JP2020034304A - 電子装置および測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストを抑えつつ、高い精度でフォトンを検出する電子装置および測定方法を提供する。【解決手段】電子装置は、第1のアバランシェフォトダイオード21と、第2のアバランシェフォトダイオードと、第1のアバランシェフォトダイオードからの出力信号を第1のパルスに整形する第1のパルス回路23と、第2のアバランシェフォトダイオードからの出力信号を第2のパルスに整形する第2のパルス回路と、第1のパルスを第1のパルスより狭い周波数帯域幅の第3のパルスに整形する第1の波形整形回路24と、第2のパルスを第2のパルスより狭い周波数帯域幅の第4のパルスに整形する第2の波形整形回路と、第3のパルスと第4のパルスとを加算して出力する加算器25とを備える。【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、電子装置および測定方法に関する。
ガイガーモードで動作するアバランシェフォトダイオード(APD:Avalanche Photo Diode)のアレイを使うことによって、高い精度でフォトンを検出することができる。ただし、APDのアレイを使って測距や計測などを行う場合には、後段の回路における信号処理が必要である。例えば、各APDから出力されたパルスが重なり合わないよう、パルスの整形処理が行われるが、整形後のパルスには高周波成分が含まれることがある。
また、近年は不感時間(デッドタイム)の短いAPDが開発されているため、後段に高速動作する回路を配置する必要性が一層高まっている。高周波成分を含む広い周波数帯域に対応した高性能な回路を使わずに、高精度な測距、計測を実現する技術の開発が求められている。
特許第5644294号公報
本発明の実施形態は、コストを抑えつつ、高い精度でフォトンを検出する電子装置および測定方法を提供する。
本発明の実施形態としての電子装置は、第1のアバランシェフォトダイオードと、第2のアバランシェフォトダイオードと、前記第1のアバランシェフォトダイオードからの出力信号を第1のパルスに整形する第1のパルス回路と、前記第2のアバランシェフォトダイオードからの出力信号を第2のパルスに整形する第2のパルス回路と、前記第1のパルスを前記第1のパルスより狭い周波数帯域幅の第3のパルスに整形する第1の波形整形回路と、前記第2のパルスを前記第2のパルスより狭い周波数帯域幅の第4のパルスに整形する第2の波形整形回路と、前記第3のパルスと前記第4のパルスとを加算して出力する加算器とを備える。
第1の実施形態に係る電子装置の構成例を示すブロック図。 複数のアバランシェフォトダイオードの出力信号が加算された例を示す図。 第1の実施形態に係る検出回路の構成例を示した図。 パルス回路の構成例を示した図。 パルス回路から出力されるパルスの例を示した図。 波形整形回路から出力されるパルスの例を示した図。 パルスの波形ごとに必要なサンプリング周期の例を示す図。 第1の実施形態に係る波形整形回路の構成例を示した図。 第1の実施形態に係る波形整形回路から出力されるパルスの例を示した図。 パルス幅調整回路の構成例を示した図。 第2の実施形態に係る波形整形回路の構成例を示した図。 第3の実施形態に係る波形整形回路の構成例を示した図。 第3の実施形態に係る波形整形回路から出力されるパルスの例を示した図。 不感時間の短いAPDを使ったときにパルス回路から出力される信号の例を示した図。 不感時間の短いAPDを使ったときにパルス回路から出力される信号の波形を整形した場合に生ずる重なりの例を示した図。 第4の実施形態に係る検出回路の構成例を示した図。 デマルチプレクサ回路の構成例を示した図。 第1の変形例に係る波形整形回路から出力されるパルスの例を示した図。 第2の変形例に係る検出回路の構成例を示した図。 第5の実施形態に係る検出回路の構成例を示した図。 第6の実施形態に係る電子装置の構成例を示した図。 第7の実施形態に係る電子装置の構成例を示した図。 電子装置に係るハードウェアの構成例を示したブロック図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。また、図面において同一の構成要素は、同じ番号を付し、説明は、適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る電子装置の構成例を示すブロック図である。図1の電子装置1は、物体2との間の距離を測定する、距離測定装置である。電子装置1は、光源10と、検出回路11と、A/Dコンバータ(ADC)12と、処理回路13とを備えている。処理回路13は、内部の構成要素として等化器14と、演算部15と、制御部16とを含む。
光源10は、物体2に向けて電磁波のパルスを出射するデバイスである。光源10として、例えばレーザーダイオードなどのレーザー光源と、パルスを生成する回路(パルス生成回路)の組み合わせを使うことができる。また、LEDや、各種のランプをパルス生成回路と組み合わせてもよい。どのような種類のデバイスを使って電磁波を生成してもよい。また、光源10が出射する電磁波の周波数帯域については特に限定しない。光源10が出射する電磁波の例としては、赤外線、近赤外線、可視光、紫外線またはこれらの組み合わせなどが挙げられる。したがって、光源10として赤外線光源、近赤外線光源、紫外線光源(UV光源)などを使ってもよい。本実施形態では、可視光成分を含む電磁波(以下、光とよぶ)が光源10から出射される場合を例に説明する。以降では、光源によって出射される電磁波のパルスを第3パルスとよぶものとする。
光源10が出射する光のパルス形状に係る情報(パルス形状情報)は、検出回路11と共有されるものとする。例えば、略矩形状のパルスに係る光が光源10によって出射される場合、パルス形状情報としてパルス幅(例えば、10nm)が検出回路11と共有される。パルス形状情報を共有する方法については特に問わない。例えば、光源10が出射する光のパルス形状が固定されている場合には、電子装置1の製造時に固定値のパルス形状情報を検出回路11に設定してもよい。
また、光源10と検出回路11との間の電気的な接続または無線通信によって、検出回路11が光源10のパルス形状情報を参照できるようにしてもよい。また、後述する制御部16が、光源10のパルス形状情報を検出回路11に通知してもよい。これにより、光源10が出射する光のパルス形状が変更された場合に、検出回路11は変更後のパルス形状情報を取得することができる。なお、以下では出射される光のパルス形状が略矩形状である場合を例に説明するが、出射される光のパルス形状については特に限定しない。
光源10から出射された出射光3は、物体2によって反射され、反射光4として検出回路11に入射する。出射光3の一部が物体2によって吸収されてもよいし、出射光3の一部が物体2を透過してもよい。反射光4は、拡散反射光であってもよいし、鏡面反射光であってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。反射光4は、光源10からの出射波が物体2によって反射された反射波の一例である。
検出回路11は、入射する光を電気信号に変換し、電気信号の信号処理を行う回路である。検出回路11は、光電変換を行うデバイスのアレイと、各デバイスから出力された電気信号の波形を整形する回路、加算器の組み合わせを含む。光電変換を行うデバイスの例としては、フォトダイオード、光電子増倍管などが挙げられるが、デバイスの種類については特に問わない。以下では、光電変換を行うデバイスとして、ガイガーモードで動作するアバランシェフォトダイオード(APD:Avalanche Photo Diode)が使われた場合を例に説明をする。ガイガーモードで動作するAPDのアレイの例としては、MPPC(Multi Pixel Photon Counter)が挙げられるが、その他のデバイスを使ってもよい。
