JP2020032551A - インクジェット印刷装置 - Google Patents

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健吾 青木
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健吾 青木
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Abstract

【課題】廃液タンクを交換する際、廃液経路内のインクが廃液タンクとの接続部分から漏れ出すことを防止するインクジェット印刷装置を提供する。【解決手段】インクを吐出するインクジェットヘッド31C,K,M,Yと、インクジェットヘッド31C,K,M,Yから吐出されたインクの廃液を受けるメンテナンスパン41と、メンテナンスパン41によって受けた廃液を一時的に貯留するバッファタンク51と、バッファタンク51に一端が接続される廃液経路52とを備え、廃液経路52内の廃液の液面を変化させるピストン機構54を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェットヘッドからインクを吐出させることによってメンテナンス動作を行うインクジェット印刷装置に関するものである。
従来、紙またはフィルムなどからなる印刷媒体を搬送しつつ、インクジェットヘッドから印刷媒体に対してインクを吐出して印刷を施すインクジェット印刷装置が提案されている。
インクジェット印刷装置においては、ノズルのインク吐出口にインクが固着したり、用紙から発生した紙粉がインクジェットヘッドのノズルのインク吐出口に付着したりすることがある。このようにノズルのインク吐出口にインクが固着したり紙粉が堆積したりした場合、ノズルからのインクの吐出方向の乱れや不吐出などの吐出不良が発生することがある。このような吐出不良を低減するために、インクジェット印刷装置では、インクジェットヘッドのメンテナンス動作を行う。
インクジェットヘッドに対するメンテナンス動作の一つとして、インクジェットヘッドのノズルからインクを強制的に吐出させる、いわゆるパージを行った後、ワイプブレードによってノズルのインク吐出口上を払拭する一連の動作が知られている。これによりノズルのインク吐出口に固着したインクとともに、ノズルのインク吐出口上の紙粉等がワイプブレードにより除去される。
特開2014−166684号公報 特開2001−183787号公報
ここで、上述したメンテナンス動作におけるパージによって吐出されたインクは、交換可能な廃液タンクに廃液として回収される。具体的には、たとえばパージによって吐出されたインクを受けるメンテナンスパンがインクジェットヘッドの下方に設置され、メンテナンスパンに接続された廃液ホースなどの廃液経路を経由して廃液タンクによって回収される。
しかしながら、たとえば廃液タンクが満タンになり、新しい空の廃液タンクに交換する場合に廃液タンクから廃液経路を外した際、廃液経路内のインクが廃液タンクとの接続部分から漏れ出し、装置内を汚してしまう問題がある。
特許文献1には、バッファタンクに廃液を一時的に貯留し、バッファタンクに設けられた注ぎ部を経由させて廃液タンクに廃液を流す構成が提案されている。特許文献1の構成では、廃液タンクが廃液回収位置に配置された際に、これに連動させて上記注ぎ口を廃液タンクの入り口に向けて傾け、廃液タンクが廃液回収位置に設置されていない場合には、注ぎ口を水平方向に向けてバッファタンクの廃液が流れ出さないように構成されている。
しかしながら、このような廃液タンクの設置位置に連動させて注ぎ口を傾ける構成は、大掛かりなメカニカルな機構が必要であり、装置が大型化してしまう。
また、特許文献2には、廃液を中間タンクに一時的に貯留し、その中間タンクに貯留された廃液を廃液タンクに流して回収する構成が提案されている。特許文献2の構成では、中間タンクと廃液タンクとの間の排出管に電磁弁を設け、廃液タンクが排出管から取り外される際に電磁弁を閉じる構成が提案されている。
しかしながら、特許文献2の構成においても、廃液タンクを排出管の排出出口から取り外した際、電磁弁から排出管の排出出口までの間に残った廃液が、排出出口から漏れ出すおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑み、廃液タンクを交換する際、廃液経路内のインクが廃液タンクとの接続部分から漏れ出すことを防止するインクジェット印刷装置を提供することを目的とするものである。
