JP2020035595A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】極低温環境下での走行時に、バッテリを効率的に昇温する。【解決手段】車両の制御装置10は、バッテリ温度Tbを取得する取得部11と、充電率SOC及び放熱量Qを算出する算出部12と、バッテリ温度Tbが所定温度Tx未満であることを含む開始条件の成否を判定する判定部13と、開始条件成立時に、充電率SOCが所定の上限閾値SOCu以上なら下限閾値SOCb以下になるまで放電モードを選択する一方で、充電率SOCが下限閾値SOCb以下なら充電率SOCが上限閾値SOCu以上になるまで充電モードを選択するモード選択部16と、充電モード選択中に、ジェネレータの発電量の目標値Wjを、通常目標発電量W0よりも高い第一目標発電量W1に設定し、放電モード選択中に、目標値Wjを通常目標発電量W0以下の第二目標発電量W2に設定する設定部17と、を備える。設定部17は、第一目標発電量W1及び第二目標発電量W2の少なくとも一方を放熱量Qに基づいて設定する。【選択図】図2

Description

本発明は、車両に搭載されるバッテリの温度低下による性能低下を抑制するための制御装置に関するものである。
従来、ハイブリッド車両に適用されるバッテリは、極低温環境下になると出力が低下することが知られている。バッテリ出力の低下は車両の動力性能低下につながるため、極低温環境下でもバッテリ温度が低下しないようにバッテリ温度を維持することが望まれる。
これに対して、バッテリ温度の低下時に、バッテリの充放電を繰り返すことで昇温を図る技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1によれば、発電機の駆動を禁止又は許可することによってバッテリの充放電を繰り返し、これによりヒータ装置などの部品追加による弊害を回避した上で、バッテリを効率的で昇温できることが開示されている。
特開2003−272712号公報
一般的に、バッテリは車体下方に搭載されることが多いことから、バッテリ温度は外気温度だけでなく、車両の走行速度に依存して変化しうる。例えば、車両の走行速度が速いほどバッテリが強い走行風を受けて、バッテリの放熱量が上昇する。バッテリの放熱量が上昇するほど(すなわち、バッテリが冷やされるほど)バッテリ温度が下がりやすくなるため、結果としてバッテリ温度は車両の走行速度が速いほど低下する。従って、極低温環境下においてバッテリを昇温する際には、外気温度だけではなく、バッテリの放熱量をも考慮することが好ましい。
本件の制御装置は、このような知見に鑑み案出されたもので、極低温環境下での走行時に、バッテリを効率的に昇温することを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用効果であって、従来の技術では得られない作用効果を奏することも、本件の他の目的である。
(1)ここで開示する制御装置は、ジェネレータで充電可能なバッテリと、前記バッテリからの供給電力を用いて車両を駆動するモータとが設けられた前記車両の制御装置であって、前記バッテリのバッテリ温度を取得する取得部と、前記バッテリの充電率及び前記バッテリの放熱量を算出する算出部と、前記バッテリ温度が所定温度未満であることを含む開始条件の成否を判定する判定部とを備える。また、前記制御装置は前記開始条件が成立した場合に、前記充電率が所定の上限閾値以上であれば前記充電率が前記上限閾値よりも低い下限閾値以下になるまで前記バッテリを放電させる放電モードを選択する一方で、前記充電率が前記下限閾値以下であれば前記充電率が前記上限閾値以上になるまで前記バッテリを充電する充電モードを選択するモード選択部と、前記充電モードが選択されている場合には、前記ジェネレータの発電量の目標値を、前記開始条件が成立しない場合の前記目標値である通常目標発電量よりも高い第一目標発電量に設定し、前記放電モードが選択されている場合には、前記目標値を前記通常目標発電量以下の第二目標発電量に設定する設定部と、を備え、前記設定部は、前記第一目標発電量及び前記第二目標発電量の少なくとも一方を前記放熱量に基づいて設定する。
(2)前記設定部は、前記放熱量が大きいほど前記第一目標発電量を高い値に設定することが好ましい。
(3)前記制御装置は、前記モード選択部で使用される前記上限閾値を設定する閾値設定部を備えることが好ましい。また、前記閾値設定部は、前記放熱量が大きいほど前記上限閾値を高い値に設定することが好ましい。
(4)前記開始条件には、前記バッテリ温度と前記車両外部の外気温度との差が予め設定された所定温度差以上であることを含むことが好ましい。
(5)前記車両には、前記ジェネレータを駆動するエンジンが設けられることが好ましい。また、前記開始条件には、前記車両が前記エンジンで前記ジェネレータを駆動して発電しつつ、その電力を利用して前記駆動用モータを駆動する走行モードで走行中であることを含むことが好ましい。
開示の制御装置によれば、バッテリが所定温度未満である場合に、充電率に応じてバッテリの充電モードと放電モードとを短期間で切り換えるとともに、各モード時の目標発電量の少なくとも一方を放熱量に基づいて設定するため、極低温環境下での走行時に、バッテリを効率的に昇温することができる。
