JP2020029607A - 炭素含有鉄合金材の製造方法及び炭素含有鉄合金材 - Google Patents

炭素含有鉄合金材の製造方法及び炭素含有鉄合金材 Download PDF

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Abstract

【課題】調和組織を有する炭素含有鉄合金材を提供することによって、これまでにない高硬度と高靭性を有する部材を製造することを可能にする。【解決手段】製造方法は、炭素含有鉄合金の粉末の表層部に対する結晶粒微細化処理により、前記表層部が微細結晶粒組織であり前記表層部の内側が粗大結晶粒組織である構造を持つ加工粉末を作製し、前記加工粉末を焼結することにより、分散点在する粗大結晶粒領域が微細結晶粒領域に包まれた立体的なネットワーク状組織である調和組織を有する焼結体を形成し、前記焼結体を急冷することを含む方法であって、前記急冷前において、オーステナイト変態を生じさせる温度条件での加熱により、前記粗大結晶粒領域よりも前記微細結晶粒領域において、オーステナイトをより多く生成させ、前記急冷により前記オーステナイトをマルテンサイトに変態させて、前記粗大結晶粒領域よりも前記微細結晶粒領域がマルテンサイトを多く含む炭素含有鉄合金材を得る。【選択図】図1

Description

本開示は、炭素含有鉄合金材の製造方法及び炭素含有鉄合金材に関する。
炭素含有鉄合金材としては、例えば、炭素鋼が知られている。炭素鋼は、一般に広く用いられている。炭素鋼の高強度化には、添加元素を加えるなどの手法がある。
特開2015−048500
一般に、均一組織材料では、高強度と高延性との両立は困難であるといわれている。これに対して、特許文献1は、高強度と高延性とが両立した「調和組織(Harmonic Structure)」を開示している。
調和組織は、分散点在する粗大結晶粒領域が微細結晶粒領域に包まれた立体的なネットワーク状組織である。微細結晶粒領域は、粗大結晶粒領域に比べて、高硬度であるため、調和組織によって、高強度と高延性とを両立させることができる。しかし、特許文献1は、調和組織を炭素含有鉄合金材において採用することを開示していない。
そこで、本開示は、炭素含有鉄合金材における、調和組織を有する炭素含有鉄合金材に関し、より具体的には、炭素含有鉄合金材において、調和組織を採用し、その調和組織における微細結晶粒領域の高強度化に関する。
本開示の態様の一つは、炭素含有合金材の製造方法である。実施形態において、製造方法は、炭素含有鉄合金の粉末の表層部に対する結晶粒微細化処理により、前記表層部が微細結晶粒組織であり前記表層部の内側が粗大結晶粒組織である構造を持つ加工粉末を作製し、前記加工粉末を焼結することにより、分散点在する粗大結晶粒領域が微細結晶粒領域に包まれた立体的なネットワーク状組織である調和組織を有する焼結体を形成し、前記焼結体を急冷することを含む方法であって、前記急冷前において、オーステナイト変態を生じさせる温度条件での加熱により、前記粗大結晶粒領域よりも前記微細結晶粒領域において、オーステナイトをより多く生成させ、前記急冷により前記オーステナイトをマルテンサイトに変態させて、前記粗大結晶粒領域よりも前記微細結晶粒領域がマルテンサイトを多く含む炭素含有鉄合金材を得る。
本開示の他の態様は、炭素含有合金材である。実施形態において、炭素含有合金材は、分散点在する粗大結晶粒領域が微細結晶粒領域に包まれた立体的なネットワーク状組織である調和組織を有し、前記微細結晶粒領域は、前記粗大結晶粒領域よりも焼戻しマルテンサイトを多く含む。
炭素含有合金材の他の実施形態は、分散点在する粗大結晶粒領域が微細結晶粒領域に包まれた立体的なネットワーク状組織である調和組織を有し、前記微細結晶粒領域は、前記粗大結晶粒領域よりもマルテンサイトを多く含む。
更なる詳細は、後述の実施形態として説明される。