本発明のインクジェット印刷装置は、インクを吐出するインクジェットヘッドと、インクジェットヘッドから吐出されたインクの廃液を受ける廃液受け部と、廃液受け部によって受けた廃液を一時的に貯留するバッファタンクと、バッファタンクに一端が接続される廃液経路とを備え、廃液経路内の廃液の液面を変化させる液面制御機構を備える。
本発明のインクジェット印刷装置によれば、インクジェットヘッドから吐出されたインクの廃液を一時的に貯留するバッファタンクと、そのバッファタンクに一端が接続される廃液経路とを備え、廃液経路内の廃液の液面を変化させる液面制御機構を備えるようにしたので、廃液タンクを交換する際には、廃液経路内の廃液の液面を変化させることによって、廃液経路内のインクが廃液タンクとの接続部分から漏れ出すことを防止することができる。
本発明のインクジェット印刷装置の一実施形態の概略構成を示す図 バッファタンクおよび廃液経路の近傍の拡大図 カバー扉の開閉に応じてピストン機構が機能する構成の一例を示す図 本発明のインクジェット印刷装置のその他の実施形態の概略構成を示す図 カバー扉の開閉に応じて第1のU字形状部を上下方向に移動させる構成の一例を示す図 本発明のインクジェット印刷装置のもう一つのその他の実施形態の概略構成を示す図 カバー扉の開閉に応じて第2のU字形状部を上下方向に移動させる構成の一例を示す図 本発明のロック機構の一実施形態の概略構成を示す図
以下、図面を参照して本発明のインクジェット印刷装置の一実施形態について詳細に説明する。図1は、本実施形態のインクジェット印刷装置1の概略構成図である。なお、図1に矢印で示す上下左右が、本実施形態のインクジェット印刷装置1における上下左右方向とする。
本実施形態のインクジェット印刷装置1は、図1に示すように、搬送部2と、ヘッドユニット3と、メンテナンスユニット4と、廃液処理ユニット5とを備える。
搬送部2は、ヘッドユニット3に対向して設けられた搬送ベルト21と、搬送ベルト21を周回駆動させる駆動ローラ22と、駆動ローラ22に従動する従動ローラ23,24,25とを備える。
搬送ベルト21は、駆動ローラ22および従動ローラ23,24,25に掛け渡され、印刷処理の際、駆動ローラ22の駆動により移動し、左側に設けられた給紙台(図示省略)から供給される印刷用紙を保持して搬送する。
搬送部2は、図示省略したアクチュエータを備え、印刷処理の際に印刷用紙の搬送処理を行う印刷位置と、印刷位置よりも下方に下がった位置でその上にメンテナンスユニット4を配置させる退避位置と、メンテナンスユニット4とともに退避位置よりも上昇してメンテナンスユニット4にヘッドユニット3のメンテナンスを実行させるメンテナンス位置との間を移動可能に構成されている。搬送部2の退避位置への移動は、ヘッドユニット3のメンテナンスを行う際に、メンテナンスユニット4を搬送部2とヘッドユニット3との間に移動させるために行われる。
ヘッドユニット3は、ライン型のインクジェットヘッド31C,31K,31M,31Yを有し、印刷ジョブに基づいて、搬送ベルト21により左から右方向に搬送される印刷用紙に対してインクを吐出して画像を印刷する。インクジェットヘッド31C,31K,31M,31Yは、搬送部2の上方において、左右方向に所定間隔で配列される。インクジェットヘッド31C,31K,31M,31Yは、それぞれ、C(シアン)、K(ブラック)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の色の異なる種類のインクを各単位ヘッドのノズルから吐出する。
インクジェットヘッド31C,31K,31M,31Yは、たとえばそれぞれ2列×3行の千鳥型のマトリックス状に配置された6個の単位ヘッドから構成されている。
なお、以下、色の区別が必要ない場合などに、符号における色を示すアルファベットの添え字(C,K,M,Y)を省略し、インクジェットヘッドの符号を「31」のように表記する。
メンテナンスユニット4は、単位ヘッドのインク吐出面のメンテナンスを行うものである。メンテナンスユニット4は、印刷処理の際には、図1Aに示す退避位置に配置される。
退避位置は、搬送部2の右側の下方にある。
メンテナンスユニット4が退避位置にある状態で、ヘッドユニット3は、印刷ジョブに基づいて、搬送ベルト21により左から右方向に搬送される用紙に対して、インクジェットヘッド31C,31K,31M,31Yからそれぞれインクを吐出して画像を印刷する。
