JP2020032718A - 無線綴じ製本 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の製本と比較して、従来の製本と比較して生産工程が少なく、かつ優れた見開き性および高い生産性を備える無線綴じ製本を提供することを目的とする。【解決手段】無線綴じ製本であって、複数の紙状材で構成された本体部10と、本体部の端面部に形成されて、紙状材を接着させる接着部20と、を具備し、接着部は、ポリウレタンを含む材料で構成されており、紙状材を綴じるための固定具を有さないことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、無線綴じ製本、具体的には、優れた見開き性および生産性を備える無線綴じ製本に関する。
一般的に、本は、本身と呼ばれる本文の部分と、表紙とで構成されている。そして、本の製本方法には、書籍等に用いられる伝統的な製本方法である「糸かがり綴じ」と、「無線綴じ」とがある。「糸かがり綴じ」とは、製本する際に糸を使って紙を固定する製本方法である。
一方、「無線綴じ」とは、製本する際に糸を使わない製本方法であり、本身の背(製本した際に背表紙となる部分)にガリと呼ばれる筋状の傷を設け、その部分に糊等の接着剤を塗布すると共に、表紙と本身の表紙および裏表紙に相当する部分の背側に数ミリ幅の糊をそれぞれ塗布し、その表紙および裏表紙と本身とを接着させて固定するというものである。その無線綴じの1つとして、特許文献1に開示されている製本や特許文献2に開示されている製本構造がある。
特開2018−1456号公報 特開2012−232468号公報
しかしながら、図10に示すように、表紙Cに厚紙を用いて無線綴じ製本すると、背表紙の強度も加わって、のどの部分Tが変形(屈曲)しにくくなることから、のど部分Tの強度がより増大する。その結果、製本の見開き性が悪くなる(見開き角θが小さくなる)という問題点があった。
また、特許文献1に開示されている製本は、湿気硬化型ポリウレタンホットメルト接着剤を発泡させる必要があるため、生産性が低くなるという問題点があった。また、特許文献1に開示されている製本は、表紙を付ける必要があり、見開き性が悪くなるという問題点があった。
さらに、特許文献2に開示されている製本構造では、見開き性はよいが、構造が複雑で、生産性が低いという問題点があった。
この他に、見開き性がよい製本の1つとして、糸かがり綴じ製本の1種であるコデックス製本(コデックス装)がある。コデックス製本は、糸を使って複数の紙をまとめて固定(纏り)した後、表紙等を貼りつけず、本身の背(製本した際に背表紙となる部分)に接着剤を塗布して、前述した纏りを複数固定して製本するというものである。なお、ここで塗布される接着剤は、各纏りがズレてしまうのを防止するために用いられており、各紙を固定するものではない。そして、コデックス製本の見開き性は、糸によって担保されている。
このようなコデックス製本は、糸を使って紙を固定する工程が必要になるため、生産性が低くなるという問題点があった。また、コデックス製本では背面に糸が現れてしまい、製本の意匠性(美観)が低下するという問題点があった。さらに、コデックス製本では、上述したように、表紙等を貼りつけず、本身の背に接着剤を塗布して、前述した纏りを複数固定して製本するため、強度が低いという問題点があった。また、各ページごとに厚さが異なる紙を使った製本をすることができないという問題点があった。
そして、厚さの異なる紙状材で構成された製本のうち、見開き性がよく、かつ生産性が良いものは今まで存在しなかった。
本発明は上述した事情に鑑み、優れた見開き性および高い生産性を備える無線綴じ製本を提供することを目的とする。
本発明の発明者は、上述した問題点に関して鋭意研究を続けた結果、以下のような画期的な無線綴じ製本を見出した。
上記課題を解決するための本発明の第1の態様は、複数の紙状材で構成された本体部と、本体部の端面部に形成されて、紙状材を接着させる接着部と、を具備する無線綴じ製本であって、接着部は、ポリウレタンを含む材料で構成されており、紙状材を綴じるための固定具を有さない、ことを特徴とする無線綴じ製本にある。
ここで、「紙状材」には、紙だけでなく、紙状(薄膜状)のもの、例えば木材、革や、複数の紙が糸かがり綴じされたもの(糸かがり部)、複数の紙が針金綴じされたもの(針金綴じ部)または複数の紙がミシン綴じされたもの(ミシン綴じ部)のように複数の紙がまとめられた部材等も含まれる。
従来の製本では、接着部のみで紙状材を固定することができず、製本業界の当業者はそのような発想さえなかったが、本発明者はその従来の概念を打ち破り、接着部のみで紙状材を固定でき、かつ優れた見開き性と十分な耐久性(強度)を有することを初めて見出したのである。
