JP2020033594A - マグネトロンスパッタリング装置および金属酸化物膜の製造方法 - Google Patents

マグネトロンスパッタリング装置および金属酸化物膜の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】成膜される金属酸化物膜への酸素負イオンの入射を低減させることができるマグネトロンスパッタリング装置、これを用いた金属酸化物膜の製造方法を提供する。【解決手段】装置1は、金属酸化物よりなるターゲット4を保持するためのターゲットホルダー2と、ターゲットホルダー2に保持されるターゲット4の表面40と対向しかつ略平行なステージ面30を備えるステージ3とを有する。ターゲット4の表面40にエロージョンが形成されると推定されるエロージョン形成推定領域41をステージ面30上に垂直投影した領域をエロージョン投影領域31とし、ターゲット4の表面40とステージ面30との間の距離をXmmとする。装置1は、エロージョン投影領域31の外縁からステージ面30に沿って外方に0.15X以上0.60Xmm以下の範囲からなる軸外し位置7に、スパッタ粒子Pを堆積させる処理対象物Sを配置可能に構成してある。【選択図】図2

Description

本発明は、マグネトロンスパッタリング装置および金属酸化物膜の製造方法に関する。
従来、マグネトロンスパッタリング装置に金属酸化物からなるターゲットを設置し、DCスパッタリング法にて、基板上に金属酸化物膜を成膜する試みがなされている。
この際、スパッタガスとしては、通常、Arガスが用いられる。Arは、プラズマ中で電離してArイオンとなり、ターゲットを構成する原子を、スパッタ粒子としてプラズマ中に叩き出す。
スパッタ粒子は、10eV程度のエネルギーを有する状態で、プラズマ中に叩き出される。例えば、スパッタガスの圧力が1Paである場合、スパッタ粒子の平均自由工程は、約10mm程度となる。金属酸化物膜が成膜される基板とターゲットの間の距離が100mmであるとすると、スパッタ粒子は、基板に到達するまでにスパッタガスと数回の衝突を繰り返す。
スパッタ粒子とスパッタガスとの衝突は、弾性散乱である。スパッタ粒子は、スパッタガスと衝突を繰り返すうちにエネルギーを失い、スパッタガスと同程度のエネルギーとなる。これにより、スパッタ粒子の運動も方向性がなくなる。このような現象が熱化といわれている。
一方、ターゲットが金属酸化物からなる場合、酸素負イオンも生成する。酸素負イオンは、イオンシースにより加速され、200eV程度のエネルギーを有する状態で、ターゲットから飛び出す。このように高いエネルギーを有する酸素負イオンは、直進性が強い。
このように、スパッタリングしている間では、スパッタ粒子と酸素負イオンとがターゲットから放出されている。
ところで、基板上に形成された金属酸化物膜に酸素負イオンが入射すると、結晶構造が破壊され、酸素欠陥が生成する。このとき、酸素欠陥が色中心となって、金属酸化物膜が着色し、キャリアである電子が酸素欠陥に捕捉され、導電性が低下する。
このような問題を回避するため、特許文献1には、ターゲットから放出される酸素負イオンを遮蔽可能な遮蔽壁によって試料を囲むように構成することにより、成膜される金属酸化物膜への酸素負イオンの入射を低減させるマグネトロンスパッタリング装置、これを用いた金属酸化物膜の製造方法が開示されている。
特開2018−83971号公報
しかしながら、従来技術は、遮蔽壁によって基板を囲んだ状態としなければ、金属酸化物膜への酸素負イオンの入射を低減させることができず、未だ改良の余地がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、成膜される金属酸化物膜への酸素負イオンの入射を低減させることができるマグネトロンスパッタリング装置、これを用いた金属酸化物膜の製造方法を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、金属酸化物より構成されるターゲットを保持するためのターゲットホルダーと、
上記ターゲットホルダーに保持される上記ターゲットの表面と対向し、かつ略平行とされたステージ面を備えるステージと、を有しており、
上記ターゲットの表面からスパッタ粒子が飛び出すことによって上記ターゲットの表面にエロージョンが形成されると推定されるエロージョン形成推定領域を上記ステージ面上に垂直投影した領域をエロージョン投影領域とするとともに、上記ターゲットの表面と上記ステージ面との間の距離をXmmとしたとき、
上記エロージョン投影領域の外縁から上記ステージ面に沿って外方に0.15Xmm以上0.60Xmm以下の範囲からなる軸外し位置に、上記スパッタ粒子を堆積させる処理対象物を配置可能に構成してある、マグネトロンスパッタリング装置にある。