検出回路11は、パルスの反射波を含む電磁波を検出し、検出された電磁波を第1電気信号に変換する。検出回路11が出力する第1電気信号はアナログ信号であってもよいし、ディジタル信号であってもよい。なお、検出回路11の詳細については後述する。
検出回路11は、出射光3が物体2から反射された反射光4に限らず、測定環境中に存在する環境光5も検出する。検出される環境光5の量や種類は、電子装置1と、物体2が設置される環境に依存する。なお、光源10以外の光源(例えば、その他の照明機器、太陽など)に由来する光が、物体2に反射され、検出回路11によって検出されることもある。このような光は光源10に由来しないため、反射光4ではなく、環境光5に分類される。
A/Dコンバータ12は、検出回路11から出力されたアナログの第1電気信号をディジタル信号に変換する。A/Dコンバータ12を実装するのに使われる回路の種類については特に問わない。なお、検出回路11がディジタルの第1電気信号を出力する場合には、A/Dコンバータ12の代わりにサンプラ回路を使ってもよい。また、アナログ信号について等化処理を行う場合には、A/Dコンバータまたはサンプラ回路を省略してもよい。
図1の例では、検出回路11の後段にA/Dコンバータが接続されているが、検出回路11の後段にこれとは異なる回路を接続してもよい。例えば、非同期のディジタル信号の帯域を制限するディジタルフィルタと、ディジタルフィルタから出力された信号をサンプリング(標本化)するサンプラ回路を接続してもよい。サンプラ回路は例えば、複数のフリップフロップを使って構成することができる。
等化器14は、A/Dコンバータ12から出力されたディジタル信号の等化処理を行う。等化器14は、例えば、タップ係数の乗算を含む等化処理を実行し、第2電気信号を生成する。等化器14によって実行される等化処理の内容および等化器14の回路構成については特に限定しない。なお、図1の例では、ディジタル信号について等化処理を行っているが、アナログ信号について等化処理を行ってもよい。また、等化処理を実行しない場合には、等化器を省略した構成の電子装置を使って測距を行ってもよい。
等化器14が出力する等化後の信号(第2電気信号)は、演算部15に入力される。演算部15は、等化後の信号(第2電気信号)に基づき、電子装置1から物体2までの間の距離dを推定する。電子装置1から物体2までの間の距離を推定するために、ToF(Time of Flight)を使うことができる。
ToFとは、光源10の照射した光(出射光3)が対象の物体(物体2)に当たり、物体で反射した光(反射光4)が戻ってくるのに要する時間である。。下記の式(1)にしたがって時間差ToFに光の速度(約3×10m/s)を乗じ、2で割ると物体2までの距離を求めることができる。
Figure 2020034304
式(1)では、片道の時間に換算するため2で割っている。
制御部16は、光源10と検出回路11の制御を行う。制御部16は、光源10が出射する光のパルス形状、パルス幅、強度、パルスの出射タイミングなどを制御する。また、制御部16は、さらに光源10が出射する光の周波数、光が出射される方向を制御してもよい。制御部16は、光源10と電気的に接続されている。制御部16は光源10に制御信号を送信し、上述の制御処理を実行する。なお、制御部16は、電気的な接続に代わり無線通信を使って光源10に制御信号を送信してもよい。
また、制御部16は、検出回路11とも電気的に接続されているものとする。制御部16は、電気的な接続を介して、光源10が出射する光のパルスに係る情報(以下、パルス情報とよぶ)を、等化器14に通知する。通知されるパルス情報の例としては、光源10で出射される光のパルス幅TLDPW、光源10で出射される光の時間軸波形のデータ、光源10で出射されるパルスに係る周波数特性HLD(f)、光源10から出射された光の出力値が挙げられる。光の出力値の例としては、正規化された値、絶対値の電力、光子数などがあるが、単位については特に問わない。
検出回路11は、通知されたパルス情報に基づいて電気信号の波形を整形する。例えば、検出回路11は、電気信号のパルス幅を光源10で出射された光のパルス幅TLDPWに等しく設定することができる。これによって、反射光4に由来する電気信号と、環境光5などのノイズに由来する電気信号の比率(SN比)を最大化し、測距精度を高めることができる。このような処理を実行することにより、ヒストグラム回路を使って出射光のパルス形状を推定する必要がなくなる。なお、検出回路11が行う電気信号の波形の整形処理の詳細については後述する。また、制御部16は、電気的な接続に代わり無線通信によって検出回路11にパルス情報を送信してもよい。
制御部16は、等化器14の制御を行ってもよい。制御部16が等化器14の制御を行う場合、制御部16は、等化器14とも電気的に接続されている。制御部16は、電気的な接続を介して、光源10が出射する光のパルスのパルス情報を、等化器14に通知する。等化器14は、通知されたパルス情報に基づいて等化に使うタップ係数w(k=0,1、・・・、N)を決定してもよい。なお、制御部16は、電気的な接続に代わり無線通信によって等化器14にパルス情報を送信してもよい。
図2は、複数のアバランシェフォトダイオードの出力信号が加算された例を示したグラフである。図2のグラフでは、横軸が時間を示している。また、図2のグラフの縦軸は出力された電気信号の電流値を示している。電気信号の波形は、例えば電流、電圧、電力などの測定を行うことによって得られる。
ガイガーモードで動作するAPDは感度が高いため、それぞれのフォトン単位で光を検出することができる。ガイガーモードで動作するAPDがフォトンを検出すると、過渡応答が生ずる。したがって、APDがフォトンを検出すると、ピークからなだらかに減衰する形状の波形が出力される。ピークから減衰する波形は、例えば時定数τの指数減衰関数で近似的に表現することができる。
図2の例のように、複数のAPDからの出力信号を直接加算すると、減衰する電流パルスが重畳された応答波形(時間軸波形)が出力される。通常、それぞれのフォトンに対応するピークには時差があるため、振幅の値は各APDから出力された電流パルスのピークの合計とはならない。このため、応答波形の波高値から検出されたフォトンの合計数を求めることは難しい。そこで、本実施形態に係る検出回路は、各APDから出力される電気信号の波形を整形する。これにより、高性能な信号処理回路を使うことなく、出射光3に由来するフォトン数を正確に計測し、高精度な測距が実現できるようになる。
次に、第1の実施形態に係る検出回路の構成について説明する。図3は、第1の実施形態に係る検出回路の構成例を示している。検出回路11では、複数の回路のブランチ(例えば、ブランチ20a、20bを含むN本の回路のブランチ)が並列的に加算器25の入力側へ接続されている。加算器25の出力信号が検出回路11の出力信号となる。検出回路11に含まれるN本の回路のブランチは、それぞれAPD21と、クエンチ回路を含み、各ブランチの出力信号は加算器25に入力される。検出回路11は、複数のアバランシェフォトダイオードを使って電磁波(例えば、光)を検出する回路として動作する。
なお、検出回路11に含まれるN本の回路のブランチの構成は同様であるものとする。以下では、一例として、検出回路11のブランチ20aの構成を説明する。