かかる第1の態様では、紙状材と接着部との接着強度が高く、かつ接着部が十分な柔軟性を有するので、優れた見開き性および生産性を備えた無線綴じ製本を提供することができる。また、本態様は、従来の製本と比較して生産工程が少ないので、生産効率を向上させることができる。
本発明の第2の態様は、本体部を包むための表紙部を有さないことを特徴とする第1の態様に記載の無線綴じ製本にある。
かかる第2の態様では、優れた美観や意匠性を有し、かつより優れた生産性を備えた無線綴じ製本を提供することができる。
本発明の第3の態様は、ポリウレタンを含む材料は、ポリウレタンホットメルト接着剤であることを特徴とする第1または2の態様に記載の無線綴じ製本にある。
ここで、「ポリウレタンホットメルト接着剤」とは、熱可塑性ポリウレタン樹脂を主成分とする接着剤をいう。
かかる第3の態様では、紙状材と接着部との接着強度がより高く、かつ接着部が十分な柔軟性を有するので、より優れた見開き性を備えた無線綴じ製本を提供することができる。
本発明の第4の態様は、端面部には、紙状材の紙面に対して交差する方向に複数の溝が形成されていることを特徴とする第1〜第3の態様の何れか1つに記載の無線綴じ製本にある。
かかる第4の態様では、紙状材と接着部との接着強度を向上させることができるので、製本の強度を向上させることができる。
本発明の第5の態様は、本体部は、厚みが異なる紙状材で構成されていることを特徴とする第1〜第4の態様の何れか1つに記載の無線綴じ製本にある。
かかる第5の態様では、厚さが異なる紙状材で構成されていても、優れた見開き性および高い生産性を備える無線綴じ製本を提供することができる。
本発明の第6の態様は、複数の紙状材の少なくとも1つの厚みtpが次式を満たすことを特徴とする第1〜第5の態様の何れか1つに記載の無線綴じ製本にある。
0.02mm≦tp≦3mm
かかる第6の態様では、厚さが上記の範囲にある紙状材で構成されていても、優れた見開き性および高い生産性を備える無線綴じ製本を提供することができる。
本発明の第7の態様は、接着部の厚みtrが次式を満たすことを特徴とする第1〜第6の態様の何れか1つに記載の無線綴じ製本にある。
0.1mm≦tr≦5mm
かかる第7の態様では、より高い生産性を備える無線綴じ製本を提供することができる。
本発明の第8の態様は、前記紙状材が、複数の紙が糸かがり綴じされたもの、複数の紙が針金綴じされたものおよび複数の紙がミシン綴じされたものの少なくとも何れか1つを含むことを特徴とする第1〜第7の態様の何れか1つに記載の無線綴じ製本にある。
複数の糸かがり部がまとめられた糸かがり綴じ製本、複数の針金綴じ部がまとめられた製本または複数のミシン綴じ部がまとめられた製本では、糸や針金等で綴じられた部分の近傍が幅方向に膨らんでしまうという問題点があった。
かかる第8の態様では、十分な見開き性を有しつつ、そのような問題点が発生せずに幅方向が平坦な製本を提供することができる。
本発明の第9の態様は、接着部が透明または半透明であり、紙状材の接着部が形成される端面部の少なくとも一部を彩色し、製本した際に、接着部を通して模様が表示されるようにしたことを特徴とする第1〜第8の態様の何れか1つに記載の無線綴じ製本にある。
かかる第9の態様では、接着部の美観や意匠性を向上させた無線綴じ製本を提供することができる。また、紙状材として、複数の糸かがり部、針金綴じ部またはミシン綴じ部を用いた場合には、透明または半透明の接着部を通して、それらに用いられた糸や針金が見えるので、接着部の美観や意匠性を向上させた無線綴じ製本を提供することができる。
図1は実施形態1に係る無線綴じ製本の概略斜視図である。 図2は製本を開いた際にX方向から見た時の実施形態1に係る製本の概略側面図である。 図3は実施形態1に係る無線綴じ製本の製造工程を示す概略底面図である。 図4は実施例および比較例の引張強度試験の結果を示す表である。 図5は実施例および比較例の見開き性試験の結果を示す表である。 図6は接着部の厚みが異なる実施例の引張強度試験の結果を示す表である。 図7は接着部の厚みが異なる実施例の見開き性試験の結果を示す表である。 図8は実施形態2に係る紙状材の色彩状態を示す概略図である。 図9は背面から見た際の実施形態2に係る製本の概略図である。 図10は開いた際に下方から見た時の従来の製本の概略図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る無線綴じ製本の実施形態を説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
