製、mini test press-10)を用いて、3kg/cmで加重をかけることにより、CNTシートをアルミニウム箔の電極部形成領域に圧着した。これにより、アルミニウム箔上にCNT層が形成された実施例1のカーボンナノチューブ電極(図13の写真B7)を作製した。このCNT層は、CNTが一方向(端子部平行方向)に配向したCNTシートで構成されているので、CNT層のCNTは、アルミニウム箔の表面に平行に配向し、且つ、CNT層の面内方向のうち一つの方向(端子部平行方向)に配向されている。
<比較例1>
(CNT作製工程)
実施例1と同様にして、CNTアレイ付き基板80を作製した。
(CNT混錬、圧着工程)
作製したCNTアレイ付き基板80から、CNTアレイ22をピンセットにて剥ぎ取り、剥ぎ取ったCNTアレイ22をすり鉢に投入した。
次に、すり鉢内でCNTアレイ22を混錬することによりCNTアレイ22を砕いた。そして、CNTアレイ22が砕かれることにより配向性を失った砕片状のCNTの集合体を、実施例1と同様の平面形状に切り出した図14の写真B8に示されるアルミニウム箔の電極部形成領域にシート状に堆積させた。
次に、シート状に堆積させた砕片状のCNTの集合体をアルミニウム箔の矩形の平面形状の電極部形成領域に重ねた状態で、ハンドプレス機(((株)東洋精機製作所製、mini test press-10)を用いて、3kg/cmで加重をかけた。これにより、薄膜状に堆積させた砕片状のCNTの集合体をアルミニウム箔の電極部形成領域に圧着した。これにより、アルミニウム箔上にCNT層が形成された比較例1のカーボンナノチューブ電極(図14の写真B9)を作製した。このCNT層は配向性を失った砕片状のCNTの集合体で構成されているので、CNT層のCNTがランダムに配向されている。
(評価)
作製した実施例1及び比較例1のカーボンナノチューブ電極について、次の評価を行った。
(CNTの密着性の評価)
(アルミニウム箔とCNT層との界面の観察)
超高分解能分析走査電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズ、SU−70)を用いて、実施例1のカーボンナノチューブ電極の領域R11(図13を参照。)の断面及び比較例1のカーボンナノチューブ電極の領域R21(図14を参照。)の断面をSEM観察した。そのときのSEM像を図15に示す。
(密着性評価試験)
図16の写真B10に示されるように、平面形状が円形であること以外は、実施例1と同様のカーボンナノチューブ電極を作製した。平面形状が円形であること以外は、比較例1と同様のカーボンナノチューブ電極を作製した。これを図16の写真B11に示されるように、ビーカ中にいれたエタノール内に浸漬させ、浸漬させた状態で1日放置した。そして、放置後、目視により、アルミニウム箔上のCNT層の形成状態を観察した。観察結果(放置後のCNT層の形成状態の写真)を図17に示す。
図15に示されるように、実施例1は比較例1に比べて、CNT層とアルミニウム箔との密着度合いが高い(接触面積が大きい)ことが確認できた。更に、図17に示されるように、実施例1では、CNTのアルミニウム箔からの剥がれが非常に少ないのに対して、比較例1では、CNTのアルミニウム箔の剥がれが多かった。以上から、実施例1は、比較例1に比べて、アルミニウム箔(集電体)に対する密着性が高いことが確認できた。
(体積抵抗率の測定)
抵抗計100(日置電機(株)製、RM3545)を用いて、二端子法によりCNT層の体積抵抗率を測定した。
(実施例1の体積抵抗率1の測定)
図18に示すように、アルミニウム箔に圧着前のCNTシートを、当該CNTシートの長手方向の一端及び他端それぞれに抵抗計100の測定端子をとりつけ、体積抵抗値R1を測定した。なお、この長手方向は、CNTシートのCNT層のCNTの配向方向に平行であり、カーボンナノチューブ電極の状態では、図13中の矢印にて示す、端子部平行方向に対応している。
そして、計算式(1)を用いて、測定した体積抵抗値R1(Ω)と、測定端子間距離L1(cm)、及び、端子間のCNT層面積S1(cm)から体積抵抗率1(Ωcm)を算出した。

体積抵抗率1(Ωcm)=R1(Ω)×(S1(cm)/L1(cm))
・・・計算式(1)
(実施例1の体積抵抗率2の測定)