ブランチ20aは、APD21と、クエンチ回路22と、パルス回路23と、波形整形回路24とを含んでいる。APD21は、ガイガーモードで動作するアバランシェフォトダイオードである。APD21の出力と、グラウンドとの間にはクエンチ回路22が接続されている。グランドの例としては、検出回路11や電子装置1の基準電位が挙げられる。クエンチ回路22は、APD21のバイアス電圧を降伏電圧以下の値に設定することによって、アバランシェ電流を停止させる。抵抗などの受動素子を使ってクエンチ回路22を構成してもよいし、トランジスタなどの能動素子を使ってクエンチ回路22を構成してもよく、クエンチ回路22の構成については特に問わない。
また、APD21の出力(クエンチ回路22の入力)はパルス回路23に接続されている。パルス回路23は、APD21から出力されたパルスを略矩形状に整形する。図4は、パルス回路23の構成例を示している。パルス回路23は、コンパレータ30と、遅延器31と、アンド回路32とを備えている。
コンパレータ30は、APD21の出力(クエンチ回路22の入力)における電圧Vを基準電圧VREFと比較する。コンパレータ30は、V≧VREFである場合に、V<VREFの場合と比べて振幅の大きいパルスを出力する。遅延器31は、コンパレータ30から出力されたパルスを遅延させる。遅延器31による時間遅れは、例えばAPD21の不感時間(デッドタイム)より小さい値に設定することができる。これによって、異なるフォトンに係るパルスが重なり合って出力されることを防ぐことができる。アンド回路32は、コンパレータ30から出力されたパルスと、遅延器31によって遅延させられたパルスの反転信号との論理積を出力する。なお、図4のパルス回路23は一例にしか過ぎない。したがって、これとは異なる構成の回路を使って、APD21から出力されたパルスを略矩形状に整形してもよい。
上述の動作によって、パルス回路23は電圧Vが基準電圧VREFとなった時点に立ち上がり、パルス幅が遅延器31による時間遅れに等しい、略矩形状のパルスを出力する。図5は、パルス回路23から出力されるパルス33の例を示している。図5の横軸は時間であり、縦軸は振幅となっている。振幅の例としては、電流値、電圧値が挙げられる。APD21として、不感時間が短いアバランシェフォトダイオードが使われており、遅延器31による時間遅れが短く設定された場合、パルス回路23から出力されるパルス33は時間幅が小さいパルスとなる。このようなパルスをカウントする場合、高周波信号を含む広い周波数帯域の伝送に対応した回路を使ってエッジ検出を行う必要がある。
そこで、パルス回路23の次段に接続された波形整形回路24は、略矩形状のパルス(例えば、図5のパルス33)を図6上段に示された略三角形状のパルス34や、図6下段に示されたsinc関数状のパルス35に整形する。また、波形整形回路24は、略矩形状のパルスをガウス曲線状のパルスに整形してもよい。略三角形状のパルス、sinc関数状のパルスまたはガウス曲線状のパルスへの整形を行うことにより、電気信号の伝送に必要な周波数帯域幅を抑制することができる。なお、ここで述べた波形整形回路24による整形後のパルスの形状は例であり、略矩形状のパルスと比べて狭い周波数帯域幅で伝送可能なのであれば、上述とは異なる形状であってもよい。例えば、波形整形回路24は、略矩形状のパルスを略三角形状、sinc関数状またはガウス曲線状のいずれかに近似する形状を有するパルスに整形してもよい。
上述では、APD21から出力されたパルスを略矩形状に整形するパルス回路23について説明したが、パルス回路はAPDから出力されたパルスを略矩形状以外の形状に整形してもよい。例えば、光源10から出射された電磁波のパルスが略矩形状以外の形状である場合、パルス回路23はパルスを光源10から出射された電磁波のパルスと略同一形状に整形することができる。
以降では、パルス回路によって整形された後のパルスを第1パルス、第1パルスの形状を第1形状とよぶものとする。また、波形整形回路によって整形された後のパルスを第2パルスとよぶものとする。第2パルスは、第1パルスより狭い周波数帯域幅で伝送可能なパルスである。
図7は、パルスの形状ごとに必要なサンプリング周期の例を示している。一定周期で電気信号をサンプリングしてパルス26a、26bのような略矩形状のパルスを検出する場合、サンプリングされた振幅のピーク値がパルスの立ち下がり部分に相当するのか、パルスの立ち上がり部分に相当するのか判別するのは難しい。すなわち、サンプリング結果に基づいてパルスの立ち上がり時間やパルスの立ち下がり時間を推定する場合、推定時間には最大でパルス幅分の誤差が含まれることになる。このため、正確なパルスの立ち上がり時間やパルスの立ち下がり時間を求めたい場合には、パルスのエッジ検出を行う必要があった。
一方、一定周期でサンプリングすることによってパルス27a、27bのような略三角形状のパルスの検出時間を正確に推定することができる。例えば、略三角形状のパルスの場合、振幅の値と時間には相関関係があるため、計算によってパルスの中心時間や立ち上がり時間を推定することができる。また、パルス27a、27bのような略三角形状のパルスを検出する場合には、略矩形状のパルスを検出する場合に比べてサンプリング周期を大きく設定することが可能である。これにより、高性能なA/Dコンバータやサンプラ回路を使ったり、エッジ検出を行ったりしなくても、パルス検出を行うことができる。
次に、波形整形回路24の構成例について述べる。図8は第1の実施形態に係る波形整形回路の構成例を示している。波形整形回路24は、パルス幅調整回路36と、遅延器37aと、遅延器37bと、乗算器38aと、乗算器38bと、乗算器38cと、加算器39とを含んでいる。
波形整形回路24に入力された電気信号に含まれる略矩形状のパルスは、パルス幅調整回路36によってパルス幅が調整される。パルス幅調整回路36の詳細については後述する。なお、パルス幅の調整処理が不要である場合には、パルス幅調整回路36を省略してもよい。パルス幅調整回路36の出力信号は分岐し、遅延器37aと乗算器38cにそれぞれ入力される。遅延器37aによって遅延させられた信号は分岐し、遅延器37bと乗算器38bにそれぞれ入力される。最後に、遅延器37aと遅延器37bによって遅延させられた信号は乗算器38aに入力される。
遅延器37a、37aはそれぞれ電気信号に一定時間の遅延を与える。遅延器37a、37aによって与えられる遅延時間の長さについては特に問わない。乗算器38a、38b、38cはそれぞれに入力された電気信号を一定の係数で乗算する。乗算器38a、38b、38cが乗算に使う係数の値についても特に限定しない。
加算器39は、乗算器38a、38b、38cから出力された信号を加算するディジタル加算器である。加算器39から出力された信号は、波形整形回路24の出力信号となる。図9は、波形整形回路24から出力されるパルス42の例を示したグラフである。図9を参照すると、複数の略矩形状のパルスが時間軸方向と振幅方向に組み合わされ、パルス幅とピークにおける振幅がより大きいパルスが形成されていることがわかる。パルス42の底部は略矩形状のパルス2つ分の幅となっている。一方、パルス42の高さは略矩形状のパルス2つ分の高さに等しくなっている。
なお、図8の波形整形回路24の構成は一例にしか過ぎない。したがって、図8の例とは異なる構成の回路を用いてもよい。図8の例では、2つの遅延器が直列に接続され、3つの乗算器からの出力信号が加算器に入力されている。しかし、遅延器の数Nと、乗算器の数N+1はこれとは異なっていてもよい。ここで、Nは正の整数であるものとする。生成されるパルスは、底部の幅が略矩形状のパルスN個分であり、高さが略矩形状のパルスN個分となる。Nの値を大きくすると、近似的に略三角形状のパルスを生成することができる。
