JP2020032663A - インクジェットプリンター、インクジェットプリンターの制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
まず、プリンター1の構成について説明する。
図1は、プリンター1の構成を示す外観斜視図である。以下の説明では、図1に示すプリンター1が水平面上に置かれるものとして上方向と下方向とに沿う鉛直方向をZ軸方向とし、水平面に沿う方向をX軸方向及びY軸方向として図示する。本実施形態では、プリンター1の幅方向をX軸方向とし、奥行方向をY軸方向とし、高さ方向をZ軸方向として示している。X軸方向と、Y軸方向と、Z軸方向とは、それぞれが異なる方向であり、相互に直交する。
図2は、プリンター1の構成を示す模式図である。図3は、ヘッド21の構成を示す平面図である。なお、ヘッド21は、インクジェットヘッドである。
図2に示すように、プリンター1は、筐体12内にX軸方向に延伸するガイド軸32を備える。ガイド軸32は、筐体12内におけるZ軸方向の所定の高さ位置にフレーム18に支持された状態で架設される。ガイド軸32の上方となる高さ位置でX軸方向に延びるレール部33を有する。レール部33はフレーム18の一部を曲げ加工して形成され、ガイド軸32と共に支軸として機能する。キャリッジ20は、ガイド軸32及びレール部33に案内されてガイド軸32の延伸方向であるX軸方向に移動可能となる。ヘッド21は、キャリッジ20に支持されてX軸方向にキャリッジ20と共に往復移動する。ヘッド21は、液体としてのインクを吐出するノズルNが開口するノズル面21Aを有する。
ここで、ノズル列NRを構成する複数のノズルNが形成された範囲の搬送方向Yの寸法をノズル列寸法NLとする。そして、ヘッド21が幅方向としてのX軸方向に移動したとき、+Z方向からみてノズル列寸法NLと用紙Sとが重なる部分が走査領域Eとなる。
制御部60は、プリンター1が印刷等で消費したインク消費量を管理しており、記憶素子から読み取った残量情報からインク消費量を減算することで、現在のインク残量を管理する。プリンター1の電源オン時に記憶素子からインク残量を読み出し、プリンター1の電源オフ時にそれまで測定したインク残量の情報を記憶素子に書き込む。
そして、例えば、制御部60が、インクカートリッジ27内のインク残量が所定値に達すると、操作パネル15にインクカートリッジ27の交換を示唆するメッセージを表示させる。また、制御部60は、ヘッド21からのインクの吐出を停止させる。
インクカートリッジ27の着脱は、メンテナンスカバー14を開状態にすることで行うことができる。
なお、実施形態では、インクカートリッジ27のインクの残量が所定値に達した場合、新たなインクカートリッジ27と交換する構成を例に説明したが、これに限定されず、例えば、インクカートリッジ27のインクの残量が所定値に達した場合、インクカートリッジ27内にインクを補充する構成であってもよい。
ロール体Rから解かれた用紙Sは、搬送部40に沿って形成される搬送経路Vに沿って搬送される。
また、搬送部40には、搬送モーター39の動作を検出する第2エンコーダー58が設けられる。第2エンコーダー58は図5に示す。
また、各駆動ローラー45を駆動する搬送モーター39が所定の駆動量だけ駆動されるときの、各駆動ローラー45における用紙Sの搬送量は、各駆動ローラー45間で連結される伝達ギヤのギヤ比や、各駆動ローラー45の直径等によって適宜設定される。本実施形態においては、用紙Sが搬送方向Yに搬送されるときの、第1ローラー対41、第2ローラー対42及び第3ローラー対43における各駆動ローラー45の用紙Sの搬送量は、ローラー対44の駆動ローラー45の搬送量よりも大きい。換言すれば、上流側のローラー対44の駆動ローラー45に対して第1ローラー対41、第2ローラー対42及び第3ローラー対43における各駆動ローラー45は増速された状態である。