実施形態に係る制御装置を搭載した車両の概略図である。 図1の制御装置の構成を入力側及び出力側に接続される要素と併せて示すブロック図である。 図1の制御装置が記憶する制御マップの一例である。 図1の制御装置で実施される制御内容を例示するフローチャートである。 本実施形態の昇温制御を説明するためのタイムチャートである。 (a)は図5のタイムチャートのA部拡大図であり、(b)は図5のタイムチャートのB部拡大図である。
図面を参照して、実施形態としての車両の制御装置について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
[1.全体構成]
本実施形態の制御装置10は、図1に示す車両1に適用され、この車両1に搭載されるバッテリ2の温度低下時にジェネレータ5の発電量の目標値である目標発電量Wjを制御することによってバッテリ2の通電量を増やし、バッテリ2を昇温するものである。
車両1は、動力源であるバッテリ2と、駆動源としての駆動用モータ3(モータ)及びエンジン4と、発電用のジェネレータ5とを装備したハイブリッド車両である。モータ3及びエンジン4は動力伝達装置9を介して駆動輪8(本実施形態では前輪)に接続される。また、エンジン4は動力伝達装置9を介してジェネレータ5とも接続される。
動力伝達装置9は、モータ3及びエンジン4のそれぞれの動力を駆動輪8に個別に伝達するための動力伝達経路を内部に備える。動力伝達装置9の内部には、エンジン4と駆動輪8とをつなぐ動力伝達経路上に図示しないクラッチが設けられる。当該クラッチが断接されることで、エンジン4は駆動輪8及びジェネレータ5に動力伝達可能な状態とジェネレータ5のみに動力伝達可能な状態とに切り換えられる。
エンジン4は、ガソリンや軽油を燃料とする内燃機関(ガソリンエンジン,ディーゼルエンジン)である。エンジン4の作動状態は、制御装置10で制御される。
モータ3及びジェネレータ5はいずれも、電動機としての機能と発電機としての機能とを兼ね備えた電動発電機(モータ・ジェネレータ)である。モータ3は、おもに電動機としてバッテリ2から電力を授受して車両1を駆動し、回生時に発電機として機能するものである。ジェネレータ5は、エンジン4を始動させる際に電動機(スターター)として機能し、エンジン4の作動時に発電機としてエンジン動力で駆動されてバッテリ2に電力を供給する。
モータ3とバッテリ2とを接続する電気回路上にはモータインバータ6が介装される。また、ジェネレータ5とバッテリ2とを接続する電気回路上にはジェネレータインバータ7が介装される。モータインバータ6及びジェネレータインバータ7は直流電力と交流電力とを変換する電力変換装置である。モータ3及びジェネレータ5の各回転速度や各目標発電量は、各インバータ6,7によって制御される。なお、各インバータ6,7の作動状態は、制御装置10で制御される。すなわち、モータ3及びジェネレータ5は、それぞれにインバータ6,7を介して制御装置10によって制御される。
バッテリ2は、モータ3及びジェネレータ5の発電電力や、図示しない外部充電装置から供給される電力で充電可能な蓄電装置であり、例えばリチウムイオン二次電池やリチウムイオンポリマー二次電池等である。本実施形態のバッテリ2は、車両1の車体下方(例えばフロアパネルの下方)に露出した状態で搭載される。言い換えれば、本実施形態のバッテリ2は、その一部が車両1の走行風の影響を受けやすい位置に配置され、車両1の外部に晒される。
本実施形態の車両1には、EVモード,シリーズモード,パラレルモードの三種類の走行モードが用意される。これらの走行モードは、制御装置10とは別に設けられた車載の各種装置を統合制御する統合制御装置(図示略)によって、車両状態や走行状態,運転者の要求出力等に応じて択一的に選択し設定され、その種類に応じてモータ3,エンジン4,ジェネレータ5が使い分けられる。
EVモードは、エンジン4及びジェネレータ5を停止させたまま、バッテリ2の充電電力を用いてモータ3のみで車両1を駆動する走行モードである。シリーズモードは、エンジン4でジェネレータ5を駆動して発電しつつ、その電力を利用してモータ3で車両1を駆動する走行モードである。パラレルモードは、おもにエンジン4の動力で車両1を駆動し、必要に応じてモータ3で車両1の駆動をアシストする走行モードである。
また、本実施形態の車両1には、車速Uを検出する車速センサ21と、バッテリ2の電圧Vを検出する電圧センサ22と、バッテリ2の入出力電流Iを検出する電流センサ23と、車両1の外気温度Taを検出する外気温度センサ24と、バッテリ2の温度Tb(以下、「バッテリ温度Tb」という)を検出するバッテリ温度センサ25とが設けられる。各センサ21〜25で検出された情報は、図2に示すように、制御装置10に伝達される。
制御装置10は、例えばマイクロプロセッサやROM,RAM等を集積したLSIデバイスや組み込み電子デバイスとして構成された電子制御装置(Electronic Control Unit)であり、車両1に設けられた車載ネットワーク網の通信ラインに接続される。なお、制御装置10の機能を統合制御装置に設けてもよい。
[2.制御構成]
図2は、本実施形態の制御装置10の構成を入力側及び出力側に接続される要素と併せて示すブロック図である。本実施形態の制御装置10は、車両1の走行中に所定の開始条件が成立したら、バッテリ2を昇温するための昇温制御を実施する。昇温制御とは、ジェネレータ5の目標発電量を制御し、バッテリ2の充電と放電とを短期間で繰り返し行うことによって通電量を増やし、バッテリ2を自己発熱させる制御である。本実施形態の制御装置10には、上記の昇温制御を実施するための要素として、取得部11,算出部12,判定部13,閾値設定部14,記憶部15,モード選択部16,設定部17,ジェネレータ指令部18が設けられる。これらの各要素は電子回路(ハードウェア)によって実現してもよく、ソフトウェアとしてプログラミングされたものとしてもよいし、あるいはこれらの機能のうちの一部をハードウェアとして設け、他部をソフトウェアとしたものであってもよい。
