JP2020030052A - 表示板と、これを用いた計器装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 立体感を形成することのできる表示板と、これを用いた置計器装置を提供する。【解決手段】 透光性の基材21と、基材21の前面に形成される表地色部31と、基材21及び表地色部31の前面に模様で形成される模様部34と、基材21の前面から視認可能に、基材21の背面に形成される裏地色部41と、を有し、模様部34と表地色部31とから形成される第1地色領域12と、第1地色領域12に隣接した位置に、模様部34と裏地色部41とから形成される第2地色領域13と、を表示する。【選択図】 図3
Description
本開示は、表示板と、これを用いた計器装置に関するものである。
従来、ヘアライン模様が形成された表示板を備えた車両用の計器装置が種々提案されており、例えば特許文献1に開示される。斯かる計器装置は、指針に指示される指標部を有する表示板に、同心円状のヘアライン模様を形成したものである。ヘアライン模様は、基板の前面に表示層が形成され、この表示層の前面に背景層が形成され、この背景層の前面に形成される。
しかしながら、このように形成されたヘアライン模様では立体感に乏しい。そのため、近年、ヘアライン模様の形成される箇所を熱板圧空成形等の絞り加工により段差を形成し、立体的に表現できるが、コストが高くなるといった問題点があった。
そこで、本開示は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、表示板と、これを用いた計器装置において、表示板の背景層を表示板の表裏に形成して立体感を形成することを目的とする。
本開示は、透光性の基材21と、前記基材21の前面に形成される表地色部31と、前記基材21及び前記表地色部31の前面に模様で形成される模様部34と、前記基材21の前面から視認可能に、前記基材21の背面に形成される裏地色部41と、を有し、前記模様部34と前記表地色部31とから形成される第1地色領域12と、前記第1地色領域12に隣接した位置に、前記模様部34と前記裏地色部41とから形成される第2地色領域13と、を表示することを特徴とする。
本開示によれば、立体感を形成することのできる表示板と、これを用いた計器装置を提供することができる。
以下、図1乃至4に基づいて、本開示の表示板1と、これを用いた計器装置100を車両に搭載される車両用計器に適用した場合を例に挙げて説明する。
以下の説明において、「前面側」は、図1における手前側、及び図2における上側(表示板1側)であり視認者(運転者)に視認される側を意味する。「背(後)面側」は、図1における奥側、及び図2における下側(回路基板5側)を意味する。
以下、本開示の第1の実施形態を説明する。
図1に示すように、計器装置100には、スピードメータ101やタコメータ102等の各種メータが設けられている。スピードメータ101,タコメータ102は、表示板1に表示された指標部11となる文字部(数字)11a及び目盛部11bと、指標部11を指示する指針6とを備えている。
図1に示すように、計器装置100には、スピードメータ101やタコメータ102等の各種メータが設けられている。スピードメータ101,タコメータ102は、表示板1に表示された指標部11となる文字部(数字)11a及び目盛部11bと、指標部11を指示する指針6とを備えている。
指針6は、合成樹脂からなり、一方端部がスピードメータ101及びタコメータ102の中心に位置し、一方端部を中心として他方端部が回動するようになっている。
表示板1は、視認者に視認される指標部11と、第1地色領域12と、第2地色領域13と、を有する。
指標部11は、指針6の他方端部の回動軌跡に沿って、複数の数字意匠の文字部11aと、文字部11aに対応して外周側に配置される矩形意匠の目盛部11bとが表示板1に表示されている。これにより、スピードメータ101及びタコメータ102の周縁部に表示領域が形成されている。
第1地色領域12は、スピードメータ101及びタコメータ102の中心側に位置し、略円形に表示される。
第2地色領域13は、第1地色領域12に隣接し、第1地色領域12を取り囲むように、第1地色領域12の外周側に略円形のドーナツ形状に表示される。指標部11は、第2地色領域13に配置される。
表示板1は、図3に示すように、基材21と、基材21の前面に形成される表地色層(表地色部)31と、着色層(着色部)32と、コート層33と、スピンドル層(模様部)34と、基材21の背面に形成される裏地色層(裏地色部)41と、裏遮光層42と、を有する。基材21は、例えば透明又は半透明の透光性のポリカーボネート樹脂等からなる厚さが0.5mmから1mmの薄板状のシート材からなる。
