JP2020034684A - トーリックレンズ、光学素子、電子写真装置及び光学機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造工程や使用中にグリース等の油が付着するのを抑制するトーリックレンズ等の光学素子を提供する。【解決手段】光学有効な領域102と光学有効な領域102の外側に非光学有効な領域103とをトーリック面に有するトーリックレンズ101において、光学有効な領域102には、微細構造が形成されている微細構造領域106があり、非光学有効な領域103には、凸部104及び平滑領域105があり、凸部104は、光学有効な領域102と近い側にも微細構造を有している。【選択図】図1
Description
本発明は、表面に微細構造を有するトーリックレンズ等の光学素子、この光学素子を用いたレーザ走査光学系を有する電子写真装置等に関する。
従来、カメラの撮像系レンズや、複写機等の走査光学系トーリックレンズや、スキャナ等の読取光学系レンズに使用される光学素子にはプラスチック製の光学レンズが使用されてきた。近年、光学的性能の向上、コンパクト化、コストダウンの目的で、表面に用いる波長よりも小さい微細構造パターンが形成されたプラスチックモールドの光学素子が用いられている。このプラスチックモールドの光学素子は射出成型、射出圧縮成形、圧縮成形等により作成されている。
例えば、特許文献1は、成形時の離型性を向上させるために、有効領域から外周部に向かって微細構造の溝の深さを浅くした光学素子を提案している。
しかしながら、製造過程で光学素子の微細構造に、油等の汚れが付着するという課題を本発明者は見出した。例えば、成形工程で成形したプラスチック樹脂を金型から離型する際に、成形装置内のエジェクタピンにより、プラスチック樹脂を押して成形型から離型することがある。この場合に、成形装置のエジェクタピンを駆動させる為に、グリース等の潤滑剤を使用するので、離型時に光学素子の端部の非有効領域に潤滑材剤が飛散することがあった。端部の非有効領域に飛散した潤滑剤は、静電気等により異動して、表面に微細構造を有する光学有効な領域に付着してしまう。
微細構造に潤滑剤が付着すると、洗浄液を用いて潤滑剤を取り除こうとしても、洗浄液が微細構造体内に浸透できず、潤滑剤を除去できないという問題があった。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、トーリックレンズや光学素子の微細構造に油等の汚れが付着するのを抑制することを目的とする。
本発明のトーリックレンズは、光学有効な領域と前記光学有効な領域の外側に非光学有効な領域とをトーリック面に有するトーリックレンズにおいて、前記光学有効な領域には、微細構造が形成されている微細構造領域があり、前記非有効領域には、凸部及び平滑領域があり、前記凸部は、前記光学有効な領域と近い側にも前記微細構造を有していることを特徴とする。
本発明の光学素子は、有効領域と前記有効領域の外側に非有効領域とを有する光学素子であって、前記有効領域には、微細構造が設けられており前記非有効領域には、凸部及び平滑領域があり、前記凸部は、前記有効領域と近い側にも前記微細構造を有していることを特徴とする。
本発明のトーリックレンズ等の光学素子は、製造工程や使用中にグリース等の油が付着するのを抑制することを目的とする。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いながら詳細に説明する。
(光学素子)
本実施形態の光学素子は、ミラー、レンズ、プリズム、フィルタ、回折格子等に用いることができる。レンズとしては、トーリックレンズに用いることができる。トーリックレンズは、レンズの一面が円環(トーリック)面2で構成されたレンズを言う。このようなトーリックレンズは、レーザ走査光学系で、面倒れ補正のために,F−Θレンズの構成要素として用いられる。
本実施形態の光学素子は、ミラー、レンズ、プリズム、フィルタ、回折格子等に用いることができる。レンズとしては、トーリックレンズに用いることができる。トーリックレンズは、レンズの一面が円環(トーリック)面2で構成されたレンズを言う。このようなトーリックレンズは、レーザ走査光学系で、面倒れ補正のために,F−Θレンズの構成要素として用いられる。
以下、本実施形態としてトーリックレンズを例に説明する。