この印刷処理を継続した場合、インクジェットヘッドの吐出面にゴミ等が付着して、吐出不良などが発生する場合がある。そのため、インクジェットヘッド31の正常な吐出状態を維持するため、定期的にメンテナンスユニット4を用いてインクジェットヘッド31の吐出面を、インクを用いて洗浄するメンテナンスを行う必要がある。
メンテナンスユニット4は、メンテナンスを行う際には、搬送部2が下方の退避位置へ移動した後、搬送部2の上にメンテナンスユニット4が配置され搬送部2と共に上方へ移動することにより図1Bに示すメンテナンス位置に移動される。メンテナンス位置は、搬送部2とインクジェットヘッド31との間である。
メンテナンスユニット4のメンテナンス位置への移動が終了すると、インクジェットヘッド31C,31K,31M,31Yからパージ処理によりそれぞれインクを排出する。これにより、単位ヘッドのインク吐出面(ノズル形成面)に形成された複数のノズルからインクが押し出され、インク吐出面にインク液滴が形成される。そして、図示省略したワイパブレードが、インク吐出面に形成されたインク液滴を払拭することにより、インク液滴とともにインク吐出面に付着したゴミなどを除去することができる。
メンテナンスユニット4は、メンテナンスパン41を有する。メンテナンスパン41は、パージによってインクジェットヘッド31から吐出されたインクおよびインク吐出面のインク液滴を払拭する際に滴下したインクを廃液として受ける。本実施形態においては、メンテナンスパン41が、本発明の廃液受け部に相当するものである。
メンテナンスパン41には、廃液ホース42の一端が接続されており、廃液ホース42のもう一方の他端側には、廃液処理ユニット5が設けられている。
廃液処理ユニット5は、バッファタンク51と、廃液経路52と、廃液タンク53と、ピストン機構54とを備えている。なお、本実施形態においては、ピストン機構54が、本発明の液面制御機構に相当する。
バッファタンク51は、メンテナンスパン41よりも下方に設けられ、廃液ホース42の他端が接続されている。メンテナンスユニット4によってメンテナンスが終了すると、メンテナンスユニット4は、再度、図1Aに示す退避位置に配置される。
図1Aに示すように、退避位置では、メンテナンスユニット4は、廃液ホース42が接続されている側(インク下流側)が下方になるように傾いた状態で維持されているので、メンテナンスパン41により回収された廃液は、メンテナンスパン41から廃液ホース42を介してバッファタンク51に流入する。
バッファタンク51は、メンテナンスパン41によって受けたインクの廃液を一時的に貯留する。バッファタンク51は、直方体形状の底面の一部に凹部51aを形成した形状で形成されている。凹部51a内には、ピストン機構54が設けられている。
ピストン機構54は、シール部54aと、ピストン軸54bとを備えている。シール部54aは、バッファタンク51の凹部51a内に設けられ、凹部51aの内壁に密着して液密性を有し、かつ凹部51a内を摺動可能に構成されている。
ピストン軸54bは、上下方向に延設される軸であり、その凹部51a内の先端にシール部54aが設けられている。また、ピストン軸54bのもう一方の先端は、凹部51a外に配置される。凹部51aの底面にはピストン軸54bが貫通する孔が設けられている。
また、バッファタンク51の底面には、廃液経路52の一端が接続されている。廃液経路52は、バッファタンク51と廃液タンク53との間に接続されるものであり、バッファタンク51に一時的に貯留された廃液は、廃液経路52を経由して廃液タンク53に流れ出す。
本実施形態の廃液経路52は、具体的には、鉛直方向上方に凸となる第1のU字形状部52aと、鉛直方向下方に凸となる第2のU字形状部52bとを接続した形状を有する管状の経路である。バッファタンク51に貯留された廃液は、第2のU字形状部52bを経由した後、第1のU字形状部52aを経して廃液タンク53に流れ出す。
廃液タンク53は、バッファタンク51から流れ出して、廃液経路52を経由した廃液を貯留するものである。廃液タンク53は、廃液流入口が形成されたキャップ部53aを有し、キャップ部53aは、廃液経路52(第1のU字形状部52a)の廃液出口に着脱可能に構成されている。これにより、廃液タンク53は、インクジェット印刷装置1に対して交換可能に構成されている。