本発明の他の態様は、上記マグネトロンスパッタリング装置を用いた金属酸化物膜の製造方法であって、
上記軸外し位置に、上記処理対象物を配置し、
上記処理対象物の表面上に上記スパッタ粒子を堆積させて金属酸化物膜を成膜する、金属酸化物膜の製造方法にある。
上記マグネトロンスパッタリング装置におけるスパッタリング中、ターゲットからはスパッタ粒子と酸素負イオンとが放出される。スパッタ粒子の一部は、熱化し、ターゲットの表面からステージ面に向かう方向から外れ、外部に拡散して行く。一方、酸素負イオンは、ターゲットの表面に対してほぼ垂直に放出され、ステージ面に向かってほぼ直進する。
ここで、上記マグネトロンスパッタリング装置では、上記特定の軸外し位置上に処理対象物を配置することができる。そのため、上記マグネトロンスパッタリング装置によれば、従来技術のように特殊な遮蔽壁によって処理対象物を囲んだ状態としなくても、成膜される金属酸化物膜への酸素負イオンの入射を低減させることができる。
それ故、上記マグネトロンスパッタリング装置によれば、酸素負イオン照射による着色等の不具合が抑制され、導電性が高く、膜質の良好な金属酸化物膜を製造することが可能になる。
上記金属酸化物膜の製造方法では、上記マグネトロンスパッタリング装置を用い、軸外し位置に処理対象物を配置し、処理対象物の表面上にスパッタ粒子を堆積させて金属酸化物膜を成膜する。そのため、上記金属酸化物膜の製造方法によれば、酸素負イオン照射による着色等の不具合が抑制され、導電性が高く、膜質の良好な金属酸化物膜を製造することができる。
実施形態1のマグネトロンスパッタリング装置の要部を模式的に示した説明図である。 実施形態1のマグネトロンスパッタリング装置の要部を模式的に示した他の説明図である。 実施形態1のマグネトロンスパッタリング装置において、軸外し位置内に、処理対象物である基板を配置する構成の一例を模式的に示した説明図である。 実施形態2のマグネトロンスパッタリング装置の要部を模式的に示した説明図である。 実験例1における、シリコンウェハーの外縁からの距離とシート抵抗値との関係を示したグラフである。 実験例2における、シリコンウェハーの外縁からの距離とシート抵抗値との関係を示したグラフである。 実験例3における、中心軸側の基板端面からの距離とAZO膜の膜厚との関係を示したグラフである。 実験例4における、AZO膜の膜厚を変化させた場合の正反射率の変化を示したグラフである。 実験例5における、スパッタリング時間を変化させて成膜したAZO膜のX線回折パターンである。 実験例6における、3回成膜したAZO膜の正反射率を示したグラフである。
(実施形態1)
実施形態1のマグネトロンスパッタリング装置、これを用いた金属酸化物膜の製造方法について、図1〜図3を用いて説明する。先ず、本実施形態のマグネトロンスパッタリング装置の構成について説明する。
図1および図2に例示されるように、本実施形態のマグネトロンスパッタリング装置1は、ターゲットホルダー2と、ステージ3と、を有している。
ターゲットホルダー2は、ターゲット4を保持するためのものである。本実施形態では、ターゲットホルダー2は、ねじ等の締結部材(不図示)によりターゲット4を保持可能とされている。ターゲット4は、金属酸化物からなり、板状等の形状に構成されている。本実施形態では、ターゲット4の外形は、円形状とすることができる。なお、ターゲットホルダー2にターゲット4が保持された状態において、ターゲット4のターゲットホルダー2側の一面がターゲット4の裏面とされ、ターゲット4のターゲットホルダー2側の一面とは反対側の一面がターゲット4の表面40とされる。
ターゲット4を構成する金属酸化物は、例えば、アルミニウムおよびガリウムからなる群より選択される少なくとも1種の元素がドープされた酸化亜鉛などより構成することができる。この構成によれば、酸素負イオン照射による着色、導電性の低下が抑制され、近赤外領域において高い正反射率を有する、アルミニウムドープ酸化亜鉛膜(以下、AZO膜ということがある。)、ガリウムドープ酸化亜鉛膜(以下、GZO膜ということがある。)を製造することができる。また、この構成を採用したマグネトロンスパッタリング装置1により製造されるAZO膜、GZO膜は、透明導電性であって、近赤外領域において高い正反射率を有することから、近赤外線反射膜として有用である。また、AZO、GZOは、直接遷移型の半導体でバンドギャップが約3.37eVであるため、紫外線も吸収する。そのため、上記構成を採用したマグネトロンスパッタリング装置1により製造されるAZO膜、GZO膜は、紫外線遮蔽膜としても有用である。