取得部11は、上記の各センサ21〜25からの情報及び統合制御装置で設定されている走行モードを取得するとともに、取得した情報を各要素に伝達するものである。具体的には、取得部11は、車速センサ21で検出された車速U,電圧センサ22で検出されたバッテリ2の電圧V,電流センサ23で検出されたバッテリ2の入出力電流I,外気温度センサ24で検出された外気温度Ta,バッテリ温度センサ25で検出されたバッテリ温度Tbを取得するとともに、統合制御装置で設定された走行モード(EVモード,シリーズモード,パラレルモード)を取得して、記憶部15以外の各要素12〜17に伝達する。
算出部12は、バッテリ2の充電率SOC,バッテリ2の放熱量Qを算出するとともに、算出した情報を記憶部15以外の各要素13〜18に伝達するものである。算出部12は、例えば取得部11から伝達されたバッテリ2の電圧Vに基づき、バッテリ2の充電率SOCを算出する。あるいは、算出部12は、取得部11から伝達されたバッテリ2の入出力電流Iを積算して電池容量の増減変化を追跡することで、充電率SOCを算出することも可能である。本実施形態では、バッテリ2の最大充電容量に対する電力残量の割合を百分率で表したものを充電率SOCとして算出する。
また、算出部12は、以下の式1を用いて、取得部11から伝達された外気温度Ta,バッテリ温度Tb,車速Uに基づき放熱量Qを算出する。式1は、車速Uに依存する関数f,外気温度Ta,バッテリ温度Tbによって放熱量Qが求められることを表す。関数fは、車速Uに基づきバッテリ2と外気との熱抵抗を求める関数であり、車速Uと負の相関を有する。つまり、車速Uが高いほど関数fの値が小さくなるため、式1に示すように高車速であるほど放熱量Qは増加する。
Figure 2020035595
判定部13は、昇温制御を開始するための開始条件の成否を判定し、その判定結果を記憶部15以外の各要素14〜17に伝達するものである。また、判定部13は昇温制御の開始条件が一度成立すると、昇温制御を終了するための終了条件の成否を判定し、その判定結果を記憶部15以外の各要素14〜17に伝達する。
昇温制御を開始するための開始条件は、以下の条件1〜条件3の全てが成立した場合に成立する。
==開始条件==
条件1:車両1がシリーズモードでの走行中であること
条件2:バッテリ温度Tbが所定温度Tx未満であること(Tb<Tx)
条件3:バッテリ温度Tbから外気温度Taを減じた温度差dT(=Tb-Ta)が所定温度差dTx以上であること(dT≧dTx)
ここで、所定温度Txは、例えばバッテリ2の特性に基づいて、温度低下によりバッテリ2の容量や出力に支障が生じると推測される温度(−10℃〜0℃程度)に設定される。また、所定温度差dTxは、例えば外気の影響を受けて所定期間の経過後にバッテリ温度Tbが所定の電池下限温度(例えば、−30℃)以下となることが予測される温度差(5℃〜10℃程度)に設定される。
また、昇温制御を終了するための終了条件は、以下の条件4及び条件5の少なくとも一方が成立した場合に成立する。
==終了条件==
条件4:車両1がシリーズモードでの走行中ではないこと
条件5:バッテリ温度Tbが所定温度Tx以上であること(Tb≧Tx)
ここで、条件5において、昇温制御を終了するか否かの判定閾値温度を開始条件の条件2と同一の値(所定温度Tx)としているが、終了条件の判定で用いる閾値温度と開始条件の判定で用いる閾値温度とを異なる値としてもよい。
閾値設定部14は、上述の開始条件の成立後であって終了条件が成立するまでの間(すなわち昇温制御の実施中)に、バッテリ2の充電と放電とを繰り返すための切換閾値となる上限閾値SOCu及び下限閾値SOCbのうち、上限閾値SOCuを設定するものである。上限閾値SOCuは下限閾値SOCbよりも大きな値であり、バッテリ2の放熱量Qに基づいて設定される。閾値設定部14は、バッテリ2の放熱量Qが大きいほど、上限閾値SOCuを高い値に設定する。
本実施形態の閾値設定部14は、後述する複数の制御マップ〔例えば、図3(b)及び(c)〕を参照し、バッテリ2の放熱量Qに応じた上限閾値SOCuを設定する。本実施形態では、後述する図3(b)の制御マップが参照された場合に設定される上限閾値を符号SOCusで示し、後述する図3(c)の制御マップが参照された場合に設定される上限閾値を符号SOCuhで示すことで区別する場合がある。これら二つの上限閾値は、SOCus<SOCuhの関係を満たす。なお、閾値設定部14は、制御マップを参照する代わりに、上限閾値SOCuとバッテリ2の放熱量Qとの関係を定めた関数から上限閾値SOCuを算出して設定してもよい。
記憶部15は、バッテリ2の充電率SOCに応じてジェネレータ5の目標発電量Wjを設定するための制御マップを記憶している。すなわち、記憶部15には、車両1の走行モード及び昇温制御中のバッテリ2の充放電状態に応じてジェネレータ5の目標発電量Wjを設定するための制御マップが複数記憶されている。各種制御マップには、バッテリ2の放熱量Qに応じて設定される上限閾値SOCuや後述する第一目標発電量W1,第二目標発電量W2が規定されている。