また、Nの値だけでなく、乗算器が乗算に使う係数の値を調整し、波形整形回路24から出力される波形の形状を変更してもよい。係数の値が大きいほど、出力されるパルスの振幅は大きくなる。なお、各遅延器によって加えられる時間遅れの値は一定値であってもよいし、遅延器によって異なる値であってもよい。また、遅延器によって加えられる時間遅れの値を調整し、波形整形回路24から出力されるパルスの形状を略三角形状以外の形状にしてもよい。
図10は、パルス幅調整回路36の構成例を示している。パルス幅調整回路36はインバータチェーンと、RSフリップフロップ回路とを含む。インバータチェーンの出力はRSフリップフロップ回路のセット入力に接続されている。また、パルス幅調整回路36への入力信号はそのままRSフリップフロップ回路のリセット入力に入力される。パルス幅調整回路36では、入力信号Xが0から1に変化すると、出力信号Yは1に設定される。インバータチェーンの遅延時間を経過したら、インバータチェーンの出力も1となる。このとき、入力信号Xの値に問わず、出力信号の値は0となる。
図10のパルス幅調整回路36では、入力信号Xの値が1から0に変化する、信号の立ち下がりタイミングに関わらず、インバータチェーンの遅延時間に等しいパルス幅を有するパルスが出力信号Yとして出力される。したがって、パルス幅調整回路36を使うことにより、電気信号に含まれるパルスの幅を一定値に整形することができる。例えば、パルス回路23から出力される電気信号に含まれるパルスの幅が小さい場合には、電気信号の伝送に必要な周波数帯域幅やサンプリング周波数を抑制するためにパルス幅を大きくしてもよい。なお、パルス幅調整回路36でパルス回路23から出力された電気信号のパルス幅を小さくすることを妨げるものではない。図10の回路は、パルス幅調整回路36は一例にしか過ぎない。したがって、これとは異なる構成に係る回路を使って電気信号のパルス幅を調整してもよい。
次に、再び図3を参照しながら、第1の実施形態に係る検出回路について説明する。検出回路11のブランチ20aに含まれる波形整形回路24の出力信号は加算器25に入力される。図3の構成のように、アバランシェフォトダイオードとクエンチ回路を含む複数のブランチの出力信号を加算器に入力することにより、素子間における特性のばらつきの影響を軽減し、フォトンの検出精度を高めることができる。
加算器25は、N本のブランチから入力された電気信号を加算する。加算器25から出力される加算後の電気信号は検出回路11の出力信号となる。加算器25としてアナログ加算器とディジタル加算器のいずれを使ってもよく、加算器の種類については特に問わない。
なお、検出回路11は、相補型金属酸化膜半導体技術を用いてアバランシェフォトダイオード(APD21)のアレイ、クエンチ回路22、パルス回路23、波形整形回路24、加算器25がモノリシックに実装されているものであってもよい。各構成要素が別々のチップに実装されていてもよく、検出回路11の実装方式については特に問わない。
第1の実施形態に係る検出回路を使うことにより、後段の信号処理回路においてパルスのエッジ検出をせずに、パルスの振幅を参照することによってパルスのピーク時刻が推定できるようになる。このため、パルスの時刻をTDC(Time/Digital Converter)で取得する必要がなくなる。検出回路の出力信号がアナログ信号である場合、A/Dコンバータを使ってパルスの時刻を求めることができる。一方、検出回路の出力信号がアナログ信号である場合、フリップフロップを使ってパルスの時刻を求めることができる。この場合、必ず高いクロック周波数で動作するA/Dコンバータやフリップフロップを使わなくてもよい。
また、パルスの時刻をTDC(Time/Digital Converter)で求めた後、ヒストグラム計算に基づき、反射光4の振幅や時刻などを推定する場合には、TDCで得られたデータを保存する必要があった。本実施形態に関わる検出回路を使うと、上述のようなヒストグラム計算や、データの保存処理が不要であるため、回路面積と電力を削減可能である。
(第2の実施形態)
第1の実施形態に係る波形整形回路は、最終段でディジタル加算を行うことによって、成形後のパルスを出力していた。ただし、第1の実施形態で説明した波形整形回路の構成は一例にしかすぎない。例えば、最終段でアナログ的な加算処理を行って成形後のパルスを出力してもよい。以下では、アナログ的な加算処理を行う波形整形回路の例について述べる。
図11は、第2の実施形態に係る波形整形回路の構成例を示している。図11の波形整形回路24aは、パルス幅調整回路36と、遅延器37aと、遅延器37bと、電流源40aと、電流源40bと、電流源40cと、スイッチ49aと、スイッチ49bと、スイッチ49cとを備えている。第1の実施形態と同様、遅延器37a、37bによって与えられる時間遅れの値については特に限定しない。
配線50a上には電流源40aとスイッチ49aが直列に接続されている。同様に、配線50b上には電流源40bとスイッチ49bが直列に接続されている。配線50c上には電流源40cとスイッチ49cが直列に接続されている。配線50a、50b、50cは互いに並列に接続されている。
電流源40aは配線50aが導通しているときに、配線50aに一定値の電流を供給する。電流源40bは配線50bが導通しているときに、配線50bに一定値の電流を供給する。電流源40cは配線50cが導通しているときに、配線50cに一定値の電流を供給する。電流源は、例えば直流電源と抵抗器の組み合わせによって構成することができるが、電流源の構成については特に問わない。各電流源によって流される電流値は等しくてもよいし、異なった値であってもよい。なお、各電流源によって供給される電流の向きが同じなのであれば、供給される電流の方向は図11の回路と逆向きであってもよい。
スイッチ49aは入力側の配線から印加された電圧に基づいて配線50aを導通させる。同様に、スイッチ49bは入力側の配線から印加された電圧に基づいて配線50bを導通させる。スイッチ49cは入力側の配線から印加された電圧に基づいて配線50cを導通させる。各スイッチをFET(電界効果トランジスタ)で実現することができるが、スイッチの実装方法については特に問わない。FETが使われる場合、FETのゲートがスイッチの入力側端子に相当する。
波形整形回路24aに入力された電気信号に含まれる略矩形状のパルスは、パルス幅調整回路36によってパルス幅が調整される。なお、パルス幅の調整処理が不要である場合には、パルス幅調整回路36を省略してもよい。パルス幅調整回路36の出力信号は分岐し、遅延器37aとスイッチ49cにそれぞれ入力される。遅延器37aによって遅延させられた信号は分岐し、スイッチ49bと遅延器37bにそれぞれ入力される。最後に、遅延器37aと遅延器37bによって遅延させられた信号はスイッチ49aに入力される。波形整形回路24aの出力信号は、配線50a、50b、50cの一端から取り出される。
波形整形回路24aを使っても、出力信号として図9のパルス42を得ることができる。なお、図11の回路では、2つの遅延器と、3つのスイッチと、3つの電流源が設けられているが、素子の数はこれとは異なっていてもよい。例えば、遅延器の数がM、スイッチと電流源の数がM+1(ここで、Mは正の整数)である回路を構成することができる。Mの値、各電流源によって流される電流値、各遅延器によって与えられる時間遅れの値を調整することによって、出力される波形の形状を変更することができる。
(第3の実施形態)