ステージ3は、ターゲットホルダー2に保持されるターゲット3の表面と対向し、かつ略平行とされたステージ面30を備えている。ステージ面30には、通常使用時に、基板等の処理対象物Sを載置することができる。なお、図1および図2では、鉛直方向の上方にターゲット4、鉛直方向の下方にステージ3が配置された例が示されているが、鉛直方向の上方にステージ3、鉛直方向の下方にターゲット4が配置されていてもよい。前者の配置構成によれば、処理対象物Sが立体的である場合に、立体的な処理対象物Sの表面に金属酸化物膜を成膜しやすく、また、立体的な処理対象物Sをステージ面30に載置しやすいなどの利点がある。
本実施形態のマグネトロンスパッタリング装置1では、具体的には、ターゲットホルダー2およびステージ3は、真空チャンバー(不図示)内に設けられる。図1に例示されるように、ターゲットホルダー2のターゲット4側とは反対側の面には、ターゲット4の表面40側に磁場を発生させるための磁石ユニット5が設けられる。本実施形態において、磁石ユニット5は、例えば、図2に模式的に例示されるように、ターゲットホルダー2に保持されたターゲット4およびステージ3の中心を通る中心軸10上に配置された中心磁石50と、中心磁石50と離間された状態で中心磁石50の外周を取り囲むように配置された周辺磁石51とを有する構成とすることができる。なお、本実施形態では、上記中心軸10は、真空チャンバーの中心を通る。また、ターゲット4、ステージ3には、図2に例示されるように、電源部6によって電圧を印加可能とされている。ターゲット4は、陰極として機能し、ステージ3は、陽極として機能する。なお、公知のマグネトロンスパッタリング装置が備える構成は、適宜必要に応じて、本実施形態のマグネトロンスパッタリング装置1に適用することが可能である。
ここで、図1および図2に示すように、マグネトロンスパッタリング装置1において、ターゲット4の表面40からスパッタ粒子Pが飛び出すことによってターゲット4の表面40にエロージョンが形成されると推定されるエロージョン形成推定領域41をステージ面30上に垂直投影した領域をエロージョン投影領域31とする。また、ターゲット4の表面40とステージ面30との間の距離をXmmとする。ターゲット4のエロージョン形成推定領域41は、例えば、当該マグネトロンスパッタリング装置1に実際に使用するターゲット4と同じダミーターゲット等(不図示)を取り付けてDCスパッタリングを実施し、ダミーターゲットの表面に生じたエロージョンの位置から推定することができる。なお、図1および図2では、エロージョン形成推定領域41が、環状を呈する例が示されている。
エロージョン投影領域31、距離Xを上述のように定義したとき、マグネトロンスパッタリング装置1では、エロージョン投影領域31の外縁からステージ面30に沿って外方に0.15Xmm以上0.60Xmm以下の範囲からなる軸外し位置7に、スパッタ粒子Pを堆積させる処理対象物Sを配置可能に構成してある。なお、軸外し位置7に処理対象物Sを配置する構成には、軸外し位置7における鉛直方向上下の領域に処理対象物Sが配置される態様をも含む。また、処理対象物Sは、処理対象物Sの全てが軸外し位置7内に配置されていてもよいし、処理対象物のSの一部が軸外し位置7内に配置され、残りの部分が軸外し位置7外に配置されていてもよい。
図2では、軸外し位置7の全てが、ステージ面30の外周部に形成される例が示されている。なお、軸外し位置7の一部がステージ面30の外周部に形成されていてもよい。このような場合、マグネトロンスパッタリング装置1は、ステージ3に設けられ、処理対象物Sを保持する保持部材32をさらに有することができる。本実施形態では、処理対象物Sは、保持部材32に保持された状態で軸外し位置7上に配置される。つまり、ステージ面30の外周部に軸外し位置7が形成される場合に、保持部材32は、ステージ面30の外周部に処理対象物Sを突出させた状態となるように、処理対象物Sを保持可能に構成することができる。この構成によれば、ステージ面30上に軸外し位置7がない場合でも、保持部材32により軸外し位置7上に処理対象物Sを確実に配置することが可能になる。
なお、図1および図3では、処理対象物Sの一例として矩形状の基板が示されている。また、図3に示されるように、保持部材32は、具体的には、ねじ等の締結部材321によってステージ面30に固定可能に構成されている。図3では、長手方向を有する金属板材(例えば、アルミニウム、アルミニウム合金板材等)より形成された保持部材32の先端部に、スパッタ粒子Pの堆積面がステージ面30に沿うように基板が保持されている例が示されている。