表地色層31は、基材21の表面の、指標部11と第1地色領域12の位置に、遮光性の黒色のインキが印刷されたものからなる。
着色層32は、基材21の表面の、指標部11の位置に、例えば透光性の橙色のインキが印刷されたものからなる。尚、着色層32は、可視光線の波長域が550nmから780nmの暖色系のインキで印刷形成されている進出色(膨張色)であるので、背景になる色から浮き出して近くにあるように見える。指標部11は、表地色層31が抜き文字状に形成されて着色層32を露出することで、文字部11aや目盛部11bを表示する。
コート層33は、表地色層31、着色層32の表面の、スピードメータ101及びタコメータ102の位置(第1地色領域12と第2地色領域13の位置)に、透光性の透明のインキが印刷されたものからなる。
スピンドル層34は、基材21及びコート層33の表面の、スピードメータ101及びタコメータ102の位置(第1地色領域12と第2地色領域13の位置)に、透光性の透明のインキが印刷されたものからなる。スピンドル層34は、スピードメータ101及びタコメータ102の中心に対し同心円の円が、同じ線幅且つ同じピッチ(間隔)で描かれたスピンドル模様で形成される。
裏地色層41は、基材21の裏面の、第2地色領域13の位置に、例えば遮光性の青色のインキが印刷されたものからなる。裏地色層41の対向する基材21の前面の大部分には第1地色領域12が形成されないので、裏地色層41は基材21の前面から視認者に視認可能となる。裏地色層41は、可視光線の波長域が380nmから550nmの寒色系のインキで印刷形成されている後退色(収縮色)であるので、背景に吸収されて遠くにあるように見える。
裏遮光層42は、基材21及び裏地色層41の裏面の、第1地色領域12と第2地色領域13の着色層32に対向する位置を省く位置に、遮光性の黒色のインキが印刷されたものからなる。裏遮光層42は、後方から照射された光を遮断する
図2に示すように、表示板1は、中ケース(ケース体)8に固定されている。中ケース8は、白色の合成樹脂(例えば、ポリプロピレン)からなる。中ケース8は、スピードメータ101,タコメータ102の形成領域に椀状陥没部81を備えている。椀状陥没部81の中央底部には、表示板1を背後から照明する光源7が設けられている。
光源7は、橙色の発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)等で構成されている。光源7は、回路基板5に実装される。
回路基板5は、例えばFR−4(Flame Retardant−4)等の平板状のガラスエポキシ系基材に配線パターン(図示せず)を施した硬質配線基板からなり、光源7を点灯動作させるための指令信号を出力する制御手段(図示せず),抵抗,コンデンサ等の各種回路部品(図示せず)が前記配線パターンに導通接続されている。
表示板1の背後には、中ケース8の椀状陥没部81が配置されている。中ケース8は白色の樹脂材料等で構成されているので、椀状陥没部81は光反射部(リフレクタ)として機能する。
次に、本実施形態に係る計器装置の作用、効果について説明する。
夜間には、光源7から出射された光の一部が、光反射部で反射され、着色層32を透過して外部に出射する。この出射光は、着色層32を透過しているので橙色光となる。これにより車両の搭乗者は、目盛11bを橙色として視認することになる。
また、昼間には、太陽光等の強い外光が表示板1に入射する。この外光が表地色層31、着色層32、スピンドル層34、裏地色層41で反射されることで、指標部11、第1地色領域12、第2地色領域13は視認者に視認される。その際、裏地色層41は、表地色層31と着色層32よりも基材21の厚さの分だけ背後側に位置する(高さが異なる)ので、視差により奥まって視認される。
このように視認されることにより、指標部11と第1地色領域12は第2地色領域13に対し、浮いて見えるので、立体感のある見栄えとなり、外観商品性の高い計器装置を提供することができる。また、熱板圧空成形等の絞り加工により段差を形成する場合に比べ、部品コスト上昇を防止し、低価格な商品性の高い計器装置を提供することができる。
また、指標部11は進出色に形成されるので、浮き出して近くにあるように視認され、第2地色領域13は後退色に形成されるので、遠くにあるように視認される。このように視認されることにより、指標部11は第2地色領域13に対し、浮いて見えるので、より立体感のある見栄えとなり、外観商品性の高い計器装置を提供することができる。
また、スピンドル層34は第2地色領域13に対し、浮いて見えるので、立体感のある見栄えとなり、外観商品性の高い計器装置を提供することができる。