図1は、炭素含有鉄合金材の製造方法の手順を示すフローチャートである。 図2は、炭素含有鉄合金材の製造方法の説明図である。 図3は、調和組織の説明図である。 図4Aは、調和組織を有する焼結体(焼結まま)のEBSD画像である。図4Bは、調和組織を有する焼結体のshell近傍の拡大画像である。 図5Aは、調和組織を有する焼結体のcore拡大画像である。図5Bは、調和組織を有する焼結体のshell拡大画像である。 図5Cは、大きいサイズのオーステナイト粒(γ粒)と小さいサイズのオーステナイト粒(γ粒)の説明図である。 図6Aは、水焼入れ後の焼結体のEBSD画像である。図6Bは、水焼入れ後の焼結体のshell近傍の拡大画像である。 図7Aは、水焼入れ後の焼結体のcore拡大画像である。図7Bは、水焼入れ後の焼結体のshell拡大画像である。 図8Aは、焼戻し後の焼結体のEBSD画像である。図8Bは、焼戻し後の焼結体のshell近傍の拡大画像である。 図9Aは、焼戻し後の焼結体のcore拡大画像である。図9Bは、焼戻し後の焼結体のshell拡大画像である。 比較例及び実施例の引張試験結果を示す図である。 比較例及び実施例の引張靭性を示す図である。 比較例及び実施例のビッカーズ硬さ試験結果を示す図である。
<1.炭素含有鉄合金材の製造方法及び炭素含有鉄合金材の概要>
(1)実施形態に係る炭素含有鉄合金材の製造方法は、炭素含有鉄合金の粉末の表層部に対する結晶粒微細化処理により、加工粉末を作製することを含む。加工粉末は、前記表層部が微細結晶粒組織であり前記表層部の内側が粗大結晶粒組織である構造を持つ。加工粉末の作製工程によって、原料粉末である炭素含有鉄合金粉末から、表層部が微細化された加工粉末が得られる。結晶粒微細化処理は、例えば、原料粉末に対する強加工、好ましくは超強加工により行われる。原料粉末を強加工すると、塑性変形により結晶粒が偏平化し、次々と格子欠陥(転位)が導入されて、結晶粒が分割細分化されていく。強加工は、例えば、メカニカルミリング又はジェットミリングによって行われる。なお、原料粉末の平均粒子径は、1μm以上のものを使用でき、例えば、数μm以上であるのが好ましい。
表層部に対する微細化処理により、表層部(加工層)が微細化(例えば、ナノサイズ化)する一方、表層部の内側(未加工層)は、微細化加工されないか微細化加工が十分されないため、原料粉末における粗大結晶粒が概ね維持される。この結果、表層部が微細結晶粒組織(shell)であり、表層部の内側が粗大結晶粒組織(core)である、shell/core構造が得られる。ここで微細結晶粒とは、粗大結晶粒よりも小さい結晶粒である。
なお、微細結晶粒は、粗大結晶粒の平均結晶粒径よりも小さい平均結晶粒径を持つ結晶粒であるということができる。平均結晶粒径は、例えば、走査型電子顕微鏡による調和組織の断面組織又は結晶粒界マップの画像データを、画像解析ソフトを用いて処理し、対象となる結晶粒の面積を求め、求められた面積と同じ面積となる円の直径を粒径とし、所定のサンプル数の粒径を求めて平均化した値とすることができる。
炭素含有鉄合金は、例えば、炭素鋼である。炭素含有鉄合金は、炭素鋼に限られず、炭素を含有し、マルテンサイト変態する鋼であればよく、例えば、機械構造鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼、Dual Phase鋼(DP鋼)又はその他の鉄合金であってもよい。
実施形態に係る製造方法は、前記加工粉末を焼結することにより、調和組織を有する焼結体を形成することを含む。調和組織は、分散点在する粗大結晶粒領域が微細結晶粒領域に包まれた立体的なネットワーク状組織である。微細結晶粒領域では、結晶粒微細化により高硬度化している。実施形態において、微細結晶粒領域は、後述の処理により一層高硬度化される。
実施形態に係る製造方法は、加熱された前記焼結体を急冷することを含む。急冷は、前記焼結により高温状態にある焼結体を急冷することであってもよいし、焼結後に徐冷してから再度熱処理をすることで高温状態にある焼結体を急冷することであってもよい。