上述した軸外し位置7は、金属酸化物膜の導電性向上などの観点から、好ましくは、エロージョン投影領域31の外縁から0.20Xmm以上、より好ましくは、0.25Xmm以上の範囲から構成することができる。また、上述した軸外し位置7は、金属酸化物膜の導電性向上などの観点から、好ましくは、エロージョン投影領域31の外縁から0.55Xmm以下、より好ましくは、0.50Xmm以下の範囲から構成することができる
次に、本実施形態のマグネトロンスパッタリング装置1の作用効果について説明する。
本実施形態のマグネトロンスパッタリング装置1におけるスパッタリング中、ターゲット4からはスパッタ粒子Pと酸素負イオンIとが放出される。スパッタ粒子Pの一部は、熱化し、ターゲット4の表面からステージ面30に向かう方向から外れ、外部に拡散して行く。一方、酸素負イオンIは、ターゲット4の表面に対してほぼ垂直に放出され、ステージ面30に向かってほぼ直進する。
ここで、本実施形態のマグネトロンスパッタリング装置1では、上述した特定の軸外し位置7上に処理対象物Sを配置することができる。そのため、本実施形態のマグネトロンスパッタリング装置1によれば、従来技術のように特殊な遮蔽壁によって処理対象物Sを囲んだ状態としなくても、成膜される金属酸化物膜への酸素負イオンIの入射を低減させることができる。
それ故、本実施形態のマグネトロンスパッタリング装置1によれば、酸素負イオンI照射による着色等の不具合が抑制され、導電性が高く、膜質の良好な金属酸化物膜を製造することが可能になる。
次に、本実施形態の金属酸化物膜の製造方法について説明する。
本実施形態の金属酸化物膜の製造方法では、上述したマグネトロンスパッタリング装置1が用いられる。そして、本実施形態の金属酸化物膜の製造方法では、上述した軸外し位置7に、処理対象物Sが配置される。次いで、処理対象物Sの表面上にスパッタ粒子Pを堆積させることにより、金属酸化物膜が成膜される。
次に、本実施形態の金属酸化物膜の製造方法の作用効果について説明する。
本実施形態の金属酸化物膜の製造方法では、上述したマグネトロンスパッタリング装置1を用い、軸外し位置7に処理対象物Sを配置し、処理対象物Sの表面上にスパッタ粒子Pを堆積させて金属酸化物膜を成膜する。そのため、本実施形態の金属酸化物膜の製造方法によれば、酸素負イオンI照射による着色等の不具合が抑制され、導電性が高く、膜質の良好な金属酸化物膜を製造することができる。
本実施形態の金属酸化物膜の製造方法において、軸外し位置7の範囲内で、処理対象物Sを中心軸10側に近づくように配置した場合には、成膜される金属酸化物膜の膜厚を厚くすることができ、軸外し位置7の範囲内で、処理対象物Sを中心軸10から遠ざかるよう配置した場合には、成膜される金属酸化物膜の膜厚を薄くすることができる。このように、本実施形態の金属酸化物膜の製造方法では、軸外し位置7の範囲内で処理対象物Sの位置を適宜変更することで、膜厚の異なる金属酸化物膜を容易に成膜することができる。また、本実施形態の金属酸化物膜の製造方法において、例えば、スパッタリングの電力および/または時間を調整すれば、位置を変更せずとも、金属酸化物膜の膜厚や電気抵抗値(導電性)を調整することができる。
なお、マグネトロンスパッタリング装置1、金属酸化物膜の製造方法にて説明した事項については、互いに適宜参照することができる。
(実施形態2)
実施形態2のマグネトロンスパッタリング装置、これを用いた金属酸化物膜の製造方法について、図4を用いて説明する。なお、実施形態2以降において用いられる符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
図4に例示されるように、本実施形態のマグネトロンスパッタリング装置1は、さらに、ターゲット4とステージ3との間に、スリット80を有するマスク部材8を有している。マスク部材8は、例えば、各種の金属材料、石英ガラスなどより構成することができる。
図4に例示されるように、側面視で見た場合に、本実施形態のマグネトロンスパッタリング装置1では、エロージョン形成推定領域41のスリット80に最も近い部位411と、スリット80とを結んだ直線の延長線81が、軸外し位置7と交わるように構成されている。なお、本実施形態では、環状を呈するエロージョン形成推定領域41のうち、ターゲット4の表面40に位置する外縁端部が、エロージョン形成推定領域41のスリット80に最も近い部位411とされている。また、スリット80の形状としては、例えば、円弧状、矩形状等を例示することができ、特に限定されない。