図3(a)〜(c)は、記憶部15に記憶されている制御マップの一例である。図3(a)は、昇温制御を実施していないシリーズモードでの走行中に設定される既定のマップであるとともに、昇温制御中であってバッテリ2の放電中に設定される放電用マップである。図3(b)及び(c)は、昇温制御中であってバッテリ2の充電中に設定される充電用マップである。
ここでは、充電用マップとして二つの制御マップを例示する。図3(b)に示す制御マップは、図3(c)に示す制御マップよりも放熱量Qが小さい場合に選択される。言い換えると、図3(b)は放熱量Qが小さい場合の制御マップの一例であり、図3(c)は放熱量Qが大きい場合〔少なくとも図3(b)の制御マップが選択されるときの放熱量Qよりも大きい場合〕の制御マップの一例である。なお、制御マップは、後述する設定部17によって選択されて設定される。
以下、図3(b)の制御マップが選択されるときの放熱量Qを「第一放熱量Qs」と呼び、図3(c)の制御マップが選択されるときの放熱量Qを「第二放熱量Qh」と呼ぶ。これら二つの放熱量は、Qs<Qhの関係を満たす。なお、図示は省略しているが、記憶部15には、放熱量Qが第一放熱量Qsよりも小さいときに選択される充電用マップ,放熱量Qが第一放熱量Qsと第二放熱量Qhとの間であるときに選択される充電用マップ,放熱量Qが第二放熱量Qhよりも大きいときに選択される充電用マップが記憶されている。さらに、図示は省略しているが、シリーズモード以外の走行モード時に設定される既定のマップも記憶されている。
制御マップの特性を簡単に説明する。各制御マップは、横軸に充電率SOCをとり、縦軸に目標発電量Wjをとった二次元マップであり、全体的に、充電率SOCが低いほど目標発電量Wjが高く、充電率SOCが高いほど目標発電量Wjが低くなるように設定されている。ただし、各制御マップには、目標発電量Wjが充電率SOCに応じて変化しない(一定値である)充電率範囲が「低」,「中」,「高」の三箇所に存在する(すなわち、横一直線の部分が三つ存在する)。目標発電量Wjが一定である充電率範囲の間には、目標発電量Wjが直線的又は曲線的に変化する充電率範囲が存在する。なお、「低」の充電率範囲における目標発電量Wjと「高」の充電率範囲における目標発電量Wjとは、全ての制御マップにおいて共通(同一値)であるが、「中」の充電率範囲における目標発電量Wjは制御マップ毎に異なる。
なお、本実施形態では、図3(a)に示すように、シリーズモード時の既定のマップと放電用マップとが同一の制御マップであるものとしているが、既定のマップと放電用マップとが異なる制御マップとして記憶されていてもよい。また、記憶部15が、充電用マップと同様に、放熱量Qの値に応じた複数の放電用マップを記憶していてもよい。
モード選択部16は、上述の開始条件の成立後であって終了条件が成立するまでの間(昇温制御の実施中)に、バッテリ2の充電率SOCに応じて、バッテリ2を充電させるための充電モードか、バッテリ2を放電させるための放電モードかを選択するものである。
モード選択部16は、バッテリ2の充電率SOCが上限閾値SOCu以上である場合には、その時点から充電率SOCが下限閾値SOCb以下になるまで放電モードを選択する。一方、モード選択部16は、バッテリ2の充電率SOCが下限閾値SOCb以下である場合には、その時点から充電率SOCが上限閾値SOCu以上になるまで充電モードを選択する。
下限閾値SOCbは、例えばバッテリ2の電力のみで車両1を駆動させることが困難となる充電率SOCの値に設定される。なお、本実施形態の下限閾値SOCbは放熱量Qに拠らない固定値として説明するが、下限閾値SOCbを上限閾値SOCuと同様に放熱量Qに応じて設定されるものとしてもよい。この場合、下限閾値SOCbは閾値設定部14で算出されて設定されればよい。
設定部17は、モード選択部16で設定されたモードに応じてジェネレータ5の目標発電量Wjを設定するものである。設定部17は、充電モードが設定されている場合には、目標発電量Wjを、開始条件が成立しない場合のジェネレータ5の目標値(以下「通常目標発電量W0」という)よりも高い第一目標発電量W1に設定する(Wj=W1>W0)。また、設定部17は、放電モードが設定されている場合には、目標発電量Wjを、通常目標発電量W0以下の第二目標発電量W2に設定する(Wj=W2≦W0)。つまり、第一目標発電量W1は充電モード時に設定される目標発電量Wjであり、第二目標発電量W2は放電モード時に設定される目標発電量Wjである。これら二つの目標発電量W1,W2の少なくとも一方は、放熱量Qに基づいて設定される。
本実施形態の設定部17は、記憶部15に記憶されている複数の制御マップの中から、モード選択部16で設定されたモードに基づいて、適切な制御マップを選択する。そして、設定した制御マップとバッテリ2の放熱量Qとに基づいて目標発電量Wj(第一目標発電量W1,第二目標発電量W2)を設定する。
詳述すると、記憶部15に記憶されている充電用マップでは、図3(b)及び(c)に示すように、充電率SOCが下限閾値SOCb以上かつ上限閾値SOCu以下の範囲(上記の「中」の充電率範囲に含まれる範囲)における目標発電量Wjが第一目標発電量W1に規定されている。従って、設定部17は、充電モードが設定されている場合に充電用マップを選択して設定することによって、結果的に目標発電量Wjを第一目標発電量W1に設定する。
