JP2020034166A - 冷蔵庫 - Google Patents

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怜 武田
Rei Takeda
怜 武田
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【課題】扉を支持する組み込み部品相互間の組み立て誤差が少なく、外観意匠の高い冷蔵庫を提供する。【解決手段】貯蔵室と、貯蔵室扉と、前記貯蔵室に対して出し入れ可能な容器と、前記貯蔵室扉に固定され前記容器を支持する枠部材と、を備え、前記貯蔵室の開口部の底面の左右いずれか一方に、前記枠部材の外側を位置規制する第一凸部と、前記枠部材の内側を位置規制する第二凸部と、を設けた。【選択図】図5

Description

本発明は、冷蔵庫に係り、特に引出式扉を有する冷蔵庫に好適なものである。
従来の引出式扉を有する冷蔵庫としては、特許文献1に示されたものがある。
国際公開第2016/117033号
上述した従来の冷蔵庫では、図6に示すように、引き出し扉の左右位置は、扉と一体となるように組みつけられた左右の枠5(支持腕)81,82のそれぞれの外側にある、内箱に組みつけられた部品に形成された壁71と72で規制される。よって、支持腕81と82の間の寸法がずれると扉の左右位置もずれやすくなる、という懸念があった。
支持腕間の設計寸法をA、ばらつき(成型寸法の誤差・部品同士の組付け位置ばらつき・温度変化による寸法変化)をaとし、壁間の設計寸法をB、ばらつきをbとすると、実際の支持腕間寸法がA±a、実際の壁間寸法がB±bとあらわされる。よって扉の実際の左右位置のばらつきは、±(a+b)となる。
また、ウチハコおよび扉は発泡部材なので特に寸法がばらつきやすい。この複数の組み込み部品の相互位置間に生じる製造誤差のために、複数の扉間寸法に誤差が生じる恐れがあり、該誤差により冷蔵庫外観意匠が低下する恐れがあった。
本発明の目的は、扉を支持する組み込み部品相互間の組み立て誤差が少なく、外観意匠の高い冷蔵庫を提供することにある。
貯蔵室と、貯蔵室扉と、前記貯蔵室に対して出し入れ可能な容器と、前記貯蔵室扉に固定され前記容器を支持する枠部材と、を備え、前記貯蔵室の開口部の底面の左右いずれか一方に、前記枠部材の外側を位置規制する第一凸部と、前記枠部材の内側を位置規制する第二凸部と、を設けた。
扉を支持する組み込み部品相互間の組み立て誤差が少なく、外観意匠の高い冷蔵庫を提供できる。
本発明の実施形態の冷蔵庫の斜視図である。 実施形態の冷蔵庫における引出式扉を引き出した状態の一部欠載斜視図である。 実施形態の冷蔵庫におけるレール前部の斜視図である。 図2におけるB−B断面図である。 実施形態の冷蔵庫の要部断面図である。 従来の冷蔵庫の要部断面図である。
以下、本発明の複数の実施形態について図を用いて説明する。各実施形態の図における同一符号は同一物または相当物を示す。
最初に、本発明の実施形態の冷蔵庫について、図1〜図5を用いて説明する。
まず、冷蔵庫の全体構成に関して図1を参照しながら説明する。図1は本発明の実施形態の冷蔵庫の斜視図である。
冷蔵庫の箱体20は、その前面開口を開閉可能に閉塞する複数の扉31〜35を有している。扉31は冷蔵室31a(図4参照)の前面開口を1枚の扉で開閉可能に閉塞する片開き式扉であり、扉32は製氷室32aの前面開口を1枚の扉で開閉可能に閉塞する引出式扉であり、扉33は急冷凍室33a(図4参照)の前面開口を1枚の扉で開閉可能に閉塞する引出式扉であり、扉34は冷凍室34a(図4参照)の前面開口を1枚の扉で開閉可能に閉塞する引出式扉であり、扉35は野菜室の前面開口を1枚の扉で開閉可能に閉塞する引出式扉である。
そして、本発明の対象は、全ての引出式扉32〜35に関するものであるが、説明の簡明化のために、以下、急冷凍室用引出式扉33を代表として説明する。
次に、図2から図4を参照しながら説明する。図2は本実施形態の冷蔵庫における引出式扉33を引き出した状態の一部欠載斜視図、図3は本実施形態の冷蔵庫におけるレール前部の斜視図、図4は図2におけるB−B断面図である。