(実施形態1)
図1は、本実施形態に係る無線綴じ製本の概略斜視図である。この図に示すように、製本1は、矩形状で厚さが異なる複数の紙状材11a〜11iを重ねて構成された本体部10と、本体部の右側側面部(端面部)に設けられた接着部20で構成されている。本体部10には、通常の製本に用いられているような本体部を包むための表紙等は設けられておらず、かつ紙状材11a〜11iを固定するための糸や固定具も取り付けられていない。すなわち、製本1は、接着部20のみで紙状材11a〜11iを固定できる構造となっている。
紙状材としては、紙状の薄い材質のものであれば特に限定されない。紙状材としては、例えば、洋紙(アート紙、コート紙、マット紙、上質紙、中質紙)、和紙、合成紙、板紙(段ボール原紙、紙器用板紙、雑板紙)、皮革、合成皮革、木材、布等が挙げられる。
また、紙状材の厚みTpも特に限定されないが、紙状材として、厚みTpが0.02mm〜3mmの範囲にあるものを用いることができ、厚みTpが0.05mm〜2mmの範囲にあるものが取扱い易いので好ましく、厚みTpが0.1mm〜1mmの範囲にあるものがさらに取り扱い易いのでより好ましい。
次に、接着部20は、ポリウレタンを含む材料で構成されていれば特に限定されないが、見開き性や耐久性(強度)の面から、反応性ポリウレタンホットメルト接着剤(樹脂)から構成されるものが好ましい。反応性ポリウレタンホットメルト接着剤としては、例えば、ポリオールとポリイソシアネートとの反応物であるイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーが挙げられる。
ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリオール、水添ポリブタジエンポリオール、ダイマージオール等が挙げられる。
また、ポリイソシアネートとしては、例えば、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシプロピレンポリオキシテトラメチレングリコール等が挙げられる。
なお、上述したポリオールやポリイソシアネートは、それぞれ1種類で構成されてもよいし、2種以上で構成されていてもよい。
また、接着部20の厚みTrは、本体部10との接着強度(耐久度)が十分であれば特に限定されないが、接着部20の厚みTrが0.1mm〜5mmの範囲にあるものであれば生産性が高くかつ接着強度が十分なので好ましく、0.2mm〜2mmの範囲にあるものであれば生産性がより高くかつ接着強度が十分なのでより好ましく、0.2mm〜1mmの範囲にあるものであれば生産性がさらに高くかつ接着強度が十分なので特に好ましい。
さらに、本体部10の右側側面部には、紙面に対して交差する方向(紙面が重なっている方向)に複数の溝が形成されている。これらの溝の間隔は特に限定されないが、一定であれば紙状材と接着部との接着強度が向上するので好ましい。なお、溝の深さも特に限定されない。
また、溝の形状も特に限定されないが、表紙から裏表紙に向かって紙状材の紙面に対して垂直方向に形成されると紙状材と接着部との接着強度を向上させることができるので好ましく、表紙から裏表紙に向かって紙状材の紙面に対して交差する方向(交差角が90度より小さくなるように)形成されている方が紙状材と接着部との接着強度を向上させることができるのでより好ましい。
このように構成された製本1は、図2に示すように、製本1を開いた時に接着部20が屈曲するので、従来の製本が有するようなのど部分が存在せず、十分な見開き性を有することになる。図2では、製本1を見開いた際の状態を分かり易くするために、接着部20が拡大して描かれているが、実際は見開き面側方向Yから見た際に、紙11fと紙11gとの間の接着部20はほとんど見えず、紙11fと紙11gとがあたかも1つの紙のように繋がって見えるようになっている。
また、製本1は、異なる厚さの紙11a〜11iで構成されているが、何れの紙の部分で見開いたとしても、優れた見開き性を有し、かつ十分な耐久性を有するようになっている。
次に、製本1の製造方法について説明する。図3に示すように、厚さは異なるが、同じ矩形状の紙11a〜11iを束ねて本体部10を形成する(図3(a))。次に、本体部10の左側側面部(後述する反応性ポリウレタンホットメルト接着剤等を塗布する側面部)に、ラフニング、ミーリング、ノッチングの少なくともいずれか1つを施す。
その後、刷毛、ローラーおよびノズル等を用いて、厚さが0.5mmになるように、反応性ポリウレタンホットメルト接着剤等のポリウレタンを含む材料を塗布する(図3(b))。その状態のまま12時間〜48時間放置し、ポリウレタンを含む材料を硬化させることで製本1を製造することができる。