ここで、廃液経路52は、廃液タンク53が接続されている場合には、バッファタンク51から流れ出した廃液を廃液タンク53に流し、廃液タンク53が接続されていない場合には、バッファタンク51から流れ出した廃液が、廃液タンク53側に流れないように設けられた経路である。以下、バッファタンク51内の廃液を廃液タンク53側に流す場合と流さない場合とについて詳細に説明する。図2は、バッファタンク51および廃液経路52の近傍の拡大図である。
図2に示すように、本実施形態の廃液経路52は、その第1のU字形状部52aの頂上位置Pを含む流出規定面Lが、バッファタンク51の底面51bとその底面51bに対向する上面51cとの間の所定の位置となるように配置されている。なお、上述した第1のU字形状部52aの頂上位置Pとは、図2に示すような、第1のU字形状部52aの管内の中心線を含む鉛直方向に延びる断面上において、第1のU字形状部52aの下側の線で形成される凸部の頂点の位置のことをいう。また、第1のU字形状部52aは、流出規定面Lがバッファタンク51の上面51cと同じ位置となるように配置してもよい。
そして、ピストン機構54のシール部54aを図2Aの位置に配置した状態において、メンテナンスパン41から流れ出した廃液はバッファタンク51内に貯留され、バッファタンク51内における廃液の液面Sが、上述した流出規定面Lよりも高くなった時点から第1のU字形状部52a内の廃液が頂上位置Pを超えて下方に流れ出し、廃液タンク53に貯留される。なお、図2Aに示すバッファタンク51内の廃液中に形成された半円部分は、バッファタンク51内の廃液とシール部54aとの間に形成された空気の領域である。
図2Aに示す状態においては、バッファタンク51内に貯留された廃液は、廃液経路52を経由して廃液タンク53に順次流れ出す。
そして、廃液タンク53内の廃液が満タンになり、廃液タンク53を新しい空のタンクに交換する場合には、図2Bに示すように、ピストン機構54が、下方に移動する。このピストン機構54の移動により、実質的に、バッファタンク51内の廃液貯留空間の体積が増え、これによりバッファタンク51内の廃液の液面Sが、流出規定面L以下となり、これに伴って第1のU字形状部52a内の廃液の液面Saも、流出規定面L以下となる。その結果、バッファタンク51内に貯留された廃液は、第1のU字形状部52aから流れ出すことはない。これにより、廃液経路52内のインクが廃液タンク53との接続部分から漏れ出すことを防止することができる。
なお、上記実施形態では、ピストン機構54の移動により、実質的に、バッファタンク51内の廃液貯留空間の体積を変化させるようにしたが、ピストン機構54の代わりに、ベローズを設け、ベローズを伸縮させることによってバッファタンク51内の廃液貯留空間の体積を変化させるようにしてもよい。このように、ピストン機構54またはベローズなどによってバッファタンク51内の廃液貯留空間の体積を変化させ、これにより第1のU字形状部52a内の廃液の液面Saの高さを制御することによって、より簡易な構成によって液面Saの高さ制御を行うことができる。
また、ピストン機構54は、廃液タンク53を交換する際に手動で下方に下げるようにしてもよいが、廃液タンク53を交換する際には、廃液タンク53の収容スペースに設けられたカバー扉が開閉されるので、そのカバー扉の開閉に応じてピストン機構が機能することが好ましい。図3は、カバー扉の開閉に応じてピストン機構が機能する構成の一例を示す図である。なお、図3において、図1に示す構成と同じ構成については、同じ符号を付している。
図3に示す例では、バッファタンク51の凹部51aの底面に廃液管55の一端が接続されており、廃液管55のもう一方の他端にピストン機構56が接続されている。ピストン機構56は、シリンジ部56aと、シール部56bと、ピストン軸56cと、先端接続部56dとを備えている。図3に示す実施形態では、ピストン機構56が、本発明の液面制御機構に相当する。
シリンジ部56aは、筒状のシリンジであり、シリンジ部56a内には、シール部56bとピストン軸56cとが設けられている。シール部56bは、シリンジ部56aの内壁に密着して液密性を有し、かつシリンジ部56a内を摺動可能に構成されている。
ピストン軸56cは、左右方向に延設される軸であり、そのシリンジ部56a内の先端にシール部56bが設けられている。また、ピストン軸56cのもう一方の先端は、シリンジ部56a外に配置され、先端接続部56dが設けられている。
