JP2020034039A - パッキン - Google Patents
パッキン Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020034039A JP2020034039A JP2018159133A JP2018159133A JP2020034039A JP 2020034039 A JP2020034039 A JP 2020034039A JP 2018159133 A JP2018159133 A JP 2018159133A JP 2018159133 A JP2018159133 A JP 2018159133A JP 2020034039 A JP2020034039 A JP 2020034039A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- inclined surface
- fluid
- packing
- sealing
- sealed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Sealing Devices (AREA)
- Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
Abstract
【課題】樹脂製のパッキンであっても、往復動用シールにおける密封理論に基づく密封機能を十分に発揮させることのできるパッキンを提供する。【解決手段】内周リップ130は、密封対象流体側とは反対側から密封対象流体側に向かって拡径する密封対象流体側傾斜面131aと、密封対象流体側から前記反対側に向かって拡径する反対側傾斜面131bとから構成される摺動リップ部を有し、かつ、これらの傾斜面における軸の外周面に対する勾配については、密封対象流体側傾斜面131aの勾配の方が反対側傾斜面131bの勾配よりも大きく構成されると共に、反対側傾斜面131bの表面には、複数の溝131Sが形成されていることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、互いに往復移動する2部材間の環状隙間を封止するパッキンに関する。
互いに往復移動する2部材間の環状隙間を封止するパッキンにおいて、環境規制対応や機能向上を目的として、パッキンの材料として、ゴムではなく、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などの樹脂が用いられることがある。特に、PTFEで構成されるパッキンの場合には、高温高圧下において用いることができ、耐油性及び耐薬品性に優れ、かつ摺動性に優れた長所を有している。
また、互いに往復移動する2部材間の環状隙間を封止するパッキンに備えられるシールリップ(摺動リップ部)は、いわゆる往復動用シールの密封理論に基づいた設計がなされる。具体的には、摺動リップ部は、密封対象流体側の密封対象流体側傾斜面と、密封対象流体側とは反対側の反対側傾斜面とから構成される。そして、これらの傾斜面の勾配を工夫することによって、密封対象流体の漏れを抑制することが可能となる。例えば、摺動リップ部が軸の表面に対して摺動する場合には、密封対象流体側傾斜面の軸表面に対する勾配の方が反対側傾斜面の軸表面に対する勾配よりも大きく構成される。これにより、パッキンが軸に対して密封対象流体側とは反対側に移動する際に摺動部に形成される膜厚(密封対象流体の膜(例えば油膜)の厚み)の方が、パッキンが軸に対して密封対象流体側に移動する際に摺動部に形成される膜厚よりも厚くなる。従って、密封対象流体の漏れを抑制することが可能となる。
以上のような密封理論に基づく密封機能は、ゴム製のパッキンの場合には、十分に発揮される。しかしながら、樹脂製のパッキンの場合には、上記の密封理論に基づく密封機能は、必ずしも十分に発揮されないことがある。何故なら、上記の密封理論に基づく密封性能は、パッキンが軸に対して密封対象流体側とは反対側に移動する際に摺動部に形成される膜厚と、パッキンが軸に対して密封対象流体側に移動する際に摺動部に形成される膜厚との差が大きいほど高くなる。一般的に、樹脂製のパッキンの場合には、ゴム製のパッキンの場合に比べて、膜形成能力が低いため、上記の膜厚の差が小さく、密封機能を十分に発揮させるのが難しい。
本発明の目的は、樹脂製のパッキンであっても、往復動用シールにおける密封理論に基づく密封機能を十分に発揮させることのできるパッキンを提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明のパッキンは、
互いに往復移動する2部材間の環状隙間を封止する樹脂製のパッキンであって、前記2部材のうちの一方の部材に摺動自在な摺動リップ部を有するパッキンにおいて、