同様に、記憶部15に記憶されている放電用マップでは、図3(a)に示すように、充電率SOCが下限閾値SOCb以上の範囲(上記の「中」の充電率範囲と「高」の充電率範囲とこれらの間に存在する充電率範囲)における目標発電量Wjが第二目標発電量W2以下に規定されている。従って、設定部17は、放電モードが設定されている場合に放電用マップを選択して設定することによって、結果的に目標発電量Wjを第二目標発電量W2に設定する。
また、本実施形態の設定部17は、充電モードが設定されている場合には、放熱量Qが大きいほど第一目標発電量W1を高い値に設定する。すなわち、本実施形態では、充電モード時に設定される第一目標発電量W1が放電量Qに基づいて設定される。例えば、放熱量Qが第一放熱量Qsのときには、設定部17は図3(b)に示す充電用マップを設定するため、図3(b)から得られる第一目標発電量W1s(>W0)を設定する。同様に、放熱量Qが第二放熱量Qh(>Qs)のときには、設定部17は図3(c)に示す充電用マップを設定するため、図3(c)から得られる上記の第一目標発電量W1h(>W1s)を設定する。
なお、本実施形態では、図3(a)に示すように、シリーズモード時の既定のマップと放電用マップとが同一であるものとしているため、第二目標発電量W2が通常目標発電量W0と同じ値となっているが、第二目標発電量W2と通常目標発電量W0とが異なる値でもよい。また、本実施形態では、設定部17が制御マップを選択して設定することによって第一目標発電量W1(W1s,W1h)や第二目標発電量W2を設定するものとしているが、第一目標発電量W1や第二目標発電量W2とバッテリ2の放熱量Qとの関係を定めた関数から第一目標発電量W1や第二目標発電量W2を算出して設定してもよい。
上記の説明では、昇温制御中における設定部17の構成について説明したが、本実施形態の設定部17は昇温制御中以外にもジェネレータ5の目標発電量Wjを設定する。昇温制御中ではない場合、設定部17は取得部11から伝達された走行モードに基づいて、適切な制御マップを選択する。設定部17は、シリーズモードでの走行中に設定される既定のマップや上述のシリーズモード以外の走行モード時に設定される既定のマップの中から適切な制御マップを選択し、バッテリ2の放熱量Qに基づいて目標発電量Wjを設定する。
ジェネレータ指令部18は、設定部17で設定された制御マップを参照し、算出部12から伝達されたバッテリ2の充電率SOCに応じた目標発電量Wj(指令値)をジェネレータインバータ7に送信するものである。ここで送信される目標発電量Wjは、上記の設定部17で設定された第一目標発電量W1や第二目標発電量W2となる。
[3.フローチャート]
図4は、上述した制御装置10の各要素11〜17で実施される処理(制御マップを設定するまでの処理)を示したフローチャート例である。このフローチャートは、車両1の主電源が投入されている(オン状態である)ときに所定の演算周期で実施される。なお、この演算周期はジェネレータ指令部18の実施する指令処理の演算周期よりも遅い周期で実施される。
ステップS1では、上記の各センサ21〜25からの情報及び統合制御装置で設定されている走行モードが取得される。ステップS2では、バッテリ2の充電率SOC及び放熱量Qが算出され、ステップS3では、昇温制御が実施中であるか否かを識別するためのフラグFaが0であるか否かが判定される。フラグFaが0である(昇温制御が実施中ではない)と判定された場合には、ステップS4に進み、開始条件が成立したか否かが判定される。開始条件が成立していなければ、昇温制御は不要であると判断されて、ステップS5に進み、フラグFaが0に設定されるとともに、ステップS6において既定のマップが設定されて、このフローをリターンする。
次の演算周期以降において、各種情報が取得,算出され(ステップS1,S2)、ステップS4において開始条件が成立すると判定された場合には、ステップS7でフラグFaが1(昇温制御実施中)に設定され、ステップS8で昇温制御中のモードが充電モードか放電モードかを識別するためのフラグFbが0(充電モード)に設定され、ステップS10に進む。
ステップS10では、フラグFbが0(充電モード)であるか否かが判定される。ステップS8でフラグFbが0(充電モード)に設定されていれば、ステップS11に進み、放熱量Qに基づき上限閾値SOCuが設定される。次いで、ステップS12に進み、バッテリ2の充電率SOCが上限閾値SOCu以上であるか否かが判定される。ステップS12において、バッテリ2の充電率SOCが上限閾値SOCu未満であると判定された場合には、充電モードを継続するために、ステップS13においてフラグFbが0に設定されて、ステップS14において放熱量Qに応じた充電用マップが選択されるとともに設定されて、このフローをリターンする。
次の演算周期では、フラグFaが1に設定されている(昇温制御中である)ため、ステップS3からステップS9に進み、昇温制御の終了条件が成立したか否かが判定される。ステップS9において終了条件が成立していなければ、昇温制御を継続する必要があると判断されて、ステップS10に進む。一方、ステップS9において終了条件が成立していると判定された場合には、昇温制御は不要であると判断されて、ステップS5に進み、フラグFaが0に設定されるとともに、ステップS6において既定のマップが設定され、このフローをリターンする。
ステップS10において、フラグFbが0であると判定されれば、再びステップS11において上限閾値SOCuが設定され、ステップS12に進む。そして、充電モードが継続されることでバッテリ2の充電率SOCが上昇し、充電率SOCが上限閾値SOCu以上であると判定されると(ステップS12)、充電モードから放電モードに切り換える必要があると判断されて、ステップS16に進む。ステップS16では、フラグFbが1(放電モード)に設定されて、ステップS17において放電用マップが選択されるとともに設定されて、このフローをリターンする。