そして、カバー扉60の開閉に応じてシール部56bおよびピストン軸56cが左右方向に移動するように構成されており、これにより凹部51a内の空気とバッファタンク51内の廃液との境界液面Sbが変化し、実質的に、バッファタンク51内の廃液貯留空間の体積が変化する。そして、このバッファタンク51内の廃液貯留空間の体積変化に応じて、上述したように廃液経路52(第1のU字形状部52a)内の廃液の液面の高さが変化する。具体的には、シール部56bおよびピストン軸56cが、図3において実線で示す位置に配置されている場合には、凹部51a内の空気とバッファタンク51内の廃液との境界液面Sbは、図3において実線で示すような面となる。
そして、シール部56bおよびピストン軸56cが右方向に移動し、図3において破線で示す位置に配置されている場合には、凹部51a内の空気とバッファタンク51内の廃液との境界液面Sbは、図3において破線で示すような面となり、実質的に、バッファタンク51内の廃液貯留空間の体積が増加する。
これにより、廃液経路52(第1のU字形状部52a)内の廃液の液面が、上述した流出規定面L以下となり、その結果、バッファタンク51内に貯留された廃液は、第1のU字形状部52aから流れ出すことはない。
カバー扉60の開閉に応じてシール部56bおよびピストン軸56cを左右方向に移動させる機構としては、ピストン機構56の先端接続部56dに軸接続部57が設けられており、その軸接続部57に開閉軸58の一端が接続されている。そして、開閉軸58のもう一方の他端は、軸接続部59を介してカバー扉60の開閉端に接続されている。
カバー扉60は、回動軸61を中心に回動するように構成されており、この回動によってカバー扉60が開閉する。図3において実線で示す位置が、カバー扉60が閉じた状態であり、破線で示す位置が、カバー扉60が開いた状態である。図3に示すように、カバー扉60が閉じた状態から開いた状態となることによって、カバー扉60に設けられた軸接続部59が、回動軸61を中心とする円に沿って移動し、これにより開閉軸58が水平に近い状態となる。そして、この開閉軸58の移動によって、軸接続部57が右方向に移動し、これに応じてピストン機構56の先端接続部56dが右方向に移動し、この移動に伴ってシール部56bおよびピストン軸56cが右方向に移動する。また、カバー扉60が閉じられた場合には、上述した作用と逆の作用によって、シール部56bおよびピストン軸56cが左方向に移動する。
上述したように、カバー扉60の開閉に応じてピストン機構56を機能させ、カバー扉60の開閉に応じて廃液経路52内の廃液の液面Saを変化させることによって、廃液タンク53を交換する者が特に意識することなく、廃液タンク53の交換作業の一連の流れの中で廃液経路52からの廃液の漏れを防止することができる。
また、上述したように、機械的な機構を用いて、カバー扉60の開閉に応じてピストン機構56のシール部56bおよびピストン軸56cを左右方向に移動させることによって、アクチュエータのような複雑な機構を設けることなく、簡易なシステム構成でシール部56bおよびピストン軸56cを左右方向に移動させることができる。
ただし、上述したようにアクチュエータなどを用いて自動的にシール部56bおよびピストン軸56cを左右方向に移動させるようにしてもよい。具体的には、たとえばカバー扉60の開閉を光学センサなどを用いて検出し、その検出信号に応じてアクチュエータを動作させることによって、上記と同様にして、シール部56bおよびピストン軸56cを左右方向に自動的に移動させるようにしてもよい。
また、上記図1および図2に示す実施形態では、バッファタンク51の凹部51aに設けられたピストン機構54を移動させることによって、バッファタンク51内の廃液の液面Sおよび第1のU字形状部52a内の廃液の液面Saを流出規定面L以下とし、これによりバッファタンク51内に貯留された廃液が、第1のU字形状部52aから流れ出さないようにしたが、バッファタンク51内の廃液の液面Sおよび第1のU字形状部52a内の廃液の液面Saを流出規定面L以下とする方法としては、これに限らない。
たとえば図4Aに示すような第1のU字形状部52aの位置から、図4Bに示すように第1のU字形状部52aの頂上位置Pを上方に持ち上げることによって、バッファタンク51内の廃液の液面Sおよび第1のU字形状部52a内の廃液の液面Saを流出規定面L以下とするようにしてもよい。なお、この実施形態の場合、廃液経路52は、たとえば樹脂のような柔軟性を有する変形可能な材料から形成され、かつ第1のU字形状部52aを上方に持ち上げ可能な十分な長さを有するものとする。