この構成によれば、熱化したスパッタ粒子Pは、スリット80を通って、軸外し位置7上に配置された処理対象物Sの表面に確実に堆積できる。その一方で、酸素負イオンIは、マスク部材8によって遮蔽される。そのため、上記構成によれば、成膜される金属酸化物膜への酸素負イオンIの入射をより低減させやすくなる。また、上記構成によれば、ステージ面30に向かって直線的に飛来してくるスパッタ粒子Pはマスク部材8によってカットされ、スリット80を通って軸外し位置7に飛来してくるスパッタ粒子Pだけを選択的に利用することができる。また、上記構成によれば、プレスパッタ時にも不要なスパッタ粒子Pの飛来を抑制することができる。それ故、上記構成によれば、膜質のよい金属酸化物膜の製造に有利である。その他の構成および作用効果は、実施形態1と同様である。
なお、上述した従来技術における遮蔽壁は、基板を固定した金属板から連続した金属板を基板上部に張り出すとともに、基板の両側面にも基板を固定した金属板から連続した金属板を張り出すように構成されている。この遮蔽壁は、特殊な形状であるうえ、上述した軸外し位置上を覆うことができない。
本実施形態の金属酸化物膜の製造方法では、本実施形態のマグネトロンスパッタリング装置1が用いられる。そのため、上記と同様に、成膜される金属酸化物膜への酸素負イオンIの入射をより低減させやすくなる。その他の構成および作用効果は、実施形態1と同様である。
(実施形態3)
実施形態3のマグネトロンスパッタリング装置、これを用いた金属酸化物膜の製造方法について説明する。
本実施形態において、ターゲットホルダー2に保持されるターゲット4は、矩形状の外形とされている。また、エロージョン形成推定領域41、これをステージ面30上に垂直投影したエロージョン投影領域31は、いずれも直線状を呈している。また、本実施形態のマグネトロンスパッタリング装置1は、処理対象物Sを移動可能に構成されている。その他の構成は、マスク部材8を有する実施形態2のマグネトロンスパッタリング装置1と同様である。但し、マスク部材8におけるスリットの形状は、矩形状とされている。
本実施形態のマグネトロンスパッタリング装置1によれば、ステージ面30に向かって直線的に飛来してくるスパッタ粒子Pはマスク部材8によってカットされ、スリット80を通って軸外し位置7に飛来してくるスパッタ粒子Pだけを選択的に利用することができる。この際、大型基板等、処理対象物Sがスリット80の面積に対して十分に大きな面積を有する場合であっても、本実施形態のマグネトロンスパッタリング装置1では、処理対象物Sを順次移動させることができるので、スリット80を通って軸外し位置7に飛来してくるスパッタ粒子Pだけを用いて大面積の金属酸化物膜を連続的に成膜することができる。その他の作用効果は、実施形態2と同様である。
本実施形態の金属酸化物膜の製造方法では、本実施形態のマグネトロンスパッタリング装置1が用いられる。そのため、上記と同様に、比較的品質のよい金属酸化物膜を連続的に大面積で成膜することができる。その他の構成および作用効果は、実施形態2と同様である。
(実験例1)
−軸外し位置の探索(1)−
マグネトロンスパッタリング装置(アネルバ社製、「SPF-210H」)における真空チャンバー内のターゲットホルダーに、アルミニウムドープ酸化亜鉛からなる円盤状(直径4インチ=101.6mm)のターゲットを取り付けた。当該マグネトロンスパッタリング装置において、ターゲットの表面とステージ面との間の距離Xは65mmである。また、ステージは、略円柱形状を呈しており、ステージ直径は90mmである。また、ターゲットは、酸化亜鉛中にアルミニウムがAlとして2重量%含まれている。
なお、ターゲットホルダーの裏面側には、磁石ユニットが設けられており、磁石ユニットによって平行磁場が生成し、そこにできている磁場トンネル内で電子が螺旋運動することにより高密度プラズマが生成する。磁場トンネル内で高密度プラズマが起きて高イオン化率となり、その部分が集中的にスパッタされることでターゲットが削られていく。長時間の使用によりターゲットの表面の一部が凹んでいくことで、エロージョンが形成される。
本実験例では、ターゲットにおけるエロージョン形成推定領域は、過去の実験にて使用した同じターゲットに生じたエロージョンの位置から推定した。具体的には、本実験例では、エロージョン形成推定領域を、ターゲットホルダーに保持されたターゲットおよびステージの中心を中心とする外径70mm、内径50mmの環状の形状を呈するものと推定した。