また、本実施形態では、用紙Sが搬送方向Yに搬送されるときの、第2ローラー対42の駆動ローラー45における所定の駆動量あたりの用紙Sの搬送量は、第1ローラー対41の駆動ローラー45の搬送量よりも大きくなるように構成される。例えば、伝達ギヤのギヤ比や、各駆動ローラー45の直径等によって設定される。従って、第1ローラー対41と第2ローラー対42との間は増速領域となる。
なお、搬送部40周辺の詳細な構成については後述する。
図4に示すように、第1ローラー対41では、駆動ローラー45の軸中心の方が、従動ローラー46の軸中心よりも、搬送方向Yにおいて、距離d1だけ下流側に位置する。同様に、第2ローラー対42でも、駆動ローラー45の軸中心の方が、従動ローラー46の軸中心よりも、搬送方向Yにおいて、距離d2だけ下流側に位置する。そして、第1ローラー対41による用紙Sの挟み位置P1は、媒体支持部30による用紙Sの支持位置Pよりも+Z方向に位置する。また、第2ローラー対42による用紙Sの挟み位置P2は、第1ローラー対41による用紙Sの挟み位置P1よりも+Z方向に位置する。なお、本実施形態において各ローラー対による挟み位置とは、図4に示されるようなY軸方向及びZ軸方向に延在する平面において、ローラー対を構成する2つのローラー軸中心を結ぶ線分と、2つのローラーの外周とが交差する点である。
凹部100は、用紙Sの下流側の先端部を−Z方向に移動させるものである。具体的には、ロール体Rから繰り出された用紙Sの下流側の先端部は、巻き癖が付いるため、用紙Sを媒体支持部30に位置させた際、用紙Sの下流側の先端部が+Z方向に浮きやすい状態となり、媒体支持部30上における用紙Sの姿勢が安定しない。このため、用紙Sの下流側の先端部を凹部100に位置させることにより、用紙Sの先端部が−Z方向に移動することで用紙Sの浮きを防止することができる。なお、本実施形態の凹部100は、後述する矯正領域Q(図9参照)としても機能する。
図5は、プリンター1の制御構成を示すブロック図である。
図5に示すように、プリンター1は、図示しないホスト装置から受信した印刷データに基づく画像を用紙Sに印刷する。プリンター1は、キャリッジ20や搬送部40等を制御する制御部60を備える。
制御部60には、ヘッド21、キャリッジモーター23、給送モーター37及び搬送モーター39が電気的に接続される。また、制御部60には、操作パネル15、メンテナンスカバー14の開閉を検出するカバーセンサー57、第1エンコーダー26、第2エンコーダー58、用紙Sの搬送経路Vに設けられた媒体検出器59及びインクカートリッジ27に設けられた記憶素子が接続される。
印刷モードは、ヘッド21から用紙Sにインクを吐出させるインク吐出において、用紙Sの所定面積当たりのインクの吐出量に応じて設定される。本実施形態の印刷モードは、第1モードと第2モードとを有する。
第2モードは、第1モードよりも用紙Sの所定面積当たりのインクの吐出量が小さいインク吐出である。換言すれば、第1モードは高画質印刷を行う場合の印刷モードであり、第2モードは高速印刷を行う場合の印刷モードである。
ここで、隣接するノズルN同士の間隔を超える解像度で印刷する場合は、1本のラスターラインを印刷した後に、用紙Sを僅かに送り、所望の解像度に達するように何回かキャリッジ20を走査し、所望の解像度になったら次のサイクルに移行する処理が繰り返される。
なお、画像が完成した領域を第1領域F1とする。
また、3パス目から形成されたラスターラインのうち、搬送方向の上流側の一部である第3領域F3は、ラスターラインがあと2本形成されていない非ドット領域が形成された状態であり、図示しない5パス目及び6パス目のラスターラインが上記非ドット領域に形成された時点で画像形成が完了となる。
また、4パス目から形成されたラスターラインのうち、搬送方向の上流側の一部である第4領域F4は、ラスターラインがあと3本形成されていない非ドット領域が形成された状態であり、図示しない5パス目、6パス目及び7パス目のラスターラインが上記非ドット領域に形成された時点で画像形成が完了となる。