図1(A)に示すように、本実施形態のトーリックレンズ101は、光学有効な領域102と、光学有効な領域102の外側に非光学有効な領域と、をトーリック面に有する。光学有効な領域102には微細構造(不図示)が形成されている微細構造領域を有している。非光学有効な領域103は、凸部105と平坦領域104がある。本実施形態のトーリックレンズ101は、単一な部材で構成されていることが好ましい。トーリックレンズ101は、ポリカーボネート樹脂、ポリメタクリル酸アクリル樹脂(PMMA)、シクロオレフィンポリマー樹脂等の熱可塑性樹脂でできていることが好ましい。これらの中で、吸水性が少ないシクロオレフィンポリマー樹脂を用いることがより好ましい。
図1(B)は、図1(A)のトーリックレンズを矢印方向から見た図である。図1(B)に示すように、光学有効な領域102には微細構造106が形成されている。非光学有効な領域103には、平坦領域104と凸部105とを有している。また、凸部105は、光学有効な領域102と近い側にも微細構造106を有している。凸部105は、光学有効な領域102と遠い側は平滑になっていることが好ましい。凸部104は、トーリック面の短軸及びトーリック面の法線を含む断面で、三角形状、半円形状、台形形状等の形状をしており、光学有効面に接している斜面に微細構造106が形成させている。凸部104の断面形状は、油の付着を有効に抑制できるため、台形形状であることが好ましい。
光学有効な領域102の微細構造領域におけるn−ヘキサデカンの接触角は、平滑領域におけるN−ヘキサデカンの接触角より大きいことが好ましい。このような構成だと、油成分が平滑領域から微細構造領域に移動し難くなる。また、光学有効な領域102の微細構造領域における水の接触角は、平滑領域における水の接触角より大きいことが好ましい。このような構成だと、水が平滑領域から微細構造領域に移動し難くなる。
微細構造領域におけるn−ヘキサデカンの接触角は80°以上110°以下であることが好ましく、90°以上100°以下であることがより好ましい。平滑領域におけるn−ヘキサデカンの接触角は、50°以上75°以下が好ましく、60°以上65°以下であることがより好ましい。このような範囲だと、油が平滑領域から微細構造領域に移動し難くなる。
n−ヘキサデカンの接触角は、以下の方法によって測定することができる。25℃で、ノズルから10μlのn−ヘキサデカンを滴下し、滴下した形状を側面から観察してQ/2法により接触角を測定する。
凸部104の高さは、300nm以上500nm以下であることが好ましい。300nm未満だと、油が平滑領域にから微細構造領域に移動するのを抑制し難くなる。500nmを超えると、凸部で反射して反射防止機能が低下する。斜面の長さは、2μm以下が好ましい。2μmを超えると、凸部で反射してしまい、レンズの反射防止機能が低下する。凸部104の斜面には微細構造106が形成されている。ここでいう斜面の長さとは、トーリック面の法線を含む断面において、断面の台形形状における斜面の長さである。凸部の斜面に微細構造を形成することで、平滑面より油の接触角が高くなり撥油性になる。これによりレンズ端部から浸透してくるグリースを凸部と撥油性の斜面で抑制できる構成になっている。微細構造は、深さが170nm以上200nm以下で、内径Φが190nm以上300nm以下で、ピッチが300nm以上500nm以下である円筒状の空孔で形成されていることが好ましい。
(電子写真装置)
本実施形態の電子写真装置は、上記のトーリックレンズ等の光学素子を用いたレーザ光学系を有する複写機および複合機に用いることができる。図2は、電子写真装置として、複写機を示す。複写機21は、画像読み取り部22と画像形成部23を有する。画像形成部23は、レーザ光学系24を有している。上記のトーリックレンズは、レーザ光学系24のF−Θレンズに用いることができる。
本実施形態の電子写真装置は、上記のトーリックレンズ等の光学素子を用いたレーザ光学系を有する複写機および複合機に用いることができる。図2は、電子写真装置として、複写機を示す。複写機21は、画像読み取り部22と画像形成部23を有する。画像形成部23は、レーザ光学系24を有している。上記のトーリックレンズは、レーザ光学系24のF−Θレンズに用いることができる。
(光学機器)
本実施形態の光学機器は、上記のレンズ等の光学素子を用いた光学系を有するカメラ、ビデオカメラ、双眼鏡、望遠鏡などに使用できる。図3は、光学機器の一例として、カメラ1を示す。カメラ301は、カメラ本体302とレンズ303によって構成されている。このレンズ303に本実施形態のレンズを用いることができる。
本実施形態の光学機器は、上記のレンズ等の光学素子を用いた光学系を有するカメラ、ビデオカメラ、双眼鏡、望遠鏡などに使用できる。図3は、光学機器の一例として、カメラ1を示す。カメラ301は、カメラ本体302とレンズ303によって構成されている。このレンズ303に本実施形態のレンズを用いることができる。