次の演算周期では、ステップS3からステップS9に進み、終了条件が成立していなければステップS10に進む。この場合、フラグFbが0ではない〔すなわち、Fbが1(放電モード)である〕ため、ステップS10からステップS15に進み、バッテリ2の充電率SOCが下限閾値SOCb以下であるか否かが判定される。バッテリ2の充電率SOCが下限閾値SOCbより高ければ、ステップS16に進み、放電モードが継続される。
そして、放電モードが継続されることでバッテリ2の充電率SOCが低下し、充電率SOCが下限閾値SOCb以下であると判定されると(ステップS15)、放電モードから充電モードに切り換える必要があると判断されて、ステップS13に進む。ステップS13では、フラグFbが1から0に変更され、ステップS14において放熱量Qに応じた充電用マップが設定されて、このフローをリターンする。このようにして、ステップS9の終了条件が成立するまでの間、バッテリ2の充電率SOCが上限閾値SOCuと下限閾値SOCbとの間で変化するようにジェネレータ5の目標発電量Wjを決めるための制御マップが切り換えられる。
[4.作用]
昇温制御について、図5,図6(a)及び(b)を用いて説明する。図5は、車両1が平坦な路面を、時刻t0から時刻t30までは低車速Us(例えば時速40km)で走行し、時刻t30から時刻t40にかけて加速して、時刻t40以降では高車速Uh(例えば時速100km)で一定走行した場合を例示するタイムチャートである。なお、このタイムチャートでは、外気温度Taが時刻t10から時刻t20にかけて低下し続けたものとして説明する。
昇温制御は、上記の開始条件が成立した場合に開始される。図5のタイムチャートでは時刻t20のときに、バッテリ温度Tbが所定温度Tx以下(条件2)であり、且つ、バッテリ2の充電率SOCが低くなりシリーズモードが実施されていて(条件1)、且つ、バッテリ温度Tbから外気温度Taを減じた温度差dTが所定温度差dTx以下となる(条件3)という三つの条件が成立している。このため、時刻t20でフラグFaが0から1(昇温制御実施中)に変更される。
時刻t20では、バッテリ2の充電率SOCが上限閾値SOCu以下であるためフラグFbが0(充電モード)に設定されるとともに、放熱量Qに応じた充電用マップが設定される。時刻t20では、車両1が低車速Usで走行しているため放熱量Qは比較的小さな値となる。このため、時刻t20では、例えば図3(b)の充電用マップが設定される。時刻t20でのバッテリ2の充電率SOCは下限閾値SOCb以上かつ上限閾値SOCu以下の範囲にあるから、ジェネレータ5の目標発電量Wjとして第一目標発電量W1sが設定される。これにより、図6(a)に示すように、時刻t20から時刻t21にかけて、バッテリ2の充電率SOCは上昇を続ける。
その後、時刻t21において、バッテリ2の充電率SOCが上限閾値SOCuを上回ると、フラグFbが0から1(放電モード)に変更されるとともに、放電用マップ〔例えば図3(a)に示すもの〕が設定される。放電用マップが設定されたことによってジェネレータ5の目標発電量Wjは通常目標発電量W0以下である第二目標発電量W2に設定される。これにより、車両1はおもにバッテリ2に蓄えられている電力を使って走行することになるため、バッテリ2の電力消費量が増加する。従って、図6(a)に示すように、時刻t21から時刻t22にかけて、バッテリ2の充電率SOCは低下し続ける。
その後、時刻t22において、バッテリ2の充電率SOCが下限閾値SOCbを下回ると、再度フラグFbが1から0(充電モード)に変更されるとともに、放熱量Qに応じた充電用マップが設定される。ここでは、時刻t20のときと車速がほとんど変化していないため、時刻t20と同じ充電用マップが設定され、ジェネレータ5の目標発電量Wjが第一目標発電量W1sに設定される。
同様にして、時刻t22以降も充電モードと放電モードとの切り換えを繰り返していくことによって、図5に示すように、バッテリ温度Tbは時刻t20から時刻t30にかけて次第に上昇していく。
ここで、時刻t30から時刻t40の加速中にバッテリ温度Tbが依然として所定温度Tx以下であり、終了条件を満たさない場合には、昇温制御が継続される。
時刻t40では、車速Uが高車速Uhに上昇したことによって、上限閾値SOCu及び目標発電量Wjが放熱量Qに応じた値に設定される。詳述すると、時刻t40では、図5に示すように、車両1が高車速Uhで走行しているため、放熱量Qは比較的大きな値となる。また、時刻t40では、図6(b)に示すように、充電モード(Fb=0)が設定されている。このため、時刻t40では、例えば図3(c)の充電マップが参照されるととともに設定され、この充電マップに規定されている上限閾値SOCuhが設定される。さらに、この充電マップに規定されている第一目標発電量W1hがジェネレータ5の目標発電量Wjとして設定される。
時刻t40で設定された第一目標発電量W1hは、時刻t20のときに設定された第一目標発電量W1sよりも高い。このため、時刻t40から時刻t41にかけて、バッテリ2の充電率SOCは、時刻t20から時刻t21での充電率SOCの増加率(傾き)よりも大きい増加率で上昇を続ける。