調和組織を有する炭素含有鉄合金材を熱処理することにより、微細結晶粒領域をより高硬度化することができる。すなわち、実施形態に係る製造方法では、前記急冷前において、オーステナイト変態を生じさせる温度条件での加熱により、前記粗大結晶粒領域よりも前記微細結晶粒領域において、オーステナイトをより多く生成させる。オーステナイト変態を生じさせる温度は、A1変態点以上の温度である。好ましくは、前記急冷前における加熱は、フェライトオーステナイト域の温度条件で行うことができる。フェライト−オーステナイト域は、炭素含有鉄合金材の平衡状態図におけるフェライトとオーステナイトとの2相領域である。フェライト−オーステナイト域の温度は、A3変態点以下であって、A1変態点以上の温度である。A1変態点以上の温度での熱処理により、オーステナイトを生成することができる。また、A3変態点以下の温度での熱処理により、微細結晶粒の粗大化を抑制して調和組織を維持するのが容易である。なお、A3変態点以上の温度であっても、保持時間を調整することで、微細結晶粒の粗大化を抑制できる。なお、焼結体を形成するための焼結温度を、オーステナイト変態を生じさせる温度にしてもよいし、焼結後の熱処理における温度を、オーステナイト変態を生じさせる温度にしてもよい。
オーステナイト変態を生じさせる温度条件での加熱により、昇温過程で、微細結晶粒界上にオーステナイトが核生成し、成長する。オーステナイトは、炭素を多量に固溶することができる。微細結晶粒は、互いに方位差が大きく、粒界エネルギーが高いために、微細結晶粒領域は、オーステナイトの優先的な核生成場所となる。
一方、表層部の内側の未加工層である粗大結晶粒領域では、微細結晶粒領域よりも優先的な核生成場所がないため、オーステナイトの生成が遅れる。粗大結晶粒領域ではオーステナイトの生成が遅れるのに対して、前述のように微細結晶粒領域では、オーステナイトの生成が促進され、オーステナイトの量が増加する。細結晶粒領域で増えたオーステナイトは、粗大結晶粒領域の炭素を拡散により取り込んでいく。これは、オーステナイトは、炭素を多量に固溶することができるためである。微細結晶粒領域から粗大結晶粒領域への炭素の拡散により、粗大結晶粒領域の炭素が少なくなる。粗大結晶粒領域では、炭素が少ないため、生成されるオーステナイトの量も少なくなる。この結果、粗大結晶粒領域よりも微細結晶粒領域において、オーステナイトがより多く生成される。
また、微細結晶粒は結晶粒サイズが小さいため、微細結晶粒領域には、オーステナイトの核生成場所が大量存在する。このことからも、微細結晶粒領域では、粗大結晶粒領域の炭素を拡散により消費しつつ、大量かつ微細なオーステナイトが析出する。このため、粗大結晶粒領域よりも微細結晶粒領域において、オーステナイトがより多く生成される。
実施形態に係る製造方法では、前記急冷により前記オーステナイトをマルテンサイトに変態させて、前記粗大結晶粒領域よりも前記微細結晶粒領域がマルテンサイトを多く含む炭素含有鉄合金材を得る。前述のように、微細結晶粒領域は、粗大結晶粒領域よりもオーステナイトを多く含むため、結果として急冷により生成されるマルテンサイトも、粗大結晶粒領域よりも微細結晶粒領域において多くなる。硬度が高いマルテンサイトが粗大結晶粒領域よりも微細結晶粒領域において多いことで、粗大結晶粒領域よりも微細結晶粒領域の方が、硬度が一層高くなる。
(2)前記焼結は、オーステナイト変態を生じさせる温度条件にて行われるのが好ましい。この場合、焼結時においてもオーステナイトを生成することができ、効率的である。なお、効率を考慮しない場合は、焼結温度は、オーステナイト変態を生じさせる温度よりも低い温度であってもよい。すなわち、焼結温度は、調和組織を容易に維持するため、A3変態点以下の温度以下が好ましい。焼結温度は、A1変態点以上であるのが好ましいが、A1変態点以下であってもよい。焼結温度は高い方が密度を上げやすい。
(3)実施形態に係る製造方法は、前記急冷の後に、前記炭素含有鉄合金材を焼戻しすることを更に含むことができる。焼戻しすることで、急冷(焼入れ)により硬く脆くなっている炭素含有鉄合金材全体の粘りを回復させることができる。焼戻しにより、硬く脆いマルテンサイトは、焼戻しマルテンサイトとセメンタイト等の炭化物とに変化する。焼戻しマルテンサイト及びセメンタイトは、硬度が高い。焼戻し温度は、炭素含有鉄合金のための一般的な温度でよい。焼戻し温度は、例えば、炭化物を生成させるべく、423K(約150°)からA1変態点の間である。より好ましくは、焼戻し温度は、573Kから873Kの間である。より細かな炭化物を析出させることで強度を高くすることができる。