(光学素子の製造方法)
次に、本実施形態の光学素子の製造方法について説明する。
次に、本実施形態の光学素子の製造方法について説明する。
図4(A)のように、成形型401を用意する。成形型401は、ステンレス、ニッケル、銅などの金属でできている。成形型401は、金属上に金属膜をめっきしたものでできていても良い。
次に、図4(B)のように、成形型401に凹部402を機械加工により作成する。凹部402の形状は、形成する凸部の形状に応じて決められる。
その後、図4(C)のように、成形型401上に、熱硬化樹脂403を形成する。
次に、図4(D)のように、ステンレス、ニッケル、銅等の金属製の型基材405Aの上に、表面に微細構造が形成されているフィルム406Bが設けられているフィルム型406を用いて微細構造を転写する。微細構造の転写は、インプリント法で行うことができる。具体的には、フィルム型404を加熱しながら加圧して、熱硬化樹脂403に作成する光学部材の微細構造を反転させた形状を形成する(図4(E))。インプリント法の詳細については、後で詳しく記載する。
図4(F)のように、フィルム型404に加熱した熱可塑性樹脂406を押し当てて、表面に反射防止機能を有する微細構造が形成されて、凸部の片側斜面にも微細構造が形成された光学素子407を作製する。成形工程で用いる成形装置については、後で詳しく記載する。
図4(D)で使用したフィルム型の作製方法について、図5を用いて説明する。図5(A)のように、シリコンや石英等の基板501を用意する。次に、図5(B)に示すように、基板501上にレジスト502を形成する。次に、図5(C)の様に反応性イオンエッチング(RIE)により、レジストをマスクとして基板501に製造する光学素子の微細構造に対応する微細構造を形成する。その後、図5(D)のように、レジストを剥離して微細構造が形成されたシリコン型を作製する。次に、図5(E)のように、フィルムをインプリント法により、図5(F)のフィルム型506を作成する。フィルム型506はフレキシブル性があれば金属板でも良く、金属板上に微細構造をめっき工程で作成した金型を用いても良い。
図4(F)の成形工程で用いる成形装置について説明する。図6で、成形機600は、型をセットする固定側型駒601、可動する型をセットする可動側型駒602、型を固定する固定側型板603、可動型を固定する可動側型板604、型を取り付ける固定側取付板605を有している。また、成形装置600は、可動型を取り付ける可動側受け板606、同じく可動型を取り付ける可動側取付板607、可動型を可動させるエジェクタピン608、エジェクタピンを支持するエジェクタプレート609,610有している。成形機は、可動側型駒の摺動機構611、熱可塑性樹脂を注入するゲート612を有している。図7で、成形工程では、固定側型駒701と可動側型駒702との間に、ゲート712から加熱したプラスチック材料の熱可塑性樹脂を注入する。この時、可動側型駒702の鏡面には所望の微細構造が形成されている。そして、熱可塑性樹脂に成形保圧をかけた状態で冷却することで冷却固化させて熱可塑性樹脂の成形品面上にサブ波長サイズからなる微細構造を成形している。その後、可動側型駒711の摺動機構により型駒を移動して、エジェクタピン708により成形品713を押して可動側型駒702から離型して微細構造が形成された光学部材を作製する。
(実施例1)
実施例1では、カメラ用のファイダーレンズを作製した。
実施例1では、カメラ用のファイダーレンズを作製した。
図4(A)のように、ステンレスを機械加工により曲面加工した成形型を作成した。
次に、図4(B)のように機械加工により、成形型の外周部に一体的な凹部形状の溝202を形成した。この凹部は、ファインダーレンズの凸部に対応した形状である。この凹部の形状は、深さ500nm、斜面の長さが1μmのフィルム型で微細構造が転写可能な台形形状であった。次に、図4(C)に示すように、成形型401上にスピンコータを用いて二酸化珪素系のゾルゲル材203を250nmの厚みに一様に形成した。このとき、金型用駒401の凹部にもこのゾルゲル材が形成された。