前記摺動リップ部は、密封対象流体側の密封対象流体側傾斜面と、密封対象流体側とは反対側の反対側傾斜面とから構成されており、かつ、これらの傾斜面における前記一方の部材の表面に対する勾配については、前記密封対象流体側傾斜面の勾配の方が前記反対側傾斜面の勾配よりも大きく構成されると共に、
前記反対側傾斜面の表面には、複数の溝が形成されていることを特徴とする。
互いに往復移動する2部材間の環状隙間を封止する樹脂製のパッキンであって、前記2部材のうちの一方の部材に摺動自在な摺動リップ部を有するパッキンにおいて、
前記摺動リップ部は、密封対象流体側の密封対象流体側傾斜面と、密封対象流体側とは反対側の反対側傾斜面とから構成されており、かつ、これらの傾斜面における前記一方の部材の表面に対する勾配については、前記密封対象流体側傾斜面の勾配の方が前記反対側傾斜面の勾配よりも大きく構成されると共に、
前記反対側傾斜面の表面には、複数の溝が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の他のパッキンは、
互いに往復移動する軸とハウジングとの間の環状隙間を封止するパッキンであって、前記ハウジングの軸孔内周面に密着する外周リップと、前記軸の外周面に摺動自在な内周リップとを備えるパッキンにおいて、
前記内周リップは、密封対象流体側とは反対側から密封対象流体側に向かって拡径する密封対象流体側傾斜面と、密封対象流体側から前記反対側に向かって拡径する反対側傾斜面とから構成される摺動リップ部を有し、かつ、これらの傾斜面における前記軸の外周面に対する勾配については、前記密封対象流体側傾斜面の勾配の方が前記反対側傾斜面の勾配よりも大きく構成されると共に、
前記反対側傾斜面の表面には、複数の溝が形成されていることを特徴とする。
互いに往復移動する軸とハウジングとの間の環状隙間を封止するパッキンであって、前記ハウジングの軸孔内周面に密着する外周リップと、前記軸の外周面に摺動自在な内周リップとを備えるパッキンにおいて、
前記内周リップは、密封対象流体側とは反対側から密封対象流体側に向かって拡径する密封対象流体側傾斜面と、密封対象流体側から前記反対側に向かって拡径する反対側傾斜面とから構成される摺動リップ部を有し、かつ、これらの傾斜面における前記軸の外周面に対する勾配については、前記密封対象流体側傾斜面の勾配の方が前記反対側傾斜面の勾配よりも大きく構成されると共に、
前記反対側傾斜面の表面には、複数の溝が形成されていることを特徴とする。
これらの発明においては、摺動リップ部における反対側傾斜面の表面に、複数の溝が形成されている。そのため、一方の部材(軸)に対してパッキンが密封対象流体側とは反対側に移動する際に、一方の部材(軸)の表面に付着されている密封対象流体が、複数の溝に引き込まれ、密封対象流体側傾斜面と反対側傾斜面との間の付近(境界部付近)に供給され易くなる。従って、摺動部に形成される密封対象流体による膜の膜厚を、複数の溝が形成されていない場合に比べて厚くすることができる。これにより、パッキンが軸に対して密封対象流体側とは反対側に移動する際に摺動部に形成される膜厚と、パッキンが軸に対して密封対象流体側に移動する際に摺動部に形成される膜厚との差を大きくすることができる。つまり、密封性能を高めることができる。
以上説明したように、本発明によれば、樹脂製のパッキンであっても、往復動用シールにおける密封理論に基づく密封機能を十分に発揮させることができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例)
図1〜図5を参照して、本発明の実施例に係る密封装置について説明する。図1は本発
明の実施例に係る密封装置の模式的断面図である。図2は本発明の実施例に係るパッキンにおける内周リップの内周面の一部拡大図である。図3は本発明の実施例に係る密封装置を適用した密封構造の模式的断面図である。なお、本実施例に係るパッキン及び密封装置は、概略、回転対称形状である。図1及び図3において、パッキン及び密封装置については、これらの中心軸線を含む面で切断した断面図を示している。図4及び図5は往復動用シールの密封理論の説明図である。
図1〜図5を参照して、本発明の実施例に係る密封装置について説明する。図1は本発
明の実施例に係る密封装置の模式的断面図である。図2は本発明の実施例に係るパッキンにおける内周リップの内周面の一部拡大図である。図3は本発明の実施例に係る密封装置を適用した密封構造の模式的断面図である。なお、本実施例に係るパッキン及び密封装置は、概略、回転対称形状である。図1及び図3において、パッキン及び密封装置については、これらの中心軸線を含む面で切断した断面図を示している。図4及び図5は往復動用シールの密封理論の説明図である。