焼戻しされた前記炭素含有鉄合金材においては、前記微細結晶粒領域が、前記粗大結晶粒領域よりも焼戻しマルテンサイトを多く含む。すなわち、焼戻し前の前記炭素含有鉄合金材においては、マルテンサイトが粗大結晶粒領域よりも微細結晶粒領域において多いため、焼戻しマルテンサイトも、粗大結晶粒領域よりも微細結晶粒領域において多くなる。硬度が高い焼戻しマルテンサイトが、粗大結晶粒領域よりも微細結晶粒領域において多いことで、全体として粘りが回復した炭素含有鉄合金材において、粗大結晶粒領域よりも微細結晶粒領域の硬度を高くすることができる。この結果、高強度と高延性を両立させることができる。なお、調和組織材料の延性が高い理由は、微細結晶粒(Shell)の網目構造がしっかりしている(高い完成度)ことで変形時の局所的な変形の進行(ネッキングなど)が抑制されるためである。網目構造の完成度が高いほど高延性となる。網目構造の完成度は、粉末の強加工による微細粒が多いほど高くなる。
(4)前記炭素含有鉄合金は、炭素含有量が0.3質量%以上であるのが好ましい。一般に、炭素含有鉄合金(特に、炭素鋼)においては、炭素含有炭素が多いと、マルテンサイトが生成されにくく、焼入れをしても硬度を高くするのが困難である。しかし、実施形態に係る製造方法によれば、炭素含有量が0.3質量%またはそれ以上に多くても、調和組織の微細結晶粒領域においてマルテンサイトを効率的に生成でき、硬度を高くすることができる。
(5)前記炭素含有鉄合金は、炭素鋼であるのが好ましい。
(6)実施形態に係る炭素含有鉄合金材は、分散点在する粗大結晶粒領域が微細結晶粒領域に包まれた立体的なネットワーク状組織である調和組織を有し、前記微細結晶粒領域は、前記粗大結晶粒領域よりも焼戻しマルテンサイトを多く含むことができる。
(7)実施形態に係る炭素含有鉄合金材は、分散点在する粗大結晶粒領域が微細結晶粒領域に包まれた立体的なネットワーク状組織である調和組織を有し、前記微細結晶粒領域は、前記粗大結晶粒領域よりもマルテンサイトを多く含むことができる。なお、マルテンサイトは、焼戻しをすることにより、焼戻しマルテンサイトになる。
<2.炭素含有鉄合金材の製造方法及び炭素含有鉄合金材の例>
図1及び図2は、炭素含有鉄合金材の製造方法の一例を示している。まず、炭素含有鉄合金の粉末として、炭素鋼粉末(原料粉末)を用意する。ここでは、原料粉末として、0.3質量%炭素鋼粉末(C:0.317,Si:0.99,Mn:1.00,P:0.006,S:0.005,Ni:0.09、Cr:0.13,Fe:bal. (質量%))を用いた。粉末粒子径は、約150μmである。炭素鋼粉末としては、山陽特殊鋼製:商品名Y030C粉末を用いた。炭素鋼粉末は、ガスアトマイズ装置を用いて作製されたものである。図3(a)において模式的に示すように、原料粉末3の各粒子は、複数の比較的粗大な結晶粒7が集まって構成されている。
なお、0.3質量%炭素鋼粉末は、粉末製造時の急冷により、マルテンサイト相(BCC構造)になっている。マルテンサイトなどのBCC構造の鉄は、炭素固溶量がたかだか0.02質量%であるため、0.3質量%の炭素を含有する原料粉末は、過飽和状態であるといえる。
<2.1 結晶粒微細化処理(メカニカルミリングMM):ステップS11>
原料粉末に対する結晶粒微細化処理として、遊星型ボールミル装置を用いて、メカニカルミリングMMを行った。メカニカルミリングは、アルゴン雰囲気中にて、回転速度200rpm、ミリング時間180ksの条件にて行った。なお、原料粉末とボールの質量比を、1:2とした。原料粉末に対するメカニカルミリングMMにより、加工粉末が得られた。