次に、上記の実施形態で記載したフィルム型を用いて、図4(D)のようにインプリントにより、微細構造があるフィルム型を加圧して微細構造を転写した。そして、図2(E)に示すように、二酸化珪素系のゾルゲル材上に微細構造405を形成した。このインプリント時に、成形金型の凹部にもフィルム型が追従するので、凹部の斜面にも微細構造が形成された。また、凹部の外周部には、微細構造が無い平滑領域が形成されていた。その後、加熱処理を行い二酸化珪素系のゾルゲル材を硬化させて成形金型とした。このフィルム型の微細構造の寸法は、深さ200nm、Φ200nm、ピッチ300nmのホール形状であった。また、二酸化珪素系のゾルゲル材上の微細構造の寸法は深さ180nm、Φ190nm、ピッチ300nmのピラー形状であった。次に、図4(F)のように上記実施形態で記載した成形機を用いて、熱可塑性樹脂406上に深さ180nm、Φ190nm、ピッチ300nmのホール形状からなる微細構造を形成した。このときに斜面に微細構造を有する凸部も同時に形成された。この凸部の寸法は高さ500nm、斜面の長さが1μmであった。図2(G)に示すように、上記実施形態の図5で説明した成形機を用いて、凸部の片側斜面にも微細構造が形成されたファインダーレンズ207が作製された。25℃において、作製されたファインダーレンズに10μlのn−ヘキサデカンを滴下し、接触角をQ/2法を用いて測定した。ファインダーレンズ407の微細構造がある光学有効な領域のn−ヘキサデカンの接触角は95°で、平滑領域のN−ヘキサデカン接触角は油で58°であった。また、水の接触角は、微細構造がある光学有効な領域では138°、平滑領域では98°であった。ファインダーレンズ407の寸法はΦ25〜35mmで曲率半径は15〜18mmのレンズ形状が片面に形成されていた。
実施例1で作製したファインダーレンズは、図1(B)に示すように、光学有効な領域に微細構造102が形成されていた。また、ファインダーレンズは、非光学的な領域に、微細構造が形成されていない平滑領域103と、凸部104とを有し、凸部の斜面の片面に微細構造106が形成されていた。図7に示すように、ファインダーレンズ701は、平面図では、光学有効な領域702に微細構造(不図示)が形成されていた。また、非光学的な領域703に、断面が台形形状の凸部703と、微細構造を有さない平滑領域705が形成されていた。このファインダーレンズは、エジェクタピンのグリースが端部に付着した際に、移動もしくは拡散するグリースを凸部の斜面に設けた表面エネルギーの小さい微細構造でグリースによる光線有効領域への汚染を防止する構成になっていた。これにより、微細構造による反射防止機能を持たせたファインダーレンズの成形工程でのグリース等の付着を防止して、歩留まりを向上させることができた。
(実施例2)
実施例2では、複写機に用いるスキャナ用のトーリックレンズを作製した。図1(B)に示すように、トーリックレンズは長尺レンズであり光学有効な領域が細長くなっており、短手方向でのグリース汚染は特に問題であった。
実施例2では、複写機に用いるスキャナ用のトーリックレンズを作製した。図1(B)に示すように、トーリックレンズは長尺レンズであり光学有効な領域が細長くなっており、短手方向でのグリース汚染は特に問題であった。
実施例2では、実施例1と同様に図5(A)のように、金型用駒501を用意した。金型用駒401は、ステンレスを機械加工により曲面加工した長尺用成形型を用いた。次に、図5(B)のように機械加工により成形金型の外周部に一体的な凹部形状の溝502を形成した。この凹部の形状は、深さ300nm、斜面の長さが2μmの台形形状であった。次に、図5(C)ように成形型上にスピンコータを用いて503の二酸化珪素系のゾルゲル材を300nmの厚みに一様に形成した。
次に、上記の実施形態で記載したフィルム型を用いて、図5(D)のようにインプリントにより微細構造があるフィルム型を加圧して転写した。そして、図5(E)のように二酸化珪素系のゾルゲル材上に微細構造505を形成した。このインプリント時に成形金型の凹部にもフィルム型が追従するので、凹部の斜面にも微細構造が形成された。この凹部が300nmと薄くなっているのと、斜面が2μmと長くなっているので凹部の斜面の両面に微細構造が形成された。また、フィルム型の微細構造範囲も凹部の斜面の両面に形成でされていた。トーリックレンズの外周部には微細構造が無い平面領域が形成された。その後、加熱処理を行いSIO2系のゾルゲル材を硬化させて成形金型とした。このフィルム型の微細構造の寸法は深さ180nm、Φ300nm、ピッチ500nmのホール形状であった。また、二酸化珪素系のゾルゲル材上の微細構造の寸法は深さ170nm、Φ290nm、ピッチ500nmのピラー形状であった。次に、図5(F)のように上記実施形態で記載した成形機を用いて、熱可塑性樹脂506上に深さ170nm、Φ290nm、ピッチ500nmのホール形状からなる微細構造を形成した。