冷蔵庫の箱体20の側面壁20aは、図4に示すように、庫内面を形成する内箱21と、外表面を形成する外箱22と、内箱21と外箱22間に充填された発泡ウレタン等の発泡断熱材23とにより構成されている。箱体20を構成する上面壁、底面壁、背面壁も側面壁20aと同様に構成されている。なお、断熱性能を向上するために、真空断熱材を発泡断熱材23中に埋設してもよい。
貯蔵室である急速冷凍室33aは、内箱21及び仕切壁24、25により構成されている。仕切壁24は急冷凍室33aと冷蔵室31aとを区画する仕切壁であり、仕切壁25は急冷凍室33aと冷凍室34aとを区画する仕切壁である。仕切壁24、25は手前側の面、即ち貯蔵室外に位置する面は金属製の板部材が設けられ、また、貯蔵室内に位置する面は樹脂製からなる。
そして、側面壁20aの庫内側の両側面に、左右一対のレール40を前後方向に延在してそれぞれ設けてある。摺動子61を前後方向に移動可能に摺動支持するレール摺動部41をレール40に一体に設けている。
貯蔵室に対して出し入れ可能な容器である食品収納ケース26は上面を開口した樹脂製のケースで構成されている。射出成形の成形型を上下方向に容易に抜けるようにするため、食品収納ケース26は上面開口より狭い底壁面としており、側壁26aは中央側に傾斜している。また、食品収納ケース26の側壁部26aの上端部から下方に延びるフランジ部26bが形成されている。このフランジ部26bはレール40の上端部に載置されると共に係止されている。これよって、食品収納ケース26はレール40にフランジ部26bを介して支持されることとなる。
引出式扉33に固定されて食品収納ケース26を支持する枠部材である支持腕50は、図2に示すように、引出式扉33の後面の上下方向中間部から、左右一対で且つ引出式扉の後方(庫内側)にそれぞれ突設している。一対の支持腕50は、その後部に一対のレール摺動部41内を移動可能な摺動子61をそれぞれ設けている。これにより、支持腕50を設けた引出式扉33が箱体20に対して前後方向に引出自在と成っている。
腕支持部46は樹脂製であり、図3に示すように、レール摺動部41から垂下する部分における前端部に位置して樹脂製のレール40と一体に形成されている。腕支持部46は、支持腕50の摺動子61より前方の支持腕50の荷重を支持できるように、且つ、後述する支持腕50の下面フランジ部53を移動可能に摺動支持できるように構成してある。
腕支持部46の摺動面46aは、支持腕50の下面フランジ部53を移動可能に摺動支持できるように、腕支持部46と一体若しくは別体に形成されている。なお、腕支持部46の摺動面46aは、下面フランジ部53が摺動しながら移動しても、異音等が発生しない材質にて形成されるのが望ましい。
箱体20を構成する側壁部20aの一部を食品収納ケース側に突出して段部70が形成されている。食品収納ケース26は上面開口より狭い底壁面としているため、食品収納ケース26の下部周囲が広いデッドスペースになっており、このデッドスペースに段部70が形成されることとなるため、段部70による食品収納容積の低下を招くことはない。この段部70は、腕支持部46の下面を支持するように構成してある。これによって、食品収納ケース26を含む扉33の荷重が側面壁20aで確実に受けることができる。また、腕支持部46をレール40と同じ側壁部20aに支持しているので、扉を支持する組み込み部品である腕支持部46及びレール40相互間の組み立て誤差を少なくすることができる。
係止具62は、図2及び図4に示すように、摺動子61を支持腕50の後部に固定するものである。摺動子61は、支持腕50の後部の側面から側方に突出して設けられ、レール摺動部41内に配置されている。
ストッパ45はレール摺動部41の下面部における前端部に位置してレール40と一体に形成されている。ストッパ45と摺動子61とが当接することにより、支持腕50がレール摺動部41の前部より外れる事の無いように構成されている。
外れ防止リブ42は、摺動子61がレール摺動部41内を前後方向に移動するときに、横方向の外力が加わった場合でも、レール摺動部41から外れることの無いようにするものであり、レール40と一体若しくは別体にて形成してある。