加工粉末の断面観察により、加工粉末の表層部に約15μm程度の加工層が確認された。加工層は、超強加工により、マルテンサイトが微細化したナノ結晶粒組織(微細結晶粒組織)となっていた。すなわち、図3(b)において模式的に示すように、加工粉末6の表層部8は、微細結晶粒8aからなる微細結晶粒組織になっている。ここで、微細結晶粒組織8は、複数の微細結晶粒8aが集まった構造である。なお、ナノ結晶粒界には、過飽和炭素が濃化した偏析状態ができていると考えられる。
メカニカルミリングMMでは、表層部8の内側領域2は微細化加工されないか、微細化加工が十分されないため、内側領域2は、粗大結晶粒組織になっている。粗大結晶粒組織2は、原料粉末における粗大結晶粒7が概ね維持された粗大結晶粒2aからな組織である。すなわち、粗大結晶粒組織2は、複数の粗大結晶粒7が集まった構造である。
<2.2 焼結(プラズマ放電焼結SPS):ステップS12>
続いて、得られた加工粉末を、プラズマ放電焼結SPSにより固化生成し、調和組織を有する焼結体を形成した。なお、焼結は、一般的な粉末冶金製造技術での冷間圧粉及び加熱焼結により行ってもよいし、熱間鍛造により行ってもよい。焼結は、焼結時にオーステナイトを生成させるため、A1変態点(1000K)より高い1063Kにて行った。また、焼結の保持時間3.6ks、圧力100MPaとした。なお、微細結晶粒の粗大化を抑制するため、焼結温度は、A3変態点以下であるのが好ましい。すなわち、焼結は、フェライト−オーステナイト域の温度条件にて行われるのが好ましい。
図3(c)において模式的に示すように、焼結体においては、焼結前の加工粉末6の微細結晶粒組織8同士が結合し、立体的な(3次元の)ネットワーク状(網目状)の微細結晶粒領域1になる。微細結晶粒領域1は、複数の微細結晶粒が集まった領域である。焼結体においては、微細結晶粒領域1に包まれた粗大結晶粒領域2が分散点在する。粗大結晶粒領域2は、複数の粗大結晶粒が集まった領域である。
前述のように、焼結の昇温過程で、微細結晶粒界上にオーステナイトが核生成し、成長する。微細結晶粒領域は、オーステナイトの優先的な核生成場所となっている。
一方、粗大結晶粒領域では、オーステナイトの生成が遅れるため、前述のように、粗大結晶粒領域よりも微細結晶粒領域において、オーステナイトがより多く生成される。つまり、微細結晶粒領域のオーステナイトは、粗大結晶粒領域よりも多くなる。
<2.3 徐冷FC:ステップS13>
徐冷により、焼結体中のオーステナイトが、フェライトとセメンタイトに分解され、微細なパーライトに変態する。したがって、焼結中において、微細結晶粒領域のオーステナイトが、粗大結晶粒領域よりも多くなっていることは、徐冷後において、微細結晶粒領域のパーライトは、粗大結晶粒領域よりも多くなっていることにより確認できる。
図4Aは、徐冷後の焼結体のEBSD画像を示している。図4Aより、調和組織を有する焼結体が得られていることが確認できる。なお、図4A以降で、微細結晶粒領域を「shell」で示し、粗大結晶粒領域を「core」で示す。図4Bは、図4Aに示す焼結体のshell近傍の拡大EBSD画像であり、図5Aは、図4Aに示す焼結体のcore拡大EBSD画像であり、図5Bは、図4Aに示す焼結体のshell拡大EBSD画像である。
図5Aから、coreは、フェライトαとパーライトPとを有する組織であることがわかる。ここで、パーライトPは、フェライトの薄い層とセメンタイトの薄い層とが交互に並んだ積層構造を持つため、図5Aにおいて、積層構造状の部分がパーライトPであると判別できる。図5Aに示すcoreでは、パーライトPは比較的まばらに点在しているのに対して、図5Bに示すshellでは、積層構造のパーライトPは、coreのパーライトPよりも微細であり、coreよりも多いことがわかる。このように、パーライトPは、調和組織のcoreとshellとで、量を異ならせてアンバランスにすることができる。また、パーライトPのサイズは、元のオーステナイトγのサイズに依存するため、より細かなオーステナイトγが生成されていれば、より細かなパーライトPが生成される。通常、大きなサイズのオーステナイトγがパーライトPに変態する際、オーステナイトγの粒界のあちこちからパーライトPが生成してコロニー(P集団)を形成する(パーライトPはフェライトとセメンタイトの層状構造である)。オーステナイトγのサイズが小さいと、それに応じてコロニー数、コロニーサイズが小さくなり、パーライトPサイズが小さくなる。(図5C参照)。なお、shellでは、フェライトαも微細である。