第2の実施形態では、アナログ的な加算処理を行う波形整形回路の例について説明した。ただし、アナログ的な加算処理が実現できるのは、図11の回路に限られない。第2の実施形態に係る波形整形回路を使うと、整形後のパルスが電流信号として出力される。ただし、整形後にパルスとして電圧信号が出力される回路を用いることを妨げるものではない。第3の実施形態では、アナログ的な加算処理を行う回路のもうひとつの例について説明する。
図12は、第3の実施形態に係る波形整形回路の構成例を示している。図12の波形整形回路24bは、パルス幅調整回路36と、遅延器37aと、遅延器37bと、電流源40と、スイッチ49aと、スイッチ49bと、スイッチ49cと、抵抗41aと、抵抗41bと、抵抗41cと、抵抗41dとを備えている。第1、第2の実施形態と同様、遅延器37a、37bによって与えられる時間遅れの値については特に限定しない。
配線51a上にはスイッチ49aと抵抗41aが直列に接続されている。配線51b上にはスイッチ49bと抵抗41bが直列に接続されている。配線51c上にはスイッチ49cと抵抗41cが直列に接続されている。また、配線51d上には抵抗41dが接続されている。配線50a、50b、50c、51dは互いに並列に接続されている。また、配線50a、50b、50c、51dの一端はグラウンドに接続されている。グラウンドの例としては、波形整形回路24b、検出回路11、電子装置1の基準電位が挙げられる。配線50a、50b、50c、51dのグラウンドに接続されていない方の端には、電流源40が接続されている。
電流源40によって供給される直流電流は配線51dならびに導通状態にある配線50a、50b、50cに流される。電流源40は、例えば直流電源と抵抗器の組み合わせによって構成することができるが、構成については特に問わない。電流源40によって流される電流の大きさと、電流に向きについては特に問わない。
スイッチ49aは入力側の配線から印加された電圧に基づいて配線51aを導通させる。同様に、スイッチ49bは入力側の配線から印加された電圧に基づいて配線51bを導通させる。スイッチ49cは入力側の配線から印加された電圧に基づいて配線51cを導通させる。各スイッチをFET(電界効果トランジスタ)で実現することができるが、スイッチの実装方法については特に問わない。FETが使われる場合、FETのゲートがスイッチの入力側端子に相当する。
波形整形回路24bに入力された電気信号に含まれる略矩形状のパルスは、パルス幅調整回路36によってパルス幅が調整される。パルス幅の調整処理が不要である場合には、パルス幅調整回路36を省略してもよい。パルス幅調整回路36の出力信号は分岐し、遅延器37aとスイッチ49cにそれぞれ入力される。遅延器37aによって遅延させられた信号は分岐し、スイッチ49bと遅延器37bにそれぞれ入力される。最後に、遅延器37aと遅延器37bによって遅延させられた信号はスイッチ49aに入力される。波形整形回路24bの出力信号は電流源40と、並列接続された配線50a、50b、50c、51dの間から取り出される。
波形整形回路24aを使うと、出力信号として図13のパルス43を得ることができる。図13のグラフの縦軸は、電圧を示している。図13のグラフの横軸は時間を示している。図13を参照すると、電圧信号の形で整形後のパルスが出力されることがわかる。
なお、図12の回路では、2つの遅延器と、3つのスイッチとが設けられているが、素子の数はこれとは異なっていてもよい。例えば、遅延器の数がL、スイッチの数がL+1(ここで、Lは正の整数)である回路を構成することができる。Lの値、電流源40によって流される電流値、各遅延器によって与えられる時間遅れの値、各抵抗の抵抗値を調整することによって、出力される波形の形状を変更することができる。
(第4の実施形態)
不感時間(デッドタイム)の短いAPD(アバランシェフォトダイオード)を使った場合、APDからは小さい時間間隔で次々の電気信号のパルスが出力される。パルス回路によって、パルスが略矩形状に整形されても、パルス間の間隔は小さいままである。図14は、不感時間の短いAPDを使ったときにパルス回路から出力される信号の例を示している。図14のグラフの縦軸は波形の振幅、横軸は時間を示している。波形の振幅の例としては、電流値、電圧値が挙げられる。
図14の電気信号を波形整形回路に入力し、略矩形波のパルスを略三角形状のパルスに整形すると、図15のグラフのようになる。図15のグラフでは、各パルスが時間軸方向に重なり合ってしまっているため、各パルスを識別するのが難しくなっている。不感時間の短いAPDが使われているときにパルスの整形を行う場合、複数のパルスが重なり合うのを防ぐ対策をとる必要がある。
また、検出回路11に含まれるAPDの数が多い場合には、回路内の配線長が長くなってしまう。例えば、MPPCなど高密度な素子では各ピクセルにAPDが実装されているため、APDの数は数千、数万またはこれ以上の値となる場合がある。また、共通の読み出し回路を使って、複数のMPPCチップからタイムインタリーブで読み出し処理を行う場合もある。このため、高周波信号を含む広い周波数帯域の信号の伝送が難しくなる場合がありうる。
そこで、第4の実施形態に係る検出回路では、デマルチプレクサを使って各パルスを異なるチャネルに振り分けてからパルスの整形処理を行う。以下では、第1の実施形態との差異点を中心に、第4の実施形態に係る検出回路を説明する。
図16は、第4の実施形態に係る検出回路の構成例を示している。検出回路11aでは、複数の回路のブランチ(例えば、ブランチ20c、20dを含むN本の回路のブランチ)が並列的に加算器52の入力側へ接続されている。加算器52の出力信号は検出回路11aの出力信号となる。検出回路11aに含まれるN本の回路のブランチは、それぞれAPD21と、クエンチ回路を含み、各ブランチの出力信号は加算器52に入力される。検出回路11aは、複数のアバランシェフォトダイオードを使って電磁波(例えば、光)を検出する回路として動作する。
なお、検出回路11aに含まれるN本の回路のブランチの構成は同様であるものとする。以下では、一例として、回路のブランチ20cの構成を説明する。
回路のブランチ20cは、APD21と、クエンチ回路22と、パルス回路23と、デマルチプレクサ回路28と、複数の波形整形回路29とを含んでいる。APD21、クエンチ回路22、パルス回路23の機能と構成は第1の実施形態に係る検出回路と同様である。第4の実施形態ではパルス回路23の次段にデマルチプレクサ回路28が接続されている。デマルチプレクサ回路28は、パルス回路23から出力された電気信号のパルスを検出し、所定の期間の経過後にパルスを各チャネル(チャネル#0〜チャネル#n)に振り分けて出力する。
そして、各チャネルの波形整形回路29は、振り分けられたパルスを略三角形状のパルス、sinc関数状のパルス、ガウス曲線状のパルスなど電気信号の伝送に必要な周波数帯域幅を抑制することが可能な形状に整形する。波形整形回路29の機能と構成は第1の実施形態における波形整形回路24と同様である。各チャネルに波形整形回路29があるため、それぞれのブランチにある波形整形回路29の数は、デマルチプレクサ回路28のチャネル数(n+1)に等しくなる。
次にデマルチプレクサ回路28の詳細について説明する。図17は、デマルチプレクサ回路28の構成例を示している。デマルチプレクサ回路28は、カウンタ回路44と、遅延回路45と、出力回路46とを備えている。カウンタ回路44はデマルチプレクサ回路28に入力された電気信号に含まれるパルスを検出する。カウンタ回路44はパルスを検出したら、内部にあるカウンタの値ctに1を加算する。なお、1の加算はカウンタの値の更新方法の一例にしか過ぎず、これとは異なる方法でカウンタを更新してもよい。例えば、カウンタをもとのカウンタの値から1を減算した値に更新してもよいし、カウンタの値に1以外の数を加算してもよい。