<密封装置>
本実施例に係る密封装置10は、樹脂製のパッキン100と、金属製のバネ部材200とから構成される。パッキン100の材料としては、炭素繊維,ガラス繊維,ブロンズ粉末などの充填剤入りのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を好適に用いることができる。バネ部材200の材料としては、ステンレス鋼などを好適に用いることができる。
本実施例に係る密封装置10は、樹脂製のパッキン100と、金属製のバネ部材200とから構成される。パッキン100の材料としては、炭素繊維,ガラス繊維,ブロンズ粉末などの充填剤入りのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を好適に用いることができる。バネ部材200の材料としては、ステンレス鋼などを好適に用いることができる。
密封装置10は、互いに往復移動する2部材間(軸500とハウジング600との間)の環状隙間を封止するために用いられる。本実施例においては、ハウジング600の内周面に形成された環状溝610に密封装置10が装着されることで、軸500の外周面とハウジング600の軸孔内周面(環状溝610の溝底面)との間の環状隙間が封止される(図3参照)。なお、図3においては、図中左側が、密封対象流体が密封されている側(以下、密封対象流体側(O)と称する)である。そして、図3中右側が、密封対象流体が密封されている側とは反対側(以下、反密封対象流体側(A)と称する)である。密封対象流体による流体圧力によって、密封対象流体側(O)が高圧となり、反密封対象流体側(A)は密封対象流体側(O)に比べて低圧となる。また、本実施例においては、パッキン100は環状溝610内に装着されることでハウジング600に対して固定されており、軸500がハウジング600に対して相対的に移動すると、パッキン100と軸500との間で摺動する。
本実施例に係るパッキン100は、環状の胴体部110と、外周リップ120と、内周リップ130とを一体に有している。そして、胴体部110における密封対象流体側(O)の壁面と、外周リップ120の内周面122と、内周リップ130の外周面132により囲まれる空間によって、環状の装着溝Gが形成されている。この装着溝Gにバネ部材200が装着される。
外周リップ120は、装着溝Gを介して径方向外側に設けられる。この外周リップ120の外周面のうち、密封対象流体側(O)は、反密封対象流体側(A)から密封対象流体側(O)に向かうにつれて縮径する密封対象流体側傾斜面121aにより構成されている。また、外周リップ120の外周面のうち、反密封対象流体側(A)は、密封対象流体側(O)から反密封対象流体側(A)に向かうにつれて縮径する反対側傾斜面121bにより構成されている。これら密封対象流体側傾斜面121aと反対側傾斜面121bとの境界部121X付近がハウジング600に密着する。また、外周リップ120の内周面122の先端(密封対象流体側(O)の先端)には、バネ部材200の抜け落ちを抑制するための環状突起123が設けられている。
また、内周リップ130は、装着溝Gを介して径方向内側に設けられる。この内周リップ130の内周面のうち、密封対象流体側(O)は、反密封対象流体側(A)から密封対象流体側(O)に向かって拡径する密封対象流体側傾斜面131aにより構成されている。また、内周リップ130の内周面のうち、反密封対象流体側(A)は、密封対象流体側(O)から反密封対象流体側(A)に向かって拡径する反対側傾斜面131bにより構成されている。これら密封対象流体側傾斜面131aと反対側傾斜面131bとの境界部131X付近が軸500に密着する。また、これら密封対象流体側傾斜面131a及び反対側傾斜面131bによって、軸500の表面に対して摺動する摺動リップ部が構成される
。そして、反対側傾斜面131bの表面には、複数の溝131Sが形成されている。更に、内周リップ130の外周面132の先端(密封対象流体側(O)の先端)には、バネ部材200の抜け落ちを抑制するための環状突起133が設けられている。
。そして、反対側傾斜面131bの表面には、複数の溝131Sが形成されている。更に、内周リップ130の外周面132の先端(密封対象流体側(O)の先端)には、バネ部材200の抜け落ちを抑制するための環状突起133が設けられている。
バネ部材200は、パッキン100における装着溝G内に装着される。このバネ部材200は、装着溝Gの溝底側の底部210から径方向外側かつ密封対象流体側(O)に伸びて外周リップ120を径方向外側に押圧する外周押圧部220を備えている。また、バネ部材200は、装着溝Gの溝底側の底部210から径方向内側かつ密封対象流体側(O)に伸びて内周リップ130を径方向内側に押圧する内周押圧部230を備えている。このバネ部材200の具体的構成及び製法については、例えば、特許第6314487号公報に開示されているように、公知技術であるので、その説明は省略する。