また、図4Aおよび図4Bに示すように第1のU字形状部52aの頂上位置Pを上下方向に移動させる場合においても、カバー扉60の開閉に応じて第1のU字形状部52aの頂上位置Pを移動させることが好ましい。
図5は、カバー扉60の開閉に応じて第1のU字形状部52aの頂上位置Pを移動させる構成の一例を示す図である。図5に示す構成においては、カバー扉60の回動軸61にギア溝が形成され、その回動軸61のギア溝にかみ合うギア部材62が回動軸61近傍に設けられている。ギア部材62には、支持軸63の一端が接続されており、支持軸63のもう一方の他端には、第1のU字形状部52aが接続されている。
ギア部材62は、カバー扉60が開いて回動軸61が回転するのに伴って、図5に示す矢印R1方向に回転するように構成されており、このギア部材62の回転によって支持軸63の延伸方向が鉛直方向に近づき、これにより第1のU字形状部52aを上方に持ち上げることができる。
また、バッファタンク51内の廃液の液面Sおよび第1のU字形状部52a内の廃液の液面Saを流出規定面L以下とするその他の方法として、第2のU字形状部52bを下方に移動させるようにしてもよい。たとえば図6Aに示すような第2のU字形状部52bの位置から、図6Bに示すように第2のU字形状部52bの下部(底部)を下方に下げることによって、バッファタンク51内の廃液の液面Sおよび第1のU字形状部52a内の廃液の液面Saを流出規定面L以下とするようにしてもよい。なお、この実施形態の場合も、廃液経路52は、たとえば樹脂のような柔軟性を有する変形可能な材料から形成され、かつ第2のU字形状部52bを下方に下げることが可能な十分な長さを有するものとする。
また、図6Aおよび図6Bに示すように第2のU字形状部52bの下部を上下方向に移動させる場合においても、カバー扉60の開閉に応じて第2のU字形状部52bの下部を移動させることが好ましい。
図7は、カバー扉60の開閉に応じて第2のU字形状部52bの下部を移動させる構成の一例を示す図である。図7に示す構成においては、カバー扉60の回動軸61にギア溝が形成され、その回動軸61のギア溝にかみ合うギア部材65が回動軸61近傍に設けられている。ギア部材65には、支持軸66の一端が接続されており、支持軸66のもう一方の他端には、第2のU字形状部52bの下部が接続されている。
ギア部材65は、カバー扉60が開いて回動軸61が回転するのに伴って、図7に示す矢印R2方向に回転するように構成されており、このギア部材65の回転によって支持軸66の延伸方向が水平方向に近づき、これにより第2のU字形状部52bの下部を下方に下げることができる。
また、図3、図5および図7で示した構成のように、カバー扉60の開閉に応じて第1のU字形状部52a内の液面Saの高さを制御する場合、カバー扉60が開いた場合に第1のU字形状部52aから廃液が流れ出ないようにし、カバー扉60が閉じた場合には、再び第1のU字形状部52aから廃液タンク53に廃液が流れ出すように第1のU字形状部52a内の液面Saの高さが制御されるが、たとえば廃液が満タンになった廃液タンク53を交換する際、新しい空の廃液タンク53がまだ設置されていないのに誤ってカバー扉60が閉じてしまうおそれがある。この場合、第1のU字形状部52aから廃液が流れ出してしまい装置内が汚れてしまう。
そこで、廃液タンクを交換する際、新しい廃液タンクが設置されるまでカバー扉を開いた状態でロックするロック機構を設けるようにしてもよい。
図8は、図3に示す構成において上述したロック機構70を設けた例を示す図である。ロック機構70は、たとえば新しい廃液タンク53が設置されたか否かを検出するセンサ部71と、カバー扉60を開いた状態でロックするロック部72と、センサ部71の検出信号に応じてロック部72を制御するロック制御部73とを備えている。ロック制御部73は、センサ部71によって廃液タンク53が検出されていない間、ロック部72を制御してカバー扉60を開いた状態でロックし、センサ部71によって廃液タンク53が検出されている間は、ロック部72を制御してロックを解除する。センサ部71としては、光学センサや接触センサなどを用いることができる。また、ロック部72としては、たとえば電磁ロックなどを用いることができる。また、ロック制御部73は、CPUや半導体メモリを備えたものである。
上述したようなロック機構70を設けることによって、誤ってカバー扉60が閉じてしまい、第1のU字形状部52aから廃液が流れ出してしまうのを防止することができる。