軸外し位置を確認するため、ステージ直径よりも大きな直径を有するシリコンウェハー(直径5インチ=127mm)をステージ面上に載置した。なお、上記エロージョン形成推定領域をステージ面上に垂直投影したエロージョン投影領域の外縁からステージ面に沿って外方に0.15Xmm(本実験例では、9.8mm)以上0.60Xmm(本実験例では、39mm)以下の範囲は、ステージ面の外周部に存在する。そのため、本実験例では、ターゲットホルダーに保持されたターゲットおよびステージの中心を通る中心軸からシリコンウェハーの中心を20mmずらした位置に配置し、当該位置をずらした側では、エロージョン投影領域の外縁からステージ面に沿って外方に0.15Xmm以上0.60Xmm以下の範囲内に、シリコンウェハーの表面が確実に存在するように調整した。
次いで、電力:400W、スパッタリング時間:20分間、スパッタガス:Ar、10SCCM、ベース圧力:1×10−5Pa、スパッタリング圧力:0.7Paという成膜条件にて、DCスパッタリングを行い、シリコンウェハーの表面全面にAZO膜を成膜した。なお、上記のDCスパッタリングによると、環状のエロージョン形成推定領域の直下からその内側には、酸素負イオンが入射する。
次いで、成膜されたAZO膜について、ターゲットホルダーに保持されたターゲットおよびステージの中心を通る中心軸からステージ径方向外方に向かって、四探針法にてシート抵抗値を測定した。なお、AZO膜の膜厚は、スパッタリング時の電力に比例し、シート抵抗値もAZO膜の膜厚に依存する。400Wの電力で成膜した場合、シート抵抗値が1Ω以下であれば、膜の品質は良いものと判断できる。
図5に、シリコンウェハーの外縁からの距離とシート抵抗値との関係を示す。なお、図5には、ターゲットホルダーに保持されたターゲットおよびステージの中心を通る中心軸の位置(図5中、45mmの位置)、エロージョン投影領域の外縁の位置(中心軸から35mmの位置、つまり、図5中、80mmの位置)、エロージョン投影領域の外縁からステージ面に沿って外方に0.15Xmmの位置(ここでは、エロージョン投影領域の外縁からステージ面に沿って外方に9.8mmの位置、つまり、図5中、90mmの位置)、同じく0.60Xmmの位置(ここでは、エロージョン投影領域の外縁からステージ面に沿って外方に39mmの位置、つまり、図5中、120mmの位置)がそれぞれ示されている。
図5によれば、次のことがわかる。スパッタリング後、シリコンウェハー上には同心円状の干渉縞が観察された。そして、その同心円の中央部である、中心軸周りでは、シート抵抗値が40〜50Ω/□と比較的高い値を示した。また、上記中央部の外周部では、干渉縞が同心円状に密に分布しており、シート抵抗値が300〜500Ω/□とさらに高い値を示した。この部分は、酸素負イオンの入射によって膜が損傷しているといえる。上記外周部のさらに外側には、白色の帯状円が観察された。帯状円の位置は、図5でいえば、80mmの位置付近であった。この白い帯状円の部分では、シート抵抗値は10〜20Ω/□であり、帯状円の外側では同心円の間隔が広くなっていた。そして、エロージョン投影領域の外縁からステージ面に沿って外方に0.15Xmm以上0.60Xmm以下の範囲では、シート抵抗値が1Ω/□以下となっていた。これは、この範囲には酸素負イオンが入射せず(飛来せず)、品質の高いAZO膜が形成されたためである。
上記の結果から、エロージョン投影領域の外縁からステージ面に沿って外方に0.15Xmm以上0.60Xmm以下の範囲からなる軸外し位置上に、スパッタ粒子を堆積させる処理対象物を配置可能に構成することによって、従来技術のように特殊な遮蔽壁によって処理対象物を囲んだ状態としなくても、成膜される金属酸化物膜への酸素負イオンの入射を低減させることができ、その結果、酸素負イオン照射による着色が抑制され、導電性が高く、膜質の良好な金属酸化物薄膜を製造できることが確認された。なお、本実験例では、電力400Wで成膜しているが、例えば、電力200Wで成膜した場合には、AZO膜の膜厚が薄くなり、シート抵抗値は高めとなるが、概ね1Ω前後のシート抵抗値であれば、品質の良い膜が成膜できていると考えられる。
(実験例2)
−軸外し位置の探索(2)−
ターゲットの表面とステージ面との間の距離Xを45mmとした点以外は、実験例1と同様にして、シリコンウェハー外縁からの距離とシート抵抗値との関係を求めた。その結果を図6に示す。
図6によれば、エロージョン投影領域の外縁からステージ面に沿って外方に0.15Xmm以上の範囲において、シート抵抗値が1Ω/□以下となっていた。この結果から、ターゲットの表面とステージ面との間の距離Xが変わっても、実験例1と同様の結果が得らえることがわかる。
(実験例3)
−基板の配置位置と金属酸化物膜の膜厚との関係−