そして、本実施例に係るパッキン100の内周リップ130においては、密封対象流体側傾斜面131aの軸500の外周面に対する勾配の方が、反対側傾斜面131bの軸500の外周面に対する勾配よりも大きく構成される。なお、本実施例においては、これら密封対象流体側傾斜面131a及び反対側傾斜面131bは、テーパ面により構成されている。そして、密封装置10の使用状態において、密封対象流体側傾斜面131aの軸500の外周面に対する傾斜角度A1と、反対側傾斜面131bの軸500の外周面に対する傾斜角度A2については、A1>A2を満たす。これにより、軸500とハウジング600が互いに往復移動する際においても、密封対象流体が漏れてしまうことを抑制することができる。その理由は、往復動用シールの密封理論により説明することができる。
図4及び図5を参照して、往復動用シールの密封理論について説明する。図4は軸500に対してパッキン100が反密封対象流体側(A)に移動する際の摺動リップ部付近の様子を模式的に示している。また、図5は軸500に対してパッキン100が密封対象流体側(O)に移動する際の摺動リップ部付近の様子を模式的に示している。
軸500に対してパッキン100が反密封対象流体側(A)に移動する際に、摺動部に形成される膜厚(密封対象流体Fの膜(例えば油膜)の厚み)をT1とする。また、軸500に対してパッキン100が密封対象流体側(O)に移動する際に、摺動部に形成される膜厚をT2とする。すると、T1>T2となる。これは、密封対象流体側傾斜面131aの軸500の外周面に対する勾配の方が、反対側傾斜面131bの軸500の外周面に対する勾配よりも大きいことに起因する。このように、T1>T2を満たすということは、密封対象流体Fが、密封対象流体側(O)に吸い込まれる吸込み現象が発生していることになる。従って、密封対象流体Fの漏れを抑制することができる。
<本実施例に係るパッキンの優れた点>
背景技術の中で説明した通り、樹脂製のパッキンの場合には、一般的に、膜形成能力が低いため、上記の密封理論の中で説明した厚みT1が薄くなる。そのため、T1とT2との差が小さく、吸込み効果は小さくなる。これに対して、本実施例に係るパッキン100においては、内周リップ130における反対側傾斜面131bの表面には、複数の溝131Sが形成されている。そのため、軸500に対してパッキン100が反密封対象流体側(A)に移動する際に、軸500の表面に付着されている密封対象流体Fが、複数の溝131Sに引き込まれ、密封対象流体側傾斜面131aと反対側傾斜面131bとの境界部131X付近に供給され易くなる。従って、摺動部に形成される密封対象流体Fによる膜の膜厚T1を、複数の溝131Sが形成されていない場合に比べて厚くすることができる。これにより、膜厚T1と膜厚T2との差を大きくすることができる。つまり、密封性能を高めることができる。従って、本実施例においては、樹脂製のパッキン100であっても、往復動用シールにおける密封理論に基づく密封機能を十分に発揮させることができる。
背景技術の中で説明した通り、樹脂製のパッキンの場合には、一般的に、膜形成能力が低いため、上記の密封理論の中で説明した厚みT1が薄くなる。そのため、T1とT2との差が小さく、吸込み効果は小さくなる。これに対して、本実施例に係るパッキン100においては、内周リップ130における反対側傾斜面131bの表面には、複数の溝131Sが形成されている。そのため、軸500に対してパッキン100が反密封対象流体側(A)に移動する際に、軸500の表面に付着されている密封対象流体Fが、複数の溝131Sに引き込まれ、密封対象流体側傾斜面131aと反対側傾斜面131bとの境界部131X付近に供給され易くなる。従って、摺動部に形成される密封対象流体Fによる膜の膜厚T1を、複数の溝131Sが形成されていない場合に比べて厚くすることができる。これにより、膜厚T1と膜厚T2との差を大きくすることができる。つまり、密封性能を高めることができる。従って、本実施例においては、樹脂製のパッキン100であっても、往復動用シールにおける密封理論に基づく密封機能を十分に発揮させることができる。