また、上記種々の実施形態において、廃液経路52(第1のU字形状部52a)の流出口に対して、その流出口を開閉するシャッター部を設けるようにしてもよい。そして、廃液タンク53を交換する際には、シャッター部によって流出口を閉鎖し、それ以外の場合には、流出口を開くようにしてもよい。また、このようにシャッター部を設ける場合においても、カバー扉60の開閉に応じてシャッター部の動作を制御することが好ましい。カバー扉60の開閉に応じてシャッター部を開閉する構成については、機械的な構成を用いるようにしてもよいし、所定のアクチュエータを用いて自動的に制御するようにしてもよい。
本発明のインクジェット印刷装置に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記)
上記本発明のインクジェット印刷装置において、廃液経路のバッファタンク側とは反対の他端は、交換可能な廃液タンクに接続され、かつ廃液経路は、鉛直方向上方に凸となる管状のU字形状部を有し、液面制御部は、廃液経路内の廃液の液面を、U字形状部の頂上位置を含む流出規定面よりも高くなる位置と低くなる位置とに変化させることができる。
上記本発明のインクジェット印刷装置において、液面制御機構は、バッファタンク内の廃液貯留空間の体積を変化させる機構とすることができる。
また、本発明のインクジェット印刷装置は、廃液タンクを交換する際に開閉されるカバー扉を備えることができ、液面制御機構は、カバー扉の開閉に応じて廃液経路内の廃液の液面を変化させることができる。
また、本発明のインクジェット印刷装置は、廃液タンクを交換する際、新しい廃液タンクが設置されるまでカバー扉を開いた状態でロックするロック機構を備えることができる。
1 インクジェット印刷装置
2 搬送部
3 ヘッドユニット
4 メンテナンスユニット
5 廃液処理ユニット
21 搬送ベルト
22 駆動ローラ
23,24,25 従動ローラ
31C,31K,31M,31Y インクジェットヘッド
41 メンテナンスパン
42 廃液ホース
51 バッファタンク
51a 凹部
51b 底面
51c 上面
52 廃液経路
52a 第1のU字形状部
52b 第2のU字形状部
53 廃液タンク
53a キャップ部
53 廃液タンク
54 ピストン機構
54a シール部
54b ピストン軸
55 廃液管
56 ピストン機構
56a シリンジ部
56b シール部
56c ピストン軸
56d 先端接続部
57 軸接続部
58 開閉軸
59 軸接続部
60 カバー扉
61 回動軸
62 ギア部材
63 支持軸
65 ギア部材
66 支持軸
70 ロック機構
71 センサ部
72 ロック部
73 ロック制御部
L 流出規定面
P 頂上位置
S バッファタンク内の廃液の液面
Sa 廃液経路内の廃液の液面
Sb 境界液面

Claims (5)

  1. インクを吐出するインクジェットヘッドと、
    該インクジェットヘッドから吐出されたインクの廃液を受ける廃液受け部と、
    該廃液受け部によって受けた廃液を一時的に貯留するバッファタンクと、
    該バッファタンクに一端が接続される廃液経路とを備え、
    前記廃液経路内の前記廃液の液面を変化させる液面制御機構を備えたインクジェット印刷装置。
  2. 前記廃液経路のもう一方の他端が、交換可能な廃液タンクに接続され、かつ前記廃液経路が、鉛直方向上方に凸となる管状のU字形状部を有し、
    前記液面制御部が、前記廃液経路内の前記廃液の液面を、前記U字形状部の頂上位置を含む流出規定面よりも高くなる位置と低くなる位置とに変化させる請求項1記載のインクジェット印刷装置。
  3. 前記液面制御機構が、前記バッファタンク内の廃液貯留空間の体積を変化させる機構である請求項1または2記載のインクジェット印刷装置。
  4. 前記廃液経路のもう一方の他端が接続される廃液タンクを交換する際に開閉されるカバー扉を有し、
    前記液面制御機構が、前記カバー扉の開閉に応じて前記廃液経路内の廃液の液面を変化させる請求項1から3いずれか1項記載のインクジェット印刷装置。
  5. 前記廃液タンクを交換する際、新しい廃液タンクが設置されるまで前記カバー扉を開いた状態でロックするロック機構を備える請求項4記載のインクジェット印刷装置。
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