実験例1のマグネトロンスパッタリング装置を用い、図3に示したように、ステージの外周部に基板を突出させた状態となるように、保持部材にて基板を保持した。つまり、本実験例において、基板は、保持部材に保持された状態で上述した軸外し位置に配置される。具体的には、基板は、エロージョン投影領域の外縁から近い方の端面が、エロージョン投影領域の外縁から15mmの位置にあり、エロージョン投影領域の外縁から遠い方の端面が、エロージョン投影領域の外縁から35mmの位置にある。したがって、基板は、上述したエロージョン投影領域の外縁から0.15X=9.8mm以上0.60X=39mm以下(X=65mm)の領域内に存在している。
なお、本実験例では、基板には、大きさ20mm×20mm、厚さ1mmの高純度石英ガラス基板を用いた。また、保持部材は、長手方向の長さ115mm、幅15mm、厚さ1.5mmのアルミニウム板からなる。保持部材は、基板側とは反対側の端部に形成された直径3mmの穴にねじを螺合することによりステージ面に取り付けた。また、基板は、保持部材におけるねじ側とは反対側の端部表面にポリイミド製両面テープにて固定した。
実験例1と同じ条件にて、DCスパッタリングを行い、基板上にAZO膜を成膜した。なお、本実験例において、基板は加熱していない。
図7に、中心軸側の基板端面からの距離とAZO膜の膜厚との関係を示す。図7の横軸において、0mmの位置が、エロージョン投影領域の外縁から近い方の基板端面の位置である。また、20mmの位置が、エロージョン投影領域の外縁から遠い方の基板端面の位置である。
図7によれば、次のことがわかる。ターゲットホルダーに保持されたターゲットおよびステージの中心を通る中心軸に近い方が、熱化したスパッタ粒子の粒子濃度が高くなり、中心軸から外側に行くほど、熱化したスパッタ粒子の粒子濃度が低くなることがわかる。例えば、エロージョン投影領域の外縁から近い方の基板端面から2.5mmの位置では、膜厚は、1600nm程度である。また、エロージョン投影領域の外縁から外側に行くほど膜厚は減少し、エロージョン投影領域の外縁から近い方の基板端面から17.5mmの位置では、膜厚は、1050nm程度まで薄くなっている。
上記の結果から、スパッタリング時の電力やスパッタリング時間を調節する以外にも、上述した軸外し位置の範囲内で基板の位置を変えることで、成膜される金属酸化物膜の膜厚を調節できることがわかる。
(実験例4)
−AZO膜の膜厚を変化させた場合の正反射率の変化−
実験例3と同様にして、膜厚を変化させたAZO膜を複数作製し、正反射率を測定した。但し、AZO膜の正反射率を測定する際に、石英ガラスの裏面が平滑であると、反射光に裏面反射も入ってしまうため、正確な正反射率を測定することができない。そのため、本実験例では、石英ガラス基板の裏面を600メッシュの炭化ケイ素研磨剤にて曇りガラス状にした。したがって、本実験例において、石英ガラス基板は透明ではなく、透光性を有している。また、スパッタリング時間は、20分から1分まで変化させた。スパッタリング温度は、室温とした。
図8に、AZO膜の厚さを変化させた場合の正反射率の変化を示す。図8に示されるように、スパッタリング時間が20分の場合、波長1400nm付近、スパッタリング時間が5分の場合、波長1250nm付近で正反射率が0になった。これはAZO膜に由来するものと考えられる。一方、スパッタリング時間が3分以下の場合、正反射率が0にはならず、波長1300nm付近で正反射率が4%程度の極小値を示した。石英ガラス基板の正反射率を測定したところ、全波長にわたって4%程度の正反射率を示した。
また、スパッタリング時間が20分の場合、波長1400nm付近から正反射率が上昇し、波長2500nm付近で正反射率が60%の最大値を示した。また、スパッタリング時間が5分の場合、スパッタリング時間が20分の場合よりも低波長の波長1250nmから近赤外線を反射し始め、波長2500nm付近で正反射率が60%の最大値を示した。また、スパッタリング時間が3分の場合、正反射率の最大値は、波長2500nmでも40%以下であった。そして、スパッタリング時間を3分、2分、1分と短縮すると、近赤外線の正反射率の最大値は、波長2500nmで30%、20%、10%と低下した。
なお、本実験例における成膜速度は、約60〜70nm/分であるため、スパッタリング時間が5分の条件で成膜されたAZO膜の膜厚は、約300〜350nmである。また、上記正反射率の測定以外にも、各膜のシート抵抗値も併せて測定した。図5中に示したシート抵抗値は、石英ガラス基板の中央で四探針法にて測定した値である。
本実験例では、スパッタリング時間が3分以下の場合には、正反射率が0にはならなかった。一方、スパッタリング時間が5分以上の場合には、膜厚が薄いため1400nm付近の波長の光に対してAZO膜は透明になり、石英基板ガラスの反射率を示しているものと推測される。上記の結果から、より透明で近赤外線反射率の高い品質のよいAZO膜を得るためには、スパッタリング時間を5分間以上とすることが好ましいといえる。