このように、本実施形態に係る製本1は少ない工数で容易に製造することができる。また、製本1は、特別な器具を用いることなく製造することができるので、従来の製本と比較して生産性が高いものとなっている。
<引張強度試験および見開き性試験>
厚みが異なる2種類のA4サイズの紙(上質紙(81.5g/m)、上質紙(104.7g/m))を各60枚用意し、接着剤として反応性ポリウレタンホットメルト接着剤(太陽精機株式会社製:HMR−115)を用いて、上述したように製本し、実施例1(表紙なし)および実施例2(表紙なし)をそれぞれ作製した。また、この製本されたものに、反応性ポリウレタンホットメルト接着剤を用いて、上質紙(81.5g/m)で構成した製本には厚さ0.11mmのA3サイズの紙を、上質紙(104.7g/m)で構成した製本には厚さ0.18mmのA3サイズの紙を包むようにそれぞれ貼り付け、実施例1(表紙あり)および実施例2(表紙あり)をそれぞれ作製した。
また、接着剤としてエチレン酢酸ビニル系樹脂(太陽精機株式会社製:ホリゾンメルトHM−221)を用いたことを除いて、実施例1(表紙あり)および実施例2(表紙あり)と同様に製本して比較例1および比較例2をそれぞれ作製した。
これらの実施例および比較例に対し、引張強度試験を行った。引張強度試験としては、具体的には、製本(60枚の紙で製本)した後、その中央(30枚目、31枚目)に配置される2枚の紙(引張用紙)が露出するように、製本を折り曲げる。そして、一方の引張用紙の先端部をヒトが把持すると共に、他方の引張用紙の先端部を別のヒトが把持し、一方の引張用紙の先端部を他方の引張用紙の反対側方向に引っ張る引張強度試験を行った。その結果を図4示す。
ここで、「○」は十分な強度があることを、「×」は使用に耐え得る強度がないことを示す。
この図から分かるように、本発明に係る製本(実施例1および実施例2)は、エチレン酢酸ビニル樹脂系樹脂を用いた製本(比較例1および比較例2)と比較して、紙の厚さ(Tp)が変わっても十分な強度があることが分かった。
また、本発明に係る製本の見開き性を調べるために、各実施例および比較例を開いた際の見開き角を調べた。見開き性試験としては、具体的には、製本(60枚の紙で製本)した際に、その中央(30枚目、31枚目)に配置される2枚の紙(引張用紙)が露出するように、製本を折り曲げる。そこに、重さ3.5kgのA4サイズの重しを、見開いた製本の見開き部(引張用紙が接合している部分)上に1分間載置した。その後重しを外し、分度器を用いて、見開き部における2つの引張用紙が成す角度(見開き角(°))を測定した。その結果を図5示す。
この図から分かるように、本発明に係る製本(実施例1および実施例2)は、エチレン酢酸ビニル樹脂系樹脂を用いた製本(比較例1および比較例2)と比較して、紙の厚さ(Tp)が変わっても高い見開き性を有することが分かった。
次に、接着部の厚み(Tr)と、引張強度との関係を調べるために、同様の引張強度試験を行った。具体的には、接着部の厚み(Tr)と、使用した紙の厚み(Tp)をそれぞれ変えて製本したものと、それに上述したものと同じ表紙を付けたものをそれぞれ作製し、それらに荷重をかけて製本が破れた(壊れた)際の荷重を測定した。その結果を図6に示す。
この図から分かるように、接着部の厚さが0.3mm〜1.0mmの範囲にあれば十分な引張強度があることが分かった。特に、接着部の厚さが0.5mm〜1.0mmの範囲にあれば、非常に高い引張強度を有することが分かった。
また、これらの製本の一部に対して、上述した見開き性試験を行った。その結果を図7に示す。
この図から分かるように、本発明に係る製本は十分な見開き性を有し、特に表紙がないものについては非常に高い見開き性を有することが分かった。なお、紙の厚さが厚ければ厚いほど、見開き性が高くなることも分かった。
(実施形態2)
実施形態1では、本体部の側面部に何ら彩色を施さなかったが、本発明はこれに限定されない。例えば、図8に示すように、本体部を構成する各紙状材(例えば紙11D)の接着部が形成される側面部の一部を着色し、図9に示すように、本体部を構成した際に、文字や模様が形成されるようにしてもよい。そして、接着部は、透明または半透明の材料で構成されている方が好ましい。接着部が透明または半透明の場合には、接着部を透して、本体部の接着部側の側面部に形成された文字や模様を見ることができる。
このように製本1Aを構成することにより、製本1Aの美観や意匠性を向上させることができる。
(他の実施形態)