支持腕50の後部には、上述したように係止具62により固定された摺動子61を有している。摺動子61がレール摺動部41内を摺動子61が前後方向に移動することにより、支持腕50を有する扉33が箱体20aに対して前後方向に自在に開閉できる。なお、摺動子61の形状については、特に規定するものではなく、レール摺動部41内を前後方向に移動可能であれば、円盤状でも、棒状でも、あるいは、車輪状でも良い。
補強部材20bは、レール摺動部41内を移動する摺動子61を介して負荷する荷重等により、内箱21等が変形しないように側面壁20a内に設けている。この補強部材20bは、内箱21に裏側に発泡断熱材23に埋設するように設置されている。さらに、補強部材20bは、段部70を形成する内箱21の裏側に延長して腕支持部46を支持している。これにより、安価な構成で、腕支持部46が受ける荷重を確実に受け止めることができる。
レール40の係止部43は、図4に示すように、補強部材20bにレール40を固定するものであり、レール摺動部41の側面から側方に延びて内箱21及び補強部材20bに係合されて固定されている。
支持腕50に設けられた垂直部51は、支持腕50に負荷される食品収納ケース26内に貯蔵された食品等の荷重を支持できるように構成されていると共に、その後部に摺動子61を取り付けている。
本実施形態によれば、支持腕50の下面を支持する腕支持部46をレール40の前部に設け、箱体20の一部を食品収納ケース側に突出して腕支持部46の下面を支持する段部70としているので、食品収納容量の低下を招くことなく、扉の荷重が貯蔵室を構成する側面壁で確実に受けることができると共に、扉を支持する組み込み部品相互間の組み立て誤差が少ない冷蔵庫を提供できる。
また、図5に示すように、支持腕50の荷重を支持する支持腕50の摺動面46aと、支持腕50の左右のがた付きを規制する振れ止め部46bおよび46cを備える樹脂製の腕支持部46と、を左右に隣接した引出式扉(例えば、製氷室扉32、急冷凍室扉33)により前面開口が閉塞された貯蔵室(例えば、製氷室32a、急冷凍室33a)の下側に設けられる仕切壁25の上部に、一体に形成した。これにより、冷蔵庫を構成する部品点数が少なくなり、その分、部品費や、その部品を組み込む作業費等が削減でき、製造コスト上有利な冷蔵庫を提供できる。
また、腕支持部46は、貯蔵室扉に左右一対で設けられた支持腕50のどちらか一方に対応させて設ければよく、当該一方の支持腕50における、一方の方向への位置ずれ規制を振れ止め部46bの内壁91で、他方の方向への位置ずれ規制を振れ止め部46cの内壁92で、それぞれ行うことで、貯蔵室扉の左右への位置ずれを規制することができる。
また、支持腕50の荷重を支持できる腕支持部46と、レール摺動部41を有するレール40とを一体に形成することも可能である。これにより、別部品から成る複数の組み込み部品を用いる場合のように相互位置間の製造誤差が生じることなく、レール摺動部41と腕支持部46及び振れ止め部46bおよび46cとの関係寸法が設定値どおりに確保できる。従って、複数の扉間寸法を規定寸法どおりに抑えられるので、外観意匠上有利な冷蔵庫を提供できると共に、扉を引き出したときにも、その左右のがた付き寸法を小さくできるので、扉開閉操作の良好な冷蔵庫を提供できる。
また、上述のとおり、腕支持部46(摺動面46a、振れ止め部46b及び46c)を、仕切壁25若しくはレール40と一体には形成せず、別部品で設けることも可能である。この場合、左右に並んだ複数の扉間寸法を規定どおりに抑える点、扉の左右のがた付き寸法を小さくできる点、は仕切壁25若しくはレール40に腕支持部46を一体に形成した場合と同様の効果を得ることができる。
次に、具体的なばらつき抑制効果について図5を用いて説明する。
図5に示すように、振れ止め部46b(第一凸部)の内壁91と、振れ止め部46c(第二凸部)の内壁92との間の設計寸法をC、製造ばらつきをcとし、支持腕50の厚みの設計寸法をDとし、この支持腕50の厚みの製造ばらつきをdとすると、実際の壁間寸法はC±cとなり、実際の支持腕50の厚みはD±dとなる。従って、(急冷凍室用)引出式扉33の実際の左右位置のばらつきは、±(c+d)となる。