図19に示すように、CNTシートの短手方向の一端及び他端のそれぞれに抵抗計100の測定端子をとりつけ、体積抵抗値R2を測定した。この短手方向は、CNTシートのCNT層のCNTの配向方向に略直交する方向であり、カーボンナノチューブ電極の状態では、図13中の矢印にて示す、端子部直交方向に対応している。
そして、計算式(2)を用いて、測定した体積抵抗値R2(Ω)と、測定端子間距離L2(cm)、及び、端子間のCNT層面積S2(cm)から体積抵抗率2(Ωcm)を算出した。

体積抵抗率2(Ωcm)=R2(Ω)×(S2(cm)/L2(cm))
・・・計算式(2)
実施例1の体積抵抗率1及び体積抵抗率2の測定結果を表1に示す。
表1に示されるように、端子部平行方向のCNTシートの体積抵抗率1は、端子部直交方向のCNTシートの体積抵抗率2より小さかった。
体積抵抗率1の測定では、電流が流れる方向(端子部平行方向)に沿って、CNT層のCNTがCNT層の面内方向のうち一つの方向に配向している。これに対して、体積抵抗率2の測定では、電流が流れる方向(端子部直交方向)に沿わないで、CNT層のCNTがCNTの面内方向のうち一つの方向に配向している。従って、このような結果が得られたと考えられる。
(比較例1の体積抵抗率1の測定)
体積抵抗率を測定するために、非導電性のPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム(厚さ:100μm)上に、比較例1と同様のCNT層を形成し、図18に示すように、このCNT層の長手方向の一端及び他端それぞれに抵抗計100の測定端子をとりつけ、体積抵抗値R1を測定した。なお、この長手方向は、カーボンナノチューブ電極の状態では、図14中の矢印にて示す、端子部平行方向に対応している。そして、計算式(1)を用いて、測定した体積抵抗値R1と、測定端子間距離L1、及び、端子間のCNT層面積S1から体積抵抗率1を算出した。
測定した比較例1の体積抵抗率1の測定結果を表2に示す。なお、比較のため実施例1の体積抵抗率1も併せて表2に示す。
表1に示されるように、比較例1の端子部平行方向のCNT層の体積抵抗率1は、実施例1の端子部平行方向のCNTシートの体積抵抗率1より大きいことが確認できた。比較例1のCNT層のCNTは、ランダムに配向しているので、このように体積抵抗率1が大きくなってしまったと考えれられる。
(端子部と電極部との境界のCNTの形成状態の観察)
端子部と電極部との境界のCNTの形成状態を確認するため、超高分解能分析走査電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズ、SU−70)を用いて、実施例1のカーボンナノチューブ電極の領域R12をSEM観察した。そのときのSEM像を図20に示す。図20に示されるように、複数のCNT(長繊維CNT束)の長軸方向の一端が、端子部と電極部との境界に、当該境界に沿う方向(端子部平行方向に直交する方向)に並ぶように並置されていることが確認できた。
<変形例>
以上、本発明の各実施形態及び実施例について具体的に説明したが、本発明は、上述の各実施形態及び実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の各実施形態及び実施例において挙げた構成、方法、工程、形状、材料および数値などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる構成、方法、工程、形状、材料および数値などを用いてもよい。
また、上述の各実施形態及び実施例の構成、方法、工程、形状、材料および数値などは、本発明の主旨を逸脱しない限り、互いに組み合わせることが可能である。
例えば、上述の各実施形態において、基板上にランダムに配向したCNTからなるCNT集合体の一部を引き出すことにより、CNTウェブ23を作製し、これを用いてCNTシートを作製してもよい。
上述したカーボンナノチューブ電極を用いて、蓄電デバイスを構成してもよい。蓄電デバイスとしては、例えば、リチウムイオンキャパシタ、リチウムイオン二次電池、デュアルカーボン電池、又は、これら以外の他の蓄電デバイスであってもよい。この場合、蓄電デバイスは、正極、負極、電解質、及び、必要に応じてセパレータ等の電池部材で構成され、蓄電デバイスの種類に応じて、正極及び負極の少なくとも一方に上述したカーボンナノチューブ電極が適用される。
10a…端子部、10b…電極部、11…導電性基材、12…CNT層、12a…長繊維CNT束、12a1…CNT束、52…CNTシート

Claims (13)