カウンタ回路44のカウンタの上限値ctMAXは正の整数nに設定されている。したがって、カウンタ回路44はct=nのときにパルスを検出したら、例外的な動作をする。すなわち、カウンタの値に1を加算せず、カウンタの値をct=0に更新する。このような動作をカウンタのwrap−around動作とよぶ。
カウンタ回路44のカウンタの値が更新されたら、当該パルスは遅延回路45に入力される。遅延回路45は、入力されたパルスを所定の期間遅延させてから出力する。これにより、パルスは本来のタイミングより遅れて出力回路46に入力される。
出力回路46は、カウンタ回路44のカウンタの値ctと同じ番号が割り当てられたチャネルよりパルスを出力する。例えば、ct=0のとき、チャネル#0よりパルスが出力される。ct=1のとき、チャネル#1よりパルスが出力される。ct=2のとき、チャネル#2よりパルスが出力される。なお、このカウンタ値とチャネルとの対応は一例にしか過ぎない。例えば、カウンタ値の剰余に等しい番号が割り当てられたチャネルからパルスを出力してもよい。図17の例では、カウンタ値の上限値ctMAXとチャネル番号の上限値がいずれもnとなっている。ただし、必ずカウンタ値の上限値ctMAXとチャネル番号の上限値が一致していなくてもよい。
以下では再び図16を参照しながら、検出回路11aについて説明する。
検出回路11aのブランチ20cに含まれる複数の波形整形回路29の出力信号は加算器52に入力される。加算器52は、N本のブランチから入力された電気信号を加算する。なお、それぞれの回路のブランチには複数の波形整形回路29が含まれているため、加算器52へ入力される信号の数はN本よりも多くなる。例えば、各ブランチに含まれるデマルチプレクサ回路のチャネル数がnである場合、加算器52にはn×Nの入力信号が入力される。加算器25から出力される加算後の電気信号は検出回路11の出力信号となる。加算器52としてアナログ加算器とディジタル加算器のいずれを使ってもよく、加算器の種類については特に問わない。
なお、検出回路11aは、相補型金属酸化膜半導体技術を用いてアバランシェフォトダイオード(APD21)のアレイ、クエンチ回路22、パルス回路23、デマルチプレクサ回路28、波形整形回路29、加算器52がモノリシックに実装されているものであってもよい。各構成要素が別々のチップに実装されていてもよく、検出回路11aの実装方式については特に問わない。
第4の実施形態に係る検出回路を用いることにより、時間軸方向におけるパルスどうしの間隔を大きくすることができる。したがって、不感時間の短いAPDが使われているとき場合でも、複数のパルスが重なり合うのを防ぎつつ、パルスを整形することができるようになる。また、高周波信号を含む広い周波数帯域に対応した信号処理回路が不要となるため、ピクセル数の多いMPPCチップを使ったり、複数のMPPCチップからタイムインタリーブで読み出し処理を行ったりすることができるようになる。
(第1の変形例)
第4の実施形態に係る検出回路において、デマルチプレクサ回路の各チャネルに接続された波形整形回路は、略矩形状のパルスをより狭い周波数帯域幅で伝送可能なパルスに整形する機能を備えていた。ただし、波形整形回路の一部の機能を省略してもよい。
第1の変形例に係る検出回路では、デマルチプレクサ回路の各チャネルに接続された波形整形回路は、パルス幅の調整機能のみを備える。すなわち、第1の変形例に係る検出回路はデマルチプレクサ回路の各チャネルに図10のパルス幅調整回路36が接続された構成と同様となる。その他の構成要素に係る機能は、第4の実施形態に係る検出回路と同様である。図18は、第1の変形例に係る波形整形回路から出力されるパルス47の例を示している。図5のパルス33と比較すると、パルス幅が大きくなっていることがわかる。このように、電気信号に含まれるパルス幅を大きくすることにより、後段の信号処理回路に係る性能要件(例えば、動作周波数、サンプリング周期)などを低減することができる。
(第2の変形例)
第4の実施形態に係る検出回路において、デマルチプレクサ回路の各チャネルに波形整形回路を接続した目的のひとつは、高周波成分を含む広い周波数帯域を使わなくても電気信号が伝送できるよう、電気信号に含まれるパルスを整形することであった。波形整形回路以外の回路を使うことによっても、上述の目的を達成することができる。以下では、第4の実施形態に係る検出回路との差異点を中心に、第2の変形例に係る検出回路を説明する。
図19は、第2の変形例に係る検出回路の構成例を示している。図19の検出回路11bでは、デマルチプレクサ回路28の各チャネル(チャネル#0〜チャネル#n)に波形整形回路に代わってフィルタ回路29aが接続されている。そして、複数のフィルタ回路29aから出力された電気信号は、加算器52に入力される。
フィルタ回路29aの例としては、ローパスフィルタ、バンドパスフィルタ、ノッチフィルタなどが挙げられるが、入力された電気信号の周波数帯域を狭くするのであれば、どのような種類のフィルタを使ってもよい。また、フィルタ回路29aを受動素子のみで構成してもよいし、能動素子と能動素子を使って構成してもよい。また、フィルタ回路29aはアナログフィルタであってもよいし、ディジタルフィルタであってもよい。すなわち、フィルタ回路29aの構成、実装、方式については特に限定しない。
なお、第2の変形例に係る検出回路のその他の構成要素の機能は第4の実施形態に係る検出回路と同様である。
(第5の実施形態)
第2の変形例で述べた波形整形回路からフィルタ回路への置き換えは、第1の実施形態に係る検出回路についても行うことができる。以下では、第1の実施形態に係る検出回路との差異点を中心に、第5の実施形態に係る検出回路を説明する。
図20は、第5の実施形態に係る検出回路の構成例を示している。図20の検出回路11cは、波形整形回路24に代わって、フィルタ回路24cを備えている。すなわち、パルス回路23から出力された略矩形状のパルスは、フィルタ回路24cに入力される。そして、フィルタ回路24cによって一部の周波数成分が除去されたパルスは、加算器52に入力される。
フィルタ回路24cの例としては、ローパスフィルタ、バンドパスフィルタ、ノッチフィルタなどが挙げられるが、入力された電気信号の周波数帯域を狭くするのであれば、どのような種類のフィルタを使ってもよい。また、フィルタ回路24cを受動素子のみで構成してもよいし、能動素子と能動素子を使って構成してもよい。また、フィルタ回路24cはアナログフィルタであってもよいし、ディジタルフィルタであってもよい。すなわち、フィルタ回路24cの構成、実装、方式については特に限定しない。
なお、第2の変形例と第5の実施形態では上述の各実施形態で説明した波形整形回路をフィルタ回路に置き換えると説明した。ただし、広義の波形整形回路を入力された波形の整形処理を行う回路であると定義した場合、フィルタ回路は広義の波形整形回路に含まれる。以降の説明では、波形整形回路と述べた場合、広義の波形整形回路のことを意味するものとする。また、波形整形回路にフィルタ回路が含まれていてもよい。
(第6の実施形態)