なお、本実施例においては、周方向に対して垂直方向に向かって伸びる溝131Sが周方向に間隔を空けて複数設けられている。より具体的には、これら複数の溝131Sは、反対側傾斜面131bの表面のうち、密封対象流体側傾斜面131aと反対側傾斜面131bとの境界部131Xから少し離れた位置から反密封対象流体側(A)に向かって、周方向に対して垂直方向に伸びるように構成されている。また、これら複数の溝131Sは、密封対象流体側(O)の少なくとも一部が、軸500と摺動する範囲に設けられるように構成されている。なお、溝131Sの深さは0.1mm以上0.3mm以下に設定すると好適である。また、溝131Sの幅は、1mm程度に設定すると好適である。更に、隣り合う溝131Sのピッチは3mm以上5mm以下に設定すると好適である。
しかしながら、本発明において、内周リップにおける反対側傾斜面の表面に形成される複数の溝のパターンは、上記実施例で説明した複数の溝131Sのパターンに限定されることはない。例えば、図6に示す変形例1のように、周方向に伸びる溝131T(つまり環状の溝131T)が軸方向に間隔を空けて複数設けられる構成を採用することもできる。この場合、密封対象流体側(O)の少なくとも一部の溝131Tは、軸500と摺動する範囲に設けられるように構成される。また、図7に示す変形例2のように、周方向に対して斜めに伸びる溝131Uが周方向に間隔を空けて複数設けられる構成を採用することもできる。これら複数の溝131Uにおいても、反対側傾斜面131bの表面のうち、密封対象流体側傾斜面131aと反対側傾斜面131bとの境界部131Xから少し離れた位置から反密封対象流体側(A)に向かって、周方向に対して斜めに伸びるように構成されている。また、これら複数の溝131Uは、密封対象流体側(O)の少なくとも一部が、軸500と摺動する範囲に設けられるように構成されている。これらの溝131T,131Uを採用した場合でも、上記実施例の場合と同様の効果を得ることができる。なお、図6及び図7は、上記の図2と同様に、内周リップの内周面の一部を拡大した図である。また、溝131T,131Uの溝深さ、溝幅、ピッチについては、上記の溝131Sの場合と同様である。
(その他)
上記実施例においては、外周リップ120と内周リップ130とを有する樹脂製のパッキン100において、内周リップ130に摺動リップ部が設けられる場合について示した。しかしながら、本発明においては、上記のようなパッキンに限定されることなく、摺動リップ部を有し、かつ、往復動用シールの密封理論が適用される各種の樹脂製のパッキンに適用することができる。例えば、上記実施例で示した樹脂製のパッキンの外周リップに摺動リップ部が設けられる場合にも適用することができる。また、外周リップを備えておらず、内周面側にのみシールリップ(摺動リップ部を有するシールリップ)を備えるパッキンにも適用することができる。
上記実施例においては、外周リップ120と内周リップ130とを有する樹脂製のパッキン100において、内周リップ130に摺動リップ部が設けられる場合について示した。しかしながら、本発明においては、上記のようなパッキンに限定されることなく、摺動リップ部を有し、かつ、往復動用シールの密封理論が適用される各種の樹脂製のパッキンに適用することができる。例えば、上記実施例で示した樹脂製のパッキンの外周リップに摺動リップ部が設けられる場合にも適用することができる。また、外周リップを備えておらず、内周面側にのみシールリップ(摺動リップ部を有するシールリップ)を備えるパッキンにも適用することができる。
10 密封装置
100 パッキン
110 胴体部
120 外周リップ
121a 密封対象流体側傾斜面
121b 反対側傾斜面
121X 境界部
122 内周面
123 環状突起
130 内周リップ
131a 密封対象流体側傾斜面
131b 反対側傾斜面
131S,131T,131U 溝
131X 境界部
132 外周面
133 環状突起
200 バネ部材
210 底部
220 外周押圧部
230 内周押圧部
500 軸
600 ハウジング
610 環状溝
F 密封対象流体
G 装着溝
100 パッキン
110 胴体部
120 外周リップ
121a 密封対象流体側傾斜面
121b 反対側傾斜面
121X 境界部
122 内周面
123 環状突起
130 内周リップ
131a 密封対象流体側傾斜面
131b 反対側傾斜面
131S,131T,131U 溝
131X 境界部
132 外周面
133 環状突起
200 バネ部材
210 底部
220 外周押圧部
230 内周押圧部
500 軸
600 ハウジング
610 環状溝
F 密封対象流体
G 装着溝
Claims (2)
- 互いに往復移動する2部材間の環状隙間を封止する樹脂製のパッキンであって、前記2部材のうちの一方の部材に摺動自在な摺動リップ部を有するパッキンにおいて、
前記摺動リップ部は、密封対象流体側の密封対象流体側傾斜面と、密封対象流体側とは反対側の反対側傾斜面とから構成されており、かつ、これらの傾斜面における前記一方の部材の表面に対する勾配については、前記密封対象流体側傾斜面の勾配の方が前記反対側傾斜面の勾配よりも大きく構成されると共に、