ここで、第1領域F1から第4領域F4では、それぞれの領域において用紙Sの所定面積当たりのインクの吐出量が異なる。具体的には、第1領域F1における用紙Sの所定面積当たりのインクの吐出量は第2領域F2よりも多い。第2領域F2における用紙Sの所定面積当たりのインクの吐出量は第3領域F3よりも多い。第3領域F3における用紙Sの所定面積当たりのインクの吐出量は第4領域F4よりも多い。従って、第1領域F1から第4領域F4に向けて、インクの吐出量の勾配が形成され、用紙Sの所定面積当たりのインクの吐出量が徐々に少なくなる。
なお、画像が完成した領域を第1領域G1とする。
ここで、第1領域G1と第2領域G2では、それぞれの領域において用紙Sの所定面積当たりのインクの吐出量が異なる。具体的には、第1領域G1における用紙Sの所定面積当たりのインクの吐出量は第2領域G2よりも多い。従って、第1領域G1から第2領域G2に向けて、インクの吐出量の勾配が形成され、用紙Sの所定面積当たりのインクの吐出量が少なくなる。
図8は、インク吐出が中断された際の用紙Sの状態の一例を示す説明図である。
媒体支持部30に支持された用紙Sに向けてヘッド21からインクが吐出されると、吐出されたインクが用紙Sの表面に付着し、用紙Sに付着したインクは用紙Sの内部に浸透する。そして、用紙Sの内部に浸透したインクは、用紙Sの主成分である木材繊維等を膨潤させ、その後、図8に示すように、膨潤した繊維同士の押し合いにより膨張変形し、用紙Sの一部が媒体支持部30の支持位置Pからヘッド21側に向けて凸状に膨らむ。いわゆるコックリングが発生する。当該用紙Sの膨らみは用紙Sの幅方向であるX軸方向に沿って一様に発生する。
また、膨潤による用紙Sの膨らみ具合は、時間経過とともに変化がみられる。例えば、インク吐出後の数分間では、インクの吸収により用紙Sの膨らみが最も大きくなっていく。一方、インク吐出から十数分後においてはインクの蒸発により用紙Sの膨らみが治まっていく。
従って、例えば、インクカートリッジ27の交換時に、インク吐出を中断させる際、インクカートリッジ27の交換作業に数分間を要する場合、用紙Sの膨らみが大きくなってヘッド21のノズル面21Aに接触してしまう。これにより、ノズル面21Aが汚れてインクの吐出不良が発生し、画像品質が低下してしまう。
また、プリンター1の小型化を考慮した場合、X軸方向の寸法が短くなるため、ヘッド21のX軸方向の移動距離が制限され、用紙Sとノズル面21Aとが対向しない位置までヘッド21を移動できない場合も考えられる。
この場合は、ヘッド21に対して用紙Sの膨らみ部分を退避させることが考えられる。しかしながら、この場合も上記同様に、用紙Sの膨らみが治まるまでに十数分かかるため、インクカートリッジ27の交換作業の直後に用紙Sを元の位置に戻すことができず、生産性が低下する。
そこで、本実施形態では、インク吐出が中断されたとき、用紙Sの膨らみ部分を搬送経路V上の矯正領域Qに位置させ、用紙Sの姿勢を矯正する。
これにより、用紙Sの姿勢が矯正され、用紙Sの膨らんだ部分が矯正前より平坦化される。これにより、インクカートリッジ27の交換作業の直後に用紙Sを元の位置に戻しても、用紙Sがノズル面21Aに接触することがなく、インクの吐出不良の発生を防止できる。また、生産性の向上に寄与することができる。
従って、本実施形態では、印刷モード毎に矯正領域Qに退避させる退避対象部分Kを規定し、当該退避対象部分Kを矯正領域Qに位置させ、用紙Sの姿勢を矯正する。退避対象部分Kは、用紙Sの膨らむ部分である。これにより、印刷モードに応じて効率良く用紙Sの姿勢を矯正することができる。なお、本実施形態において、退避対象部分Kを矯正領域Qに退避させることは、退避対象部分Kを矯正領域Qに位置させることを意味する。
本実施形態では、印刷モードとして上記の第1モード及び第2モードを一例として説明する。