一方、従来は図6に示すように、引出式扉(例えば、急冷凍室扉33)の左右の一方に設けられた支持腕81の振れ止め部71bの内壁と対向する箇所と、該左右の他方に設けられた支持腕82の振れ止め部72bの内壁と対向する箇所と、の間の設計寸法をA、この設計寸法の製造ばらつきをaとする。また、振れ止め部71bの内壁と振れ止め部72bとの間の設計寸法をBとし、この設計寸法の製造ばらつきをbとすると、実際の左右の支持腕81、82の間の寸法がA±a、実際の振れ止め部71b、72bの内壁間の寸法がB±bとなる。従って、引出式扉33の実際の左右位置のばらつきは、±(a+b)となる。
ここで、図5及び図6のそれぞれ大よその設計寸法は、Aは300mm±25mm、Bは300mm±25mm、Cは10mm±5mm、Dは1mm±0.5mmとなる。ばらつき(成型寸法の誤差・部品同士の組付け位置ばらつき・温度変化による寸法変化)については、aはおよそ3mmとなる。BとCは、樹脂の射出成型部品であるため、それぞれおよそbは1.0mm、cは0.2mmとなる。Dは板金部品の厚みなので、dはおよそ0.1mmとなる。
従って、図5に示す本発明の実施形態における急冷凍室扉33の、実際の左右位置のばらつき±(c+d)は、±(0.2mm+0.1mm)=±0.3mmとなる。一方、図6に示す従来の左右位置のばらつき± (a+b)は、±(3.0mm+1.0mm)=±4.0mmとなる。このように本発明の実施形態では、4.0mm−0.3mm=3.7mm程度はばらつきが抑制できる。
また、図5の腕支持部46において、貯蔵室の内側に位置する振れ止め部46cの高さは、貯蔵室の外側に位置する振れ止め部46bの高さよりも低いことが望ましい。ここで、貯蔵室の容器26は、摺動面46aの上に載置されている。これら、振れ止め部46b及び46cの高さ寸法の関係により、容器26の底面の位置を低くできるため、食品をより多く収納できる。
尚、腕支持部46(摺動面46a、振れ止め部46b、46c)を設けるにあたっては、左右に隣接して配置され且つ貯蔵空間が左右に区切られている貯蔵室(例えば、製氷室32a、急冷凍室33a)の、それぞれに設けられた製氷室扉32若しくは急冷凍室扉33において、単一の扉に対して左右一対に設けられた支持腕50のうち、冷蔵庫の外周側に位置する一方の支持腕50にのみ対応させて設けることが好ましい(例えば、製氷室扉32は正面視左側の支持腕50に対して、急冷凍室33は正面視右側の支持腕50に対して、それぞれ腕支持部46を設ける)。
なぜなら、外箱を基準にしたときの貯蔵室扉の側面の位置のばらつきを規制して外観意匠性を向上することが目的なので、冷蔵庫中央付近で位置規制をするより、外箱に近い位置である外側で位置規制するほうが、貯蔵室扉の側面の、外箱の側面に対する位置のばらつきが小さいからであり、より確実に外観意匠性を向上することができる。
20…冷蔵庫の箱体、20a…側面壁、20b…補強部材、21…内箱、22…外箱、23…断熱材、24、25…仕切壁、26…食品収納ケース、26a…側壁部、26b…フランジ部、31…冷蔵室扉、32…引出式(製氷室)扉、33…引出式(急冷凍室)扉、34…引出式(冷凍室)扉、35…引出式(野菜室)扉、40…レール、41…レール摺動部、42…外れ防止リブ、43…係止部、45…ストッパ、46…腕支持部、46a…腕支持部の摺動面、46b…振れ止め部、46c…振れ止め部、50…支持腕、51…垂直部、53…下面フランジ部、61…摺動子、62…係止具、71…腕支持部、71a…摺動面、71b…振れ止め部、72…腕支持部、72a…摺動面、72b…振れ止め部、81…支持腕、82…支持腕、91…振れ止め部46bの内壁、92…振れ止め部46cの内壁。

Claims (2)

  1. 貯蔵室と、貯蔵室扉と、前記貯蔵室に対して出し入れ可能な容器と、前記貯蔵室扉に固定され前記容器を支持する枠部材と、を備え、
    前記貯蔵室の開口部の底面の左右いずれか一方に、前記枠部材の外側を位置規制する第一凸部と、前記枠部材の内側を位置規制する第二凸部と、を有することを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記第二凸部の高さ寸法は前記第一凸部の高さ寸法よりも低くした、ことを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
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