その後、時刻t41において、バッテリ2の充電率SOCが変更後の上限閾値SOCuhを上回ると、フラグFbが0(充電モード)から1(放電モード)に変更されるとともに、放電用マップ〔例えば図3(a)〕が設定される。これにより、ジェネレータの目標発電量Wjが第二目標発電量W2(≦W0)に設定され、図6(b)に示すように、時刻t41から時刻t42にかけて、バッテリ2の充電率SOCは低下し続ける。ここで、時刻t41から時刻t42の間に車両1が平坦な路面を高車速Uhで走行しているとすると、平坦な路面を低車速Usで走行するときよりもバッテリ2の電力消費量が増大する。従って、時刻t41から時刻t42にかけて、バッテリ2の充電率SOCは、時刻t21から時刻t22での充電率SOCの変化率よりも大きい変化率で低下し続ける。
同様にして、時刻t42以降も充電モードと放電モードとの切り換えを繰り返していくことによって、図5に示すように、バッテリ温度Tbは時刻t40から時刻t50にかけて次第に上昇していく。そして、時刻t50において終了条件である「バッテリ温度Tbが所定温度Tx以上である」ことを満たすと、フラグFaが0に設定され、昇温制御が終了し、既定のマップが設定される。
[5.効果]
(1)上述した制御装置10は、バッテリ2が所定温度Tx未満である場合に、充電率SOCに応じてバッテリ2の充電モードと放電モードとを短期間で切り換えながら繰り返し行うことによって通電量を増やし、バッテリ2を自己発熱させる。これにより、バッテリ2を昇温するためのヒータ装置などが不要となるため、ヒータ装置等で電力が消費されることがなく、電費向上を図ることができる。
また、上述した制御装置10は、昇温制御中であって、充電モードが選択されている場合には目標発電量Wjを通常目標発電量W0よりも高い第一目標発電量W1に設定し、放電モードが選択されている場合には通常目標発電量W0以下の第二目標発電量W2に設定する。このように、目標発電量Wjを制御することによって、比較的簡単な制御でバッテリ2の充放電を短期間で繰り返すことができる。加えて、目標発電量Wjを過度に高い状態に維持させないため、昇温制御中でもジェネレータ5の負担を軽減することができる。
更に、上述した制御装置10は、昇温制御中に第一目標発電量W1を放熱量Qに基づいて設定する。このように、バッテリ温度Tbや外気温度Taだけでなく放熱量Qに基づいて昇温制御を実施することによって、極低温環境下での走行時に、バッテリ2をより効率的に昇温することができる。
(2)上述した制御装置10は、放熱量Qが大きいほど第一目標発電量W1を高い値に設定する。放熱量Qが大きいときほどバッテリ温度は下がりやすくなる。このため、放熱量Qが比較的大きいときにこのように制御することによって、バッテリ2の通電量が増加し、バッテリ2をより自己発熱させることができる。従って、放熱量Qが大きいときでも、バッテリ温度Tbの低下を抑制し昇温させることができる。
また、放熱量Qが比較的小さいときには、第一目標発電量W1を比較的小さい値に設定することによって、充電モードにおけるジェネレータ5の負担を軽減することができる。
(3)上述した制御装置10は、放熱量Qが大きいほど上限閾値SOCuを高い値に設定する。放熱量Qが大きいときほど充電モード時の充電速度が速くなるが、このように、放熱量Qが大きいほど上限閾値SOCuを高い値に設定することで、昇温制御中の充放電の周期(充電モードと放電モードとの切替周期)を放熱量Qに拠らず略一定にすることができる。従って、放熱量Qに応じて昇温制御の演算周期を変更させる必要がなく、より簡素な構成で昇温制御を実施できる。
(4)上述した昇温制御の開始条件には、バッテリ温度Tbと車両外部の外気温度Taとの差dTが予め設定された所定温度差dTx以上であることが含まれる。このように、外気の影響を受けて所定期間の経過後にバッテリ温度Tbが低下することが予測される場合にのみ昇温制御を実施することによって、昇温制御の不要な実施を抑制でき、電費向上を図ることができる。
(5)上述した昇温制御の開始条件には、車両1がシリーズモードで走行中であることが含まれる。上述の通り、シリーズモードは、エンジン4の動力で車両1を駆動させずに、エンジン4でジェネレータ5を駆動させて発電するモードである。このため、充電モード時には、エンジン4がジェネレータ5のみに動力を伝達するため、ジェネレータ5の実際の発電量が目標発電量Wjにより近い値となり、バッテリ2を速やかに充電することができる。また、放電モード時には、車両1はおもにバッテリ2に蓄えられている電力を使って走行することになるため、バッテリ2を速やかに放電させることができる。このように、シリーズモード走行時に、昇温制御を実施することによって速やかにバッテリ2の充放電ができるため、より効果的にバッテリ2を昇温できる。
[6.その他]
上述した制御装置10の構成や車両1の構成は一例であって上述した構成に限られない。また、上述した昇温制御のための開始条件や終了条件も一例であって、上述したものに限られない。本実施形態において、バッテリ2は車体下方に搭載されるものとして説明したが、車体の内部に搭載されるバッテリに対して上述した昇温制御を適用してもよい。
例えば、上述した昇温制御を開始するための開始条件には、少なくとも上記の条件2が含まれていればよく、条件1や条件3を省略してもよい。すなわち、本実施形態において、制御装置10は車両1がシリーズモード走行時に昇温制御を実施するものとして説明したが、パラレルモード走行時やEVモード走行時にも昇温制御を実施してもよい。また、開始条件に条件1及び条件3以外の条件が含まれていてもよい。