第1の実施形態に係る電子装置では、検出回路の後段にA/Dコンバータが接続されていた。ただし、この構成は一例にしか過ぎず、検出回路の後段に接続される構成要素の種類については特に問わない。例えば、検出回路11の出力信号の属性によって、異なる構成要素を出力してもよい。出力信号の属性の例としては、アナログ信号とディジタル信号の区別、ディジタル信号の同期化の有無、周波数帯域、電流信号と電圧信号の区別、振幅の量子化の有無、波形の振動方向などが挙げられるが、出力信号の属性はこれらに限られない。以下では、第1の実施形態に係る電子装置との差異点を中心に、第6の実施形態に係る電子装置を説明する。
図21は、第6の実施形態に係る電子装置の構成例を示している。図21の電子装置1aでは、検出回路11の後段に接続される構成要素として、A/Dコンバータ12の代わりにサンプラ回路12aが使われている。サンプラ回路12aは、振幅の量子化を行わないが、信号の標本化(サンプリング)を行う。その他の構成要素の機能は第1の実施形態に係る電子装置と同様である。
(第7の実施形態)
第1の実施形態に係る電子装置は、物体との間の距離を測定する装置(距離測定装置)であった。ただし、本発明の実施形態に係る電子装置は、距離測定装置に限られない。すなわち、上述の各実施形態および各変形例で説明した検出回路を備える装置であれば、どのような種類の装置であってもよい。例えば、本発明の実施形態に係る電子装置は、光通信装置、レーザレーダ、蛍光計測装置、蛍光顕微鏡、光子数識別機、バーコードリーダ、撮像装置、γ線検出装置、X線検出装置などであってもよい。
第7の実施形態では、電子装置が電磁波の検出を行う計測装置である場合を説明する。図22は、第6の実施形態に係る電子装置の構成例を示している。図22の電子装置1bは、検出回路11と、サンプラ回路12と、処理回路13とを備えている。処理回路13は、内部の構成要素として演算部15と、制御部16とを含んでいる。検出回路11は、入射する電磁波4aを電気信号に変換する。検出回路11が検出対象とする電磁波の周波数帯域については特に問わない。検出回路11の機能と構成は、上述の各実施形態および各変形例に係る検出回路と同様であってもよいし、光電変換を行う各種検出器の代わりにアンテナを備えたものであってもよい。サンプラ回路12の機能と構成は、第6の実施形態に係るサンプラ回路と同様である。なお、電子装置1bが実行する処理の内容によっては、サンプラ回路12を省略してもよい。
演算部15は、検出回路11またはサンプラ回路12から入力された電子信号に基づいて演算処理を実行する。例えば、演算部15はある期間に検出されたフォトン数を計算してもよいし、電磁波を使って伝播された信号の復調や復号処理を実行してもよい。また、入力された電気信号に基づいて静画像や動画像を構成してもよい。演算部15が実行する処理の内容については特に問わない。
制御部16は、検出回路11、演算部15など電子装置1bの各構成要素を制御する。例えば、制御部16は、検出回路11の動作モードや設定を変更したり、検出回路11のON/OFFを行ったりする。また、制御部16は、演算部15で実行される演算処理の内容を変更したり、演算部15の動作モードを変更したりする。これらの処理は例であり、制御部16はこれとは異なる処理を実行してもよい。
(第8の実施形態)
第8の実施形態では、電子装置のハードウェア構成の一例について説明する。例えば、上述の各実施形態および変形例における処理回路13の少なくとも一部を図23のコンピュータ100によって構成してもよい。第1の実施形態に係る電子装置の光源へパルスを生成させる指令をコンピュータ100に送信させてもよい。また、第7の実施形態に係る電子装置の演算部から演算結果を取得し、コンピュータ100の表示装置に表示させてもよい。
コンピュータ100には、サーバ、クライアント端末、組み込み機器のマイコン、車載情報機器、タブレット、スマートフォン、フィーチャーフォン、パソコンなどの各種の情報処理装置が含まれる。コンピュータ100は、仮想計算機(VM:Virtual Machine)やコンテナなどによって実現されたものであってもよい。
図23は、コンピュータ100の一例を示す図である。図23のコンピュータ100は、プロセッサ101と、入力装置102と、表示装置103と、通信装置104と、記憶装置105とを備える。プロセッサ101、入力装置102、表示装置103、通信装置104、記憶装置105は、バス106によって相互に接続されている。
プロセッサ101は、コンピュータ100の制御装置と演算装置を含む電子回路である。プロセッサ101として、例えば、汎用目的プロセッサ、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、コントローラ、マイクロコントローラ、状態マシン、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラム可能論理回路(PLD)またはこれらの組合せを用いることができる。
プロセッサ101は、バス106を介して接続された各装置(例えば、入力装置102、通信装置104、記憶装置105)から入力されたデータやプログラムに基づいて演算処理を行い、演算結果や制御信号を、バス106を介して接続された各装置(例えば、表示装置103、通信装置104、記憶装置105)に出力する。具体的には、プロセッサ101は、コンピュータ100のOS(オペレーティングシステム)や、制御プログラムなどを実行し、コンピュータ100に含まれるそれぞれの装置を制御する。
制御プログラムとは、コンピュータ100に、電子装置1の処理回路13の少なくとも一部の処理を実行させるプログラムである。制御プログラムが実行する処理の例としては、光源のパルス生成回路に向けてパルスの生成指令を送信する処理、信号の等化処理、光源によって出射される電磁波の設定変更処理、出射された電磁波の設定に係る情報を検出回路11または等化器14に通知する処理、演算部15による距離、光子数の計算処理、信号の復調・復号処理、画像の構成処理などが挙げられる。なお、これらの処理の一部を制御プログラムではなく、専用の電子回路などのハードウェアに実行させることを妨げるものではない。
制御プログラムは、一時的ではない有形のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶される。上記の記憶媒体は、例えば、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスク、磁気テープ、フラッシュメモリ、半導体メモリであるが、これに限られない。プロセッサ101が制御プログラムを実行することによって、コンピュータ100は所望の処理を実行する装置として動作することができる。
入力装置102は、コンピュータ100に情報を入力するための装置である。入力装置102は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネルなどであるが、これ以外の装置であってもよい。例えば、ユーザは、入力装置102を介して、ユーザは物体2に向けて照射する電磁波のパルス形状、パルス幅、強度、パルスの出射タイミング、周波数などを変更する操作、等化処理に使われる手法を選択する操作、測距処理を開始する操作、表示装置103に表示される内容を変更する操作などを求める指令をコンピュータ100に入力することができる。
表示装置103は、画像や映像を表示するための装置である。表示装置103は、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)、CRT(ブラウン管)、有機EL(有機エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、プロジェクタ、LEDディスプレイなどであるが、これに限られない。コンピュータ100が距離測定装置として使われる場合、表示装置103には、物体2に向けて照射する電磁波のパルス形状、パルス幅、強度、パルスの出射タイミング、周波数などに関する情報(パルス情報)、物体2までの距離の測定結果などが表示される。