まず、第1モードは、第2モードより所定面積当たりのインクの吐出量が多い印刷モードである。第1モードの場合、図6に示すように、第2領域F2において用紙Sの膨潤による膨らみ具合が他の領域となる第1領域F1、第3領域F3、第4領域F4に比べて大きい。第1モードの場合は、第1領域F1から第4領域F4に向けてインクの吐出量が徐々に減少する中で、ラスターラインが全て形成された状態となる第1領域F1に隣接した第2領域F2に大きな膨らみが発生する。また、第2領域F2における膨らみ具合が大きい理由としては、図6に示すように、第2領域F2は、第3領域F3及び第4領域F4に比べラスターラインが形成されていない領域が最も狭い。このため、第2領域F2では、ラスターラインが形成されていない領域に対して膨潤した繊維同士の押し合いにより膨張変形の度合いが第3領域F3及び第4領域F4に比べて高くなるために膨らみが大きくなると考えられる。本実施形態では、第1領域F1うちの上流側と、第2領域F2と、第3領域F3と、第4領域F4と、を第1退避対象部分K1として規定する。すなわち、第1モードにおける第1退避対象部分K1は、インク吐出が中断されたときに走査領域E内に位置する部分である。
矯正領域Qは、用紙Sの退避対象部分Kを退避させる領域である。矯正領域Qは、用紙Sの搬送経路Vにおいてヘッド21が走査する走査領域Eと異なる領域に配置される。そして、矯正領域Qは、用紙Sの姿勢を矯正する領域である。すなわち、矯正領域Qは、ヘッド21によるインク吐出が中断されたとき、用紙Sの退避対象部分Kを退避させ、用紙Sの退避対象部分Kの姿勢を矯正するための領域である。
これにより、用紙Sの第1退避対象部分K1、第2退避対象部分K2は走査領域Eより下流側に退避されるため、用紙Sの退避時に第1退避対象部分K1、第2退避対象部分K2がヘッド21に接触してノズル面21Aを汚すことがない。また、用紙Sを走査領域Eより下流側に退避させた際、用紙Sの一部が排紙口16から排紙され、筐体12の外部に露呈される。従って、用紙Sに印刷された画像部分が外気に触れることによって乾燥をより促進させることができる。
また、第2矯正領域Q2は、走査領域Eよりも下流側に設けられた凹部100である。本実施形態の凹部100は媒体支持部30に設けられる。
これにより、第1モードにおける第1退避対象部分K1の退避時の移動距離と、第2モードにおける第2退避対象部分K2の退避時の移動距離との差を小さくすることができる。すなわち、第1退避対象部分K1は、走査領域E内に位置する部分であるが、第2退避対象部分K2は、走査領域E内に位置する部分と走査領域Eの上流側に位置する部分と含むため、共通の矯正領域Qを基準点として、第1退避対象部分K1を退避させるための移動距離と、第2退避対象部分K2を退避させるための移動距離と、を比べた場合、第2退避対象部分K2を退避させるための移動距離の方が長くなる。このため、例えば、第2矯正領域Q2を、第1矯正領域Q1よりも搬送経路Vの下流側に配置した場合、第2退避対象部分K2を退避させるための移動距離がさらに長いものとなり、プリンター1の構造も大型化してしまう。また、印刷モードにより移動距離が異なると搬送制御が複雑化し、搬送誤差が生じるおそれがある。このため、本実施形態では、第1モードにおける退避動作の移動距離と第2モードにおける退避動作の移動距離とのバランスを考慮し、印刷モードごとの移動距離を短くさせ、また、各印刷モードにおける移動距離の差を小さくすることができる。従って、プリンター1の小型化と搬送制御の簡略化を図ることができる。
図10及び図11は、第1モードにおけるプリンター1の制御方法を説明する動作図である。図12及び図13は、第2モードにおけるプリンター1の制御方法を説明する動作図である。なお、図10から図13では、説明を容易とするため、プリンター1を−X方向から見た側面図と用紙Sを+Z方向から見た平面図とを対応させて示している。
制御部60は、ホスト装置から受信した印刷データに基づいて、印刷モードが第1モードとして認識し、キャリッジ20、ヘッド21及び搬送部40等を駆動させる。これより、用紙Sに画像が印刷される(図6参照)。
このとき、図10の例では、走査領域Eに対応する用紙Sの位置には、用紙Sに形成された画像の第1領域F1の一部と、第2領域F2と、第3領域F3と、第4領域F4と、が位置した状態である。