<2.4 熱処理HT:ステップS14>
徐冷FC後、再度、熱処理HTを行った。熱処理は、パーライトをオーステナイトに変態させるため、A1変態点(1000K)より高い1063Kにて行った。また、熱処理HTの保持時間600sとした。なお、微細結晶粒の粗大化を抑制するため、熱処理HTの温度は、A3変態点以下であるのが好ましい。すなわち、熱処理HTは、フェライト−オーステナイト域の温度条件にて行われるのが好ましい。なお、焼結SPSと熱処理HTとの間に、徐冷FCが行われる必要はなく、焼結SPSと熱処理HTとを連続的におこなってもよい。また、焼結SPSと熱処理HTの温度は同じである必要はない。また、一般的な工業的なプロセスに準拠すると、粉末を金型に入れて冷間圧粉して部品を成型し、それをベルトコンベアで加熱炉に通して焼結することで、図1のステップS12からステップS14に相当する処理を行い、最後に油槽や水槽に部品を落下させることで、後述のステップS15を行うことができる。
再度の熱処理HTにより、パーライトは、オーステナイトに変態する。したがって、焼結体は、フェライトとオーステナイトの2相の組織となる。再度の熱処理HTによっても、微細結晶粒領域のオーステナイトは、粗大結晶粒領域よりも多くなる。
<2.5 水焼入れWQ:ステップS15>
熱処理HTにより加熱された状態にある焼結体を、水焼入れWQにより急冷した。急冷により、オーステナイトは、マルテンサイトに変態する。前述のように、微小結晶粒領域(shell)にはオーステナイトが、粗大結晶粒領域よりも多く存在するため、水焼入れWQ後において、微小結晶粒領域のマルテンサイトは、粗大結晶粒領域よりも多くなる。
ここで、図6Aは、水焼入れWQ後の焼結体のEBSD画像である。図6Bは、図6Aの焼結体のshell近傍の拡大EBSD画像であり、図7Aは、図6Aの焼結体のcore拡大画像であり、図7Bは、図6Aの焼結体のshell拡大画像である。図6Aにより、水焼入れWQ後も調和組織が維持されていることがわかる。
図7Aに示されるように、粗大結晶粒領域(core)では、フェライトαとマルテンサイトα´の2相組織になっていることがわかる。図7Bに示されるように、微小結晶粒領域(shell)でも同様に、フェライトαとマルテンサイトα´の2相組織になっているが、微小結晶粒領域(shell)では、マルテンサイトα´が、粗大結晶粒領域よりも多いことがわかる。したがって、硬度が高いマルテンサイトα´が粗大結晶粒領域よりも微細結晶粒領域において多いことで、粗大結晶粒領域(core)よりも微細結晶粒領域(shell)の方の硬度をより高くすることができる。なお、熱処理HT及び水焼入れWQ後に存在しているフェライトαは、焼結SPS及び徐冷FC後に存在していたフェライトαがそのまま残ったものである。
<2.6 焼戻しAN:ステップS16>
水焼入れWQ後、延性を回復させるため、焼戻しANを行った。焼き戻しは、温度573K(300°C)、保持時間1.8ksにて行い、空冷した。
焼戻しANすることで、急冷(焼入れ)により硬く脆くなっている焼結体(炭素含有鉄合金材;炭素鋼材)全体の粘りを回復させることができる。焼戻しANにより、硬く脆いマルテンサイトは、焼戻しマルテンサイトとセメンタイトとに変化する。
図8Aは、焼戻しAN後の焼結体のEBSD画像である。図8Bは、図8Aの焼結体のshell近傍の拡大画像であり、図9Aは、図8Aの焼結体のcore拡大画像であり、図9Bは、図8Aの焼結体のshell拡大画像である。図8Aにより、焼戻しAN後も調和組織が維持されていることがわかる。
焼戻しANされた焼結体においては、当然に、微細結晶粒領域が、粗大結晶粒領域よりも焼戻しマルテンサイトを多く含む。硬度が高い焼戻しマルテンサイトが、粗大結晶粒領域よりも微細結晶粒領域において多いことで、全体として粘りが回復した炭素含有鉄合金材において、粗大結晶粒領域よりも微細結晶粒領域の硬度を一層高くすることができる。