本開示の第2の実施形態を図4に示す。前述した第1の実施形態と同一部分、均等部箇所については同一符号を付して説明する。
本開示では、第1地色領域12は、第1地色領域12と第2地色領域13側の隣接する境界部分に、第1地色領域12から遠くなるほど(離れるほど)小さな点の密度が徐々に小さくなる(隙間の密度が徐々に大きくなる)グラデーション状に形成されるグラデーション部12aを有する。グラデーション部12aは、表地色層31に形成される。
このように形成されることにより、第1地色領域12と第2地色領域13側の境界が不鮮明になる(はっきりとしなくなる)ので、より外観商品性の高い計器装置を提供することができる。
また、本開示では、スピンドル層34は、第2地色領域13において、同心円のピッチ(間隔)が第1地色領域12から遠くなるほど(離れるほど)徐々に小さくなるグラデーション状に形成される。
このように形成されることにより、第2地色領域13に外光が入射した際に、スピンドル層34が外側ほど徐々に奥に見えるので、立体感が増し、より外観商品性の高い計器装置を提供することができる。
尚、本開示の計器装置を上記した実施形態の構成にて例に挙げて説明したが、本開示はこれに限定されるものではなく、他の構成においても、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良、並びに設計の変更が可能なことは勿論である。
例えば、本開示では着色層32や光源7は、橙色を採用したが、他の色光を発光するものを採用することも可能である。また、第2地色領域13は、第1地色部を取り囲むように表示されていたが、第1地色部が第2地色領域13を取り囲むように表示され、指標部11が第2地色領域13ではなく第1地色部に配置されてもよい。
また、表地色層31は、黒色のインキで印刷されていたが、進出色のインキであってもよい。また、指標部11は、表地色層31を抜き文字状に形成して着色層32を露出させていたが、着色層32のみで意匠を形成してもよい。
本開示は、車両用の計器装置に関し、例えば、自動車やオートバイ、あるいは農業機械や建設機械を備えた移動体に搭載される車両用の計器装置に適用することができる。
1 表示板
11 指標部
12 第1地色領域
13 第2地色領域
21 基材
31 表地色層(表地色部)
32 着色層(着色部)
33 コート層
34 スピンドル層(模様部)
41 裏地色層(裏地色部)
6 指針
11 指標部
12 第1地色領域
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21 基材
31 表地色層(表地色部)
32 着色層(着色部)
33 コート層
34 スピンドル層(模様部)
41 裏地色層(裏地色部)
6 指針
Claims (6)
- 透光性の基材と、
前記基材の前面に形成される表地色部と、
前記基材及び前記表地色部の前面に模様で形成される模様部と、
前記基材の前面から視認可能に、前記基材の背面に形成される裏地色部と、を有し、
前記模様部と前記表地色部とから形成される第1地色領域と、
前記第1地色領域に隣接した位置に、前記模様部と前記裏地色部とから形成される第2地色領域と、を表示することを特徴とする表示板。 - 前記裏地色部は、後退色で形成されることを特徴とする請求項1に記載の表示板。
- 前記基材の前面に形成される着色部を有し、
前記着色部から形成され、前記第2地色領域に配置される指標部を表示することを特徴とする請求項1に記載の表示板。 - 前記着色部は、進出色で形成されることを特徴とする請求項3に記載の表示板。
- 前記第2地色領域に位置する前記模様部は、グラデーション状に形成されることを特徴とする請求項1に記載の表示板。
- 前記指標部を指示する指針と、を備えることを特徴とする請求項4に記載の表示板を用いた計器装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018153901A JP2020030052A (ja) | 2018-08-20 | 2018-08-20 | 表示板と、これを用いた計器装置 |
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Family Applications (1)
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JP2018153901A Pending JP2020030052A (ja) | 2018-08-20 | 2018-08-20 | 表示板と、これを用いた計器装置 |
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