第1モードであるときは、走査領域Eに対応した用紙Sの部分において膨らみが発生する。その中でも、特に、第2領域F2で膨らみが顕著に発生する。
これにより、第1退避対象部分K1で発生する膨らみ部分のノズル面21Aへの接触を防止することができる。
そして、制御部60は、搬送部40を駆動させ、第1矯正領域Q1に退避された用紙Sの第1退避対象部分K1を走査領域Eに移動させる。これにより、用紙Sは、インク吐出が中断されたときの位置に復帰する。
元の位置に復帰した第1退避対象部分K1は、第1矯正領域Q1において平坦状に矯正されているため、第1退避対象部分K1とノズル面21Aとは接触しない。
制御部60は、ホスト装置から受信した印刷データに基づいて、印刷モードが第2モードとして認識し、キャリッジ20、ヘッド21及び搬送部40等を駆動させる。これより、用紙Sに画像が印刷される(図7参照)。
このとき、図12の例では、走査領域Eに対応する用紙Sの位置には、用紙Sに形成された画像の第2領域G2が位置した状態である。
第2モードであるときは、走査領域Eに対応した用紙Sの部分の上流側部分と、走査領域Eより上流側とを含む連続した領域において膨らみが発生する。
これにより、第2退避対象部分K2で発生する膨らみ部分のノズル面21Aへの接触を防止することができる。
そして、制御部60は、搬送部40を駆動させ、第2矯正領域Q2に退避された用紙Sの第2退避対象部分K2を走査領域Eに移動させる。これにより、用紙Sは、インク吐出が中断されたときの位置に復帰する。
元の位置に復帰した第2退避対象部分K2の姿勢は、第2矯正領域Q2において矯正されているため、第2退避対象部分K2とノズル面21Aとは接触しない。
さらには、用紙Sの膨らみを抑制するために、媒体支持部30に用紙Sを吸着させるための吸着機構等を設ける必要が無いので、プリンター1の小型化、低コスト化を図ることができる。
図14は、本変形例にかかるプリンター1Aの構成を示す一部模式図である。
図14に示すように、媒体支持部30の搬送方向上流の+Z方向端部には、媒体支持部30の一部が切り落された切欠き部101が形成されている。そして、切欠き部101とローラー対44の駆動ローラー45との間に、−X方向から見たときに凹部状の空間が形成される。当該空間は用紙Sを搬送する搬送経路Vにおいて、走査領域Eより上流側に設けられた領域であり、当該領域を第3矯正領域Q3(Q)としてもよい。また、経路形成部材19に倣った搬送経路Vを第4矯正領域Q4(Q)としてもよい。
このようにしても、第1退避対象部分K1または第2退避対象部分K2は、凹部100に退避され、凹部100に倣った状態で保持される。これにより、用紙Sの姿勢を矯正することができる。
このようにしても、第1退避対象部分K1または第2退避対象部分K2は、第1矯正領域Q1に退避され、第1ローラー対41と第2ローラー対42との間で保持される。これにより、用紙Sの姿勢を矯正することができる。
また、各種印刷モードに応じて、適宜退避対象部分Kを規定し、矯正領域Qに退避させてもよい。このようにしても、上記同様の効果を得ることができる。
そこで、上記構成によれば、インクジェットヘッドによるインク吐出が中断されたとき、膨らむ可能性のある媒体の部分を退避対象部分として走査領域と異なる矯正領域に位置させる。これにより、膨らみよる媒体とインクジェットヘッドとの接触が防止され、インクジェットヘッドの吐出不良を低減させることができる。
また、上記構成では、インク吐出のモードに応じて、すなわちインクの吐出量に応じて矯正領域に退避させる媒体の退避対象部分が異なる。これには、同一種の媒体であっても、インクの吐出量によって媒体の膨らむ部分が異なるからである。
そこで、インク吐出が第1モードと、第1モードより所定面積当たりのインクの吐出量が小さい第2モードと、があるとき、第1モードの場合では、媒体の走査領域内に位置する部分を退避対象部分として矯正領域に退避させる。一方、第2モードの場合では、走査領域内に位置する部分と走査領域より上流側に位置する部分とを含む部分を退避対象部分として矯正領域に退避させる。