  1. 導電性を有する導電性金属で構成された集電体と、
    前記集電体の表面上に設けられたカーボンナノチューブ層と、
    を含み、
    前記カーボンナノチューブ層は、
    前記集電体の表面に平行に配向した複数のカーボンナノチューブを含む、
    カーボンナノチューブ電極。
  2. 請求項1に記載のカーボンナノチューブ電極において、
    前記複数のカーボンナノチューブは、前記カーボンナノチューブ層の面内方向のうち一つの方向に更に配向している、
    カーボンナノチューブ電極。
  3. 請求項2に記載のカーボンナノチューブ電極において、
    前記一つの方向は、前記集電体の面内方向であって前記集電体に流れる電流の方向のうちの少なくとも一つの方向に沿っている、
    カーボンナノチューブ電極。
  4. 請求項1に記載のカーボンナノチューブ電極において、
    前記複数のカーボンナノチューブは、前記カーボンナノチューブ層の面内方向のうち複数の方向に更に配向している、
    カーボンナノチューブ電極。
  5. 請求項4に記載のカーボンナノチューブ電極において、
    前記複数の方向の全部は、前記集電体の面内方向であって、前記集電体に流れる電流の方向のうちの少なくとも一つの方向に沿っている、
    カーボンナノチューブ電極。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載のカーボンナノチューブ電極において、
    前記集電体は、前記カーボンナノチューブ層が形成されていない露出部からなる端子部を含み、
    前記複数のカーボンナノチューブの長軸方向の一端が、前記端子部と前記カーボンナノチューブ層との境界に、前記境界に沿う方向に並ぶように並置された、
    カーボンナノチューブ電極。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載のカーボンナノチューブ電極において、
    前記複数のカーボンナノチューブは、ファンデルワールス力により束化したカーボンナノチューブ束になっている、
    カーボンナノチューブ電極。
  8. 請求項7に記載のカーボンナノチューブ電極において、
    前記複数のカーボンナノチューブは、前記カーボンナノチューブ束が一方向に延びた長繊維状の長繊維カーボンナノチューブ束になっている、
    カーボンナノチューブ電極。
  9. 請求項8に記載のカーボンナノチューブ電極において、
    複数の前記長繊維カーボンナノチューブ束が、前記カーボンナノチューブ層の厚さ方向に重ねられている、
    カーボンナノチューブ電極。
  10. カーボンナノチューブ電極を含む蓄電デバイスであって、
    前記カーボンナノチューブ電極は、
    導電性を有する導電性金属で構成された集電体と、
    前記集電体の表面上に設けられたカーボンナノチューブ層と、
    を含み、
    前記カーボンナノチューブ層は、
    前記集電体の前記表面に平行に配向した複数のカーボンナノチューブを含む、
    蓄電デバイス。
  11. 一方向に配向させたカーボンナノチューブの集合体を積層することによりシート状のカーボンナノチューブシートを製造するカーボンナノチューブシート製造工程と、
    前記集電体に前記カーボンナノチューブを配置するカーボンナノチューブシート配置工程と、
    前記集電体に配置した前記カーボンナノチューブシートを前記集電体に圧着する工程と、
    を含むカーボンナノチューブ電極の製造方法。
  12. 請求項11に記載のカーボンナノチューブ電極の製造方法において、
    前記カーボンナノチューブシート配置工程は、
    1又は複数の前記カーボンナノチューブシートを用いて、前記集電体の面内方向のうち複数の方向に前記カーボンナノチューブが配向するように1又は複数の前記カーボンナノチューブシートを前記集電体に配置する工程である、
    カーボンナノチューブ電極の製造方法。
  13. 請求項11又は請求項12に記載のカーボンナノチューブ電極の製造方法において、
    前記カーボンナノチューブシート製造工程は、
    CNT紡績により、前記一方向に配向させたカーボンナノチューブの集合体を製造するCNT紡績工程を含む、
    カーボンナノチューブ電極の製造方法。
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