(実験例5)
−AZO膜の結晶相−
実験例4にて作製した、スパッタリング時間を変化させて成膜したAZO膜について、結晶相を調べた。測定には、リガク社製、Rad−2X薄膜X線回折装置を用いた。装置運転条件は、40kV、30Aで2θが20°〜70°までの角度を走査するという条件とした。その結果を図9に示す。
実験例4では、スパッタリング温度が室温であったにも関わらず、スパッタリング時間が1分、3分、5分、20分のいずれの場合についても、ZnOの回折ピークが観察された。但し、本実験例では、ZnOの(002)、(102)、(103)の3つの回折ピークしか観察されなかった。これは、結晶が配向しているためである。結晶は、完全にc軸配向しているわけではないが、(101)、(100)の回折ピークが観察されなかったことから、各AZO膜では、かなりの程度結晶が配向しているものと考えられる。回折ピークの強度は、スパッタリング時間が最も長い20分の場合が最も高かった。また。回折ピークの強度は、スパッタリング時間が5分、3分、1分になるにつれて減少した。
(実験例6)
−3回成膜したAZO膜の正反射率−
スパッタリング電力:400W、スパッタリング時間:20分、図8と同じ位置という条件で、3回成膜したAZO膜について測定した正反射率を、図10に示す。なお、図10中に示したシート抵抗値は、石英ガラス基板の中央で四探針法にて測定した値である。
図10によれば、いずれのAZO膜も波長1400nm付近で正反射率が0となり、波長が長くなるについて正反射率が増加し、波長2500nm付近において正反射率が60%の最大値を示した。また、いずれのAZO膜もシート抵抗値が1Ω以下とほぼ同じ値を示した。この結果から、上述した軸外しの位置上に基板を配置して成膜することで、高い再現性で膜質のよいAZO膜を成膜できることが確認された。
本発明は、上記各実施形態、各実験例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
1 マグネトロンスパッタリング装置
2 ターゲットホルダー
3 ステージ
30 ステージ面
31 エロージョン投影領域
4 ターゲット
40 ターゲットの表面
41 エロージョン形成推定領域
7 軸外し位置
P スパッタ粒子
S 処理対象物

Claims (5)

  1. 金属酸化物より構成されるターゲットを保持するためのターゲットホルダーと、
    上記ターゲットホルダーに保持される上記ターゲットの表面と対向し、かつ略平行とされたステージ面を備えるステージと、を有しており、
    上記ターゲットの表面からスパッタ粒子が飛び出すことによって上記ターゲットの表面にエロージョンが形成されると推定されるエロージョン形成推定領域を上記ステージ面上に垂直投影した領域をエロージョン投影領域とするとともに、上記ターゲットの表面と上記ステージ面との間の距離をXmmとしたとき、
    上記エロージョン投影領域の外縁から上記ステージ面に沿って外方に0.15Xmm以上0.60Xmm以下の範囲からなる軸外し位置に、上記スパッタ粒子を堆積させる処理対象物を配置可能に構成してある、マグネトロンスパッタリング装置。
  2. 上記ステージに設けられ、上記処理対象物を保持する保持部材を有しており、
    上記処理対象物は、上記保持部材に保持された状態で上記軸外し位置に配置される、請求項1に記載のマグネトロンスパッタリング装置。
  3. 上記ターゲットと上記ステージとの間に、スリットを有するマスク部材を有しており、
    上記エロージョン形成推定領域の上記スリットに最も近い部位と、上記スリットとを結んだ直線の延長線が、上記軸外し位置と交わるように構成されている、請求項1または2に記載のマグネトロンスパッタリング装置。
  4. 上記金属酸化物は、アルミニウムおよびガリウムからなる群より選択される少なくとも1種の元素がドープされた酸化亜鉛より構成される、請求項1〜3のいずれか1項に記載のマグネトロンスパッタリング装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のマグネトロンスパッタリング装置を用いた金属酸化物膜の製造方法であって、
    上記軸外し位置に、上記処理対象物を配置し、
    上記処理対象物の表面上に上記スパッタ粒子を堆積させて金属酸化物膜を成膜する、金属酸化物膜の製造方法。
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