前記反対側傾斜面の表面には、複数の溝が形成されていることを特徴とするパッキン。 - 互いに往復移動する軸とハウジングとの間の環状隙間を封止する樹脂製のパッキンであって、前記ハウジングの軸孔内周面に密着する外周リップと、前記軸の外周面に摺動自在な内周リップとを備えるパッキンにおいて、
前記内周リップは、密封対象流体側とは反対側から密封対象流体側に向かって拡径する密封対象流体側傾斜面と、密封対象流体側から前記反対側に向かって拡径する反対側傾斜面とから構成される摺動リップ部を有し、かつ、これらの傾斜面における前記軸の外周面に対する勾配については、前記密封対象流体側傾斜面の勾配の方が前記反対側傾斜面の勾配よりも大きく構成されると共に、
前記反対側傾斜面の表面には、複数の溝が形成されていることを特徴とするパッキン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018159133A JP2020034039A (ja) | 2018-08-28 | 2018-08-28 | パッキン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018159133A JP2020034039A (ja) | 2018-08-28 | 2018-08-28 | パッキン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020034039A true JP2020034039A (ja) | 2020-03-05 |
Family
ID=69667578
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018159133A Pending JP2020034039A (ja) | 2018-08-28 | 2018-08-28 | パッキン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020034039A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102465115B1 (ko) * | 2021-08-23 | 2022-11-09 | 최병석 | 기밀장치 |
-
2018
- 2018-08-28 JP JP2018159133A patent/JP2020034039A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102465115B1 (ko) * | 2021-08-23 | 2022-11-09 | 최병석 | 기밀장치 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2013145056A (ja) | 密封装置 | |
JP5194898B2 (ja) | 密封装置及び密封装置の製造方法 | |
WO2015182408A1 (ja) | 密封構造及び密封装置 | |
WO2012132731A1 (ja) | 密封装置及び密封構造 | |
JP2020034039A (ja) | パッキン | |
JP2010242874A (ja) | 往復動用密封装置 | |
JP6432670B2 (ja) | 密封装置及び密封構造 | |
JP6779167B2 (ja) | シール材の配置構造 | |
KR102536592B1 (ko) | 축 시일 | |
JP2014077547A (ja) | 密封装置 | |
JP7163491B2 (ja) | 密封装置 | |
JP2021156314A (ja) | 密封装置 | |
JP2018076903A (ja) | 密封装置 | |
WO2015020075A1 (ja) | シールリング | |
JP2009287659A (ja) | 摺動シール | |
JP2009092112A (ja) | 密封構造 | |
JP2006162015A (ja) | 密封装置 | |
JP7130863B2 (ja) | 密封装置 | |
JP2010242791A (ja) | パッキン | |
KR20190094365A (ko) | 대상물 밀봉 장치 | |
JP6458905B2 (ja) | シールリング | |
WO2022264255A1 (ja) | 密封装置 | |
JP2018059551A (ja) | 密封構造 | |
JP2017133571A (ja) | 密封装置 | |
JP2007170629A (ja) | シールリングおよびシールリング製造方法 |