ここで、矯正領域とは媒体の姿勢を矯正する領域であり、第1モードにおける退避対象部分及び第2モードにおける退避対象部分はそれぞれ矯正領域において媒体の姿勢が矯正される。すなわち、それぞれの退避対象部分における膨らみが解消され、媒体は平坦化される。
従って、インク吐出の中断後に、インク吐出を再開するにあたり、上記退避対象部分を走査領域に戻した場合、媒体の退避対象部分の姿勢は矯正されているため、退避対象部分とインクジェットヘッドとが接触しない。これにより、インクジェットヘッドの汚れが発生せず、インクジェットヘッドの吐出不良を低減させることができる。
まとめると、上記構成によれば、インク吐出のモードに応じて矯正領域に退避させる退避対象部分を異ならせて退避させ、退避させた矯正領域において媒体の姿勢を矯正する。これにより、インク吐出の中断時における媒体のインクジェットヘッド擦れを防止するとともに、インク吐出の再開時における媒体のインクジェットヘッド擦れを防止する。従って、画像品質を向上させることができる。
また、媒体は増速領域において平坦化した状態で保持される。すなわち、媒体に形成された画像領域の部分が変形しない。これにより、画像品質を高めることができる。
そこで、上記構成によれば、インクジェットヘッドによるインク吐出が中断されたとき、膨らむ可能性のある媒体の部分を退避対象部分として走査領域と異なる矯正領域に位置させる。これにより、膨らみよる媒体とインクジェットヘッドとの接触が防止され、インクジェットヘッドの吐出不良を低減させることができる。
また、上記構成では、インク吐出のモードに応じて、すなわちインクの吐出量に応じて矯正領域に退避させる媒体の退避対象部分が異なる。これには、同一種の媒体であっても、インクの吐出量によって媒体の膨らむ部分が異なるからである。
そこで、インク吐出が第1モードと、第1モードより所定面積当たりのインクの吐出量が小さい第2モードと、があるとき、第1モードの場合では、媒体の走査領域内に位置する部分を退避対象部分として矯正領域に退避させる。一方、第2モードの場合では、走査領域内に位置する部分と走査領域より上流側に位置する部分とを含む部分を退避対象部分として矯正領域に退避させる。
ここで、矯正領域とは媒体の姿勢を矯正する領域であり、第1モードにおける退避対象部分及び第2モードにおける退避対象部分はそれぞれ矯正領域において媒体の姿勢が矯正される。すなわち、それぞれの退避対象部分における膨らみが解消され、媒体は平坦化される。
従って、インク吐出の中断後に、インク吐出を再開するにあたり、上記退避対象部分を走査領域に戻した場合、媒体の退避対象部分の姿勢は矯正されているため、退避対象部分とインクジェットヘッドとが接触しない。これにより、インクジェットヘッドの汚れが発生せず、インクジェットヘッドの吐出不良を低減させることができる。
まとめると、上記構成によれば、インク吐出のモードに応じて矯正領域に退避させる退避対象部分を異ならせて退避させ、退避させた矯正領域において媒体の姿勢を矯正する。これにより、インク吐出の中断時における媒体のインクジェットヘッド擦れを防止するとともに、インク吐出の再開時における媒体のインクジェットヘッド擦れを防止する。従って、画像品質を向上させることができる。
Claims (9)
- 媒体を搬送する搬送部と、
搬送される前記媒体にインクを吐出可能なインクジェットヘッドと、
前記搬送部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記インクジェットヘッドによるインク吐出が中断されたとき、前記媒体の退避対象部分を、前記媒体の搬送経路において前記インクジェットヘッドが走査する走査領域と異なる領域であり、前記媒体の姿勢を矯正する矯正領域に位置させ、
中断された前記インク吐出が第1モードであるとき、前記退避対象部分は、当該インク吐出が中断されたときに前記走査領域内に位置する部分であり、