通信装置104は、コンピュータ100が外部装置と無線または有線で通信するために使用する装置である。通信装置104は、例えば、NIC(Network Interface Card)、通信モジュール、モデム、ハブ、ルータなどであるが、これに限られない。コンピュータ100は、通信装置104を介して、他の計算機、サーバ、端末とデータ通信をすることができる。コンピュータ100は通信装置104を介して、リモートの端末からの操作指令を受け付けたり、所望のテキストやグラフィックをリモートの端末に表示させたりしてもよい。
記憶装置105は、コンピュータ100のOSや、制御プログラム、制御プログラムの実行に必要なデータ、制御プログラムの実行により生成されたデータなどを記憶する記憶媒体である。記憶装置105には、主記憶装置と外部記憶装置が含まれる。主記憶装置は、例えば、RAM、DRAM、SRAMであるが、これに限られない。また、外部記憶装置は、例えば、ハードディスク、光ディスク、フラッシュメモリ、磁気テープなどであるが、これに限られない。
なお、コンピュータ100は、プロセッサ101、入力装置102、表示装置103、通信装置104、記憶装置105を、それぞれ1つずつまたは複数備えてもよい。また、コンピュータ100にプリンタやスキャナなどの周辺機器が接続されていてもよい。上述の処理回路13の機能を単一のコンピュータ100によって実現してもよい。また、上述の処理回路13の機能は、複数のコンピュータ100が相互に接続された情報システムによって実現されていてもよい。
さらに、制御プログラムは、コンピュータ100の記憶装置105に予め記憶されていてもよいし、コンピュータ100の外部の記憶媒体に記憶されていてもよいし、インターネット上にアップロードされていてもよい。いずれの場合にも、制御プログラムをコンピュータ100にインストールして実行することにより、所望の機能を実現することができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1 電子装置
2 物体
3 出射光
4 反射光
4a 電磁波
5 環境光
10 光源
11、11a、11b、11c 検出回路
12 A/Dコンバータ(ADC)
12a サンプラ回路
13 処理回路
14 等化器
15 演算部
16 制御部
20a、20b、20c、20d、20e、20f ブランチ
21 APD(アバランシェフォトダイオード)
22 クエンチ回路
23 パルス回路
24、24a、29 波形整形回路
24c、29a フィルタ回路
25、52 加算器
26a、26b、27a、27b、33、34、35、42、43、47 パルス
28 デマルチプレクサ回路
30 コンパレータ
31 遅延器
32 アンド回路
36 パルス幅調整回路
37a、37b 遅延器
38a、38b、38c 乗算器
39、52 加算器
40、40a、40b、40c 電流源
41a、41b、41c 抵抗
44 カウンタ回路
45 遅延回路
46 出力回路
49a、49b、49c スイッチ
50a、50b、50c、51a、51b、51c、51d 配線
100 コンピュータ
101 プロセッサ
102 入力装置
103 表示装置
104 通信装置
105 記憶装置
106 バス

Claims (14)

  1. 第1のアバランシェフォトダイオードと、
    第2のアバランシェフォトダイオードと、
    前記第1のアバランシェフォトダイオードからの出力信号を第1のパルスに整形する第1のパルス回路と、
    前記第2のアバランシェフォトダイオードからの出力信号を第2のパルスに整形する第2のパルス回路と、
    前記第1のパルスを前記第1のパルスより狭い周波数帯域幅の第3のパルスに整形する第1の波形整形回路と、
    前記第2のパルスを前記第2のパルスより狭い周波数帯域幅の第4のパルスに整形する第2の波形整形回路と、
    前記第3のパルスと前記第4のパルスとを加算して出力する加算器とを備える
    電子装置。
  2. 複数のアバランシェフォトダイオードと、
    前記アバランシェフォトダイオードからの出力信号を第1パルスに整形する複数のパルス回路と、
    前記第1パルスを前記第1パルスより狭い周波数帯域幅の第2パルスに整形する複数の波形整形回路と、
    複数の前記波形整形回路から出力された前記第2パルスを加算して出力する加算器とを備える
    電子装置。
  3. 前記第1パルスを検出したら、所定の期間の経過後に前記第1パルスを複数のチャネルに振り分けて出力するデマルチプレクサ回路を備え、
    前記チャネルごとに前記波形整形回路が設けられている、
    請求項2に記載の電子装置。
  4. 前記デマルチプレクサ回路は、前記第1パルスを検出したらカウンタの値を更新するカウンタ回路と、前記第1パルスを所定の期間遅延させてから出力する遅延回路と、前記遅延回路から出力された前記第1パルスを前記カウンタの前記値に対応するチャネルより出力する出力回路とを含む、
    請求項3に記載の電子装置。
  5. 前記パルス回路によって生成される前記第1パルスは、略矩形状である、
    請求項2ないし4のいずれか一項に記載の電子装置。
  6. 第3パルスを出射する光源を備え、
    複数の前記アバランシェフォトダイオードは、前記第3パルスの反射波を検出し、前記パルス回路が生成する前記第1パルスのパルス幅は、前記第3パルスのパルス幅に等しい、
    請求項2ないし5のいずれか一項に記載の電子装置。
  7. 前記波形整形回路によって整形された前記第2パルスは、略三角形状、sinc関数状またはガウス曲線状のいずれかに近似する形状を有する、
    請求項2ないし6のいずれか一項に記載の電子装置。
  8. 前記波形整形回路は、複数の前記第1パルスを時間軸方向と振幅方向に組み合わせることによって前記第2パルスを生成する、
    請求項2ないし7のいずれか一項に記載の電子装置。
  9. 前記波形整形回路は、フィルタ回路を含む、
    請求項2ないし8のいずれか一項に記載の電子装置。
  10. 前記波形整形回路は、前記第1パルスのパルス幅を調整するパルス幅調整回路を含む、
    請求項2ないし9のいずれか一項に記載の電子装置。
  11. 前記波形整形回路は、複数の遅延器と、前記遅延器からの出力信号の電圧に基づいて配線を導通させるスイッチを含む、
    請求項2ないし10のいずれか一項に記載の電子装置。
  12. 前記アバランシェフォトダイオードは、ガイガーモードで動作する、
    請求項2ないし11のいずれか一項に記載の電子装置。
  13. ガイガーモードで動作する複数のアバランシェフォトダイオードによって電磁波を検出し、検出された前記電磁波を電気信号に変換するステップと、
    前記電気信号に含まれるパルスを第1形状の第1パルスに整形するステップと、
    前記第1パルスを前記第1パルスより狭い周波数帯域幅で伝送可能な第2パルスに整形するステップと、
    複数の前記第2パルスを加算するステップとを含む、
    測定方法。
  14. 前記第1パルスが検出し、カウンタの値を更新するステップと、
    前記第1パルスを所定の期間遅延させてから、前記カウンタの前記値に対応するチャネルより前記第1パルスを出力するステップとを含む、
    請求項13に記載の測定方法。
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