また、上述した昇温制御を終了するための終了条件は必須ではなく、例えば終了条件に代えて、昇温制御を開始してから所定時間が経過した場合に昇温制御を終了する構成としてもよい。
本実施形態において、制御装置10は記憶部15を備え、閾値設定部14や設定部17が記憶部15に記憶されている制御マップを参照又は選択することによって上限閾値SOCuや第一目標発電量W1や第二目標発電量W2を設定するものとしたが、記憶部15及び記憶部15の記憶している制御マップを省略した構成としてもよい。すなわち、閾値設定部14が上限閾値SOCuを都度算出して設定するものとし、設定部17が第一目標発電量W1及び第二目標発電量W2を都度算出して設定する構成としてもよい。
また、本実施形態において、第二目標発電量W2や下限閾値SOCbは放熱量Qに拠らない固定値であるものとしたが、これらの値W2,SOCbも放熱量Qに応じて変更する構成としてもよい。
例えば、放熱量Qが大きいほど第二目標発電量W2を低い値とする構成としてもよい。これにより、放電モード時におけるジェネレータ5の発電電力がより小さくなるため、車両1を走行させるために必要な電力がバッテリ2からより賄われることになる。従って、放電モード時におけるバッテリ2の通電量をより増加させることができ、バッテリ2の昇温を図ることができる。
また、本実施形態の記憶部15が記憶している制御マップは、図3(a)〜(c)に示すように、全体的に、充電率SOCが低いほど目標発電量Wjが高く、充電率SOCが高いほど目標発電量Wjが低くなるように設定されているが、制御マップはこれに限られない。例えば、充電率範囲の「低」,「高」における目標発電量Wjを制御マップ毎に異なる値としてもよい。
また、「中」の充電率範囲を制御マップ毎に異なる値としてもよい。例えば、放電用マップの「中」の充電率範囲を下限閾値SOCbから上限閾値SOCuの最大値の範囲に拡大して設定してもよい。「中」の充電率範囲を拡大する、すなわち、第二目標発電量W2に設定される充電率範囲を広げることによって、放電モード時に目標発電量Wjが0に設定されなくなる。このような構成とすることによって、放電モード時にジェネレータ5が停止されず、ジェネレータ5の連れ回しによる不要な電力消費を防止することができる。
1 車両
2 バッテリ
3 モータ
4 エンジン
5 ジェネレータ
10 制御装置
11 取得部
12 算出部
13 判定部
14 閾値設定部
15 記憶部
16 モード選択部
17 設定部
18 ジェネレータ指令部
SOC 充電率
SOCu,SOCus,SOCuh 上限閾値
SOCb 下限閾値
Wj 目標発電量(発電量の目標値)
W0 通常目標発電量
W1,W1s,W1h 第一目標発電量
W2 第二目標発電量
Q,Qs,Qh 放熱量
Tb バッテリ温度
Ta 外気温度
dT バッテリ温度から外気温度を減じた温度差(差)
Tx 所定温度
dTx 所定温度差

Claims (5)

  1. ジェネレータで充電可能なバッテリと、前記バッテリからの供給電力を用いて車両を駆動するモータとが設けられた前記車両の制御装置であって、
    前記バッテリのバッテリ温度を取得する取得部と、
    前記バッテリの充電率及び前記バッテリの放熱量を算出する算出部と、
    前記バッテリ温度が所定温度未満であることを含む開始条件の成否を判定する判定部と、
    前記開始条件が成立した場合に、前記充電率が所定の上限閾値以上であれば前記充電率が前記上限閾値よりも低い下限閾値以下になるまで前記バッテリを放電させる放電モードを選択する一方で、前記充電率が前記下限閾値以下であれば前記充電率が前記上限閾値以上になるまで前記バッテリを充電する充電モードを選択するモード選択部と、
    前記充電モードが選択されている場合には、前記ジェネレータの発電量の目標値を、前記開始条件が成立しない場合の前記目標値である通常目標発電量よりも高い第一目標発電量に設定し、前記放電モードが選択されている場合には、前記目標値を前記通常目標発電量以下の第二目標発電量に設定する設定部と、を備え、
    前記設定部は、前記第一目標発電量及び前記第二目標発電量の少なくとも一方を前記放熱量に基づいて設定する
    ことを特徴とする、車両の制御装置。
  2. 前記設定部は、前記放熱量が大きいほど前記第一目標発電量を高い値に設定する
    ことを特徴とする、請求項1記載の車両の制御装置。
  3. 前記モード選択部で使用される前記上限閾値を設定する閾値設定部を備え、
    前記閾値設定部は、前記放熱量が大きいほど前記上限閾値を高い値に設定する
    ことを特徴とする、請求項2記載の車両の制御装置。
  4. 前記開始条件には、前記バッテリ温度と前記車両外部の外気温度との差が予め設定された所定温度差以上であることを含む
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両の制御装置。
  5. 前記車両には、前記ジェネレータを駆動するエンジンが設けられ、
    前記開始条件には、前記車両が前記エンジンで前記ジェネレータを駆動して発電しつつ、その電力を利用して前記駆動用モータを駆動する走行モードで走行中であることを含む
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両の制御装置。
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