中断された前記インク吐出が、前記第1モードより所定面積当たりのインクの吐出量が小さい第2モードであるとき、前記退避対象部分は、当該インク吐出が中断されたときに前記走査領域内に位置する部分と、当該走査領域より上流側に位置する部分と、を含むことを特徴とするインクジェットプリンター。 - 請求項1に記載のインクジェットプリンターにおいて、
前記媒体が搬送される前記搬送経路において、前記矯正領域は前記走査領域より下流側であることを特徴とするインクジェットプリンター。 - 請求項2に記載のインクジェットプリンターにおいて、
前記矯正領域は、前記下流側に設けられ重力方向に凹んだ凹部であることを特徴とするインクジェットプリンター。 - 請求項1または請求項2に記載のインクジェットプリンターにおいて、
前記第1モードであるとき、と、前記第2モードであるとき、とでは前記矯正領域がそれぞれ異なり、
前記第2モードであるときの前記矯正領域は、重力方向に凹んだ凹部であることを特徴とするインクジェットプリンター。 - 請求項1または請求項2に記載のインクジェットプリンターにおいて、
前記搬送部として、
前記搬送経路における前記走査領域より下流側に設けられた第1排紙ローラーと、
前記搬送経路における前記第1排紙ローラーより下流側に設けられ、前記第1排紙ローラーと同じ駆動源により駆動される第2排紙ローラーと、を有し、
前記第2排紙ローラーにおける所定の駆動量あたりの前記媒体の搬送量は、前記第1排紙ローラーより大きく、
前記矯正領域は、前記搬送経路における前記第1排紙ローラーと前記第2排紙ローラーとの間の増速領域であることを特徴とするインクジェットプリンター。 - 請求項1または請求項2に記載のインクジェットプリンターにおいて、
前記搬送部として、
前記搬送経路における前記走査領域より下流側に設けられた第1排紙ローラーと、
前記搬送経路における前記第1排紙ローラーより下流側に設けられ、前記第1排紙ローラーと同じ駆動源により駆動される第2排紙ローラーと、を有し、
前記第2排紙ローラーにおける所定の駆動量あたりの前記媒体の搬送量は、前記第1排紙ローラーより大きく、前記搬送経路における前記第1排紙ローラーと前記第2排紙ローラーとの間は増速領域であり、
前記第1モードであるとき、と、前記第2モードであるとき、とでは前記矯正領域がそれぞれ異なり、
前記第1モードであるときの前記矯正領域は、前記増速領域であることを特徴とするインクジェットプリンター。 - 請求項1または請求項2に記載のインクジェットプリンターにおいて、
前記制御部は、
前記第1モードであるとき、前記矯正領域としての第1矯正領域に、前記第1モードにおける前記退避対象部分を位置させ、
前記第2モードであるとき、前記第1矯正領域より上流側の第2矯正領域に、前記第2モードにおける前記退避対象部分を位置させることを特徴とするインクジェットプリンター。 - 請求項1に記載のインクジェットプリンターにおいて、
前記媒体が搬送される前記搬送経路において、前記矯正領域は前記走査領域より上流側であることを特徴とするインクジェットプリンター。 - 媒体を搬送する搬送部と、搬送される前記媒体にインクを吐出可能なインクジェットヘッドと、前記搬送部を制御する制御部と、を備えたインクジェットプリンターの制御方法であって、
前記インクジェットヘッドによるインク吐出が中断されたとき、前記媒体の退避対象部分を、搬送経路において前記インクジェットヘッドが走査する走査領域と異なる領域であり、前記媒体の姿勢を矯正する矯正領域に位置させ、
中断された前記インク吐出が第1モードであるとき、前記退避対象部分は、当該インク吐出が中断されたときに前記走査領域内に位置する部分であり、
中断された前記インク吐出が、前記第1モードより所定面積当たりのインクの吐出量が小さい第2モードであるとき、前記退避対象部分は、当該インク吐出が中断されたときに前記走査領域内に位置する部分と、当該走査領域より上流側に位置する部分と、を含むことを特徴とするインクジェットプリンターの制御方法。
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