このときに斜面の両面に微細構造を有する凸部も同時に形成された。この凸部の寸法は高さ300nm、斜面の長さが2μmであった。図5(G)に示すように、上記実施形態の図7で説明した成形機を用いて、凸部の斜面の両面に微細構造が形成されたトーリックレンズ507が作製された。図8のように、作製されたトーリックレンズ101は、光学有効な領域に102に微細構造を有していた。また、非光学有効な領域103に、凸部104と、平滑領域105とを有していた。凸部104の斜面の両面には、微細構造が形成されていた。作製されたトーリックレンズ101の光学有効な領域102におけるn−ヘキサデカンの接触角は93°で、平滑領域のN−ヘキサデカンの接触角は51°であった。また、光学有効な領域102における水の接触角は133°で、平滑領域では95°であった。このトーリックレンズ101の寸法は端部が楕円形状になっており、楕円形状端部の短辺×長辺が10mm×65mmで曲率半径は20〜25mmのレンズ形状が片面に形成されていた。
実施例2で作製したトーリックレンズは、非光学有効な領域102にグリース等が付着しても、斜面の両面に微細構造が設けられた凸部104を有するので、グリース等が光線有効領域へ移動することを防止できる。実施例2のトーリックレンズは、製造工程でグリース等により光学有効な領域にグリース等が付着し難く、歩留まりを向上させることができた。
101 トーリックレンズ
102 光学有効な領域
103 非光学有効な領域
104 凸部
105 平坦領域
106 微細構造
102 光学有効な領域
103 非光学有効な領域
104 凸部
105 平坦領域
106 微細構造
Claims (14)
- 光学有効な領域と前記光学有効な領域の外側に非光学有効な領域とをトーリック面に有するトーリックレンズにおいて、
前記光学有効な領域には、微細構造が形成されている微細構造領域があり、
前記非光学有効な領域には、凸部及び平滑領域があり、
前記凸部は、前記光学有効な領域と近い側にも前記微細構造を有していることを特徴とするトーリックレンズ。 - 前記凸部の高さは、300nm以上500nm以下であることを特徴とする請求項1に記載のトーリックレンズ。
- 前記微細構造領域におけるn−ヘキサデカンの接触角は、前記平滑領域におけるN−ヘキサデカンの接触角より大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載のトーリックレンズ。
- 前記微細構造領域における水の接触角は、前記平滑領域における水の接触角より大きいことを特徴する請求項3に記載のトーリックレンズ。
- 前記微細構造領域におけるn−ヘキサデカンの接触角は80°以上110°以下であり、
前記平滑領域におけるn−ヘキサデカンの接触角は50°以上75°以下であることを特徴とする請求項3に記載のトーリックレンズ。 - 光学有効な領域と前記光学有効な領域の外側に非光学有効な領域とを有する光学素子であって、
前記光学有効な領域には、微細構造が設けられており
前記非光学有効な領域には、凸部及び平滑領域があり、
前記凸部は、前記光学有効な領域と近い側にも前記微細構造を有していることを特徴とする光学素子。 - 前記凸部の高さは、300nm以上500nm以下であることを特徴とする請求項6に記載の光学素子。
- 前記微細構造領域におけるn−ヘキサデカンの接触角は、前記平滑領域におけるN−ヘキサデカンの接触角より大きいことを特徴とする請求項6又は7に記載の光学素子。
- 前記微細構造領域における水の接触角は、前記平滑領域における水の接触角より大きいことを特徴する請求項8に記載の光学素子。
- 前記微細構造領域におけるn−ヘキサデカンの接触角は80°以上110°以下であり、
前記平滑領域におけるn−ヘキサデカンの接触角は50°以上75°以下であることを特徴とする請求項8に記載の光学素子。 - 前記光学素子がレンズであることを特徴とする請求項6乃至10のいずれか1項に記載の光学素子。
- レーザ光学系を有する電子写真装置であって、
前記レーザ光学系は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のトーリックレンズを有することを特徴とする電子写真装置。 - 光学素子を有する光学機器であって、
前記光学素子は、請求項6乃至10のいずれか1項に記載の光学機器。 - 前記光学素子はレンズであって、前記光学機器はカメラであることを特徴とする請求項13に記載の光学機器。
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