<3.実施例と比較例との比較>
ステップS11〜S16により作製された炭素鋼材を第1実施例とする。前述のように第1実施例では、焼戻しANの温度が573K(300°C)である。また、673K(400°C)の温度で焼戻しANをした炭素鋼材を第2実施例とし、723K(450°C)の温度で焼戻しANをした炭素鋼材を第3実施例とし、773K(500°C)の温度で焼戻しANをした炭素鋼材を第4実施例とし、873K(600°)の温度で焼戻しANをした炭素鋼材を第5実施例とした。なお、第2〜第5実施例において、焼戻しANの温度以外の製造条件は、第1実施例と同様である。第1〜第5実施例は、すべて調和組織を有する。
実施例1と同様の原料粉末(炭素鋼粉末)に対してメカニカルミリングMM(ステップS11)を施すことなく、ステップS12〜S16を行うことにより、比較例となる炭素鋼材を作製した。比較例は、均一組織材(非調和組織材)である。メカニカルミリングMM(ステップS11)を行わないこと以外は、第1実施例と同様に作製された炭素鋼材を第1比較例とする。第1比較例では、焼戻しANの温度が573Kである。また、673Kの温度で焼戻しANをした炭素鋼材を第2比較例とし、723Kの温度で焼戻しANをした炭素鋼材を第3比較例とし、773Kの温度で焼戻しANをした炭素鋼材を第4比較例とし、873Kの温度で焼戻しANをした炭素鋼材を第5比較例とした。なお、第2〜第5比較例において、焼戻しANの温度以外の製造条件は、第1比較例と同様である。
<3.1 引張試験>
図10は、実施例及び比較例の引張試験結果を示している。なお、図10において、”as sintered”と示されているデータは、第1実施例及び第1比較例において、プラズマ放電焼結SPS(ステップS12)及び徐冷FC(ステップS13)が行われた状態の焼結体であって、熱処理HT(ステップS14)、水焼入れWQ(ステップS15)及び焼戻しAN(ステップS16)が行われていない状態の焼結体の引張試験結果(参考例)である。
図10において、縦軸は公称応力(Nominal Stress)を示し、横軸は公称ひずみ(Nominal Strain)を示し、実施例、比較例、及び参考例それぞれの応力−ひずみ曲線が示されている。また、図10において、HSは、調和組織を有する実施例を示し、Homoは均一組織を有する比較例を示している。
図10に示すように、焼結をしただけの参考例においては、調和組織材HS及び均一組織材Homoのいずれも弾性変形域で破断した。なお、焼結しただけでも、調和組織材HSのほうがやや高硬度である。
一方、573Kの温度で焼戻しANされた第1実施例1及び第1比較例では、いずれも組成変形した。図示のように、第1実施例は、第1比較例に比べて、高硬度化していることがわかる。これは、実施例1では、高硬度である焼戻しマルテンサイトが、微細化組織領域において多く生成されているためである。
また、637Kの温度で焼戻しされた第2実施例では、組成変形量が増加しており、高延性化している。つまり、第2実施例では、高硬度と高延化がよく両立している。同様の結果が、第3実施例、第4実施例及び第5実施例においてもみられる。
<3.2 引張靭性>
図11は、実施例、比較例及び参考例の引張靭性を示している。図11において、丸印は実施例及び調和組織を有する参考例を示す。丸印のうち、白丸印は実施例を示し、黒丸印は参考例を示す。三角印は比較例及び均一組織を有する参考例を示す。三角印のうち、白三角印は比較例を示し、白丸印は参考例を示す。
図11において、Aは、焼戻しANの温度が673Kであることを示し、第2実施例及び第2比較例に対応する。Bは、焼戻しANの温度が723Kであることを示し、第3実施例及び第3比較例に対応する。Cは、焼戻しANの温度が773Kであることを示し、第4実施例及び第4比較例に対応する。Dは、焼戻しANの温度が873Kであることを示し、第5実施例及び第5比較例に対応する。