上述した実施形態では、本体部10の左側側面部に、ラフニング、ミーリング、ノッチング等を施すようにしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、本体部の左側面部にこれらの処理を行わなくてもよい。本発明に係る製本は引張強度が強いものとなっているが、接着部が設けられた紙状材の一方の角部のみに荷重をかけると、その紙状部材を容易に切り離すことができるようになっている。
そして、ラフニング等が施されていない紙状部材は、接着層が設けられた端部表面が綺麗(滑らか)な状態で切り離すことができる。なお、ラフニング等が施されたものを切り離した場合には、接着部が設けられた端部表面が荒れた状態となる。
また、上述した実施形態では、いわゆる表紙(裏表紙を含む)を付けないように製本したが、本発明はこれに限定されない。例えば、製本の表面・裏面に、接着部と接着しない表紙(紙状材よりも強度があるものや、意匠性が高いもの)をそれぞれ設けてもよい。このように製本を構成することにより、製本の美観や意匠性を向上させることができる。
さらに、上述した実施形態では、紙状材として1枚の紙等を用いたが、本発明はこれに限定されない。紙状材として、例えば、複数の紙が糸かがり綴じされたもの(糸かがり部)、複数の紙が針金綴じされたもの(針金綴じ部)または複数の紙がミシン綴じされたもの(ミシン綴じ部)のように複数の紙がまとめられた部材を用いてもよい。なお、これらは1部だけで製本されたものが従来から存在するが、本発明はこれらの部材を複数まとめて製本したものになる。
複数の糸かがり部がまとめられた糸かがり綴じ製本、複数の針金綴じ部がまとめられた製または複数のミシン綴じ部がまとめられた製本では、糸や針金等で綴じられた部分の近傍が幅方向に膨らんでしまうという問題点があったが、本発明では、十分な見開き性を有しつつ、そのような問題点が発生せずに幅方向が平坦な無線綴じ製本を提供することができる。
さらに、接着部が透明または半透明の場合には、接着部を通して、それらに用いられた糸や針金が見えるので、接着部の美観や意匠性を向上させた無線綴じ製本を提供することができる。
1、1A 製本
10 本体部
11a、11b、11c、11d、11e、11f、11g、11h、11i、11D
20 接着部


Claims (9)

  1. 複数の紙状材で構成された本体部と、
    前記本体部の端面部に形成されて、前記紙状材を接着させる接着部と、
    を具備する無線綴じ製本であって、
    接着部は、ポリウレタンを含む材料で構成されており、
    前記紙状材を綴じるための固定具を有さない、
    ことを特徴とする無線綴じ製本。
  2. 前記本体部を包むための表紙部を有さないことを特徴とする請求項1に記載の無線綴じ製本。
  3. 前記ポリウレタンを含む材料は、ポリウレタンホットメルト接着剤であることを特徴とする請求項1または2に記載の無線綴じ製本。
  4. 前記端面部には、紙状材の紙面に対して交差する方向に複数の溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の無線綴じ製本。
  5. 前記本体部は、厚みが異なる紙状材で構成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の無線綴じ製本。
  6. 前記複数の紙状材の少なくとも1つの厚みtpが次式を満たすことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の無線綴じ製本。
    0.02mm≦tp≦3mm
  7. 前記接着部の厚みtrが次式を満たすことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の無線綴じ製本。
    0.1mm≦tr≦5mm
  8. 前記紙状材が、複数の紙が糸かがり綴じされたもの、複数の紙が針金綴じされたものおよび複数の紙がミシン綴じされたものの少なくとも何れか1つを含むことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の無線綴じ製本。
  9. 前記接着部が透明または半透明であり、
    前記紙状材の接着部が形成される端面部の少なくとも一部を彩色し、製本した際に、前記接着部を通して模様が表示されるようにしたことを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の無線綴じ製本。

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