図11において、縦軸は、引張試験における最高引張強さUTSを示し、横軸は引張試験において破壊に至るまでの吸収エネルギー(引張靱性:Tensile Toughness)を示す。図11において、調和組織を有する実施例が位置する領域Xは、均一組織を有する比較例が位置する領域Yに比べて、右上に位置しており、より高硬度であってより高延性であることがわかる。
<3.3 ビッカーズ硬さ>
図12は、実施例、比較例及び参考例のビッカーズ硬さ試験結果を示している。図12において縦軸はビッカーズ硬さを示す。図12の横軸において、「SPSまま」は、参考例を示し、「WQ」は、実施例及び比較例において焼戻しAN前の水焼入れWQままの炭素鋼材を示し、「AN_573K」は、第1実施例及び第2比較例を示し、「AN_673K」は、第2実施例及び第2比較例を示し、「AN_773K」は、第4実施例及び第4比較例を示し、「AN_873K」は、第5実施例及び第5比較例を示す。
また、図12において、「Homo」は、均一組織材を示し、「core」は、実施例における調和組織の粗大結晶粒領域を示し、「shell」は、実施例における調和組織の微細結晶粒領域を示す。
図12に示すように、shellは、いずれの条件においても、core及びHomoよりもビッカーズ硬さが大幅に高くなっていることがわかる。ただし、「SPSまま」において、shellの硬度が高くなっているのは、shellの結晶粒が微細化しているためであるのに対して、「WQ」「AN_573K」「AN_673K」「AN_773K」「AN_873K」において、shellの硬度が高くなっているのは、shellの微細化に加えて、shellに存在するマルテンサイト又は焼戻しマルテンサイトが多くなっているためである。
<4.付記>
本発明は、上記実施形態及び実施例に限定されるものではない。

Claims (7)

  1. 炭素含有鉄合金の粉末の表層部に対する結晶粒微細化処理により、前記表層部が微細結晶粒組織であり前記表層部の内側が粗大結晶粒組織である構造を持つ加工粉末を作製し、
    前記加工粉末を焼結することにより、分散点在する粗大結晶粒領域が微細結晶粒領域に包まれた立体的なネットワーク状組織である調和組織を有する焼結体を形成し、
    前記焼結体を急冷する
    ことを含む方法であって、
    前記急冷前において、オーステナイト変態を生じさせる温度条件での加熱により、前記粗大結晶粒領域よりも前記微細結晶粒領域において、オーステナイトをより多く生成させ、
    前記急冷により前記オーステナイトをマルテンサイトに変態させて、前記粗大結晶粒領域よりも前記微細結晶粒領域が前記マルテンサイトを多く含む炭素含有鉄合金材を得る
    炭素含有鉄合金材の製造方法。
  2. 前記焼結は、オーステナイト変態を生じさせる温度条件にて行われる
    請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記急冷の後に、前記炭素含有鉄合金材を焼戻しすることを更に含み、
    焼戻しされた前記炭素含有鉄合金材は、前記微細結晶粒領域が前記粗大結晶粒領域よりも焼戻しマルテンサイトを多く含む
    請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 前記炭素含有鉄合金は、炭素含有量が0.3質量%以上である
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 前記炭素含有鉄合金は、炭素鋼である
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 分散点在する粗大結晶粒領域が微細結晶粒領域に包まれた立体的なネットワーク状組織である調和組織を有し、前記微細結晶粒領域は、前記粗大結晶粒領域よりも焼戻しマルテンサイトを多く含む
    炭素含有鉄合金材。
  7. 分散点在する粗大結晶粒領域が微細結晶粒領域に包まれた立体的なネットワーク状組織である調和組織を有し、前記微細結晶粒領域は、前記粗大結晶粒領域よりもマルテンサイトを多く含む
    炭素含有鉄合金材。
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